JP2001095212A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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JP2001095212A
JP2001095212A JP2000170486A JP2000170486A JP2001095212A JP 2001095212 A JP2001095212 A JP 2001095212A JP 2000170486 A JP2000170486 A JP 2000170486A JP 2000170486 A JP2000170486 A JP 2000170486A JP 2001095212 A JP2001095212 A JP 2001095212A
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yoke
rotor
electric machine
boss
rotating electric
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JP2000170486A
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Hidekazu Uchiyama
英和 内山
Yutaka Nozue
裕 野末
Makoto Oikawa
誠 及川
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Mitsuba Corp
Original Assignee
Mitsuba Corp
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K21/00Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets
    • H02K21/02Details
    • H02K21/04Windings on magnets for additional excitation ; Windings and magnets for additional excitation
    • H02K21/046Windings on magnets for additional excitation ; Windings and magnets for additional excitation with rotating permanent magnets and stationary field winding

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Brushless Motors (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転子の重量や慣性マスを低減させたハイブ
リッド界磁構成の回転電機を提供する。 【解決手段】 固定子2の外側に有底円筒形状の第1ヨ
ーク3とマグネット5および制御磁極6とを備えた回転
子1を配設する。ステータコア7と磁気的に接続して第
1ヨーク3の反対側から第1ヨーク3の円筒部3b外周
を覆うように第2ヨーク10を設ける。ステータコア7
と第2ヨーク10との間に界磁コイル15を設け、第2
ヨーク10→第1ヨーク円筒部3b→制御磁極6→スタ
ータコア7→第2ヨーク10を通る閉磁路Xを形成す
る。第2ヨーク10のボス部11と第1ヨーク3との間
には両者を磁気的に絶縁する空隙12a,12bを形成
する。第1ヨーク3やボスロータ4は界磁コイル15の
磁路形成から解放され、第1ヨークの板厚やボスロータ
の寸法を小さくでき、重量や慣性マスを低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転子が固定子の
外側において回転するように構成されているアウタロー
タ型の電動機または発電機に関し、特に、その界磁手段
として永久磁石と界磁巻線とを併用する構成のものに適
用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】界磁手段に永久磁石と界磁巻線とを併用
した、いわゆるハイブリッド界磁構成の回転電機とし
て、従来より特開平7−59314号公報のような磁石
発電機が提案されている。図7は、このような界磁構成
を備えた磁石発電機の構成の一例を示す説明図である。
【0003】図7の磁石発電機は、回転子51と固定子
52とを有し、固定子52の外側に回転子51が、その
外周を取り囲むように配置されている。回転子51は鉄
等の磁性材料によって形成されたヨーク53と、ヨーク
53と同心に設けられたボスロータ54とを備えてい
る。ヨーク53の内周面には、永久磁石55と鉄等の磁
性材料にて形成された制御磁極56とが複数個交互に配
設されている。
【0004】固定子52は、電機子コイル57が巻線さ
れたステータコア58を備え、ステータコア58はボル
ト59によってエンドブラケット60に固定されてい
る。ステータコア58のエンドブラケット60と反対側
の端面には、界磁磁束を制御するための界磁コイル61
がボルト59によって固定されている。界磁コイル61
の磁束Fは、ボスロータ54→ヨーク53→制御磁極5
6→ステータコア58→ボスロータ54の閉磁路を形成
する。ここで、その磁束Fの方向は界磁コイルに流す電
流の向きに伴い反転する。そして、回転子51が回転す
ると電機子コイル57に起電力が発生するが、界磁コイ
ル61への通電方向・通電量を制御することにより、有
効磁束を変化させ発電量を調整できるようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、界磁コイル6
1による磁束量を増加させるためには、前述の磁路にお
ける磁気抵抗を小さく設定する必要がある。磁気抵抗は
磁路の断面積に反比例することから、その低減のために
