JP2001107803A - 内燃機関ピストンの製造方法 - Google Patents
内燃機関ピストンの製造方法Info
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- JP2001107803A JP2001107803A JP28749599A JP28749599A JP2001107803A JP 2001107803 A JP2001107803 A JP 2001107803A JP 28749599 A JP28749599 A JP 28749599A JP 28749599 A JP28749599 A JP 28749599A JP 2001107803 A JP2001107803 A JP 2001107803A
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- Japan
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- piston
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F2200/00—Manufacturing
- F02F2200/04—Forging of engine parts
Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】キャビティ周囲を冷却するための空洞を有し、
かつトップリング摩耗対策、リング溝の潤滑油膠着対策
を確保した鍛造による内燃機関ピストンの製造方法を提
供する。 【解決手段】トップランド部２とスカート部３とをキャ
ビティ７の周囲に形成される環状空胴８を上下に切断す
る方向で分割してそれぞれ鍛造成形し、前記トップラン
ド部２とスカート部３の分割面９を接合一体化した。
かつトップリング摩耗対策、リング溝の潤滑油膠着対策
を確保した鍛造による内燃機関ピストンの製造方法を提
供する。 【解決手段】トップランド部２とスカート部３とをキャ
ビティ７の周囲に形成される環状空胴８を上下に切断す
る方向で分割してそれぞれ鍛造成形し、前記トップラン
ド部２とスカート部３の分割面９を接合一体化した。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関ピストン
の製造方法に関するものである。
の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】内燃機関、特に直噴式ディーゼル機関の
ピストンには、図３で示すようにピストン本体２０の頂
面に燃焼室を構成するトロイダル型等のキャビテイ２１
と、このキャビティ２１の周囲に潤滑油等の冷却液を循
環させる環状空洞２２を設けた構造のものがあり、リン
グベルト２６にリング２７を備え、トップランド部とピ
ン穴を有するスカート部とが一体構造のピストンは周知
である。尚、図３において２３は機関のシリンダを示
す。
ピストンには、図３で示すようにピストン本体２０の頂
面に燃焼室を構成するトロイダル型等のキャビテイ２１
と、このキャビティ２１の周囲に潤滑油等の冷却液を循
環させる環状空洞２２を設けた構造のものがあり、リン
グベルト２６にリング２７を備え、トップランド部とピ
ン穴を有するスカート部とが一体構造のピストンは周知
である。尚、図３において２３は機関のシリンダを示
す。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記ピストンは鍛造あ
るいは鋳造によって製作される。しかし、キャビティ２
１の周囲に冷却用の環状空洞２２を設けた構造のもは崩
壊性中子を使用することによって鋳造することが可能で
あるが鍛造では不可能である。
るいは鋳造によって製作される。しかし、キャビティ２
１の周囲に冷却用の環状空洞２２を設けた構造のもは崩
壊性中子を使用することによって鋳造することが可能で
あるが鍛造では不可能である。
【０００４】ディーゼル機関では、排気ガス浄化、燃費
低減の両立を図りながら高出力化を達成するために、高
過給化が進みキャビティ２１内のスワール及びスキッシ
ュにより燃料と空気との混合を良くし燃焼効率を高めて
いる。その結果、キャビティエッジ部２４が最も高温に
