JP2001121829A - 情報記録用シート - Google Patents

情報記録用シート

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JP2001121829A
JP2001121829A JP30463599A JP30463599A JP2001121829A JP 2001121829 A JP2001121829 A JP 2001121829A JP 30463599 A JP30463599 A JP 30463599A JP 30463599 A JP30463599 A JP 30463599A JP 2001121829 A JP2001121829 A JP 2001121829A
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Tetsuya Abe
哲也 阿部
Takashi Nozawa
崇 野澤
Osamu Kawamura
治 川村
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Nagase and Co Ltd
Dexerials Corp
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Sony Chemicals Corp
Nagase and Co Ltd
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    • B41M3/00Printing processes to produce particular kinds of printed work, e.g. patterns
    • B41M3/14Security printing
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    • B41M3/142Security printing using chemical colour-formers or chemical reactions, e.g. leuco-dye/acid, photochromes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】顔写真などのフルカラー画像を形成しうると共
に、情報のリライトが可能であり、かつフルカラー画像
形成用に、枚葉式塗工方法により昇華性染料受容層を形
成してなる情報記録用シートを提供する。 【解決手段】基材シートの少なくとも一方の同一面に、
固定情報記録層の領域と可変情報記録層の領域を有する
情報記録用シートであって、上記固定情報記録層が昇華
性染料受容層からなり、かつ特定の枚葉式塗工装置を用
いて、上記昇華性染料受容層を形成させてなる情報記録
用シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報記録用シートに
関し、さらに詳しくは、顔写真などのフルカラー画像を
形成しうると共に、情報のリライトが可能であり、かつ
フルカラー画像形成用に、枚葉式塗工方法により、生産
性よく昇華性染料受容層を形成してなる情報記録用シー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、顔写真などのフルカラー画像を形
成しうると共に、情報のリライトが可能な情報記録用シ
ート、すなわち基材シートの片面又は両面に固定情報記
録層の領域と可変情報記録層の領域を併有する情報記録
用シートが、種々のカード分野において注目されてい
る。可変情報記録層としては、種々のものがあるが、そ
の1つとして、電子供与性呈色性化合物(発色剤)及び
電子受容性化合物(顕色剤)を必須成分として含む可逆
的感熱記録層が知られている。この可逆的感熱記録層
は、加熱・溶融によって発色記録状態を形成し、発色記
録温度よりも低い温度の加熱により記録の消えた消色状
態を形成する機能を有するものである。一方、固定情報
の記録方法としては、様々な方法、例えば電子写真方
式、インクジェット方式、熱転写方式などがあるが、こ
の中で操作や保守が容易なこと、装置の小型化及び低コ
スト化が可能なこと、ランニングコストが安いこと、騒
音がないことなどの理由により熱転写方式が注目されて
いる。種々の熱転写方式の中で、昇華性染料を色材と
し、それを記録信号に応じて発熱するサーマルヘッドを
用いて、熱転写受像シートに色材を転写することにより
画像を得る昇華型熱転写方式が知られている。この記録
方式は、染料を色材とし、濃度階調を得ることが可能で
あることから、画像が極めて高精細であり、かつ、中間
調の色再現性、階調再現性に優れることから、銀塩写真
に匹敵する画質の画像を形成することが可能である。こ
のような昇華型熱転写方式においては、3色(イエロ
ー、マゼンタ、シアン)、4色(イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラック)あるいは5色(イエロー、マゼン
タ、シアン、ブラック、オーバラミネート)の昇華性染
料層をそれぞれ含むインク層を有する熱転写体(熱転写
リボン)と熱転写受像シートの昇華性染料受容層を重ね
合わせ、記録信号に応じて発熱するサーマルヘッドによ
り、該熱転写体に熱印加することによって、そのインク
層の昇華性染料が染料受容層上に昇華移行することによ
り、画像が形成される。この昇華型熱転写方式は最近、
例えばデジタルビデオカメラなどで撮影した画像を、は
がきタイプの受像シート、ステッカータイプの受像シー
ト、カードタイプの受像シート、名刺タイプの受像シー
トなどに、上記昇華型熱転写方式により、プリントし、
身分証明書や、IDカード、クレジットカード、その他
カード類の顔写真、さらには遊園地、博物館、水族館な
どのアミューズメント施設における合成写真、記念写真
