JP2001102426A - 物品容器開閉・転送装置および物品容器開閉・転送方法 - Google Patents

物品容器開閉・転送装置および物品容器開閉・転送方法

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JP2001102426A
JP2001102426A JP28158799A JP28158799A JP2001102426A JP 2001102426 A JP2001102426 A JP 2001102426A JP 28158799 A JP28158799 A JP 28158799A JP 28158799 A JP28158799 A JP 28158799A JP 2001102426 A JP2001102426 A JP 2001102426A
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Sumio Harukawa
澄夫 春川
Shinji Yokoyama
進二 横山
Tetsuya Matsuo
徹也 松尾
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Hirata Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 物品の微粒子汚染をなくし、故障装置の交換
作業の容易化、コストの低減等を図る。 【解決手段】 第1の開口を有するポッド1と、第1の
開口に嵌まり込み、ラッチ機構3を内部に有するポッド
ドア2とにより物品80を密閉収納して転送可能にされた
開閉可能な容器0であって、第1の環境100 から隔離さ
れた第2の制御された環境200 を維持する容器0と、物
品80を出入りさせるための開閉可能な第2の開口を有
し、第1の環境100 から隔離された第3の制御された環
境300 を維持する室20と、第2の環境200 と第3の環境
300 との間で物品80を転送可能にするために、ポートド
ア11には、空気シール手段19が昇降カバー14もしくは気
流抵抗板15の内側に非接触で対向するように一体に組み
付けられ、昇降カバー14と気流抵抗板15との間の領域に
は、空気吸引手段30が配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、半導体集積回
路の処理中に、半導体ウエハやレクチルの微粒子汚染を
低下させる標準化されたメカニカルインターフェース
(SMIF)システムに係り、特に物品処理や物品保管
のための制御された空間(第3制御空間)とSMIFポ
ッド(以下、単に容器ともいう。)の内部空間(第2制
御空間)との間で物品を転送するための物品容器開閉・
転送装置および物品容器開閉・転送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SMIFポッド(pod)は、ウエハを
収納するカセットを載せるポッドドアと、カセットおよ
びポッドドアを包囲するポッドとからなり、ポッドドア
は、ラッチ機構を内部に有していて、ポッドとポッドド
アとを機械的に一体に保持するときには、このラッチ機
構の掛け金部が外方に伸長して、ポッドの開口部の内周
壁と係合する。また、ポッドドアには、ポッドとポッド
ドアとを密閉するための弾性体シールが添設されてい
て、ラッチ機構が作動しているとき、この弾性体シール
が押圧されて、周囲の雰囲気(第1空間)からポッド内
空間(第2制御空間)を遮断することができるようにな
っている。これらは、SEMI規格によって規格化され
ている。
【0003】制御された環境の中にある処理室やロード
ロック室等の第3制御空間に第2制御空間のポッド内ウ
エハを搬入するためには、ウエハを周囲の汚染された雰
囲気(第1空間)に曝さないように、ポッドドアのラッ
チを外し、ポッドとポッドドアとを分離してポッドを開
放してから、ウエハもしくはカセットを搬入することが
できるようにする必要がある。
【0004】しかしながら、密閉されたSMIFポッド
の外周やSMIFポッドを載置する容器開閉器の表面
は、第1空間の外気に曝されており、汚染された状態に
ある。SMIFポッドを容器開閉器に載置すると、汚染
空気を両者の間に挟み込むことになり、SMIFポッド
を開放するとき、挟み込んだ汚染空気がポッド内部に流
れ込み、ウエハを汚染しかねない。
【0005】そこで、特公平4−82057号公報、特
公平5−66733号公報、特公平6−7566号公報
に記載のものは、ポートドアとポッドドアとの間に第4
の空隙部を形成し、この空隙部において汚染物を捕獲す
るようにしている。しかしながら、現在のSEMI規格
に準じて製造されて流通しているSMIFポッドにあっ
ては、ポートドアとポッドドアとは平面にされており、
これらの公報に記載された方法を採用することができな
い。
【0006】また、特表平6−501815号公報に記
載のものにおいては、ポートドアとポッドドアとの間の
間隙や、ポッド、ポッドドア、ポートドアおよびポート
プレートの各壁面が隣接もしくは対面し合う部分に形成
される間隙等の第4の間隙雰囲気(第4空間)を、密閉
されたSMIFポッドを開放する前に、パージする方法
が提案されている。
【0007】この方法によれば、ポートプレートにガス
吸引口およびガス供給口を設け、ガス吸引口には減圧手
段を設けて、前記第4の間隙雰囲気を減圧して、この空
間のガスをパージし、その後、純粋なガスをガス供給口
から供給して、処理室雰囲気(第3空間)、SMIFポ
ッド内部(第2空間)および第4の間隙雰囲気(第4空
間)とを同じ環境にすることができる。
【0008】また、特表平6−501815号公報、特
公平8−21609号公報、特許登録第2593185
号公報、特開平10−242095号公報等に記載され
たSMIFポッドの開閉機構は、逆コップ状のSMIF
ポッドを処理室のキャノピー上面に設けた開口を有する
ポートプレート上に載せ、このポートプレートの開口に
嵌まり込むポートドアにはポッドドアを載せ、ラッチを
解除し、ポートドアを下降させることで、ポッドドアは
ポートプレートの開口を通って、ポッド内の物品を処理
室に移送できるようにして、ウエハを外気汚染から防
ぎ、2つの密封環境間でのウエハの転送を行なってい
る。
【0009】これらの公報に示されている、物品をポッ
ド内部空間から処理室空間に移動開放するための方法
は、物品が搭載されたポートドアを処理室雰囲気内に下
降させるエレベータを備えたタイプであり、残されたポ
ッドは、ポートプレートと係合して、外界雰囲気と処理
室雰囲気とを完全に遮断することができる。
【0010】しかしながら、この方法は、ポッド内のカ
セットを昇降させる方法であって、昇降機構は、カセッ
トが置かれている空間と同じ制御空間にあって、かつ、
近傍に位置することから、昇降機構の発塵によるウエハ
の微粒子汚染の可能性を否定することができない。
【0011】さらに、SMIFポッドを開放して、カセ
ット内のウエハを取り出したり、カセットにウエハを収
納する際に、カセット構成体とウエハとの摩擦により微
粒子が発生し、その微粒子がウエハ周辺に浮遊して、ウ
エハのローディングもしくはアンローディング時に、ウ
エハの表面に付着する可能性も高い。
【0012】さらにまた、このような方法が採用された
場合、ポッド載置高さを人間工学的に好ましい高さ(S
EMI規格で言われる「パスライン」、例えば、900
mm)に設定すれば、カセットをさらに下方に下げるこ
とになる。このように、カセットがさらに下方に下げら
れると、昇降機構や移載機構の作業や動作から発生する
パーティクルや乱流からウエハを保護することが難しく
なるばかりか、ウエハ移載ロボットの動作も、移動距離
が長くなり、スループットが向上しないといった難点が
ある。
【0013】ウエハを汚染から防御するためには、汚染
源である動作機械の上方にウエハを位置させることが肝
要であり、また、スループットを向上させるためには、
カセット下降タイプより、ポッド上昇タイプの方がより
望ましい。
【0014】そこで、ポッド昇降方式を採用し、カセッ
トとウエハとの摩擦によって生じる浮遊する微粒子を空
気の流れにより排出する方法が、特開平10−1168
76号公報により提案されている。この方法は、ウエハ
のローディング、アンローディングの際に、カセット構
