JP2001075123A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法及び電子機器

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JP2001075123A
JP2001075123A JP24656099A JP24656099A JP2001075123A JP 2001075123 A JP2001075123 A JP 2001075123A JP 24656099 A JP24656099 A JP 24656099A JP 24656099 A JP24656099 A JP 24656099A JP 2001075123 A JP2001075123 A JP 2001075123A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精細でコントラストが高いアクティブマト
リクス駆動方式の液晶装置等の電気光学装置を提供す
る。 【解決手段】 液晶装置は、TFTアレイ基板(10)
上にTFT(30)、データ線(6a)、走査線(3
a)、容量線(3b)及び画素電極(9a)を備える。
データ線(6a)は第2層間絶縁膜(4)と第3層間絶
縁膜(7)の間に配設される。第3遮光膜(24)は、
データ線(6a)に沿って、画素電極(9a)の端部と
重なるように配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクティブマトリ
クス駆動方式の電気光学装置及びその製造方法に関し、
特にブラックマトリクスと呼ばれる遮光膜により画素開
口部の少なくとも一部が規定される電気光学装置及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜トランジスタ(Thin Film Tr
ansistor:以下適宜、TFTと称す)などのスイッチン
グ素子によるアクティブマトリクス駆動方式の電気光学
装置においては、縦横に夫々配列された多数の走査線及
びデータ線並びにこれらの各交点に対応して多数のTF
TがTFTアレイ基板上に設けられている。各TFT
は、走査線にゲート電極が接続され、データ線に半導体
層のソース領域が接続され、画素電極に半導体層のドレ
イン領域が接続されている。ここで特に画素電極は、T
FTや配線を構成する各種の層や当該画素電極を相互に
絶縁するための層間絶縁膜上に設けられているため、層
間絶縁膜に開孔されたコンタクトホールを介してTFT
を構成する半導体層のドレイン領域に接続されている。
そして、TFTのゲート電極に走査線を介して走査信号
が供給されると、TFTはオン状態とされ、半導体層の
ソース領域にデータ線を介して供給される画像信号が当
該TFTのソース−ドレイン間を介して画素電極に供給
される。このような画像信号の供給は、各TFTを介し
て画素電極毎に極めて短時間しか行われない。このた
め、極短時間だけオン状態とされたTFTを介して供給
される画像信号の電圧を、このオン状態とされた時間よ
りも遥かに長時間に亘って保持するために、各画素電極
には液晶容量と並列に蓄積容量が形成されるのが一般的
である。他方、この種の電気光学装置においては、TF
Tアレイ基板上に形成された半導体層から、画素スイッ
チング用TFTのソース領域及びドレイン領域並びにこ
れらの間にあるチャネル領域が構成される。画素電極
は、積層構造をなす走査線、容量線、データ線等の配線
及びこれらを相互に電気的絶縁するための複数の層間絶
縁膜を介して、半導体層のドレイン領域と接続される必
要がある。
【0003】ここで、TFTアレイ基板側から見て半導
体層の上にゲート電極が設けられるトップゲート構造を
有する正スタガ型又はコプレナー型のポリシリコンTF
Tの場合などは特に、積層構造における半導体層から画
素電極までの層間距離が例えば1000nm程度又はそ
れ以上に長くなると、両者を電気的接続するためのコン
タクトホールを開孔するのが困難となる。より具体的に
は、エッチングを深く行うにつれてエッチング精度が低
下して、目標とする半導体層を突き抜けて開孔してしま
う可能性が出て来るため、ドライエッチングのみで、こ
のような深いコンタクトホールを開孔することが極めて
困難となる。このため層間距離を小さくしようとする
と、層間絶縁膜の下層や内部の構造に起因して層間絶縁
膜の表面に凹凸が生じるという問題がある。層間絶縁膜
表面に凹凸があると液晶層の配向不良が生じ、このため
コントラストが低下するなど表示品質が低下するなどの
問題となる。
【0004】そこで最近では、走査線上に形成される層
間絶縁膜に対して、半導体層のソース領域に至るコンタ
クトホールを開孔してデータ線とソース領域との電気的
接続をとる際に、半導体層のドレイン領域に至るコンタ
クトホールを開孔してこの層間絶縁膜上にデータ線と同
一層からなるバリア層と称される中継用の導電層を形成
しておき、その後、データ線及びこのバリア層上に形成
された層間絶縁膜に対して、画素電極からこのバリア層
に至るコンタクトホールを開孔する技術が開発されてい
る。このようにデータ線と同一層からなるバリア層を中
継して画素電極からドレイン領域への電気的接続をとる
ように構成すれば、画素電極から一挙に半導体層に至る
コンタクトホールを開孔するよりも、コンタクトホール
の開孔工程等が容易となり、各コンタクトホールの径も
小さくて済む。
【0005】しかしながらこのようなバリア層などの導
電層を形成する場合でも、形成した導電層に起因して層
間絶縁膜の表面に凹凸が生じるという問題がある。層間
絶縁膜表面に凹凸があると液晶層の配向不良が生じ、こ
のためコントラストが低下するなど表示品質が低下する
などの問題となる。
【0006】このように電気光学装置には層間絶縁膜の
下層や内部の構造に起因して層間絶縁膜の表面に凹凸が
生じるという問題がある。層間絶縁膜表面に凹凸がある
と液晶層の配向不良が生じ、このためコントラストが低
下するなど表示品質が低下するなどの問題となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この種の電気光学装置
においては、表示画像の高品位化という一般的な要請が
強く、このためには、画像表示領域の高精細化或いは画
素ピッチの微細化及び高画素開口率化(即ち、各画素に
おいて、表示光が透過しない非画素開口領域に対する、
表示光が透過する画素開口領域の比率を高めること)が
極めて重要となる。
【0008】しかしながら、画素ピッチの微細化が進む
と、電極サイズや配線幅、更にコンタクトホール径など
には製造技術により本質的な微細化の限界があるため、
相対的にこれらの配線や電極等が画像表示領域を占有す
る比率が高まるため、画素開口率が低くなってしまうと
いう問題点がある。
【0009】更に、このように画素ピッチの微細化が進
むと、限られた基板上領域に作り込まねばならない前述
の蓄積容量を充分な大きさとすることが困難となる。こ
こで特に、前述したバリア層を用いる技術によれば、バ
リア層は、データ線と同一のAl等からなる導電膜から
構成されているため、当該バリア層の位置や材質に起因
して、コンタクトホールを開孔する際の自由度に乏し
く、また当該バリア層を例えば蓄積容量を増大させると
いった中継機能以外の用途に用いることは極めて困難で
あり、特に微細化された積層構造内において各層を最大
限に利用して装置構成の単純化や製造プロセスの効率化
を図ることが出来ない。更に、この技術によれば、バリ
ア層を構成するAl膜と画素電極を構成するITO膜が
接触することにより化学反応が生じ、イオン化しやすい
Al膜が腐食する。これにより、バリア層と画素電極の
間の電気的接続が損なわれるため、Al膜からなる第1
のバリア層の他にITO膜との間で良好な電気的接続が
得られるTi(チタン)膜等の高融点金属薄膜を第2の
バリア層として用いる必要があり、層構造及びその製造
プロセスの複雑化を招くという問題点も抱えている。
【0010】さらに例えばバリア層、データ線、TFT
などに起因して、層間絶縁膜に凹凸が生じると液晶層の
配向不良が生じ、このためコントラストが低下するなど
表示品質が低下するなどの問題となる。
【0011】本発明は上述の問題点に鑑みなされたもの
であり、層間絶縁膜に生じる凹凸に起因する表示品質の
低下を防止することができ、高品位の画像表示が可能な
電気光学装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電気光学装置は
上記課題を解決するために、基板と、前記基板上に配置
され、ゲート絶縁膜を介して半導体層とゲート電極が配
置されてなる薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジス
タを覆うように配置された平坦化膜からなる第1層間絶
縁膜と、前記第1層間絶縁膜上に配置され、前記第1層
間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記半
導体層に電気的に接続されたデータ線と、前記データ線
を含む前記第1層間絶縁膜を覆うように配置された第2
層間絶縁膜と、前記第2層間絶縁膜上に配置され、前記
第1層間絶縁膜及び第2層間絶縁膜に形成されたコンタ
クトホールを介して前記半導体層に電気的に接続された
画素電極と、前記データ線に沿って配置され、前記画素
電極の端部と重なり合うように配置された遮光膜とを具
備することを特徴とする。
【0013】本発明のこのような構成によれば、電気光
学装置としての液晶装置に適用した場合に、データ線を
挟んで隣り合う画素電極間領域に生じる液晶の配向不良
を、遮光膜により隠すことができ、表示品位を向上させ
ることができるという効果を有する。例えば、遮光膜
は、不透明な高融点金属であるTi(チタン)、Cr
(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、
Mo(モリブデン)及びPb(鉛)のうちの少なくとも
一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等から構
成される。
【0014】また、前記データ線は、前記第1層間絶縁
膜表面に形成された凹部に配置されることを特徴とす
る。このような構成とすることにより、電気光学装置と
したときに、基板表面のデータ線による凹凸を小さくす
ることができ、データ線を挟んで隣り合う画素電極間領
域に生じる液晶の配向不良度合いを小さくすることがで
き、更に表示品位を向上させるという効果を有する。更
に、画素電極を覆うように液晶を配向させるための配向
膜を形成する場合に、配向膜形成時のラビング処理の際
に、配向膜の表面平滑性が高くなるため、ラビング処理
による配向不良を小さくすることができる。
【0015】また、前記遮光膜の幅は、前記凹部の幅よ
り広いことを特徴とする。このような構成とすることに
より、凹部近傍で生じる液晶の配向不良を遮光膜により
確実に隠すことができ、更に表示品位を向上させること
ができるという効果を有する。
【0016】また、前記半導体層と前記画素電極との間
に介在し、前記半導体層と電気接続され且つ前記画素電
