JP2001099681A - 磁気式エンコーダ装置 - Google Patents

磁気式エンコーダ装置

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JP2001099681A
JP2001099681A JP28254199A JP28254199A JP2001099681A JP 2001099681 A JP2001099681 A JP 2001099681A JP 28254199 A JP28254199 A JP 28254199A JP 28254199 A JP28254199 A JP 28254199A JP 2001099681 A JP2001099681 A JP 2001099681A
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JP28254199A
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Shogo Momose
正吾 百瀬
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Nidec Instruments Corp
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Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Z相検出用着磁を工夫し、磁気抵抗効果素子
を着磁体に近づけても、遠ざけて配置しても、精度のよ
いZ相信号を得ることができ、電気回路的な処理が不要
でコストアップの要因がない磁気式エンコーダ装置を得
る。 【解決手段】 一定波長λの繰り返し磁気信号を着磁記
録した定波長信号部11と、定波長信号部11の間に形
成され定波長信号部11に対して不連続なλ/2間隔の
不連続着磁部12とからなる着磁体と、着磁体に対して
λ/2間隔離間させて設けられ直列接続された二つの磁
気抵抗効果素子MR1,MR2およびこの磁気抵抗効果
素子の間に接続された出力端子部を有する検出部とを具
備してなり、出力端子部より不連続着磁部12に対応す
る信号のみが出力される。この出力信号をZ相信号とし
て用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転検出器や直線
移動検出器等に用いることができる磁気式エンコーダ装
置に関するもので、特にZ相と称する原点位置検出に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気式エンコーダ装置は、着磁体に一定
間隔で着磁を施し、この着磁部の磁気信号を、位相を9
0度ずらして配置された一対の磁気抵抗効果素子でA相
とB相の検出信号を得、これらA相とB相の検出信号を
処理してカウントすることによって被検出体の回転量あ
るいは移動量を検出し、また、A相とB相相互の位相の
ずれによって回転方向または移動方向を検出するように
なっている。
【0003】しかしながら、A相とB相の検出信号のみ
では、基準位置からの回転量や移動量がわからない。ま
た、当初、基準位置がわかっていたとしても、回転や移
動を繰り返しているうちに、検出誤差や検出の誤り等が
累積することによって、基準位置からの回転量や移動量
にも誤差が生じることになる。そこで、着磁体に、上記
一定間隔の着磁のほかに、原点検出用のいわゆるZ相信
号を得るための着磁を施し、これをZ相検出用の磁気抵
抗効果素子で検出するようになっている。
【0004】従来の磁気式エンコーダ装置は、例えば特
公平8−20271号公報に記載されているように、着
磁体に、A,B相検出用の第1のトラックとZ相検出用
の第2のトラックとを設け、A,B相検出用の着磁は一
定波長の繰り返し着磁からなり、Z相検出用の着磁は、
図4(b)に示すような所定位置への単独着磁部20か
らなる。着磁体は回転または直線移動し、この着磁体の
上記単独着磁部20の通過位置に対向させて磁気抵抗効
果素子等の磁気センサが配置され、この磁気センサの対
向位置を上記単独着磁部20が通過するとき、磁気セン
サからZ相検出信号を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ようにZ相検出用の着磁を単独着磁とすると、次のよう
