JP2001119209A - 積層型フィルタモジュール - Google Patents

積層型フィルタモジュール

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JP2001119209A
JP2001119209A JP29443399A JP29443399A JP2001119209A JP 2001119209 A JP2001119209 A JP 2001119209A JP 29443399 A JP29443399 A JP 29443399A JP 29443399 A JP29443399 A JP 29443399A JP 2001119209 A JP2001119209 A JP 2001119209A
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inductor
capacitor
inductors
terminal electrode
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JP29443399A
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Sadayuki Matsumura
定幸 松村
Noboru Kato
登 加藤
Hiroko Nomura
浩子 野村
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内蔵されている複数のフィルタ間の電気的結
合が少なく、かつ、小型の積層型フィルタモジュールを
得る。 【解決手段】 バンドパスフィルタBPF1を構成する
共振器Q1〜Q3のインダクタL1〜L3の軸と、バン
ドパスフィルタBPF2を構成する共振器Q4〜Q6の
インダクタL4〜L6の軸とが直交している。インダク
タL1〜L3は、それぞれ絶縁性シート46,48の表
面に形成したインダクタ用パターン61a,61b、6
2a,62b、63a,63bにて構成される。インダ
クタL4〜L6は、それぞれ絶縁性シート46,48の
表面に形成したインダクタ用パターン64a,64b、
65a,65b、66a,66bにて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型フィルタモ
ジュール、例えばマイクロ波帯で使用される積層型デュ
プレクサ、積層型トリプレクサ、積層型ダイプレクサ、
あるいは積層型フィルタアレイ等に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の積層型フィルタモジュールとし
て、従来より、図8及び図9に示す構造の積層型デュプ
レクサが知られている。図8に示すように、この積層型
デュプレクサ1は、インダクタ用パターン12〜17を
表面に設けたセラミックシート6と、周波数調整用コン
デンサパターン18〜23を表面に設けたセラミックシ
ート7と、結合調整用コンデンサパターン24〜27を
表面に設けたセラミックシート5と、シールドパターン
28a,29a、28b,29bをそれぞれ表面に設け
たセラミックシート3,9等にて構成されている。
【0003】デュプレクサ1の左半分には、LC共振器
Q1〜Q3からなる3段のバンドパスフィルタBPF1
が配設されている。デュプレクサ1の右半分には、LC
共振器Q4〜Q6からなる3段のバンドパスフィルタB
PF2が配設されている。LC共振器Q1〜Q6のイン
ダクタL1〜L6は、それぞれインダクタ用パターン1
2,13,14,15,16,17により形成される。
LC共振器Q1〜Q6のコンデンサC1〜C6はそれぞ
れ、周波数調整用コンデンサパターン18,19,2
0,21,22,23と、これら周波数調整用コンデン
サパターン18,19,20,21,22,23に対向
しているインダクタ用パターン12,13,14,1
5,16,17の先端部とで形成されている。
【0004】さらに、バンドパスフィルタBPF1のL
C共振器Q1〜Q3は、インダクタ用パターン12〜1
4とこれらインダクタ用パターン12〜14に対向して
いる結合調整用コンデンサパターン24,25とで形成
する結合コンデンサCs1,Cs2にて電気的に結合し
ている。そして、パターン12〜14,18〜20,2
4,25を間に挟んで、シールドパターン28a,28
bが配置されている。同様に、バンドパスフィルタBP
F2のLC共振器Q4〜Q6は、インダクタ用パターン
15〜17とこれらインダクタ用パターン15〜17に
対向している結合調整用コンデンサパターン26,27
とで形成する結合コンデンサCs3,Cs4にて電気的
に結合している。そして、パターン15〜17,21〜
23,26,27を間に挟んでシールドパターン29
a,29bが配置されている。
【0005】図9に示すように、各セラミックシート2
〜9を積層してなる積層体35には、送信用端子電極T
x,受信用端子電極Rx,アンテナ用端子電極ANT及
びグランド用端子電極G1〜G4が形成されている。送
信用端子電極TxにはLC共振器Q1のインダクタ用パ
ターン12が接続され、受信用端子電極RxにはLC共
振器Q6のインダクタ用パターン17が接続され、アン
テナ用端子電極ANTにはLC共振器Q3,Q4のイン
ダクタ用パターン14,15が接続されている。グラン
ド用端子電極G1,G2にはそれぞれ、LC共振器Q1
〜Q3のインダクタ用パターン12〜14の一端、並び
に、周波数調整用コンデンサパターン18〜20の一端
並びにシールドパターン28a,28bが接続されてい
る。グランド用端子電極G3,G4にはそれぞれ、LC