極と電気接続された、前記遮光膜と同一膜からなる導電
層とを更に具備することを特徴とする。このような構成
によれば、画素電極と半導体層との間に導電層を設ける
ことにより、画素電極と半導体層とを1つのコンタクト
ホールにより直接接続する場合と比べ、コンタクトホー
ル形成時に半導体層を突き破ることを防止できるという
効果を有する。更に、この導電層を遮光膜と同一膜で形
成することにより製造工程を削減できる。また、導電層
を半導体層と重なり合うように形成することにより、電
気光学装置に入射する光が半導体層に入射しないためバ
リア層として、導電層を用いることができる。また、導
電層と平面的に重なりあうように絶縁膜を介して別の導
電層を配置することにより、蓄積容量を設けることもで
きる。
【0017】本発明の電子機器は、光源と、前記光源か
ら出射される光が入射されて画像情報に対応した変調を
施す、前記のいずれかに記載の電気光学装置を有するラ
イトバルブと、前記ライトバルブにより変調された光を
投射する投射手段と、を具備したことを特徴とする。こ
のような構成によれば、表示品位の高い電子機器を得る
という効果を有する。
【0018】また、本発明の電気光学装置の製造方法
は、基板上にスイッチング素子を形成する工程と、前記
スイッチング素子の上に絶縁層を介して遮光膜を形成す
る工程と、前記遮光膜上に平坦化膜からなる第1層間絶
縁膜を形成する工程と、前記第1層間絶縁膜に選択的に
凹部を形成する工程と、前記凹部内に前記スイッチング
素子に接続されるデータ線を形成する工程と、前記デー
タ線上に第2層間絶縁膜を形成する工程と、前記第2層
間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して前記ス
イッチング素子に接続されるように画素電極を形成する
工程とを有し、前記遮光膜の少なくとも一部は前記凹部
と対向するように形成されてなることを特徴とする。
【0019】本発明のかかる構成によれば、データ線が
第1層間絶縁膜の凹部内に埋め込まれるように形成でき
る。従って、たとえデータ線上に画素電極の端部が重な
るように配置されたとしても、データ線が凹部に形成さ
れているため、データ線が突出することを防ぎ、画素電
極の端部はデータ線上でも凹凸を緩和させることができ
る。従って、本発明を液晶装置に適用した場合、画素電
極の端部での液晶の配向不良を抑えることができる。ま
た、遮光膜が凹部に対向して形成されているため、画素
電極の端部の液晶の配向不良を遮光膜で隠すことがで
き、表示品位を向上させることができる。
【0020】また、本発明の電気光学装置の製造方法
は、前記第1層間絶縁膜は、 CMP法(ケミカルメカ
ニカルポリッシング法)により形成されてなることを特
徴とする。
【0021】本発明のかかる構成によれば、第1層間絶
縁膜はCMP法により平坦度の高い絶縁膜を形成するこ
とができる。
【0022】本発明の電気光学装置の製造方法は、前記
凹部の幅よりも前記遮光膜の幅のほうが広いことを特徴
とする。
【0023】本発明のかかる構成によれば、前記凹部の
上に形成される画素電極の端部を遮光膜で覆うことがで
きる。従って、たとえば本発明を液晶装置に適応した場
合、端部の液晶の配向不良を遮光膜で覆うことが可能と
なり、表示品位を向上させることができる。
【0024】本発明の電気光学装置の製造方法は、前記
第2層間絶縁膜は、平坦化膜からなることを特徴とす
る。
【0025】本発明のかかる構成によれば、第2層間絶
縁膜も平坦化膜からなるため、その上に形成される画素
電極をさらに平坦に形成することができ、画素電極の段
差に起因する配向不良を抑えることができ、表示品位を
向上させることができる。
【0026】本発明のこのような作用及び他の利得は次
に説明する実施の形態から明らかにする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0028】(電気光学装置の第1実施形態)本発明に
よる電気光学装置の第1実施形態である液晶装置の構成
について、図1から図5を参照して説明する。図1は、
液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成
された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路
であり、図2は、データ線、走査線、画素電極、遮光膜
等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画
素群の平面図であり、図3は、図2のA−A’断面図で
あり、図4は図2のB−B’断面図である。尚、図3、
図4においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程
度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異なら
しめてある。
【0029】図1において、本実施形態における液晶装
置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された
複数の画素は、画素電極9aを制御するためのTFT3
0がマトリクス状に複数形成されており、画像信号が供
給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気
的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号
S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても
構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対し
て、グループ毎に供給するようにしても良い。また、T
FT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されてお
り、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査
信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加す
るように構成されている。画素電極9aは、TFT30
のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素
子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じ
ることにより、データ線6aから供給される画像信号S
1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画
素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画
像信号S1、S2、…、Snは、対向基板(後述する)
に形成された対向電極(後述する)との間で一定期間保
持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集
合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階
調表示を可能にする。ここで、保持された画像信号がリ
ークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との
間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加す
る。例えば、画素電極9aの電圧は、ソース電圧が印加
された時間よりも3桁も長い時間だけ蓄積容量70によ
り保持される。これにより、保持特性は更に改善され、
コントラスト比の高い液晶装置が実現できる。
【0030】図2において、液晶装置のTFTアレイ基
板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9a
(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けられ
ており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ
線6a、走査線3a及び容量線3bが設けられている。
データ線6aは、コンタクトホール5を介してポリシリ
コン膜等からなる半導体層1aのうち後述のソース領域
に電気的接続されており、画素電極9aは、図中右上が
りの斜線で示した領域に夫々形成されておりバッファと
して機能する導電層80(以下、バリア層と称す。)を
中継して、第1コンタクトホール8a及び第2コンタク
トホール8bを介して半導体層1aのうち後述のドレイ
ン領域に電気的接続されている。また、半導体層1aの
うちチャネル領域1a’(図中右下りの斜線の領域)に
対向するように走査線3aが配置されており、走査線3
aはゲート電極として機能する。このように、走査線3
aとデータ線6aとの交差する個所には夫々、チャネル
領域1a’に走査線3aがゲート電極として対向配置さ
れたTFT30が設けられている。
【0031】容量線3bは、走査線3aに沿ってほぼ直
線状に伸びる本線部と、データ線6aと交差する箇所か
らデータ線6aに沿って前段側(図中、上向き)に突出
した突出部とを有する。
【0032】また、図中太線で示した領域には夫々、走
査線3a、容量線3b及びTFT30の下側を通るよう
に、第1遮光膜11aが設けられている。より具体的に
は図2において、第1遮光膜11aは夫々、走査線3a
に沿って縞状に形成されていると共に、データ線6aと
交差する箇所が図中下方に幅広に形成されており、この
幅広の部分により各TFTのチャネル領域1a’をTF
Tアレイ基板側から見て夫々覆う位置に設けられてい
る。
【0033】そしてこの液晶装置は、隣接する画素電極
9a間でデータ線6aを覆うように第3遮光膜24が配
設されている。この第3遮光膜24は、バリア層80と
同層から形成される。第3遮光膜24及びバリア層の一
部は蓄積容量用電極として機能する。
【0034】次に図3の断面図に示すように、液晶装置
は、透明な一方の基板の一例を構成するTFTアレイ基
板10と、これに対向配置される透明な他方の基板の一
例を構成する対向基板20とを備えている。TFTアレ
イ基板10は、例えば石英基板からなり、対向基板20
は、例えばガラス基板や石英基板からなる。TFTアレ
イ基板10には、画素電極9aが設けられており、その
上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された
配向膜16が設けられている。画素電極9aは例えば、
ITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電性薄膜か
らなる。また配向膜16は例えば、ポリイミド薄膜など
の有機薄膜からなる。
【0035】他方、対向基板20には、その全面に渡っ
て対向電極(共通電極)21が設けられており、その下
側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配
向膜22が設けられている。対向電極21は例えば、I
TO膜などの透明導電性薄膜からなる。また配向膜22
