JP2001128457A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JP2001128457A
JP2001128457A JP30407899A JP30407899A JP2001128457A JP 2001128457 A JP2001128457 A JP 2001128457A JP 30407899 A JP30407899 A JP 30407899A JP 30407899 A JP30407899 A JP 30407899A JP 2001128457 A JP2001128457 A JP 2001128457A
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power supply
switching element
smoothing capacitor
voltage
circuit
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JP30407899A
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Takashi Kanda
隆司 神田
Kazuo Yoshida
和雄 吉田
Masahiro Naruo
誠浩 鳴尾
Kazutaka Hori
和宇 堀
Masahito Onishi
雅人 大西
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】入力電力を制御でき負荷へ必要な電力を安定し
て供給することができる電源装置を提供する。 【解決手段】商用電源Vsを整流回路DBにより全波整
流して脈動電源が得られる。負荷として放電灯Laを備
える。整流回路DBの直流出力端の正極にはインダクタ
L0の一端が接続され、インダクタL0の他端はスイッ
チング素子Q1,Q2の接続点に接続されている。スイ
ッチング素子Q1〜Q4は制御回路からの制御信号S1
〜S4によりオンオフされる。制御回路は、対角位置に
あるスイッチング素子Q1,Q4、Q2,Q3が同時に
オンし且つ各直列接続されたスイッチング素子Q1,Q
2、Q3,Q4同士が交互にオンオフする定常制御モー
ドと、スイッチング素子Q2のみのオンオフを間欠的に
停止させて入力電力を制御する入力電力制御モードとを
有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、商用電源から負荷
に高周波交流電力を供給する電源装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、放電灯点灯装置などに用いる
この種の電源装置として、図30に示す回路構成のもの
が提案されている(特公平5−88067号公報)。図
30に示す回路構成の電源装置は、商用電源Vsを整流
し直流−直流変換を施すことによって得た直流電力をイ
ンバータ回路INVにより高周波電力に電力変換する構
成を採用している。
【0003】インバータ回路INVは、フルブリッジ型
であり、バイポーラトランジスタよりなる一対のスイッ
チング素子Q3,Q4が直列接続された第1の直列回路
と、バイポーラトランジスタよりなる一対のスイッチン
グ素子Q1,Q2が直列接続された第2の直列回路とを
備え、両直列回路が、平滑用コンデンサC0に並列接続
されている。また、各スイッチング素子Q1〜Q4には
それぞれダイオードD1〜D4が逆並列に接続されてい
る。さらに、第1の直列回路の両スイッチング素子Q
3,Q4の接続点と第2の直列回路の両スイッチング素
子Q1,Q2の接続点との間には、負荷回路Zが接続さ
れている。ここに、負荷回路Zは、インダクタL1とコ
ンデンサC1との直列回路を有し、コンデンサC1に負
荷としての放電灯Laが並列接続されている。つまり、
インダクタL1とコンデンサC1との間およびスイッチ
ング素子Q3,Q4の接続点とコンデンサC1との間に
放電灯Laのフィラメントを挿入している。
【0004】各スイッチング素子Q1〜Q4は図31に
示す制御回路10‘の出力によってオンオフされる。こ
の制御回路10’は、トランジスタTr2,Tr3と発
振周期を決定するコンデンサC11,C12および抵抗
R11,R12と出力抵抗R13,R14とを備える無
安定マルチバイブレータを主構成とし、無安定マルチバ
イブレータの出力によりトランジスタTr1,Tr4を
高周波(商用電源ACの周波数よりも十分に高い周波
数)でスイッチングする。さらに、各トランジスタTr
1,Tr4にはそれぞれパルストランスPT1,PT2
の1次巻線が直列接続され、各パルストランスPT1,
PT2にそれぞれ2個ずつ設けた2次巻線の出力によっ
てスイッチング素子Q1〜Q4を制御する。図31にお
ける端子a,bはインバータ回路INVの電源(平滑コ
ンデンサC0の両端)に接続され、端子c,c’,d,
d’,e,e’,f,f’はそれぞれ各スイッチング素
子Q1〜Q4のベース−エミッタに接続される。ここ
で、アポストロフィーを伏した端子c’,d’,e’,
f’がエミッタに接続される。また、端子c,c’がス
イッチング素子Q1、端子d,d’がスイッチング素子
Q4、端子e,e’がスイッチング素子Q2、端子f,
f’がスイッチング素子Q3にそれぞれ対応する。した
がって、インバータ回路INVを構成するスイッチング
素子Q1〜Q4は、直列接続されたものが同時にオンに
ならずに対角位置(つまり、インダクタL1とコンデン
サC1との直列回路を通して平滑コンデンサC0の両端
間に直列接続された関係)のものが同時にオンになるよ
うに制御される。
【0005】上述の構成によって、スイッチング素子Q
1,Q4が同時にオンになる期間と、スイッチング素子
Q2,Q3が同時にオンになる期間とが設けられ、イン
ダクタL1とコンデンサC1との直列回路からなる共振
回路の両端電圧の極性が交互に切り換えられる。この電
圧極性の切換と共振回路の共振動作とが協働することに
よって、放電灯Laに高周波交流電圧が印加される。こ
こに、スイッチング素子Q1〜Q4のオンオフの周波数
はインダクタL1とコンデンサC1と放電灯Laとから
なる負荷回路Zの共振周波数よりも高く設定してあり、
負荷回路Zに流れる電流はスイッチング素子Q1〜Q4
のスイッチングに対して遅れ位相になっている。つま
り、いわゆる遅相モードで動作させている。
【0006】ところで、商用電源Vsを整流する整流回
路DBはダイオードブリッジからなり、整流回路DBと
商用電源Vsとの間には高周波阻止用のフィルタ回路F
が挿入される。また、整流回路DBの直流出力端の正極
とスイッチング素子Q1,Q2の接続点との間にはイン
ダクタL0が挿入される。
【0007】したがって、直列接続されたスイッチング
素子Q1,Q2のうち低圧側のスイッチング素子Q2が
オンである期間には、整流回路DBからインダクタL0
に電流が流れてインダクタL0に電磁エネルギが蓄積さ
れる。スイッチング素子Q1,Q2は交互にオンオフさ
れており、スイッチング素子Q2がオフになったとき
に、整流回路DBの出力電圧(脈流電圧)とインダクタ
L0の両端電圧との加算電圧が平滑コンデンサC0の両
端電圧よりも高い期間においては、インダクタL0−ダ
イオードD1−平滑コンデンサC0−整流回路DB−イ
ンダクタL0の経路で、インダクタL0に蓄積されたエ
ネルギが放出され、このとき平滑コンデンサC0が充電
される。つまり、平滑コンデンサC0の両端電圧は整流
回路DBの出力電圧よりも昇圧されるのであって、スイ
ッチング素子Q2とダイオードD1とインダクタL0と
平滑コンデンサC0とによって昇圧チョッパ回路が構成
されている。言い換えると、スイッチング素子Q2はイ
ンバータ回路INVと昇圧チョッパ回路とに兼用されて
いる。
【0008】以下では、図30に示した回路の各部の動
作波形を示す図32および図33を用いて動作を説明す
る。図32に示す動作はスイッチング素子Q1〜Q4の
スイッチングの周期程度の期間の動作を示し、図33は
商用電源Vsの周期程度の期間の動作を示している。
【0009】電源が投入された直後には、整流回路DB
からインダクタL0およびダイオードD1を通して平滑
コンデンサC0に充電電流が流れる。平滑コンデンサC
0がある程度充電されて制御回路10の動作が可能にな
ると、スイッチング素子Q1〜Q4がスイッチングさ
れ、上述のようにスイッチング素子Q2のスイッチング
によって平滑コンデンサC0が高周波で間欠的に充電さ
れる。図32(a)はスイッチング素子Q2のオンオフ
を示しており、期間t0−t1においてスイッチング素
子Q2がオンであると、図32(f)のようにインダク
タL0を通して整流回路DBからの電流が流れる。この
期間にはインダクタL0の通過電流IDCは時間経過に
伴って増加する。また、商用電源Vsの1周期内の電圧
変化に応じてインダクタL0を通過する電流の増加率は
変化する。つまり、商用電源Vsのピーク電圧付近では
インダクタL0の通過電流IDCは図32(f)の実線
で示すように変化し、商用電源Vsの電圧値に応じて二
点鎖線のように変化する。スイッチング素子Q2のコレ
クタ電流IC2(図32(b)参照)はインダクタL0
を通過する電流IDCと負荷回路Zを流れる振動電流I
zとの合成電流になる。
【0010】時刻t1においてスイッチング素子2がオ
フになると、インダクタL0に蓄積されたエネルギが放
出されることによってダイオードD1に電流が流れる。
またダイオードD1には負荷回路Zを流れる振動電流I
zも流れるから、ダイオードD1には図32(e)のよ
うな電流ID1が流れる。この間に平滑コンデンサC0
が充電される。ダイオードD1に流れる電流ID1はイ
ンダクタL0の通過電流IDCと同様に商用電源Vsの
電圧値に応じて変化する(図に示す複数の二点鎖線は電
圧値に応じて電流が変化することを意味する)。時刻t
2ではスイッチング素子Q2は依然としてオフであるが
インダクタL0のエネルギの放出が終了するから、平滑
コンデンサC0からスイッチング素子Q1を通る経路で
負荷回路Zに電流が流れる。つまり、負荷回路Zの共振
作用によってスイッチング素子Q1のコレクタには図3
2(d)のように正弦波の一部の波形を有した電流IC
1が流れる。
【0011】時刻t3ではスイッチング素子Q2が再び
導通してスイッチング素子Q1には電流IC1が流れな
くなる。ただし、スイッチング素子Q1〜Q4のスイッ
チングは遅相モードであるから、スイッチング素子Q1
に電流IC1が流れている間にスイッチング素子Q1が
オフになり、時刻t3以降は負荷回路Zに流れる振動電
流がダイオードD2を通して流れる。つまり、図32
(c)のようにダイオードD2に電流ID2が流れる。
スイッチング素子Q2がオンである期間の時刻t4にお
いて振動電流が流れなくなると、時刻t0以降の動作を
繰り返す。つまり、時刻t0から時刻t4までの動作が
1周期になり、負荷回路Zには図32(g)のような正
弦波状の振動電流Izが流れる。
【0012】スイッチング素子Q1〜Q4のスイッチン
グによって図32に示すように動作するから、商用電源
Vsの電圧Vinが図33(a)のように変化すれば、
インダクタL0を流れる電流IDCは図33(b)のよ
うに高周波であって交番せず、且つ脈流状の包絡線を有
することになる。上述のように商用電源Vsと整流回路
DBとの間には高周波阻止用のフィルタ回路Fが挿入さ
れているから、フィルタ回路Fへの入力電流Iinは図
33(c)のように商用電源Vsの電圧波形にほぼ比例
し高周波成分が除去された連続波形になる。つまり、高
調波電流歪が少なく、しかも高力率が得られることにな
る。一方、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcは図3
3(d)のようにほぼ一定になるから、インバータ回路
INVの出力電圧(スイッチング素子Q1,Q2の接続
点とスイッチング素子Q3,Q4の接続点との間の電
圧)VRFは図33(e)のように包絡線がほぼ一定の
高周波電圧になる。
【0013】上述したように、図30に示した回路構成
の電源装置では、インバータ回路INVを構成する一部
のスイッチング素子Q2を昇圧チョッパ回路のスイッチ
ング素子に兼用し、且つダイオードD1を兼用して直流
−直流変換を行っているから、昇圧チョッパ回路によっ
て高調波電流歪の発生を抑制するとともに高い入力力率
を維持することができ、しかも素子の兼用によって部品
点数が低減されてコストを低減することができるととも
に回路構成が簡単になる。
【0014】ところで、電源装置には図34に示す構成
のものも知られている(特許第2690045号公報お
よび米国特許第5,063,490号)。図34に示す
構成もフルブリッジ型のインバータ回路INVを構成し
ているが、スイッチング素子Q1〜Q4にはパワーMO
SFETを用いている。スイッチング素子Q1〜Q4に
バイポーラトランジスタを用いる場合にはダイオードD
1〜D4を逆並列に接続していたが、MOSFETはボ
ディダイオードを備えるから、ダイオードD1〜D4は
設けてなくてもよい。図34においてはボディダイオー
ドをダイオードD1〜D4として示してある。すなわ
ち、図34に示す電源装置は、パワーMOSFETより
なる一対のスイッチング素子Q1,Q2が直列接続され
た第1の直列回路と、パワーMOSFETよりなる一対
のスイッチング素子Q3,Q4が直列接続された第2の
直列回路とが平滑コンデンサC0に並列接続されてい
る。また、第1の直列回路の両スイッチング素子Q1,
Q2の接続点と第2の直列回路の両スイッチング素子Q
3,Q4の接続点との間には、インダクタL1とコンデ
ンサC1と放電灯Laとからなる負荷回路Zが接続され
ている。つまり、インバータ回路INVおよび負荷回路
Zの構成については図30に示した構成と等価である。
【0015】ただし、図30に示す構成例では商用電源
Vsがフィルタ回路Fを介してダイオードブリッジより
なる整流回路DBによって全波整流されるのに対して、
図34に示す構成例では2個のダイオードD01,D0
2を順方向に直列接続した直列回路を平滑コンデンサC
0に並列接続し、両ダイオードD01,D02の接続点
に一端を接続したインダクタL0の他端をフィルタ回路
Fの一方の出力端に接続してある。また、フィルタ回路
Fの他方の出力端はスイッチング素子Q1,Q2の接続
点に接続されている。ダイオードD01,D02はダイ
オードD1,D2とともにダイオードブリッジを構成す
る極性に接続されている。
【0016】各スイッチング素子Q1〜Q4は図示しな
い制御回路によって、図30に示した回路のスイッチン
グ素子Q1〜Q4と同様に制御される。つまり、各2個
のスイッチング素子Q1,Q2、Q3,Q4はともに高
周波(商用電源Vsの周波数よりも十分に高い周波数)
で交互にオンオフされ、対角位置のスイッチング素子Q
1,Q4、Q2,Q3は同時にオンになるように制御さ
れる。
【0017】以下に、図34に示す回路の動作について
簡単に説明する。商用電源Vsの電圧Vinが正である
期間(図34においてVinの矢印の向きが正であるこ
とを意味し、以下ではこの期間を「正の半サイクル」と
いう)には、スイッチング素子Q1,Q4がオンの期間
には、商用電源Vs−インダクタL0−ダイオードD0
1−スイッチング素子Q1−商用電源Vsの経路で電流
が流れ、また平滑コンデンサC0−スイッチング素子Q
1−負荷回路Z−スイッチング素子Q4−平滑コンデン
サC0の経路にも電流が流れる。インダクタL0を通る
電流値は商用電源Vsの電圧Vin(瞬時値)に比例し
て増加する。スイッチング素子Q1,Q4がオフになる
と、インダクタL0に蓄積された電磁エネルギは、イン
ダクタL0−ダイオードD01−平滑コンデンサC0−
ダイオードD2−商用電源Vs−インダクタL0の経路
で放出され、平滑コンデンサC0の充電に用いられる。
この動作によって、図30に示した構成と同様にインバ
ータ回路INVのスイッチング素子Q1が昇圧チョッパ
回路のスイッチング素子として兼用されることになる。
【0018】また、スイッチング素子Q1,Q4がオフ
になるのに伴ってスイッチング素子Q2,Q3がオンに
なるから、平滑コンデンサC0の充電が終了すると、平
滑コンデンサC0を電源として平滑コンデンサC0−ス
イッチング素子Q3−負荷回路Z−スイッチング素子Q
2−平滑コンデンサC0の経路で負荷回路Zには図34
の左向きに電流が流れる。
【0019】一方、商用電源Vsの負の半サイクルに
は、スイッチング素子Q2,Q3のオン期間において、
商用電源Vs−スイッチング素子Q2−ダイオードD0
2−インダクタL0−商用電源Vsの経路で電流が流れ
ることによって、インダクタL0に電磁エネルギが蓄積
される。この電磁エネルギはスイッチング素子Q2,Q
3がオフになると、インダクタL0−商用電源Vs−ダ
イオードD1−平滑コンデンサC0−ダイオードD02
−インダクタL0の経路で放出され、平滑コンデンサC
0の充電に用いられる。また、負の半サイクルにおいて
も平滑コンデンサC0を電源として負荷回路Zには交流
電圧が印加される。要するに、負の半サイクルではイン
バータ回路INVのスイッチング素子Q2が昇圧チョッ
パ回路のスイッチング素子として兼用されることにな
る。
【0020】図34に示した構成では、インバータ回路
INVのスイッチング素子Q1〜Q4のうちのスイッチ
ング素子Q1,Q2が昇圧チョッパ回路のスイッチング
素子として兼用されることによって、部品点数が少なく
回路構成が簡単で且つ電力消費も少なくなるほか、イン
バータ回路INVを構成するスイッチング素子Q1〜Q
4のうち昇圧チョッパ回路のスイッチング素子として兼
用されるスイッチング素子Q1,Q2は正負の半サイク
ルで異なっているから、2つの機能に兼用することによ
るストレスが2個のスイッチング素子Q1,Q2に分散
されることになってストレスが軽減される。また、スイ
ッチング素子Q1,Q2の電力損失のバランスが取れて
