JP2001107802A - 高温耐摩耗性および熱伝導性の優れた冷却空洞付きピストンリング複合耐摩環 - Google Patents

高温耐摩耗性および熱伝導性の優れた冷却空洞付きピストンリング複合耐摩環

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JP2001107802A JP28509499A JP28509499A JP2001107802A JP 2001107802 A JP2001107802 A JP 2001107802A JP 28509499 A JP28509499 A JP 28509499A JP 28509499 A JP28509499 A JP 28509499A JP 2001107802 A JP2001107802 A JP 2001107802A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高温耐摩耗性および熱伝導性にすぐれ、かつ相
手攻撃性の小さい冷却空洞付きピストンリング複合耐摩
環を提供する。 【解決手段】鋼パイプからなる内輪環8と鉄基焼結合金
からなる外輪環9が同心円状に接合した構造を有し、前
記外輪環9は、重量%で、Cu:11〜40%、Ni:
0.5〜10%、C:0.001〜3%を含有し、さら
に必要に応じてMo:0.1〜15%および/またはC
r:0.1〜10%を含有し、残りがFeおよび不可避
不純物からなる組成、並びにかつFeを主成分とするF
e基合金相をCuを主成分とするCu基合金相で結合し
てなる組織を有する鉄基燒結合金からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、すぐれた高温耐
摩耗性および熱伝導性を有し、かつ相手攻撃性(ピスト
ンリング攻撃性)の小さい冷却空洞付きピストンリング
複合耐摩環に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高速ディーゼルエンジンのピスト
ンは、図8(a)の概略縦断面図に示されるように、ピ
ストンリング耐摩環1をピストン鋳物本体2の鋳造時に
トップランド部3直下に鋳包むことにより取り付け、そ
の後このピストンリング耐摩環1の外周を切削すること
によりピストンリング耐摩環1の外周に断面コの字状の
トップリング溝4を形成し、ピストンリング5をこのト
ップリング溝4に同(b)の要部縦断面図で示されるよ
うに嵌合して製造することは知られている。
【0003】前記ピストン鋳物本体2は主としてSi:
8〜13重量%を含有したAl−Si系合金で構成さ
れ、さらに上記ピストンリング耐摩環1は良好な耐摩耗
性と相手攻撃性の低いFe−Ni−Cu系焼結材料(組
成:Fe−8〜25%Ni−3.5〜10%Cu−2.
0%以下C)や、Ni−Cu−Cr系オーステナイト鋳
鉄であるニレジスト鋳鉄(組成:Fe−13〜16%N
i−5〜8%Cu−1.5〜2.4%Cr−1.4〜
1.8%Si−0.5〜1.2%Mn−2.5〜3%
C、以上重量%、以下%は重量%を示す)などの材料で
構成されていることも知られる。
【0004】このようにして製造したピストン鋳物本体
2には、冷却空洞6が設けられており、この冷却空洞6
にオイルを通すことによりピストン鋳物本体2自体およ
びピストンリング耐摩環1を冷却している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、エンジンに対す
る排気ガス規制は年々厳しさを増す傾向にあり、同時に
燃費の向上も依然として求められており、この対応手段
として、近年、過給率を増大する傾向に有る。これら新
型エンジンでは燃焼室内が従来のエンジンよりも高温に
なり、ピストンリング耐摩環も高温燃焼室の影響を受け
るため、従来のFe−Ni−Cu系焼結材料やニレジス
ト鋳鉄で構成されているピストンリング耐摩環では急速
な摩耗の進行は避けられない。そのため、ピストン鋳物
本体2内部に設けられた冷却空洞6を可能な限りピスト
ンリング耐摩環1の近くに設けて耐摩環の熱影響を軽減
しようとているが、ピストン鋳物本体2内部の冷却空洞
6をピストンリング耐摩環1に接する程度に近くに形成
することは難しい。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、新型エンジンに組み込むことの
できる高温耐摩耗性および熱伝導性の優れたピストンリ
ング耐摩環を開発すべく研究を行った結果、図1の一部
斜視断面図に示されるように、空洞7を有する鋼パイプ
からなる内輪環8と鉄基焼結合金からなる外輪環9が同
心円状に接合した構造を有するピストンリング複合耐摩
環11は、(a)肉厚の薄いリング状の鋼パイプで構成
された内輪環8が鉄基焼結合金からなる外輪環9に直接
接合しているために、外輪環9の冷却能力が改善されて
高温耐摩耗性を向上させることができる、(b)ピスト
ンリング複合耐摩環の外輪環9を鉄基焼結合金に含まれ
るCu成分含有量を従来の鉄基焼結合金よりも多いC
u:11〜40%とし、さらにこの鉄基焼結合金の組織
が、Feを主成分とするFe基合金相をCuを主成分と
するCu基合金相により結合している組織となっている
ために、熱伝導性にすぐれ、放熱性が良くなって温度上
昇が低減され、したがって高温耐摩耗性が一層向上す
る、(c)さらに、外輪環9がFeを主成分とする硬質
なFe基合金相およびCuを主成分とする軟質なCu基
合金相からなる硬軟混合組織からなるために、耐摩耗性
に優れるとともに相手攻撃性が小さい特性を示し、さら
にピストンリング複合耐摩環をピストン本体に鋳包るん
だ場合に、ピストン本体を構成するAl−Si系合金と
の密着性が向上する、という研究結果を得たのである。
【0007】この発明は、上記の研究結果に基づいてな
されたものであって、(1)鋼パイプからなる内輪環と
鉄基焼結合金からなる外輪環が同心円状に接合した構造
を有する高温耐摩耗性および熱伝導性の優れた冷却空洞
付きピストンリング複合耐摩環、(2)鋼パイプからな
る内輪環と鉄基焼結合金からなる外輪環が同心円状に接
合した構造を有する冷却空洞付きピストンリング複合耐
摩環であって、前記鉄基燒結合金からなる外輪環は、重
量%で、Cu:11〜40%、Ni:0.5〜10%、
C:0.001〜3%を含有し、残りがFeおよび不可
避不純物からなる組成、並びにFeを主成分とするFe
基合金相をCuを主成分とするCu基合金相により結合
してなる組織を有する鉄基焼結合金で構成されている高
温耐摩耗性および熱伝導性の優れた冷却空洞付きピスト
ンリング複合耐摩環、に特徴を有するものである。
【0008】この発明の冷却空洞付きピストンリング複
合耐摩環の外輪環9を構成する鉄基焼結合金は、Feを
主成分とするFe基合金相をCuを主成分とするCu基
合金相で結合してなる組織を有するが、この組織中に遊
離黒鉛が分散していることがありまた無いこともある。
この遊離黒鉛の析出の有無は、鉄基燒結合金に含有する
炭素の量によるもので、鉄基燒結合金に含有するCが
0.8%未満では遊離黒鉛の析出は見られないが、0.
