JP2001114867A - ノンハロゲン難燃性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

ノンハロゲン難燃性エポキシ樹脂組成物

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JP2001114867A
JP2001114867A JP29403799A JP29403799A JP2001114867A JP 2001114867 A JP2001114867 A JP 2001114867A JP 29403799 A JP29403799 A JP 29403799A JP 29403799 A JP29403799 A JP 29403799A JP 2001114867 A JP2001114867 A JP 2001114867A
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epoxy resin
phosphorus
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resin composition
epoxy
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Hiroya Okumura
浩也 奥村
Toshiaki Uchida
俊明 内田
Hiroshi Takeuchi
寛 武内
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハロゲンフリーでありながら高い難燃性を有
し、かつ良好な耐熱性、機械物性、生産性等の諸特性を
合わせ持つエポキシ樹脂組成物を開発すること。 【解決手段】1分子中に2個以上のエポキシ基を有する
エポキシ化合物と下記式(1) 【化1】 (式中、RおよびRは各々同一または異なって、脂
肪族基または芳香族基であり、aおよびbは0〜4の整
数である。)等で表されるリン含有化合物の少なくとも
1種を反応させて得られるリン含有エポキシ樹脂を含ん
でなるハロゲンフリー難燃性ポリエステル樹脂組成物が
前記課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノンハロゲンで難燃
性に優れたエポキシ樹脂組成物およびその硬化物に関す
る。より詳しくは一般式(1)〜(3)で示されるリン
化合物の少なくとも1種と1分子中に2個以上のエポキ
シ基を有するエポキシ化合物を反応させて得られるリン
含有エポキシ樹脂を含んでなるエポキシ樹脂組成物であ
って、高い難燃性とともに耐熱性、耐湿性、機械物性、
生産性等に優れる樹脂組成物およびその硬化物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、その優れた耐熱性、機
械物性、絶縁性等により近年各種の産業分野で広く用い
られている。エポキシ樹脂の難燃化は、従来からハロゲ
ン系の難燃剤の使用、あるいはハロゲン元素を樹脂の骨
格に導入する等の方法で達成されてきた。しかし、この
ところの環境に対する関心の高まりとともに、ハロゲン
を使用した樹脂あるいはその硬化物は燃焼時にダイオキ
シンなど有害物の発生原因となることから、その使用が
困難になって来た。そこでその代替技術として、リン、
アンチモン等の元素を使用した難燃化が検討されてい
る。上記エポキシ樹脂は通常、大量の難燃剤を添加する
ことが必要であるが、これらの難燃剤は、樹脂の架橋構
造に組み込まれないため、大量に添加すると硬化物の機
械物性の低下を招くことになる。さらにリン系の難燃剤
には、リン酸エステルの構造を有するものが多いが、リ
ン酸エステル構造は基本的に吸湿性が高く、耐熱性が低
いため、樹脂の耐熱性、耐湿性の低下を招く恐れがあ
る。 また、反応性のリン系の難燃剤を使用して樹脂骨
格にリンを導入する方法があるが、その場合は従来のハ
ロゲンを使用した場合と同様な物性を得ることは困難
で、満足できる樹脂は得られていなかった。特に厳しい
難燃性を要求される積層板などの電子・電気材料の用途
では、未だ耐熱性、耐湿性、機械物性、生産性に優れ、
かつノンハロゲンのエポキシ樹脂及びその組成物等の出
現は皆無であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ノン
ハロゲンでありながら高い難燃性を有し、かつ良好な耐
熱性、耐湿性、機械物性、生産性等の諸特性をも合わせ
持つエポキシ樹脂組成物を開発することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究を行った。その結果、一般式
(1)〜(3)で示されるリン含有化合物の少なくとも
1種と1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキ
