JP2001095185A - 電動機の回転子 - Google Patents
電動機の回転子Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製造性が良くて、品質も高く得られ、更に電
動機の特性も安定して得ることができるようにする。 【解決手段】 磁気異方性を有する磁性樹脂により、固
定子側の中央部が最も凸となる形状の多数の磁極部１１
ａを、一体のリング状に連ねるように成形したマグネッ
ト部材１１と、このマグネット部材１１をインサートし
て軟磁性の磁性樹脂により成形することにより、該マグ
ネット部材１１に一体化したヨーク部材１２とを具備す
ることにより、マグネット部材１１の形成と、ヨーク部
材１２の形成、並びにそれらの結合をすべて樹脂の成形
によってなすようにした。
動機の特性も安定して得ることができるようにする。 【解決手段】 磁気異方性を有する磁性樹脂により、固
定子側の中央部が最も凸となる形状の多数の磁極部１１
ａを、一体のリング状に連ねるように成形したマグネッ
ト部材１１と、このマグネット部材１１をインサートし
て軟磁性の磁性樹脂により成形することにより、該マグ
ネット部材１１に一体化したヨーク部材１２とを具備す
ることにより、マグネット部材１１の形成と、ヨーク部
材１２の形成、並びにそれらの結合をすべて樹脂の成形
によってなすようにした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂マグネットを使
用した電動機の回転子に関する。
用した電動機の回転子に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、電動機の回転子として、特開平１
０−９４２０３号公報に示されたものが供されている。
０−９４２０３号公報に示されたものが供されている。
【０００３】図１５及び図１６はそのものを示してお
り、磁気異方性を有するフェライトにてほゞ矩形のブロ
ック状に形成された多数のマグネット部材１がリング状
に配置され、その外周から上方に鉄製のフレーム２が被
せ合わされている。更に、フレーム２の外周にはリング
部材３が配置され、そして、そのリング部材３の外周
と、リング部材３とフレーム２との間、フレーム２と各
マグネット部材１との間、並びにマグネットネット部材
１の相互各間に、それぞれ樹脂４が注入されて成形さ
れ、マグネット部材１、フレーム２、及びリング部材３
を一体化している。
り、磁気異方性を有するフェライトにてほゞ矩形のブロ
ック状に形成された多数のマグネット部材１がリング状
に配置され、その外周から上方に鉄製のフレーム２が被
せ合わされている。更に、フレーム２の外周にはリング
部材３が配置され、そして、そのリング部材３の外周
と、リング部材３とフレーム２との間、フレーム２と各
マグネット部材１との間、並びにマグネットネット部材
１の相互各間に、それぞれ樹脂４が注入されて成形さ
れ、マグネット部材１、フレーム２、及びリング部材３
を一体化している。
【０００４】なお、このものは、回転子が固定子の外側
に位置して回転するアウターロータ形電動機における、
回転子の構造を示している。又、このものにおいて、マ
グネット部材１は、最終的に着磁されるようになってい
る。
に位置して回転するアウターロータ形電動機における、
回転子の構造を示している。又、このものにおいて、マ
グネット部材１は、最終的に着磁されるようになってい
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものの場
合、マグネット部材１のリング状の配置は、図示しない
型に多数のマグネット部材１を順次リング状に配列させ
ることで行われるが、時間がかかるものであり、製造性
が悪かった。又、リング状に配置したマグネット部材１
に、その後、フレーム２を被せ合わせるのにも、手間が
かかるものであり、製造性が悪かった。
合、マグネット部材１のリング状の配置は、図示しない
型に多数のマグネット部材１を順次リング状に配列させ
ることで行われるが、時間がかかるものであり、製造性
が悪かった。又、リング状に配置したマグネット部材１
に、その後、フレーム２を被せ合わせるのにも、手間が
かかるものであり、製造性が悪かった。
【０００６】更に、フェライトから成るマグネット部材
１はもろく、これにフレーム２を被せ合わせるときの当
たりや、樹脂４を注入成形するときの圧力等で、マグネ
ット部材１に割れを生じることがあり、品質を高く得る
のが困難であった。そして、多数のマグネット部材１を
リング状に配置して樹脂４で一体化するとはいえ、その
多数存するマグネット部材１のため、寸法、特に固定子
側の径寸法（上記アウターロータ形電動機における例で
は内径寸法）の精度が出にくく、電動機の特性を安定し
て得ることが困難であった。
１はもろく、これにフレーム２を被せ合わせるときの当
たりや、樹脂４を注入成形するときの圧力等で、マグネ
ット部材１に割れを生じることがあり、品質を高く得る
のが困難であった。そして、多数のマグネット部材１を
リング状に配置して樹脂４で一体化するとはいえ、その
多数存するマグネット部材１のため、寸法、特に固定子
側の径寸法（上記アウターロータ形電動機における例で
は内径寸法）の精度が出にくく、電動機の特性を安定し
て得ることが困難であった。
【０００７】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、製造性が良くて、品質も高
く得られ、更に電動機の特性も安定して得ることのでき
る電動機の回転子を提供するにある。
であり、従ってその目的は、製造性が良くて、品質も高
く得られ、更に電動機の特性も安定して得ることのでき
る電動機の回転子を提供するにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電動機の回転子においては、第１に、磁気
異方性を有する磁性樹脂により、固定子側の中央部が最
も凸となる形状の多数の磁極部が、一体のリング状に連
なるように成形されたマグネット部材と、このマグネッ
ト部材をインサートして軟磁性の磁性樹脂により成形さ
れることにより、該マグネット部材に一体化されたヨー
ク部材とを具備して成ることを特徴とする（請求項１の
発明）。このものによれば、マグネット部材の形成と、
ヨーク部材の形成、並びにそれらの結合がすべて樹脂の
成形によってなされる。
に、本発明の電動機の回転子においては、第１に、磁気