な問題点が生じる。すなわち、図4(b)に示すよう
に、単独着磁部20のN極からS極に向かう成分をX成
分とし、単独着磁部20のN極から出て単独着磁部20
のS極に戻る磁束を見ると、始めにN極から出て行くと
きはX成分に逆らう方向すなわち−Xの成分を持ち、次
にX成分を持ち、S極に向かうときは再び−Xの成分を
持つ。このような磁束を磁気抵抗効果素子で検出するも
のとすると、磁気抵抗効果素子は極性に無関係に磁気を
検出するので、図4(c)に示すように、大きな山の両
側に小さな山を従えた3つの山を有する検出信号とな
る。
【0006】このような3つの山を有する検出信号から
Z相信号を得るには、大きな山の両側の、小さな山の信
号の影響を受けないようにしなければならない。小さな
山の信号は、原点検出位置からずれた位置より出力され
るため、その影響を受けると、正確なZ相信号を得るこ
とができないからである。そこで従来の一つの対処法と
して、磁気センサとしての磁気抵抗効果素子を着磁体か
ら遠ざけ、中央の強いX成分のみを検出し、両側の弱い
X成分は検出しないようにしたものがある。しかし、磁
気抵抗効果素子を着磁体から遠ざけて配置しなければな
らないという配置上の制約条件があるとともに、中央の
有効な出力範囲は狭いという難点がある。
【0007】また、別の対処法として、図4(c)に示
すような磁気抵抗効果素子の検出信号を電気的に処理
し、中央の大きな信号一つだけに基づいたZ相信号を得
るようにしたものもある。しかし、電気回路的な処理を
する必要があるため、コストアップの要因となる難点が
ある。
【0008】本発明は以上のような従来技術の問題点を
解消するためになされたもので、Z相検出のための磁気
抵抗効果素子による検出信号に3つの山が生じないよう
にZ相検出用着磁を工夫し、磁気抵抗効果素子を着磁体
に近づけて配置しても、着磁体から遠ざけて配置して
も、精度のよいZ相信号を得ることができ、また、電気
回路的な処理が不要でコストアップの要因がない磁気式
エンコーダ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
一定波長λの繰り返し磁気信号を着磁記録した定波長信
号部と、この定波長信号部の間に形成され上記定波長信
号部に対して不連続なλ/2間隔の不連続着磁部とから
なる着磁体と、この着磁体に対してλ/2間隔離間させ
て設けられ直列接続された二つの磁気抵抗効果素子およ
びこの磁気抵抗効果素子の間に接続された出力端子部を
有する検出部とを具備してなり、上記出力端子部より不
連続着磁部に対応する信号のみが出力され、この出力信
号をZ相信号として用いることを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記不連続着磁部は、一定着磁とし、また
は、着磁の大きさを異ならせることにより、着磁パター
ンをλ/2間隔のみ非繰り返し波形として一定波長λの
繰り返し磁気信号に対し異ならせ、出力端子部より不連
続着磁部に対応する信号が一つ形成されるようにしたこ
とを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、着磁体に対してλ/2間隔離間させて設け
られ直列接続されたもう一組の二つの磁気抵抗効果素子
を設け、2組の磁気抵抗効果素子を上記λ/2間隔以内
の範囲で離間させて設け、上記二つの磁気抵抗効果素子
の間に接続された出力端子部間の差動出力を取り出し、
この差動出力をZ相信号として用いるようにしたことを
特徴とする。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、二つの磁気抵抗効果素子およびこの二つの
磁気抵抗効果素子の間に接続された出力端子部を、一定
波長λの繰り返し磁気信号に対しては一定レベルの信号
が出力され、不連続着磁部に対しては一定レベルの信号
とは異なる一つの出力が形成されるように構成したこと
を特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる磁気式エンコーダ装置の実施の形態について説
明する。図1において、正弦波状の信号波形1は、図示
されない着磁体に着磁記録されたZ相検出用の着磁波形
