JP2001059417A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2001059417A
JP2001059417A JP11234057A JP23405799A JP2001059417A JP 2001059417 A JP2001059417 A JP 2001059417A JP 11234057 A JP11234057 A JP 11234057A JP 23405799 A JP23405799 A JP 23405799A JP 2001059417 A JP2001059417 A JP 2001059417A
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catalyst
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性温度域の異なる2つのNOx触媒を直列
に設けてなる排気浄化装置において、NOx浄化率の向
上を図る。 【解決手段】 排気管5に高温活性型NOx触媒6と低
温活性型NOx触媒7をその順番に直列に設ける。これ
らNOx触媒6,7には還元剤供給装置10によって還
元剤(軽油)が供給される。還元剤供給装置10の供給
ポンプ11には、供給ポンプ11の駆動電圧の大きさを
制御することにより供給圧力を制御することができるポ
ンプを用い、噴射ノズル12には、供給圧力の大きさに
応じて噴射圧力を変えることができるノズルを用いる。
入ガス温センサ8で検出した入ガス温度が所定温度より
も低いときには、噴射圧力を増圧することにより低温活
性型NOx触媒7に必要量の還元剤を供給できるように
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希薄燃焼可能な内
燃機関から排出される排気ガスを浄化する排気浄化装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンやリーンバーンガソ
リンエンジンなど希薄燃焼可能な内燃機関から排出され
る排気ガスを浄化する排気浄化装置として、選択還元型
NOx触媒や吸蔵還元型NOx触媒などのNOx触媒があ
る。
【0003】選択還元型NOx触媒は、酸素過剰の雰囲
気で炭化水素(HC)の存在下でNOxを還元または分
解する触媒であり、この選択還元型NOx触媒でNOxを
浄化するためには適量のHC成分が必要とされる。この
選択還元型NOx触媒を前記内燃機関の排気浄化に用い
る場合、該内燃機関の通常運転時の排気中のHC成分の
量は極めて少ないので、通常運転時にNOxを浄化する
ためには、選択還元型NOx触媒にHC成分を供給する
必要がある。
【0004】一方、吸蔵還元型NOx触媒は、流入排気
ガスの空燃比がリーンのときはNOxを吸収し、流入排
気ガスの酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出
し、N2に還元するする触媒である。
【0005】この吸蔵還元型NOx触媒を前記内燃機関
の排気浄化に用いる場合、該内燃機関では通常運転時の
排気ガスの空燃比がリーンであるため、排気ガス中のN
OxがNOx触媒に吸収されることとなる。しかしなが
ら、リーン空燃比の排気ガスをNOx触媒に供給し続け
ると、NOx触媒のNOx吸収能力が飽和に達し、それ以
上、NOxを吸収できなくなり、NOxをリークさせるこ
ととなる。そこで、吸蔵還元型NOx触媒では、NOx吸
収能力が飽和する前に所定のタイミングで流入排気ガス
の空燃比をリッチにすることによって酸素濃度を極度に
低下させ、NOx触媒に吸収されているNOxを放出して
2に還元し、NOx触媒のNOx吸収能力を回復させる
必要がある。
【0006】これらNOx触媒はそれぞれ固有の温度特
性を有している。つまり、NOx触媒にはそれぞれ固有
の活性温度域があり、また、活性温度域内においても温
度によってNOx浄化率が異なる。
【0007】このように温度特性を有するNOx触媒を
内燃機関の排気通路に設置して用いると、内燃機関の排
