JP2001105903A - 移動体と燃料供給装置並びに燃料供給システム - Google Patents

移動体と燃料供給装置並びに燃料供給システム

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JP2001105903A
JP2001105903A JP31417299A JP31417299A JP2001105903A JP 2001105903 A JP2001105903 A JP 2001105903A JP 31417299 A JP31417299 A JP 31417299A JP 31417299 A JP31417299 A JP 31417299A JP 2001105903 A JP2001105903 A JP 2001105903A
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JP
Japan
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fuel
moving body
gasoline
fuel supply
methanol
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JP31417299A
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Atsushi Tabata
淳 田端
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Toyota Motor Corp
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料補給の動作を誤ることで生じる不都合を
防止する。 【解決手段】 エンジン10と燃料電池装置60とを搭
載するハイブリッド車両は、エンジン10の燃料を貯蔵
するガソリンタンク35と燃料電池装置60の燃料を貯
蔵するメタノールタンク61とを搭載する。このハイブ
リッド車両の外壁面には、ガソリンタンク35に連通す
るガソリン補給口42と、メタノールタンク61に連通
するメタノール補給口44とを備える燃料供給口40が
設けられている。ここで、ガソリン補給口42とメタノ
ール補給口44とは、互いに異なる形状を成しており、
互換性が無く、非所望の燃料を供給する装置と接続して
しまうことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体と燃料供給
装置並びに燃料供給システムに関し、詳しくは、駆動エ
ネルギを発生するために複数種の燃料を用いる移動体
と、該移動体に複数種の燃料を供給する燃料供給装置
と、移動体と燃料供給装置とからなる燃料供給システム
とに関する。
【0002】
【従来の技術】移動体を駆動するために用いる駆動エネ
ルギ源には、車両において広く用いられているガソリン
エンジンを初めとして種々のものが知られている。ガソ
リンエンジンを駆動エネルギ源とする場合には、エンジ
ンと共に燃料タンクを搭載し、この燃料タンクに充分量
のガソリンを貯蔵することによって、移動体が連続走行
可能な距離を確保している。このような駆動エネルギ源
の中には、例えば、実開平1−85454号公報に記載
されているように、複数種の燃料を必要とするものも知
られている。この公報には、アルコール混合燃料用のエ
ンジンが開示されており、このエンジンに対して、アル
コール混合ガソリンを貯蔵する燃料タンクと、アルコー
ルを貯蔵する燃料タンクとが接続されている。アルコー
ル混合燃料用のエンジンを駆動する際には、上記2つの
燃料タンク中から供給される燃料の混合比を制御し、ア
ルコールとガソリンの混合比を所望の値に調節してい
る。このような駆動エネルギを搭載する移動体では、各
々の燃料タンクに対して、アルコール混合ガソリンある
いはアルコールをそれぞれ補給する必要がある。
【0003】また、近年、エンジンと電動機とを備える
ハイブリッド車両が種々提案されている。このようなハ
イブリッド車両は複数の駆動エネルギ源を備えているた
め、各々の駆動エネルギ源を運転するために、それぞれ
異なる燃料を用意する必要があるものが知られている。
例えば、メタノールを改質して生成される水素リッチガ
スを燃料とする燃料電池と、ガソリンエンジンとを駆動
エネルギ源として搭載する車両では、それぞれの駆動エ
ネルギ源に燃料を供給するために、メタノールを貯蔵す
る燃料タンクと、ガソリンを貯蔵する燃料タンクとを備
えている。各々の燃料タンクに、メタノールあるいはガ
ソリンを補給することによって、車両の走行を続行する
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、移動体
に対してこのように複数種の燃料を補給する際の誤供給
を防ぐ簡素な構成は実現されていない。本発明の移動体
および燃料供給装置並びに燃料供給システムは、こうし
た問題を解決するため、次の構成を採った。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の第1の移動体は、駆動エネルギを発生するために
複数種の燃料を用い、該複数種の燃料をそれぞれ別個に
貯蔵するための複数の燃料貯蔵手段を搭載する移動体で
あって、前記燃料を供給する燃料供給装置と接続して、
該燃料供給装置から供給される前記燃料を、該燃料を貯
蔵すべき燃料貯蔵手段に導く燃料供給口を備え、該燃料
供給口は、前記複数の燃料貯蔵手段のそれぞれに対応し
て設けられ、各々がその対応する燃料貯蔵手段と連通す
る複数の開口部を備え、該複数の開口部は、互いに異な
る形状を成していることを要旨とする。
【0006】以上のように構成された本発明の第1の移
動体は、駆動エネルギを発生するために複数種の燃料を
用い、該複数種の燃料をそれぞれ別個に貯蔵するための
複数の燃料貯蔵手段を搭載する。この移動体が備える燃
料供給口は、前記燃料を供給する燃料供給装置と接続し
て、該燃料供給装置から供給される前記燃料を、該燃料
を貯蔵すべき燃料貯蔵手段に導く。また、この燃料供給
口には、前記複数の燃料貯蔵手段のそれぞれに対応して
開口部が備えられており、この複数の開口部は、各々が
その対応する燃料貯蔵手段と連通し、互いに異なる形状
を成している。
【0007】このような本発明の第1の移動体によれ
ば、複数種の燃料のいずれかを貯蔵する複数の燃料貯蔵
手段にそれぞれ連通する複数の開口部が、互いに異なる
形状を成しているため、移動体に対して燃料の補給を行
なう際に、所定の燃料を供給する燃料供給装置と接続す
べき開口部を容易に判別できる。特に、上記複数の開口
部のそれぞれの形状を、対応する燃料を供給する燃料供
給装置とのみ接続可能な形状にすれば、移動体が備える
どの燃料貯蔵手段に対しても、確実に所望の燃料を補給
することができる。
【0008】このような本発明の第1の移動体におい
て、前記燃料供給口は、前記移動体の外壁面の所定の位
置に、前記複数の開口部を互いに近接して設けてなり、
前記複数の開口部を覆う単一の蓋体を有することとして
もよい。
【0009】このような構成とすれば、複数種の燃料の
補給を同時に行なう際に、一カ所の燃料補給口の近傍で
燃料補給の動作を行なうことができ、燃料補給に関わる
動作を簡素化することができる。また、複数の開口部が
単一の蓋体を有することによって、蓋体の開閉に関わる
構造が一つで済み、燃料供給口に関わる構造の部品点数
を削減して構造を簡素化することができる。
【0010】このような移動体は、単一の操作系によっ
て前記蓋体を移動させることとしてもよい。
【0011】また、本発明の第1の移動体は、前記複数
種の燃料のうちのいずれかの燃料の供給を受けて前記移
動体を駆動するエネルギを発生する駆動エネルギ発生装
置を複数備え、該複数のエネルギ発生装置のうちの少な
くとも一つは、前記複数の燃料貯蔵手段のうちの少なく
とも一つからは燃料の供給を受けないこととしてもよ
い。
【0012】このような移動体では、上記したように複
数の開口部のそれぞれが異なる形状を成すため、燃料貯
蔵手段への燃料供給作業にあたり適切な供給口を容易に
判別できる。
【0013】本発明の第2の移動体は、駆動エネルギを
発生するために複数種の燃料を用い、該複数種の燃料を
それぞれ別個に貯蔵するための複数の燃料貯蔵手段を搭
載する移動体であって、前記複数の燃料貯蔵手段のそれ
ぞれに対応して設けられ、外部から供給された燃料を、
対応する燃料貯蔵手段に導く複数の流路と、前記複数の
流路の内、少なくとも一つの流路において、該流路を通
過する燃料の種類に関する情報を検知する検知手段とを
備えることを要旨とする。
【0014】以上のように構成された本発明の第2の移
動体は、駆動エネルギを発生するために複数種の燃料を
用い、該複数種の燃料をそれぞれ別個に貯蔵するための
複数の燃料貯蔵手段を搭載する。前記複数の燃料貯蔵手
段に対しては、それぞれに対応して設けられた複数の流
路によって、外部から供給された燃料が導かれる。前記
複数の流路の内、少なくとも一つの流路においては、該
流路を通過する燃料の種類に関する情報が検知される。
【0015】このような本発明の第2の移動体によれ
ば、燃料の種類に関する情報を検知する対象となる流路
を通過して対応する燃料貯蔵手段に導かれた燃料が、所
望の種類の燃料か否かを判別することが可能となる。非
所望の種類の燃料が流路を通過した場合には、使用者が
これを視認可能となるように表示したり、警告音を発し
たりする構成とすることが望ましく、これによって、誤
った燃料を供給したことを使用者は直ちに認識すること
が可能となる。
【0016】本発明の第2の移動体において、前記複数
の燃料貯蔵手段に貯蔵された前記複数種の燃料のうちの
いずれかの供給を受けて、前記移動体を駆動するエネル
ギを発生する複数の駆動エネルギ発生装置と、前記検知
手段の検知結果に基づいて、前記流路を通過する燃料
が、該流路に対応する燃料貯蔵手段に貯蔵すべき燃料で
あるか否かを判定する燃料種判定手段と、前記燃料種判
定手段が、前記流路に対応する燃料貯蔵手段に貯蔵すべ
き燃料ではない燃料が前記流路を通過したと判定したと
きには、前記流路に対応する燃料貯蔵手段から燃料の供
給を受ける前記駆動エネルギ発生装置によるエネルギの
発生を禁止する禁止手段とを備えることとしてもよい。
【0017】このような構成とすれば、所定の燃料貯蔵
手段に対して供給された燃料が非所望の燃料であると判
断されたときには、この燃料貯蔵手段から燃料を供給さ
れる駆動エネルギ発生装置によるエネルギの発生を禁止
するため、非所望の燃料を用いて駆動エネルギ発生装置
を作動させることによって不都合が生じるのを防止、あ
るいは軽減することができる。なお、このように、いず
れかの燃料貯蔵手段に対して非所望の燃料が補給された
ときに、他の燃料貯蔵手段には所望の燃料が貯蔵されて
いるときには、他の燃料貯蔵手段から燃料の供給を受け
る駆動エネルギ発生装置によって駆動エネルギを発生さ
せることとしてもよい。これによって、所定の燃料貯蔵
手段に対して非所望の燃料が補給されたときにも、移動
体を駆動することが可能となる。
【0018】本発明の燃料供給口は、駆動エネルギを発
生するために複数種の燃料を用い、該複数種の燃料をそ
れぞれ別個に貯蔵するための複数の燃料貯蔵手段を搭載
する移動体に設けられ、前記燃料を供給する燃料供給装
置と接続して、該燃料供給装置から供給される前記燃料
を、該燃料を貯蔵すべき燃料貯蔵手段に導く燃料供給口
であって、前記複数種の燃料のそれぞれに対応して設け
られる複数の開口部を備え、該複数の開口部は、互いに
異なる形状を成していることを要旨とする。
【0019】このような燃料供給口は、駆動エネルギを
発生するために複数種の燃料を用い、該複数種の燃料を
それぞれ別個に貯蔵するための複数の燃料貯蔵手段を搭
載する移動体に設けられ、前記燃料を供給する燃料供給
装置と接続して、該燃料供給装置から供給される前記燃
料を、該燃料を貯蔵すべき燃料貯蔵手段に導く。この燃