いるので、スイッチング素子Q1,Q2の放熱構造を同
じにすることができる。さらに、スイッチング素子Q
1,Q2が昇圧チョッパ回路のスイッチング素子として
兼用されていることにより、別途に昇圧チョッパ回路の
駆動回路を設ける必要がなく、駆動回路の構成も簡単に
なる。
【0021】ところで、図34に示した回路では、イン
ダクタL0に蓄積された電磁エネルギの一部は平滑コン
デンサC0の充電に用いられずに負荷回路Zを通しても
放出されている。その結果、負荷回路Zでの消費電力が
少なくなると、余剰のエネルギが平滑コンデンサC0の
充電に用いられることになり、平滑コンデンサC0の両
端電圧Vdcが過剰に上昇することになる。
【0022】しかしながら、インバータ回路INVと昇
圧チョッパ回路とでスイッチング素子Q1,Q2を兼用
しているので、出力電力を制御するためにインバータ回
路INVの制御状態(スイッチング素子Q1〜Q4のス
イッチング周波数やオンデューティ)を変えると、昇圧
チョッパ回路の動作に影響し、反対に入力電力を制御す
るために昇圧チョッパ回路の制御状態(スイッチング素
子Q1,Q2のスイッチング周波数やオンデューティ)
を変えると、インバータ回路INVにも影響を与えるこ
とになり、スイッチング素子Q1〜Q4を制御できる自
由度が小さくなる。
【0023】そこで、平滑コンデンサC0の両端電圧V
dcの上昇を抑制するために、商用電源Vsの正の半サ
イクルではスイッチング素子Q1のオンオフを間欠的に
停止させ、負の半サイクルではスイッチング素子Q2の
オンオフを間欠的に停止させることが考えられている。
すなわち、商用電源Vsの電圧極性を検出する手段を設
け図35のように制御する。図35(a)は商用電源V
sの電圧Vinを示し、同図(b)の破線は商用電源V
sからの入力電流Iin、実線はインダクタL0に流れ
る電流ICH、一点鎖線はインダクタL0に流れる電流
の包絡線を示す。このように、インダクタL0には高周
波で電流が流れ、その包絡線は正弦波状になるから、フ
ィルタ回路Fを通して入力される電流は破線で示すよう
に、商用電源Vsの電圧Vinにほぼ比例した正弦波状
の波形になり、高調波電流歪が少なく、且つ比較的高い
入力力率を得ることができる。図35(c),(d)は
それぞれスイッチング素子Q1,Q2をオンオフさせる
制御回路からの制御信号S1,S2である。正の半サイ
クルではスイッチング素子Q1が昇圧チョッパ回路に兼
用されるからスイッチング素子Q1を間欠的に停止さ
せ、負の半サイクルではスイッチング素子Q2が昇圧チ
ョッパ回路に兼用されるからスイッチング素子Q2を間
欠的に停止させる。このような動作によって平滑コンデ
ンサC0の両端電圧Vdcの過昇圧を防止し(つまり、
商用電源Vsからの入力電力を自由に減少させることが
でき)、図35(e)のように放電灯Laのランプ電流
Ilaの包絡線をほぼ一定に保つことが可能になる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した2
つの電源装置では、インバータ回路INVを構成するス
イッチング素子Q1〜Q4の一部が昇圧チョッパ回路に
兼用されており、負荷である放電灯Laの出力変動によ
り平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcが上昇するような
場合には、昇圧チョッパ回路に兼用されるスイッチング
素子および該スイッチング素子の対角位置になるスイッ
チング素子(昇圧チョッパ回路にスイッチング素子Q1
が兼用される場合はスイッチング素子Q4、昇圧チョッ
パ回路にスイッチング素子Q2が兼用される場合にはス
イッチング素子Q3)を間欠的に停止させているが、図
35(e)に示すように放電灯Laに流れるランプ電流
Ilaにも間欠的に停止してしまうので、負荷電力が減
少してしまうという不具合があった。
【0025】また、負荷回路Zに蛍光灯のような熱陰極
を有する放電灯Laを含む場合には、電源投入から点灯
までの間に放電灯Laのフィラメントを予熱する予熱期
間(先行予熱期間)が必要であって、予熱期間における
負荷回路Zでの消費電力は点灯後の消費電力に比較する
と非常に小さいものであるから、予熱期間に要求される
電力に見合うようにスイッチング素子のオンオフを間欠
的に停止させている(図35のような動作)。その結
果、商用電源Vsから入力される電力が少なくなってし
まい、平滑コンデンサC0の充電が進みにくく、予熱期
間が長くなるという不具合があった。
【0026】ところで、近年、省資源、省エネルギを目
的とした高出力の蛍光灯が開発されており、この種の蛍
光灯は管径が18〜19mmと細く、光路長が1400
〜2500mmと長くなっている。この種の蛍光灯とし
ては、例えば図36に示すように、一端部にフィラメン
ト2を有し、他端部に閉塞部3を有する2本の環形発光
管1,1が同心円状に配置され、両環形発光管1の閉塞
部3の近傍がブリッジ接合部4によって接合されて内部
に一つの放電路が形成され、さらに環形発光管1の一端
部と他端部とを包囲する口金5が設けられたものがあ
る。この蛍光灯は、上記閉塞部3に最冷点が形成され
る。この種の蛍光灯は、ランプ効率を上げるために、管
径を細径化してあり、従来の蛍光灯よりも管の内径が小
さいから相対的にランプ電流が小さくランプ電圧が高く
なっている。
【0027】このような蛍光灯は、管径が従来の蛍光灯
よりも細いから小型のフィラメントを用いる必要がある
が、放電路が長いから点灯前に十分な予熱が必要であっ
て、予熱期間にフィラメントに流す予熱電流と点灯時に
フィラメントに流れる電流との比率が従来の蛍光灯より
も大きくなっている。つまり、このような管径が小さく
光路長の大きい高効率の蛍光灯を用いる場合には予熱期
間の予熱電流を多くしなければならないが、図30、図
34に示した電源装置では電源投入から比較的長い期間
にわたって負荷回路Zに十分な電力を供給することがで
きないものであるから、高効率の蛍光灯を用いる場合に
は予熱期間における予熱電流の確保が一層難しくなると
いう不具合がある。なお、フィラメントの断線防止のた
めには予熱電流を精度良く制御する必要がある。
【0028】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、入力電力を制御でき負荷へ必要な電
力を安定して供給することができる電源装置を提供する
ことにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、平滑コンデンサと、該平滑コン
デンサの両端間に接続され互いに逆並列接続されたダイ
オードを有する一対のスイッチング素子が直列接続され
た第1の直列回路と、前記平滑コンデンサの両端間に接
続され互いに逆並列接続されたダイオードを有する一対
のスイッチング素子が直列接続された第2の直列回路
と、LC共振回路および負荷を含み第1および第2の直
列回路をそれぞれ構成する各一対のスイッチング素子の
接続点間に接続された負荷回路とを備え、第1の直列回
路の少なくとも一方のスイッチング素子の両端間に商用
電源を整流した脈動電源がインダクタを介して接続さ
れ、対角位置にあるスイッチング素子が同時にオンにな
る期間を有し且つ第1および第2の直列回路を構成する
各一対のスイッチング素子同士が交互にオンオフされる
定常制御モードと、第2の直列回路を構成する一対のス
イッチング素子が交互にオンオフされ且つ第1の直列回
路のうち脈動電源が両端間に接続されたスイッチング素
子のオンオフを間欠的に停止し且つ第1の直列回路の他
方のスイッチング素子が対角位置にあるスイッチング素
子と同時にオンになる期間を有する入力電力制御モード
とを備えることを特徴とするものであり、脈動電源が両
端間に接続されたスイッチング素子が上記インダクタと
ともに昇圧チョッパ回路の一部を構成し入力電流歪を低
減することができ、また、負荷に必要な電力が変化して
も入力電力制御モードで動作させることで、脈動電源の
両端間に接続されたスイッチング素子のオンオフが間欠
的に停止されることにより商用電源からの入力電流が流
れる期間が減少し平滑コンデンサの両端電圧が過剰に昇
圧されることを防止でき、脈動電源の両端間に接続され
たスイッチング素子の対角位置にあるスイッチング素子
がオンオフされることにより負荷回路に共振電流を流し
続けることができるから、入力電力を制御しながら負荷
回路への供給電力を制御することができて平滑コンデン
サの両端電圧を適切な値にすることができ、負荷へ必要
な電力を安定して供給することができる。
【0030】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、第1の直列回路の一方のスイッチング素子の両端間
に商用電源を整流した脈動電源がインダクタを介して接
続されているので、上記一方のスイッチング素子が昇圧
チョッパ回路の一部を構成し入力電流歪を改善する機能
を持たせることができる。
【0031】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、第1の直列回路の各スイッチング素子それぞれの両
端間に商用電源を整流した脈動電源がインダクタを介し
て接続され、上記入力電力制御モードは、商用電源が正
の半サイクルと負の半サイクルの期間とで停止されるス
イッチング素子が異なるので、第1の直列回路の各スイ
ッチング素子それぞれが昇圧チョッパ回路の一部を構成
し入力電流歪を改善する機能を持たせることができる。
【0032】請求項4の発明は、平滑コンデンサと、該
平滑コンデンサの両端間に接続され互いに逆並列接続さ
れたダイオードを有する一対のスイッチング素子が直列
接続された第1の直列回路と、前記平滑コンデンサの両
端間に接続され互いに逆並列接続されたダイオードを有
する一対のスイッチング素子が直列接続された第2の直
列回路と、LC共振回路および負荷を含み第1および第
2の直列回路をそれぞれ構成する各一対のスイッチング
素子の接続点間に接続された負荷回路とを備え、第1の
直列回路の少なくとも一方のスイッチング素子の両端間
に商用電源を整流した脈動電源がインダクタを介して接
続され、対角位置にあるスイッチング素子が同時にオン
になる期間を有し且つ第1および第2の直列回路を構成
する各一対のスイッチング素子同士が交互にオンオフさ
れる定常制御モードと、対角位置にあるスイッチング素
子が同時にオンになる期間を有し且つ第1および第2の
直列回路を構成する各一対のスイッチング素子同士が交
互にオンオフされ且つ第1の直列回路のうち脈動電源が
両端間に接続されたスイッチング素子のオンデューティ
を制御する入力電力制御モードとを備えることを特徴と
するものであり、脈動電源が両端間に接続されたスイッ
チング素子が上記インダクタとともに昇圧チョッパ回路
の一部を構成し入力電流歪を低減することができ、ま
た、負荷に必要な電力が変化しても入力電力制御モード
で動作させることで、脈動電源の両端間に接続されたス
イッチング素子のオンデューティが小さくなるように制
御することにより商用電源からの入力電流が流れる期間
が減少し平滑コンデンサの両端電圧が過剰に昇圧される
ことを防止でき、脈動電源の両端間に接続されたスイッ
チング素子の対角位置にあるスイッチング素子がオンオ
フされることにより負荷回路に共振電流を流し続けるこ
とができるから、入力電力を制御しながら負荷回路への
供給電力を制御することができて平滑コンデンサの両端
電圧を適切な値にすることができ、負荷へ必要な電力を
安定して供給することができる。
【0033】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、各スイッチング素子をオンオフさせ
る制御回路を備え、制御回路は、平滑コンデンサの両端
電圧値の大きさに応じて、脈動電源が接続されている側
のスイッチング素子が一定期間内にオンする回数を変化
させることにより平滑コンデンサの両端電圧を略設定値
に制御するので、平滑コンデンサの両端電圧を適切な値
に制御性良く制御することができる。
【0034】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、各スイッチング素子をオンオフさせ
る制御回路を備え、制御回路は、平滑コンデンサの両端
電圧値の大きさに応じて、脈動電源が接続されているス
イッチング素子のオンデューティを変化させることによ
り平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御するの
で、平滑コンデンサの両端電圧を適切な値に制御性良く
制御することができる。
【0035】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、各スイッチング素子をオンオフさせ
る制御回路を備え、制御回路は、平滑コンデンサの両端
電圧値の大きさに応じて、脈動電源が接続されている側
のスイッチング素子の動作周波数を変化させることによ
り平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御するの
で、平滑コンデンサの両端電圧を適切な値に制御性良く
制御することができる。
【0036】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、各スイッチング素子をオンオフさせ
る制御回路を備え、制御回路は、脈動電源の実効値、瞬
時値、ピーク値のうちの1つの大きさに応じて、脈動電
源が接続されている側のスイッチング素子の動作を制御
することにより平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に
制御するので、平滑コンデンサの両端電圧を適切な値に
制御性良く制御することができる。
【0037】請求項9の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、各スイッチング素子をオンオフさせ
る制御回路を備え、制御回路は、脈動電源が接続されて
いる側のスイッチング素子の動作を切り換えることによ
り平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御する際
に、平滑コンデンサの両端電圧が第1の所定値に達する
と上記両端電圧の上昇を抑制するように脈動電源が接続
されている側のスイッチング素子の動作を切り換え、平
滑コンデンサの両端電圧が第2の所定値に達すると上記
両端電圧が上昇するように脈動電源が接続されている側
のスイッチング素子の動作を切り換えるので、脈動電源
が接続されている側のスイッチング素子の動作を切り換
える電圧にヒステリシスを付与することができるか、ノ
イズによる誤動作を少なくすることができ、平滑コンデ
ンサの両端電圧を適切な値に制御性良く制御することが
できる。
【0038】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項5の発明において、各スイッチング素子をオンオフさ
せる制御回路を備え、制御回路は、電源投入後に平滑コ
ンデンサの両端電圧値が所定値に到達するまでの期間
は、平滑コンデンサの両端電圧値の大きさに応じて脈動
電源が接続されている側のスイッチング素子の一定期間
内のオン回数を変化させることにより平滑コンデンサの
両端電圧を略設定値に制御するので、平滑コンデンサの
両端電圧を比較的短い時間で所望の電圧値まで上昇させ
ることができ、安定で信頼性の高い動作が可能になる。
【0039】請求項11の発明は、請求項1ないし請求
項5の発明において、各スイッチング素子をオンオフさ
せる制御回路を備え、制御回路は、電源投入からの経過
時間に応じて、脈動電源が接続されている側のスイッチ
ング素子の動作を制御することにより平滑コンデンサの
両端電圧を略設定値に制御するので、平滑コンデンサの
両端電圧を比較的短い時間で所望の電圧値まで上昇させ
ることができ、安定で信頼性の高い動作が可能になる。
【0040】請求項12の発明は、請求項1ないし請求
項5の発明において、各スイッチング素子をオンオフさ
せる制御回路を備え、制御回路は、電源投入後に平滑コ
ンデンサの両端電圧値が所定値に到達するまでの期間
は、平滑コンデンサの両端電圧値の大きさに応じて脈動
電源が接続されている側のスイッチング素子の一定期間
内のオン回数およびオンデューティを変化させることに
より平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御するの
で、平滑コンデンサの両端電圧を比較的短い時間で所望
の電圧値まで上昇させることができ、安定で信頼性の高
い動作が可能になる。
【0041】請求項13の発明は、請求項1ないし請求
項12の発明において、負荷が放電灯なので、予熱期
間、点灯後などの放電灯の状態に関わらず適切な平滑コ
ンデンサの両端電圧を得ることができ、放電灯に必要な
電力を安定して供給することができる。
【0042】請求項14の発明は、請求項13の発明に
おいて、上記放電灯は、定格ランプ電力が略97W、定
格ランプ電流が略0.43A、ランプ電圧が略229V
の環形蛍光灯であるので、このような高出力の蛍光灯に
必要な電力を安定して供給することができ、高出力の蛍
光灯を安定して点灯させることができる。
【0043】請求項15の発明は、請求項13の発明に
おいて、上記放電灯は、定格ランプ電力が略68W、定
格ランプ電流が略0.43A、ランプ電圧が略160V
の環形蛍光灯であるので、このような高出力の蛍光灯に
必要な電力を安定して供給することができ、高出力の蛍
光灯を安定して点灯させることができる。
【0044】請求項16の発明は、請求項13の発明に
おいて、上記放電灯は、光路長が略1400〜2500
mm、管径が略18〜29mmであるので、このような
光路長の長い放電灯に必要な電力を安定して供給するこ
とができ、安定して点灯させることができる。
【0045】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態の電源
