JP2001084658A - 光磁気記録媒体及びその記録方法 - Google Patents

光磁気記録媒体及びその記録方法

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JP2001084658A
JP2001084658A JP2000208029A JP2000208029A JP2001084658A JP 2001084658 A JP2001084658 A JP 2001084658A JP 2000208029 A JP2000208029 A JP 2000208029A JP 2000208029 A JP2000208029 A JP 2000208029A JP 2001084658 A JP2001084658 A JP 2001084658A
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Katsusuke Shimazaki
勝輔 島崎
Satoru Onuki
悟 大貫
Hiroki Takao
弘樹 鷹尾
Hiroshi Ido
寛 井戸
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い記録磁界で確実に情報を記録することが
可能な光磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 光磁気記録媒体100は、基板1上に、
再生層3、記録層4及び補助磁性層7を備える。補助磁
性層7は、記録光が照射された条件下で垂直磁気異方性
エネルギーと反磁界エネルギーとが互いにほぼ等しい磁
気特性を有する。このため、情報記録時に、記録磁界が
印加されると記録層4の磁化よりも先に補助磁性層7の
磁化が反転する。この先に反転した補助磁性層7の磁化
からの交換結合力と記録磁界とにより記録層4の磁化は
容易に反転する。それゆえ、低い記録磁界であっても容
易に且つ確実に情報を記録することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録層の情報が再
生層に転写される光磁気記録媒体に関し、更に詳細に
は、低記録磁界で記録可能な磁気超解像再生用の光磁気
記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスク等の光磁気記録媒体は情
報の書換えが可能であるとともに大記憶容量を有するた
め、コンピュータの外部メモリやオーディオ機器等に広
く用いられている。かかる光磁気記録媒体においては、
動画像データや音声データ等の大量の情報を扱う必要性
から記録容量の大容量化が要望されている。この要望に
応えるために、光磁気記録媒体を高密度化する種々の技
術が開発されている。光磁気記録媒体を高密度化するた
めに、トラックピッチを一層狭くするとともに、記録光
の絞り込みまたは短波長化により磁気マークを微小化し
て記録する方向に開発が進められている。一方、こうし
て記録された微小な磁気マークのサイズは、再生光スポ
ット径よりもかなり小さくなるために、再生光スポット
内に存在する複数の微小磁気マークをそれぞれ識別して
再生する必要がある。
【0003】磁気超解像再生(MSR)は、再生用レー
ザビームのスポット径より小さい磁区を独立して再生す
ることができる再生方法として注目されている。磁気超
解像再生が行われる光磁気記録媒体は、記録層の磁区が
転写される再生層を備える。磁気超解像再生に用いられ
る再生層は、再生用レーザビームを照射したときに、所
定温度以下あるいは所定温度以上の領域が磁気マスクと
して機能するように磁気特性が調整されているために、
磁気マスクにより再生光スポットサイズを実効的に小さ
くしたのと同様の効果が得られる。このような磁気超解
像再生には、再生光スポット内の再生信号が検出される
領域に応じて前方開口検出(FAD)、中央開口検出
(CAD)及び後方開口検出(RAD)の3つのタイプ
が知られている。
【0004】FADタイプの磁気超解像再生では、再生
光スポット内の前方部に形成される所定温度よりも低い
温度領域から再生信号を検出する。一方、CADタイプ
及びRADタイプの磁気超解像再生は、それぞれ再生光
スポット内の中央部及び後方部に形成される所定温度よ
りも高い温度領域から再生信号を検出する。CADタイ
プの磁気超解像再生に従う光磁気記録媒体は、例えば、
図2に示したように、垂直磁化膜である記録層と、室温
で面内磁化膜であり所定の温度(臨界温度)を超えると
垂直磁化膜に転移する再生層とを備えた構造が採用され
ている。
【0005】これら3つのタイプの磁気超解像再生の中
でもCADタイプに従う光磁気記録媒体は、上記の磁気
特性を有する再生層を用いて磁気マスクを形成させるた
め、外部磁界(再生磁界)を印加する必要がなく、再生
磁界の印加が必要な他のタイプに比べてドライブを省電
力化できるなどの点で有利である。
【0006】かかるCADタイプの光磁気記録媒体の一
例として、例えば、特許第2812817号公報には、
室温において記録層より低い保磁力と記録層より高いキ
ュリー温度とを有する補助磁性層を備えた光磁気記録媒
体が開示されている。この公報に記載されている技術
は、従来、光変調記録によるオーバーライトが不可能で
あった磁気超解像型の光磁気記録媒体に、室温において
記録層より低い保磁力と記録層より高いキュリー温度と
を有する補助磁性層を設けることにより、光変調記録に
よるオーバーライトを可能とする技術である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光磁気記録
媒体の更なる高密度化を実現するための技術として、記
録時に外部から印加する磁界を変調する、いわゆる磁界
変調記録方式が注目されている。磁界変調記録方式は、
記録光を連続して照射しながら記録信号に応じた極性の
記録磁界を印加する方式と、記録クロックと同期してパ
ルス化された記録光を照射しながら記録信号に応じた極
性の記録磁界を印加する光パルス磁界変調方式とに大別
できる。光パルス磁界変調方式では、円形の光スポット
がトラック方向で重なるように、光スポットを媒体に対
して少しずつずらて走査しながら、変調した磁界を印加
することにより、最短記録マーク形状が三日月状の記録
マークを形成することができる。これにより、トラック
方向の記録密度を格段に向上することができるので、記
録密度向上のために非常に有効な手段である。また、磁
界変調記録方式はダイレクトオーバーライトが可能であ
る。磁界変調記録方式を用いて情報を記録する磁気超解
像型の光磁気記録媒体は、本発明者の知る限り存在しな
い。
【0008】上述の磁界変調記録では、光磁気記録媒体
を高速に回転させつつ光磁気記録媒体に印加する記録磁
界を高速に切り換える必要がある。記録磁界を高速に切
り換えるためには、記録磁界印加用の磁気コイルの記録
周波数を高めなければならない。しかしながら、磁気コ
イルの記録周波数を高めると、磁気コイルから発生させ
るとが可能な磁界強度は低くなってしまい、記録層に情
報を確実に記録することができなくなるという問題が生
じる。このため、低記録磁界で情報を記録することが可
能な光磁気記録媒体が強く要望されている。
【0009】特開平5−182264号公報では、光磁