異方性を有する磁性樹脂により、固定子側の中央部が最
も凸となる形状の多数の磁極部が、一体のリング状に連
なるように成形されたマグネット部材と、このマグネッ
ト部材をインサートして軟磁性の磁性樹脂により成形さ
れることにより、該マグネット部材に一体化されたヨー
ク部材とを具備して成ることを特徴とする（請求項１の
発明）。このものによれば、マグネット部材の形成と、
ヨーク部材の形成、並びにそれらの結合がすべて樹脂の
成形によってなされる。
【０００９】本発明の電動機の回転子においては、第２
に、磁気異方性を有する磁性樹脂により、固定子側の中
央部が最も凸となる形状の複数の磁極部が、一体の弧状
に連なるように成形されたマグネット部材と、このマグ
ネット部材を複数個で一つのリング状に配置した状態
で、該マグネット部材をインサートして軟磁性の磁性樹
脂により成形されることにより、該マグネット部材に一
体化されたヨーク部材とを具備して成ることを特徴とす
る（請求項２の発明）。このものによっても、マグネッ
ト部材の形成と、ヨーク部材の形成、並びにそれらの結
合がすべて樹脂の成形によってなされる。
に、磁気異方性を有する磁性樹脂により、固定子側の中
央部が最も凸となる形状の複数の磁極部が、一体の弧状
に連なるように成形されたマグネット部材と、このマグ
ネット部材を複数個で一つのリング状に配置した状態
で、該マグネット部材をインサートして軟磁性の磁性樹
脂により成形されることにより、該マグネット部材に一
体化されたヨーク部材とを具備して成ることを特徴とす
る（請求項２の発明）。このものによっても、マグネッ
ト部材の形成と、ヨーク部材の形成、並びにそれらの結
合がすべて樹脂の成形によってなされる。
【００１０】本発明の電動機の回転子においては、第３
に、磁気異方性を有する磁性樹脂により、固定子側の中
央部が最も凸となる形状の複数の磁極部が、一体の弧状
に連なるように成形されたマグネット部材と、このマグ
ネット部材をインサートして軟磁性の磁性樹脂により成
形されることにより、該マグネット部材に一体化された
ヨーク部材とを具備し、それらマグネット部材及びヨー
ク部材の一体品を複数個で一つのリング状に配置した状
態で一体化して成ることを特徴とする（請求項３の発
明）。このものによっても、マグネット部材の形成と、
ヨーク部材の形成、並びにそれらの結合がすべて樹脂の
成形によってなされる。
に、磁気異方性を有する磁性樹脂により、固定子側の中
央部が最も凸となる形状の複数の磁極部が、一体の弧状
に連なるように成形されたマグネット部材と、このマグ
ネット部材をインサートして軟磁性の磁性樹脂により成
形されることにより、該マグネット部材に一体化された
ヨーク部材とを具備し、それらマグネット部材及びヨー
ク部材の一体品を複数個で一つのリング状に配置した状
態で一体化して成ることを特徴とする（請求項３の発
明）。このものによっても、マグネット部材の形成と、
ヨーク部材の形成、並びにそれらの結合がすべて樹脂の
成形によってなされる。
【００１１】これらの場合、上述のマグネット部材及び
ヨーク部材に加え、それらをインサートして樹脂により
成形されることにより、それらに一体化されたフレーム
部材を具備すると良い（請求項４の発明）。このもので
は、更に、フレーム部材の形成と、マグネット部材及び
ヨーク部材に対するフレーム部材の結合までが、樹脂の
成形によって精度良くなされる。
ヨーク部材に加え、それらをインサートして樹脂により
成形されることにより、それらに一体化されたフレーム
部材を具備すると良い（請求項４の発明）。このもので
は、更に、フレーム部材の形成と、マグネット部材及び
ヨーク部材に対するフレーム部材の結合までが、樹脂の
成形によって精度良くなされる。
【００１２】又、マグネット部材の反固定子側には、透
磁性金属から成るヨーク部品を配設すると良い（請求項
５の発明）。このものでは、ヨーク部品によって、磁気
特性の向上が図られ、しかも、強度の向上も図られる。
磁性金属から成るヨーク部品を配設すると良い（請求項
５の発明）。このものでは、ヨーク部品によって、磁気
特性の向上が図られ、しかも、強度の向上も図られる。
【００１３】更に、マグネット部材の各磁極部境界の凹
所に、ヨーク部材が磁極部の最固定子側部分より反固定
子側に位置するようにして成形されていると良い（請求
項６の発明）。このものでは、マグネット部材とヨーク
部材との結合が、磁気特性を損ねることなく、より強固
になされる。
所に、ヨーク部材が磁極部の最固定子側部分より反固定
子側に位置するようにして成形されていると良い（請求
項６の発明）。このものでは、マグネット部材とヨーク
部材との結合が、磁気特性を損ねることなく、より強固
になされる。
【００１４】このほか、マグネット部材の固定子側に、
フレーム部材が磁極部を所定の厚さで包み込むように成
形されていると良い（請求項７の発明）。このもので
は、マグネット部材及びヨーク部材とフレーム部材との
結合が一段と強固になされ、固定子との間のエアギャッ
プの確保も、より確実になされる。
フレーム部材が磁極部を所定の厚さで包み込むように成
形されていると良い（請求項７の発明）。このもので
は、マグネット部材及びヨーク部材とフレーム部材との
結合が一段と強固になされ、固定子との間のエアギャッ
プの確保も、より確実になされる。
【００１５】又、マグネット部材の外周部又は内周部も
しくはその双方とともに、マグネット部材の上方部又は
下方部もしくはその双方にも、ヨーク部材が成形されて
いると良い（請求項８の発明）。このものでは、マグネ
ット部材とヨーク部材との結合が更に強固になされる。
しくはその双方とともに、マグネット部材の上方部又は
下方部もしくはその双方にも、ヨーク部材が成形されて
いると良い（請求項８の発明）。このものでは、マグネ
ット部材とヨーク部材との結合が更に強固になされる。
【００１６】更に、マグネット部材の磁極部境界の部分
には、樹脂通路を形成すると良い（請求項９の発明）。
このものでは、マグネット部材の内外周にわたるヨーク
部材の成形が、より確実になされる。
には、樹脂通路を形成すると良い（請求項９の発明）。
このものでは、マグネット部材の内外周にわたるヨーク
部材の成形が、より確実になされる。
【００１７】そして、ヨーク部材の一部をこれを覆うフ
レーム部材より突出させ、その突出部分にマグネット部
材の磁極部より多い磁極数の着磁をすると良い（請求項
１０の発明）。このものでは、回転位置検出のための磁
