JP2001085755A - 圧電複合基板、及び、圧電素子 - Google Patents

圧電複合基板、及び、圧電素子

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JP2001085755A
JP2001085755A JP25632999A JP25632999A JP2001085755A JP 2001085755 A JP2001085755 A JP 2001085755A JP 25632999 A JP25632999 A JP 25632999A JP 25632999 A JP25632999 A JP 25632999A JP 2001085755 A JP2001085755 A JP 2001085755A
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langasite
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Akihiko Nanba
昭彦 南波
Yuko Okano
祐幸 岡野
Atsushi Komatsu
敦 小松
Yoshihiro Tomita
佳宏 冨田
Osamu Kawasaki
修 川▲さき▼
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Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度安定性が高く、かつ、電気機械結合係数
2が大きく、かつ、Qが大きいという特性を同時に満
たす圧電複合基板、及び、圧電素子の開発が困難であ
る。 【解決手段】 所定の切断角度でランガサイト基板を貼
り合わせることで、温度安定性が高く、かつ、電気機械
結合係数k2が大きく、かつ、Qが大きいという新たな
特性の基板材料を生成する。また、その基板材料を用い
て、圧電素子を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば携帯電話な
どの移動体通信用機器やパーソナルコンピュータ等に用
いられる、圧電複合基板および圧電素子に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、圧電素子は、携帯電話などの移動
体通信用機器やパーソナルコンピュータ等の電子機器、
或いは、家電製品に至るまであらゆる分野で幅広く用い
られている。特に、その中でも水晶、ニオブ酸リチウ
ム、タンタル酸リチウムなどの単結晶材料が用いられた
圧電素子は、周波数の温度に対する安定性が高いことな
どの理由により、振動子、フィルタ、センサ等に幅広く
用いられている。例えば、水晶が用いられた振動子は、
コンピュータ等の情報機器の高周波クロック発生用発振
器や移動体通信用の基準発振器などを構成する振動子に
用いられている。また、フィルタについては、移動体通
信用の中間周波数フィルタに水晶が用いられたり、比較
的広帯域を必要とするフィルタにニオブ酸リチウム、タ
ンタル酸リチウムが用いられたりする。
【0003】まず初めに、図9〜12を用いて圧電振動
子の説明を行う。説明は厚み振動姿態の一つである厚み
すべり振動姿態を例にして行う。図9(a)は振動子の
上面図で、図9(b)は下面図、但し、図9(c)に示
す保持基板607を除去した場合の図である。図9
(c)は図9(a)の1点鎖線ABにおける断面図であ
る。圧電基板601上には励振用電極603a、603
b及び、引き出し用電極605a、605bが設けら
れ、圧電振動子604が形成されている。圧電振動子6
04は保持基板607に導電性ペースト610を介して
接着されている。また、この時、引き出し用電極605
a、605bは、導電性ペーストを介して保持基板60
7上に設けられた外部引き出し用電極606a、606
bと接続されている。
【0004】図10(a)は振動子のアドミッタンスに
おける虚部の周波数特性を示した図であり、図10
(b)、(c)は基本モード及び3次モードの厚み方向
の変位分布を示した図である。一般に、厚みすべり振動
などの厚み振動は板の厚みにnλ/2(nは正数)の定
在波がのる振動モードで振動する。図10(b)はn=
1の基本モードの変位分布で、図10(c)はn=3の
3次モードの変位分布である。但し、偶数次のモードは
励振用電極上で電荷がキャンセルして零となるため、単
板では存在し得ない。このような厚み振動子は通常、上
下面に圧電基板よりも面積の小さい励振用電極を対向さ
せて配置し、エネルギー閉じこめ型振動子として用い
る。この場合、エネルギーは励振用電極部(603a−
603b間)にそのほとんどが集中し、励振用電極部以
外の部分へのエネルギーの漏洩はほとんどなく、また、
励振用電極部以外の部位で振動子を保持することで保持
によるエネルギーの損失もほとんどなくなり、材料固有
のQ値に応じた高いQを実現できる。このようなエネル
ギー閉じこめ振動の場合、図10で示した高次の厚み振
動の共振に加え、更に、各々の次数における共振の近傍
に副振動と呼ばれるスプリアス振動が発生する。スプリ