の例を示す。信号波形1は、正弦波状の一定波長λで周
期が2aの繰り返し磁気信号を着磁記録した定波長信号
部11と、この定波長信号部11の間に形成された波長
λ/2すなわち間隔がaの、上記定波長信号部11に対
して不連続な不連続着磁部12とからなる。この不連続
着磁部12は、この例では一定レベルのまま変化のない
一定着磁部となっている。
【0014】上記着磁体に対して、上記λ/2の間隔す
なわち間隔aと同一の間隔をおいて二つの磁気抵抗効果
素子MR1,MR2が対向配置されている。また、同様に
して、λ/2間隔すなわち間隔aをおいて二つの磁気抵
抗効果素子MR3,MR4が対向配置されている。これ
ら2組の磁気抵抗効果素子、すなわち1組の磁気抵抗効
果素子MR1,MR2と、他の1組の磁気抵抗効果素子
MR3,MR4相互の間隔bは、上記λ/2(=a)間
隔以内、より具体的には0≦b≦aの範囲となってい
て、この範囲で離間させて設けられ検出素子部が構成さ
れている。
【0015】上記各磁気抵抗効果素子を用いた検出回路
の例を図3に示す。図3において、1組の磁気抵抗効果
素子MR1,MR2は直列接続され、この直列接続の一
端は電源Vccに、他端はアースに接続され、この磁気
抵抗効果素子MR1と磁気抵抗効果素子MR2との間に
出力端子が接続されている。他の1組の磁気抵抗効果素
子MR3と磁気抵抗効果素子MR4も直列接続され、こ
の直列接続の一端は電源Vccに、他端はアースに接続
され、この磁気抵抗効果素子MR3と磁気抵抗効果素子
MR4との間に出力端子が接続されている。これら4つ
の磁気抵抗効果素子はブリッジ接続され、磁気抵抗効果
素子MR1と磁気抵抗効果素子MR4とがブリッジの対
角にあり、磁気抵抗効果素子MR2と磁気抵抗効果素子
MR3とがブリッジの別の対角にある。
【0016】磁気抵抗効果素子MR1と磁気抵抗効果素
子MR2との間の出力端子はオペアンプ10のマイナス
入力端子に接続され、磁気抵抗効果素子MR3と磁気抵
抗効果素子MR4との間の出力端子はオペアンプ10の
プラス入力端子に接続されている。オペアンプ10は減
算回路8を構成していて、上記磁気抵抗効果素子MR
1、MR2間の出力V1と、磁気抵抗効果素子MR3、M
R4間の出力V2との差の信号Voutを出力するよう
になっている。
【0017】いま、図1において、着磁波形に対して検
出素子部が矢印で示すように右側に相対移動するものと
して、各磁気抵抗効果素子の検出出力を考える。図2に
は、4つの磁気抵抗効果素子MR1、MR2、MR3、
MR4の出力波形を示す。ここではまず、磁気抵抗効果
素子MR1と磁気抵抗効果素子MR2それぞれの検出出
力を考える。符号30は磁気抵抗効果素子MR1の検出
出力を、符号40は磁気抵抗効果素子MR2の検出出力
を示す。磁気抵抗効果素子MR1の検出出力30は、図1
に示すZ相検出用の着磁波形1に倣って、正弦波状の一
定波長λの定波長信号部11に対応する定波長検出信号
部31と、この定波長検出信号部31の間に形成され、
一定レベルのまま変化のない一定着磁部からなる前記不
連続着磁部12に対応する不連続検出信号部32とから
なる。同様にして、磁気抵抗効果素子MR2の検出出力
40は、上記着磁波形1に倣って、定波長信号部11に
対応する定波長検出信号部41と、この定波長検出信号
部41の間に形成され、前記不連続着磁部12に対応す
る不連続検出信号部42とからなる。上記検出出力3
0,40相互間には、磁気抵抗効果素子MR1、MR2
の配置位置のずれに対応したλ/2の位相ずれが生じて
いる。
【0018】着磁体に着磁記録されたZ相検出用の着磁
波形1は、前述のように、また図4(a)に示すよう
に、一定波長λの繰り返し磁気信号を着磁記録した定波
長信号部11と、この定波長信号部11の間に形成され
λ/2間隔の上記定波長信号部11に対して不連続な不
連続着磁部12とからなるため、各着磁部は互いに隣接
して形成されることになり、一つの着磁部のN極から出
てS極に至る磁束は、隣接する着磁部の磁束に押され
て、図4(b)に示すような回り込みがなく、一方向の
成分のみとなる。従って、個々の着磁部に対応する磁気
抵抗効果素子の検出出力の山は一つだけとなり、図4
(c)に示すような三つの山が生じることはない。
【0019】また、図2に示すように、磁気抵抗効果素