気記録膜の外部磁界感度を高めるために、光磁気記録膜
のキュリー温度近傍で外部磁界の方向に磁化方向が容易
に回転し、光磁気記録膜との間で交換結合する補助磁性
層を備えた光磁気記録媒体を開示している。この補助磁
性層のキュリー温度近傍における角形比は1以下であ
る。
【0010】また、特開平4−370550号公報で
は、磁界変調方式による情報のオーバーライトを実現す
るために、光磁気記録膜と接するように、自発磁化を有
する補助磁性層を設け、この補助磁性層のキュリー温度
と光磁気記録膜のキュリー温度との差が150℃以内に
調整された光磁気記録媒体が開示されている。
【0011】しかし、上記技術に開示されている磁界変
調記録用の光磁気記録媒体は、記録層の磁化情報が転写
される再生層を備えない構造を有する光磁気記録媒体で
ある。再生層を備える磁気超解像型の光磁気記録媒体に
おいては、情報再生時に再生光を照射したときに、再生
光照射領域内に存在する複数の記録情報のうち、所望の
記録情報だけを、記録層と再生層の磁気的な結合を利用
して再生層に転写させることによって再生分解能を向上
させている。再生層を備える光磁気記録媒体では、通
常、記録層の磁化は、再生時に再生層に十分な磁界を及
ぼすように比較的大きく設定され、記録層のキュリー温
度も高く設定されている。かかる記録層に情報を記録す
るには、記録時に印加する磁界の磁界強度を大きくしな
ければならない。情報記録の観点からすると、低い記録
磁界で情報を記録できることが望ましい。
【0012】本発明は、従来技術の実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、磁界変調記録を行なって、
低磁界強度で記録層に情報を確実に記録することが可能
な新規な磁気超解像型の光磁気記録媒体及び光磁気記録
媒体の新規な記録方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、記録光及び外部磁界の下で情報が記録される記録
層と、再生光の照射により記録層の情報が転写される再
生層とを備える光磁気記録媒体において、記録光が照射
された条件下で垂直磁気異方性エネルギーと反磁界エネ
ルギーとがほぼ等しい磁気特性を有する補助磁性層を上
記記録層に接して備えることを特徴とする光磁気記録媒
体が提供される。
【0014】本発明の光磁気記録媒体は、図1に示した
ように、記録層と接して補助磁性層を備えた構造を有す
る。補助磁性層は、記録が行われる温度、例えば、15
0℃〜300℃の温度範囲内の所定温度において垂直磁
気異方性エネルギーと反磁界エネルギーとが互いに等し
くなるように、その磁気特性が調整される。ここで、垂
直磁気異方性エネルギーは、磁化を垂直方向に向かせる
ためのエネルギーであり、一方、反磁界エネルギーは磁
化を面内方向に向かせるためのエネルギーである。かか
る補助磁性層を記録層に接して設けることより、情報を
記録する際に磁気コイルの記録周波数を高めて磁気コイ
ルからの磁界強度が低くなったとしても、記録情報を記
録層に確実に記録することができる。以下にその理由を
説明する。
【0015】補助磁性層は、記録光が照射された条件下
で垂直磁気異方性エネルギーと反磁界エネルギーとがほ
ぼ等しくなっているので、その磁化は、垂直方向にも面
内方向にも、どちらの方向にも向きやすい不安定な状態
になっている。このため、外部から磁界が印加される
と、その磁界の方向に磁化は容易に配向する。補助磁性
層は記録層に接しているので、情報を記録する前の補助
磁性層の磁気モーメントは記録層の磁気モーメントと交
換結合して記録層の磁気モーメントと同じ方向に配向し
ている。情報を記録するために光磁気記録媒体に記録光
を照射すると、記録光が照射された記録層の所定の領域
が加熱されて、その所定領域の保磁力が低下し、補助磁
性層との交換結合力が弱くなる。この状態で所定領域に
記録磁界が印加されると、まず最初に補助磁性層の磁気
モーメントが記録磁界の方向に向く。そして、記録磁界
の方向に配向した補助磁性層の磁気モーメントとの交換
結合力及び記録磁界により、保磁力の低下した記録層の
所定領域の磁気モーメントは記録磁界の方向に向く。こ
のように、記録層に磁気マークを形成するときに、記録
磁界のみならず補助磁性層の磁気モーメントとの交換結
合力が寄与するので、記録磁界の磁界強度が低くても記
録層の磁気モーメントを容易に且つ確実に反転させて記
録層に磁気マークを形成することが可能となる。
【0016】本発明の光磁気記録媒体において、補助磁
性層を構成する磁性材料は、記録光が照射された条件下
で垂直磁気異方性エネルギーと反磁界エネルギーがほぼ
等しい磁気特性を有する磁性材料であれば特に限定され
ることはなく、例えば、GdFeCo、GdCo、Gd
Fe、GdTbFeCo、GdDyFeCo、GdTb
CoまたはGdDyCo等を使用することができる。ま
た、補助磁性層の膜厚は、理由補助磁性層からの交換
結合力を記録層に有効に働かせる、理由記録に必要な
レーザーパワーを省電力化の観点から可能な限り低減し
たい、という2つの理由から1nm〜50nmにするこ
とが好ましい。更に好ましくは1nm〜9nmである。
【0017】本発明の光磁気記録媒体の再生層は、室温
から臨界温度までは面内磁化を示し、該臨界温度以上で
垂直磁化を示すような磁性材料を用いて構成することが
できる。ここで臨界温度とは、磁化が面内方向から垂直
方向に転移するときの温度のことを意味するものとす
る。かかる再生層に好適な材料は、例えば、GdFeC
oやGdTbFeCo、GdDyFeCoである。ま
た、本発明の光磁気記録媒体は、CADタイプの磁気超
解像再生が可能な光磁気記録媒体に好適である。かかる
光磁気記録媒体では、再生光を照射することにより形成
される光スポットの中心付近が高温に加熱され、この高
温領域を通じて記録層の情報が再生層に転写され、情報
が再生される。
【0018】また、本発明の光磁気記録媒体において再
生層は垂直磁化膜を用いて構成することもできる。更に
再生層の組成を変えて磁気特性を調整することにより、
RAD型やFAD型の磁気超解像光磁気記録媒体にもし
得る。再生層を構成する材料としては、例えば、室温に
おいて垂直磁化となる組成のGdFeCoが好ましい。
【0019】本発明において、補助磁性層は、情報記録
時に印加される外部磁界の磁界強度よりも小さな保磁力
を有することが好ましく、例えば300(Oe)以下の
保磁力を有することが好ましい。上述したように、情報
記録時には、補助磁性層の磁化が外部磁界の方向に回転
し、記録層に交換結合力を及ぼすことにより情報が記録
される。それゆえ、補助磁性層が、少なくとも記録温度
にて外部磁界の磁界強度よりも小さな保磁力を有してい
れば、補助磁性層の磁化を確実に外部磁界の方向に回転
させることができる。現時点において、光磁気記録媒体
を記録再生するための装置で発生可能な外部磁界の磁界
強度は300(Oe)(約23700A/m)程度であ
ることから、少なくとも記録温度において補助磁性層が
かかる磁界強度よりも小さな保磁力を有していれば、補
助磁性層の磁化を外部磁界の方向に回転させることがで
きる。
【0020】本発明の光磁気記録媒体において、記録層
を構成する磁性材料は、従来の光磁気記録媒体の記録層
に用いられるような任意の材料を使用することができ、