共振器Q4〜Q6のインダクタ用パターン15〜17の
一端、並びに、周波数調整用コンデンサパターン21〜
23の一端並びにシールドパターン29a,29bが接
続されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のデュ
プレクサ1は、バンドパスフィルタBPF1を構成して
いるインダクタ用パターン12〜14とバンドパスフィ
ルタBPF2を構成しているインダクタ用パターン15
〜17とが、互いに全長に渡って平行に並走した状態
で、同一のセラミックシート6上に形成されている。こ
のため、インダクタ用パターン12〜14で発生する磁
界成分と、インダクタ用パターン15〜17で発生する
磁界成分とがインダクタ用パターン12〜17の全長に
渡って相互に平行関係を有する。この結果、バンドパス
フィルタBPF1とBPF2が電気的に結合し易く、バ
ンドパスフィルタBPF1,PBF2のフィルタ特性が
変化するという問題があった。
【0007】この対策として、バンドパスフィルタBP
F1とBPF2の間隔を広くしたり、バンドパスフィル
タBPF1とBPF2の間にシールドパターンを配設し
たりする必要があった。しかしながら、このような対策
をしても、バンドパスフィルタBPF1とBPF2の電
気的結合を抑えるには不十分であり、また、デュプレク
サ1が大型化する等の新たな問題が生じた。
【0008】そこで、本発明の目的は、内蔵されている
複数のフィルタ間の電気的結合が少なく、かつ、小型の
積層型フィルタモジュールを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明に係る積層型フィルタモジュールは、少なく
とも1対の入出力端子を有し、一端が接地されかつ他端
が開放されたインダクタ用導体を有する複数個のフィル
タを積層体に埋設し、前記隣り合うフィルタ同士のイン
ダクタ用導体が全長に渡って平行に並走する部分を有さ
ないことを特徴とする。ここに、「インダクタ用導体が
全長に渡って平行に並走する部分を有さない」というこ
とは、インダクタ用導体を、それぞれ接地端から開放端
を見たとき、各インダクタがその伸びる方向の全長に渡
って互いに並行に伸びる部分がないという意味である。
そして、インダクタ用導体が全長に渡って平行に並走す
る部分を有さないようにするために、例えば、インダク
タ用導体を互いに直交させたり、インダクタ用導体を互
いに対向させたり、あるいは、インダクタ用導体を互い
にインターデジタル状に配置させたりしている。
【0010】
【作用】以上の構成により、フィルタ同士のインダクタ
用導体は、並走する部分を有さないため、フィルタ間の
電気的結合が抑えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る積層型フィル
タモジュールの実施形態について添付図面を参照して説
明する。
【0012】[第1実施形態、図1〜図3]図1に積層
型デュプレクサ41の構成を示し、図2及び図3にそれ
ぞれ、デュプレクサ41の外観斜視図及び電気等価回路
図を示す。デュプレクサ41は、LC並列共振器Q1〜
Q3を有する3段のバンドパスフィルタBPF1と、L
C並列共振器Q4〜Q6を有する3段のバンドパスフィ
ルタBPF2とを組み合わせたものである。
【0013】図1に示すように、積層型デュプレクサ4
1は、周波数調整用コンデンサパターン73a〜76
a,73b〜76bをそれぞれ設けた絶縁性シート4
5,49と、インダクタ用パターン61a〜66a,6
1b〜66bをそれぞれ設けた絶縁性シート46,48
と、結合調整用コンデンサパターン81〜84を設けた
絶縁性シート47と、シールドパターン94a,95
a、94b,95bをそれぞれ設けた絶縁性シート4
3,51と、ダミー用絶縁性シート44,50等にて構
成されている。
【0014】絶縁性シート42〜51は、誘電体粉末や
磁性体粉末を結合剤等と一緒に混練したものをシート状
にしたものである。インダクタ用パターン61a〜66
a,61b〜66bや周波数調整用コンデンサパターン
73a〜76a,73b〜76b等はAg,Pd,C
u,Au,Ag−Pd等からなり、印刷等の方法により
形成される。
【0015】インダクタ用パターン61a〜63a,6
1b〜63bは、絶縁性シート46,48の略左側半分
の領域に形成されている。インダクタ用パターン61a
〜63a,61b〜63bは、絶縁性シート46,48
の左辺から右辺に向かって平行に並走された状態で配置
されている。インダクタ用パターン61a〜63a,6
1b〜63bのそれぞれの一端はシート46,48の左
辺に露出し、他端は開放端とされている。
【0016】インダクタ用パターン61a,61bは略
同一形状であり、シート46,47を介して積層され、
2重構造のインダクタL1を構成している。同様に、イ
ンダクタ用パターン62a,62b、63a,63bも
それぞれ2重構造のインダクタL2,L3を構成してい
る。インダクタL1〜L3が2重構造であるため、イン
ダクタ用パターン61aと61bの間隔、インダクタ用
パターン62aと62bの間隔及びインダクタ用パター
ン63aと63bの間隔を調整することにより、インダ
クタL1〜L3のそれぞれの周囲に発生する磁界Hの分
布を最適化することができ、磁界Hがインダクタ用パタ
ーン61a〜63bのエッジ部に集中するのを緩和する
ことができる。
【0017】インダクタL1〜L3の軸は、絶縁性シー
ト46,48の左辺から右辺に向かう方向に対して平行
である。そして、インダクタL1〜L3に電流が流れる
と、インダクタL1〜L3のそれぞれの周囲に、インダ
クタL1〜L3の軸方向に対して垂直な面を周回する磁
界が発生する。