となり、キャビティ２１の周囲に潤滑油等の冷却液を循
環させるための環状空洞２２を設けた鋳造のピストンで
は環状空洞２２による冷却で温度低下するが、環状空洞
２２を設けることが不可能な鍛造によるピストンでは熱
容量の小さいキャビティ２１の周縁部は亀裂２５が発生
しやすく、ピストンの耐熱強度、機械強度の一層の向上
が要求されている。
低減の両立を図りながら高出力化を達成するために、高
過給化が進みキャビティ２１内のスワール及びスキッシ
ュにより燃料と空気との混合を良くし燃焼効率を高めて
いる。その結果、キャビティエッジ部２４が最も高温に
となり、キャビティ２１の周囲に潤滑油等の冷却液を循
環させるための環状空洞２２を設けた鋳造のピストンで
は環状空洞２２による冷却で温度低下するが、環状空洞
２２を設けることが不可能な鍛造によるピストンでは熱
容量の小さいキャビティ２１の周縁部は亀裂２５が発生
しやすく、ピストンの耐熱強度、機械強度の一層の向上
が要求されている。
【０００５】前記リング２７群のうちのトップリングを
支えるリング溝は、爆発圧力でトップリングが叩き付け
られて摩耗が発生するる部位であるが、高温の爆発ガス
にさらされて摩耗や潤滑油が膠着しリング２７とライナ
間のスカッフ現象が生じ、前記キャビティ２１の周縁部
の亀裂２５の発生とによってピストンやシリンダの寿命
に影響を及ぼしている。この部位は外部から冷却が取り
難いところであるために摩耗対策の困難な部位のひとつ
である。
支えるリング溝は、爆発圧力でトップリングが叩き付け
られて摩耗が発生するる部位であるが、高温の爆発ガス
にさらされて摩耗や潤滑油が膠着しリング２７とライナ
間のスカッフ現象が生じ、前記キャビティ２１の周縁部
の亀裂２５の発生とによってピストンやシリンダの寿命
に影響を及ぼしている。この部位は外部から冷却が取り
難いところであるために摩耗対策の困難な部位のひとつ
である。
【０００６】前記亀裂２５の発生及びトップリング摩耗
対策、リング溝の潤滑油膠着対策には材料特性の向上と
冷却能力の向上が不可欠であり、前記鋳造により崩壊性
中子を使用することによってキャビティ２１の周囲に冷
却用の環状空洞２２を設けることは可能であるが、鋳物
の体熱強度を限界とし、また、崩壊性中子の製造精度が
冷却用の環状空胴２２の大きさ決定し冷却能力に限界が
あり、鍛造ではキャビティ周囲を冷却するための空洞が
得られない問題があった。
対策、リング溝の潤滑油膠着対策には材料特性の向上と
冷却能力の向上が不可欠であり、前記鋳造により崩壊性
中子を使用することによってキャビティ２１の周囲に冷
却用の環状空洞２２を設けることは可能であるが、鋳物
の体熱強度を限界とし、また、崩壊性中子の製造精度が
冷却用の環状空胴２２の大きさ決定し冷却能力に限界が
あり、鍛造ではキャビティ周囲を冷却するための空洞が
得られない問題があった。
【０００７】本発明の目的は、キャビティ周囲を冷却す
るための空洞を有し、かつトップリング摩耗対策、リン
グ溝の潤滑油膠着対策を確保した鍛造による内燃機関ピ
ストンの製造方法を提供することである。
るための空洞を有し、かつトップリング摩耗対策、リン
グ溝の潤滑油膠着対策を確保した鍛造による内燃機関ピ
ストンの製造方法を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、請求項１においては、トップランド部とス
カート部とからなり前記トップランド部の頂面にキャビ
ティを形成し、かつ前記キャビティの周囲に冷却用の環
状空洞が形成されているピストンの製造方法であって、
前記トップランド部とスカート部とをキャビティの周囲
に形成される環状空胴を上下に切断する方向で分割して
それぞれ鍛造成形し、前記トップランド部とスカート部
の分割面を接合一体化することを特徴とするものであ
る。
め本発明は、請求項１においては、トップランド部とス
カート部とからなり前記トップランド部の頂面にキャビ
ティを形成し、かつ前記キャビティの周囲に冷却用の環
状空洞が形成されているピストンの製造方法であって、
前記トップランド部とスカート部とをキャビティの周囲
に形成される環状空胴を上下に切断する方向で分割して
それぞれ鍛造成形し、前記トップランド部とスカート部