などを作成するのに、利用されている。前記昇華型熱転
写方式に用いられる熱転写受像シートとしては、熱転写
体(熱転写リボン)に融着したり、破損することがな
く、かつ昇華性染料の染着性に優れ、記録画像の保存性
が良好であることなどの特性が要求されることから、従
来塩化ビニル系樹脂などからなるもの、あるいは基材シ
ートの表面に、ポリ塩化ビニル及び/又は塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体などを含む昇華性染料受容層を設け
たものが賞用されてきた。しかしながら、近年、塩化ビ
ニル系樹脂は、焼却した際に環境汚染をもたらすおそれ
があることから、使用されない方向に進んでおり、した
がって、最近塩化ビニル系樹脂以外の基材シート表面
に、塩化ビニル系樹脂を含まない昇華性染料受容層を設
けたノンハロゲンタイプの熱転写受像シートが種々開発
されている。ところで、一般に、基材シート表面に樹脂
コーティング層を、樹脂含有塗工液を用いて形成させる
場合、塗工方法としては、基材シートの材質やサイズ、
コーティング層の厚さ、塗工液の粘度や含まれる溶媒の
種類などに応じて、様々な塗工方法の中から、有利な塗
工方法が適宜選択され採用される。この塗工方法として
は、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコー
ト法、ブレードコート法、ダイコート法、コンマコート
法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印
刷法などが挙げられる。一方、塗工様式として、予め所
望形状に裁断された基材シート1枚毎に塗工する枚葉式
と、長尺の基材シート原反に塗工して巻取る巻取り式
(塗工後に所望形状に裁断する)とがあり、そして枚葉
式の場合には、通常塗工方法として、スクリーン印刷法
およびオフセット印刷法が採用される。しかしながら、
樹脂含有塗工液が、希釈剤の主成分として蒸発速度の速
い易揮発性有機溶剤、例えば沸点が120℃程度以下の
ものを含む場合、枚葉式でスクリーン印刷法やオフセッ
ト印刷法により塗工すると、印刷が不連続となるため、
印刷と印刷との間で塗工液が乾燥して、スクリーンに目
詰まりを起こしたり、ロール表面で塗工液が糸を引くな
どのトラブルが発生しやすく、生産性が悪いという問題
が生じる。熱転写受像シートを作製する場合、通常易揮
発性有機溶剤、例えばトルエンやメチルエチルケトンの
ような沸点が低く、蒸発速度が速い有機溶剤に、所定の
樹脂及び所望により各種添加成分を加えて塗工液を調製
し、基材シート原反の表面に巻取り式により、前述の各
種塗工方法を用いて、厚さ1〜20μm程度の昇華性染
料受容層を形成させたのち、所望形状に裁断する方法が
用いられている。しかしながら、はがきタイプ、ステッ
カータイプ、カードタイプ、名刺タイプなどの熱転写受
像シートを、枚葉式で昇華性染料受容層を形成すること
により作製する必要がある場合には、受容層形成用塗工
液が、通常易揮発性有機溶剤を希釈剤として含むため
に、前述したように枚葉式で染料受容層を生産性よく形
成することは、極めて困難である。最近、すでにある種
の機能が付与されたカードに対し、さらに別の機能を付
与することが行われてきており、その一つとして、磁気
ストライプ層、光記録層、ICチップなどを内蔵したカ
ード表面の一部又は全面に昇華性染料受容層を設け、昇
華型熱転写方式により、顔写真などをプリントし、カー
ド持主の本人であるかどうかを識別することが注目され
ている。この場合、枚葉式で昇華性染料受容層の形成を
行うのが都合のよいことがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、顔写真などのフルカラー画像を形成しう
ると共に、情報のリライトが可能であり、かつフルカラ
ー画像形成用に、枚葉式塗工方法により、生産性よく昇
華性染料受容層を形成してなる情報記録用シートを提供
することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、基材シートの
少なくとも一方の同一面に、固定情報記録層の領域と可
変情報記録層の領域を有し、かつ該固定情報記録層とし
て、特定の構造の枚葉式塗工装置を用い、基材シート1
枚毎に、その表面の所望領域に昇華性染料受容層を形成
させてなる情報記録用シートが、その目的に適合しうる
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、(1)基材シートの少な
くとも一方の同一面に、固定情報記録層の領域と可変情
報記録層の領域を有する情報記録用シートであって、上
記固定情報記録層が昇華性染料受容層からなり、かつ
(A)下面に細帯状の開口部を有する箱状容器と、該容
器内に収容され、かつ上記開口部から突出するように配
設された染料受容層形成用塗工液含浸用材と、箱状容器
上面に設けられた染料受容層形成用塗工液供給機構とを
有する、垂直方向に移動可能な塗工用部材、及び(B)
上面に被塗工基材シートを載置固定してその表面に染料
受容層形成用塗工液を塗工するために該被塗工基材シー
トを上記塗工用部材の直下に搬送すると共に、塗工ずみ
基材シートをストッカーに搬入するための、水平方向に
移動可能で、かつ基材シートの着脱が自在な基材シート
固定用部材を主構成要素とする枚葉式塗工装置を用い、
基材シート1枚毎に、その表面の所望領域に上記塗工用
部材の箱状容器下面の開口部に配設された染料受容層形
成用塗工液含浸用材の下側面を接触させて、前記昇華性
染料受容層を形成させたことを特徴とする情報記録用シ
ート、(2)可変情報記録層が、可逆的感熱記録層であ
る第(1)項記載の情報記録用シート、(3)染料受容層
形成用塗工液が、希釈剤の主成分として、易揮発性有機
溶剤を含むものである第(1)又は(2)項記載の情報記録
