JP2001124816A - がいし汚損検出装置 - Google Patents

がいし汚損検出装置

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JP2001124816A
JP2001124816A JP30290099A JP30290099A JP2001124816A JP 2001124816 A JP2001124816 A JP 2001124816A JP 30290099 A JP30290099 A JP 30290099A JP 30290099 A JP30290099 A JP 30290099A JP 2001124816 A JP2001124816 A JP 2001124816A
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voltage
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detecting
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Hideto Oki
秀人 大木
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Nissin Electric Co Ltd
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    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/12Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing
    • G01R31/1227Testing dielectric strength or breakdown voltage ; Testing or monitoring effectiveness or level of insulation, e.g. of a cable or of an apparatus, for example using partial discharge measurements; Electrostatic testing of components, parts or materials
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Abstract

(57)【要約】 【課題】パイロットがいしを用いることなくがいしの汚
損の程度を検出することができるがいし汚損検出装置を
提供する。 【解決手段】高圧電線を支持するがいし1を支える架台
3に絶縁支持部材5及び7を介して支持されて、がいし
1に静電的に結合された第1及び第2の電圧検出用電極
6及び8を設ける。第1の電圧検出用電極6は絶縁層9
により被覆しておき、第2の電圧検出用電極8はその導
電部を露呈させておく。電圧検出用電極6と接地間の電
圧及び電圧検出用電極8と接地間の電圧をそれぞれコン
デンサ分圧回路10及び11により検出して電圧検出信
号Vs1及びVs2を得る。電圧検出信号Vs1が判定値を超
え、かつ電圧検出信号Vs2が判定値よりも低くなったと
きにがいし1が汚損されていると判定する汚損判定装置
12を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電所や変電所等
において、高電圧が印加される導体を支持するために用
いられるがいしの汚損状態を検出するがいし汚損検出装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電所や変電所等において、高電圧が印
加される導体を支持するために用いられるがいしは、台
風や季節風などにより運ばれる塩分により汚損される
と、その耐電圧性能が低下してフラッシオーバを生じ、
地絡事故の発生を招く。そのため、がいしの汚損状態が
重汚損状態になったときにはその表面を洗浄して、がい
しの絶縁耐力を回復させる必要がある。
【0003】がいしの汚損状態を検出する検出装置とし
ては、露点式がいし汚損検出装置、SB(Steam Bowl)
