JP2001084833A - 導電性樹脂組成物および電極形成用転写フィルム - Google Patents

導電性樹脂組成物および電極形成用転写フィルム

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JP2001084833A JP25643099A JP25643099A JP2001084833A JP 2001084833 A JP2001084833 A JP 2001084833A JP 25643099 A JP25643099 A JP 25643099A JP 25643099 A JP25643099 A JP 25643099A JP 2001084833 A JP2001084833 A JP 2001084833A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な外光反射防止効果を有し、良好な電極
パターンが形成可能である導電性樹脂組成物および電極
形成用転写フィルムを提供すること。 【解決手段】 (A)導電性粉末、(B)着色顔料およ
び(C)結着樹脂を含有することを特徴とする導電性樹
脂組成物と、当該導電性樹脂組成物からなる導電性樹脂
層が支持フィルム上に形成されていることを特徴とする
電極形成用転写フィルムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性樹脂組成物お
よび電極形成用転写フィルムに関し、さらに詳しくは、
プラズマディスプレイパネルのバス電極形成のために好
適に使用することができる導電性樹脂組成物および電極
形成用転写フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(PDP)
は、製造プロセスが容易であること、視野角が広いこ
と、自発光タイプで表示品位が高いことなどの理由か
ら、フラットパネル表示技術の中で注目されており、特
にカラープラズマディスプレイパネルは、20インチ以
上の大型表示デバイスとして、壁掛けテレビ等の用途で
主流になるものと期待されている。カラーPDPは、ガ
ス放電により発生する紫外線を蛍光体に照射することに
よってカラー表示が可能になる。そして、一般に、カラ
ーPDPにおいては、赤色発光用の蛍光体部位、緑色発
光用の蛍光体部位および青色発光用の蛍光体部位が基板
上に形成されることにより、各色の発光表示セルが全体
に均一に混在した状態に構成されている。具体的には、
ガラスなどからなる基板の表面に、バリアリブと称され
る絶縁性材料からなる隔壁が設けられており、この隔壁
によって多数の表示セルが区画され、当該表示セルの内
部がプラズマ作用空間になる。そして、このプラズマ作
用空間に蛍光体部位が設けられるとともに、この蛍光体
部位にプラズマを作用させる電極が設けられることによ
り、各々の表示セルを表示単位とするPDPが構成され
る。
【0003】図1は交流型のPDPの断面形状を示す模
式図である。同図において、1および2は対向配置され
たガラス基板、3は隔壁であり、ガラス基板1、ガラス
基板2および隔壁3によりセルが区画形成される。4は
ガラス基板1に固定された透明電極、5は透明電極の抵
抗を下げる目的で、透明電極上に形成されたバス電極、
6はガラス基板2に固定されたアドレス電極、7はセル
内に保持された蛍光体、8は透明電極4およびバス電極
5を被覆するようにガラス基板1の表面に形成された誘
電体層、9はアドレス電極6を被覆するようにガラス基
板2の表面に形成された誘電体層、10は例えば酸化マ
グネシウムよりなる保護膜である。なお、直流型のPD
Pにおいては、通常、電極端子(陽極端子)と電極リー
ド(陽極リード)との間に抵抗体を設ける。また、PD
Pのコントラストを向上させるために、赤色、緑色、青
色のカラーフィルターやブラックマトリックスを、上記
誘電体層8と保護膜10の間などに設ける場合もある。
このようなPDPにおけるバス電極は、通常金属により
構成されるが、金属光沢や白色を呈しているため、外光
反射により表示コントラストが低下するという問題があ
った。
【0004】そこで、バス電極を黒色化することによ
り、表示コントラストを高める工夫がなされている。特
に有効な手段として黒色導電層と主導電層から構成され
る積層電極が提案されており、銀と黒色顔料を含む黒色
導電層と、銀を含む主導電層の積層電極などが知られて
いる。また、特開平10−255670公報には黒色導
電層として、RuO2、ルテニウム系多酸化物、または
それらの混合物の少なくとも一種を含む導電層について
記載されているが、ルテニウム化合物は高価であり、表
示コントラストの向上に対して、安価でありかつ十分な
外光反射防止効果を有するバス電極は得られていなかっ
た。
【0005】一方、バス電極の製造方法としては、
(1)金属薄膜をスパッタや蒸着などで形成し、レジス
トを塗布、露光、現像後にエッチング液により金属薄膜
のパターンを形成するエッチング法、(2)非感光性の
導電性樹脂組成物を基板上にスクリーン印刷してパター
ンを得、これを焼成するスクリーン印刷法、(3)感光
性の導電性樹脂組成物の膜を基板上に形成し、この膜に
フォトマスクを介して紫外線を照射した上で現像するこ
とにより基板上にパターンを残存させ、これを焼成する
フォトリソグラフィー法などが知られている。
【0006】しかしながら、前記エッチング法では、大
型の真空設備が必要なこと、工程上のスループットが遅
いなどの問題がある。また、前記スクリーン印刷法で
は、パネルの大型化および高精細化に伴い、パターンの
位置精度の要求が非常に厳しくなり、通常の印刷では対
応できないという問題がある。さらに、前記フォトリソ
グラフィー法では、5μm以上の膜厚を有するパターン
を形成する際、導電性樹脂組成物の膜の深さ方向に対す
る感度が不十分であり、エッチング時に基板界面からパ
ターンが剥がれやすいという問題がある。
【0007】そこで、上記のようなエッチング法、スク
リーン印刷法およびフォトリソグラフィー法で見られる
問題を解決する手段として、本発明者らは、レジスト膜
と導電性樹脂層との積層膜を支持フィルム上に形成し、
支持フィルム上に形成された積層膜を基板上に転写し、
当該積層膜を構成するレジスト膜を露光処理してレジス
トパターンの潜像を形成し、当該レジスト膜を現像処理
してレジストパターンを顕在化させ、導電性樹脂層をエ
ッチング処理してレジストパターンに対応する導電性樹
脂層のパターンを形成し、当該パターンを焼成処理する
工程を含む方法により、前記基板の表面に電極を形成す
る工程を含む製造方法を提案している(特願平9−34
0514号、特願平10−98444、特願平10−1
10795号明細書参照)。
【0008】このような製造方法によれば、高精細パタ
ーンの形成が可能で表面の均一性に優れた電極を形成す
ることができ、また、導電性樹脂層が支持フィルム上に
形成されてなる複合フィルム(以下、「転写フィルム」
ともいう。)は、これをロール状に巻き取って保存する
ことができる点でも有利である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、十分
な外光反射防止効果を有し、良好な電極パターンが形成
可能である導電性樹脂組成物および電極形成用転写フィ
ルムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性樹脂組成
物は、(A)導電性粉末、(B)着色顔料および(C)
結着樹脂を含有することを特徴とする。本発明の電極形
成用転写フィルムは、本発明の導電性樹脂組成物からな
る導電性樹脂層が支持フィルム上に形成されていること
を特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の導電性樹脂組成物
