JP2001100439A - 電子写真感光体と、該感光体を用いた電子写真画像形成方法、電子写真画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体と、該感光体を用いた電子写真画像形成方法、電子写真画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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JP2001100439A
JP2001100439A JP27484799A JP27484799A JP2001100439A JP 2001100439 A JP2001100439 A JP 2001100439A JP 27484799 A JP27484799 A JP 27484799A JP 27484799 A JP27484799 A JP 27484799A JP 2001100439 A JP2001100439 A JP 2001100439A
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Akihiko Itami
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面硬度が高く、耐摩耗性、耐傷性が高く、
繰り返し使用時の電子写真特性が高温高湿下でも安定
な、従って、良好な画像が繰り返し得られる電子写真感
光体を提供することにあり、又、該感光体を用いた電子
写真画像形成方法、電子写真画像形成装置、及びプロセ
スカートリッジを提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に少なくとも感光層、樹
脂層を有する電子写真感光体において、該樹脂層が電荷
輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造を有す
るシロキサン系樹脂を含有し、感光層のうち樹脂層と隣
接する層のガラス転移温度が90℃以上であることを特
徴とする電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体(以
下、単に感光体とも云う)と、該感光体を用いた電子写
真画像形成方法、電子写真画像形成装置、及びプロセス
カートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真感光体は有機光導電性物
質を含有する有機感光体が最も広く用いられている。有
機感光体は可視光から赤外光まで各種露光光源に対応し
た材料が開発し易いこと、環境汚染のない材料を選択で
きること、製造コストが安いこと等が他の感光体に対し
て有利な点であるが、唯一の欠点は機械的強度が弱く、
多数枚の複写やプリント時に感光体表面の劣化や傷の発
生があることである。
【0003】一般に、カールソン法の電子写真画像形成
方法においては、感光体は一様に帯電された後、露光に
よって画像様に電荷が消去され静電潜像が形成される。
次に前記感光体の静電潜像はトナーによって現像、可視
化され、次いでそのトナーは紙等に転写された後、感光
体はその上に残留するトナーをクリーニングブレード等
により除去され、必要により残留電荷の消去露光を受け
た後、次の画像形成に移る。
【0004】このように、電子写真感光体の表面は、帯
電器、現像器、転写手段、及びクリーニング器等によ
り、電気的、機械的な外力が直接加えられるため、それ
らに対する耐久性が要求され、特に摺擦による感光体表
面の摩耗や傷の発生、異物の混入や紙詰まり処理時の衝
撃等による膜剥がれ等に対する機械的耐久性が要求され
る。なかでも衝撃による傷や膜剥がれに対する耐久性に
ついては、無機感光体並みの強度が強く求められてい
る。
【0005】前記のような要求される様々な特性を満た
すため、これまで種々の検討がなされてきた。
【0006】例えば、機械的耐久性に関しては、有機感
光体の表面にビスフェノールZ型ポリカーボネートをバ
インダー(結着樹脂)として用いることにより、表面の
摩耗特性、トナーフィルミング特性が改善される事が報
告されている。又、特開平6−118681号公報では
感光体の表面層として、硬化性シロキサン樹脂を用いる
ことが報告されている。
【0007】しかし、ビスフェノールZ型ポリカーボネ
ートバインダーを用いた感光体では、なお耐摩耗特性が
不足しており、十分な耐久性を有していない。一方、硬
化性シロキサン樹脂の表面層では耐摩耗特性は改善され
るが、シロキサン系樹脂は有機電子写真感光体の感光層
に用いられるバインダー樹脂との接着性に劣り、表面層
として使用した場合には、長期の繰り返し使用によって
受ける外力によるストレスにより感光層からの剥がれが
発生するといった問題がある。特に感光体が紙との分離
性を確保する目的で、分離爪を使用する環境下で使用さ
れる場合には、爪の当接位置に通常部より大きな外力が
かかるため、特に膜剥がれが発生し易く、当接位置での
黒スジ故障の原因となる。
【0008】この問題に対してシロキサン系樹脂の有機
樹脂への接着性、特に電子写真感光体の感光層に使用さ
れるポリカーボネートとの接着性を改良するための試み
が数多くなされている。例えば感光層とシロキサン樹脂
層の間に接着層を設けるなどして接着性を改良するなど
の手段がとられてきた。しかしながら、接着層と感光
層、接着層とシロキサン系樹脂層の間の界面の電荷の注
入性に問題があり、接着性を確保しても十分な電気特性
が得られない問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決することの出来る表面硬度が高く、耐摩
耗性、耐傷性が高く、繰り返し使用時の電子写真特性が
高温高湿下でも安定であり、従って、良好な画像が繰り
返し得られる電子写真感光体を提供することにある。
又、該感光体を用いた電子写真画像形成方法、電子写真
画像形成装置、及びプロセスカートリッジを提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
解決のため鋭意努力した結果、架橋構造を有するシロキ
サン系樹脂層に電荷輸送性能を有する構造単位を導入す
るとともに、該樹脂層と隣接する層のガラス転移点を9
0℃以上とすることで、接着性を大幅に向上できること
を見いだし本発明に至った。
【0011】〔1〕 導電性支持体上に少なくとも感光
層、樹脂層を有する電子写真感光体において、該樹脂層
が電荷輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造
を有するシロキサン系樹脂を含有し、感光層のうち樹脂
層と隣接する層のガラス転移温度が90℃以上であるこ
とを特徴とする電子写真感光体。
【0012】〔2〕 前記架橋構造を有するシロキサン
系樹脂が下記一般式(1)で表される構造を含むシロキ
サン樹脂であることを特徴とする〔1〕記載の電子写真
感光体。
【0013】
【化2】
【0014】(式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単
位、Yは二価以上の原子又は基を表す。nは1以上の整
数である。) 〔3〕 前記樹脂層がコロイダルシリカを含有すること
を特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の電子写真感光体。
【0015】〔4〕 前記樹脂層と隣接する層のガラス
転移温度が105℃以上であることを特徴とする
〔1〕、〔2〕又は〔3〕記載の電子写真感光体。
【0016】〔5〕 前記樹脂層が、更に酸化防止剤を
含有することを特徴とする〔1〕〜〔4〕の何れか1項
記載の電子写真感光体。
【0017】〔6〕 前記樹脂層が表面層であり、且つ
隣接する層が電荷輸送層であることを特徴とする〔1〕
〜〔5〕の何れか1項記載の電子写真感光体。
【0018】〔7〕 前記電荷輸送層が分子量750以
上の電荷輸送物質を含有することを特徴とする〔6〕記
載の電子写真感光体。
【0019】〔8〕 電子写真感光体上に、少なくとも
帯電、像露光、現像、クリーニングを行う工程を有する
電子写真画像形成方法において、該電子写真感光体に
〔1〕〜〔7〕のいずれか1項記載の電子写真感光体を
