JP2001119934A - スイッチング電源 - Google Patents

スイッチング電源

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JP2001119934A
JP2001119934A JP29691299A JP29691299A JP2001119934A JP 2001119934 A JP2001119934 A JP 2001119934A JP 29691299 A JP29691299 A JP 29691299A JP 29691299 A JP29691299 A JP 29691299A JP 2001119934 A JP2001119934 A JP 2001119934A
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voltage
power supply
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current
winding
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JP29691299A
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Yoshinao Naito
嘉直 内藤
Masanori Ota
真規 太田
Koji Takada
耕司 高田
Maki Hashimoto
真樹 橋本
Tomoji Osaki
智司 大崎
Kazunori Yasuda
和則 安田
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波電流の発生を抑制すると共に力率を向
上させることが可能なスイッチング電源を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 交流電源の出力を整流し直流電力を発生
する整流回路と、前記整流回路の出力に接続されたイン
ダクターとコンデンサで構成されるLC共振回路と、ト
ランスの1次巻線に流れる電流をスイッチング素子によ
りオンオフすることによって、このトランスの2次巻線
に誘起されるスイッチング電流を整流平滑化して負荷回
路に直流電圧を供給するDC/DCコンバータと、前記
トランスに磁気結合されると共に前記トランスの1次巻
線に直列接続されたバイアス巻線と、前記バイアス巻線
と前記トランスの1次巻線との共通接続点を共通電位に
接続する平滑用コンデンサと、前記LC共振回路と前記
バイアス巻線を接続するダイオードを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源
の力率改善と高調波抑制に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来のスイッチング電源の一例
を示す回路図である。同図において、交流電源ACは、
ダイオードD1〜D4で構成されたダイオードブリッジ
11に接続され、このダイオードブリッジ11には平滑
用コンデンサC2が並列接続されている。このダイオー
ドブリッジ11は、スイッチング電源10を駆動する直
流電力を発生する整流回路である。
【0003】平滑用コンデンサC2の正側端子はトラン
スTRの1次側巻線端子21に接続され、トランスTR
の1次側巻線端子22はスイッチング素子Qを介して平
滑用コンデンサC2の負側端子に接続されている。
【0004】トランスTRの2次側巻線端子23と24
は、ダイオードD6と平滑用コンデンサC3によって構
成される整流回路25に接続され、整流回路25の出力
は負荷回路31に接続されている。
【0005】制御回路26は、整流回路25の出力電圧
を監視し、整流回路25の出力電圧が一定の値になるよ
うにスイッチング素子Qの制御信号GSWを制御してい
る。このトランスTRと整流回路25とスイッチング素
子Qと制御回路26は、トランスTRの1次側に印加さ
れた直流電力をトランスTRの2次側に絶縁伝送するD
C/DCコンバータ20を構成している。
【0006】このような構成のスイッチング電源10で
は、交流電源ACの出力を整流回路12によって直流変
換された直流電圧VC2がDC/DCコンバータ20の
トランスQの1次巻線端子21に印加されて、FET
(電界効果トランジスタ)などのスイッチング素子Qに
よってオンオフされる。すると1次側巻線N1を流れる
電流IN1がパルス状に流れるため2次巻線N2にはス
