JP2001104349A - 親指形状可変型義手 - Google Patents

親指形状可変型義手

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JP2001104349A
JP2001104349A JP28933599A JP28933599A JP2001104349A JP 2001104349 A JP2001104349 A JP 2001104349A JP 28933599 A JP28933599 A JP 28933599A JP 28933599 A JP28933599 A JP 28933599A JP 2001104349 A JP2001104349 A JP 2001104349A
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fingertip
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hand
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Application number
JP28933599A
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English (en)
Inventor
Tsukuhide Harada
証英 原田
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Harada Electronics Industry Co Ltd
Original Assignee
Harada Electronics Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易かつ安価な構成の親指形状可変型義手を
提供することにある。 【解決手段】 親指を含む複数本の指(2,3,4,
5,6)を具え、親指(2)以外の指(3,4,5,
6)が、中手部(1)の先端部分から突出するように配
置され、親指が、指先部(21,22)と、その指先部を揺
動可能に支持する基部(15)とを有して、中手部の側方
に配置されている義手において、中手部の手首部分と先
端部分とをむすぶ直線に概略平行に延在するようその中
手部に設けられて、基部を、中手部側方の、脇側の位置
と手の平側の位置との間で回動可能に支持する支持軸
(16)と、中手部側方の手の平側の位置にて、指先部を
揺動させるのにつづいて、基部を、中手部側方の脇側の
位置へ向けて回動させ、また、基部を、中手部側方の手
の平側の位置へ回動させるのにつづいて、中手部側方の
その手の平側の位置にて、指先部を揺動させる親指駆動
手段(8)とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、親指の形状を変
更可能な義手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】義手用の可動指としては従来、能動義手
の可動指が一般に知られており、その可動指は、各々僅
かに曲げられた固定形状に形成された数本の指の付け根
部分をそれぞれ、義手の手の甲や手の平を形成する中手
部に揺動可能に支持するとともに、それらの指をそれぞ
れ中手部分の内部に設けたリンク機構に結合し、そのリ
ンク機構に一端部を結合したワイヤからなるコントロー
ルリードを義手装着者の背中に回して、そのコントロー
ルリードの他端部を義手装着側と反対側の腕に結合し、
その腕を動かすことでコントロールリードを引いたり緩
めたりして、上記数本の指をそれらの付け根で上記リン
ク機構により全て同時に揺動させて曲げたり戻したりす
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、親指の
動作は本来、他の指とは動きが異なり複雑であるのに対
し、上記従来の能動義手の可動指では、親指を含む複数
本の指をそれらの付け根の位置のみで揺動させて曲げ戻
しするという単純な動作しかできないため、例えば物を
つかむなどの親指の動作を適切に行なうのは困難であ
る。また上記従来の能動義手では、義手の装着中はワイ
ヤからなるコントロールリードを背中に添わせておく必
要があるため、背中に常時違和感がある。
【0004】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