は、ポリイミド薄膜などの有機薄膜からなる。
【0036】TFTアレイ基板10には、各画素電極9
aに隣接する位置に、各画素電極9aをスイッチング制
御する画素スイッチング用TFT30が設けられてい
る。
【0037】対向基板20には、更に図3に示すよう
に、各画素の非開口領域に、ブラックマスク或いはブラ
ックマトリクスと称される第2遮光膜23を設けても良
い。このため、対向基板20の側から入射光が画素スイ
ッチング用TFT30の半導体層1aのチャネル領域1
a’やソース側LDD領域1b及びドレイン側LDD領
域1cに侵入することはない。更に、第2遮光膜23
は、コントラストの向上、カラーフィルタを形成した場
合における色材の混色防止などの機能を有する。
【0038】このように構成され、画素電極9aと対向
電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基
板10と対向基板20との間には、後述のシール材52
(図13及び図14参照)により囲まれた空間に電気光
学物質の一例である液晶が封入され、液晶層50が形成
される。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加
されていない状態で配向膜16及び22により所定の配
向状態をとる。液晶層50は、例えば一種又は数種類の
ネマティック液晶を混合した液晶からなる。シール材
は、TFTアレイ基板10及び対向基板20をそれらの
周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬
化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定
値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等
のギャップ材(スペーサ)が混入されている。
【0039】更に図3に示すように、画素スイッチング
用TFT30に各々対向する位置においてTFTアレイ
基板10と各画素スイッチング用TFT30との間に
は、第1遮光膜11aが設けられている。第1遮光膜1
1aは、好ましくは不透明な高融点金属であるTi、C
r、W、Ta、Mo及びPbのうちの少なくとも一つを
含む、金属単体、合金、金属シリサイド等から構成され
る。このような材料から構成すれば、TFTアレイ基板
10上の第1遮光膜11aの形成工程の後に行われる画
素スイッチング用TFT30の形成工程における高温処
理により、第1遮光膜11aが破壊されたり溶融しない
ようにできる。第1遮光膜11aが形成されているの
で、TFTアレイ基板10の側からの反射光(戻り光)
等が光に対して励起しやすい画素スイッチング用TFT
30のチャネル領域1a’やソース側LDD領域1b、
ドレイン側LDD1cに入射する事態を未然に防ぐこと
ができ、これに起因した光電流の発生により画素スイッ
チング用TFT30の特性が劣化することはない。
【0040】更に、第1遮光膜11aと複数の画素スイ
ッチング用TFT30との間には、下地絶縁膜12が設
けられている。下地絶縁膜12は、画素スイッチング用
TFT30を構成する半導体層1aを第1遮光膜11a
から電気的絶縁するために設けられるものである。更
に、下地絶縁膜12は、TFTアレイ基板10の全面に
形成されることにより、画素スイッチング用TFT30
のための下地膜としての機能をも有する。即ち、TFT
アレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後
に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の
劣化を防止する機能を有する。
【0041】本実施形態では、半導体層1aを高濃度ド
レイン領域1eから延設して第1蓄積容量電極1fと
し、これに対向する容量線3bの一部を第2蓄積容量電
極とし、ゲート絶縁膜2を走査線3aに対向する位置か
ら延設してこれらの電極間に挟持された第1誘電体膜と
することにより、第1蓄積容量70aが構成されてい
る。更に、この第2蓄積容量電極と対向するバリア層8
0の一部を第3蓄積容量電極80bとし、これらの電極
間に第1層間絶縁膜81を設ける。第1層間絶縁膜81
は第2誘電体膜としても機能し、第2蓄積容量70bが
形成されている。そして、これら第1及び第2蓄積容量
70a及び70bが第1コンタクトホール8aを介して
並列接続されて蓄積容量70が構成されている。バリア
層80は、容量線3bにほぼ沿って形成されている。
【0042】より詳細には、半導体層1aの高濃度ドレ
イン領域1eが、データ線6a及び走査線3aの下に延
設されて画素スイッチング用TFT30を形成し、同じ
くデータ線6a及び走査線3aに沿って伸びる容量線3
b部分に第1誘電体膜2を介して対向配置されて、第1
蓄積容量電極1fとされる。特に第1誘電体膜2は、高
温酸化等によりポリシリコン膜上に形成されるTFT3
0のゲート絶縁膜2に他ならないので、薄く且つ高耐圧
の絶縁膜とすることができ、第1蓄積容量70aは比較
的小面積で大容量の蓄積容量として構成できる。また、
第2誘電体膜81も、ゲート絶縁膜2と同様に薄く形成
することが可能なので、図2に示したように相隣接する
データ線間の領域を利用して、第2蓄積容量70bは比
較的小面積で大容量の蓄積容量として構成できる。従っ
て、これら第1及び第2蓄積容量70a及び70bから
立体的に構成される蓄積容量70は、データ線6a下の
領域や走査線3aに沿って液晶のディスクリネーション
が発生する領域(即ち、容量線3bが形成された領域)
という画素開口領域を外れたスペースを有効に利用し
て、小面積で大容量の蓄積容量とされる。
【0043】図3において、画素スイッチング用TFT
30は、LDD構造を有しており、走査線3a、当該走
査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体
層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1
aとを絶縁するゲート絶縁膜2、データ線6a、半導体
層1aの低濃度ソース領域(ソース側LDD領域)1b
及び低濃度ドレイン領域(ドレイン側LDD領域)1
c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d並びに高濃度
ドレイン領域1eを備えている。高濃度ドレイン領域1
eには、複数の画素電極9aのうちの対応する一つがバ
リア層80を中継して接続されている。ソース領域1b
及び1d並びにドレイン領域1c及び1eは後述のよう
に、半導体層1aに対し、n型又はp型のチャネルを形
成するかに応じて所定濃度のn型用又はp型用のドーパ
ントをドープすることにより形成されている。n型チャ
ネルのTFTは、動作速度が速いという利点があり、画
素のスイッチング素子である画素スイッチング用TFT
30として用いられることが多い。本実施形態では特に
データ線6aは、Al等の低抵抗な金属膜や金属シリサ
イド等の合金膜などの遮光性且つ導電性の薄膜から構成
されている。また、バリア層80及び第2誘電体膜(第
1層間絶縁膜)81の上には、高濃度ソース領域1dへ
通じるコンタクトホール5及びバリア層80へ通じるコ
ンタクトホール8bが各々形成された第2層間絶縁膜4
が形成されている。この高濃度ソース領域1dへのコン
タクトホール5を介して、データ線6aは高濃度ソース
領域1dに電気的接続されている。更に、データ線6a
及び第2層間絶縁膜4の上には、バリア層80へのコン
タクトホール8bが形成された第3層間絶縁膜7が形成
されている。このコンタクトホール8bを介して、画素
電極9aはバリア層80に電気的接続されており、更に
バリア層80を中継してコンタクトホール8aを介して
高濃度ドレイン領域1eに電気的接続されている。前述
の画素電極9aは、このように構成された第3層間絶縁
膜7の上面に設けられている。
【0044】画素スイッチング用TFT30は、好まし
くは上述のようにLDD構造を持つが、低濃度ソース領
域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物イオンの打
ち込みを行わないオフセット構造を持ってよいし、ゲー
ト電極3aをマスクとして高濃度で不純物イオンを打ち
込み、自己整合的に高濃度ソース及びドレイン領域を形
成するセルフアライン型のTFTであってもよい。
【0045】図3、図4に示すように、本実施形態の液
晶装置ではデータ線6aは第2層間絶縁膜4と第3層間
絶縁膜7との間に配設されている。この例では第2層間
絶縁膜4は例えばCMP法(ケミカルメカニカルポリッ
シング法)などにより平坦化処理され、データ線6aは
この平坦化された第1層間絶縁膜上に形成されている。
第3層間絶縁膜7はこのデータ線6aなどの導電層に起
因して凹凸を有し、この凹凸上に配設される画素電極9
a、配向膜16も、第3層間絶縁膜7の形状に追随した
凹凸を有している。例えば、配向膜16の凹凸領域16
bおよびこの近傍領域は、ラビング不良となりやすく液
晶層50の配向不良が生じることになる。
【0046】本発明の液晶装置では、第3遮光膜24
は、この配向膜16の凹凸領域16bおよびこの近傍領
域と対向するように配設されている。したがって本発明
の液晶装置では、この領域に配設された画素電極や配向
膜により液晶層に配向異常が生じたとしても、配向異常
の部分は遮光膜により遮光することができる。すなわち
液晶の配向不良領域が第3遮光膜24に覆われるので、
光抜けなどによるコントラストの低下を防止し、表示品
質を向上することができる。また、第3遮光膜24は、
データ線に沿って島状に形成され、データ線6aを挟ん
で隣り合う画素電極9a間領域に配置されている。そし
て、第3遮光膜24の端部と画素電極9aの端部とは平
面的に重なりあうように配置される。更に、第3遮光膜
24はコンタクトホール8cにより容量線3bと電気的
に接続され、第3遮光膜24は、バリア層80の一部が
第3蓄積容量用電極80bとして機能するのと同様に、
第3蓄積容量電極として機能する。
【0047】なお第3遮光膜についても、例えば不透明
な高融点金属であるTi、Cr、W、Ta、Mo及びP
bのうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金
属シリサイド等の遮光性物質から構成するようにすれば
よい。
【0048】また、図2及び図3に示すように、本実施
形態の液晶装置では、TFTアレイ基板10上には、デ
ータ線6a及び走査線3bが第2層間絶縁膜4を介して
立体的に相交差するように設けられている。そして、バ
リア層80は、半導体層1aと画素電極9aとの間に介
在しており、高濃度ドレイン領域1eと画素電極9aと
を第1及び第2コンタクトホール8a及び8bを経由し
て電気的接続する。
【0049】このため、画素電極9aから半導体層1a
のドレイン領域まで一つのコンタクトホールを開孔する
場合と比較して、第1及び第2コンタクトホール8a及
び8bの径を夫々小さくできる。即ち、一つのコンタク
トホールを開孔する場合には、エッチング時の選択比が