について詳細に説明する。 (A)導電性粉末 本発明の組成物を構成する導電性粉末としては、Ag、
Au、Al、Ag−Pd合金などの金属粉末を挙げるこ
とができ、単独であるいは二種以上を混合して使用する
ことができる。これらの導電性粉末の中でも、大気中で
焼成した場合においても酸化による導電性の低下が生じ
ず、比較的安価なAgを用いることが特に好ましい。上
記導電性粉末の形状としては、粒状、球状、フレーク状
など特に限定されず、単独であるいは二種以上の形状の
導電性粉末を混合して使用することもできる。また、上
記導電性粉末の平均粒径としては、好ましくは0.01
〜10μm、より好ましくは0.05〜5μmであり、
異なる粒径を有する導電性粉末を混合して使用すること
もできる。導電性粉末の平均粒径が0.01μm未満の
場合は、導電性粉末の比表面積が大きくなることから導
電性樹脂組成物中で粒子の凝集が発生しやすくなり、安
定した分散状態を得るのが難しくなる。一方、導電性粉
末の平均粒径が10μm以上の場合は、高精細の電極パ
ターンを得るのが難しくなる。
【0012】(B)着色顔料 本発明の組成物を構成する着色顔料は、得られる電極の
外光反射を防止するために添加されるものであり、とし
ては、例えば、Co、Cr、Cu、Fe、Mn、Ni、
Ti、Znなどの金属およびその酸化物、複合酸化物、
炭化物、窒化物、硫化物、けい化物、ほう化物やカーボ
ンブラック、グラファイトなどの無機粉末を挙げること
ができ、単独であるいは二種以上を混合して使用するこ
とができる。この中で好ましい着色顔料としてはCo、
Cr、Cu、Fe、Mn、NiおよびTiの群から選ば
れた金属粉末、金属酸化物粉末および複合酸化物粉末
(例えば、Ni粉末、Co34粉末、Fe34粉末、C
u−Cr複合酸化物粉末、Cu−Fe−Mn複合酸化物
粉末、Cu−Cr−Mn複合酸化物粉末、Co−Fe−
Mn複合酸化物粉末など)が挙げられる。これらの着色
顔料を用いることにより、得られる導電性樹脂組成物
は、例えば、黒色、灰色等に着色された導電性樹脂組成
物となる。また、上記着色顔料の平均粒径としては、好
ましくは1μm以下、より好ましくは0.01〜0.5
μmである。着色顔料の平均粒径が1μmを越える導電
性樹脂組成物を用いた場合、十分な外光反射防止効果を
有する電極を得ることが困難となる。着色顔料の平均粒
径が0.01μm未満の場合は、着色顔料の比表面積が
大きくなることから導電性樹脂組成物中で粒子の凝集が
発生しやすくなり、安定した分散状態を得るのが難しく
なる。本発明の導電性樹脂組成物において、(B)着色
顔料と(A)導電性粉末との含有割合は、(A)導電性
粉末:(B)着色顔料の値が、好ましくは、75:25
〜25:75となる割合である。着色顔料が過小である
と、十分な外光反射防止効果を有する電極を得ることが
困難となる場合がある。また、過大であると、電極の導
電性が著しく低下する恐れがある。
【0013】(C)結着樹脂 本発明の導電性樹脂組成物に使用される結着樹脂として
は、種々の樹脂を用いることができるが、アルカリ可溶
性樹脂を30〜100重量%の割合で含有する樹脂を用
いることが好ましい。ここに、「アルカリ可溶性」と
は、アルカリ性のエッチング液によって溶解し、目的と
するエッチング処理が遂行される程度に溶解性を有する
性質をいう。かかるアルカリ可溶性樹脂の具体例として
は、例えば(メタ)アクリル系樹脂、ヒドロキシスチレ
ン樹脂、ノボラック樹脂、ポリエステル樹脂などを挙げ
ることができる。このようなアルカリ可溶性樹脂のう
ち、特に好ましいものとしては、下記のモノマー(イ)
とモノマー(ロ)との共重合体、モノマー(イ)、モノ
マー(ロ)およびモノマー(ハ)の共重合体などのアク
リル樹脂を挙げることができる。
【0014】モノマー(イ):アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、
シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、コハク酸モノ
(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)、ω−カルボ
キシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートな
どのカルボキシル基含有モノマー類;(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプ
ロピルなどの水酸基含有モノマー類;o−ヒドロキシス
チレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチ
レンなどのフェノール性水酸基含有モノマー類などに代
表されるアルカリ可溶性官能基含有モノマー類。 モノマー(ロ):(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸n−ラウリル、(メタ)アクリル酸
ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロ
ペンタニル(メタ)アクリレートなどのモノマー(イ)
以外の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−
メチルスチレンなどの芳香族ビニル系モノマー類;ブタ
ジエン、イソプレンなどの共役ジエン類などに代表され
るモノマー(イ)と共重合可能なモノマー類。 モノマー(ハ):ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル
酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メ
タ)アクリル酸ベンジル等のポリマー鎖の一方の末端
に、(メタ)アクリロイル基などの重合性不飽和基を有
するマクロモノマーなどに代表されるマクロモノマー
類:
【0015】本発明の組成物を構成するアルカリ可溶性
樹脂の分子量としては、GPCによるポリスチレン換算
の重量平均分子量(以下、単に「重量平均分子量(M
w)」ともいう)として、5,000〜5,000,0
00であることが好ましく、さらに好ましくは10,0
00〜300,000とされる。本発明の組成物は、
(C)結着樹脂を、(A)導電性粉末と(B)着色顔料
の合計100重量部に対して5〜100重量部の割合で
含有することが好ましい。結着樹脂の含有量が5重量部
未満の場合は、導電性樹脂組成物中で粒子の凝集が発生
しやすくなり、安定した分散状態を得るのが難しくなる
場合がある。特に、結着樹脂の含有量が5重量部未満の
本発明の導電性樹脂組成物を支持フィルム上に形成した
電極形成用転写フィルムにおいては、フィルムの可撓性
や転写性が著しく低下する場合がある。また、結着樹脂
の含有量が100重量部を越える場合には、電極の形成
工程中の焼成処理の工程でパターンの収縮が大きくなる
傾向にあり、パターンの変形が起こる恐れがある。
【0016】(D)低融点ガラスフリット 本発明の導電性樹脂組成物には、低融点ガラスフリット
が含有されていることが好ましい。当該低融点ガラスフ
リットの組成としては、例えば、(1)酸化鉛、酸化ホ
ウ素、酸化ケイ素系(PbO−B23−SiO2系)、
(2)酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニ
ウム系(PbO−B23−SiO2−Al23系)、
(3)酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(ZnO−
23−SiO2系)、(4)酸化亜鉛、酸化ホウ素、
酸化ケイ素、酸化アルミニウム系(ZnO−B23−S
iO2−Al23系)、(5)酸化鉛、酸化亜鉛、酸化