の発明は、上記課題を有利に解決した親指形状可変型義
手を提供することを目的とするものであり、この発明の
親指形状可変型義手は、親指を含む複数本の指を具え、
親指以外の指が、中手部の先端部分から突出するように
配置され、親指が、指先部と、その指先部を揺動可能に
支持する基部とを有して、中手部の側方に配置されてい
る義手において、中手部の手首部分と先端部分とをむす
ぶ直線に概略平行に延在するようその中手部に設けられ
て、基部を、中手部側方の、脇側の位置と手の平側の位
置との間で回動可能に支持する支持軸と、中手部側方の
手の平側の位置にて、指先部を揺動させるのにつづい
て、基部を、中手部側方の脇側の位置へ向けて回動さ
せ、また、基部を、中手部側方の手の平側の位置へ回動
させるのにつづいて、中手部側方のその手の平側の位置
にて、指先部を揺動させる親指駆動手段とを具えること
を特徴とするものである。
【0005】この発明の親指形状可変型義手にあって
は、親指を含む複数本の指を具え、親指以外の指が、中
手部の先端部分から突出するように配置され、親指が、
指先部と、その指先部を揺動可能に支持する基部とを有
して、中手部の側方に配置されており、支持軸が、中手
部の手首部分と先端部分とをむすぶ直線に概略平行に延
在するようその中手部に設けられて、親指の基部を、中
手部側方の、脇側の位置と手の平側の位置との間で回動
可能に支持し、親指駆動手段が、中手部側方の、手の平
側の位置にて、指先部を揺動させるのにつづいて、親指
の基部を、中手部側方の、脇側の位置へ向けて回動さ
せ、また、その基部を、中手部側方の、手の平側の位置
へ回動させるのにつづいて、中手部側方の、その手の平
側の位置にて、指先部を揺動させる。
【0006】従って、この発明の親指形状可変型義手に
よれば、親指駆動手段での親指の基部の回動によって、
中手部側方の脇側の位置に親指の基部が位置した状態で
は、親指の基部が手の平側に突出しないので、例えば、
人が手を広げて紙などの平らな物を押さえるような動作
を行なうことができる。また中手部側方の手の平側の位
置に親指の基部が位置した状態では、親指の指先部を、
中手部の手の平側の部分および、その中手部から突出し
た他の指に対して開閉方向に揺動させることができるの
で、その親指の指先部を開けば、その開いた親指の指先
部と、中手部の手の平側の部分や他の指との間に空間を
あけることができる。このことから、例えばその空間に
物を配置した後に親指の指先部を閉じることで、その物
をつかむ動作を行なうことができる。すなわち、親指の
動きの自由度を増して、義手の汎用性を高めることがで
きる。加えて、かかる親指の基部の回動と指先部の揺動
とを、単一の親指駆動手段によって一連の動作で行なう
ので、親指駆動手段をコンパクトに構成し得て、義手へ
のその親指駆動手段の搭載を容易ならしめることができ
る。
【0007】なお、この発明の指形状可変型義手は、親
指駆動手段が、中手部側方の、脇側の位置と手の平側の
位置との間で、支持軸周りに回動するよう基部を付勢す
るとともに、基部の、手の平側の位置への回動付勢と同
時に、指先部を開く方向に付勢し、また基部の、脇側の
位置への回動付勢と同時に、指先部を閉じる方向に付勢
する親指付勢手段と、基部が手の平側の位置と脇側の位
置との間に位置する時は親指付勢手段で付勢された指先
部を閉じた状態に拘束する指先部揺動拘束手段とを具え
ていても良い。
【0008】このようにすれば、親指駆動手段の親指付
勢手段が、中手部側方の、脇側の位置と手の平側の位置
との間で、支持軸周りに回動するよう基部を付勢すると
ともに、基部の、手の平側の位置への回動付勢と同時
に、指先部を開く方向に付勢し、また基部の、脇側の位
置への回動付勢と同時に、指先部を閉じる方向に付勢す
る。そして親指駆動手段の指先部揺動拘束手段が、基部
が手の平側の位置と脇側の位置との間に位置する時は、
親指付勢手段で付勢された指先部を閉じた状態に拘束す
る。
【0009】従って、上記構成によれば、簡易な構成に
て、中手部側方の手の平側の位置にて、指先部を閉じる
方向へ揺動させるのにつづいて、基部を、中手部側方の
脇側の位置へ向けて回動させ、また、基部を、中手部側
方の手の平側の位置へ回動させるのにつづいて、中手部
側方のその手の平側の位置にて、指先部を開く方向に揺
動させることができる。
【0010】そして、この発明の親指形状可変型義手
は、親指付勢手段が、指先部を開く方向および閉じる方