低いとコンタクトホールを深く開孔する程エッチング精
度は落ちるため、例えば50nm程度の非常に薄い半導
体層1aにおける突き抜けを防止するためには、コンタ
クトホールの径を小さくできるドライエッチングを途中
で停止して、最終的にウエットエッチングで半導体層1
aまで開孔するように工程を組まねばならない。或い
は、ドライエッチングによる突き抜け防止用のポリシリ
コン膜を別途設けたりする必要が生じてしまうのであ
る。
【0050】これに対して本実施形態では、画素電極9
a及び高濃度ドレイン領域1eを2つの直列な第1及び
第2コンタクトホール8a及び8bにより接続すればよ
いので、これら第1及び第2コンタクトホール8a及び
8bを夫々、ドライエッチングにより開孔することが可
能となるのである。或いは、少なくともウエットエッチ
ングにより開孔する距離を短くすることが可能となるの
である。但し、第1及び第2コンタクトホール8a及び
8bに夫々、若干のテーパを付けるために、ドライエッ
チング後に敢えて比較的短時間のウエットエッチングを
行うようにしてもよい。
【0051】以上のように本実施形態によれば、第1及
び第2コンタクトホール8a及び8bの径を夫々小さく
でき、第1コンタクトホール8aにおけるバリア層80
の表面に形成される窪みや凹凸も小さくて済むので、そ
の上方に位置する画素電極9aの部分における平坦化が
促進される。更に、第2コンタクトホール8bにおける
画素電極9aの表面に形成される窪みや凹凸も小さくて
済むので、この画素電極9aの部分における平坦化が促
進される。これらの結果、画素電極9aの表面の窪みや
凹凸に起因する液晶層50におけるディスクリネーショ
ン(配向不良)が低減され、最終的には当該液晶装置に
より高品位の画像表示が可能となる。例えば、バリア層
80と画素電極9aとの間に介在する第2層間絶縁膜4
及び第3層間絶縁膜12の合計膜厚を数百nm程度に抑
えておけば、上述した画素電極9aの表面における窪み
や凹凸に、より直接的に影響する第2コンタクトホール
8bの径を非常に小さくできる。
【0052】尚、本実施形態では、バリア層80は高融
点金属膜やその合金膜から構成されているので、金属膜
と層間絶縁膜とのエッチングにおける選択比が大きく異
なるため、前述の如きドライエッチングによるバリア層
80の突き抜けの可能性は殆ど無い。
【0053】本実施形態では特に、バリア層80を中央
にして立体的に構成された蓄積容量70における、第1
誘電体膜2及び第2誘電体膜81は、いずれも、立体的
に相交差するデータ線6aと走査線3bとの間に介在す
る第2層間絶縁膜4とは異なる誘電体膜である。
【0054】他方、バリア層80の膜厚は、例えば50
nm以上500nm以下程度とするのが好ましい。50
nm程度の厚みがあれば、製造プロセスにおける第2コ
ンタクトホール8bの開孔時に突き抜ける可能性は低く
なり、また500nm程度であれば画素電極9aの表面
の凹凸は問題とならないか或いは比較的容易に平坦化可
能だからである。
【0055】更に本実施形態では、このように第1層間
絶縁膜(第2誘電体膜)81を薄く形成することによ
り、第1コンタクトホール8aの径を更に小さく出来る
ので、前述した第1コンタクトホール8aにおけるバリ
ア層80の窪みや凹凸が更に小さくて済み、その上方に
位置する画素電極9aにおける平坦化が更に促進され
る。従って、画素電極9aにおける窪みや凹凸に起因し
た液晶のディスクネーションが低減され、最終的には当
該液晶装置により一層高品位の画像表示が可能となる。
【0056】尚、本実施形態の液晶装置の構成において
も、従来同様に、走査線3bとデータ線6aとの間に介
在する第2層間絶縁膜4については、両配線間における
寄生容量が問題とならない程度の厚み(例えば、800
nm程度の厚み)が必要とされる。
【0057】以上のように構成された本実施形態におい
ては特に、縞状に形成された第1遮光膜11aは、走査
線3a下に延設されて、定電位源又は大容量部分に電気
的接続されてもよい。このように構成すれば、第1遮光
膜11aに対向配置される画素スイッチング用TFT3
0に対し第1遮光膜11aの電位変動が悪影響を及ぼす
ことはない。この場合、定電位源としては、当該液晶装
置を駆動するための周辺回路(例えば、走査線駆動回
路、データ線駆動回路等)に供給される負電源、正電源
等の定電位源、接地電源、対向電極21に供給される定
電位源等が挙げられる。
【0058】また、容量線3bと走査線3aとは、同一
のポリシリコン膜からなり、第1の蓄積容量70aの第
1誘電体膜2と画素スイッチング用TFT30のゲート
絶縁膜2とは、同一の高温酸化膜等からなり、第1蓄積
容量電極1fと画素スイッチング用TFT30のチャネ
ル形成領域1a’、低濃度ソース領域1b、低濃度ドレ
イン領域1c、高濃度ソース領域1d、高濃度ドレイン
領域1e等とは、同一の半導体層1aからなる。このた
め、TFTアレイ基板10上に形成される積層構造を単
純化でき、更に、後述の電気光学装置の製造方法におい
て、同一の薄膜形成工程で容量線3b及び走査線3aを
同時に形成でき、蓄積容量70aの第1誘電体膜及びゲ
ート絶縁膜2を同時に形成できる。
【0059】本実施形態では特に、バリア層80は、導
電性の遮光膜からなる。従って、バリア層80により、
各画素開口領域を少なくとも部分的に規定することが可
能となる。また、バリア層80により、あるいは第3遮
光膜24との組み合わせで画素開口部を規定することに
より、対向基板20側の第2遮光膜を省略することも可
能である。対向基板20上の第2遮光膜23ではなく、
TFTアレイ基板10上に内蔵遮光膜としてバリア層8
0設ける構成は、製造プロセスにおけるTFTアレイ基
板10と対向基板20との位置ずれによって画素開口率
の低下を招かない点で極めて有利である。
【0060】遮光膜からなるバリア層80は、例えば、
不透明な高融点金属であるTi、Cr、W、Ta、Mo
及びPbのうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合
金、金属シリサイド等から構成される。このように構成
すれば、バリア層80形成工程の後に行われる高温処理
により、バリア層80が破壊されたり溶融しないように
できる。
【0061】更に、これらの高融点金属と画素電極9a
を構成するITO膜とが接触しても高融点金属が腐食す
ることはないため、第2コンタクトホール8bを介して
バリア層80及び画素電極9a間で良好なコンタクトが
とれる。
【0062】また本実施形態では特に、遮光膜からなる
バリア層80は、図2に示すように、TFTアレイ基板
10上における平面形状が相隣接するデータ線6a間を
走査線3aに沿って伸び、各画素単位毎に島状に構成さ
れている。これにより、遮光膜による応力の緩和を図る
ことができる。また、画素開口領域の走査線3aに沿っ
た辺の一部又は全部をバリア層80により規定すること
も可能である。ここで具体的な回路設計に応じて走査線
3a及びバリア層80間の寄生容量が問題となる場合
は、本実施形態のように、走査線3a上にはバリア層8
0を設けることなく、容量線3bと画素電極9aとが隣
接する側における画素開口領域の走査線3aに沿った辺
をバリア層80により規定するのが好ましい。或いは、
具体的な回路設計に応じて走査線3a及びバリア層80
間の寄生容量が問題とならないのであれば、バリア層8
0は、第2誘電体膜81を介して走査線3aに対向する
位置にも形成されてよい。このように構成すれば、走査
線3a及び容量線3bの両者を夫々少なくとも部分的に
覆う遮光性のバリア層80により、画素開口領域の走査
線3aに沿った辺のより多くの部分を規定することが可
能となる。言い換えれば、このように構成する場合に
は、走査線3a及びバリア層80の寄生容量が問題とな
らない程度に第2誘電体膜81を厚く構成するのが好ま
しい。或いは、この寄生容量を小さく抑えるためには、
バリア層80により、走査線3aを画素開口領域を規定
するのに必要な領域だけ覆うのが好ましい。
【0063】尚、走査線3aと画素電極9aとが隣接す
る側(図2で下側)における画素開口領域の走査線3a
に沿った辺については、第1遮光膜11aや第2遮光膜
23により規定すればよい。また、画素開口領域のデー
タ線6aに沿った辺については、Al等からなるデータ
線6a或いは第1遮光膜11aや第2遮光膜23により
規定すればよい。
【0064】更に図2に示したようにデータ線6aに沿
って形成された島状の第3遮光膜24の各端部と、画素
電極9aとは、平面的に見て若干重なるように構成する
のが好ましい。このように構成すれば、両者間に入射光
が透過するような隙間が生じないで済み、この部分にお
ける白抜け等の表示不良を防止できる。ここで、データ
線6aと、第3遮光膜24と、バリア層80と、第1遮
光膜11aあるいは、データ線6aとバリア層80等の
遮光性を有する膜により画素開口部を規定することが可
能である。このような場合、対向基板20に第2遮光膜
23を形成しなくて済むため、対向基板20に第2遮光
膜23を形成する工程を削減することが可能である。さ
らに、対向基板20とTFTアレイ基板10とのアライ
メントずれによる画素開口率の低下やばらつきを防ぐこ
とができる。また、対向基板20に第2遮光膜23を設
ける場合は、TFTアレイ基板10とのアライメントず
れを考慮して大きめに形成するが上述のようにデータ線
6a、バリア層80等のTFTアレイ基板10側に形成
された遮光性の膜により画素開口部を規定するため、精
度よく画素開口部を規定することができ、対向基板20
により画素開口部を決める場合に比べて開口率を向上さ
せることができる。
【0065】以上説明したように本実施形態では特に、
バリア層80が導電性の遮光膜からなるため様々な利点
が得られるが、バリア層80を、高融点金属膜ではな
く、低抵抗なドープドポリシリコン(例えば、リン等を
ドープしたポリシリコン)などの導電性のポリシリコン
膜から構成してもよい。このように構成すれば、バリア
層80は、遮光膜としての機能は発揮しないが、蓄積容
量70を増加させる機能及びバリア層本来の中継機能は
十分に発揮し得る。更に、第2層間絶縁膜4との間で熱
等によるストレスが発生しにくくなるので、バリア層8
0及びその周辺におけるクラック防止に役立つ。他方、
画素開口領域を規定するための遮光については、第1遮
光膜11aや第2遮光膜23により別途行えばよい。
【0066】本実施形態では特に、第2図及び第3図に
示されるように第1コンタクトホール8aと第2コンタ
クトホール8bとは、TFTアレイ基板10上における
相異なった平面位置に開孔されている。従って、これら
第1及び第2コンタクトホール8a及び8bが開孔され
た平面位置に発生する凹凸が、相重なって凹凸が増幅す
る事態を回避できる。よって、これらのコンタクトホー
ルにおける良好なコンタクトが期待できる。
【0067】尚、コンタクトホール8a、8b及び5の
平面形状は、円形や四角形或いはその他の多角形状等で
もよいが、円形は特にコンタクトホールの周囲の層間絶
縁膜等におけるクラック防止に役立つ。そして、良好な
コンタクトを得るために、ドライエッチング後にウエッ
トエッチングを行って、これらのコンタクトホール8