は磁路の断面積を大きくすることが求められる。その結
果、図7のような回転電機では、ボスロータ54の径を
大きく、また、ヨーク53の板厚を厚く設定することが
行われる。
【0006】しかしながら、ボスロータ54を大きくヨ
ーク53を厚く設定すると、回転子51の重量や慣性マ
ス(イナーシャ)もまた大きくなる。すなわち、磁気的
な条件を優先して設計を行うと回転子51が厚く重くな
るという問題を生じる。このため、低慣性マスを要求さ
れる発電機やモータには、先のハイブリッド界磁構成を
適用できないという問題があり、その改善が望まれてい
た。
【0007】本発明の目的は、回転子の重量や慣性マス
を低減させたハイブリッド界磁構成の回転電機を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の回転電機は、電
機子コイルと前記電機子コイルが巻装されたコア部材と
を備えた固定子と、前記固定子の外側に回転自在に配設
された磁性材料からなる有底円筒形状の第1ヨークと、
同極に着磁され前記ヨークの円筒部内面に周方向に間隔
を置かれて配設された複数の永久磁石と、前記永久磁石
の間に配設された磁性材料からなる複数の制御磁極とを
備えた回転子と、前記コア部材と磁気的に接続されて前
記第1ヨークの反対側に前記回転子と同心状に配設さ
れ、前記第1ヨークの円筒部外周を前記第1ヨークとは
反対側から空隙を介して覆うように設けられた磁性材料
からなる第2ヨークと、前記コア部材と前記第2ヨーク
の間に配設され、前記第2ヨーク、前記第1ヨーク円筒
部、前記制御磁極、前記コア部材、前記第2ヨークを通
る閉磁路を形成する界磁コイルとを有することを特徴と
している。
【0009】これにより、本発明の回転電機では、界磁
コイルを起磁源とする磁気回路の磁路形成の役目を第2
ヨークに担わせることができる。従って、第1ヨークや
ボスロータは界磁コイルに関する磁路形成の役割から解
放され、第1ヨークの板厚やボスロータの寸法を小さく
でき、回転子の重量や慣性マスを低減できる。このた
め、回転子の重量や慣性マスをハイブリッド界磁構成で
ない従来のものと同等にすることが可能となり、従来、
慣性マス等の制限によって使用できなかった発電機にも
ハイブリッド界磁構成の装置を適用できるようになる。
また、第1ヨークやボスロータをハイブリッド界磁構成
でない従来の一般的な発電機の部品で構成することがで
き、従来の部品や生産設備をそのまま使用でき製品コス
トの低減を図ることが可能となる。さらに、第1ヨーク
やボスロータを小さくできるため、製品全体の厚みを低
減させることも可能となる。
【0010】一方、前記第2ヨークに前記コア部材の内
周または中心部に接続されたボス部を設け、前記界磁コ
イルを前記ボス部を囲むように巻線しても良い。また、
前記回転電機に、前記界磁コイルへの通電方向と通電量
の少なくとも何れか一方を制御することにより、前記界
磁コイルが発生する磁束を変化させる界磁コイル制御手
段を設けても良い。
【0011】さらに、前記第2ヨークのボス部と前記第
1ヨークとの間に、両者を磁気的に絶縁する空隙を形成
しても良い。この場合、前記第1ヨークの中心部に突設
された第1ヨークの回転中心線に沿って延びる円筒形状
のボスロータと前記第2ヨークのボス部との間や、両者
を磁気的に絶縁する空隙を形成しても良い。また、第2
ヨークボス部の先端と第1ヨークの底部との間にも、両
者の間を磁気的に絶縁する空隙を設けても良い。そして
これにより、界磁コイルからの磁束が回転子のボスロー
タやヨークの底部に流れてしまうのが防止される。
【0012】加えて、前記第2ヨークが前記回転電機の
ブラケットを兼ねるよう構成しても良い。これにより第
2ヨーク自体を回転電機の筐体の一部として使用でき、
構成上の無駄を省くことができる。
【0013】一方、前記回転電機がブラシレスモータで
あっても良く、この場合、前記回転電機は、前記回転子
の位置を検出する回転子位置検出手段と、前記回転子位
置検出手段の検出結果に基づき前記電機子コイルと前記
回転子との間に回転磁界が形成されるように前記電機子
コイルに対し通電を行う通電制御手段とをさらに有し、
前記界磁コイル制御手段が、前記界磁コイルが発生する
磁束を変化させることにより、前記回転子と前記固定子
の間に作用する有効磁束量を制御してモータ特性を変化
させるよう構成することも可能である。
【0014】また、前記回転電機が発電機であっても良
く、この場合、前記界磁コイル制御手段が、前記界磁コ
イルが発生する磁束を変化させることにより、前記回転
子と前記固定子の間に作用する有効磁束量を制御して発
電機特性を変化させるよう構成することも可能である。
【0015】本発明の他の回転電機は、電機子コイルと
該電機子コイルが巻装されたコア部材とを備えた固定子
と、前記コア部材の中心部に磁気的に接続されたボスロ
ータ、前記固定子の外側を覆うように前記ボスロータに
回転自在に設けられた磁性部材からなる有底円筒形状の
第1ヨーク、同極に着磁され前記第1ヨークの円筒部内
面に周方向に間隔を置いて配設された複数の永久磁石、
および、該永久磁石の間に配設された磁性部材からなる
複数の制御磁極を備えた回転子と、前記コア部材に磁気
的に接続されて前記第1ヨークの内側に前記回転子と同
心状で前記第1ヨークの底部と前記ボスロータの外面と
に対向して配設された磁性材料からなる第2ヨークと、
前記第2ヨークと電機子との間に配設され、前記コア部
材から前記ボスロータ、第1ヨーク、および、びコア部
材に至る閉磁路と、前記コア部材から前記第2ヨークを
介して前記第1ヨークに至る副磁路とを形成する界磁コ
イルとを有することを特徴とする。すなわち、第2ヨー
クが第1ヨークの内側に第1ヨークの底部とボスロータ
の外面とに対向して配設されている。そのため、第2ヨ
ークと電機子との間に配設された界磁コイルが、通電に
よって、コア部材→ボスロータ→第1ヨーク→コア部材
を通る閉磁路と、コア部材→第2ヨーク→第1ヨークの
底部を通る副磁路とをそれぞれ形成する。これにより、