向の少なくとも一方に付勢するワイヤと、中手部に設け
られてワイヤを付勢するアクチュエータとを具えていて
も良く、このようにすれば、動力伝達系をコンパクトに
構成することができるので、義手の内部にかかる動力伝
達系を内蔵することもでき、しかも義手の軽量化を図る
こともできる。
【0011】さらに、この発明の親指形状可変型義手
は、アクチュエータが、ワイヤを結合された雌ねじ部材
と、その雌ねじ部材に螺合する雄ねじ軸と、その雄ねじ
軸を回転駆動するモータと、を具えていても良く、この
ようにすれば、雄ねじ軸にそって比較的長いストローク
でワイヤを変位させることができるので、親指の基部と
その指先部の動きを充分に大きくすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここ
に、図1は、この発明の親指形状可変型義手の一実施例
を示す斜視図であり、図2は、この実施例の親指形状可
変型義手の親指駆動手段を中手部側方の脇側から見た状
態で一部切欠いて示す斜視図であり、図3は、この実施
例の親指形状可変型義手の親指駆動手段を中手部側方の
手の平側から見た状態で一部切欠いて示す斜視図であ
り、図4ないし図7は、この実施例の親指形状可変型義
手の親指の動作状態を示す斜視図であり、図8は、この
実施例の親指形状可変型義手の適用例を示す斜視図であ
る。
【0013】図1に示す、この実施例の親指形状可変型
義手は、義手の手の平部分、手の甲部分および手首部分
を形成する中手部1と、その中手部の側方(図1では左
方)に配置される親指2と、中手部1の先端部分(図1
では上端部分)から突出するように配置される、親指2
以外の複数本の指としての四本の可動指すなわち、人差
し指3、中指4、薬指5、小指6とを具えている。
【0014】ここにおける中手部1は、手の平側に曲率
中心を持つように僅かに湾曲した角筒状断面形状のスリ
ーブ7と、親指駆動手段8の一部および手首揺動用駆動
手段9を具える手首部分10とを具えている。また、親指
2以外の四本の指3,4,5,6は、指先部11と、二個
の指中間部材12と、上記中手部1のスリーブ7内の手の
平部分および手の甲部分の間に配置されて弾性的に支持
された基部13とを有し、それら部材11,12,13が互いに
関節軸14を介して揺動可能に支持されるとともに、それ
ぞれの基部13に取り付けた図示しない減速機内蔵型電動
サーボモータで、それら指内に配置した図示しないワイ
ヤの端部を引くことにより、四本の指の各々を独立させ
て駆動することで各々可動指とされている。
【0015】またここにおける親指2は、親指用基部15
を有しており、その親指用基部15は、二つの腕部15a,1
5bを有する略L字状の部材であり、一方の腕部15aには、
他方の腕部15bと略平行に支持軸16が貫通しており、そ
の支持軸16は、中手部1の手首部分10とスリーブ7の先
端部分とを結ぶ直線に概略平行に延在するように、その
中手部1の手首部分10の脇側と手の平側とのつながる部
位に固設されている。この支持軸16により、親指用基部
15は、中手部1の側方の、手の平側の位置と脇側の位置
との間で回動可能なように支持されている。
【0016】そして、親指用基部15の他方の腕部15bに
は、図2および図3に示すように、四個のプーリ17,1
8,19,20が、その他方の腕部15bの先端部分と中間部分
とに二個ずつ横並びに配置されて、回動自在に支持され
ている。そして、他方の腕部15bの先端部分には親指用
指先部21の基端部22が関節軸14を介して揺動自在に支持
されている。
【0017】さらに親指2には、親指用基部15と親指用
指先部21とを駆動するための、上述のように手首部分10
にその一部を設けられた親指駆動手段8が設けられてお
り、その親指駆動手段8は、指先部揺動拘束手段23と親
指付勢手段24とを具えている。ここでの指先部揺動拘束
手段23は、親指用指先部21の基端部22の後端部に突設さ
れた摺動板25と、中手部側方の、脇側の部位に設けられ
て上記摺動板25と摺接する円弧状表面を有する揺動規制
部26と、中手部1の手の平部分の親指2に隣接する位置
に設けられて上記摺動板25の嵌入を許容するガイド溝27
とで構成されている。
【0018】また図3に示すように、親指付勢手段24
は、手の平部分に略平行に、かつ中手部1の手首部分10
からスリーブ7の先端部へ向かう方向と略直角の方向
(図3では概略左右方向)へ延在するように中手部1に