料供給口が備える複数の開口部は、前記複数種の燃料の
それぞれに対応して設けられており、互いに異なる形状
を成している。
【0020】このような燃料供給口によれば、この燃料
供給口を上記移動体に設け、燃料供給口が備える複数の
開口部のそれぞれを、対応する前記燃料貯蔵手段と連通
させることによって、本発明の移動体を構成し、既述し
た効果を得ることができる。
【0021】本発明の燃料供給装置は、駆動エネルギを
発生するために複数種の燃料を用いる移動体に対して、
前記複数種の燃料のうちの少なくとも2種の燃料を供給
する燃料供給装置であって、前記移動体に対して前記燃
料を供給可能となるように、前記移動体に接続する接続
部を備え、該接続部は、前記燃料供給装置から前記移動
体に供給される前記燃料のそれぞれに対応して、互いに
独立して設けられた複数の吐出口を備え、該複数の吐出
口の各々は、対応する前記燃料をそれぞれ吐出すると共
に、互いに異なる形状に形成されていることを要旨とす
る。
【0022】以上のように構成された本発明の燃料供給
装置は、駆動エネルギを発生するために複数種の燃料を
用いる移動体に対して、前記複数種の燃料のうちの少な
くとも2種の燃料を供給する。この燃料供給装置おい
て、前記移動体に対して前記燃料を供給可能となるよう
に設けられた接続部は、前記燃料供給装置から前記移動
体に供給される前記燃料のそれぞれに対応して、互いに
独立して設けられた複数の吐出口を備え、これら複数の
吐出口の各々は、対応する前記燃料をそれぞれ吐出する
と共に、互いに異なる形状に形成されている。
【0023】このような燃料供給装置によれば、前記燃
料をそれぞれ吐出する複数の吐出口が互いに異なる形状
に形成されているため、移動体に対して燃料の補給を行
なう際に、移動体が搭載する所定の燃料を貯蔵する手段
と連通して設けられ、所定の燃料の供給を受けるために
移動体に設けられた開口部と接続すべき吐出口を容易に
判別することができる。特に、上記複数の吐出口のそれ
ぞれの形状を、対応する燃料の供給を受ける移動体側の
開口部とのみ接続可能な形状にすれば、所望の燃料を所
定の開口部を介して確実に移動体に供給することができ
る。
【0024】本発明の燃料供給システムは、駆動エネル
ギを発生するために複数種の燃料を用い、該複数種の燃
料をそれぞれ別個に貯蔵するための複数の燃料貯蔵手段
を搭載する移動体に対して、燃料供給装置によって前記
複数種の燃料を供給する燃料供給システムであって、前
記燃料供給装置は、前記複数種の燃料をそれぞれ別個に
前記移動体に対して供給するための複数の吐出口を備
え、前記移動体は、前記燃料貯蔵手段のそれぞれに対応
して、該燃料貯蔵手段に連通し、前記複数の吐出口のい
ずれかと接続可能な複数の開口部を備え、前記複数の吐
出口と前記複数の開口部とは、対応する燃料が異なる場
合には、互いに接続不能となるように形成されているこ
とを要旨とする。
【0025】以上のように構成された燃料供給システム
は、駆動エネルギを発生するために複数種の燃料を用
い、該複数種の燃料をそれぞれ別個に貯蔵するための複
数の燃料貯蔵手段を搭載する移動体に対して、燃料供給
装置によって前記複数種の燃料を供給する。ここで、前
記燃料供給装置は、前記複数種の燃料をそれぞれ別個に
前記移動体に対して供給するための複数の吐出口を備え
ており、前記移動体は、前記燃料貯蔵手段のそれぞれに
対応して、該燃料貯蔵手段に連通し、前記複数の吐出口
のいずれかと接続可能な複数の開口部を備えている。こ
のような前記複数の吐出口と前記複数の開口部とは、対
応する燃料が異なる場合には、互いに接続不能となって
いる。
【0026】このような燃料供給システムによれば、補
給したい燃料に対応する吐出口と開口部とを容易に判別
できる。したがって、複数種の燃料を搭載する移動体に
対して燃料の補給を行なう動作を、よりスムーズにする
ことができる。
【0027】本発明の燃料供給システムにおいて、前記
移動体が備える前記複数の開口部は、前記移動体の外壁
面の所定の位置において、互いに近接して設けられてお
り、前記移動体は、前記複数の開口部を覆う単一の蓋体
をさらに備えることとしてもよい。
【0028】このような燃料供給システムによれば、複
数種の燃料の補給を同時に行なう際に、一カ所の燃料補
給口の近傍で燃料補給の動作を行なうことができ、燃料
補給に関わる動作を簡素化することができる。また、複
数の開口部が単一の蓋体を有することによって、蓋体の
開閉に関わる構造が一つで済み、燃料供給口に関わる構
造の部品点数を削減して移動体の構造を簡素化すること
ができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明の実施の形態を
実施例に基づき説明する。 (1)装置の構成:図1は本実施例のハイブリッド車両
を表わす概略構成図である。本実施例のハイブリッド車
両は、エンジン10とモータ20とを動力源として備え
ている。また、このモータ20に対して駆動のための電
気エネルギを供給するために、燃料電池装置60および
バッテリ50を備えている。そのため、本実施例のハイ
ブリッド車両は、これらエンジン10および燃料電池装
置60を駆動するための燃料を貯蔵するために、ガソリ
ンタンク35およびメタノールタンク61を備えてい
る。また、本実施例のハイブリッド車両は、図1に示す
ように、このガソリンタンク35およびメタノールタン
ク61にガソリンおよびメタノールを補給するために、
ハイブリッド車両の車体に設けた燃料供給口40を備え
ている。燃料供給口40の構成は、さらに図3にも示し
た。本実施例のハイブリッド車両は、この燃料供給口4
0の構成にその特徴を有しているが、最初に、図1に基
づいて、ハイブリッド車両の全体構成について説明す
る。
【0030】図示する通り、本実施例のハイブリッド車
両の動力系統は、上流側からエンジン10、入力クラッ
チ18、モータ20、トルクコンバータ30、および変
速機100を直列に結合した構成を有している。即ち、
エンジン10のクランクシャフト12は、入力クラッチ
18を介してモータ20に結合している。入力クラッチ
18をオン・オフすることによって、エンジン10から
モータ20へ動力が伝達される状態と、エンジン10か
らモータ20への動力の伝達が遮断された状態とを切り
替えることができる。モータ20の出力軸13は、ま
た、トルクコンバータ30にも結合している。トルクコ
ンバータの出力軸14は変速機100に結合している。
変速機100の出力軸15は、ディファレンシャルギヤ
16を介して車軸17に結合している。以下、それぞれ
の構成要素について順に説明する。
【0031】エンジン10は通常のガソリンエンジンで
ある。但し、エンジン10は、ガソリンと空気の混合気
をシリンダに吸い込むための吸気バルブ、および燃焼後
の排気をシリンダから排出するための排気バルブの開閉
タイミングを、ピストンの上下運動に対して相対的に調
整可能な機構を有している(以下、この機構をVVT機
構と呼ぶ)。VVT機構の構成については、周知である
ため、ここでは詳細な説明を省略する。エンジン10
は、ピストンの上下運動に対して各バルブが遅れて閉じ
るように開閉タイミングを調整することにより、いわゆ
るポンピングロスを低減することができる。この結果、
エンジン10をモータリングする際にモータ20から出
力すべきトルクを低減させることもできる。ガソリンを
燃焼して動力を出力する際には、VVT機構は、エンジ
ン10の回転数に応じて最も燃焼効率の良いタイミング
で各バルブが開閉するように制御される。また、エンジ
ン10は、ガソリンタンク35からガソリンの供給を受
ける。ガソリンタンク35には容量センサ35aが設け
られており、このガソリンタンク35にガソリンを補給
するために燃料供給口40が設けられているが、この燃
料供給口40の構成については後述する。
【0032】モータ20は、三相の同期モータであり、
外周面に複数個の永久磁石を有するロータ22と、回転
磁界を形成するための三相コイルが巻回されたステータ
24とを備える。モータ20はロータ22に備えられた
永久磁石による磁界とステータ24の三相コイルによっ
て形成される磁界との相互作用により回転駆動する。ま
た、ロータ22が外力によって回転させられる場合に
は、これらの磁界の相互作用により三相コイルの両端に
起電力を生じさせる。なお、モータ20には、ロータ2
2とステータ24との間の磁束密度が円周方向に正弦分
布する正弦波着磁モータを適用することも可能である
が、本実施例では、比較的大きなトルクを出力可能な非
正弦波着磁モータを適用した。
【0033】モータ20の電源としては、バッテリ50
と燃料電池装置60とが備えられている。但し、主電源
は燃料電池装置60である。バッテリ50は、燃料電池
装置60が故障した場合や、充分な電力を出力すること
ができない過渡的な運転状態にある場合(例えば、燃料
電池装置60の始動時)などに、これを補完するようモ
ータ20に電力を供給する電源として使用される。バッ
テリ50の電力は、主として、ハイブリッド車両の制御
を行う制御ユニット70や照明装置などの電力機器に供
給される。
【0034】モータ20と各電源との間には、接続状態
を切り替えるための切り替えスイッチ84が設けられて
いる。切り替えスイッチ84は、バッテリ50,燃料電
池装置60,モータ20の3者間の接続状態を任意に切
り替えることができる。ステータ24は、切り替えスイ
ッチ84および駆動回路51を介してバッテリ50に電
気的に接続される。また、ステータ24は、切り替えス
イッチ84および駆動回路52を介して燃料電池装置6
0に接続される。駆動回路51,52は、それぞれトラ
ンジスタインバータで構成されており、モータ20の三
相それぞれに対して、ソース側とシンク側の2つを一組
としてトランジスタが複数備えられている。これらの駆
動回路51,52は、制御ユニット70と電気的に接続
されている。制御ユニット70が駆動回路51,52の
各トランジスタのオン・オフの時間をPWM制御する
と、バッテリ50および燃料電池装置60を電源とする
擬似三相交流がステータ24の三相コイルに流れ、モー
タ20において回転磁界が形成される。モータ20は、
このような回転磁界の作用によって、先に説明した通り
電動機または発電機として機能する。
【0035】図4は、モータ20の電源として働く燃料
電池装置60の概略構成を示す説明図である。燃料電池
装置60は、メタノールを貯蔵するメタノールタンク6
1、水を貯蔵する水タンク62、燃焼ガスを発生するバ
ーナ63、空気の圧縮を行なう圧縮機64、バーナ63
と圧縮機64とを併設した蒸発器65、改質反応により
燃料ガスを生成する改質器66、燃料ガス中の一酸化炭
素(CO)濃度を低減するCO低減部67、電気化学反
応により起電力を得る燃料電池60Aを主な構成要素と
する。これらの各部の動作は、制御ユニット70により
制御される。
【0036】燃料電池60Aは、固体高分子電解質型の
燃料電池であり、電解質膜、カソード、アノード、およ
びセパレータとを備える単セルを複数積層して構成され
ている。電解質膜は、例えばフッ素系樹脂などの固体高
分子材料で形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜で
ある。カソードおよびアノードは、共に炭素繊維を織成
したカーボンクロスにより形成されている。セパレータ
は、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボ
ンなど、ガス不透過性を有する導電性部材により形成さ
れている。また、このセパレータは、上記カソードおよ
びアノードとの間に、酸化ガスおよび燃料ガスの流路を
形成する。
【0037】燃料電池装置60の各構成要素は次の通り
接続されている。メタノールタンク61は所定の流路に
よって蒸発器65に接続されている。この流路の途中に
設けられたポンプP2は、原燃料であるメタノールの流
量を調整しつつ、メタノールを蒸発器65に供給する。
水タンク62も同様に所定の流路によって蒸発器65に