シ化合物との反応物であるリン含有エポキシ樹脂を使用
すると、従来リン酸エステル化合物では得ることのでき
なかった良好な耐熱性、耐湿性が発現することを知見し
た。特に上記のリン含有エポキシ樹脂は、プレッシャー
クッカーテスト(PCT)等の電子・電気材料には必須
の厳しい高温耐湿試験において非常に良好な結果を与え
るとともに、従来よりも低いリン含有量で難燃化が可能
であるうえ、絶縁性の低下もきたさないことを見出し、
その知見を基にさらに研究を重ねて本発明を完成するに
至った。すなわち本発明は、(1)1分子中に2個以上
のエポキシ基を有するエポキシ化合物と、式(1)〜
(3)で示されるリン含有化合物の少なくとも1種を反
応させて得られるリン含有エポキシ樹脂(A)、硬化剤
(B)および溶剤(C)を含有してなり、リンの含有率
が0.3〜7.0重量%であるノンハロゲン難燃性エポ
キシ樹脂組成物、式(1):
【化6】 (式(1)中、RおよびRは各々同一または異なっ
て、脂肪族基または芳香族基であり、aおよびbは0〜
4の整数である。) 式(2):
【化7】 (式(2)中、RおよびRは各々同一または異なっ
て、脂肪族基または芳香族基であり、cおよびdは0〜
4の整数である。) 式(3):
【化8】 (式(3)中、RおよびRは同一または異なって、
脂肪族基または芳香族基であり、eおよびfは0〜4の
整数である。)
【0005】(2)リン含有エポキシ樹脂(A)が、さ
らに式(4)〜(5)で示されるリン化合物の少なくと
も1種を反応させて得られるものである前記(1)記載
のノンハロゲン難燃性エポキシ樹脂組成物、式(4):
【化9】 (式(4)中、RおよびRは各々同一または異なっ
て、脂肪族基または芳香族基であり、gおよびhは0〜
4の整数である。) 式(5):
【化10】 (式(5)中、RおよびR10は各々同一または異な
って、脂肪族基または芳香族基であり、jおよびkは0
〜4の整数である。)
【0006】(3)1分子中に2個以上のエポキシ基を
有するエポキシ化合物が、ビスフェノールF型またはフ
ェノールノボラック型エポキシ化合物である前記(1)
または(2)記載のノンハロゲン難燃性エポキシ樹脂組
成物、(4)リン含有エポキシ樹脂(A)のエポキシ当
量が240〜1,200である前記(1)〜(3)のい
ずれかに記載のノンハロゲン難燃性エポキシ樹脂組成
物、(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載のノン
ハロゲン難燃性エポキシ樹脂組成物をガラス基材に含浸
させてなるプリプレグ、(6)前記(5)記載のプリプ
レグを積層して硬化させてなる積層板、(7)前記
(6)記載のプリプレグを積層して硬化させてなる積層
構造基板の片面または両面に銅箔を張り付けた銅張り積
層板、(8)前記(7)のプリプレグを積層して硬化さ
せてなる積層構造基板と配線層を備えたプリント配線
板、(9)銅箔に前記(1)〜(4)のいずれかに記載
のエポキシ樹脂組成物を塗布してなる樹脂塗布銅箔、お
よび(10)前記(1)〜(4)のいずれかに記載のエ
ポキシ樹脂組成物を硬化させてなるビルドアップ基板用
絶縁中間層、である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、式(1)〜(3)で示
されるリン含有化合物の少なくとも1種、必要によりさ
らに式(4)〜(5)で示されるリン含有化合物の少な
くとも1種と1分子中に2個以上のエポキシ基を有する
エポキシ樹脂との反応物であるリン含有エポキシ樹脂を
含むエポキシ樹脂組成物である。式(1)〜(5)中、
〜R10で示される脂肪族基としては、たとえばメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピルなど炭素数1〜
3のアルキル基が、芳香族基としては、たとえばフェニ
ル、ナフチルなどの芳香族炭化水素基が挙げられる。
(a)〜(k)は0〜4の整数であるが、0であること
が好ましい。式(1)のリン化合物の例としては、式
(4)においてg=h=0の化合物である9,10−ジヒ
ドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナントレン−
10−オキシド(HCA、三光化学株式会社製)をパラ
ベンゾキノンに付加させた化合物(以下、HCAHQ)
が、式(2)の化合物の例としては同じくHCAをナフ
トキノンに付加させた化合物(以下、HCANQ)が挙
げられる。式(3)の化合物としては、ジフェニルフォ
スフィニルハイドロキノン(PPQ、北興株式会社)が
例示できる。これらのリン含有化合物と反応させるエポ
キシ樹脂としては、たとえば特開平9−110948号
に開示されている様な、ビスフェノールA型、ビスフェ