極が、マグネット部材の磁極部より数多く得られる。
レーム部材より突出させ、その突出部分にマグネット部
材の磁極部より多い磁極数の着磁をすると良い（請求項
１０の発明）。このものでは、回転位置検出のための磁
極が、マグネット部材の磁極部より数多く得られる。
【００１８】加えて、マグネット部材及びヨーク部材の
成形用ゲートを、マグネット部材の磁極部と同数又はそ
の半数として、それぞれ磁極部の中央部付近に設定して
成形すると良い（請求項１１の発明）。このものでは、
磁性樹脂の流れが着磁の方向と合致するようになって、
磁気特性上有利な極異方化ができる。
成形用ゲートを、マグネット部材の磁極部と同数又はそ
の半数として、それぞれ磁極部の中央部付近に設定して
成形すると良い（請求項１１の発明）。このものでは、
磁性樹脂の流れが着磁の方向と合致するようになって、
磁気特性上有利な極異方化ができる。
【００１９】
【発明の実施の形態】以下、本発明をアウターロータ形
電動機の回転子に適用して、その第１実施例につき、図
１及び図２を参照して説明する。まず、図１において、
１１はマグネット部材を示しており、これは、合成樹脂
をバインダとして磁性粉末を混合した磁性樹脂、中でも
磁気異方性を有する磁性樹脂により、リング状に成形し
たもので、多数の磁極部１１ａを有している。この場
合、磁性粉末には、ＮｄＦｅＢ系や、ＳｍＦｅＮ系、あ
るいはＳｍＣｏ系を採用している。
電動機の回転子に適用して、その第１実施例につき、図
１及び図２を参照して説明する。まず、図１において、
１１はマグネット部材を示しており、これは、合成樹脂
をバインダとして磁性粉末を混合した磁性樹脂、中でも
磁気異方性を有する磁性樹脂により、リング状に成形し
たもので、多数の磁極部１１ａを有している。この場
合、磁性粉末には、ＮｄＦｅＢ系や、ＳｍＦｅＮ系、あ
るいはＳｍＣｏ系を採用している。
【００２０】磁極部１１ａは、それぞれ固定子側である
内側が、中央部で最も凸となる膨らみ状を成しており、
これを多数で、一体のリング状に連ねて、マグネット部
材１１を形成している。この結果、磁極部１１ａの各境
界部分は凹状を成しており、一方、マグネット部材１１
全体の外周面は凹凸のない平滑面となっている。
内側が、中央部で最も凸となる膨らみ状を成しており、
これを多数で、一体のリング状に連ねて、マグネット部
材１１を形成している。この結果、磁極部１１ａの各境
界部分は凹状を成しており、一方、マグネット部材１１
全体の外周面は凹凸のない平滑面となっている。
【００２１】これに対して、１２はヨーク部材を示して
おり、これは、軟磁性の磁性樹脂により、上記マグネッ
ト部材１１をインサートしてその内外周に成形したもの
で、その成形によりマグネット部材１１に一体化してい
る。この場合、ヨーク部材１２の外側部分１２ａは、マ
グネット部材１１の全体を囲繞するリング状を成してお
り、内側部分１２ｂは、マグネット部材１１の磁極部１
１ａ各境界部分の凹所に位置している。
おり、これは、軟磁性の磁性樹脂により、上記マグネッ
ト部材１１をインサートしてその内外周に成形したもの
で、その成形によりマグネット部材１１に一体化してい
る。この場合、ヨーク部材１２の外側部分１２ａは、マ
グネット部材１１の全体を囲繞するリング状を成してお
り、内側部分１２ｂは、マグネット部材１１の磁極部１
１ａ各境界部分の凹所に位置している。
【００２２】更に、この場合、そのマグネット部材１１
の内側部分１２ｂは、図２に示すように、マグネット部
材１１の各磁極部１１ａの最固定子側である内周面の頂
部より、寸法Ａだけ、反固定子側である外周面側に位置
するように成形している。なお、このように構成した
後、ヨーク部材１２には図示しないフレームを一体化し
ている。又、マグネット部材１１の磁極部１１ａには必
要な着磁を施し、電動機の回転子として機能させるよう
にしている。更に、このとき、マグネット部材１１を成
形した磁性樹脂の磁気異方性は、放射方向に透磁性を示
すようにしている。加えて、本構成の回転子を具えた電
動機は、例えば洗濯機の撹拌体や槽を回転させる駆動用
電動機として使用するようにしている。
の内側部分１２ｂは、図２に示すように、マグネット部
材１１の各磁極部１１ａの最固定子側である内周面の頂
部より、寸法Ａだけ、反固定子側である外周面側に位置
するように成形している。なお、このように構成した
後、ヨーク部材１２には図示しないフレームを一体化し
ている。又、マグネット部材１１の磁極部１１ａには必
要な着磁を施し、電動機の回転子として機能させるよう
にしている。更に、このとき、マグネット部材１１を成
形した磁性樹脂の磁気異方性は、放射方向に透磁性を示
すようにしている。加えて、本構成の回転子を具えた電
動機は、例えば洗濯機の撹拌体や槽を回転させる駆動用
電動機として使用するようにしている。
【００２３】さて、このように構成したものによれば、
マグネット部材１１の形成と、ヨーク部材１２の形成、
並びにそれらの結合を、すべて樹脂の成形によってなす
ものであり、従来のもののような、多数のマグネット部
材１のング状の配列や、フレーム２の被せ合わせといっ
た手間を要しないため、製造性を良くすることができ
る。
マグネット部材１１の形成と、ヨーク部材１２の形成、
並びにそれらの結合を、すべて樹脂の成形によってなす
ものであり、従来のもののような、多数のマグネット部
材１のング状の配列や、フレーム２の被せ合わせといっ
た手間を要しないため、製造性を良くすることができ
る。
【００２４】又、このように樹脂の成形によって形成し
たマグネット部材１１やヨーク部材１２は、従来のフェ
ライトから成るマグネット部材１のような、製造途中に
おける割れを生じるということがないので、品質を高く
得ることができる。
たマグネット部材１１やヨーク部材１２は、従来のフェ
ライトから成るマグネット部材１のような、製造途中に
おける割れを生じるということがないので、品質を高く
得ることができる。
【００２５】更に、樹脂の成形によって形成したマグネ
ット部材１１やヨーク部材１２は、従来の多数存するマ
グネット部材１をリング状に配置したもののような、組
立て誤差が出にくいので、寸法、特に固定子側の径寸法
（上記アウターロータ形電動機における例では内径寸
法）の精度が出やすく、それによって、電動機の特性を
安定して得ることができる。しかも、樹脂の成形によっ
て形成したマグネット部材１１とヨーク部材１２は、軽
く、電動機全体の軽量化に寄与できるものであり、その
