JP2001124942A - 光ファイバおよび光ファイバ製造方法 - Google Patents

光ファイバおよび光ファイバ製造方法

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JP2001124942A
JP2001124942A JP30850999A JP30850999A JP2001124942A JP 2001124942 A JP2001124942 A JP 2001124942A JP 30850999 A JP30850999 A JP 30850999A JP 30850999 A JP30850999 A JP 30850999A JP 2001124942 A JP2001124942 A JP 2001124942A
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Japan
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optical fiber
light propagation
longitudinal direction
identification mark
propagation characteristic
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JP30850999A
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English (en)
Inventor
Katsuya Nagayama
勝也 永山
Kazuya Kuwabara
一也 桑原
Masashi Onishi
正志 大西
Ichiro Tsuchiya
一郎 土屋
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長手方向の各所における光伝搬特性を容易に
把握することができる光ファイバ等を提供する。 【解決手段】 光ファイバ10は、光伝搬特性がA特性
である区間11と、光伝搬特性がB特性である区間12
とが、長手方向に交互に設けられており、長手方向に光
伝搬特性が変化している。そして、区間11および区間
12それぞれは、光伝搬特性を識別するための識別標識
が付されている。すなわち、互いに光伝搬特性が異なる
区間11および区間12には互いに異なる識別標識が付
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長手方向に光伝搬
特性が変化している光ファイバ、および、このような光
ファイバの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信システムにおける光ファイバ伝送
路の光伝搬特性を改善すべく、長手方向に光伝搬特性が
変化している光ファイバが知られている。例えば、特開
平8−320419号公報に開示された光ファイバは、
長手方向にコア径またはコアの屈折率を変化させること
で波長分散を調整し、波長分散が正である正分散区間と
負である負分散区間とを交互に設けたものである。特開
平11−30725号公報に開示された光ファイバは、
長手方向にコア径およびファイバ径を変化させることで
波長分散を調整し、波長分散が正である正分散区間と負
である負分散区間とを交互に設けたものである。これら
2つの公報それぞれに開示された光ファイバは、正分散
区間および負分散区間それぞれにおける波長分散の絶対
値を大きくする一方で、全体の平均波長分散の絶対値を
小さくすることにより、非線形光学現象や累積波長分散
に因る伝送品質劣化を防止することができるというもの
である。
【0003】また、特開平10−139463号公報に
開示された光ファイバは、線引の際の線引張力を高張力
値と低張力値との間で交互に変化させることで残留応力
を調整して、この残留応力に応じて波長分散を長手方向
に変化させたものであり、このようにすることにより、
ブリリュアン散乱に因る損失を減少させることができる
というものである。また、特開平10−167750号
公報に開示された光ファイバは、線引の際の線引張力を
変化させることで残留応力を調整して、この残留応力に
応じて波長分散を長手方向に変化させたものであり、こ
のようにすることにより、ソリトンパルス圧縮ができる
というものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各公報に開示されたような光ファイバが以下のような問
題点を有していることを本願発明者は見出した。すなわ