【0018】インダクタ用パターン61a,61bは、
それぞれ引出しパターン85a,85bに接続し、該引
出しパターン85a,85bはシート46,48の奥側
の辺の左側部に露出している。インダクタ用パターン6
3a,63bは、それぞれインダクタ用パターン91
a,91bに接続している。インダクタ用パターン91
a,91bは、インピーダンスマッチング用インダクタ
Ls1を構成している。
【0019】周波数調整用コンデンサパターン73a,
73bは、絶縁性シート45,49の略中央左寄りの位
置に、シート45,49の手前側の辺から奥側の辺に向
かって延在している。周波数調整用コンデンサパターン
73a,73bは、それぞれシート45,48を挟んで
インダクタ用パターン61a,61bの先端部に対向
し、コンデンサC1を形成する。そして、コンデンサC
1と2重構造のインダクタL1とでLC並列共振器Q1
を構成する。さらに、周波数調整用コンデンサパターン
73a,73bは、インダクタ用パターン62a,62
bの先端部に対向してコンデンサC2を形成すると共
に、インダクタ用パターン63a,63bの先端部に対
向してコンデンサC3を形成する。そして、コンデンサ
C2と2重構造のインダクタL2とでLC並列共振器Q
2を構成し、コンデンサC3と2重構造のインダクタL
3とでLC並列共振器Q3を構成する。
【0020】結合調整用コンデンサパターン81,82
は、シート47の中央左寄りに配置され、シート42〜
51の積み重ね方向において、インダクタ用パターン6
1a〜63aと61b〜63bとの間に位置する。この
結合調整用コンデンサパターン81,82は、シート4
6,47を挟んでインダクタ用パターン61a〜63
a,61b〜63bの先端部に対向し、共振器Q1と共
振器Q2を結合する結合コンデンサCs1及び共振器Q
2と共振器Q3を結合する結合コンデンサCs2を形成
する。そして、パターン61a〜63b、73a,73
bを間に挟んで広面積のシールドパターン94a,94
bが配置されている。
【0021】インダクタ用パターン64a〜66a,6
4b〜66bは、絶縁性シート46,48の略右側半分
の領域に形成されている。インダクタ用パターン64a
〜66a,64b〜66bは、絶縁性シート46,48
の手前側の辺から奥側の辺に向かって平行に並走された
状態で配置されている。インダクタ用パターン64a〜
66a,64b〜66bのそれぞれの一端はシート4
6,48の手前側の辺に露出し、他端は開放端とされて
いる。インダクタ用パターン64a,64bは、シート
46,47を介して積層され、2重構造のインダクタL
4を構成している。同様に、インダクタ用パターン65
a,65b、66a,66bもそれぞれ2重構造のイン
ダクタL5,L6を構成している。
【0022】インダクタL4〜L6の軸は、絶縁性シー
ト46,48の手前側の辺から奥側の辺に向かう方向に
対して平行である。そして、インダクタL4〜L6に電
流が流れると、インダクタL4〜L6のそれぞれの周囲
に、インダクタL4〜L6の軸方向に対して垂直な面を
周回する磁界が発生する。なお、インダクタL4〜L6
の軸をシート46,48の右辺から左辺に向かう方向に
対して平行にし、インダクタL1〜L3の軸をシート4
6,48の手前側の辺から奥側の辺に向かう方向に対し
て平行にしたものであってもよいことは言うまでもな
い。
【0023】インダクタ用パターン66a,66bは、
それぞれ引出しパターン86a,86bに接続し、該引
出しパターン86a,86bはシート46,48の右辺
に露出している。インダクタ用パターン64a,64b
はインダクタ用パターン92a,92bに接続してい
る。インダクタ用パターン92a,92bは、インピー
ダンスマッチング用インダクタLs2を構成している。
インダクタ用パターン92a,92bは、それぞれイン
ダクタ用パターン91a,91bと共に、引出しパター
ン87a,87bに接続している。引出しパターン87
a,87bはシート46,48の手前側の辺の中央部に
露出している。
【0024】周波数調整用コンデンサパターン74a〜
76a,74b〜76bは、絶縁性シート45,49の
略右側半分の領域に形成され、それぞれの一端はシート
45,49の奥側の辺に露出している。周波数調整用コ
ンデンサパターン74a,74bは、それぞれ周波数調
整用コンデンサパターン73a,73bに接続してい
る。
【0025】周波数調整用コンデンサパターン74a,
74bは、それぞれシート45,48を挟んでインダク
タ用パターン64a,64bの先端部に対向し、コンデ
ンサC4を形成する。そして、コンデンサC4と2重構
造のインダクタL4とでLC並列共振器Q4を構成す
る。周波数調整用コンデンサパターン75a,75b
は、それぞれインダクタ用パターン65a,65bの先
端部に対向し、コンデンサC5を形成する。そして、コ
ンデンサC5と2重構造のインダクタL5とでLC並列
共振器Q5を構成する。周波数調整用コンデンサパター
ン76a,76bは、それぞれインダクタ用パターン6
6a,66bの先端部に対向し、コンデンサC6を形成
する。そして、コンデンサC6と2重構造のインダクタ
L6とでLC並列共振器Q6を構成する。
【0026】結合調整用コンデンサパターン83,84
は、シート47の右側に配置され、シート42〜51の
積み重ね方向において、インダクタ用パターン64a〜
66aと64b〜66bとの間に位置する。この結合調
整用コンデンサパターン83,84は、シート46,4
7を挟んでインダクタ用パターン64a〜66a,64
b〜66bの先端部に対向し、共振器Q4と共振器Q5
を結合する結合コンデンサCs3及び共振器Q5と共振