上、熱膨張率がほゞ同一で、温度の変化によるクラック
の発生等もないようにできる。
ット部材１１やヨーク部材１２は、従来の多数存するマ
グネット部材１をリング状に配置したもののような、組
立て誤差が出にくいので、寸法、特に固定子側の径寸法
（上記アウターロータ形電動機における例では内径寸
法）の精度が出やすく、それによって、電動機の特性を
安定して得ることができる。しかも、樹脂の成形によっ
て形成したマグネット部材１１とヨーク部材１２は、軽
く、電動機全体の軽量化に寄与できるものであり、その
上、熱膨張率がほゞ同一で、温度の変化によるクラック
の発生等もないようにできる。
【００２６】加えて、上記構成のものの場合、ヨーク部
材１２をマグネット部材１１の内外周に成形しており、
それによって、マグネット部材１１とヨーク部材１２と
の結合を、より強固になすことができ、それによって
又、寸法精度をより高く出すことができる。しかも、こ
の場合、ヨーク部材１２の内側部分１２ｂは、マグネッ
ト部材１１の各磁極部１１ａ境界の凹所に、磁極部１１
ａの最固定子側部分より反固定子側に位置するようにし
て成形しているので、磁気特性を損ねることがない。
材１２をマグネット部材１１の内外周に成形しており、
それによって、マグネット部材１１とヨーク部材１２と
の結合を、より強固になすことができ、それによって
又、寸法精度をより高く出すことができる。しかも、こ
の場合、ヨーク部材１２の内側部分１２ｂは、マグネッ
ト部材１１の各磁極部１１ａ境界の凹所に、磁極部１１
ａの最固定子側部分より反固定子側に位置するようにし
て成形しているので、磁気特性を損ねることがない。
【００２７】以上、本発明の第１実施例を述べたが、そ
れに対し、図３ないし図１３は本発明の第２ないし第１
０実施例を示すものであり、それぞれ第１実施例と同一
の部分に同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分
についてのみ述べる。
れに対し、図３ないし図１３は本発明の第２ないし第１
０実施例を示すものであり、それぞれ第１実施例と同一
の部分に同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分
についてのみ述べる。
【００２８】［第２実施例］図３及び図４に示す第２実
施例においては、前述のリング状に成形したマグネット
部材１１に代えて、それを複数等分したような弧状のマ
グネット部材２１を有している。このマグネット部材２
１は、前述のマグネット部材１１と同様の磁気異方性を
有する磁性樹脂により、磁極部１１ａ相当の複数（図示
例では３つ）の磁極部２１ａが、一体の弧状に連なるよ
うに成形したものである。
施例においては、前述のリング状に成形したマグネット
部材１１に代えて、それを複数等分したような弧状のマ
グネット部材２１を有している。このマグネット部材２
１は、前述のマグネット部材１１と同様の磁気異方性を
有する磁性樹脂により、磁極部１１ａ相当の複数（図示
例では３つ）の磁極部２１ａが、一体の弧状に連なるよ
うに成形したものである。
【００２９】しかして、このマグネット部材２１を、図
４に示すように、複数個（図示例では４つ）で一つのリ
ング状に図示しない型で配置した状態で、該マグネット
部材２１をインサートして軟磁性の磁性樹脂によりヨー
ク部材１２を成形することにより、該ヨーク部材１２を
マグネット部材２１に一体化し、同時に複数個のマグネ
ット部材２１をヨーク部材１２にて一体化している。
４に示すように、複数個（図示例では４つ）で一つのリ
ング状に図示しない型で配置した状態で、該マグネット
部材２１をインサートして軟磁性の磁性樹脂によりヨー
ク部材１２を成形することにより、該ヨーク部材１２を
マグネット部材２１に一体化し、同時に複数個のマグネ
ット部材２１をヨーク部材１２にて一体化している。
【００３０】このようにしても、マグネット部材２１の
形成と、ヨーク部材１２の形成、並びにそれらの結合を
すべて樹脂の成形によってなすことができるから、第１
実施例同様の作用効果を得ることができる。又、この場
合、マグネット部材２１の大きさが前述のリング状のマ
グネット部材１１より小さいことで、その成形をしやす
くできる。
形成と、ヨーク部材１２の形成、並びにそれらの結合を
すべて樹脂の成形によってなすことができるから、第１
実施例同様の作用効果を得ることができる。又、この場
合、マグネット部材２１の大きさが前述のリング状のマ
グネット部材１１より小さいことで、その成形をしやす
くできる。
【００３１】［第３実施例］図５及び図６に示す第３実
施例においては、前述のリング状に成形したマグネット
部材１１及びヨーク部材１２に代えて、それらをともに
複数等分したような弧状のマグネット部材３１及びヨー
ク部材３２を有している。このうち、マグネット部材３
１は、前述のマグネット部材１１と同様の磁気異方性を
有する磁性樹脂により、磁極部１１ａ相当の複数（図示
例では３つ）の磁極部３１ａが、一体の弧状に連なるよ
うに成形したものであり、ヨーク部材３２は、外側部分
３２ａ及び内側部分３２ｂで示すように、それの内外周
に前述のヨーク部材１２同様の磁性樹脂によりそれと同
様に成形したものである。
施例においては、前述のリング状に成形したマグネット
部材１１及びヨーク部材１２に代えて、それらをともに
複数等分したような弧状のマグネット部材３１及びヨー
ク部材３２を有している。このうち、マグネット部材３
１は、前述のマグネット部材１１と同様の磁気異方性を
有する磁性樹脂により、磁極部１１ａ相当の複数（図示
例では３つ）の磁極部３１ａが、一体の弧状に連なるよ
うに成形したものであり、ヨーク部材３２は、外側部分
３２ａ及び内側部分３２ｂで示すように、それの内外周
に前述のヨーク部材１２同様の磁性樹脂によりそれと同
様に成形したものである。
【００３２】しかして、このマグネット部材３１及びヨ
ーク部材３２の一体品を、図６に示すように、複数個
（図示例では４つ）で一つのリング状に図示しない型で
配置した状態で、該マグネット部材３１及びヨーク部材
３２をインサートして樹脂によりフレーム部材３３を成
形することにより、該フレーム部材３３をそれらに一体
化し、同時に複数個のマグネット部材３１及びヨーク部
材３２の一体品をフレーム部材３３にて一体化してい
る。
ーク部材３２の一体品を、図６に示すように、複数個
（図示例では４つ）で一つのリング状に図示しない型で