イッチング電流IN2が誘起され、これをダイオードD
5およびコンデンサC3で構成された整流回路25によ
って直流化し負荷回路31に供給している。
【0007】つまり、従来のスイッチング電源10は、
整流回路11に印加された交流電源ACの出力を整流回
路11と平滑用コンデンサC2によって直流化し、ここ
で得られた直流電力をDC/DCコンバータ20によっ
て絶縁し、この絶縁された直流電力を負荷回路31に供
給することによって、交流電源ACと絶縁された直流電
力を負荷回路31に供給することが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のス
イッチング電源では、交流電源ACの整流電圧Vrec
が平滑用コンデンサC2の両端電圧VC2より低い状態
では平滑用コンデンサC2の入力電流IC2が流れな
い。このためスイッチング電源10の入力電流(交流電
源ACの出力電流である。)Iinの波形がパルス状に
なるため、入力電流の導通角が小さくなり、力率の低下
と高調波電流の増加を招くという問題点があった。
【0009】図12は、上述したスイッチング電源10
の入力電圧Vinと入力電流Iinと交流電源ACの整
流電圧Vrecと平滑用コンデンサC2の両端電圧VC
2の波形図である。同図より明らかなように、入力電流
Iinは、交流電源ACの整流電圧Vrecが平滑用コ
ンデンサC2の両端電圧VC2より低い区間T2では流
れず、交流電源ACの整流電圧Vrecが平滑用コンデ
ンサC2の両端電圧VC2より高い区間T1ではパルス
状に流れる。
【0010】従って従来のスイッチング電源では、入力
電流Iinがパルス状に流れることによって、入力電流
の導通角が小さくなりスイッチング電源10の力率の低
下を招くと共に高調波電流の増加を招いてしまう。
【0011】本発明は、上記課題を解決するもので、高
周波電流の発生を抑制すると共に力率を向上させること
が可能なスイッチング電源を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために請求項1に記載の発明では、交流電源の出力を
整流し直流電力を発生する整流回路と、前記整流回路の
出力に接続されたインダクターとコンデンサで構成され
るLC共振回路と、トランスの1次巻線に流れる電流を
スイッチング素子によりオンオフすることによって、こ
のトランスの2次巻線に誘起されるスイッチング電流を
整流平滑化して負荷回路に直流電圧を供給するDC/D
Cコンバータと、前記トランスに磁気結合されると共に
前記トランスの1次巻線に直列接続されたバイアス巻線
と、前記バイアス巻線と前記トランスの1次巻線との共
通接続点を共通電位に接続する平滑用コンデンサと、前
記LC共振回路と前記バイアス巻線を接続するダイオー
ドを備えたことを特徴とするものである。
【0013】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明におけるインダクターとしてトランスを用いた
ことを特徴とするものである。
【0014】請求項3に記載の発明では、請求項1に記
載の発明における整流回路としてダイオードブリッジを
用いたことを特徴とするものである。
【0015】請求項4に記載の発明では、請求項1に記
載の発明におけるLC共振回路を、前記バイアス巻線が
逆方向にバイアスされた時に前記インダクターを流れる
電流をリセットできる共振周波数を持つように構成した
ことを特徴とするものである。
【0016】このような構成によれば、前記バイアス巻
線に発生するバイアス電圧を前記平滑用コンデンサの電
圧に重畳することが可能となる。このバイアス電圧は、
スイッチング素子のオンオフ動作に対応して、前記平滑
用コンデンサの電圧を基準としてプラス側とマイナス側
に発生するため、前記整流回路の出力電圧より低い電圧
を強制的に作り出すことが可能となる。また、前記平滑
用コンデンサの電圧は前記インダクターを流れる電流に
よって決まるため、請求項4のように前記LC共振回路
の共振周波数をバイアス巻線が逆方向にバイアスされた
時にインダクターを流れる電流をリセットできる周波数
としたことによって、前記平滑用コンデンサの昇圧を抑
制することができる。従って、前記整流回路の出力電圧
と前記バイアス電圧が重畳された平滑用コンデンサの電
位差が大きくなるため、入力電流の平滑用コンデンサへ
の流入量を増加させることが可能となり、入力電流の導
通角を広げることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明を詳しく