接続されている。この流路の途中に設けられたポンプP
3は、水の流量を調整しつつ、これを蒸発器65に供給
する。なお、メタノールの流路と水の流路とは、それぞ
れポンプP2,P3の下流側で一つの流路に合流し、蒸
発器65に接続される。
【0038】蒸発器65は、供給されたメタノールと水
とを気化させる。蒸発器65には、バーナ63と圧縮機
64とが併設されている。蒸発器65は、バーナ63か
ら供給される燃焼ガスによってメタノールと水とを沸
騰、気化させる。ここで、メタノールタンク61と蒸発
器65とを接続する上記流路は、途中で分岐して、バー
ナ63とも接続している。この分岐した流路には、ポン
プP1が設けられており、これによってバーナ63に供
給されるメタノール量が調節される。バーナ63には、
燃焼の燃料として、上記メタノールに加えて、燃料電池
60Aでの電気化学反応で消費されずに残った燃料排ガ
スも供給される。バーナ63は、メタノールと燃料排ガ
スのうち、後者を主として燃焼させる。バーナ63の燃
焼温度は、センサT1の出力に基づいて制御されてお
り、約800℃から1000℃に保たれる。バーナ63
の燃焼ガスは、蒸発器65に移送される際にタービンを
回転させ、圧縮機64を駆動する。圧縮機64は、燃料
電池装置60の外部から空気を取り込んでこれを圧縮
し、この圧縮空気を燃料電池60Aのカソード側に供給
する。
【0039】蒸発器65と改質器66とは所定の流路で
接続されており、蒸発器65で得られた原燃料ガス、即
ちメタノールと水蒸気との混合ガスは、この流路を介し
て改質器66に供給される。改質器66は、内部に改質
触媒を備えており、供給されたメタノールと水とからな
る原燃料ガスを改質して水素リッチな燃料ガスを生成す
る。また、蒸発器65と改質器66とを接続する流路の
途中には、温度センサT2が設けられており、この流路
を通過する上記混合ガスの温度が通常約250℃の所定
値になるように、バーナ63に供給するメタノール量が
制御される。改質器66では、混合ガスが蒸発器65か
ら持ち込んだ熱を利用して水蒸気改質反応が行なわれ
る。なお、本実施例の改質器66では、メタノールから
水素リッチガスを生成する際に、水蒸気改質反応に加え
て酸化反応も同時に進行し、この酸化反応によっても熱
を発生させる。そのため、この酸化反応に必要な酸素を
供給するために、改質器66には外部から空気を供給す
るためのブロワ68が併設されている。
【0040】改質器66とCO低減部67とは所定の流
路によって接続されており、改質器66で生成された水
素リッチな燃料ガスは、CO低減部67に供給される。
所定の触媒下で主に水蒸気改質反応によって水素リッチ
ガスを生成する改質器66から排出される燃料ガス中に
は、通常は一定量の一酸化炭素(CO)が含まれる。C
O低減部67は、この燃料ガス中の一酸化炭素濃度を低
減させる。固体高分子型の燃料電池では、燃料ガス中に
含まれる一酸化炭素が、アノードにおける反応を阻害し
て燃料電池の性能を低下させてしまうからである。CO
低減部67は、燃料ガス中の一酸化炭素を酸化すること
により、一酸化炭素濃度を低減させる。
【0041】CO低減部67と燃料電池60Aとは所定
の流路によって接続されており、一酸化炭素濃度が低減
された水素リッチな燃料ガスは、この流路を介して燃料
電池60Aのアノード側に供給され、電気化学反応に利
用される。また、先に説明した通り、燃料電池60Aの
カソード側には、圧縮機64で圧縮された空気が供給さ
れている。この圧縮空気は、酸化ガスとして燃料電池6
0Aのカソード側で電気化学反応に利用される。以下
に、燃料電池60で進行する電気化学反応を示す。
(1)式はアノード側における反応、(2)式はカソー
ド側における反応を示し、電池全体では(3)式に示す
反応が進行する。
【0042】 H2 → 2H++2e- …(1) (1/2)O2+2H++2e- → H2O …(2) H2+(1/2)O2 → H2O …(3)
【0043】以上の構成を有する燃料電池装置60は、
メタノールと水を原燃料として電気化学反応によって電
力を供給することができる。本実施例では、メタノール
タンク61,水タンク62内のメタノールおよび水の残
量に応じて、燃料電池の運転状態を制御する。このよう
な制御を実現するため、それぞれのタンクには、容量セ
ンサ61a,62aが設けられている。図1では記載を
省略しているが、これら容量センサ61a,62aは制
御ユニット70に接続しており、メタノールおよび水の
残量に関する情報が制御ユニット70に入力される。ま
た、図1では、燃料電池装置60とメタノールタンク6
1とは別個に表わしているが、図4に示すとおり、メタ
ノールタンク61は、燃料電池装置60に含まれる部材
である。さらに、図1および図4では図示を省略してい
るが、燃料電池60Aは、その内部に冷却水を循環させ
る冷却装置を備えている。燃料電池60A内で上記した
電気化学反応が進行する際には発熱を伴うが、この冷却
装置によって、燃料電池60Aの運転温度を所定の温度
範囲内に保っている。
【0044】上記した電気化学反応の進行に伴い、メタ
ノールタンク61中のメタノールが消費されるため、本
実施例のハイブリッド車両では、メタノールタンク61
に対するメタノールの補給が行なわれる。メタノールタ
ンク61にメタノールを補給するために燃料供給口40
が設けられているが、この燃料供給口40の構成につい
ては、後に詳しく説明する。
【0045】燃料電池装置60において発電を行なう際
には、上記メタノールと共に、水タンク62に貯蔵され
る水も消費される。ここで、既述した(2)に示したよ
うに、電気化学反応が進行する際には、カソード側にお
いて水が生じる。カソード側で生じた生成水は、酸化ガ
ス中に気化して燃料電池60Aから排出されるが、本実
施例のハイブリッド車両では、燃料電池60Aから排出
される酸化ガスの流路において凝縮器を設け(図示せ
ず)、酸化ガス中の生成水を回収して、再び水タンク6
2に貯蔵して電気化学反応のために用いる。水タンク6
2に対する外部からの水の補給は、このように酸化ガス
から生成水を回収するだけでは不足する分を補うことと
すればよい。もとより、上記したような凝縮器を設け
ず、水タンク62に供給される水は、すべて外部から補
給することとしてもよい。
【0046】なお、以下の説明では、特に断わる場合を
除いて、燃料電池での発電に使用されるメタノールおよ
び水を総称してFC燃料と呼ぶものとする。両者の容量
は常に同一とは限らない。以下の説明においてFC燃料
量というときは、燃料電池での発電に制約を与える側の
容量を意味するものとする。つまり、メタノールおよび
水のうち、発電を継続した場合に先に不足する側の容量
を意味するものとする。
【0047】バッテリ50は、既述したように補助的な
電源であり、制御ユニット70や照明装置などの電力機
器に電力を供給する以外は、主に、燃料電池の始動時な
どにモータ20に対して電力を補うために用いられる。
バッテリとしては、鉛蓄電池や、ニッケル−カドミウム
蓄電池、ニッケル−水素蓄電池、リチウム2次電池など
種々の2次電池を用いることができる。このバッテリ5
0の容量は、燃料電池の始動時にその暖機を行なう間、
燃料電池を電源として走行すべき後述する運転状態(後
述する図7におけるMG領域)において、モータ20を
駆動する電源となりうる大きさとした。
【0048】トルクコンバータ30は、流体を利用した
周知の動力伝達機構である。ここでは、トルクコンバー
タ30の入力軸、即ちモータ20の出力軸13と、トル
クコンバータ30の出力軸14との間で、一方の回転軸
から他方の回転軸へと動力が伝達される。トルクコンバ
ータ30にはさらにロックアップクラッチが設けられて
おり、これによって、両回転軸が互いに滑りをもって回
転可能である状態と、両回転軸が滑りを生じないよう結
合された状態とが切り替えられる。ロックアップクラッ
チのオン・オフは制御ユニット70により制御される。
【0049】変速機100は、内部に複数のギヤ、クラ
ッチ、ワンウェイクラッチ、ブレーキ等を備え、変速比
を切り替えることによってトルクコンバータ30の出力
軸14のトルクおよび回転数を変換して出力軸15に伝
達可能な機構である。本実施例では前進5段、後進1段
の変速段を実現可能な変速機を適用した。変速機100
の変速段は、制御ユニット70が車速等に応じて設定す
る。運転者は、車内に備えられたシフトレバーを手動で
操作し、シフトポジションを選択することによって、使
用される変速段の範囲を変更することが可能である。な
お、変速機100における変速比の切り替えに関わる種
々のクラッチやブレーキは、それぞれ、油圧によって係
合および開放する。詳細な図示は省略したが、変速機1
00は、作動を可能とする油圧配管および油圧を制御す
るためのソレノイドバルブ等が設けられた油圧制御部1
04を備えており、これによって上記油圧が制御され
る。さらに変速機100は、電動式の油圧ポンプ102
を備えており、この油圧ポンプ102が、上記クラッチ
およびブレーキを作動させるための作動油を供給する。
本実施例のハイブリッド車両では、制御ユニット70が
油圧制御部104内のソレノイドバルブ等に制御信号を
出力することによって、各クラッチおよびブレーキの作
動を制御する。
【0050】本実施例のハイブリッド車両では、エンジ
ン10などの動力源から出力される動力は、補機の駆動
にも用いられる。図1に示す通り、エンジン10には補
機駆動装置82が結合されている。補機には、エアコン
のコンプレッサやパワーステアリング用のポンプ等が含
まれる。ここでは、エンジン10の動力を利用して駆動
される補機類をまとめて補機駆動装置82として示し
た。補機駆動装置82は、具体的にはエンジン10のク
ランクシャフトにプーリやベルトを介して結合されてお
り、クランクシャフトの回転動力によって駆動される。
【0051】補機駆動装置82には、また、補機駆動用
モータ80も結合されている。補機駆動用モータ80
は、切り替えスイッチ83を介して燃料電池装置60お
よびバッテリ50に接続されている。補機駆動用モータ
80は、モータ20と同様の構成を有しており、エンジ
ン10の動力によって運転され、発電を行うことができ
る。補機駆動用モータ80で発電された電力はバッテリ
50に充電することができる。また、補機駆動用モータ
80は、バッテリ50および燃料電池装置60から電力
の供給を受けて力行することもできる。本実施例のハイ
ブリッド車両は、後述する通り、所定の条件下では、エ
ンジン10の運転が停止される。補機駆動用モータ80
を力行すれば、エンジン10が停止している時でも補機
駆動装置82を駆動することができる。もとより、エン
ジン10が停止している場合には、入力クラッチ18を
オンにして、モータ20の動力で補機駆動装置82を駆
動するものとしてもよい。補機駆動用モータ80で補機
を駆動する際には、負担を軽減するために、エンジン1
0と補機駆動装置82との間の補機クラッチ19を解放
する。
【0052】本実施例のハイブリッド車両では、エンジ
ン10、モータ20、トルクコンバータ30、変速機1
00、補機駆動用モータ80等の運転を制御ユニット7
0が制御している(図1参照)。制御ユニット70は、
内部にCPU、RAM,ROM等を備えるワンチップ・
マイクロコンピュータであり、ROMに記録されたプロ
グラムに従い、CPUが後述する種々の制御処理を行
う。制御ユニット70には、かかる制御を実現するため
に種々の入出力信号が接続されている。図5は制御ユニ
ット70に対する入出力信号の結線を示す説明図であ
る。図中の左側に制御ユニット70に入力される信号を
示し、右側に制御ユニット70から出力される信号を示
す。
【0053】制御ユニット70に入力される信号は、種
々のスイッチおよびセンサからの信号である。このよう
な信号としては、燃料電池用の燃料残量、燃料電池温
度、エンジン10の回転数、エンジン10の水温、イグ
ニッションスイッチ、バッテリ残存容量SOC、バッテ
リ温度、車速、トルクコンバータ30の油温、シフトポ