アス振動は所望の振動モードではないので、その出現は
特性劣化を引き起こすことになる。このようなスプリア
ス振動となる副振動は厚み方向の弾性波が板の上下面
(励振電極部分)において反射を繰り返しながら横方向
に伝搬し、板の端部で更に反射し、定在波となった共振
モードである。
【0005】図11に、このような定在波による横方向
の変位分布を示す。図11(a)は断面図で、励振電極
部分は長さL2−L1である。図11(b)は主振動の
モード(S0モード)での変位分布を表す図で、図11
(c)は1次の副振動のモード(S1モード)での変位
分布を表す。S0モードでは半波長の波が定在波として
存在していたのに対し、S1モードでは3/2波長の波
が存在している。同様に、S2モードでは5/2波長の
波が存在している。
【0006】図12は各々の共振モードにおける周波数
チャートである。横軸は、エネルギー閉じこめの度合い
を示しており、圧電体の厚さhで規格化された励振電極
長((L2−L1)/h)と無電極部のカットオフ周波
数fcと電極部のカットオフ周波数fc‘の差である周
波数低下量Δfcとfcの比で表される変数である。縦
軸は周波数で最上部はfc、最下部はfc’であり、f
c‘≦(振動の周波数)≦fc以外の部分での周波数で
は、共振モードは存在しない。ここで、スプリアス振動
(副振動)なしで振動子を振動させようとすると破線A
Bから左側の領域で振動子を設計しなければならない。
【0007】以上説明した圧電振動子に要求される特性
は、まず第1に、周波数の温度に対する安定性が高いと
いうことである。温度安定性が低いと、温度により共振
周波数が変動することになり、圧電素子の特性が変わる
ことになる。特に、圧電振動子は発振回路と併用して、
圧電発振器として用いることが多く、発振器における発
振周波数の変動等の不具合を招くことになる。
【0008】第2に、共振と***振におけるインピーダ
ンス、或いは、アドミッタンスの絶対値の比であるダイ
ナミックレンジが大きいということである。ダイナミッ
クレンジとは、図10(d)に示すように、縦軸をアド
ミッタンスの絶対値の常用対数表示とし、横軸を周波数
とした場合の共振周波数fr0と***振周波数fa0で
のlog|Y|の差で表される。ダイナミックレンジが
大きい振動子を用いて発振器を構成することで、安定し
た発振特性が得られる。ダイナミックレンジは、一般
に、性能指数Mが大きいほど大きくなり、また、M=Q
/γの関係がある。但し、γは容量比といい、ある共振
モードでの等価回路を考えた際の直列腕の容量をC1、
また、並列に加わる容量をC0とするとγ=C0/C1
の関係が成り立つ。また、γが十分大きい領域では、γ
≒(1/2)×fa/(fa−fr)なる関係が成り立
ち、(fa−fr)電気機械結合係数k2が大きいほど
大きくなることから、k2が大きいほどγは小さくな
る。但し、frは共振周波数で、faは***振周波数で
ある。従って、電気機械結合係数k2が大きいほど性能
指数Mは大きくなり、ダイナミックレンジが大きくとれ
ることになる。以上説明したように、安定した発振特性
が得られる振動子には、Qが高く、k2が大きいという
ことが要求される。
【0009】第3に、振動子を用いて電圧制御型発振器
を構成する場合、可変幅を大きくとれるようにするた
め、k2が大きいという特性が要求される。通常、振動
子は発振器内では誘導性の素子として用いられる、つま
り、使用周波数fはfr<f<faの範囲で用いられ
る。fa−frを大きくするにはk2が大きいという特
性が要求される。
【0010】次に、圧電周波数フィルタについて説明す
る。図13(a)は上面図、図13(b)は下面図、図
13(c)は図13(a)の直線ABにおける断面図で
ある。但し、フィルタの保持基板は省略している。保持
は通常、図9と同様にフィルタの端部において行う。7
01は圧電基板で、その上面には励振用電極703a、
703b、引き出し用電極705a、705bが設けら
れている。同様に、下面にも、励振用電極703c、7
03d、引き出し用電極705c、705dが設けられ
ている。704は圧電フィルタである。このようなフィ
ルタはLC回路を用いた多段フィルタが1枚の基板上で
実現できることから、モノリシック・クリスタル・フィ
ルタ(MCF)と呼ばれる。
【0011】図14にMCFの別の構成例を示す。80
1は圧電基板で、その上面には励振用電極803a、8
03b、引き出し用電極805a、805bが設けられ
ている。同様に、下面にも、励振用電極803c、引き
出し用電極805c、805dが設けられている。80
4は水晶フィルタである。水晶フィルタ804上の励振
用電極803aと803c、及び、803bと803c
で各々振動子を構成しており、また励振用電極803a
−803b間で弾性的に結合している。
【0012】図15、16を用いて、その共振モードに
ついて説明する。図15(a)は圧電フィルタ804の
断面図で励振用電極のみが記されている。図15(b)
は主共振モード(S0モード)における電極の横方向の
変位分布を示す図である。励振用電極間では2つのモー