a、8b及び5に夫々若干のテーパをつけることが好ま
しい。
【0068】(電気光学装置の第1実施形態における製
造プロセス)次に、以上のような構成を持つ実施形態に
おける液晶装置の製造プロセスについて、図5から図8
を参照して説明する。尚、図5から図8は各工程におけ
るTFTアレイ基板側の各層を、図3と同様に図2のA
−A’断面に対応させて示す工程図である。
【0069】先ず図5の工程(1)に示すように、石英
基板、ハードガラス、シリコン基板等のTFTアレイ基
板10を用意する。ここで、好ましくはN(窒素)等
の不活性ガス雰囲気且つ約900〜1300℃の高温で
アニール処理し、後に実施される高温プロセスにおける
TFTアレイ基板10に生じる歪みが少なくなるように
前処理しておく。即ち、製造プロセスにおける最高温で
高温処理される温度に合わせて、事前にTFTアレイ基
板10を同じ温度かそれ以上の温度で熱処理しておく。
そして、このように処理されたTFTアレイ基板10の
全面に、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPb等の金属
や金属シリサイド等の金属合金膜を、スパッタリングに
より、100〜500nm程度の膜厚、好ましくは約2
00nmの膜厚の遮光膜11を形成する。尚、遮光膜1
1上には、表面反射を緩和するためにポリシリコン膜等
の反射防止膜を形成しても良い。
【0070】次に工程(2)に示すように、該形成され
た遮光膜11上にフォトリソグラフィにより第1遮光膜
11aのパターン(図2参照)に対応するレジストマス
クを形成し、該レジストマスクを介して遮光膜11に対
しエッチングを行うことにより、第1遮光膜11aを形
成する。
【0071】次に工程(3)に示すように、第1遮光膜
11aの上に、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等から
なる下地絶縁膜12を形成する。この下地絶縁膜12の
膜厚は、例えば、約500〜2000nmとする。尚、
TFTアレイ基板10裏面からの戻り光が問題にならな
い場合は、第1遮光膜11aを形成する必要はない。
【0072】次に工程(4)に示すように、下地絶縁膜
12の上に、アモルファスシリコン膜を形成する。その
後、窒素雰囲気中で、約600〜700℃にて約1〜1
0時間、好ましくは、4〜6時間のアニール処理を施す
ることにより、ポリシリコン膜1を約50〜200nm
の厚さ、好ましくは約100nmの厚さとなるまで固相
成長させる。
【0073】尚、アモルファスシリコン膜を経ないで、
減圧CVD法等によりポリシリコン膜1を直接形成して
も良い。或いは、減圧CVD法等により堆積したポリシ
リコン膜にシリコンイオンを打ち込んで一旦非晶質化
(アモルファス化)し、その後アニール処理等により再
結晶化させてポリシリコン膜1を形成しても良い。
【0074】次に工程(5)に示すように、フォトリソ
グラフィ工程、エッチング工程等により、図2に示した
如き第1蓄積容量電極1fを含む所定パターンを有する
半導体層1aを形成する。
【0075】次に工程(6)に示すように、画素スイッ
チング用TFT30を構成する半導体層1aと共に第1
蓄積容量電極1fを約900〜1300℃の温度、好ま
しくは約1000℃の温度により熱酸化することによ
り、約30nmの比較的薄い厚さの熱酸化シリコン膜2
aを形成し、更に工程(7)に示すように、減圧CVD
法等により高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化シリ
コン膜からなる絶縁膜2bを約50nmの比較的薄い厚
さに堆積し、熱酸化シリコン膜2a及び絶縁膜2bを含
む多層構造を持つ画素スイッチング用TFT30のゲー
ト絶縁膜2と共に蓄積容量形成用の第1誘電体膜2を同
時に形成する。この結果、第1蓄積容量電極1fの厚さ
は、約30〜150nmの厚さ、好ましくは約35〜5
0nmの厚さとなり、ゲート絶縁膜2(第1誘電体膜)
の厚さは、約20〜150nmの厚さ、好ましくは約3
0〜100nmの厚さとなる。このように高温熱酸化時
間を短くすることにより、特に8インチ程度の大型基板
を使用する場合に熱によるそりを防止することができ
る。但し、ポリシリコン膜1を熱酸化することのみによ
り、単一層構造を持つゲート絶縁膜2を形成してもよ
い。
【0076】次に工程(8)に示すように、フォトリソ
グラフィ工程、エッチング工程等によりレジスト層50
0を第1蓄積容量電極1fとなる部分を除く半導体層1
a上に形成した後、例えばPイオンをドーズ量約3×1
12/cmでドープして、第1蓄積容量電極1fを
低抵抗化しても良い。
【0077】次に工程(9)に示すように、レジスト層
500を除去した後、減圧CVD法等によりポリシリコ
ン膜3を堆積し、更にリン(P)を熱拡散し、ポリシリ
コン膜3を導電化する。又は、Pイオンをポリシリコン
膜3の成膜と同時に導入したドープトシリコン膜を用い
てもよい。ポリシリコン膜3の膜厚は、約100〜50
0nmの厚さ、好ましくは約300nmに堆積する。
【0078】次に図6の工程(10)に示すように、レ
ジストマスクを用いたフォトリソグラフィ工程、エッチ
ング工程等により、図2に示した如き所定パターンの走
査線3aと共に容量線3bを形成する。走査線3a及び
容量線3bは、高融点金属や金属シリサイド等の金属合
金膜で形成しても良いし、ポリシリコン膜等と組み合わ
せた多層配線としても良い。
【0079】次に工程(11)に示すように、図3に示
した画素スイッチング用TFT30をLDD構造を持つ
nチャネル型のTFTとする場合、半導体層1aに、先
ず低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cを
形成するために、走査線3a(ゲート電極)をマスクと
して、PなどのV族元素のドーパントを低濃度で(例え
ば、Pイオンを1〜3×1013/cmのドーズ量に
て)ドープする。これにより走査線3a下の半導体層1
aはチャネル領域1a’となる。この不純物のドープに
より容量線3b及び走査線3aも低抵抗化される。
【0080】次に工程(12)に示すように、画素スイ
ッチング用TFT30を構成する高濃度ソース領域1d
及び高濃度ドレイン領域1eを形成するために、走査線
3aよりも幅の広いマスクでレジスト層600を走査線
3a上に形成した後、同じくPなどのV族元素のドーパ
ントを高濃度で(例えば、Pイオンを1〜3×1015
/cmのドーズ量にて)ドープする。尚、例えば、低
濃度のドープを行わずに、オフセット構造のTFTとし
てもよく、走査線3aをマスクとして、Pイオン、Bイ
オン等を用いたイオン注入技術によりセルフアライン型
のTFTとしてもよい。この不純物のドープにより容量
線3b及び走査線3aも更に低抵抗化される。
【0081】尚、これらのTFT30の素子形成工程と
並行して、nチャネル型TFT及びpチャネル型TFT
から構成される相補型構造を持つデータ線駆動回路、走
査線駆動回路等の周辺回路をTFTアレイ基板10上の
周辺部に形成してもよい。このように、本実施形態にお
いて画素スイッチング用TFT30を構成する半導体層
1aをポリシリコンで形成すれば、画素スイッチング用
TFT30の形成時にほぼ同一工程で、周辺回路を形成
することができ、製造上有利である。
【0082】次に工程(13)に示すように、レジスト
層600を除去した後、容量線3b及び走査線3a並び
にゲート絶縁膜2(第1誘電体膜)上に、減圧CVD
法、プラズマCVD法等により高温酸化シリコン膜(H
TO膜)や窒化シリコン膜からなる第1層間絶縁膜81
を10nm以上200nm以下の比較的薄い厚さに堆積
する。但し、前述のように、第1層間絶縁膜81は、多
層膜から構成してもよいし、一般にTFTのゲート絶縁
膜を形成するのに用いられる各種の公知技術により、第
1層間絶縁膜81を形成可能である。第1層間絶縁膜8
1の場合には、第2層間絶縁膜4の場合のように余り薄
くするとデータ線6a及び走査線3a間の寄生容量が大
きくなってしまうことはなく、またTFT30における
ゲート絶縁膜2のように余り薄く構成するとトンネル効
果等の特異現象が発生することもない。また、第1層間
絶縁膜81は、第2蓄積容量電極3bとバリア層80の
間で、第2誘電体膜として機能する。そして、第2誘電
体膜81を薄くする程、第2蓄積容量70bは大きくな
るので、結局、膜破れなどの欠陥が生じないことを条件
に、ゲート絶縁膜2よりも薄い50nm以下の厚みを持
つ極薄い絶縁膜となるように第2誘電体膜81を形成す
ると本実施形態の効果を増大させることができる。
【0083】次に工程(14)に示すように、バリア層
80と高濃度ドレイン領域1eとを電気的接続するため
のコンタクトホール8a、遮光膜24と容量線3bとを
電気的に接続するためのコンタクトホール8cを、反応
性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等
のドライエッチングにより形成する。このようなドライ
エッチングは、指向性が高いため、小さな径のコンタク
トホール8aを開孔可能である。或いは、コンタクトホ
ール8aが半導体層1aを突き抜けるのを防止するのに
有利なウエットエッチングを併用してもよい。このウエ
ットエッチングは、コンタクトホール8aに対し、より
良好なコンタクトをとるためのテーパを付与する観点か
らも有効である。
【0084】次に工程(15)に示すように、第1層間
絶縁膜81及びコンタクトホール8a、8cを介して覗
く高濃度ドレイン領域1eの全面に、Ti、Cr、W、
Ta、Mo及びPb等の金属や金属シリサイド等の金属
合金膜をスパッタ処理により堆積して、50〜500n
m程度の膜厚の導電膜80’を形成する。50nm程度
の厚みがあれば、後に第2コンタクトホール8bを開孔
する時に突き抜ける可能性は殆どない。尚、この導電膜
80’上には、表面反射を緩和するためにポリシリコン
膜等の反射防止膜を形成しても良い。また、導電膜8
0’は応力緩和のためにドープトポリシリコン膜等を用
いても良い。
【0085】次に図7の工程(16)に示すように、該
形成された導電膜80’上にフォトリソグラフィにより
バリア層80及び遮光膜24のパターン(図2参照)に
対応するレジストマスクを形成し、該レジストマスクを
介して導電膜80’に対しエッチングを行うことによ
り、第3蓄積容量電極80bを含むバリア層80及び第
3蓄積容量電極としても機能する遮光膜24を形成す
る。
【0086】次に工程(17)に示すように、第1層間
絶縁膜81及びバリア層80を覆うように、例えば、常
圧又は減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NS
G、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス
膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第2層
間絶縁膜4を形成し、例えばCMP法などにより表面を
平坦化処理する。第2層間絶縁膜4の膜厚は、約500
〜1500nmが好ましい。第2層間絶縁膜4の膜厚が