ジション、サイドブレーキのオン・オフ、フットブレー
キの踏み込み量、エンジン10の排気を浄化する触媒の
温度、アクセル開度などに関する信号や、車両の加速度
センサからの信号などがある。制御ユニット70には、
その他にも多くの信号が入力されているが、ここでは図
示を省略した。
【0054】制御ユニット70から出力される信号は、
エンジン10,モータ20,トルクコンバータ30,燃
料電池装置60,変速機100等を制御するための信号
である。このような信号としては、例えば、エンジン1
0の点火時期を制御する点火信号、燃料噴射を制御する
燃料噴射信号、補機駆動用モータ80の運転を制御する
補機駆動用モータ制御信号、モータ20の運転を制御す
るモータ制御信号、変速機100の変速段を切り替える
変速機制御信号、入力クラッチ18及び補機クラッチ1
9の制御信号、エアコンコンプレッサや油圧ポンプの制
御信号などの補機を制御する信号、モータ20の電源の
切り替えスイッチ84の制御信号、補機駆動用モータ8
0の電源の切り替えスイッチ83の制御信号、燃料電池
装置60の制御信号などがある。制御ユニット70から
は、その他にも多くの信号が出力されているが、ここで
は図示を省略した。
【0055】なお、燃料電池60Aに所定量の燃料ガス
を供給するためにメタノールタンク61から蒸発器65
に送るメタノール量は、制御ユニット70からの駆動信
号によって駆動される既述したポンプP2によって調節
される。同様に、水タンク62から蒸発器65に送る水
の量は、制御ユニット70からの駆動信号によって駆動
される既述したポンプP3によって調節される。また、
エンジン10において所望の出力を得るためにガソリン
タンク35からエンジン10に供給されるガソリン量
は、燃料噴射制御電子制御装置(以下EFIECU、図
示せず)により制御されている。EFIECUは、内部
にCPU、ROM、RAMなどを有するワンチップ・マ
イクロコンピュータであり、CPUがROMに記録され
たプログラムに従い、エンジン10の燃料噴射その他の
制御を実行する。これらの制御を可能とするために、E
FIECUにはエンジン10の運転状態を示す種々のセ
ンサが接続されると共に、EFIECUは、制御ユニッ
ト70と接続して互いに情報のやり取りが可能となって
いる。
【0056】(2)燃料補給に関する構造:次に、ハイ
ブリッド車両にガソリンおよびメタノールを補給するた
めの構造について説明する。図2は、本実施例のハイブ
リッド車両と、この車両にガソリンおよびメタノールを
供給する燃料供給装置95の様子を表わす説明図であ
る。ハイブリッド車両の車体外表面の所定の位置には、
既述した燃料供給口40が設けられているが、図2で
は、この燃料供給口40が設けられた位置を領域Fで表
わしている。車両外表面の領域Fに設けた燃料供給口4
0の様子は、図3に示した。車両にガソリンおよびメタ
ノールを供給する燃料供給装置95は、外部に延出する
2本の管状構造を有しており、これら管状構造の先端に
は、ガソリン吐出部90あるいはメタノール吐出部92
が設けられ、これら吐出部によってガソリンあるいはメ
タノールを吐出可能となっている。このガソリン吐出部
90およびメタノール吐出部92の様子は、図3におい
てさらに詳しく示した。
【0057】図3に示すように、燃料供給口40は、ガ
ソリン補給口42とメタノール補給口44とを備えてい
る。ハイブリッド車両の車体の外表面に開口するガソリ
ン補給口42は、ハイブリッド車両内部に設けられたガ
ソリン流路を介して、ガソリンタンク35に接続してい
る。同じくハイブリッド車両の車体の外表面に開口する
メタノール補給口44は、ハイブリッド車両内部に設け
られたメタノール流路を介して、メタノールタンク61
に接続している(図1参照)。
【0058】ガソリン吐出部90は、ハイブリッド車両
にガソリンを供給するための燃料供給装置95に設けら
れており、その端部にガソリンを吐出するガソリン吐出
口91を備えている。また、メタノール吐出部92は、
ハイブリッド車両にメタノールを供給するための燃料供
給装置95に設けられており、その端部にメタノールを
吐出するメタノール吐出口93を備えている。
【0059】ガソリン吐出口91と、燃料供給口40が
備えるガソリン補給口42とは、互いに接続可能な形状
に構成されており、ガソリンタンク35にガソリンを補
給する際には、両者を接続することにより、ガソリン吐
出口91およびガソリン補給口42を介して、燃料供給
装置95からガソリンタンク35にガソリンを供給す
る。すなわち、ガソリン吐出口91とガソリン補給口4
2とは、いずれも断面形状が円形に形成されており、両
者が互いにぴったりとかみ合うようはめ込むことによっ
て接続可能となっている。また、メタノール吐出口93
と、燃料供給口40が備えるメタノール補給口とは、互
いに接続可能な形状に構成されており、メタノールタン
ク61にメタノールを補給する際には、両者を接続する
ことにより、これらの構造を介して、燃料供給装置95
からメタノールタンク61にメタノールを供給する。す
なわち、メタノール吐出口93とメタノール補給口44
とは、いずれも断面形状が楕円形に形成されており、両
者が互いにぴったりとかみ合うようはめ込むことによっ
て接続可能となっている。このように、ガソリンの補給
に関わる吐出口および補給口の形状と、メタノールの補
給に関わる吐出口および補給口の形状とは互いに異なっ
ており、ガソリン吐出口91とメタノール補給口44、
あるいは、メタノール吐出口93とガソリン補給口42
とを接続することはできない。
【0060】また、燃料供給口40は、ヒンジ45を介
して開閉自在に車体外表面に取り付けられ、上記ガソリ
ン補給口42およびメタノール補給口44を覆う蓋体で
あるフューエルリッド48を備えている。このフューエ
ルリッド48と、燃料供給口40が設けられた車体側に
は、互いに対応する位置に、それぞれ爪部49と係合部
47とが設けられている。燃料の補給を行なわないとき
には、ガソリン補給口42およびメタノール補給口44
は、図示しない所定のキャップによってその開口部が閉
じられると共に、燃料供給口40は、上記爪部49およ
び係合部47とを係合させることによって、フューエル
リッド48が閉じた状態となっている。
【0061】本実施例のハイブリッド車両では、その運
転席の近傍に、オープナレバーが設けられている。オー
プナレバーは、所定のケーブルによって上記係合部47
と接続されており、オープナレバーに操作力が加えられ
ると、この操作力が上記ケーブルを介して係合部47に
伝達され、係合部47と爪部49との係合状態が解除さ
れることによって、フューエルリッド48が開く。この
ようなフューエルリッドの開閉に関わる構造は、従来知
られるガソリン自動車において広く適用されている周知
のものである。なお、上記オープナレバーに加えられた
操作力を伝える機構は、ケーブルを用いる機械式のもの
に代えて、電気式とすることもできる。燃料補給を行な
う際には、オープナレバーを操作して上記係合状態の解
除を行なってフューエルリッド48を開け、さらに各補
給口に取り付けられた上記キャップをはずして、ガソリ
ン補給口42およびメタノール補給口44を、それぞれ
ガソリン吐出口91およびメタノール吐出口93と接続
する。
【0062】以上説明した本実施例のハイブリッド車両
によれば、車両に対してガソリンやメタノールを補給す
る際に、誤った作業を行なう可能性がない。燃料供給口
40が備えるガソリン補給口42とメタノール補給口4
4とが、互いに異なる形状に形成されているため、燃料
補給の際には、所望の燃料を補給すべき補給口を容易に
判別することができる。
【0063】なお、このようなガソリン補給口42およ
びメタノール補給口44の形状は、互いに異なり、それ
ぞれ対応する燃料吐出口とのみ接続可能であれば、いか
なる形状であってもかまわない。ここで、異なる形状と
は、単に各補給口の大きさが異なるのではなく、異なる
組み合わせでは、燃料供給口40が備える補給口と燃料
供給装置95が備える吐出口とが接続不能であることが
重要で、すなわち、一方の吐出口が双方の補給口に挿入
可能で他方の吐出口が一方の補給口にしか挿入できない
ような場合は好ましくない。また、ここで言う接続不能
とは、対応関係にない補給口と吐出口とが完全に一致し
ないだけでなく、いずれの吐出口も、対応関係にない補
給口には挿入すること自体が不可能であることが望まし
い。
【0064】また、上記実施例のハイブリッド車両で
は、ガソリンタンク35に連通するガソリン補給口42
と、メタノールタンク61に連通するメタノール補給口
44とを、単一のフューエルリッド48によって覆われ
る燃料供給口40内に設けることとした。このように、
両方の補給口を単一の燃料供給口40内に設けることに
よって、ガソリンとメタノールの両方を同時に補給する
場合に、補給の動作をより簡便にすることができる。そ
の際、両方の補給口が隣接していても、補給口と吐出口
との間に互換性がないため、対応する補給口と吐出口と
を容易に判別することができる。また、両方の補給口を
単一の燃料供給口40内に設けることによって、これら
の補給口を覆うフューエルリッドと、このフューエルリ
ッドを開けるためのオープナーレバーが一つで済む。し
たがって、単一の動作で両方の補給口を覆うフューエル
リッド48を開くことができ、フューエルリッドの開放
に関わる構造も一つで済む。
【0065】図2に示した本実施例のハイブリッド車両
では、燃料供給口40は、車両の一方の側面の後方に位
置する領域Fに設けることとしたが、他の位置に設ける
こととしてもよい。燃料供給口40を設ける位置は、車
両内でガソリンタンク35およびメタノールタンク61
を配設する位置や、燃料補給時の動作の便などを考慮し
て、適宜設定すればよい。また、図2に示した燃料供給
装置95は、ガソリンとメタノールの両方を供給可能な
装置としたが、ガソリン供給装置とメタノール供給装置
とは別体であってもよく、それぞれに設けられたガソリ
ン吐出部口90の形状と、メタノール吐出部92の形状
とが、燃料供給口40が備える補給口のうち対応する補
給口とのみ接続可能な形状であれば、既述した効果を得
ることができる。
【0066】以上説明した実施例では、ガソリン補給口
42とガソリン吐出口91、および、メタノール補給口
44とメタノール吐出口93は、それぞれ、同じ形状の
開口部同士を嵌め込むことで両者を固定し、燃料(ガソ
リンあるいはメタノール)タンクに燃料を供給可能とな
るように燃料供給装置の接続を行なった。このような構
成では、燃料の補給を行なわないときには、ガソリン補
給口42およびメタノール補給口44は、それぞれ対応
する形状(円形あるいは楕円形)のキャップを取り付け
ておけばよい。これに対し、ガソリン側とメタノール側
との両方において、燃料補給口と吐出口の接続部の形状
が同じになるように形成し、ガソリン補給口とメタノー
ル補給口を塞ぐキャップの形状を共通化することとして
もよい。このような構成の一例を、上記実施例の変形例
として図6に示す。図6は、既述した図2と同様に、車
両の車体外表面の領域Fに設けた燃料供給口40Aと、
燃料供給装置95と同様の燃料供給装置に設けられたガ
ソリン吐出部90Aおよびメタノール吐出部92Aの構
成を表わす。
【0067】図6に示した変形例において、図3と共通
する部材には同じ番号を付し、詳しい説明を省略する。
図6に示した燃料供給口40Aは、ガソリン補給口42
Aとメタノール補給口44Aとを備える。ガソリン補給
口42Aおよびメタノール補給口44Aは、互いに同一
の円形に形成されているが、それぞれの内側には、既述
したガソリンタンク35あるいはメタノールタンク61
に連通する開口部が設けられている。ガソリン補給口4
2Aの内側には、円形の第1の開口部142が設けられ
ており、メタノール補給口44Aの内側には、四角形の
第2の開口部144が設けられている。なお、上記円形
に形成されるガソリン補給口42Aおよびメタノール補
給口44Aは、それぞれ、フューエルリッド48によっ
て覆われるように車体表面上に形成された凹部41にお