用シート、及び(4)基材シートが情報記録機能を有す
るものである第(1)、(2)又は(3)項記載の情報記録用
シート、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の情報記録用シートにおけ
る基材シートとしては、特に制限はなく、該情報記録用
シートの使用目的などに応じて適宜選択することができ
る。材質としては、例えば上質紙、コート紙、アート
紙、キャストコート紙などの紙基材、これらの紙基材に
ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミ
ネート紙、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポ
リエチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリメタクリレート、ポリカー
ボネートなどのプラスチックシート、さらにはこれら材
料を、ドライラミネート法、ウエットラミネート法、溶
融ラミネート法などの公知の方法により2種以上積層し
てなる多層積層シートなどが挙げられる。これらの中
で、ポリエチレンテレフタレートシートが好ましく、特
に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートシートが好適で
ある。この基材シートの表面がプラスチックからなるも
のである場合、その上に設けられる固定情報記録層や可
変情報記録層との密着性を向上させるために、所望によ
り、該表面に酸化法や凹凸化法などの表面処理、あるい
はプライマー層を施すことができる。上記酸化法として
は、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火
炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げ
られ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト
法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法
は基材シートの種類に応じて適宜選ばれるが、一般には
コロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ま
しく用いられる。一方、プライマー層の形成に用いられ
るプライマーとしては特に制限はなく、従来公知のも
の、例えばアクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン
系、シリコーン系、ゴム系などのプライマーを用いるこ
とができるが、耐久性及び密着性などの点から、アクリ
ル系及びポリエステル系プライマーが好適である。この
プライマー層の厚さは、0.1〜10μmの範囲が、均
質な塗布性及び密着性などの点から好適である。この基
材シートの厚さは、情報記録用シートの使用目的に応じ
て、通常50〜800μmの範囲で適宜選ばれる。本発
明の情報記録用シートにおいては、この基材シートとし
て、予め特定の機能を付与したもの、例えば磁気層、光
記録層、ICチップなどを有する情報記録機能をもつも
のも用いることができる。
【0006】本発明の情報記録用シートは、基材シート
の少なくとも一方の同一面に、固定情報記録層の領域と
可変情報記録層の領域を有し、かつ上記固定情報記録層
が昇華性染料受容層からなるものである。この昇華性染
料受容層の形成に用いられる塗工液としては、昇華性染
料受容層形成用として、従来公知のものを用いることが
できる。この塗工液に用いられる樹脂成分としては、例
えばポリビニルアセタール、ポリ酢酸ビニル、ポリエチ
レンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなど
のポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステルやポリメ
タクリル酸エステルなどのアクリレート系樹脂、セルロ
ース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリスチレン系樹
脂、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンオ
キシド、ポリビニルエーテル、ポリアクリロニトリル、
α−オレフィンと他のビニル系モノマーとの共重合体、
アイオノマー樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタンなどが
挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。また、所望により用いら
れる添加成分としては、例えば樹脂成分として架橋性樹
脂を用いる場合には、各種架橋剤や触媒が好ましく用い
られ、さらに、一般的には、昇華性染料受容層の滑性を
上げ、熱転写記録時における熱転写受像シートと熱転写
体(熱転写リボン)との融着を防止するための離型剤、
耐光性、耐暗退色性、染着性などを向上させる化合物、
紫外線吸収剤や光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、帯
電防止剤、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウムなどの
白色系無機充填剤、蛍光染料、可塑剤などを用いること
ができる。上記離型剤としては、例えばシリコーンオイ
ル、フッ素シリコーンオイル、エポキシ変性、アミン変
性、アルコール変性、ポリエーテル変性などの変性シリ
コーンオイルなどのシリコーンオイル系、流動パラフィ
ンなどの石油系、パラフィンワックスやポリエチレンワ
ックスなどのワックス系などが挙げられる。また、耐光
性、耐暗退色性、染着性などを向上させる化合物として
は、例えば(メタ)アクリルアミドと他の共重合可能なモ