器Q6を結合する結合コンデンサCs4を形成する。そ
して、パターン64a〜66b,74a〜76bを間に
挟んで広面積のシールドパターン95a,95bが配置
されている。該シールドパターン95a,95bは、そ
れぞれ接続パターン96a,96bを介してシールドパ
ターン94a,94bに電気的に接続している。
【0027】以上の構成からなる各シート42〜51は
図1に示すように順に積み重ねられ、一体的に焼成され
ることにより、図2に示す積層体100とされる。積層
体100の左右の端面にはそれぞれグランド用端子電極
G1及び受信用端子電極Rxが形成されている。積層体
100の奥側の側面には送信用端子電極Txとグランド
用端子電極G3が形成され、手前側の側面にはアンテナ
用端子電極ANTとグランド用端子電極G2,G4が形
成されている。
【0028】送信用端子電極Txには引出しパターン8
5a,85bが接続され、受信用端子電極Rxには引出
しパターン86a,86bが接続され、アンテナ用端子
電極ANTには引出しパターン87a,87bが接続さ
れている。グランド用端子電極G1にはシールドパター
ン94a,94b及びインダクタ用パターン61a〜6
3a,61b〜63bの端部が接続され、グランド用端
子電極G2にはシールドパターン94a,94b及び周
波数調整用コンデンサパターン73a,73bの端部が
接続され、グランド用端子電極G3にはシールドパター
ン95a,95b及び周波数調整用コンデンサパターン
74a〜76a,74b〜76bの端部が接続され、グ
ランド用端子電極G4には、シールドパターン95a,
95b及びインダクタ用パターン64a〜66a,64
b〜66bの端部が接続されている。
【0029】図3は、こうして得られた積層型デュプレ
クサ41の電気等価回路図である。共振器Q1〜Q3
は、結合コンデンサCs1,Cs2を介して電気的に接
続され、3段のバンドパスフィルタBPF1を構成して
いる。共振器Q4〜Q6は結合コンデンサCs3,Cs
4を介して電気的に接続され、3段のバンドパスフィル
タBPF2を構成している。さらに、バンドパスフィル
タBPF1の一端(共振器Q1)は送信用端子電極Tx
に接続され、他端(共振器Q3)はインピーダンスマッ
チング用インダクタLs1を介してアンテナ用端子電極
ANTに接続されている。バンドパスフィルタBPF2
の一端(共振器Q6)は受信用端子電極Rxに接続さ
れ、他端(共振器Q4)はインピーダンスマッチング用
インダクタLs2を介してアンテナ用端子電極ANTに
接続されている。
【0030】次に、以上の構成からなる積層型デュプレ
クサ41の作用効果について説明する。このデュプレク
サ41は、送信回路系(図示せず)から送信用端子電極
Txに入った送信信号をバンドパスフィルタBPF1を
介してアンテナ用端子電極ANTから出力すると共に、
アンテナ用端子電極ANTから入った受信信号をバンド
パスフィルタBPF2を介して受信用端子電極Rxから
受信回路系(図示せず)に出力する。
【0031】バンドパスフィルタBPF1の通過周波数
は、インダクタL1とコンデンサC1にて構成される共
振器Q1と、インダクタL2とコンデンサC2にて構成
される共振器Q2と、インダクタL3とコンデンサC3
にて構成される共振器Q3のそれぞれの共振周波数によ
って決まる。そして、バンドパスフィルタBPF1の通
過周波数調整は、例えば、コンデンサC1〜C3のコン
デンサパターン73a,73bの面積を変えることによ
って、コンデンサC1〜C3の静電容量を変えて行われ
る。
【0032】一方、バンドパスフィルタBPF2の通過
周波数は、インダクタL4とC4にて構成される共振器
Q4と、インダクタL5とコンデンサC5にて構成され
る共振器Q5と、インダクタL6とコンデンサC6にて
構成される共振器Q6のそれぞれの共振周波数によって
決まる。そして、バンドパスフィルタBPF2の通過周
波数調整は、例えば、コンデンサC4〜C6のコンデン
サパターン74a〜76a,74b〜76bの面積を変
えることによって行われる。
【0033】この積層型デュプレクサ41において、図
1に示すように、バンドパスフィルタBPF1のインダ
クタL1〜L3の軸方向とバンドパスフィルタBPF2
のインダクタL4〜L6の軸方向とは直交している。従
って、インダクタL1〜L3に電流が流れて発生する磁
界とインダクタL4〜L6に電流が流れて発生する磁界
とが直交し、インダクタL1〜L3とインダクタL4〜
L6との間の電気的結合を最小にすることができる。こ
の結果、減衰特性の劣化やインピーダンスずれ等の少な
い積層型デュプレクサ41を得ることができる。
【0034】ここに、バンドパスフィルタBPF1とB
PF2の間に電気的に接続されたインピーダンスマッチ
ング用インダクタLs1,Ls2を直交させる必要はな
い。
【0035】[第2実施形態、図4及び図5]図4に積
層型デュプレクサ110の構成を示し、図5にデュプレ
クサ110の外観斜視図を示す。デュプレクサ110
は、共振器Q1〜Q3を有する3段のバンドパスフィル
タBPF1と、共振器Q4〜Q6を有する3段のバンド
パスフィルタBPF2とを組み合わせたものである。
【0036】インダクタ用パターン111a〜113
a,111b〜113bは、絶縁性シート46,48の
略左側半分の領域に形成されている。インダクタ用パタ
ーン111a〜113a,111b〜113bは、絶縁
性シート46,48の左辺から右辺に向かって平行に並
走された状態で配置されている。インダクタ用パターン
111a〜113a,111b〜113bのそれぞれの
一端はシート46,48の左辺に露出し、他端は開放端
とされている。
【0037】インダクタ用パターン111a,111b