ホウ素、酸化ケイ素系(PbO−ZnO−B23−Si
2系)、(6)酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化
ケイ素、酸化アルミニウム系(PbO−ZnO−B23
−SiO2−Al23系)、(7)酸化ビスマス、酸化
ホウ素、酸化ケイ素系(Bi23−B23−SiO
2系)、(8)酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ
素、酸化アルミニウム系(Bi23−B23−SiO2
−Al23系)、(9)酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化
ホウ素、酸化ケイ素系(Bi23−ZnO−B 23−S
iO2系)、(10)酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化ホ
ウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム系(Bi23−Z
nO−B23−SiO2−Al23系)などを挙げるこ
とができる。これらの低融点ガラスフリットの中でも、
環境上の問題から、上記(3)、(4)、(7)、
(8)、(9)および(10)に記載の無鉛ガラスフリ
ットを用いることが好ましく、中でも、導電性樹脂組成
物の経時安定性の観点から、(7)、(8)、(9)お
よび(10)に記載の酸化ビスマスを主成分とする無鉛
ガラスフリットを用いることが特に好ましい。
【0017】上記低融点ガラスフリットの軟化点として
は、通常650℃以下であり、好ましくは、480〜6
00℃である。低融点ガラスフリットの軟化点が600
℃を越えると、焼成処理温度を高く設定する必要がある
ため、基板の変形が生じる恐れがある。特にソーダライ
ムガラス基板を用いる場合の低融点ガラスフリットの軟
化点は550℃以下であることが好ましい。また、低融
点ガラスフリットの軟化点が480℃未満の場合、導電
性粉末として用いるAgが黄色に変色しやすくなる傾向
にあり、十分な外光反射防止効果を有する電極を得るこ
とが困難となる恐れがある。また、上記低融点ガラスフ
リットの形状としては特に限定されず、平均粒径として
は、好ましくは0.1〜10μm、より好ましくは1〜
5μmである。低融点ガラスフリットの平均粒径が0.
1μm未満の場合は、低融点ガラスフリットの比表面積
が大きくなることから導電性樹脂組成物中で粒子の凝集
が発生しやすくなり、安定した分散状態を得るのが難し
くなるとともに導電性樹脂組成物の増粘やエッチング速
度の遅れ等の経時変化が生じやすい。一方、低融点ガラ
スフリットの平均粒径が10μm以上の場合は、高精細
の電極パターンを得るのが難しくなる。上記低融点ガラ
スフリットは、単独であるいは異なるガラスフリット組
成、異なる軟化点、異なる形状、異なる平均粒径を有す
る低融点ガラスフリットを2種以上組み合わせて使用す
ることができる。
【0018】本発明の組成物における低融点ガラスフリ
ットの含有量は、(A)導電性粉末と(B)着色顔料の
合計100重量部に対して、好ましくは30重量部以
下、特に好ましくは20重量部以下である。得られる本
発明の導電性樹脂組成物により作製した電極の基板に対
する密着性を損なわない限り、少ない方が好ましい。低
融点ガラスフリットが30重量部を越えると、十分な外
光反射防止効果と導電性とを両立する電極を得ることが
困難になるとともに、導電性樹脂組成物の保存安定性が
低下し、組成物の増粘やエッチング速度の遅れなどの経
時変化が生じる場合がある。
【0019】<溶剤>本発明の組成物には、通常、溶剤
が含有される。上記溶剤としては、(A)導電性粉末、
(B)着色顔料および(D)低融点ガラスフリットとの
親和性、並びに(C)結着樹脂の溶解性が良好で、導電
性樹脂組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥
されることによって容易に蒸発除去できるものであるこ
とが好ましい。かかる溶剤の具体例としては、ジエチル
ケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シク
ロヘキサノンなどのケトン類;n−ペンタノール、4−
メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジア
セトンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系アルコ
ール類;酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの飽和脂肪
族モノカルボン酸アルキルエステル類;乳酸エチル、乳
酸−n−ブチルなどの乳酸エステル類;メチルセロソル
ブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−
3−エトキシプロピオネートなどのエーテル系エステル
類などを例示することができ、これらは、単独でまたは
2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明
の組成物における溶剤の含有割合としては、良好な膜形
成性(流動性または可塑性)が得られる範囲内において
適宜選択することができるが、通常、(A)導電性粉末
と(B)着色顔料の合計100重量部に対して、1〜1
0,000重量部であり、好ましくは10〜1,000
重量部とされる。
【0020】本発明の導電性樹脂組成物には、上記の成
分のほかに、可塑剤、現像促進剤、接着助剤、保存安定
剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、分散剤、架橋
剤、光重合開始剤、光酸発生剤、熱重合開始剤、熱酸発
生剤などの各種添加剤が任意成分として含有されていて
もよい。特に、後述する本発明の電極形成用転写フィル
ムを形成するための導電性樹脂組成物には、フィルムの
可撓性や転写性を良好に保持するために、通常、可塑剤
が用いられる。本発明の導電性樹脂組成物に使用される
可塑剤としては、種々の化合物を用いることができ、ジ
ブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジ−2−
エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルア
ゼレート、ジブチルセバケート、ジブチルジグリコール
アジペート、プロピレングリコールモノラウレート、プ
ロピレングリコールモノオレート、ジ−2−エチルヘキ
シルフタレートなどの化合物や、エチレングリコール、
プロピレングリコールなどのアルキレングリコールのジ
(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコー
ルのジ(メタ)アクリレート類;グリセリン、1,2,
4−ブタントリオール、トリメチロールアルカン、テト
ラメチロールアルカン、ペンタエリスリトール、ジペン
タエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールのポ
リ(メタ)アクリレート類やそれらのジカルボン酸変成
物;3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコ
ール付加物のポリ(メタ)アクリレート類などの分子中
に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する
(メタ)アクリレート化合物が用いられる。可塑剤の含
有量としては、(A)導電性粉末と(B)着色顔料の合
計100重量部に対して0.5〜100重量部の割合で
含有することが好ましく、さらに好ましくは1〜50重
量部である。