8%を越えると遊離黒鉛が析出する。したがって、相手
攻撃性(ピストンリング攻撃性)の一層小さい冷却空洞
付きピストンリング複合耐摩環を必要とするときは、
C:0.8〜3%に調整し、相手攻撃性 (ピストンリ
ング攻撃性)を考慮する必要の無いときは、C:0.0
01〜0.8%未満に調整した冷却空洞付きピストンリ
ング複合耐摩環を作ることが好ましい。
【0009】この発明の冷却空洞付きピストンリング複
合耐摩環の鉄基焼結合金からなる外輪環9の組織を構成
するFe基合金相およびCu基合金相の成分含有量はE
PMAにより測定して求めることができる。EPMAに
より測定した結果、前記Fe基合金相はNi、Cuおよ
びCを含みかつFeを50重量%以上含んでおり、前記
Cu基合金相はNi、FeおよびCを含みかつCuを5
0重量%以上含んでおり、さらにFe基合金相に含まれ
るNiおよびCの濃度は、Cu基合金相に含まれるNi
およびCの濃度よりも大であることが分かった。
【0010】したがって、この発明は、(3)鋼パイプ
からなる内輪環と鉄基焼結合金からなる外輪環が同心円
状に接合した構造を有する冷却空洞付きピストンリング
複合耐摩環であって、前記鉄基燒結合金からなる外輪環
は、重量%で、Cu:11〜40%、Ni:0.5〜1
0%、C:0.001〜3%を含有し、残りがFeおよ
び不可避不純物からなる組成、並びにFeを主成分とす
るFe基合金相をCuを主成分とするCu基合金相によ
り結合してなる組織を有し、前記Feを主成分とするF
e基合金相は、Ni、CuおよびCを含みかつFeを5
0%以上含むFe基合金相であり、前記Cuを主成分と
するCu基合金相はNi、FeおよびCを含みかつCu
を50%以上含むCu基合金相であり、前記Fe基合金
相に含まれるNiおよびCの濃度は、前記Cu基合金相
に含まれるNiおよびCの濃度よりも大きい鉄基焼結合
金で構成されている高温耐摩耗性および熱伝導性のすぐ
れた冷却空洞付きピストンリング複合耐摩環、に特徴を
有するものである。
【0011】この発明の冷却空洞付きピストンリング複
合耐摩環の外輪環は、前記(1)、(2)または(3)
記載の組成を有する鉄基焼結合金に、さらにMo:0.
1〜15%、Cr:0.1〜10%の内の1種または2
種を含有することが一層好ましく、これらMoおよびC
rはいずれもFe基合金相およびCu基合金相に固溶す
るが、MoおよびCrの固溶量はFe基合金相の方がC
u基合金相よりも多い。したがって、この発明は、
(4)鋼パイプからなる内輪環と鉄基焼結合金からなる
外輪環が同心円状に接合した構造を有する冷却空洞付き
ピストンリング複合耐摩環であって、前記鉄基燒結合金
からなる外輪環は、重量%で、Cu:11〜40%、N
i:0.5〜10%、C:0.001〜3%、Cr:
0.1〜10%を含有し、残りがFeおよび不可避不純
物からなる組成、並びにFeを主成分とするFe基合金
相をCuを主成分とするCu基合金相により結合してな
る組織を有する鉄基焼結合金で構成した高温耐摩耗性お
よび熱伝導性のすぐれた冷却空洞付きピストンリング複
合耐摩環、(5)前記Feを主成分とするFe基合金相
は、Ni、Cu、CrおよびCを含みかつFeを50%
以上含むFe基合金相であり、前記Cuを主成分とする
Cu基合金相は、Ni、Fe、CrおよびCを含みかつ
Cuを50%以上含むCu基合金相であり、前記Fe基
合金相に含まれるNi、CrおよびCの濃度は、前記C
u基合金相に含まれるNi、CrおよびCの濃度よりも
大きい前記(4)記載の高温耐摩耗性および熱伝導性の
すぐれた冷却空洞付きピストンリング複合耐摩環、
(6)鋼パイプからなる内輪環と鉄基焼結合金からなる
外輪環が同心円状に接合した構造を有する冷却空洞付き
ピストンリング複合耐摩環であって、前記鉄基燒結合金
からなる外輪環は、重量%で、Cu:11〜40%、N
i:0.5〜10%、C:0.001〜3%、Mo:
0.1〜15%を含有し、残りがFeおよび不可避不純
物からなる組成、並びにFeを主成分とするFe基合金
相をCuを主成分とするCu基合金相により結合してな
る組織を有する鉄基焼結合金で構成した高温耐摩耗性お
よび熱伝導性のすぐれた冷却空洞付きピストンリング複
合耐摩環、(7)前記Feを主成分とするFe基合金相
は、Ni、Cu、MoおよびCを含みかつFeを50%
以上含むFe基合金相であり、前記Cuを主成分とする
Cu基合金相は、Ni、Fe、MoおよびCを含みかつ
Cuを50%以上含むCu基合金相であり、前記Fe基
合金相に含まれるNi、MoおよびCの濃度は、前記C
u基合金相に含まれるNi、MoおよびCの濃度よりも
大きい前記(6)記載の高温耐摩耗性および熱伝導性の
すぐれた冷却空洞付きピストンリング複合耐摩環、
(8)鋼パイプからなる内輪環と鉄基焼結合金からなる
外輪環が同心円状に接合した構造を有する冷却空洞付き
ピストンリング複合耐摩環であって、前記鉄基燒結合金
からなる外輪環は、重量%で、Cu:11〜40%、N
i:0.5〜10%、C:0.001〜3%、Mo:
0.1〜15%、Cr:0.1〜10%を含有し、残り
がFeおよび不可避不純物からなる組成、並びにFeを
主成分とするFe基合金相をCuを主成分とするCu基
合金相により結合してなる組織を有する鉄基焼結合金で
構成した高温耐摩耗性および熱伝導性のすぐれた冷却空
洞付きピストンリング複合耐摩環、(9)前記Feを主
成分とするFe基合金相は、Ni、Cu、Mo、Crお
よびCを含みかつFeを50%以上含むFe基合金相で
あり、前記Cuを主成分とするCu基合金相は、Ni、
Fe、Mo、CrおよびCを含みかつCuを50%以上
含むCu基合金相であり、前記Fe基合金相に含まれる
Ni、Mo、CrおよびCの濃度は、前記Cu基合金相