成体とウエハとの間の摩擦によって生じて浮遊する微粒
子を外部に排出するために、処理室内のクリーンエアー
の一部をカセット、ウエハを通過するような流れに形成
し、昇降可能な正面パネルの開口部を介して外部に排出
するようになっている。
【0015】しかしながら、処理室と外部との一般的な
圧力差は1〜2Pa 前後であって、処理室が陽圧となっ
ている場合が多い。このため、ダウンフローしている空
気を略直角に曲げるのは難しく、特開平10−1168
76号公報に記載されているように、処理室と外部との
圧力差は、さらに大きくされる必要がある。そこで、処
理室のクリーンエアーのダウンフローしている空気を曲
げるために、それ相応の圧力差が設けられると、非接触
空気シール部からの漏れ量が多くなるばかりか、排気が
第1空間に直接放出される場合には、第1空間のダウン
フローを乱しかねない。
【0016】また、この場合、排気がそのまま外部の第
1空間に排出されるために、前記した、ポートドアとポ
ッドドアとの間の間隙や、ポッド、ポッドドア、ポート
ドアおよびポートプレートの各壁面が隣接もしくは対面
し合う部分に形成される間隙等の第4の間隙雰囲気(第
4空間)は汚染されたままであり、SMIFポッドを開
放するときの浮遊微粒子のポッド内への進入には、何ら
考慮が払われていない。
【0017】さらに、特開平10−116876号公
報、特公平8−21609号公報、特許登録第2593
185号公報、特開平10−242095号公報等に示
されるものは、処理室を包囲する包囲体にポートドアが
設けられている。すなわち、物品容器開閉・転送装置
は、処理室に組み込まれる構成となっている。このた
め、物品容器開閉・転送装置に不具合が発生した場合に
は、機械を止めて、復帰作業をしなければならない。不
具合の種類によっては、何時間も稼動を停止しなければ
ならないこともある。
【0018】さらにまた、特表平6−501815号公
報、特開平10−116876号公報において説明され
ている非接触空気シールは、狭ければ狭い程効果は高い
が、その加工精度、組立精度には、それ相応の技術が要
求されることになり、コストが上昇し、さらに、昇降稼
動時の振動により、非接触空気シールを形成する対向す
る部材間の接触の可能性も高まる。
【0019】ここで、ウエハの微粒子汚染の原因につい
て考えてみると、SMIFポッドを容器開閉装置に載置
するまでの間、そのSMIFポッド、ポートドア、およ
びポートプレートは、外気にさらされており、それらの
表面は微粒子で汚染されている。したがって、SMIF
ポッドとその載置面(ポートプレート)とにより形成さ
れる第4空間およびそれらの係合表面は、汚染された状
態にある。また、SMIFポッドが開放されて、ポッド
とポッドドアとが相対移動をして分離するとき、ポッド
内圧力が処理室内圧力より高くない限りにおいて、前記
のような汚染された雰囲気(微粒子)がポッド内に巻き
込まれる可能性が高い。さらにまた、ウエハローディン
グ時には、ウエハとカセットとの摩擦のために微粒子が
発生するので、カセット内には微粒子が浮遊する。これ
らが原因となって、ウエハが微粒子により汚染されるも
のと考えられる。
【0020】そこで、特表平6−501815号公報に
示されるパージ気流の微粒子排出機能を、特開平10−
116876号公報に示される容器開閉装置に応用する
ことが考えられる。
【0021】しかしながら、特表平6−501815号
公報に示される容器開閉装置は、固定のキャノピーにS
MIFポッドを載置してカセットを昇降させるタイプで
あるために、第1空間と第2および第3の制御空間とを
安全に遮断することができるので、第4空間のガスパー
ジに工場内ユーティリティとして張り巡らされているN
2ガスを利用し、さらに、排気ユーティリティに接続す
れば、容易に、かつ、安価、安全に、その機能を果たす
ことができる。これに対して、特開平10−11687
6号公報に示される容器開閉装置は、第1空間と第3空
間との遮蔽を非接触ガスシールに頼っているので、特表
平6−501815号公報に示されるパージ気流の微粒
子排出機能を盛り込むには、第1空間に漏れ出しても危
険のないスーパークリーンエアー(例えば、0.1μm
粒子でクラス1(1cft))を使わざるを得ない。
【0022】スーパークリーンエアーは、設備費、維持
費に莫大なコストがかかるので、工場内にユーティリテ
ィとして張り巡らしている事例はほとんどない。つま
り、設備側でその機能およびコストを負担しなければな
らない。さらに、昇降するポートプレートにスーパーク
リーンエアー供給口だけでなく、吸引口および吸引手段
を設けることは、設備の複雑さを増すばかりでなく、さ
らなるコスト増大を招き、フレキシブルな配管を行なお
うとすると、容器開閉装置構造体と接触して発塵を招き
かねず、接触を免れようとすると、容器開閉装置のフッ
トプリント増大につながり、好ましくない。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】物品を密閉収納したS
MIFポッドをポッド載置面に載置した際、ポッド、ポ
ッドドア、ポートプレートおよびポートドアで形成され
る第4空間は、微粒子で汚染された外雰囲気となってい
るので、密閉されたSMIFポッドを開放する前に、こ
の第4空間の微粒子を外部に除去することが必要であ
る。
【0024】また、処理室は外気より正圧であり、その
圧力差は1〜2Pa前後であるシステムが多いが、その
場合でも、確実にクリーン気流をカセット内に流し、ウ
エハとカセット構成体との摩擦によって生じた浮遊する
微粒子を第1空間に直接排出することなく、外部に排除
する必要がある。
【0025】また、ウエハをローディング、アンローデ
ィングするために、ロボット先端部をカセット内に進入
させると、先端部周辺に乱流が発生して、浮遊している
微粒子をウエハに付着させる可能性も高い。このような
乱流を抑制する対策が望まれる。
【0026】さらに、非接触空気シールは、対向する板
の隙間が狭ければ狭いほどシール効果は高いが、加工精
度、組立精度に高度の技術を要求することになり、コス
トは跳ね上がる。例えば、0.5mm以下の隙間にする
と、シール効果は高いが、ストローク全長にわたりその
隙間を維持することは難しい。動作時の振動等による板
同志の接触の懸念も残る。そこで、0.5mm〜1mm
程度の隙間で、シール効果を高める工夫が望まれる。
【0027】また、半導体集積回路の製造中に、物品を
収容した密閉SMIFポッド(容器)を開閉して物品を
転送する装置(以下、物品容器開閉・転送装置という。
但し、容器開閉装置もしくは開閉装置と略称することも
ある。)にトラブルが発生しても、短時間で生産を再開
するための方法が望まれる。処理室に物品容器開閉・転
送装置全体もしくはその一部を組み込んだり、物品容器
開閉・転送装置の制御部を、処理室の制御部に組み込ん
だりすると、その場で復帰作業をすることになり、トラ
ブルによっては、長時間の復帰作業になりかねない。軽
薄短小で、交換容易な物品容器開閉・転送装置が望まれ
る。
【0028】また、発塵機構の最たるものに昇降機構が
ある。昇降機構として滑りネジ機構が採用されると、発
塵量は膨大な数に上る。ボールネジ機構等が採用された
としても、クリーン度クラス1には対応できない。発塵
機構には、積極的な対策が講じられることが望まれる。
【0029】さらに、密閉されたSMIFポッドが開放
される際に、ポッドがポートプレートから取り上げられ
ないように、そのインターロックとして、ポッド押え機
構がポートプレート上面に設けられたポッドガイド内部
に組み込まれる場合がある。ポッドを抑えるための機構
からの発塵は、ポッドガイドの切り欠き部から塵埃が流
出することによる。そして、これがポッド載置面をさら
に汚染させることが懸念されるので、その対策が望まれ
ている。
【0030】また、SMIFポッドが物品容器開閉・転
送装置に載置されない待機状態において、SMIFポッ
ドおよび物品容器開閉・転送装置が長時間外雰囲気に曝
され続けると、ポッド載置面に汚染微粒子が貯溜する状
態を観測できる。それは、視覚に顕著に観ることができ
る。その対策も望まれる。
【0031】さらにまた、半導体製造装置は、例外なく
高価なものとなっており、低発塵低価格の物品容器開閉
・転送装置が望まれている。
【0032】本願の発明は、従来の物品容器開閉・転送