子MR3、MR4の検出出力もZ相検出用の着磁波形1
に倣って上記検出出力30,40と同様の波形となる。
ただし、磁気抵抗効果素子MR3、MR4の配置位置に
対応した位相で検出信号が出力される。
【0020】図2(a)は、直列接続された磁気抵抗効
果素子MR1、MR2間の電圧V1と、磁気抵抗効果素
子MR3、MR4間の電圧V2を示す。図2(a)から
もわかるとおり、磁気抵抗効果素子MR1、MR2の検
出出力30、40中の定波長検出信号部31、41に対
応する部分は、それぞれ波形が重なった状態になってい
るため電圧V1は一定の電圧レベルで変化がなく、不連
続検出信号部32、42に対応する部分で、上記一定の
電圧レベルとは異なった一周期分の交番信号が形成され
る。同様に、磁気抵抗効果素子MR3、MR4間の電圧
V2も、不連続検出信号部に対応する部分で、一定の電
圧レベルとは異なった一周期分の交番信号が形成され
る。上記電圧V1、V2の上記交番信号相互間には、一
組の磁気抵抗効果素子MR1、MR2と他の一組の磁気
抵抗効果素子MR3、MR4相互の配置位置のずれに対
応した位相差が生じている。
【0021】上記のように、一組の磁気抵抗効果素子M
R1、MR2の間に接続された出力端子からは、不連続
着磁部12に対応する位置でのみ図2(a)に曲線V1
で示すような交番信号が出力されるため、この交番信号
から、例えば所定のしきい値を設定して矩形波を得るこ
とによってZ相信号を得ることができる。上記交番信号
は1周期分だけであり、図4(c)に示したような、大
きな山の両側に小さな山を従えた3つの山を有する検出
信号とはならないので、従来のように、磁気抵抗効果素
子を着磁体からやむを得ず遠ざける必要はなく、また、
磁気抵抗効果素子の検出信号を電気的に処理し、中央の
大きな信号一つだけに基づいたZ相信号を得るようにす
る必要もないから、着磁部分の検出が容易で信頼性が高
く、かつ、コストアップ要因がなく低コストの磁気式エ
ンコーダ装置を得ることができる。
【0022】他の一組の磁気抵抗効果素子MR3、MR
4の間に接続された出力端子からも、不連続着磁部12
に対応する位置でのみ図2(a)に曲線V2で示すよう
な交番信号が出力されるため、上記の例と同様に、上記
交番信号から、例えば所定のしきい値を設定して矩形波
を得ることによってZ相信号を得ることができ、上記と
同様の効果を得ることができる。
【0023】このように、一組の磁気抵抗効果素子MR
1、MR2からも、また、他の一組の磁気抵抗効果素子
MR3、MR4からもZ相信号を得ることができるが、
図3に示す回路例のように、2組の磁気抵抗効果素子を
ブリッジ接続し、一組の磁気抵抗効果素子MR1、MR
2の間に接続された出力端子部と、他の一組の磁気抵抗
効果素子MR3、MR4の間に接続された出力端子部と
の差動出力、すなわち前記電圧V1、V2の差動出力
を、オペアンプ10を含む減算回路8から取り出し、こ
れをZ相信号として用いてもよい。
【0024】図2(b)に示す曲線は上記オペアンプ1
0の出力Voutを示す。電圧V1、V2相互間には位
相差があるため、この電圧V1、V2相互の差動出力
は、図2(b)に示すように、中央の高い山の両側に谷
を従えた形の信号になる。この中央の高い山は前記不連
続着磁部12の位置に対応する。この中央の高い山の部
分に対して適宜のしきい値を設定し矩形波を得ることに
よって、これをZ相信号として使用することができる。
上記出力Voutから得られる矩形波の幅は、一組の磁
気抵抗効果素子の相互間隔a、すなわちλ/2にほぼ近
い幅となる。
【0025】上記オペアンプ10の出力Voutは、上
記のように中央の高い山とその両側の谷とを有する形に
なっており、図4(c)に示したような、大きな山の両
側に小さな山を従えた3つの山を有する検出信号とはな
らないので、従来のように、磁気抵抗効果素子を着磁体
からやむを得ず遠ざける必要はなく、また、磁気抵抗効
果素子の検出信号を電気的に処理し、中央の大きな信号
一つだけに基づいたZ相信号を得るようにする必要もな
い。従って、着磁部分の検出が容易で信頼性が高く、か
つ、コストアップ要因がなく低コストの磁気式エンコー
ダ装置を得ることができる。
【0026】さらに、図3に示すように、二組の磁気抵