の分割面を接合一体化することを特徴とするものであ
る。
【０００９】請求項２においては、トップランド部とス
カート部とからなり前記トップランド部の頂面にキャビ
ティを形成し、かつ前記キャビティの周囲に冷却用の環
状空洞が形成されているピストンの製造方法であって、
前記トップランド部の周縁を前記環状空胴の一部を含め
てトップランド部の頂面と平行な第１分割面とトップラ
ンド部の頂面と環状空胴とに渡る前記第１分割面と直交
した第２分割面とによって分割してトップランド部の周
縁に切り欠きを有するピストン本体と前記切り欠きに対
応する環状体とをそれぞれ鍛造成形し、前記第１分割面
と第２分割面を接合一体化することを特徴とするもので
ある。
カート部とからなり前記トップランド部の頂面にキャビ
ティを形成し、かつ前記キャビティの周囲に冷却用の環
状空洞が形成されているピストンの製造方法であって、
前記トップランド部の周縁を前記環状空胴の一部を含め
てトップランド部の頂面と平行な第１分割面とトップラ
ンド部の頂面と環状空胴とに渡る前記第１分割面と直交
した第２分割面とによって分割してトップランド部の周
縁に切り欠きを有するピストン本体と前記切り欠きに対
応する環状体とをそれぞれ鍛造成形し、前記第１分割面
と第２分割面を接合一体化することを特徴とするもので
ある。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。
基づいて説明する。
【実施例１】図１は本発明の実施例１の製造方法によっ
て製造したピストンの要部断面図である。１はピストン
本体であり、頂面６にはキャビティ７が形成されてお
り、このキャビティ７の周囲に潤滑油等の冷却液を循環
させるための環状空胴８を有しトップランド部２とスカ
ート部３とを分割面９で前記環状空胴８を上下に切断す
る方向で分割されている。また、スカート部３側にリン
グベルト４を形成し、これに設けられた所定数のリング
溝に所定のリング５が嵌装されている。符号２３は機関
のシリンダを示す。
て製造したピストンの要部断面図である。１はピストン
本体であり、頂面６にはキャビティ７が形成されてお
り、このキャビティ７の周囲に潤滑油等の冷却液を循環
させるための環状空胴８を有しトップランド部２とスカ
ート部３とを分割面９で前記環状空胴８を上下に切断す
る方向で分割されている。また、スカート部３側にリン
グベルト４を形成し、これに設けられた所定数のリング
溝に所定のリング５が嵌装されている。符号２３は機関
のシリンダを示す。
【００１１】前記トップランド部２は耐亀裂性を考慮し
て例えば、硫黄鋼の金属材料を選択し、スカート部３は
例えば、高硫黄鋼、カルシウム添加鋼等の強度と切削性
の良い金属材料を選択して、キャビティ７の周囲に形成
する冷却用の環状空洞８を分割面９によって上下に切断
する方向で分割したトップランド部２とスカート部３と
をそれぞれ鍛造によって別個に製造し、この両者の分割
面９を対接して圧接装置によって圧接して拡散接合ある
いは電子ビーム等の溶接手段によって接合一体化する。
て例えば、硫黄鋼の金属材料を選択し、スカート部３は
例えば、高硫黄鋼、カルシウム添加鋼等の強度と切削性
の良い金属材料を選択して、キャビティ７の周囲に形成
する冷却用の環状空洞８を分割面９によって上下に切断
する方向で分割したトップランド部２とスカート部３と
をそれぞれ鍛造によって別個に製造し、この両者の分割
面９を対接して圧接装置によって圧接して拡散接合ある
いは電子ビーム等の溶接手段によって接合一体化する。
【００１２】前記冷却用の環状空洞８を上下に切断する
方向で分割した分割面９は図１においては上下に段差を
有して分割しているが、段差を有しない同一線で分割し
ても良いし、図２で示すように、環状空洞８を中央にし
てトップランド部２の周縁との間の壁は図１と同様にト
ップランド部２の頂面６と平行な線の分割面９とし、環
状空洞８を中央にしてキャビティ７と環状空洞８との間
の壁はキャビティ７の内壁から環状空洞８に向かって下
向きに傾斜した傾斜分割面９ａで環状空洞８を上下に切
断してトップランド部２とスカート部３を分割しそれぞ
れ鍛造によって別個に製造して、両者の分割面９、傾斜
分割面９ａを対接して圧接装置によって圧接して拡散接
合あるいは電子ビーム等の溶接手段によって接合一体化