気ガス温度は内燃機関の運転状態に応じて大きく変化す
るため、NOx浄化率も排気ガス温度に応じて変化す
る。そのため、排気ガス温度に起因してNOx浄化率が
低下するという問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】最初の問題は、内燃機
関の排気ガス温度の変化幅が極めて広いため、一つのN
Ox触媒だけで使用温度の全域に亙ってNOx浄化率を高
く維持するのが困難であるという問題である。
【0009】この問題に対し、NOx浄化温度特性の異
なる複数の触媒を、内燃機関の排気通路に直列に配置す
ることにより、広い温度範囲で高いNOx浄化率が得ら
れるようにした技術が開発された。
【0010】例えば、比較的に高温域で高いNOx浄化
率が得られる高温型NOx触媒の下流に、比較的に低温
域で高いNOx浄化率が得られる低温型NOx触媒を配置
し、還元剤であるHCを高温型NOx触媒の上流側から
供給する排気浄化装置が考案された。このようにすれ
ば、内燃機関から高温の排気ガスが排出されたときには
高温型NOx触媒によって排気ガス中のNOxが浄化さ
れ、低温の排気ガスが排出されたときには低温型NOx
触媒によって排気ガス中のNOxが浄化されるので、低
温から高温の広範囲において高いNOx浄化率が得られ
ると期待された。
【0011】しかしながら、前述した複数のNOx触媒
を直列に配置した排気浄化装置では、低温域におけるN
Ox浄化率向上という効果が得られなかった。その原因
は、低温型NOx触媒へのHC供給不足にあった。選択
還元型NOx触媒も吸蔵還元型NOx触媒も、NOxを浄
化するためには適量のHCが必要であることは前述した
通りであり、低温型NOx触媒でNOxを浄化すべきとき
には低温型NOx触媒にHCが供給されるべきなのであ
るが、HCの供給を高温型NOx触媒の上流側から行っ
ているため、供給されたHCの多くが高温型NOx触媒
において消費されてしまい、低温型NOx触媒に必要量
のHCが供給されなかったと推察される。
【0012】そこで、これを解決するために、特開平2
−288030号公報に開示されているように、高温型
NOx触媒の上流と低温型NOx触媒の上流のそれぞれに
HCを供給可能にし、低温域の排気ガスが排出されると
きには低温型NOx触媒の上流からHCを供給し、高温
域の排気ガスが排出されるときには高温型NOx触媒の
上流からHCを供給するようにした。
【0013】しかしながら、このようにした場合には、
HC供給ルートが二つ必要になり、装置が複雑になると
いう欠点があった。さらに、前記公報に記載の技術で
は、排気ガス温度が低温のときには排気ガスを高温型N
Ox触媒から低温型NOx触媒に直接導くようにしてお
り、排気ガス温度が高温の時には、高温型NOx触媒を
通過した排気ガスを冷却装置に導いて冷却してから低温
型NOx触媒に流し、これにより排気ガス温度が高温の
時のNOx浄化率を高めるようにしているが、このよう
に構成すると装置が複雑になり、コストアップにもなる
という問題がある。
【0014】別の問題として、排気ガス温度が変化して
いない時にもNOx触媒内に温度差が生じ、この温度差
に起因して生じるNOx浄化率の低下という問題があ
る。内燃機関の排気通路にNOx触媒を設置すると、図
9に示すように、排気通路の中央部に配置されたNOx
触媒の方が排気通路の外周部に配置されたNOx触媒よ
りも触媒温度が高くなる。このようにNOx触媒内で温
度分布が生じる理由の一つに、排気通路の外周部は中央
部よりも放熱の影響が大きいことが挙げられる。また、
別の理由として、一般に、NOx触媒を設けた部位の通
路面積(即ち、NOx触媒を収容するケーシングの断面
積)はNOx触媒上流の通路面積(即ち、NOx触媒上流
の排気管の断面積)よりも大きいため、NOx触媒の中
央部に排気ガスが多く流れることが挙げられる。
【0015】このようにNOx触媒内に温度分布が生じ
ると、次のような場合にNOx浄化率が大幅に低下して
問題となる。まず、排気ガスの温度がNOx触媒の活性
温度域の下限値に近い温度となったとき、NOx触媒の