いて、円筒状部材が突出するように形成されており、そ
の外壁面には、互いに同一形状である螺旋状の溝が刻ま
れている。
【0068】燃料供給装置に設けられたガソリン吐出部
90Aは、その先端にガソリン吐出口91Aを備えてい
る。このガソリン吐出口91Aは、既述した第1の開口
部142と同様の円形の断面を有しており、ガソリン吐
出口91Aを第1の開口部142に挿入することが可能
となっている。同様に、燃料供給装置に設けられたメタ
ノール吐出部92Aは、その先端にメタノール吐出口9
3Aを備えている。このメタノール吐出口93Aは、既
述した第2の開口部144と同様の四角形の断面を有し
ており、メタノール吐出口93Aを第2の開口部144
に挿入することが可能となっている。
【0069】ガソリン吐出部90Aおよびメタノール吐
出部92Aは、さらにその先端付近であって、ガソリン
吐出口91Aおよびメタノール吐出口93Aの外側に、
円筒状に形成された係合部191,193を備えてい
る。ガソリンの補給を行なう際には、上記したようにガ
ソリン吐出口91Aを第1の開口部142に挿入すると
共に、断面円形の係合部191を、同じく断面円形のガ
ソリン補給口42Aに係合させる。同様に、メタノール
の補給を行なう際には、メタノール吐出口93Aを第2
の開口部144に挿入すると共に、断面円形の係合部1
93を、同じく断面円形のメタノール補給口44Aに係
合させる。
【0070】このような燃料供給口40Aには、ガソリ
ン補給口42Aおよびメタノール補給口44Aをそれぞ
れ閉じるために、キャップ43,46が用意されてい
る。キャップ43,46は、ガソリン補給口42Aおよ
びメタノール補給口44Aと係合可能な断面円形に形成
されており、キャップ43,46の内側側面には、メタ
ノール補給口42Aおよびガソリン補給口44Aの外壁
面に形成された既述した螺旋状の溝に対応する溝が刻ま
れている。ガソリン補給口42Aおよびメタノール補給
口44Aは、既述したように互いに同一の円形に形成さ
れ、同一の螺旋状の溝が刻まれているため、これらを閉
じるためのキャップ43,46も、互いに同一形状の部
材である。燃料タンクに所望量の燃料を補給すると、ガ
ソリン補給口42Aからガソリン吐出部90Aを、メタ
ノール補給口44Aからメタノール吐出部92Aを取り
外し、ガソリン補給口42Aにキャップ43を、メタノ
ール補給口44Aにキャップ46をねじ込みによって取
り付けることで、燃料補給の動作を完了することができ
る。
【0071】以上のような構成の燃料供給口40Aによ
れば、ガソリン吐出口91Aは第1の開口部142にの
み挿入することができる形状であり、メタノール吐出口
93Aは第2の開口部144にのみ挿入することができ
る形状であるため、接続すべき吐出口と開口部とを容易
に識別できるという既述した実施例と同様の効果を奏す
ることができる。さらに、ガソリン補給口42Aとメタ
ノール補給口44Aとは同一の形状に形成しているた
め、各補給口を閉じるためのキャップを共通化すること
ができる。したがって、補給口ごとに別種のキャップを
用意する必要がない。
【0072】上記した燃料供給口40Aでは、第1の開
口部142の形状は円形とし、第2の開口部144の形
状は四角形としたが、既述した実施例と同様に、単に開
口部の形状が異なるだけでなく、異なる組み合わせで
は、燃料供給口40Aが備える補給口と燃料供給装置が
備える吐出口とが接続不能であることが重要である。例
えば、上記した燃料供給口40Aにおいては、第1の開
口部142にぴったり挿入することができるガソリン吐
出口91Aの断面の円の大きさを、第2の開口部144
の形状である四角形の外接円より小さく、内接円より大
きくなるように形成すれば、いずれの吐出口について
も、対応関係にない開口部に挿入不能にできる。
【0073】なお、既述した実施例では、燃料供給口4
0,40A内には、ガソリン補給口とメタノール補給口
とを設けることとしたが、さらに、水タンク62に連通
する水補給口を設けることとしてもよい。既述したよう
に、燃料電池60Aで進行する電気化学反応によって水
が生じ、本実施例の車両では酸化排ガスから水を回収す
る構成となっているが、回収する水では不足する分は外
部から補給する必要がある。このように水を水タンク6
2に補給するための水補給口も、同じフューエルリッド
48内に設けることとし、この水補給口他の2つの補給
口とは互換性のない形状とすることによって、水を補給
する際に所望の水補給口を容易に判別することができ
る。
【0074】(3)一般的動作:以上、本発明の要部に
対応する構造であり、本実施例のハイブリッド車両にお
ける燃料補給に関わる構造とその効果について説明し
た。以下に、このようにガソリンおよびメタノールを燃
料として用いるハイブリッド車両の、走行に関わる一般
的な動作について説明する。先に図1で説明した通り、
本実施例のハイブリッド車両は動力源としてエンジン1
0とモータ20とを備える。制御ユニット70は、車両
の走行状態、即ち車速およびトルクに応じて両者を使い
分けて走行する。両者の使い分けは予めマップとして設
定され、制御ユニット70内のROMに記憶されてい
る。
【0075】図7は車両の走行状態と動力源との関係を
示す説明図である。図中の領域MGはモータ20を動力
源として走行する領域である。領域MG外側の領域EG
は、エンジン10を動力源として走行する領域である。
以下、前者をEV走行と呼び、後者をエンジン走行と呼
ぶものとする。通常のガソリンエンジンであるエンジン
10は、高速走行時に比べて低速走行時にはエネルギ効
率が低下するという性質を有している。本実施例のハイ
ブリッド車両では、このような低速走行時にはエンジン
10に代えてモータ20から駆動力を得ることによっ
て、車両全体としてのエネルギ効率の低下を抑え、燃費
の向上を図っている。なお、図1の構成によれば、エン
ジン10とモータ20の双方を動力源として走行するこ
とも可能ではあるが、本実施例では、このような走行領
域は設けていない。
【0076】図示する通り、本実施例のハイブリッド車
両はEV走行で発進する。このような領域では、入力ク
ラッチ18をオフにして走行する。EV走行により発進
した車両が図7のマップにおける領域MGと領域EGの
境界近傍の走行状態に達した時点で、制御ユニット70
は、入力クラッチ18をオンにするとともに、エンジン
10を始動する。入力クラッチ18をオンにすると、エ
ンジン10はモータ20により回転させられる。制御ユ
ニット70は、エンジン10の回転数が所定値まで増加
したタイミングで燃料を噴射し点火する。こうしてエン
ジン10が始動して以後、領域EG内ではエンジン10
のみを動力源として走行する。領域EGでの走行が開始
されると、制御ユニット70は駆動回路51,52のト
ランジスタを全てシャットダウンする。この結果、モー
タ20は単に空回りした状態となる。
【0077】制御ユニット70は、このように車両の走
行状態に応じて動力源を切り替える制御を行うととも
に、変速機100の変速段を切り替える処理も行う。変
速段の切り替えは動力源の切り替えと同様、車両の走行
状態に予め設定されたマップに基づいてなされる。マッ
プは、シフトポジションによっても相違する。図7には
Dポジションに相当するマップを示した。このマップに
示す通り、制御ユニット70は、車速が増すにつれて変
速比が小さくなるように変速段の切り替えを実行する。
【0078】なお、図7では、車両の走行状態に応じて
EV走行とエンジン走行とを使い分ける場合のマップを
示したが、本実施例の制御ユニット70は、全ての領域
をエンジン走行で行う場合のマップも備えている。この
ようなマップは、図7において、EV走行の領域(領域
MG)を除いたものとなっている。EV走行には電力が
必要である。制御ユニット70は、バッテリ50および
燃料電池装置60から電力を確保できる場合には、EV
走行とエンジン走行とを使い分けて運転を行い、充分な
電力を確保できない場合には、エンジン走行で運転す
る。また、EV走行で発進を開始した場合でも、発進後
に電力が充分確保できない状況に至った場合には、車両
の走行状態が領域MG内にあってもエンジン走行に切り
替えられる。このような動作については後述する。
【0079】(4)エンジン走行とEV走行の切り替え
制御:次に、このようにガソリンとメタノールとを燃料
として搭載する本実施例のハイブリッド車両において、
エンジン走行とEV走行との切り替えに関して実行され
る制御について説明する。図8は、運転自動切り替え処
理ルーチンを表わすフローチャートである。本ルーチン
は、制御ユニット70内のCPUによって、車両の走行
中に、所定の時間間隔で周期的に実行される。本ルーチ
ンが開始されると、CPUは、まず、車両の運転状態を
入力する(ステップS200)。ここでは、図5に示し
た種々のセンサからの入力がなされるが、特に、容量セ
ンサ61a,62a,35aからの入力信号や、シフト
ポジション、車速、アクセル開度、バッテリ残容量SO
Cなどに関する入力信号が、以後の処理に関与する。
【0080】次に、CPUは、シフトポジションや、車
速、アクセル開度などに基づいて、車両の走行状態が、
図7に示した2つの領域のうちのいずれに対応する走行
状態であるかを判断する(ステップS210)。領域E
Gに対応する走行状態であると判断されたときには、次
に、エンジン走行を行なうことができる量のガソリンが
ガソリンタンク35に残っているかどうかを判断する
(ステップS220)。ガソリンタンク35にガソリン
があると判断されたときには、サブルーチンであるエン
ジン走行処理ルーチンを実行して本ルーチンを終了する
(ステップS230)。
【0081】このエンジン走行処理ルーチンでは、ま
ず、車両が現在エンジン走行中であるかどうかを判断
し、車両がエンジン走行中である場合には、車速やアク
セル開度やシフトポジションに応じて、エンジン10の
駆動に関わる各種駆動信号の出力を続行するための処理
を続行する。また、車両がEV走行中であると判断され
た場合には、燃料電池装置60による発電の動作を停止
すると共に、エンジン10を起動し、エンジンの駆動に
関わる所定の制御を開始するための処理を実行する。こ
のように、エンジン走行処理ルーチンを実行することに
よって、ハイブリッド車両はエンジン走行を行なう。
【0082】ステップS220において、ガソリンタン
ク35にガソリンがないと判断されたときには、サブル
ーチンであるエンジン走行停止処理を実行して本ルーチ
ンを終了する(ステップS240)。この処理では、ガ
ソリンがないことに基づいて、エンジン10の駆動を禁
止する処理を行なう。なお、このように領域EGに対応
する走行状態のときにガソリンがなくなった場合には、
上記したようにエンジン10の駆動を禁止すると共に、
FC燃料の残量が充分であれば、さらにEV走行を行な
うための処理を実行することとしてもよい。領域EGに
対応する走行状態にEV走行が対応できるかどうかは搭
載するモータ20の性能によって決まるが、モータ20
の性能の範囲内でEV走行を行ない、ガソリン残量が無
いことを運転者が視認可能となるように表示し、ガソリ
ン補給を行なうことを促す構成とすればよい。
【0083】また、ステップS210において、車両の
走行状態が、領域MGに対応する走行状態であると判断
された場合には、次に、FC燃料の有無が判断される
(ステップS250)。FC燃料があると判断された場
合には、サブルーチンであるEV走行処理を実行して本
ルーチンを終了する(ステップS290)。
【0084】このEV走行処理ルーチンでは、まず、車
両が現在EV走行中であるかどうかを判断し、車両がE
V走行中である場合には、車速やアクセル開度やシフト
ポジションに応じて、燃料電池装置60やモータ20の
駆動に関わる各種駆動信号の出力を続行する。また、車
両がエンジン走行中であると判断された場合には、エン
ジン10の駆動を停止すると共に、燃料電池装置60お
よびモータ20を駆動するための所定の制御を開始す
る。このように、EV走行処理ルーチンを実行すること