ノールF型に代表されるビスフェノール型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック、クレゾールノボラックに代
表されるノボラック型エポキ樹脂、脂肪族型エポキシ樹
脂、アミン型エポキシ樹脂、共重合型エポキシ樹脂など
のエポキシ樹脂を使用することができる。中でもビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂が好適な例として挙げら
れ、それらの中でもビスフェノールF型エポキシ樹脂、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
【0008】この式(1)〜(3)のリン含有化合物と
上記1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ
化合物との反応物は、たとえばテトラエチルフォスフォ
ニウムアセテートなどの触媒の存在下あるいは無触媒
下、140〜200℃の反応温度で1〜10時間反応さ
せることにより得ることができる。本発明で使用するリ
ン含有エポキシ樹脂のエポキシ当量は240〜1,20
0の範囲が好ましい。この範囲よりエポキシ当量が小さ
いと反応性は上がるが、硬化物が脆くなり、一方、この
範囲を越えると耐熱性などの機械物性が低下し易くな
る。また、先の式(1)〜(3)のリン含有化合物の少
なくとも1種を反応させたリン含有エポキシ樹脂にさら
に式(4)または(5)で示されるリン含有化合物を反
応させることもできる。先の式(1)〜(3)のリン含
有化合物によりリンを導入すると得られるリン含有エポ
キシ樹脂のエポキシ当量が大きくなり、したがって高い
リン含有量を得ようとする場合にはエポキシ樹脂の種類
が限定されてくるが、式(4)または(5)の化合物を
併用すれば同じリン含有率でも得られるリン含有エポキ
シ樹脂のエポキシ当量が小さくなり、硬化物の耐熱性が
向上するほか、樹脂の粘度が低下し、溶剤に対する溶解
性が向上する効果がる。式(4)の化合物の例として
は、前述のHCAがあり、また式(5)の化合物の例と
してはHCAにフォルムアルデヒドを反応させた化合物
(以下、HOMCA)が挙げられる。これらの化合物の
エポキシ樹脂への付加は140〜200℃の温度で、た
とえばテトラエチルフォスフォニウムアセテートなどを
触媒として、1〜20時間程度反応させることにより実
施することができる。
【0009】本発明のリン含有エポキシ樹脂(A)を得
るためには、式(1)〜(3)のリン含有化合物の少な
くとも1種とエポキシ樹脂を反応させてから、式(4)
又は(5)のリン含有化合物と反応させても良いし、あ
らかじめエポキシ樹脂と式(4)または(5)を反応さ
せたものを式(1)〜(3)のリン含有化合物の少なく
とも1種と反応させても良く、またこれらを同時に反応
させることも可能である。本発明ではリン含有エポキシ
樹脂(A)の希釈のため溶剤(B)を使用する。溶剤の
種類としてはエポキシ樹脂に対して不活性なものであれ
ば特に限定されないが、使用時には溶剤を留去する必要
があるため、低沸点であることが好ましい。好適な例と
しては、メチルエチルケトン(MEK)、ジメチルホル
ムアミド(DMF)、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどが
挙げられる。溶媒(B)の使用量は、リン含有エポキシ
樹脂(A)100重量部に対し、通常50〜150重量
部、好ましくは75〜125重量部である。さらに本発
明では硬化剤(C)を使用する。硬化剤としては酸無水
物、ポリアミン系化合物、フェノール系化合物などが使
用できるが、窒素を高い比率で含有するジシアンジアミ
ド、あるいはヌレート環を有するグアナミン化合物など
が好ましい硬化剤として挙げられる。これらの硬化剤は
エポキシ樹脂(A)1当量に対して0.3〜1.5当量
である。上記硬化剤(C)に加えて硬化促進剤を使用す
ることもできる。硬化促進剤としては通常エポキシ基の
硬化促進に使用されているものであり、2−エチル−4
−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類が例示でき
る。これらの硬化剤は単独でも、2種類以上を組み合わ
せて使用することもできる。硬化促進剤はエポキシ基の
硬化を促進するため、エポキシ樹脂(A)1当量に対し
て0.05当量以下の量で使用される。
【0010】本発明のエポキシ樹脂組成物は、ノンハロ
ゲンで高い難燃性と機械物性等の諸特性を得るため、
0.3〜7.0%のリン含有量であることが好ましく、
0.8〜6.5%であることがさらに好ましい。リンの
含有量がこれ以下であると十分な難燃性を得ることが困
難であり、またこの範囲を越えた場合は、耐湿性が低下
して望ましい物性が得られない。本発明のエポキシ樹脂
組成物には必要に応じて無機充填剤を添加することもで