装置および物品容器開閉・転送方法が有する前記のよう
な種々の問題点を解決することを課題とする。すなわ
ち、本願の発明の課題は、物品容器開閉・転送機構部か
らの発塵を極力抑制するとともに、避けられない塵埃を
速やかに除去し、また、故障にいたっては、素早く交換
できるような構造を備え、軽量で、フットプリントを最
小化できる、クリーン度の高い、安価な物品容器開閉・
転送装置を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段および効果】本願の発明
は、前記のような課題を解決した物品容器開閉・転送装
置に係り、その請求項1に記載された発明は、第1の開
口を有するポッドと、前記ポッドの前記第1の開口に嵌
まり込み、前記ポッドをラッチするラッチ機構を内部に
有するポッドドアとにより、物品を密閉収納して転送可
能にされた開閉可能な容器であって、第1の環境から隔
離された第2の制御された環境を維持する開閉可能な容
器と、物品を出入りさせるための開閉可能な第2の開口
を有し、前記第1の環境から隔離された第3の制御され
た環境を維持する室と、前記第2の環境と前記第3の環
境との間で物品を転送可能にするために、前記容器を載
置する面と、前記容器を開閉するための第3の開口とを
有する昇降可能なポートプレートと、前記ポートプレー
トの前記第3の開口に嵌まり込むポートドアとを備えて
なる物品容器開閉・転送装置において、前記ポートプレ
ートには、その周縁の一辺から起立して前記室の前記第
2の開口を開閉するシャッターと、その周縁の残りの辺
から垂下して前記シャッター側側面以外の側面を囲う昇
降カバーと、前記昇降カバーの内側にあって前記シャッ
ター側側面に対向する位置に配置される気流抵抗板と
が、それぞれ一体に組み付けられ、前記ポートドアに
は、空気シール手段が、前記昇降カバーもしくは前記気
流抵抗板の内側に非接触で対向するように配置されて一
体に組み付けられ、前記昇降カバーと前記気流抵抗板と
により挟まれて形成される領域には、第1の空気吸引手
段が配設されて、前記容器を前記ポートプレートに載置
した後、前記ポートプレートを中間位置まで上昇させ
て、前記ポッドドアと前記ポートドアとの間の第4の環
境をパージし、その後下降させて、前記ラッチ機構を解
除し、次いで、前記ポートプレートを上限位置まで上昇
させて、前記第1の開口および前記第2の開口を開き、
前記第2の環境と前記第3の環境との間で物品を転送す
ることができるようにされたことを特徴とする物品容器
開閉・転送装置である。
【0034】請求項1に記載された発明は、前記のよう
に構成されているので、SMIFポッドを物品容器開閉
・転送装置のポッド載置面であるポートプレートに載置
した際、ポッド、ポッドドア、ポートプレートおよびポ
ートドアで形成される第4空間は、微粒子で汚染された
外雰囲気となっているが、この第4空間(第4の環境)
は、ポートプレートを中間位置まで上昇させて、ポッド
ドアとポートドアとを分離させた後、パージされるの
で、この第4空間の微粒子を外部に除去することができ
る。また、このパージ気流は、第1の空気吸引手段によ
り、確実にクリーン気流を第3の環境(第3空間)から
第4の環境に導くことにより得られ、第4の環境を確実
にパージすることができる。
【0035】また、ウエハをローディング、アンローデ
ィングするために、ロボット先端部をカセット内に進入
させると、先端部周辺に乱流が発生して、浮遊している
微粒子をウエハに付着させる可能性が高いが、このよう
な乱流も、第1の空気吸引手段により、確実にクリーン
気流を第3の環境からカセット載置空間(第2の環境)
に導くことにより消滅させられるので、微粒子のウエハ
への付着を抑制することができる。同時に、このクリー
ン気流がカセット内を流れることにより、ウエハとカセ
ット構成体との摩擦によって生じた浮遊する微粒子を外
部の所定の個所に排除することができる。
【0036】また、ポートプレートを上限位置まで上昇
させて、第1の開口および第2の開口を開き、第2の環
境と第3の環境との間で物品を転送することができるよ
うにされているので、この物品容器開閉・転送装置は、
処理室内部に組み込まれることがなく、半導体集積回路
の製造中に、物品容器開閉・転送装置にトラブルが発生
したとしても、処理室の外部において復帰作業をするこ
とができるので、短時間で生産を再開することができ
る。また、場合によっては、この物品容器開閉・転送装
置を簡単に交換して、短時間で生産を再開することがで
きる。
【0037】さらに、請求項2記載のように請求項1記
載の発明を構成することにより、気流抵抗板の開口部
は、下方から上方に行くにしたがい徐々に広がるような
形状にされているので、第1の空気吸引手段から遠い側
においても、第3の環境から吸引されるクリーンエアー
(気流)を上下方向に均等に吸引することができ、ロボ
ット先端部周辺に発生する乱流を均等に抑制することが
できる。また、ウエハとカセット構成体との摩擦によっ
て生じた浮遊する微粒子を均等に外部の所定の個所に排
除することができる。これらにより、微粒子のウエハへ
の付着を均等に抑制することができる。
【0038】また、請求項3記載のように請求項1また
は請求項2記載の発明を構成することにより、第1の空
気吸引手段は、生産ラインに設けられた排気手段に連通
接続されて、その連通路に、吸引量を規制する手段が設
けられる。この結果、パージ気流は直接第1環境に排出
されることはないので、パージ気流としてスーパークリ
ーンエアーを使用する必要がなく、設備コスト、維持コ
ストを低減することができる。また、別途真空発生手段
を設ける必要がなく、この面からも、設備コストを低減
することができる。さらに、吸引量を規制する手段によ
り、排気手段の排気力に合わせて、吸引量を適切に調節
することができる。
【0039】また、請求項4記載のように請求項1ない
し請求項3のいずれか記載の発明を構成することによ
り、第1の空気吸引手段の吸引口には、弾性体シールが
添設されて、物品容器開閉・転送装置が下限待機状態に
あるとき、ポートプレートと弾性体シールとが接触し
て、前記吸引口を閉塞するようにされている。この結
果、第1の空気吸引手段の内部の負圧が低減されること
がなくなり、物品容器開閉・転送装置の稼動時におい
て、パージ気流を迅速に生成することができる。また、
生産ラインに設けられた排気手段に、排気力の低下の悪
影響を及ぼす虞がなくなる。
【0040】さらに、請求項5記載のように請求項1な
いし請求項4のいずれか記載の発明を構成することによ
り、空気シール手段は、シール板により形成され、該シ
ール板には、昇降カバーもしくは気流抵抗板と対向する
面に昇降カバーの昇降方向と直交するようにして複数の
溝が形成される。この結果、昇降カバーもしくは気流抵
抗板とシール板との間を昇降カバーの昇降方向に流れる
気流に抵抗を付与することができ、昇降カバーもしくは
気流抵抗板とシール板との間の非接触空気シールが、昇
降カバーもしくは気流抵抗板とシール板との間隙が1mm
程度とされた場合の非接触空気シールであっても、十分
にシール効果を発揮することができるので、非接触空気
シールの形成が容易になる。また、動作時の振動に対し
ても、昇降カバーもしくは気流抵抗板とシール板とが接
触する虞がなくなり、接触による微粒子の発生が抑制さ
れる。
【0041】また、請求項6記載のように請求項1ない
し請求項5のいずれか記載の発明を構成することによ
り、ポートプレートを昇降可能にする手段は、数値制御
可能なモーターで駆動されるボールねじ駆動機構を備
え、該ボールねじ駆動機構のボールナットは、昇降カバ
ーに取り付けられる。この結果、より低発塵のボールね
じ駆動機構を備えることにより、ポートプレートの昇降
手段からの発塵が抑制される。
【0042】また、請求項7記載のように請求項6記載
の発明を構成することにより、ボールナットの両端部の
空気を吸引する第2の空気吸引手段が設けられるので、
ボールねじ駆動機構からの発塵が確実に外部の所定個所
に排出されて、周辺の装置を汚染することがなくなる。
【0043】さらに、請求項8記載のように請求項1な
いし請求項7のいずれか記載の発明を構成することによ
り、ポートプレートの上面には、そこに容器が載置され
るときガイドとなる容器ガイドが、該容器の開口部外周
を囲むようにして設けられ、該容器ガイドの内部には、