ち、これらの光ファイバは、これ全体の光伝搬特性が所
望値のものであったとしても、長手方向に光伝搬特性が
変化しているが故に、所定の長さとする為に切断すると
全体の光伝搬特性が所望値と異なるものとなることがあ
り、或いは、他の光ファイバと接続すると当該他の光フ
ァイバを含めた全体の光伝搬特性が所望値と異なるもの
となることがある。また、光伝搬特性を調整するために
ファイバ径を変化させた光ファイバでは、端部のファイ
バ径によっては、他の光ファイバとの融着接続の損失が
大きくなる場合がある。
【0005】したがって、上記の各公報に開示されたよ
うな光ファイバでは、全体の光伝搬特性を所望値とする
為には、長手方向の各所における光伝搬特性を把握した
上で切断や接続を行うことが重要である。しかし、光フ
ァイバの各所における光伝搬特性を把握することは困難
であることから、全体の光伝搬特性を所望値とすること
も困難である。
【0006】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、長手方向の各所における光伝搬特性を
容易に把握することができる光ファイバ、および、この
ような光ファイバの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光ファイバ
は、長手方向に光伝搬特性が変化しており、長手方向の
各所における該光伝搬特性を識別するための識別標識が
付されていることを特徴とする。この光ファイバによれ
ば、長手方向の各所における光伝搬特性を識別標識に基
づいて容易に把握することができ、また、長手方向の各
所における光伝搬特性から、この光ファイバの全体の平
均の光伝搬特性を容易に求めることができる。さらに、
この光ファイバを切断する際や、この光ファイバと他の
光ファイバとを接続する際にも、爾後の全体の平均の光
伝搬特性を容易に予測することができるので、全体の光
伝搬特性が所望値となるように切断または接続をするこ
とができる。
【0008】本発明に係る光ファイバは光伝搬特性が波
長分散特性であることを特徴とする。この場合には、こ
の光ファイバは、各所における波長分散の絶対値を大き
くする一方で、全体の平均波長分散の絶対値を小さくす
ることにより、非線形光学現象や累積波長分散に因る伝
送品質劣化を防止することができる。そして、この光フ
ァイバは、このような効果を有効に発揮することができ
るよう、識別標識に基づいて切断または接続することが
できる。
【0009】本発明に係る光ファイバは、光伝搬特性の
変化が残留応力の変化に因るものであることを特徴と
し、または、光伝搬特性の変化がコア径の変化に因るも
のであることを特徴とし、または、光伝搬特性の変化が
ファイバ径の変化に因るものであることを特徴とする。
これら何れの場合にも光ファイバの光伝搬特性が長手方
向に変化したものとなる。また、ファイバ径の変化が少
なくともファイバ径125μmの段階を含み、識別標識
が少なくともファイバ径125μmの段階の区間を識別
するものであることを特徴とする。この場合には、通常
のファイバ径125μmを有する他の光ファイバと本発
明に係る光ファイバとを接続する場合に、本発明に係る
光ファイバのファイバ径125μmの区間の何れかの箇
所で切断し接続することが容易にできるので、接続損失
を小さくすることができる。
【0010】本発明に係る光ファイバ製造方法は、光フ
ァイバ母材を線引して上記の光ファイバを製造する方法
であって、光伝搬特性が長手方向に変化するように光フ
ァイバを線引するとともに、この線引における光伝搬特
性についての設定情報または測定情報に基づいて光伝搬
特性を識別するための識別標識を光ファイバの長手方向
の各所に付すことを特徴とする。この光ファイバ製造方
法によれば、光ファイバ母材を線引する際に、光ファイ
バの光伝搬特性を長手方向に変化させるとともに、光伝
搬特性を識別するための識別標識を光ファイバの長手方
向の各所に付すことで、上記の本発明に係る光ファイバ
を好適に製造することができる。なお、識別標識を光フ
ァイバの長手方向の各所に付すに際しては、線引におけ
る光伝搬特性についての設定情報に基づいてもよいし、
測定情報に基づいてもよい。
【0011】また、本発明に係る他の光ファイバ製造方
法は、光ファイバ母材を線引して上記の光ファイバを製
造する方法であって、光伝搬特性が長手方向に変化する
ように光ファイバを線引するとともに、この線引におけ
る光伝搬特性についての設定情報または測定情報に基づ
いて光伝搬特性を識別するための第1の識別標識を光フ
ァイバの長手方向の各所に付し、この第1の識別標識に