きる。これら充填剤には、タルク、シリカ、アルミナ、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどが含ま
れ、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。本発明のエポキシ樹脂組成物には、さらに
高い難燃性を付与する目的で、物性に悪影響を及ぼさな
い程度の量のリン系、シリコーン系等ハロゲンを使用し
ない難燃剤を含ませることもできる。
【0011】以上述べた本発明のエポキシ樹脂組成物
は、ガラス不織布、ガラス織布などの基材に塗布、含浸
させ、加熱するという通常の方法でプリプレグを製造す
ることができる。このプリプレグを複数枚積層し、通常
の条件で加熱・加圧して積層板を得ることができる。ま
たこの積層構造の片面、または両面に銅箔を張り合わせ
た後、これを通常の条件で加熱、加圧してガラスエポキ
シ銅張り積層板とすることもできる。さらにプリント配
線板は銅張り積層板にスルーホールを形成しスルーホー
ルメッキを行った後、所定の回路を形成するという通常
の方法により製造することができる。また、多層板を製
造する際には、本発明のエポキシ樹脂組成物を銅箔に塗
布した後加熱乾燥させ、これを用いて積層することによ
りハロゲンを含まず難燃化された多層板を製造すること
ができる。ビルドアップ積層板の場合には、本発明のエ
ポキシ樹脂組成物を中間絶縁層の形成材料として使用す
ることにより難燃性に優れたビルドアップ基板を得るこ
とができる。
【0012】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 合成例1 撹拌機、冷却管、窒素ガス導入装置および温度計を備え
た2リットル4つ口フラスコに、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂(エポートYDF170、東都化成(株)
製、エポキシ当量169)1,014g、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂(エポートYDPN638、東
都化成(株)製、エポキシ当量180)360g、PP
Q 343g、テトラブチルフォスフォニウムベンゾエ
ート0.3gを仕込み窒素ガスの雰囲気下、170℃ま
で加熱したところ発熱が見られ、透明な液体になった。
その後さらに3時間反応を続け、エポキシ当量296、
リン含有量2.0%のリン含有エポキシ樹脂(1)を得
た。
【0013】合成例2 撹拌機、冷却管、窒素ガス導入装置および温度計を備え
た2リットル4つ口フラスコに、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂(エポートYDF170、東都化成(株)
製、エポキシ当量169)1,014g、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂(エポートYDPN638、東
都化成(株)製、エポキシ当量180)360g、HC
AHQ 363g、テトラブチルフォスフォニウムベン
ゾエート0.3gを仕込み窒素ガスの雰囲気下、170
℃まで加熱したところ発熱が見られ、透明な液体になっ
た。その後さらに3時間反応を続け、エポキシ当量30
2、リン含有量2.0%のリン含有エポキシ樹脂(2)
を得た。
【0014】合成例3 撹拌機、冷却管、窒素ガス導入装置および温度計を備え
た2リットル4つ口フラスコに、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂(エポートYDF170、東都化成(株)
製、エポキシ当量169)1,014g、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂(エポートYDPN638、東
都化成(株)製、エポキシ当量180)360g、HC
ANQ187g、テトラブチルフォスフォニウムベンゾ
エート0.3gを仕込み窒素ガスの雰囲気下、170℃
まで加熱したところ発熱が見られ、透明な液体になっ
た。その後さらにHCA 162gを加え180℃にて
3時間反応を続け、エポキシ当量276、リン含有量
2.0%のリン含有エポキシ樹脂(3)を得た。
【0015】合成例4 撹拌機、冷却管、窒素ガス導入装置および温度計を備え
た2リットル4つ口フラスコに、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂(エポートYDF170、東都化成(株)
製、エポキシ当量169)1,014g、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂(エポートYDPN638、東
都化成(株)製、エポキシ当量180)360g、HC
AHQ162g、テトラブチルフォスフォニウムベンゾ
