JP2001077548A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境負荷の低い構成を有するとともに、枠体
に再生樹脂を用いた構成であっても高品位な画像を得る
ことができる画像形成装置を提供すること。 【構成】 少なくとも駆動部と光学部及び感光体を保持
するシャーシ（枠体）１００と、メインモータ（駆動
源）１１３を有する画像形成装置において、前記シャー
シ１００を金属と樹脂とで構成し、該シャーシ１００の
板金シャーシ部（金属部）１０１にメインモータ１１３
を固定するとともに、同シャーシ１００の樹脂シャーシ
部（樹脂部）１０６を再生材料が重畳比で５％以上混入
されたリサイクル樹脂で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、複写
機、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真プロセスを用いた従来のレーザ
ービームプリンタの全体構成を図４に基づいて説明す
る。

【０００３】図４において、１はプリンタ本体、２はシ
ート材Ｓをシート材積載トレイ３から１枚ずつ分離して
取り出す給紙ローラ、４は転写ローラである。

【０００４】又、５はプロセスカートリッジであり、こ
れには少なくとも感光ドラム５ａ、現像器５ｂ、帯電器
５ｃ、トナー収容部５ｄ及び感光ドラム５ａのクリーニ
ング装置５ｅが内蔵されている。

【０００５】６は定着器であり、これはヒータを内包す
る加熱手段６ａと加圧ローラ６ｂで構成されており、シ
ート材Ｓ上の現像剤は加熱手段６ａと加圧ローラ６ｂか
ら加えられる熱と圧力によって溶解してシート材Ｓ上に
定着される。

【０００６】７は排紙ローラ、８は不図示のレーザー発
振器からの光を回転するミラーで反射することによって
感光ドラム５ａに走査するスキャナーユニット、９は装
置の用紙送り機構を駆動するためのメインモータであ
る。尚、プロセスカートリッジ５を除く装置の各構成要
素は枠体であるシャーシ１０に対して結合されて画像形
成装置を構成している。

【０００７】次に、プリント動作について説明する。

【０００８】不図示のホストコンピュータよりプリント
信号が入力されると、シート材Ｓは給紙ローラ２によっ
てシート材積載トレイ３から分離されて取り出される。
そして、感光ドラム５ａ上にレーザー光によって書き込
まれた現像像は転写ローラ４によってシート材Ｓに転写
され、この現像像が転写されたシート材Ｓは定着器６に
よって現像像の定着を受けた後に給紙ローラ７によって
排出されて積載される。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】従来の画像形成装置に
用いられる枠体であるシャーシは樹脂又は金属で構成さ
されており、樹脂で構成された樹脂シャーシは複雑な形
状を一体で形成することが可能で部品点数が削減できる
反面、金属シャーシに比して強度が弱いという欠点を有
している。

【００１０】一方、金属シャーシは樹脂シャーシに比し
て複雑な形状が形成しにくい。このため、複数の金属部
品によりシャーシを構成したり、複雑な形状の部分だけ
を樹脂部品により構成する必要があり、金属シャーシは
樹脂シャーシに比べて部品点数が増えてしまう。

【００１１】又、金属は樹脂よりも比重が大きいため、
同じ大きさの金属シャーシと樹脂シャーシを比較すると
金属シャーシの方が重くなってしまう。物流を考慮した
場合、この重量の増加は好ましくない条件である。

【００１２】又、昨今、環境問題が深刻になっているた
め、画像形成装置の製品設計においてもリサイクル性を
向上させて再生樹脂の使用を推進していく必要がある。
このため、装置を構成する各構成要素においても分解性
の向上や低強度の再生樹脂が使用できるよう配慮した設
計を行う必要がある。

【００１３】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、環境負荷の低い構成を有する
とともに、枠体に再生樹脂を用いた構成であっても高品
位な画像を得ることができる画像形成装置を提供するこ
とにある。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１記載の発明は、少なくとも駆動部と光学部
及び感光体を保持する枠体と、駆動源を有する画像形成
装置において、前記枠体を金属と樹脂とで構成し、該枠
体の金属部に少なくとも駆動源の１つを固定するととも
に、同枠体の樹脂部を再生材料が重畳比で５％以上混入
されたリサイクル樹脂で構成したことを特徴とする。