するものである。
方向で分割した分割面９は図１においては上下に段差を
有して分割しているが、段差を有しない同一線で分割し
ても良いし、図２で示すように、環状空洞８を中央にし
てトップランド部２の周縁との間の壁は図１と同様にト
ップランド部２の頂面６と平行な線の分割面９とし、環
状空洞８を中央にしてキャビティ７と環状空洞８との間
の壁はキャビティ７の内壁から環状空洞８に向かって下
向きに傾斜した傾斜分割面９ａで環状空洞８を上下に切
断してトップランド部２とスカート部３を分割しそれぞ
れ鍛造によって別個に製造して、両者の分割面９、傾斜
分割面９ａを対接して圧接装置によって圧接して拡散接
合あるいは電子ビーム等の溶接手段によって接合一体化
するものである。
【００１３】
【実施例２】図３は本発明の実施例２の製造方法によっ
て製造したピストンの要部断面図である。１はピストン
本体であり、頂面６にはキャビティ７が形成されてお
り、このキャビティ７の周囲に潤滑油等の冷却液を循環
させるための環状空胴８を有している。また、スカート
部３側にリングベルト４を形成し、これに設けられた所
定数のリング溝に所定のリング５が嵌装されている。符
号２３は機関のシリンダを示す。
て製造したピストンの要部断面図である。１はピストン
本体であり、頂面６にはキャビティ７が形成されてお
り、このキャビティ７の周囲に潤滑油等の冷却液を循環
させるための環状空胴８を有している。また、スカート
部３側にリングベルト４を形成し、これに設けられた所
定数のリング溝に所定のリング５が嵌装されている。符
号２３は機関のシリンダを示す。
【００１４】この実施例２の製造方法は、前記トップラ
ンド部２の周縁を前記環状空胴８の一部を含めてトップ
ランド部２の頂面６と平行な第１分割面９ｂとトップラ
ンド部２の頂面６と環状空胴８とに渡る前記第１分割面
９ｂと直交した第２分割面９ｃとによって分割してトッ
プランド部２の周縁に切り欠きを有するピストン本体１
と前記切り欠きに対応する環状体１０とをそれぞれ鍛造
成形し、前記第１分割面９ｂと第２分割面９ｃを対接し
て圧接装置によって圧接して拡散接合あるいは電子ビー
ム等の溶接手段によって接合一体化するものである。
ンド部２の周縁を前記環状空胴８の一部を含めてトップ
ランド部２の頂面６と平行な第１分割面９ｂとトップラ
ンド部２の頂面６と環状空胴８とに渡る前記第１分割面
９ｂと直交した第２分割面９ｃとによって分割してトッ
プランド部２の周縁に切り欠きを有するピストン本体１
と前記切り欠きに対応する環状体１０とをそれぞれ鍛造
成形し、前記第１分割面９ｂと第２分割面９ｃを対接し
て圧接装置によって圧接して拡散接合あるいは電子ビー
ム等の溶接手段によって接合一体化するものである。
【００１５】前記圧接による拡散接合では環状空胴８に
圧接のバリが生じるが、このバリがフィンのような作用
を行って、環状空胴８を流動する潤滑油等による冷却効
果を良好にする。また、鍛造による環状空胴８の精度向
上と強度アップした材料により、環状空胴８の周辺の肉
厚を薄くすることができるので、熱の伝達距離を短縮し
冷却効果を高める。
圧接のバリが生じるが、このバリがフィンのような作用
を行って、環状空胴８を流動する潤滑油等による冷却効
果を良好にする。また、鍛造による環状空胴８の精度向
上と強度アップした材料により、環状空胴８の周辺の肉
厚を薄くすることができるので、熱の伝達距離を短縮し
冷却効果を高める。
【００１６】その結果、キャビティ７の周囲を冷却が向
上し、キャビティ７の周縁部の亀裂発生を抑止すると共
に、リングベルト４も冷却が向上してトップリング摩
耗、リング溝の潤滑油膠着を防止し、スカッフ現象を未
然に防止できる。
上し、キャビティ７の周縁部の亀裂発生を抑止すると共
に、リングベルト４も冷却が向上してトップリング摩
耗、リング溝の潤滑油膠着を防止し、スカッフ現象を未
然に防止できる。
【００１７】上記したように本発明は図１及び図２で示
すトップランド部２とスカート部３あるいは図３で示す
トップランド部２の周縁に切り欠きを有するピストン本
体１と前記切り欠きに対応する環状体１０とをそれぞれ
鍛造成形し、こをれを圧接装置によって圧接して拡散接
合あるいは電子ビーム等の溶接手段によって接合一体化
するものであるが、図２及び図３で示す分割形態におい