は略同一形状であり、シート46,47を介して積層さ
れ、2重構造のインダクタL1を構成している。同様
に、インダクタ用パターン112a,112b、113
a,113bもそれぞれ2重構造のインダクタL2,L
3を構成している。インダクタL1〜L3の軸は、絶縁
性シート46,48の左辺から右辺に向かう方向に対し
て平行である。
【0038】インダクタ用パターン111a,111b
は、それぞれ引出しパターン135a,135bに接続
し、該引出しパターン135a,135bはシート4
6,48の奥側の辺の左側部に露出している。インダク
タ用パターン113a,113bは、それぞれインダク
タ用パターン141a,141bに接続している。イン
ダクタ用パターン141a,141bは、インピーダン
スマッチング用インダクタLs1を構成している。
【0039】一方、インダクタ用パターン114a〜1
16a,114b〜116bは、絶縁性シート46,4
8の略右側半分の領域に形成されている。インダクタ用
パターン114a〜116a,114b〜116bは、
絶縁性シート46,48の右辺から左辺に向かって平行
に並走された状態で配置されている。インダクタ用パタ
ーン114a〜116a,114b〜116bのそれぞ
れの一端はシート46,48の右辺に露出し、他端は開
放端とされている。インダクタ用パターン114a,1
14bは、シート46,47を介して積層され、2重構
造のインダクタL4を構成している。同様に、インダク
タ用パターン115a,115b、116a,116b
もそれぞれ2重構造のインダクタL5,L6を構成して
いる。
【0040】インダクタL4,L5,L6の軸はそれぞ
れインダクタL3,L2,L1の軸と略同一線上にあ
る。インダクタ用パターン111a,112a,113
aの開放側先端部とインダクタ用パターン116a,1
15a,114aの開放側先端部とがそれぞれ対向し、
インダクタ用パターン111b,112b,113bの
開放側先端部とインダクタ用パターン116b,115
b,114bの開放側先端部とがそれぞれ対向してい
る。なお、本第2実施形態では、インダクタ用パターン
111a〜116bをシート46,48の左右の辺から
内側に向かって延在するように形成しているが、逆方向
に延在するように形成してもよい。
【0041】インダクタ用パターン116a,116b
は、それぞれ引出しパターン136a,136bに接続
し、該引出しパターン136a,136bはシート4
6,48の奥側の辺の右側部に露出している。インダク
タ用パターン114a,114bはインダクタ用パター
ン142a,142bに接続している。インダクタ用パ
ターン142a,142bは、インピーダンスマッチン
グ用インダクタLs2を構成している。インダクタ用パ
ターン142a,142bは、それぞれインダクタ用パ
ターン141a,141bと共に、引出しパターン13
7a,137bに接続している。引出しパターン137
a,137bはシート46,48の手前側の辺の左側部
に露出している。
【0042】周波数調整用コンデンサパターン121a
〜126a,121b〜126bは、絶縁性シート4
5,49の中央部に形成され、それぞれの一端は接続パ
ターン127a,127bに電気的に接続している。接
続パターン127a,127bは、その両端部がシート
45,49の奥側の辺及び手前側の辺に露出している。
【0043】周波数調整用コンデンサパターン121
a,121bは、インダクタ用パターン111a,11
1bの先端部に対向し、コンデンサC1を形成する。そ
して、コンデンサC1と2重構造のインダクタL1とで
LC並列共振器Q1を構成する。周波数調整用コンデン
サパターン122a,122bは、インダクタ用パター
ン112a,112bの先端部に対向してコンデンサC
2を形成する。そして、コンデンサC2と2重構造のイ
ンダクタL2とでLC並列共振器Q2を構成する。周波
数調整用コンデンサパターン123a,123bは、イ
ンダクタ用パターン113a,113bの先端部に対向
してコンデンサC3を形成する。そして、コンデンサC
3と2重構造のインダクタL3とでLC並列共振器Q3
を構成する。
【0044】周波数調整用コンデンサパターン124
a,124bは、それぞれインダクタ用パターン114
a,114bの先端部に対向し、コンデンサC4を形成
する。そして、コンデンサC4と2重構造のインダクタ
L4とでLC並列共振器Q4を構成する。周波数調整用
コンデンサパターン125a,125bは、それぞれイ
ンダクタ用パターン115a,115bの先端部に対向
し、コンデンサC5を形成する。そして、コンデンサC
5と2重構造のインダクタL5とでLC並列共振器Q5
を構成する。周波数調整用コンデンサパターン126
a,126bは、それぞれインダクタ用パターン116
a,116bの先端部に対向し、コンデンサC6を形成
する。そして、コンデンサC6と2重構造のインダクタ
L6とでLC並列共振器Q6を構成する。
【0045】結合調整用コンデンサパターン131,1
32は、インダクタ用パターン111a〜113a,1
11b〜113bの先端部に対向し、共振器Q1と共振
器Q2を結合する結合コンデンサCs1及び共振器Q2
と共振器Q3を結合する結合コンデンサCs2を形成す
る。同様に、結合調整用コンデンサパターン133,1
34は、インダクタ用パターン114a〜116a,1
14b〜116bの先端部に対向し、共振器Q4と共振
器Q5を結合する結合コンデンサCs3及び共振器Q5
と共振器Q6を結合する結合コンデンサCs4を形成す
る。そして、パターン111a〜116b,121a〜
127bを間に挟んで広面積のシールドパターン144
