JP2001131418A - 熱可塑性樹脂組成物、成形材料、射出成形用ペレットおよび成形品 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物、成形材料、射出成形用ペレットおよび成形品

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JP2001131418A
JP2001131418A JP31088699A JP31088699A JP2001131418A JP 2001131418 A JP2001131418 A JP 2001131418A JP 31088699 A JP31088699 A JP 31088699A JP 31088699 A JP31088699 A JP 31088699A JP 2001131418 A JP2001131418 A JP 2001131418A
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thermoplastic resin
molding material
resin composition
molding
component
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Ryuji Sawaoka
竜治 澤岡
Haruo Ohara
春夫 尾原
Soichi Ishibashi
壮一 石橋
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B7/00Mixing; Kneading
    • B29B7/80Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29B7/88Adding charges, i.e. additives
    • B29B7/90Fillers or reinforcements, e.g. fibres
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良流動性を有する熱可塑性樹脂組成物、および
製造が容易でありかつ射出成形などによって成形を行う
際に強化繊維束の成形品中での分散が良好であり、特に
表面外観の優れた成形品を与える成形材料、およびこれ
らから得た成形品を提供する。 【解決手段】次の構成要素[A]、[B]からなる熱可
塑性樹脂組成物。 [A]構成要素[B]よりも溶融粘度が低く、例えば下
式で示される熱可塑性重合体 【化1】 [B]重量平均分子量が10,000以上である熱可塑
性樹脂

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂組成
物および長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料に関する。さ
らに詳しくは、高い流動性と高い力学的特性を併せ持つ
熱可塑性樹脂組成物、製造が容易であり、かつ射出成形
などによって成形を行う際に強化繊維束の成形品中での
分散が良好であり、金型の汚れが少ないなど成形性に優
れる成形材料、およびこれらを成形して得られる表面外
観および力学的特性に優れた成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】連続強化繊維束や、比較的繊維長の長い
不連続繊維に熱可塑性樹脂をマトリックスとする繊維強
化複合材料は公知である。このような複合材料は、靭性
が高い、リサイクルが容易である、射出成形やスタンピ
ング成形などの成形法が適用できるので成形サイクルが
短い等の特長があるが、それほど広く用いられることは
なかった。
【0003】これは、以下のような理由による。繊維束
への溶融樹脂の含浸は、樹脂の溶融粘度が高いほど困難
となることはよく知られている。力学的特性に優れた熱
可塑性樹脂は、一般的に高分子量であり、溶融粘度が非
常に高い。このような高分子量の熱可塑性樹脂をマトリ
ックスとする繊維強化複合材料は、熱可塑性樹脂が繊維
束中に含浸し難いので生産性が低く、製造コストが非常
に高いという問題があった。一方、含浸の容易な低分子
量の、すなわち低粘度の熱可塑性樹脂をマトリックスと
することは、複合材料の力学的特性の大幅な低下を招く
ため、この問題の解決策とはならない。
【0004】本発明者らは、この問題の解決に取り組
み、低分子量(低粘度)熱可塑性重合体の含浸の容易
さ、すなわち生産性の高さと、高分子量熱可塑性樹脂を
マトリックスとした場合の力学的特性の高さを合わせ持
ち、例えば射出成形などによる成形をおこなった際に、
成形時の材料可塑化の段階で繊維と高粘度マトリックス
の含浸が達成でき、さらに成形品の繊維の分散性が良好
である成形材料およびその製造方法を見出した(特開平
10−138378号公報)。
【0005】特開平10−138378号公報には、下
記構成要素[a]、[b]、[c]からなり、[a]、
[b]からなる複合体に、[c]が接するように配置さ
れている成形材料が開示されている。 [a]連続した強化繊維束 [b]重量平均分子量が200〜50,000でかつ構成要素
[c]よりも溶融粘度の低い熱可塑性重合体 [c]重量平均分子量が10,000以上である熱可塑性樹脂 構成要素[a]に炭素繊維を適用したかかる成形材料
は、成形性に優れ、かつ成形時の炭素繊維の折損が少な
いことから、既存の炭素繊維の短繊維を熱可塑性樹脂中
に分散させた成形材料では到底得ることのできない優れ
た力学的特性、すなわち耐衝撃性や剛性と、炭素繊維の
導電性を最大限に生かした優れた電磁波シールド性とを
有し、例えばパーソナルコンピューターや携帯電話の筐
体などに好ましく用いることができる。
【0006】パーソナルコンピューターや携帯電話など
の筐体に用いる材料では、成形品の表面外観が良好であ
ることも重要な特性となる。成形品は表面の研磨、塗装
などの後加工を行い使用する場合が多いが、表面研磨や
塗装には多くの工程が必要であり、コストアップの原因
となる。このため、後加工の工程を少なくできるか、あ
るいは後加工の省略が可能な、表面外観の良好な成形品
が得られる成形材料が強く求められている。
【0007】特開平10−138378号公報に開示し
た成形材料を用いることにより、前記したような優れた
力学的特性、優れた電磁波シールド性を併せ持つ成形品
が得られるが、成形品の表面外観についての要求レベル
が現在ではますます高くなっており、さらなる向上が求
められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い流動性
と、高い力学的特性とを併せ持つ熱可塑性樹脂組成物、
および、低分子量(低粘度)熱可塑性重合体の含浸の容
易さ(生産性の高さ)と、高分子量熱可塑性樹脂をマト
リックスとした場合の力学特性の高さを併せ持ち、かつ
優れた表面外観を有する成形品を与える繊維強化熱可塑
性樹脂成形材料を提供することを目的とする。また、こ
れらを成形して得られる成形品を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の熱可塑性樹脂組成物は次の構成を有する。
【0010】すなわち、少なくとも次の構成要素[A]
および[B]を含むことを特徴とする熱可塑性樹脂組成