500nm以上あれば、データ線6a及び走査線3a間
における寄生容量は余り又は殆ど問題とならない。
【0087】次に工程(18)の段階で、高濃度ソース
領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを活性化するため
に約1000℃のアニール処理を20分程度行った後、
データ線6aに対するコンタクトホール5を開孔する。
また、走査線3aや容量線3bを基板周辺領域において
図示しない配線と接続するためのコンタクトホールも、
コンタクトホール5と同一の工程により第2層間絶縁膜
4に開孔することができる。
【0088】次に、工程(19)に示すように、第2層
間絶縁膜4の上に、スパッタリング等により、遮光性の
Al等の低抵抗金属や金属シリサイド等を金属膜6とし
て、約100〜500nmの厚さ、好ましくは約300
nmに堆積する。
【0089】次に工程(20)に示すように、フォトリ
ソグラフィ工程、エッチング工程等により、データ線6
aを形成する。
【0090】次に図8の工程(21)に示すように、デ
ータ線6a上を覆うように、例えば、常圧又は減圧CV
D法やTEOSガス等を用いて、NSG、PSG、BS
G、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン
膜や酸化シリコン膜等からなる第3層間絶縁膜7を形成
する。第3層間絶縁膜7の膜厚は、約500〜1500
nmが好ましい。
【0091】次に工程(22)に示すように、画素電極
9aとバリア層80とを電気的接続するためのコンタク
トホール8bを、反応性イオンエッチング、反応性イオ
ンビームエッチング等のドライエッチングにより形成す
る。また、テーパ状にするためにウェットエッチングを
用いても良い。
【0092】次に工程(23)に示すように、第3層間
絶縁膜7の上に、スパッタ処理等により、ITO膜等の
透明導電性薄膜9を、約50〜200nmの厚さに堆積
し、更に工程(24)に示すように、フォトリソグラフ
ィ工程、エッチング工程等により、画素電極9aを形成
する。尚、当該液晶装置を反射型の液晶装置に用いる場
合には、Al等の反射率の高い不透明な材料から画素電
極9aを形成してもよい。
【0093】続いて、画素電極9aの上にポリイミド系
の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角
を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等
により、配向膜16(図3参照)が形成される。
【0094】他方、図3に示した対向基板20について
は、ガラス基板等が先ず用意され、第2遮光膜23及び
額縁としての第4遮光膜53(図13及び図14参照)
が、例えば金属クロムをスパッタした後、フォトリソグ
ラフィ工程、エッチング工程を経て形成される。尚、こ
れらの第2及び第4遮光膜は、Cr、Ni、Alなどの
金属材料の他、カーボンやTiをフォトレジストに分散
した樹脂ブラックなどの材料から形成してもよい。尚、
TFTアレイ基板10上で、データ線6a、バリア層8
0、第1遮光膜11a等で遮光領域を規定すれば、対向
基板20上の第2遮光膜23や第4遮光膜を省くことが
できる。
【0095】その後、対向基板20の全面にスパッタ処
理等により、ITO等の透明導電性薄膜を、約50〜2
00nmの厚さに堆積することにより、対向電極21を
形成する。更に、対向電極21の全面にポリイミド系の
配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角を
持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等に
より、配向膜22(図3参照)が形成される。
【0096】このとき、例えば、走査線3a、容量線3
b上に対応して形成される配向膜16の凹凸領域16b
およびこの近傍領域は、ラビング不良となりやすく液晶
層50の配向不良が生じることになる。本発明の液晶装
置では。第3遮光膜24は、この配向膜16の第2の領
域(凹凸領域16bおよびこの近傍領域)と対向するよ
うにパターニングされている。したがって本発明の液晶
装置では、この領域に配設された画素電極や配向膜によ
り液晶層に配向異常が生じたとしても、配向異常の部分
は遮光膜により遮光することができ、光抜けなどによる
コントラストの低下を防止し、表示品質を向上すること
ができる。特に、第3遮光膜24は、データ線6aに沿
って形成されるとともに、画素電極の端部に重なるよう
に配置されているため、画素電極の端部の段差を第3遮
光膜24で覆うことが可能となり、段差に起因する配向
不良を第3遮光膜24で隠すことが可能である。
【0097】最後に、上述のように各層が形成されたT
FTアレイ基板10と対向基板20とは、配向膜16及
び22が対面するようにシール材52(図13及び図1
4参照)により貼り合わされ、真空吸引等により、両基
板間の空間に、例えば複数種類のネマティック液晶を混
合してなる液晶が吸引されて、所定層厚の液晶層50が
形成される。
【0098】(電気光学装置の第2実施形態)本発明に
よる電気光学装置の第2実施形態である液晶装置の構成
について、図9、図10を参照して説明する。液晶装置
の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複
数の画素における各種素子、配線等の等価回路であり、
データ線、走査線、画素電極、遮光膜等が形成されたT
FTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図につ
いては第1実施形態と同様である(図1、図2参照)。
【0099】第2実施形態では、走査線3a、容量線3
bが第2層間絶縁膜4上でなく、CMP法等により形成
された平坦化膜からなる第2層間絶縁膜4に凹部として
の溝(トレンチ)に形成されている点が第1実施例と異
なっている。以下、第1実施形態と異なる構成について
のみ説明し、第1実施形態と同様の構成については説明
を省略する。
【0100】図9は、図2のA−A’断面図であり、図
10は図2のB−B’断面図である。尚、図9、図10
においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の
大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめ
てある。
【0101】図9、図10の断面図に示すように、デー
タ線6aは第2層間絶縁膜4と第3層間絶縁膜7との間
に配設されている。この例では第2層間絶縁膜4の表面
は、データ線6aに沿った形状に溝が形成され、データ
線6aはこの溝内に配置されている。第3層間絶縁膜7
はこの溝の端部領域に起因して凹凸を有し、この凹凸上
に配設される画素電極9a、配向膜16も、第3層間絶
縁膜7の形状に追随した凹凸を有している。例えば、配
向膜16の凹領域16cおよびこの近傍領域は、ラビン
グ不良となりやすく液晶層50の配向不良が生じること
になる。
【0102】本発明の液晶装置では、第3遮光膜24
は、この配向膜16の凹領域16c及びこの近傍領域)
と対向するように配設され、更に、データ線6aを境に
隣り合う画素電極9aのそれぞれの端部と重なってい
る。したがって本発明の液晶装置では、この領域に配設
された画素電極や配向膜により液晶層に配向異常が生じ
たとしても、配向異常の部分は遮光膜により遮光するこ
とができる。すなわち液晶の配向不良領域が第3遮光膜
24に覆われるので、光抜けなどによるコントラストの
低下を防止し、表示品質を向上することができる。更
に、本実施形態においては、データ線6aが溝内に形成
されるため、第3層間絶縁膜7の表面の凹凸の割合を低
減し、配向不良の発生を第1実施形態と比較し、更に低
減することができる。
【0103】(電気光学装置の第2実施形態における製
造プロセス)次に、以上のような構成を持つ実施形態に
おける液晶装置の製造プロセスについて、図11、図1
2を参照して説明する。尚、第1実施形態と同じ製造プ
ロセス部分の図及び説明については一部省略する。図1
1、図12は各工程におけるTFTアレイ基板側の各層
を、図9と同様に図2のA−A’断面に対応させて示す
工程図である。
【0104】上述の第1実施形態の製造プロセス図5
(1)〜図7(16)の同様の工程を経て、第3遮光膜
24及びバリア層80まで形成された図11(16)に
示す基板を製造する。
【0105】次に工程(17)に示すように、第3遮光
膜24及びバリア層80を覆うように、例えば、常圧又
は減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NSG、P
SG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒
化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなる第2層間絶縁
膜4を形成し、例えばCMP法などにより表面を平坦化
処理する。第2層間絶縁膜4の膜厚は、約500〜15
00nmが好ましい。第2層間絶縁膜4の膜厚が500
nm以上あれば、データ線6a及び走査線3a間におけ
る寄生容量は余り又は殆ど問題とならない。
【0106】次に工程(18)の段階で、高濃度ソース
領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを活性化するため
に約1000℃のアニール処理を20分程度行った後、
データ線6aに対するコンタクトホール5を開孔する。
また、走査線3aや容量線3bを基板周辺領域において
図示しない配線と接続するためのコンタクトホールも、
コンタクトホール5と同一の工程により第2層間絶縁膜
4に開孔することができる。また、走査線3aや容量線
3bを配設するための溝もフォトエッチングプロセスに
より形成しておく。
【0107】次に、工程(19)に示すように、第2層
間絶縁膜4に配設した溝(トレンチ)に、スパッタリン
グ等により、あるいは遮光性のAl等の低抵抗金属や金
属シリサイド等を金属膜6として、約100〜500n
mの厚さ、好ましくは約300nmに堆積する。
【0108】次に工程(20)に示すように、フォトリ
ソグラフィ工程、エッチング工程等により、データ線6
aを形成する。
【0109】次に図14の工程(21)に示すように、
データ線6a上を覆うように、例えば、常圧又は減圧C
VD法やTEOSガス等を用いて、NSG、PSG、B
SG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコ
ン膜や酸化シリコン膜等からなる第3層間絶縁膜7を形
成する。第3層間絶縁膜7の膜厚は、約500〜150
0nmが好ましい。
【0110】次に工程(22)に示すように、画素電極
9aとバリア層80とを電気的接続するためのコンタク
トホール8bを、反応性イオンエッチング、反応性イオ
ンビームエッチング等のドライエッチングにより形成す
る。また、テーパ状にするためにウェットエッチングを
用いても良い。
【0111】次に工程(23)に示すように、第3層間