第1の空気吸引手段の吸引口に連通する気流路が形成さ
れる。この結果、容器ガイドに備えられるポッド押え機
構から発生する塵埃を、この気流路を介して第1の空気
吸引手段により吸引して外部の所定個所に排出すること
ができ、ポッド載置面を汚染したり、容器ガイド内に溜
まったり、外部に飛散して周辺の装置を汚染するような
ことがない。
【0044】また、請求項9記載のように請求項8記載
の発明を構成することにより、容器ガイドの周壁の4角
部には、気流路に連通する複数個の切り欠きが、容器の
開口部外周に向けて開口するようにして形成される。こ
の結果、容器ガイドの周壁の4角部に溜まり易い塵埃
を、切り欠きおよび気流路を介して積極的に第1の空気
吸引手段により吸引して外部の所定個所に排出すること
ができ、この面からも、ポッド載置面を汚染したり、容
器ガイド内に溜まったり、外部に飛散して周辺の装置を
汚染するようなことがなくなる。
【0045】また、請求項10記載のように請求項1な
いし請求項9のいずれか記載の発明を構成することによ
り、物品容器開閉・転送装置の制御機器が、装置本体に
内蔵され、物品容器開閉・転送装置の電源、通信、吸
気、排気等のユーティリティ接続手段が、装置本体のベ
ース下面であって、かつ、通路側に配置される。この結
果、装置全体をコンパクトにまとめることができるとと
もに、第1空間側から配管や配線等のユーティリティ接
続部にアクセスして、接続部を切り離しもしくは締結部
を緩めることにより、制御機器が装置本体に内蔵された
装置全体を抜き取ることが容易に行なえ、物品容器開閉
・転送装置の交換を短時間に容易に行なうことができ
る。
【0046】さらに、その請求項11に記載された発明
は、第1の開口を有するポッドと、前記ポッドの前記第
1の開口に嵌まり込み、前記ポッドをラッチするラッチ
機構を内部に有するポッドドアとにより、物品を密閉収
納して転送可能にされた開閉可能な容器であって、第1
の環境から隔離された第2の制御された環境を維持する
開閉可能な容器と、物品を出入りさせるための開閉可能
な第2の開口を有し、前記第1の環境から隔離された第
3の制御された環境を維持する室と、前記第2の環境と
前記第3の環境との間で物品を転送可能にするために、
前記容器を載置する面と、前記容器を開閉するための第
3の開口とを有する昇降可能なポートプレートと、前記
ポートプレートの前記第3の開口に嵌まり込むポートド
アとを備え、前記ポートプレートには、その周縁の一辺
から起立して前記室の前記第2の開口を開閉するシャッ
ターと、その周縁の残りの辺から垂下して前記シャッタ
ー側側面以外の側面を囲う昇降カバーと、前記昇降カバ
ーの内側にあって前記シャッター側側面に対向する位置
に配置される気流抵抗板とが、それぞれ一体に組み付け
られ、前記ポートドアには、空気シール手段が、前記昇
降カバーもしくは前記気流抵抗板の内側に非接触で対向
するように配置されて一体に組み付けられ、前記昇降カ
バーと前記気流抵抗板とにより挟まれて形成される領域
には、第1の空気吸引手段が配設されていて、前記容器
を前記ポートプレートに載置した後、前記ポートプレー
トを中間位置まで上昇させて、前記ポッドドアと前記ポ
ートドアとの間の第4の環境をパージし、その後下降さ
せて、前記ラッチ機構を解除し、次いで、前記ポートプ
レートを上限位置まで上昇させて、前記第1の開口およ
び前記第2の開口を開き、前記第2の環境と前記第3の
環境との間で物品を転送することができるようにされた
ことを特徴とする物品容器開閉・転送方法である。
【0047】請求項11に記載された発明は、前記のよ
うに構成されているので、SMIFポッドを物品容器開
閉・転送装置のポッド載置面であるポートプレートに載
置した際、ポッド、ポッドドア、ポートプレートおよび
ポートドアで形成される第4空間は、微粒子で汚染され
た外雰囲気となっているが、この第4空間(第4の環
境)は、ポートプレートを中間位置まで上昇させて、ポ
ッドドアとポートドアとを分離させて後、パージされる
ので、この第4空間の微粒子を外部に除去することがで
きる。また、このパージ気流は、第1の空気吸引手段に
より、確実にクリーン気流を第3の環境から第4の環境
に導くことにより得られ、第4の環境を確実にパージす
ることができる。
【0048】また、ウエハをローディング、アンローデ
ィングするために、ロボット先端部をカセット内に進入
させると、先端部周辺に乱流が発生して、浮遊している
微粒子をウエハに付着させる可能性が高いが、このよう
な乱流も、第1の空気吸引手段により、確実にクリーン
気流を第3の環境からカセット載置空間に導くことによ
り消滅させられるので、微粒子のウエハへの付着を抑制
することができる。同時に、このクリーン気流がカセッ
ト内を流れることにより、ウエハとカセット構成体との
摩擦によって生じた浮遊する微粒子を外部の所定の個所
に排除することができる。
【0049】また、ポートプレートを上限位置まで上昇
させて、第1の開口および第2の開口を開き、第2の環
境と第3の環境との間で物品を転送することができるよ
うにされているので、この物品容器開閉・転送方法によ
れば、その物品容器開閉・転送装置は、処理室内部に組
み込まれることがなく、半導体集積回路の製造中に、物
品容器開閉・転送装置にトラブルが発生したとしても、
処理室の外部において復帰作業をすることができるの
で、短時間で生産を再開することができる。また、場合
によっては、この物品容器開閉・転送装置の交換によ
り、短時間で生産を再開することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図17に図示さ
れた本願の請求項1ないし請求項11に記載された発明
の一実施形態について説明する。先ず、SMIFポッド
について、図1を参照しつつ、説明する。SMIFポッ
ド0は、1面を開口した鞘状の形をしたポッド1と、そ
の開口(第1の開口)に嵌まり込み、これを塞ぐポッド
ドア2とからなる。つまり、SMIFポッド0は、本明
細書においては、ポッド1の開口をポッドドア2により
塞がれて密閉された容器全体を指すものとして定義され
る。ポッド1とポッドドア2とは、ポッドドア2の内部
に設けられたラッチ機構3により、ラッチできるように
なっている。ポッド1とポッドドア2とがラッチ機構3
によりラッチされたとき、ラッチ機構3の爪が突出し
て、ポッド1の開口内周面に形成された凹部に係合す
る。図1には、ラッチ爪が突出してポッド1の開口内周
面の凹部に係合した状態が図示されている。
【0051】4は弾性体シールであり、ポッド1の開口
とポッドドア2との間に介装されて、第2空間200 (第
2の環境)を外気100 (第1の環境)から完全に遮断す
ることができる。第2空間200 に、対象となる物品、例
えば、複数枚のウエハを収容したカセット80(図3参
照)が収納される。このようなSMIFポッド0(容
器)は、アシスト社によって提供されている。
【0052】次に、図2には、全体として符号90で示さ
れる物品容器開閉・転送装置の断面が図示されている。
図2において、ポートプレート10は、密閉容器であるS
MIFポッド0の底面を受ける載置面を有する。この場
合の底面は、ポッドドア2の外面であり、SMIFポッ
ド0は、その開口部を下に向けてポートプレート10の載
置面に載置される(図3参照)。11はポートドアであっ
て、ポートプレート10に形成された開口(第3の開口)
に嵌まり込み、ポッドドア2を受ける。ポートドア11に
は、ポッドドア2に内設されたラッチ機構3を開閉する
ための手段(図示されず)が備えられている。
【0053】ポートプレート10の上面には、そこにSM
IFポッド0が載置されるときガイドとなるポッドガイ
ド(容器ガイド)12が、SMIFポッド0の開口部外周
を囲むようにして設けられている。このポッドガイド12
については、後で詳しく説明される。
【0054】ポートプレート10には、その周縁の一辺か
ら起立するシャッター13と、その周縁の残りの辺から垂
下する昇降カバー14と、シャッター13側側面に対向する
位置(バックプレート16の対面)にあって昇降カバー14
の内側に位置する気流抵抗板15とが一体に組み付けられ
て、ポートプレート10に支持されており、これらは、ポ
ートプレート10の昇降に伴って一体に昇降する。シャッ
ター13は、バックプレート16に物品転送するために形成
