JP2001090510A - 外部加熱式マイクロガスタービン発電システム - Google Patents

外部加熱式マイクロガスタービン発電システム

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JP2001090510A
JP2001090510A JP27268899A JP27268899A JP2001090510A JP 2001090510 A JP2001090510 A JP 2001090510A JP 27268899 A JP27268899 A JP 27268899A JP 27268899 A JP27268899 A JP 27268899A JP 2001090510 A JP2001090510 A JP 2001090510A
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chamber
temperature
gas
incinerator
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JP27268899A
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Nobuo Nakada
信夫 中田
Tadashi Konno
忠 今野
Makkeruvi
マッケルヴィ
Nobuhiko Hamano
信彦 浜野
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/12Heat utilisation in combustion or incineration of waste

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型焼却炉の排ガスを有害物質の排出をせず
に、有効にガスタービン圧縮空気の加熱に利用できるガ
スタービン発電システムを提供する。 【解決手段】 遠心圧縮機1とラジアルタービン2と永
久磁石式発電機3とを同一軸に配置したマイクロガスタ
ービン及びガスタービン外部加熱器15を有し、該外部
加熱器が、ガス化室8と再燃焼器室11から構成される
ガス化燃焼式焼却炉からの排ガス16を熱源とする外部
加熱式ガスタービン発電システムにおいて、前記ガスタ
ービンの排ガスを、切り替えダンパ13を介して、前記
焼却炉の再燃焼器室11及び2次空気入口と再燃焼器室
排ガス出口とに導く経路を設けたものであり、該ダンパ
の開度を変えることにより、再燃焼器室の排ガス温度1
6をダイオキシン生成温度以上に調整して運転し、ま
た、前記焼却炉の起動・停止時には、再燃焼器室に導入
するガスタービン排ガス温度を上昇して運転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービン発電
システムに係り、特に、小型焼却炉の高温の燃焼ガスか
ら電力を回収する外部加熱式マイクロガスタービン発電
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】外部加熱式ガスタービンは、圧縮機出口
空気を石炭や木材などの固体燃料の燃焼排ガスにより加
熱し、内部燃焼器の燃料使用量を減少させることを目的
としている。外部加熱式ガスタービンの実施事例とし
て、1200℃の微粉炭バーナー燃焼ガスにより、10
00℃まで空気を加熱して、500kWガスタービンを
運転できることが実証されている。このプロジェクト
は、アメリカエネルギー省の補助プロジェクトであり、
既設の10万kW以下の石炭炊きボイラー・蒸気タービ
ンシステムの高効率化を目的としている。このプロジェ
クトのガスタービン用外部加熱器には、セラミックス製
のシェル&チューブ方式の熱交換器が用いられている。
外部加熱式ガスタービンの排ガスは、固体燃料燃焼の燃
焼空気として使用されるシステムが一般的であり、燃焼
炉の予熱空気となる。燃焼炉排ガスは蒸気ボイラで熱交