によって、ハイブリッド車両はEV走行を行なう。
【0085】ステップS250において、FC燃料がな
いと判断されたときには、次に、ガソリンがあるかどう
かが判断される(ステップS260)。ここでガソリン
があると判断されたときには、全領域エンジン走行処理
を実行して本ルーチンを終了する(ステップS28
0)。この全領域エンジン走行処理では、図7に示した
領域MGに対応する走行状態であってもEV走行を行な
うことなく、すべての走行状態でエンジン走行するため
の制御を行なう。
【0086】ステップS260においてガソリンがない
と判断された場合には、車両走行停止処理ルーチンを実
行して本ルーチンを終了する(ステップS270)。こ
のような状態は燃料切れに相当するため、エンジン10
および燃料電池装置60に対する駆動信号の出力を停止
する処理が行なわれる。なお、このようにFC燃料およ
びガソリンがない場合であっても、バッテリ50の残存
容量が所定量以上であれば、このバッテリ50を駆動エ
ネルギ源としてEV走行を行なう処理を実行することと
してもよい。
【0087】上記したように、ガソリンとFC燃料のう
ちの少なくともいずれかの燃料がない場合には、上記し
たように車両の走行状態を制御すると共に、所定の燃料
がないことと現在の走行状態とを運転者が視認可能とな
るように、これらの情報を運転席近傍に表示することと
すればよい。これにより運転者は、不足している燃料を
速やかに補給することができる。
【0088】(5)走行モード選択制御:上記した説明
では、車速およびアクセル開度に基づく走行状態と、各
燃料の有無とに基づいて、エンジン走行とEV走行との
切り替えを行なう構成を示した。このような本実施例の
ハイブリッド車両において、走行状態に関わらず、エン
ジン走行とEV走行とのうちのいずれを行なうかを、運
転者によって強制的に設定するための手段を設けること
としてもよい。以下にこのような構成を説明する。
【0089】図9は、本実施例のハイブリッド車両に設
けたシフトポジションの操作部160の構成を表わす説
明図である。変速機100の変速段は、制御ユニット7
0が車速等に応じて設定するが、運転者は、車内に備え
られたこの操作部160のシフトレバー162を手動で
操作し、シフトポジションを選択することによって、使
用される変速段の範囲を変更することが可能となってい
る。この操作部160は車内の運転席横のフロアに車両
の前後方向に沿って備えられている。
【0090】運転者はシフトレバー162を前後方向に
スライドすることにより種々のシフトポジションを選択
することができる。シフトポジションは、前方からパー
キング(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、
ドライブポジション(D)、4ポジション(4)、3ポ
ジション(3)、2ポジション(2)およびローポジシ
ョン(L)の順に配列されている。
【0091】操作部160には、この他に、エンジン走
行とEV走行とのいずれかを強制的に選択可能とする動
力源切り替えスイッチ164が設けられている。動力源
切り替えスイッチ164は、走行時における動力源の使
い分けを指示するためのスイッチである。このスイッチ
は、図9に示した「AUTO」の表示が付されている部
分を中心にシーソーのように前後方向に回動し、3態様
の操作状態を採る。図中の「EG」の表示を付した部分
を押して前方に倒した状態(以下、この状態に対応する
運転モードをエンジンモードと呼ぶ)、図中の「FC」
の表示を付した部分を押して後方に倒した状態(以下、
この状態に対応する運転モードをFCモードと呼ぶ)、
そして、中立状態(以下、この状態に対応する運転モー
ドを自動モードと呼ぶ)の3態様である。エンジンモー
ドはエンジン走行を強制的に選択するモードであり、F
CモードはEV走行を強制的に選択するモードであり、
自動モードは既述したように車両の走行状態などに基づ
いてエンジン走行とEV走行とを自動的に切り替えるモ
ードである。
【0092】図10は、モード選択処理ルーチンを表わ
すフローチャートである。本ルーチンは、上記動力切り
替えスイッチ164を備える本実施例のハイブリッド車
両において、制御ユニット70内のCPUによって、車
両の走行中に、所定の時間間隔で周期的に実行される。
本ルーチンが開始されると、CPUは、まず、車両の運
転状態を入力する(ステップS300)。ここでは、図
8に示した運転自動切り替え処理ルーチンにおけるステ
ップS200と同様に、図5に示した種々のセンサから
の入力がなされるが、さらに、動力切り替えスイッチ1
64からの信号が入力される。
【0093】次に、CPUは、この動力切り替えスイッ
チ164において指示されている運転モードがいずれの
モードであるかを判断する(ステップS210)。エン
ジンモードが選択されていると判断したときには、次
に、ガソリンタンク35内のガソリンの有無を判断する
(ステップS320)。ガソリンがあると判断されたと
きには、サブルーチンである全領域エンジン走行処理を
実行して本ルーチンを終了する(ステップS280)。
この処理は、図8に示したステップS280の全領域エ
ンジン走行処理と同様の処理であり、車両の走行状態に
関わらず、常にエンジン走行を行なうための制御を行な
う。
【0094】ステップS320においてガソリンが無い
と判断されたときには、エンジン走行停止処理を実行し
て本ルーチンを終了する(ステップS240)。この処
理は、図8に示したステップS240のエンジン走行停
止処理と同様の処理であり、ガソリンがないことに基づ
いて、エンジン10の駆動を禁止する処理を行なう。な
お、この場合には、エンジン10の駆動を禁止する処理
を実行するとともに、ガソリン残量が無いことを運転者
が視認可能となるように表示する。このような構成とす
ることで、ガソリン残量が無いことにより、エンジンモ
ードを選択したにもかかわらずエンジン走行ができない
ことを運転者が認識することが可能となり、速やかにガ
ソリンを補給することが可能となる。また、このとき、
FC燃料の残量が充分であれば、運転者が動力切り替え
スイッチ164を切り替えることによって、EV走行に
よって車両を走行させることが可能となる。
【0095】また、ステップS320でガソリンの有無
を判断する際に、ガソリンを完全に使い果たしたかどう
かを判断するのではなく、ガソリン残量が所定量以下と
なったかどうかを判断することとしてもよい。ガソリン
残量が所定量以下となったときには、動力切り替えスイ
ッチ164がエンジンモードとなっていても、全領域エ
ンジン走行処理(ステップS280)は行なわずにエン
ジン駆動を禁止することとすれば、その後動力切り替え
スイッチ164によって自動モードを選択することによ
って、エンジン走行とEV走行とを自動的に切り替える
通常運転を続行することができる。
【0096】ステップS310において、FCモードが
選択されていると判断したときには、次に、FC燃料の
有無を判断する(ステップS330)。FC燃料がある
と判断したときには、サブルーチンである全領域EV走
行処理を実行して本ルーチンを終了する(ステップS3
40)。この全領域EV走行処理では、すべての走行状
態において、エンジン走行を行なうことなくEV走行す
るための制御を行なう。なお、本実施例のハイブリッド
車両が搭載するモータ20の性能が、図7に示した領域
EG全体に対応することができない場合には、この処理
を実行する際には、車両の車速および加速度がモータ2
0の性能に応じて制限を受けることになる。
【0097】また、ステップS330においてFC燃料
が無いと判断したときには、EV走行停止処理を実行し
て本ルーチンを終了する(ステップS350)。この処
理では、FC燃料がないことに基づいて、燃料電池装置
60の駆動を禁止する処理を行なう。なお、この場合に
は、燃料燃電池装置60の駆動を禁止する処理を実行す
るとともに、FC燃料の残量が無いことを運転者が視認
可能となるように表示する。このような構成とすること
で、FC燃料の残量が無いことにより、FCモードを選
択したにもかかわらずEV走行ができないことを運転者
が認識することが可能となり、速やかにFC燃料を補給
することが可能となる。また、このとき、ガソリンの残
量が充分であれば、運転者が動力切り替えスイッチ16
4を切り替えることによって、エンジン走行によって車
両を走行させることが可能となる。あるいは、FC燃料
の残量が無くても、バッテリ50の残存容量が充分であ
れば、このバッテリ50から供給される電力を用いてE
V走行することとしてもよい。
【0098】また、ステップS330でFC燃料の有無
を判断する際に、FC燃料を完全に使い果たしたかどう
かを判断するのではなく、FC燃料残量が所定量以下と
なったかどうかを判断することとしてもよい。FC燃料
残量が所定量以下となったときには、動力切り替えスイ
ッチ164がFCモードとなっていても、全領域EV走
行処理(ステップS340)は行なわずに燃料電池装置
60の駆動を禁止することとすれば、その後動力切り替
えスイッチ164によって自動モードを選択することに
よって、エンジン走行とEV走行とを自動的に切り替え
る通常運転を続行することができる。
【0099】ステップS310において、自動モードが
選択されていると判断したときには、運転自動切り替え
処理ルーチンを実行して本ルーチンを終了する(ステッ
プS360)。このステップS360で実行する運転自
動切り替え処理ルーチンは、図8に示した運転自動切り
替え処理ルーチンと同様の処理であり、車両の走行状態
に応じてエンジン走行とEV走行との切り替えを自動的
に行なう。
【0100】上記した処理を実行するハイブリッド車両
では、いずれかの燃料が無くなったときには、上記した
処理によって所定の走行状態に切り替えられるが、この
とき所定の燃料が無くなったことを運転者が視認可能と
なるように表示すれば、運転者は速やかに燃料の補給を
行なうことができる。この燃料補給の際には、車両が備
える既述した構成の燃料供給口40あるいは40Aと、
これに対応する燃料吐出口を備える燃料供給装置とによ
って燃料補給が行なわれるため、所望の燃料を供給すべ
き補給口を容易に判別し、所望の燃料をこれに対応する
燃料タンクに補給する動作をスムーズに行なうことがで
きる。
【0101】(6)第2実施例のハイブリッド車両:既
述した実施例では、車両の燃料供給孔に設けられた複数
の開口部を互いに異なる形状に形成することによって、
所定の燃料を供給する燃料供給装置と接続すべき開口部
を、容易に判別可能にしている。以下に、第2実施例と
して、開口部を介して供給される燃料が通過する車両内
の流路において、供給された燃料の種類を判別する燃料
種センサを設け、所定の開口部を介して非所望の燃料が
補給された場合に、これを検知することを可能としたハ
イブリッド車両の構成を説明する。
【0102】図11は、第2実施例のハイブリッド車両
の構成の概略を表わす説明図である。第2実施例のハイ
ブリッド車両は、図1に示したハイブリッド車両とほぼ
同様の構成を有しているため、図1に示した車両と共通
する部材については説明を省略する。第2実施例のハイ
ブリッド車両は、ガソリン補給口42とガソリンタンク
35とを連通させるガソリン流路36,および、メタノ
ール補給口44とメタノールタンク61とを連通させる
メタノール流路37のそれぞれに、燃料種センサ38,
39を配設している。この燃料種センサ38,39は、
それぞれのセンサが配設される流路を通過する燃料の種
類を判別するためのセンサである。これら燃料種センサ
38,39からの出力信号は、既述した制御ユニット7
0に入力される。
【0103】図12は、燃料種センサ39が取り付けら
れたメタノール流路37の様子を表わす説明図である。
メタノール流路37には、メタノール補給口44近傍の
所定の位置に、メタノール流路37を通過する燃料の所
定量が滞留可能なサブプール34が設けられており、こ
のサブプール34が設けられた領域に、燃料種センサ3
