JP2001065316A - ロッカーアーム及びその製造方法 - Google Patents

ロッカーアーム及びその製造方法

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JP2001065316A
JP2001065316A JP24152599A JP24152599A JP2001065316A JP 2001065316 A JP2001065316 A JP 2001065316A JP 24152599 A JP24152599 A JP 24152599A JP 24152599 A JP24152599 A JP 24152599A JP 2001065316 A JP2001065316 A JP 2001065316A
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rocker arm
screw hole
metal plate
hole
thickness
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JP24152599A
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Kiyoshi Okubo
潔 大久保
Yasushi Watanabe
靖 渡辺
Shoichi Abe
正一 阿部
Hiroshi Tsubouchi
啓 坪内
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アジャストねじ7の螺合部の強度及び耐久性
を十分に確保し、しかも軽量な構造を安価に実現する。 【解決手段】 ロッカーアーム1bを、1枚の金属板に
曲げ加工等を施す事で造る。このロッカーアーム1bの
端部で、上記アジャストねじ7を螺合させるねじ孔6b
を形成した部分に円筒部21を、上記金属板の材料を寄
せ集める事で形成する。上記ねじ孔6bを形成した部分
の厚さを、軸方向に亙っても直径方向に亙っても十分に
大きくできて、上記課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンの動弁
機構に組み込み、カムシャフトの回転を弁体(吸気弁及
び排気弁)の往復運動に変換する為のロッカーアームの
うち、金属板にプレス加工を施す事により造る板金製の
ロッカーアーム及びその製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】レシプロエンジン(往復ピストンエンジ
ン)には、一部の2サイクルエンジンを除き、クランク
シャフトの回転と同期して開閉する吸気弁及び排気弁を
設けている。この様なレシプロエンジンでは、上記クラ
ンクシャフトの回転と同期して(4サイクルエンジンの
場合には1/2の回転速度で)回転するカムシャフトの
動きを、図9に示す様なロッカーアーム1により、上記
吸気弁及び排気弁に伝達し、これら吸気弁及び排気弁を
軸方向に亙り往復運動させる。
【0003】この従来構造の第1例のロッカーアーム1
は、鉄、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の金属
をダイキャスト成形する事により一体に造られており、
長さ方向(図9の左右方向)中間部に設けたローラ収納
部2内にローラ3を、枢軸4により回転自在に支持した
状態で設けている。又、上記ロッカーアーム1の長さ方
向一端部(図9の左端部)はバルブ係合部5とし、他端
部(図9の右端部)にはねじ孔6を形成している。
【0004】上述の様なロッカーアーム1及びローラ3
等をエンジンに組み込んだ状態では、上記ねじ孔6にア
ジャストねじ7を螺合させ、このアジャストねじ7の基
端部(図9の下端部)を、図示しない球面受に突き当て
る。一方、上記バルブ係合部5の片面(図9の下面)に
は、吸気弁或は排気弁である弁体8の基端面(図9の上
端面)を突き当てている。この弁体8は、バルブスプリ
ング9により閉鎖方向(図9の上方向)に付勢してお
り、上記ロッカーアーム1の揺動変位に伴って、上記バ
ルブスプリング9の弾力に抗して、開放方向に変位す