換したあと、ばいじん、硫黄酸化物、窒素酸化物などの
排ガス処理装置が設置される。
【0003】一方、往復動エンジン排ガスによりラジア
ルタービンを駆動し、往復動エンジンの燃焼空気を圧縮
するターボチャージャを応用した小形ガスタービン発電
機の開発が行われ、出力50kW程度のガスタービン発
電機の商用化が可能となっている。このような小形のガ
スタービンは、マイクロガスタービンと呼ばれ、ガスエ
ンジンに較べて、部品点数が10分の1以下で格段に少
なく、保守費用が安価なコージェネレーション用原動機
として期待されている。マイクロガスタービンは、ラジ
アル圧縮機1段、ラジアルタービン1段で同軸に永久磁
石式誘導発電機を備えた圧力比が4程度、タービン入口
温度が1000℃のガスタービンであり、ガスタービン
排ガスを熱源とするプレートフィン式再生器を備えて、
発電効率を上げる構成を取っている。
【0004】ごみ焼却能力が200kg/h未満の焼却
炉の排熱回収は、温水回収が一般的であり、安価に電力
に変換する方法がなかった。小型の焼却炉では、ごみを
一括投入するパッチ式が採用されており、大型の連続式
焼却炉で使用されるボイラー・蒸気タービン方式は、発
電効率、稼働率の面から実施されることはなかった。大
型のガスタービンでは、排ガスを排熱回収ボイラによ
り、蒸気を回収し、蒸気タービン発電機により発電量を
増加させる複合発電が行われるが、経済性の面より、ガ
スタービン出力が10,000kW未満では実施例は少
ない。
【0005】また、ダイオキシンの原因となる有機塩化
物である塩化ビニール等が、混入しないように分別され
た小型ガス化燃焼方式焼却炉は、ガス化室で発生した燃
料ガスに2次空気を送り込み、燃焼ガス温度を800℃
以上に保持し、煙、ばいじん及びダイ才キシン発生量が
極めて少ない小型焼却炉であり、焼却炉起動停止時も排
ガス温度を高温に維持する灯油などの外部燃料バーナー
を備えている。焼却炉のダイオキシン対策は、燃焼温度
を800℃以上に保つことと、排ガスを800℃から2
50℃以下に急冷して、ダイ才キシンの再合成を防止す
ること、さらに排ガス中の飛灰をバグフィルタ等で捕捉
し、飛灰と共に排出されるダイオキシンを減らすことか
らなり、小型焼却炉では排ガスに水を噴霧することによ
り、排ガスを急冷する方法が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術に鑑み、小型焼却炉の排ガスを有害物質を排出せず
に、有効にガスタービン圧縮空気の加熱に利用して発電
効率に向上させた外部加熱式マイクロガスタービン発電
システムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、遠心圧縮機とラジアルタービンと永久
磁石式発電機とを同一軸に配置したマイクロガスタービ
ン及びガスタービン外部加熱器を有し、該外部加熱器
が、1次燃焼器室と再燃焼器室から構成されるごみ一括
投入形ガス化燃焼式焼却炉からの排ガスを熱源とする外
部加熱式ガスタービン発電システムにおいて、前記ガス
タービンの排ガスを、切り替えダンパを介して、前記焼
却炉の再燃焼器室2次空気入口と再燃焼器室排ガス出口
とに導く経路を設けることとしたものである。
【0008】前記ガスタービン発電システムにおいて、
焼却炉の運転中は、再燃焼器室の排ガス温度をダイオキ
シン発生防止目標温度以上とするために、前記ダンパの
開度を調節することができ、前記焼却炉の起動時又は停
止時には、再燃焼器室のダイオキシン発生防止目標燃焼
温度及び排ガスの温度変化勾配を入力値として前記ガス
タービンの回転数と夕一ビン出口温度の目標値を演算
し、該目標値となるように、ガスタービン運転中にガス
タービン回転数及びガスタービン出口温度をタービン外
部加熱器からガスタービンの間に設けられた燃焼器への
外部助燃料を変えることにより、焼却炉排ガス温度を常
にダイオキシン発生防止目標燃焼温度以上とすることが
できる。
【0009】また、前記ガスタービン発電システムにお