に含まれるNi、Mo、CrおよびCの濃度よりも大き
い前記(8)記載の高温耐摩耗性および熱伝導性のすぐ
れた冷却空洞付きピストンリング複合耐摩環、に特徴を
有するものである。
【0012】Mo:0.1〜15%を含有する鉄基燒結
合金からなる外輪環は、原料粉末としてMo含有量が1
5%以下のFe−Mo合金粉末を使用して製造すると、
素地中に前記Moを主成分とした硬質粒子は生成しない
が、原料粉末としてMo含有量が15%を越えるMo−
Fe合金粉末を使用して製造すると、Moを50%以上
含有するMoを主成分とした硬質粒子が素地中に分散し
ている組織が得られ、この組織を有するピストンリング
複合耐摩環は特に耐摩耗性が向上する。
【0013】したがって、この発明は、(10)鋼パイプ
からなる内輪環と鉄基焼結合金からなる外輪環が同心円
状に接合した構造を有する冷却空洞付きピストンリング
複合耐摩環であって、前記鉄基燒結合金からなる外輪環
は、重量%で、Cu:11〜40%、Ni:0.5〜1
0%、C:0.001〜3%、Mo:0.1〜15%を
含有し、残りがFeおよび不可避不純物からなる組成、
並びにFeを主成分とするFe基合金相をCuを主成分
とするCu基合金相により結合してなる素地中にMoを
主成分とした硬質粒子が分散している組織を有する鉄基
焼結合金で構成した高温耐摩耗性および熱伝導性のすぐ
れた冷却空洞付きピストンリング複合耐摩環、(11)前
記Feを主成分とするFe基合金相は、Ni、Cu、M
oおよびCを含みかつFeを50%以上含むFe基合金
相であり、前記Cuを主成分とするCu基合金相は、N
i、Fe、MoおよびCを含みかつCuを50%以上含
むCu基合金相であり、前記Fe基合金相に含まれるN
i、MoおよびCの濃度は、前記Cu基合金相に含まれ
るNi、MoおよびCの濃度よりも大きい前記(10)記
載の高温耐摩耗性および熱伝導性のすぐれた冷却空洞付
きピストンリング複合耐摩環、(12)鋼パイプからなる
内輪環と鉄基焼結合金からなる外輪環が同心円状に接合
した構造を有する冷却空洞付きピストンリング複合耐摩
環であって、前記鉄基燒結合金からなる外輪環は、重量
%で、Cu:11〜40%、Ni:0.5〜10%、
C:0.001〜3%、Mo:0.1〜15%、Cr:
0.1〜10%を含有し、残りがFeおよび不可避不純
物からなる組成、並びにFeを主成分とするFe基合金
相をCuを主成分とするCu基合金相により結合してな
る素地中にMoを主成分とした硬質粒子が分散している
組織を有する鉄基焼結合金で構成した高温耐摩耗性およ
び熱伝導性のすぐれた冷却空洞付きピストンリング複合
耐摩環、(13)前記Feを主成分とするFe基合金相
は、Ni、Cu、Mo、CrおよびCを含みかつFeを
50%以上含むFe基合金相であり、前記Cuを主成分
とするCu基合金相は、Ni、Fe、Mo、Crおよび
Cを含みかつCuを50%以上含むCu基合金相であ
り、前記Fe基合金相に含まれるNi、Mo、Crおよ
びCの濃度は、前記Cu基合金相に含まれるNi、M
o、CrおよびCの濃度よりも大きい前記(12)記載の
高温耐摩耗性および熱伝導性のすぐれた冷却空洞付きピ
ストンリング複合耐摩環、に特徴を有するものである。
【0014】この発明の冷却空洞付きピストンリング複
合耐摩環の内輪環を構成する鋼パイプは、炭素鋼、合金
鋼などいかなる鋼のパイプでも良いが、これらの鋼の内
でもステンレス鋼パイプを使用することが耐熱性、強
度、耐食性、コストなどの点から最も好ましい。この発
明の冷却空洞付きピストンリング複合耐摩環の内輪環を
構成する鋼パイプは、図1の一部切欠き斜視図に示され
るような断面が四角形であることが製造しやすいところ
から好ましいが、鋼パイプは断面が四角形に限定される
ものではなく、図5および図6の一部切欠き斜視図に示
されるような断面が円形であっても良く、その他任意の
断面形状を有する鋼パイプを使用することができる。
【0015】次に、この発明の冷却空洞付きピストンリ
ング複合耐摩環の製造方法を図面により具体的に述べ
る。まず、図2(a)はこの発明の冷却空洞付きピスト
ンリング複合耐摩環の内輪環を構成するリング状鋼パイ
プ(以下、リングパイプという)18の断面図であり、
このリングパイプ18は突合せ溶接して製造することが
できる。次に、原料粉末として、Fe粉末、黒鉛粉末お
よびCu−Ni合金粉末を用意し、これら原料粉末を金
型成形時の潤滑剤であるステアリン酸亜鉛粉末またはエ
チレンビスステアラミドとともにダブルコーンミキサー
で混合して混合粉末を作製し、この混合粉末をプレス成
形してリング状圧粉体(図2には図示せず)を作製し、
このリング状圧粉体を仮燒結して図2(b)の断面図に
示されるリング状仮燒結体19を作製する。このリング
状仮燒結体19の内部に同心円状にリングパイプ18を
図2(c)の断面図に示されるようにはめ込むことによ
り中間体15を作製し、この中間体15を本燒結するこ
とにより図1の一部切欠き斜視図に示されるような鋼パ
イプからなる内輪環と鉄基焼結合金からなる外輪環が同
心円状に接合した構造を有するこの発明の冷却空洞7付
きピストンリング複合耐摩環11を作ることができる。
【0016】さらに、図3(a)の断面図に示されるリ
ングパイプ18を、図3(b)の断面図に示される混合
粉末をプレス成形して得られたリング状圧粉体29に直
接図3(c)の断面図に示されるようにリング状圧粉体
29が破壊しないように注意して同心円状にはめ込むこ
とによりリングパイプ18およびリング状圧粉体29か
らなる中間体25を作製し、この中間体25をそのまま
燒結することにより図1の一部切欠き斜視図に示される
ような鋼パイプからなる内輪環と鉄基焼結合金からなる