【0021】本発明の導電性樹脂組成物は、上記(A)
導電性粉末、(B)着色顔料、(C)結着樹脂、(D)
低融点ガラスフリットおよび必要に応じて上記任意成分
を、ロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボールミ
ル、ビーズミルなどの混練機を用いて混練することによ
り調製することができる。上記のようにして調製される
本発明の組成物は、塗布に適した流動性を有するペース
ト状の組成物であり、その粘度は、通常100〜10
0,000cpとされ、好ましくは500〜10,00
0cpとされる。本発明の導電性樹脂組成物は、支持フ
ィルム上に導電性樹脂層を形成して転写フィルムを製造
する際に特に好適に使用することができるが、これらの
用途に限定されるものではなく、従来において公知の導
電性樹脂層の形成方法、すなわち、スクリーン印刷法な
どによって当該組成物をガラス基板の表面に直接塗布
し、塗膜を乾燥することにより導電性樹脂層を形成する
方法にも好適に使用することができる。
【0022】<電極形成用転写フィルム>本発明の電極
形成用転写フィルムは、支持フィルムと、少なくともこ
の支持フィルム上に形成された導電性樹脂層とにより構
成され、ドライフィルム法によるバス電極の形成工程に
使用される複合材料である。本発明の転写フィルムを構
成する支持フィルムは、耐熱性および耐溶剤性を有する
とともに可撓性を有する樹脂フィルムであることが好ま
しい。支持フィルムが可撓性を有することにより、ロー
ルコーター、ブレードコーター、スリットコーターなど
によって本発明の組成物を塗布することができ、導電性
樹脂層をロール状に巻回した状態で保存し、供給するこ
とができる。支持フィルムを形成する樹脂としては、例
えばポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミ
ド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリフロ
ロエチレンなどの含フッ素樹脂、ナイロン、セルロース
などを挙げることができる。支持フィルムの厚さとして
は、例えば20〜100μmとされる。なお、上記支持
フィルムの表面には離型処理が施されていることが好ま
しい。これにより、基板への転写工程において、支持フ
ィルムの剥離操作を容易に行うことができる。
【0023】本発明の転写フィルムを構成する導電性樹
脂層は、本発明の導電性樹脂組成物を上記支持フィルム
上に塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部または全部を除
去することにより形成することができる。本発明の導電
性樹脂組成物を支持フィルム上に塗布する方法として
は、膜厚の均一性に優れた膜厚の大きい(例えば1μm
以上)塗膜を効率よく形成することができるものである
ことが好ましく、具体的には、ロールコーターによる塗
布方法、ブレードコーターによる塗布方法、スリットコ
ーターによる塗布方法、カーテンコーターによる塗布方
法、ワイヤーコーターによる塗布方法、グラビアコータ
ーによる塗布方法などを好ましいものとして挙げること
ができる。塗膜の乾燥条件としては、50〜150℃で
0.5〜30分間程度とされ、乾燥後における溶剤の残
存割合(導電性樹脂層中の含有率)は、通常、2重量%
以下とされる。上記のようにして支持フィルム上に形成
される導電性樹脂層の膜厚としては、本発明の転写フィ
ルムにより作製した電極の外光反射防止効果が失われな
い限り薄い方が好ましく、通常20μm以下、特に好ま
しくは10μm以下とされる。
【0024】また、本発明の転写フィルムには、導電性
樹脂層の表面に保護フィルム層が設けられてもよい。こ
のような保護フィルム層としては、ポリエチレンテレフ
タレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリビニル
アルコール系フィルムなどを挙げることができる。
【0025】本発明の電極形成用転写フィルムは、支持
フィルム上にレジスト層が形成された上に、本発明の導
電性樹脂組成物から得られる導電性樹脂層が積層形成さ
れたものであってもよい。基板に当該積層膜を転写する
ことにより、導電性樹脂層上にレジスト層が形成された
積層膜を得ることができる。また、本発明の電極形成用
転写フィルムは、支持フィルム上に、着色顔料を含まな
い導電性樹脂層(以下、「主導電性樹脂層」ともいう)
が形成された上に、本発明の導電性樹脂組成物から得ら
れる導電性樹脂層(以下、「着色導電性樹脂層」ともい
う)が積層形成されたものであってもよい。当該積層膜
を用いると、着色導電性樹脂層と主導電樹脂層から構成
される積層電極を形成することができ、外光反射が低減
し、良好な導電性を有する電極の形成が可能となる。上
記主導電性樹脂層は、例えば本発明の導電性樹脂組成物
から着色顔料を除いた組成物から得られる。さらに、本
発明の電極形成用転写フィルムは、支持フィルム上にレ
ジスト層が形成された上に、上記主導電性樹脂層、着色
導電性樹脂層が順に積層形成されたものであってもよ
い。基板に当該積層膜を転写することにより、着色導電
性樹脂層上に主導電性樹脂層が形成され、さらにその上
にレジスト層が形成された、積層膜を得ることができ
る。
【0026】レジスト層を形成するために使用するレジ
スト組成物としては、アルカリ現像型感放射線性レジス
ト組成物、有機溶剤現像型感放射線性レジスト組成物、
水性現像型感放射線性レジスト組成物などを例示するこ
とができるが、好ましくはアルカリ現像型感放射線性レ
ジスト組成物が用いられる。本発明でいう「放射線」と
は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線などを
含むものである。アルカリ現像型感放射線性レジスト組
成物は、アルカリ可溶性樹脂と感放射線性成分を必須成
分として含有してなる。アルカリ現像型感放射線性レジ
スト組成物を構成するアルカリ可溶性樹脂としては、導
電性樹脂組成物を構成するものとして例示したアルカリ
可溶性樹脂を挙げることができる。アルカリ現像型感放
射線性レジスト組成物を構成する感放射線性成分として
は、例えば、(イ)反応性モノマーと光重合開始剤との
組み合わせ、(ロ)メラミン樹脂と放射線照射により酸
を形成する光酸発生剤との組み合わせなどを好ましいも
のとして例示することができ、上記(イ)の組み合わせ
のうち、(メタ)アクリレート化合物と光重合開始剤と
の組み合わせが特に好ましい。
【0027】感放射線性成分を構成する(メタ)アクリ
レート化合物の具体例としては、エチレングリコール、
プロピレングリコールなどのアルキレングリコールのジ
(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコー
ルのジ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキシポリ
ブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端
ヒドロキシポリカプロラクトンなどの両末端ヒドロキシ
ル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;グリセリン、
1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールアルカ
ン、テトラメチロールアルカン、ジペンタエリスリトー
ルなどの3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アク
リレート類;3価以上の多価アルコールのポリアルキレ
ングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレート類;