外周部の温度が活性温度の下限値よりも低くなってNO
x浄化率が大幅に低下する虞れがあり、全体としてのN
Ox浄化率が低下する場合がある。また、排気ガスの温
度がNOx触媒の活性温度域の上限値に近い温度となっ
たとき、NOx触媒の中央部が触媒作用により更に温度
上昇する結果、中央部の温度が活性温度域の上限値より
も高くなってNOx浄化率が大幅に低下する虞れがあ
り、全体としてのNOx浄化率が低下する場合がある。
【0016】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする
課題は、簡単な構造ながら、低温から高温まで広範囲の
温度域に亘って高いNOx浄化率を得ることができる内
燃機関の排気浄化装置を提供することにある。また、本
発明が解決しようとする別の課題は、NOx触媒内にお
ける温度分布に起因したNOx浄化率の悪化を抑制し、
ひいてはNOx浄化率の向上を図ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。 (1)本出願に係る第1の発明は、希薄燃焼可能な内燃
機関の排気通路に直列に設けられた高温活性型NOx触
媒および低温活性型NOx触媒と、前記NOx触媒のうち
上流側に設けられたNOx触媒の上流から該NOx触媒に
向かって前記排気通路内に還元剤を噴射する還元剤噴射
手段と、前記内燃機関の排気ガス温度あるいは前記NO
x触媒のうちのいずれか一方のNOx触媒の触媒温度に応
じて前記還元剤噴射手段から排気通路に噴射される還元
剤の圧力を制御する還元剤圧力制御手段と、を備えるこ
とを特徴とする内燃機関の排気浄化装置である。
【0018】高温活性型NOx触媒と低温活性型NOx触
媒を排気通路に直列に配置して、還元剤噴射装置から還
元剤を噴射すると、上流側に配置されたNOx触媒にお
いて還元剤が消費されるため、下流側に配置されたNO
x触媒に必要量の還元剤を供給しにくい状況にある。第
1の発明の排気浄化装置では、下流側に配置されたNO
x触媒に還元剤を多く供給したいときには、還元剤圧力
制御手段によって還元剤の噴射圧力を強めることによ
り、上流側のNOx触媒で消費されずに通過する還元剤
の量を増やすことができ、下流側のNOx触媒に必要量
の還元剤を供給することができる。これにより、低温か
ら高温の広い温度範囲において高いNOx浄化率を得る
ことができる。
【0019】この第1の発明は、高温活性型NOx触媒
と低温活性型NOx触媒のいずれを上流側に配置しても
成立するが、好ましくは、高温活性型NOx触媒を低温
活性型NOx触媒よりも上流に設けるのがよい。高温活
性型NOx触媒が高いNOx浄化率を示すのは触媒温度
(排気ガス温度)が高温のときであるが、内燃機関が高
温の排気ガスを排出するときにはNOxの排出量も多く
なるため、NOxを還元させるために多くの還元剤を必
要とする。仮に、この高温活性型NOx触媒を下流側に
配置した場合、上流側に配置された低温活性型NOx触
媒で還元剤を消費させずに通過させるために噴射圧力を
増大すると、還元剤の噴射量がさらに増大し、燃費悪化
を招く。したがって、燃費を考慮した場合には、高温活
性型NOx触媒を低温活性型NOx触媒よりも上流に設け
るのが好ましい。
【0020】前記第1の発明の排気浄化装置において、
前述のように高温活性型NOx触媒を前記低温活性型N
Ox触媒よりも上流に設けた場合には、還元剤圧力制御
手段は、前記内燃機関の排気ガス温度あるいは前記NO
x触媒の触媒温度が高いときよりも低いときの方が還元
剤の圧力を高くするように制御する。
【0021】(2)本出願に係る第2の発明は、希薄燃
焼可能な内燃機関の排気通路に設けられたNOx触媒
と、前記NOx触媒の上流から該NOx触媒に向かって前
記排気通路内に還元剤を噴射する還元剤噴射手段と、前
記内燃機関の排気ガス温度あるいは前記NOx触媒の触
媒温度に応じて前記還元剤噴射手段から排気通路に噴射
される還元剤の噴射角度を制御する噴射角度制御手段
と、を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置