例えば、TbFeCo、DyFeCo、TbDyFeC
o、GdTbFeCo、GdDyFeCo等の希土類金
属−遷移金属合金を使用することができる。記録層に好
適な材料は、TbFeCoまたはDyFeCoである。
これにより、記録層に記録した磁気マークを磁気超解像
再生した時にC/Nを良好にするとともに、記録耐久性
を一層向上させることができる。
【0021】上記再生層及び記録層は、互いに接するよ
うに積層させることができ、この場合は、情報再生時に
記録層の磁区は交換結合により再生層に転写される。ま
た、再生層と記録層との間に非磁性層を介在させること
もでき、この場合は、情報再生時に記録層の磁区は静磁
結合により再生層に転写される。
【0022】また、本発明の光磁気記録媒体において、
再生層に再生補助層(マスク層)を付加することによ
り、更に磁気超解像再生特性を向上させることができ
る。CADタイプの磁気超解像型光磁気記録媒体では、
再生時に、再生層内に、面内磁化から垂直磁化に徐々に
切り替わる磁化遷移領域が形成される。再生補助層は、
その領域を交換結合力により縮小させるための層であ
り、例えば、室温で面内磁化を示し、キュリー温度が1
50℃〜250℃の磁性材料を用いて構成することがで
きる。かかる再生補助層に好適な材料は、例えば、Gd
FeやTbFe、DyFeである。
【0023】また、本発明の光磁気記録媒体は、150
(Oe)(約11850A/m)以下の磁界強度で情報
が記録可能であり、好ましくは30(Oe)(約237
0A/m)〜150(Oe)(約11850A/m)の
範囲内の磁界強度で記録可能である。本発明では、例え
ば、150(Oe)(約11850A/m)の磁界強度
の記録磁界を光磁気記録媒体に印加して情報を記録層に
記録し、記録層に記録した情報を再生したときに、再生
層から得られる再生信号のC/Nが43dB以上、或い
はビットエラーレートが10−4以下を達成することが
できる。
【0024】本発明の光磁気記録媒体は、低記録磁界で
あっても確実に情報を記録することができる。これによ
り、磁気ヘッドの記録周波数を上げることができるの
で、転送レートを向上させることができるとともに、磁
気ヘッドの消費電力を低減することができる。特に、モ
バイルタイプのアプリケーションには消費電力の低減が
重要である。本発明の光磁気記録媒体では、150(O
e)(約11850A/m)以下の磁界で記録可能であ
るため、実用レベルまで消費電力を低減できる。それゆ
え、本発明の光磁気記録媒体を用いれば、モバイルシス
テムの実用化が可能となる。
【0025】本発明の第2の態様に従えば、情報が記録
される記録層と該記録層に記録された情報が転写される
再生層とを備える光磁気記録媒体において、該光磁気記
録媒体が、磁気ヘッドによって印加された外部変調磁界
と記録光の下で情報が記録される磁界変調記録用の光磁
気記録媒体であり、該光磁気記録媒体に種々の磁界強度
の磁界を印加しながら光強度変調されたレーザー光を照
射することによって記録された情報を再生することによ
り得られた磁界強度に対する再生信号のC/N特性曲線
において、該C/N特性曲線の立ち上がりにおける磁界
強度の絶対値と、C/Nが飽和し始める磁界強度の絶対
値とのうちの大きいほうの値が、上記磁気ヘッドにより
与えられる磁界の磁界強度の絶対値よりも小さいことを
特徴とする光磁気記録媒体が提供される。
【0026】かかる光磁気記録媒体は、記録層に記録マ
ークを形成する際に必要な磁界強度の絶対値と記録マー
クを消去する際に必要な磁界強度の絶対値のうちの絶対
値とを比較したときに絶対値の大きいほうの磁界強度の
値が、磁気ヘッドにより与えられる磁界強度、例えば1
50(Oe)(約11850A/m)よりも小さいの
で、磁界変調記録方式により確実に情報を記録すること
ができる。それゆえ、かかる光磁気記録媒体は、磁界変
調記録用の光磁気記録媒体として極めて好適である。記
録密度を高めるために磁気ヘッドの記録周波数を上げて
磁気ヘッドの発生可能な磁界強度が低くなったとして
も、かかる磁気ヘッドを用いて確実に情報を記録するこ
とができる。
【0027】本発明の第3の態様に従えば、情報が記録
される記録層と、該記録層に記録された情報が転写され
る再生層とを備える光磁気記録媒体において、更に、上
記記録層に接して補助磁性層を備え、上記記録層の飽和
磁化及び膜厚をそれぞれMs1及びt1とし、上記補助
磁性層の飽和磁化及び膜厚をそれぞれMs2及びt2と
したときに、 関係式:0.8≦(Ms2×t2)/(Ms1×t1)
≦1.2 を満足することを特徴とする光磁気記録媒体が提供され
る。
【0028】本発明の第3の態様に光磁気記録媒体は、
記録層に接して補助磁性層を備えており、記録層の飽和
磁化と膜厚の積と、補助磁性層の飽和磁化と膜厚の積と
がほぼ等しくなっている。かかる光磁気記録媒体は、情
報記録時に記録層に磁気マークを形成するときの磁界強
度と、記録層に形成された記録マークを消去するときの
磁界強度をともに低くすることができるので、低磁界強
度の変調磁界を用いて磁界変調記録できる。
【0029】本発明の第4の態様に従えば、情報が記録
される記録層と該記録層に記録された情報が転写される
再生層とを備える光磁気記録媒体の記録方法において、
上記光磁気記録媒体に磁化変調記録方式により絶対値が
Hx以上の磁界強度の変調磁界を印加して記録を行な
い、ここでHxは、光磁気記録媒体に種々の磁界強度の
磁界を印加しながら光強度変調されたレーザー光を照射
して情報を記録し、記録された情報を再生することによ
り得られた磁界強度に対する再生信号のC/N特性曲線
において、該C/N特性曲線の立ち上がりにおける磁界
強度の絶対値と、C/Nが飽和し始める磁界強度の絶対
値とのうち、大きいほうの値であることを特徴とする光
磁気記録媒体の記録方法が提供される。
【0030】本発明の記録方法では、磁界変調記録によ
り、情報に応じて変調する変調磁界の絶対値を、後述す
るHx以上の磁界強度にして記録を行なう。Hxは、光
磁気記録媒体に種々の磁界強度の直流磁界を印加すると
ともに光強度を変調したレーザー光を照射して情報を記
録し、種々の磁界強度にて記録した情報を再生すること
によって得られる磁界強度に対する再生信号のC/N
(搬送波対雑音比)特性において、磁界強度の変化に対
してC/Nが増加し始めたときの磁界強度の絶対値と、
C/Nが飽和し始めたときの磁界強度の絶対値とのう
ち、絶対値の大きいほうの値である。本発明では、かか
るHxを基準として、更にHx以上の磁界強度の磁界
を、情報に応じて変調して磁界変調記録を行なう。かか
る記録方法によれば、例えば磁気超解像型の光磁気記録
媒体や、本出願人が国際公開番号WO98/02878
号にて開示した磁区拡大再生方式用の光磁気記録媒体の
ように、記録層と該記録層の情報が転写される再生層と
を備える光磁気記録媒体に、磁界変調記録方式により確
実に情報の記録を行なうことができる。
【0031】本発明において、用語「磁界変調記録方
式」とは、レーザー光を連続照射するとともに記録情報
に応じて変調した変調磁界を印加する記録方式や、記録
情報に応じて変調した変調磁界に同期してレーザー光を
パルス状に照射する光パルス磁界変調方式を含む概念で
ある。
【0032】また、本発明において、用語「光磁気記録
媒体」とは、磁性材料からなる記録層に光照射と磁界印
