JP2001121039A - 固体分離装置 - Google Patents
固体分離装置Info
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Abstract
も高能率に分離することができ、しかも捕集した固体が
再飛散するのを防止して確実な分離ができるようにす
る。 【解決手段】 水平方向に螺旋空間2を形成するアルキ
メデス螺旋体1と、アルキメデス螺旋体1の螺旋空間2
の外周端部に備えた混合流体導入口3と、螺旋空間2の
内周端部に連通して鉛直方向に延びる清澄流体取出管4
と、螺旋空間2を形成する外側壁の内面2aに沿い外側
壁に対して所要の間隔を隔てて備えた螺旋多孔板6と、
アルキメデス螺旋体1の下側に多孔板を介して接続した
沈殿室とを備える。
Description
り詳しくは、固液、及び固気の混合流体から固体の粒子
を効率的に分離できるようにした固体分離装置に関する
ものである。
スラッジ、粗悪重質油、汚泥、酒粕等のような液に固体
が懸濁した混合流体中の有害な有機物を分解したり、或
いはこうした混合流体を有価物に転用するために、超臨
界水或いは臨界水による水熱反応装置を用いて処理する
ことが行われているが、このような水熱反応装置で固液
の混合流体を処理する場合には、混合流体中の固体(主
に無機物)が水熱反応装置を含む処理設備のバルブ等に
噛み込まれたり、或いは固体が処理設備の内部に付着・
堆積して閉塞を起こすことにより、運転が困難になると
いう問題があり、このような問題の発生を未然に防止す
るために、固液の混合流体から固体を分離する固体分離
装置が用いられている。
設備、或いは粉塵等を分離してクリーンなガス(空気)
を得るための設備等においては、固気の混合流体から固
体を分離するための固体分離装置が用いられている。
しては、主に沈降式と遠心式が従来から知られている。
し、静置しておくことによって、固体と液体との比重差
によって固体を沈降分離させる方法であり、また、遠心
式は、例えばサイクロン式分離器のように固液の混合流
体を旋回させて遠心力を与えることにより、液体と固体
との比重差によって固体を分離する方法である。
しては、主にフィルター式と、遠心式が従来から知られ
ている。
ターに通してフィルターによって固体を捕捉する方法で
あり、また、遠心式は、例えばサイクロン式分離器のよ
うに固気の混合流体を旋回させて遠心力を与えることに
より、気体と固体との比重差によって固体を分離する方
法である。
体から沈降式にて固体を分離する際において、混合流体
の粘度が高く、しかも液体と固体との比重差が小さい場
合には、固液の分離に非常に長時間を要し、能率的な分
離ができないという問題があり、しかも大型の沈降槽と
それを設置するための広大なスペースが必要になる問題
がある。
離器のような遠心式を用いて固体を分離する場合は、処
理速度が大きく、混合流体の大量処理に適しているとい
う利点がある反面、一般に遠心式で分離できる固体粒子
の径は10ミクロン前後が限度であり、これより小さい
数ミクロン〜サブミクロンのような微粒の固体を分離す
ることはできなかった。特に、遠心式の分離では、ある
程度微粒も一旦は捕集できるが、機構的に再飛散してし
まうという問題があるために、分離性能を余り高めるこ
とができなかった。
いて固体を分離する場合は、フィルターの選定によって
微粒の固体をも分離できる反面、フィルターが短時間で
目詰まりを起こしてしまい、そのためにフィルターを逆
洗によって機能回復させたり、或いはフィルターを新し
いものと交換するといった作業が頻繁に必要であり、こ
のために連続した分離作業ができないという問題があ
る。更に、フィルターが目詰まりを起こすと、圧損が大
きくなって処理能力が低下し、このために安定した運転
ができないという問題がある。
を分離する場合は、処理速度が大きく、混合流体の大量
処理に適している反面、前記固液の混合流体を分離する
場合と同様に、一般に遠心式で分離できる固体粒子の径
は10ミクロン前後が限度であり、これより小さい数ミ
クロン〜サブミクロンのような微粒の固体を分離するこ
とはできなかった。特に、遠心式の分離では、ある程度
微粒も一旦は捕集できるが、機構的に再飛散してしまう
という問題があるために、分離性能を余り高めることが
できなかった。
混合流体から固体を分離する際に、数ミクロン或いはそ
れ以下の微粒をも、効率的にしかも安定して分離するこ
とはできなかった。
解決すべくなしたもので、固液、及び固気の混合流体か
ら微粒の固体をも高能率に分離することができ、しかも
捕集した固体が再飛散するのを防止して確実な分離がで