ボスロータおよび第1ヨークの各板厚を薄くしても、閉
磁路で減少される磁束量が、副磁路から生じた磁束量に
よって補充される。
【0016】また、前記第1ヨークの底部に対応する前
記第2ヨークと、前記第1ヨークの底部との間には平面
状の空隙を設けても良い。そのため、副磁路で生じた磁
束が閉磁路の底部にスムーズに伝播される。
【0017】更に、前記第2ヨークが、その自由端に連
成され、前記第1ヨークの円筒部内面に対向する延設部
を有しても良い。そのため、通電された界磁コイルは、
閉磁路と、コア部材→第2ヨーク→第2ヨークの延設部
を通る副磁路を形成する。これにより、第2ヨークの延
設部に対応する閉磁路の円筒部がその板厚を薄くするこ
とが可能となる。
【0018】その上、前記第2ヨークが、コア部材側に
積層状態の積層部を有しても良い。これにより、第2ヨ
ークのスルーボルト貫通孔の形成に際してプレスにより
容易に形成組付けすることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本
発明の実施の形態1である発電機の構成を示す断面図で
あり、本発明を回転電機のひとつである発電機に適用し
た場合の一例を示している。
【0020】図1の発電機は、大きく分けて回転子1と
固定子2とから構成され、ここでは、回転子1が界磁子
として、また、固定子2が電機子として機能する。当該
発電機は、図7のものと同様、界磁コイル15と制御磁
極6とを備えた、いわゆるハイブリッド界磁構造の発電
機である。そして、例えば二輪車用発電機や汎用エンジ
ンを用いた発電装置等に使用され、回転子1がエンジン
のクランクシャフト等と連結され、固定子2がエンジン
等のブラケットに取り付けられるなどして使用される。
【0021】回転子1は、鉄等の磁性材料にて形成され
た有底の短尺円筒形状の第1ヨーク3と、第1ヨーク3
の底部3aに同心的に取り付けられ、回転中心線に沿っ
て突設される円筒形状のボスロータ4とを備えている。
ボスロータ4は、クランクシャフト等にテーパ結合さ
れ、クランクシャフト等の回転に伴い回転子1も回転す
るようになっている。
【0022】第1ヨーク3の円筒部3bの内周面には、
回転子1において界磁子を構成するマグネット(永久磁
石)5および磁性材料によって形成された制御磁極6が
複数個、周方向に交互に配されて固定されている。すな
わち、当該発電機においても、界磁子に制御磁極6を設
けたハイブリッド界磁構成が採られている。
【0023】次に、固定子2は、鉄等の磁性材料からな
る薄板が多数枚積層されたステータコア7と、ステータ
コア7に巻装された電機子コイル8と、エンジン等のエ
ンドブラケット9に固定された第2ヨーク10とを備え
ている。第2ヨーク10は回転子1と同心状に配設さ
れ、中央にボス部11が一体に突設された有底円筒形状
となっている。ボス部11は、回転子1の回転中心線に
沿って延在し、ステータコア7の中央部内周に結合され
ており、ボス部11とステータコア7との間は磁気的に
接続された状態となっている。
【0024】ボス部11の内周側には、ボスロータ4の
先端部が収容されている。ボス部11の内周面とボスロ
ータ4の外周面との間には、両者の間を磁気的に絶縁す
る空隙12aが設けられている。また、ボス部11の先
端と第1ヨーク3の底部3aとの間にも、両者の間を磁
気的に絶縁する空隙12bが設けられている。これによ
り、界磁コイル15からの磁束がボスロータ4やヨーク
の底部3aに流れてしまうのを防止している。
【0025】第2ヨーク10の底部10aは、ボルト1
3によってエンドブラケット9に固定されている。ま
た、その円筒部10bは、第1ヨーク3の円筒部3b外
周を、第1ヨーク3とは反対側、すなわち図中右側から
覆うように設けられている。この際、円筒部3bの外周
面と円筒部10bの内周面との間にはエアギャップ14
が形成される。これにより回転子1は、第1ヨーク3の
円筒部3bとマグネット5および制御磁極6が、第2ヨ
ーク10の円筒部10bとステータコア7との間に収容
された状態で配設される。すなわち、回転子1はボスロ
ータ4が第2ヨーク10のボス部11中央に挿入された
状態で、クランクシャフト等によって駆動され、それに
伴って第1ヨーク3の内周に配されたマグネット5およ
び制御磁極6群が固定子2の周囲を回転し得るように構
成されていることになる。
【0026】ステータコア7の第1ヨーク3の反対側に
は、ステータコア7と第2ヨーク10の底部10aに挟
まれる形で界磁コイル15が配設されている。界磁コイ
ル15はボス部11を囲むように巻線されており、界磁
コイル制御手段16によって通電電流量や通電方向を適
宜制御できるようになっている。なお、当該発電機で
は、図7のものと異なり、界磁コイル15に対してステ
ータコア7を貫いて配線する必要がなく、従来に比して
配線構造を簡略化することが可能となっている。
【0027】界磁コイル15は、通電により、第2ヨー
ク10のボス部11→底部10a→円筒部10b→エア
ギャップ14→第1ヨーク3の円筒部3b→制御磁極6
→ステータコア7→ボス部11を通る閉磁路Xを形成す
る。この場合、界磁コイル15によって発生する磁束
は、透磁率が低いマグネット5よりも磁気抵抗の小さい
制御磁極6に集中する。このため、界磁コイル15の電
流量や通電方向を変化させることにより、そこで発生す
る磁束量やその方向が変化し、制御磁極6の強さや磁極
方向をそれに伴って変化する。従って、当該発電機で
は、マグネット5とこの制御磁極6により界磁子の状態
を変更し、回転子1と固定子2との間の有効磁束量を適
宜制御することが可能となっている。
【0028】また、本発明による発電機では、ボスロー
タ4と第2ヨーク10のボス部11との間は、空隙12
a,12bによって磁気的に絶縁されており、界磁コイ
ル15による磁束は第1ヨーク3の底部3aを通らな
い。すなわち、図7に示したように、従来ヨーク53が
受け持っていた界磁コイル15を起磁源とする磁気回路