配置した状態で、該マグネット部材３１及びヨーク部材
３２をインサートして樹脂によりフレーム部材３３を成
形することにより、該フレーム部材３３をそれらに一体
化し、同時に複数個のマグネット部材３１及びヨーク部
材３２の一体品をフレーム部材３３にて一体化してい
る。
【００３３】このようにしても、マグネット部材３１の
形成と、ヨーク部材３２の形成、並びにそれらの結合
を、樹脂の成形によって精度良くなすことができるか
ら、第１実施例同様の作用効果を得ることができる。
又、この場合、マグネット部材３１の大きさだけでな
く、ヨーク部材３２の大きさまでを、前述のリング状の
マグネット部材１１及びヨーク部材１２より小さくでき
ることで、それらの成形をしやすくできる。なお、この
場合、フレーム部材３３は、マグネット部材３１及びヨ
ーク部材３２の一体品とは別に製造して、それらに組み
付け一体化するようにしても良い。
形成と、ヨーク部材３２の形成、並びにそれらの結合
を、樹脂の成形によって精度良くなすことができるか
ら、第１実施例同様の作用効果を得ることができる。
又、この場合、マグネット部材３１の大きさだけでな
く、ヨーク部材３２の大きさまでを、前述のリング状の
マグネット部材１１及びヨーク部材１２より小さくでき
ることで、それらの成形をしやすくできる。なお、この
場合、フレーム部材３３は、マグネット部材３１及びヨ
ーク部材３２の一体品とは別に製造して、それらに組み
付け一体化するようにしても良い。
【００３４】［第４実施例］図７に示す第４実施例にお
いては、前述のマグネット部材１１及びヨーク部材１２
に加えて、フレーム部材４１を具えており、このフレー
ム部材４１は、マグネット部材１１及びヨーク部材１２
をインサートしてそれらの外周及び上方に樹脂により成
形したもので、その成形により、マグネット部材１１及
びヨーク部材１２に一体化している。なお、フレーム部
材４１には、図示しない軸を取付けるための軸筒部４１
ａを中心部に形成している。
いては、前述のマグネット部材１１及びヨーク部材１２
に加えて、フレーム部材４１を具えており、このフレー
ム部材４１は、マグネット部材１１及びヨーク部材１２
をインサートしてそれらの外周及び上方に樹脂により成
形したもので、その成形により、マグネット部材１１及
びヨーク部材１２に一体化している。なお、フレーム部
材４１には、図示しない軸を取付けるための軸筒部４１
ａを中心部に形成している。
【００３５】このようにすることにより、マグネット部
材１１の形成と、ヨーク部材１２の形成、並びにそれら
の結合に加えて、更に、フレーム部材４１の形成と、マ
グネット部材１１及びヨーク部材１２に対するフレーム
部材４１の結合までが、樹脂の成形によって精度良くな
されるようになり、製造性を一層良くできると共に、寸
法精度をより高く出すことができるので、電動機の特性
を更に安定して得ることができる。又、この場合、フレ
ーム部材４１まで含めて、電動機全体の軽量化に一層寄
与でき、温度の変化によるクラックの発生等も、フレー
ム部材４１まで含めて、ないようにできる。
材１１の形成と、ヨーク部材１２の形成、並びにそれら
の結合に加えて、更に、フレーム部材４１の形成と、マ
グネット部材１１及びヨーク部材１２に対するフレーム
部材４１の結合までが、樹脂の成形によって精度良くな
されるようになり、製造性を一層良くできると共に、寸
法精度をより高く出すことができるので、電動機の特性
を更に安定して得ることができる。又、この場合、フレ
ーム部材４１まで含めて、電動機全体の軽量化に一層寄
与でき、温度の変化によるクラックの発生等も、フレー
ム部材４１まで含めて、ないようにできる。
【００３６】［第５実施例］図８に示す第５実施例にお
いては、マグネット部材１１の反固定子側に、透磁性金
属から成るヨーク部品５１を配設しており、その上で、
その外周にヨーク部材１２の外側部分１２ａの成形一体
化をしている。このものでは、ヨーク部品５１によっ
て、磁気特性の向上が図られ、しかも、強度の向上をも
図ることができる。
いては、マグネット部材１１の反固定子側に、透磁性金
属から成るヨーク部品５１を配設しており、その上で、
その外周にヨーク部材１２の外側部分１２ａの成形一体
化をしている。このものでは、ヨーク部品５１によっ
て、磁気特性の向上が図られ、しかも、強度の向上をも
図ることができる。
【００３７】［第６実施例］図９に示す第６実施例にお
いては、マグネット部材１１の固定子側に、第４実施例
のフレーム部材４１を、磁極部１１ａを所定の厚さＢ
（磁極部１１ａの頂部の部分で、例えば１〔ｍｍ〕以下
で、０．３〔ｍｍ〕まで）で包み込むように成形してい
る。このようにすることにより、マグネット部材１１及
びヨーク部材１２とフレーム部材４１との結合を一段と
強固になすことができ、固定子（図示せず）との間のエ
アギャップの確保も、より確実になすことができる。
いては、マグネット部材１１の固定子側に、第４実施例
のフレーム部材４１を、磁極部１１ａを所定の厚さＢ
（磁極部１１ａの頂部の部分で、例えば１〔ｍｍ〕以下
で、０．３〔ｍｍ〕まで）で包み込むように成形してい
る。このようにすることにより、マグネット部材１１及
びヨーク部材１２とフレーム部材４１との結合を一段と
強固になすことができ、固定子（図示せず）との間のエ
アギャップの確保も、より確実になすことができる。
【００３８】［第７実施例］図１０に示す第７実施例に
おいては、マグネット部材１１の外周部及び内周部とと
もに、マグネット部材１１の下方部及び上方部にも、下
側部分１２ｃ及び上側部分１２ｄで示すように、ヨーク
部材１２を成形している。このようにすることにより、
マグネット部材１１とヨーク部材１２との結合を更に強
固になすことができる。なお、この場合、ヨーク部材１
２はマグネット部材１１の上方部及び下方部のいずれか
一方にのみ成形していても良い。
おいては、マグネット部材１１の外周部及び内周部とと
もに、マグネット部材１１の下方部及び上方部にも、下
側部分１２ｃ及び上側部分１２ｄで示すように、ヨーク
部材１２を成形している。このようにすることにより、
マグネット部材１１とヨーク部材１２との結合を更に強
固になすことができる。なお、この場合、ヨーク部材１
２はマグネット部材１１の上方部及び下方部のいずれか
一方にのみ成形していても良い。
【００３９】［第８実施例］図１１に示す第８実施例に
おいては、マグネット部材１１の磁極部１１ａ境界の部
分に、樹脂通路としての欠如部６１を形成している。こ