抗効果素子から得られる電圧V1、V2相互の差動出力
VoutをZ相信号として使用するものにおいては、上
記電圧V1、V2よりも振幅の大きい差動出力Vout
が得られる。従って、磁気抵抗効果素子による着磁の検
出が容易であり、検出の信頼性を高めることができる。
別の面から見れば、磁気抵抗効果素子を着磁体から離し
て配置しても着磁部分を検出することが可能であるとい
うことにもなる。従って、着磁体と磁気抵抗効果素子と
の間に塵埃が溜まりにくく、この点からも信頼性の高い
磁気式エンコーダ装置を得ることができる。
【0027】一組の磁気抵抗効果素子MR1、MR2
と、他の一組の磁気抵抗効果素子MR3、MR4相互の
間隔をbとしたとき、この間隔bは、前述のように0≦
b≦aの範囲にあればよい。従って、一組の磁気抵抗効
果素子MR1、MR2と、他の一組の磁気抵抗効果素子
MR3、MR4の位置に差がなく、互いに重なり合って
いてもよい。このように、b=0のとき、上記差動出力
Voutは、上記電圧V1と電圧V2とを合わせた電
圧、すなわち、V1の最大2倍またはV2の最大2倍の
出力となる。
【0028】着磁体の一定波長λの繰り返し磁気信号を
着磁記録した定波長信号部に対し、λ/2間隔の不連続
着磁部は、必ずしも一定着磁とする必要はなく、上記定
波長信号部に対して着磁の大きさが異なっていればよ
い。例えば、図1に示す波形中に2点差線の想像線12
Aのように、定波長信号部11から大きく突出させた着
磁波形としてこれを不連続着磁部としてもよい。このよ
うに着磁した着磁体に対向配置する磁気抵抗効果素子
は、前述の実施の形態と同様に一組または二組とする。
各組の磁気抵抗効果素子からは、上記不連続着磁部に対
応する位置でのみ図3に示すような検出信号が得られる
ので、これをZ相信号として用いることができる。
【0029】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、一定波長λの繰
り返し磁気信号を着磁記録した定波長信号部と、この定
波長信号部の間に形成され上記定波長信号部に対して不
連続なλ/2間隔の不連続着磁部とからなる着磁体と、
この着磁体に対してλ/2間隔離間させて設けられ直列
接続された二つの磁気抵抗効果素子およびこの磁気抵抗
効果素子の間に接続された出力端子部を有する検出部と
を具備し、上記出力端子部より上記不連続着磁部に対応
する信号のみが出力され、この出力信号をZ相信号とし
て用いるようにしたものである。Z相信号を得るための
着磁は連続着磁であるため、これを検出するために直列
接続された二つの磁気抵抗効果素子間に接続された出力
端子部からの検出出力は、従来のように、大きな山の両
側に小さな山を従えた3つの山を有する検出信号とはな
らないので、磁気抵抗効果素子を着磁体からやむを得ず
遠ざける必要はなく、また、磁気抵抗効果素子の検出信
号を電気的に処理し、中央の大きな信号一つだけに基づ
いたZ相信号を得るようにする必要もない。そのため、
着磁部分の検出が容易で信頼性が高く、かつ、コストア
ップ要因がなく低コストの磁気式エンコーダ装置を得る
ことができる。
【0030】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、不連続着磁部は、一定着磁とし、または、
着磁の大きさを異ならせることにより、着磁パターンを
λ/2間隔のみ非繰り返し波形として一定波長λの繰り
返し磁気信号に対し異ならせ、出力端子部より不連続着
磁部に対応する信号が一つ形成されるようにしたもので
あって、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることが
できる。
【0031】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、着磁体に対してλ/2間隔離間させて設け
られ直列接続されたもう一組の二つの磁気抵抗効果素子
を設け、2組の磁気抵抗効果素子を上記λ/2間隔以内
の範囲で離間させて設け、上記二つの磁気抵抗効果素子
の間に接続された出力端子部間の差動出力を取り出し、
この差動出力をZ相信号として用いるようにしたもので
ある。この発明によれば、二組の磁気抵抗効果素子から
得られる電圧よりも振幅の大きい上記差動出力が得られ
