JP2001114766A - 3−ヒドロキシピリジン類の製造方法 - Google Patents

3−ヒドロキシピリジン類の製造方法

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JP2001114766A
JP2001114766A JP28885499A JP28885499A JP2001114766A JP 2001114766 A JP2001114766 A JP 2001114766A JP 28885499 A JP28885499 A JP 28885499A JP 28885499 A JP28885499 A JP 28885499A JP 2001114766 A JP2001114766 A JP 2001114766A
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furfurylamines
hydrogen peroxide
acid
hydroxypyridines
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Osamu Uno
修 宇野
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Koei Chemical Co Ltd
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Koei Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的規模で簡便かつ安全に、3−ヒドロキ
シピリジン類を好収率で製造できる方法を提供するこ
と。 【解決手段】 フルフリルアミン類を過酸化水素と反応
させて3−ヒドロキシピリジン類を製造するにあたり、
反応系内にフルフリルアミン類及び過酸化水素の少なく
とも1つを添加しながら反応させる。例えば、一般式
(1): 【化1】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに同じか又は異
なってそれぞれ水素原子又はアルキル基を表す。)で示
されるフルフリルアミン類から一般式(2): 【化2】 (式中、R1、R2、R3及びR4は上記と同じ。)で示さ
れる3−ヒドロキシピリジン類を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医農薬の原料とし
て有用な、3−ヒドロキシピリジン類の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、3−ヒドロキシピリジン類の製造
方法としては、酸触媒の存在下でフルフリルアミン類を
過酸化水素と反応させる方法が知られており、例えば、
2−(α−アミノエチル)フラン及び塩酸を冷却下に混
合し、次いで過酸化水素を加え、得られた混合物を加熱
して還流下に反応させることにより2−メチル−3−ヒ
ドロキシピリジンを収率77%で得ている(英国特許第
862,581号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者が、上記従来
法に従って3−ヒドロキシピリジン類の製造を行ったと
ころ、昇温の途中に反応が発熱を伴って急激に進行し、
工業的規模で実施するには安全性に問題があることが判
明した。そして反応の暴走を抑制するために発熱に注意
しながら段階的に反応温度を上昇させて反応を行ったと
ころ後述の比較例に示すとおり目的物の収率は55%と
なった。本発明の課題は、工業的規模で簡便かつ安全
に、3−ヒドロキシピリジン類を好収率で製造できる方
法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討を行った。その結果、酸触媒の
存在下にフルフリルアミン類を過酸化水素と反応させる
際に、反応系内にフルフリルアミン類及び過酸化水素の
少なくとも1つを添加しながら反応させると、反応の暴
走の危険がなく、3−ヒドロキシピリジン類を好収率で
製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、酸触媒の存在下、フル
フリルアミン類を過酸化水素と反応させて3−ヒドロキ
シピリジン類を製造するにあたり、反応系内にフルフリ
ルアミン類及び過酸化水素の少なくとも1つを添加しな
がら反応させることを特徴とする3−ヒドロキシピリジ
ン類の製造方法に関する。
【0006】本発明によれば反応の暴走の恐れがない安
全且つ簡便な方法で3−ヒドロキシピリジン類を好収率
で製造できるので、本発明は3−ヒドロキシピリジン類
の工業的製造方法として有用である。
【0007】
【発明の実施の形態】次に本発明を詳細に説明する。本
発明に使用するフルフリルアミン類としては、例えば、
一般式(1):
【0008】
【化3】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに同じか又は異
なってそれぞれ水素原子又はアルキル基を表す。)で示