物である。
【0011】[A]下記構造式(1)で表され、かつ構
成要素[B]よりも溶融粘度が低い熱可塑性重合体
【化8】 (式中、Arは下式(2)または(3)から選択される
基を、Rはアルキレン基または下式(4)〜(7)から
選択される基を、T1、T2は独立に水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基のいずれ
かを、nは0以上の整数を表す。)
【化9】
【化10】 (式中、T3〜T10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基のいず
れかを表す。)
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】 (式中、T11〜T31はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基のいず
れかを表す。)。
【0012】[B]重量平均分子量が10,000以上
である熱可塑性樹脂 また、上記目的を達成するため、本発明の成形材料は、
次の構成を有する。すなわち、本発明の熱可塑性樹脂組
成物と強化繊維とを含んで成ることを特徴とする成形材
料である。
【0013】また、上記目的を達成するため、本発明の
射出成形用ペレットは、以下の構成を有する。すなわ
ち、本発明の熱可塑性樹脂組成物または本発明の成形材
料からなる射出成形用ペレットである。
【0014】また、上記目的を達成するため、本発明の
成形品は、以下の構成を有する。すなわち、本発明の成
形材料または本発明の熱可塑性樹脂組成物、本発明の成
形材料、本発明の射出成形用ペレットのいずれかを成形
してなる成形品である。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、本発明の熱可塑性樹脂組成
物について説明する。構成要素[A]は、構成要素
[B]と併せて用いることにより、熱可塑性樹脂組成物
に高い流動性が与える。特に、樹脂中に強化繊維、フィ
ラー、難燃剤等が添加されており、樹脂の流動性が非常
に悪い場合には、構成要素[A]を加えることにより、
溶融時の流動性を大幅に改善でき、成形性が向上する。
一般的には、このような低分子量物を樹脂に添加する
と、樹脂の力学特性などが添加前に比較して低下するこ
とがあるが、本発明の熱可塑性樹脂組成物では、この特
性低下が非常に小さいことが特徴である。
【0016】構成要素[A]は、下式(8)で表され、
かつ構成要素[B]よりも溶融粘度の低い熱可塑性重合
体である。
【化15】 式中、Arは下式(9)または(10)から選択される
基を、Rはアルキレン基または下式(11)〜(14)
から選択される基を、T1、T2は独立に水素原子、ハロ
ゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基のい
ずれかを表す。nは0以上の整数である。
【化16】
【化17】 式中、T3〜T10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基のいずれ
かを表す。
【0017】式(8)〜(10)のT1〜T10として
は、水素原子、アルキル基が好ましく、アルキル基とし
ては、炭素数1〜4のアルキル基、具体的にはメチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基,t−ブチル基がより好まし
く、メチル基がより好ましい。
【0018】Rがアルキレン基の場合、炭素数1〜3の
アルキレン基、具体的には、メチレン基、ジメチレン
基、トリメチレン基、プロピレン基、−C(CH32
が好ましく、メチレン基がより好ましい。
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】 式(11)〜(14)で、T11〜T31はそれぞれ独立に
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ア
ラルキル基のいずれかを表す。これらの中では、水素原
子、アルキル基が好ましく、アルキル基としては、炭素
数1〜4のアルキル基、具体的にはメチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、t−ブチル基がより好ましく、メチル基
がさらに好ましい。
【0019】また、式(11)〜(14)の中では、式
(11)、(12)がより好ましく、式(11)がさら
に好ましい。
【0020】また、0以上の整数nは、好ましくは30
以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは10
以下である。nが30を超えると、粘度が高くなり、流
動性を向上させる効果が低くなることがある。
【0021】上記の構成要素[B]の好ましい具体例
は、以下に示すような熱可塑性重合体である。
【0022】例えば、下式(15)で示されるフェノー
ルノボラック樹脂が挙げられる。
【化22】 フェノールノボラック樹脂には各種の市販品も適用でき
る。市販品の例としては、ショウノールBRG-558、BRG-5
57(登録商標、昭和高分子(株)製)、フェノライトTD
-2131、TD-2106、TD-2093、TD-2090(登録商標、大日本
インキ化学工業(株)製)、レヂトップPSM-4261(登録
商標、群栄化学工業(株))製、タマノル758、759(登
録商標、荒川化学工業(株)製)などが挙げられる。
【0023】また、下式(16)で示されるクレゾール
ノボラック樹脂が挙げられる。
【化23】 クレゾールノボラック樹脂には各種の市販品も適用でき
る。市販品の例としては、ショウノールCRG-951(登録
商標、昭和高分子(株)製)、レヂトップPSM-4261(登
録商標、群栄化学工業(株)製)などが挙げられる。ま
た、例えば、下式(17)〜(19)で示されるフェノ
ールアラルキル樹脂
【化24】
【化25】
【化26】 が挙げられる。フェノールアラルキル樹脂には各種の市
販品も適用できる。式(17)で示される樹脂の市販品
の例としては、ミレックスXLC-LL、XLC-3L、XLC-4L(登
録商標、三井化学(株)製)、SKレジンHE100C-10、H
E100C-15、HE100C-30(登録商標、住金ケミカル(株)
製)、MEH-7800(製品名、明和化成(株)製)などが挙
げられる。式(18)で示される樹脂の市販品の例とし
ては、MEH-7851(製品名、明和化成(株)製)が挙げら
れる。式(19)で示される樹脂の市販品の例として
は、MEH-7860(製品名、明和化成(株)製)などが挙げ
られる。また、下式(20)で示されるナフトールノボ
ラック樹脂
【化27】 が挙げられる。また、下式(21)、(22)で示され
るナフトールアラルキル樹脂
【化28】
【化29】 が挙げられる。
【0024】ナフトールアラルキル樹脂には市販品も適
用できる。式(22)の市販品の例としては、カヤハー
ドNHN(登録商標、日本化薬(株)製)が挙げられる。
また、下式(23)、(24)で表される熱可塑性重合
【化30】
【化31】 も適用できる。
【0025】上記した熱可塑性重合体の中では、流動性
向上の効果が高い点から、フェノールノボラック樹脂、
クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂
がより好ましく、フェノールアラルキル樹脂がさらに好
ましい。フェノールアラルキル樹脂の中では、式(1
7)で表されるものがさらに望ましい。
【0026】構成要素[A]と[B]の溶融粘度の関係
は、ビカット軟化温度+30℃、あるいは融点+30℃
における温度において、構成要素[A]の溶融粘度が構
成要素[B]の溶融粘度より小さければよい。
【0027】構成要素[A]の溶融粘度は100ポアズ
以下であることが望ましい。より望ましくは20ポアズ
以下である。100ポアズより溶融粘度が高いと、高い
流動性を有する熱可塑性樹脂組成物が得られないことが
ある。また、後述する本発明の成形材料を製造する際
に、強化繊維束への構成要素[A]の含浸が困難となっ
て成形材料の生産性が低下することがある。一方、溶融
粘度の下限値については特に限定されるものではない
が、0.5ポアズ以上が好ましく、1ポアズ以上がより
好ましい。前記下限値を下回ると、強化繊維束へ一定量
の構成要素[A]を含浸することが困難になることがあ
るため好ましくない。また、構成要素[B]の溶融粘度
は500ポアズ以上であることが望ましく、700ポア
ズ以上であることがより好ましく、800ポアズ以上が
更に好ましい。前記下限値を下回ると熱可塑性樹脂組成
物の力学特性が低下することがあるため好ましくない。
一方、上限値については特に限定はないが、10000
ポアズ以下であることが好ましく、7000ポアズ以下
であることがより好ましい。前記上限値を上回ると、熱
可塑性樹脂組成物の流動性が悪くなることがあるため好
ましくない。ここに記す構成要素[A]、[B]の溶融
粘度は、測定する物質(構成要素[A]、[B]それぞ
れ)のビカット軟化温度+30℃、あるいは融点+30
℃における温度での粘度である。物質が結晶性であって
明確な融点を持つ場合には融点+30℃の条件を採用
し、それ以外は軟化温度+30℃の条件を用いる。粘度
は、キャピラリーレオメーターを用いてJIS K71
99試験法により測定する。測定におけるせん断速度は
103s-1とする。なお、ビカット軟化温度は、JIS
K7206試験法にしたがって測定し、融点は示差走査
熱量計(以下DSCと略称する。)により測定する。
【0028】本発明の熱可塑性樹脂組成物では、構成要
素[A]と[B]の合計100重量部中、構成要素
[A]は0.5〜40重量部含むことが好ましい。0.
5重量部より少ないと流動性改善効果が小さいことがあ
る。40重量部を越えると、樹脂組成物の力学特性の低
下が大きくなることがある。より望ましい配合量は、2
〜30重量部、さらに好ましくは5〜15重量部の範囲
である。
【0029】本発明の熱可塑性樹脂組成物には強化繊
維、難燃剤、耐候性改良剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、相溶化剤、導電性
フィラー等を添加しておくことができる。
【0030】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、そ
の混合の程度は特に規定されない。混練されていてそれ
ぞれの構成要素がほぼ均一に分散してもよいし、また例
えば、構成要素[A]が強化繊維に含浸しており、それ
に接して構成要素[B]が配置されているような分離型
の組成物であってもかまわない。この場合、構成要素
[A]は、熱可塑性樹脂組成物を成形する際に構成要素
[B]を容易に強化繊維に含浸させる助剤としても機能
する。
【0031】次に、構成要素[B]として用いる熱可塑
性樹脂は重量平均分子量が10,000以上のものであ
る必要があり、12,000以上がより好ましい。重量
平均分子量が10,000未満では最終的に得られる複
合材料成形品の力学特性が低くなる。また、上限値につ
いては特に限定されるものではないが、5,000,0
00以下が好ましく、1,000,000以下がより好
ましく、500,000以下がさらに好ましい。前記上
限値を超えると、成形材料の粘度が高くなりすぎ、流動
性が低下することがあるため好ましくない。
【0032】構成要素[B]は重量平均分子量が10,
000以上であれば特に限定されないが、力学特性の面
から好ましい熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリアリーレンオキシ
ド、ポリアリーレンスルフィド、ポリスルホン、ポリイ
ミド、芳香族ビニル単量体・シアン化ビニル単量体・ゴ
ム質重合体から選ばれる少なくとも2種を構成成分とす
る共重合体もしくはこれら2種以上の混合体またはその
共重合体(例えば、ブロック、グラフト等)であること
が好ましい。
【0033】ここにあげた熱可塑性樹脂の中で、より好
ましいものとしては、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
カーボネート、ポリアリーレンオキシド、芳香族ビニル
単量体・シアン化ビニル単量体・ゴム質重合体から選ば
れる少なくとも2種を構成成分とする共重合体もしくは
これら2種以上の混合体またはその共重合体が挙げられ
る。特に、力学特性に優れ、表面外観の良好な成形品を
得るためには、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボ
ネート、芳香族ビニル単量体・シアン化ビニル単量体・
ゴム質重合体から選ばれる少なくとも2種を構成成分と
する共重合体もしくはこれら2種以上の混合体またはそ
の共重合体(例えば、ブロック、グラフト等)が好まし
い。
【0034】ここで、ポリアミドは、主鎖にアミド結合
を有する樹脂である。具体例としては、ポリカプロアミ
ド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナ
イロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロ
ン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン6
10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン61
2)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリウン
デカンアミド(ナイロン11)、ポリヘキサメチレンテ
レフタルアミド(ナイロン6T)、ポリキシリレンアジ
パミド(ナイロンXD6)などの単一重合体ないしはこ
れらの共重合体などが挙げられ、これらは単独でも混合
物としても用いることができる。力学特性の面から、ポ
リカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンア
ジパミド(ナイロン66)、ポリキシリレンアジパミド
(ナイロンXD6)を単独、あるいはこれらの混合物や
共重合物を用いることがより好ましく、これに他のポリ
アミドを混合あるいは共重合してもよい。
【0035】ポリエステルは、主鎖にカルボン酸エステ
ル結合を有する樹脂である。具体的には、ポリエチレン
テレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタ
レート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレートなどの単一重合体ないし
はこれらの共重合体などが挙げられる。また、二価フェ
ノール化合物と芳香族ジカルボン酸との重縮合物、例え
ば、二価フェノール化合物にビスフェノールAを、芳香
族ジカルボン酸にテレフタル酸、イソフタル酸などを用
いた重縮合物や、液晶性を示す液晶性ポリエステルなど
も使用できる。これらは単独でも混合物としても用いる
ことができる。成形性が良好な点から、これらの中では
ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
【0036】ポリカーボネートは、主鎖に炭酸エステル
結合を有する樹脂である。具体的には、二価フェノール
化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、または二
価フェノール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭
酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得ら
れる重合体であり、代表的なものとして、二価フェノー
ル化合物にビスフェノールAを用いて製造されるものが
挙げられる。また、ポリカーボネートの流動性を高めて
成形加工性を改善するため、ポリスチレンなどの芳香族
ビニル重合体、芳香族ビニル単量体・シアン化ビニル単
量体・ゴム質重合体から選ばれる少なくとも2種を構成
成分とする共重合体などを配合した組成物もよく用いら
れる。
【0037】ポリアリーレンオキシドは、2価の芳香族
基と酸素原子が交互に配列した主鎖構造を有する樹脂で
ある。代表的なものとしては、ポリ(2,6−ジメチル
ー1,4−フェニレンエーテル)が挙げられる。また、
ポリアリーレンオキシドの成形加工性を改善するため、
ポリスチレンなどを配合した組成物もよく用いられる。
【0038】ポリアリーレンスルフィドは、2価の芳香
族基と硫黄原子が交互に配列した主鎖構造を有する樹脂
である。代表的なものとしては、ポリ(1,4−フェニ
レンチオエーテル)が挙げられる。また、スルホニル基
やエーテル結合などを主鎖に有する場合もある。
【0039】ポリスルホンは、主鎖にスルホニル基を有
する樹脂である。他にエーテル結合などを主鎖に有する
場合もある。
【0040】ポリイミドは、主鎖にジカルボン酸イミド
構造を有する樹脂である。他にエーテル結合やアミド結
合などを主鎖に有する場合もある。
【0041】芳香族ビニル単量体・シアン化ビニル単量
体・ゴム質重合体から選ばれる少なくとも2種を構成成
分とする共重合体には、多くの種類がある。
【0042】芳香族ビニル単量体としては、例えばスチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、モノクロ
ロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、
ジブロモスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エ
チルスチレン、ビニルナフタレン等であり、好ましくは
スチレン、α−メチルスチレンである。また、シアン化
ビニル単量体としては、例えばアクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、エタクリロニトリル等であり、好まし
くはアクリロニトリルである。また、ゴム質重合体とし
ては、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレ
ン−ブタジエンのランダム共重合体およびブロック共重
合体、該ブロック共重合体の水素添加物、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イソプレン共
重合体等のジエン系ゴム、エチレン−プロピレンのラン
ダム共重合体およびブロック共重合体、エチレンとα−
オレフィンとの共重合体、エチレン−メタクリレート、
エチレン−ブチルアクリレートなどのエチレンと不飽和
カルボン酸エステルとの共重合体、アクリル酸エステル
−ブタジエン共重合体、ブチルアクリレート−ブタジエ
ン共重合体などのアクリル系弾性重合体、エチレン−酢
酸ビニル等のエチレンと脂肪酸ビニルとの共重合体、エ
チレン−プロピレン−ヘキサジエン等のエチレン−プロ
ピレン非共役ジエンターポリマー、ブチレン−イソプレ
ン共重合体、塩素化ポリエチレン等が挙げられ、これら
を1種または2種以上の組み合わせで使用する。好まし
いゴム質重合体は、ジエン系ゴム、アクリル系弾性重合
体、エチレン−プロピレン非共役ジエンターポリマーで
あり、より好ましくはポリブタジエンおよびスチレン−
ブタジエン共重合体である。
【0043】また、これらの成分と共重合可能なビニル
単量体も併せて用いることができる。このような単量体
としては、例えばメチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、グリシ
ジルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト等のアクリル酸エステル、N−フェニルマレイミド、
N−メチルマレイミド等のマレイミド単量体、無水マレ
イン酸などが挙げられる。
【0044】このような共重合体の例としては、アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロ
ニトリル−スチレン−ポリブタジエン共重合体(ABS
樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリル系弾性
重合体からなる共重合体(AAS樹脂)などが挙げら
れ、これらを好ましく用いることができる。
【0045】また、構成要素[B]には、得ようとする
成形品の要求特性に応じて、難燃剤、耐候性改良剤、酸
化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着
色剤、相溶化剤、導電性フィラー等を添加しておくこと
ができる。
【0046】本発明においては、構成要素[A]は構成
要素[B]よりも溶融粘度が低いことが必要である。特
に限定されるものではないが、構成要素[B]の粘度が
構成要素[A]の粘度の5倍以上であることが好まし
く、25倍以上であることがより好ましく、40倍以上
であることが特に好ましい。前記下限値を下回ると、力
学特性が低下することがあり好ましくない。一方、上限
については特に限定されないが、10,000倍以下で
あることが好ましい。前記上限値を上回ると、成形時の
構成要素[A]と構成要素[B]の混合が難しくなるこ
とがあるため好ましくない。なお、成形時に架橋剤や硬
化剤により、構成要素[A]または[B]が架橋・高分
子化されたり、加工時等の熱その他の物理的乃至は化学
的作用により分解などの変質している場合、本発明の成
形材料乃至は成形品においてかかる溶融粘度比を有さな
い場合もあり得る。かかる場合は、変性前の分子量から
推定される構成要素[A]および[B]の溶融粘度が前
記溶融粘度比を有していればよい。