ドが結合している。図15(c)は斜対称モードと呼ば
れる共振モードの変位分布であり、励振用電極の左右に
おいて、変位の形状が反転している。このような斜対称
モードと区別して、Sm(m:整数)モードを対称モー
ドと呼ぶ。図15(d)は3次の共振モード(対称モー
ド)の変位分布である。図16に周波数チャートを示
す。横軸、縦軸は振動子で説明したのと同様である。フ
ィルタでは、後述するが、S0モードとA0モードを利
用してフィルタ設計を行うため、スプリアス振動がのら
ないようにフィルタ設計を行うためには、破線ABの左
側のとなるように電極等を設計しなければならない。
【0013】図17(a)はこのような圧電フィルタの
等価回路であり、直列腕のインピーダンスZ1、Z2は
各々対称モード、斜対称モードに関係したインピーダン
スを示している。図17(b)のように、A0モードの
共振周波数とS0モードの***振周波数を一致させるこ
とによりフィルタ設計を行うと、S0モードの共振周波
数とA0モードの***振周波数の通過帯域を持つフィル
タ特性が得られる。但し、グラフの縦軸はインピーダン
スの虚部を表す。図13の圧電フィルタについても概略
同様のことが言える。
【0014】以上説明した圧電フィルタに要求される性
能は、第1に、周波数の温度安定性が高いと言うことで
ある。温度安定性が低いと、フィルタの通過帯域の周波
数が変化してしまい、周波数フィルタとしての性能を大
きく損なうことになる。第2に、電気機械結合係数k2
が大きいということである。フィルタの通過帯域の周波
数幅(通過帯域幅)はk2が大きいほど、大きくするこ
とが可能であり、通過帯域幅を自由に設計しようとする
とk2が大きくなければならない。第3に、Qが高いと
言うことである。Qが小さいとフィルタの挿入損失が大
きくなり、フィルタの後段で、電力増幅器が必要となる
などの不具合を生じる。但し、バルク波の素子の場合、
以上説明したフィルタにおけるk2、Q値等は、使用す
る圧電基板で振動子を構成したときの値を指すことが多
い。
【0015】以上説明したように、振動子、及びフィル
タには、温度安定性が高い、Qが高い、k2が大きいと
いった性能が要求される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来用
いられていた圧電材料を用いた場合、以下のような課題
がある。まず第1に水晶においては周波数の温度安定性
は高いが、電気機械結合係数k2が小さいという欠点が
ある。フィルタを例に取れば、近年、移動体通信等の無
線通信分野において、符号分割多重接続によるチャンネ
ル接続方式が多く取り入れられており、フィルタの広帯
域化が必須となっている。また、今後、他の接続方式に
おいても、データの伝送速度の高速化等により、広帯域
フィルタの重要性は増大することが考えられる。
【0017】第2に、ニオブ酸リチウムやタンタル酸リ
チウムにおいては、電気機械結合係数k2は大きいが、
周波数の温度安定性が良くなく、また、Qも小さいとい
う欠点がある。従って、温度により通過帯域の周波数変
動によりフィルタ特性が変化する。極端な場合には、温
度変化により、スプリアス振動が重畳すると、致命的な
フィルタ特性の悪化につながる。従って、エネルギー閉
じこめ量をあらかじめ低く設定しておかなければなら
ず、Qの劣化につながる。これは、振動子においても同
様である。また、同じ単結晶材料で、ランガサイトを用
いると、前記のニオブ酸リチウムやタンタル酸リチウム
に比べ、前記課題は改善できるが、十分とはいえない。
【0018】第3に、セラミック材料においては、周波
数の温度安定性がニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウ
ムよりも更に悪く、前記の課題が更にいっそう増大す
る。
【0019】以上の課題、例えば、フィルタにおける低
い温度安定性といった課題を解決する手段として、あら
かじめ温度による周波数偏差を見込んだ帯域を通過帯域
とするようフィルタを設計することが挙げられるが、こ
れは不要な信号を除去する能力を半減してしまうことに
なる、例えば、移動体通信用のフィルタの場合、隣接チ
ャンネルとの干渉を引き起こすといった新たな課題が発
生することになる。これを防ぐためには、隣接チャンネ
ルとの間隔を離したり、システムを制御したりしなけれ
ばならず、周波数の利用効率の低下やシステムの複雑化
を招き、本質的な改善策にはならない。
【0020】以上のように、温度安定性が高く、かつ、
電気機械結合係数k2が大きく、かつ、Qが大きい基板
材料の開発、或いは、素子の開発に対する要求が日増し
に大きくなってきている。
【0021】本発明は、上記課題を考慮し、温度安定性
が高く、かつ、電気機械結合係数k 2が大きく、かつ、
Qが大きい圧電複合基板、及び、圧電素子を提供するこ
とを目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】第1の本発明(請求項1
に対応)は、所定の切断角度で切断された少なくとも2
枚のランガサイト基板が、所定の角度で貼り合わされた
ことを特徴とする圧電複合基板である。