説明する。図1は本発明に係るスイッチング電源の一実
施例を示す回路図である。尚、同図において従来例と同
様の構成要素は同一の符号を付し、その説明を省略す
る。
【0018】同図において、交流電源ACはダイオード
ブリッジ11に接続され、このダイオードブリッジ11
にはインダクターLとコンデンサC1で構成されるLC
共振回路50が接続されている。
【0019】インダクターLとコンデンサC1の共通接
続点aにはダイオードD5のアノードが接続され、カソ
ードはDC/DCコンバータ20のトランスTと磁気結
合されたバイアス巻線NBに接続されている。
【0020】また、バイアス巻線NBとDC/DCコン
バータの共通接続点bは平滑用コンデンサC2によって
共通電位に接続されている。
【0021】DC/DCコンバータ20は従来例と同様
の構成を成しており、負荷回路31に直流電力を供給し
ている。
【0022】このような構成のスイッチング電源100
の動作を図2の波形図を用いて説明する。同図は、スイ
ッチング素子Qの制御信号GSWと、スイッチング素子
Qの端子間に発生する電圧VSWと、スイッチング素子
Qに流入する電流ISWと、インダクターLに流れる電
流ILと、コンデンサC1に流れる電流IC1と、コン
デンサC1の端子間に発生する電圧VC1と、バイアス
巻線NBに流れる電流INBとバイアス巻線NBの端子
間に発生する電圧VNBと、平滑用コンデンサC2に流
れる電流IC2と、平滑用コンデンサC2の端子間に発
生する電圧VC2の波形を示す図である。
【0023】同図において、区間T3はスイッチング素
子Qがオンになっている区間であり、この区間ではスイ
ッチング素子Qの制御信号GSWがハイとなるため、ス
イッチング素子Qに電流ISWが流れる。従ってスイッ
チング素子Qの端子間に発生する電圧VSWはローとな
る。
【0024】また、この区間T3ではスイッチング素子
Qがオンとなることによって、トランスTに磁気結合さ
れたバイアス巻線NBのダイオードD5側では、平滑用
コンデンサC2の端子間電圧VC2と、トランスTの1
次側巻線N1とバイアス巻線NBの巻数比によって決定
される電圧VNBが発生する。(図2のP1に示した電
圧である。)ここで発生する電圧VNBは、トランスT
の一次側巻線N1の巻数をN1、バイアス巻線NBの巻
数をNBとすると、 VNB=(1+NB/N1)×VC2 (1) で表される。
【0025】この時点(図2のT5に示したタイミング
である。)では、コンデンサC1の端子間に発生する電
圧VC1は上記電圧VNBより低いためダイオードD5
は非導通となり、インダクターLとコンデンサC1の共
振が始まり、インダクターLを流れていた電流ILはコ
ンデンサC1に流れ込み、インダクターLがリセットさ
れコンデンサC1の端子間に発生する電圧VC1が上昇
する。(図2のP2に示したタイミングである。)
【0026】また、区間T4はスイッチング素子Qがオ
フになっている区間であり、この区間ではスイッチング
素子Qの制御信号GSWがローとなるため、スイッチン
グ素子Qに電流ISWが流れない。従ってスイッチング
素子Qの端子間に発生する電圧VSWはハイとなる。
【0027】この区間T4ではスイッチング素子Qがオ
フとなることによって、トランスTに磁気結合されたバ
イアス巻線NBのダイオードD5側では、トランスTの
2次側巻線の電圧VN2と、平滑用コンデンサC2の端
子間電圧VC1と、トランスTの2次側巻線N2とバイ
アス巻線NBの巻数比によって決定される電圧VNBが
発生する。(図2のP3に示した電圧である。)ここで
発生する電圧VNBは、トランスTの一次側巻線N1の
巻数をN1、バイアス巻線NBの巻数をNBとすると、 VNB=VC2−(NB/N2)×VN2 (2) で表される。
【0028】この時、コンデンサC1の端子間電圧VC
1は期間T1の間に上昇しているため、VC1=VNB
となるまでコンデンサC1からの放電電流IC1が平滑
用コンデンサC2に流れる。(図2のP4に示した電流
である。)これによって、コンデンサC1の端子間電圧
VC1は低下し、平滑用コンデンサC2の端子間電圧V
C2は上昇する。但し、コンデンサC1の静電容量は平
滑用コンデンサC2に比べて充分に小さいため、図中P
5に示すように平滑用コンデンサC2の電圧上昇は無視
できる程度に小さい。
【0029】コンデンサC1の放電後、インダクターL
にはインダクタンスと、交流電源ACの整流電圧Vre