【0047】次に、本発明の成形材料について説明す
る。
【0048】本発明の成形材料は、先述した本発明の熱
可塑性樹脂組成物と強化繊維とを含んで成る。
【0049】成形材料として好ましいのは、強化繊維が
連続した強化繊維束であり、強化繊維と構成要素[A]
からなる複合体に、構成要素[B]が接するように配置
されて構成される成形材料である。本発明の成形材料に
おいて、強化繊維が連続した繊維束であるとは、例え
ば、ペレットにおいて、ペレット内部で途中で強化繊維
が切断されていたり、ペレット全長よりも有意に短い強
化繊維が実質的に含まれないことである。特に、そのペ
レット全長よりも短い強化繊維の量について規定されて
いるわけではないが、全ペレットの70重量%以上のペ
レットが、ペレット全長の50%以下の長さの炭素繊維
の含有量が30重量%以下(好ましくは20重量%以
下)であることが好ましい。尚、ペレット全長とはペレ
ット中の強化繊維配向方向の長さである。構成要素
[A]を連続した強化繊維束とすることにより、複合材
料の強化繊維として成形品に高い力学的特性を付与する
ことができると考えられる。また、構成要素[B]は比
較的高粘度の、例えば靭性などの力学的物性が高いマト
リックス樹脂である。構成要素[B]は、成形後強化繊
維に含浸し、強化繊維と接着、これを強固に保持する役
割をもつと考えられる。構成要素[A]は、比較的低粘
度の熱可塑性重合体であり、強化繊維と共に複合体を形
成するとともに、成形時にはマトリックス樹脂(構成要
素[B])が強化繊維束(構成要素[C])に含浸する
ことを助け、また強化繊維がマトリックス中に分散する
ことを助ける、いわゆる含浸助剤・分散助剤としての役
割を持つものであると考えられる。
【0050】強化繊維と構成要素[A]は、この2者で
複合体を形成する。この複合体の形態は図1に示すよう
なものであり、連続繊維束である構成要素[C](1)
の各単繊維間に構成要素[A](2)が満たされてい
る。すなわち、構成要素[A]の海に、強化繊維が島の
ように分散している状態である。具体的には構成要素
[A]を熱溶融させて、強化繊維に含浸することによっ
て複合体を形成する。
【0051】図2〜7は本発明の成形材料の断面の形状
の例を模式的に表したものである。成形材料の断面の形
状は、強化繊維と構成要素[A]からなる複合体(3)
に、構成要素[B](4)が接するように配置されてい
れば図に示されたものに限定されないが、好ましくは図
2〜5に示されるように、複合体に対して、構成要素
[B]が周囲を被覆するように配置されているか、図
6、7に示されるように、複合体と構成要素[B]が層
状に配置されている構成が望ましい。図4に示されるよ
うな複数の複合体を構成要素[B]が被覆するように配
置する場合、複合体の数は2〜6程度が望ましい。
【0052】複合体と、構成要素[B]の境界は接着さ
れていることが望ましい。境界付近で部分的に構成要素
[B]が該複合体の一部に入り込み、構成要素[A]と
相溶しているような状態、あるいは強化繊維に含浸して
いるような状態になっていてもよい。
【0053】成形材料の長手方向は、ほぼ同一の断面形
状を保ち連続であればよい。成形方法によってはこのよ
うな連続の成形材料をある長さにカットしてもよい。
【0054】本発明の成形材料は、例えば射出成形やプ
レス成形などの手法により構成要素[A]、[B]およ
び[C]を混合して最終的な成形品を作製できる。成形
材料の取扱性の点から、それぞれの構成要素は成形が行
われるまでは分離せず、前述したような形状を保ってい
ることが重要である。構成要素[A]は低分子量である
ことから、常温においては通常比較的脆く破砕しやすい
固体であったり、液体であることが多い。このため、高
分子量の構成要素[B]を、複合体を保護するように配
置し、成形までの材料の運搬、取り扱い時のショック、
擦過などにより、構成要素[B]が破砕されて飛散した
りしないようにすることが望ましい。
【0055】そのため、図2〜5に例示されるように強
化繊維である構成要素[C]と構成要素[A]からなる
複合体に対して、構成要素[B]が該複合体の周囲を被
覆するように配置されていたり、図6〜7に例示される
ように複合体と、構成要素[B]が層状に配置されてい
ることが好ましい。このような配置であれば、高分子量
の構成要素[B]が破砕しやすい構成要素[A]を包ん
でいたり、擦過しやすい面に配置されたりしているた
め、成形材料として形状が保持されやすい。また、構成
要素[B]が複合体の周囲を被覆するように配置される
か、複合体と構成要素[B]が層状に配置されている
か、いずれが有利であるかについては、製造の容易さ
と、材料の取り扱いの容易さから、構成要素[B]が複
合体の周囲を被覆するように配置されることがより好ま
しい。
【0056】強化繊維は構成要素[A]によって完全に
含浸されていることが望ましい。理論的に言えば、強化
繊維(構成要素[C])が六角形状に配列していて最密
充填状態にあり、その繊維の隙間に構成要素[A]が含
浸した状態が、最も構成要素[A]が少ない状態とな
り、繊維が真円断面で同一直径であると仮定すると、強
化繊維の体積含有率は90.7%(=π/(2×
1/2))となる。実際にこのような体積含有率をボイ
ドなしで達成することは技術的に困難である。ただし、
ボイドが一定量存在する場合や、あるいは計算上未含浸
部が生じるような高い体積含量率であっても、含浸・繊
維分散促進の効果はある。これを考慮すると、成形され
た複合材料の力学特性の低下を防ぐため、複合体におけ
る強化繊維の体積含有率は40%以上が好ましい。ま
た、体積含有率が95%を越えると、単繊維間の隙間を
構成要素[A]で充填できない部分が増加し、結果とし
て含浸促進効果が急激に低下してしまうことから、強化
繊維の体積含有率は95%以下が好ましい。より好まし
い体積含有率は80%以下である。
【0057】前述したように、強化繊維は構成要素
[A]によって完全に含浸されていることが望ましい
が、現実的にそれは困難であり、強化繊維と構成要素
[A]からなる複合体にはある程度のボイドが存在す
る。特に強化繊維の含有率が大きい場合にはボイドが多
くなるが、ある程度のボイドが存在する場合でも本発明
の含浸・繊維分散促進の効果は示される。ただしボイド
率が40%を越えると顕著に含浸・繊維分散促進の効果
が小さくなるので、ボイド率は0〜40%の範囲が好ま
しい。より望ましいボイド率の範囲は20%以下であ
る。ボイド率は、複合体の部分をASTM D2734
試験法により測定する。
【0058】強化繊維として用いる強化繊維束は、特に
限定されない。炭素繊維、ガラス繊維、ポリアラミド繊
維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、金属
繊維等の高強度、高弾性率繊維等が使用できる。これら
は2種以上を混合してもよい。この中では、炭素繊維が
力学的特性の向上効果に優れているため好ましい。ま
た、炭素繊維は導電性を有するため、成形品が優れた電
磁波シールド性を発現し、特に、パーソナルコンピュー
ターや携帯電話などの筐体用途には特に好ましい。
【0059】より好ましくは、X線光電子分光法により
測定される繊維表面の酸素(O)と炭素(C)の原子数
の比である表面官能基量(O/C)が、0.05〜0.