【0023】第2の本発明(請求項2に対応)は、第1
の本発明の圧電複合基板において、少なくとも2枚の前
記ランガサイト基板が、直接接合していることを特徴と
する圧電複合基板である。
【0024】第3の本発明(請求項3に対応)は、第1
または第2の本発明の圧電複合基板において、ランガサ
イト基板のx軸、つまり、電気軸を回転軸として、y
軸、つまり、機械軸をα度回転させて新たにy’軸と
し、同時にz軸、つまり、光学軸もα度回転させてz’
軸とした時、前記y’軸を法線方向とするように、切断
された基板をα°yカット基板とし、前記少なくとも2
枚のランガサイト基板のうちの、1つを第1のランガサ
イト基板とし、他の1つを第2のランガサイト基板とす
ると、前記第1のランガサイト基板がα1°yカット基
板であり、前記第2のランガサイト基板がα2°yカッ
ト基板であり、前記第1のランガサイト基板の切断角度
α1が、−5°>α1>−20°の条件を満たし、か
つ、前記第2のランガサイト基板の切断角度α2が、−
3°<α2<12°の条件を満たすように、前記第1の
ランガサイト基板と前記第2のランガサイト基板とが貼
り合わされていることを特徴とする圧電複合基板であ
る。
【0025】第4の本発明(請求項4に対応)は、所定
の切断角度で切断された少なくとも2枚のランガサイト
基板が、所定の角度で貼り合わされた圧電複合基板の上
面に設けられた少なくとも1つの励振用上面電極と、前
記圧電複合基板の下面に前記励振用上面電極と少なくと
もその一部が対向するように設けられた少なくとも1つ
の励振用下面電極とを備えたことを特徴とする圧電素子
である。
【0026】第5の本発明(請求項5に対応)は、第4
の本発明の圧電素子において、ランガサイト基板のx
軸、つまり、電気軸を回転軸として、y軸、つまり、機
械軸をα度回転させて新たにy’軸とし、同時にz軸、
つまり、光学軸もα度回転させてz’軸とした時、前記
y’軸を法線方向とするように、切断された基板をα°
yカット基板とし、前記少なくとも2枚のランガサイト
基板のうちの、1つを第1のランガサイト基板とし、他
の1つを第2のランガサイト基板とすると、前記第1の
ランガサイト基板がα1°yカット基板であり、前記第
2のランガサイト基板がα2°yカット基板であり、前
記第1のランガサイト基板の切断角度α1が、−5°>
α1>−20°の条件を満たし、かつ、前記第2のラン
ガサイト基板の切断角度α2が、−3°<α2<12°
の条件を満たすように、前記第1のランガサイト基板と
前記第2のランガサイト基板とが貼り合わされているこ
とを特徴とする圧電素子である。
【0027】第6の本発明(請求項6に対応)は、第4
または第5の本発明の圧電素子において、前記圧電素子
が周波数フィルタであることを特徴とする圧電素子であ
る。
【0028】第7の本発明(請求項7に対応)は、第4
または第5の本発明の圧電素子において、前記圧電素子
が振動子であることを特徴とする圧電素子である。
【0029】第8の本発明(請求項8に対応)は、所定
の切断角度で切断された少なくとも2枚のランガサイト
基板が、所定の角度で貼り合わされた圧電複合基板の上
面に設けられた少なくとも1つの励振用上面電極と、前
記圧電複合基板の下面に前記励振用上面電極と少なくと
もその一部が対向するように設けられた少なくとも1つ
の励振用下面電極とを有する振動子と、前記振動子を発
振させるための回路素子を少なくとも備えたことを特徴
とする圧電素子である。
【0030】第9の本発明(請求項9に対応)は、第8
の本発明の圧電素子において、前記振動子の発振周波数
が、電圧値により制御されることを特徴とする圧電素子
である。
【0031】第10の本発明(請求項10に対応)は、
第4或いは第8の本発明の圧電素子において、前記圧電
複合基板を構成する少なくとも2枚のランガサイト基板
が直接接合していることを特徴とする圧電素子である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態において、本発
明を更に具体的に説明する。
【0033】(実施の形態1)本発明の実施の形態1の
圧電素子について、図1、及び、図2を用いて説明す
る。図1は本発明の実施の形態1の圧電素子の斜視図で
あり、図2(a)は圧電素子の振動子部分のみの上面図
で、図2(b)は圧電素子の振動子部分のみの下面図で
ある。また、図2(c)は図2(a)の1点鎖線ABに
おける断面図である。本実施の形態の圧電素子は圧電振
動子である。
【0034】図1、及び、図2で、101は所定の切断
角度で切断された第1のランガサイト基板であり、10
2は所定の切断角度で切断された第2のランガサイト基
板である。103aは第1のランガサイト基板101上
に形成された励振用上面電極であり、103bは第2の
ランガサイト基板102上に形成された励振用下面電極
である。104はランガサイト振動子であり、106a
は保持基板107上に設けられた上面電極引き出し用保
持基板電極であり、105aは励振用上面電極103a
と上面電極引き出し用保持基板電極106aとを電気的
に接続するための引き出し用上面電極である。105