る。従って、磁気抵抗効果素子による着磁の検出が容易
であり、検出の信頼性を高めることができる。換言すれ
ば、磁気抵抗効果素子を着磁体から離して配置しても着
磁部分を検出することが可能であるということにもな
る。従って、着磁体と磁気抵抗効果素子との間に塵埃が
溜まりにくく、この点からも信頼性の高い磁気式エンコ
ーダ装置を得ることができる。
【0032】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、二つの磁気抵抗効果素子およびこの二つの
磁気抵抗効果素子の間に接続された出力端子部を、一定
波長λの繰り返し磁気信号に対しては一定レベルの信号
が出力され、不連続着磁部に対しては一定レベルの信号
とは異なる一つの出力が形成されるように構成したもの
で、請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明
と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる磁気式エンコーダ装置の実施の
形態を概念的に示す着磁波形図および磁気抵抗効果素子
配置図である。
【図2】上記磁気抵抗効果素子から得られる検出信号の
例および二組の磁気抵抗効果素子から得られる信号の差
動出力の例を示す波形図である。
【図3】本発明に用いることができる検出回路の例を示
す回路図である。
【図4】(a)は本発明にかかる着磁体の着磁パターン
の例を示す概念図、(b)は従来のZ相検出用着磁の例
を示す概念図、(c)は従来のZ相検出用着磁から得ら
れる磁気抵抗効果素子の検出信号の例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
11 定波長信号部 12 不連続着磁部 12A 不連続着磁部 MR1 磁気抵抗効果素子 MR2 磁気抵抗効果素子 MR3 磁気抵抗効果素子 MR4 磁気抵抗効果素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定波長λの繰り返し磁気信号を着磁記
    録した定波長信号部と、この定波長信号部の間に形成さ
    れ上記定波長信号部に対して不連続なλ/2間隔の不連
    続着磁部とからなる着磁体と、この着磁体に対してλ/
    2間隔離間させて設けられ直列接続された二つの磁気抵
    抗効果素子およびこの磁気抵抗効果素子の間に接続され
    た出力端子部を有する検出部とを具備してなり、上記出
    力端子部より上記不連続着磁部に対応する信号のみが出
    力され、この出力信号をZ相信号として用いる磁気式エ
    ンコーダ装置。
  2. 【請求項2】 不連続着磁部は、一定着磁とし、また
    は、着磁の大きさを異ならせることにより、着磁パター
    ンをλ/2間隔のみ非繰り返し波形として一定波長λの
    繰り返し磁気信号に対し異ならせ、出力端子部より不連
    続着磁部に対応する信号が一つ形成されるようにした請
    求項1記載の磁気式エンコーダ装置。
  3. 【請求項3】 着磁体に対してλ/2間隔離間させて設
    けられ直列接続されたもう一組の二つの磁気抵抗効果素
    子を設け、2組の磁気抵抗効果素子を上記λ/2間隔以
    内の範囲で離間させて設け、上記二つの磁気抵抗効果素
    子の間に接続された出力端子部間の差動出力を取り出
    し、この差動出力をZ相信号として用いるようにした請
    求項2記載の磁気式エンコーダ装置。
  4. 【請求項4】 二つの磁気抵抗効果素子およびこの二つ
    の磁気抵抗効果素子の間に接続された出力端子部を、一
    定波長λの繰り返し磁気信号に対しては一定レベルの信
    号が出力され、不連続着磁部に対しては一定レベルの信
    号とは異なる一つの出力が形成されるように構成した請
    求項3記載の磁気式エンコーダ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015517108A (ja) * 2012-04-20 2015-06-18 ザ ティムケン カンパニー インデックス信号を生成するための磁気エンコーダ

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