る。更に、上記ローラ3の外周面にはカム10を、上記
球面受及び弁体8と反対側で対向させている。エンジン
の運転時には、上記カム10の回転に伴って上記ロッカ
ーアーム1が、上記アジャストねじ7と球面受との突き
当て部を中心として揺動変位し、上記弁体8を往復移動
させる。上記アジャストねじ7は、この様に機能するロ
ッカーアーム1と球面受との位置関係を正規なものにす
る為に使用する。
【0005】上述の様な従来から一般的に使用されてい
た、金属を鋳造して成るロッカーアーム1は、重量が嵩
んだり(鋳鉄品の場合)、或は十分な強度を確保する為
には容積が嵩張ったり(アルミニウムダイキャスト品の
場合)、或は高価(マグネシウム合金のダイキャスト品
の場合)であった。又、一般的にはロストワックス法に
より造る為、何れの場合も製造コストが嵩む事も避けら
れない。この為に近年、鋼板等の金属板にプレス加工を
施す事により上記ロッカーアームを造る事が考えられ、
一部で実施されている。この様な板金製で、しかもアジ
ャストねじを組み付け自在とした構造が、例えば特開平
7−150909号公報に記載されている様に、従来か
ら知られている。
【0006】図10は、この特開平7−150909号
公報に記載されている従来構造の第2例を示している。
このロッカーアーム1aは、金属板にプレス加工を施す
事により造られ、互いにほぼ平行な1対の側壁部11
と、これら両側壁部11の長さ方向一端部(図10の右
端部)で幅方向一端縁(図10の上端縁)同士を連結す
るねじ板部12とを備える。又、上記両側壁部11の長
さ方向他端部(図10の左端部)同士の間に、金属板製
のバルブ係合部5aを掛け渡し、このバルブ係合部5a
の両端部と上記各側壁部11とを溶接している。又、こ
れら両側壁部11の中間部同士の間には枢軸4を掛け渡
し、この枢軸4の中間部周囲にローラ3を、ニードル軸
受13を介して回転自在に支持している。又、上記ねじ
板部12の中央部には短円筒部14を、バーリング加工
により形成し、この短円筒部14の内周面にねじ孔6a
を形成している。この様な板金製のロッカーアーム1a
も、前述の図9に示した様な、鋳造により造られたロッ
カーアーム1と同様にエンジンに組み込んで、カム10
の回転運動を弁体8の往復運動に変換する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の図10に示した
様な、金属板のプレス加工による従来構造の場合、ロッ
カーアーム1aの軽量化を図りつつ、アジャストねじ7
を螺合させる為のねじ孔6aの強度を確保する事が難し
い。即ち、バーリング加工により短円筒部14を形成す
る場合、この短円筒部14の高さはその内径により、そ
の厚さは上記ロッカーアーム1aを構成する金属板の厚
さにより、それぞれ制限を受ける。上記ねじ孔6aとア
ジャストねじ7との螺合部の強度を確保する為には、こ
のねじ孔6aを形成する上記短円筒部14の高さ並びに
厚さを大きくする必要があるが、上述の様な理由で、ロ
ッカーアーム1aの軽量化を考慮した場合には、上記螺
合部の強度を確保する事が難しい。
【0008】即ち、上記高さを大きくすべく、上記短円
筒部14の直径を大きくすると、上記ロッカーアーム1
aの幅並びに上記アジャストねじ7の直径が必要以上に
大きくなる。又、上記厚さを大きくすべく、上記金属板
の厚さを大きくすると、上記ロッカーアーム1a全体の
厚さが必要以上に大きくなる。何れも、このロッカーア
ーム1aの軽量化の妨げになる為、好ましくない。これ
らの事を考慮した場合、上記短円筒部14の高さH
14(ねじ孔6aの長さ)は、上記ロッカーアーム1aを
構成する金属板の板厚Tの1.5倍程度が限度(H14
1.5T)であり、同じく厚さT14は半分程度が限度
(T14≦0.5T)である。
【0009】これらの事を考慮して、上記ねじ孔6a
を、十分に肉厚を有する別部品に形成し、この別部品を
1対の側壁部を有する主部に対し、溶接により結合固定
する事が考えられ、一部で実施されている。但し、この
様な方法による場合には、溶接工程が必要になる分コス
トが嵩むだけでなく、溶接による熱歪みが問題となる。
即ち、上記別部品と主部との結合部には、エンジンの運
転に伴って大きな力が加わるので、この様な力により溶