装置の基本構成は図30に示した従来構成と略同じであ
って、図1に示すように、MOSFETよりなる一対の
スイッチング素子Q1,Q2が直列接続された第1の直
列回路と、MOSFETよりなる一対のスイッチング素
子Q3,Q4が直列接続された第2の直列回路とが並列
接続され、第1の直列回路の両スイッチング素子Q3,
Q4の接続点と第2の直列回路の両スイッチング素子Q
1,Q2の接続点との間に負荷回路Zが接続されたフル
ブリッジ型のインバータ回路INVを有している。第1
の直列回路および第2の直列回路は平滑コンデンサC0
に並列接続されている。なお、図1において各スイッチ
ング素子Q1〜Q4それぞれに逆並列接続されたダイオ
ードD1〜D4はそれぞれパワーMOSFETQ1〜Q
4のボディダイオードを示す。
【0046】負荷回路Zは、コンデンサC1とインダク
タL1と直流カット用のコンデンサCcとの直列回路を
有し、コンデンサC1には負荷となる放電灯Laが並列
接続されている。ここで、図1においては放電灯Laの
フィラメントを省略しているが、コンデンサC1は、実
際には図30に示した従来構成と同様に、放電灯Laの
フィラメントのうちの非電源側の一端間に接続される。
【0047】商用電源Vsは高周波阻止用のフィルタ回
路Fを介して整流回路DBに入力されることにより全波
整流される。ここに、商用電源Vsを整流回路DBによ
り全波整流することにより脈動電源が得られる。整流回
路DBの正極の直流出力端にはインダクタL0の一端が
接続され、インダクタL0の他端はスイッチング素子Q
1,Q2の接続点に接続されている。つまり、インダク
タL0とスイッチング素子Q2との直列回路が整流回路
DBの直流出力端間に接続されている。なお、整流回路
DBはダイオードD5〜D8により構成されるダイオー
ドブリッジからなる。フィルタ回路Fはインバータ回路
INVから商用電源Vsに高周波電流が漏れるのを阻止
するために設けられている。
【0048】スイッチング素子Q1〜Q4は図示しない
制御回路からの制御信号S1〜S4によりオンオフされ
る。本実施形態では、制御回路は、対角位置にあるスイ
ッチング素子Q1,Q4、Q2,Q3が同時にオンにな
る期間を有し且つ第1および第2の直列回路をそれぞれ
構成する各一対のスイッチング素子Q1,Q2、Q3,
Q4同士が交互にオンオフする定常制御モードと、第2
の直列回路を構成する一対のスイッチング素子Q3,Q
4が交互にオンオフされ且つ第1の直列回路のうちスイ
ッチング素子Q2(整流回路DBの直流出力端間に接続
されたスイッチング素子、つまり、昇圧チョッパ回路に
兼用されるスイッチング素子)のオンオフを間欠的に停
止し且つスイッチング素子Q1が対角位置にあるスイッ
チング素子Q4と同時にオンになる期間を有する入力電
力制御モードとを備えている。つまり、入力電力制御モ
ードでは、スイッチング素子Q2のオンオフが停止され
ている期間もスイッチング素子Q3がスイッチング素子
Q4と交互にオンオフされる。言い換えれば、本実施形
態は、チョッパ兼用のスイッチング素子Q2を入力電力
制御のために間欠的に停止させる点は図34に示した従
来例と同様であるが、スイッチング素子Q2のオンオフ
を間欠的に停止させる期間もスイッチング素子Q2の対
角位置にあるスイッチング素子Q3がスイッチング素子
Q4と相補的にオンオフし続ける点に特徴がある。
【0049】まず、定常制御モードでの動作について図
2および図3を参照しながら説明する。
【0050】図2においてはフィルタ回路Fおよび直流
カット用のコンデンサCcの図示を省略し、各スイッチ
ング素子Q1〜Q4のオンオフを2つの端点間を短絡す
るか開放するかによって表し、逆並列接続されているダ
イオードD1〜D4に電流が流れる状態は電流が流れる
ダイオードD1〜D4を端点間に表記してある。また、
図3のa〜gの区間は図2(a)〜(g)に対応してい
る。図2の矢印付きの破線は電流経路を示す。図3の
(a)はスイッチング素子Q1,Q4のオンオフ、
(b)はスイッチング素子Q2,Q3のオンオフ、
(c)はインダクタL1に流れる電流IL1、(d)は
インダクタL0に流れる電流IL0、(e)は平滑コン
デンサC0に流れる電流IC0波形を示す。なお、各電
流IL1,IL0、IC0は図1中の矢印の向きを正の
向きとしてある。
【0051】また、図3(a),(b)に示すように、
スイッチング素子Q1,Q4のオン期間とスイッチング
素子Q2,Q3のオン期間との間には全てのスイッチン
グ素子Q1〜Q4をオフにする休止期間が設けられてい
る。このような休止期間を設けることによって、直列接
続されている2個ずつのスイッチング素子Q1,Q2、
Q3,Q4(フルブリッジ構成の各アームのスイッチン
グ素子)が同時にオンになって平滑コンデンサC0の両
端間が短絡されるのを確実に防止している。また、対角
位置に設けた対になるスイッチング素子Q1,Q4、Q
2,Q3は同時にオンオフされる。
【0052】いま、定常動作を行っているものとすれ
ば、図3(a),(b)のようにスイッチング素子Q
1,Q4とスイッチング素子Q2,Q3とは交互にオン
オフされ、スイッチング素子Q1,Q4がオフになった
後に、スイッチング素子Q2,Q3がオンするまで期間
a(全てのスイッチング素子Q1〜Q4がオフの期間)
は、時刻t1でスイッチング素子Q1,Q4がオフする
と、インダクタL1の保持電流によって図2(a)に示
すようにインダクタL1−ダイオードD3−平滑コンデ
ンサC0−ダイオードD2−放電灯Laおよびコンデン
サC1−インダクタL1の経路で電流が流れ、同時に商
用電源Vs−整流回路DB−放電灯Laおよびコンデン
サC1−インダクタL1−ダイオードD3−平滑コンデ
ンサC0−整流回路DB−商用電源Vsの経路でも電流
が流れる。つまり、この期間aには商用電源Vsから電
流が引き込まれて図3(d)のようにインダクタL0に
も電流IL0が流れ、また図3(e)に示すように平滑
コンデンサC0に充電電流IC0が流れる。
【0053】次に、時刻t2でスイッチング素子Q2,
Q3がオンになった直後で図3(c)に示すようにイン
ダクタL1の保持電流が流れている期間b(時刻t2か
らインダクタL1の保持電流がゼロクロスする時刻t3
までの期間)には、図2(b)に示すようにインダクタ
L1−スイッチング素子Q3−平滑コンデンサC0−ス
イッチング素子Q2−放電灯LaおよびコンデンサC1
−インダクタL1の経路と、商用電源Vs−整流回路D
B−インダクタL0−スイッチング素子Q2−整流回路
DB−商用電源Vsの経路とに電流が流れる。この期間
bには、インダクタL1の電磁エネルギの減少に伴って
図3(d)に示すようにインダクタL0に流れる電流I
L0が増加する。また、平滑コンデンサC0の充電電流
IC0はインダクタL1の保持電流によって流れている
から、図3(e)のように次第に減少する。
【0054】その後、負荷回路Zの共振作用によってイ
ンダクタL1に流れる電流の向きが反転する期間c(時
刻t3からスイッチング素子Q2,Q3がオフされる時
刻t4までの期間)になると、図2(c)に示すように
期間bにおいて商用電源Vs−整流回路DB−インダク
タL0−スイッチング素子Q2−整流回路DB−商用電
源Vsの経路で流れていた電流は引き続き流れ続け、図
3(d)のようにインダクタL0に流れる電流ID0が
時間経過に伴って増大する。また、平滑コンデンサC0
−スイッチング素子Q3−インダクタL1−放電灯La
およびコンデンサC1−スイッチング素子Q2−平滑コ
ンデンサC0の経路で平滑コンデンサC0の電荷が放出
される。この動作は時刻t4でスイッチング素子Q2,
Q3がオフになるまで継続される。
【0055】時刻t4でスイッチング素子Q2,Q3が
オフして時刻t5でスイッチング素子Q1,Q4がオン
するまでのき期間d(全てのスイッチング素子Q1〜Q
4がオフの期間)には、インダクタL1,L0の保持電
流によって図3(c),(d)のように電磁エネルギを
減少させる向きに電流が流れる。つまり、図2(d)に
示すように、商用電源Vs−整流回路DB−インダクタ
L0−ダイオードD1−平滑コンデンサC0−整流回路
DB−商用電源Vsの経路で電流が流れ、平滑コンデン
サC0は整流回路DBの出力電圧にインダクタL0の両
端電圧を加算した電圧で充電される。つまり、スイッチ
ング素子Q2のオンオフによって昇圧チョッパ回路に相
当する動作が行われる。また、この期間dにはインダク
タL1−放電灯LaおよびコンデンサC1−ダイオード
D1−平滑コンデンサC0−ダイオードD4−インダク
タL1の経路で電流が流れる。
【0056】その後、インダクタL1の電磁エネルギの
放出が終了するまでに時刻t5でスイッチング素子Q
1,Q4がオンになる。スイッチング素子Q1,Q4が
オンになってからインダクタL1に流れる電流が反転す
る時刻t6までの期間eには、図2(e)に示すように
期間dと同じ経路で電流が流れる。つまり、商用電源V
s−整流回路DB−インダクタL0−ダイオードD1−
平滑コンデンサC0−整流回路DB−商用電源Vsの経
路とインダクタL1−放電灯LaおよびコンデンサC1
−ダイオードD1−平滑コンデンサC0−ダイオードD
4−インダクタL1の経路とで電流が流れる。
【0057】スイッチング素子Q1,Q4がオンになっ
た後、インダクタL1に流れる電流の極性が反転する
と、その後、インダクタL0に流れる電流が停止するま
での期間f(時刻t6から時刻t7までの期間)は、図
2(f)のように商用電源Vs−整流回路DB−インダ
クタL0−スイッチング素子Q1−平滑コンデンサC0
−整流回路DB−商用電源Vsの経路で電流が継続して
流れるとともに、平滑コンデンサC0−スイッチング素
子Q1−放電灯LaおよびコンデンサC1−インダクタ
L1−スイッチング素子Q4−平滑コンデンサC0の経
路で電流が流れる。図3(e)のように、この期間fの
前半では平滑コンデンサC0の充電が行われ、後半では
平滑コンデンサC0の放電が行われることになる。
【0058】さらに、スイッチング素子Q1,Q4がオ
フになる前にインダクタL0には時刻t7で電流が流れ
なくなるから、その後、スイッチング素子Q1,Q4が
オフになる時刻t8までの期間gには、図2(g)のよ
うに平滑コンデンサC0−スイッチング素子Q1−放電
灯LaおよびコンデンサC1−インダクタL1−スイッ
チング素子Q4−平滑コンデンサC0の経路で電流が流
れことになる。こうして、インダクタL1の電磁エネル
ギが放出されると、再び図2(a)のように電流が流れ
るようになり、上述の動作を繰り返すことになる。
【0059】以上説明したように、本実施形態の構成で
は、定常制御モードにおいて、インバータ回路INVを
構成する4個のスイッチング素子Q1〜Q4のうちスイ
ッチング素子Q2が昇圧チョッパ回路の構成要素として
も共用されるから、整流回路DBへの入力電流を高周波
的に流すことができ、また、高周波阻止用のフィルタ回
路Fによって商用電源Vsへの高周波の回り込みを抑制
することができる。また、スイッチング素子Q1〜Q4
のオンオフの大部分の期間において商用電源Vsからの
入力電流が流れるから、入力電流の休止期間が少なく、
入力電流の高調波歪を小さくすることができる。また、
上述のフィルタ回路Fを設けたことにより、商用電源V
sの電圧Vinに比例した正弦波状の波形となる電流を
引き込むことができ、力率を改善することができる。
【0060】次に、入力電力制御モードの動作について
説明するが、入力電力制御モード(入力電力制御モード
ではスイッチング素子Q2のオンオフを間引きする)に
おいてスイッチング素子Q2のオンオフが停止されてい
る場合の動作について図4および図5を参照しながら説
明する。図4においては図2と同様に、各スイッチング
素子Q1〜Q4のオンオフを2つの端点間を短絡するか
開放するかによって表し、逆並列接続されているダイオ
ードD1〜D4に電流が流れる状態は電流が流れるダイ
オードD1〜D4を端点間に表記してある。
【0061】入力電力制御モードでは、図5(a)のよ
うにスイッチング素子Q1,Q4をオンオフさせるとと
もに、図5(c)のようにスイッチング素子Q3をオン
オフさせ、スイッチング素子Q2のオンオフを間欠的に
停止させるが、図5(b)にはスイッチング素子Q2が
停止された(オフに保たれた)状態を示してある。すな
わち、図4および図5はスイッチング素子Q2が間欠的
に停止されている場合の動作を説明するものであり、ス
イッチング素子Q2が停止されていない場合の動作は図
2および図3で説明した通りである。なお、図5の
(a)はスイッチング素子Q1,Q4のオンオフ、
(b)はスイッチング素子Q2のオンオフ、(c)はス
イッチング素子Q3のオンオフ、(d)はインダクタL
1に流れる電流IL1波形、(e)はインダクタL0に
流れる電流IL0、(f)は平滑コンデンサC0に流れ
る電流IC0を示し、各電流IL1,IL0、IC0は
図1中の矢印の向きを正の向きとしてある。
【0062】図5(a),(c)に示すようにスイッチ
ング素子Q1,Q4とスイッチング素子Q3とが交互に
オンオフされ、時刻t1でスイッチング素子Q1,Q4
がオフになった後、時刻t2でスイッチング素子Q3が
オンになるまでの期間a(全てのスイッチング素子Q1
〜Q4がオフの期間)には、インダクタL1の保持電流
(図5(d)参照)によって図4(a)のようにインダ
クタL1−ダイオードD3−平滑コンデンサC0−ダイ
オードD2−放電灯LaおよびコンデンサC1−インダ
クタL1の経路で電流が流れ、同時に商用電源Vs−整
流回路DB−放電灯LaおよびコンデンサC1−インダ
クタL1−ダイオードD3−平滑コンデンサC0−整流
回路DB−商用電源Vsの経路でも電流が流れる。この
期間aの動作は定常制御モードと同じである。
【0063】次に、スイッチング素子Q3がオンになっ
た直後で図5(d)のようにインダクタL1の保持電流
が流れている期間b(時刻t2から時刻t3までの期
間)には、インダクタL1の保持電流により図4(b)
に示すようにインダクタL1−スイッチング素子Q3−
平滑コンデンサC0−ダイオードD2−放電灯Laおよ
びコンデンサC1−インダクタL1の経路で電流が流
れ、同時に商用電源Vs−整流回路DB−インダクタL
0−放電灯LaおよびコンデンサC1−インダクタL1
−スイッチング素子Q3−平滑コンデンサC0−整流回
路DB−商用電源Vsの経路で流れる。平滑コンデンサ
C0の充電電流IC0はインダクタL1の保持電流によ
って流れているから、図5(f)のように次第に減少す
る。
【0064】その後、図5(c)のように負荷回路Zの
共振作用によってインダクタL1に流れる電流の向きが
反転する期間c(時刻t3から時刻t4でスイッチング
素子Q3がオフされるまでの期間)になると、インダク
タL0には電流が流れなくなる。この期間cには負荷回
路Zの共振作用により、図4(c)のようにインダクタ
L1−放電灯LaおよびコンデンサC1−ダイオードD
1−スイッチング素子Q3−インダクタL1の経路で電
流が流れる。このようにスイッチング素子Q3がオンに
なっていてもそのスイッチング素子Q3が平滑コンデン
サC0の充放電にかかわらない動作をゼロクランプモー
ドと呼ぶ。このゼロクランプモードでは、図5(c)の
ようにインダクタL1には共振電流が流れるが平滑コン
デンサC0の充放電は行わない。
【0065】さらに、時刻t4でスイッチング素子Q3
がオフになると、スイッチング素子Q1,Q4がオンに
なる時刻t5までの期間d(全てのスイッチング素子Q
1〜Q4がオフの期間)には、インダクタL1の保持電
流によって、図5(d)のように電磁エネルギを減少さ
せる向きに電流が流れる。つまり、図4(d)のように
インダクタL1−放電灯LaおよびコンデンサC1−ダ
イオードD1−平滑コンデンサC0−ダイオードD4−
インダクタL1の経路で電流が流れる。
【0066】その後、インダクタL1の電磁エネルギの
放出が終了するまでに時刻t5でスイッチング素子Q
1,Q4がオンになる。スイッチング素子Q1,Q4が
オンになってからインダクタL1に流れる電流が反転す
る時刻t6までの期間eには、図4(e)のように図4
(d)に示した期間dと同じ経路で電流が流れ続ける。
つまり、図4(e)のようにインダクタL1−放電灯L
aおよびコンデンサC1−ダイオードD1−平滑コンデ
ンサC0−ダイオードD4−インダクタL1の経路で電
流が流れる。
【0067】スイッチング素子Q1,Q4がオンになっ
た後、インダクタL1に流れる電流の極性が時刻t6で
反転すると、その後、時刻t7でスイッチング素子Q
1,Q4がオフになるまでの期間fには、図4(f)の
ように平滑コンデンサC0−スイッチング素子Q1−放
電灯LaおよびコンデンサC1−インダクタL1−スイ
ッチング素子Q4−平滑コンデンサC0の経路で電流が
流れる。こうしてインダクタL1の電磁エネルギが放出
されると、再び図4(a)のように電流が流れるように
なり、上述の動作を繰り返すことになる。
【0068】以上説明した動作から分かるように、スイ
ッチング素子Q2をオフに保つことによって、商用電源
Vsからの入力電流が流れる期間が減少し、入力電力を
制御できるから、結果的に平滑コンデンサC0の両端電
圧Vdcが過剰に昇圧されることが防止される。また、
図5(c)に示したように、スイッチング素子Q2をオ
フにした状態でもスイッチング素子Q3をオンにしてい
ることによって、負荷回路Zに共振電流を流し続けるこ
とができる。
【0069】したがって、本実施形態の電源装置は、平
滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの過剰な昇圧を抑制
するために入力電力と負荷回路Zの消費電力(出力電
力)とのバランスが保たれるように、また放電灯Laの
予熱期間においてフィラメントに十分な予熱電流が供給
されるように、制御回路が各スイッチング素子Q1〜Q
4を制御するようになっている。
【0070】要するに、本実施形態の電源装置では、負