cと上記電圧VNBの電位差によって決定される電流I
L(図2のP6に示した電流である。)が流れ平滑用コ
ンデンサC2を充電する。
【0030】この電流ILは、期間T3の間にコンデン
サC1によってリセットされているため平滑用コンデン
サC2の充電電流を制限する効果があり、結果としてコ
ンデンサC2の昇圧量を抑える。また(2)式に示した
バイアス巻線NBに発生するバイアス電圧VNBは平滑
用コンデンサC2の電圧VC2を基準としてプラス側と
マイナス側に発生する。
【0031】図2ではスイッチング素子がオンオフする
1周期の非常に短い時間軸を持つ波形図を用いて説明し
たが、これを交流電源ACの1周期の時間軸を用いて表
すと図3のような波形図となる。同図は、インダクター
Lに流れる電流ILと、入力電流Iinと、バイアス巻
線NBのダイオードD5側に発生する電圧VNBと、平
滑用コンデンサC2の端子間に発生する電圧VC2と、
交流電源ACの整流電圧Vrecと、入力電圧Vinを
交流電源ACの1周期の時間軸を用いて表した波形図で
ある。
【0032】同図において、平滑用コンデンサC2の電
圧VC2は前述のようにスイッチング素子1のオフ期間
T4のインダクターLを流れる電流ILによって決定さ
れ、この電流ILは、期間T3の間にコンデンサC1に
よってリセットされているため平滑用コンデンサC2の
充電電流を制限する効果があり、結果としてコンデンサ
C2の昇圧量を抑える。また、コンデンサC2のプラス
側とマイナス側にはバイアス電圧VNBが発生してい
る。
【0033】インダクターLを流れる電流ILは、交流
電源ACの整流電圧VrecがダイオードD5のアノー
ド電位(コンデンサC1の端子間に発生する電圧VC1
である。)より大きくなった時に流れる。
【0034】コンデンサC1とインダクターLの共通接
続点aは、ダイオードD5によってバイアス巻線NBと
接続されているため、ダイオードD5の電圧降下を無視
するとコンデンサC1の端子間に発生する電圧VC1
は、 VC1=VNB=VC2−(NB/N2)×VN2 (3) で表すことができる。
【0035】従って、入力電流Iinは、 Vrec≧VNB (4) の条件を満たす場合に流れる。図3において、(4)式
の条件を満たす部分は、破線部Fに示した部分である。
【0036】つまり、本発明のスイッチング電源20で
は、インダクターLによって平滑用コンデンサC2の電
圧VC2の昇圧を抑え、バイアス巻線NBによって、電
圧VC2のプラス側とマイナス側にバイアス電圧を発生
させることによって、入力電流Iinが流れる条件であ
る上記(4)式を満たす部分を強制的に発生させて、入
力電流Iinが流れることが可能な範囲を広げている。
【0037】入力電流Iinは、図3に示すようにイン
ダクターLを流れる電流ILの平均値と等価であるた
め、同図Iinに示すようななだらかな波形となる。従
って、本発明のスイッチング電源100では、入力電流
Iinの導通角を広げることが可能になると共に高調波
電流の発生を抑えることが可能となる。
【0038】また、図13に示すように、バイアス巻線
NBの極性を逆にすることによって、スイッチング素子
Qのオンオフに伴なって発生するバイアス巻線NBの電
圧VNBの発生タイミングを逆にすることができる。
【0039】つまり、図1に示したスイッチング電源1
00ではスイッチング素子Qがオンの時にバイアス巻線
NBの電圧VNBがプラス側に発生し、スイッチング素
子Qがオフの時にバイアス巻線NBの電圧VNBがマイ
ナス側に発生していたが、図13に示したスイッチング
電源200ではスイッチング素子Qがオンの時にバイア
ス巻線NBの電圧VNBがマイナス側に発生し、スイッ
チング素子Qがオフの時にバイアス巻線NBの電圧VN
Bがプラス側に発生する。
【0040】このような構成のスイッチング電源200
の動作を図14の波形図を用いて説明する。同図は、図
2と同様にスイッチング素子Qの制御信号GSWと、ス
イッチング素子Qの端子間に発生する電圧VSWと、ス
イッチング素子Qに流入する電流ISWと、インダクタ
ーLに流れる電流ILと、コンデンサC1に流れる電流
IC1と、コンデンサC1の端子間に発生する電圧VC
1と、バイアス巻線NBに流れる電流INBとバイアス
巻線NBの端子間に発生する電圧VNBと、平滑用コン
デンサC2に流れる電流IC2と、平滑用コンデンサC
2の端子間に発生する電圧VC2の波形を示す図であ
る。
【0041】同図において、区間T3はスイッチング素
子Qがオンになっている区間であり、この区間ではスイ