である。
【0022】排気通路に設けられたNOx触媒の触媒温
度は、一般に、中央部が外周部よりも高い温度分布にな
る。また、NOx触媒には活性温度域があり、活性温度
域内であっても温度によってNOx浄化率が異なる。そ
のため、同じ温度の排気ガスが流通しているときであっ
ても、NOx触媒の中央部と外周部ではNOx浄化率が異
なることになる。この第2の発明の排気浄化装置では、
NOx浄化率の高い部位に還元剤が噴射されるように、
排気ガス温度あるいは触媒温度に応じて噴射角度制御手
段が還元剤の噴射角度を制御する。
【0023】第2の発明の排気浄化装置において、噴射
角度制御手段は、前記内燃機関の排気ガス温度あるいは
前記NOx触媒の触媒温度が所定温度よりも低いときに
は噴射角度を小さく制御し、前記内燃機関の排気ガス温
度あるいは前記NOx触媒の触媒温度が所定温度よりも
高いときには噴射角度を大きく制御するのが好ましい。
前述したように、NOx触媒の温度分布は中央部が外周
部よりも高くなるので、活性温度域における高温域で
は、外周部が活性温度域に入っていても中央部が活性温
度域の上限値を超える場合があり、その場合には外周部
に還元剤を噴射すべきだからであり、一方、活性温度域
における低温域では、中央部が活性温度域に入っていて
も外周部が活性温度域の下限値を下回る場合があり、そ
の場合には中央部に還元剤を噴射すべきだからである。
【0024】また、第2の発明の排気浄化装置において
は、前記噴射角度制御手段により噴射角度を小さく制御
したときには前記還元剤噴射手段から還元剤が中実状に
噴射され、噴射角度を大きく制御したときには還元剤が
中空コーン状に噴射されるようにするのが好ましい。こ
のように噴射形態を制御することができる噴射手段とし
ては、スワールノズルを例示することができる。
【0025】本出願に係る前記第1の発明および前記第
2の発明の排気浄化装置において、希薄燃焼可能な内燃
機関としては、筒内直接噴射式のリーンバーンガソリン
エンジンやディーゼルエンジンを例示することができ
る。
【0026】本出願に係る前記第1の発明の排気浄化装
置における高温活性型NOx触媒および低温活性型NOx
触媒、あるいは前記第2の発明の排気浄化装置における
NOx触媒としては、吸蔵還元型NOx触媒や選択還元型
NOx触媒を例示することができる。
【0027】吸蔵還元型NOx触媒は、流入する排気ガ
スの空燃比がリーンのときにNOxを吸収し、流入する
排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放
出し、N2に還元する触媒である。この吸蔵還元型NOx
触媒は、例えばアルミナを担体とし、この担体上に例え
ばカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウ
ムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウ
ムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリ
ウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つと、
白金Ptのような貴金属とが担持されてなる。
【0028】選択還元型NOx触媒は、酸素過剰の雰囲
気で炭化水素の存在下でNOxを還元または分解する触
媒をいい、ゼオライトにCu等の遷移金属をイオン交換
して担持した触媒、ゼオライトまたはアルミナに貴金属
を担持した触媒、等が含まれる。
【0029】本出願に係る前記第1の発明および前記第
2の発明の排気浄化装置において、還元剤噴射手段は、
還元剤供給ポンプ、還元剤噴射ノズル等で構成すること
ができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る内燃機関の排
気浄化装置の実施の形態を図1から図14の図面を参照
して説明する。尚、以下に記載する実施の形態は、本発
明に係る排気浄化装置を内燃機関としての車両駆動用デ
ィーゼルエンジンに適用した態様である。