のようにすることにより、マグネット部材１１の内外周
にわたる樹脂（湯）の流れが欠如部６１によってスムー
ズになされるから、ヨーク部材１２の成形を、より確実
になすことができる。なお、この場合、欠如部６１は、
マグネット部材１１の磁極部１１ａ境界の部分の全部に
形成しても良いが、そのうちのいくつかに形成しても良
い。
おいては、マグネット部材１１の磁極部１１ａ境界の部
分に、樹脂通路としての欠如部６１を形成している。こ
のようにすることにより、マグネット部材１１の内外周
にわたる樹脂（湯）の流れが欠如部６１によってスムー
ズになされるから、ヨーク部材１２の成形を、より確実
になすことができる。なお、この場合、欠如部６１は、
マグネット部材１１の磁極部１１ａ境界の部分の全部に
形成しても良いが、そのうちのいくつかに形成しても良
い。
【００４０】［第９実施例］図１２に示す第９実施例に
おいては、ヨーク部材１２の一部をこれを覆うフレーム
部材４１より突出させ、その突出部分１２ｅにマグネッ
ト部材１１の磁極部１１ａより多い磁極数の着磁をして
いる。このようにすることにより、回転位置検出のため
の磁極が、ヨーク部材１２の着磁（突出部分１２ｅ）に
より、マグネット部材１１の磁極部１１より数多く得る
ことができ、それだけ、精細な回転位置検出ができる。
おいては、ヨーク部材１２の一部をこれを覆うフレーム
部材４１より突出させ、その突出部分１２ｅにマグネッ
ト部材１１の磁極部１１ａより多い磁極数の着磁をして
いる。このようにすることにより、回転位置検出のため
の磁極が、ヨーク部材１２の着磁（突出部分１２ｅ）に
より、マグネット部材１１の磁極部１１より数多く得る
ことができ、それだけ、精細な回転位置検出ができる。
【００４１】［第１０実施例］図１３に示す第１０実施
例においては、マグネット部材１１及びヨーク部材１２
の成形（射出成形）用ゲート７１，７２を、マグネット
部材１１の磁極部１１ａと同数又はその半数（図示例は
半数）として、それぞれ磁極部１１ａの中央部付近に設
定して成形するようにしている。
例においては、マグネット部材１１及びヨーク部材１２
の成形（射出成形）用ゲート７１，７２を、マグネット
部材１１の磁極部１１ａと同数又はその半数（図示例は
半数）として、それぞれ磁極部１１ａの中央部付近に設
定して成形するようにしている。
【００４２】このようにすることにより、マグネット部
材１１及びヨーク部材１２成形のためのそれぞれ磁性樹
脂の流れが、図に矢印で示すように、マグネット部材１
１の磁極部１１ａ着磁の方向と合致するようになって、
磁気特性上有利な極異方化ができ、電動機の特性を向上
させることができる。
材１１及びヨーク部材１２成形のためのそれぞれ磁性樹
脂の流れが、図に矢印で示すように、マグネット部材１
１の磁極部１１ａ着磁の方向と合致するようになって、
磁気特性上有利な極異方化ができ、電動機の特性を向上
させることができる。
【００４３】なお、図１４は、マグネット部材１１及び
ヨーク部材１２の成形用ゲート７１，７２を、マグネッ
ト部材１１の磁極部１１ａの半数未満の数に設定して成
形するようにした例を示しており、このものでは、成形
用ゲート７１に近い部分Ｃで、磁性樹脂の流れがマグネ
ット部材１１の周方向となって、この部分の磁極部１１
ａの着磁の方向と合致せず、磁気特性上有利な極異方化
ができずに、電動機の特性を向上させることができな
い。
ヨーク部材１２の成形用ゲート７１，７２を、マグネッ
ト部材１１の磁極部１１ａの半数未満の数に設定して成
形するようにした例を示しており、このものでは、成形
用ゲート７１に近い部分Ｃで、磁性樹脂の流れがマグネ
ット部材１１の周方向となって、この部分の磁極部１１
ａの着磁の方向と合致せず、磁気特性上有利な極異方化
ができずに、電動機の特性を向上させることができな
い。
【００４４】以上、本発明の第１ないし第１０実施例を
述べたが、本発明はそれらに限られず、その一つとし
て、回転子全体としては、前述の固定子の外側に位置し
て回転するものに限られず、固定子の内側に位置して回
転するもの（インナーロータ）であっても良い。又、電
動機を使用する使用機器も、洗濯機には限られず、衣類
乾燥機等であっても良い。更に、ヨーク部材はマグネッ
ト部材の内外周にある必要はなく、例えば外周（反固定
子側）のみにあっても良い。
述べたが、本発明はそれらに限られず、その一つとし
て、回転子全体としては、前述の固定子の外側に位置し
て回転するものに限られず、固定子の内側に位置して回
転するもの（インナーロータ）であっても良い。又、電
動機を使用する使用機器も、洗濯機には限られず、衣類
乾燥機等であっても良い。更に、ヨーク部材はマグネッ
ト部材の内外周にある必要はなく、例えば外周（反固定
子側）のみにあっても良い。
【００４５】更に、上記第４ないし第１０実施例の構成
は、第１実施例の構成で採用するに限られず、第２実施
例の構成、又は第３実施例の構成で採用するようにして
も良い。そのほか、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で
適宜変更して実施し得る。
は、第１実施例の構成で採用するに限られず、第２実施
例の構成、又は第３実施例の構成で採用するようにして
も良い。そのほか、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で
適宜変更して実施し得る。
【００４６】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおりのもので、
下記の効果を奏する。請求項１の電動機の回転子によれ
ば、マグネット部材の形成と、ヨーク部材の形成、並び
にそれらの結合がすべて樹脂の成形によってなされるか
ら、製造性を良くできて、品質も高く得られ、更に電動
機の特性も安定して得ることができるほか、電動機全体
の軽量化に寄与でき、温度の変化によるクラックの発生
等もないようにできる。
下記の効果を奏する。請求項１の電動機の回転子によれ
ば、マグネット部材の形成と、ヨーク部材の形成、並び
にそれらの結合がすべて樹脂の成形によってなされるか
ら、製造性を良くできて、品質も高く得られ、更に電動
機の特性も安定して得ることができるほか、電動機全体
の軽量化に寄与でき、温度の変化によるクラックの発生
等もないようにできる。
【００４７】請求項２の電動機の回転子によっても、マ
グネット部材の形成と、ヨーク部材の形成、並びにそれ
らの結合を、すべて樹脂の成形によってなすことができ