ッチング素子Qの制御信号GSWがハイとなるため、ス
イッチング素子Qに電流ISWが流れる。従ってスイッ
チング素子Qの端子間に発生する電圧VSWはローとな
る。
【0042】また、この区間T3ではスイッチング素子
Qがオンとなることによって、トランスTに磁気結合さ
れたバイアス巻線NBのダイオードD5側では、平滑用
コンデンサC2の端子間電圧VC2と、トランスTの1
次側巻線N1とバイアス巻線NBの巻数比によって決定
される電圧VNBが発生する。(図14のP21に示し
た電圧である。)ここで発生する電圧VNBは、 VNB=(1−NB/N1)×VC2 (5) でしめされる電圧値を持つ。
【0043】この時点(図14のT5に示したタイミン
グである。)では、コンデンサC1の端子間電圧VC1
はスイッチング素子Qのオン期間中に上昇しているた
め、VC1=VNBとなるまでコンデンサC1からの放
電電流IC1が平滑用コンデンサC2に流れる。(図1
4のP22に示した電流である。)このとき流れる放電
電流IC1のピークP23はコンデンサC1及びコンデ
ンサC2の電圧と放電電流IC1の流れる電流経路の抵
抗値とバイアス巻線NBの漏れインダクタンスによって
決定される。
【0044】この時、コンデンサC1から平滑用コンデ
ンサC2に流れる放電電流IC1によってコンデンサC
1の端子間電圧VC1低下し、平滑用コンデンサC2の
端子間電圧VC2は上昇する。但し、コンデンサC1の
静電容量は平滑用コンデンサC2に比べて充分に小さい
ため、図中P24に示すように平滑用コンデンサC2の
電圧上昇は無視できる程度に小さい。また、この時、コ
ンデンサC1とバイアス巻線NBの漏れインダクタンス
の共振により、コンデンサC1の電圧VC1はバイアス
巻線NBの電圧VNBより低くなる。(図14のP25
に示した電圧である。)
【0045】また、区間T4はスイッチング素子Qがオ
フになっている区間であり、この区間ではスイッチング
素子Qの制御信号GSWがローとなるため、スイッチン
グ素子Qに電流ISWが流れない。従ってスイッチング
素子Qの端子間に発生する電圧VSWはハイとなる。
【0046】この区間T4ではスイッチング素子Qがオ
フとなることによって、トランスTに磁気結合されたバ
イアス巻線NBのダイオードD5側では、トランスTの
2次側巻線の電圧VN2と、平滑用コンデンサC2の端
子間電圧VC1と、トランスTの2次側巻線N2とバイ
アス巻線NBの巻数比によって決定される電圧VNBが
発生する。(図14のP27に示した電圧である。)こ
こで発生する電圧VNBは、トランスTの一次側巻線N
1の巻数をN1、バイアス巻線NBの巻数をNBとする
と、 VNB=VC2+(NB/N2)×VN2 (6) で表される。
【0047】バイアス巻線NBに電圧VNBが発生する
ことにより、交流電源ACの整流電圧Vrecの電圧値
がバイアス巻線NBに電圧VNBより小さくなるため、
ダイオードD5が非導通となり、インダクターLとコン
デンサC1の共振が始まり、インダクターLを流れてい
た電流ILがコンデンサC1に流れ込み、インダクター
LがリセットされコンデンサC1の端子間電圧が上昇す
る。(図14のP28に示した電圧である。)
【0048】このようにして、図1のスイッチング電源
100と同様に、(6)式に示したバイアス巻線NBに
発生するバイアス電圧VNBは平滑用コンデンサC2の
電圧VC2を基準としてプラス側とマイナス側に発生す
る。但し、図1のスイッチング電源100では、スイッ
チング素子Qがオンの時にバイアス巻線NBの電圧VN
Bがプラス側に発生し、スイッチング素子Qがオフの時
にバイアス巻線NBの電圧VNBがマイナス側に発生し
ていたが、図13に示したスイッチング電源200では
スイッチング素子Qがオンの時にバイアス巻線NBの電
圧VNBがマイナス側に発生し、スイッチング素子Qが
オフの時にバイアス巻線NBの電圧VNBがプラス側に
発生する。
【0049】この場合、平滑用コンデンサC2の端子間
電圧VC2は前述のようにスイッチング素子1のオン期
間T3のインダクターLを流れる電流ILによって決定
され、インダクターLを流れる電流ILは交流電源AC
の整流電圧VrecがダイオードD5のアノード電位
(コンデンサC1の端子間に発生する電圧VC1であ
る。)より大きくなった時に流れる。
【0050】コンデンサC1とインダクターLの共通接
続点aは、ダイオードD5によってバイアス巻線NBと
接続されているため、ダイオードD5の電圧降下を無視
するとコンデンサC1の端子間に発生する電圧VC1