加により情報を記録し、磁気光学効果を利用して情報を
再生するような光磁気記録媒体のみならず、磁性材料か
らなる記録層に光照射と磁界印加により情報を記録し、
記録層から漏洩する記録情報に基づく磁束の変化を、磁
気ヘッドを用いて検出して情報を再生する熱アシストタ
イプのハードディスクなどの磁気記録媒体も含む概念で
ある。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光磁気記録媒体の
実施例について図面を参照しながら具体的に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0034】
【実施例】図1に、本発明に従う光磁気記録媒体の断面
構造を示す。光磁気記録媒体100は、透明基板1上に
第1誘電体層2、再生層3、再生補助層(マスク層)
4、非磁性層5、記録層6、補助磁性層7、第2誘電体
層8及び放熱層9を順次積層した構造を有する。
【0035】図1に示した構造において、透明基板1
は、不図示の射出成形機を用いて作製したポリカーボネ
ート基板であり、その表面にプリフォーマットパターン
に対応した凹凸を有し、1.2mmの厚みを有する。第
1誘電体層2は、層内で再生用光ビームを多重干渉さ
せ、検出されるカー回転角を実質的に増加させるための
層であり、SiNを用いて構成される。再生層3は、記
録層6の情報が転写される層であり、面内磁化膜となる
希土類−遷移金属非晶質膜GdFeCoを用いて構成さ
れる。再生補助層は4、情報再生時にマスク層として機
能する層であり、面内磁化膜となる希土類−遷移金属非
晶質膜GdFeを用いて構成される。非磁性層5は、再
生層3と記録層6の交換結合力を切断して静磁結合させ
るための層であり、SiNを用いて構成される。記録層
6は、情報が磁化情報として記録される層であり、垂直
磁化を有する希土類−遷移金属非晶質膜TbFeCoを
用いて構成される。補助磁性層7は、希土類−遷移金属
非晶質膜GdFeCoを用いて構成される。第2誘電体
層8及び放熱層9は、共にレーザー光による熱分布を制
御するための層であり、それぞれ、SiN、AlTiを
用いて構成される。これらの層2〜9は、不図示のスパ
ッタ装置を用いて、以下に示すようにして順次成膜し
た。
【0036】第1誘電体層2の成膜では、ターゲット材
料としてSiNを用い、膜厚を60nmとした。再生層
3の成膜では、Gd単体ターゲットとFeCo合金ター
ゲットを同時スパッタした。同時スパッタにおいて、各
ターゲットへの投入電力の比を制御することにより膜組
成を調整した。また、再生層の補償温度及びキュリー温
度が共に300℃以上で、面内方向から垂直方向に磁化
容易方向が転移する臨界温度が約140℃〜200℃に
なるように膜組成を調整した。再生層3の膜厚は20n
m〜40nmとした。
【0037】再生補助層4の成膜では、Gd単体ターゲ
ットとFe単体ターゲットを同時スパッタし、再生補助
層4のキュリー温度が150℃〜200℃になるように
調整した。再生補助層4の膜厚は5nm〜20nmとし
た。非磁性層5の成膜では、ターゲット材料としてSi
Nを用い、膜厚を5nmとした。記録層6の成膜では、
Tb単体ターゲットとFeCo合金ターゲットとを同時
スパッタし、記録層の補償温度が約0℃〜80℃、キュ
リー温度が200℃〜250℃となるように膜組成を調
整した。記録層6の膜厚は30nm〜60nmとした。
【0038】補助磁性層7の成膜では、Gd単体ターゲ
ットとFeCo合金ターゲットとを同時スパッタし、膜
厚が3nm〜15nmで、キュリー温度が200℃〜3
50℃のGd(FeCo1−y100−x(at
%)の磁性層を得た。ここで、x=10〜22、y=
0.75〜0.85であり、更に好ましくはx=13〜
20、y=0.79〜0.81である。本実施例では、
補助磁性層7の組成及び膜厚は、予め単層のGdFeC
oを種々の組成及び膜厚で形成しておき、記録光を照射
したときの温度条件下でそれら単層の垂直磁気異方性エ
ネルギーと反磁界エネルギーとを測定して、それらの値
がほぼ等しくなる組み合わせから選択した。本実施例の
補助磁性層7の組成はGd15Ge67Co18であっ
た。なお、垂直磁気異方性エネルギーは、磁気トルクメ
ータにより測定し、反磁界エネルギーはVSM(Vibrat
ion Sample Magneto meter)で測定した磁化から求め
た。上記範囲になるように組成が選択された補助磁性層
は、垂直磁気異方性エネルギーと反磁界エネルギーがほ
ぼ等しい磁気特性を有している。
【0039】第2誘電体層8の成膜では、ターゲット材
料としてSiNを用い、膜厚を10nm〜30nmとし
た。放熱層9の成膜では、ターゲット材料としてAl
97Tiを用い、膜厚を20〜50nmとした。こう
して図1に示す積層構造を有する光磁気記録媒体を作製
した。こうして得られた光磁気記録媒体をディスクCと
する。このディスクCの磁気特性を下記表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】〔補助磁性層の作用〕ここで、記録層に接
して補助磁性層を形成することにより、磁界変調記録を
行なう際に必要な磁界の大きさが低減される原理につい
て説明する。
【0042】ディスクCの補助磁性層は、表1に示した
ように、垂直磁気異方性エネルギーEaが1.0×10
erg/ccであり、反磁界エネルギーEdが8.5
×10erg/ccである。すなわち、垂直磁気異方
性エネルギーEaに対する反磁界エネルギーEdの値E
d/Eaは約1.18であり、垂直磁気異方性エネルギ
ーEaと反磁界エネルギーEdほぼ等しくなっている。
それゆえ、記録時に外部磁界を印加したときには、補助
磁性層の磁化は外部磁界方向に容易に回転する。
【0043】補助磁性層の磁化は記録層の磁化と交換結
合するので、外部磁界方向を向いた補助磁性層の磁化
は、記録層の磁化を外部磁界方向と同じ方向に向くよう
作用する。すなわち補助磁性層の磁化が外部磁界を補強
するように作用する。それゆえ、結果として外部磁界に
対する応答性が改善される(外部磁界エンハンス効
果)。記録層、補助磁性層はともに遷移金属優勢組成
か、ともに希土類金属優勢組成で構成することが好まし
い。
【0044】補助磁性層の磁気特性として必要な条件
は、外部磁界の方向に磁化が回転しやすいように、垂直
磁気異方性エネルギーと反磁界エネルギーが同等である
ことである。そこで、更に、垂直磁気異方性エネルギー
に対する反磁界エネルギーの比が定量的にどの範囲にあ
れば、磁界変調記録を行なう際に必要な磁界の大きさを
低減するのに有効であるか調べた。
【0045】まず、補助磁性層を構成するGdFeCo
の組成比を、Gd17Fe66Co 17、Gd19Fe
65Co16、Gd10Fe79Co11、GdTb
12Fe66Co17に変更した以外は、ディスクCと
同様にして4種類の光磁気記録媒体を作製した。得られ
た光磁気記録媒体を順にディスクD〜Gとする。上記表
1にディスクD〜Gの磁気特性をまとめて示した。ま
た、補助磁性層及び再生層を備えない光磁気記録媒体
(ディスクAとする)と、補助磁性層を設けない以外は
ディスクCと同様の積層構造を有する光磁気記録媒体
(ディスクBとする)とを作製した。下記表2にディス
クA及びBの磁気特性をまとめて示した。