【0031】〔第1の実施の形態〕初めに、図1から図
5を参照して本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第
1の実施の形態を説明する。図1に示すように、ディー
ゼルエンジン1の各気筒の燃焼室には、ターボチャージ
ャ2のコンプレッサ2aによって昇圧されインタークー
ラ3によって冷却された吸気が、吸気管4を介して導入
される。
【0032】前記燃焼室には、図示しない燃料噴射弁か
ら燃料が噴射され、その噴射量はエンジン1の運転状態
に応じてエンジンコントロール用電子制御ユニット(E
CU)100によって制御される。
【0033】燃焼室で燃料を燃焼して生じた排気ガスは
排気管(排気通路)5に排出され、ターボチャージャ2
のタービン2bを通った後、高温活性型NOx触媒6、
低温活性型NOx触媒7を通り、図示しないマフラーを
介して大気に排出される。高温活性型NOx触媒6と低
温活性型NOx触媒7は同軸上に直列に配置されてい
る。
【0034】排気管5においてタービン2bと高温活性
型NOx触媒6の間には、高温活性型NOx触媒6に流入
する排気ガス(以下、入ガスという)の温度に対応した
出力信号をECU100に出力する入ガス温センサ8が
取り付けられている。
【0035】さらに、排気管5において入ガス温センサ
8の下流であって高温活性型NOx触媒6の直ぐ上流に
は、高温活性型NOx触媒6および低温活性型NOx触媒
7でNOxを還元する際に必要な還元剤を供給する還元
剤供給装置(還元剤噴射手段)10が設けられている。
尚、この実施の形態においては、前記還元剤として、デ
ィーゼルエンジン1の燃料である軽油が使用される。
【0036】還元剤供給装置10は、供給ポンプ11
と、噴射ノズル12と、電磁弁13を主要構成としてい
る。供給ポンプ11は、ディーゼルエンジン1の燃料タ
ンク14内に収容されている軽油をポンプアップし、燃
料パイプ15を介して噴射ノズル12に圧送する。この
供給ポンプ11は、供給ポンプ11の駆動モータ(図示
せず)の駆動電圧を可変する駆動回路部16を備えてお
り、この駆動回路部16によって駆動電圧の大きさを変
えることによって供給ポンプ11から圧送される軽油の
圧力の大きさを変えることができるようになっている。
【0037】駆動回路部16はECU100によって制
御され、これによって供給ポンプ11の運転および停
止、前記駆動電圧による軽油圧力の制御が行われる。
尚、基本的に、供給ポンプ11は常時運転される。
【0038】電磁弁13はECU100によって開閉制
御され、電磁弁13が開弁しているときには供給ポンプ
11で昇圧された軽油が噴射ノズル12に供給され、電
磁弁13が閉弁しているときには燃料パイプ15が遮断
されるため噴射ノズル12に軽油が供給されない。
【0039】噴射ノズル12は、その噴射中心が、高温
活性型NOx触媒6および低温活性型NOx触媒7の中心
軸延長上に配置されており、供給ポンプ11によって昇
圧された軽油は電磁弁13の開弁時に噴射ノズル12か
ら高温活性型NOx触媒6に向かって噴射される。この
噴射ノズル12には、噴射ノズル12に供給される軽油
の圧力(以下、供給圧力という)の大きさに応じて、噴
射ノズル12から噴射される軽油の圧力(以下、噴射圧
力という)の大きさが変わるタイプのノズルを採用す
る。この噴射ノズル12では、供給圧力の増大にしたが
って噴射圧力が増大する。
【0040】これにより、この還元剤供給装置10にお
いては、駆動回路部16で駆動電圧を変えることによっ
て供給ポンプ11から圧送される軽油の圧力の大きさ
(即ち、噴射ノズル12への供給圧力の大きさ)を変え
ることができ、したがって、噴射ノズル12から噴射さ
れる軽油の噴射圧力を変えることができる。
【0041】ECU100はデジタルコンピュータから
なり、双方向バスによって相互に接続されたROM(リ
ードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモ
リ)、CPU(セントラルプロセッサユニット)、入力