は、 VC1=VNB=(1−(NB/N2))×VC2 (7) で表すことができる。
【0051】従って、入力電流Iinは、(4)式と同
様に、 Vrec≧VNB (8) の条件を満たす場合に流れる。
【0052】つまり、図13に示したスイッチング電源
200では、図1に示したスイッチング電源100と同
様に、インダクターLによって平滑用コンデンサC2の
電圧VC2の昇圧を抑え、バイアス巻線NBによって、
電圧VC2のプラス側とマイナス側にバイアス電圧を発
生させることによって、入力電流Iinが流れる条件で
ある上記(8)式を満たす部分を強制的に発生させて、
入力電流Iinが流れることが可能な範囲を広げてい
る。
【0053】また、図13に示したスイッチング電源2
00は、図15に示した構成にしても上記と同様の効果
を得ることができる。同図において図13に示したスイ
ッチング電源200と異なる点は、バイアス巻線NBを
除去して、ダイオードD5のカソードをトランスTのセ
ンタータップに接続した点である。図13のスイッチン
グ電源200ではバイアス巻線NBとトランスTを別に
用意していたが、バイアス巻線NBの極性とトランスT
の一次巻線N1の極性が逆であるので、図15のように
ダイオードD5のカソードをトランスTのセンタータッ
プに接続することによって図15の回路は図13の回路
と等価になる。
【0054】なお、以上の説明は、本発明の説明および
例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎな
い。したがって本発明は、上記実施例に限定されること
なく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、
変形をも含むものである。
【0055】例えば図4のようにダイオードD5を電流
の帰還路側に配置したものや、図5のようにインダクタ
ーLを電流の帰還路側に配置したものや、更に図6のよ
うにダイオードD5とインダクターLの両者を電流の帰
還路側に配置したものであっても、本発明のスイッチン
グ電源と同様の効果を得ることができる。
【0056】その他にも図7のようにインダクターLを
電流の送り側と帰還路側の両方に配置したものや、図8
のようにインダクターLを電流の送り側と帰還路側の両
方に配置すると共にダイオードD5を電流の帰還路側に
配置したものや、図9のようにインダクターLにトラン
スT1も用いたものや、図10のようにインダクターL
にトランスT1を用いると共にダイオードD5を電流の
帰還路側に配置したものであっても、本発明のスイッチ
ング電源と同様の効果を得ることができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明によれば次のような効果がある。請求項1と4に
記載の発明では、従来のスイッチング電源の回路にダイ
オードやバイアス巻線等で構成される簡単な回路を付加
するだけで、入力電流の力率を改善することが可能であ
ると共に、高調波電流の発生を抑制することが可能であ
る。
【0058】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載された発明において、前記インダクターは、トランス
を用いて実現することができるため、回路構成の柔軟性
を増すことができる。
【0059】請求項3に記載の発明では、請求項1に記
載された発明において、前記整流回路は、ダイオードブ
リッジのような簡単な回路を用いて実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイッチング電源の一実施例を示
す構成図である。
【図2】本発明に係るスイッチング電源の信号波形を示
す図である。
【図3】本発明に係るスイッチング電源の信号波形を示
す図である。
【図4】本発明に係るスイッチング電源の他の実施例を
示す構成図である。
【図5】本発明に係るスイッチング電源の他の実施例を
示す構成図である。
【図6】本発明に係るスイッチング電源の他の実施例を
示す構成図である。
【図7】本発明に係るスイッチング電源の他の実施例を
示す構成図である。
【図8】本発明に係るスイッチング電源の他の実施例を
示す構成図である。
【図9】本発明に係るスイッチング電源の他の実施例を
示す構成図である。
【図10】本発明に係るスイッチング電源の他の実施例
を示す構成図である。
【図11】従来のスイッチング電源の一例を示す構成図
である。
【図12】従来のスイッチング電源の信号波形を示す図