【0046】
【表2】
【0047】これらディスクA〜Gの各光磁気記録媒体
について、磁界変調記録を行なう際に必要な磁界強度を
調べた。光磁気記録媒体に種々の磁界強度の変調磁界を
用いて磁界変調記録を行なった後、種々の磁界強度に応
じて記録された情報を再生してエラーレートを測定し
た。エラーレートは、磁界変調記録の際に用いた変調磁
界の磁界強度に応じて変化する。10−5以下のエラー
レートが得られたときの磁界強度を、磁界変調記録に必
要な磁界強度とした。上記表1及び2にそれぞれの光磁
気記録媒体(ディスクA〜G)の磁界変調記録に必要な
磁界強度を示した。
【0048】測定の結果、磁界変調記録に必要な変調磁
界は、補助磁性層を有していないディスクBに比べてデ
ィスクC、D、Eの光磁気記録媒体のほうが低減してい
ることがわかった。また、ディスクF及びGでは、ディ
スクBよりも大きな変調磁界が必要であった。かかる測
定結果から、垂直磁気異方性エネルギーに対する反磁界
エネルギーの比率が±20%以内である補助磁性層を有
する光磁気記録媒体は、磁界変調記録に必要な磁界を低
減できることわかった。
【0049】〔補助磁性層の磁気特性の必要条件〕補助
磁性層を構成する磁性材料は、記録光が照射された条件
下で垂直磁気異方性エネルギーと反磁界エネルギーがほ
ぼ等しい磁気特性を有する磁性材料であることが必要な
条件の一つであるが、補助磁性層の磁気的性質として必
要な更に別の条件を調べた。
【0050】ディスクC、D及びEは、同一の磁性材料
TbFeCoからなる記録層に接して、組成比の異なる
補助磁性層を備える磁気超解像型の光磁気記録媒体であ
る。上述したように、それぞれの媒体に対して磁界変調
記録を行なった結果、補助磁性層を有するディスクC、
D及びEはいずれも、再生補助層を有していないディス
クBよりも記録に必要な変調磁界強度は低減していた。
特に、ディスクDの光磁気記録媒体は磁界変調記録に必
要な磁界強度が150(Oe)と低い。この原因につい
て調べるために、ディスクC、D及びEの各光磁気記録
媒体について、記録磁界に対するC/N特性を調べた。
以下、C/N特性の測定方法について説明する。
【0051】まず、光磁気記録媒体に、一定強度の磁界
を印加するとともに一定強度のレーザー光を照射するこ
とによって記録層の磁化を消去方向に揃えて初期化し
た。次いで、記録方向に一定強度の記録磁界を印加した
状態で光パルスを照射することによって記録を行なっ
た。記録条件としては、レーザー光波長を680nm、
対物レンズの開口数を0.55、媒体の線速を5m/s
とした。かかる記録条件にて、最短マーク長が約0.4
7μmの連続記録マークを記録した。そして、記録した
情報を再生してC/N(搬送波対雑音比)を測定した。
更に、このようなC/N測定を、情報記録時の記録磁界
強度を種々の値に変更して繰り返し行なった。記録磁界
強度は、消去方向をプラスとし、記録方向をマイナスと
して−600Oe(約−47400A/m)〜600O
e(約47400A/m)までの範囲とした。
【0052】かかるC/N測定により、情報記録時の磁
界強度と、かかる磁界強度で記録した情報を再生したと
きのC/Nとの関係を求めた。測定結果を図5のグラフ
に示す。このグラフから、ディスクC、D及びEの順に
C/N曲線が記録磁界の記録方向(プラス)にシフトし
ていることがわかる。
【0053】ディスクC、D及びEの光磁気記録媒体で
は、上記表1に示したように、補助磁性層を構成するG
dFeCoのGdの比率が順に高くなっており、それに
伴って飽和磁化Ms2は小さくなっている。このことか
ら、光磁気記録媒体の補助磁性層の飽和磁化Ms2が小
さくなるに従って、記録磁界に対するC/N曲線は、記
録磁界に対してバイアス磁界を印加したように、記録磁
界の記録方向(プラス方向)にシフトするものと考えら
れる。補助磁性層は、上述の記録層との交換結合による
外部磁界エンハンス効果を有するのみならず、記録層及
び補助磁性層自身から発生する漏洩磁界に対するバイア
ス効果を有していることがわかる。以下その原理につい
て説明する。
【0054】図5に示した記録磁界に対するC/N特性
を示すグラフにおいて、C/Nが立ち上がるとき、すな
わちC/Nがゼロから増加に転じるときの記録磁界強度
をHuとし、増加したC/Nがほぼ一定値に達して飽和
したときの記録磁界強度をHsとすると、ディスクC、
D及びEのそれぞれのHu及びHsは下記表3のように
なる。
【0055】
【表3】
【0056】磁界変調記録方式では、磁気ヘッドで発生
させる磁界がプラス方向とマイナス方向にゼロ磁界を中
心に対称となる磁界強度で変調される。それゆえ、磁界
変調記録を行なって確実の情報の記録または消去を行な
うためには、上記磁界強度HuとHsの絶対値の大きい
方の変調磁界を用いる必要がある。例えば、ディスクC
に磁界変調記録により情報を記録または消去するには、
少なくとも±230(Oe)以上の磁界を印加する必要
がある。同様に、ディスクD及びEの光磁気記録媒体
は、それぞれ±150(Oe)、±250(Oe)の変
調磁界が必要である。この結果は、上記表1に示した
「磁界変調記録に必要な磁界」の値と一致している。
【0057】磁界変調記録方式を用いて情報が記録され
る光磁気記録媒体は、記録磁界に対するC/N特性にお
いて、ゼロ磁界付近でC/Nが立ち上がるような特性を
有することが望ましい。これにより、記録方向に低磁界
強度の記録磁界を印加しても確実に情報を記録すること
ができるとともに、消去方向に低磁界強度の消去磁界を
印加して記録された情報を確実に消去することができ
る。ここでは、ディスクDが、記録磁界に対するC/N
特性においてゼロ磁界付近でC/Nが立ち上がるような
特性を有する媒体に相当している。
【0058】この現象についての詳細を調べた。ディス
クC、D及びEのような磁気超解像型の光磁気記録媒体
は、情報再生時に再生光を照射したときに、再生光照射
領域内に存在する複数の記録情報のうち、所望の記録情
報だけを、記録層と再生層の磁気的な結合を利用して再
生層に転写させることによって再生分解能を向上させて
いる。それゆえ、記録層の磁化が、再生時に再生層に十
分な磁界を及ぼすように比較的大きくなるように且つ記
録層のキュリー温度が高くなるように、記録層の材料
(組成)が選択されている。
【0059】かかる光磁気記録媒体に情報を記録するた
めにレーザー光を照射すると、レーザー光の光強度分布
に基づいて、記録層の光照射領域の中央部分の温度が上
昇する。これにより温度が上昇した部分(高温領域)の
記録層の保磁力は低下する。このとき、その高温領域の
周囲の記録層及び補助磁性層からそれらの飽和磁化に比
例した大きさの漏洩磁界が発生しており、この漏洩磁界
が記録層の高温領域に印加されていると考えられる。
【0060】例えば、図6に示すように、記録層の磁化
が消去方向に一様に揃っている状態では、高温領域Aの
周囲に位置する記録層及び補助磁性層からの漏洩磁界H
が高温領域Aにおいて記録方向に印加されている。図
6中、下向きを消去方向とし、上向きを記録方向とし
た。ディスクC、D及びEでは、記録層を構成する材料
は同一であるので、漏洩磁界Hの記録層からの寄与分
はディスクC、D及びEで同じである。それゆえ、ディ
スクCでは、補助磁性層の飽和磁化が大きいため漏洩磁