された開口17を開閉する。昇降カバー14は、シャッター
13側側面(バックプレート16側側面)を除く残りの3つ
の側面を包囲する(図7参照)。
【0055】18は物品容器開閉・転送装置90のベースプ
レートであり、19は昇降カバー14もしくは気流抵抗板15
の内側にあって、それらと対向するように狭い間隙を維
持して設けられた非接触空気シール手段である。この空
気シール手段19は、シール板により形成され、ポートド
ア11に一体に組み付けられている。20は、例えば、ロー
ドロック室であり、その室内では、ULPAフィルター
21により制御されたクリーン空間(第3の環境)300 が
維持されている。
【0056】ロードロック室20の物品容器開閉・転送装
置90側壁面には、バックプレート16の開口17と対応する
開口(第2の開口)が設けられ、シャッター13により開
閉されて、第1の環境100 と第3の環境300 とを遮断す
ることができるようになっている。環境100 は通常クラ
ス100〜1000に、環境300 はクラス1〜10に、
それぞれ維持されている。物品転送用ロボット(図示さ
れず)は環境300 の中にあり、後述するように、環境20
0 から環境300 に開口17および第2の開口を介してウエ
ハを転送するとともに、環境300 から隣接する処理作業
室500 (図14参照)にウエハを転送する。22は物品容
器開閉・転送装置90の架台である。
【0057】図3には、物品容器開閉・転送装置90のポ
ートプレート10にSMIFポッド0が載置された状態が
図示されている。図3に図示されるように、昇降カバー
14と気流抵抗板15とにより挟まれて形成される領域に
は、空気吸引手段(第1の空気吸引手段)30が配設され
ている。この空気吸引手段30は、上流から下流に行くに
したがい間隙が縮小された断面細長い長方形状の吸引部
材からなり、その上流端の内周面の凹部には、弾性シー
ル32(例えば、Oリング。図12参照。)が介設されて
おり、その下流端の外部配管31との接続部は、ベースプ
レート18を貫通してそこに取り付けられている。配管31
は、この接続部において、吸引部材30との接離が自在に
されている。
【0058】図4は、SMIFポッド0を密閉状態のま
まにして、ポートプレート10をSMIFポッド0ととも
に中間停止位置まで上昇させた状態を示し、図5は、ポ
ートプレート10をSMIFポッド0とともに図3の当初
位置まで降ろして、ラッチ機構3を解除した状態を示
し、図6は、SMIFポッド0を開放して、ポートプレ
ート10をSMIFポッド0のポッド1とともに上限位置
まで上昇させた状態を示している。
【0059】図4において、SMIFポッド0のポッド
ドア2と物品容器開閉・転送装置90のポートドア11とに
より形成される第4空間(第4の環境)400 は、雰囲気
100に曝された汚染された状態にある。図3の状態から
図4の状態を省略して図5および図6の状態に移行する
と、図4の空間400 の汚染された雰囲気を組成する塵埃
が制御空間200 に巻き込まれることになる。そこで、図
4に図示されるように、ポートプレート10および該ポー
トプレート10と一体のシャッター13を中間停止位置まで
上昇させて、バックプレート16の開口17およびロードロ
ック室20のバックプレート16側開口を開口させると、空
間400 と制御空間300 とが通じるようになる。次いで、
吸引部材30および配管31を介して吸引を開始すると、制
御空間300 のクリーンエアーが前記両開口を介して空間
400 に流れる。この気流が、空間400 を清浄化する。
【0060】外気100 を遮断するため、制御空間300 の
圧力P2と、空間100 の圧力をP1とには、圧力差が付
与されており、P2>P1とされている。配管31の他端
側は、負圧発生手段(図示されず)に接続されている。
図4において、気流が流れる空間400 の断面積、気流抵
抗板15の開口面積、吸引部材30の断面積、配管31の断面
積は、徐々に狭くなるようにされることが望ましく、こ
のようにすることにより、気流の運動量を保存すること
ができる。
【0061】また、制御空間300 と空間400 との圧力差
を負圧発生手段によりそれなりに発生させると、空間40
0 を流れる空気の速度を数m/sとすることも可能であ
り、このようにすることにより、ポッドドア2やポート
ドア11の表面に付着した微粒子をある程度除去すること
が可能となる。
【0062】このようにして、空間400 に浮遊する微粒
子や、該空間400 を形成するポッドドア2およびポート
ドア11の各表面に付着した微粒子を排除した後、ポート
プレート10をSMIFポッド0とともに当初の下限位置
(載置位置)まで下降させ、ポッド1とポッドドア2と
をロックしていたラッチ機構3を解除する(図5参
照)。そして、再び上限位置まで上昇させる(図6参
照)。
【0063】この場合、上昇するワークはポッド1であ
り、ポッドドア2およびポッドドア2に搭載されたカセ
ット80やウエハ81等の物品は、ポートドア11によって支
持されて、制御空間200 と制御空間300 とが連通し、物
品の転送が可能な状態になる。
【0064】このような状態において、物品の転送が行
なわれて、例えば、制御空間300 に設けたウエハ搬送ロ
ボット(図示されず)の先端部がカセット80内に進入す
ると、ロボット先端の動作によって乱流が発生する。こ
の乱流は、カセット構成体とウエハ81との摩擦によって
生じた微粒子に影響して、ウエハ81表面に微粒子汚染を
生じかねない。
【0065】そこで、この場合においても、負圧発生手
段を作動させて、吸引部材30および配管31を介して吸引
を開始すると、図6に図示されるように、制御空間300
から制御空間200 に向かう気流が形成される。この気流
は、前記した乱流の発生を抑制するとともに、発生した
微粒子を吸引部材30、配管31を介して外部の所定個所に
排出することができる。乱流を抑制するには、ロボット
動作速度以上の流速、例えば、200mm/s以上の気
流であると、効果が期待できる。
【0066】図7には、3側面を包囲する昇降カバー14
の内側に気流抵抗板15が配置されて組み付けられた状態
が模式的に図示され、図8には、ポートプレート10、昇
降カバー14および気流抵抗板15の組付け状態と気流抵抗
板15の開口形状の1例が、図7のVIII−VIII線
の切断位置において正面視した図として図示されてい
る。
【0067】気流抵抗板15の開口部15a は、図8に図示
されるように、下方から上方に行くにしたがって徐々に
広がるラッパ状の形状にされている。気流抵抗板15の開
口部15a がこのような形状にされることにより、図6に
図示されるように、カセット80を上下方向に略均等に横
切る気流が得られ、ロボット先端部の進入による乱流発
生の抑制と微粒子の排出とを略均等に行なうことができ
る。
【0068】気流抵抗板15の開口形状がこのように下方
から上方に行くにしたがって徐々に広がる形状にされな
い場合の気流の流れが、図11に図示されている。この
場合、気流の流れは、吸引部材30の吸引口に近い位置に
おいて早い流れとなり、吸引口から遠ざかるにつれて流
速は遅くなり、流れない場合もある。気流の流量分布が
このようであると、カセット80内に生じる乱流の抑制、
微粒子の排除が不十分にしか行なわれない領域が生じ
る。
【0069】気流抵抗板15の設置目的は、ポートプレー
ト10が上限位置にあり、物品転送用開口(バックプレー
ト16の開口17およびロードロック室20のバックプレート
16側開口)が開放状態になったとき、ポートドア11上の
カセット80あるいはカセット80内に多段に収納されたウ
エハ81等の物品の全ての領域に流れを形成することにあ
り、図9に図示される気流の流量分布を可能な限り均一
化することにある。
【0070】気流抵抗板15の開口部15a の形状は、図8
に図示した以外にも、無数あり、多数の穴が設けられて
もよいことは言うまでもない。また、平板ではなく、下
方が厚肉で、上方は薄肉の板であってもよい。1枚の抵
抗板でなく、複数枚の抵抗板で形成されてもよい。例え
ば、図9に図示されるように、下方から上方に行くにし
たがって徐々に広がる矩形開口74が複数段連ねられた形
状や、図10に図示されるように、下方から上方に行く
にしたがって徐々に広がる円形開口75が各段に複数個並
べられ、これが複数段連ねられた形状にされてもよい。