外輪環が同心円状に接合した構造を有するこの発明の冷
却空洞7付きピストンリング複合耐摩環11を作ること
ができる。
【0017】なお、図示されてはいないが、前記作製し
たリングパイプを所定の金型内にセットし、金型の内部
側壁とリングパイプの間に前記作製した混合粉末を充填
し、充填した混合粉末をプレス成形して圧粉体を形成す
ることにより図3(c)の断面説明図に示されるリング
パイプ18と圧粉体29が同心円状に接合してなる中間
体25を作製し、この中間体25を燒結することによ
り、図1の一部切欠き斜視図に示されるような鋼パイプ
からなる内輪環8と鉄基焼結合金からなる外輪環9が同
心円状に接合してなる構造を有するこの発明の冷却空洞
7付きピストンリング複合耐摩環11を作製することも
できる。
【0018】前記図2(c)に示されるリングパイプ1
8およびリング状仮燒結19からなる中間体15の本燒
結、並びに図3(c)のリングパイプ18およびリング
状圧粉体29からなる中間体25の燒結は、水素含有窒
素雰囲気中、温度:1100〜1300℃(好ましく
は、1100〜1200℃)で行われる。前記中間体1
5および25の焼結により、中間体の外周に位置する仮
燒結体19および圧粉体29は燒結して収縮し、リング
パイプ18に密着すると共にリングパイプ18と燒結体
は一部拡散接合し、図1に示される鋼パイプからなる内
輪環8と鉄基焼結合金からなる外輪環9が同心円状に接
合してなる構造のこの発明の冷却空洞7付きピストンリ
ング複合耐摩環11を作製することができる。
【0019】このようにして作製したピストンリング複
合耐摩環11は、図4の概略縦断面図に示されるよう
に、ピストンリング複合耐摩環11をピストン鋳物本体
2の鋳造時にトップランド部3直下に鋳包むことにより
ピストン鋳物本体2の内部に鋼パイプからなる冷却空洞
7を形成し、その後このピストンリング複合耐摩環11
の外輪環9の外周を切削することによりピストンリング
複合耐摩環11の外周に断面コの字状のトップリング溝
4を形成し、ピストンリング5をこのトップリング溝4
に嵌合してピストンに組み込まれる。
【0020】この発明の冷却空洞付きピストンリング複
合耐摩環は、図5の一部切欠き斜視図に示されるよう
に、リングパイプ18の断面形状は円形でも良く、断面
円形のリングパイプを仮燒結体または圧粉体にはめ込む
ことにより中間体を作製し、これを燒結して作製するこ
とができる。このようにして得られたこの発明の冷却空
洞7付きピストンリング複合耐摩環11は、内輪環8が
断面円形であるために、内輪環8と外輪環9の接合部分
Sが狭いが、図6の一部切欠き斜視図に示されるよう
に、内輪環8の外半周部分を外輪環9で包み込んで接合
部分Sを広くすることもできる。
【0021】図6の一部切欠き斜視図に示されるこの発
明の冷却空洞付きピストンリング複合耐摩環11は、図
7の断面説明図に示されるように、前記作製した断面円
形のリングパイプ18を下金型10内にセットし、下金
型10の内部側壁12と断面円形のリングパイプ18の
間に前記作製した混合粉末13を充填し、充填した混合
粉末13を上金型14によりプレス成形してリングパイ
プ18の外側半周部分に圧粉体を形成することにより中
間体(この中間体は図示せず)を作製し、この中間体を
燒結することにより作製することができる。圧粉体成形
時に断面が円形のリングパイプ18は幾分つぶれて断面
が楕円形状に変形することもあるが、冷却空洞が確保さ
れるならば、多少の偏平化は差し支えない。
【0022】さらに前記(4)〜(11)の内のいずれ
かに記載の成分組成を有する外輪環をもった冷却空洞付
きピストンリング複合耐摩環を製造するには、原料粉末
として、Fe粉末、黒鉛粉末およびCu−Ni合金粉末
のほかに、Fe−Cr合金粉末、Fe−Mo合金粉末を
用意し、これら原料粉末を所定量配合し混合し、さらに
金型成形時の潤滑剤であるステアリン酸亜鉛粉末または
エチレンビスステアラミドとともにダブルコーンミキサ
ーで混合し、混合粉末を作製する以外は、前記(1)〜
(3)の記載のこの発明の冷却空洞付きピストンリング
複合耐摩環の製造方法と全く同じであるから、詳細な説
明は省略する。
【0023】素地中にMoを主成分とした硬質粒子が分
散しない組織を有する前記(6)〜(9)記載の鉄基焼
結合金を製造するにはMo含有量が15%以下のFe−
Mo合金粉末を添加して作製する。また、素地中にMo
を主成分とした硬質粒子が分散している組織を有する前
記(10)〜(13)記載の鉄基焼結合金は、Mo含有量が
15%を越えるFe−Mo合金粉末を添加することによ
り製造する。
【0024】前記中間体の圧粉体を焼結する際のメカニ
ズムは、焼結初期段階においてCu−Ni合金の固溶共
存域に昇温すると、Cu−Ni合金粉末のNiはFe粉
末中へ拡散して始めにFe相とCu相の密着性を向上さ
せる。燒結中期段階において、Cu−Ni合金からFe
への拡散量が増し、液相発生も徐々に増える。焼結後期
段階においてはNiの大部分がFe粉末中へ拡散すると
ころからCu−Ni合金粉末のNi含有量が下がって融
点が下がり、一気にCu−Ni合金粉末は融解し、ダイ
ナミックな液相焼結が進行して緻密化し、さらに焼結中
にCuはFe粉末へ拡散する。燒結初期および燒結中期
において徐々に液相が発生した後、燒結後期になって始
めて大量の液相が発生するのでたわみや歪が発生するこ
とはない。
【0025】つぎに、この発明のピストンリング複合耐
摩環において、これを構成する外輪環の鉄基燒結合金の
成分組成を上記の通りに限定した理由を説明する。 (a)Cu Cuは、放熱性、相手攻撃性および耐摩耗性を向上さ、
さらにピストン本体との密着性を向上させる効果がある