るから、請求項１の電動機の回転子同様の作用効果を得
ることができる。又、この場合、マグネット部材の大き
さがリング状のマグネット部材より小さいことで、その
成形をしやすくできる。
グネット部材の形成と、ヨーク部材の形成、並びにそれ
らの結合を、すべて樹脂の成形によってなすことができ
るから、請求項１の電動機の回転子同様の作用効果を得
ることができる。又、この場合、マグネット部材の大き
さがリング状のマグネット部材より小さいことで、その
成形をしやすくできる。
【００４８】請求項３の電動機の回転子によっても、マ
グネット部材の形成と、ヨーク部材の形成、並びにそれ
らの結合を、樹脂の成形によって精度良くなすことがで
きるから、請求項１の電動機の回転子同様の作用効果を
得ることができる。又、この場合、マグネット部材の大
きさだけでなく、ヨーク部材の大きさまでを、リング状
のマグネット部材及びヨーク部材より小さくできること
で、それらの成形をしやすくできる。
グネット部材の形成と、ヨーク部材の形成、並びにそれ
らの結合を、樹脂の成形によって精度良くなすことがで
きるから、請求項１の電動機の回転子同様の作用効果を
得ることができる。又、この場合、マグネット部材の大
きさだけでなく、ヨーク部材の大きさまでを、リング状
のマグネット部材及びヨーク部材より小さくできること
で、それらの成形をしやすくできる。
【００４９】請求項４の電動機の回転子によれば、更
に、フレーム部材の形成と、マグネット部材及びヨーク
部材に対するフレーム部材の結合までが、樹脂の成形に
よって精度良くなされるから、製造性を一層良くできる
と共に、寸法精度をより高く出すことができて、電動機
の特性を更に安定して得ることができ、更にこの場合、
フレーム部材まで含めて、電動機全体の軽量化に一層寄
与でき、温度の変化によるクラックの発生等も、フレー
ム部材まで含めて、ないようにできる。
に、フレーム部材の形成と、マグネット部材及びヨーク
部材に対するフレーム部材の結合までが、樹脂の成形に
よって精度良くなされるから、製造性を一層良くできる
と共に、寸法精度をより高く出すことができて、電動機
の特性を更に安定して得ることができ、更にこの場合、
フレーム部材まで含めて、電動機全体の軽量化に一層寄
与でき、温度の変化によるクラックの発生等も、フレー
ム部材まで含めて、ないようにできる。
【００５０】請求項５の電動機の回転子によれば、マグ
ネット部材の反固定子側に配設したヨーク部品によっ
て、磁気特性の向上を図ることができ、併せて、強度の
向上をも図ることができる。請求項６の電動機の回転子
によれば、マグネット部材とヨーク部材との結合を、磁
気特性を損ねることなく、より強固になすことができ
る。請求項７の電動機の回転子によれば、マグネット部
材及びヨーク部材とフレーム部材との結合を一段と強固
になすことができると共に、固定子との間のエアギャッ
プの確保も、より確実になすことができる。
ネット部材の反固定子側に配設したヨーク部品によっ
て、磁気特性の向上を図ることができ、併せて、強度の
向上をも図ることができる。請求項６の電動機の回転子
によれば、マグネット部材とヨーク部材との結合を、磁
気特性を損ねることなく、より強固になすことができ
る。請求項７の電動機の回転子によれば、マグネット部
材及びヨーク部材とフレーム部材との結合を一段と強固
になすことができると共に、固定子との間のエアギャッ
プの確保も、より確実になすことができる。
【００５１】請求項８の電動機の回転子によれば、マグ
ネット部材とヨーク部材との結合を更に強固になすこと
ができる。請求項９の電動機の回転子によれば、マグネ
ット部材の内外周にわたる樹脂の流れを樹脂通路によっ
てスムーズになし得るから、ヨーク部材の成形を、より
確実になすことができる。
ネット部材とヨーク部材との結合を更に強固になすこと
ができる。請求項９の電動機の回転子によれば、マグネ
ット部材の内外周にわたる樹脂の流れを樹脂通路によっ
てスムーズになし得るから、ヨーク部材の成形を、より
確実になすことができる。
【００５２】請求項１０の電動機の回転子によれば、回
転位置検出のための磁極が、ヨーク部材の突出部分の着
磁により、マグネット部材の磁極部より数多く得ること
ができるから、それだけ、精細な回転位置検出ができ
る。請求項１１の電動機の回転子によれば、マグネット
部材及びヨーク部材成形のためのそれぞれ磁性樹脂の流
れが、マグネット部材の着磁の方向と合致することによ
り、磁気特性上有利な極異方化ができて、電動機の特性
を向上させることができる。
転位置検出のための磁極が、ヨーク部材の突出部分の着
磁により、マグネット部材の磁極部より数多く得ること
ができるから、それだけ、精細な回転位置検出ができ
る。請求項１１の電動機の回転子によれば、マグネット
部材及びヨーク部材成形のためのそれぞれ磁性樹脂の流
れが、マグネット部材の着磁の方向と合致することによ
り、磁気特性上有利な極異方化ができて、電動機の特性
を向上させることができる。
【図１】本発明の第１実施例を示す全体の横断面図
【図２】図１のＤ部の拡大横断面図
【図３】本発明の第２実施例を示すマグネット部材単体
の横断面図
の横断面図
【図４】図１相当図
【図５】本発明の第３実施例を示すマグネット部材及び
ヨーク部材単体の横断面図
ヨーク部材単体の横断面図
【図６】図１相当図
【図７】本発明の第４実施例を示す半部の縦断面図
【図８】本発明の第５実施例を示す図２相当図
【図９】本発明の第６実施例を示す図２相当図
【図１０】本発明の第７実施例を示す図７相当図
【図１１】本発明の第８実施例を示すマグネット部材の
部分拡大斜視図
部分拡大斜視図
【図１２】本発明の第９実施例を示す図７相当図
【図１３】本発明の第１０実施例を示す部分平面図
【図１４】本発明の第１０実施例とは異なる例を示す図
１３相当図
１３相当図
【図１５】従来例を示す全体の縦断面図
【図１６】図２相当図
１１はマグネット部材、１１ａは磁極部、１２はヨーク
部材、１２ａはヨーク部材の外側部分、１２ｂはヨーク
部材の内側部分、１２ｃはヨーク部材の下側部分、１２
ｄはヨーク部材の上側部分、１２ｅはヨーク部材の突出
部分、２１はマグネット部材、２１ａは磁極部、３１は
マグネット部材、３１ａは磁極部、３２はヨーク部材、
３３はフレーム部材、４１はフレーム部材、５１はヨー
ク部品、６１は欠如部（樹脂通路）、７１はマグネット
部材の成形用ゲート、７２はヨーク部材の成形用ゲート
を示す。