の磁路形成の役目を、ここでは第2ヨーク10に担わせ
ていることになる。従って、第1ヨーク3の底部3aや
ボスロータ4はその役割から解放され、第1ヨーク3の
板厚やボスロータ4の寸法を図7の装置よりも小さくで
き、回転子1の重量や慣性マスをハイブリッド界磁構成
でない従来のものと同等にすることが可能となる。
【0029】このため、従来、慣性マス等の制限によっ
て使用できなかった発電機にもハイブリッド界磁構成の
装置を適用できるようになり、かかる装置でも界磁コイ
ル15と制御磁極6を用いた特性制御が可能となる。さ
らに、第1ヨーク3やボスロータ4を小さくできるた
め、製品全体の厚みを低減させることも可能となる。
【0030】加えて、当該発電機では、第1ヨーク3や
ボスロータ4が界磁コイル15側の磁路として使用され
ないことから、これらをハイブリッド界磁構成でない従
来の一般的な発電機の部品で構成することも可能であ
る。すなわち、従来品では第1ヨーク3内周に全てマグ
ネット配設されるところを、マグネットと制御磁極の組
み合わせとするだけでそれらを流用することが可能であ
る。従って、図7の装置のように、第1ヨーク3やボス
ロータ4を界磁コイル15に合わせて専用設計する必要
がなく、従来の部品や生産設備をそのまま使用でき製品
コストの低減を図ることが可能となる。
【0031】次に、当該発電機における作用を説明す
る。まず、図示しないエンジン等が始動されると、クラ
ンクシャフトに連結された回転子1が固定子2の周囲を
回転する状態になる。これにより回転子1のマグネット
5と制御磁極6の磁束が回転磁界を形成して固定子2の
電機子コイル8を切る状態になり、電機子コイル8にお
いて起電力が発生する。電機子コイル8の起電力はこれ
に接続された図示しないリード線によって外部に取り出
され所望の負荷に供給される。
【0032】この際、当該発電機では、界磁コイル15
に通電する電流の方向および大きさを変えることで、そ
の発電特性を適宜制御することができる。すなわち、制
御磁極6の磁極状態および強度を、マグネット5と異極
状態から同極状態まで適宜変化させることにより、有効
磁束量を適宜変化させ発電量の調整を行うことができ
る。
【0033】この場合、界磁コイル15に対する通電停
止状態のときには制御磁極6にはマグネット5の磁極と
反対極が現れ、回転子1の内周側にはマグネット5のみ
を磁束源とする磁極N,S極が交互に並ぶ。そして、電
機子コイル8にはマグネット5による磁束のみが作用す
る。これに対し、界磁コイル15を制御磁極6がマグネ
ット5とは異なる磁極状態となるように通電すると、回
転子1の内周側にはマグネット5と界磁コイル15から
の磁束が重畳されたN,S極が交互に並ぶ。このため、
電機子コイル8に作用する有効磁束が増加し、当該発電
機は有効磁束が多い状態で駆動され発電量が増大する。
【0034】一方、界磁コイル15に対する通電方向を
変えると制御磁極6を通る磁束の向きが反転する。制御
磁極6では、前述のようにマグネット5からの磁束と界
磁コイル15からの磁束が合流しており、界磁コイル1
5による磁束量がマグネット5による磁束量を上回ると
制御磁極6とマグネット5は同極性を示すようになる。
そして、制御磁極6がマグネット5と同じ磁極状態とな
ると、回転子1の内周側に一方の極がその強さを異にし
て並ぶことになる。従って、有効磁束が減少し、当該発
電機は有効磁束が少ない状態で駆動され発生量が減少す
る。
【0035】(実施の形態2)さらに、本発明の実施の
形態2として、本発明を回転電機のひとつである電動機
に適用した場合を説明する。図2は、本発明の実施の形
態2であるブラシレスモータ(以下、適宜モータと略記
する)の構成を示す断面図である。なお、実施の形態1
の発電機と同様の部分については同一の符号を付しその
説明は省略する。
【0036】図2の装置は、三相のブラシレスモータを
構成するようになっており、電機子コイル8は半導体ス
イッチによって制御される。当該モータには、この半導
体スイッチをON・OFF制御するのに必要な回転子位
置検出装置(回転子位置検出手段)21が組み込まれて
いる。この回転子位置検出装置21は、センサマグネッ
ト22と、ホールIC23、センサユニット24を備え
ており、センサマグネット22は回転子1側に組み付け
られ、ホールIC23とセンサユニット24は固定子2
側に取り付けられる。
【0037】センサマグネット22は、複数の磁極が周
方向に間隔をおいて着磁された円形リング形状に形成さ
れており、ボスロータ4の第2ヨーク10側端部に、ボ
スロータ4と同心に取り付けられている。ホールIC2
3は、センサユニット24の端部に周方向に等しい位相
差をもって3個配置されている。そして、エンドブラケ
ット9に第2ヨーク10を取り付けると、各ホールIC
23がセンサマグネット22に所定のエアギャップをも
って対向するように各部が設定されている。
【0038】センサユニット24は、エンドブラケット
9に取り付けられ、第2ヨーク10をエンドブラケット
9に取り付けると、そのボス部11の内周側に収容され
るようになっている。センサユニット24には、半導体
スイッチを備えたモータ制御装置25が接続されてお
り、そこでは、センサユニット24の検出結果に基づき
電機子コイル8と回転子1との間に回転磁界が形成され
るように電機子コイル8への通電が制御される。
【0039】なお、当該実施の形態のモータでは、装置
の大型化を避けつつ電機子コイル8による影響を防止す
べく、回転子1の一部を固定子2の中央部に挿入し、こ
の挿入部にセンサマグネット22を配設している。ま
た、回転子1のセンサマグネット22に臨む位置にホー
ルIC23を配設している。従って、回転子1の位置検
出に際し、回転子1のマグネット5による磁界や電機子
コイル8の巻線電流等によるノイズの影響を低減できる
ようになっている。
【0040】本発明によるブラシレスモータにおいて
も、前述同様、第1ヨーク3の底部3aやボスロータ4
をその役割から解放でき、回転子1の重量や慣性マスを