ノマーとの共重合体、具体的には(メタ)アクリルアミド
/スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体など、さらには
芳香族多塩基酸、脂肪族多塩基酸、脂環式多塩基酸など
と、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、フェノール
類などとのエステル化物、脂肪族ウレタン化合物、芳香
族ウレタン化合物などが挙げられる。紫外線吸収剤とし
ては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シア
ノアクリレート系、サリチレート系、シュウ酸アニリド
系などを、光安定剤としては、ヒンダードアミン系化合
物などを用いることができるが、低分子型のものは、ブ
ロッキングやブリードアウトなどの問題が生じる場合が
あるため、高分子型の紫外線吸収剤や光安定剤が好まし
い。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系、リ
ン系、イオウ系のものなどが用いられる。一方、有機溶
剤としては、特に制限はないが、例えばトルエンとメチ
ルエチルケトンとの混合物などの易揮発性有機溶剤が好
ましく用いられる。この染料受容層形成用塗工液におけ
る固形分濃度としては、該塗工液が良好な塗工性を有す
るように選定すればよく、特に制限はないが、通常5〜
30重量%の範囲で選ばれる。
【0007】本発明の情報記録用シートにおける可変情
報記録層は、可逆的感熱記録層であるのが好ましい。こ
の可逆的感熱記録層としては、一般に(1)アルミニウム
などの金属が蒸着されるか、又はアルミニウム箔などの
金属箔が貼着されて形成された光反射層、あるいは着色
層上に、熱により透明度が可逆的に変化するサーモクロ
ミック材料からなる感熱層を設けたものや、(2)電子供
与性呈色化合物(発色剤)と電子受容性化合物(顕色
剤)を必須成分として含む層が実用化されている。上記
(1)の可逆的感熱記録層におけるサーモクロミック材料
としては、例えば樹脂母材とその中に分散させた有機低
分子物質を主成分とし、かつ温度に依存して透明度(透
明状態、白濁不透明状態)が可逆的に変化するものであ
る。また、着色層や光反射層は、上記のサーモクロミッ
ク材料層に形成される表示画像を見やすくする機能を有
するものである。一方、上記(2)の可逆的感熱記録層に
おいては、加熱により瞬時に発色し、その発色状態は常
温でも安定的に存在するが、発色温度以下の加熱で消色
させることができ、その消色状態は常温でも安定的に存
在するものである。この(2)の可逆的感熱記録層に用い
られる発色剤は、電子供与性を示す無色又は淡色の染料
前駆体であり、このようなものとしては、特に限定され
ず、従来公知のもの、例えばトリフェニルメタンフタリ
ド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化
合物、ロイコオーラミン系化合物、インドリノフタリド
系化合物などが挙げられる。一方、顕色剤は電子受容性
化合物であり、このようなものとしては、例えば炭素数
12以上の脂肪族基をもつ有機リン酸類、脂肪族カルボ
ン酸類及びフェノール類、あるいは炭素数10〜18の
脂肪族基をもつメルカプト酢酸の金属塩、炭素数5〜8
のアルキル基をもつカフェー酸のアルキルエステルなど
が挙げられるが、特に長鎖アルキルホスホン酸、長鎖α
−ヒドロキシ脂肪酸、長鎖アルキルチオリンゴ酸、長鎖
アルキルマロン酸などが好適である。上記顕色剤は、発
色剤に対し、通常1〜20倍モル、好ましくは2〜10
倍モルの割合で用いられる。該可逆的感熱記録層は、通
常水又は有機溶剤に発色剤及び顕色剤をバインダー樹脂
と共に均一に分散若しくは溶解して塗工液を調製し、基
材シート上に塗工して形成させるのが好ましい。この塗
工液には、所望により、分散剤、界面活性剤、高分子カ
チオン系導電剤、無機フィラー、発色画像安定剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤などを含有させ
ることができる。上記バインダー樹脂としては特に制限
はなく、従来公知のもの、例えばヒドロキシエチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メトキシセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、酢酸セルロース、ゼラチン、カゼイン、でん粉、ポ
リアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリ
アクリルアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレ
ン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族
ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリ
アクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、
アクリル酸共重合体、マレイン酸共重合体、ポリビニル
アルコール、塩素化塩化ビニル樹脂などが挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。有機溶剤としては、揮発性を有し、か
つ人体や環境に対する影響の少ないものであればよく、
特に制限はないが、例えばトルエン及びメチルエチルケ
トン混合物などの易揮発性有機溶剤が好ましく用いられ
る。
【0008】この塗工液の固形物濃度としては、塗工性
などの点から、通常5〜30重量%の範囲で選定され
る。本発明の情報記録用シートにおいては、基材シート
の同一面に前記の昇華性染料受容層及び可逆的感熱記録