いて、再燃焼器室排ガス出口にセラミックスフィルタを
設置し、該セラミックスフィルタを、前記ガスタービン
誘導発電機を外部電源で低速回転させて得られる送気ガ
ス、又は外部加熱器出口の加熱空気の一部により、焼却
炉の停止後に逆洗することができ、さらに、本発明の発
電システムにおいて、前記1次燃焼器室がガス化室であ
り、ガスタービン排気温度と再燃焼器室温度の温度差が
規定値以内であることを検知した後、前記ガス化室に砂
を散布又は不活性ガスを注入し、ガス化室の消火を行う
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明を詳細に説明する。
本発明は、小型ガス化燃焼方式焼却炉の排ガスを、ガス
タービン圧縮空気の加熱に利用するものであり、小型焼
却炉ではごみを一括投入するバッチ方式が一般的であ
り、ガス化室からのガス量は、起動から停止までの間、
一定ではない。小型ガス化燃焼方式焼却炉の再燃焼器室
(2次燃焼室)に、ガスタービン排ガス全量を送り込む
と、発生ガス量が少ないガス化の初期段階では、再燃焼
器室の温度は800℃以上にならない。一方、ガスター
ビン排ガスを、再燃焼器室と外部加熱器との二流路に分
岐する切り替えダンパにより、再燃焼器室への2次空気
量を調整すれば、再燃焼器室出口温度は800℃以上と
することができる。また、小型ガス化燃焼方式焼却炉の
起動時は、発生ガス量が少なく、ガスタービン排ガス温
度が700℃程度あっても、再燃焼器室出口温度は80
0℃以上とならない。ガスタービンの圧力比を設計点よ
り下げて、例えば、圧力比を3に下げるとタービン入口
制限温度が1000℃の場合、ガスタービン排ガス温度
を800℃とすることができる。
【0011】そこで、焼却炉起動時は、ガスタービンの
圧力比を3で運転し、再燃焼器室に800℃以上の排ガ
スを供給すれば、再燃焼器室出口温度は800℃以上と
することができる。ガス化室からの発生ガス量が時間と
ともに増加し、再燃焼器室出口温度が1000℃以上に
達したら、ガスタービンの圧力比を設計点の4に戻し、
ガスタービン排ガス温度が700℃に下がっても、再燃
焼器室出口温度は800℃以上となっている。また、焼
却炉の停止時は、再燃焼器室の温度が下がってくるの
で、起動時と同様にガスタービンの圧力比を3で運転
し、再燃焼器室に800℃以上の排ガスを供給すれば、
再燃焼器室出口温度は800℃以上とすることができ
る。さらに、小型ガス化燃焼方式焼却炉の再燃焼器室出
口にセラミックスフィルタを設置すれば、外部加熱器へ
の排ガス中のばいじん量は減少し、安価でコンパクトな
プレートフイン形式のマイクロガスタービン用の再生器
を外部加熱器に流用することができる。
【0012】本発明は、一括投入型の焼却炉を対象とし
ており、セラミックスフィルタの逆洗は、焼却炉運転中
である必要はなく、焼却炉起動前又は停止後、ガスター
ビン発電機を始動モードである低速電動機で運転し、切
り替えダンパによりガスタービン全量を外部加熱器に導
き、セラミックスフィルタの逆洗を行うことにより、焼
却炉排ガスのばいじん量を減少させるとともに、セラミ
ックスフィルタ差圧を常に許容値以内に保つことができ
る。焼却対象が木質系廃棄物である場合、揮発分がガス
化した後の炭化物は、木炭や簡易活性炭として、資源化
リサイクルすることができる。また、揮発分は電力に変
換するサーマルリサイクルを行い、炭化物は資源化され
ることになる。そこで、ガスタービン排気温度と再燃焼
器室出口の温度差が、規定値以内になったことを検知
し、ガス化室への空気を供給する1次ファンを停止し、
砂又は窒素や二酸化炭素などの不活性ガスを注入すれ
ば、おき火燃焼を消火することができ、炭化物が得られ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳細に説明す
る。 実施例1 図1は、外部加熱式マイクロガスタービン発電システム
の一例を示す系統図である。図1に基づいて説明する