される化合物が挙げられる。上記一般式(1)におい
て、R1、R2、R3及びR4で表されるアルキル基は、直
鎖状又は分岐鎖状の低級アルキル基であり、好ましくは
炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、具体
的にはメチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピ
ル基である。フルフリルアミン類の具体例としては、例
えば、フルフリルアミン、2−(α−アミノエチル)フ
ラン、2−(α−アミノプロピル)フラン、5−メチル
フルフリルアミン等が挙げられる。
【0009】フルフリルアミン類はそのまま又は酸との
塩を反応に用いることができ、好ましくはフルフリルア
ミン類の酸塩(フルフリルアミン類と酸との塩)を使用
する。フルフリルアミン類と塩を形成する酸としては、
無機酸又は有機酸のいずれであってもよく、好ましくは
塩酸、臭化水素酸等のハロゲン化水素酸及び硫酸等の無
機酸であり、特に好ましくは塩酸である。
【0010】そして本発明により反応に使用するフルフ
リルアミン類に対応する3−ヒドロキシピリジン類が好
収率で製造できる。例えば、一般式(1)のフルフリル
アミン類からは一般式(2):
【0011】
【化4】 (式中、R1、R2、R3及びR4は上記と同じ。)で示さ
れる3−ヒドロキシピリジン類が製造できる。上記フル
フリルアミン類の具体例として挙げた化合物からは、フ
ルフリルアミンから3−ヒドロキシピリジンが、2−
(α−アミノエチル)フランから2−メチル−3−ヒド
ロキシピリジンが、2−(α−アミノプロピル)フラン
から2−エチル−3−ヒドロキシピリジンが、5−メチ
ルフルフリルアミンから3−ヒドロキシ−6−メチルピ
リジンが製造できる。
【0012】本発明に使用する過酸化水素は、工業的に
入手容易な5〜50重量%の水溶液が好適である。過酸
化水素の使用量は、理論量であるフルフリルアミン類の
酸塩1モルに対して1.0モル以上であればよく、好ま
しくは1.0〜1.5モルである。
【0013】本発明において触媒として使用する酸は、
上記のフルフリルアミン類と塩を形成する酸と同様であ
る。酸の使用量は、フルフリルアミン類に対して当量を
超える量、好ましくは1.1〜2.0当量であり、反応
にフルフリルアミン類の酸塩を用いるときには、当該酸
塩中の酸を含む量が上記範囲となるようにする。酸の使
用量が上記範囲より少ないと反応の進行が遅くなるので
好ましくない。また酸の使用量が上記範囲よりも多くて
もよいが、反応終了後の反応液から遊離の3−ヒドロキ
シピリジン類を得る際に、酸の中和に要する塩基の使用
量が多くなることから好ましくない。
【0014】反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒は
本発明の反応に不活性なものであれば水及び有機溶媒の
いずれも使用することができ、好ましくは水である。溶
媒の使用量は特に制限されないが、フルフリルアミン類
1重量部に対して2〜5重量部であるのがよい。
【0015】本発明は、酸触媒の存在下にフルフリルア
ミン類を過酸化水素と反応させる際に、反応系内にフル
フリルアミン類及び過酸化水素の少なくとも1つを添加
しながら反応させるのが重要である。具体的な実施態様
としては、フルフリルアミン類と酸の混合物中に、過
酸化水素を添加しながら反応させる方法、酸中に、フ
ルフリルアミン類と過酸化水素の混合物を添加しながら
反応させる方法、過酸化水素及び酸の混合物中に、フ
ルフリルアミン類を添加しながら反応させる方法が挙げ
られる。なお、上記実施態様におけるフルフリルアミン
類は、遊離のフルフリルアミン類又はフルフリルアミン
類の酸塩を意味する。
【0016】本発明の反応の反応温度は、通常、80〜
120℃であり、好ましくは100〜110℃である。
反応温度が上記範囲より低いと反応速度が遅くなり好ま
しくない。また上記範囲より高い温度で反応を行っても
よいが、特に必要ない。そして上記温度でフルフリルア
ミン類及び過酸化水素の少なくとも1つを1〜3時間で
添加しながら反応させた後、引き続き1〜6時間熟成を
行う。反応圧には制限はなく、減圧下、常圧下及び加圧
下のいずれで反応を行ってもよいが、常圧下で行うのが
簡便である。
【0017】反応終了後の反応液から3−ヒドロキシピ
リジン類を回収するには、例えば、反応終了後の反応液
に過酸化水素が残存するときには、反応液に亜硫酸ナト
リウム等を加えて過酸化水素を分解し、次いで水酸化ナ
トリウム等のアルカリで酸を中和すれば遊離の3−ヒド
ロキシピリジン類の結晶が析出する。そして析出した結
晶を濾別すれば高純度の3−ヒドロキシピリジン類が得
られる。
【0018】
【実施例】以下に実施例を示し更に詳細に本発明を説明
するが、本発明はそれらの実施例によって限定されるも
のではない。 実施例1 容量300mlの四つ口フラスコに35%塩酸52.3
g(塩化水素0.5モル)を仕込み、攪拌下、20℃以
下に保ちながら2−(α−アミノエチル)フラン55.