4の範囲にある連続した炭素繊維が適している。O/C
が0.05より小さいことは、炭素繊維表面にマトリッ
クス樹脂との接着に寄与するような官能基が非常に少な
いことを意味している。炭素繊維とマトリックス樹脂の
接着性が劣ると、成形品に高い力学的特性が期待できな
い。逆にO/Cが0.4より大きいと、炭素繊維表面の
酸化処理等が必要以上に行われており、炭素の結晶構造
が破壊されて繊維表面に脆弱層が形成されていることを
意味している。この場合もO/Cが低すぎる場合同様、
繊維表層付近で破壊が生じやすいため、成形品に高い力
学的特性が期待できない。また、O/Cを上記の範囲内
とすることにより、繊維/マトリックス界面の接着性の
みならず、構成要素[A]を含浸させる際の親和性、繊
維の成形時の分散性などにも好ましい効果をもたらす。
【0060】表面官能基量(O/C)は、X線光電子分
光法により、次のような手順によって求められる。ま
ず、溶媒でサイジング剤などを除去した炭素繊維(束)
をカットして銅製の試料支持台上に拡げて並べた後、光
電子脱出角度を90゜とし、X線源としてMgKα1、
2を用い、試料チャンバー中を1×10-8Torrに保
つ。測定時の帯電に伴うピークの補正としてC1Sの主ピ
ークの運動エネルギー値(K.E.)を969eVに合
わせる。C1Sヒ゜ーク面積は、K.E.として958〜9
72eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより
求める。O1Sヒ゜ーク面積は、K.E.として714〜7
26eVの範囲で直線のベースラインを引くことにより
求める。ここで表面官能基量(O/C)とは、上記O1S
ヒ゜ーク面積とC1Sヒ゜ーク面積の比から、装置固有の感度
補正値を用いて原子数比として算出する。
【0061】本発明の成形材料は、好ましくは1〜50
mmの範囲の長さに切断して用いる。前記の長さに調製
することにより、成形材料の流動性が生じ、また成形時
の賦形性が大幅に増す。切断長が短いほど、賦形性、流
動性などの成形性が増すが、切断長が1mm未満になる
と結果として強化繊維長が短くなり、繊維補強効果が急
激に低下してしまう。切断長が50mm超になると補強
効果は増すが成形性が大幅に低下する。より望ましい切
断長の範囲は3〜12mmである。このように適切な長
さに切断された成形材料は、射出成形用ペレットとして
好ましく用いることができる。
【0062】また、本発明の成形材料は、連続、長尺の
ままでも成形法によっては使用可能である。例えば、熱
可塑性ヤーンプリプレグとして、加熱しながらマンドレ
ルに巻き付け、ロール状成形品を得たりすることができ
る。このような成形品の例としては、液化天然ガスタン
クなどが挙げられる。また本発明の成形材料を、複数本
一方向に引き揃えて加熱・融着させることにより一方向
熱可塑性プリプレグを作製することも可能である。この
ようなプリプレグは、高い強度、弾性率、耐衝撃性が要
求されるような分野、例えば航空機一次構造材などに適
用が可能である。
【0063】本発明の成形材料の製造方法としては、特
開平10−138378号公報に記載された方法を好ま
しく用いることができる。すなわち、強化繊維に、粘度
が100ポアズ以下になるように加熱溶融された構成要
素[A]を含浸させることによって複合体を形成し、次
いで溶融した粘度500ポアズ以上の構成要素[B]を
該複合体に接するように配置した後、全体を常温まで冷
却する方法を用いることができる。
【0064】本発明の成形材料および熱可塑性樹脂組成
物は、公知の成形法により最終的な形状の製品に加工で
きる。成形方法としてはプレス成形、トランスファー成
形、射出成形や、これらの組合せ等が挙げられる。成形
品としては、シリンダーヘッドカバー、ベアリングリテ
ーナ、インテークマニホールド、ペダル等の自動車部
品、モンキー、レンチ等の工具類、歯車などの小物が挙
げられる。また、本発明の成形材料は、流動性に優れる
ため成形品の厚みが0.5〜2mmといった薄肉の成形品
を比較的容易に得ることができる。このような薄肉成形
が要求されるものとしては、例えばパーソナルコンピュ
ーター、携帯電話などに使用されるような筐体や、パー
ソナルコンピューターの内部でキーボードを支持する部
材であるキーボード支持体に代表されるような電気・電
子機器用部材が挙げられる。このような電気・電子機器
用部材では、強化繊維に導電性を有する炭素繊維を使用
した場合に、電磁波シールド性が付与されるためにより
望ましい。
【0065】また、上記した成形材料および熱可塑性樹
脂組成物は射出成形用ペレットとして用いることができ
る。射出成形においては、ペレット状とした成形材料を
可塑化する際、温度、圧力、混練が加えられるから、本
発明によればその際に構成要素[A]が分散・含浸助剤
として大きな効果を発揮する。この場合、通常のインラ
インスクリュー型射出成形機を用いることができ、たと
え圧縮比の低いような形状のスクリューを用いたり、材
料可塑化の際の背圧を低く設定するなどして、スクリュ
ーによる混練効果が弱い場合であっても強化繊維がマト
リックス樹脂中に良分散し、繊維への樹脂の含浸が良好
な成形品を得ることができる。
【0066】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明する。
【0067】(1)ビカット軟化温度測定 JIS K7206記載のA法、空気加熱法に従い測定
した。
【0068】(2)融点測定 JIS K7121に従い、DSCシステムTA300
0(メトラー社製)を用い、昇温速度10℃/分で測定
し、融解ピーク温度を融点とした。
【0069】(3)粘度測定 JIS K7199に従い、キャピラリーレオメーター
(キャピログラフ1B、東洋精機製作所(株)製)を使
用し、物質が明確な融点を示すものについては融点+3
0℃、明確な融点を示さないものについてはビカット軟
化点+30℃の温度において、せん断速度103-1
おける粘度を測定した。
【0070】(4)成形品の表面粗さ測定 表面粗さ計(フォームタリサーフシリーズ2、テーラー
ホブソン社製)を用い、厚さ1mm、外形150mm×
150mmの薄肉平板成形品の中心点からファンゲート
と反対の方向に向かって12.5mmの長さにわたる断
面曲線を得、この長さを評価長さとしてJIS B06
01に従い粗さ曲線を得た。粗さ曲線から、カットオフ
値を2.5mmとした算術平均粗さ(Ra)を、基準長
さを2.5mmとした最大高さ(Ry)をそれぞれ求め
た。
【0071】(5)アイゾット衝撃強度測定 ASTM D256に準拠した試験片厚さ3.2mm
(1/8インチ)のノッチ有りアイゾット衝撃強度測定
用試験片を射出成形した。試験片は、水分率0.1%以
下に乾燥後、試験に使用した。