部材、１２ａはヨーク部材の外側部分、１２ｂはヨーク
部材の内側部分、１２ｃはヨーク部材の下側部分、１２
ｄはヨーク部材の上側部分、１２ｅはヨーク部材の突出
部分、２１はマグネット部材、２１ａは磁極部、３１は
マグネット部材、３１ａは磁極部、３２はヨーク部材、
３３はフレーム部材、４１はフレーム部材、５１はヨー
ク部品、６１は欠如部（樹脂通路）、７１はマグネット
部材の成形用ゲート、７２はヨーク部材の成形用ゲート
を示す。
Claims (11)
- 【請求項１】 磁気異方性を有する磁性樹脂により、固
定子側の中央部が最も凸となる形状の多数の磁極部が、
一体のリング状に連なるように成形されたマグネット部
材と、 このマグネット部材をインサートして軟磁性の磁性樹脂
により成形されることにより、該マグネット部材に一体
化されたヨーク部材とを具備して成ることを特徴とする
電動機の回転子。 - 【請求項２】 磁気異方性を有する磁性樹脂により、固
定子側の中央部が最も凸となる形状の複数の磁極部が、
一体の弧状に連なるように成形されたマグネット部材
と、 このマグネット部材を複数個で一つのリング状に配置し
た状態で、該マグネット部材をインサートして軟磁性の
磁性樹脂により成形されることにより、該マグネット部
材に一体化されたヨーク部材とを具備して成ることを特
徴とする電動機の回転子。 - 【請求項３】 磁気異方性を有する磁性樹脂により、固
定子側の中央部が最も凸となる形状の複数の磁極部が、
一体の弧状に連なるように成形されたマグネット部材
と、 このマグネット部材をインサートして軟磁性の磁性樹脂
により成形されることにより、該マグネット部材に一体
化されたヨーク部材とを具備し、 それらマグネット部材及びヨーク部材の一体品を複数個
で一つのリング状に配置した状態で一体化して成ること
を特徴とする電動機の回転子。 - 【請求項４】 マグネット部材及びヨーク部材に加え、
それらをインサートして樹脂により成形されることによ
り、それらに一体化されたフレーム部材を具備したこと
を特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の電動
機の回転子。 - 【請求項５】 マグネット部材の反固定子側に透磁性金
属から成るヨーク部品を配設したことを特徴とする請求
項１ないし３のいずれかに記載の電動機の回転子。 - 【請求項６】 マグネット部材の各磁極部境界の凹所
に、ヨーク部材が磁極部の最固定子側部分より反固定子
側に位置するようにして成形されていることを特徴とす
る請求項１ないし３のいずれかに記載の電動機の回転
子。 - 【請求項７】 マグネット部材の固定子側に、フレーム
部材が磁極部を所定の厚さで包み込むように成形されて
いることを特徴とする請求項４記載の電動機の回転子。 - 【請求項８】 マグネット部材の外周部又は内周部もし
くはその双方とともに、マグネット部材の上方部又は下
方部もしくはその双方にも、ヨーク部材が成形されてい
ることを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載
の電動機の回転子。 - 【請求項９】 マグネット部材の磁極部境界の部分に、
樹脂通路を形成したことを特徴とする請求項１ないし３
のいずれかに記載の電動機の回転子。 - 【請求項１０】 ヨーク部材の一部をこれを覆うフレー
ム部材より突出させ、その突出部分にマグネット部材の
磁極部より多い磁極数の着磁をしたことを特徴とする請
求項１ないし３のいずれかに記載の電動機の回転子。 - 【請求項１１】 マグネット部材及びヨーク部材の成形
用ゲートを、マグネット部材の磁極部と同数又はその半
数として、それぞれ磁極部の中央部付近に設定して成形
したことを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記
載の電動機の回転子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26546399A JP2001095185A (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | 電動機の回転子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26546399A JP2001095185A (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | 電動機の回転子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001095185A true JP2001095185A (ja) | 2001-04-06 |
Family
ID=17417529
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26546399A Pending JP2001095185A (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | 電動機の回転子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001095185A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006064589A1 (ja) * | 2004-12-17 | 2006-06-22 | Hitachi Metals, Ltd. | モータ用回転子およびその製造方法 |
| WO2007102373A1 (ja) | 2006-03-01 | 2007-09-13 | Hitachi Metals, Ltd. | ヨーク一体型ボンド磁石およびそれを用いたモータ用磁石回転子 |
| JP2010193568A (ja) * | 2009-02-16 | 2010-09-02 | Daido Electronics Co Ltd | 電動モータにおけるモータケース・磁石の一体組付体及びその製造方法 |
| US8039998B2 (en) | 2004-12-17 | 2011-10-18 | Hitachi Metals, Ltd. | Rotor for motor and method for producing the same |
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