荷回路Zでの消費電力が少ないときには、スイッチング
素子Q1,Q3,Q4については定常制御モードと同様
にオンオフさせながらスイッチング素子Q2のオンオフ
を間欠的に停止させる(オフに保つ)ことで、平滑コン
デンサC0の過剰な昇圧を防止することができるので、
高いランプ電圧の必要で細管、高出力の放電灯などを使
用部品のストレスを増加させることなく安全に且つ安定
に動作させることが可能になる。
【0071】つまり、負荷である放電灯Laとして、図
36に示す構成であって、定格ランプ電力が97W、定
格ランプ電流が0.43A、ランプ電圧が229Vの環
形蛍光灯を用いても安全に且つ安定に点灯させることが
できる。なお、放電灯Laとしては、形状が同じで定格
ランプ電力が68W、定格ランプ電流が0.43A、ラ
ンプ電圧が160Vの環形蛍光灯を使用することもでき
る。この種の細管、高出力のランプ電圧の高い放電灯は
光路長が1400mm〜2500mm、管径が18mm
〜29mmのものがある。
【0072】図1に示した回路構成では、昇圧チョッパ
回路のインダクタL0を整流回路DBの直流出力端の正
極とスイッチング素子Q1,Q2の接続点との間に挿入
してあるが、図6に示すように整流回路DBの直流出力
端の負極とスイッチング素子Q2,Q4の接続点との間
に挿入しても同様の効果が得られる。また、図7に示す
ように整流回路DBの直流出力端の両端をインダクタL
0を介してスイッチング素子Q1の両端間に接続しても
同様の効果が得られる。ここに、図7に示す回路構成で
は、スイッチング素子Q1がチョッパ兼用のスイッチン
グ素子として機能するので入力電力制御モードではスイ
ッチング素子Q1を間欠的に停止させることになる。ま
た、負荷(放電灯)Laに直流電圧が重畳されても構わ
ない場合には、直流カット用のコンデンサCcをなくし
て図8に示すような回路構成としてもよい。
【0073】(実施形態2)本実施形態の電源装置の基
本構成は実施形態1と略同じであって、制御回路(図示
せず)として少なくともスイッチング素子Q2のオンデ
ューティを任意に制御できるものを用いて、入力電力制
御モードにおいて、チョッパ兼用のスイッチング素子Q
2のオンオフを間欠的に停止させる代わりに、スイッチ
ング素子Q2のオンデューティを制御することで入力電
力を調節する点に特徴がある。ここに、オンデューティ
の制御とは周波数を一定としてオン期間の比率を変化さ
せることを意味する。
【0074】例えば、スイッチング素子Q2の1周期に
おけるオン期間の比率を少なくするように制御すれば、
スイッチング素子Q2がオンしているときに商用電源V
sから取り込む電力が減り、余剰エネルギによる平滑コ
ンデンサC0の両端電圧Vdcの過剰な昇圧を防止する
ことができる。本実施形態では、実施形態1と同様に負
荷として放電灯Laを用いており、放電灯Laの予熱期
間には負荷回路Zの消費電力が少ないから、スイッチン
グ素子Q2のオン期間の比率を少なくする(オン期間を
相対的に短くする)ことにより、平滑コンデンサC0の
両端電圧Vdcの過剰な昇圧を防止することができる。
【0075】以下、本実施形態の電源装置における入力
電力制御モードでの動作について図9および図10を参
照しながら説明する。なお、定常制御モードでの動作は
実施形態1と同じなので説明を省略する。
【0076】図9においては実施形態1で説明した図2
と同様に、各スイッチング素子Q1〜Q4のオンオフを
2つの端点間を短絡するか開放するかによって表し、逆
並列接続されているダイオードD1〜D4に電流が流れ
る状態は電流が流れるダイオードD1〜D4を端点間に
表記してある。
【0077】入力電力制御モードでは、図10(a)〜
(d)のようにスイッチング素子Q1〜Q4をオンオフ
させる。なお、図5の(a)はスイッチング素子Q1の
オンオフ、(b)はスイッチング素子Q2のオンオフ、
(c)はスイッチング素子Q3のオンオフ、(d)はス
イッチング素子Q4のオンオフ、(e)はインダクタL
1に流れる電流IL1、(f)はインダクタL0に流れ
る電流IL0、(g)は平滑コンデンサC0に流れる電
流IC0を示し、各電流IL1,IL0、IC0は図1
中の矢印の向きを正の向きとしてある。
【0078】図10(a)〜(d)に示すようにスイッ
チング素子Q1,Q4とスイッチング素子Q3とが交互
にオンオフされ、時刻t1でスイッチング素子Q1,Q
4がオフになった後、時刻t2でスイッチング素子Q
2,Q3がオンになるまでの期間a(全てのスイッチン
グ素子Q1〜Q4がオフの期間)には、インダクタL1
の保持電流(図10(e)参照)によって図9(a)の
ようにインダクタL1−ダイオードD3−平滑コンデン
サC0−ダイオードD2−放電灯Laおよびコンデンサ
C1−インダクタL1の経路で電流が流れ、同時に商用
電源Vs−整流回路DB−放電灯Laおよびコンデンサ
C1−インダクタL1−ダイオードD3−平滑コンデン
サC0−整流回路DB−商用電源Vsの経路でも電流が
流れる。この期間aの動作は定常制御モードと同じであ
る。
【0079】次に、時刻t2でスイッチング素子Q2,
Q3がオンになった直後で図10(e)に示すようにイ
ンダクタL1の保持電流が流れている期間b(時刻t2
からインダクタL1の保持電流が反転する時刻t3まで
の期間)には、図9(b)に示すようにインダクタL1
−スイッチング素子Q3−平滑コンデンサC0−スイッ
チング素子Q2−放電灯LaおよびコンデンサC1−イ
ンダクタL1の経路と、商用電源Vs−整流回路DB−
インダクタL0−スイッチング素子Q2−整流回路DB
−商用電源Vsの経路とに電流が流れる。この期間bに
は、インダクタL1の電磁エネルギの減少に伴って図1
0(f)に示すようにインダクタL0に流れる電流IL
0が増加する。また、平滑コンデンサC0の充電電流I
C0はインダクタL1の保持電流によって流れているか
ら、図10(g)のように次第に減少する。
【0080】その後、スイッチング素子Q2がオフする
までの期間c(時刻t3からスイッチング素子Q2がオ
フされる時刻t4までの期間)には、図9(c)に示す
ように期間bにおいて商用電源Vs−整流回路DB−イ
ンダクタL0−スイッチング素子Q2−整流回路DB−
商用電源Vsの経路で流れていた電流は引き続き流れ続
け、図10(f)のようにインダクタL0に流れる電流
ID0が時間経過に伴って増大する。また、平滑コンデ
ンサC0−スイッチング素子Q3−インダクタL1−放
電灯LaおよびコンデンサC1−スイッチング素子Q2
−平滑コンデンサC0の経路で平滑コンデンサC0の電
荷が放出される。この動作は時刻t4でスイッチング素
子Q2がオフになるまで継続される。
【0081】時刻t4でスイッチング素子Q2がオフし
てから時刻t5でスイッチング素子Q1がオンされるま
での期間dには、インダクタL1の保持電流によって、
図9(d)のようにインダクタL1−放電灯Laおよび
コンデンサC1−ダイオードD1−スイッチング素子Q
3−インダクタL1の経路で電流が流れる(ゼロクラン
プモード)。このゼロクランプモードでは、図10
(e)のようにインダクタL1には共振電流が流れる。
また、期間dでは、インダクタL0の保持電流によっ
て、商用電源Vs−整流回路DB−インダクタL0−ダ
イオードD1−平滑コンデンサC0−整流回路DB−商
用電源Vsの経路でも電流が流れる。
【0082】時刻t5でスイッチング素子Q1がオンに
なってから時刻t6でスイッチング素子Q3がオフにな
るまでの期間e(スイッチング素子Q2,Q4がオフの
期間)には、図9(e)に示すのように期間dにおいて
インダクタL1−放電灯LaおよびコンデンサC1−ダ
イオードD1−スイッチング素子Q3−インダクタL1
の経路で流れていた電流は引き続き流れ続ける。また、
インダクタL0の保持電流によって、商用電源Vs−整
流回路DB−インダクタL0−ダイオードD1−平滑コ
ンデンサC0−整流回路DB−商用電源Vsの経路でも
電流が引き続き流れる。
【0083】時刻t6でスイッチング素子Q3がオフに
なってから時刻t7でスイッチング素子Q4がオンにな
るまでの期間f(スイッチング素子Q2,Q3,Q4が
オフの期間)には、図10(f)に示すように商用電源
Vs−整流回路DB−インダクタL0−ダイオードD1
−平滑コンデンサC0−整流回路DB−商用電源Vsの
経路で電流が流れ、平滑コンデンサC0は整流回路DB
の出力電圧にインダクタL0の両端電圧を加算した電圧
で充電される。つまり、スイッチング素子Q2のオンオ
フによって昇圧チョッパ回路に相当する動作が行われ
る。また、この期間fにはインダクタL1−放電灯La
およびコンデンサC1−ダイオードD1−平滑コンデン
サC0−ダイオードD4−インダクタL1の経路で電流
が流れる。
【0084】その後、時刻t7でスイッチング素子Q4
がオンになってから時刻t8でインダクタL1に流れる
電流が反転するまでの期間gには、図9(g)に示すよ
うに期間fと同じ経路で電流が流れる。つまり、商用電
源Vs−整流回路DB−インダクタL0−ダイオードD
1−平滑コンデンサC0−整流回路DB−商用電源Vs
の経路とインダクタL1−放電灯Laおよびコンデンサ
C1−ダイオードD1−平滑コンデンサC0−ダイオー
ドD4−インダクタL1の経路とで電流が流れる。
【0085】インダクタL1に流れる電流の極性が反転
すると、その後、インダクタL0に流れる電流が停止す
るまでの期間h(時刻t8から時刻t9までの期間)
は、図9(h)のように商用電源Vs−整流回路DB−
インダクタL0−スイッチング素子Q1−平滑コンデン
サC0−整流回路DB−商用電源Vsの経路で電流が継
続して流れるとともに、平滑コンデンサC0−スイッチ
ング素子Q1−放電灯LaおよびコンデンサC1−イン
ダクタL1−スイッチング素子Q4−平滑コンデンサC
0の経路で電流が流れる。図10(g)のように、この
期間hの前半では平滑コンデンサC0の充電が行われ、
後半では平滑コンデンサC0の放電が行われることにな
る。
【0086】さらに、スイッチング素子Q1,Q4がオ
フになる前にインダクタL0には時刻t9で電流が流れ
なくなるから、その後、スイッチング素子Q1,Q4が
オフになる時刻t10までの期間iには、図9(i)の
ように平滑コンデンサC0−スイッチング素子Q1−放
電灯LaおよびコンデンサC1−インダクタL1−スイ
ッチング素子Q4−平滑コンデンサC0の経路で電流が
流れことになる。こうして、インダクタL1の電磁エネ
ルギが放出されると、再び図9(a)のように電流が流
れるようになり、上述の動作を繰り返すことになる。
【0087】以上説明した動作から分かるように、スイ
ッチング素子Q2のオンデューティを小さくする(スイ
ッチング素子Q2のオン期間の比率を定常制御モードに
おけるスイッチング素子Q2のオン期間の比率に対して
相対的に小さくする)ことによって、商用電源Vsから
の入力電流が流れる期間が減少し、入力電力を制御でき
るから、結果的に平滑コンデンサC0の両端電圧Vdc
が過剰に昇圧されることが防止される。また、図9
(d),(e)に示したように、スイッチング素子Q2
をオフにした状態でもスイッチング素子Q3をオンにし
ていることによって、負荷回路Zに共振電流を流し続け
ることができる(ゼロクランプモード)。
【0088】要するに、本実施形態は、昇圧チョッパ回
路に共用されるスイッチング素子Q2のオンデューティ
を制御し、少なくともスイッチング素子Q2がオフの期
間にスイッチング素子Q2と対角位置にあるスイッチン
グ素子Q3がオンの期間があるようにし、スイッチング
素子Q3,Q4を交互(相補的)にオンオフさせること
により、負荷回路Zに共振電流を流しつつ入力電力を制
御することができる。
【0089】したがって、本実施形態の電源装置は、平
滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの過剰な昇圧を抑制
するために入力電力と負荷回路Zの消費電力(出力電
力)とのバランスが保たれるように、また放電灯Laの
予熱期間においてフィラメントに十分な予熱電流が供給
されるように、制御回路が各スイッチング素子Q1〜Q
4を制御するようになっている。
【0090】つまり、スイッチング素子Q1,Q2を交
互にオンオフさせスイッチング素子Q3,Q4をオンオ
フさせながらスイッチング素子Q2のオンデューティを
小さくすることで、平滑コンデンサC0の過剰な昇圧を
防止することができるので、実施形態1と同様、高いラ
ンプ電圧の必要で細管、高出力の放電灯などを使用部品
のストレスを増加させることなく安全に且つ安定に動作
させることが可能になる。
【0091】なお、実施形態1で説明した図7〜図9に
示す回路構成において本実施形態で説明した制御回路を
設けてもよいことは勿論である。ただし、図7に示した
回路構成では、スイッチング素子Q2のオンデューティ
を制御する代わりにスイッチング素子Q1のオンデュー
ティを制御する。
【0092】(実施形態3)本実施形態の電源装置の基
本構成は図34に示した従来構成と同じであり、図11
に示すように、MOSFETよりなる一対のスイッチン
グ素子Q1,Q2が直列接続された第1の直列回路と、
MOSFETよりなる一対のスイッチング素子Q3,Q
4が直列接続された第2の直列回路とが並列接続され、
第1の直列回路の両スイッチング素子Q3,Q4の接続
点と第2の直列回路の両スイッチング素子Q1,Q2の
接続点との間に負荷回路Zが接続されたフルブリッジ型
のインバータ回路INVを有している。図11において
各スイッチング素子Q1〜Q4それぞれに逆並列接続さ
れたダイオードD1〜D4はそれぞれMOSFETQ1
〜Q4のボディダイオードを示す。また、スイッチング
素子Q1,Q3の接続点とスイッチング素子Q2,Q4
の接続点との間に平滑コンデンサC0を接続してある。
また、2個のダイオードD01,D02を順方向に直列
接続した直列回路を平滑コンデンサC0に並列接続し、
両ダイオードD01,D02の接続点に一端を接続した
インダクタL0の他端を商用電源Vsの両端に接続され
たフィルタ回路Fの一方の出力端に接続してある。ま
た、フィルタ回路Fの他方の出力端はスイッチング素子
Q1,Q2の接続点に接続されている。ダイオードD0
1,D02はダイオードD1,D2とともにダイオード
ブリッジを構成する極性に接続されている。
【0093】負荷回路Zは、コンデンサC1とインダク
タL1と直流カット用のコンデンサCcとの直列回路を
有し、コンデンサC1に負荷としての放電灯Laが並列
接続されており、図示を省略してあるがコンデンサC1
の両端には放電灯Laのフィラメントの非電源側が接続
されている。
【0094】各スイッチング素子Q1〜Q4は図示しな
い制御回路からの制御信号S1〜S4によって制御され
る。また、上記従来構成と同様に、商用電源Vsの電圧
極性を検出する手段(図示せず)を備えている。
【0095】本実施形態の基本動作は図34に示した従
来構成と略同じであるが、実施形態1と同様に、制御回
路がチョッパ兼用のスイッチング素子を間欠的に停止す
るような制御(入力電力制御モード)を行うことによ
り、商用電源Vsからの入力電力を制御するとととも
に、チョッパ兼用のスイッチング素子の対角位置にある
スイッチング素子をオンオフさせて上記ゼロクランプモ
ードにより負荷回路Zに共振電流を流し続けることがで
きる。ところで、本実施形態の回路構成では、上記従来
構成で説明したように商用電源Vsが正の半サイクルに
はスイッチング素子Q1がチョッパ兼用のスイッチング
素子として機能し、負の半サイクルにはスイッチング素
子Q2がチョッパ兼用のスイッチング素子として機能す
るから、上述の商用電源Vsの電圧極性を検出する手段
(以下、電圧極性検出手段と称す)を設け、制御回路が
電圧極性検出手段の検出出力に基づいて、間欠的に停止
させるスイッチング素子を決定している。
【0096】したがって、本実施形態において、上記ゼ
ロクランプモードを利用せずに、各2個のスイッチング
素子Q1,Q2、Q3,Q4がともに高周波(商用電源
Vsの周波数よりも十分に高い周波数)で交互にオンオ
フされ、対角位置のスイッチング素子Q1,Q4、Q
2,Q3が同時にオンになるように制御される場合の動
作(定常制御モードでの動作)は上記従来構成の動作と
同じである。
【0097】すなわち、商用電源Vsの電圧Vinが正
である期間には、スイッチング素子Q1,Q4がオンの
期間において、商用電源Vs−インダクタL0−ダイオ
ードD01−スイッチング素子Q1−商用電源Vsの経
路で電流が流れ、また平滑コンデンサC0−スイッチン
グ素子Q1−負荷回路Z−スイッチング素子Q4−平滑
コンデンサC0の経路にも電流が流れる。インダクタL
0を通る電流値は商用電源Vsの電圧Vin(瞬時値)
に比例して増加する。スイッチング素子Q1,Q4がオ
フになると、インダクタL0に蓄積された電磁エネルギ
は、インダクタL0−ダイオードD01−平滑コンデン
サC0−ダイオードD2−商用電源Vs−インダクタL
0の経路で放出され、平滑コンデンサC0の充電に用い
られる。この動作によって、インバータ回路INVのス
イッチング素子Q1が昇圧チョッパ回路のスイッチング
素子として兼用されることになる。
【0098】また、スイッチング素子Q1,Q4がオフ
になるのに伴ってスイッチング素子Q2,Q3がオンに
なるから、平滑コンデンサC0の充電が終了すると、平
滑コンデンサC0を電源として平滑コンデンサC0−ス
イッチング素子Q3−負荷回路Z−スイッチング素子Q
2−平滑コンデンサC0の経路で負荷回路Zには図34
の左向きに電流が流れる。
【0099】一方、商用電源Vsの負の半サイクルに
は、スイッチング素子Q2,Q3のオン期間において、
商用電源Vs−スイッチング素子Q2−ダイオードD0
2−インダクタL0−商用電源Vsの経路で電流が流れ
ることによって、インダクタL0に電磁エネルギが蓄積
される。この電磁エネルギはスイッチング素子Q2,Q