接部分が破損するのを防止する為には、溶接強度を十分
に大きくしなければならず、その分、溶接時に発生する
熱歪みが無視できない程の大きさになり易い。この為、
溶接後の形状矯正工程が必要になる等、コスト低減効果
が更に損なわれてしまう。本発明のロッカーアーム及び
その製造方法は、上述の様な不都合を解消すべく発明し
たものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のロッカーアーム
及びその製造方法のうち、請求項1に記載したロッカー
アームは、前述の図10に示した従来構造の第2例のロ
ッカーアームと同様に、1枚の金属板にプレス加工を施
す事により造られ、互いにほぼ平行な1対の側壁部と、
これら両側壁部の幅方向一端縁同士を連結する連結部と
を設け、この連結部の一部にねじ孔を形成している。特
に、本発明のロッカーアームに於いては、この連結部の
一部でねじ孔を形成した部分に、上記金属板を構成する
金属材料を移動させる事により、このねじ孔を形成した
部分の肉厚を、このねじ孔の軸方向に亙っては上記金属
板の板厚の2倍以上とし、このねじ孔の直径方向に亙っ
ては上記金属板の板厚の0.8倍以上としている。
【0011】又、請求項2に記載したロッカーアームの
製造方法は、1枚の金属板を打ち抜き成形する事によ
り、所定の外形及び透孔を有する素板を形成した後、こ
の素板の幅方向中間部でこの透孔からこの素板の長さ方
向に外れた部分に円形凸部を形成してからこの円形凸部
を縮径し、次いでこの円形凸部の底部を打ち抜いて形成
した貫通孔の内周面に雌ねじを形成するねじ孔加工工程
と、上記中間素材の幅方向2個所位置を同方向に折り曲
げて、互いにほぼ平行な1対の側壁部とする曲げ加工工
程とを行なう。この曲げ加工工程と上記ねじ孔加工工程
との前後は問わない。
【0012】
【作用】上述の様な構成を有する本発明のロッカーアー
ム及びその製造方法によれば、ロッカーアームを構成す
る金属板の厚さやねじ孔の直径に関係なく、このねじ孔
の長さ並びにこのねじ孔の外径側に存在する金属部の厚
さを確保できる。この為、ロッカーアームの軽量化と、
ねじ孔とアジャストねじとの螺合部の強度の向上とを図
れる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜8は、本発明の実施の形態
の1例を示している。先ず、本発明の板金製のロッカー
アーム1bの構造に就いて、図1〜2により説明する。
本発明のロッカーアーム1bは、炭素鋼板等の1枚の金
属板により造られており、互いにほぼ平行な1対の側壁
部11a、11aと、これら両側壁部11a、11aの
長さ方向(図1〜2の左右方向)両端部でこれら両側壁
部11a、11aの幅方向一端縁(図1の上端縁)同士
を連結する、1対の連結部15a、15bとを備える。
【0014】上記両側壁11a、11aの長さ方向中間
部の互いに整合する位置には、それぞれ円孔16、16
を形成しており、これら両円孔16、16に、それぞれ
枢軸4の両端部を内嵌固定している。この様にして、上
記両側壁11a、11a同士の間に掛け渡した、上記枢
軸4の中間部周囲には、ローラ3を、ニードル軸受13
により、回転自在に支持している。
【0015】一方、上記1対の連結部15a、15bの
うち、上記ロッカーアーム1bの長さ方向一端側(図1
〜2の左端側)の連結部15aはバルブ係合部5bと
し、他端側(図1〜2の右端側)の連結部15bにはね
じ孔6bを形成している。即ち、上記長さ方向一端側の
連結部15aは、エンジンへの組み付け状態で弁体8の
基端面(図1の上端面)と対向する面が凸面となる方向
に湾曲させて、上記バルブ係合部5bとしている。又、
上記長さ方向他端側の連結部15bの他端寄り部分の幅
方向中央部に上記ねじ孔6bを、この連結部15bの表
裏両面同士を連通させる状態で形成している。
【0016】特に、本発明の板金製のロッカーアーム1
bに於いては、上記連結部15bの一部で上記ねじ孔6
bを形成した部分に、このロッカーアーム1bを構成す
る金属板を構成する金属材料を移動させる事により、上
記ねじ孔6bを形成した部分を厚肉にしている。即ち、
このねじ孔6bを形成した部分の肉厚を、このねじ孔6