ポート、出力ポートを具備し、ディーゼルエンジン1の
燃料噴射量制御等の基本制御を行うほか、この実施の形
態では、還元剤供給装置10の制御等を行っている。
【0042】これら制御のために、ECU100の入力
ポートには、アクセル開度センサ21からの入力信号
と、クランク角センサ22からの入力信号が入力され
る。アクセル開度センサ21はアクセル開度に比例した
出力電圧をECU100に出力し、ECU100はアク
セル開度センサ21の出力信号に基づいてエンジン負荷
を演算する。クランク角センサ22はクランクシャフト
が一定角度回転する毎に出力パルスをECU100に出
力し、ECU100はこの出力パルスに基づいてエンジ
ン回転数を演算する。これらエンジン負荷とエンジン回
転数によってエンジンの運転状態が判別される。
【0043】高温活性型NOx触媒6および低温活性型
NOx触媒7はいずれも吸蔵還元型NOx触媒から構成さ
れている。吸蔵還元型NOx触媒(以下、単にNOx触媒
という)は、例えばアルミナ(Al23)を担体とし、
この担体上に例えばカリウムK、ナトリウムNa、リチ
ウムLi、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウ
ムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタ
ンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少
なくとも一つと、白金Ptのような貴金属とが担持され
てなる。
【0044】このNOx触媒は、流入排気ガスの空燃比
(以下、排気空燃比と称す)がリーンのときはNOxを
吸収し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収し
たNOxを放出するNOxの吸放出作用を行う。尚、排気
空燃比とは、ここではNOx触媒の上流側の排気通路や
エンジン燃焼室、吸気通路等にそれぞれ供給された空気
量の合計と燃料(炭化水素)の合計の比を意味するもの
とする。したがって、NOx触媒よりも上流の排気通路
内に燃料、還元剤あるいは空気が供給されない場合に
は、排気空燃比はエンジン燃焼室内における混合気の空
燃比に一致する。
【0045】NOx触媒の吸放出作用は、図2に示すよ
うなメカニズムで行われているものと考えられる。以
下、このメカニズムについて担体上に白金Ptおよびバ
リウムBaを担持させた場合を例にとって説明するが、
他の貴金属,アルカリ金属,アルカリ土類,希土類を用
いても同様なメカニズムとなる。
【0046】まず、流入排気ガスの空燃比がかなりリー
ンになると流入排気ガス中の酸素濃度が大巾に増大し、
図2(A)に示されるように酸素O2 がO2 -又はO2-
形で白金Ptの表面に付着する。一方、流入排気ガスに
含まれるNOは、白金Ptの表面上でO2 -又はO2-と反
応し、NO2 となる(2NO+O2 →2NO2 )。
【0047】次いで、生成されたNO2は、白金Pt上
で酸化されつつNOx触媒内に吸収されて酸化バリウム
BaOと結合しながら、図2(A)に示されるように硝
酸イオンNO3 -の形でNOx触媒内に拡散する。このよ
うにしてNOxがNOx触媒内に吸収される。
【0048】流入排気ガス中の酸素濃度が高い限り白金
Ptの表面でNO2が生成され、NOx触媒のNOx 吸収
能力が飽和しない限り、NO2がNOx触媒内に吸収され
て硝酸イオンNO3 -が生成される。
【0049】これに対して、排気空燃比が理論空燃比ま
たはリッチ空燃比になると流入排気ガス中の酸素濃度が
低下するため、NO2の生成量が低下し、反応が逆方向
(NO3 -→NO2)に進み、NOx触媒内の硝酸イオンN
3 -がNO2またはNOの形でNOx触媒から放出され
る。即ち、流入排気ガス中の酸素濃度が低下すると、N
Ox触媒からNOxが放出されることになる。
【0050】一方、このとき、排気ガス中のHC,CO
は、白金Pt上の酸素O2 -又はO2-と反応して酸化せし
められる。また、流入排気ガス中の酸素濃度の低下によ
りNOx触媒から放出されたNO2またはNOは、図2