と、1はマイクロガスタービンの圧縮機、2はマイクロ
ガスタービンの膨張タービン、3は発電機であり、圧縮
機1と膨張タービン2と発電機3は同一の軸につなが
り、1.5t/hの空気4は圧縮機1により圧力0.4
Pa・abs、温度220℃に圧縮加温される。
【0014】マイクロガスタービンの定格回転数は11
6,000min-1であり、再生器がない単純サイクル
の場合は、圧縮機出口空気は燃焼器5において燃料6の
燃焼により加温され、燃焼ガス温度は1000℃に達す
る。燃焼ガスは、膨張タービン2により動力回収され、
発電機3により45kWの電力が得られる。ガスタービ
ンの燃料は、天然ガス又は灯油などの軽質油が使用さ
れ、単純サイクルにおける発電端効率13%のマイクロ
ガスタービンが与えられたとすると、膨張タービン2の
排ガス温度は704℃であり、燃料調整弁7は、タービ
ン出口温度が704℃以下になるようように、燃料量を
調整することになる。また、図1において、8は一括ご
み投入形ガス化燃焼焼却炉のガス化室、9は焼却炉の1
次空気ファン、10は焼却炉のガス化空気、11は一括
ごみ投入形ガス化燃焼焼却炉の再燃焼器室である。ガス
化室8は投入扉を持ち、火炉面積1.8m3、ガス化室
容積1.5m3とする。廃棄物としては、700kgの
廃材をガス化室8に投入する。
【0015】一括ごみ投入形ガス化燃焼焼却炉は、廃棄
物が投入されているガス化室8にガス化空気10を送
り、廃棄物の揮発分をガス化し、再燃焼器室11に流入
する。従来方式は、サイクロン兼用の再燃焼器室でバー
ナーで加温された2次空気により発生ガスを燃焼させ
て、燃焼排ガス温度を800℃以上に保ち、ダイオキシ
ン発生の防止を図っている。本実施例で、排ガス温度が
800℃以上となる再燃焼器室排ガス12の流量は、
0.5t/hであるとし、マイクロガスタービンの排気
ダクトに切り替えダンパ13を設け、ガスタービンの排
気の一部の0.3t/hを2次空気として再燃焼器室1
1に送り、ガスタービン回転数が定格回転数116,0
00min-1の時、ガスタービン排ガス温度が700℃
であるから、ガス化室8からの可燃性ガスとの燃焼によ
り0.5t/h、1060℃の再燃焼器室排ガス12が
得られる。
【0016】再燃焼器室排ガス12は、セラミックスフ
ィルタ14により、再燃焼器室11のサイクロン効果で
は取りきれなかったばいじんが除去される。サイクロン
効果だけでは、ばいじん量は0.15g/Nm3程度で
あり、ばいじん量はセラミックスフィルタにより、約半
分までの0.075g/Nm3まで下げられる。セラミ
ックスフィルタ14は多孔質のものが使用される。ガス
タービン排気の残り1.2t/hと、セラミックスフィ
ルタ14を通過した焼却炉排ガスは合流混合し、ガス温
度800℃となり、外部加熱器15に導かれる。外部加
熱器15は、マイクロガスタービンの再生器として用い
られているプレートフィン式の気体一気体用熱交換器で
あり、焼却炉排ガスとガスタービン排ガスの混合排ガス
16と、ガスタービン圧縮器1出口加圧空気の熱交換を
行う。ガスタービン圧縮機1出口加圧空気温度は220
℃であり、加圧空気は、前記熱交換により、220℃か
ら640℃まで加温され、燃焼器5において、燃料6の
燃焼により、1000℃まで加温した後、膨張タービン
2に導かれる。
【0017】再生式ガスタービンは、ガスタービン排ガ
スにより、加圧空気を予熱する方式であるが、本発明は
ガスタービン排ガスの一部をガス化燃焼焼却炉の再燃焼
器11で再加熱し、ガスタービン排熱に焼却炉排熱を加
えた混合排ガスを熱源とする外部加熱式ガスタービンで
あり、単純サイクルの運転に比較して、燃焼器5に必要
な燃料量が減少する。燃焼器燃料の入熱と発電端出力の
比である発電端効率は、再生サイクルの熱交換器温度効
率が75%であれば21%であるが、焼却炉排熱を加熱
源に加える本実施例では、外部燃料基準の発電端効率は
30%までに上昇し、廃棄物のサーマルリサイクルが可
能となる。混合排ガス16の排ガス温度は、外部加熱器