b、106bは各々引き出し用下面電極、下面電極引き
出し用保持基板電極であり、各々引き出し用上面電極1
05a、上面電極引き出し用保持基板電極106aと同
じ目的で設けられている。110は導電性ペーストであ
って、引き出し用上面電極105aと上面電極引き出し
用保持基板電極106aとを、及び、引き出し用下面電
極105bと下面電極引き出し用保持基板電極106b
とを、それぞれ電気的に接続し、かつ保持基板107に
ランガサイト振動子104を固定するために用いられて
いる。
【0035】次に、本実施の形態における圧電素子の製
造方法について説明する。
【0036】所定の切断角(後述)、及び所定の形状に
切り出された第1のランガサイト基板101、及び、第
2のランガサイト基板102を、重ね合わせ接着剤によ
り固定する。接着剤は、紫外線硬化の接着剤を用いた。
次に、第1のランガサイト基板101上に励振用上面電
極103a、及び引き出し用上面電極105aを、第2
のランガサイト基板102上に励振用下面電極103
b、及び引き出し用下面電極105bを、それぞれ真空
蒸着により設け、ランガサイト振動子104を作成す
る。次に、保持基板107上に上面電極引き出し用保持
基板電極106a、及び、下面電極引き出し用保持基板
電極106bを真空蒸着により設ける。そして、ランガ
サイト振動子104及び保持基板107を導電性接着剤
110により接着する。この時、導電性接着剤110に
より、引き出し用上面電極105a及び上面電極引き出
し用保持基板電極106aが、引き出し用下面電極10
5b及び下面電極引き出し用保持基板電極106bが、
それぞれ後処理により電気的に接続されるように接着は
行われる。次に、熱処理を行い、導電性接着剤110を
固化させ、かつ、電気的に前記の電極を接続する。
【0037】本実施の形態における圧電素子の特徴は、
所定の切断角度で切断された第1のランガサイト基板1
01と第2のランガサイト基板102が接着剤により接
着され、上下面に励振用電極が設けられ一つの振動子と
なっているということである。ここで、ランガサイト基
板の切断角度について図5を用いて説明する。通常、単
結晶ランガサイト基板は結晶軸はx軸(電気軸)、y軸
(機械軸)、z軸(光学軸)からなる。本実施の形態の
ランガサイト基板は、図5(a)に示すように、x軸を
回転軸としてy軸をα度回転させて新たにy’軸とし、
同時にz軸もα度回転させてz’軸とした時、y’軸を
法線方向とするように、切断された基板である。このよ
うな切断角度の基板をα°yカット基板という。
【0038】本実施の形態の圧電素子では、第1のラン
ガサイト基板101、及び第2のランガサイト基板10
2の切断角度α1、及び、α2を各々−5°>α1>−
20°、−3°<α2<12°の範囲内とすることで、
−20℃〜80℃の温度範囲において、周波数の変化率
の幅は100ppm以下となった。但し、周波数変化率
は室温での周波数を基準として算出した値である。ま
た、Q値は25000〜35000となった。第1の比
較例として、水晶振動子を試作したが、―20℃〜80
℃の温度範囲において、周波数の変化率の幅は約50p
pmとなった。また、Q値は40000〜50000と
なった。周波数温度安定性、及び、Q値とも水晶振動子
の方が優れているが、電気機械結合係数k2は水晶振動
子にくらべ、本実施の形態の圧電振動子では、3〜4倍
大きいため、結果として、性能指数Mは本実施の形態に
おける圧電振動子の方が大きい。周波数の安定度を前記
の値で許容する場合、性能指数Mが大きい方が発振器等
の素子を構成する際、設計が容易で、かつ、安定した発
振特性が得られる。次に、比較例の第2として、単板か
らなるランガサイト振動子を試作したが、―20℃〜8
0℃の温度範囲において、周波数の変化率は幅は約25
0ppm程度となった。また、Q値は30000〜40
000となった。この場合、性能指数Mは若干本実施の
形態の圧電振動子に比べ大きいが、周波数の温度安定性
が3倍以上悪い。
【0039】次に、本実施の形態における圧電素子の周
波数変化率の改善の原理について図8を用いて説明す
る。図8(a)は厚みすべり振動モードにおける切断角
αと共振周波数の1次の温度係数との関係を示した模式
図であり、図8(b)は厚みすべり振動モードにおける
切断角αと共振周波数の2次の温度係数との関係を示し
た模式図である。本実施の形態の圧電素子では、貼りあ
わせた基板の切断角度α1、及び、α2の一方を1次の
温度係数が小さく、かつ、2次の温度係数が正の領域に
ある角度とし、他の一方を1次の温度係数が小さく、か
つ、2次の温度係数が負の領域にある角度とすることに
より、周波数変化率の温度特性を改善している。
【0040】以上説明したように、本実施の形態におけ
る圧電素子により、Q値、及び、電気機械結合係数k2
がともに大きいことから、振動子の性能指数Mを大きく
することができ、かつ、周波数の温度安定性も高い圧電
振動子を構成できる。
【0041】(実施の形態2)実施の形態2の圧電素子
について説明する。本実施の形態の圧電素子は圧電発振
器である。