ハイブリッド界磁構成でない従来のブラシレスモータと
同等にすることが可能となる。このため、モータのレス
ポンスを、従来のハイブリッド界磁構成のブラシレスモ
ータよりも向上させることが可能となる。また、第1ヨ
ーク3やボスロータ4を小さくできるため、モータ全体
の厚みを低減させることもできる。さらに、従来の一般
的なブラシレスモータの部品を適用することができ、従
来の部品や生産設備をそのまま使用でき製品コストの低
減を図ることが可能となる。
【0041】一方、当該ブラシレスモータにおいても、
界磁コイル15に通電する電流の方向および大きさを変
えることで、その特性を適宜変更することができる。す
なわち、モータ特性を「低回転−高トルク型」と「高回
転−低トルク型」との間で連続的に変化させることがで
きる。この場合、界磁コイル15を制御磁極6がマグネ
ット5とは異なる磁極状態となるように通電すると、前
述同様、電機子コイル8に作用する有効磁束が増加し、
当該モータは有効磁束が多い状態で通電され発生トルク
が増大する。従って、起動時に大きなトルクが必要とな
る場合には、所望のトルクを発揮できる状態でモータを
運転することが可能となる。
【0042】一方、界磁コイル15に対する通電方向を
変えると、やがて制御磁極6とマグネット5は同極性を
示すようになり、有効磁束が減少し、当該モータは有効
磁束が少ない状態で通電され発生トルクが減少する。こ
れにより、トルクよりも回転数を優先した運転が可能と
なり、低回転−高トルク型では達成できない高回転運転
を実現できることになる。すなわち、当該モータでは、
界磁コイル15にわずかな界磁電流を印加することによ
り、界磁電流の方向・大きさに従って、そのモータ特性
を幅広く制御することが可能となる。
【0043】(実施の形態3)加えて、本発明の実施の
形態3として、第2ヨーク10をブラケット兼用に構成
したブラシレスモータについて説明する。図3は、本発
明の実施の形態3であるブラシレスモータの構成を示す
断面図である。なお、実施の形態2のモータと同様の部
分については同一の符号を付しその説明は省略する。
【0044】実施の形態3のモータでは、第2ヨーク1
0がエンドブラケットを兼ねてモータの筐体を形成する
形となっている。当該モータでは、回転子1はモータシ
ャフト31に固定され、アルミ等の非磁性材料からなる
フロントブラケット32と、第2ヨーク10を兼ねたエ
ンドブラケット33の内部に回転自在に収容される。フ
ロントブラケット32にはベアリング34が、エンドブ
ラケット33には非磁性材料からなるベアリングホルダ
35に保持されたベアリング36が取り付けられてい
る。そして、モータシャフト31は、両ベアリング3
4,36にて回転自在に支持された状態となっている。
【0045】一方、ここでは第2ヨーク10はエンドブ
ラケット33として用いられている。すなわち、図2の
モータがエンジン等のエンドブラケット9に固定された
状態で組み付けられて使用されるのに対し、図3のモー
タは一製品としてアッセンブリされた状態となってい
る。そして、当該モータにおいても、回転子1側やフロ
ントブラケット32などは従来のモータの部品をそのま
ま適用することができ、既存の生産設備等を有効活用す
ることが可能となっている。また、ハイブリッド界磁構
成でありながら、重量や慣性マスを従来同様に抑えるこ
とができ、多様な制御が可能なモータを従来同様に使用
することが可能となる。
【0046】なお、当該実施の形態では、第2ヨーク1
0をブラケット兼用に構成したものの例としてブラシレ
スモータを挙げたが、図3の構成を発電機にも適用し得
ることは言うまでもない。
【0047】(実施の形態4)その上、本発明の実施の
形態4ついて説明する。図4は本発明の実施の形態4で
ある発電機の構成を示す断面図であり、本発明を回転電
機の一つである発電機に適用した場合の一例を示してい
る。図5は図4における下半分の拡大図である。なお、
実施の形態1と同様な部分については同一の符号を付し
その説明は省略する。
【0048】図4に示すように、発電機40は回転子1
と固定子2とから構成されている。ここでは、回転子1
は界磁子として、また固定子2は電機子としてそれぞれ
機能する。発電機40は、図7のものと同様に、界磁コ
イル15と制御磁極6とを備えた、いわゆるハイブリッ
ド界磁構造の発電機である。
【0049】回転子1は、例えばエンジンのクランクシ
ャフト39を収容して固定するボスロータ4と、ボスロ
ータ4の外面に固着された第1ヨーク3とを有してい
る。ボスロータ4は、鉄等の磁性部材で形成された円筒
状である。ボスロータ4の内部には一方取り部4aが設
けられ、ボスロータ4の一端部にはナット挿入孔4bが
形成されている。そのため、クランクシャフト39は、
ボスロータ4の他端部から一端部へ向けて一方取り部4
aに挿入され、一方取り部4aにより回り止めされ、ナ
ット挿入孔4b内でナット37によって締結されてい
る。これにより、クランクシャフト39の回転に追随し
て回転子1も回転する。ボスロータ4の一端部には外面
にフランジ部38が膨出形成され、フランジ部38には
第1ヨーク3を固着するため環状の接続溝38aが周設
されている。
【0050】第1ヨーク3は鉄等の磁性部材で形成され
た有底の短尺円筒形状である。第1ヨーク3とボスロー
タ4とは同心状に配設されている。第1ヨーク3の底部
3aの自由端3cが接続溝38aに組付けられている。
なお、第1ヨーク3とボスロータ4との組付け手段は任
意である。第1ヨーク3の円筒部3bには内周面にマグ
ネット(永久磁石)5と、磁性部材によって形成された
制御磁極6とが周方向へ交互に複数配設されている。マ
グネット5と制御磁極6とにより、回転子1における界
磁子が構成される。すなわち、本実施の形態において
も、界磁子に制御装置を設けたハイブリッド界磁構成が
採用されている。
【0051】固定子2は、ステータコア(コア部材)7
と、ステータコア7の外面に巻装された電機子コイル8
と、ステータコア7に磁気的に接続された第2ヨーク1