基づいて更に第2の識別標識を光ファイバの長手方向の
各所に付すことを特徴とする。この光ファイバ製造方法
によれば、線引の際に第1の識別標識が光ファイバの長
手方向の各所に付されるとともに、その後に第1の識別
標識に基づいて更に第2の識別標識が光ファイバの長手
方向の各所に付される。例えば、第1の識別標識は1次
被覆層に付され、第2の識別標識は2次被覆層に付され
る。このようにすることで、第2の識別標識に基づいて
光ファイバの各所における光伝搬特性を視認することが
容易となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0013】先ず、本発明に係る光ファイバの実施形態
について説明する。図1は、本実施形態に係る光ファイ
バ10の説明図である。この光ファイバ10は、光伝搬
特性がA特性である区間11と、光伝搬特性がB特性で
ある区間12とが、長手方向に交互に設けられており、
長手方向に光伝搬特性が変化している。そして、区間1
1および区間12それぞれは、光伝搬特性を識別するた
めの識別標識が付されている。すなわち、互いに光伝搬
特性が異なる区間11および区間12には互いに異なる
識別標識が付されている。
【0014】ここで光伝搬特性とは、例えば、非線形光
学特性、波長分散特性、分散スロープ特性、偏波モード
分散特性およびカットオフ波長などであり、また、これ
らの特性に影響を与え得る構造上の特性(例えば、コア
径、ファイバ径、実効コア断面積、屈折率および残留応
力など)をも含む。また、識別標識とは、光伝搬特性を
識別し得るものであれば何でもよく、例えば、光ファイ
バ10の1次被覆層または2次被覆層に標識されたもの
であって、その被覆層の樹脂の色や濃淡であり、或い
は、その被覆層の上に印された記号などである。この識
別標識は視認可能なものが好適である。
【0015】区間11が信号光波長において正の波長分
散を有する正分散区間であり、区間12が信号光波長に
おいて負の波長分散を有する負分散区間であれば、この
光ファイバ10は、正分散区間11と負分散区間12と
が交互に設けられたものである。この光ファイバ10
は、正分散区間11および負分散区間12それぞれにお
ける波長分散の絶対値を大きくする一方で、全体の平均
波長分散の絶対値を小さくすることにより、非線形光学
現象や累積波長分散に因る伝送品質劣化を防止すること
ができる。そして、この光ファイバ10は、このような
効果を有効に発揮することができるよう、識別標識に基
づいて切断または接続することができる。
【0016】このような正分散区間11および負分散区
間12を交互に有する光ファイバ10は、光ファイバ母
材から線引する際の線引張力を調整し、線引張力に応じ
た応力をコア内に残留させ、この残留応力に応じた屈折
率の変化を生じさせることで製造される。或いは、屈折
率プロファイルが長手方向に均一な光ファイバ母材から
線引する際に、ファイバ径およびコア径を長手方向に変
化させることで製造される。或いは、コア径が長手方向
に均一で母材径が長手方向に変化している光ファイバ母
材から線引する際に、ファイバ径を長手方向に均一に
し、これによりコア径を長手方向に変化させることで製
造される。或いは、コア径が長手方向に変化していて母
材径が長手方向に均一な光ファイバ母材から、ファイバ
径が長手方向に均一な光ファイバを線引することで製造
される。
【0017】そして、例えば、正分散区間11の被覆層
を赤色とし、負分散区間12の被覆層を青色とする。或
いは、正分散区間11の被覆層に或る記号を印し、負分
散区間12の被覆層に他の或る記号を印す。このように
することで、長手方向の各所における波長分散特性を識
別標識に基づいて容易に把握することができ、また、正
分散区間11および負分散区間12それぞれにおける波
長分散および各区間長から、光ファイバ10の全体の平
均波長分散を容易に求めることができる。さらに、光フ
ァイバ10を切断する際や、光ファイバ10と他の光フ
ァイバとを接続する際にも、爾後の全体の平均波長分散
を容易に予測することができるので、全体の波長分散特
性が所望値となるように切断または接続をすることがで
きる。
【0018】また、図2に示すように、光伝搬特性を識
別するための識別標識を区間11と区間12との境界の
近傍に付してもよい。この場合、各識別標識が付された
位置から何れの方向が区間11(または区間12)であ
るかが判るように、各識別標識は方向性を有するもので
あるのが好適である。
【0019】光ファイバ10における波長分散特性の変
化がファイバ径の変化に因る場合であって、ファイバ径
の変化がファイバ径125μmの段階を含む場合には、