式がいし汚損検出装置、APM(自動洗浄式付着塩分測
定装置)等が知られている。
【0004】露点式がいし汚損検出装置は、実際のがい
しと同一の形状のパイロットがいしにペルチェ効果を利
用した電子冷却素子を組み込んで、パイロットがいしを
露点温度以下に冷却して空気中の水分を集め、これによ
りがいしに付着している汚損物を強制的に湿潤させて、
その汚損物の漏れ抵抗を測定するようにした検出装置で
ある。
【0005】またSB式がいし汚損検出装置は、実がい
しと同一形状のパイロットがいしの笠の下方に配置した
蒸発皿より発生させた蒸気によりがいしの笠の下面を強
制的に湿潤させて、湿潤したがいしの笠の下面の漏れ抵
抗を測定するようにした装置である。
【0006】更に、APMは、実がいしと同形状のパイ
ロットがいしを自動的に洗浄する洗浄装置と洗浄に用い
た水を集める装置とを設けて、集めた洗浄水中に溶け込
んだ塩分を測定することにより汚損の程度を検出するよ
うにしたものである。
【0007】その他、ふで洗い法によりがいしに付着し
た塩分を測定する方法も知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
露点式がいし汚損検出装置や、SB式がいし汚損検出装
置は、がいしの汚損状態を検出するために実がいしと同
形状のパイロットがいしを用いる必要があったため、検
出装置が大形化して、そのコストが高くなるという問題
があった。
【0009】また従来のこの種の検出装置では、実がい
しの汚損状態を直接検出することなく、パイロットがい
しの汚損を検出するため、汚損状態の検出の信頼性に欠
けるという問題があった。
【0010】APM(自動洗浄式付着塩分測定装置)で
は、実がいしと同形状のパイロットがいしを洗浄する際
にその表面を伝って流れ落ちた水を集めて、集めた水に
溶け込んだ塩分を測定するため、実際のがいしの汚損の
程度を等価的に測定することができる。しかしながら、
この測定装置では、降雨による雨洗効果により測定誤差
が生じ、その誤差が累積すると汚損状態の検出を適確に
行なうことができなくなるため、碍子の汚損の有無を判
定する際には、雨洗効果や累積誤差等を考慮することが
必要になり、汚損状態の判定が難しいという問題があっ
た。
【0011】またふで洗いによる方法は、手作業を必要
とするため、多くの労力を要し、測定に手間がかかると
いう問題があった。
【0012】本発明の目的は、パイロットがいしを用い
ることなく、実がいしが汚損したことを検出することが
できるようにしたがいし汚損検出装置を提供することに
ある。
【0013】本発明の他の目的は、降雨の影響による累
積誤差を考慮することなく、高い信頼性をもってがいし
の汚損を検出することができるがいし汚損検出装置を提
供することにある。
【0014】本発明の更に他の目的は、簡単な構造で、
コストの上昇を招くことなく、がいしの汚損を検出する
ことができるがいし汚損検出装置を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、接地電位部に
ある支持体に固定されて、高電圧が印加される導体を支
持するために用いられるがいしが汚損したことを検出す
るがいし汚損検出装置に係わるものである。
【0016】本発明においては、接地電位部に絶縁支持
部材を介して支持されてがいしに浮遊静電容量を介して
静電的に結合された電圧検出用電極と、電圧検出用電極
と接地間の電圧を検出する電圧検出回路と、電圧検出回
路から出力される電圧検出信号の大きさからがいしが汚
損されているか否かを判定する汚損判定装置とを設け
た。電圧検出用電極としてはその導電部が絶縁被覆され
たものを用いる。汚損判定装置は、電圧検出信号の大き
さが判定値を超えたときにがいしが汚損されていると判
定するように構成する。
【0017】がいしが汚損されると、がいしの表面のイ
ンピーダンスが低下し、電圧検出用電極とがいしの中心
導体との間の静電結合が大きくなる。がいしが汚損され
ると、絶縁支持部材も汚損されるため、その表面のイン
ピーダンスが低下するが、電圧検出用電極を絶縁被覆し
ておくと、この絶縁支持物の表面のインピーダンスの低
下の影響を受けることなく、上記電圧検出用電極とがい
しの中心導体との間の静電結合が強化されたことを忠実