0とを備えている。ステータコア7は、鉄等の磁性部材
からなる薄板7aを多数積層することによって形成され
ている。ステータコア7の中心部にはボスロータ4に空
隙を介して磁気的に接続するための第1ボス孔4cが穿
設されている。そして、ステータコア7は、スルーナッ
ト41aとボルト41bとの締結によって、ブラケット
41に少なくとも3カ所で固定されている。
【0052】図5および図6のように、第2ヨーク10
は、円筒部10bと、円板部10dと、円筒部10bの
他端を閉じる底部10aとを備えている。円筒部10
b、円板部10d、および底部10aの各板厚は略同じ
である。
【0053】円板部10dの一方の面は第1ヨーク3の
底部3aの内面に略平行に対向している。円板部10d
の一方の面と第1ヨーク3の底部3aの内面との間には
平面状の空隙42aが設けられている。なお、空隙42
aの間隔は任意に設定可能である。このように、円板部
10dの一方の面と第1ヨーク3の底部3aの内面との
配置関係によって、第2ヨーク10の円板部10dから
第1ヨーク3の底部3aへ至る磁束の伝播を、場所に依
らずに略一定に保つことができる。
【0054】底部10aとステータコア7との間には積
層部10eが設けられている。積層部10eは、積層板
10fを複数積層し、各積層板10f同志を相互に磁気
的に接続することによって形成されている。積層板10
fは底部10aと同じ材質、すなわち鉄等の磁性部材か
ら作られている。なお、積層板10fの板厚および材質
と、積層部10eを形成するための積層枚数とはそれぞ
れ任意に設定可能である。底部10aおよび積層部10
eの各中心部にはボスロータ4を挿入するための第2ボ
ス孔4dが穿設されている。第2ボス孔4d内ではボス
ロータ4と、底部10aおよび積層部10eとの間に所
望の間隙42bが設けられているので、回転子1の回転
時に、第2ヨーク10とボスロータ4とが接触しない。
すなわち、ボスロータ4の外面と、底部10aおよび積
層部10eとは磁気的に接続されていない。
【0055】積層板10fを複数積層して積層部10e
を形成する代わりに、本実施の形態4で使用されている
積層部10eと同じ板厚を有するように底部(図示せ
ず)を設けることも可能である。第2ヨーク10が、底
部10aに磁気的に接続固定された積層部10eを有す
ることにより、ステータコア4からの高さを自由に変更
可能である。すなわち、所望の枚数の積層板をステータ
コアに積層すれば、第2ヨークを任意の高さに設定可能
となる。これにより、発電機40の設計自由度を向上で
きる。また、プレスによるスルーボルト貫通孔41bの
形成が容易になり、発電機40の組付け性を良くするこ
とができる。
【0056】第2ヨーク10は、ステータコア7とブラ
ケット41との接続で使用されたスルーボルト41aの
締結によって、ステータコア7に磁気的に接続され、か
つ固定されている。
【0057】電機子コイル8と第2ヨーク10の円板部
10dとの間には界磁コイル15が配設されている。界
磁コイル15は第2ヨーク10の円筒部10b、底部1
0a、および積層部10eを囲むように配置されたボビ
ン(図示せず)に巻線されている。なお、実施の形態1
と同様に、界磁コイル制御手段(図示せず)によって、
界磁コイル15の通電電流量や通電方向を適宜制御する
ことも可能である。
【0058】界磁コイル15は、通電によって、ステー
タコア7→ボスロータ4→第1ヨーク3の自由端3c→
第1ヨーク3の底部3a→第1ヨーク3の円筒部3b→
制御磁極6→ステータコア7を通る閉磁路Xと、ステー
タコア7→第2ヨーク10の積層部10e→第2ヨーク
10の底部10a→第2ヨーク10の円筒部10b→第
2ヨーク10の円板部10d→第1ヨーク3の底部3a
を通る副磁路Yとを形成する。
【0059】このように、閉磁路Xの他にバイパスとし
ての副磁路Yを形成することにより、副磁路Yに対応す
る閉磁路Xのボスロータ4と第1ヨーク3の底部3aと
の各板厚を従来より薄くしても、従来と同程度の有効磁
束量を維持できる。その理由は、板厚を薄くしたことに
よって閉磁路Xで発生される磁束量が減少しても、その
減少量が副磁路Yから発生される磁束量で補充されるか
らである。これにより、有効磁束量を低下させることな
く維持した状態で、回転子1の重量や慣性マスを低減で
きる。
【0060】(実施の形態5)また更に、本発明の実施
の形態5として、実施の形態4における第2ヨークの変
形例である発電機について説明する。図6は本発明の実
施の形態5である発電機の構成を示す断面図である。な
お、実施の形態4と同様な部分については同一の符号を
付しその説明は省略する。
【0061】図6に示すように、実施の形態5の発電機
40は、第2ヨーク10の円板部10dの外周縁(自由
端)に連成された延設部10gを有している。延設部1
0gの一方の面は、第1ヨーク3の円筒部3bの内面と
略平行に配置されている。延設部10gの一方の面と第
1ヨーク3の円筒部3bの内面との間には所望の厚さの
空隙42cが介在されている。なお、延設部10gの長
さは、円板部10dの外周縁からステータコア7に至る
まの間で任意に設定可能である。
【0062】界磁コイル15は第2ヨーク10の積層部
10e、底部10a、円筒部10b、円板部10d、お
よび延設部10gと、電機子コイル8とによって囲まれ
ている。そのため、界磁コイル15は、通電によって、
実施の形態4と同じ閉磁路Xと、ステータコア7→第2
ヨーク10の積層部10e→第2ヨーク10の底部10
a→第2ヨーク10の円筒部10a→第2ヨーク10の
円板部10d→第2ヨーク10の延設部10g→第1ヨ
ーク3の円筒部3bに至る副磁路Zとを形成する。
【0063】この副磁路Zの形成によって、副磁路Zに
対応する閉磁路Xのボスロータ4と第1ヨーク3の底部
3aと第1ヨーク3の円筒部3bとの各板厚をそれぞれ
薄くできる。これにより、有効磁束量を低下させること
なく維持した状態で、回転子1の重量や慣性マスを実施
の形態4より更に低減できる。