用いることを特徴とする電子写真画像形成方法。
【0020】
〔9〕 電子写真感光体と、少なくとも帯
電、像露光、現像、クリーニングの手段を有する電子写
真画像形成装置において、該電子写真感光体に〔1〕〜
〔7〕のいずれか1項記載の電子写真感光体を用いるこ
とを特徴とする電子写真画像形成装置。
【0021】〔10〕 電子写真感光体と少なくとも帯
電、像露光、現像、クリーニングの手段を有する電子写
真画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジが
〔1〕〜〔7〕のいずれか1項記載の電子写真感光体と
帯電器、像露光器、現像器、クリーニング器のいずれか
1つとを一体に組み合わせて有しており、該電子写真画
像形成装置に出し入れ自由に設計されていることを特徴
とするプロセスカートリッジ。
【0022】本発明の樹脂層は、本発明の目的を達成す
るには、通常感光体の最上層に設けるのが好ましい。し
かし、感光体の他の性能の関係から、更にその上にオー
バーコート層を設けても良く。この層に電荷輸送性能を
有する構造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサ
ン系樹脂を含有させることもできる。
【0023】従って、本発明の樹脂層は、シロキサン系
樹脂を上記本発明の目的を達成するに必要な量含有され
ている必要があるが、同時に他の機能を付与するための
物質が含有されていても良い。
【0024】次に、本発明に用いられる電子写真感光体
について詳細に説明する。
【0025】本発明において、電荷輸送性能を有する構
造単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂
に於けるシロキサン系樹脂は公知の方法により、即ち水
酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を用
いて製造される。前記有機ケイ素化合物は下記一般式
(A)〜(D)の化学式で示される。
【0026】
【化3】
【0027】(式中、R1〜R6は式中のケイ素に炭素が
直接結合した形の有機基を表し、Y1〜Y4は水酸基又は
加水分解性基を表す。) 上記一般式中のY1〜Y4が加水分解性基の場合は、加水
分解性基としてメトキシ基、エトキシ基、メチルエチル
ケトオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プ
ロペノキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエ
トキシ基等が挙げられる。R1〜R6に示されるケイ素に
炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、ブチル等のアルキル基、フェニル、トリ
ル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシ
ドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピ
ル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリ
ロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロ
キシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プ
ロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の
含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−ク
ロロプロピル、1,1,1−トリフルオロプロピル、ノ
ナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の
含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基等
を挙げることができる。又、R1〜R6はそれぞれの有機
基が同一でも良く、異なっていてもよい。
【0028】前記シロキサン系樹脂の原料として用いら
れる前記有機ケイ素化合物は、一般にはケイ素原子に結
合している加水分解性基の数nが1のとき、有機ケイ素
化合物の高分子化反応は抑制される。nが2、3又は4
のときは高分子化反応が起こりやすく、特に3或いは4
では高度に架橋反応を進めることが可能である。従っ
て、これらをコントロールすることにより得られる塗布
層液の保存性や塗布層の硬度等を制御することが出来
る。
【0029】又、前記シロキサン系樹脂の原料としては
前記有機ケイ素化合物を酸性条件下又は塩基性条件下で
加水分解してオリゴマー化或いはポリマー化した加水分
解縮合物を用いることもできる。
【0030】尚、本発明のシロキサン系樹脂とは前記の
如く、予め化学構造単位にシロキサン結合を有するモノ
マー、オリゴマー、ポリマーを反応させて(加水分解反
応、触媒や架橋剤を加えた反応等を含む)3次元網目構
造を形成し、硬化させた樹脂を意味する。即ち、シロキ
サン結合を有する有機ケイ素化合物を加水分解反応とそ
の後の脱水縮合によりシロキサン結合を促進させ3次元
網目構造を形成させ、その結果生成した架橋構造を有す
るシロキサン系樹脂を意味する。
【0031】又、前記シロキサン系樹脂は水酸基或いは
加水分解性基を有するコロイダルシリカを含ませて、架
橋構造の一部にシリカ粒子を取り込んだ樹脂としてもよ
い。
【0032】本発明における電荷輸送性能を有する構造
単位を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂と
は電子或いは正孔のドリフト移動度を示す特性を有する
化学構造(=電荷輸送性能を有する構造単位)をシロキ
サン系樹脂中に部分構造として組み込んだものである。
具体的には本発明の電荷輸送性能を有する構造単位を有
し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂は一般的に
電荷輸送物質として用いられる化合物(以後電荷輸送性
化合物又はCTMとも云う)を該シロキサン系樹脂中に
部分構造として有している。
【0033】尚、前記の電荷輸送性能を有する構造単位
とは電子或いは正孔のドリフト移動度を有する性質を示
す構造単位、或いは電荷輸送性化合物残基であり、又別
の定義としてはTime−Of−Flight法などの
電荷輸送性能を検知できる公知の方法により電荷輸送に
起因する検出電流が得られる構造単位、或いは電荷輸送
性化合物残基として表現することもできる。
【0034】以下にシロキサン系樹脂中に有機ケイ素化
合物との反応により電荷輸送性能を有する構造単位を形
成することのできる電荷輸送性化合物を導入した樹脂に
ついて説明する。
【0035】例えば正孔輸送型CTMとしては、オキサ
ゾール、オキサジアゾール、チアゾール、トリアゾー
ル、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾリン、ビス
イミダゾリジン、スチリル、ヒドラゾン、ベンジジン、
ピラゾリン、スチルベン化合物、アミン、オキサゾロ
ン、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キナゾリ
ン、ベンゾフラン、アクリジン、フェナジン、アミノス
チルベン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−
ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等があ
り、これらの化学構造を前記シロキサン系樹脂の部分構
造として含有する樹脂である。
【0036】一方、電子輸送型CTMとしては、無水コ
ハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリ
ット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テト
ラシアノキノジメタン、ニトロベンゼン、ジニトロベン
ゼン、トリニトロベンゼン、テトラニトロベンゼン、ニ
トロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロ
ルイミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、ナ
フトキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラ
キノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロアントラ
キノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4′−ジニト
ロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリ
ル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)−2−
(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフ
ルオレン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレ
ニリデンジシアノメチレンマロノニトリル、ポリニトロ
−9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロノジニト
リル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安
息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安
息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリ
チル酸、フタル酸、メリット酸等があり、これらの化学
構造を前記シロキサン系樹脂の部分構造として含有する
樹脂である。
【0037】本発明において、好ましい電荷輸送性能を
有する構造単位は、前記の如き通常用いられる電荷輸送
性化合物の残基であり、該電荷輸送性化合物を構成する
炭素原子又はケイ素原子を介して下記式中のYで示され
る連結原子又は連結基に結合し、Yを介してシロキサン
系樹脂中に含有される。
【0038】
【化4】
【0039】(式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単
位、Yは二価以上の任意の連結基を表す。) 好ましくは前記一般式(1)のYが、隣接する結合原子
(ケイ素原子Siと前記電荷輸送性能を有する構造単位
の一部を構成する炭素原子C)を除いた二価以上の原子
又は基である。
【0040】但し、Yが3価以上の原子の時は式中のS
iとC以外のZの結合手は結合が可能な前記硬化性樹脂
中のいずれかの構成原子と結合しているか又は他の原
子、分子基と連結した構造(基)を有する。
【0041】又、前記一般式の中で、Yは原子として、
特に酸素原子(O)、硫黄原子(S)、窒素原子(N)
が好ましい。
【0042】ここで、Yが窒素原子(N)の場合、前記
連結基は−NR−で表される(Rは水素原子又は一価の
有機基である)。
【0043】電荷輸送性能を有する構造単位Xは式中で
は一価の基として示されているが、シロキサン系樹脂と
反応させる電荷輸送性化合物が2つ以上の反応性官能基
を有している場合は硬化性樹脂中で2価以上のクロスリ
ンク基として接合してもよく、単にペンダント基として
接合していてもよい。
【0044】前記原子、即ちO、S、Nの原子はそれぞ
れ電荷輸送性能を有する化合物中に導入された水酸基、
メルカプト基、アミン基と水酸基或いは加水分解性基を
有する有機珪素化合物との反応によって形成され、シロ
キサン系樹脂中に電荷輸送性能を有する構造単位を部分
構造として取り込む連結基である。
【0045】次に本発明中の水酸基、メルカプト基、ア
ミン基、有機ケイ素含有基を有する電荷輸送性化合物に
ついて説明する。
【0046】前記水酸基を有する電荷輸送性化合物は、
通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つ水酸基を有
している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケ
イ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る
下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることが
できるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸
送性能を有し、且つ水酸基を有している化合物であれば
よい。
【0047】X−(R7−OH) ここにおいて、 X:電荷輸送性能を有する構造単位、 R:単結合、置換又は無置換のアルキレン基、アリー
レン基、 m:1〜5の整数である。
【0048】その中でも代表的なものを挙げれば下記の
ごときものがある。例えばトリアリールアミン系化合物
は、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造を
電荷輸送性能を有する構造単位(X)として有し、前記
Xを構成する炭素原子を介して、又はXから延長された
アルキレン、アリーレン基を介して水酸基を有する化合
物が好ましく用いられる。
【0049】1.トリアリールアミン系化合物
【0050】
【化5】
【0051】
【化6】
【0052】
【化7】
【0053】
【化8】
【0054】2.ヒドラジン系化合物
【0055】
【化9】
【0056】
【化10】
【0057】
【化11】
【0058】3.スチルベン系化合物
【0059】
【化12】
【0060】
【化13】
【0061】4.ベンジジン系化合物
【0062】
【化14】
【0063】5.ブタジエン系化合物
【0064】
【化15】
【0065】6.その他の化合物
【0066】
【化16】
【0067】次に、メルカプト基を有する電荷輸送性化
合物の具体例を下記に例示する。
【0068】メルカプト基を有する電荷輸送性化合物と
は、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つメルカ
プト基を有している化合物である。即ち、代表的には硬
化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成するこ
とが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙
げることができるが、下記構造に限定されるものではな
く、電荷輸送性能を有し、且つメルカプト基を有してい
る化合物であればよい。
【0069】X−(R8−SH)m ここにおいて、 X:電荷輸送性能を有する構造単位、 R8:単結合、置換又は無置換のアルキレン、アリーレ
ン基、 m:1〜5の整数である。
【0070】その中でも代表的なものを挙げれば下記の
ごときものがある。
【0071】
【化17】
【0072】更に、アミノ基を有する電荷輸送性化合物
について説明する。
【0073】アミノ基を有する電荷輸送性化合物は、通
常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つアミノ基を有
している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケ
イ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る
下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることが
できるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸
送性能を有し、且つアミノ基を有している化合物であれ
ばよい。
【0074】X−(R9−NR10H)m ここにおいて、 X:電荷輸送性能を有する構造単位、 R9:単結合、置換、無置換のアルキレン、置換、無置
換のアリーレン基、 R10:水素原子、置換、無置換のアルキル基、置換、無
置換のアリール基、 m:1〜5の整数である。
【0075】その中でも代表的なものを挙げれば下記の
ごときものがある。
【0076】