に検出することができる。そのため、絶縁被覆された電
圧検出用電極と電圧検出回路とを通して得られる電圧検
出信号は、がいしの汚損の程度が高くなるにつれて高く
なる特性を示す。したがって、適当な判定値を設けて、
電圧検出信号の大きさが判定値を超えたときにがいしが
汚損されていると判定するようにすれば、がいしが汚損
していることを適確に検出することができる。
【0018】本発明においてはまた、上記電圧検出用電
極として、その導電部が露呈されたものを用いることも
できる。導電部が露呈された電圧検出用電極を用いた場
合には、がいしとともに絶縁支持部材が汚損されてその
表面インピーダンスが低下したときに、電圧検出用電極
と接地間のインピーダンスが数10KΩないし数100
KΩまで低下し、電圧検出用電極を通して検出される信
号成分の相当部分が絶縁支持部材の表面を通して接地回
路に流れてしまう。したがって、がいしの汚損により、
電圧検出用電極とがいしの中心導体との間の静電結合が
大きくなっても、電圧検出用電極と電圧検出回路とを通
して得られる電圧検出信号はがいしの汚損がない場合よ
りも小さくなってしまう。
【0019】このとき、電圧検出信号は、がいしの汚損
の程度が高くなるにつれて小さくなっていく特性を示
す。したがって、電圧検出信号に対して適当な大きさの
判定値を設定して、電圧検出信号が該判定値よりも低く
なったときに、がいしが汚損されていると判定するよう
にすれば、がいしが汚損していることを適確に検出する
ことができる。
【0020】本発明においては、接地電位部に第1の絶
縁支持部材を介して支持されるとともに導電部が絶縁被
覆されてがいしに浮遊静電容量を介し静電結合された第
1の電圧検出用電極と、接地電位部に第2の絶縁支持部
材を介して支持されるとともに導電部が露呈されて、が
いしに浮遊静電容量を介し静電結合された第2の電圧検
出用電極と、第1の電圧検出用電極と接地間の電圧を検
出する第1の電圧検出回路と、第2の電圧検出用電極と
接地間の電圧を検出する第2の電圧検出回路と、第1の
電圧検出回路から得られる第1の電圧検出信号と第2の
電圧検出回路から得られる第2の電圧検出信号とを入力
としてがいしが汚損しているか否かを判定する汚損判定
装置とを設けて、第1の電圧検出信号の大きさが第1の
判定値を超え、かつ第2の電圧検出信号の大きさが第2
の判定値よりも小さくなったときにがいしが汚損したと
判定するようにするのが好ましい。
【0021】このように、導電部が絶縁被覆された電圧
検出用電極により検出した電圧が判定値を超え、かつ導
電部が露呈された電圧検出用電極により検出した電圧が
判定値よりも低くなったときにがいしが汚損されている
と判定するようにすると、碍子の汚損の度合いに対する
変化の仕方が異なる2つの電圧検出信号によりがいしが
汚損したことの判定を行うことができるため、碍子の汚
損の判定をより確実に行なうことができる。
【0022】本発明によれば、パイロットがいしを用い
ることなく、実がいしが汚損したことを検出できるた
め、がいし汚損検出装置の小形化と、コストの低減とを
図ることができる。またパイロットがいしの汚損を検出
するのではなく、実がいしそのものの汚損を直接検出す
ることができるため、がいしの汚損状態の検出の信頼性
を高めることができる。
【0023】また、雨洗効果の影響を受けることなく、
実がいしの汚損状態を検出することができるため、汚損
の有無の判定を容易にすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係わるがいし汚損
検出装置の一構成例を示したものである。同図において
1は本発明に係わる汚損検出装置により汚損状態を検出
するがいしで、変電所等において高圧電線2を支持する
ために用いられているものである。図示のがいしは、中
実円柱状の本体101の外周部から、軸線方向に沿って
並ぶ多数の笠102,102,…を突出させた構造を有
する周知のラインポストがいしで、このがいしは中心軸
線を垂直方向に向けた状態で配置されて、その下端に形
成された柱状の首下部103が接地電位にある架台3に
固定され、その上端に架線2が接続されている。4は架
線2がつながる電源変電所である。
【0025】図1に示した例では、がいし1の下端付近