光ファイバ10に付される識別標識は、少なくともファ
イバ径125μmの段階の区間を識別するものであるの
が好適である。このようにすることで、通常のファイバ
径125μmを有する他の光ファイバとこの光ファイバ
10とを接続する場合に、光ファイバ10のファイバ径
125μmの区間の何れかの箇所で切断し接続すること
が容易にできるので、接続損失を小さくすることができ
る。
【0020】次に、本実施形態に係る光ファイバの製造
方法について説明する。図3は、本実施形態に係る光フ
ァイバ製造方法の製造工程図である。この光ファイバ製
造方法では、まず、光ファイバ母材100が用意され
る。この光ファイバ母材100は、石英ガラスを主成分
とするものであって、気相軸付法(VAD法)、外付け
法(OVD法)、内付け法(MCVD法)またはロッド
インチューブ法などで作成される。
【0021】この光ファイバ母材100がダミーロッド
110に取り付けられ、ダミーロッド110が線引き炉
200にセットされる。そして、線引き炉200内に不
活性ガス(N2,He,Ar等)が供給されるととも
に、ヒータ230により光ファイバ母材100の下端が
加熱されて、この加熱された光ファイバ母材100から
光ファイバ150が線引きされる。
【0022】線引き炉200の下部にある炉心管下部延
長部250から外部に出た光ファイバ160は、強制冷
却され、レーザ外径測定器300により外径が測定され
る。この外径測定結果は線引制御部400に報告され、
この線引制御部400により、測定結果に基づいて光フ
ァイバ160の外径が所定値となるように、加熱温度や
線引速度が制御される。
【0023】レーザ外径測定器300を経た光ファイバ
160は、樹脂コーティングダイス500に貯められた
液状の有機樹脂510を経由する。液状の有機樹脂51
0を経由することにより、光ファイバ160の表面には
有機樹脂が付着する。引き続き、有機樹脂が付着した光
ファイバ160は、UVランプ600による紫外光照射
により有機樹脂が硬化されて、ソフトプライマリ樹脂被
膜で被覆された光ファイバ170が形成される。
【0024】さらに、光ファイバ170は、樹脂コーテ
ィングダイス520に貯められた液状の有機樹脂530
を経由する。液状の有機樹脂530を経由することによ
り、光ファイバ170の表面には有機樹脂が付着する。
引き続き、有機樹脂が付着した光ファイバ170は、U
Vランプ620による紫外光照射により有機樹脂が硬化
されて、ハードセカンダリー樹脂被膜で被覆された光フ
ァイバ180が形成される。そして、光ファイバ180
はドラム700に巻き取られる。
【0025】本実施形態に係る光ファイバ製造方法で
は、光ファイバ母材100を線引して光ファイバ180
を製造する際に、光ファイバ180の光伝搬特性を長手
方向に変化させる。この光伝搬特性の変化に際しては、
例えば線引張力やファイバ径等を変化させることにより
可能である。線引張力やファイバ径の変化は、光ファイ
バ長により管理してもよいし、時間により管理してもよ
い。また、線引張力の変化は、線引の際に線引き炉20
0内の光ファイバ母材100の溶融部分の温度を変化さ
せることによってもよいし、また、線引の際に線引速度
を変化させることによってもよい。さらに、線引の際に
線引張力の変化に同期してファイバ外径を変化させても
よい。
【0026】そして、線引制御部400は、この線引に
おける光伝搬特性についての設定情報に基づいて、光伝
搬特性を識別するための識別標識を光ファイバ180の
長手方向の各所に付す。或いは、線引制御部400は、
レーザ外径測定器300によるファイバ径の測定値に基
づいて、光伝搬特性を識別するための識別標識を光ファ
イバ180の長手方向の各所に付す。光ファイバ180
に識別標識を付すに際しては、例えば、図示のように線
引制御部400により制御されたインクジェットノズル
800よりインクを噴出させて、光ファイバ180の1
次被覆層(ソフト樹脂被膜で被覆された層およびハード
樹脂被膜で被覆された層)を着色し、或いは、1次被覆
層に記号を印すようにしてもよい。また、樹脂コーティ
ングダイス520に供給される有機樹脂530の色を変
更して、1次被覆層を着色するようにしてもよい。具体
的には、樹脂コーティングダイス520に有機樹脂53
0を供給する配管を2系統以上とし、各有機樹脂の色を
異なるものとする。光伝搬特性についての設定情報に基
づいて、或いは、ファイバ径の測定値等に基づいて、線
引制御部400からの信号により、有機樹脂530が供
給される配管を瞬時に切り替える。このようにして識別
標識が付された光ファイバ180が、上述した本実施形