である。
【図13】本発明に係るスイッチング電源の他の実施例
を示す構成図である。
【図14】図13のスイッチング電源の信号波形を示す
図である。
【図15】図13のスイッチング電源の他の実施例を示
す構成図である。
【符号の説明】
AC 交流電源 D1、D2、D3、D4、D5、D6 ダイオード L インダクター C1、C2、C3 コンデンサ T、T2 トランス NB バイアス巻線 Q スイッチング素子 11 ダイオードブリッジ 20 DC/DCコンバータ 25 整流回路 26 制御回路 31 負荷回路 50 LC共振回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 真樹 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 (72)発明者 大崎 智司 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 (72)発明者 安田 和則 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 Fターム(参考) 5H730 AA18 BB43 BB57 CC04 DD04 EE02 EE07 FD01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源の出力を整流し直流電力を発生す
    る整流回路と、 前記整流回路の出力に接続されたインダクターとコンデ
    ンサで構成されるLC共振回路と、 トランスの1次巻線に流れる電流をスイッチング素子に
    よりオンオフすることによって、このトランスの2次巻
    線に誘起されるスイッチング電流を整流平滑化して負荷
    回路に直流電圧を供給するDC/DCコンバータと、 前記トランスに磁気結合されると共に前記トランスの1
    次巻線に直列接続されたバイアス巻線と、 前記バイアス巻線と前記トランスの1次巻線との共通接
    続点を共通電位に接続する平滑用コンデンサと、 前記LC共振回路と前記バイアス巻線を接続するダイオ
    ードを備えたことを特徴とするスイッチング電源。
  2. 【請求項2】前記インダクターはトランスを用いたこと
    を特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源。
  3. 【請求項3】前記整流回路はダイオードブリッジ回路を
    用いたことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング
    電源。
  4. 【請求項4】前記LC共振回路は、前記バイアス巻線が
    逆方向にバイアスされた時に前記インダクターを流れる
    電流をリセットできる共振周波数を持つように構成され
    たことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電
    源。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100829431B1 (ko) 2007-06-15 2008-05-15 주식회사 브이씨텍 직류 변압기
CN100416996C (zh) * 2005-12-02 2008-09-03 中兴通讯股份有限公司 一种采用耦合电感的功率因数校正电路
US9755504B2 (en) 2009-12-02 2017-09-05 Siemens Aktiengesellschaft Flux converter with power factor correction
US9768702B2 (en) 2009-12-02 2017-09-19 Siemens Aktiengesellschaft Converter with power factor correction

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KR100829431B1 (ko) 2007-06-15 2008-05-15 주식회사 브이씨텍 직류 변압기
US9755504B2 (en) 2009-12-02 2017-09-05 Siemens Aktiengesellschaft Flux converter with power factor correction
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