【0071】図8に図示されるような形状の気流抵抗板
15が設けられると、物品容器開閉・転送装置90が図4に
図示される動作状態にあるとき、気流抵抗板15の最も広
い開口部分がポートドア11より上方に位置するようにす
ることができる。このことと、空間400 の流れ方向の断
面積を狭くできることとにより、高速の気流を生成する
ことが容易に可能となり、空間400 の微粒子を容易に排
除することができる。
【0072】空気吸引手段30は、配管31を介して生産ラ
インに設けられた排気手段に連通接続されており、その
連通路には、吸引量を規制するダンパー手段(図示され
ず)が設けられている。生産ラインに張り巡らされる排
気管内の圧力は、空間100 あるいは空間300 より10〜
30mAqの負圧であることが多い。配管31をこの排気
管に接続すると、十分に空間400 に気流を生成すること
が可能であり、装置に真空発生手段を設ける必要がなく
なり、装置コストを低減することができる。
【0073】吸引部材30の吸引口の内周面の凹部には、
前記のとおり、弾性体シール32が添設されていて、物品
容器開閉・転送装置90が下限待機状態にあるとき、ポー
トプレート10と弾性体シール32とが接触して、その吸引
口を閉塞するようになっている(図3、図12参照)。
このようにすると、開閉バルブを設ける必要がなく、制
御も不要となるので、装置コストを低減することができ
る。
【0074】仮に、物品容器開閉・転送装置90が下限待
機状態にあるとき、吸引部材30の吸引口が生産ラインの
負圧排気管に接続されたままの状態にされると、物品容
器開閉・転送装置90内部の空間のガスを引き込み続け、
排気管の負圧を減ずる虞がある。電磁開閉バルブ等を設
けて、ON−OFF制御することは可能であるが、それ
にはコストがかかる。前記のように、弾性体シール32が
添設されることにより、このような虞が解消される。
【0075】空気シール板19は、昇降カバー14と同様に
3面からなり、昇降カバー14もしくは気流抵抗板15との
間に狭い間隙をおいて非接触空気シールを形成するよう
にして配置されている。図12には、空気シール板19の
3面のうちの1面が気流抵抗板15と対向して非接触空気
シールを形成する状態が断面で図示されている。空気シ
ール板19の3面のうちの残りの2面は、昇降カバー14と
対向して非接触空気シールを形成する(図示されず)。
【0076】空気シール板19の昇降カバー14もしくは気
流抵抗板15と対向する面の上方には、図12に図示され
るように、昇降カバー14の昇降方向と直交するようにし
て、複数の溝40が形成されている。
【0077】一般に、非接触空気シールは、0.5mm
以下の間隙では効果が高く、2mm以上の間隙では効果
がないとされている。しかしながら、300mm程昇降
する壁面構成体との間で0.5mm以下の間隙を維持す
るには、部品の平面度や剛性だけでなく、加工、組立、
動作時の振動等にも細心の注意が払われなければならな
い。
【0078】そこで、シールする間隙を形成する壁面
に、気流の流れを抑制する抵抗溝を設けることが考えら
れる。この場合、最も効果が高い抵抗溝の形状は凹溝で
あり、この凹溝を流れ方向と直交するように配置する
と、両方向からの気流の流れを効果的に抑制することが
できる。しかしながら、この場合においても、浮遊する
微粒子や、それよりさらに大きいゴミ(例えばスリラー
粉)等が貯留するような形状であるのは好ましいとはい
えない。
【0079】空気シール板19と昇降カバー14もしくは気
流抵抗板15との間に形成される非接触空気シールは、空
間400 からの流れをある程度許容し、逆の流れを抑制す
ることができれば十分である。そこで、溝40の形状は、
ゴミが溜まり難い斜面を有する形状とし、かつ、溝40の
隅は、図13に図示されるようにR形状とし、清掃し易
い形状にすることが好ましい。このような形状が、吸引
部材30の吸引口の外壁面に設けられると、シール効果は
さらに高まる。
【0080】このような溝40が、空気シールを形成する
両壁面の少なくとも片面に気流の流れと直交するように
して設けられると、1mm前後のシール間隙であって
も、両方向からの流れの十分なシール効果を得ることが
可能で、特に1方向(図12において下方向)からの気
流のシール効果はきわめて高い。
【0081】このような溝形状は、押出し成形や樹脂成
形により容易に、かつ、安価に得ることが可能で、加工
や組立に特に注意を払うことなく、容易に空気シールを
形成することができ、装置コストを低減することができ
る。なお、溝部は、高さ方向全域にある必要はなく、図
12に図示されるように、上方の一部にだけ形成されて
もよい。
【0082】図12の例では、ポートプレート10とポー
トドア11との間、気流抵抗板15と空気シール板19との
間、吸引部材30と昇降カバー14との間および吸引部材30
と気流抵抗板15との間において、非接触空気シールがそ
れぞれ形成されているが、ポートプレート10とポートド
ア11との間は、接触させられていてもよい。
【0083】物品容器開閉・転送装置90の中で、発塵性
が最も高い機構として送りねじ機構がある。このような
送りねじ機構は、SMIFポッド0が開放された時のウ
エハ空間と隔離された別の空間に設けられることはもち
ろんであるが、それに加えて、ウエハより下方に配置さ
れることが望ましい。しかしながら、それだけでは未だ
十分とはいえない。発生した塵埃を外に出さないだけで
なく、装置内部にも溜めない工夫が必要である。例え
ば、装置外部、すなわち、空間100 に放出された塵埃
は、作業者の歩行やAGV等の走行により乱流となって
撒き散らされ、周辺の装置を汚染しかねない。また、装
置内部に溜まった塵埃も、非接触空気シールが利用され
る限り、外に飛散される可能性を否定することができな
い。
【0084】本実施形態においては、従来より使用され
てきた滑りねじ送り機構に代えて、より低発塵のボール
ねじ送り機構が使用されている。そして、以下に述べる
ような工夫が加えられている。
【0085】すなわち、ポートプレート10を昇降可能に
する手段は、数値制御可能なモーターで駆動されるボー
ルねじ駆動機構60(図15参照)を備えている。このボ
ールねじ駆動機構60のボールナット62は、図15に図示
されるように、ハウジング63により包囲されて、その内
壁面に固定されている。ハウジング63は、昇降カバー14
の外面もしくは内面に取り付けられる。他方、ボールね
じ駆動機構60のボールねじ61は、昇降カバー14に沿って
上下方向に伸長して、ポートドア11、空気シール板19、
バックプレート16およびベースプレート18により囲まれ
て形成される空間600 内に設置された前記モーター(図
示されず)により回転駆動される。
【0086】ハウジング63とボールネジ61とは、非接触
で狭い間隙を維持している。ボールナット62の両端には
空洞部65がそれぞれ設けられ、これらの空洞部65は連通
させられて、吸引口64から吸引される。ボールネジ61と
ボールナット62との螺合・転動により発生した塵埃は、
真空源により外気100 とともに吸引口64から積極的に吸
引されて、外部の所定個所に排出されるので、周辺の装
置を汚染することがない。これらハウジング63とその内
部に形成された吸引口64、空洞部65等は、空気吸引手段
(第2の空気吸引手段)を構成している。
【0087】吸引口64に接続される配管は、例えば、フ
ロントエンド等の設備に設けられる真空ポンプ(図示さ
れず)に接続されてもよく、また、物品容器開閉・転送
装置90内に真空源(例えばエアエジェクタ等)を設け
て、これに接続されてもよい。吸引動作は、ボールネジ
61の回転時のみ行なわれればよく、配管経路には開閉バ
ルブを設けて、ON/OFF制御するようにするのが好
ましい。
【0088】開放された状態のSMIFポッド0のポッ
ド1が不用意に物品容器開閉・転送装置90から持ち上げ
られることのないように、ポッド押え機構がポッド1の
インターロックのためにポッドガイド12に設けられる場
合がある。本実施形態において、このようなポッド押え
機構は、図17に図示されるように、ポッド1の外周面
の拡径段部を上方から爪70で押さえることができるよう
になっており、ポッド1がない状態では、図16に図示
されるように、ポッドガイド12の中に収納されるように