3がオフになると、インダクタL0−商用電源Vs−ダ
イオードD1−平滑コンデンサC0−ダイオードD02
−インダクタL0の経路で放出され、平滑コンデンサC
0の充電に用いられる。また、負の半サイクルにおいて
も平滑コンデンサC0を電源として負荷回路Zには交流
電圧が印加される。要するに、負の半サイクルではイン
バータ回路INVのスイッチング素子Q2が昇圧チョッ
パ回路のスイッチング素子として兼用されることにな
る。
【0100】したがって、本実施形態では、制御回路が
電圧極性検出手段の検出出力に基づいて、商用電源Vs
が正の半サイクルにはスイッチング素子Q1を間欠的に
停止させてもスイッチング素子Q4をスイッチング素子
Q3と交互にオンオフさせるとともに、商用電源Vsが
負の半サイクルにはスイッチング素子Q2を間欠的に停
止させてもスイッチング素子Q3をスイッチング素子Q
4と交互にオンオフさせるような制御を行う(入力電力
制御モードでスイッチング素子Q1〜Q4を動作させ
る)ことにより、実施形態1と同様、負荷回路Zに共振
電流を流しつつ入力電力を制御することができる。
【0101】なお、実施形態2と同様に、制御回路をチ
ョッパ兼用のスイッチング素子のオンデューティを制御
するような構成にすることにより、商用電源Vsからの
入力電力を制御するとともに、チョッパ兼用のスイッチ
ング素子と対角位置にあるスイッチング素子をオンオフ
させて上記ゼロクランプモードにより負荷回路Zに共振
電流を流し続けるようにしても、負荷回路Zに共振電流
を流しつつ入力電力を制御することができる。
【0102】(実施形態4)本実施形態の電源装置の回
路構成および基本動作は実施形態1と同じであって、電
源投入後において平滑コンデンサC0の両端電圧Vdc
が設定値(以下、Vdc設定値と称す)に到達して安定
するまでの期間における上記制御回路によるスイッチン
グ素子Q2の制御に特徴がある。ここにおいて、本実施
形態の電源装置は、平滑コンデンサC0の両端電圧Vd
cを検出する電圧検出回路(図示せず)を備えており、
制御回路は、電圧検出回路による検出電圧がVdc設定
値に等しくなるようにスイッチング素子Q2の制御信号
S2の一定期間におけるパルス数を制御するようになっ
ている。
【0103】ところで、上記平滑コンデンサC0とし
て、上記Vdc設定値に対して余裕を見て比較的大きな
素子耐量を有するものを使用しているが、上記Vdc設
定値をできるだけ大きくして素子耐量に近い値とするこ
とによって平滑コンデンサC0として素子耐量の比較的
小さなものを使用することが考えられる。ここにおい
て、実施形態1の電源装置において電源を投入すると平
滑コンデンサC0の両端電圧Vdcは時間経過とともに
増加していくが、上記Vdc設定値を素子耐量に近い値
に設定している場合、上記電圧検出回路の時間遅れ(Δ
t)によって、図12中に破線Gで示すように平滑コン
デンサC0の両端電圧VdcがVdc設定値を超えてさ
らに素子耐量を超えてしまう恐れがある。
【0104】本実施形態では、この種の不具合を解決す
るために、電源投入直後のように平滑コンデンサC0の
両端電圧Vdcが時間経過ととともに増加する期間にお
いて、制御回路が、スイッチング素子Q2の制御信号S
2の一定期間におけるパルス数を図12中に実線Aで示
すように変化させる(つまり、スイッチング素子Q2の
オンオフを間欠的に停止させる割合を変化させる)点に
特徴がある。すなわち、制御回路は、電圧検出回路によ
る検出電圧がVdc設定値よりも小さな所定値に達する
までは制御信号S2のパルス数を略一定とし、検出電圧
が上記所定値からVdc設定値に近づくにつれて制御信
号S2のパルス数が少なくなるような制御を行う(スイ
ッチング素子Q2のオンを間引く)。このような制御を
行うことによって、平滑コンデンサC0の両端電圧Vd
cは電源投入後の時間経過とともに図12中に実線A’
で示すような上昇カーブで増加し、Vdc設定値近傍で
の上昇速度が電源投入直後の上昇速度に比べて小さくな
るので、上記電圧検出回路の時間遅れ(Δt)があって
も平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcが素子耐量に達
するのを防ぐことが可能になる。
【0105】しかして、本実施形態の電源装置では、実
施形態1と同様に、負荷回路Zに共振電流を流しつつ入
力電力を制御できるのは勿論のこと、さらに、平滑コン
デンサC0の両端電圧Vdcを素早く上昇させ且つ素子
耐量を超えないようにすることができ、動作が安定で信
頼性を高くできる。
【0106】また、制御回路によるスイッチング素子Q
2の制御としては、図12中に一点鎖線Bで示すように
スイッチング素子Q2の制御信号S2の一定期間におけ
るパルス数を電圧検出回路による検出電圧が増加するに
つれて次第に小さくなるような制御を行ってもよい。こ
のような制御を行うことによって、平滑コンデンサC0
の両端電圧Vdcは時間経過とともに図12中に一点鎖
線B’で示すような上昇カーブで増加し、平滑コンデン
サC0の両端電圧Vdcの上昇速度は遅くなるものの、
Vdc設定値近傍での平滑コンデンサC0の両端電圧V
dcの上昇速度を電源投入直後の上昇速度に比べて小さ
くできるので、電圧検出回路の時間遅れ(Δt)があっ
ても平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcが素子耐量に
達するのを防ぐことが可能になる。
【0107】なお、平滑コンデンサC0の両端電圧Vd
cが上記所定値よりも小さい期間におけるスイッチング
素子Q2の制御信号S2のパルス数を実施形態1の場合
よりも増加させて、平滑コンデンサC0の両端電圧Vd
cの上昇速度を一層早めるように制御してもよい。ま
た、平滑コンデンサC0の両端電圧が低い期間にスイッ
チング素子Q2のみをオンオフさせ他のスイッチング素
子Q1,Q3,Q4をオフに保つことで平滑コンデンサ
C0は放電することなく充電され続けるので、平滑コン
デンサC0の両端電圧Vdcが設定値に達するまでの時
間を短くできる。
【0108】(実施形態5)本実施形態の電源装置の回
路構成および基本動作は実施形態1と略同じであって、
平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcが設定値(以下、
Vdc設定値と称す)に到達して安定するまでの制御回
路によるスイッチング素子Q2の制御に特徴がある。こ
こにおいて、本実施形態の電源装置は、平滑コンデンサ
C0の両端電圧Vdcを検出する電圧検出回路(図示せ
ず)を備えており、制御回路は、上記電圧検出回路によ
る検出電圧がVdc設定値に等しくなるようにスイッチ
ング素子Q2の制御信号S2の一定期間におけるパルス
数およびオンデューティを制御するようになっている。
【0109】ところで、上記平滑コンデンサC0として
は、上記Vdc設定値に対して余裕を見て比較的大きな
素子耐量を有するものを使用しているが、上記Vdc設
定値をできるだけ大きくして素子耐量に近い値とするこ
とによって平滑コンデンサC0として素子耐量の比較的
小さなものを使用することが考えられる。ここにおい
て、実施形態1の電源装置において電源を投入すると平
滑コンデンサC0の両端電圧Vdcは時間経過とともに
徐々に増加していくが、上記Vdc設定値を素子耐量に
近い値に設定している場合、上記電圧検出回路の時間遅
れ(Δt)によって、図13中に破線Gで示すように平
滑コンデンサC0の両端電圧VdcがVdc設定値を超
えてさらに素子耐量を超えてしまう恐れがある。
【0110】本実施形態では、この種の不具合を解決す
るために、電源投入直後のように平滑コンデンサC0の
両端電圧Vdcが時間経過とともに増加する期間におい
て、制御回路が、スイッチング素子Q2の制御信号S2
のパルス数を図13中に実線Aで示すように変化させる
とともに制御信号S2のオンデューティを図13中に実
線A”で示すように変化させる点に特徴がある。すなわ
ち、制御回路は、上記電圧検出回路による検出電圧がV
dc設定値よりも小さな所定値に達するまでは制御信号
S2のパルス数およびオンデューティをそれぞれ略一定
とし、検出電圧が上記所定値からVdc設定値に近づく
につれて制御信号S2のパルス数およびオンデューティ
それぞれを小さくするような制御を行う。このような制
御を行うことによって、平滑コンデンサC0の両端電圧
Vdcは図13中に実線A’で示すような上昇カーブで
増加し、Vdc設定値近傍での上昇速度が電源投入直後
に比べて小さくなるので、上記電圧検出回路の時間遅れ
(Δt)があっても平滑コンデンサC0の両端電圧Vd
cが素子耐量に達するのを防ぐことが可能になる。
【0111】しかして、本実施形態の電源装置では、実
施形態1と同様に、負荷回路Zに共振電流を流しつつ入
力電力を制御できるのは勿論のこと、さらに、平滑コン
デンサC0の両端電圧Vdcを素早く上昇させ且つ素子
耐量を超えないようにすることができ、動作が安定で信
頼性を高くできる。
【0112】また、制御回路によるスイッチング素子Q
2の制御としては、平滑コンデンサC0の両端電圧Vd
cが上記所定値よりも小さい期間におけるスイッチング
素子Q2の制御信号S2のパルス数を実施形態1の場合
よりも増加させてVdcの上昇速度を大きくし、図13
中に二点鎖線B”で示すようにスイッチング素子Q2の
制御信号S2のオンデューティを上記電圧検出回路によ
る検出電圧がVdc設定値にある程度近づいたときに急
激に減少させるような制御を行ってもよい。このような
制御を行うことによって、平滑コンデンサC0の両端電
圧Vdcは図13中に二点鎖線Bで示すような上昇カー
ブで増加し、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの上
昇速度を大きくすることができ、またVdc設定値近傍
での平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの上昇速度を
電源投入直後に比べて小さくできるので、上記電圧検出
回路の時間遅れ(Δt)があっても平滑コンデンサC0
の両端電圧Vdcが素子耐量に達するのを防ぐことが可
能になる。このような制御を行う場合、制御信号S2の
一定期間におけるパルス数も上記電圧検出回路による検
出電圧がVdc設定値にある程度近づいたときに急激に
減少させるような制御を行ってもよい。
【0113】(実施形態6)本実施形態の電源装置の回
路構成および基本動作は実施形態1と同じであって、電
源投入後において平滑コンデンサC0の両端電圧Vdc
がVdc設定値に到達して安定するまでの制御回路によ
るスイッチング素子Q2の制御に特徴がある。ここにお
いて、本実施形態の電源装置は、平滑コンデンサC0の
両端電圧Vdcを検出する電圧検出回路(図示せず)を
備えており、制御回路は、上記電圧検出回路による検出
電圧がVdc設定値に等しくなるようにスイッチング素
子Q2の制御信号S2の一定期間におけるパルス数、オ
ンデューティなどを制御するようになっている。
【0114】ところで、上記平滑コンデンサC0として
は、上記Vdc設定値に対して余裕を見て比較的大きな
素子耐量を有するものを使用しているが、上記Vdc設
定値をできるだけ大きくして素子耐量に近い値とするこ
とによって平滑コンデンサC0として素子耐量の比較的
小さなものを使用することが考えられる。ここにおい
て、実施形態1の電源装置において電源を投入すると平
滑コンデンサC0の両端電圧Vdcは時間経過とともに
増加していくが、上記Vdc設定値を素子耐量に近い値
に設定している場合、制御信号S2の状態を変化させる
タイミングを決めるための所定値Vpa(検出ポイント
PA)がVdc設定値に等しく設定されていると、上記
電圧検出回路の時間遅れ(Δt)によって、図14中に
破線Gで示すように平滑コンデンサC0の両端電圧Vd
cがVdc設定値を超えてさらに素子耐量を超えてしま
う恐れがある。
【0115】本実施形態では、この種の不具合を解決す
るために、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcが上昇
するような場合において、制御回路が制御信号S2の状
態を変化させるタイミングを決めるための所定値Vpb
(検出ポイントPB)をVdc設定値よりも低く設定し
ている点に特徴がある。すなわち、制御回路は、上記電
圧検出回路による検出電圧がVdc設定値よりも小さな
所定値所定値Vpbに達すると制御信号S2のパルス
数、オンデューティなどを平滑コンデンサC0の両端電
圧Vdcの上昇が抑制されるような制御を行う。このよ
うな制御を行うことによって、平滑コンデンサC0の両
端電圧Vdcは図14中に実線A’で示すような上昇カ
ーブで増加し、Vdc設定値近傍での平滑コンデンサC
0の両端電圧Vdcの上昇が抑制されるので、上記電圧
検出回路の時間遅れ(Δt)があっても平滑コンデンサ
C0の両端電圧Vdcが素子耐量に達するのを防ぐこと
が可能になる。
【0116】しかして、本実施形態の電源装置では、実
施形態1と同様に、負荷回路Zに共振電流を流しつつ入
力電力を制御できるのは勿論のこと、さらに、平滑コン
デンサC0の両端電圧Vdcを素早く上昇させ且つ素子
耐量を超えないようにすることができ、動作が安定で信
頼性を高くできる。
【0117】(実施形態7)本実施形態の電源装置の回
路構成および基本動作は実施形態1と同じであって、電
源投入後において平滑コンデンサC0の両端電圧Vdc
がVdc設定値に到達するまでの制御回路によるスイッ
チング素子Q2の制御に特徴がある。ここにおいて、本
実施形態の電源装置は、平滑コンデンサC0の両端電圧
Vdcを検出する電圧検出回路(図示せず)を備えてお
り、制御回路は、上記電圧検出回路による検出電圧がV
dc設定値に等しくなるようにスイッチング素子Q2の
制御信号S2のパルス数(一定期間におけるスイッチン
グ素子Q2のオン回数)、オンデューティなどを制御す
るようになっている。
【0118】ところで、上記平滑コンデンサC0として
は、上記Vdc設定値に対して余裕を見て比較的大きな
素子耐量を有するものを使用しているが、上記Vdc設
定値をできるだけ大きくして素子耐量に近い値とするこ
とによって平滑コンデンサC0として素子耐量の比較的
小さなものを使用することが考えられる。ここにおい
て、実施形態1の電源装置において電源を投入すると平
滑コンデンサC0の両端電圧Vdcは時間経過とともに
増加していくが、上記Vdc設定値を素子耐量に近い値
に設定している場合、制御信号S2の状態を変化させる
タイミングを決めるための所定値Vpa(検出ポイント
A)がVdc設定値に等しく設定されていると、上記
電圧検出回路の時間遅れ(Δt)によって、図15中に
破線Gで示すように平滑コンデンサC0の両端電圧Vd
cがVdc設定値を超えてさらに素子耐量を超えてしま
う恐れがある。
【0119】本実施形態では、この種の不具合を解決す
るために、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcが上昇
するような場合において、制御回路が制御信号S2の状
態を変化させるタイミングを決めるための所定値Vpb
(検出ポイントPB)をVdc設定値よりも低く設定し
ている点に特徴がある。また、本実施形態では、Vdc
が所定値Vpbに達するまでのスイッチング素子Q2の
制御信号S2のパルス数或いはオンデューティを増加さ
せておくことにより、平滑コンデンサC0の両端電圧V
dcの上昇速度を大きくしている。すなわち、本実施形
態では、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcが所定値
Vpbに達するまでの時間が実施形態6に比べて短くな
り、制御回路は、上記電圧検出回路による検出電圧がV
dc設定値よりも小さな所定値Vpbに達すると制御信
号S2のパルス数、オンデューティなどを平滑コンデン
サC0の両端電圧Vdcの上昇が抑制されるような制御
を行う。このような制御を行うことによって、平滑コン
デンサC0の両端電圧Vdcは図15中に実線A’で示
すような上昇カーブで増加し、Vdc設定値近傍での平
滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの上昇が抑制される
ので、上記電圧検出回路の時間遅れがあっても平滑コン
デンサC0の両端電圧Vdcが素子耐量に達するのを防
ぐことが可能になる。
【0120】しかして、本実施形態の電源装置では、実
施形態1と同様に、負荷回路に共振電流を流しつつ入力
電力を制御できるのは勿論のこと、さらに、平滑コンデ
ンサCの両端電圧Vdcを素早く上昇させ且つ素子耐量
を超えないようにすることができ、動作が安定で信頼性
を高くできる。
【0121】なお、実施形態3において上記電圧検出回
路を設けて同様の制御を行うようにしてもよい。
【0122】(実施形態8)本実施形態の電源装置の基
本構成は実施形態1と略同じであって、図16に示すよ
うに、整流回路DBの直流出力端の正極の電位Viのピ
ーク値を検出する電圧検出回路21を付加し、制御回路
10として、制御パルス発生回路11からのパルス信号
を制御信号S1〜S4として出力する駆動回路121
124と、制御パルス発生回路11から駆動回路122
のパルス信号の出力を停止させる停止回路13を設けて
ある。ここに、停止回路13は、電圧検出回路21の検
出電圧レベルに応じて駆動回路122へのパルス信号を
そのまま通過させたり停止させたりする。ここに、制御
回路10は、制御パルス発生回路11からのパルス信号
を駆動回路121〜124を通して制御信号S1〜S4と
して与えることによりスイッチング素子Q1〜Q4をオ
ンオフ制御する。なお、実施形態1と同様の構成要素に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0123】本実施形態においても、負荷として放電灯
Laを用い、フィラメントの非電源側にコンデンサC1
を接続してある。