【0042】実施の形態1で説明した圧電振動子を用い
て、図3に示すようなコルピッツ型発振器を構成した。
使用温度、及び、電源電圧を意図的に変動させて、発振
の安定度を測定したが、実施の形態1で説明した比較例
1、及び、比較例2の振動子を用いた場合に比べ、劣悪
な条件下でも安定した発振特性が得られた。これは、本
実施の形態で用いた圧電振動子がQ値、k2ともに大き
く、かつ、周波数安定度も高いためである。
【0043】以上説明したように、本実施の形態におけ
る構成により、安定した発振特性を有した圧電発振器を
実現できる。また、振動子の特性自体が良く、回路等に
よる工夫を要しないため、発振器の低コスト化も実現で
きる。
【0044】(実施の形態3)実施の形態3の圧電素子
について説明する。本実施の形態の圧電素子は電圧制御
型の圧電発振器である。図4は、実施の形態1で説明し
た圧電振動子の振動子部分の等価回路を示す図である。
破線で囲まれた部分が振動子で、基本振動のみの等価回
路で表している。Lex、及び、Cvarは、振動子に
取り付けられた制御用のコイル、及び、コンデンサを示
す図である。実際の電圧制御型発振器では、図4で示し
た図の両端に、発振条件を満たすように増幅回路を取り
付ける。
【0045】実施の形態1で説明した比較例1の振動子
を用いた場合に比べ、広い周波数可変領域を得ることが
できた。また、実施の形態2と同様に、実施の形態1で
説明した比較例1、及び、比較例2の振動子を用いた場
合に比べ、劣悪な条件下でも安定した発振特性が得られ
た。
【0046】以上説明したように、本実施の形態におけ
る構成により、周波数の可変領域が広く、かつ安定した
発振特性を有した圧電発振器を実現できる。また、実施
の形態2と同様の理由により、低コスト化も実現でき
る。
【0047】(実施の形態4)本発明の実施の形態4の
圧電素子について、図6を用いて説明する。図6は本発
明の実施の形態4の圧電素子を示す図であり、図6
(a)は圧電素子の振動子部分のみの上面図であり、図
6(b)は圧電素子の振動子部分のみの下面図である。
また、図6(c)は図6(a)の1点鎖線ABにおける
断面図である。本実施の形態の圧電素子は圧電周波数フ
ィルタである。
【0048】図6で、201は所定の切断角度で切断さ
れた第1のランガサイト基板であり、202は所定の切
断角度で切断された第2のランガサイト基板である。2
03a、及び、203bは第1のランガサイト基板20
1上に形成された励振用上面電極であり、203cは第
2のランガサイト基板202上に形成された励振用下面
電極である。204はランガサイト周波数フィルタであ
る。また、図示していないが、実際は、実施の形態1と
同様に、以上説明した周波数フィルタ素子が保持基板上
に固定され、上下面から電極引き出しされて、圧電素子
が形成されている。
【0049】本実施の形態における圧電素子の構造、及
び、製造方法について説明する。実施の形態1同様、第
1のランガサイト基板201の切断角度α1を−5°>
α1>−20°とし、また、第2のランガサイト基板2
02の切断角度α2を−3°<α2<12°とし、第1
のランガサイト基板201と第2のランガサイト基板2
02とが実施の形態1と同じ形態で接着されている。製
造方法は、実施の形態1の圧電素子と概略同様の方法で
ある。
【0050】次に、本実施の形態における圧電素子の特
徴について説明する。
【0051】本実施の形態の周波数フィルタでは、例え
ば、図14の構造の水晶フィルタに比べ、3倍以上の周
波数帯域幅をとれる。100MHz〜200MHzの帯
域で使用する場合を考えると、周波数の温度安定性を考
慮しても、周波数の帯域幅を水晶フィルタに比べ、2倍
以上大きくできる。また、単板のランガサイト基板を用
いて図14の構造でフィルタを構成した場合でも、本実
施の形態のフィルタに比べ、周波数の温度安定性が劣る
ことから、帯域幅を1/2以下に設定しておく必要があ
る。また、ニオブ酸リチウム、及び、タンタル酸リチウ
ムを用いた場合では、更に、周波数の温度安定性が更に
劣ることから帯域幅は小さくなる。
【0052】以上説明した本実施の形態における圧電フ
ィルタにより、広帯域のフィルタを容易に実現すること
が可能となる。
【0053】(実施の形態5)本発明の実施の形態5の
圧電素子について、説明する。説明は図7を用いて行
う。本発明の実施の形態は実施の形態4で説明した圧電
素子を異なる電極構成で実現したもので、実質的な特
徴、効果は概略同じである。図7で、301は所定の切
断角度α1°で切断された第1のランガサイト基板であ
り、302は所定の切断角度α2°で切断された第2の
ランガサイト基板である。α1、α2は実施の形態4と
同様の範囲内で選択される。303a、及び、303b
は第1のランガサイト基板301上に形成された励振用
上面電極であり、303c、303dは第2のランガサ
イト基板302上に形成された励振用下面電極であり、
各々303a、303bに対応する。304はランガサ
イト周波数フィルタである。また、図示していないが、
実際は、実施の形態1と同様に、以上説明した周波数フ
ィルタ素子が保持基板上に固定され、上下面から電極引