ては電子ビームで溶接する場合に、電子銃からのビーム
照射が容易かつ適格に行うことができる。特に図２の傾
斜分割面９ａではキャビティ７と環状空胴８との間の比
較的に厚さが薄い壁の接合において接合面積が大きく得
られ接合強度が一層確保される。
すトップランド部２とスカート部３あるいは図３で示す
トップランド部２の周縁に切り欠きを有するピストン本
体１と前記切り欠きに対応する環状体１０とをそれぞれ
鍛造成形し、こをれを圧接装置によって圧接して拡散接
合あるいは電子ビーム等の溶接手段によって接合一体化
するものであるが、図２及び図３で示す分割形態におい
ては電子ビームで溶接する場合に、電子銃からのビーム
照射が容易かつ適格に行うことができる。特に図２の傾
斜分割面９ａではキャビティ７と環状空胴８との間の比
較的に厚さが薄い壁の接合において接合面積が大きく得
られ接合強度が一層確保される。
【００１８】キャビティエッジ部はシャープにするほ
ど、機関の圧縮上死点付近でピストン頂面に残留する空
気が勢いよくスキッシュし、スキッシュ流の境界に乱流
が発生してキャビティ内に噴射された霧化燃料粒子と空
気の混合を促進させ燃焼効率を高めるが、キャビティエ
ッジ部がシャープになるほどヒートスポットになりやす
く、耐熱度が低下してキャビティの周縁部に亀裂が発生
しやすいが、本発明によると環状空胴８の周辺の肉厚を
薄くし、熱の伝達距離を短縮して冷却効果を高めるた
め、キャビティエッジ部をシャープ化しても亀裂の発生
がなくなり、キャビティエッジ部のシャープ化により高
出力化に対応する。
ど、機関の圧縮上死点付近でピストン頂面に残留する空
気が勢いよくスキッシュし、スキッシュ流の境界に乱流
が発生してキャビティ内に噴射された霧化燃料粒子と空
気の混合を促進させ燃焼効率を高めるが、キャビティエ
ッジ部がシャープになるほどヒートスポットになりやす
く、耐熱度が低下してキャビティの周縁部に亀裂が発生
しやすいが、本発明によると環状空胴８の周辺の肉厚を
薄くし、熱の伝達距離を短縮して冷却効果を高めるた
め、キャビティエッジ部をシャープ化しても亀裂の発生
がなくなり、キャビティエッジ部のシャープ化により高
出力化に対応する。
【００１９】また、軽量化は勿論のこと、図１の矢印
Ａ、Ｂ、Ｃのように爆発圧力伝達が分散され、環状空洞
８の中空構造の剛性が高まり爆発圧力による環状空洞８
の変形が抑制される。
Ａ、Ｂ、Ｃのように爆発圧力伝達が分散され、環状空洞
８の中空構造の剛性が高まり爆発圧力による環状空洞８
の変形が抑制される。
【００２０】
【発明の効果】以上述べたように本発明によると、従来
鍛造では製造が不可能であったキャビティの周囲に冷却
用の環状空洞を設けた構造で、鋳造ピストンに比較して
機関の高出力でピストンの最高爆発圧力、平均有効圧を
越える要件を満足したピストンを鍛造により製造を可能
とし、鋳造ピストンにおけるキャビティの周縁部の冷却
効果を向上し、キャビティの周縁部の亀裂の発生の防止
とトップリング摩耗対策やリング溝の潤滑油膠着対策を
確保してスカッフ現象を未然に防止をすることができ
る。また、キャビティエッジ部をシャープ化することが
でき、これにより、機関の圧縮上死点付近でピストン頂
面に残留する空気が勢いよくスキッシュし、スキッシュ
流の境界に乱流が発生してキャビティ内に噴射された霧
化燃料粒子と空気の混合を促進させ燃焼効率を高め、排
気ガス浄化、燃費低減の両立を図りながら高出力化を達
成することができる品質の信頼性の高い鍛造ピストンを
低コストで提供することができる利点を有している。
鍛造では製造が不可能であったキャビティの周囲に冷却
用の環状空洞を設けた構造で、鋳造ピストンに比較して
機関の高出力でピストンの最高爆発圧力、平均有効圧を
越える要件を満足したピストンを鍛造により製造を可能
とし、鋳造ピストンにおけるキャビティの周縁部の冷却
効果を向上し、キャビティの周縁部の亀裂の発生の防止
とトップリング摩耗対策やリング溝の潤滑油膠着対策を
確保してスカッフ現象を未然に防止をすることができ
る。また、キャビティエッジ部をシャープ化することが
でき、これにより、機関の圧縮上死点付近でピストン頂
面に残留する空気が勢いよくスキッシュし、スキッシュ
流の境界に乱流が発生してキャビティ内に噴射された霧