に、接地電位部に第1の絶縁支持部材5を介して支持さ
れてがいし1に浮遊静電容量を介して静電的に結合され
た第1の電圧検出用電極6と、接地電位部に第2の絶縁
支持部材7を介して支持されてがいし1に浮遊静電容量
を介して静電的に結合された第2の電圧検出用電極8と
が設けられている。
【0026】図1に示された第1の絶縁支持部材5は、
一端が架台3の上部の一側面に固定され、他端が上方に
向けられたL字形の部材からなっている。第1の電圧検
出用電極6は、導電材料により形成された板からなって
いて、がいし1の下端との間に所定の距離を隔てた状態
で配置されて第1の絶縁支持部材5の上端に固定されて
いる。
【0027】同様に、第2の絶縁支持部材7は、一端が
架台3の上部の他の側面に固定され、他端が上方に向け
られたL字形の部材からなっている。第2の電圧検出用
電極8は、導電材料により形成された板からなってい
て、第1の電圧検出用電極6と同様に、がいし1の下端
との間に所定の距離を隔てた状態で配置されて第2の絶
縁支持部材7の上端に固定されている。
【0028】第1及び第2の絶縁支持部材5及び7は絶
縁樹脂により形成されていてもよく、磁器等により形成
されていてもよい。
【0029】図2に示したように、第1の電圧検出用電
極6は、絶縁層9により完全に被覆されていて、該第1
の電圧検出用電極6の導電部が外部に露呈しないように
なっている。
【0030】また第2の電圧検出用電極8は、絶縁層に
より被覆されることなく、その導電部を露呈させた状態
で設けられている。
【0031】図2に示したように、第1の電圧検出用電
極6と接地間の電圧が、第1のコンデンサ分圧回路10
に入力され、第2の電圧検出用電極8と接地間の電圧
が、第2のコンデンサ分圧回路11に入力されている。
【0032】第1のコンデンサ分圧回路10は、上段の
コンデンサC11と該上段のコンデンサに対して直列に接
続されて、上段のコンデンサC11と反対側の端子が接地
された下段のコンデンサC12とからなっていて、コンデ
ンサC11及びC12の直列回路の両端に第1の電圧検出用
電極6と接地間の電圧V1 が印加されている。
【0033】第2のコンデンサ分圧回路11は、上段の
コンデンサC21と該上段のコンデンサに対して直列に接
続されて、上段のコンデンサC22と反対側の端子が接地
された下段のコンデンサC22とからなっていて、コンデ
ンサC21及びC22の直列回路の両端に第2の電圧検出用
電極8と接地間の電圧V2 が印加されている。
【0034】コンデンサC12の両端に得られる第1のコ
ンデンサ分圧回路10の出力電圧が第1の増幅器A1 を
通して汚損判定装置12に入力され、コンデンサC22の
両端に得られる第2のコンデンサ分圧回路11の出力電
圧が第2の増幅器A2 を通して汚損判定装置12に入力
されている。
【0035】この例では、第1のコンデンサ分圧回路1
0と第1の増幅器A1 とにより、第1の電圧検出用電極
6と接地間の電圧V1 を検出する第1の電圧検出回路1
3が構成され、第2のコンデンサ分圧回路11と第2の
増幅器A2 とにより、第2の電圧検出用電極8と接地間
の電圧V2 を検出する第2の電圧検出回路14が構成さ
れている。
【0036】汚損判定装置12は、第1の電圧検出回路
13から得られる第1の電圧検出信号Vs1と第2の電圧
検出回路から得られる第2の電圧検出信号Vs2とを入力
としてがいしが汚損しているか否かを判定する装置で、
この判定装置は、第1の電圧検出信号Vs1の大きさが第
1の判定値Vt1を超え、かつ第2の電圧検出信号Vs2の
大きさが第2の判定値Vt2よりも小さくなったときにが
いしが汚損したと判定する。
【0037】上記汚損判定装置12は、例えば、図3に
示したように、第1の電圧検出信号Vs1及び判定値を与
える基準信号Vt1がそれぞれ非反転入力端子及び反転入
力端子に入力された比較器CP1 と、第2の電圧検出信
号Vs2及び判定値を与える基準信号Vt2がそれぞれ反転
入力端子及び非反転入力端子に入力された比較器CP2
と、比較器CP1 及びCP2 の出力がともに高レベルに
なったときにがいしが汚損されていることを示す判定出
力を発生するアンド回路AND1 とにより構成すること
ができる。
【0038】図3の例では、第1の電圧検出信号Vs1が