界Hの磁界強度が高く、ディスクEは補助磁性層の飽
和磁化が小さいため漏洩磁界Hの磁界強度が低くなっ
ている。
【0061】ディスクCにおいては、記録層の高温領域
Aに、記録方向に高磁界強度の漏洩磁界H(バイアス
磁界)が印加されている。このため記録層の高温領域に
消去方向に外部磁界Hexを印加しても漏洩磁界のほう
が大きいために情報が記録される。それゆえ、図5のグ
ラフに示すように、消去方向の磁界においてC/Nが測
定されているものと考えられる。図5に示したグラフか
ら、ディスクCにおいて、記録した情報を消去するため
には、高磁界強度の外部磁界Hexを消去方向に印加す
る必要があることがわかる。
【0062】一方、ディスクEにおいては、記録層の高
温領域Aには、ディスクCに比べて低い磁界強度の漏洩
磁界Hが印加されている。それゆえ、図5のグラフに
示すように、ディスクCの場合に比べて高磁界強度の磁
界を記録方向に印加しないと情報を記録できない。ディ
スクEにおいては、消去方向に低磁界強度の磁界を印加
すれば記録した情報を消去することができる。
【0063】また、図5のグラフからわかるように、デ
ィスクDは、低い磁界強度の磁界を記録方向に印加する
ことにより情報を記録することができるとともに、低い
磁界強度の磁界を消去方向に印加することにより記録し
た情報を消去することができる。これは、記録層の高温
領域に印加されている漏洩磁界Hが極めて好適な磁界
強度になっているからであると考えられる。漏洩磁界H
は、前述したように補助磁性層の飽和磁化の大きさに
依存することから、ディスクDの補助磁性層の飽和磁化
が適正な値になっていると考えられる。
【0064】以上の結果と更なる研究の結果から、記録
層の飽和磁化と膜厚の積が補助磁性層の飽和磁化と膜厚
の積に近いほど、記録磁界に対するC/N特性において
0磁界付近でC/Nが立ち上がるような特性を示すこと
がわかった。すなわち、記録層の飽和磁化と膜厚の積
と、補助磁性層の飽和磁化と膜厚の積とをほぼ等しくす
ることにより、記録磁界に対するC/N特性において、
C/Nが立ち上がるときの磁界強度及びC/Nの飽和す
るときの磁界強度を共に小さくすることができた。そし
て、記録層の飽和磁化と膜厚の積に対して補助磁性層の
飽和磁化と膜厚の積との差が±20%以内である場合
に、C/Nが立ち上がるときの磁界強度及びC/Nの飽
和するときの磁界強度が150(Oe)以下になること
がわかった。
【0065】すなわち、記録層の飽和磁化Ms1及び膜
厚t1と、補助磁性層の飽和磁化Ms2と膜厚t2が、
0.8≦Ms2×t2/Ms1×t1≦1.2の関係を
満足するように、それらを選択することにより、記録磁
界に対するC/N特性において0磁界付近でC/Nが立
ち上がるような特性を示す光磁気記録媒体を得ることが
できた。
【0066】〔ビットエラーレートの測定〕次いで、デ
ィスクについて、種々の記録磁界強度で情報を磁界変調
記録した後、記録した情報を再生してビットエラーレー
トを調べた。ディスクCとディスクBの測定結果を図3
のグラフに示した。このグラフからわかるように、補助
磁性層を設けない磁気超解像媒体(ディスクB)におい
ては10−5以下のビットエラーレートを得るために2
70(Oe)(約21330A/m)以上の変調磁界が
必要であった。一方、本発明の光磁気記録媒体であるデ
ィスクCは、250(Oe)(約19750A/m)以
下の変調磁界で10−5以下のビットエラーレートを得
ることができた。特にディスクDの光磁気記録媒体は、
150(Oe)(約11850A/m)以下の変調磁界
で記録可能であり、かかる磁界強度で磁界変調記録され
た情報のビットエラーレートは低く、10−5未満であ
った。このように、本発明の光磁気記録媒体は、低い磁
界強度であっても確実に情報を記録することができる。
【0067】以上、本発明に従う光磁気記録媒体の実施
例について説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。例えば、上記実施例では、光磁気記録媒体を
再生層と記録層との間に再生補助層及び非磁性層を介在
させた構成にしたが、これに限らず、図4に示したよう
に、再生補助層及び非磁性層を介在させずに再生層と記
録層を直接積層させた構成にすることも可能である。か
かる構成の光磁気記録媒体においても、低磁界強度で情
報を記録することができる。
【0068】また、上記実施例で採用した各磁性層の材
料や組成は、それらに限定されるものでなく、種々の材
料及び組成に変更することができる。例えば、上記磁性
層で用いた希土類金属−遷移金属合金には、希土類金属
−遷移金属合金の腐食を防止するためにCr、V、N
b、Mn等の添加物を加えることができる。また、第1
及び第2誘電体層並びに非磁性層はSiNに限定され
ず、AlSiN、AlTaN、TiN、TiON、Ti
、ZnS、BN等を使用することもできる。また、
基板材料はポリカーボネート以外に、ポリメチルメタク
リレート、非晶質ポリオレフィン、ガラス等を使用する
ことができる。
【0069】
【発明の効果】本発明の第1の態様の光磁気記録媒体
は、記録光が照射された条件下で垂直磁気異方性エネル
ギーと反磁界エネルギーがほぼ等しい磁気特性を有する
補助磁性層を備えているので、情報を記録する際に印加
する記録磁界の強度が低くても、記録層に確実に情報を
記録することができる。それゆえ、記録情報に応じて変
調させた磁界を印加するような、例えば、磁界変調方式
や光パルス磁界変調方式を用いて情報が記録される光磁
気記録媒体に好適である。また、CADタイプの磁気超
解像再生が可能であるので、再生光スポットよりも小さ
な微小磁区(磁気マーク)であっても、他の微小磁区と
区別して良好なC/Nで再生することが可能となる。
【0070】本発明の第2の態様の光磁気記録媒体は、
磁界変調記録用の光磁気記録媒体として極めて好適であ
り、記録密度を高めるために磁気ヘッドの記録周波数を
上げて磁気ヘッドの発生可能な磁界強度が低くなったと
しても、かかる磁気ヘッドを用いて確実に情報を記録す
ることができる。
【0071】本発明の記録方法によれば、例えば磁気超
解像型の光磁気記録媒体や磁区拡大再生方式用の光磁気
記録媒体のように、記録層と該記録層の情報が転写され
る再生層とを備える光磁気記録媒体に、磁界変調記録方
式により確実に情報の記録を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光磁気記録媒体の概略断面図である。
【図2】本発明に従う光磁気記録媒体の概略断面図であ
る。
【図3】磁界強度とビットエラーレートの関係を示す図
である。
【図4】本発明に従う光磁気記録媒体の別の具体例の概
略断面図である。
【図5】磁界強度に対するC/N特性のグラフであり、
記録時に光磁気記録媒体に印加する磁界強度と、その磁
界強度で記録した情報を再生したときに得られたC/N
との関係を示す。
【図6】記録層と補助磁性層とからの漏洩磁界がレーザ
ー光照射により形成された高温領域に印加されている様