【化18】
【0077】アミノ基を有する電荷輸送性化合物の中
で、第一級アミン化合物(−NH2)の場合は2個の水
素原子が有機ケイ素化合物と反応し、シロキサン構造に
連結しても良い。第2級アミン化合物(−NHR10)の
場合は1個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、R10
はブランチとして残存する基でも良く、架橋反応を起こ
す基でも良く、電荷輸送物質を含む化合物残基でもよ
い。
【0078】更に、ケイ素原子含有基を有する電荷輸送
性化合物について説明する。
【0079】ケイ素原子含有基を有する電荷輸送性化合
物は、以下のような構造の電荷輸送物質である。この化
合物も硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形
成することが出来る。
【0080】 X−(−Z−Si(R113-a(R12an (式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位を含む基で
あり、R11は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル
基、アリール基を示し、R12は加水分解性基又は水酸基
を示し、Zは置換若しくは無置換のアルキレン基、アリ
ーレン基を示す。aは1〜3の整数を示し、nは整数を
示す。) 前記シロキサン系樹脂の形成原料:前記一般式(A)か
ら(D)(以下(A)〜(D)という)組成比として
は、有機ケイ素化合物:(A)+(B)成分1モルに対
し、(C)+(D)成分0.05〜1モルを用いること
が好ましい。
【0081】またコロイダルシリカ(E)を添加する場
合は前記(A)+(B)+(C)+(D)成分の総重量
100部に対し(E)を1〜30重量部を用いることが
好ましい。
【0082】また前記有機ケイ素化合物やコロイダルシ
リカと反応して樹脂層を形成することができる反応性電
荷輸送性化合物(F)の添加量は、前記(A)+(B)
+(C)+(D)成分の総重量100部に対し(F)を
1〜500重量部を用いることが好ましい。前記(A)
+(B)成分が前記の範囲を超えて使用されると、
(A)+(B)成分が少ない場合はシロキサン樹脂層は
架橋密度が小さすぎ硬度が不足する。又、(A)+
(B)成分が多すぎると架橋密度が大きすぎ硬度は十分
だが、脆い樹脂層となる。(E)成分のコロイダルシリ
カ成分の過不足も、(A)+(B)成分と同様の傾向が
みられる。一方、(F)成分が少ない場合はシロキサン
樹脂層の電荷輸送性能が小さく、感度の低下、残電の上
昇を生じ、(F)成分が多い場合はシロキサン樹脂層の
膜強度が弱くなる傾向がみられる。
【0083】本発明の電荷輸送性能を有する構造単位を
有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂は予め構
造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オリゴマ
ー、ポリマーに触媒や架橋剤を加えて新たな化学結合を
形成させ3次元網目構造を形成する事もあり、又加水分
解反応とその後の脱水縮合によりシロキサン結合を促進
させモノマー、オロゴマー、ポリマーから3次元網目構
造を形成する事もできる。
【0084】一般的には、アルコキシシランを有する組
成物又はアルコキシシランとコロイダルシリカを有する
組成物の縮合反応により3次元網目構造を形成すること
ができ、本発明の好ましい態様の一つである。
【0085】また前記の3次元網目構造を形成させる触
媒としては有機カルボン酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン
酸、炭酸及びチオシアン酸の各アルカリ金属塩、有機ア
ミン塩(水酸化テトラメチルアンモニウム、テトラメチ
ルアンモニウムアセテート)、スズ有機酸塩(スタンナ
スオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチル
チンジラウレート、ジブチルチンメルカプチド、ジブチ
ルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンマリエート
等)、アルミニウム、亜鉛のオクテン酸、ナフテン酸
塩、アセチルアセトン錯化合物等が挙げられる。
【0086】本発明において、樹脂層と隣接する層のガ
ラス転移温度を90℃以上にする方法としては、バイン
ダー樹脂の骨格を剛直化して或いは絡み合い密度を上げ
て自由度を小さくする。又は電荷輸送物質や可塑剤の含
有量を下げる、電荷輸送物質の骨格を大分子量化して可
塑効果を低減させる、等の方法が考えられる。本発明に
おいて何れの方法も用いることが出来るが、バインダー
樹脂の骨格を剛直化しすぎると溶媒への溶解性が低下す
る問題があり、電荷輸送物質等の含有量を下げすぎる
と、層の電荷移動度が低下し感度低下が起こりやすくな
る。従って、望ましい輸送物質を大分子量化して可塑効
果を低減できるように骨格をデザインする方法が好まし
い。
【0087】尚、ガラス転移温度の測定については、特
に限定されず公知の方法を用いることが出来る。
【0088】
【発明の実施の形態】次に、本発明の樹脂層には酸化防
止剤が添加されているのが好ましい。酸化防止剤とは、
その代表的なものは電子写真感光体中ないしは感光体表
面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等
の条件下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有
する物質である。詳しくは下記の化合物群が挙げられ
る。
【0089】(1)ラジカル連鎖禁止剤 ・フェノール系酸化防止剤 ヒンダードフェノール系 ・アミン系酸化防止剤 ヒンダードアミン系 ジアリルジアミン系 ジアリルアミン系 ・ハイドロキノン系酸化防止剤 (2)過酸化物分解剤 ・硫黄系酸化防止剤 チオエーテル類 ・燐酸系酸化防止剤 亜燐酸エステル類 尚、ヒンダードフェノール系とは、フェノール性OH基
ないしはフェノール性OHのアルコキシ化基のオルト位
にかさ高い有機基を有する化合物であり、ヒンダードア
ミン系とはN原子近傍にかさ高い有機基を有する化合物
である。かさ高い有機基としては分岐状アルキル基があ
り、例えばt−ブチル基が好ましい。
【0090】上記酸化防止剤のうちでは、(1)のラジ
カル連鎖禁止剤が良く、特にヒンダードフェノール系或
いはヒンダードアミン系酸化防止剤が好ましい。
【0091】又、2種以上のものを併用してもよく、例
えば(1)のヒンダードフェノール系酸化防止剤と
(2)のチオエーテル類の酸化防止剤との併用も良い。
【0092】本発明において、更に好ましいものとして
は、分子中に上記ヒンダードアミン構造を有するものが
画像ボケ防止や黒ポチ対策等の画質改善に良く、別の態
様として、ヒンダードフェノール構造単位とヒンダード
アミン構造単位を分子内に含んでいるものも同様に好ま
しい。
【0093】本発明において好ましく用いられるヒンダ
ードフェノール系及びヒンダードアミン系酸化防止剤と
して、下記一般式〔A〕及び〔B〕を構造単位として有
する化合物がある。
【0094】
【化19】
【0095】式中、R1、R2、R3及びR4は各水素原子
又はアルキル基、アリール基を表し、Zは含窒素脂環を
構成するに必要な原子団を表す。またR1、R2の組及び
3、R4の組の夫々の組においてその1つはZの中に組
込まれて二重結合を与えてもよい。
【0096】更に、R5は分岐状アルキル基、R6、R7
及びR8はそれぞれ水素原子、ヒドロキシ基、アルキル
基又はアリール基を表し、R6、R7及びR8は相互に連
結して環を形成してもよい。
【0097】R9は水素原子、アルキル基又はアルキリ
デン基を表す。
【0098】前記R1、R2、R3及びR4は好ましくは炭
素数1〜40個のアルキル基であって、該アルキル基は
置換基を有してもよく、置換基としては、例えばアリー
ル基、アルコキシ基、カルボン酸基、アミド基、ハロゲ
ン原子等任意のものが挙げられる。
【0099】Zは含窒素脂環を構成するに必要な原子団
であり、好ましくは5員環、6員環を構成する原子団で
ある。