なっている。爪70は、実際には、後述する気流路71内に
収容されたモータにより起伏駆動される。但し、その駆
動形態や機構の種類は問わない。
【0089】ここで、物品容器開閉・転送装置90におい
て、動作機構は全て発塵機構であるという認識に立つな
らば、ポッドガイド12の中に収納されたポッド押え機構
や駆動部は当然に発塵する。塵埃はポッドガイド12の中
に溜まり、いずれは爪70の取付部から飛散し、ポッド載
置面を汚染するようになる。
【0090】そこで、本実施形態においては、ポッド押
え機構から生ずる塵埃の飛散を防止するために、ポッド
ガイド12の内部に、図16および図17に図示されるよ
うに、気流路71が形成されている。この気流路71は、ポ
ートプレート10に形成された連通孔72を介して、前記し
た第1の空気吸引手段をなす吸引部材30の吸引口に連通
している。このようにすることにより、ポッドガイド12
内の塵埃が装置内に溜まったり、外空間100 へ飛散した
りすることがなくなる。
【0091】また、ポッドガイド12の周壁の4つの角部
(コーナー部)にも、気流路71に連通する複数個の切り
欠き73がSMIFポッド0の開口部外周に向けて開口す
るようにして形成されると、角部に溜まる塵埃を吸引す
ることが可能となる。
【0092】次に、物品容器開閉・転送装置90の制御機
器および電源、通信、吸気、排気等のユーティリティ接
続手段のレイアウトについて説明する。ベースプレート
18、バックプレート16および3面からなる空気シール板
19は、物品容器開閉・転送装置90の骨格を構成する。こ
れらベースプレート18、バックプレート16、空気シール
板19、空気シール板19とバックプレート16の開口17の下
縁とに載置されて固定されるポートドア11とにより囲ま
れて形成される空間600は、広大な領域となる。
【0093】この空間600 には、ポッドドア2の内部に
設けられたラッチ機構3を駆動する駆動モータが、ポー
トドア11に取り付けられており、また、ポートプレート
10を昇降させる昇降機構を駆動する駆動モータが、ベー
スプレート18に取り付けられている。これら2つのモー
ターの占める領域は狭く、物品容器開閉・転送装置90の
制御機器を収容するスペースは十分に確保できるので、
ここに、この制御機器が配置されて内蔵される。
【0094】さらに、物品容器開閉・転送装置90のため
の電源、通信、吸気、排気等のユーティリティ接続手段
を集合させて配置するスペースは、空気吸引手段(吸引
部材)30の下端と外部配管31との接続部がベースプレー
ト18を貫通して取り付けられる部分の近傍に、十分な広
さを確保できるようになっている。このスペースは、図
2および図3において領域50として示されており、ここ
をユーティリティの接続部を配置する領域とすることが
できる。この領域50は、装置本体のベース(ベースプレ
ート18)下面であって、かつ、通路側にある。
【0095】物品容器開閉・転送装置90の制御機器およ
び電源、通信、吸気、排気等のユーティリティ接続手段
が前記のようにレイアウトされることにより、装置全体
をコンパクトにまとめることができる。また、第1空間
100 側から配管や配線等のユーティリティ接続部にアク
セスして、接続部を切り離しもしくは締結部を緩めるこ
とにより、制御機器を装置本体に内蔵したまま、装置全
体を抜き取ることが容易に行なえ、物品容器開閉・転送
装置90の交換を短時間に容易に行なうことができる。
【0096】図14には、フロントエンドが形成された
レイアウトの1例が図示されている。この図の側断面図
は、図2に準ずる。物品容器開閉・転送装置90は、a〜
dの4台が1列に配置されている。空間500 はプロセス
作業領域であり、図中矢印は、ウエハの出入りの方向を
示す。
【0097】装置aあるいはbにおいてSMIFポッド
0が開放されると、空間300 に配備されたウエハ搬送用
ロボット(図示されず)が、ポッド1内のウエハ81を取
り出す。そして、開口eから作業室500 に移す。所定の
処理を終えたウエハ81は、ウエハ搬送用ロボットにより
開口fより取り出され、装置cあるいはdのカセット80
内に転送される。転送が完了したカセット80は、装置c
あるいはdのポートプレート10の下降に伴いSMIFポ
ッド0のポッド1が下降してくることにより、SMIF
ポッド0内に閉塞される。
【0098】レイアウトに求められる第1の要求は、フ
ットプリントの最小化である。そのために、複数台並べ
られた装置a〜dは、密に隣接することになる。また、
第2の要求は、装置のMTTR(故障した場合の平均修
理時間)の最小化である。しかしながら、故障の種類は
数多く、原因を特定するまでの時間も、故障の種類によ
って異なる。そこで、予備の装置を用意しておいて、故
障した装置と短時間に入れ換える方法が考えられる。そ
のためには、交換作業が容易に行なえることが必要条件
となる。前記のように、空間100 側から配管や配線等の
ユーティリティ接続部にアクセスできるようにすること
により、このような要求に応えることができる。
【0099】すなわち、空間100 側から配管や配線等の
ユーティリティ接続部にアクセスして、接続部を切り離
すかもしくは締結部を緩めると、物品容器開閉・転送装
置90の制御機器は装置本体内に内蔵する構成とされてい
るから、装置全体を抜き取ることが容易に可能であり、
交換用の装置と短時間に容易に入れ替えることができ
る。
【0100】本実施形態における物品容器開閉・転送装
置90は、前記のように構成されており、前記のような種
々の効果を奏することができる。しかしながら、本願の
発明は、このような実施形態に特定されるものではな
く、本願の発明の要旨を変更しない範囲において、種々
の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1ないし請求項11に記載された
発明の一実施形態における物品容器開閉・転送装置に載
置される容器(SMIFポッド)の縦断面図である。
【図2】物品容器開閉・転送装置の縦断面図である。但
し、第1の空気吸引手段の図示が省略されている。
【図3】図2において、物品容器開閉・転送装置に容器
が載置された状態を示す縦断面図である。
【図4】図2の物品容器開閉・転送装置の1つの作動状
態を示す縦断面図である。
【図5】図2の物品容器開閉・転送装置の他の1つの作
動状態を示す縦断面図である。
【図6】図2の物品容器開閉・転送装置のさらに他の1
つの作動状態を示す縦断面図である。
【図7】図2の物品容器開閉・転送装置に使用される昇
降カバーと気流抵抗板との組付け状態の概略を模式的に
示す図である。
【図8】図2の物品容器開閉・転送装置に使用されるポ
ートプレート、昇降カバーおよび気流抵抗板の組付け状
態と気流抵抗板の開口形状の1例を、図7のVIII−
VIII線の切断位置において正面視して示した図であ
る。
【図9】気流抵抗板の開口形状の他の1例を示す図であ
る。
【図10】気流抵抗板の開口形状のさらに他の1例を示
す図である。
【図11】比較例を示す図6の部分図に相当する図であ
る。
【図12】図3の部分拡大図である。
【図13】図12の部分拡大図である。
【図14】図2の物品容器開閉・転送装置にフロントエ
ンドが形成されたレイアウトの1例を示す図である。
【図15】図2の物品容器開閉・転送装置に使用される
ボールねじ送り機構の縦断面図である。
【図16】図2の物品容器開閉・転送装置に使用される
ポートプレートと容器ガイドとの組付け状態を示す一部
破断斜視図である。
【図17】図16のポートプレートと容器ガイドとの組
立体を使用した容器の載置台に、図1の容器が載置され
た状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
0…SMIFポッド、1…ポッド、2…ポッドドア、3
…ラッチ機構、4…弾性体シール、10…ポートプレー
ト、11…ポートドア、12…ポッドガイド(容器ガイ
ド)、13…シャッター、14…昇降カバー、15…気流抵抗
板、15a …開口部、16…バックプレート、17…開口、18
…ベースプレート、19…空気シール手段(空気シール
板)、20…ロードロック室、21…フィルター、22…架
台、30…吸引部材(第1の空気吸引手段)、31…配管、
32…弾性シール、40…溝、50…領域、60…ボールねじ駆
動機構、61…ボールねじ、62…ボールナット、63…ハウ