子を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 第1誘電体層 3 再生層 4 再生補助層 5 非磁性層 6 記録層 7 補助磁性層 8 第2誘電体層 9 放熱層 100 光磁気記録媒体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/105 511 G11B 11/105 511Q 501 501B 506 506A 516 516F 563 563C 563D 563E 563Q 586 586D (72)発明者 鷹尾 弘樹 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 井戸 寛 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録光及び外部磁界の下で情報が記録さ
    れる記録層と、再生光の照射により記録層の情報が転写
    される再生層とを備える光磁気記録媒体において、 記録光が照射された条件下で垂直磁気異方性エネルギー
    と反磁界エネルギーとがほぼ等しい磁気特性を有する補
    助磁性層を上記記録層に接して備えることを特徴とする
    光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記再生層は、垂直磁化膜であることを
    特徴とする請求項1に記載の光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記再生層は、室温から臨界温度までは
    面内磁化を示し、該臨界温度以上で垂直磁化を示すこと
    を特徴とする請求項1に記載の光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記再生層は、再生光の照射により生じ
    る光スポットの中心付近の高温領域を通じて記録層の情
    報が転写されることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載の光磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】上記補助磁性層は、記録時に印加される外
    部磁界の磁界強度よりも小さい保磁力を有することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光磁気記
    録媒体。
  6. 【請求項6】上記補助磁性層は、300(Oe)以下の
    保磁力を有することを特徴とする請求項5に記載の光磁
    気記録媒体。
  7. 【請求項7】 上記外部磁界として記録情報に応じて変
    調された変調磁界を用いることを特徴とする請求項1〜
    6のいずれか一項に記載の光磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 上記補助磁性層の膜厚が、1nm〜50
    nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれか一項に記載の光磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 上記補助磁性層が、GdFeCo、Gd
    Co、GdFe、GdTbFeCo、GdDyFeC
    o、GdTbCo及びGdDyCoからなる群から選択
    された一種を用いて構成されることを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか一項に記載の光磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】 上記再生層と記録層との間に、更に非
    磁性層を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれ
    か一項に記載の光磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 上記再生層と記録層との間に、更に、
    面内磁化膜である再生補助層を備えることを特徴とする
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の光磁気記録媒
    体。
  12. 【請求項12】 上記補助磁性層は、150℃〜300
    ℃の温度範囲内の所定温度において、磁気異方性エネル
    ギーと反磁界エネルギーとがほぼ等しい磁気特性を有す
    ることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記
    載の光磁気記録媒体。
  13. 【請求項13】 上記垂直磁気異方性エネルギーをE
    a、上記反磁界エネルギーをEdとしたときに、関係
    式:0.8≦Ed/Ea≦1.2を満足することを特徴
    とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の光磁気記
    録媒体。
  14. 【請求項14】 上記記録層の飽和磁化及び膜厚をそれ
    ぞれMs1及びt1とし、上記補助磁性層の飽和磁化及
    び膜厚をそれぞれMs2及びt2としたときに、関係
    式:0.8≦(Ms2×t2)/(Ms1×t1)≦
    1.2を満足することを特徴とする請求項1〜13のい
    ずれか一項に記載の光磁気記録媒体。
  15. 【請求項15】 上記外部磁界は磁気ヘッドにより与え
    られ、 上記光磁気記録媒体に種々の磁界強度の磁界を印加しな
    がら光強度変調されたレーザー光を照射することによっ
    て記録された情報を再生することにより得られた磁界強
    度に対する再生信号のC/N特性曲線において、該C/
    N特性曲線の立ち上がりにおける磁界強度の絶対値と、
    C/Nが飽和し始める磁界強度の絶対値とのうちの大き
    いほうの値が、上記磁気ヘッドにより与えられる磁界の
    磁界強度の絶対値よりも小さいことを特徴とする請求項
    1〜14のいずれか一項に記載の光磁気記録媒体。
  16. 【請求項16】 上記磁気ヘッドにより与えられる磁界
    の磁界強度の絶対値が150(Oe)以下であることを
    特徴とする請求項15に記載の光磁気記録媒体。
  17. 【請求項17】 更に、上記磁気ヘッドにより与えられ
    る磁界の磁界強度の絶対値が30(Oe)〜150(O
    e)の範囲内にあることを特徴とする請求項16に記載
    の光磁気記録媒体。
  18. 【請求項18】 記録した情報を再生したときに、43
    dB以上のC/Nまたは10−4以下のビットエラーレ
    ートを有することを特徴とする請求項1〜17のいずれ
    か一項に記載の光磁気記録媒体。
  19. 【請求項19】 情報が記録される記録層と該記録層に
    記録された情報が転写される再生層とを備える光磁気記
    録媒体において、 該光磁気記録媒体が、磁気ヘッドによって印加された外
    部変調磁界と記録光の下で情報が記録される磁界変調記
    録用の光磁気記録媒体であり、 該光磁気記録媒体に種々の磁界強度の磁界を印加しなが
    ら光強度変調されたレーザー光を照射することによって
    記録された情報を再生することにより得られた磁界強度
    に対する再生信号のC/N特性曲線において、該C/N
    特性曲線の立ち上がりにおける磁界強度の絶対値と、C