基準信号Vt1によりも大きくなった時に比較器CP1 の
出力が高レベルになり、第2の電圧検出信号Vs2が基準
信号Vt2よりも小さくなったときに比較器CP2 の出力
が高レベルになる。したがって、アンド回路AND1
は、第1の電圧検出信号Vs1の大きさが第1の判定値V
t1を超え、かつ第2の電圧検出信号Vs2の大きさが第2
の判定値Vt2よりも小さくなったときにがいしが汚損し
たことを示す判定出力Vo を出力する。
【0039】上記のがいし汚損検出装置において、第1
の電圧検出用電極6及び第2の電圧検出用電極8は、図
2に示したように、がいし1に浮遊静電容量Co を通し
て静電的に結合され、更に誘電体であるがいし1を通し
てその内側の中心導体に静電的に結合されている。第1
の電圧検出用電極6と接地間には、がいし1の中心導体
と接地間の電圧を、該中心導体と第1の電圧検出用電極
6との間の静電容量と、第1の電圧検出用電極と接地間
の静電容量とにより分圧した電圧V1 が現れる。コンデ
ンサ分圧回路13はこの電圧V1 をコンデンサC11とC
12とにより分圧して、該コンデンサC12の両端にがいし
の中心導体の対地電位に比例した電圧を発生させる。こ
のコンデンサC12の両端の電圧が増幅器A1 により増幅
されて、第1の電圧検出信号Vs1として出力される。
【0040】また第2の電圧検出用電極8と接地間に
は、がいし1の中心導体と接地間の電圧を、該中心導体
と第2の電圧検出用電極8との間の静電容量と、第2の
電圧検出用電極と接地間の静電容量とにより分圧した電
圧V2 が現れる。コンデンサ分圧回路14はこの電圧V
2 をコンデンサC21とC22とにより分圧して、該コンデ
ンサC22の両端にがいし1の中心導体の対地電位に比例
した電圧を発生させる。このコンデンサC22の両端の電
圧が増幅器A2 により増幅されて、第2の電圧検出信号
Vs2として出力される。
【0041】がいし1の外面に塩分等が付着してがいし
1が汚損されると、がいし1の表面のインピーダンスが
低下するため、第1の電圧検出用電極6及び第2の電圧
検出用電極8とがいしの中心導体との間の静電結合が強
くなり、第1の電圧検出用電極6及び第2の電圧検出用
電極8を通して検出される電圧が上昇する。またがいし
1が汚損されると、その近くに配置されている絶縁支持
部材5及び7も汚損されるため、該絶縁支持部材5及び
7のそれぞれの表面インピーダンスが数10KΩないし
数100KΩ程度まで低下する。
【0042】第1の電圧検出用電極6は、その導電部が
絶縁層9により完全に被覆されているため、がいし1が
汚損されたときに、上記絶縁支持部材5の表面インピー
ダンスの低下の影響を受けることなく、がいし1の中心
導体と第1の電圧検出用電極6との間の静電結合が強化
されたことを忠実に検出して、その対地電位V1 を上昇
させる。したがって、第1の電圧検出回路13から得ら
れる第1の電圧検出信号Vs1は、図4(A)に示すよう
に、がいしの汚損度の増大に伴って上昇する特性を示
す。したがって、第1の電圧検出信号Vs1を適当な第1
の判定値を与える第1の基準信号Vt1と比較すると、第
1の電圧検出信号Vs1が第1の基準信号Vt1の大きさを
超えた時にがいしが汚損されたと判定することができ
る。
【0043】一方、第2の電圧検出用電極8は、その導
電部が露呈されているため、がいし1が汚損されたとき
に、上記絶縁支持部材7の表面インピーダンスが低下す
ると、第2の電圧検出用電極8から絶縁支持部材7の表
面を通して電流が流れ、コンデンサ分圧回路11に印加
される電圧が低下してしまう。そのため、がいし1の汚
損により第2の電圧検出用電極8とがいし1の中心導体
との間の結合は大きくなっても、第2の電圧検出回路1
4を通して出力される電圧検出信号は低くなってしま
う。
【0044】そのため、第2の電圧検出回路14から得
られる電圧検出信号Vs2は、図4(B)に示したよう
に、がいし1の汚損度が高くなるにしたがって低くなっ
ていく特性を示す。したがって、第2の電圧検出信号V
s2を適当な第2の判定値を与える第2の基準信号Vt2と
比較すると、第2の電圧検出信号Vs2が第2の基準信号
Vt2よりも小さくなったときに、がいし1が汚損されて
いることを示す判定出力を得ることができる。