層を形成させる順序については特に制限はないが、本発
明においては、昇華性染料受容層を枚葉式で形成させる
ことから、まず、基材シート(原反)の少なくとも片面
の一部又は全面に可逆的感熱記録層を、通常の方法で形
成させたのち、所望形状に裁断し、この基材シート1枚
毎に、該可逆的感熱記録層が形成されている側の面の所
望領域に昇華性染料受容層を形成させるのが好ましい。
基材シート(原反)上に可逆的感熱記録層を形成させる
には、前記(1)の可逆的感熱記録層の場合は、基材シー
ト(原反)の少なくとも一方の面の一部又は全面に、ま
ず、好ましくはアルミニウムなどの金属を蒸着して光反
射層、あるいは各種着色層を設け、次いで、その上にサ
ーモクロミック材料からなる層を設ける。また、(2)の
可逆的感熱記録層の場合は、例えば前述したように、発
色剤、顕色剤、バインダー樹脂及び必要に応じて用いら
れる各種添加成分を含む塗工液を調製し、公知の塗工方
法、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコー
ト法、ブレードコート法、ダイコート法、コンマコート
法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印
刷法などにより、基材シート(原反)の少なくとも一方
の面の一部又は全面に塗工したのち、風乾や、加熱又は
温風などで乾燥処理して、可逆的感熱記録層を形成させ
る。この可逆的感熱記録層の厚さは、通常5〜30μm
の範囲で選定される。このようにして形成された可逆的
感熱記録層の上に、所望により保護層を設けることがで
きる。この保護層は、例えばシリコーン系ゴム、シリコ
ーン樹脂、ポリシロキサングラフトポリマー、電離放射
線硬化樹脂などで形成されたものが好ましく、その厚さ
は0.1〜5μm程度でよい。また、可逆的感熱記録層
が前記(1)の光反射層とサーモクロミック材料層との組
合せからなる場合、昇華性染料受容層が形成される領域
には、通常隠蔽層が形成される。このようにして、少な
くとも片面の一部又は全面に可逆的感熱記録層が設けら
れた基材シート(原反)を、情報記録用シートの使用目
的に応じて所望形状、例えばはがきサイズ、カードサイ
ズ、名刺サイズなどに裁断したのち、該可逆的感熱記録
層が設けられている側の基材シート表面の所望領域に、
枚葉式で昇華性染料受容層を形成させる。この際、該受
容層は、可逆的感熱記録層上に形成させてもよいし、可
逆的感熱記録層が設けられていない部分に形成させても
よい。なお、可逆的感熱記録層上の一部に昇華性染料受
容層を形成する場合には、それらの表面を平坦化させる
ために、加熱プレス処理などにより、昇華性染料受容層
を可逆的感熱記録層中に埋込ませることができる。
【0009】上記昇華性染料受容層の形成には、本発明
においては、特定構造の枚葉式塗工装置が用いられる。
この枚葉式塗工装置は、(A)垂直方向に移動可能な塗
工用部材と、(B)水平方向に移動可能で、かつ基材シ
ートの着脱が自在な基材シート固定用部材を、主構成要
素とするものである。次に、本発明で用いる枚葉式塗工
装置について、添付図面に従って説明する。図1は、本
発明で用いる枚葉式塗工装置の1例の概略斜視図であ
り、図2は、上記塗工装置における染料受容層形成用塗
工液含浸用材(以下、単に塗工液含浸用材と称すことが
ある)の1例の構成を示す斜視図である。図1で示すよ
うに、本発明で用いる枚葉式塗工装置における塗工用部
材1は、下面に細帯状の開口部8を有する箱状容器4
と、該容器4内に収容され、かつ上記開口部8から突出
するように配設された塗工液含浸用材5と、箱状容器4
の上面に設けられた染料受容層形成用塗工液供給機構
(以下、単に塗工液供給機構と称すことがある)6とを
有し、かつ垂直方向に移動可能である。上記塗工液含浸
用材5は、塗工液供給機構6から、手動又は自動で供給
される染料受容層形成用塗工液を効率よく含浸させうる
と共に、その下側面に接触する基材シート表面に良好に
塗工しうることが肝要である。したがって、この塗工液
含浸用材5としては、例えば図2で示されるように、ア
ルミニウム板などの金属系板状体からなる支持体9の周
囲に、内側がフェルトで、外側が不織布からなる塗工液
含浸性積層材料10で巻装された構造のものが好適であ
る。そして、この塗工液含浸用材5は、前記箱状容器4
内に収容され、かつ塗工液含浸用材5の下側面11が、
該箱状容器4の開口部8から突出するように配設され
る。上記フェルト及び不織布の材質としては、該塗工液
に耐性を有するものであればよく、特に制限されず、各
種繊維からなるものを用いることができる。また、下面
に細帯状の開口部8を有する箱状容器4としては、軽量
性、耐食性、加工性、機械的性質などの点から、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金製のものなどが好ましく用
いられる。上記開口部8の形状及びサイズは、基材シー
トの表面に形成しようとする昇華性染料受容層の形状及
びサイズに応じて、適宜決定される。一方、本発明で用
いる枚葉式塗工装置における基材シート固定用部材2
は、上面7に被塗工基材シート供給機構(図示せず)か
ら送り出される被塗工基材シート3を載置固定してその
表面に染料受容層形成用塗工液を塗工するために、該被
塗工基材シート3を前記塗工用部材1の直下に搬送する
と共に、塗工ずみ基材シートをストッカー(図示せず)
に搬入する機能を有するものであって、水平方向に移動
が可能であり、かつ上記基材シートの着脱が自在であ
る。この基材シート固定用部材2の上面7に、被塗工基
材シート3を固定するには、該固定用部材2を減圧にし
て、吸着固定させる方法が好ましく、また、この場合、
塗工ずみの基材シートをストッカーに搬送し、格納する
には、常圧に戻すことにより、該塗工ずみ基材シートを
固定用部材2から離脱させればよい。
