JP2001087196A - ピンセット形清掃具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 払拭シートを使用して細かい部分の汚れ落と
しを安全且つ簡便に行うことが可能なピンセット形の清
掃具を得る。 【解決手段】 ピンセット形の清掃具本体３を、先端部
に払拭シート２を挟持するための挟持部５ａ，５ａを有
する一対の弾性挟持アーム５，５と、基端部をこれらの
挟持アーム５，５と一体に連結され、該挟持アーム５，
５よりも前方に延出する先端部をシート装着部６ａとし
て弾性部材６とで構成し、シート装着部６ａに装着した
払拭シート２を該シート装着部６ａと挟持アーム先端の
挟持部５ａ，５ａとの間に弾力的に挟持させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、拭布や研磨布ある
いはスポンジ体からなる払拭シートを挟持状態に装着し
て対象部位を清掃するピンセット形清掃具に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】例えば台所や流し台、洗面台、換気扇、
床面、家具などの比較的細かい部分に固着した汚れを落
とす場合に従来では、モップなどの清掃具を使用するこ
とができないため、通常は、布やスポンジ体あるいは研
磨布（サンドペーパー）などを直接手に持ち、それらを
指先で対象部位に押し付けて擦ることによって汚れを落
とすようにしている。

【０００３】しかしながらこのような方法では、汚れが
手について身体や衣服を汚し易いだけでなく、直接指先
を使用するために対象部位の状況等によっては怪我をす
る危険性があり、また、手の入らない窪みの中などの清
掃は行うことができない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、払拭シートを使用して細かい部分の汚れ落としを安
全且つ簡便に行うことができる清掃具を提供することに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明によれば、基端部が相互に一体化され、先端
部に払拭シートを挟持するための挟持部を有するピンセ
ット形をした一対の挟持アームと、上記一対の挟持アー
ム間に配設され、基端部がこれらの挟持アームに一体に
連結されると共に、先端部が該挟持アームよりも前方に
延出し、且つ該先端部に、払拭シートを挟持アーム先端
の上記挟持部との間に挟持した状態で装着可能なシート
装着部を備えた弾性部材とを有することを特徴とするピ
ンセット形清掃具が提供される。

【０００６】上記構成を有する本発明の清掃具は、拭布
や研磨布あるいはスポンジ体等からなる払拭シートを弾
性部材の先端のシート装着部にそれを覆うように被着し
て、その自由端を該弾性部材と挟持アーム先端の挟持部
との間に挟持させ、その状態で該払拭シートを対象部位
に押し付けて摺擦することにより汚れ落としを行う。こ
のとき払拭シートは、弾性部材の弾力により対象部位
に、適度の力でしかも適度にフィットした状態で押し付
けられるため、該対象部位を効率良く清掃することがで
きる。また、手で直接払拭シートを持って清掃しないた
め安全性が高く、手の入らない小さな窪みの中などであ
っても確実に清掃することができる。

【０００７】しかも、強固に固着した汚れを落とすため
に払拭シートを対象部位に強く押し付けた場合、通常の
清掃具では払拭シートと対象部位との摩擦力が大きくな
って該払拭シートの位置ずれや脱落等が生じ易くなる
が、本発明においては、払拭シートを対象部位に強く押
し付ければ押し付けるほど挟持アームが手で強く握持さ
れ、該挟持アームによる払拭シートの挟持力が必然的に
増大するため、該払拭シートが位置ずれしたり脱落した
りするようなことがない。

【０００８】本発明の一つの具体的な実施形態によれ
ば、上記一対の挟持アームに閉じる方向の弾発力を付与
することにより、シート装着部に装着した払拭シートを
この挟持アームの弾発力によって弾性部材との間に弾力
的に挟持可能なるように構成されている。これにより、
清掃中などに一時的に清掃具を手から離しても、挟持ア
ームが開いて払拭シートが脱落するようなことがない。