【0072】実施例1 130℃に加熱されたロール上に、キスコーターを用
い、フェノールノボラック樹脂(ショウノールBRG-55
8、登録商標、昭和高分子(株)製、ビカット軟化温度
95℃)を加熱溶融した液体の被膜を形成させた。この
ロール上を連続した炭素繊維束(引張強度4900MP
a、引張弾性率230GPa、伸度2.1%、フィラメ
ント数12000本、繊度800g/1000m、密度
1.8g/cm3)を接触させながら通過させて、炭素
繊維束の単位長さあたりに一定量のフェノールノボラッ
ク樹脂を付着させた。
【0073】フェノールノボラック樹脂を付着させた炭
素繊維を、180℃に加熱された、ベアリングで自由に
回転する、一直線上に配置された10本の直径50mm
のロールの上下を、交互に通過させた。この操作によ
り、重合体を繊維束の内部まで含浸させ、炭素繊維とフ
ェノールノボラック樹脂からなる連続した複合体を形成
した。この段階で、複合体全体に対する重合体の量は1
5重量%であった。また、125℃におけるBRG-558
の、せん断速度103s-1における溶融粘度は、40ポア
ズであった。
【0074】この連続した複合体を、直径40mmの単
軸押出機の先端に設置された電線被覆用のコーティング
ダイ中に通し、押出機からダイ中に240℃で溶融させ
たナイロン6樹脂(アミランCM1017、登録商標、東レ
(株)製“アミラン”CM1017、重量平均分子量18,600、
融点210℃)を吐出させて、複合体の周囲を被覆する
ようにナイロン6樹脂を連続的に配置した。240℃に
おけるこのナイロン6樹脂の、せん断速度103s-1にお
ける溶融粘度は、2030ポアズであった。
【0075】この複合体をナイロン6で被覆した成形材
料を常温近くまで冷却後、ストランドカッターにより長
さ7mm長にカットし、射出成形用ペレットを作製し
た。ここまでの成形材料製造は連続した工程によりなさ
れ、炭素繊維束の引き取り速度は30m/分であった。
【0076】このペレットを用いて、型締め力980k
Nの射出成形機により、外形が150mm×150m
m、厚み1mmの薄肉平板成形品をファンゲートを有す
る金型にて成形した。また、同じ射出成型機により、ノ
ッチ有りアイゾット衝撃強度測定用の試験片を成形し
た。成形の際、シリンダ温度はノズル近くで250℃に
設定し、金型温度は70℃とした。
【0077】成形品の組成比は、炭素繊維:フェノール
ノボラック樹脂:ナイロン6樹脂=35:6:59であ
った。
【0078】目視観察では、平板状成形品の表面は平滑
で光沢があり、成形品中の繊維の分散性に問題はなく、
成形品の断面を顕微鏡観察したがボイドは確認されなか
った。
【0079】成形品の算術平均粗さ(Ra)は、3.3
μmであった。
【0080】また、最大高さ(Ry)は、18.4μm
であった。
【0081】なお、成形品のノッチ有りアイゾット衝撃
強度は、220J/mであった。
【0082】実施例2 実施例1のフェノールノボラック樹脂の代わりにフェノ
ールノボラック樹脂(フェノライトTD2090、登録商標、
大日本インキ化学工業(株)製、ビカット軟化温度12
0℃)を用い、ロール温度を180℃に変えた以外は、
実施例1と同様にして射出成形用ペレットを作製した。
また、150℃におけるTD2090の、せん断速度103s-1
における溶融粘度は、70ポアズであった。
【0083】このペレットを用いて、実施例1と同様に
して薄肉平板成形品、ノッチ有りアイゾット衝撃強度測
定用の試験片を成形した。
【0084】成形品の組成比は、炭素繊維:フェノール
ノボラック樹脂:ナイロン6樹脂=35:6:59であ
った。
【0085】目視観察では、平板状成形品の表面は平滑
で光沢があり、成形品中の繊維の分散性に問題はなく、
成形品の断面を顕微鏡観察したがボイドは確認されなか
った。
【0086】成形品の算術平均粗さ(Ra)は、2.6
μmであった。
【0087】また、最大高さ(Ry)は、14.4μm
であった。
【0088】なお、成形品のノッチ有りアイゾット衝撃
強度は、245J/mであった。
【0089】実施例3 実施例1のフェノールノボラック樹脂の代わりにクレゾ
ールノボラック樹脂(ショウノールCRG-951、登録商
標、昭和高分子(株)製、ビカット軟化温度105℃)
を用いた以外は、実施例1と同様にして射出成形用ペレ
ットを作製した。また、135℃におけるCRG-951の、
せん断速度103s-1における溶融粘度は、16ポアズで
あった。
【0090】このペレットを用いて、実施例1と同様に
して薄肉平板成形品、ノッチ有りアイゾット衝撃強度測
定用の試験片を成形した。
【0091】成形品の組成比は、炭素繊維:クレゾール
ノボラック樹脂:ナイロン6樹脂=35:6:59であ
った。
【0092】目視観察では、平板状成形品の表面は平滑
で光沢があり、成形品中の繊維の分散性に問題はなく、
成形品の断面を顕微鏡観察したがボイドは確認されなか
った。
【0093】成形品の算術平均粗さ(Ra)は、3.7
μmであった。
【0094】また、最大高さ(Ry)は、16.6μm
であった。
【0095】なお、成形品のノッチ有りアイゾット衝撃
強度は、240J/mであった。
【0096】実施例4 実施例1のフェノールノボラック樹脂の代わりにフェノ
ールアラルキル樹脂(ミレックスXLC-LL、登録商標、三
井化学(株)製、ビカット軟化温度82℃)を用いた以
外は、実施例1と同様にして射出成形用ペレットを作製
した。また、112℃におけるXLC-LLの、せん断速度1
3s-1における溶融粘度は、15ポアズであった。
【0097】このペレットを用いて、実施例1と同様に
して薄肉平板成形品、ノッチ有りアイゾット衝撃強度測
定用の試験片を成形した。
【0098】成形品の組成比は、炭素繊維:フェノール
アラルキル樹脂:ナイロン6樹脂=35:6:59であ
った。
【0099】目視観察では、平板状成形品の表面は平滑
で光沢があり、成形品中の繊維の分散性に問題はなく、
成形品の断面を顕微鏡観察したがボイドは確認されなか
った。
【0100】成形品の算術平均粗さ(Ra)は、2.2
μmであった。
【0101】また、最大高さ(Ry)は、10.2μm
であった。
【0102】なお、成形品のノッチ有りアイゾット衝撃
強度は、255J/mであった。
【0103】比較例1 この比較例は、特開平10-138379号公報の実施例1に相
当するものである。
【0104】実施例1のフェノールノボラック樹脂の代
わりに、テルペンフェノール重合体(YP90L、商品名、
昭和高分子(株)製、ビカット軟化温度100℃)を用
いた以外は、実施例1と同様にして射出成形用ペレット
を作製した。また、130℃におけるYP90Lの、せん断
速度103s-1における溶融粘度は、11ポアズであっ
た。