1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジ
オール類などの環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレ
ート類;ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ
(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレー
ト、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹
脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリ
レート等のオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙げる
ことができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わ
せて使用することができる。
【0028】また、感放射線性成分を構成する光重合開
始剤の具体例としては、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾ
フェノン、カンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−〔4’−
(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プ
ロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなど
のカルボニル化合物;アゾイソブチロニトリル、4−ア
ジドベンズアルデヒドなどのアゾ化合物あるいはアジド
化合物;メルカプタンジスルフィドなどの有機硫黄化合
物;ベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパ
ーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド、
クメンハイドロパーオキシド、パラメタンハイドロパー
オキシドなどの有機パーオキシド;1,3−ビス(トリ
クロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−1,
3,5−トリアジン、2−〔2−(2−フラニル)エチ
レニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,
3,5−トリアジンなどのトリハロメタン類;2,2’
−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テ
トラフェニル1,2’−ビイミダゾールなどのイミダゾ
ール二量体などを挙げることができ、これらは単独でま
たは2種以上を組み合わせて使用することができる。こ
のアルカリ現像型感放射線性レジスト組成物における感
放射線性成分の含有割合としては、アルカリ可溶性樹脂
100重量部当たり、通常1〜300重量部とされ、好
ましくは10〜200重量部である。
【0029】また、アルカリ現像型感放射線性レジスト
組成物については、良好な膜形成性付与するために、適
宜有機溶剤が含有される。かかる有機溶剤としては、本
発明の導電性樹脂組成物を構成するものとして例示した
溶剤を挙げることができる。
【0030】<電極の形成方法>本発明の電極形成用転
写フィルムを用いた好ましい電極の形成方法において
は、〔1〕着色導電性樹脂層の転写工程、〔2〕主導電
性樹脂層の形成工程、〔3〕レジスト膜の形成工程、
〔4〕レジスト膜の露光工程、〔5〕レジスト膜の現像
工程、〔6〕導電性樹脂層のエッチング工程、〔7〕パ
ターンの焼成工程 により、電極を形成する。なお、
〔2〕主導電性樹脂層の形成を行わず、着色導電性樹脂
層(本発明の導電性樹脂組成物からなる導電性樹脂層)
のみから電極を形成することもできる。 〔1〕着色導電性樹脂層の転写工程 着色導電性樹脂層は、本発明の導電性樹脂組成物からな
る本発明の電極形成用転写フィルムを使用し、当該転写
フィルムを構成する着色導電性樹脂層を基板上に転写し
て形成される。転写工程の一例を示せば以下のとおりで
ある。必要に応じて使用される転写フィルムの保護フィ
ルム層を剥離した後、基板上に、着色導電性樹脂層の表
面が当接されるように転写フィルムを重ね合わせ、この
転写フィルムを加熱ローラなどにより熱圧着した後、着
色導電性樹脂層から支持フィルムを剥離除去する。これ
により、基板上に着色導電性樹脂層が転写されて密着し
た状態となる。ここで、転写条件としては、例えば、加
熱ローラの表面温度が20〜140℃、加熱ローラによ
るロール圧が1〜5kg/cm2 、加熱ローラの移動速
度が0.1〜10.0m/分を示すことができる。ま
た、基板は予熱されていてもよく、予熱温度としては例
えば40〜100℃とすることができる。
【0031】〔2〕主導電性樹脂層の形成工程 この工程は必要に応じて行われ、転写された着色導電性
樹脂層の表面に主導電性樹脂層を形成する。主導電性樹
脂層は、スクリーン印刷法、ロール塗布法、回転塗布
法、流延塗布法など種々の方法によって主導電性樹脂組
成物を塗布した後、塗膜を乾燥することにより形成する
ことができる。また、支持フィルム上に形成された主導
電性樹脂層を着色導電性樹脂層の表面に転写することに
よって形成してもよく、前述したように、着色導電性樹
脂層と主導電性樹脂層の積層膜を有する転写フィルムを
用いて、一括転写を行ってもよい。このような形成方法
によれば、工程の簡略化を図ることができるとともに、
形成される電極の膜厚均一性を図ることができる。主導
電性樹脂層の膜厚としては、通常、5〜50μm、好ま
しくは10〜40μmである。 〔3〕レジスト膜の形成工程 この工程においては、着色導電性樹脂層上に形成された
主導電性樹脂層の表面にレジスト膜を形成する。また、
着色導電性樹脂層のみから電極を形成する場合には、着
色導電性樹脂層の表面にレジスト膜を形成する。レジス
ト膜は、スクリーン印刷法、ロール塗布法、回転塗布
法、流延塗布法など種々の方法によって前述したレジス
ト組成物を塗布した後、塗膜を乾燥することにより形成
することができる。また、支持フィルム上に形成された
レジスト膜を導電性樹脂層の表面に転写することによっ
て形成してもよく、前述したように、レジスト層および
着色導電性樹脂層の積層膜を有する転写フィルム、もし
くは、レジスト層、主導電性樹脂層および着色導電性樹
脂層の積層膜を有する転写フィルムを用いて一括転写を
行ってもよい。このような形成方法によれば、工程の簡
略化を図ることができるとともに、形成される電極の膜
厚均一性を図ることができる。レジスト膜の膜厚として
は、通常、0.5〜30μm、好ましくは1〜20μm
である。
【0032】〔4〕レジスト膜の露光工程 この工程においては、レジスト膜の表面に、露光用マス
クを介して、紫外線などの放射線を選択的照射(露光)
して、レジストパターンの潜像を形成する。ここに、放
射線照射装置としては、前記フォトリソグラフィー法で
使用されている紫外線照射装置、半導体および液晶表示
装置を製造する際に使用されている露光装置など特に限
定されるものではない。
【0033】〔5〕レジスト膜の現像工程 この工程においては、露光されたレジスト膜を現像処理
することにより、レジストパターン(潜像)を顕在化さ
せる。レジスト膜の現像工程で使用される現像液として
は、レジスト膜(レジスト組成物)の種類に応じて適宜
選択することができる。具体的には、アルカリ現像型感
放射線性レジスト組成物によるレジスト膜にはアルカリ
現像液を使用することができる。アルカリ現像液の有効