が、その含有量が11重量%未満では所望の効果が得ら
れず、一方、40重量%を越えると液相が過大となり、
焼結中に変形が生じて寸法のバラツキが大きくなるので
好ましくない。したがって、Cuの含有量は11〜40
重量%に定めた。Cuの含有量の一層好ましい範囲は1
2〜25重量%である。
【0026】(b)Ni Niは、Cu合金相中においてCu合金相の融点を上昇
させ、液相焼結をコントロールし、またFe合金相とC
u合金相との密着性を向上させる作用があるが、その含
有量が0.5重量%未満ではその効果が十分でなく、一
方、10重量%を越えて含有してもそれ以上の効果が少
ない。したがって、Niの含有量は0.5〜10重量%
に定めた。Niの含有量の一層好ましい範囲は1〜8重
量%である。
【0027】(c)C Cは、強度および硬さを向上させる作用があるが、その
含有量が0.001重量%未満では所望の効果が得られ
ず、一方、3.0重量%を越えて含有する靭性を低下さ
せるので好ましくない。したがって、Cの含有量は0.
001〜3重量%に定めた。Cの含有量の一層好ましい
範囲は0.001〜1.6重量%である。
【0028】(d)Cr Cr成分は、オーステナイト相の素地に固溶して、これ
の耐熱性を向上させ、もってピストンリング複合耐摩環
の高温耐摩耗性向上に寄与する作用をもつところから必
要に応じて添加するが、その含有量が0.1%未満では
前記作用に所望の向上効果が得られず、一方その含有量
が10%を越えると靭性が低下するようになることか
ら、その含有量を0.1〜10%、望ましくは0.3〜
3%と定めた。
【0029】(e)Mo Mo成分は、素地に固溶して強度を向上させる作用をも
ち、さらにFeやCと合金化したMoを主成分とした硬
質粒子を分散させて耐摩耗性を向上させるために、必要
に応じて含有されるが、その含有量が0.1%未満では
所望の強度向上効果が得られず、一方その含有量が15
%を越えると、靭性が低下するので好ましくない。した
がって、その含有量を0.1〜15%、望ましくは0.
5〜10%と定めた。
【0030】
【発明の実施の形態】まず、断面が正方形で縦:8mm
×横:8mm×肉厚:1mmの寸法を有し、18−8ス
テンレス鋼からなるパイプをリング状に曲げ加工し、曲
げ加工したリング状鋼パイプの端部を突合せ溶接して内
径:84mm、外径:100mmの寸法を有するリング
パイプを作製し用意した。
【0031】実施例1 原料粉末として、平均粒径:55μmのアトマイズFe
粉末、表1に示される平均粒径および成分組成を有する
Cu−Ni合金粉末A〜D、平均粒径:18μmの黒鉛
粉末、を用意した。
【0032】
【表1】
【0033】これら原料粉末を表2に示される配合組成
に配合し、潤滑材としてステアリン酸亜鉛を0.7%添
加してV型ミキサーにて30分間混合して混合粉末を作
製し、この混合粉末を6ton/cm2 の圧力でプレス
成形してリング状圧粉体を作製し、このリング状圧粉体
をN2−10%H2 雰囲気中、温度:1140℃に10
分間保持の条件で仮焼結することにより外径:120m
m×内径:100mm×厚さ:8mmの寸法をもった仮
燒結体を作製し、この仮燒結体の内側に前記リングパイ
プにはめ込んで中間体を作製し、この中間体をN2−1
0%H2 雰囲気中、温度:1140℃に30分間保持
の条件で本焼結することにより、外部に表2に示される
成分組成を有する鉄基焼結合金からなる外輪環とその内
部に内輪環が同心円状に接合してなる本発明ピストンリ
ング複合耐摩環(以下、本発明複合耐摩環と云う)1〜
10をそれぞれ製造した。上記本発明複合耐摩環1〜1
0の外輪環は、Feを主成分とするFe基合金相をCu
を主成分とするCu基合金相で結合してなる組織を有し
ていた。
【0034】さらに、本発明複合耐摩環1〜10の外輪
環の組織におけるFe基合金相およびCu基合金相の成
分含有量をEPMAにより測定した結果、前記Fe基合
金相はNi、CuおよびCを含みかつFeを50重量%
以上含んでおり、前記Cu基合金相はNi、Feおよび
Cを含みかつCuを50重量%以上含んでおり、さらに
Fe基合金相に含まれるNiおよびCの濃度は、Cu基
合金相に含まれるNiおよびCの濃度よりも大であるこ
とが分かった。さらに、比較の目的で、同じく表2に示
されるCuがこの発明の組成よりも少ない組成をもち、
同じ寸法の比較ピストンリング耐摩環(以下、比較耐摩
環と云う)を製造した。
【0035】ついで、上記の本発明複合耐摩環1〜10
および比較耐摩環を、通常の条件で前処理、すなわち脱
脂、乾燥、および温度:700℃の後述の鋳造Al−S
i系合金溶湯と同じ組成をもったAl−Si系合金溶湯
中に5分間浸漬の前処理を施した状態で、それぞれ精密
鋳造金型内に設置し、これにAl−12.4%Si−
1.12%Cu−0.96%Mg−1.06%Niの組
成をもったAl−Si系合金溶湯を鋳造してピストン本
体を形成すると共に、前記各種耐摩環を鋳包み、ついで
前記各種耐摩環の外周面に沿って切削加工にて溝深さ:
7mm×溝幅:3mmの寸法のトップリング溝を形成す
ることにより、トップリング溝を形成した耐摩環を有す
るAl−Si系合金製ピストンをそれぞれ製造した。
【0036】さらに、冷却空洞に冷却用オイルを通すよ
うにした後、これらのピストンを、排気量:8200c
cの直列6気筒直噴ディーゼルエンジンに組み込み、回
転数:2900rpm、エンジンの冷却温度:95℃、
運転モード:500時間連続運転、負荷:フル出力の条
件で加速運転試験を行ない、試験後の耐摩環のトップリ
ング溝における外周面の最大溝幅増加量(最大溝幅−切
削加工により形成した溝幅)を測定することにより高温
耐摩耗性を評価し、また上記トップリング溝に嵌合され