【0064】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実
施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0065】例えば、前記実施形態においては、本発明
を発電機やブラシレスモータに適用した場合について説
明したが、本発明はこれに限らず、二輪車用の始動発電
機や、携帯用発電機、バッテリレスの薬剤散布機など汎
用エンジンを用いた各種作業用装置、アウタロータ形の
ファンモータなど、回転子側にマグネットを配した回転
電機全般に適用することが可能である。
【0066】
【発明の効果】本発明の回転電機は、いわゆるハイブリ
ッド界磁構成の回転電機において、第1ヨークの円筒部
外周を第1ヨークとは反対側から覆う第2ヨークを設
け、ステータコアと第2ヨークとの間に界磁コイルを配
設し、第2ヨーク→第1ヨーク円筒部→制御磁極→コア
部材→第2ヨークを通る閉磁路を形成したことにより、
界磁コイルを起磁源とする磁気回路の磁路形成の役目を
第2ヨークに担わせることができ、第1ヨークやボスロ
ータを界磁コイルに関する磁路形成の役割から解放する
ことが可能となる。これにより、第1ヨークの板厚やボ
スロータの寸法を小さくして回転子の重量や慣性マスを
低減させることが可能となり、従来、慣性マス等の制限
によって使用できなかった回転電機にもハイブリッド界
磁構成を適用できるようになる。また、第1ヨークやボ
スロータをハイブリッド界磁構成でない従来の一般的な
発電機の部品で構成することも可能となり、従来の部品
や生産設備をそのまま使用することが可能となる。
【0067】また、第2ヨークのボス部と第1ヨークと
の間に、両者を磁気的に絶縁する空隙を形成することに
より、界磁コイルからの磁束がボスロータやヨークの底
部に流れることを防止できる。さらに、第2ヨークと回
転電機のブラケットを兼用としたことにより、第2ヨー
ク自体を回転電機の筐体の一部として使用でき、構成上
の無駄を省くことが可能となる。
【0068】本発明の他の回転電機によれば、第1ヨー
クの内側で第1ヨークの底部とボスロータとに対向する
ように第2ヨークを配設し、第2ヨークと電機子との間
に界磁コイルを設けたので、界磁コイルに通電すること
によって閉磁路と副磁路とを形成することができる。そ
のため、副磁路に対応する閉磁路のボスロータと第1ヨ
ークの底部との各板厚を薄くしても、板厚の薄くなった
ことによる閉磁路の磁束量の減少を副磁路の磁束量で補
充できる。これにより、従来における有効磁束量と略同
程度を維持した状態で、回転子の重量や慣性マスを減少
できる。
【0069】また、第1ヨークの底部に対応する副磁路
と第1ヨークの底部との間に、平面状の空隙を介在させ
たことによって、副磁路から第1ヨークの底部へ伝播す
る磁束量を場所に依らずに略一定に維持できる。
【0070】更に、第1ヨークの円筒部に対応するよう
に、第2ヨークの自由端に延設部を連成したので、副磁
路を更に延長できる。それに伴って、副磁路の延設部に
対応する閉磁路の第1ヨークの円筒部における板厚を薄
くできる。すなわち、回転子のボスロータと、第1ヨー
クの底部と、第1ヨークの円筒部における一部または全
部との各板厚をそれぞれ薄くできる。これにより、更に
回転子の重量や慣性マスを減少できる。
【0071】その上、第2ヨークのコア部材側に積層状
態の積層部を設けたので、積層部の板厚を任意かつ容易
に変更できる。これにより、回転電気の設計自由度を向
上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である発電機の構成を示
す断面図であり、本発明を回転電機のひとつである発電
機に適用した場合の一例を示している。
【図2】本発明の実施の形態2であるブラシレスモータ
の構成を示す断面図であり、本発明を回転電機のひとつ
であるブラシレスモータに適用した場合の一例を示して
いる。
【図3】本発明の実施の形態3であるブラシレスモータ
の構成を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態4である発電機の構成を示
す断面図であり、本発明を回転電機の一つである発電機
に適用した場合の一例を示している。
【図5】図4における下半分の拡大図である。
【図6】本発明の実施の形態5である発電機の構成を示
す断面図であり、実施の形態4における一つの変形例を
示している。
【図7】従来のハイブリッド界磁構成の回転電機の構成
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 回転子 2 固定子 3 第1ヨーク 3a 底部 3b 円筒部 3c 自由端 4 ボスロータ 4a 一方取り部 4b ナット挿入孔 4c 第1ボス孔 4d 第2ボス孔 5 マグネット 6 制御磁極 7 ステータコア 7a 薄板 8 電機子コイル 9 エンドブラケット 10 第2ヨーク 10a 底部 10b 円筒部 10c 開口 10d 円板部 10e 積層部 10f 積層板 10g 延設部 11 ボス部 12a 空隙 12b 空隙 13 ボルト 14 エアギャップ 15 界磁コイル 16 界磁コイル制御手段 21 回転子位置検出装置 22 センサマグネット 23 ホールIC 24 センサユニット 25 モータ制御装置 31 モータシャフト 32 フロントブラケット 33 エンドブラケット 34 ベアリング 35 ベアリングホルダ 36 ベアリング 37 ナット 38 フランジ部 38a 接続溝 39 クランクシャフト 40 発電機 41 ブラケット 41a スルーボルト 41b スルーボルト貫通孔 42a 空隙 42b 間隙 42c 空隙 51 回転子 52 固定子 53 ヨーク 54 ボスロータ 55 永久磁石 56 制御磁極 57 電機子コイル 58 ステータコア 59 ボルト 60 エンドブラケット 61 界磁コイル F 磁束 X 閉磁路 Y 副磁路 Z 副磁路