【0100】好ましい環構造としては、ピペリジン、ピ
ペラジン、モルホリン、ピロリジン、イミダゾリジン、
オキサゾリジン、チアゾリジン、セレナゾリジン、ピロ
リン、イミダゾリン、イソインドリン、テトラヒドロイ
ソキノリン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジ
ン、ジヒドロイソキノリン、オキサゾリン、チアゾリ
ン、セレナゾリン、ピロール等の各環が挙げられ、特に
好ましくはピペリジン、ピペラジン、モルホリン及びピ
ロリジンの各環である。
【0101】前記R5、R6は炭素数3〜40のtert
−もしくはsec−アルキル基が好ましい。
【0102】R7及びR8はアルキル基としては、炭素数
1〜40のものが好ましく、アリール基としてはフェニ
ル基、ナフチル基、ピリジル基等が挙げられる。またR
6とR7が環となる場合にはクロマン環が好ましい。
【0103】R9の表すアルキル基、アルキリデン基を
表し、炭素数1〜40のものが好ましく、特に好ましい
のは、炭素数1〜18のものである。
【0104】ヒンダードフェノール系或いはヒンダード
アミン系酸化防止剤の樹脂中の含有量は0.01〜25
重量%が好ましい。25重量%より多い含有量では樹脂
層中の電荷輸送性能の低下が起こり、残留電位が増加し
やすくなり、又膜強度の低下が発生する可能性がある。
更に好ましくは0.1〜10重量%がよい。
【0105】又、前記酸化防止剤は下層の電荷発生層或
いは電荷輸送層、中間層等にも必要により含有させても
良い。これらの層への前記酸化防止剤の添加量は各層に
対して0.01〜25重量%が好ましい。
【0106】又、製品化されている酸化防止剤としては
以下のような化合物、例えば「イルガノックス107
6」、「イルガノックス1010」、「イルガノックス
1098」、「イルガノックス245」、「イルガノッ
クス1330」、「イルガノックス3114」、「イル
ガノックス1076」「3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシビフェニル」以上ヒンダードフェノール系、
「サノールLS2626」、「サノールLS765」
「サノールLS2626」、「サノールLS770」、
「サノールLS744」、「チヌビン144」、「チヌ
ビン622LD」、「マークLA57」、「マークLA
67」、「マークLA62」、「マークLA68」、
「マークLA63」以上ヒンダードアミン系が挙げられ
る。
【0107】さらに本発明の構成につき説明する。
【0108】本発明の電子写真感光体の層構成は、特に
限定はないが、電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発
生・電荷輸送層等の感光層とその上に本発明の樹脂層を
塗設した構成をとるのが好ましいことはすでに述べた。
【0109】本発明の感光層に含有される電荷発生物質
(CGM)は単独で又は適当なバインダー樹脂と共に層
形成が行われる。電荷発生物質の代表的なものの例とし
ては、ピリリウム系染料、チオピリリウム系染料、フタ
ロシアニン系顔料、アントアントロン系顔料、ジベンズ
ピレンキノン系顔料、ピラントロン系顔料、アゾ系顔
料、トリスアゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、インジゴ系顔
料、キナクリドン系顔料、シアニン系顔料等がある。
【0110】前記感光層に含有される電荷輸送物質(C
TM)としては、例えばオキサゾール誘導体、オキサジ
アゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘
導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミ
ダゾロン誘導体、イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリ
ジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ベン
ジジン化合物、ピラゾリン誘導体、スチルベン化合物、
アミン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベンゾチアゾール
誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導
体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジ
ン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ−N−ビニル
カルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビ
ニルアントラセン等が挙げられこれらの電荷輸送物質
(CTM)は通常バインダーと共に層形成が行われる。
【0111】単層構成の感光層、及び積層構成の場合の
電荷発生層(CGL)、電荷輸送層(CTL)に含有さ
れるバインダー樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹
脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルア
セテート樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−無
水マレイン酸共重合体樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹
脂、エポキシ樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリシラン樹脂、ポリビニルカルバゾール等
が挙げられる。
【0112】本発明に於いて電荷発生層中の電荷発生物
質とバインダー樹脂との割合は重量比で1:5〜5:1
が好ましい。また電荷発生層の膜厚は5μm以下が好ま
しく、特には0.05〜2μmが好ましい。
【0113】又、電荷輸送層は前記の電荷輸送物質とバ
インダー樹脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液を塗布乾
燥することによって形成される。電荷輸送物質とバイン
ダー樹脂との混合割合は重量比で3:1〜1:3が好ま
しい。
【0114】電荷輸送層の膜厚は5〜50μm、特には
10〜40μmが好ましい。また、電荷輸送層が複数設
けられている場合は、電荷輸送層の上層の膜厚は10μ
m以下が好ましく、かつ、電荷輸送層の上層の下に設け
られた電荷輸送層の全膜厚より小さいことが好ましい。
【0115】本発明に用いられる溶媒又は分散媒として
は、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジア
ミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミ
ン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムア
ミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロ
ピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、
キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジ
クロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2
−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、
トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒド
ロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エ
タノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソ
ルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるもの
ではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。ま
た、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒とし
て用いることもできる。
【0116】次に本発明の電子写真感光体の導電性支持
体としては、 1)アルミニウム板、ステンレス板などの金属板、 2)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層をラミネ
ート若しくは蒸着によって設けたもの、 3)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、
導電性ポリマー、酸化インジウム、酸化錫などの導電性
化合物の層を塗布若しくは蒸着によって設けたもの等が
挙げられる。
【0117】本発明で用いられる導電性支持体の材料と
しては、主としてアルミニウム、銅、真鍮、スチール、
ステンレス等の金属材料、その他プラスチック材料をベ
ルト状またはドラム状に成形加工したものが用いられ
る。中でもコスト及び加工性等に優れたアルミニウムが
好ましく用いられ、通常押出成型または引抜成型された
薄肉円筒状のアルミニウム素管が多く用いられる。
【0118】本発明で用いられる導電性支持体は、その
表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを
用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム
酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等
の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最
も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場
合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイ
オン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電
圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定される
ものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常2
0μm以下、特に10μm以下が好ましい。
【0119】次に本発明の電子写真感光体を製造するた
めの塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、
円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光
層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないた
め、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は
円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗
布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお前記ス
プレー塗布については例えば特開平3−90250号及
び特開平3−269238号公報に詳細に記載され、前
記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−18
9061号公報に詳細に記載されている。
【0120】本発明においては導電性支持体と感光層の
間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることもでき
る。
【0121】中間層用の材料としては、カゼイン、ポリ
ビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アク
リル酸共重合体、ポリビニルブチラール、フェノール樹
脂ポリアミド類(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
610、共重合ナイロン、アルコキシメチル化ナイロン
等)、ポリウレタン、ゼラチン及び酸化アルミニウムを
用いた中間層、或いは特開平9−68870号公報の如
く金属アルコキシド、有機金属キレート、シランカップ
リング剤による硬化型中間層等が挙げられる。中間層の
膜厚は、0.1〜10μmが好ましく、特には0.1〜
5μmが好ましい。
【0122】又、支持体の形状はドラム状でもシート状
でもベルト状でもよく、適用する電子写真装置に適した
形状であればよい。
【0123】本発明の電子写真感光体は、複写機、レー
ザープリンター、LEDプリンター、液晶シャッター式
プリンター等の電子写真装置一般に適用し得るものであ
るが、更には電子写真技術を応用したディスプレイ、記
録、軽印刷、製版、ファクシミリ等の装置にも広く適用
し得るものである。
【0124】図1に本発明の電子写真感光体を搭載する
画像形成装置の例として、カラー画像形成装置の断面図
を示す。しかし、本発明はカラー画像形成に限られるも
のではなく、モノクロ画像形成にも適用できる。
【0125】図1において10は像担持体である感光体
ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布し、
その上に本発明の樹脂層を塗設した感光体で、接地され
て時計方向に駆動回転される。12はスコロトロンの帯
電器で、感光体ドラム10周面に対し一様な帯電をコロ
ナ放電によって与えられる。この帯電器12による帯電
に先だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすため
に発光ダイオード等を用いた露光部11による露光を行
って感光体周面の除電をしてもよい。
【0126】感光体への一様帯電の後、像露光器13に
より画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像
露光器13は図示しないレーザーダイオードを露光光源
とする。回転するポリゴンミラー131、fθレンズ等
を経て反射ミラー132により光路を曲げられた光によ
り感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成され
る。
【0127】その静電潜像は次いで現像器14で現像さ
れる。感光体ドラム10周縁にはイエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)等のトナーとキ
ャリアとから成る現像剤をそれぞれ内蔵した現像器14
が設けられていて、先ず1色目の現像がマグネットを内
蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ141によ
って行われる。現像剤は、例えばフェライトをコアとし
てそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリア
と、ポリエステルを主材料として色に応じた顔料と荷電
制御剤、シリカ、酸化チタン等を加えたトナーとからな
るもので、現像剤は図示していない層形成手段によって
現像スリーブ141上に100〜600μmの層厚に規
制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時
通常は感光体ドラム10と現像スリーブ141の間に直
流及び/又は交流バイアス電圧をかけて現像が行われ
る。
【0128】カラー画像形成に於いては、1色目の顕像
化が終った後2色目の画像形成行程にはいり、再びスコ
ロトロン帯電器12による一様帯電が行われ、2色目の
潜像が像露光器13によって形成される。3色目、4色
目についても2色目と同様の画像形成行程が行われ、感
光体ドラム10周面上には4色の顕像が形成される。
【0129】一方モノクロの電子写真装置では現像器1
4は黒トナー1種で構成され、1回の現像で画像を形成
することができる。
【0130】記録紙Pは、転写のタイミングの整った時
点で給紙ローラ17の回転作動により転写域へと給紙さ
れる。