【００１５】請求項２記載の発明は、請求項１記載の発
明において、樹脂外装を前記リサイクル樹脂で構成した
ことを特徴とする。

【００１６】従って、請求項１記載の発明によれば、枠
体の剛性が高い金属部に少なくとも駆動源の１つを固定
するようにしたため、駆動源の振動が伝播しにくく、振
動による部品のビビリ等が原因で発生する騒音を低減す
ることができるとともに、高品位の画像を得ることがで
きる。又、剛性の高い金属部と樹脂部とで構成したた
め、樹脂部に剛性の低いリサイクル樹脂を使用すること
ができる。従って、金属の長所である剛性の高さと樹脂
の長所である成形性の高さを兼ね備えた枠体の構成が可
能であるとともに、リサイクル性の高い金属と再生樹脂
を用いることによって環境負荷の低い画像形成装置を得
ることができる。

【００１７】又、請求項２記載の発明によれば、画像形
成装置に使用されている樹脂の全使用量に占める割合が
大きな樹脂外装をリサイクル樹脂で構成したため、リサ
イクル樹脂の使用量の多い画像形成装置となり、環境負
荷が極めて低い画像形成装置を得ることができる。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。

【００１９】図１は本実施の形態に係る画像形成装置
（レーザープリンタ）の各構成要素を結合するための枠
体であるシャーシの構成を示す斜視図である。尚、本実
施の形態に係るレーザープリンタの各構成要素は図４に
示した従来のレーザープリンタのそれと同じであるた
め、これについての説明は省略する。

【００２０】本実施の形態に係るレーザープリンタのシ
ャーシ１００は、板金製の板金シャーシ部１０１とリサ
イクル樹脂製の樹脂シャーシ部１０６とで構成されてい
る。尚、樹脂シャーシ部１０６は再生材料が重畳比で５
％以上混入されたリサイクル樹脂で構成されている。

【００２１】ここで、上記板金シャーシ部１０１と樹脂
シャーシ部１０６の構成を図２及び図３に基づいて説明
する。

【００２２】図２及び図３は板金シャーシ部１０１と樹
脂シャーシ部１０６の分解斜視図であり、図３は板金シ
ャーシ部１０１と樹脂シャーシ部１０６に装置の各構成
要素を取り付けた状態を示す。

【００２３】（１）板金シャーシ部１０１：板金シャー
シ部１０１は、樹脂シャーシ部１０６の上面及び両側面
を該樹脂シャーシ部１０６の外側から囲むように３面が
板金によって構成されている。そして、この板金シャー
シ部１０１の上面には、図３に示すスキャナーユニット
１１２をビスにより固定するためのスキャナーユニット
固定ビス孔１０２が４箇所に形成されるとともに、スキ
ャナーユニット１１２からのレーザー光を不図示のプロ
セスカートリッジへ照射するためのスリット１０３が形
成されている（図２参照）。

【００２４】又、板金シャーシ部１０１の一方の側面に
は、装置内の用紙送り機構を駆動するための駆動手段で
あるメインモータ１１３（図３参照）をビスにより固定
するためのメインモータ固定ビス孔１０４が２箇所に形
成されるとともに、メインモータ１１３の駆動力を伝達
するために該メインモータ１１３の出力軸に設けられた
不図示のピニオンギヤを当該板金シャーシ部１０１の内
側へ突出させるための丸孔部１０５が形成されている
（図２参照）（２）樹脂シャーシ部１０６：樹脂シャー
シ部１０６は、背面と底面及び両側面の４面で構成され
ており、これらの４面は一体成形により形成されてい
る。そして、この樹脂シャーシ部１０６の両側面内側に
は、プロセスカートリッジを所定の位置まで導入してこ
れを位置決めするための溝部１０７ａを有するカートリ
ッジガイド部１０７が形成されている。

【００２５】又、樹脂シャーシ部１０６の右側面外側に
は、板金シャーシ部１０１に取り付けられる前記メイン
モータ１１３の駆動力を装置の用紙送り機構へ伝達する
ための駆動伝達手段１１７（図３参照）が当該樹脂シャ
ーシ部１０６の内側へ突出するための駆動挿入部１０８
が形成されている（図２参照）。

【００２６】更に、樹脂シャーシ部１０６の下面内側に
は、図２に示すようにシート材搬出方向に対して垂直方
向に複数配置された搬送リブ１０９，１１０，１１１が
搬送方向上流側から順に形成されている。

【００２７】上記搬送リブ１０９，１１０，１１１は樹
脂シャーシ部１０６の下面内側に一体に形成されてお
り、これらは図３に示す給紙機構１１４から転写機構１
１５及び定着機構１１６までシート材を搬送するための
搬送ガイドを構成している。

【００２８】ところで、図３に示すように前記板金シャ
ーシ部１０１には、不図示のスキャナーモータを備えた
スキャナーユニット１１２と装置内の用紙送り機構を駆
動するためのメインモータ１１３が取り付けられる。