回動自在に支持された雄ねじ軸28と、その雄ねじ軸28に
螺合された雌ねじ部材29とを有しており、その雌ねじ部
材29は、スリーブ7の後端面7aに摺接することでそのス
リーブ7に対する回転を規制されて雄ねじ軸28の回動に
伴いその雄ねじ軸28に沿って直線移動される。そして、
雄ねじ軸28の一方の端部(図3では左端部)には歯車組
G1,G2のうちの一つの歯車G1が取付けられており、他方
の歯車G2が取り付けられた軸Sは、上述した中手部1の
手首部分10に設けられた親指駆動手段8の一部である、
図2に示す減速機内蔵型電動サーボモータ30(図3では
図示せず)のモータ軸となっている。従って、これら雄
ねじ軸28、雌ねじ部材29およびサーボモータ30がこの実
施例ではアクチュエータAを構成している。
【0019】さらに、図3に示すように、スリーブ7の
後端面(図3では下側に向く面)7a上には、雄ねじ軸28
の側方にその雄ねじ軸28と略平行に整列するように三個
のプーリ31,32,33が回動自在に支持され、またスリー
ブ7の後端面7a上の親指2に隣接する位置にプーリ34が
回動自在に支持されている。そしてここでは図2および
図3に示すように、親指用指先部21の開き方向揺動およ
び親指用基部15の手の平方向回動用のワイヤW1が、その
一方の端部を雌ねじ部材29に固定されるとともに、図3
では、プーリ32の左上側から右上側にとおして巻きかけ
られ、次いでプーリ33の左下側から右側をとおして左上
側にぬけるように巻きかけられ、次いでプーリ34の下側
から左側をとおしてから左上側にぬけるように三回巻き
かけられて、次いでプーリ19の手前下側(図3では下
方)から向こう側をとおして上側にぬけるように三回巻
きかけられて、次いでプーリ20の上側から向こう側をと
おして上側の指先方向にぬけるように一回巻きかけられ
ており、そのワイヤW1の他方の端部は、親指用指先部21
の基端部22のねじ部材35に固定されている。
【0020】また、同様にしてここでは、親指用指先部
21の閉じ方向揺動および親指用基部15の脇側方向回動用
のワイヤW2が、その一方の端部を雌ねじ部材29に固定
されるとともに、図3では、プーリ31の右上側から左側
をとおして右下側にぬけるように巻きかけられ、次いで
プーリ32の左下側から右側にぬけるように巻きかけら
れ、次いでプーリ34の下側から右側を通して右上にぬけ
るように巻きかけられ、次いでプーリ17の手前下側から
向こう側を通して三回巻いて上側にぬけるように巻きか
けられ、さらにプーリ18の下側に巻きかけられており、
そのワイヤW2の他方の端部も、上述したねじ部材35に固
定されている。なお、この実施例では、ワイヤW1とワイ
ヤW2とが、一本のワイヤにて構成されており、その結
果、雌ねじ部材29の位置にて一体結合されたものとなっ
ている。
【0021】一方、この実施例では、中手部1の手首部
分10が、図1に示すように、手を持っていない人の腕に
当該義手を装着するための筒状のホルダHに設けられた
ブラケット36に連結軸37を介して揺動可能に支持されて
おり、上記手首揺動用駆動手段9は、上記手首部分10に
設けられるとともに出力軸にピニオンG3を持つ減速機内
蔵型電動サーボモータ38と、上記ブラケット36に固定さ
れてそのサーボモータ38のピニオンG3と噛合する固定歯
車G4とを具え、そのサーボモータ38の作動により当該義
手を揺動させることができる。
【0022】この実施例の親指形状可変型義手では、図
4に示すように、親指用指先部22が開いた状態では、摺
動板25がガイド溝27に嵌入されているので、親指用基部
15の回動が拘束されており、この状態でサーボモータ30
を駆動すると、図3に示す軸S(モータ軸)の回転に伴
い、歯車G1とG2を介して雄ねじ軸28が回転するので、こ
れに螺合する雌ねじ部材29が、図3では右方に移動した
場合には、その移動に伴ってワイヤW2の一端部が引かれ
てプーリ31,32,34,17,18に掛けられるとともにねじ
部材35に固定されたワイヤW2の他端部が引かれる。こ
れにより、図5に示す状態を経て、図2に示すように、
親指用指先部21が図4では時計方向へ回動し、中手部1
の手の平へ向かう方向(図3では紙面表側から裏側に向
かう方向)に閉じる。
【0023】従って、元の、親指用指先部21が開いた状
態では、親指用指先部21と、中手部1の手の平側の部分
や他の指3〜6との間に空間をあけることができ、例え
ばその空間に物を配置した後に上述のように親指2の親