【0131】転写域においては転写のタイミングに同期
して感光体ドラム10の周面に転写ローラ(転写器)1
8が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して多色像が
一括して転写される。
【0132】次いで記録紙Pは転写ローラとほぼ同時に
圧接状態とされた分離ブラシ(分離器)19によって除
電がなされ、感光体ドラム10の周面により分離して定
着装置20に搬送され、熱ローラ201と圧着ローラ2
02の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ロ
ーラ21を介して装置外部に排出される。なお前記の転
写ローラ18及び分離ブラシ19は記録紙Pの通過後感
光体ドラム10の周面より退避離間して次なるトナー像
の形成に備える。
【0133】一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム
10は、クリーニング器22のブレード221の圧接に
より残留トナーを除去・清掃し、再び露光部11による
除電と帯電器12による帯電を受けて次なる画像形成の
プロセスに入る。なお感光体上にカラー画像を重ね合わ
せて形成する場合には、前記のブレード221は感光体
面のクリーニング後直ちに移動して感光体ドラム10の
周面より退避する。
【0134】尚、30は感光体、帯電器、転写器・分離
器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプ
ロセスカートリッジである。
【0135】電子写真画像形成装置としては、上述の感
光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセ
スカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニ
ットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。
又、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及び
クリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体
に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に
着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの
案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。
【0136】プロセスカートリッジには、一般には以下
に示す一体型カートリッジ及び分離型カートリッジがあ
る。一体型カートリッジとは、帯電器、像露光器、現像
器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも
1つを感光体とともに一体に構成し、装置本体に着脱可
能な構成であり、分離型カートリッジとは感光体とは別
体に構成されている帯電器、像露光器、現像器、転写又
は分離器、及びクリーニング器であるが、装置本体に着
脱可能な構成であり、装置本体に組み込まれた時には感
光体と一体化される。本発明におけるプロセスカートリ
ッジは上記双方のタイプのカートリッジを含む。
【0137】像露光は、画像形成装置を複写機やプリン
ターとして使用する場合には、原稿からの反射光や透過
光を感光体に照射すること、或いはセンサーで原稿を読
み取り信号化し、この信号に従ってレーザービームの走
査、LEDアレイの駆動、又は液晶シャッターアレイの
駆動を行い感光体に光を照射することなどにより行われ
る。
【0138】尚、ファクシミリのプリンターとして使用
する場合には、像露光器13は受信データをプリントす
るための露光を行うことになる。
【0139】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0140】実施例1〜5 下記のごとくして感光体を作製した。
【0141】 〈下引き層〉 チタンキレート化合物(TC−750 松本製薬社製) 30g シランカップリング剤(KBM−503 信越化学社製) 17g 2−プロパノール 150ml 上記塗布液を導電性支持体上に塗布し、この下引き層上
に、下記感光層塗布液を分散調液し、膜厚0.5μmと
なるよう塗布した。
【0142】 〈電荷発生層〉 Y型チタニルフタロシアニン 60g シリコーン変性ブチラール樹脂(X−40−1211:信越化学社製) 700g 2−ブタノン 2000ml を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発
生層塗布液を調製した。この塗布液を前記下引き層の上
に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を
形成した。
【0143】 〈電荷輸送層〉 電荷輸送物質(表1に記載) 200g ポリカーボネート(Z300:三菱ガス化学社製) 300g ジクロロメタン 2000ml を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この
塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜
厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0144】
【化20】
【0145】
【化21】
【0146】
【化22】
【0147】 〈樹脂層〉 メチルトリメトキシシラン 182g 化合物(T−1) 40g 酸化防止剤(サノールLS2626:三共製薬社製) 1.0g 2−プロパノール 225g 2%酢酸 106g コロイダルシリカ(30%メタノール溶液) 106g ジブチル錫アセテート 1.0g を混合し、樹脂層用の塗布液を調製した。この塗布液を
前記電荷輸送層の上に円形量規制型塗布装置により厚さ
2.5μmの樹脂層を形成した。110℃、1時間の加
熱硬化を行い、架橋構造を有するシロキサン系樹脂層を
形成し、実施例1〜5の感光体を作製した。
【0148】実施例6 実施例5において樹脂層のコロイダルシリカを除いた他
は実施例5と同様にして感光体を作製した。
【0149】実施例7 実施例5において樹脂層の酸化防止剤を除いた他は実施
例5と同様にして感光体を作製した。
【0150】実施例8 実施例5と同様にして電荷輸送層までを作製した。
【0151】 〈樹脂層〉 メチルトリメトキシシラン 150g フェニルトリメトキシシラン 30g 化合物(T−1) 75g 酸化防止剤(Irganox1010:チバガイギー社製) 1.0g 2−プロパノール 225g 2%酢酸 106g コロイダルシリカ(30%メタノール溶液) 106g トリスアセチルアセトナトアルミニウム 4.0g を混合し、樹脂層用の塗布液を調製した。この塗布液を
前記電荷輸送層の上に円形量規制型塗布装置により厚さ
2.5μmの樹脂層を形成した。110℃、1時間の加
熱硬化を行い、架橋構造を有するシロキサン系樹脂層を
形成し、実施例8の感光体を作製した。
【0152】実施例9 実施例5において樹脂層の化合物(T−1)の代わりに
化合物(S−1)を用いた以外は実施例5と同様にして
感光体を作製した。
【0153】実施例10 実施例5において樹脂層の化合物(T−1)の代わりに
4−[2−(トリエトキシシリル)エチル]トリフェニ
ルアミン(特開平10−251277号公報の合成例1
のケイ素原子含有化合物)に代えた以外は全く同様にし
て感光体を作製、評価した。化合物(S−1)を用いた
以外は実施例5と同様にして感光体を作製した。
【0154】実施例11 実施例5と同様にして電荷輸送層までを作製した。
【0155】 〈樹脂層〉 メチルトリメトキシシラン 100g ジメトキシジメチルシラン 53g 化合物(T−1) 45g 酸化防止剤(サノールLS2626:三共製薬社製) 1.0g 2−プロパノール 225g 3%酢酸 30g コロイダルシリカ(30%メタノール溶液) 80g トリスアセチルアセトナトアルミニウム 3g を混合し、樹脂層用の塗布液を調製した。この塗布液を