【００２９】又、前記樹脂シャーシ部１０６の所定の位
置には、前記給紙機構１１４、転写機構１１５、定着機
構１１６及び駆動伝達手段１１７の装置を構成するため
の各構成要素が取り付けられる。ここで、前述のように
樹脂シャーシ部１０６はリサイクル樹脂によって構成さ
れている。

【００３０】而して、板金シャーシ部１０１と樹脂シャ
ーシ部１０６を組み合わせて構成される本発明に係るシ
ャーシ１００は、下面にリブ等が形成されて高い剛性が
確保されている樹脂シャーシ部１０６に、該樹脂シャー
シ部１０６の上面及び両側面を囲む剛性の高い板金で構
成された板金シャーシ部１０１を組み合わせることによ
って全体の剛性が高められている。

【００３１】又、剛性の高い板金シャーシ部１０１に、
振動源となる不図示のスキャナーモータを備えた前記ス
キャナーユニット１１２と前記メインモータ１１３を取
り付けることによって、他の部分へ伝播する振動を低減
している。

【００３２】他方、樹脂シャーシ部１０６には、不図示
のプロセスカートリッジを導入してこれを位置決めする
ための前記カートリッジガイド部１０７や搬送ガイドを
構成する前記搬送リブ１０９，１１０，１１１等の複雑
な形状が一体成形されているため、これらの複雑な形状
を得るために複数の部品を組み合わせる必要がない。

【００３３】又、シャーシ１００には板金シャーシ部１
０１によって高い剛性が確保されているため、樹脂シャ
ーシ部１０６の材料として低強度のリサイクル樹脂を使
用することができる。

【００３４】以上のことから、本発明によれば以下の効
果が得られる。

【００３５】 シャーシ１００を用いた画像形成装置
においては、高強度の板金シャーシ部１０１に振動源が
取り付けられているため、振動による印刷画像の劣化を
防ぎ、騒音を低減することができる。

【００３６】 樹脂シャーシ部１０６に複雑な形状を
一体成形しているため、部品点数とコストを削減するこ
とができる。

【００３７】 シャーシ１００は再生が容易な板金と
リサイクル樹脂を用いて構成されているため、環境負荷
の低い画像形成装置を得ることができる。

【００３８】ところで、シャーシ１００において、板金
シャーシ部１０１にアルミニウム合金やチタン等の鉄よ
りも比重の小さい金属の板材を用いても良い。このよう
に板金シャーシ部１０１に鉄よりも比重の小さい金属の
板材を用ることによって、シャーシ１００を用いた画像
形成装置の軽量化が可能となり、装置の物流に対する負
荷を低減することができる。

【００３９】尚、画像形成装置に使用されている樹脂の
全使用量に占める割合が大きな樹脂外装もリサイクル樹
脂で構成すれば、リサイクル樹脂の使用量の多い画像形
成装置となり、環境負荷が極めて低い画像形成装置を得
ることができる。

【００４０】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、少なくとも駆動部と光学部及び感光体を保持す
る枠体と、駆動源を有する画像形成装置において、前記
枠体を金属と樹脂とで構成し、該枠体の金属部に少なく
とも駆動源の１つを固定するとともに、同枠体の樹脂部
を再生材料が重畳比で５％以上混入されたリサイクル樹
脂で構成したため、環境負荷の低い構成を有するととも
に、枠体に再生樹脂を用いた構成であっても高品位な画
像を得ることができる画像形成装置を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る画像形成装置（レーザープリン
タ）のシャーシの構成を示す斜視図である。

【図２】本発明に係る画像形成装置（レーザープリン
タ）のシャーシの板金シャーシ部と樹脂シャーシ部の分
解斜視図である。

【図３】本発明に係る画像形成装置（レーザープリン
タ）のシャーシの板金シャーシ部と樹脂シャーシ部の分
解斜視図である。

【図４】従来の画像形成装置（レーザープリンタ）の断
面図である。

【符号の説明】

５ プロセスカートリッジ ５ａ 感光ドラム（感光体） １００ シャーシ（枠体） １０１ 板金シャーシ部（金属部） １０６ 樹脂シャーシ部（樹脂部） １１２ スキャナーユニット（光学部） １１３ メインモータ（駆動源）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも駆動部と光学部及び感光体を
   保持する枠体と、駆動源を有する画像形成装置におい
   て、 前記枠体を金属と樹脂とで構成し、該枠体の金属部に少
   なくとも駆動源の１つを固定するとともに、同枠体の樹
   脂部を再生材料が重畳比で５％以上混入されたリサイク
   ル樹脂で構成したことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 樹脂外装を前記リサイクル樹脂で構成し
   たことを特徴とする請求項１記載の画像形成装置。