a,144bが配置されている。
【0046】各シート42〜51は図4に示すように順
に積み重ねられ、一体的に焼成されることにより、図5
に示す積層体150とされる。積層体150の左右の端
面にはそれぞれグランド用端子電極G1,G4が形成さ
れている。積層体150の奥側の側面には、送信用端子
電極Tx、受信用端子電極Rx及びグランド用端子電極
G2が形成され、手前側の側面にはアンテナ用端子電極
ANTとグランド用端子電極G3が形成されている。
【0047】送信用端子電極Txには引出しパターン1
35a,135bが接続され、受信用端子電極Rxには
引出しパターン136a,136bが接続され、アンテ
ナ用端子電極ANTには引出しパターン137a,13
7bが接続されている。グランド用端子電極G1にはシ
ールドパターン144a,144b及びインダクタ用パ
ターン111a〜113a,111b〜113bの端部
が接続され、グランド用端子電極G2にはシールドパタ
ーン144a,144b及び接続パターン127a,1
27bの端部が接続され、グランド用端子電極G3には
シールドパターン144a,144b及び接続パターン
127a,127bの端部が接続され、グランド用端子
電極G4には、シールドパターン144a,144b及
びインダクタ用パターン114a〜116a,114b
〜116bの端部が接続されている。こうして得られた
積層型デュプレクサ110は、図3に示した電気等価回
路と同様の等価回路を有している。
【0048】この積層型デュプレクサ110において、
図4に示すように、バンドパスフィルタBPF1のイン
ダクタL1,L2,L3の軸は、バンドパスフィルタB
PF2のインダクタL6,L5,L4の軸と略同一線上
に位置し、インダクタL1〜L3とインダクタL4〜L
6とは互いに対向している。従って、インダクタL1〜
L3に電流が流れて発生する磁界とインダクタL4〜L
6に電流が流れて発生する磁界とが殆ど交鎖せず、イン
ダクタL1〜L3とインダクタL4〜L6との間の電気
的結合を最小にすることができる。この結果、減衰特性
の劣化やインピーダンスずれ等の少ない積層型デュプレ
クサ110を得ることができる。
【0049】[第3実施形態、図6及び図7]図6に積
層型デュプレクサ160の構成を示し、図7にデュプレ
クサ160の外観斜視図を示す。デュプレクサ160
は、共振器Q1〜Q3を有する3段のバンドパスフィル
タBPF1と、共振器Q4〜Q6を有する3段のバンド
パスフィルタBPF2とを組み合わせたものである。
【0050】インダクタ用パターン161a〜163
a,161b〜163bは、絶縁性シート46,48の
略左側半分の領域に形成されている。インダクタ用パタ
ーン161a〜163a,161b〜163bは、絶縁
性シート46,48の手前側の辺から奥側の辺に向かっ
て平行に並走された状態で配置されている。インダクタ
用パターン161a〜163a,161b〜163bの
それぞれの一端はシート46,48の手前側の辺に露出
し、他端は開放端とされている。
【0051】インダクタ用パターン161a,161b
は略同一形状であり、シート46,47を介して積層さ
れ、2重構造のインダクタL1を構成している。同様
に、インダクタ用パターン162a,162b、163
a,163bもそれぞれ2重構造のインダクタL2,L
3を構成している。インダクタL1〜L3の軸は、絶縁
性シート46,48の手前側の辺から奥側の辺に向かう
方向に対して平行である。
【0052】インダクタ用パターン161a,161b
は、それぞれ引出しパターン185a,185bに接続
し、該引出しパターン185a,185bはシート4
6,48の左辺に露出している。インダクタ用パターン
163a,163bは、それぞれインダクタ用パターン
191a,191bに接続している。インダクタ用パタ
ーン191a,191bは、インピーダンスマッチング
用インダクタLs1を構成している。
【0053】一方、インダクタ用パターン164a〜1
66a,164b〜166bは、絶縁性シート46,4
8の略右側半分の領域に形成されている。インダクタ用
パターン164a〜166a,164b〜166bは、
絶縁性シート46,48の奥側の辺から手前側の辺に向
かって平行に並走された状態で配置されている。インダ
クタ用パターン164a〜166a,164b〜166
bのそれぞれの一端はシート46,48の奥側の辺に露
出し、他端は開放端とされている。インダクタ用パター
ン164a,164bは、シート46,47を介して積
層され、2重構造のインダクタL4を構成している。同
様に、インダクタ用パターン165a,165b、16
6a,166bもそれぞれ2重構造のインダクタL5,
L6を構成している。
【0054】バンドパスフィルタBPF1のインダクタ
L1〜L3とバンドパスフィルタBPF2のインダクタ
L4〜L6とは、互い違いに配置されている。つまり、
インダクタ用パターン161a〜163a,161b〜
163bとインダクタ用パターン164a〜166a,
164b〜166bとは、それぞれ互いにインターデジ
タル状に配置されている。
【0055】インダクタ用パターン166a,166b
は、それぞれ引出しパターン186a,186bに接続
し、該引出しパターン186a,186bはシート4
6,48の右辺に露出している。インダクタ用パターン
164a,164bはインダクタ用パターン192a,
192bに接続している。インダクタ用パターン192
a,192bは、インピーダンスマッチング用インダク
タLs2を構成している。インダクタ用パターン192
a,192bは、それぞれインダクタ用パターン191
a,191bと共に、引出しパターン187a,187