フロントページの続き (72)発明者 及川 誠 群馬県桐生市広沢町一丁目二六八一番地 株式会社ミツバ内 Fターム(参考) 5H002 AA02 AA09 AE08 5H019 AA05 AA07 BB01 BB05 BB14 BB19 BB23 CC04 CC06 DD01 DD07 EE03 EE14 5H621 BB10 GA04 GB10 HH01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電機子コイルと、前記電機子コイルが巻
    装されたコア部材とを備えた固定子と、 前記固定子の外側に回転自在に配設された磁性材料から
    なる有底円筒形状の第1ヨークと、同極に着磁され前記
    ヨークの円筒部内面に周方向に間隔を置かれて配設され
    た複数の永久磁石と、前記永久磁石の間に配設された磁
    性材料からなる複数の制御磁極とを備えた回転子と、 前記コア部材と磁気的に接続されて前記第1ヨークの反
    対側に前記回転子と同心状に配設され、前記第1ヨーク
    の円筒部外周を前記第1ヨークとは反対側から空隙を介
    して覆うように設けられた磁性材料からなる第2ヨーク
    と、 前記コア部材と前記第2ヨークの間に配設され、前記第
    2ヨーク、前記第1ヨーク円筒部、前記制御磁極、前記
    コア部材、前記第2ヨークを通る閉磁路を形成する界磁
    コイルとを有することを特徴とする回転電機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転電機において、前記
    第2ヨークは、前記コア部材の内周または中心部に接続
    されたボス部を有し、前記界磁コイルは、前記ボス部を
    囲むように巻線されることを特徴とする回転電機。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の回転電機におい
    て、前記回転電機は、前記界磁コイルへの通電方向と通
    電量の少なくとも何れか一方を制御することにより前記
    界磁コイルが発生する磁束を変化させる界磁コイル制御
    手段を有することを特徴とする回転電機。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の回転電機において、前記
    第2ヨークのボス部と前記第1ヨークとの間に、両者を
    磁気的に絶縁する空隙を形成したことを特徴とする回転
    電機。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の回
    転電機において、前記第2ヨークが前記回転電機のブラ
    ケットを兼ねてなることを特徴とする回転電機。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の回
    転電機において、前記回転電機がブラシレスモータであ
    り、前記回転子の位置を検出する回転子位置検出手段
    と、前記回転子位置検出手段の検出結果に基づき前記電
    機子コイルと前記回転子との間に回転磁界が形成される
    ように前記電機子コイルに対し通電を行う通電制御手段
    とをさらに有し、前記界磁コイル制御手段は、前記界磁
    コイルが発生する磁束を変化させることにより、前記回
    転子と前記固定子の間に作用する有効磁束量を制御して
    モータ特性を変化させることを特徴とする回転電機。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の回
    転電機において、前記回転電機が発電機であり、前記界
    磁コイル制御手段は、前記界磁コイルが発生する磁束を
    変化させることにより、前記回転子と前記固定子の間に
    作用する有効磁束量を制御して発電機特性を変化させる
    ことを特徴とする回転電機。
  8. 【請求項8】 電機子コイルと、該電機子コイルが巻装
    されたコア部材とを備えた固定子と、 前記コア部材の中心部に磁気的に接続されたボスロータ
    と、前記固定子の外側を覆うように前記ボスロータに回
    転自在に設けられた磁性部材からなる有底円筒形状の第
    1ヨークと、同極に着磁され前記第1ヨークの円筒部内
    面に周方向に間隔を置いて配設された複数の永久磁石
    と、該永久磁石の間に配設された磁性部材からなる複数
    の制御磁極とを備えた回転子と、 前記コア部材に磁気的に接続されて前記第1ヨークの内
    側に前記回転子と同心状で前記第1ヨークの底部と前記
    ボスロータの外面とに対向して配設された磁性材料から
    なる第2ヨークと、 前記第2ヨークと電機子との間に配設され、前記コア部
    材から前記ボスロータ、第1ヨーク、および、コア部材
    に至る閉磁路と、前記コア部材から前記第2ヨークを介
    して前記第1ヨークに至る副磁路とを形成する界磁コイ
    ルとを有することを特徴とする回転電機。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の回転電機において、前記
    第1ヨークの底部に対応する前記第2ヨークと、前記第
    1ヨークの底部との間には平面状の空隙が設けられたこ
    とを特徴とする回転電機。
  10. 【請求項10】 請求項8または9記載の回転電機にお
    いて、前記第2ヨークが、その自由端に連成され、前記
    第1ヨークの円筒部内面に対向する延設部を有すること
    を特徴とする回転電機。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれか1項に記載
    の回転電機において、前記第2ヨークが、コア部材側に
    積層状態の積層部を有することを特徴とする回転電機。
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