    /Nが飽和し始める磁界強度の絶対値とのうちの大きい
    ほうの値が、上記磁気ヘッドにより与えられる磁界の磁
    界強度の絶対値よりも小さいことを特徴とする光磁気記
    録媒体。
  20. 【請求項20】 上記磁気ヘッドにより与えられる磁界
    の磁界強度の絶対値が150(Oe)以下であることを
    特徴とする請求項19に記載の光磁気記録媒体。
  21. 【請求項21】 記録光が照射された条件下で磁気異方
    性エネルギーと反磁界エネルギーとがほぼ等しい補助磁
    性層を上記記録層に接して備えることを特徴とする請求
    項19または20に記載の光磁気記録媒体。
  22. 【請求項22】 上記記録層の飽和磁化及び膜厚をそれ
    ぞれMs1及びt1とし、上記補助磁性層の飽和磁化及
    び膜厚をそれぞれMs2及びt2としたときに、関係
    式:0.8≦(Ms2×t2)/(Ms1×t1)≦
    1.2を満足することを特徴とする請求項21に記載の
    光磁気記録媒体。
  23. 【請求項23】 情報が記録される記録層と、該記録層
    に記録された情報が転写される再生層とを備える光磁気
    記録媒体において、 更に、上記記録層に接して補助磁性層を備え、上記記録
    層の飽和磁化及び膜厚をそれぞれMs1及びt1とし、
    上記補助磁性層の飽和磁化及び膜厚をそれぞれMs2及
    びt2としたときに、 関係式:0.8≦(Ms2×t2)/(Ms1×t1)
    ≦1.2 を満足することを特徴とする光磁気記録媒体。
  24. 【請求項24】 上記再生層は、垂直磁化膜であること
    を特徴とする請求項23に記載の光磁気記録媒体。
  25. 【請求項25】 上記再生層は、室温から臨界温度まで
    は面内磁化を示し、該臨界温度以上で垂直磁化を示すこ
    とを特徴とする請求項23に記載の光磁気記録媒体。
  26. 【請求項26】 上記再生層は、再生光の照射により生
    じる光スポットの中心付近の高温領域を通じて記録層の
    情報が転写されることを特徴とする請求項23〜25の
    いずれか一項に記載の光磁気記録媒体。
  27. 【請求項27】上記補助磁性層は、記録時に印加される
    外部磁界の磁界強度よりも小さい保磁力を有することを
    特徴とする請求項23〜26のいずれか一項に記載の光
    磁気記録媒体。
  28. 【請求項28】上記補助磁性層は、300(Oe)以下
    の保磁力を有することを特徴とする請求項27に記載の
    光磁気記録媒体。
  29. 【請求項29】 上記外部磁界として記録情報に応じて
    変調された変調磁界を用いることを特徴とする請求項2
    3〜28のいずれか一項に記載の光磁気記録媒体。
  30. 【請求項30】 上記補助磁性層の膜厚が、1nm〜5
    0nmの範囲内にあることを特徴とする請求項23〜2
    9のいずれか一項に記載の光磁気記録媒体。
  31. 【請求項31】 上記補助磁性層が、GdFeCo、G
    dCo、GdFe、GdTbFeCo、GdDyFeC
    o、GdTbCo及びGdDyCoからなる群から選択
    された一種を用いて構成されることを特徴とする請求項
    23〜30のいずれか一項に記載の光磁気記録媒体。
  32. 【請求項32】 上記再生層と記録層との間に、更に非
    磁性層を備えることを特徴とする請求項23〜31のい
    ずれか一項に記載の光磁気記録媒体。
  33. 【請求項33】 上記再生層と記録層との間に、更に、
    面内磁化膜である再生補助層を備えることを特徴とする
    請求項23〜32のいずれか一項に記載の光磁気記録媒
    体。
  34. 【請求項34】 上記外部磁界は磁気ヘッドにより与え
    られ、 上記光磁気記録媒体に種々の磁界強度の磁界を印加しな
    がら光強度変調されたレーザー光を照射することによっ
    て記録された情報を再生することにより得られた磁界強
    度に対する再生信号のC/N特性曲線において、該C/
    N特性曲線の立ち上がりにおける磁界強度の絶対値と、
    C/Nが飽和し始める磁界強度の絶対値とのうちの大き
    いほうの値が、上記磁気ヘッドにより与えられる磁界の
    磁界強度の絶対値よりも小さいことを特徴とする請求項
    23〜33のいずれか一項に記載の光磁気記録媒体。
  35. 【請求項35】 上記磁気ヘッドにより与えられる磁界
    の磁界強度の絶対値が150(Oe)以下であることを
    特徴とする請求項34に記載の光磁気記録媒体。
  36. 【請求項36】 更に、上記磁気ヘッドにより与えられ
    る磁界の磁界強度の絶対値が30(Oe)〜150(O
    e)の範囲内にあることを特徴とする請求項35に記載
    の光磁気記録媒体。
  37. 【請求項37】 記録した情報を再生したときに、43
    dB以上のC/Nまたは10−4以下のビットエラーレ
    ートを有することを特徴とする請求項23〜36のいず
    れか一項に記載の光磁気記録媒体。
  38. 【請求項38】 情報が記録される記録層と該記録層に
    記録された情報が転写される再生層とを備える光磁気記
    録媒体の記録方法において、 上記光磁気記録媒体に磁化変調記録方式により絶対値が
    Hx以上の磁界強度の変調磁界を印加して記録を行な
    い、ここでHxは、光磁気記録媒体に種々の磁界強度の
    磁界を印加しながら光強度変調されたレーザー光を照射
    して情報を記録し、記録された情報を再生することによ
    り得られた磁界強度に対する再生信号のC/N特性曲線
    において、該C/N特性曲線の立ち上がりにおける磁界
    強度の絶対値と、C/Nが飽和し始める磁界強度の絶対
    値とのうち、大きいほうの値であることを特徴とする光
    磁気記録媒体の記録方法。
  39. 【請求項39】 上記Hxが150(Oe)以下である
    ことを特徴とする請求項38に記載の記録方法。
  40. 【請求項40】 上記磁界変調記録は、レーザー光をパ
    ルス状に照射して記録を行なう光パルス磁界変調記録方
    式であることを特徴とする請求項39に記載の記録方
    法。
  41. 【請求項41】 上記光磁気記録媒体は、レーザー光が
    照射された条件下で垂直磁気異方性エネルギーと反磁界
    エネルギーとがほぼ等しい磁気特性を有する補助磁性層
    を上記記録層に接して備えることを特徴とする請求項3
    8〜40のいずれか一項に記載の記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004017317A1 (ja) * 2002-08-13 2004-02-26 Fujitsu Limited 光磁気記録媒体及び光磁気記憶装置
US7596058B2 (en) 2004-08-27 2009-09-29 Fujitsu Limited Recording medium having multiple magnetic layers

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