指用指先部21を閉じることで、その物をつかむ動作を行
なうことができる。
【0024】そして、完全に親指用指先部21が閉じた状
態では、図2に示すように、摺動板25がガイド溝27から
外れるので、図3に示す雌ねじ部材29がさらに右方へ移
動すると、ワイヤW2が親指用基部15を、支持軸S周りに
中手部1の脇側の位置へ回動するように付勢するので、
これにより図6および図7に示すように、親指用基部15
が中手部1の手の平側の位置から脇側の位置へと回動す
る。この時、同時にワイヤW2は親指用指先部21の閉じる
方向への付勢もしているが、脇側の部位に設けられた摺
動板25が揺動規制部26に摺接しながら、親指用基部15が
回動するので、親指用指先部21が閉じた状態を保ちなが
ら、親指2全体が回動することとなる。
【0025】この一方、親指用基部15が中手部1の脇側
の位置に位置する状態で、サーボモータ30の駆動によ
り、雄ねじ軸28を上述の方向と逆方向に回転させた場合
には、図3に示す雌ねじ部材29が、図3では左方に移動
するので、これにより、ワイヤW1の一端部が左方に引か
れて、プーリ32,33,34,19,20に掛けられるとともに
ねじ部材35に固定されたワイヤW1の他端部が引かれ
る。これにより、ワイヤW1が親指用基部15を中手部1
の手の平側の位置へ回動付勢するので、親指用基部15が
脇側の位置から手の平側の位置へと回動する。この時、
同時にワイヤW1は親指用指先部21の開く方向への付勢
もしているが、先に述べたように、脇側の部位に設けら
れた摺動板25が揺動規制部26に摺接しながら、親指用基
部15が回動するので、親指用指先部21が閉じた状態を保
ちながら、親指2全体が上記と逆方向に回動することと
なる。
【0026】従って、この実施例の親指形状可変型義手
によれば、親指駆動手段8での親指2の親指用基部15の
回動によって、中手部1の側方の脇側の位置に親指用基
部15が位置した状態では、親指用基部15が手の平側に突
出しないので、例えば、人が手を広げて紙などの平らな
物を押さえるような動作を行なうことができる。また中
手部1の側方の手の平側の位置に親指用基部15が位置し
た状態では、親指用指先部21を、中手部1の手の平側の
部分および、その中手部1から突出した他の指3〜6に
対して開閉方向に揺動させることができるので、その親
指用指先部21を開けば、その開いた親指用指先部21と、
中手部1の手の平側の部分や他の指3〜6との間に空間
をあけることができる。このことから、例えばその空間
に物を配置した後に親指用指先部21を閉じることで、そ
の物をつかむ動作を行なうことができるので、図8に示
すように、例えば、筆記用具としてのペンPを当該義手
に持たせることができる。すなわち、親指2の動きの自
由度を増して、義手の汎用性を高めることができる。
【0027】加えて、かかる親指用基部15の回動と親指
用指先部21の揺動とを、単一の親指駆動手段8によって
一連の動作で行なうので、親指駆動手段8をコンパクト
に構成し得て、義手へのその親指駆動手段8の搭載を容
易ならしめることができ、義手の軽量化を図ることもで
きる。しかも、アクチュエータAが、雄ねじ軸28、雌ね
じ部材29およびサーボモータ30により構成されているこ
とから、雄ねじ軸28にそって比較的長いストロークでワ
イヤW1,W2を変位させることができるので、親指の基部
とその指先部の動きを充分に大きくすることができる。
【0028】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものではなく、例えば上記実
施例では、指先部揺動拘束手段23は、摺動板25と揺動規
制部26とガイド溝27とで構成されていたが、揺動規制部
26の先のガイド溝27に隣接する端部と反対側の端部付近
にて中手部1にさらにガイド溝27を追加して設けること
で、親指用指先部21を脇側の位置でも揺動可能とするこ
とができる。また、上記実施例では親指駆動手段8が、
指先部揺動拘束手段23と親指付勢手段24とを具えている
が、例えば、親指用基部15を回動させる機構と、その回
動に伴って親指用指先部21を回動限位置付近で揺動させ
るカム機構とを具えることとしても良い。さらに、上記
実施例では、親指2以外に四本の指3〜6を具えている
が、これより少なくすることもできる。また、手首揺動
用駆動手段9を省いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の親指形状可変型義手の一実施例を