エート0.3gを仕込み窒素ガスの雰囲気下、170℃
まで加熱したところ発熱が見られ、透明な液体になっ
た。その後さらにHOMCAを143g加え180℃に
て3時間反応を続け、エポキシ当量262、リン含有量
2.0%のリン含有エポキシ樹脂(4)を得た。
【0016】合成例5 撹拌機、冷却管、窒素ガス導入装置および温度計を備え
た2リットル4つ口フラスコに、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂(エポートYDF170、東都化成(株)
製、エポキシ当量169)1,014g、フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂(エポートYDPN638、東
都化成(株)製、エポキシ当量180)360g、HC
ANQ 438g、テトラブチルフォスフォニウムベン
ゾエート0.3gを仕込み窒素ガスの雰囲気下、170
℃まで加熱したところ発熱が見られ、透明な液体になっ
た。その後さらに180℃にて3時間反応を続けて、エ
ポキシ当量362、リン含有量2.0%のリン含有エポ
キシ樹脂(5)を得た。
【0017】実施例1 合成例1で得られたリン含有エポキシ樹脂100重量部
をメチルセロソルブ/メチルエチルケトン/ジメチルホ
ルムアミド(45/45/10)の混合溶媒により不揮
発分を50重量%に調整した後、硬化剤であるジシアン
ジアミド(DICY)2.7重量部および2−エチル−
4−メチルイミダゾール(2E4MZ)0.05重量部
を加え、ガラスクロス(WEA 7628 107 XS
13、日東紡績(株)製、)に連続的に塗布、含浸さ
せ、160℃で5分間乾燥してプリプレグを製造した。
このプリプレグを8枚重ね合わせ、得られた積層体の両
面に厚さ35μmの銅箔(3EC−III、三井金属工業
(株)製)を重ね合わせて170℃、40kg/cm2
の圧力で90分間過熱、加圧し、厚さ1.6mmのガラ
スエポキシ銅張り積層板を得た。
【0018】実施例2 合成例2で得られたリン含有エポキシ樹脂100重量
部、DICY2.5重量部、2E4MZ0.06重量部
を用いた外は実施例1と同様にして積層板を得た。 実施例3 合成例3で得られたリン含有エポキシ樹脂100重量
部、DICY2.6重量部、2E4MZ0.05重量部
を用いた外は実施例1と同様にして積層板を得た。 実施例4 合成例4で得られたリン含有エポキシ樹脂100重量
部、DICY2.5重量部、2E4MZ0.06重量部
を用いた外は実施例1と同様にして積層板を得た。 実施例5 合成例5で得られたリン含有エポキシ樹脂100重量
部、DICY2.5重量部、2E4MZ0.06重量部
を用いた外は実施例1と同様にして積層板を得た。
【0019】比較例1 実施例1で用いたリン含有エポキシ樹脂に代えてリンを
含有しないビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成
(株)製、エポキシ等量187)90重量部、クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂(東都化成(型)製、エポ
キシ等量202)10重量部、DICY2.2重量部、
2E4MZ0.08重量部、リン系難燃剤(PX20
0、大八化学(株)製、リン含有率9.1重量%)22
重量部を用いて、実施例1に準じた操作により積層板を
得た。
【0020】試験例1 実施例1〜5および比較例1で得られた積層板について
次の条件で各項目について評価した。結果を〔表1〕に
示す。 ガラス転移温度;TMA、RT−200(5℃/mi
n) 銅剥離強度;JIS 6481に準拠 層間接着力;JIS 6481に準拠 難燃性;プラスチックの燃焼試験 UL94に準拠 耐燃性;JIS K6911に準拠 ハンダの耐熱性;260℃のハンダ槽に積層板を漬け、
フクレが生じるまでの時間(秒) PCT後のハンダ耐熱性;121℃×95%湿度の条件
で1時間PCTを行った後の上記ハンダ耐熱性 PCT後の耐湿性;上記条件でPCTを行った後の吸湿
率(重量%)
【0021】
【表1】 〔表1〕から明らかなように、実施例1〜5の積層板は
評価した物性のすべてにおいて、要求を満足するもので
あったが、比較例1の積層板は、難燃性は有するもの
の、他の物性は不十分なものであった。
【0022】
【発明の効果】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物は低
いリン含有量で難燃性が発現できることは勿論のこと、
高い耐熱性、耐湿性、機械物性、生産性などにも優れ、
特に積層板、多層板成形用樹脂塗布銅箔、ビルドアップ