bに接続している。引出しパターン187a,187b
はシート46,48の奥側の辺の中央部に露出してい
る。
【0056】周波数調整用コンデンサパターン171a
〜173a,171b〜173bは、絶縁性シート4
5,49の略左側半分の領域に形成され、それぞれの一
端はシート45,49の奥側の辺に露出している。周波
数調整用コンデンサパターン174a〜176a,17
4b〜176bは、絶縁性シート45,49の略右側半
分の領域に形成され、それぞれの一端はシート45,4
9の手前側の辺に露出している。
【0057】周波数調整用コンデンサパターン171
a,171bは、インダクタ用パターン161a,16
1bの先端部に対向し、コンデンサC1を形成する。そ
して、コンデンサC1とインダクタL1とで共振器Q1
を構成する。周波数調整用コンデンサパターン172
a,172bは、インダクタ用パターン162a,16
2bの先端部に対向し、コンデンサC2を形成する。そ
して、コンデンサC2とインダクタL2とで共振器Q2
を構成する。周波数調整用コンデンサパターン173
a,173bは、インダクタ用パターン163a,16
3bの先端部に対向し、コンデンサC3を形成する。そ
して、コンデンサC3とインダクタL3とで共振器Q3
を構成する。
【0058】周波数調整用コンデンサパターン174
a,174bは、インダクタ用パターン164a,16
4bの先端部に対向し、コンデンサC4を形成する。そ
して、コンデンサC4とインダクタL4とで共振器Q4
を構成する。周波数調整用コンデンサパターン175
a,175bは、インダクタ用パターン165a,16
5bの先端部に対向し、コンデンサC5を形成する。そ
して、コンデンサC5とインダクタL5とで共振器Q5
を構成する。周波数調整用コンデンサパターン176
a,176bは、インダクタ用パターン166a,16
6bの先端部に対向し、コンデンサC6を形成する。そ
して、コンデンサC6とインダクタL6とで共振器Q6
を構成する。
【0059】結合調整用コンデンサパターン181,1
82は、インダクタ用パターン161a〜163a,1
61b〜163bの先端部に対向し、共振器Q1と共振
器Q2を結合する結合コンデンサCs1及び共振器Q2
と共振器Q3を結合する結合コンデンサCs2を形成す
る。同様に、結合調整用コンデンサパターン183,1
84は、インダクタ用パターン164a〜166a,1
64b〜166bの先端部に対向し、共振器Q4と共振
器Q5を結合する結合コンデンサCs3及び共振器Q5
と共振器Q6を結合する結合コンデンサCs4を形成す
る。そして、パターン161a〜163b,171a〜
173bを間に挟んで広面積のシールドパターン193
a,193bが配置され、パターン164a〜166
b,174a〜176bを間に挟んで広面積のシールド
パターン194a,194bが配置されている。
【0060】以上の構成からなる各シート42〜51は
図6に示すように順に積み重ねられ、一体的に焼成され
ることにより、図7に示す積層体200とされる。積層
体200の左右の端面にはそれぞれ送信用端子電極Tx
及び受信用端子電極Rxが形成されている。積層体20
0の奥側の側面にはアンテナ用端子電極ANTとグラン
ド用端子電極G1,G3が形成され、手前側の側面には
グランド用端子電極G2,G4が形成されている。
【0061】送信用端子電極Txには引出しパターン1
85a,185bが接続され、受信用端子電極Rxには
引出しパターン186a,186bが接続され、アンテ
ナ用端子電極ANTには引出しパターン187a,18
7bが接続されている。グランド用端子電極G1にはシ
ールドパターン193a,193b及び周波数調整用コ
ンデンサパターン171a〜173a,171b〜17
3bの端部が接続され、グランド用端子電極G2にはシ
ールドパターン193a,193b及びインダクタ用パ
ターン161a〜163a,161b〜163bの端部
が接続され、グランド用端子電極G3にはシールドパタ
ーン194a,194b及びインダクタ用パターン16
4a〜166a,164b〜166bの端部が接続さ
れ、グランド用端子電極G4には、シールドパターン1
94a,194b及び周波数調整用コンデンサパターン
174a〜176a,174b〜176bの端部が接続
されている。
【0062】この積層型デュプレクサ160において、
図6に示すように、バンドパスフィルタBPF1のイン
ダクタL1〜L3とバンドパスフィルタBPF2のイン
ダクタL4〜L6とは、互いにインターデジタル状に配
置している。ここで、インダクタ用パターン161a〜
166bの長さをλ/4(λ:所望の共振周波数の波
長)に設定すると、共振器Q1〜Q6はλ/4共振器と
される。この場合、インダクタ用パターン161a〜1
66bの接地部分で電流密度が最大となり、発生する磁
界も最も大きくなる。ところが、デュプレクサ160
は、磁界が最大となるインダクタ用パターン161a〜
163a,161b〜163bの接地部分とインダクタ
用パターン164a〜166a,164b〜166bの
接地部分が離れているので、インダクタL1〜L3とイ
ンダクタL4〜L6との間の電気的結合を最小にするこ
とができる。この結果、減衰特性の劣化やインピーダン
スずれ等の少ない積層型デュプレクサ160を得ること
ができる。
【0063】[他の実施形態]なお、本発明に係る積層
型フィルタモジュールは前記実施形態に限定するもので
はなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができ
る。例えば、前記実施形態は、バンドパスフィルタを組
み合わせて構成したデュプレクサを例にして説明した