【0105】このペレットを用いて、実施例1と同様に
して薄肉平板成形品、ノッチ有りアイゾット衝撃強度測
定用の試験片を成形した。
【0106】成形品の組成比は、炭素繊維:テルペンフ
ェノール重合体:ナイロン6樹脂=35:6:59であ
った。
【0107】目視観察では、平板状成形品の表面は平滑
で光沢があったが、光沢は実施例1〜4より劣ってい
た。成形品中の繊維の分散性に問題はなく、成形品の断
面を顕微鏡観察したがボイドは確認されなかった。
【0108】成形品の算術平均粗さ(Ra)は、7.7
μmであり、実施例1〜4より大きかった。
【0109】また、最大高さ(Ry)は、22.4μm
であり、実施例1〜4より大きかった。
【0110】これらの結果から、比較例1の表面平滑性
は、実施例1〜4に比べ劣ることがわかる。
【0111】なお、成形品のノッチ有りアイゾット衝撃
強度は、206J/mであり、実施例1〜4より低かっ
た。
【0112】
【発明の効果】本発明による熱可塑性樹脂組成物は優れ
た流動性を有する。
【0113】また、本発明による成形材料は、製造が容
易でありかつ射出成形などによって成形を行う際に強化
繊維束の成形品中での分散が良好であり、力学特性に優
れるとともに、特にパーソナルコンピューターや携帯電
話などの筐体に要求される表面外観の優れた成形品が得
られる。また、これらから品質の優れた成形品を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成形材料における複合体の形態の
一例の断面を示す説明図である。
【図2】本発明に係る成形材料の形態の一例の断面を示
す説明図である。
【図3】本発明に係る成形材料の形態の他の一例の断面
を示す説明図である。
【図4】本発明に係る成形材料の形態の他の一例の断面
を示す説明図である。
【図5】本発明に係る成形材料の形態の他の一例の断面
を示す説明図である。
【図6】本発明に係る成形材料の形態の他の一例の断面
を示す説明図である。
【図7】本発明に係る成形材料の形態の他の一例の断面
を示す説明図である。
【符号の説明】
1:強化繊維の単繊維 2:構成要素[A] 3:強化繊維と構成要素[A]からなる複合体 4:構成要素[B]
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AB10 AB21 AD14 AD37 AD42 AD44 AD45 AD46 AD52 AK15 4J002 BN14X BN15X CC04W CC05W CE00W CF00X CG00X CH07X CL00X CM04X CN01X CN03X DA016 FA046

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも次の構成要素[A]および
    [B]を含むことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 [A]下記構造式(1)で表され、かつ構成要素[B]
    よりも溶融粘度が低い熱可塑性重合体 【化1】 (式中、Arは下式(2)または(3)から選択される
    基を、Rはアルキレン基または下式(4)〜(7)から
    選択される基を、T1、T2は独立に水素原子、ハロゲン
    原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基のいずれ
    かを、nは0以上の整数を表す。) 【化2】 【化3】 (式中、T3〜T10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲ
    ン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基のいず
    れかを表す。) 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 (式中、T11〜T31はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲ
    ン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基のいず
    れかを表す。) [B]重量平均分子量が10,000以上である熱可塑
    性樹脂
  2. 【請求項2】構成要素[A]と[B]の合計100重量
    部中、[A]を0.5〜40重量部含む請求項1に記載
    の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】構成要素[B]がポリアミド、ポリエステ
    ル、ポリカーボネート、ポリアリーレンオキシド、ポリ
    アリーレンスルフィド、ポリスルホン、ポリイミド、芳
    香族ビニル単量体・シアン化ビニル単量体・ゴム質重合
    体から選ばれる少なくとも2種を構成成分とする共重合
    体もしくはこれら2種以上の混合体またはその共重合体
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱可
    塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性
    樹脂組成物と構強化繊維とを含んで成ることを特徴とす
    る成形材料。
  5. 【請求項5】強化繊維が連続した強化繊維束であり、強
    化繊維と構成要素[A]からなる複合体に、構成要素
    [B]が接するように配置されてなる請求項4に記載の
    成形材料。
  6. 【請求項6】構成要素[B]が、前記複合体の周囲を被
    覆するように配置されてなる請求項5に記載の成形材
    料。
  7. 【請求項7】強化繊維が連続した炭素繊維である請求項
    4〜6のいずれかに記載の成形材料。
  8. 【請求項8】成形材料が1〜50mmの範囲の長さに切
    断されているものである請求項4〜7のいずれかに記載
    の成形材料。
  9. 【請求項9】請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性
    樹脂組成物、または、請求項4〜8のいずれかに記載の
    成形材料からなることを特徴とする射出成形用ペレッ
    ト。
  10. 【請求項10】請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑
    性樹脂組成物、請求項4〜8のいずれかに記載の成形材
    料、請求項9に記載の射出成形用ペレットのいずれかを
    成形してなることを特徴とする成形品。
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