ジング、64…吸引口、65…空洞部、70…爪、71…気流
路、72…連通孔、73…切り欠き、74…矩形開口、75…円
形開口、80…カセット、81…ウエハ、90…物品容器開閉
・転送装置、100 …外気(第1の環境)、200 …空間
(第2の環境)、300 …クリーン環境・空間(第3の環
境)、400 …空間(第4の環境)、500 …空間(処理作
業室)、600 …空間。
フロントページの続き (72)発明者 松尾 徹也 東京都品川区戸越3丁目9番20号 平田機 工株式会社内 Fターム(参考) 5F031 CA02 CA05 DA01 DA09 FA14 NA04 NA09 NA10 NA16 PA26

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の開口を有するポッドと、前記ポッ
    ドの前記第1の開口に嵌まり込み、前記ポッドをラッチ
    するラッチ機構を内部に有するポッドドアとにより、物
    品を密閉収納して転送可能にされた開閉可能な容器であ
    って、第1の環境から隔離された第2の制御された環境
    を維持する開閉可能な容器と、 物品を出入りさせるための開閉可能な第2の開口を有
    し、前記第1の環境から隔離された第3の制御された環
    境を維持する室と、 前記第2の環境と前記第3の環境との間で物品を転送可
    能にするために、前記容器を載置する面と、前記容器を
    開閉するための第3の開口とを有する昇降可能なポート
    プレートと、 前記ポートプレートの前記第3の開口に嵌まり込むポー
    トドアとを備えてなる物品容器開閉・転送装置におい
    て、 前記ポートプレートには、その周縁の一辺から起立して
    前記室の前記第2の開口を開閉するシャッターと、その
    周縁の残りの辺から垂下して前記シャッター側側面以外
    の側面を囲う昇降カバーと、前記昇降カバーの内側にあ
    って前記シャッター側側面に対向する位置に配置される
    気流抵抗板とが、それぞれ一体に組み付けられ、 前記ポートドアには、空気シール手段が、前記昇降カバ
    ーもしくは前記気流抵抗板の内側に非接触で対向するよ
    うに配置されて一体に組み付けられ、 前記昇降カバーと前記気流抵抗板とにより挟まれて形成
    される領域には、第1の空気吸引手段が配設されて、 前記容器を前記ポートプレートに載置した後、前記ポー
    トプレートを中間位置まで上昇させて、前記ポッドドア
    と前記ポートドアとの間の第4の環境をパージし、その
    後下降させて、前記ラッチ機構を解除し、次いで、前記
    ポートプレートを上限位置まで上昇させて、前記第1の
    開口および前記第2の開口を開き、前記第2の環境と前
    記第3の環境との間で物品を転送することができるよう
    にされたことを特徴とする物品容器開閉・転送装置。
  2. 【請求項2】 前記気流抵抗板の開口部は、下方から上
    方に行くにしたがい徐々に広がるような形状にされたこ
    とを特徴とする請求項1記載の物品容器開閉・転送装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の空気吸引手段は、生産ライン
    に設けられた排気手段に連通接続されて、その連通路
    に、吸引量を規制する手段が設けられたことを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の物品容器開閉・転送装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1の空気吸引手段の吸引口には、
    弾性体シールが添設されて、前記物品容器開閉・転送装
    置が下限待機状態にあるとき、前記ポートプレートと前
    記弾性体シールとが接触して、前記吸引口を閉塞するよ
    うにされたことを特徴とする請求項1ないし請求項3の
    いずれか記載の物品容器開閉・転送装置。
  5. 【請求項5】 前記空気シール手段は、シール板により
    形成され、前記シール板には、前記昇降カバーもしくは
    前記気流抵抗板と対向する面に前記昇降カバーの昇降方
    向と直交するようにして複数の溝が形成されたことを特
    徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか記載の物品
    容器開閉・転送装置。
  6. 【請求項6】 前記ポートプレートを昇降可能にする手
    段は、数値制御可能なモーターで駆動されるボールねじ
    駆動機構を備え、 前記ボールねじ駆動機構のボールナットは、前記昇降カ
    バーに取り付けられたことを特徴とする請求項1ないし
    請求項5のいずれか記載の物品容器開閉・転送装置。
  7. 【請求項7】 前記ボールナットの両端部の空気を吸引
    する第2の空気吸引手段が設けられたことを特徴とする
    請求項6記載の物品容器開閉・転送装置。
  8. 【請求項8】 前記ポートプレートの上面には、そこに
    前記容器が載置されるときガイドとなる容器ガイドが、
    前記容器の開口部外周を囲むようにして設けられ、 前記容器ガイドの内部には、前記第1の空気吸引手段の
    吸引口に連通する気流路が形成されたことを特徴とする
    請求項1ないし請求項7のいずれか記載の物品容器開閉
    ・転送装置。
  9. 【請求項9】 前記容器ガイドの周壁の4角部には、前
    記気流路に連通する複数個の切り欠きが、前記容器の開
    口部外周に向けて開口するようにして形成されたことを
    特徴とする請求項8記載の物品容器開閉・転送装置。
  10. 【請求項10】 前記物品容器開閉・転送装置の制御機
    器が、装置本体に内蔵され、前記物品容器開閉・転送装
    置の電源、通信、吸気、排気等のユーティリティ接続手
    段が、装置本体のベース下面であって、かつ、通路側に
    配置されたことを特徴とする請求項1ないし請求項9の
    いずれか記載の物品容器開閉・転送装置。
  11. 【請求項11】 第1の開口を有するポッドと、前記ポ
    ッドの前記第1の開口に嵌まり込み、前記ポッドをラッ
    チするラッチ機構を内部に有するポッドドアとにより、
    物品を密閉収納して転送可能にされた開閉可能な容器で
    あって、第1の環境から隔離された第2の制御された環
    境を維持する開閉可能な容器と、 物品を出入りさせるための開閉可能な第2の開口を有
    し、前記第1の環境から隔離された第3の制御された環
    境を維持する室と、 前記第2の環境と前記第3の環境との間で物品を転送可
    能にするために、前記容器を載置する面と、前記容器を
    開閉するための第3の開口とを有する昇降可能なポート
    プレートと、 前記ポートプレートの前記第3の開口に嵌まり込むポー
    トドアとを備え、 前記ポートプレートには、その周縁の一辺から起立して
    前記室の前記第2の開口を開閉するシャッターと、その
    周縁の残りの辺から垂下して前記シャッター側側面以外
    の側面を囲う昇降カバーと、前記昇降カバーの内側にあ
    って前記シャッター側側面に対向する位置に配置される
    気流抵抗板とが、それぞれ一体に組み付けられ、 前記ポートドアには、空気シール手段が、前記昇降カバ
    ーもしくは前記気流抵抗板の内側に非接触で対向するよ
    うに配置されて一体に組み付けられ、 前記昇降カバーと前記気流抵抗板とにより挟まれて形成
    される領域には、第1の空気吸引手段が配設されてい
    て、 前記容器を前記ポートプレートに載置した後、前記ポー
    トプレートを中間位置まで上昇させて、前記ポッドドア
    と前記ポートドアとの間の第4の環境をパージし、その
    後下降させて、前記ラッチ機構を解除し、次いで、前記
    ポートプレートを上限位置まで上昇させて、前記第1の
    開口および前記第2の開口を開き、前記第2の環境と前
    記第3の環境との間で物品を転送することができるよう
    にされたことを特徴とする物品容器開閉・転送方法。
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