出口で440℃となり、温水熱交換器17により200
℃まで冷却される。冷却媒体の温水は入口85℃、出口
90℃として、循環水量20t/h、回収熱量121k
Wthとなり、吸収式冷凍機の熱源や給湯、暖房などの
熱利用に用いることができる。熱利用がない時は冷却塔
又は空冷放熱器で放熱される。
【0018】熱の利用先がない場合は、温水熱交換器に
かわり、水噴霧式の排ガス冷却器により、混合排ガスを
200℃まで冷却してもよい。温水熱交換器17を通過
した混合排ガスは、流量制御ダンパ18を通り誘引ファ
ン19により昇圧され、最終フィルタ20により、ばい
じんは0.02g/Nm3以下に除去される。最終フィ
ルタには、除塵性能の高いHEPAフィルタを用い、定
期的に交換する方法が、本実施例のような小規模のごみ
発電には適している。排ガスは消音器21により、減音
されたあとに大気中に放出される。ばいじん排出量をサ
イクロン、セラミックスフィルタ、HEPAフィルタの
3段階で除去することにより、比較的安価なコストで大
規模な焼却施設と同程度の排出濃度が得られる。また、
排ガス温度をダイオキシン再合成温度以下に冷却し、ダ
イ才キシン再合成を防止している。
【0019】本実施例で廃棄物として廃材をあげている
が、塩ビなど有機塩化物を分別した廃棄物ならば、塩化
水素除去装置を持たない本システムで焼却可能である。
一括投入形焼却炉は朝に廃棄物を投入し、約8時間程度
で焼却を終える焼却炉であり小規模な焼却に適してい
る。焼却炉の起動時は、ガス化室から可燃性ガス発生量
が少ないため、再燃焼器室出口温度を800℃以上にす
るには、ガスタービン排ガス温度を800℃以上にする
必要がある。ガスタービンの定格回転数116,000
min-1を約80%に下げると、タービン入口制限温度
を1000℃にした場合、タービン出口温度は800℃
となる。マイクロガスタービンの発電機3は永久磁石式
固定子をもつ誘導発電機であり、高周波の交流を直流に
変換した後、インバータにより50HZ又は60HZの
電力を得ている。
【0020】ガスタービンの回転数は、ガスタービンの
制御装置のパラメータの一つであり、焼却炉起動時に、
ガスタービン回転数を定格回転数の約80%、93,0
00min-1とすれば、タービン入口制限温度を100
0℃とした場合、排ガス温度は800℃となる。ガス化
室からの可燃性ガスの発生が始まり、再燃焼器室排ガス
出口温度が900℃以上となり、当該排ガス温度の時間
勾配が正の場合、回転数設定値を定格の116,000
min-1に変える信号を、ガスタービン制御装置に与え
る。焼却炉停止時には、燃焼器室排ガス出口温度が90
0℃以下であり、当該排ガス温度の時間勾配が負の場
合、回転数設定値を定格の約80%、93,000mi
-1に変える信号をガスたービン制御装置に与える。ガ
スタービン排気温度と再燃焼器室出口温度の差が規定値
以内となり、規定値以内であることが規定時間以上継続
したことにより、ガス化室の可燃性ガス発生終了である
ことを検知し、ガスタービン回転数設定値を定格の11
6,000min-1に変える信号をガスタービン制御装
置に与える。このように、ガスタービン制御装置のパラ
メータを運転中に変更することにより、ダクトバーナー
を設けずに、再燃焼器室排ガス出口温度を常に800℃
以上とすることができる。ガスタービン起動時には、ガ
スタービン発電機を低速電動機として、外部電源より2
0,000min-1に相当する周波数を起動用インバー
タにより与えることにより、ガスタービンダクトのパー
ジを行う。ダクトのパージ終了後、切り替えダンパ13
を全量外部加熱器側に変え、再燃焼器室11と切り替え
ダンパ13の接続ダクトの途中から、誘引ファン19と
制御ダンパ18の間のダクトを接続するダクト中に設け
られたフィルタ逆洗ダンパ23を全開にすると共に同時
に、再燃焼器室11とガス化室8の間に設けられた接続
バルブ22を全閉にして、セラミックスフィルタ13を
逆洗する。温水熱交換器後流側の制御ダンパ18を、全