前記電荷輸送層の上に円形量規制型塗布装置により厚さ
2.5μmの樹脂層を形成した。110℃、1時間の加
熱硬化を行い、架橋構造を有するシロキサン系樹脂層を
形成し、実施例11の感光体を作製した。
【0156】実施例12 実施例5と同様にして電荷輸送層までを作製した。
【0157】 〈樹脂層〉 メチルトリメトキシシラン 100g γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 30g γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 20g 化合物(T−1) 65g 酸化防止剤(サノールLS2626:三共製薬社製) 1.5g メチルエチルケトン 225g 3%酢酸 30g コロイダルシリカ(30%メタノール溶液) 80g トリスアセチルアセトナトアルミニウム 3.0g を混合し、樹脂層用の塗布液を調製した。この塗布液を
前記電荷輸送層の上に円形量規制型塗布装置により厚さ
5μmの樹脂層を形成した。120℃、1時間の加熱硬
化を行い、架橋構造を有するシロキサン系樹脂層を形成
し実施例12の感光体を作製した。
【0158】比較例1 実施例5において電荷輸送物質をCTM−5からCTM
−6に代えた以外は実施例5と同様にして感光体を作製
した。
【0159】〔性能評価〕 1.電位安定性評価/実写評価 評価は本感光体をコニカ社製デジタル複写機Konic
a7050(レーザ露光、反転現像、爪分離、ブレード
クリーニングプロセスを有する)を改造し、露光量を適
正化した評価機に搭載し、初期帯電電位を−750Vに
設定し、高温高湿環境(HH:30℃、80%RH)で
3万枚の連続コピー後、1時間休止し、続いて低温低湿
環境(LL:10℃、20%RH)で3万枚の連続コピ
ー実写評価を行った。
【0160】評価は、画素率が7%の文字画像、人物顔
写真、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分に
あるオリジナル画像をA4での複写を行い、1000枚
毎にハーフトーン、ベタ白画像、ベタ黒画像を評価し
た。画像濃度はベタ黒画像の濃度をマクベス社製RD−
918を使用し絶対反射濃度で測定した。カブリについ
てはベタ白画像を使用し目視で確認した。又、画像ボケ
の有無も目視判定で評価を行った。
【0161】 画像濃度 ◎:1.2以上:良好 ○:1.2未満〜0.8:実用上問題ないレベル ×:0.8未満:実用上問題となるレベル。
【0162】 カブリ ○:カブリ発生無し ×:時々カブリ発生有り ××:連続したカブリ発生有り。
【0163】 画像ボケの発生 ◎:6万枚中5枚以下の発生 ○:6万枚中6枚〜20枚未満の発生 ×:6万枚中20枚以上の発生。
【0164】膜剥がれ、傷の発生(コピー画像の黒筋、
白筋の発生と感光体表面の傷観察と対応させて評価し
た) ◎:6万枚中の1枚も黒筋、白筋発生無し ○:6万枚中1枚〜10枚未満の黒筋又は白筋発生 ×:6万枚中10枚以上の黒筋又は白筋発生。
【0165】2.接着性評価 評価は感光体上に1mm角の碁盤目を形成し、100個
の碁盤目のうち粘着テープの剥離により除去される碁盤
目の数を数えて接着性の指標とした。
【0166】
【表1】
【0167】表1から明らかなように、本発明の架橋構
造を有するシロキサン系樹脂を含有する樹脂層とガラス
転移温度が90℃以上の層は接着性に優れ、膜剥がれや
傷による画像欠陥もなく、電位特性にも優れるため連続
コピー画像の画質も良好であるのに対し、本発明範囲外
のもの(比較例)では膜剥れや表面の傷による黒筋、白
筋の画像欠陥が発生し、本発明の効果が顕著に示されて
いる。
【0168】
【発明の効果】本発明により、表面硬度が高く、耐摩耗
性、耐傷性が高く、繰り返し使用時の電子写真特性が高
温高湿下でも安定な、従って、良好な画像が繰り返し得
られる電子写真感光体を提供することが出来る。又、該
感光体を用いた電子写真画像形成方法、電子写真画像形
成装置、及びプロセスカートリッジを提供することが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる画像形成装置の断面図である。
【符号の説明】
10 感光体ドラム(又は感光体) 11 発光ダイオード等を用いた露光部 12 帯電器 13 像露光器 14 現像器 17 給紙ローラ 18 転写ローラ(転写器) 19 分離ブラシ(分離器) 20 定着装置 21 排紙ローラ 22 クリーニング器 30 感光体、帯電器、転写器・分離器及びクリーニン
グ器が一体化されている着脱可能なプロセスカートリッ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層、樹
    脂層を有する電子写真感光体において、該樹脂層が電荷
    輸送性能を有する構造単位を含み、且つ架橋構造を有す
    るシロキサン系樹脂を含有し、感光層のうち樹脂層と隣
    接する層のガラス転移温度が90℃以上であることを特
    徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記架橋構造を有するシロキサン系樹脂
    が下記一般式(1)で表される構造を含むシロキサン樹
    脂であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光
    体。 【化1】 (式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位、Yは二価
    以上の原子又は基を表す。nは1以上の整数である。)
  3. 【請求項3】 前記樹脂層がコロイダルシリカを含有す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の電子写真感光
    体。
  4. 【請求項4】 前記樹脂層と隣接する層のガラス転移温
    度が105℃以上であることを特徴とする請求項1、2
    又は3記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記樹脂層が、更に酸化防止剤を含有す
    ることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の電
    子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記樹脂層が表面層であり、且つ隣接す
    る層が電荷輸送層であることを特徴とする請求項1〜5
    の何れか1項記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記電荷輸送層が分子量750以上の電
    荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項6記載の
    電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 電子写真感光体上に、少なくとも帯電、
    像露光、現像、クリーニングを行う工程を有する電子写
    真画像形成方法において、該電子写真感光体に請求項1
    〜7のいずれか1項記載の電子写真感光体を用いること
    を特徴とする電子写真画像形成方法。
  9. 【請求項9】 電子写真感光体と、少なくとも帯電、像
    露光、現像、クリーニングの手段を有する電子写真画像
    形成装置において、該電子写真感光体に請求項1〜7の
    いずれか1項記載の電子写真感光体を用いることを特徴
    とする電子写真画像形成装置。
  10. 【請求項10】 電子写真感光体と少なくとも帯電、像
    露光、現像、クリーニングの手段を有する電子写真画像
    形成装置に用いられるプロセスカートリッジが請求項1
    〜7のいずれか1項記載の電子写真感光体と帯電器、像
    露光器、現像器、クリーニング器のいずれか1つとを一
    体に組み合わせて有しており、該電子写真画像形成装置
    に出し入れ自由に設計されていることを特徴とするプロ
    セスカートリッジ。
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