基板用絶縁中間層用の材料として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/03 610 H05K 1/03 610L // H05K 3/46 3/46 T (72)発明者 武内 寛 大阪府大阪市淀川区十三本町二丁目17番85 号 武田薬品工業株式会社化学品カンパニ ー内 Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB09 AB28 AD27 AD28 AG03 AG17 AH02 AH21 AH25 AJ04 AK05 AK14 AL09 AL13 4F100 AB17B AB17C AB33B AB33C AG00A AH02H AH03H AK53A AK53J AL01A AL05A AL06A BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C BA13 CA02A DG12 DH01A EJ82A GB43 JB07 JJ03 JJ07A JK01 JL02 YY00A 4J002 CD051 CD112 CD152 ED027 EE037 EN036 EN046 EN076 EN086 EP017 ER026 ET006 EU116 EU196 FD132 FD146 FD156 FD207 GQ05 4J036 AA05 AC01 AC05 AC09 AC20 AD08 AF06 DC02 DC31 DC40 JA08 KA01 5E346 AA12 AA15 AA32 BB01 CC09 CC16 DD03 DD12 EE31 GG02 HH16 HH18

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1分子中に2個以上のエポキシ基を有する
    エポキシ化合物と、式(1)〜(3)で示されるリン含
    有化合物の少なくとも1種を反応させて得られるリン含
    有エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)および溶剤(C)
    を含有してなり、リンの含有率が0.3〜7.0重量%
    であるノンハロゲン難燃性エポキシ樹脂組成物。 式(1): 【化1】 (式(1)中、RおよびRは各々同一または異なっ
    て、脂肪族基または芳香族基であり、aおよびbは0〜
    4の整数である。) 式(2): 【化2】 (式(2)中、RおよびRは各々同一または異なっ
    て、脂肪族基または芳香族基であり、cおよびdは0〜
    4の整数である。) 式(3): 【化3】 (式(3)中、RおよびRは同一または異なって、
    脂肪族基または芳香族基であり、eおよびfは0〜4の
    整数である。)
  2. 【請求項2】リン含有エポキシ樹脂(A)が、さらに式
    (4)〜(5)で示されるリン化合物の少なくとも1種
    を反応させて得られるものである請求項1記載のノンハ
    ロゲン難燃性エポキシ樹脂組成物。 式(4): 【化4】 (式(4)中、RおよびRは各々同一または異なっ
    て、脂肪族基または芳香族基であり、gおよびhは0〜
    4の整数である。) 式(5): 【化5】 (式(5)中、RおよびR10は各々同一または異な
    って、脂肪族基または芳香族基であり、jおよびkは0
    〜4の整数である。)
  3. 【請求項3】1分子中に2個以上のエポキシ基を有する
    エポキシ化合物が、ビスフェノールF型またはフェノー
    ルノボラック型エポキシ化合物である請求項1または2
    記載のノンハロゲン難燃性エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】リン含有エポキシ樹脂(A)のエポキシ当
    量が240〜1,200である請求項1〜3のいずれか
    に記載のノンハロゲン難燃性エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載のノンハロ
    ゲン難燃性エポキシ樹脂組成物をガラス基材に含浸させ
    てなるプリプレグ。
  6. 【請求項6】請求項5記載のプリプレグを積層して硬化
    させてなる積層板。
  7. 【請求項7】請求項6記載のプリプレグを積層して硬化
    させてなる積層構造基板の片面または両面に銅箔を張り
    付けた銅張り積層板。
  8. 【請求項8】請求項7のプリプレグを積層して硬化させ
    てなる積層構造基板と配線層を備えたプリント配線板。
  9. 【請求項9】銅箔に請求項1〜4のいずれかに記載のエ
    ポキシ樹脂組成物を塗布してなる樹脂塗布銅箔。
  10. 【請求項10】請求項1〜4のいずれかに記載のエポキ
    シ樹脂組成物を硬化させてなるビルドアップ基板用絶縁
    中間層。
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