開から全閉にしてセラミックスフィルタ14への逆洗流
量を増加させる。ガスタービンのパージ空気は、セラミ
ックスフィルタ逆洗した後、誘引ファン19を経て最終
フィルタ20にて、逆洗時のばいじんを捕捉する。
【0021】セラミックスフィルタ14の逆洗方法はガ
ス化室消火後、焼却炉の1次ファン9を停止し、外部加
熱器15出口の500℃程度の高温の圧縮空気を使うこ
とにより、セラミックスフィルタに付着したタール分を
含むばいじんを効率よく除去することができる。セラミ
ックスフィルタの温度が低下すると水分を含むタール分
が凝縮し、逆洗効果が著しく低下することがある。加圧
空気は、加熱空気逆洗配管の開閉弁26を数秒間開き、
セラミックスフィルタ14へノズルを介して、加熱空気
を噴きつける。この方式は固体燃焼ボイラのスートブロ
ーと同様な方法であり、空気圧縮機を別置する必要がな
い利点がある。
【0022】本実施例の廃棄物は木質系であり、揮発分
がガス化した後、重量比で約1/3の炭化物が得られ
る。炭化物を得る場合は、ガス化室内の廃棄物のおき火
燃焼を停止するために、空気を遮断して、おき火燃焼の
消火を行う必要がある。消火剤としては、砂の散布又は
二酸化炭素などの不活性ガスを吹き込む。消火剤投入の
時期を、ガスタービン排ガス温度と再燃焼器室出口温度
との温度差が規定値以内となり、規定値以内であること
が規定時間以上継続したことにより、ガス化室の可燃性
ガス発生終了であることを検知し、消火砂ホッパ24よ
り、砂投入バルブ25を一定時間の間、全開とすること
により、ガス化室の消火を行う。以上の実施例により、
小型ガス化燃焼方式焼却炉と外部加熱式マイクロガスタ
ービンからなる発電システムにより、廃棄物の未利用エ
ネルギの有効活用が図られた。
【0023】
【発明の効果】本発明により、次のような効果を奏する
ことができる。 (1)小規模な廃棄物焼却炉の排熱を、外部加熱器によ
りマイクロガスタービンの入熱に変換する安価で簡便な
システムを提供し、小型ガス化燃焼炉に必要であった2
次空気予熱バーナーを省くことができた。 (2)温水回収装置付き小型ガス化燃焼焼却炉とマイク
ロガスタービンコージェネレーションのそれぞれを単独
に設置した場合と比較して、外部からの化石燃料使用量
が減少した。実施例の場合について、化石燃料使用量
は、上記の単独設置の場合、焼却炉2次空気加熱バーナ
ーにより、2次空気を550℃まで加熱するために85
kWth必要であり、再生サイクルマイクロガスタービ
ン出力45kW、発電端効率21%の時、ガスタービン
燃料使用量は214kWthであるから、合計299k
Wthとなる。本発明の方式では、外部加熱式マイクロ
ガスタービン出力45kWの時、外部からの入熱基準発
電端効率は30%となり、焼却炉2次空気加熱バーナー
は不要であり、必要人熱は150kWthに過ぎず、化
石燃料の消費量は半減した。
【0024】(3)焼却炉起動停止時に、焼却炉排ガス
温度をダイオキシン防止燃焼温度の800℃以上とする
必要があるが、タービン発電装置の制御装置により、ガ
スタービン回転数設定を変え排ガス温度を必要に応じて
800℃以上に変えることができ、起動停止時燃焼ガス
温度制御用2次空気加熱バーナーを省くことができた。 (4)一括ごみ投入形小型ガス化燃焼焼却炉の毎日の起
動停止特性を生かして、簡便にセラミックスフィルタの
逆洗ができた。 (5)木質系廃棄物を焼却する場合、おき火燃焼への移
行を検知し、炭化物の生成量を確保するおき火燃焼を消
化できた。炭化物は燃料の他、簡易活性炭として浄化剤
などの資源としてリサイクルされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスタービン発電システムの一例を示
す系統図。
【符号の説明】
1:ガスタービン圧縮機、2:膨張タービン、3:ガス
タービン発電機、4:ガスタービン用空気、5:ガスタ
ービン燃焼器、6:ガスタービン外部燃料、7:ガスタ
ービン燃料調整弁、8:小型ガス化燃焼方式焼却炉ガス