きるようにした固体分離装置を提供することを目的とし
ている。
旋空間を形成するアルキメデス螺旋体と、アルキメデス
螺旋体の螺旋空間の外周端部に備えた混合流体導入口
と、螺旋空間の内周端部に連通して鉛直方向に延びる清
澄流体取出管と、螺旋空間を形成する外側壁の内面に沿
い外側壁に対して所要の間隔を隔てて備えた螺旋多孔板
と、アルキメデス螺旋体の下側に多孔板を介して接続し
た沈殿室と、を備えたことを特徴とする固体分離装置、
に係るものである。
旋空間の内周端部と連通する縦方向に長いスリット開口
を備えていてもよく、螺旋多孔板が、螺旋空間の長手方
向に長い細孔を備えていてもよく、多孔板下面の沈殿室
内に、旋回防止板を備えていてもよい。
外側壁の内面に、該内面に対して所要の間隔を隔てて沿
うように螺旋多孔板を設けて固体分離室を形成し、螺旋
空間の外周端部から混合流体を導入して、混合流体中の
固体を遠心力によって螺旋多孔板に向かわせ、細孔を通
して固体分離室に排出させて分離するようにしているの
で、比較的簡略な構成にて、混合流体中の固体を数ミク
ロン〜サブミクロンの微粒まで、安定して連続的且つ高
能率に分離することができる。
を介して沈殿室を形成したので、固体分離室に排出され
た固体、及び、螺旋空間の底部に沈下した固体は、多孔
板の細孔を通して沈殿室内に降下させることができ、更
に、多孔板の下面に放射状の旋回防止板を設けて、沈殿
室の内部に流体の旋回や変動が生じるのを防止している
ので、沈殿室内部に降下した固体は再飛散することなく
安定して沈下し、更に確実な分離を達成できる。
を図面に基づいて説明する。
を示す切断平面図、図2は図1のII−II方向矢視図
であり、図中1は、水平方向に螺旋空間2を形成するア
ルキメデス螺旋体である。
1に示すように、外周端側から内周端側に向かって徐々
に曲率半径が小さくなるように湾曲した形状を有してい
る。又、螺旋空間2は図2に示すように矩形形状を有し
ている。
口3が接続されている。混合流体導入口3は、円管部3
aから断面形状が変化する異形管部3bを介して矩形形
状の螺旋空間2の外周端部に接続されている。
部に連通して鉛直上方に延びた清澄流体取出管4が設け
られている。図1、図2に示す清澄流体取出管4は、螺
旋空間2の内周端部と連通する縦方向に長いスリット開
口5を備えている。
aには、該内面2aに対して所要の間隔を隔てて沿うよ
うに配設された螺旋多孔板6が設けられており、これに
よって前記内面2aと螺旋多孔板6との間に固体分離室
7が形成されている。螺旋多孔板6は、パンチングメタ
ル等のように多数の細孔8が形成されており、螺旋空間
2を流動方向Aに流動する混合流体に含まれた固体が遠
心力の作用を受けて外側に移動し、細孔8を通って外側
の固体分離室7に排出されるようになっている。混合流
体中の固体が固体分離室7に排出され易くするために
は、螺旋多孔板6は薄板で構成することが好ましく、ま
た、細孔8の形状は種々選定することができるが、図3
に示すように、螺旋空間2の長手方向、即ち混合流体の
流動方向Aに長い長穴からなる細孔8とすると、固体が
外側に移動し易いので好ましい。
上側は、上面板9によって閉塞されており、また、アル
キメデス螺旋体1の下側には、細孔10aを有する多孔
板10を介して沈殿室11が接続されている。多孔板1
0における清澄流体取出管4の底部位置には細孔10a
が形成されておらず、この細孔を備えていない底部位置
には、流体が清澄流体取出管4を上昇し易くするための
コーン形状部12を備えている。
3を有しており、その下端部には固体取出口14が接続
されている。固体取出口14には開閉弁15を備えて分
離された固体を間欠的に取出すようにしたり、或いは図
示しないオリフィス等を備えて固体を連続的に取出せる
ようにしている。
は、例えば図4に示すような放射状を有する旋回防止板
16が設けられている。
作用を説明する。
キメデス螺旋体1の螺旋空間2の外周側端部に混合流体
を導入すると、混合流体は螺旋空間2を流動方向Aに流
動する。
螺旋状に湾曲しているので、図5に示すように混合流体
中の固体の粒子は遠心力の作用を受け、流体の流れに対
して半径方向に偏向するようになる。直径dの球形粒子
が曲率半径rの流れ場を接線方向に流体と同一の速度u
で移動するとき、粒子は遠心力(∝u2/r)の作用で
曲率半径方向に速度Vpで移動する。粒子の移動方向と
流れ方向との傾き角θは、流体抵抗をストークスの抵抗
法則で表わすと、
の固体の粒子の軌道は、曲率半径の中心から通ざかるに
ように移動し、しかも螺旋空間2は内周端部に向かって
徐々に曲率半径が小さくなっているので、混合流体中の
固体は、原理的に必ず螺旋多孔板6に向かうことにな