【0124】ところで、実施形態1で説明した昇圧チョ
ッパ回路は放電灯Laの点灯時に最適な電力を取り込む
ようにように回路定数などを設定してあるが、放電灯L
aの予熱期間における消費電力は上記昇圧チョッパ回路
で取り込まれる電力に比べて小さくなるので、スイッチ
ング素子Q2を放電灯Laの点灯時と同様に動作させれ
ば入力電力が出力電力に比べて大きくなり、平滑コンデ
ンサC0の両端電圧Vdcが過剰に昇圧され、素子にか
かるストレスが増大し素子が破壊に至ることもある。
【0125】本実施形態の電源装置は、この種の不具合
を解決するものであり、電圧検出回路21により整流回
路DBの直流出力端の正極の電位のピーク値を検出し、
検出レベルに応じて停止回路13がスイッチング素子Q
2の動作を間欠的に停止させることにより昇圧チョッパ
動作を停止させて平滑コンデンサC0の両端電圧Vdc
の上昇を抑制する。つまり、整流回路DBの直流出力端
の正極の電位Viのピーク値の大きを検出してフィード
フォワードしながらスイッチング素子Q2を制御するの
で、フィードフォワード制御を行わない場合よりも正確
に且つ迅速に平滑コンデンサC0の両端電圧VdcをV
dc設定値に近づけることができる。なお、インバータ
回路INVはスイッチング素子Q2が間欠的に停止され
ても実施形態1で説明したような動作(入力電力制御モ
ード)により負荷である放電灯Laに共振電流を流すこ
とができる。
【0126】ここで、Vdc設定値を素子に過大なスト
レスを与えない範囲で放電灯Laに十分な電力を与える
ことができるような値に設定すれば、電源投入後に短時
間で平滑コンデンサC0の両端電圧VdcをVdc設定
値まで上昇させることができ、放電灯Laのフィラメン
トを短い期間で先行予熱することが容易になり、放電灯
Laとして図36に示したような細管、高効率の環形蛍
光灯を用いても、先行予熱期間に必要な予熱電流を確保
することができる。
【0127】要するに、本実施形態の電源装置は、コン
デンサC0の両端電圧Vdcの上昇を抑制するために入
力電力と負荷回路Zの出力とのバランスが保たれるよう
に、また放電灯Laの先行予熱期間においてフィラメン
トに十分な予熱電流が供給されるように、制御回路が各
スイッチング素子Q1〜Q4を制御するようになってい
る。
【0128】本実施形態の放電灯Laとしては、定格ラ
ンプ電力が97W、定格ランプ電流が0.43A、ラン
プ電圧が229Vの環形蛍光灯や、形状が同じで定格ラ
ンプ電力が68W、定格ランプ電流が0.43A、ラン
プ電圧が160Vの環形蛍光灯を使用することもでき
る。なお、これらの環形蛍光灯は、細管、高出力のラン
プ電圧の高い放電灯であって、光路長が1400mm〜
2500mm、管径が18mm〜29mmのものがあ
る。
【0129】なお、実施形態3において上記電圧検出回
路21を設けて同様の制御を行うようにしてもよい。
【0130】(実施形態9)本実施形態の電源装置の基
本構成は実施形態1と略同じであって、図17に示すよ
うに、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの実効値を
検出する電圧検出回路22と、電圧検出回路22の検出
出力と設定回路24にて設定されて設定値とを比較して
検出出力が設定値を超えると所定出力を発生する比較回
路23とを付加し、制御回路10に、比較回路23の所
定出力を受けると制御パルス発生回路11から駆動回路
122へのパルス信号を停止させる停止回路13を付加
した点に特徴がある。ここに、制御回路10は、制御パ
ルス発生回路11からのパルス信号を駆動回路121
124を通して制御信号S1〜S4として与えることに
よりスイッチング素子Q1〜Q4をオンオフ制御する。
上記停止回路13は、制御パルス発生回路11とスイッ
チング素子Q2を駆動する駆動回路122との間に挿入
してある。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一
の符号を付して説明を省略する。
【0131】本実施形態においても、負荷として、2つ
のフィラメントを有する放電灯Laを使用し、フィラメ
ントの非電源側にコンデンサC1を接続してある。
【0132】ところで、実施形態1で説明した昇圧チョ
ッパ回路は放電灯Laの点灯時に最適な電力を取り込む
ようにように回路定数などを設定してあるが、放電灯L
aの予熱期間における消費電力は上記昇圧チョッパ回路
で取り込まれる電力に比べて小さくなるので、スイッチ
ング素子Q2を放電灯Laの点灯時と同様に動作させれ
ば入力電力が出力電力に比べて大きくなるので、平滑コ
ンデンサC0の両端電圧Vdcが上昇し、素子にかかる
ストレスが増大し素子が破壊に至ることもある。
【0133】本実施形態の電源装置は、この種の不具合
を解決するものであり、電圧検出回路22による検出電
圧が設定回路24により設定された設定値以上になると
スイッチング素子Q2の動作を間欠的に停止させること
により昇圧チョッパ動作を停止させて平滑コンデンサC
0の両端電圧Vdcの上昇を抑制する。つまり、平滑コ
ンデンサC0の両端電圧Vdcを検出してフィードバッ
クしながらスイッチング素子Q2を制御するので、フィ
ードバック制御を行わない場合よりも正確に且つ迅速に
平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcを設定値に近づけ
ることができる。なお、インバータ回路INVはスイッ
チング素子Q2が間欠的に停止されても実施形態1で説
明したような動作(ゼロクランプモード)により負荷で
ある放電灯Laに共振電流を流すことができる。
【0134】ここで、上記設定値を素子に過大なストレ
スを与えない範囲で放電灯Laに十分な電力を与えるこ
とができるような値に設定すれば、電源投入後に短時間
で平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcを設定値まで上
昇させることができ、放電灯Laのフィラメントを短い
期間で先行予熱することが容易になり、放電灯Laとし
て図36に示したような細管、高効率の環形蛍光ランプ
を用いても、十分な予熱電流を確保することができる。
【0135】要するに、本実施形態の電源装置は、平滑
コンデンサC0の両端電圧Vdcの上昇を抑制するため
に入力電力と負荷回路Zの出力とのバランスが保たれる
ように、また放電灯Laの先行予熱期間においてフィラ
メントに十分な予熱電流が供給されるように、制御回路
が各スイッチング素子Q1〜Q4を制御するようになっ
ている。
【0136】本実施形態の放電灯Laとしては、定格ラ
ンプ電力が97W、定格ランプ電流が0.43A、ラン
プ電圧が229Vの環形蛍光灯や、形状が同じで定格ラ
ンプ電力が68W、定格ランプ電流が0.43A、ラン
プ電圧が160Vの環形蛍光灯を使用することもでき
る。細管、高出力のランプ電圧の高い放電灯としては光
路長が1400mm〜2500mm、管径が18mm〜
29mmのものがある。
【0137】ところで、本実施形態における電圧検出回
路22は平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの実効値
を検出しているが、平滑コンデンサC0の両端電圧Vd
cの平均値を検出するようにしてもよいし、商用電源V
sの数周期程度の時定数で平滑コンデンサC0の両端電
圧Vdcのピーク値を検出するようにしてもよい。
【0138】なお、実施形態3において電圧検出回路2
2などを設けて同様の制御を行うようにしてもよい。
【0139】(実施形態10)本実施形態の電源装置の
基本構成は実施形態9と略同じであって、図18に示す
ような回路構成を備え、設定回路24にて2つの所定値
として設定値VH,VL(ただし、VH>VL)を設定
し、比較回路22にヒステリシスを持たせた点に特徴が
ある。なお、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcは両
設定値VH,VLの間の範囲に収まるように制御され
る。また、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号
を付して説明を省略する。また、本実施形態において
も、負荷として、2つのフィラメントを有する放電灯L
aを使用し、フィラメントの非電源側にコンデンサC1
を接続してある。
【0140】本実施形態の電源装置では、電圧検出回路
22により平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの実効
値を検出しており、図19に示すように、検出電圧が設
定値VH以上になるとスイッチング素子Q2の動作を停
止することによりチョッパ動作を停止して平滑コンデン
サC0の両端電圧Vdcの上昇を抑制し、その後、平滑
コンデンサC0の両端電圧Vdcが設定値VL以下にな
るとスイッチング素子Q2を動作させて平滑コンデンサ
C0の両端電圧Vdcを上昇させる。このように本実施
形態では、比較回路22にヒステリシスを設けることに
より、スイッチング素子Q2の動作が切り換わる電圧に
ヒステリシスを付与することができるので、設定値付近
でのノイズなどによる誤動作を防止することができる。
【0141】また、実施形態9と同様に、設定値を素子
に過大なストレスを与えない範囲で放電灯Laに十分な
電力を与えることができるような値に設定すれば、電源
投入後に短時間で平滑コンデンサC0の両端電圧Vdc
を設定値まで上昇させることができ、放電灯のフィラメ
ントを短い期間で先行予熱することが容易になり、放電
灯として図36に示したような細管、高効率の環形蛍光
ランプを用いても、先行予熱電流を確保することができ
る。
【0142】また、本実施形態における電圧検出回路2
2も平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの実効値を検
出しているが、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの
平均値を検出するようにしてもよいし、商用電源Vsの
数周期程度の時定数で平滑コンデンサC0の両端電圧V
dcのピーク値を検出するようにしてもよい。なお、実
施形態3において電圧検出回路22などを設けて同様の
制御を行うようにしてもよい。
【0143】(実施形態11)本実施形態の電源装置の
基本構成は実施形態1と略同じであって、図20に示す
ように、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcのピーク
値を検出する電圧検出回路22を付加し、制御回路10
に、電圧検出回路22の検出レベルに応じて制御パルス
発生回路11からのパルス信号を制御する出力制御回路
13’を設けた点に特徴がある。ここに、制御回路10
は、制御パルス発生回路11で発生したパルス信号を駆
動回路121〜124を通して制御信号S1〜S4として
出力しスイッチング素子Q1〜Q4をオンオフ制御する
ものであり、上記出力制御回路13は、制御パルス発生
回路11と駆動回路122との間に設けてある。なお、
実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説
明を省略する。
【0144】本実施形態では、負荷として、2つのフィ
ラメントを有する放電灯Laを使用し、フィラメントの
非電源側にコンデンサC1を接続してある。
【0145】ところで、実施形態1で説明した昇圧チョ
ッパ回路は放電灯Laの点灯時に最適な電力を取り込む
ようにように設定してあるが、放電灯Laの予熱期間に
おける消費電力はチョッパ回路で取り込まれる電力に比
べて小さくなるので、スイッチング素子Q2を放電灯L
aの点灯時と同様に動作させれば入力電力が出力電力に
比べて大きくなるので、平滑コンデンサC0の両端電圧
Vdcが上昇し、素子にかかるストレスが増大し素子が
破壊に至ることもある。
【0146】本実施形態の電源装置は、この種の不具合
を解決するものであり、電圧検出回路22による検出電
圧(平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcのピーク値)
の大きさによって出力制御回路13’がスイッチング素
子Q2を停止する期間を設定することにより、平滑コン
デンサC0の両端電圧Vdcの過剰な昇圧を抑制する。
つまり、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcを検出し
てフィードバックしながらスイッチング素子Q2を制御
するので、フィードバック制御を行わない場合よりも正
確に且つ迅速に平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcを
設定値に近づけることができる。
【0147】なお、平滑コンデンサC0の両端電圧Vd
cのピーク値の周期に同期してスイッチング素子Q2を
規則的に停止することにより、実施形態10と同様の効
果が得られる。また、実施形態3の構成において電圧検
出回路22を付加して同様の制御を行うようにしてもよ
い。
【0148】(実施形態12)本実施形態の電源装置の
基本構成は実施形態1と略同じであって、図21に示す
ように、制御回路10が、抵抗R15とコンデンサC1
5との直列回路からなるタイマ回路15を有し、電源投
入時からの経過時間によりスイッチング素子Q2のオン
デューティを制御するように構成されている点に特徴が
ある。ここに、制御回路10は、制御パルス発生回路1
1で発生したパルス信号を駆動回路12 1〜124を通し
て制御信号S1〜S4としてスイッチング素子Q1〜Q
4をオンオフ制御するものであり、制御パルス発生回路
11と駆動回路122,123との間に制御パルス発生回
路11からのパルス信号のオンデューティを制御するデ
ューティ比制御回路16が挿入されている。また、制御
回路10は、タイマ回路15の抵抗R15とコンデンサ
C15との接続点の電位Va1に基づいて出力電圧Va
2が3段階で切り換わるモード切換回路17を備えてお
り、デューティ比制御回路16は、モード切換回路17
の出力電圧Va2に基づいて上記パルス信号のオンデュ
ーティを制御するようになっている。ここに、モード切
換回路17は、カソードが抵抗R15とコンデンサC1
5との接続点に接続された一対のツェナダイオードZD
1,ZD2を有しており、ツェナダイオードZD2のツ
ェナ電圧VZ2の方がツェナダイオードZD1のツェナ
電圧VZ1よりも大きく設定してある。図21中のVc
cは電源電圧を示し、電源電圧Vccは整流回路DBの
出力を平滑することにより得てもよいし、外部電源を用
いてもよく、一定の直流電圧であればよい。なお、実施
形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を
省略する。
【0149】以下、本実施形態の電源装置の動作につい
て図22を参照しながら説明する。
【0150】ここに、図22の電源投入からの各部の波
形を示し、(a)は電圧Va1波形、(b)はスイッチ
ング素子Sw1のオンオフ、(c)はスイッチング素子
Sw2のオンオフ、(d)は電圧Va2波形、(e)は
スイッチング素子Q2の制御信号S2のオンデューテ
ィ、(f)は平滑コンデンサC0の両端電圧Vdc波形
を示す。
【0151】商用電源投入前はスイッチング素子Sw
1,Sw2はともにオフしており、時刻t0で商用電源
Vsが投入されると、図22(a)に示すようにVa1
が時間経過とともに増加し、時刻t1で電圧Va1がツ
ェナダイオードZD1のツェナ電圧VZ1に達すると、
ツェナダイオードZD1が導通して図22(b)に示す
ようにスイッチング素子Sw1がオンし、電圧Va2が
Va23からVa21(Va23>Va21)へ低下する。
すると、デューティ比制御回路16により制御信号S2
のオンデューティが電源投入直後のオンデューティOD
3からOD1(OD3>OD1)へ切り換えられる。
【0152】その後、さらに電圧Va1が図22(a)
に示すように上昇し、時刻t2で電圧Va1がツェナダ
イオードZD2のツェナ電圧VZ2に達すると、ツェナ
ダイオードZD2が導通して図22(b)に示すように
スイッチング素子Sw2がオンし、電圧Va2がVa2
1からVa22(Va21<Va22<Va23)へ上昇す
る。すると、デューティ比制御回路16により制御信号
S2のオンデューティがOD1からOD2(OD1<O
D2<OD3)へ切り換えられる。
【0153】以上のような動作により平滑コンデンサC
0の両端電圧Vdcは図22(f)に示すように変化す
るが、スイッチング素子Q2のオンデューティに着目す
ると、電源投入直後は平滑コンデンサC0の両端電圧V
dcを迅速に上昇させるために比較的大きな値(OD
3)に設定して入力電力を大きくしているが、放電灯L
aの先行予熱期間と始動期間とは点灯時に比べて消費電
力が少ないので、オンデューティを比較的小さな値(O
D1)に設定し、点灯中は消費電力が多いので先行予熱
時と始動時よりもオンデューティを大きな値(OD2)
に設定してある。
【0154】しかして、本実施形態では、フィードバッ
ク制御やフィードフォワード制御を行うことなく、タイ
マ回路15を用いた簡単な制御回路10で上記実施形態
と同様の効果を得ることができる。なお、スイッチング
素子Q2のオンデューティを変える代わりに、スイッチ
ング素子Q2をスイッチングさせる(オンさせる)頻度
を変化させても同様の効果を得ることが可能である。
【0155】(実施形態13)本実施形態の電源装置の
基本構成は実施形態1と略同じであって、図23に示す
ように、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの実効値
を検出する電圧検出回路22を付加し、制御回路10
に、電圧検出回路22の検出レベルに応じて制御信号S
2,S3のオンデューティを制御するデューティ比制御
回路16を設けた点に特徴がある。ここに、制御回路1
0は、制御パルス発生回路11で発生したパルス信号を