【０００９】本発明の他の具体的な実施形態によれば、
上記弾性部材のシート装着部が、該弾性部材の先端に矢
印形に連結されて開放方向の弾発力を付与された開閉自
在の一対の開閉部片からなっていて、これらの開閉部片
が、閉じた状態で自由端を挟持アーム先端の挟持部の内
側に弾力的に係止可能となっている。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るピンセット形
清掃具の好ましい実施形態を図面に基づいて詳細に説明
する。図１及び図２は本発明の第１実施例を示すもの
で、この第１実施例の清掃具１Ａは、拭布や研磨布ある
いはスポンジ体などからなるシート状をした清掃用の払
拭シート２と、該払拭シート２をピンセットのように挟
持した状態で装着可能な清掃具本体３とで構成されてい
る。

【００１１】上記清掃具本体３は、ピンセット形をした
一対の挟持アーム５，５と、これらの挟持アーム５，５
間に配設された払拭シート２装着用の弾性部材６とから
なっている。

【００１２】上記挟持アーム５，５は、合成樹脂や金属
のような硬質で望ましくは弾性を有する素材により形成
されるもので、基端部同士が相互に一体化され、それら
の先端部にはそれぞれ、上記弾性部材６との間に払拭シ
ート２を挟持するための挟持部５ａが形成されている。
この挟持部５ａは、払拭シート２を確実に固定できるよ
うに内面が鋸歯状に形成されているが、このような構造
に限定されない。

【００１３】一方の弾性部材６は、ゴムや剛性ゴムある
いは軟質合成樹脂のような柔軟で弾性を有する素材によ
って細長いプレート状に形成されていて、その基端部が
螺子止めや接着あるいは嵌め込み等の適宜固定手段で挟
持アーム５，５の基端部に一体に連結され、先端部は該
挟持アーム５，５よりも前方に延出し、該先端部に、払
拭シート２を挟持アーム５，５の上記挟持部５ａ，５ａ
との間に挟持した状態で装着可能なシート装着部６ａが
形成されている。しかしながら、これらの挟持アーム
５，５と弾性部材６とを同じ合成樹脂で形成するとき
は、それらを一体に成形することもできる。

【００１４】上記一対の挟持アーム５，５は、弾性部材
６のシート装着部６ａに払拭シート２が装着されていな
い状態で先端の挟持部５ａが該シート装着部６ａの側面
に弾力的に当接するように、相互に閉じる方向の弾発力
が付与されていて、この挟持アーム５，５の弾発力によ
って弾性部材６との間に払拭シート２を弾力的に挟持で
きるようになっていることが望ましい。これにより、清
掃中などに清掃具を一時的に手から離した場合でも、挟
持アーム５，５が開いて払拭シート２が脱落するような
ことがない。

【００１５】上記構成を有する清掃具において、清掃具
本体３に払拭シート２を装着するときは、該払拭シート
２を弾性部材６の先端のシート装着部６ａに、該装着部
６ａを先端側から包み込むように被着し、挟持アーム
５，５を開いて払拭シート２の自由端を弾性部材６と挟
持アーム５，５先端の挟持部５ａ，５ａとの間に挟持さ
せる。そしてその状態で、該払拭シート２を対象部位に
押し付けて摺擦することにより汚れ落としを行う。この
とき払拭シート２は、弾性部材６の弾力により対象部位
に、適度の力でしかも適度にフィットした状態で押し付
けられるため、高い清掃効率が得られる。また、手で直
接払拭シート２を持って清掃しないため安全性が高く、
手の入らない小さな窪みの中などであっても確実に清掃
することができる。

【００１６】強固に固着した汚れを落とすために払拭シ
ート２を対象部位に強く押し付けた場合、通常は払拭シ
ート２と対象部位との摩擦力が大きくなって該払拭シー
ト２のずれや離脱等が生じ易くなるが、本発明において
は、払拭シート２を対象部位に強く押し付ければ押し付
けるほど挟持アーム５，５が手で強く握持されることに
なるため、該挟持アーム５，５による払拭シート２の挟
持力が増大し、該払拭シート２が外れることはない。