【0010】なお、基材シート固定用部材2は、その上
面7に、被塗工基材シート3を1枚載置固定してもよい
し、複数枚を適当な間隔をあけて載置固定してもよい。
この基材シート固定用部材2の材質としては特に制限は
ないが、例えば焼結金属などの多孔質材料を用いること
ができる。本発明においては、前述の枚葉式塗工装置に
おける箱状容器内に収容されている塗工液含浸用材に、
前記染料受容層形成用塗工液を該容器上面に設けられて
いる塗工液供給機構により、手動又は自動で供給して含
浸させる。そして、このようにして染料受容層形成用塗
工液を含浸させた塗工液含浸用材の下側面を、被塗工基
材シート1枚毎に、その可逆的感熱記録層が設けられて
いる側の所望領域に接触させることにより、塗布層を形
成させる。基材シート1枚毎に、その表面に該塗工液含
浸用材の下側面を接触させる方法としては、例えば、下
記の方法を用いることができる。まず基材シート固定用
部材の上面に、被塗工基材シート供給機構から送り出さ
れる被塗工基材シートを塗工面が上になるように、例え
ば減圧法により、1枚又は適当な間隔をあけて複数枚吸
着固定させる。次いで、この基材シート固定用部材を水
平方向に移動させて、塗工用部材へ該基材シートを搬送
させる。そして、塗工しようとする基材シートが、塗工
用部材の箱状容器下面の開口部に配設された塗工液含浸
用材下方の所定位置に来た時点で該塗工用部材を下降さ
せて、塗工液含浸用材の下側面を該被塗工基材シート表
面に接触させた状態で、基材シート固定用部材を水平方
向に移動させ続け、染料受容層形成用塗工液を塗工す
る。この基材シートの塗工終了後、塗工用部材を上方へ
移動させる。被塗工基材シートを複数枚載置固定した場
合には、上記操作を各被塗工基材シートに対して繰り返
す。そして、塗工ずみ基材シートを固定したまま、基材
シート固定用部材を引き続き移動させたのち、該基材シ
ート固定用部材を常圧に戻し、塗工ずみ基材シートを離
脱させ、ストッカーに格納する。このようにして、染料
受容層形成用塗工液が塗工された基材シートは、風乾
や、加熱又は温風などで乾燥処理することにより、所望
領域に昇華性染料受容層が形成される。この受容層の厚
さは、通常0.5〜20μmの範囲で選定される。この
ようにして、基材シートの少なくとも一方の同一面に、
昇華性染料受容層と可逆的感熱記録層を有する、すなわ
ち固定情報記録層の領域と可変情報記録層の領域を有す
る本発明の情報記録用シートが生産性よく得られる。こ
の情報記録用シートの使用に当っては、例えば以下に示
すような操作を施すことができる。すなわち、まず、3
色(イエロー、マゼンタ、シアン)、4色(イエロー、
マゼンタ、シアン、ブラック)あるいは5色(イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラック、オーバラミネート)
の昇華性染料層をそれぞれ含むインク層を有する熱転写
体(熱転写リボン)と本発明の情報記録用シートの昇華
性染料受容層を重ね合わせ、記録信号に応じて発熱する
サーマルヘッドにより、該熱転写体に熱印加することに
よって、そのインク層の昇華性染料を染料受容層上に昇
華移行させることにより、画像を形成させる。
【0011】上記熱転写体のインク層に用いる昇華性染
料としては、60℃以上で昇華するものが好ましく、例
えばC.I.ディスパースイエローの1,3,8,9,
16,41,54,60,77,116など、C.I.
ディスパースレッドの1,4,6,11,15,17,
55,59,60,73,83など、C.I.ディスパ
ースブルーの3,14,19,26,56,60,6
4,72,99,108など、C.I.ソルベントイエ
ローの77,176など、C.I.ソルベントレッドの
23,25,27など、C.I.ソルベントブルーの3
6,63,83,105などが挙げられる。これらの染
料は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。インク層は、上記昇華性染料を結着樹脂中に
溶解又は分散させて形成するのが一般的である。又、熱
転写記録時における熱転写受像シートとの融着を防止す
るための離型剤を用いることができる。該結着樹脂とし
ては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が用いられ、その具
体例としては、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ
アミド、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、
ポリエステル、ポリウレタン、ニポキシ樹脂、シリコー
ン樹脂、フッ素樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、
天然ゴム、合成ゴム、ポリビニルアルコール、セルロー
ス樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は1種用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、あるい
はこれらの共重合体を用いてもよい。インク層の厚さは
0.5〜20μmが好ましく、熱転写感度から1〜10
μmが特に好ましい。また、インク層における昇華性染
料の濃度としては5〜80重量%が好ましく、さらには
熱転写体の熱感度、保存性から50〜80重量%が特に
好ましい。上記離型剤としては、例えばシリコーンオイ
ル、フッ素シリコーンオイル、エポキシ変性、アミン変
性、アルコール変性、ポリエーテル変性などの変性シリ
コーンオイルなどのシリコーンオイル系、流動パラフィ
ンなどの石油系、パラフィンワックスやポリエチレンワ
ックスなどのワックス系などが挙げられる。この熱転写
体の基体としては、一般にコンデンサーペーパー、ポリ
エステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリサルフ
ォンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアラミドフィ
ルムなどのフィルムが使用される。このようにして形成
された顔写真などのフルカラー画像の表面には、所望に
応じ、透明樹脂からなる保護層を公知の方法により設け
ることができる。このようにして、顔写真などのフルカ
ラー画像を有する可変情報記録用シートが得られる。こ
の可変情報記録用シートの可逆的感熱記録層に情報を記
録したり、消去したりするには、例えば図3に示す装置
が用いられる。図3は、本発明の情報記録用シートに、
可変情報を記録及び消去させるための1例の模式図であ
って、図中12は情報記録用シート、13は磁気ヘッ
ド、14はサーマルヘッド、15はサーマルヘッド駆動
部、16はヒートロール、17はヒートロール駆動部で
ある。ここで、ヒートロール16は既存の記録された情
報を消去する機能を有し、サーマルヘッド14は新たな
情報を記録する機能を有している。
【0012】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1 (1)可逆的感熱記録層形成用塗工液の調製 トルエン/メチルエチルケトン混合物(重量比1/1)
79重量部、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチ
ルアミノフルオラン3重量部、オクタデシルホスホン酸
9重量部及び塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(ユニオ
ンカーバイド社製、商品名:VYHH)9重量部を均質
に混合して、可逆的感熱記録層形成用塗工液を調製し
た。 (2)染料受容層形成用塗工液の調製 トルエン/メチルエチルケトン混合物(重量比1/1)
400重量部、セルロースアセテートブチレート[コダ
ック社製、商品名:CAB500−5]100重量部、
ジエチルイソフタレート20重量部、スチレン/メタク
リル酸/メタクリルアミド共重合体(スチレン単位50
重量%、メタクリル酸単位40重量%、メタクリルアミ
ド単位10重量%)5重量部及びポリイソシアネート
[武田薬品工業(株)製、商品名:タケネートD−110
N]5重量部を均質に混合して染料受容層形成用塗工液
を調製した。 (3)可逆的感熱記録層の形成 表面に易接着処理が施されてなる厚さ175μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム[三菱化学ポリエステ
ル社製、商品名:ダイアホイルTシリーズ]原反の片面
の一部に、上記(1)で調製した可逆的感熱記録層形成用
塗工液をロールコート法で塗工し、80℃で乾燥処理し
たのち、裁断することにより、サイズがはがきの大きさ
の148×100mmであって、片面に、長さが短い方の
端縁部を上とした場合、上から全面積の1/2に相当す
る長方形領域に、厚さ15μmの可逆的感熱記録層が形
成されてなる基材シート10枚を作製した。 (4)昇華性染料受容層の形成 上記(3)で作製した基材シート10枚について、可逆的
感熱記録層を有する側の余白領域に、前述の図1に示す
塗工装置を用い、上記(2)で調製した塗工液を下記の方
法により、枚葉式で塗工して、昇華性染料受容層を形成
させた。まず、上記(2)で調製した塗工液を、塗工用部
材1の塗工液含浸用材5に充分に含浸させたのち、基材
シート固定用部材2の上面7に上記基材シート3を1枚
塗工面が上になるように、減圧法により吸着固定させ、
次いで、基材シート固定用部材2を水平方向に移動させ
て、塗工用部材1へ該基材シート3を搬送させた。そし
て、被塗工基材シート3が、塗工用部材1の塗工液含浸
用材5の下方の所定位置に来た時点で該塗工用部材1を
下降させて、塗工液含浸用材5の下側面を被塗工基材シ
ート3の表面に接触させた状態で、基材シート固定用部
材2を水平方向に移動させ続け、染料受容層形成用塗工
液を塗工した。基材シートの塗工終了後、塗工用部材1
を上方へ移動させると共に、塗工ずみ基材シートを固定
したまま、基材シート固定用部材2を所定位置まで引き
続き移動させたのち、該基材シート固定用部材2を常圧
に戻し、塗工ずみ基材シートを離脱させた。残りの9枚
の基材シートについても、それぞれ上記と同様にして塗
工処理を施した。次に、このようにして、塗工処理され
た各基材シートを80℃で乾燥処理して、昇華性染料受
容層を形成させ、情報記録用シートを作製した。その結
果、厚さ約2μmの均一で平坦な昇華性染料受容層が形
成されており、各基材シートにおいて、そのばらつきは
ほとんど認められなかった。 (5)昇華転写による画像形成 市販の昇華型プリンターを用い、画像データに基づく顔
写真パターンを、上記(4)で作製した10枚の情報記録
用シートにプリントしたところ、この顔写真パターン
は、通常のカラー写真に匹敵する画質の良好なものであ
った。このようにして、顔写真入り可変情報記録用シー
トを作製した。 (6)可逆的感熱記録層に対する情報の記録及び消去 上記(5)で得られた10枚の顔写真入り可変情報記録用
シートにおける可逆的感熱記録層に対し、前記図3で示
す装置を用い、情報の記録及び消去を繰り返したが、性
能の劣化は認められなかった。 比較例1 実施例1(1)〜(3)と全く同様な操作を行い、サイズが
はがきの大きさの148×100mmであって、片面に、
長さが短い方の端縁部を上とした場合、上から全面積の
1/2に相当する長方形領域に、厚さ15μmの可逆的
感熱記録層が形成されてなる基材シート10枚を作製し
た。次に、この基材シート10枚について、可逆的感熱
記録層を有する側の余白領域に、実施例1(2)で調製し
た昇華性染料受容層形成用塗工液を用いて、スクリーン
印刷法により、枚葉式で連続的に塗工しようとしたが、