(B)に示されるように未燃HC、COと反応して還元
せしめられてN2となる。
【0051】即ち、流入排気ガス中のHC,COは、ま
ず白金Pt上の酸素O2 -又はO2-とただちに反応して酸
化せしめられ、次いで白金Pt上の酸素O2 -又はO2-
消費されてもまだHC,COが残っていれば、このH
C,COによってNOx触媒から放出されたNOxおよび
エンジンから排出されたNOxがN2に還元せしめられ
る。
【0052】このようにして白金Ptの表面上にNO2
またはNOが存在しなくなると、NOx触媒から次から
次へとNO2またはNOが放出され、さらにN2に還元せ
しめられる。したがって、排気空燃比を理論空燃比また
はリッチ空燃比にすると短時間のうちにNOx触媒から
NOxが放出され、N2に還元される。
【0053】このように、排気空燃比がリーンになると
NOxがNOx触媒に吸収され、排気空燃比を理論空燃比
あるいはリッチ空燃比にするとNOxがNOx触媒から短
時間のうちに放出され、N2に還元される。したがっ
て、大気中へのNOxの排出を阻止することができる。
【0054】ところで、ディーゼルエンジンの場合は、
ストイキ(理論空燃比、A/F=13〜14)よりもは
るかにリーン域で燃焼が行われるので、通常の機関運転
状態ではNOx触媒に流入する排気ガスの空燃比は非常
にリーンであり、排気ガス中のNOxはNOx触媒に吸収
され、NOx触媒から放出されるNOx量は極めて少な
い。
【0055】また、ガソリンエンジンの場合には、燃焼
室に供給する混合気をストイキまたはリッチ空燃比にす
ることにより排気ガスの空燃比を理論空燃比またはリッ
チ空燃比にし、排気ガス中の酸素濃度を低下させて、N
Ox触媒に吸収されているNOxを放出させることができ
るが、ディーゼルエンジンの場合には、燃焼室に供給す
る混合気をストイキまたはリッチ空燃比にすると燃焼の
際に煤が発生するなどの問題があり採用することはでき
ない。
【0056】したがって、ディーゼルエンジンでは、N
Ox触媒のNOx吸収能力が飽和する前に所定のタイミン
グで、排気ガス中に還元剤を供給して排気ガス中の酸素
濃度を低下せしめ、NOx触媒に吸収されたNOxを放出
し還元する必要がある。
【0057】そのため、この実施の形態では、ECU1
00によりディーゼルエンジン1の運転状態の履歴から
還元剤の供給条件を演算し、基本的にはこの供給条件に
基づいて還元剤供給装置10の運転を制御して、排気ガ
ス中に還元剤を供給し、高温活性型NOx触媒6および
低温活性型NOx触媒7に流入する排気ガス中の酸素濃
度を低下させ、これらNOx触媒6,7に吸収されたN
Oxを放出させ、N2に還元するようにしている。ここ
で、還元剤の前記供給条件とは、還元剤(この実施の形
態では軽油)の供給圧力(ひいては噴射圧力)、供給期
間、供給間隔のことであり、これは換言すれば還元剤の
供給量にほかならない。
【0058】尚、以下の説明においては、前述のように
ディーゼルエンジン1の運転状態の履歴から演算して得
た還元剤の供給条件のことを基本供給条件といい、基本
供給条件における還元剤の供給圧力、噴射圧力、供給期
間、供給間隔をそれぞれ、基本供給圧力、基本噴射圧
力、基本供給期間、基本供給間隔という。
【0059】したがって、この実施の形態では、電磁弁
13が閉弁していて噴射ノズル12から軽油が噴射され
ていないときには、排気ガス中のNOxは高温活性型N
Ox触媒6あるいは低温活性型NOx触媒7に吸収され、
電磁弁13が開弁していて噴射ノズル12から排気管5
内に軽油が噴射されているときには、NOx触媒6,7
に吸収されたNOxが放出され、N2に還元されることに
なる。
【0060】ところで、この排気浄化装置において排気
通路に高温活性型NOx触媒6と低温活性型NOx触媒7
を直列に配置しているのは、広い温度範囲において高い
NOx浄化率を得るためにほかならない。
【0061】図3に、高温活性型NOx触媒6あるいは
低温活性型NOx触媒7を単独で用いた場合のNOx浄化
温度特性が示されている。高温活性型NOx触媒6のN