が、他に、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタ及びト
ラップ回路、あるいは、これら異なる種類の回路を組み
合わせてデュプレクサを構成してもよい。さらに、フィ
ルタモジュールは、デュプレクサ以外に、トリプレク
サ、ダイプレクサ、あるいはフィルタアレイ等のよう
に、一つの積層体内に複数個のフィルタが内蔵されたも
のを含む。ダイプレクサは、例えばローパスフィルタと
ハイパスフィルタを組み合わせて構成される。フィルタ
アレイは、例えば、機能的に独立した複数個のバンドパ
スフィルタを内蔵したものである。
【0064】また、前記実施形態は、バンドパスフィル
タBPF1の全てのインダクタL1〜L3とバンドパス
フィルタBPF2の全てのインダクタL4〜L6とを直
交等させているが、フィルタ同士の隣り合うインダクタ
用導体が互いに直交したり、対向したり、あるいは、イ
ンターデジタル状に配置されていれば、必ずしも全ての
インダクタを直交等させる必要はない。例えば、間隔が
離れており、電気的結合が生じないインダクタ同士の場
合、電気的結合が生じても電気特性に影響がない場合、
あるいは、電気的結合を積極的に利用する場合等には、
全てのインダクタを直交等させる必要はない。
【0065】さらに、前記実施形態において、インピー
ダンスマッチングのためにインダクタLs1,Ls2を
用いているが、この代わりにコンデンサを用いてもよ
い。また、各インダクタ用パターン61a〜66a等
は、同一絶縁性シート上に形成されているが、これらイ
ンダクタ用パターン61a〜66a等を異なる絶縁性シ
ート上に形成してもよい。
【0066】さらに、前記実施形態は、それぞれ導体が
形成された絶縁性シートを積み重ねた後、一体的に焼成
するものであるが、必ずしもこれに限定されない。絶縁
性シートは予め焼成されたものを用いてもよい。また、
以下に説明する製法によってフィルタモジュールを作成
してもよい。印刷等の方法によりペースト状の絶縁材料
にて絶縁層を形成した後、その絶縁層の表面にペースト
状の導電性材料を塗布して任意の導体を形成する。次
に、ペースト状の絶縁材料を前記導体の上から塗布して
導体が内蔵された絶縁層とする。同様にして、順に重ね
塗りすることにより積層構造を有するフィルタモジュー
ルが得られる。
【0067】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、インダクタ用導体は、全く並走する部分を有さ
ないので、それぞれのインダクタで発生する磁界成分が
殆ど交鎖せず、あるいは、交鎖しても直交するだけであ
る。従って、インダクタ相互間の電気的結合を抑えるこ
とができる。この結果、隣り合うフィルタ同士の間隔を
広くする等の対策をとる必要がなくなる。また、フィル
タ同士の間隔を、従来より狭くすることも可能であり、
積層型フィルタモジュールの小型化を図ることもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層型フィルタモジュールの第1
実施形態を示す分解斜視図。
【図2】図1に示した積層型フィルタモジュールの外観
を示す斜視図。
【図3】図2に示した積層型フィルタモジュールの電気
等価回路図。
【図4】本発明に係る積層型フィルタモジュールの第2
実施形態を示す分解斜視図。
【図5】図4に示した積層型フィルタモジュールの外観
を示す斜視図。
【図6】本発明に係る積層型フィルタモジュールの第3
実施形態を示す分解斜視図。
【図7】図6に示した積層型フィルタモジュールの外観
を示す斜視図。
【図8】従来の積層型フィルタモジュールの分解斜視
図。
【図9】図8に示した積層型フィルタモジュールの外観
を示す斜視図。
【符号の説明】
41,110,160…積層型デュプレクサ 42〜51…絶縁性シート 61a〜66b,111a〜116b,161a〜16
6b…インダクタ用パターン 73a〜76b,121a〜126b,171a〜17
6b…コンデンサ用パターン Tx…送信用端子電極 Rx…受信用端子電極 ANT…アンテナ用端子電極 C1〜C6…コンデンサ L1〜L6…インダクタ Q1〜Q6…共振器 BPF1,BPF2…バンドパスフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 浩子 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5J006 HA35 HB05 HB21 JA01 JA21 KA03 LA03 LA13 NA03 NB07 NC03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1対の入出力端子を有し、一
    端が接地されかつ他端が開放されたインダクタ用導体を
    有する複数個のフィルタを積層体に埋設し、前記隣り合
    うフィルタのインダクタ用導体が全長に渡って平行に並
    走する部分を有さないことを特徴とする積層型フィルタ
    モジュール。
  2. 【請求項2】 前記インダクタ用導体が互いに直交して
    いることを特徴とする請求項1記載の積層型フィルタモ
    ジュール。
  3. 【請求項3】 前記インダクタ用導体が互いに対向して
    いることを特徴とする請求項1記載の積層型フィルタモ
    ジュール。
  4. 【請求項4】 前記インダクタ用導体が互いにインター
    デジタル状に配置されていることを特徴とする請求項1
    記載の積層型フィルタモジュール。
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