示す斜視図である。
【図2】 この実施例の親指形状可変型義手の親指駆動
手段を中手部側方の脇側から見た状態で一部切欠いて示
す斜視図である。
【図3】 この実施例の親指形状可変型義手の親指駆動
手段を中手部側方の手の平側から見た状態で一部切欠い
て示す斜視図である。
【図4】 この実施例の親指形状可変型義手の親指の動
作状態を示す斜視図である。
【図5】 この実施例の親指形状可変型義手の親指の動
作状態を示す斜視図である。
【図6】 この実施例の親指形状可変型義手の親指の動
作状態を示す斜視図である。
【図7】 この実施例の親指形状可変型義手の親指の動
作状態を示す斜視図である。
【図8】 この実施例の親指形状可変型義手の親指駆動
手段による適用例を示す斜視図である。
【符号の説明】 1 中手部 2 親指 3 人差し指 4 中指 5 薬指 6 小指 7 スリーブ 7a 後端面 8 親指駆動手段 9 手首揺動用駆動手段 10 手首部分 11 指先部 12 指中間部材 13 基部 14 関節軸 15 親指用基部 15a,15b 腕部 16 支持軸 17,18,19,20,31,32,33,34 プーリ 21 親指用指先部 22 基端部 23 指先部揺動拘束手段 24 親指付勢手段 25 摺動板 26 揺動規制部 27 ガイド溝 28 雄ねじ軸 29 雌ねじ部材 30,38 サーボモータ 35 ねじ部材 36 ブラケット 37 連結軸 A アクチュエータ H ホルダ G1,G2 歯車 G3 ピニオン G4 固定歯車 S 軸 W1,W2 ワイヤ P ペン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親指を含む複数本の指(2,3,4,
    5,6)を具え、前記親指(2)以外の指(3,4,
    5,6)が、中手部(1)の先端部分から突出するよう
    に配置され、前記親指が、指先部(21,22)と、その指
    先部を揺動可能に支持する基部(15)とを有して、前記
    中手部の側方に配置されている義手において、 前記中手部の手首部分と先端部分とをむすぶ直線に概略
    平行に延在するようその中手部に設けられて、前記基部
    を、前記中手部側方の、脇側の位置と手の平側の位置と
    の間で回動可能に支持する支持軸(16)と、 前記中手部側方の手の平側の位置にて、前記指先部を揺
    動させるのにつづいて、前記基部を、前記中手部側方の
    脇側の位置へ向けて回動させ、また、前記基部を、前記
    中手部側方の手の平側の位置へ回動させるのにつづい
    て、前記中手部側方のその手の平側の位置にて、前記指
    先部を揺動させる親指駆動手段(8)と、を具えること
    を特徴とする、親指形状可変型義手。
  2. 【請求項2】 前記親指駆動手段(8)は、 前記中手部側方の、脇側の位置と手の平側の位置との間
    で、前記支持軸(16)周りに回動するよう前記基部を付
    勢するとともに、前記基部の、前記手の平側の位置への
    回動付勢と同時に、前記指先部を開く方向に付勢し、ま
    た前記基部の、前記脇側の位置への回動付勢と同時に、
    前記指先部を閉じる方向に付勢する親指付勢手段(24)
    と、 前記基部が前記手の平側の位置と前記脇側の位置との間
    に位置する時は前記親指付勢手段で付勢された前記指先
    部を閉じた状態に拘束する指先部揺動拘束手段(23)
    と、 を具えることを特徴とする、請求項1記載の親指形状可
    変型義手。
  3. 【請求項3】 前記親指付勢手段(24)は、 前記指先部(21,22)を開く方向および閉じる方向の少
    なくとも一方に付勢するワイヤ(W1,W2)と、 前記中手部(1)に設けられて前記ワイヤを付勢するア
    クチュエータ(A)とを具えることを特徴とする、請求
    項2記載の親指形状可変型義手。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータ(A)は、 前記ワイヤ(W1,W2)を結合された雌ねじ部材(29)
    と、 その雌ねじ部材に螺合する雄ねじ軸(28)と、 その雄ねじ軸を回転駆動するモータ(30)と、 を具えることを特徴とする、請求項3記載の親指形状可
    変型義手。
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