駆動回路121〜124を通して制御信号S1〜S4とし
てスイッチング素子Q1〜Q4をオンオフ制御するもの
であり、デューティ比制御回路16は、パルス発生回路
11と駆動回路122,123との間に設けてある。な
お、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付し
て説明を省略する。
【0156】本実施形態では、負荷として、2つのフィ
ラメントを有する放電灯Laを使用し、フィラメントの
非電源側にコンデンサC1を接続してある。
【0157】ところで、昇圧チョッパ回路は放電灯La
の点灯時に最適な電力を取り込むようにように設定して
あるが、放電灯Laの予熱期間における消費電力は昇圧
チョッパ回路で取り込まれる電力に比べて小さくなるの
で、スイッチング素子Q2を放電灯Laの点灯時と同様
に動作させれば入力電力が出力電力に比べて大きくなる
ので、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcが上昇し、
素子にかかるストレスが増大し素子が破壊に至ることも
ある。
【0158】本実施形態の電源装置は、この種の不具合
を解決するものであり、電圧検出回路22による検出電
圧(平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの実効値)が
大きくなれば制御信号S2のオンデューティを小さくし
て平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの上昇を抑制
し、検出電圧が小さくなればオンデューティを大きくし
てVdcを上昇させるようになっている。つまり、平滑
コンデンサC0の両端電圧Vdcを検出してフィードバ
ックしながら昇圧チョッパ回路の電力引き込み量を制御
するので、フィードバック制御を行わない場合よりも正
確に且つ迅速に平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcを
設定値に近づけることができる。ここに、インバータ回
路INVはスイッチング素子Q2の動作、停止に関わら
ず実施形態1と同様の動作により放電灯Laに共振電流
を流すことができる。
【0159】また、設定値を素子に過大なストレスを与
えない範囲で負荷に十分な電力を与えることができるよ
うな値に設定すれば、電源投入後に短時間で平滑コンデ
ンサC0の両端電圧Vdcを設定値まで上昇させること
ができ、放電灯Laのフィラメントを短い期間で先行予
熱することが容易になり、放電灯Laとして図36に示
したような細管、高効率の環形蛍光灯を用いても、先行
予熱電流を確保することができる。
【0160】また、本実施形態における電圧検出回路2
2は平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの実効値を検
出しているが、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの
平均値を検出するようにしてもよいし、商用電源Vsの
数周期程度の時定数で平滑コンデンサC0の両端電圧V
dcのピーク値を検出するようにしてもよい。なお、実
施形態3において電圧検出回路22などを設けて同様の
制御を行うようにしてもよい。
【0161】(実施形態14)本実施形態の電源装置
は、図24に示すように、実施形態9と実施形態13と
を組み合わせた回路構成であって、平滑コンデンサC0
の両端電圧Vdcを検出してスイッチング素子Q2の制
御信号のオンデューティを制御するとともに、電圧検出
回路22による検出電圧が設定回路24にて設定された
設定値に達するとスイッチング素子Q2の動作を停止し
て平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの過剰な上昇を
急激に抑制するものであり、より短期間でより高精度に
平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcを設定値まで上昇
させることができる。なお、実施形態1と同様の構成要
素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0162】特に熱陰極を有する放電灯Laを負荷とす
る場合、定格点灯時も含めてスイッチング素子Q2のオ
ンデューティを制御することで平滑コンデンサC0の両
端電圧Vdcを安定化して出力を安定化させ、さらに軽
負荷時である先行予熱時には平滑コンデンサC0の両端
電圧Vdcが急激に上昇するのでスイッチング素子Q2
を停止する制御を加えて、平滑コンデンサC0の両端電
圧Vdcをより正確に制御することが可能となる。
【0163】以上説明したように本実施形態では、放電
灯Laのような負荷変動の激しい負荷に対して入力電力
を高速に精度良く制御することができるという効果があ
る。さらに、図36に示すような細管、高効率の環形蛍
光灯を電源投入直後に短時間で予熱・始動することが可
能になる。なお、実施形態3において電圧検出回路22
を設けて同様の制御を行うようにしてもよい。
【0164】(実施形態15)本実施形態の電源装置の
基本構成は実施形態1と略同じであって、図25に示す
ように負荷として2つのフィラメントを有する放電灯L
aを用いている。ここに放電灯Laはフィラメントの非
電源側端にコンデンサC1を接続してある。なお、実施
形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を
省略する。
【0165】本実施形態では、スイッチング素子Q1〜
Q4をオンオフ制御する制御回路(図示せず)がスイッ
チング素子Q1〜Q4のスイッチング周波数(駆動周波
数)を制御する点に特徴がある。
【0166】以下、本実施形態の電源装置の動作につい
て図26を参照しながら説明する。
【0167】ここに、図26は各部の動作波形を示し、
図26の(a)は放電灯Laの無負荷2次電圧、(b)
はフィラメント電流、(c)は平滑コンデンサC0の両
端電圧Vdc、(d)はスイッチング周波数(駆動周波
数)を示す。
【0168】ところで、図26(d)に破線Bで示すよ
うに先行予熱開始時から駆動周波数がfpreで一定の
場合、図26(c)に破線Bで示すように平滑コンデン
サC0の両端電圧Vdcが先行予熱時のVdc設定値に
達するまでに比較的長い時間がかかる。このため、図2
6(b)に破線Bで示すようにフィラメント電流の立ち
上がりも平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの立ち上
がりに合わせた格好となり、平滑コンデンサC0の両端
電圧Vdcが安定する前の一定期間での平均的なフィラ
メント予熱電流が平滑コンデンサC0の両端電圧Vdc
が安定した後のフィラメント予熱電流に比べて小さくな
ってしまう。このフィラメント予熱電流を大きくしよう
とすると、放電灯Laの無負荷2次電圧も上昇すること
になり、放電灯Laにかかるストレスが増え、放電灯L
aの寿命が短くなってしまうという不具合がある。
【0169】これに対して、本実施形態では制御回路
が、図26(d)に実線Aで示すように先行予熱開始時
の駆動周波数を上記fpreよりも低周波数のfpr
e’とし、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcが設定
値に近づくにつれて駆動周波数をfpreに近づけてい
く点に特徴がある。
【0170】このような制御を行うことによって、平滑
コンデンサC0の両端電圧Vdcが設定値まで上昇する
期間のフィラメント電流を無負荷2次電圧の上昇を抑制
しつつ増加し、平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcが
Vdc設定値で安定する前の一定期間での平均的なフィ
ラメント予熱電流を大きくすることが可能となる。ま
た、駆動周波数が低くなると、昇圧チョッパ回路が引き
込む電力も大きくなるので、図26(c)に実線Aで示
すように平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcの上昇速
度が速くなり平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcが設
定値に達するのに要する時間も短くなる。
【0171】また、駆動周波数をfpre’からfpr
eまで変化させるのに、平滑コンデンサC0の両端電圧
Vdcを検出して駆動周波数を変化させるフィードバッ
ク制御を行ってもよい。さらに、実施形態9、実施形態
13、実施形態14などの回路と組み合わせてもよい。
【0172】以上説明したように、本実施形態では、放
電灯Laへのストレスを抑えつつフィラメントの先行予
熱電流を大きくすることが可能である。なお、実施形態
3において平滑コンデンサC0の両端電圧Vdcを検出
する電圧検出回路を設けて同様の制御を行うようにして
もよい。
【0173】(実施形態16)本実施形態の電源装置の
基本構成は実施形態1と略同じであって、図27に示す
ように負荷回路ZにトランスTを有し、トランスTの1
次巻線の両端間にコンデンサC1が接続され、トランス
Tの2次巻線の両端間に負荷である放電灯Laが接続さ
れている点が相違する。なお、実施形態1と同様の構成
要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0174】本実施形態においても実施形態1や実施形
態2と同様の制御を行うことにより、同様の効果が得ら
れる。
【0175】ところで、実施形態1や実施形態2では、
放電灯Laの両端はスイッチング素子Q2あるいはスイ
ッチング素子Q4を介してしか平滑コンデンサC0の負
極に電気的に接続されないので、高周波的に浮いた状態
となっている。これに対し、本実施形態では、トランス
Tの2次巻線の両端に放電灯Laが接続されているの
で、放電灯Laの一端を平滑コンデンサC0の負極に電
気的に接続しても高周波交流電力を印加できるため、放
電灯Laからの輻射ノイズを抑制することができるとと
もに安全性確保が容易になる。
【0176】(実施形態17)本実施形態の電源装置の
基本構成は実施形態16と略同じであって、図28に示
すように負荷としてフィラメントを有する放電灯Laを
用い、放電灯Laのフィラメント間にコンデンサC1を
接続している(いわゆるC予熱回路を構成している)点
に特徴がある。なお、実施形態16と同様の構成要素に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0177】本実施形態の電源装置は、放電灯Laの両
端電圧とコンデンサC1のインピーダンスにより放電灯
Laのフィラメント電流の大きさが決まり、先行予熱中
はインバータ回路INVの駆動周波数を相対的に高くし
て短時間に大きなフィラメント電流を得るものである。
【0178】なお、図29に示すように、放電灯Laの
各フィラメントにそれぞれコンデンサC31とトランス
Tの2次側の予熱巻線とで構成される予熱回路31を接
続してもよく、この電源装置では放電灯Laの両端電圧
によらずフィラメントの予熱を最適に行うことができ
る。ここで、コンデンサC1はトランスTの1次側に設
けてもよいことは勿論である。
【0179】本実施形態では、トランスTとして昇圧ト
ランスを用いれば、例えば図36に示すようなランプ電
圧の高い環形蛍光灯を容易に始動・安定点灯させること
ができ、フィラメント予熱条件を満足することも容易に
なる。
【0180】なお、実施形態3において本実施形態の技
術思想を適用してもよい。
【0181】
【発明の効果】請求項1の発明は、平滑コンデンサと、
該平滑コンデンサの両端間に接続され互いに逆並列接続
されたダイオードを有する一対のスイッチング素子が直
列接続された第1の直列回路と、前記平滑コンデンサの
両端間に接続され互いに逆並列接続されたダイオードを
有する一対のスイッチング素子が直列接続された第2の
直列回路と、LC共振回路および負荷を含み第1および
第2の直列回路をそれぞれ構成する各一対のスイッチン
グ素子の接続点間に接続された負荷回路とを備え、第1
の直列回路の少なくとも一方のスイッチング素子の両端
間に商用電源を整流した脈動電源がインダクタを介して
接続され、対角位置にあるスイッチング素子が同時にオ
ンになる期間を有し且つ第1および第2の直列回路を構
成する各一対のスイッチング素子同士が交互にオンオフ
される定常制御モードと、第2の直列回路を構成する一
対のスイッチング素子が交互にオンオフされ且つ第1の
直列回路のうち脈動電源が両端間に接続されたスイッチ
ング素子のオンオフを間欠的に停止し且つ第1の直列回
路の他方のスイッチング素子が対角位置にあるスイッチ
ング素子と同時にオンになる期間を有する入力電力制御
モードとを備えるので、脈動電源が両端間に接続された
スイッチング素子が上記インダクタとともに昇圧チョッ
パ回路の一部を構成し入力電流歪を低減することがで
き、また、負荷に必要な電力が変化しても入力電力制御
モードで動作させることで、脈動電源の両端間に接続さ
れたスイッチング素子のオンオフが間欠的に停止される
ことにより商用電源からの入力電流が流れる期間が減少
し平滑コンデンサの両端電圧が過剰に昇圧されることを
防止でき、脈動電源の両端間に接続されたスイッチング
素子の対角位置にあるスイッチング素子がオンオフされ
ることにより負荷回路に共振電流を流し続けることがで
きるから、入力電力を制御しながら負荷回路への供給電
力を制御することができて平滑コンデンサの両端電圧を
適切な値にすることができ、負荷へ必要な電力を安定し
て供給することができるという効果がある。
【0182】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、第1の直列回路の一方のスイッチング素子の両端間
に商用電源を整流した脈動電源がインダクタを介して接
続されているので、上記一方のスイッチング素子が昇圧
チョッパ回路の一部を構成し入力電流歪を改善する機能
を持たせることができるという効果がある。
【0183】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、第1の直列回路の各スイッチング素子それぞれの両
端間に商用電源を整流した脈動電源がインダクタを介し
て接続され、上記入力電力制御モードは、商用電源が正
の半サイクルと負の半サイクルの期間とで停止されるス
イッチング素子が異なるので、第1の直列回路の各スイ
ッチング素子それぞれが昇圧チョッパ回路の一部を構成
し入力電流歪を改善する機能を持たせることができると
いう効果がある。
【0184】請求項4の発明は、平滑コンデンサと、該
平滑コンデンサの両端間に接続され互いに逆並列接続さ
れたダイオードを有する一対のスイッチング素子が直列
接続された第1の直列回路と、前記平滑コンデンサの両
端間に接続され互いに逆並列接続されたダイオードを有
する一対のスイッチング素子が直列接続された第2の直
列回路と、LC共振回路および負荷を含み第1および第
2の直列回路をそれぞれ構成する各一対のスイッチング
素子の接続点間に接続された負荷回路とを備え、第1の
直列回路の少なくとも一方のスイッチング素子の両端間
に商用電源を整流した脈動電源がインダクタを介して接
続され、対角位置にあるスイッチング素子が同時にオン
になる期間を有し且つ第1および第2の直列回路を構成
する各一対のスイッチング素子同士が交互にオンオフさ
れる定常制御モードと、対角位置にあるスイッチング素
子が同時にオンになる期間を有し且つ第1および第2の
直列回路を構成する各一対のスイッチング素子同士が交
互にオンオフされ且つ第1の直列回路のうち脈動電源が
両端間に接続されたスイッチング素子のオンデューティ
を制御する入力電力制御モードとを備えるので、脈動電
源が両端間に接続されたスイッチング素子が上記インダ
クタとともに昇圧チョッパ回路の一部を構成し入力電流
歪を低減することができ、また、負荷に必要な電力が変
化しても入力電力制御モードで動作させることで、脈動
電源の両端間に接続されたスイッチング素子のオンデュ
ーティが小さくなるように制御することにより商用電源
からの入力電流が流れる期間が減少し平滑コンデンサの
両端電圧が過剰に昇圧されることを防止でき、脈動電源
の両端間に接続されたスイッチング素子の対角位置にあ
るスイッチング素子がオンオフされることにより負荷回
路に共振電流を流し続けることができるから、入力電力
を制御しながら負荷回路への供給電力を制御することが
できて平滑コンデンサの両端電圧を適切な値にすること
ができ、負荷へ必要な電力を安定して供給することがで
きるという効果がある。
【0185】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、各スイッチング素子をオンオフさせ
る制御回路を備え、制御回路は、平滑コンデンサの両端
電圧値の大きさに応じて、脈動電源が接続されている側
のスイッチング素子が一定期間内にオンする回数を変化
させることにより平滑コンデンサの両端電圧を略設定値
に制御するので、平滑コンデンサの両端電圧を適切な値
に制御性良く制御することができるという効果がある。
【0186】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、各スイッチング素子をオンオフさせ
る制御回路を備え、制御回路は、平滑コンデンサの両端
電圧値の大きさに応じて、脈動電源が接続されているス
イッチング素子のオンデューティを変化させることによ
り平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御するの
で、平滑コンデンサの両端電圧を適切な値に制御性良く
制御することができるという効果がある。
【0187】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、各スイッチング素子をオンオフさせ