成分としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水
素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素
二ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水
素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、ケイ酸リチウ
ム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、
ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニアなどの
無機アルカリ性化合物;テトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒ
ドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリ
メチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロ
ピルアミン、エタノールアミンなどの有機アルカリ性化
合物などを挙げることができる。レジスト膜の現像工程
で使用されるアルカリ現像液は、前記アルカリ性化合物
の1種または2種以上を水などに溶解させることにより
調製することができる。ここに、アルカリ性現像液にお
けるアルカリ性化合物の濃度は、通常0.001〜10
重量%とされ、好ましくは0.01〜5重量%とされ
る。なお、アルカリ現像液による現像処理がなされた後
は、通常、水洗処理が施される。ここに、現像処理条件
としては、レジスト膜の種類などに応じて、現像液の種
類・組成・濃度、現像時間、現像温度、現像方法(例え
ば浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル
法)、現像装置などを適宜選択することができる。この
現像工程により、レジスト残留部と、レジスト除去部と
から構成されるレジストパターン(露光用マスクに対応
するパターン)が形成される。このレジストパターン
は、次工程(エッチング工程)におけるエッチングマス
クとして作用するものであり、レジスト残留部の構成材
料は、導電性樹脂層および導電性樹脂層の構成材料より
もエッチング液に対する溶解速度が小さいことが必要で
ある。
【0034】〔6〕導電性樹脂層のエッチング工程 この工程においては、導電性樹脂層(主導電性樹脂層お
よび着色導電性樹脂層、または着色導電性樹脂層のみ)
をエッチング処理し、レジストパターンに対応する導電
性樹脂層のパターンを形成する。すなわち、導電性樹脂
層のうち、レジストパターンのレジスト除去部に対応す
る部分がエッチング液に溶解されて選択的に除去され
る。そして、エッチング処理を継続すると、導電性樹脂
層におけるレジスト除去部に対応する部分で、基板表面
が露出する。導電性樹脂層のエッチング工程で使用され
るエッチング液としては、アルカリ性溶液であることが
好ましい。これにより、導電性樹脂層に含有されるアル
カリ可溶性樹脂を容易に溶解除去することができる。な
お、導電性樹脂層に含有される無機粉体は、アルカリ可
溶性樹脂により均一に分散されているため、アルカリ性
溶液でバインダーであるアルカリ可溶性樹脂を溶解さ
せ、洗浄することにより、無機粉体も同時に除去され
る。ここに、エッチング液として使用されるアルカリ性
溶液としては、現像液と同一組成の溶液であることがさ
らに好ましい。エッチング液が、現像工程で使用するア
ルカリ現像液と同一の溶液であることにより、現像工程
と、エッチング工程とを連続的に実施することが可能と
なり、工程の簡略化を図ることができる。なお、アルカ
リ性溶液によるエッチング処理がなされた後は、通常、
水洗処理が施される。また、必要に応じてエッチング処
理後に導電性樹脂層パターン側面および基板露出部に残
存する不要分を擦り取る工程を含んでもよい。ここに、
エッチング処理条件としては、導電性樹脂層の種類など
に応じて、エッチング液の種類・組成・濃度、処理時
間、処理温度、処理方法(例えば浸漬法、揺動法、シャ
ワー法、スプレー法、パドル法)、処理装置などを適宜
選択することができる。ここに、レジストパターンを構
成するレジスト残留部は、エッチング処理の際に徐々に
溶解され、導電性樹脂層パターンが形成された段階(エ
ッチング処理の終了時)で完全に除去されるものである
ことが好ましい。なお、エッチング処理後にレジスト残
留部の一部または全部が残留していても、当該レジスト
残留部は、次の焼成工程で除去される。
【0035】〔6〕パターンの焼成工程 この工程においては、導電性樹脂層のパターンを焼成処
理して、電極を形成する。これにより、樹脂層残留部中
の有機物質が焼失して、基板の表面に導電層パターン
(主導電層および着色導電層の積層パターン、または、
着色導電層パターン)が形成されてなる電極を得ること
ができる。ここに、焼成処理の温度としては、樹脂層残
留部中の有機物質が焼失される温度であることが必要で
あり、通常、大気中、400〜600℃とされる。ま
た、焼成時間は、通常10〜90分間とされる。本発明
の着色導電性樹脂組成物を焼成処理して得られる着色導
電層の電気抵抗値としては、1×10-4〜1×10-1Ω
・cmであることが好ましい。電気抵抗値が1×10-4
Ω・cm未満の場合は十分な外光反射防止効果を有する
電極を得ることが困難となる。一方、電気抵抗値が1×
10-1Ω・cmを越える場合はITOや酸化錫などの透
明電極との導通がとれなくなる恐れがある。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。な
お、以下において「部」は「重量部」を示す。また、重
量平均分子量(Mw)は、東ソー株式会社製ゲルパーミ
ィエーションクロマトグラフィー(GPC)(商品名H
LC−802A)により測定したポリスチレン換算の平
均分子量である。
【0037】<実施例1> (1)着色導電性樹脂組成物の調製:(A)導電性粉末
として、平均粒径1μmのAg粉末(粒状)50部、
(B)着色顔料として、平均粒径0.2μmのNi粉末
(球状)50部、(C)結着樹脂として、メタクリル酸
n−ラウリル/メタクリル酸n−ブチル/メタクリル酸
=40/40/20(重量%)共重合体(Mw=10
0,000)30部、(D)低融点ガラスフリットとし
て、平均粒径3μmのBi23−ZnO−B23−Si
2−Al23系ガラスフリット(不定形、軟化点52
0℃)5部、その他任意成分として、ステアリン酸3
部、プロピレングリコールモノオレート5部、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート10部および溶剤と
してプロピレングリコールモノメチルエーテル100部
をビーズミルで混練りした後、ステンレスメッシュ(2
00メッシュ、25μm径)でフィルタリングすること
により、本発明の導電性樹脂組成物(着色導電性樹脂組
成物)を調製した。
【0038】(2)転写フィルムの製造:下記(イ)の
操作により、着色導電性樹脂層が支持フィルム上に形成
されてなる転写フィルムを作製した。(イ)着色導電性
樹脂組成物を予め離型処理した膜厚38μmのPETフ
ィルムよりなる支持フィルム上にブレードコーターを用
いて塗布し、塗膜を100℃で3分間乾燥して溶剤を完
全に除去し、厚さ10μmの着色導電性樹脂層を支持フ
ィルム上に形成した。
【0039】(3)着色導電性樹脂層の転写工程:ガラ
ス基板の表面に、着色導電性樹脂層の表面が当接される
よう転写フィルムを重ね合わせ、この転写フィルムを加
熱ローラにより熱圧着した。ここで、圧着条件として
は、加熱ローラの表面温度を120℃、ロール圧を2.