6g(0.5モル)を滴下して2−(α−アミノエチ
ル)フランの塩酸塩を含む溶液を得た。次いで得られた
溶液に、攪拌下、20℃以下に保ちながら35%過酸化
水素水溶液53.4g(過酸化水素0.55モル)を滴
下して混合液Aを調製した。容量500mlの四つ口フ
ラスコに2.3%塩酸160g(塩化水素0.1モル)
を仕込み、攪拌下に昇温し、還流状態を保ち上記で調製
した混合液Aを2時間かけて滴下しながら反応を行っ
た。滴下終了後、反応はほぼ完結していたが、更に2時
間、還流下に撹拌を続けた。得られた反応液を冷却し、
亜硫酸ナトリウムを加えて過剰の過酸化水素を分解し
た。過酸化物が存在しないのを確認した後、活性炭を加
えて脱色処理を行った。活性炭を濾別し、濾液に48%
水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH=8に調整した
後、20℃に1時間保って結晶を析出させた。次いで析
出した結晶を濾別した後、得られた結晶を冷水で洗浄
し、乾燥して純度99.2%の2−メチル−3−ヒドロ
キシピリジン48.6g(収率89%)を得た。上記結
晶を濾別した濾液を液体クロマトグラフィーで分析した
ところ、濾液には収率6%に相当する2−メチル−3−
ヒドロキシピリジンが含まれていた。また2−(α−ア
ミノエチル)フランの転化率は100%であった。
【0019】実施例2 容量500mlの四つ口フラスコに10%塩酸219.
0g(塩化水素0.6モル)を仕込み、攪拌下、20℃
に保ちながら2−(α−アミノエチル)フラン55.6
g(0.5モル)を滴下して混合した。得られた混合物
を100℃に昇温後、35%過酸化水素水溶液53.4
g(過酸化水素0.55モル)を2時間かけて滴下しな
がら反応を行い、滴下終了後、更に6時間、還流下に撹
拌を続けた。得られた反応液を実施例1と同様に処理し
て、純度91.4%の2−メチル−3−ヒドロキシピリ
ジン39.3g(収率65.8%)を得た。2−メチル
−3−ヒドロキシピリジの結晶を濾別した濾液には収率
6.3%に相当する2−メチル−3−ヒドロキシピリジ
が含まれていた。また2−(α−アミノエチル)フラン
の転化率は100%であった。
【0020】比較例1 容量2000mlの四つ口フラスコに10%塩酸146
0g(塩化水素4.0モル)を仕込み、攪拌下、20℃
以下に保ちながら2−(α−アミノエチル)フラン22
2.3g(2.0モル)を滴下して混合した。更に20
℃以下に保ちながら、撹拌下に35%過酸化水素水溶液
213.8g(過酸化水素2.2モル)を滴下して混合
した。その後、得られた混合物を60℃に昇温して同温
度に2時間保ち、更に80℃まで昇温して同温度で1時
間反応を行った。得られた反応液を実施例1と同様に処
理して、純度92.5%の2−メチル−3−ヒドロキシ
ピリジン123.4g(収率56.5%)を得た。また
2−(α−アミノエチル)フランの転化率は100%で
あった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸触媒の存在下、フルフリルアミン類を
    過酸化水素と反応させて3−ヒドロキシピリジン類を製
    造するにあたり、反応系内にフルフリルアミン類及び過
    酸化水素の少なくとも1つを添加しながら反応させるこ
    とを特徴とする3−ヒドロキシピリジン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 フルフリルアミン類が一般式(1): 【化1】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、互いに同じか又は異
    なってそれぞれ水素原子又はアルキル基を表す。)で示
    される化合物であり、3−ヒドロキシピリジン類が一般
    式(2): 【化2】 (式中、R1、R2、R3及びR4は上記と同じ。)で示さ
    れる化合物である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 80〜120℃に保たれた反応系内にフ
    ルフリルアミン類及び過酸化水素の少なくとも1つを添
    加する請求項1又は2に記載の方法。
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