る制御回路を備え、制御回路は、平滑コンデンサの両端
電圧値の大きさに応じて、脈動電源が接続されている側
のスイッチング素子の動作周波数を変化させることによ
り平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御するの
で、平滑コンデンサの両端電圧を適切な値に制御性良く
制御することができるという効果がある。
【0188】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、各スイッチング素子をオンオフさせ
る制御回路を備え、制御回路は、脈動電源の実効値、瞬
時値、ピーク値のうちの1つの大きさに応じて、脈動電
源が接続されている側のスイッチング素子の動作を制御
することにより平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に
制御するので、平滑コンデンサの両端電圧を適切な値に
制御性良く制御することができるという効果がある。
【0189】請求項9の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、各スイッチング素子をオンオフさせ
る制御回路を備え、制御回路は、脈動電源が接続されて
いる側のスイッチング素子の動作を切り換えることによ
り平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御する際
に、平滑コンデンサの両端電圧が第1の所定値に達する
と上記両端電圧の上昇を抑制するように脈動電源が接続
されている側のスイッチング素子の動作を切り換え、平
滑コンデンサの両端電圧が第2の所定値に達すると上記
両端電圧が上昇するように脈動電源が接続されている側
のスイッチング素子の動作を切り換えるので、脈動電源
が接続されている側のスイッチング素子の動作を切り換
える電圧にヒステリシスを付与することができるか、ノ
イズによる誤動作を少なくすることができ、平滑コンデ
ンサの両端電圧を適切な値に制御性良く制御することが
できるという効果がある。
【0190】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項5の発明において、各スイッチング素子をオンオフさ
せる制御回路を備え、制御回路は、電源投入後に平滑コ
ンデンサの両端電圧値が所定値に到達するまでの期間
は、平滑コンデンサの両端電圧値の大きさに応じて脈動
電源が接続されている側のスイッチング素子の一定期間
内のオン回数を変化させることにより平滑コンデンサの
両端電圧を略設定値に制御するので、平滑コンデンサの
両端電圧を比較的短い時間で所望の電圧値まで上昇させ
ることができ、安定で信頼性の高い動作が可能になると
いう効果がある。
【0191】請求項11の発明は、請求項1ないし請求
項5の発明において、各スイッチング素子をオンオフさ
せる制御回路を備え、制御回路は、電源投入からの経過
時間に応じて、脈動電源が接続されている側のスイッチ
ング素子の動作を制御することにより平滑コンデンサの
両端電圧を略設定値に制御するので、平滑コンデンサの
両端電圧を比較的短い時間で所望の電圧値まで上昇させ
ることができ、安定で信頼性の高い動作が可能になると
いう効果がある。
【0192】請求項12の発明は、請求項1ないし請求
項5の発明において、各スイッチング素子をオンオフさ
せる制御回路を備え、制御回路は、電源投入後に平滑コ
ンデンサの両端電圧値が所定値に到達するまでの期間
は、平滑コンデンサの両端電圧値の大きさに応じて脈動
電源が接続されている側のスイッチング素子の一定期間
内のオン回数およびオンデューティを変化させることに
より平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御するの
で、平滑コンデンサの両端電圧を比較的短い時間で所望
の電圧値まで上昇させることができ、安定で信頼性の高
い動作が可能になるという効果がある。
【0193】請求項13の発明は、請求項1ないし請求
項12の発明において、負荷が放電灯なので、予熱期
間、点灯後などの放電灯の状態に関わらず適切な平滑コ
ンデンサの両端電圧を得ることができ、放電灯に必要な
電力を安定して供給することができるという効果があ
る。
【0194】請求項14の発明は、請求項13の発明に
おいて、上記放電灯は、定格ランプ電力が略97W、定
格ランプ電流が略0.43A、ランプ電圧が略229V
の環形蛍光灯であるので、このような高出力の蛍光灯に
必要な電力を安定して供給することができ、高出力の蛍
光灯を安定して点灯させることができるという効果があ
る。
【0195】請求項15の発明は、請求項13の発明に
おいて、上記放電灯は、定格ランプ電力が略68W、定
格ランプ電流が略0.43A、ランプ電圧が略160V
の環形蛍光灯であるので、このような高出力の蛍光灯に
必要な電力を安定して供給することができ、高出力の蛍
光灯を安定して点灯させることができるという効果があ
る。
【0196】請求項16の発明は、請求項13の発明に
おいて、上記放電灯は、光路長が略1400〜2500
mm、管径が略18〜29mmであるので、このような
光路長の長い放電灯に必要な電力を安定して供給するこ
とができ、安定して点灯させることができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す回路図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】同上の動作説明図である。
【図4】同上の動作説明図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】同上の他の構成例の回路図である。
【図7】同上の他の構成例の回路図である。
【図8】同上の他の構成例の回路図である。
【図9】同上の動作説明図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】実施形態3を示す回路図である。
【図12】実施形態4の動作説明図である。
【図13】実施形態5の動作説明図である。
【図14】実施形態6の動作説明図である。
【図15】実施形態7の動作説明図である。
【図16】実施形態8を示す回路図である。
【図17】実施形態9を示す回路図である。
【図18】実施形態10を示す回路図である。
【図19】同上の動作説明図である。
【図20】実施形態11を示す回路図である。
【図21】実施形態12を示す回路図である。
【図22】同上の動作説明図である。
【図23】実施形態13を示す回路図である。
【図24】実施形態14を示す回路図である。
【図25】実施形態15を示す回路図である。
【図26】同上の動作説明図である。
【図27】実施形態16を示す回路図である。
【図28】実施形態17を示す回路図である。
【図29】同上の他の構成例を示す回路図である。
【図30】従来例を示す回路図である。
【図31】同上の制御回路の回路図である。
【図32】同上の動作説明図である。
【図33】同上の動作説明図である。
【図34】他の従来例を示す回路図である。
【図35】同上の動作説明図である。
【図36】(a)は放電灯の外観図、(b)は(a)の
要部説明図である。
【符号の説明】
La 放電灯 L0 インダクタ L1 インダクタ C0 平滑コンデンサ C1 コンデンサ INV インバータ回路 Z 負荷回路 Q1〜Q4 スイッチング素子 D1〜D4 ダイオード Vs 商用電源 DB 整流回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳴尾 誠浩 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 堀 和宇 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 大西 雅人 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA02 BA03 BB01 BC01 BC03 CA11 CA16 DB03 DD04 EA07 FA05 GA03 GB18 GC04 HA06 HA10 5H007 BB03 CA02 CB05 CB09 CC01 CC07 DB01 DC05

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平滑コンデンサと、該平滑コンデンサの
    両端間に接続され互いに逆並列接続されたダイオードを
    有する一対のスイッチング素子が直列接続された第1の
    直列回路と、前記平滑コンデンサの両端間に接続され互
    いに逆並列接続されたダイオードを有する一対のスイッ
    チング素子が直列接続された第2の直列回路と、LC共
    振回路および負荷を含み第1および第2の直列回路をそ
    れぞれ構成する各一対のスイッチング素子の接続点間に
    接続された負荷回路とを備え、第1の直列回路の少なく
    とも一方のスイッチング素子の両端間に商用電源を整流
    した脈動電源がインダクタを介して接続され、対角位置
    にあるスイッチング素子が同時にオンになる期間を有し
    且つ第1および第2の直列回路を構成する各一対のスイ
    ッチング素子同士が交互にオンオフされる定常制御モー
    ドと、第2の直列回路を構成する一対のスイッチング素
    子が交互にオンオフされ且つ第1の直列回路のうち脈動
    電源が両端間に接続されたスイッチング素子のオンオフ
    を間欠的に停止し且つ第1の直列回路の他方のスイッチ
    ング素子が対角位置にあるスイッチング素子と同時にオ
    ンになる期間を有する入力電力制御モードとを備えるこ
    とを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】 第1の直列回路の一方のスイッチング素
    子の両端間に商用電源を整流した脈動電源がインダクタ
    を介して接続されてなることを特徴とする請求項1記載
    の電源装置。
  3. 【請求項3】 第1の直列回路の各スイッチング素子そ
    れぞれの両端間に商用電源を整流した脈動電源がインダ
    クタを介して接続され、上記入力電力制御モードは、商
    用電源が正の半サイクルと負の半サイクルの期間とで間
    欠的に停止されるスイッチング素子が異なることを特徴
    とする請求項1記載の電源装置。
  4. 【請求項4】 平滑コンデンサと、該平滑コンデンサの
    両端間に接続され互いに逆並列接続されたダイオードを
    有する一対のスイッチング素子が直列接続された第1の
    直列回路と、前記平滑コンデンサの両端間に接続され互
    いに逆並列接続されたダイオードを有する一対のスイッ
    チング素子が直列接続された第2の直列回路と、LC共
    振回路および負荷を含み第1および第2の直列回路をそ
    れぞれ構成する各一対のスイッチング素子の接続点間に
    接続された負荷回路とを備え、第1の直列回路の少なく
    とも一方のスイッチング素子の両端間に商用電源を整流
    した脈動電源がインダクタを介して接続され、対角位置
    にあるスイッチング素子が同時にオンになる期間を有し
    且つ第1および第2の直列回路を構成する各一対のスイ
    ッチング素子同士が交互にオンオフされる定常制御モー
    ドと、対角位置にあるスイッチング素子が同時にオンに
    なる期間を有し且つ第1および第2の直列回路を構成す
    る各一対のスイッチング素子同士が交互にオンオフされ
    且つ第1の直列回路のうち脈動電源が両端間に接続され
    たスイッチング素子のオンデューティを制御する入力電
    力制御モードとを備えることを特徴とする電源装置。
  5. 【請求項5】 各スイッチング素子をオンオフさせる制
    御回路を備え、制御回路は、平滑コンデンサの両端電圧
    値の大きさに応じて、脈動電源が接続されている側のス
    イッチング素子が一定期間内にオンする回数を変化させ
    ることにより平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制
    御することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいず
    れかに記載の電源装置。
  6. 【請求項6】 各スイッチング素子をオンオフさせる制
    御回路を備え、制御回路は、平滑コンデンサの両端電圧
    値の大きさに応じて、脈動電源が接続されているスイッ
    チング素子のオンデューティを変化させることにより平
    滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御することを特
    徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電
    源装置。
  7. 【請求項7】 各スイッチング素子をオンオフさせる制
    御回路を備え、制御回路は、平滑コンデンサの両端電圧
    値の大きさに応じて、脈動電源が接続されている側のス
    イッチング素子の動作周波数を変化させることにより平
    滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御することを特
    徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電
    源装置。
  8. 【請求項8】 各スイッチング素子をオンオフさせる制
    御回路を備え、制御回路は、脈動電源の実効値、瞬時
    値、ピーク値のうちの1つの大きさに応じて、脈動電源
    が接続されている側のスイッチング素子の動作を制御す
    ることにより平滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制
    御することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいず
    れかに記載の電源装置。
  9. 【請求項9】 各スイッチング素子をオンオフさせる制
    御回路を備え、制御回路は、脈動電源が接続されている
    側のスイッチング素子の動作を切り換えることにより平
    滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御する際に、平
    滑コンデンサの両端電圧が第1の所定値に達すると上記
    両端電圧の上昇を抑制するように脈動電源が接続されて
    いる側のスイッチング素子の動作を切り換え、平滑コン
    デンサの両端電圧が第2の所定値に達すると上記両端電
    圧が上昇するように脈動電源が接続されている側のスイ
    ッチング素子の動作を切り換えることを特徴とする請求
    項1ないし請求項4のいずれかに記載の電源装置。
  10. 【請求項10】 各スイッチング素子をオンオフさせる
    制御回路を備え、制御回路は、電源投入後に平滑コンデ
    ンサの両端電圧値が所定値に到達するまでの期間は、平
    滑コンデンサの両端電圧値の大きさに応じて脈動電源が
    接続されている側のスイッチング素子の一定期間内のオ
    ン回数を変化させることにより平滑コンデンサの両端電
    圧を略設定値に制御することを特徴とする請求項1ない
    し請求項5のいずれかに記載の電源装置。
  11. 【請求項11】 各スイッチング素子をオンオフさせる
    制御回路を備え、制御回路は、電源投入からの経過時間
    に応じて、脈動電源が接続されている側のスイッチング
    素子の動作を制御することにより平滑コンデンサの両端
    電圧を略設定値に制御することを特徴とする請求項1な
    いし請求項5のいずれかに記載の電源装置。
  12. 【請求項12】 各スイッチング素子をオンオフさせる
    制御回路を備え、制御回路は、電源投入後に平滑コンデ
    ンサの両端電圧値が所定値に到達するまでの期間は、平
    滑コンデンサの両端電圧値の大きさに応じて脈動電源が
    接続されている側のスイッチング素子の一定期間内のオ
    ン回数およびオンデューティを変化させることにより平
    滑コンデンサの両端電圧を略設定値に制御することを特
    徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電
    源装置。
  13. 【請求項13】 上記負荷は、放電灯であることを特徴
    とする請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の電
    源装置。
  14. 【請求項14】 上記放電灯は、定格ランプ電力が略9
    7W、定格ランプ電流が略0.43A、ランプ電圧が略
    229Vの環形蛍光灯であることを特徴とする請求項1
    3記載の電源装置。
  15. 【請求項15】 上記放電灯は、定格ランプ電力が略6
    8W、定格ランプ電流が略0.43A、ランプ電圧が略
    160Vの環形蛍光灯であることを特徴とする請求項1
    3記載の電源装置。
  16. 【請求項16】 上記放電灯は、光路長が略1400〜
    2500mm、管径が略18〜29mmであることを特
    徴とする請求項13記載の電源装置。
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JP2017112816A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 みんな電力株式会社 自己昇圧機能を有するインバータ回路

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