【0045】なおこの場合、コンデンサ分圧回路11を
構成する上段のコンデンサC21のインピーダンス値を、
商用周波数で数100KΩ程度にしておく必要がある。
【0046】図1に示した例では、導電部が絶縁被覆さ
れた第1の電圧検出用電極6と電圧検出回路13とを通
して得られる電圧検出信号Vs1が第1の基準信号Vt1を
超え、かつ第2の電圧検出用電極8と電圧検出回路14
とを通して得られる電圧検出信号Vs2が第2の基準信号
Vt2よりも低くなったときにがいし汚損判定装置12が
がいしが汚損されていることを示す判定出力Vo を出力
する。
【0047】この判定出力Vo は例えば、ランプやブザ
ー等の警報を発生する手段を動作させるために用いるこ
とができる。
【0048】上記のように、導電部が絶縁被覆された第
1の電圧検出用電極6と、導電部が露呈された第2の電
圧検出用電極8とを設けて、第1の電圧検出用電極6と
電圧検出回路13とを通して得られる第1の電圧検出信
号Vs1が適当な第1の判定値を与える第1の基準信号V
t1を超え、かつ第2の電圧検出用電極8と電圧検出回路
14とを通して得られる電圧検出信号Vs2が適当な第2
の判定値を与える第2の基準信号Vt2よりも低くなった
ときにがいしが汚損されたと判定するようにすると、が
いしの汚損の判定をより確実に行うことができる。
【0049】しかしながら、本発明は必ずしもこれに限
定されるものではなく、導電部が絶縁被覆された第1の
電圧検出用電極6と、電圧検出回路13とを通して得ら
れる電圧検出信号Vs1が適当な判定値を与える基準信号
Vt1を超えたとき、または導電部が露呈された第2の電
圧検出用電極8と電圧検出回路14とを通して得られる
電圧検出信号Vs2が適当な判定値を与える基準信号Vt2
よりも低くなったときにがいしが汚損されたことを示す
判定出力を得るようにしてもよい。
【0050】上記の例では、第1の電圧検出用電極6及
び第2の電圧検出用電極8を架台3(接地電位部)に対
して支持する絶縁支持部材5及び7として絶縁樹脂から
なるものを用いたが、図5に示すように、これらの絶縁
支持部材としてがいしを用いることもできる。図5に示
した例では、架台3の側面の上部に腕金15及び16を
溶接等により固定して、これらの腕金に絶縁支持部材5
及び7をそれぞれ構成するがいしを取り付けている。
【0051】図1及び図5に示した例では、第1の電圧
検出用電極6及び第2の電圧検出用電極8をそれぞれの
板面を水平方向に向けた状態で取り付けているが、電圧
検出用電極6及び8は例えば図6に示すように、それぞ
れの板面をがいし1に斜めに対向させるように傾けた状
態で取り付けるようにしてもよい。
【0052】電圧検出用電極の取り付け姿勢は、該電極
と碍子の中心導体との静電結合の強さ(電圧の検出感
度)と電圧検出回路の定数とを勘案して、適宜に決めれ
ばよい。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、パイロ
ットがいしを用いることなく、実がいしが汚損したこと
を直接検出できるため、がいし汚損検出装置の小形化
と、コストの低減とを図ることができる。
【0054】また本発明においては、パイロットがいし
の汚損を検出するのではなく、実がいしそのものの汚損
を直接検出することができるため、がいしの汚損状態の
検出の信頼性を高めることができる。
【0055】また本発明によれば、雨洗効果の影響を受
けることなく、実がいしの汚損状態を検出することがで
きるため、汚損の有無の判定を容易にすることができ
る。
【0056】特に、請求項3に記載された発明によれ
ば、碍子の汚損の度合いに対する変化の仕方が異なる2
つの電圧検出信号によりがいしが汚損したことの判定を
行うようにしたため、碍子の汚損の判定をより確実に行
なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】がいしに本発明に係わる汚損検出装置に用いる
電圧検出用電極を取り付けた状態を示した構成図であ
る。
【図2】図1の要部と、電圧検出用電極に接続する電圧
検出回路の構成例とを示した構成図である。
【図3】図2に示した汚損判定装置の構成例を示した回
路図である。
【図4】(A)は図1及び図2に示した判定装置の第1