たピストンリング(Fe−2.7%Si−3.5%Cの
組成をもった球状黒鉛鋳鉄製でCrメッキしたもの)の
上下面における最大摩耗深さを測定することにより相手
攻撃性を評価した。これらの測定結果を表2に示した。
【0037】
【表2】
【0038】表2に示される結果から、本発明複合耐摩
環1〜10は、いずれも最大溝幅増加量が小さいところ
から優れた高温耐摩耗性を示し、かつ相手攻撃性もきわ
めて小さいのに対して、比較耐摩環は十分な高温耐摩耗
性を具備しないために、トップリング溝の最大溝幅増加
量が大きくなって好ましくないことが明らかである。
【0039】実施例2 原料粉末として、平均粒径:55μmのアトマイズFe
粉末、表1に示される平均粒径および成分組成を有する
Cu−Ni合金粉末、平均粒径:18μmの黒鉛粉末を
用意し、さらに平均粒径:40μmを有し、Crが表3
に示される20〜80%の範囲内の所定量を含有し、残
部:Feおよび不可避不純物からなるFe−Cr合金粉
末、平均粒径:50μmを有し、Moが表3に示される
0.5〜15%の範囲内の所定量を含有し、残部:Fe
および不可避不純物からなるFe−Mo合金粉末を用意
した。
【0040】これら原料粉末を表3に示される配合組成
に配合し、潤滑材としてステアリン酸亜鉛を0.7%添
加してV型ミキサーにて30分間混合し、6ton/c
2の圧力で実施例1と同じ形状および寸法をもったリ
ング状圧粉体を作製し、この圧粉体を実施例1と同じ条
件で仮燒結し、得られたリング状仮燒結体の内側に前記
リングパイプをはめ込むことにより中間体を作製し、こ
の中間体をN2−10%H2 雰囲気中、温度:1140
℃に30分間保持の条件で焼結することにより表3に示
される成分組成を有する外輪環とその内部に内輪環が同
心円状に接合してなる冷却空洞を有する本発明複合耐摩
環11〜20をそれぞれ製造した。上記本発明複合耐摩
環11〜20の外輪環は、いずれもFeを主成分とする
Fe基合金相をCuを主成分とするCu基合金相で結合
してなる組織を有していた。
【0041】さらに、この発明の冷却空洞付きピストン
リング複合耐摩環の外輪環の組織を構成するFe基合金
相およびCu基合金相の成分含有量をEPMAにより測
定した結果、前記Fe基合金相はNi、CuおよびCを
含みさらにCrおよび/またはMoを含み、かつFeを
50重量%以上含んでおり、前記Cu基合金相はNi、
FeおよびCを含みさらにCrおよび/またはMoを含
み、かつCuを50重量%以上含んでおり、さらにFe
基合金相に含まれるNiおよびCの濃度並びにCrおよ
び/またはMoの濃度は、Cu基合金相に含まれるNi
およびCの濃度並びにCrおよび/またはMoの濃度よ
りも大であることが分かった。
【0042】ついで、上記の各種複合耐摩環を、実施例
1と同様にしてAl−Si系合金溶湯中に5分間浸漬の
前処理を施した状態で、それぞれ精密鋳造金型内に設置
し、これにAl−12.4%Si−1.12%Cu−
0.96%Mg−1.06%Niの組成をもったAl−
Si系合金溶湯を鋳造してピストン本体を形成すると共
に、前記複合耐摩環を鋳包み、ついで前記複合耐摩環の
外周面に沿って切削加工にて溝深さ:7mm×溝幅:3
mmの寸法のトップリング溝を形成することによりAl
−Si系合金製ピストンをそれぞれ製造した。
【0043】さらに、これらのピストンを実施例1と同
様に、排気量:8200ccの直列6気筒直噴ディーゼ
ルエンジンに組み込み、回転数:2900rpm、エン
ジンの冷却温度:95℃、運転モード:500時間連続
運転、負荷:フル出力の条件で加速運転試験を行ない、
試験後の複合耐摩環のトップリング溝における外周面の
最大溝幅増加量(最大溝幅−切削加工により形成した溝
幅)を測定することにより高温耐摩耗性を評価し、また
上記トップリング溝に嵌合されたピストンリング(Fe
−2.7%Si−3.5%Cの組成をもった球状黒鉛鋳
鉄製でCrメッキしたもの)の上下面における最大摩耗
深さを測定することにより相手攻撃性を評価し、これら
の測定結果を表4に示した。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】表4に示される結果から、本発明複合耐摩
環11〜20は、いずれもすぐれた高温耐摩耗性を示
し、かつ相手攻撃性もきわめて小さいのに対して、表2
のニレジスト鋳鉄からなる比較耐摩環は十分な高温耐摩
耗性を具備するものでないために、摩耗進行が著しいこ
とが明らかである。
【0047】実施例3 実施例2におけるFe−Mo合金粉末の代わりに平均粒
径:30μmを有し、Moが表5に示される15を超え
〜60%の範囲内の所定量を含有し、残部:Feおよび
不可避不純物からなるFe−Mo合金粉末を用意した以
外は、実施例2と同じ原料粉末を用意した。
【0048】これら原料粉末を表5に示される配合組成
に配合し、潤滑材としてステアリン酸亜鉛を0.7%添
加してV型ミキサーにて30分間混合し、実施例1と同
じ条件で焼結することにより表6に示される成分組成を
有し、実施例1と同じ形状および寸法を有する本発明複
合耐摩環21〜31をそれぞれ製造した。上記本発明複
合耐摩環21〜31は、いずれもFe基合金相をCu基
合金相で結合してなる組織を有し、素地中にMoを主成
分とする硬質粒子が分散していた。
【0049】さらに、この発明の冷却空洞付きピストン
リング複合耐摩環の外輪環組織のFe基合金相およびC
u基合金相の成分含有量をEPMAにより測定した結
果、前記Fe基合金相はNi、CuおよびCを含みさら
にCrおよび/またはMoを含みかつFeを50重量%
以上含んでおり、前記Cu基合金相はNi、Feおよび