【００１７】上記第１実施例では、弾性部材６が全体と
して均一厚さを有しているが、その厚さは均一である必
要はなく、図３に示す第２実施例の清掃具１Ｂのよう
に、シート装着部６ａを他の部分より厚くしても良く、
あるいはその逆に薄くしても良い。上記以外の構成は第
１実施例と同じである。また、挟持アーム５，５及び弾
性部材６の平面形状も図示したような細長い矩形状のも
のに限定されず、それ以外の任意の形状とすることがで
きる。

【００１８】図４は本発明の第３実施例を示すもので、
この第３実施例の清掃具１Ｃは、弾性部材６のシート装
着部６ａが、該弾性部材６の先端に矢印形に連結されて
開放する方向に弾発力を付与された一対の開閉部片６
ｂ，６ｂからなっていて、これらの開閉部片６ｂ，６ｂ
が、それらを閉じた状態で自由端を挟持アーム５，５先
端の挟持部５ａ，５ａの内側に弾力的に係止させ得るよ
うに構成されている。

【００１９】このように構成することにより、挟持アー
ム５，５と弾性部材６とを合成樹脂によって一体成形す
ることができるため、製造コストを低減することが可能
になる。

【００２０】そしてこの第３実施例の清掃具において
は、払拭シート２を開閉部片６ｂ，６ｂの外面に押し当
てた状態でこれらの開閉部片６ｂ，６ｂを閉じる方向に
弾性変形させ、それらの自由端を払拭シート２と共に挟
持アーム５，５先端の挟持部５ａ，５ａの内側に弾力的
に係止させることにより、払拭シート２を装着する。こ
の場合、上記挟持部５ａの内面には突起を設けて置くこ
とが望ましく、これにより、払拭シート２の位置ずれや
脱落等を防止することができる。なお、上記以外の構成
及び作用は上記第１実施例と同じであるから、それらの
説明は省略する。

【００２１】上記各実施例では、清掃具本体３の挟持ア
ーム５，５に相互に閉じる方向の弾発力を付与している
が、それとは逆に、相互に開放する方向の弾発力を付与
しても良い。この場合には、清掃具を握持したときの力
で挟持アーム５，５が閉じられて払拭シート２が挟持さ
れる。

【００２２】

【発明の効果】このように本発明によれば、払拭シート
をピンセット式に挟持した状態で装着可能な清掃具を使
用し、細かい部分の汚れ落としを安全且つ簡便に行うこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る清掃具の第１実施例を示す断面図
である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】本発明の第２実施例を示す断面図である。

【図４】本発明の第３実施例を示す断面図である。

【符号の説明】

１Ａ，１Ｂ，１Ｃ 清掃具 ２ 払拭シート ５ 挟持アーム ５ａ 挟持部 ６ 弾性部材 ６ａ シート装着部 ６ｂ 開閉部片

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】基端部が相互に一体化され、先端部に払拭
   シートを挟持するための挟持部を有するピンセット形を
   した一対の挟持アームと、 上記一対の挟持アーム間に配設され、基端部がこれらの
   挟持アームに一体に連結されると共に、先端部が該挟持
   アームよりも前方に延出し、且つ該先端部に、払拭シー
   トを挟持アーム先端の上記挟持部との間に挟持した状態
   で装着可能なシート装着部を備えた弾性部材と、を有す
   ることを特徴とするピンセット形清掃具。
2. 【請求項２】請求項１に記載の清掃具において、上記一
   対の挟持アームに閉じる方向の弾発力を付与することに
   より、シート装着部に装着した払拭シートをこの挟持ア
   ームの弾発力によって弾性部材との間に弾力的に挟持可
   能としたことを特徴とするもの。
3. 【請求項３】請求項１に記載の清掃具において、上記弾
   性部材のシート装着部が、該弾性部材の先端に矢印形に
   連結されて開放方向の弾発力を付与された開閉自在の一
   対の開閉部片からなっていて、これらの開閉部片が、閉
   じた状態で自由端を挟持アーム先端の挟持部の内側に弾
   力的に係止可能であることを特徴とするもの。