bをその内周面に形成した円筒部21の軸方向(図1の
上下方向)に亙る肉厚H21に関しては、上記金属板の板
厚Tの2倍以上(H21≧2T)としている。又、上記円
筒部21の直径方向(図1の左右方向)に亙る肉厚R21
に関しては、上記金属板の板厚Tの0.8倍以上(R21
≧0.8T)としている。
【0017】上述の様なローカーアーム1b及びローラ
3等をエンジンに組み込んだ状態では、上記ねじ孔6b
にアジャストねじ7を螺合させ、このアジャストねじ7
の基端部(図1の下端部)を図示しない球面受に突き当
てると共に、前記バルブ係合部5bの片面(図1の下
面)に弁体8の基端面(図1の上端面)を突き当てる。
又、上記ローラ3の外周面にカム10を、上記球面受及
び弁体8と反対側で対向させる。エンジンの運転時に
は、上記カム10の回転に伴って上記ロッカーアーム1
bが、上記アジャストねじ7と球面受との突き当て部を
中心として揺動変位し、上記弁体8を往復移動させる。
【0018】この様なロッカーアーム1bを組み込んだ
エンジンの運転時には、上記カム10からこのロッカー
アーム1bの中間部に、図1で下向きの力が加わる。そ
して、この力の反作用として、上記弁体8から連結部1
5aに、図示しない球面受から上記アジャストねじ7
に、それぞれ図1で上向きの力が、スラスト荷重として
加わる。又、このアジャストねじ7には、上記ロッカー
アーム1bに対してこのアジャストねじ7を倒す方向の
力が、モーメント荷重として加わる。
【0019】本発明による板金製のロッカーアーム1b
の場合、このロッカーアーム6bの一部で上記アジャス
トねじ7を螺合させたねじ孔6bを形成した部分の肉厚
を、前述した通り、このねじ孔6bの軸方向に亙って
も、直径方向に亙っても、十分に大きくしている。従っ
て、上記アジャストねじ7とねじ孔6bとの螺合部の強
度は、上記スラスト荷重に対しても、上記モーメント荷
重に対しても、それぞれ十分に大きくなる。従って、長
期間に亙る使用に拘らず、上記螺合部にがたつき等が発
生するのを十分に防止できる。尚、実際の場合、上記ア
ジャストねじ7の先端部(図1の上端部)で上記連結部
15bから突出した部分には、図示しないロックナット
を螺合・緊締して、上記アジャストねじ7の位置が不用
意に動く事を防止する。
【0020】次に、上述の様な本発明の板金製のロッカ
ーアーム1bの製造方法に就いて、図3〜8により説明
する。この製造方法では、先ず第一工程で、図3に示す
様な素板17を造る。即ち、この第一工程では、例えば
3〜4mm程度の厚さを有する炭素鋼板等、十分な剛性を
有する金属板(平板材若しくはコイル材)を、図示しな
いプレス装置の打抜き型と受型との間に供給し、これら
両型同士の間で、上記素板17を打ち抜き形成する。こ
の素板17は、所定の外周縁形状と、鼓形の透孔18と
を有する。尚、この素板17の外周縁形状の打ち抜き加
工と、透孔18の打ち抜き加工とは、一挙に行なっても
良いが、プレス加工機の容量、打ち抜き型の製造コスト
等を考慮した場合には、別々に行なっても良い。
【0021】上述の様にして造った素板17には、続く
第二工程で、図4に示す様な円形凸部19を、絞り加工
により形成し、同図に示す様な第一中間素材20とす
る。この様な円形凸部19を形成する位置は、完成品で
ある上記ロッカーアーム1bの長さ方向他端側の連結部
15bの他端寄り部分の幅方向中央部に対応する位置と
している。尚、この様な第一中間素材20に形成する、
上記円形凸部19の外径D19は、完成品である上記ロッ
カーアーム1bに設けた、前記ねじ孔6bを形成した円
筒部21の外径D21(図1参照)よりも十分に大きく
(D19≫D21)している。又、上記円形凸部19の高さ
19は上記円筒部21の高さH21(図1参照)と等しい
か、この円筒部21の高さH21よりも少しだけ大きく
(H19≧H21)している。又、上記第一中間素材20の
一部で上記円形凸部19を形成した絞り部27の外径D
27は、絞り加工に伴って材料が絞り中心に引き寄せられ
て移動する為、前記第一工程の終了時点での外径D27´
{図3(A)参照}よりも小さくなっている(D27<D
27´)。
【0022】この様にして造った、上記第一中間素材2