Cを含みさらにCrおよび/またはMoを含みかつCu
を50重量%以上含んでおり、さらにFe基合金相に含
まれるNiおよびCの濃度並びにCrおよび/またはM
oの濃度は、Cu基合金相に含まれるNiおよびCの濃
度並びにCrおよび/またはMoの濃度よりも大である
ことが分かった。
【0050】ついで、上記の各種複合耐摩環を、実施例
1と同様にしてAl−Si系合金溶湯中に5分間浸漬の
前処理を施した状態で、それぞれ精密鋳造金型内に設置
し、これにAl−12.4%Si−1.12%Cu−
0.96%Mg−1.06%Niの組成をもったAl−
Si系合金溶湯を鋳造してピストン本体を形成すると共
に、前記複合耐摩環を鋳包み、ついで前記複合耐摩環の
外周面に沿って切削加工にて溝深さ:7mm×溝幅:3
mmの寸法のトップリング溝を形成することによりAl
−Si系合金製ピストンをそれぞれ製造した。
【0051】さらに、これらのピストンを実施例1と同
様に、排気量:8200ccの直列6気筒直噴ディーゼ
ルエンジンに組み込み、回転数:3500rpm、エン
ジンの冷却温度:95℃、運転モード:500時間連続
運転、負荷:フル出力の条件で加速運転試験を行ない、
試験後の複合耐摩環のトップリング溝における外周面の
最大溝幅増加量(最大溝幅−切削加工により形成した溝
幅)を測定することにより高温耐摩耗性を評価し、また
上記トップリング溝に嵌合されたピストンリング(Fe
−2.7%Si−3.5%Cの組成をもった球状黒鉛鋳
鉄製でCrメッキしたもの)の上下面における最大摩耗
深さを測定することにより相手攻撃性を評価し、これら
の測定結果を表6に示した。
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】表6に示される結果から、本発明複合耐摩
環21〜30は、いずれもすぐれた高温耐摩耗性を示
し、かつ相手攻撃性もきわめて小さいのに対して、表2
の比較耐摩環は十分な高温耐摩耗性を具備するものでな
いために、摩耗進行が著しいことが明らかである。
【0055】
【発明の効果】上述のように、この発明の冷却空洞付き
ピストンリング複合耐摩環は、鋼パイプからなる内輪環
が熱伝導性に優れかつ相手攻撃性の小さい鉄基燒結合金
からなる外輪環に隣接している構造を有するところか
ら、冷却性能に優れ、高温雰囲気下にあっても小さい相
手攻撃性ですぐれた高温耐摩耗性を発揮し、エンジンの
排気ガス規制に十分満足に対応することができ、かつエ
ンジンの高出力化および省燃費化の促進に寄与するなど
工業上有用な特性をもつものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の冷却空洞付きピストンリング複合耐
摩環の一部切欠き斜視図である。
【図2】この発明の冷却空洞付きピストンリング複合耐
摩環の製造方法を説明するための断面説明図である。
【図3】この発明の冷却空洞付きピストンリング複合耐
摩環の製造方法を説明するための断面説明図である。
【図4】この発明の冷却空洞付きピストンリング複合耐
摩環を組み込んだディーゼルエンジンのピストンを例示
する概略縦断面図である。
【図5】この発明の冷却空洞付きピストンリング複合耐
摩環の一部切欠き斜視図である。
【図6】この発明の冷却空洞付きピストンリング複合耐
摩環の一部切欠き斜視図である。
【図7】この発明の冷却空洞付きピストンリング複合耐
摩環の製造方法を説明するための断面説明図である。
【図8】従来のディーゼルエンジンのピストンを例示す
る概略縦断面図(a)および同要部縦断面図(b)であ
る。
【符号の説明】
1 ピストンリング耐摩環 2 ピストン鋳物本体 3 トップランド部 4 トップリング溝 5 ピストンリング 6 冷却空洞 7 冷却空洞 8 内輪環 9 外輪環 10 下金型 11 複合耐摩環 12 内部側壁 13 混合粉末 14 上金型 15 中間体 18 リングパイプ 19 リング状仮燒結体 25 中間体 29 リング状圧粉体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16J 9/22 F16J 9/22 9/26 9/26 B (72)発明者 森本 耕一郎 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社総合研究所内 (72)発明者 花田 久仁夫 東京都千代田区丸の内1−5−1 三菱マ テリアル株式会社部品モーター事業部内 (72)発明者 山本 英継 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 Fターム(参考) 3J044 AA02 AA08 BA03 BA09 CA07 DA09 4K018 AA29 BA14 BA20 DA11 JA29 KA09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼パイプからなる内輪環と鉄基焼結合金か
    らなる外輪環が同心円状に接合した構造を有することを
    特徴とする高温耐摩耗性および熱伝導性の優れた冷却空
    洞付きピストンリング複合耐摩環。
  2. 【請求項2】鋼パイプからなる内輪環と鉄基焼結合金か
    らなる外輪環が同心円状に接合した構造を有する冷却空
    洞付きピストンリング複合耐摩環であって、前記鉄基燒
    結合金からなる外輪環は、重量%で、Cu:11〜40
    %、Ni:0.5〜10%、C:0.001〜3%を含
    有し、残りがFeおよび不可避不純物からなる組成、並
    びにFeを主成分とするFe基合金相をCuを主成分と
    するCu基合金相により結合してなる組織を有する鉄基
    焼結合金で構成されていることを特徴とする高温耐摩耗