態に係る光ファイバ10である。
【0027】コア径が長手方向に変化している光ファイ
バ母材からファイバ径が一定でコア径が長手方向に変化
している光ファイバを線引する場合、コア径変動部で線
引条件が変わる。これは、通常、光ファイバ母材の溶融
状態が変わるにもかかわらず、ファイバ径を一定にする
線引装置の制御系により線速変動となってあらわれる。
この変動に合わせて、光伝搬特性を識別するための識別
標識を付すことができる。また、光伝搬特性が残留応力
による残留応力変動型は、線引張力を変えるタイミング
に合わせて、識別標識を付すことができる。
【0028】さらに、1次被覆層の外周に更に2次被覆
層を設ける工程において、上記のようにして1次被覆層
に付された識別標識(第1の識別標識)に基づいて、第
2の識別標識を光ファイバ10の2次被覆層の長手方向
の各所に付すのが好適である。例えば、1次被覆層とし
て、ポリアクリルアミド樹脂を二層被覆した後、2次被
覆層として、インキ層であるポリアクリルアミド樹脂を
を被覆する場合などである。このようにすることで、光
ファイバ10の各所における光伝搬特性を視認すること
が容易となる。
【0029】なお、光ファイバ10のファイバ径が長手
方向に変化する場合、1次被覆層の外径をモニタするこ
とでファイバ径を確認することができるので、1次被覆
層に第1の識別標識を付さなくても、モニタされた1次
被覆層の外径に基づいて第2の識別標識を付すこともで
きる。また、光ファイバ10の計尺長と光伝搬特性との
関係を線引工程の際に確認することができれば、光ファ
イバ10の計尺長に基づいて光伝搬特性を認識すること
ができるので、1次被覆層に第1の識別標識を付さなく
ても、その後の工程において、光ファイバ10の計尺長
に基づいて第2の識別標識を付すこともできる。或い
は、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)
による測定(JIS C6185)の結果にしたがっ
て、光伝搬特性を認識して、識別標識を付すこともでき
る。ただし、目視による確認を容易かつ確実にするため
には、1次被覆層に第1の識別標識を付すのが好適であ
る。
【0030】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形
態では、光ファイバの長手方向の光伝搬特性の変化を2
段階としたが、更に多くの段階であってもよいし、段階
的ではなく連続的であってもよい。正分散区間と負分散
区間とを互いに識別するだけの識別標識でなくてもよ
く、正分散区間のうちでも波長分散の値に応じて識別標
識を付してもよいし、負分散区間のうちでも波長分散の
値に応じて識別標識を付してもよい。また、上記実施形
態では、光伝搬特性として波長分散を挙げて主に説明し
たが、これに限られるものではない。
【0031】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
係る光ファイバによれば、長手方向の各所における光伝
搬特性を識別標識に基づいて容易に把握することがで
き、また、長手方向の各所における光伝搬特性から、こ
の光ファイバの全体の平均の光伝搬特性を容易に求める
ことができる。さらに、この光ファイバを切断する際
や、この光ファイバと他の光ファイバとを接続する際に
も、爾後の全体の平均の光伝搬特性を容易に予測するこ
とができるので、全体の光伝搬特性が所望値となるよう
に切断または接続をすることができる。
【0032】光ファイバの光伝搬特性が波長分散特性で
あるのが好適であり、この場合には、この光ファイバ
は、各所における波長分散の絶対値を大きくする一方
で、全体の平均波長分散の絶対値を小さくすることによ
り、非線形光学現象や累積波長分散に因る伝送品質劣化
を防止することができる。そして、この光ファイバは、
このような効果を有効に発揮することができるよう、識
別標識に基づいて切断または接続することができる。光
伝搬特性が残留応力による場合は、外部からはどこで残
留応力が変わったか調べるのは困難なので、特に識別が
有効である。
【0033】また、ファイバ径の変化が少なくともファ
イバ径125μmの段階を含み、識別標識が少なくとも
ファイバ径125μmの段階の区間を識別するものであ
る場合には、通常のファイバ径125μmを有する他の
光ファイバと本発明に係る光ファイバとを接続する場合
に、本発明に係る光ファイバのファイバ径125μmの
区間の何れかの箇所で切断し接続することが容易にでき
るので、接続損失を小さくすることができる。
【0034】本発明に係る光ファイバ製造方法によれ