化室、9:小型ガス化燃焼方式焼却炉1次ファン、1
0:焼却炉ガス化空気、11:小型ガス化燃焼方式焼却
炉再燃焼器室、12:再燃焼器室排ガス、13:切り替
えダンパ、14:セラミックスフィルタ、15:ガスタ
ービン外部加熱器、16:混合排ガス、17:温水熱交
換器、18:誘引ファン風量制御ダンパ、19:誘引フ
アン、20:最終フィルタ、21:消音器、22:ガス
化室連絡バルブ、23:逆洗連絡ダンパ、24:消火用
砂ホッパ、25:消火用砂投入バルブ、26:加熱空気
逆洗配管の開閉弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マッケルヴィ 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 浜野 信彦 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 3G081 BA11 DA22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心圧縮機とラジアルタービンと永久磁
    石式発電機とを同一軸に配置したマイクロガスタービン
    及びガスタービン外部加熱器を有し、該外部加熱器が、
    1次燃焼器室と再燃焼器室から構成されるごみ一括投入
    形ガス化燃焼式焼却炉からの排ガスを熱源とする外部加
    熱式ガスタービン発電システムにおいて、前記ガスター
    ビンの排ガスを、切り替えダンパを介して、前記焼却炉
    の再燃焼器室2次空気入口と再燃焼器室排ガス出口とに
    導く経路を設けたことを特徴とする外部加熱式マイクロ
    ガスタービン発電システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガスタービン発電システ
    ムにおいて、前記再燃焼器室の排ガス温度をダイオキシ
    ン発生防止目標燃焼温度以上とするために、前記ダンパ
    の開度を調節することを特徴とする外部加熱式マイクロ
    ガスタービン発電システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のガスタービン発電システ
    ムにおいて、前記焼却炉の起動時又は停止時に、再燃焼
    器室のダイオキシン発生防止目標燃焼温度及び排ガスの
    温度変化勾配を入力値として、当該ガスタービンの回転
    数とタービン出口温度の目標値を演算し、該目標値にな
    るように、ガスタービン運転中にガスタービン回転数及
    びガスタービン出口温度を変えることにより、焼却炉排
    ガス温度を常にダイオキシン発生防止目標燃焼温度以上
    とすることを特徴とする外部加熱式マイクロガスタービ
    ン発電システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のガスタービン発電システ
    ムにおいて、再燃焼器室排ガス出口にセラミックスフィ
    ルタを設置し、該セラミックスフィルタを、前記ガスタ
    ービン誘導発電機を外部電源で低速回転させて得られる
    送気ガス、又は外部加熱器出口の加熱空気の一部により
    逆洗することを特徴とする外部加熱式マイクロガスター
    ビン発電システム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のガスタービン発電システ
    ムにおいて、前記1次燃焼器室がガス化室であり、ガス
    タービン排気温度と再燃焼器室温度の温度差が規定値以
    内であることを検知した後、前記ガス化室に砂を散布の
    又は不活性ガスを注入し、ガス化室の消火を行うことを
    特徴とする外部加熱式マイクロガスタービン発電システ
    ム。
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