の電圧検出用電極と電圧検出回路とを通して得られる電
圧検出信号とがいしの汚損度との関係の一例を示した線
図である。(B)は図1及び図2に示した判定装置の第
2の電圧検出用電極と電圧検出回路とを通して得られる
電圧検出信号とがいしの汚損度との関係の一例を示した
線図である。
【図5】本発明で用いる電圧検出用電極付近の他の構成
例を示した要部の正面図である。
【図6】本発明で用いる電圧検出用電極付近の更に他の
構成例を示した構成図である。
【符号の説明】
1…がいし、2…高圧電線、3…架台、5…第1の絶縁
支持部材、6…第1の電圧検出用電極、7…第2の絶縁
支持部材、8…第2の電圧検出用電極、10…第1のコ
ンデンサ分圧回路、11…第2のコンデンサ分圧回路、
12…汚損判定装置、13…第1の電圧検出回路、14
…第2の電圧検出回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接地電位部にある支持体に固定されて、
    高電圧が印加される導体を支持するために用いられるが
    いしの汚損を検出するがいし汚損検出装置において、 接地電位部に絶縁支持部材を介して支持されて前記がい
    しに浮遊静電容量を介して静電的に結合された電圧検出
    用電極と、 前記電圧検出用電極と接地間の電圧を検出する電圧検出
    回路と、 前記電圧検出回路から出力される電圧検出信号の大きさ
    から前記がいしが汚損されているか否かを判定する汚損
    判定装置とを具備し、 前記電圧検出用電極はその導電部が絶縁被覆され、 前記汚損判定装置は、前記電圧検出信号の大きさが判定
    値を超えたときに前記がいしが汚損されていると判定す
    るように構成されていることを特徴とするがいし汚損検
    出装置。
  2. 【請求項2】 接地電位部にある支持体に固定されて、
    高電圧が印加される導体を支持するために用いられるが
    いしの汚損を検出するがいし汚損検出装置において、 接地電位部に絶縁支持部材を介して支持されて前記がい
    しに浮遊静電容量を介して静電的に結合された電圧検出
    用電極と、 前記電圧検出用電極と接地間の電圧を検出する電圧検出
    回路と、 前記電圧検出回路から出力される電圧検出信号の大きさ
    から前記がいしが汚損されているか否かを判定する汚損
    判定装置とを具備し、 前記電圧検出用電極はその導電部が露呈されたままの状
    態で設けられ、 前記汚損判定装置は、前記電圧検出信号の大きさが判定
    値よりも低くなったときに前記がいしが汚損されている
    と判定するように構成されていることを特徴とするがい
    し汚損検出装置。
  3. 【請求項3】 接地電位部にある支持体に固定されて、
    高電圧が印加される導体を支持するために用いられるが
    いしの汚損を検出するがいし汚損検出装置において、 接地電位部に第1の絶縁支持部材を介して支持されて前
    記がいしに浮遊静電容量を介して静電的に結合された第
    1の電圧検出用電極と、 接地電位部に第2の絶縁支持部材を介して支持されて前
    記がいしに浮遊静電容量を介して静電的に結合された第
    2の電圧検出用電極と、 前記第1の電圧検出用電極と接地間の電圧を検出する第
    1の電圧検出回路と、 前記第2の電圧検出用電極と接地間の電圧を検出する第
    2の電圧検出回路と、 前記第1の電圧検出回路から得られる第1の電圧検出信
    号と前記第2の電圧検出回路から得られる第2の電圧検
    出信号とを入力として前記がいしが汚損しているか否か
    を判定する汚損判定装置とを具備し、 前記第1の電圧検出用電極はその導電部が絶縁被覆さ
    れ、 前記第2の電圧検出用電極はその導電部が露呈された状
    態で設けられ、 前記汚損判定装置は、前記第1の電圧検出信号の大きさ
    が第1の判定値を超え、かつ前記第2の電圧検出信号の
    大きさが第2の判定値よりも小さくなったときに前記が
    いしが汚損したと判定することを特徴とするがいし汚損
    検出装置。
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