き出しされて、圧電素子が形成されている。
【0054】本発明の実施の形態は、前記のように実施
の形態4と同じ特徴、効果をもつ。
【0055】(実施の形態6)本発明の実施の形態6の
圧電素子について、説明する。説明は図6を用いて行
う。
【0056】本実施の形態6の構造は第1のランガサイ
ト基板201、及び第2のランガサイト基板202が直
接接合により固着している点を除き、実施の形態4と同
様である。
【0057】ここで、直接接合について更に説明する。
直接接合は、例えば、以下のような工程で実現される。
【0058】(ステップa)基板の重ね合わせる面を鏡
面仕上げする。
【0059】(ステップb)基板を洗浄し、基板表面を
親水化処理する。すると、基板表面に水酸基が、付着さ
れる(図18(a))。
【0060】(ステップc)基板を重ね合わせる。する
と、一方の面の水酸基が他方の面の水酸基と水素結合す
る(図18(b))。
【0061】(ステップd)熱処理を行う。すると、水
分子が排出され、原子間接合が達成される(図18
(c))。
【0062】以上の工程で、基板は直接接合される。ま
た、直接接合の接合の形態には、概ね次の3種類が存在
する。
【0063】(イ)水素結合による固着状態 接合前の工程において意図的に基板表面に付着させた水
酸基、或いは、微量に残った水分子等の水素結合により
固着した接合状態である。
【0064】(ロ)原子間接合による固着状態 原子間接合による固着とは、基板表面を構成している原
子同士が、接着剤などの基板表面を構成する原子以外か
らなる中間接着層を介すことなく、直接に接合されてい
る状態を意味する。共有結合やイオン結合は原子間接合
である。
【0065】(ハ)水素結合及び、原子間接合の共存し
た固着状態 以上の接合状態は、主に、熱処理温度によって変わり、
高温で熱処理を施すことによって、接合形態は、(イ)
(ハ)(ロ)の順に変化していき、接合強度も順に大き
くなっていく。
【0066】このような直接接合は原子レベルで固着し
ているため、経年変化がほとんどない安定な接合を実現
することができる。
【0067】以上説明した本実施の形態における構造に
より、第1のランガサイト基板201と第2のランガサ
イト基板202の接合界面に接着剤等の中間接着層を介
さないことから、素子のQ値が大きくなり、圧電フィル
タの挿入損失が小さくなる。また、経年変化もなく、安
定した特性が持続できる。
【0068】(実施の形態7)本発明の実施の形態7の
圧電素子について、説明する。説明は図1を用いて行
う。本実施の形態7の構造は第1のランガサイト基板1
01、及び第2のランガサイト基板102が直接接合に
より固着している点を除き、実施の形態1と同様であ
る。
【0069】本実施の形態でも実施の形態6と同様に、
素子のQ値が大きくなり、性能指数Mは更に大きくな
る。また、経年もなく、安定した特性が持続できる。
【0070】(実施の形態8)本発明の実施の形態8の
圧電素子について説明する。本実施の形態の構造は、実
施の形態7で説明した圧電振動子を、実施の形態2、或
いは、実施の形態3で説明した圧電発振器や電圧制御型
の圧電発振器における圧電振動子として用いた構造であ
り、どちらで用いた場合でも、実施の形態2、或いは実
施の形態3で説明した圧電素子よりも安定した発振特性
が得られる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、温度安
定性が高く、かつ、電気機械結合係数k2が大きく、か
つ、Qが大きい圧電複合基板、及び、圧電素子を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における圧電素子を示す斜視図
【図2】実施の形態1における圧電素子を示す図
【図3】実施の形態2を説明するための図
【図4】実施の形態3を説明するための図
【図5】基板の切断角を説明するための図
【図6】実施の形態4における圧電素子を示す図
【図7】実施の形態5における圧電素子を示す図
【図8】周波数変化率の温度特性の改善原理を示す図
【図9】従来例の圧電振動子の説明図
【図10】従来例の圧電振動子の第1の特性図
【図11】従来例の圧電振動子の第2の特性図
【図12】従来例の圧電振動子の第3の特性図
【図13】従来例の圧電周波数フィルタの説明図
【図14】従来例の圧電周波数フィルタの第1の特性図
【図15】従来例の圧電周波数フィルタの第2の特性図
【図16】従来例の圧電周波数フィルタの第3の特性図
【図17】従来例の圧電周波数フィルタの第4の特性図
と説明図
【図18】直接接合の説明図
【符号の説明】