化燃料粒子と空気の混合を促進させ燃焼効率を高め、排
気ガス浄化、燃費低減の両立を図りながら高出力化を達
成することができる品質の信頼性の高い鍛造ピストンを
低コストで提供することができる利点を有している。
【図１】本発明の実施例１の製造方法によって製造した
ピストンの要部断面図
ピストンの要部断面図
【図２】本発明の実施例１の変形例の製造方法によって
製造したピストンの要部断面図
製造したピストンの要部断面図
【図３】本発明の実施例２の製造方法によって製造した
ピストンの要部断面図
ピストンの要部断面図
【図４】従来のピストンを示す要部断面図
１ ピストン本体 ２ トップランド部 ３ スカート部 ４ リングベルト ５ リング ６ 頂面 ７ キャビティ ８ 環状空洞 ９ 分割面 ９ａ 傾斜分割面 ９ｂ 第１分割面 ９ｃ 第２分割面 １０ 環状体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 伊久生 群馬県前橋市元総社町395番地の３ 理研 鍛造株式会社内 (72)発明者 河原 隆幸 群馬県前橋市元総社町395番地の３ 理研 鍛造株式会社内 Ｆターム(参考） 3J044 AA02 AA09 AA18 CA01 CA18 EA10
Claims (2)
- 【請求項１】 トップランド部とスカート部とからなり
前記トップランド部の頂面にキャビティを形成し、かつ
前記キャビティの周囲に冷却用の環状空洞が形成されて
いるピストンの製造方法であって、前記トップランド部
とスカート部とをキャビティの周囲に形成される環状空
胴を上下に切断する方向で分割してそれぞれ鍛造成形
し、前記トップランド部とスカート部の分割面を接合一
体化することを特徴とする内燃機関のピストン製造方
法。 - 【請求項２】 トップランド部とスカート部とからなり
前記トップランド部の頂面にキャビティを形成し、かつ
前記キャビティの周囲に冷却用の環状空洞が形成されて
いるピストンの製造方法であって、前記トップランド部
の周縁を前記環状空胴の一部を含めてトップランド部の
頂面と平行な第１分割面とトップランド部の頂面と環状
空胴とに渡る前記第１分割面と直交した第２分割面とに
よって分割してトップランド部の周縁に切り欠きを有す
るピストン本体と前記切り欠きに対応する環状体とをそ
れぞれ鍛造成形し、前記第１分割面と第２分割面を接合
一体化することを特徴とする内燃機関のピストン製造方
法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28749599A JP2001107803A (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 内燃機関ピストンの製造方法 |
| EP00307589A EP1084793A1 (en) | 1999-09-20 | 2000-09-04 | Method of manufacturing piston of internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28749599A JP2001107803A (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 内燃機関ピストンの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001107803A true JP2001107803A (ja) | 2001-04-17 |
Family
ID=17718092
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28749599A Pending JP2001107803A (ja) | 1999-09-20 | 1999-10-08 | 内燃機関ピストンの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001107803A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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