    性および熱伝導性の優れた冷却空洞付きピストンリング
    複合耐摩環。
  3. 【請求項3】前記Feを主成分とするFe基合金相は、
    Ni、CuおよびCを含みかつFeを50%以上含むF
    e基合金相であり、 前記Cuを主成分とするCu基合金相はNi、Feおよ
    びCを含みかつCuを50%以上含むCu基合金相であ
    り、 前記Fe基合金相に含まれるNiおよびCの濃度は、前
    記Cu基合金相に含まれるNiおよびCの濃度よりも大
    きいことを特徴とする請求項2記載の高温耐摩耗性およ
    び熱伝導性の優れた冷却空洞付きピストンリング複合耐
    摩環。
  4. 【請求項4】鋼パイプからなる内輪環と鉄基焼結合金か
    らなる外輪環が同心円状に接合した構造を有する冷却空
    洞付きピストンリング複合耐摩環であって、前記鉄基燒
    結合金からなる外輪環は、重量%で、Cu:11〜40
    %、Ni:0.5〜10%、C:0.001〜3%、C
    r:0.1〜10%を含有し、残りがFeおよび不可避
    不純物からなる組成、並びにFeを主成分とするFe基
    合金相をCuを主成分とするCu基合金相により結合し
    てなる組織を有する鉄基焼結合金で構成されていること
    を特徴とする高温耐摩耗性および熱伝導性の優れた冷却
    空洞付きピストンリング複合耐摩環。
  5. 【請求項5】前記Feを主成分とするFe基合金相は、
    Ni、Cu、CrおよびCを含みかつFeを50%以上
    含むFe基合金相であり、 前記Cuを主成分とするCu基合金相は、Ni、Fe、
    CrおよびCを含みかつCuを50%以上含むCu基合
    金相であり、 前記Fe基合金相に含まれるNi、CrおよびCの濃度
    は、前記Cu基合金相に含まれるNi、CrおよびCの
    濃度よりも大きいことを特徴とする請求項4記載の高温
    耐摩耗性および熱伝導性の優れた冷却空洞付きピストン
    リング複合耐摩環。
  6. 【請求項6】鋼パイプからなる内輪環と鉄基焼結合金か
    らなる外輪環が同心円状に接合した構造を有する冷却空
    洞付きピストンリング複合耐摩環であって、前記鉄基燒
    結合金からなる外輪環は、重量%で、Cu:11〜40
    %、Ni:0.5〜10%、C:0.001〜3%、M
    o:0.1〜15%を含有し、残りがFeおよび不可避
    不純物からなる組成、並びにFeを主成分とするFe基
    合金相をCuを主成分とするCu基合金相により結合し
    てなる組織を有する鉄基焼結合金で構成されていること
    を特徴とする高温耐摩耗性および熱伝導性の優れた冷却
    空洞付きピストンリング複合耐摩環。
  7. 【請求項7】前記Feを主成分とするFe基合金相は、
    Ni、Cu、MoおよびCを含みかつFeを50%以上
    含むFe基合金相であり、 前記Cuを主成分とするCu基合金相は、Ni、Fe、
    MoおよびCを含みかつCuを50%以上含むCu基合
    金相であり、 前記Fe基合金相に含まれるNi、MoおよびCの濃度
    は、前記Cu基合金相に含まれるNi、MoおよびCの
    濃度よりも大きいことを特徴とする請求項6記載の高温
    耐摩耗性および熱伝導性の優れた冷却空洞付きピストン
    リング複合耐摩環。
  8. 【請求項8】鋼パイプからなる内輪環と鉄基燒結合金か
    らなる外輪環が同心円状に接合した構造を有する冷却空
    洞付きピストンリング複合耐摩環であって、前記鉄基燒
    結合金からなる外輪環は、重量%で、Cu:11〜40
    %、Ni:0.5〜10%、C:0.001〜3%、M
    o:0.1〜15%、Cr:0.1〜10%を含有し、
    残りがFeおよび不可避不純物からなる組成、並びにF
    eを主成分とするFe基合金相をCuを主成分とするC
    u基合金相により結合してなる組織を有する鉄基焼結合
    金で構成されていることを特徴とする高温耐摩耗性およ
    び熱伝導性の優れた冷却空洞付きピストンリング複合耐
    摩環。
  9. 【請求項9】前記Feを主成分とするFe基合金相は、
    Ni、Cu、Mo、CrおよびCを含みかつFeを50
    %以上含むFe基合金相であり、 前記Cuを主成分とするCu基合金相は、Ni、Fe、
    Mo、CrおよびCを含みかつCuを50%以上含むC
    u基合金相であり、 前記Fe基合金相に含まれるNi、Mo、CrおよびC
    の濃度は、前記Cu基合金相に含まれるNi、Mo、C
    rおよびCの濃度よりも大きいことを特徴とする請求項
    8記載の高温耐摩耗性および熱伝導性の優れた冷却空洞
    付きピストンリング複合耐摩環。
  10. 【請求項10】前記請求項6,7,8または9記載のM
    oを含む鉄基燒結合金からなる外輪環は、Feを主成分
    とするFe基合金相をCuを主成分とするCu基合金相
    により結合してなる素地中にMoを主成分とした硬質粒
    子が均一分散した組織を有することを特徴とする高温耐
    摩耗性および熱伝導性の優れた冷却空洞付きピストンリ
    ング複合耐摩環。
  11. 【請求項11】前記内輪環を構成する鋼パイプは、ステ
    ンレス鋼パイプであることを特徴とする請求項1、2、
    4、6または8記載の高温耐摩耗性および熱伝導性の優
    れた冷却空洞付きピストンリング複合耐摩環。
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