最初の1枚は良好な塗工層が形成されたが、2枚目以降
は、スクリーンの目詰まりにより、均質な塗工層が得ら
れず、実用にたえる昇華性染料受容層は形成されなかっ
た。 実施例2 (1)可逆的感熱記録層の形成 磁気層とその上に設けられた隠蔽層を裏面に有し、かつ
厚さが250μmで、サイズが85×54mmのポリエチ
レンテレフタレート製の情報記録機能をもつカード基材
10枚を用意した。各カード基材の隠蔽層と反対側表面
の全面に、実施例1(1)で得られた可逆的感熱記録層形
成用塗工液をロールコート法で塗工したのち、80℃で
乾燥処理して厚さ15μmの可逆的感熱記録層を形成さ
せ、次いで裁断して、85×54mmのサイズのカード基
材10枚を作製した。 (2)昇華性染料受容層の形成 各カード基材の可逆的感熱記録層上の所定領域に、実施
例1(2)で調製した昇華性染料受容層形成用塗工液を用
い、実施例1(4)と同様にして、昇華性染料受容層を形
成した。その結果、各カード基材は、いずれも可逆型感
熱記録層上の所定領域に厚さ約2μmの均一で平坦な昇
華性染料受容層が形成されており、各カード基材におけ
るそのばらつきはほとんど認められなかった。次に、加
熱プレス処理して、昇華性染料受容層を可逆的感熱記録
層中に埋込み、カード基材表面を平坦化させ、情報記録
用磁気カード基材を作製した。 (3)昇華転写による画像形成 (株)ニスカ製の昇華型カードプリンター[商品名:PR
−5200]を用い、画像データに基づく顔写真パター
ンを、上記(2)で作製した10枚の情報記録用磁気カー
ド基材の昇華性染料受容層上にプリントし、顔写真入り
磁気カードを作製した。該顔写真パターンは、通常のカ
ラー写真に匹敵する画質の良好なものであった。このよ
うにして、顔写真入り、可変情報記録用磁気カードを作
製した。 (4)可逆的感熱記録層に対する情報の記録及び消去 上記(3)で得られた10枚の顔写真入り可変情報記録用
磁気カードにおける可逆的感熱記録層に対し、図3で示
す装置を用い、情報の記録及び消去を繰り返したが、性
能の劣化は認められなかった。
【0013】
【発明の効果】本発明の情報記録用シートは、基材シー
トの少なくとも一方の同一面に、固定情報記録層の領域
と可変情報記録層の領域を有し、かつ該固定情報記録層
を特定の塗工装置により、枚葉式で生産性よく形成した
ものであって、顔写真などのフルカラー画像を形成しう
ると共に、情報のリライトが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の情報記録用シートにおいて、
昇華性染料受容層の形成に用いられる枚葉式塗工装置の
1例の概略斜視図である。
【図2】図2は、上記図1の塗工装置における染料受容
層形成用塗工液含浸用材の1例の構成を示す斜視図であ
る。
【図3】図3は、本発明の情報記録用シートに、可変情
報を記録及び消去させるための1例の模式図である。
【符号の説明】
1 塗工用部材 2 基材シート固定用部材 3 被塗工基材シート 4 箱状容器 5 染料受容層形成用塗工液含浸用材 6 染料受容層形成用塗工液供給機構 7 基材シート固定用部材の上面 8 箱状容器の開口部 9 支持体 10 塗工液含浸性積層材料 11 塗工液含浸用材の下側面 12 情報記録用シート 13 磁気ヘッド 14 サーマルヘッド 15 サーマルヘッド駆動部 16 ヒートロール 17 ヒートロール駆動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野澤 崇 東京都中央区日本橋室町1−6−3 ソニ ーケミカル株式会社内 (72)発明者 川村 治 大阪府大阪市西区新町一丁目1番17号 長 瀬産業株式会社内 Fターム(参考) 2H026 AA07 AA09 BB01 FF24 FF25 FF27 2H111 AA27 CA03 CA12 CA30 DA01 DA02 4F040 AA02 AA12 AB04 AB20 AC01 BA02 CA05 CA13 CA17 CA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材シートの少なくとも一方の同一面に、
    固定情報記録層の領域と可変情報記録層の領域を有する
    情報記録用シートであって、上記固定情報記録層が昇華
    性染料受容層からなり、かつ(A)下面に細帯状の開口
    部を有する箱状容器と、該容器内に収容され、かつ上記
    開口部から突出するように配設された染料受容層形成用
    塗工液含浸用材と、箱状容器上面に設けられた染料受容
    層形成用塗工液供給機構とを有する、垂直方向に移動可
    能な塗工用部材、及び(B)上面に被塗工基材シートを
    載置固定してその表面に染料受容層形成用塗工液を塗工
    するために該被塗工基材シートを上記塗工用部材の直下
    に搬送すると共に、塗工ずみ基材シートをストッカーに
    搬入するための、水平方向に移動可能で、かつ基材シー
    トの着脱が自在な基材シート固定用部材を主構成要素と
    する枚葉式塗工装置を用い、基材シート1枚毎に、その
    表面の所望領域に上記塗工用部材の箱状容器下面の開口
    部に配設された染料受容層形成用塗工液含浸用材の下側
    面を接触させて、前記昇華性染料受容層を形成させたこ
    とを特徴とする情報記録用シート。
  2. 【請求項2】可変情報記録層が、可逆的感熱記録層であ
    る請求項1記載の情報記録用シート。
  3. 【請求項3】染料受容層形成用塗工液が、希釈剤の主成
    分として、易揮発性有機溶剤を含むものである請求項1
    又は2記載の情報記録用シート。
  4. 【請求項4】基材シートが情報記録機能をもつものであ
    る請求項1、2又は3記載の情報記録用シート。
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