ば、光ファイバ母材を線引する際に、光ファイバの光伝
搬特性を長手方向に変化させるとともに、光伝搬特性を
識別するための識別標識を光ファイバの長手方向の各所
に付すことで、上記の本発明に係る光ファイバを好適に
製造することができる。また、線引の際に第1の識別標
識が光ファイバの長手方向の各所に付されるとともに、
その後に第1の識別標識に基づいて更に第2の識別標識
が光ファイバの長手方向の各所に付されることで、第2
の識別標識に基づいて光ファイバの各所における光伝搬
特性を視認することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光ファイバの説明図である。
【図2】本実施形態に係る光ファイバの説明図である。
【図3】本実施形態に係る光ファイバ製造方法の製造工
程図である。
【符号の説明】
10…光ファイバ、11…特性Aの区間、12…特性B
の区間、100…光ファイバ母材、110…ダミーロッ
ド、150,160,170,180…光ファイバ、2
00…線引き炉、230…ヒータ、300…レーザ外径
測定器、400…線引制御部、500…樹脂コーティン
グダイス、510…有機樹脂、520…樹脂コーティン
グダイス、530…有機樹脂、600…UVランプ、6
20…UVランプ、700…ドラム、800…インクジ
ェットノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 正志 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 土屋 一郎 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H050 AA01 AC81 AC83 AD00 BB03Q BB03S 4G060 AC01 AC07 AD01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に光伝搬特性が変化しており、
    長手方向の各所における該光伝搬特性を識別するための
    識別標識が付されていることを特徴とする光ファイバ。
  2. 【請求項2】 前記光伝搬特性が波長分散特性であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光ファイバ。
  3. 【請求項3】 前記光伝搬特性の変化が残留応力の変化
    に因るものであることを特徴とする請求項1記載の光フ
    ァイバ。
  4. 【請求項4】 前記光伝搬特性の変化がコア径の変化に
    因るものであることを特徴とする請求項1記載の光ファ
    イバ。
  5. 【請求項5】 前記光伝搬特性の変化がファイバ径の変
    化に因るものであることを特徴とする請求項1記載の光
    ファイバ。
  6. 【請求項6】 前記ファイバ径の変化が少なくともファ
    イバ径125μmの段階を含み、前記識別標識が少なく
    ともファイバ径125μmの段階の区間を識別するもの
    であることを特徴とする請求項5記載の光ファイバ。
  7. 【請求項7】 光ファイバ母材を線引して請求項1記載
    の光ファイバを製造する方法であって、光伝搬特性が長
    手方向に変化するように前記光ファイバを線引するとと
    もに、この線引における前記光伝搬特性についての設定
    情報または測定情報に基づいて前記光伝搬特性を識別す
    るための識別標識を前記光ファイバの長手方向の各所に
    付すことを特徴とする光ファイバ製造方法。
  8. 【請求項8】 光ファイバ母材を線引して請求項1記載
    の光ファイバを製造する方法であって、光伝搬特性が長
    手方向に変化するように前記光ファイバを線引するとと
    もに、この線引における前記光伝搬特性についての設定
    情報または測定情報に基づいて前記光伝搬特性を識別す
    るための第1の識別標識を前記光ファイバの長手方向の
    各所に付し、この第1の識別標識に基づいて更に第2の
    識別標識を前記光ファイバの長手方向の各所に付すこと
    を特徴とする光ファイバ製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010156786A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Sumitomo Electric Ind Ltd 光学部品および光源装置

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