5kg/cm、加熱ローラの移動速度を0.5m/分と
した。熱圧着処理の終了後、着色導電性樹脂層から支持
フィルムを剥離除去した。これにより、ガラス基板の表
面に着色導電性樹脂層が転写されて密着した状態となっ
た。
【0040】(4)着色導電性樹脂層の焼成工程:着色
導電性樹脂層が形成されたガラス基板を焼成炉内で大気
中、600℃の温度雰囲気下で10分間にわたり焼成処
理を行った。これにより、ガラス基板の表面に膜厚約5
μmの着色導電層が形成された。
【0041】(5)着色導電層の評価:得られた着色導
電層について、目視による色評価、光学濃度計Macb
eth(TR927)による反射濃度評価、4探針法に
よる電気抵抗値測定を行った。これらの評価結果を表1
に示す。
【0042】<実施例2>(B)着色顔料として、平均
粒径0.6μmのCu−Cr−Mn複合酸化物粉末(球
状)50部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、
本発明の導電性樹脂組成物(着色導電性樹脂組成物)を
調製し、当該組成物を使用して転写フィルムを製造し、
当該転写フィルムを使用して着色導電層を形成し、評価
を行った。評価結果を表1に示す。
【0043】<実施例3>(B)着色顔料として、平均
粒径0.3μmのCu−Cr−Mn複合酸化物粉末(球
状)50部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、
本発明の導電性樹脂組成物(着色導電性樹脂組成物)を
調製し、当該組成物を使用して転写フィルムを製造し、
当該転写フィルムを使用して着色導電層を形成し、評価
を行った。評価結果を表1に示す。
【0044】<実施例4>(A)導電性粉末として、平
均粒径1μmのAg粉末(粒状)70部、(B)着色顔
料として、平均粒径0.3μmのCu−Cr−Mn複合
酸化物粉末(球状)30部を用いたこと以外は実施例1
と同様にして、本発明の導電性樹脂組成物(着色導電性
樹脂組成物)を調製し、当該組成物を使用して転写フィ
ルムを製造し、当該転写フィルムを使用して着色導電層
を形成し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0045】<実施例5>(A)導電性粉末として、平
均粒径1μmのAg粉末(粒状)70部、(B)着色顔
料として、平均粒径0.1μmのCu−Fe−Mn複合
酸化物粉末(球状)30部を用いたこと以外は実施例1
と同様にして、本発明の導電性樹脂組成物(着色導電性
樹脂組成物)を調製し、当該組成物を使用して転写フィ
ルムを製造し、当該転写フィルムを使用して着色導電層
を形成し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0046】<実施例6> (1)アルカリ現像型感放射線性レジスト組成物の調
製:アルカリ可溶性樹脂としてメタクリル酸n−ブチル
/メタクリル酸=70/30(重量%)共重合体(Mw
=60,000)60部、多官能性モノマー(感放射線
性成分)としてペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト40部、光重合開始剤(感放射線性成分)として2−
ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリ
ノフェニル)−ブタン−1−オン5部および溶剤として
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1
00部を混練りすることにより、アルカリ現像型感放射
線性レジスト組成物(以下、「レジスト組成物」とい
う。)を調製した。
【0047】(2)転写フィルムの作製:下記(イ)お
よび(ロ)の操作により、レジスト膜および着色導電性
樹脂層を有する積層膜が支持フィルム上に形成されてな
る本発明の転写フィルムを作製した。 (イ)(1)で調製したレジスト組成物を膜厚38μm
のPETフィルムよりなる支持フィルム上にブレードコ
ーターを用いて塗布し、塗膜を100℃で3分間乾燥し
て溶剤を完全に除去し、厚さ5μmのレジスト膜を支持
フィルム上に形成した。 (ロ)実施例1(2)で作製した着色導電性樹脂層が支
持フィルム上に形成されてなる転写フィルムの着色導電
性樹脂層表面と(イ)で作製した支持フィルム上のレジ
スト膜表面とが当接されるように重ね合わせ、加熱ロー
ラにより熱圧着し、レジスト膜および着色導電性樹脂層
を有する積層膜が支持フィルム上に形成されてなる転写
フィルムを作製した。
【0048】(3)積層膜の転写工程:(2)で作製し
た転写フィルムの着色導電性樹脂層側の支持フィルムを
剥離した後、ガラス基板の表面に、着色導電性樹脂層の
表面が当接されるよう転写フィルムを重ね合わせ、この
転写フィルムを加熱ローラに熱圧着した。ここで、圧着
条件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロー
ル圧を2.5kg/cm、加熱ローラの移動速度を0.