0は、続く第三工程で、上記円形凸部19を縮径する。
即ち、この第三工程では、この円形凸部19の外周面を
直径方向内方に強く押圧しつつ、この円形凸部19の外
径を縮める、扱き加工を施す。そして、図5に示す様
に、この円形凸部19よりも小径の第二円形凸部22を
有する、第二中間素材23とする。この第二円形凸部2
2の直径方向に亙る肉厚は、径が縮まるのに伴って、上
記円形凸部19の肉厚よりも大きくなる。尚、この扱き
加工は、得られる第二円形凸部22に亀裂等の損傷が生
じない様に、場合によっては数工程を経て行なう。この
第二円形凸部22の外径D22は、完成品である上記ロッ
カーアーム1bに設けた円筒部21の外径D21にほぼ等
しい(D21≒D22)。又、上記第二円形凸部22の高さ
22は、完成品である前記ロッカーアーム1bに設けた
円筒部21の高さH21よりも少し大きい(H22
21)。尚、上記第二円形凸部22の内径R22は、上記
ねじ孔6bを形成すべき下孔の内径よりも少し小さくす
る事が、ねじ山の先端が欠けたりする事がなく、良質の
ねじ孔6bを形成する為に好ましい。
【0023】この様にして造った、上記第二中間素材2
0には、続く第四工程で、図6に斜格子で示した部分、
即ち、前記絞り部27の外周寄りで上記第二円形凸部2
2の周囲に存在する部分のうちで、完成品である上記ロ
ッカーアーム1bを構成する側壁部11a、11a等に
ならない余肉部分、並びに上記第二円形凸部22の底部
を、打ち抜き加工等により除去する、トリミングを施
す。そして、この様なトリミングにより、図7に示す様
な第三中間素材24とする。この第三中間素材24に
は、上記ねじ孔6bを形成すべき部分に、このねじ孔6
bの下孔となるべき貫通孔25を形成している。尚、上
記トリミングを容易にすると共に、材料の節約を図る為
に、前記図3に示した素板17の一部で上記第二円形凸
部22の外周寄り部分となるべき部分(絞り部27)
を、図示の例よりも小さめにして、この外周寄り部分の
トリミングを省略する事もできる。
【0024】この様にして造った、上記第三中間素材2
4には、続く第五工程でサイジング加工を施し、図8に
示す様な第四中間素材28とする。この第五工程では、
上記第三中間素材24を図示しないサイジング用の金型
に入れてからこの第三中間素材24を、上記貫通孔25
を形成した部分の高さ方向{図8(B)の上下方向}両
側から据え込む様に抑え付ける事により、形状を整える
と共に、ねじ孔6bを形成すべき上記貫通孔25を形成
した部分の高さ及び直径方向の厚さを正確に出す。この
様なサイジング加工により得た第四中間素材28の一部
で、上記ねじ孔6bの下孔となる貫通孔25を形成した
部分の外径寸法及び高さ寸法は、それぞれ完成品の寸法
21及びH21(図1参照)と同じである。
【0025】この様にして造った、上記第四中間素材2
8には、上記貫通孔25の内周面に周知のタップ加工に
より雌ねじを形成して、前述の図1〜2に示したねじ孔
6bとするねじ孔加工工程を施す。又、このねじ孔加工
工程と前後して、上記第四中間素材28の幅方向2個所
位置を同方向に折り曲げて、互いにほぼ平行な1対の側
壁部11a、11aとする曲げ加工工程を行なう。この
曲げ加工工程では、図8(A)に2本の鎖線α、αで示
した、上記第四中間素材28の幅方向中間部2個所位置
を、図8(A)の裏面方向(表面方向でも良い)に、直
角に折り曲げる。この折り曲げに伴って、上記両鎖線
α、αよりも外側部分が図8(A)の裏面(又は表面)
方向に折れ曲がると同時に、これら両鎖線α、αよりも
内側部分に存在する、前記透孔18の両内側縁から突出
した突片26、26が、図8(A)の表面(又は裏面)
方向に立ち上がる。そして、上記両鎖線α、αの外側部
分と内側部分とがそれぞれ同一平面上に存在する様にな
って、上記両側壁部11a、11aを構成する。この様
にして構成したこれら両側壁部11a、11aの中間部
の互いに整合する位置には、それぞれ図1〜2に示す様
に円孔16、16を形成して、この図1〜2に示す様な
ロッカーアーム1bとする。
【0026】上述の様にしてロッカーアーム1bを造れ
ば、ねじ孔6bをその内周面に形成した円筒部21の厚