101:第1のランガサイト基板 102:第2のランガサイト基板 103a:励振用上面電極 103b:励振用下面電極 104:ランガサイト振動子 105a:引き出し用上面電極 105b:引き出し用下面電極 106a:上面電極引き出し用保持基板電極 106b:下面電極引き出し用保持基板電極 107:保持基板 110:導電性接着剤(導電性ペースト)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松 敦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 冨田 佳宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川▲さき▼ 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5J108 AA04 BB01 CC04 DD02 DD08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の切断角度で切断された少なくとも
    2枚のランガサイト基板が、所定の角度で貼り合わされ
    たことを特徴とする圧電複合基板。
  2. 【請求項2】 少なくとも2枚の前記ランガサイト基板
    は、直接接合していることを特徴とする請求項1記載の
    圧電複合基板。
  3. 【請求項3】 ランガサイト基板のx軸、つまり、電気
    軸を回転軸として、y軸、つまり、機械軸をα度回転さ
    せて新たにy’軸とし、同時にz軸、つまり、光学軸も
    α度回転させてz’軸とした時、前記y’軸を法線方向
    とするように、切断された基板をα°yカット基板と
    し、 前記少なくとも2枚のランガサイト基板のうちの、1つ
    を第1のランガサイト基板とし、他の1つを第2のラン
    ガサイト基板とすると、 前記第1のランガサイト基板がα1°yカット基板であ
    り、前記第2のランガサイト基板がα2°yカット基板
    であり、 前記第1のランガサイト基板の切断角度α1が、−5°
    >α1>−20°の条件を満たし、かつ、前記第2のラ
    ンガサイト基板の切断角度α2が、−3°<α2<12
    °の条件を満たすように、前記第1のランガサイト基板
    と前記第2のランガサイト基板とが貼り合わされている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の圧電複合基
    板。
  4. 【請求項4】 所定の切断角度で切断された少なくとも
    2枚のランガサイト基板が、所定の角度で貼り合わされ
    た圧電複合基板の上面に設けられた少なくとも1つの励
    振用上面電極と、前記圧電複合基板の下面に前記励振用
    上面電極と少なくともその一部が対向するように設けら
    れた少なくとも1つの励振用下面電極とを備えたことを
    特徴とする圧電素子。
  5. 【請求項5】 ランガサイト基板のx軸、つまり、電気
    軸を回転軸として、y軸、つまり、機械軸をα度回転さ
    せて新たにy’軸とし、同時にz軸、つまり、光学軸も
    α度回転させてz’軸とした時、前記y’軸を法線方向
    とするように、切断された基板をα°yカット基板と
    し、 前記少なくとも2枚のランガサイト基板のうちの、1つ
    を第1のランガサイト基板とし、他の1つを第2のラン
    ガサイト基板とすると、 前記第1のランガサイト基板がα1°yカット基板であ
    り、前記第2のランガサイト基板がα2°yカット基板
    であり、 前記第1のランガサイト基板の切断角度α1が、−5°
    >α1>−20°の条件を満たし、かつ、前記第2のラ
    ンガサイト基板の切断角度α2が、−3°<α2<12
    °の条件を満たすように、前記第1のランガサイト基板
    と前記第2のランガサイト基板とが貼り合わされている
    ことを特徴とする請求項4記載の圧電素子。
  6. 【請求項6】 前記圧電素子が周波数フィルタであるこ
    とを特徴とする請求項4または5記載の圧電素子。
  7. 【請求項7】 前記圧電素子が振動子であることを特徴
    とする請求項4または5記載の圧電素子。
  8. 【請求項8】 所定の切断角度で切断された少なくとも
    2枚のランガサイト基板が、所定の角度で貼り合わされ
    た圧電複合基板の上面に設けられた少なくとも1つの励
    振用上面電極と、前記圧電複合基板の下面に前記励振用
    上面電極と少なくともその一部が対向するように設けら
    れた少なくとも1つの励振用下面電極とを有する振動子
    と、前記振動子を発振させるための回路素子を少なくと
    も備えたことを特徴とする圧電素子。
  9. 【請求項9】 前記振動子の発振周波数は、電圧値によ
    り制御されることを特徴とする請求項8記載の圧電素
    子。
  10. 【請求項10】 前記圧電複合基板を構成する少なくと
    も2枚のランガサイト基板が直接接合していることを特
    徴とする請求項4、或いは、請求項8記載の圧電素子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005168066A (ja) * 2002-01-11 2005-06-23 Piedekku Gijutsu Kenkyusho:Kk 電子機器
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