5m/分とした。これにより、ガラス基板の表面に転写
フィルムが転写されて密着した状態となった。
【0049】(4)レジスト膜の露光工程・現像工程:
上記(3)においてガラス基板上に形成された転写膜中
のレジスト膜に対して、支持フィルム上より露光用マス
ク(50μm幅のストライプパターン)を介して、超高
圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を2
00mJ/cm 2照射した。レジスト膜上の支持フィル
ムを剥離し、次いで、露光処理されたレジスト膜に対し
て、0.1重量%の水酸化カリウム水溶液(30℃)を
現像液とするシャワー法によるレジスト膜の現像処理を
20秒間行った。これにより、紫外線が照射されていな
い未硬化のレジストを除去し、レジストパターンを形成
した。
【0050】(5)着色導電性樹脂層のエッチング工
程:上記の工程に連続して、0.1重量%の水酸化カリ
ウム水溶液(30℃)をエッチング液とするシャワー法
による着色導電性樹脂層のエッチング処理を40秒間行
った。次いで、超純水による水洗処理および乾燥処理を
行った。これにより、着色導電性樹脂層残留部と、着色
導電性樹脂層除去部とから構成される着色導電性樹脂層
パターンを形成した。
【0051】(6)着色導電性樹脂層パターンの焼成工
程:着色導電性樹脂層のパターンが形成されたガラス基
板を焼成炉内で600℃の温度雰囲気下で10分間にわ
たり焼成処理を行った。これにより、ガラス基板の表面
に膜厚約5μmの着色導電層パターン(電極パターン)
が形成された。
【0052】(7)電極パターンの評価:得られた電極
パターンの断面形状を走査型電子顕微鏡により観察し、
当該断面形状の底面とトップ面の幅を測定したところ、
底面の幅が50μm±2μm、トップ面の幅が45μm
±2μmであり、寸法精度のきわめて高いものであっ
た。
【0053】<実施例7> (1)主導電性樹脂組成物の調製 (A)導電性粉末として、平均粒径1μmのAg粉末
(粒状)100部を用い、(B)着色顔料を用いなかっ
たこと以外は実施例1と同様にして、主導電性樹脂組成
物を調製した。
【0054】(2)転写フィルムの作製:下記(イ)〜
(ハ)の操作により、レジスト膜、主導電性樹脂層およ
び着色導電性樹脂層を有する積層膜が支持フィルム上に
形成されてなる本発明の転写フィルムを作製した。 (イ)実施例6(2)(イ)と同様にして、厚さ5μm
のレジスト膜を支持フィルム上に形成した。 (ロ)実施例1(2)で作製した着色導電性樹脂層上に
(1)で調製した主導電性樹脂組成物をブレードコータ
ーを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間乾燥して溶
剤を完全に除去し、厚さ20μmの主導電性樹脂層を着
色導電性樹脂層上に形成した。 (ハ)(ロ)で作製した主導電性樹脂層が着色導電性樹
脂層上に形成されてなる転写フィルムの主導電性樹脂層
表面と(イ)で作製した支持フィルム上のレジスト膜表
面とが当接されるように重ね合わせ、加熱ローラにより
熱圧着し、レジスト膜、主導電性樹脂層および着色導電
性樹脂層を有する積層膜が支持フィルム上に形成されて
なる転写フィルムを作製した。
【0055】(3)積層膜の転写工程:(2)で作製し
た転写フィルムの着色導電性樹脂層側の支持フィルムを
剥離し、ガラス基板の表面に、着色導電性樹脂層の表面
が当接されるよう転写フィルムを重ね合わせ、この転写
フィルムを加熱ローラに熱圧着した。ここで、圧着条件
としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロール圧
を2.5kg/cm、加熱ローラの移動速度を0.5m
/分とした。これにより、ガラス基板の表面に転写フィ
ルムが転写されて密着した状態となった。
【0056】(4)レジスト膜の露光工程・現像工程:
上記(3)においてガラス基板上に形成された転写膜中
のレジスト膜に対して、支持フィルム上より露光用マス
ク(50μm幅のストライプパターン)を介して、超高
圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を2
00mJ/cm 2照射した。レジスト膜上の支持フィル
ムを剥離し、次いで、露光処理されたレジスト膜に対し
て、0.1重量%の水酸化カリウム水溶液(30℃)を
現像液とするシャワー法によるレジスト膜の現像処理を
20秒間行った。これにより、紫外線が照射されていな
い未硬化のレジストを除去し、レジストパターンを形成
した。
【0057】(5)主導電性樹脂層および着色導電性樹
脂層のエッチング工程:上記の工程に連続して、0.1
重量%の水酸化カリウム水溶液(30℃)をエッチング
液とするシャワー法による主導電性樹脂層および着色導
電性樹脂層のエッチング処理を2分間行った。次いで、
超純水による水洗処理および乾燥処理を行った。これに
より、導電性樹脂層残留部と、導電性樹脂層除去部とか
ら構成される導電性樹脂層パターンを形成した。
【0058】(6)導電性樹脂層パターンの焼成工程:
導電性樹脂層のパターンが形成されたガラス基板を焼成
炉内で600℃の温度雰囲気下で10分間にわたり焼成
処理を行った。これにより、ガラス基板の表面に膜厚約
12μmの電極パターンが形成された。
【0059】(7)電極パターンの評価:得られた電極
パターンの断面形状を走査型電子顕微鏡により観察し、
当該断面形状の底面とトップ面の幅を測定したところ、
底面の幅が50μm±2μm、トップ面の幅が45μm
±2μmであり、寸法精度のきわめて高いものであっ
た。
【0060】<比較例1>(A)導電性粉末として、平
均粒径1μmのAg粉末(粒状)100部を用い、
(B)着色顔料を用いなかったこと以外は実施例1と同
様にして、主導電性樹脂組成物を調製し、当該組成物を
使用して転写フィルムを製造し、当該転写フィルムを使
用して主導電層を形成し、評価を行った。評価結果を表
1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明の導電性樹脂組成物および電極形
成用転写フィルムによれば、十分な外光反射防止効果を
有し、導電性にも優れた電極パターンを形成することが
できる。本発明の導電性樹脂組成物および電極形成用転
写フィルムは、プラズマディスプレイパネルのバス電極
形成のために好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的なPDPを示す説明用断面図である。
【符号の説明】 1 ガラス基板 2 ガラス
基板 3 隔壁 4 透明電
極 5 バス電極 6 アドレ
ス電極 7 蛍光体 8 誘電体
層 9 誘電体層 10 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C027 AA01 5C040 GC05 GC18 GC19 JA15 JA19 KA01 KA04 KA09 KA14 KB03 KB04 5C058 AA11 AB01 5G301 DA02 DA03 DA06 DA07 DA08 DA10 DA23 DA34 DA37 DA42 DD01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)導電性粉末、(B)着色顔料およ
    び(C)結着樹脂を含有することを特徴とする、導電性
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (C)結着樹脂として、アルカリ可溶性
    樹脂を含有することを特徴とする、請求項1記載の導電
    性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (B)着色顔料として、Co、Cr、C
    u、Fe、Mn、NiおよびTiの群から選ばれた金属
    粉末、金属酸化物粉末および複合酸化物粉末のうち少な
    くとも1種からなる着色顔料を含有することを特徴とす
    る、請求項1乃至2記載の導電性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)着色顔料として、平均粒径1μm
    以下の着色顔料を含有することを特徴とする、請求項1
    乃至3記載の導電性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (A)導電性粉末として、Ag粉末を含
    有することを特徴とする、請求項1乃至4記載の導電性
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 さらに(D)低融点ガラスフリットを含
    有することを特徴とする、請求項1乃至5記載の導電性
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (D)低融点ガラスフリットとして、酸
    化ビスマスを含む無鉛ガラスフリットを含有することを
    特徴とする、請求項6記載の導電性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (C)低融点ガラスフリットとして、軟
    化点が480℃以上600℃以下のガラスフリットを含
    有することを特徴とする、請求項6乃至7記載の導電性
    樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 焼成処理後の電気抵抗値が1×10-4Ω
    ・cm以上1×10 -1Ω・cm未満であることを特徴と
    する、請求項1乃至8記載の導電性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至8記載の組成物からなる
    プラズマディスプレイのバス電極形成用導電性樹脂組成
    物。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項9記載の導電性樹
    脂組成物からなる導電性樹脂層が支持フィルム上に形成
    されていることを特徴とする、電極形成用転写フィル
    ム。
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