9が配設されている。
【0104】燃料種センサ39は、可燃性ガス用の周知
のガスセンサであり、例えば、パラジウム(Pr)や白
金(Pt)などの触媒を添加した酸化スズなどのn型酸
化物半導体を用いて構成される。このようなセンサは、
種々の可燃性ガスの存在下において、可燃性ガスの濃度
によって上記酸化物半導体の電気抵抗が変化するという
性質を利用しており、上記酸化物半導体の抵抗値に応じ
た信号を出力する。
【0105】メタノール補給口44を介して燃料の補給
が行なわれると、新たに補給された燃料の所定量がこの
サブプール34に滞留する。メタノール等の燃料は、常
に空気中に揮発するが、このようにサブプール34に所
定量の燃料が滞留することで、サブプール34の周辺部
では、ある温度においては、空気中に気化した燃料の濃
度は、補給された燃料の種類に応じた所定の範囲の濃度
となる。したがって、メタノール補給口44を介して燃
料補給が行なわれたときには、燃料種センサ39が備え
る上記酸化物半導体の電気抵抗は、補給された燃料の種
類に応じた値となる。そのため、この燃料種センサ39
からの出力信号によって、燃料として正しくメタノール
が補給されたかどうかを判定することができる。なお、
このような燃料種センサ39は、酸化物半導体の組成や
添加触媒等を適宜選ぶことによって、検出対象ガスに対
する選択性を高め、燃料種判定の精度をさらに高めるこ
ととしても良い。
【0106】以上、メタノール流路37に配設された燃
料種センサ39について説明したが、ガソリン流路36
に配設された燃料種センサ38も同様の構成を備えてお
り、ガソリン補給口42を介して補給された燃料が、ガ
ソリンか否かを判別可能となっている。
【0107】以上のような燃料種センサを設けることに
よって、所定の燃料タンクに対して非所望の燃料を補給
した場合にも、非所望の燃料を補給したことを使用者が
認識可能となる。燃料種センサによって、非所望の種類
の燃料が補給されたことが検知された場合には、この検
出信号を入力した制御ユニット70は、燃料供給孔40
あるいは運転席の近傍に設けた所定の表示部や警報機な
どに駆動信号を出力し、使用者がこれを視認可能となる
ように表示したり、警告音を発したりする構成とするこ
とが望ましい。これによって、誤った燃料を供給したこ
とを使用者は直ちに認識することが可能となる。
【0108】また、燃料種センサによって、いずれかの
燃料タンクに非所望の燃料が補給されたことが検知され
たときには、この検出信号を入力した制御ユニット70
によって、非所望の燃料を補給された燃料タンクから燃
料の供給を受ける駆動エネルギ発生装置の運転を禁止す
ることとしてもよい。これによって、誤った燃料を使用
して駆動エネルギ発生装置を運転することで生じる問題
を防止することができる。以下に、このような動作につ
いて説明する。
【0109】図13は、第2実施例のハイブリッド車両
で実行される燃料種検出処理ルーチンを表わす説明図で
ある。本ルーチンは、制御ユニット70内のCPUによ
って、車両の走行中に、所定の時間間隔で周期的に実行
される。本ルーチンが開始されると、CPUは、まず、
車両の運転状態を入力する(ステップS400)。ここ
では、図10に示したモード選択処理ルーチンにおける
ステップS300と同様に、図5に示した種々のセンサ
からの入力がなされるが、さらに、燃料種センサ38,
39からの信号が入力される。なお、ここで入力される
燃料種センサ38,39からの信号は、燃料補給の際に
検出した結果として制御ユニット70内に記憶されてい
る情報に基づくものであり、制御ユニット70内に記憶
される情報は、それぞれの燃料タンクに対して燃料補給
が行なわれる度に更新される。
【0110】次にCPUは、ステップS400で入力し
た情報を基に、メタノールタンク61に補給された燃料
が正規の燃料であるかどうか(メタノール以外の燃料が
補給されなかったかどうか)を判断する(ステップS4
10)。メタノールタンク61に補給された燃料が正規
の燃料であると判断したときには、次に、ガソリンタン
ク35に補給された燃料が正規の燃料であるかどうかを
判断する(ステップS420)。ガソリンタンク35に
補給された燃料も正規の燃料であると判断したときに
は、モード選択処理ルーチンを実行して本ルーチンを終
了する(ステップS450)。このステップS450で
実行するモード選択処理ルーチンは、図10に示したモ
ード選択処理ルーチンと同様の処理であり、既述した動
力源切替スイッチ164によって指示された車両の走行
モードに基づいて、エンジン走行とEV走行との切り替
えを行なう。
【0111】ステップS420において、ガソリンタン
ク35に補給された燃料が正規の燃料ではないと判断し
たときには、次に、動力源切替スイッチ164で指示さ
れた車両の走行モードが何であるかを判断する(ステッ
プS430)。ステップS430において、FCモード
あるいは自動モードが選択されていると判断したときに
は、FC燃料の有無を判断する(ステップS440)。
FC燃料があると判断されたときには、サブルーチンで
ある全領域EV走行処理を実行して本ルーチンを終了す
る(ステップS340)。この処理は、図10に示した
ステップS340の全領域EV走行処理と同様の処理で
あり、車両の走行状態に関わらず、常にEV走行を行な
うための制御を行なう。
【0112】なお、上記説明では、ステップS430に
おいて自動モードが選択されていると判断したときに、
FC燃料があれば全領域EV走行処理を実行することと
したが、このような場合には、補給燃料種の誤りによ
り、自動的にエンジン走行と切り替わることのない状態
であることを視認可能に表示するのが望ましい。もとよ
り、自動モードが選択されているときには直ちに全領域
EV走行処理を実行するのではなく、ガソリンタンク3
5に非所望の燃料が補給されたことを視認可能に表示す
ることとし、運転者によって改めてFCモードが選択さ
れた後に、全領域EV走行処理を実行することとしても
良い。
【0113】ステップS440においてFC燃料がない
と判断されたときには、サブルーチンであるEV走行・
エンジン走行停止処理を実行して本ルーチンを終了する
(ステップS460)。この処理では、FC燃料が無い
こと、および、ガソリンタンク35に補給された燃料が
正規の燃料でないことに基づいて、エンジン10の駆動
を禁止する処理と燃料電池装置60の駆動を禁止する処
理とを行なう。なお、このような場合には、エンジン1
0および燃料燃電池装置60の駆動を禁止する処理を実
行するとともに、ガソリンタンクに補給された燃料が正
規の燃料でないことおよびFC燃料の残量が無いこと
を、運転者が視認可能となるように表示する。また、こ
のとき、バッテリ50の残存容量が充分であれば、この
バッテリ50から供給される電力を用いてEV走行する
こととしてもよい。
【0114】ステップS430において、エンジンモー
ドが選択されていると判断したときには、エンジン走行
停止処理を実行して本ルーチンを終了する(ステップS
240)。この処理は、図10に示したステップS24
0のエンジン走行停止処理と同様の処理であり、エンジ
ン10の駆動を禁止する処理を行なう。なお、この場合
には、エンジン10の駆動を禁止する処理を実行すると
ともに、ガソリンタンク35に非所望の種類の燃料が補
給されていることを運転者が視認可能となるように表示
する。このような構成とすることで、エンジンモードを
選択したにもかかわらずエンジン走行ができないことを
運転者が認識することが可能となる。また、このとき、
FC燃料の残量が充分であれば、運転者が動力切り替え
スイッチ164を切り替えることによって、EV走行に
よって車両を走行させることが可能となる。
【0115】ステップS410において、メタノールタ
ンク61に補給された燃料が正規の燃料ではないと判断
したときには、次にCPUは、ステップS400で入力
した情報を基に、ガソリンタンク35に補給された燃料
が正規の燃料かどうかを判断する(ステップS47
0)。ステップS470において、ガソリンタンク35
に補給された燃料が正規の燃料であると判断したときに
は、次に、動力源切替スイッチ164で指示された車両
の走行モードが何であるかを判断する(ステップS48
0)。
【0116】ステップS480において、FCモードが
選択されていると判断したときには、EV走行停止処理
を実行して本ルーチンを終了する(ステップS35
0)。この処理は、図10に示したステップS350の
EV走行停止処理と同様の処理であり、燃料電池装置6
0の駆動を禁止する処理を行なう。なお、この場合に
は、燃料電池装置60の駆動を禁止する処理を実行する
とともに、メタノールタンク61に非所望の種類の燃料
が補給されていることを運転者が視認可能となるように
表示する。このような構成とすることで、FCモードを
選択したにもかかわらずEV走行ができないことを運転
者が認識することが可能となる。また、このとき、ガソ
リンの残量が充分であれば、運転者が動力切り替えスイ
ッチ164を切り替えることによって、エンジン走行に
よって車両を走行させることが可能となる。
【0117】ステップS480において、エンジンモー
ドあるいは自動モードが選択されていると判断したとき
には、ガソリンの有無を判断する(ステップS49
0)。ガソリンがあると判断されたときには、サブルー
チンである全領域エンジン走行処理を実行して本ルーチ
ンを終了する(ステップS280)。この処理は、図1
0に示したステップS280の全領域エンジン走行処理
と同様の処理であり、車両の走行状態に関わらず、常に
エンジン走行を行なうための制御を行なう。
【0118】なお、上記説明では、ステップS480に
おいて自動モードが選択されていると判断したときに、
ガソリンがあれば全領域エンジン走行処理を実行するこ
ととしたが、このような場合には、補給燃料種の誤りに
より、自動的にEV走行と切り替わることのない状態で
あることを視認可能に表示するのが望ましい。もとよ
り、自動モードが選択されているときには直ちに全領域
エンジン走行処理を実行するのではなく、メタノールタ
ンク61に非所望の燃料が補給されたことを視認可能に
表示することとし、運転者によって改めてエンジンモー
ドが選択された後に、全領域エンジン走行処理を実行す
ることとしても良い。
【0119】ステップS490においてガソリンがない
と判断されたときには、サブルーチンであるEV走行・
エンジン走行停止処理を実行して本ルーチンを終了する
(ステップS460)。この処理は、既述したEV走行
・エンジン走行停止処理と同様に、エンジン10の駆動
を禁止する処理と燃料電池装置60の駆動を禁止する処
理とを行なう。ここでは、ガソリンが無いこと、およ
び、メタノールタンク61に補給された燃料が正規の燃
料でないことに基づいているため、エンジン10および
燃料燃電池装置60の駆動を禁止する処理を実行すると
ともに、メタノールタンク61に補給された燃料が正規
の燃料でないことおよびガソリンの残量が無いことを、
運転者が視認可能となるように表示する処理をさらに行
なう。また、このとき、バッテリ50の残存容量が充分
であれば、このバッテリ50から供給される電力を用い
てEV走行することとしてもよい。
【0120】ステップS470において、ガソリンタン
ク35に補給された燃料も正規の燃料ではないと判断し
たときには、サブルーチンであるEV走行・エンジン走
行停止処理を実行して本ルーチンを終了する(ステップ
S460)。この処理は、既述したEV走行・エンジン
走行停止処理と同様に、エンジン10の駆動を禁止する
処理と燃料電池装置60の駆動を禁止する処理とを行な
う。ここでは、メタノールタンク61に補給された燃料
が正規の燃料でないこと、および、ガソリンタンク35
に補給された燃料が正規の燃料でないことに基づいてい
るため、エンジン10および燃料燃電池装置60の駆動
を禁止する処理を実行するとともに、メタノールタンク
61に補給された燃料が正規の燃料でないことおよびガ
ソリンタンクに補給された燃料が正規の燃料でないこと