絶縁膜7の上に、スパッタ処理等により、ITO膜等の
透明導電性薄膜9を、約50〜200nmの厚さに堆積
し、更に工程(24)に示すように、フォトリソグラフ
ィ工程、エッチング工程等により、画素電極9aを形成
する。尚、当該液晶装置を反射型の液晶装置に用いる場
合には、Al等の反射率の高い不透明な材料から画素電
極9aを形成してもよい。
【0112】続いて、画素電極9aの上にポリイミド系
の配向膜の塗布液を塗布した後、所定のプレティルト角
を持つように且つ所定方向でラビング処理を施すこと等
により、配向膜16(図9参照)が形成される。
【0113】(電気光学装置の全体構成)以上のように
構成された各実施形態における液晶装置の全体構成を図
13及び図15を参照して説明する。尚、図13は、T
FTアレイ基板10をその上に形成された各構成要素と
共に対向基板20の側から見た平面図であり、図14
は、図13のH−H’断面図である。
【0114】図13において、TFTアレイ基板10の
上には、シール材52がその縁に沿って設けられてお
り、その内側に並行して、例えば第2遮光膜23と同じ
或いは異なる材料から成る画像表示領域の周辺を規定す
る額縁としての第4遮光膜53が設けられている。シー
ル材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号を
所定タイミングで供給することによりデータ線6aを駆
動するデータ線駆動回路101及び実装端子102がT
FTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走
査線3aに走査信号を所定タイミングで供給することに
より走査線3aを駆動する走査線駆動回路104が、こ
の一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。走査線
3aに供給される走査信号遅延が問題にならないのなら
ば、走査線駆動回路104は片側だけでも良いことは言
うまでもない。また、データ線駆動回路101を画像表
示領域の辺に沿って両側に配列してもよい。例えば奇数
列のデータ線6aは画像表示領域の一方の辺に沿って配
設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給し、偶数
列のデータ線は前記画像表示領域の反対側の辺に沿って
配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給するよ
うにしてもよい。この様にデータ線6aを櫛歯状に駆動
するようにすれば、データ線駆動回路の占有面積を拡張
することができるため、複雑な回路を構成することが可
能となる。更にTFTアレイ基板10の残る一辺には、
画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路104
間をつなぐための複数の配線105が設けられている。
また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所に
おいては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間
で電気的導通をとるための導通材106が設けられてい
る。そして、図14に示すように、図13に示したシー
ル材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当該シー
ル材52によりTFTアレイ基板10に固着されてい
る。尚、TFTアレイ基板10上には、これらのデータ
線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、
複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイミングで印
加するサンプリング回路、複数のデータ線6aに所定電
圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々
供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該液
晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形
成してもよい。尚、本実施の形態によれば、対向基板2
0上の第2遮光膜23はTFTアレイ基板10の遮光領
域よりも小さく形成すれば良い。また、液晶装置の用途
により、第2遮光膜23は容易に取り除くことができ
る。
【0115】以上図1から図14を参照して説明した各
実施形態では、データ線駆動回路101及び走査線駆動
回路104をTFTアレイ基板10の上に設ける代わり
に、例えばTAB(Tape Automated Bonding)基板上に
実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周
辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及
び機械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板
20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の
出射光が出射する側には各々、例えば、TN(Twisted
Nematic)モード、VA(Vertically Aligned)モード、
PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード等
の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリ
ーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差
フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
【0116】以上説明した各実施形態における液晶装置
は、カラー液晶プロジェクタに適用されるため、3枚の
液晶装置がR(赤)G(緑)B(青)用のライトバルブ
として各々用いられ、各ライトバルブには各々RGB色
分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色
の光が投射光として各々入射されることになる。従っ
て、各実施形態では、対向基板20に、カラーフィルタ
は設けられていない。しかしながら、第2遮光膜23の
形成されていない画素電極9aに対向する所定領域にR
GBのカラーフィルタをその保護膜と共に、対向基板2
0上に形成してもよい。あるいは、TFTアレイ基板1
0上のRGBに対向する画素電極9a下にカラーレジス
ト等でカラーフィルタ層を形成することも可能である。
このようにすれば、液晶プロジェクタ以外の直視型や反
射型のカラー液晶テレビなどのカラー液晶装置に各実施
形態における液晶装置を適用できる。更に、対向基板2
0上に1画素1個対応するようにマイクロレンズを形成
してもよい。このようにすれば、入射光の集光効率を向
上することで、明るい液晶装置が実現できる。更にま
た、対向基板20上に、何層もの屈折率の相違する干渉
層を堆積することで、光の干渉を利用して、RGB色を
作り出すダイクロイックフィルタを形成してもよい。こ
のダイクロイックフィルタ付き対向基板によれば、より
明るいカラー液晶装置が実現できる。
【0117】以上説明した各実施形態における液晶装置
では、従来と同様に入射光を対向基板20の側から入射
することとしたが、第1遮光膜11aを設けているの
で、TFTアレイ基板10の側から入射光を入射し、対
向基板20の側から出射するようにしても良い。即ち、
このように液晶装置を液晶プロジェクタに取り付けて
も、半導体層1aのチャネル領域1a’及びソース側L
DD領域1b、ドレイン側LDD領域1cに光が入射す
ることを防ぐことが出来、高画質の画像を表示すること
が可能である。ここで、従来は、TFTアレイ基板10
の裏面側での反射を防止するために、反射防止用のAR
(Anti Reflection)被膜された偏光板を別途配置した
り、ARフィルムを貼り付ける必要があったが、各実施
形態では、TFTアレイ基板10の表面と半導体層1a
の少なくともチャネル領域1a’及びソース側LDD領
域1b、ドレイン側LDD領域1cとの間に第1遮光膜
11aが形成されているため、このようなAR被膜され
た偏光板やARフィルムを用いたり、TFTアレイ基板
10そのものをAR処理した基板を使用する必要が無く
なる。従って、各実施形態によれば、材料コストを削減
でき、また偏光板貼り付け時に、ごみ、傷等により、歩
留まりを落とすことがなく大変有利である。また、耐光
性が優れているため、明るい光源を使用したり、偏光ビ
ームスプリッタにより偏光変換して、光利用効率を向上
させても、光によるクロストーク等の画質劣化を生じな
い。
【0118】また、各画素に設けられるスイッチング素
子としては、正スタガ型又はコプラナー型のポリシリコ
ンTFTであるとして説明したが、逆スタガ型のTFT
やアモルファスシリコンTFT等の他の形式のTFTに
対しても、各実施形態は有効である。
【0119】(電子機器)次に、以上詳細に説明した液
晶装置100を備えた電子機器の実施の形態について図
15から図17を参照して説明する。
【0120】先ず図15に、このように液晶装置100
を備えた電子機器の概略構成を示す。
【0121】図15において、電子機器は、表示情報出
力源1000、表示情報処理回路1002、駆動回路1
004、液晶装置100、クロック発生回路1008並
びに電源回路1010を備えて構成されている。表示情
報出力源1000は、ROM(Read Only Memory)、R
AM(Random Access Memory)、光ディスク装置などの
メモリ、画像信号を同調して出力する同調回路等を含
み、クロック発生回路1008からのクロック信号に基
づいて、所定フォーマットの画像信号などの表示情報を
表示情報処理回路1002に出力する。表示情報処理回
路1002は、増幅・極性反転回路、シリアル−パラレ
ル変換回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、ク
ランプ回路等の周知の各種処理回路を含んで構成されて
おり、クロック信号に基づいて入力された表示情報から
デジタル信号を順次生成し、クロック信号CLKと共に駆
動回路1004に出力する。駆動回路1004は、液晶
装置100を駆動する。電源回路1010は、上述の各
回路に所定電源を供給する。尚、液晶装置100を構成
するTFTアレイ基板の上に、駆動回路1004を搭載
してもよく、これに加えて表示情報処理回路1002を
搭載してもよい。
【0122】次に図16から図17に、このように構成
された電子機器の具体例を各々示す。
【0123】図16において、電子機器の一例たる液晶
プロジェクタ1100は、上述した駆動回路1004が
TFTアレイ基板上に搭載された液晶装置100を含む
液晶表示モジュールを3個用意し、各々RGB用のライ
トバルブ100R、100G及び100Bとして用いた
プロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ
1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のラ
ンプユニット1102から投射光が発せられると、3枚
のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー11
08によって、RGBの3原色に対応する光成分R、
G、Bに分けられ、各色に対応するライトバルブ100
R、100G及び100Bに各々導かれる。この際特に
B光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レン
ズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ11
24からなるリレーレンズ系1121を介して導かれ
る。そして、ライトバルブ100R、100G及び10
0Bにより各々変調された3原色に対応する光成分は、
ダイクロイックプリズム1112により再度合成された
後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120に
カラー画像として投射される。
【0124】図17において、電子機器の他の例たるマ
ルチメディア対応のラップトップ型のパーソナルコンピ
ュータ(PC)1200は、上述した液晶装置100が
トップカバーケース内に設けられており、更にCPU、
メモリ、モデム等を収容すると共にキーボード1202
が組み込まれた本体1204を備えている。
【0125】以上図16から図17を参照して説明した
電子機器の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型又
はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲー
ション装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、エン
ジニアリング・ワークステーション(EWS)、携帯電
話、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装
置等などが図15に示した電子機器の例として挙げられ
る。
【0126】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、製造効率が高く高品位の画像表示が可能な液晶装置
を備えた各種の電子機器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電気光学装置の第1実施形態である液晶装置
における画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の
画素に設けられた各種素子、配線等の等価回路である。
【図2】 第1実施形態の液晶装置におけるデータ線、
走査線、画素電極、遮光膜等が形成されたTFTアレイ
基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図3】 図2のA−A’断面図である。
【図4】 図2のB−B’断面図である。
【図5】 第1実施形態の液晶装置の製造プロセスを順
を追って示す工程図(その1)である。
【図6】 第1実施形態の液晶装置の製造プロセスを順
を追って示す工程図(その2)である。
【図7】 第1実施形態の液晶装置の製造プロセスを順
を追って示す工程図(その3)である。
【図8】 第1実施形態の液晶装置の製造プロセスを順
を追って示す工程図(その4)である。
【図9】 図2のA−A’断面図である。
【図10】 図2のB−B’断面図である。
【図11】 第2実施形態の液晶装置の製造プロセスを
順を追って示す工程図(その1)である。
【図12】 第2実施形態の液晶装置の製造プロセスを
順を追って示す工程図(その2)である。
【図13】各実施形態の液晶装置におけるTFTアレイ
基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の
側から見た平面図である。
【図14】図13のH−H’断面図である。
【図15】本発明による電子機器の実施の形態の概略構
成を示すブロック図である。
【図16】電子機器の一例として液晶プロジェクタを示
す断面図である。
【図17】電子機器の他の例としてのパーソナルコンピ
ュータを示す正面図である。
【符号の説明】
1a…半導体層 1a’…チャネル領域 1b…低濃度ソース領域(ソース側LDD領域) 1c…低濃度ドレイン領域(ドレイン側LDD領域) 1d…高濃度ソース領域 1e…高濃度ドレイン領域 1f…第1蓄積容量電極 2…ゲート絶縁膜(第1誘電体膜) 3a…走査線 3b…容量線(第2蓄積容量電極) 4…第2層間絶縁膜 5…コンタクトホール 6a…データ線 7…第3層間絶縁膜 8a…第1コンタクトホール 8b…第2コンタクトホール 9a…画素電極 10…TFTアレイ基板 11a、11b…第1遮光膜 12…下地絶縁膜 15…コンタクトホール 16…配向膜 16b…配向膜(配向不良領域) 16c…配向膜(配向不良領域) 20…対向基板 21…対向電極 22…配向膜 23…第2遮光膜 24…第3遮光膜 30…画素スイッチング用TFT 50…液晶層 52…シール材 53…第4遮光膜 70…蓄積容量 70a…第1蓄積容量 70b…第2蓄積容量 80…バリア層 81…第1層間絶縁膜(第2誘電体膜) 101…データ線駆動回路 104…走査線駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 GA48 GA50 GA51 GA59 HA25 JA25 JA33 JA35 JA46 JB24 JB51 JB52 JB58 JB69 KA04 KA10 KA12 KB02 KB23 KB25 MA05 MA07 MA08 MA13 MA17 MA19 MA25 MA27 MA29 MA37 MA41 NA01 NA04 NA07 NA27 PA02 PA08 PA09 PA10 PA11 QA07 QA15 RA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 前記基板上に配置され、ゲート絶縁膜を介して半導体層
    とゲート電極が配置されてなる薄膜トランジスタと、 前記薄膜トランジスタを覆うように配置された平坦化膜
    からなる第1層間絶縁膜と、 前記第1層間絶縁膜上に配置され、前記第1層間絶縁膜
    に形成されたコンタクトホールを介して前記半導体層に
    電気的に接続されたデータ線と、 前記データ線を含む前記第1層間絶縁膜を覆うように配
    置された第2層間絶縁膜と、 前記第2層間絶縁膜上に配置され、前記第1層間絶縁膜
    及び第2層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介
    して前記半導体層に電気的に接続された画素電極と、 前記データ線に沿って配置され、前記画素電極の端部と
    重なり合うように配置された遮光膜とを具備することを
    特徴とする電気光学装置。
  2. 【請求項2】 前記データ線は、前記第1層間絶縁膜表
    面に形成された凹部に配置されることを特徴とする請求
    項1に記載の電気光学装置。
  3. 【請求項3】 前記遮光膜の幅は、前記凹部の幅より広
    いことを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 【請求項4】 前記半導体層と前記画素電極との間に介
    在し、前記半導体層と電気接続され且つ前記画素電極と
    電気接続された、前記遮光膜と同一膜からなる導電層と
    を更に具備することを特徴とする請求項1から請求項3
    のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 【請求項5】 光源と、 前記光源から出射される光が入射されて画像情報に対応
    した変調を施す、請求項1から請求項4のいずれか一項
    に記載の電気光学装置を有するライトバルブと、 前記ライトバルブにより変調された光を投射する投射手
    段と、を具備したことを特徴とする電子機器。.
  6. 【請求項6】 基板上にスイッチング素子を形成する
    工程と、 前記スイッチング素子の上に絶縁層を介して遮光膜を形
    成する工程と、 前記遮光膜上に平坦化膜からなる第1層間絶縁膜を形成
    する工程と、 前記第1層間絶縁膜に選択的に凹部を形成する工程と、 前記凹部内に前記スイッチング素子に接続されるデータ
    線を形成する工程と、 前記データ線上に第2層間絶縁膜を形成する工程と、 前記第2層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介
    して前記スイッチング素子に接続されるように画素電極
    を形成する工程とを有し、 前記遮光膜は少なくとも前記凹部と対向するように形成
    されてなることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記平坦化膜は、 CMP法(ケミカル
    メカニカルポリッシング法)により形成されてなること
    を特徴とする請求項6に記載の電気光学装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記凹部の幅よりも前記遮光膜の幅のほ
    うが広いことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載
    の電気光学装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第2層間絶縁膜は、平坦化膜からな
    ることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか一
    項に記載の電気光学装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010008875A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Mitsubishi Electric Corp 液晶表示装置及び製造方法
US8259249B2 (en) 2009-10-12 2012-09-04 Samsung Electronics Co., Ltd. Display substrate, method of manufacturing the display substrate and display device having the display substrate
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CN114740665A (zh) * 2022-04-29 2022-07-12 广州华星光电半导体显示技术有限公司 一种显示面板及显示装置

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