さを、軸方向に亙っても、直径方向に亙っても大きくで
きる。即ち、上述の様な方法により上記円筒部21を形
成すると、バーリング加工により形成する場合に比べ
て、材料の移動量を自由に設定できて、上記円筒部21
の厚さを大きくできる。尚、図1〜2に示す様なロッカ
ーアーム1bを造るべく、上記円筒部21の厚さ寸法を
大きくする為には、必ずしも図3〜8に示す様な方法に
よらなくても良い。例えば、上記ロッカーアーム1bを
形成すべき金属板の面方向に力を加える状態でこの金属
板に鍛造加工を施して、上記円筒部21に対応する部分
の厚さを大きくする事もできる。要するに、請求項1に
記載したロッカーアームは、請求項2に記載した方法で
造るものに限定されるものではない。
【0027】
【発明の効果】本発明のロッカーアーム及びその製造方
法は、以上に述べた通り構成され作用するので、軽量化
と耐久性の確保との両立を図って、コストを高くする事
なく、アジャストねじを備えたロッカーアームを組み込
んだエンジンの性能向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す切断側面図。
【図2】図1の下方から見た図。
【図3】本発明のロッカーアームの製造方法の1例で、
第一工程で造る素板の平面図及び断面図。
【図4】同第二工程で造る第一中間素材の平面図及び断
面図。
【図5】同第三工程で造る第二中間素材の平面図及び断
面図。
【図6】同第四工程で除去すべき部分を示す為の平面図
及び断面図。
【図7】第四工程で造る第三中間素材の平面図及び断面
図。
【図8】第五工程で造る第四中間素材の平面図及び断面
図。
【図9】従来構造の第1例を示す側面図。
【図10】同第2例を示す切断側面図。
【符号の説明】
1、1a、1b ロッカーアーム 2 ローラ収納部 3 ローラ 4 枢軸 5、5a、5b バルブ係合部 6、6a、6b ねじ孔 7 アジャストねじ 8 弁体 9 バルブスプリング 10 カム 11、11a 側壁部 12 ねじ板部 13 ニードル軸受 14 短円筒部 15a、15b 連結部 16 円孔 17 素板 18 透孔 19 円形凸部 20 第一中間素材 21 円筒部 22 第二円形凸部 23 第二中間素材 24 第三中間素材 25 貫通孔 26 突片 27 絞り部 28 第四中間素材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 正一 群馬県前橋市総社町一丁目8番1号 日本 精工株式会社内 (72)発明者 坪内 啓 群馬県前橋市総社町一丁目8番1号 日本 精工株式会社内 Fターム(参考) 3G016 BB18 BB22 CA06 CA13 CA22 CA29 CA44 EA03 EA24 FA07 GA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚の金属板にプレス加工を施す事によ
    り造られ、互いにほぼ平行な1対の側壁部と、これら両
    側壁部の幅方向一端縁同士を連結する連結部とを設け、
    この連結部の一部にねじ孔を形成したロッカーアームに
    於いて、この連結部の一部でねじ孔を形成した部分に上
    記金属板を構成する金属材料を移動させる事により、こ
    のねじ孔を形成した部分の肉厚を、このねじ孔の軸方向
    に亙っては上記金属板の板厚の2倍以上とし、このねじ
    孔の直径方向に亙っては上記金属板の板厚の0.8倍以
    上とした事を特徴とするロッカーアーム。
  2. 【請求項2】 1枚の金属板を打ち抜き成形する事によ
    り、所定の外形及び透孔を有する素板を形成した後、こ
    の素板の幅方向中間部でこの透孔からこの素板の長さ方
    向に外れた部分に円形凸部を形成してからこの円形凸部
    を縮径し、次いでこの円形凸部の底部を打ち抜いて形成
    した貫通孔の内周面に雌ねじを形成するねじ孔加工工程
    と、上記中間素材の幅方向2個所位置を同方向に折り曲
    げて、互いにほぼ平行な1対の側壁部とする曲げ加工工
    程とを行なうロッカーアームの製造方法。
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