を、運転者が視認可能となるように表示する処理をさら
に行なう。また、このとき、バッテリ50の残存容量が
充分であれば、このバッテリ50から供給される電力を
用いてEV走行することとしてもよい。
【0121】以上のように構成されたハイブリッド車両
によれば、いずれかの燃料タンクに対して非所望の燃料
が供給されたときには、この燃料タンクから燃料を供給
される駆動エネルギ発生装置(燃料電池60あるいはエ
ンジン10)の使用を停止するため、非所望の燃料を用
いて駆動エネルギ発生装置を作動させることによって不
都合が生じるのを防止することができる。既述した実施
例で説明したように、ハイブリッド車両に設けた開口部
と燃料供給装置の吐出口とは、非所望の組み合わせでは
接続不能であることが望ましいが、上記第2実施例のハ
イブフリッド車両によれば、いずれかの燃料タンクに対
してたとえ非所望の種類の燃料を補給してしまった場合
にも、駆動エネルギ発生装置に誤った燃料を供給するこ
とで生じる不都合を防止あるいは軽減することが可能と
なる。
【0122】また、このようにいずれかの燃料タンクに
対して非所望の燃料が補給されたときに、他の燃料タン
クには所望の燃料が貯蔵されているときには、この他の
燃料タンクから燃料の供給を受ける駆動エネルギ発生装
置を用いることができる。正しく補給された燃料を用い
て駆動エネルギを得るための動作の切り替えは、自動的
に、あるいは、いずれかの燃料タンクに非所望の燃料が
供給されたことを運転者が認識可能となるように表示し
て、モードの切替を促すことにより行なうことができ、
使用する駆動エネルギ発生装置を切り替えることで、車
両は走行を続けることが可能となる。
【0123】なお、上記第2実施例では、ガソリン流路
36とメタノール流路37との両方に、燃料種センサを
設けることとしたが、いずれか一方の流路にだけ上記セ
ンサを設けることとしても良い。このような場合にも、
センサを設けた流路を通過する燃料種を判別して、その
流路を介して燃料補給が行なわれるタンクに所望の燃料
が補給されたか否かを判別することによる所定の効果を
得ることができる。
【0124】既述した実施例では、車両を駆動するため
の燃料としてガソリンとメタノールとを用いることと
し、それぞれを燃料とするエンジンおよび燃料電池を搭
載することとしたが、異なる種類の燃料を用いることと
してもよく、あるいは、異なる種類の動力発生装置を備
えることとしてもよい。例えば、燃料電池の燃料とし
て、メタノールに代えて、エタノールや軽油やエタンな
ど他の炭化水素や炭化水素系化合物を搭載することと
し、これらを改質して水素リッチガスを生成することと
してもよい。このような場合にも、複数種の燃料を搭載
する移動体において本発明を適用することにより、既述
した効果と同様の効果を得ることができる。
【0125】以上の実施例では、複数種の燃料をそれぞ
れ別個の貯蔵タンクに補給するために用いる燃料供給口
であって、各燃料を供給する燃料供給装置との接続の互
換性のない接続口を有する燃料供給口や、補給された燃
料が所望の種類の燃料であるかどうかを検知するセンサ
を示し、このような構成を、エンジンと燃料電池とを搭
載するハイブリッド車両に適用した場合を例示した。実
施例では、車両への適用を例示したが、その他、船舶、
航空機、飛翔体など動力を利用して移動する種々の移動
体に適用することができる。また、ハイブリッド式の動
力源を備えるものに限らず、複数種の燃料を搭載する種
々の移動体に適用することができる。
【0126】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる
様態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例であるハイブリッド車
両の概略構成図である。
【図2】ハイブリッド車両と燃料供給装置との様子を表
わす説明図である。
【図3】燃料供給口40における接続に関する構造を表
わす説明図である。
【図4】燃料電池装置60の概略構成を表わす説明図で
ある。
【図5】制御ユニット70に対する入出力信号の結線を
示す説明図である。
【図6】燃料供給口40Aにおける接続に関する構造を
表わす説明図である。
【図7】車両の走行状態と動力源との関係を示す説明図
である。
【図8】運転自動切り替え処理ルーチンを表わすフロー
チャートである。
【図9】本実施例のハイブリッド車両におけるシフトポ
ジションの操作部160を示す説明図である。
【図10】モード選択処理ルーチンを表わすフローチャ
ートである。
【図11】第2実施例のハイブリッド車両の構成の概略
を表わす説明図である。
【図12】燃料種センサ39が取り付けられた様子を表
わす説明図である。
【図13】燃料種検出処理ルーチンを表わすフローチャ
ートである。
【符号の説明】
10…エンジン 12…クランクシャフト 13…出力軸 14…出力軸 15…出力軸 16…ディファレンシャルギヤ 17…車軸 18…入力クラッチ 19…補機クラッチ 20…モータ 22…ロータ 24…ステータ 30…トルクコンバータ 34…サブプール 35…ガソリンタンク 35a…容量センサ 36…ガソリン流路 37…メタノール流路 38,39…燃料種センサ 40,40A…燃料供給口 41…凹部 42,42A…ガソリン補給口 43…キャップ 44,44A…メタノール補給口 45…ヒンジ 46…キャップ 47…係合部 48…フューエルリッド 49…爪部 50…バッテリ 51,52…駆動回路 60…燃料電池装置 60A…燃料電池 61…メタノールタンク 61a,62a,35a…容量センサ 62…水タンク 63…バーナ 64…圧縮機 65…蒸発器 66…改質器 67…CO低減部 68…ブロワ 70…制御ユニット 80…補機駆動用モータ 82…補機駆動装置 83…切り替えスイッチ 84…切り替えスイッチ 90,90A…ガソリン吐出部 91,91A…ガソリン吐出口 92,92A…メタノール吐出部 93,93A…メタノール吐出口 95…燃料供給装置 100…変速機 102…油圧ポンプ 104…油圧制御部 142…第1の開口部 144…第2の開口部 160…操作部 162…シフトレバー 164…動力源切り替えスイッチ 191,193…係合部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動エネルギを発生するために複数種の
    燃料を用い、該複数種の燃料をそれぞれ別個に貯蔵する
    ための複数の燃料貯蔵手段を搭載する移動体であって、 前記燃料を供給する燃料供給装置と接続して、該燃料供
    給装置から供給される前記燃料を、該燃料を貯蔵すべき
    燃料貯蔵手段に導く燃料供給口を備え、 該燃料供給口は、 前記複数の燃料貯蔵手段のそれぞれに対応して設けら
    れ、各々がその対応する燃料貯蔵手段と連通する複数の
    開口部を備え、 該複数の開口部は、互いに異なる形状を成していること
    を特徴とする移動体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の移動体であって、 前記燃料供給口は、前記移動体の外壁面の所定の位置
    に、前記複数の開口部を互いに近接して設けてなり、 前記複数の開口部を覆う単一の蓋体を有することを特徴
    とする移動体。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の移動体であって、 単一の操作系によって前記蓋体を移動させることを特徴
    とする移動体。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の移動体であって、 前記複数種の燃料のうちのいずれかの供給を受けて前記
    移動体を駆動するエネルギを発生する駆動エネルギ発生
    装置を複数備え、 該複数のエネルギ発生装置のうちの少なくとも一つは、
    前記複数の燃料貯蔵手段のうちの少なくとも一つからは
    燃料の供給を受けないことを特徴とする移動体。
  5. 【請求項5】 駆動エネルギを発生するために複数種の
    燃料を用い、該複数種の燃料をそれぞれ別個に貯蔵する
    ための複数の燃料貯蔵手段を搭載する移動体であって、 前記複数の燃料貯蔵手段のそれぞれに対応して設けら
    れ、外部から供給された燃料を、対応する燃料貯蔵手段
    に導く複数の流路と、 前記複数の流路の内、少なくとも一つの流路において、
    該流路を通過する燃料の種類に関する情報を検知する検
    知手段とを備える移動体。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の移動体であって、 前記複数の燃料貯蔵手段に貯蔵された前記複数種の燃料
    のうちのいずれかの供給を受けて、前記移動体を駆動す
    るエネルギを発生する複数の駆動エネルギ発生装置と、 前記検知手段の検知結果に基づいて、前記流路を通過す
    る燃料が、該流路に対応する燃料貯蔵手段に貯蔵すべき
    燃料であるか否かを判定する燃料種判定手段と、 前記燃料種判定手段が、前記流路に対応する燃料貯蔵手
    段に貯蔵すべき燃料ではない燃料が前記流路を通過した
    と判定したときには、前記流路に対応する燃料貯蔵手段
    から燃料の供給を受ける前記駆動エネルギ発生装置によ
    るエネルギの発生を禁止する禁止手段とを備える移動
    体。
  7. 【請求項7】 駆動エネルギを発生するために複数種の
    燃料を用い、該複数種の燃料をそれぞれ別個に貯蔵する
    ための複数の燃料貯蔵手段を搭載する移動体に設けら
    れ、前記燃料を供給する燃料供給装置と接続して、該燃
    料供給装置から供給される前記燃料を、該燃料を貯蔵す
    べき燃料貯蔵手段に導く燃料供給口であって、 前記複数種の燃料のそれぞれに対応して設けられる複数
    の開口部を備え、 該複数の開口部は、互いに異なる形状を成していること
    を特徴とする燃料供給口。
  8. 【請求項8】 駆動エネルギを発生するために複数種の
    燃料を用いる移動体に対して、前記複数種の燃料のうち
    の少なくとも2種の燃料を供給する燃料供給装置であっ
    て、 前記移動体に対して前記燃料を供給可能となるように、
    前記移動体に接続する接続部を備え、 該接続部は、前記燃料供給装置から前記移動体に供給さ
    れる前記燃料のそれぞれに対応して、互いに独立して設
    けられた複数の吐出口を備え、 該複数の吐出口の各々は、対応する前記燃料をそれぞれ
    吐出すると共に、互いに異なる形状に形成されているこ
    とを特徴とする燃料供給装置。
  9. 【請求項9】 駆動エネルギを発生するために複数種の
    燃料を用い、該複数種の燃料をそれぞれ別個に貯蔵する
    ための複数の燃料貯蔵手段を搭載する移動体に対して、
    燃料供給装置によって前記複数種の燃料を供給する燃料
    供給システムであって、 前記燃料供給装置は、前記複数種の燃料をそれぞれ別個
    に前記移動体に対して供給するための複数の吐出口を備
    え、 前記移動体は、前記燃料貯蔵手段のそれぞれに対応し
    て、該燃料貯蔵手段に連通し、前記複数の吐出口のいず
    れかと接続可能な複数の開口部を備え、 前記複数の吐出口と前記複数の開口部とは、対応する燃
    料が異なる場合には、互いに接続不能となるように形成
    されていることを特徴とする燃料供給システム。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の燃料供給システムであ
    って、 前記移動体が備える前記複数の開口部は、前記移動体の
    外壁面の所定の位置において、互いに近接して設けられ
    ており、 前記移動体は、前記複数の開口部を覆う単一の蓋体をさ
    らに備えることを特徴とする燃料供給システム。
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