り、従って固体は細孔8を通って固体分離室7に排出さ
れるようになる。
更に、細孔8の形状を図3に示すように、螺旋空間2の
長手方向、即ち混合流体の流動方向Aに長い長穴からな
る細孔8とすれば、固体が螺旋多孔板6に当たって再飛
散することがなく、効果的に固体を固体分離室7に移動
させて分離することができる。
の内面2aに沿って下降し、多孔板10の細孔10aを
通って沈殿室11内に下降する。
多孔板10の細孔10aを通って沈殿室11内に降下す
るようになる。
射状の旋回防止板16が設けられているので、細孔10
aを通して螺旋空間2に連通している沈殿室11内部の
流体に旋回が生じたり、或いは流体が変動するのを防止
することができ、よって沈殿室11の内部に降下した固
体は、再飛散することなく安定して沈殿室11内部を沈
下し、テーパ面13に沿って固体取出口14に落下す
る。このようにして分離された固体は、固体取出口14
によって間欠的に、又は連続的に外部に取出される。
間に固体が分離された清澄流体は、螺旋空間2の内周端
部から清澄流体取出管4のスリット開口5を通って清澄
流体取出管4内に流入し、コーン形状部12により安定
して上側外部に取出されるようになる。
螺旋空間2を形成する外側壁の内面2aに、該内面2a
に対して所要の間隔を隔てて沿うように螺旋多孔板6を
設けて固体分離室7を形成し、螺旋空間2の外周端部か
ら混合流体を導入して、混合流体中の固体を遠心力によ
って螺旋多孔板6に向かわせ、細孔8を通して固体分離
室7に排出させて分離するようにしているので、比較的
簡略な構成にて、混合流体中の固体を数ミクロン〜サブ
ミクロンの微粒まで、安定して連続的且つ高能率に分離
することができる。
板10を介して沈殿室11を形成したので、固体分離室
7に排出された固体、及び、螺旋空間2の底部に沈下し
た固体は、多孔板10の細孔10aを通して沈殿室11
内に降下させることができ、更に、多孔板10の下面に
放射状の旋回防止板16を設けて、沈殿室11の内部に
流体の旋回や変動が生じるのを防止しているので、沈殿
室11内部に降下した固体は再飛散することなく安定し
て沈下し、更に確実な分離を達成することができる。
ものではなく、固液混合液体からの固体の分離、及び、
固気混合流体からの固体の分離の何れにも適用できるこ
と、固体を分離する混合流体の圧力には限定されないこ
と、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種
々変更を加え得ること、等は勿論である。
螺旋空間を形成する外側壁の内面に、該内面に対して所
要の間隔を隔てて沿うように螺旋多孔板を設けて固体分
離室を形成し、螺旋空間の外周端部から混合流体を導入
して、混合流体中の固体を遠心力によって螺旋多孔板に
向かわせ、細孔を通して固体分離室に排出させて分離す
るようにしているので、比較的簡略な構成にて、混合流
体中の固体を数ミクロン〜サブミクロンの微粒まで、安
定して連続的且つ高能率に分離することができる効果が
ある。
を介して沈殿室を形成したので、固体分離室に排出され
た固体、及び、螺旋空間の底部に沈下した固体は、多孔
板の細孔を通して沈殿室内に降下させることができ、更
に、多孔板の下面に放射状の旋回防止板を設けて、沈殿
室の内部に流体の旋回や変動が生じるのを防止している
ので、沈殿室内部に降下した固体は再飛散することなく
安定して沈下し、更に確実な分離を達成できる効果があ
る。
平面図である。
正面図である。
移動方向を示す線図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 水平方向の螺旋空間を形成するアルキメ
デス螺旋体と、アルキメデス螺旋体の螺旋空間の外周端
部に備えた混合流体導入口と、螺旋空間の内周端部に連
通して鉛直方向に延びる清澄流体取出管と、螺旋空間を
形成する外側壁の内面に沿い外側壁に対して所要の間隔
を隔てて備えた螺旋多孔板と、アルキメデス螺旋体の下
側に多孔板を介して接続した沈殿室と、を備えたことを
特徴とする固体分離装置。 - 【請求項2】 清澄流体取出管が、螺旋空間の内周端部
と連通する縦方向に長いスリット開口を備えていること
を特徴とする請求項1記載の固体分離装置。 - 【請求項3】 螺旋多孔板が、螺旋空間の長手方向に長
い細孔を備えていることを特徴とする請求項1又は2記
載の固体分離装置。 - 【請求項4】 多孔板下面の沈殿室内に、旋回防止板を
備えていることを特徴とする請求項1又は2又は3記載
の固体分離装置。
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