Ox浄化温度特性は、図3において四角マーク(□)で
示すように、入ガス温度がT1以上のときにほぼ一定の
極めて高いNOx浄化率を示し、入ガス温度がT1未満の
ときにはNOx浄化率が急激に低下する。
【0062】低温活性型NOx触媒7のNOx浄化温度特
性は、図3において黒丸マーク(●)で示すように、入
ガス温度がT1近傍で最大のNOx浄化率を示し、それよ
りも温度が低くても高くてもNOx浄化率が低下する。
【0063】さらに詳述すると、入ガス温度がT1より
も低い場合には、低温活性型NOx触媒7のNOx浄化率
の方が高温活性型NOx触媒6のNOx浄化率よりも大き
く、入ガス温度がT1よりも高い場合には、高温活性型
NOx触媒6のNOx浄化率の方が低温活性型NOx触媒
7のNOx浄化率よりも大きい。
【0064】この高温活性型NOx触媒6と低温活性型
NOx触媒7を直列に配置し、全活性温度域において前
記基本供給条件にしたがって還元剤の供給を実行した場
合、そのときのNOx浄化温度特性は、図3において白
丸(○)で示すように、入ガス温度がT1よりも低いと
きのNOx浄化率が低温活性型NOx触媒7を単独で使用
した時のNOx浄化率よりも小さくなってしまう。その
原因は、供給された還元剤の一部が上流側に配置された
高温活性型NOx触媒6で消費されてしまい、下流側に
配置された低温活性型NOx触媒7に必要量の還元剤を
供給することができないからであることは前述した通り
である。
【0065】そこで、この実施の形態の排気浄化装置で
は、入ガス温度がT1よりも低いときのNOx浄化率を向
上させるべく低温活性型NOx触媒7に必要量の還元剤
を供給するために、入ガス温度がT1より低いときに限
って、供給圧力を基本供給圧力よりも増圧し、噴射ノズ
ル12から噴射される軽油の噴射圧力を基本噴射圧力よ
りも増圧するようにした。噴射圧力を基本噴射圧力より
も増圧すると、噴射ノズル12から噴射された軽油の貫
徹力が大きくなるため、高温活性型NOx触媒6で消費
される軽油の量を減少することができ、結果的に、低温
活性型NOx触媒7に供給される軽油の量を増大するこ
とができる。
【0066】尚、入ガス温度がT1よりも低いときの供
給圧力を基本供給圧力に対してどの程度増大するかは、
予め実験を行ってその実験結果に基づきNOx浄化率の
向上に最適な供給圧力、あるいは増大率を設定する。
【0067】その際には、ディーゼルエンジン1の排気
ガス流量との関係を考慮して設定するのが好ましい。即
ち、噴射ノズル12から噴射された軽油は、排気ガス流
量の少ないとき(換言するとエンジン回転数が低いと
き)の方が高温活性型NOx触媒6をすり抜けにくく、
排気ガス流量の多いとき(換言するとエンジン回転数が
高いとき)の方が高温活性型NOx触媒6をすり抜け易
いことから、エンジン回転数が低い場合には基本供給圧
力に対する供給圧力の増大程度を大きくし、エンジン回
転数が高い場合には基本供給圧力に対する供給圧力の増
大程度を小さく設定するのが好ましい。
【0068】そこで、この実施の形態では、予め実験を
行い、低温側のNOx浄化率向上に最も効果的な供給圧
力増大率βを排気ガス流量(エンジン回転数N)との関
係において求め、これをマップ(以下、このマップを
「エンジン回転数/供給圧力増大率マップ」という)に
して予めECU100のROMに記憶しておく。図4は
エンジン回転数/供給圧力増大率マップの一例である。
【0069】このように入ガス温度がT1より低いとき
に噴射ノズル12への軽油の供給圧力を増大制御し、噴
射圧力を増大制御すると、NOx浄化温度特性は、図3
において三角マーク(△)で示すように改善される。即
ち、入ガス温度がT1よりも低いときには、この排気浄
化装置のNOx浄化率は低温活性型NOx触媒7を単独使
用した場合のNOx浄化率よりも若干高くなり、入ガス
温度がT1以上になると、この排気浄化装置のNOx浄化
率は高温活性型NOx触媒6を単独使用した場合のNOx
浄化率にほぼ等しくなる。即ち、この排気浄化装置で
は、低温から高温に至る広い温度範囲において高いNO
x浄化率を得ることができる。
【0070】また、この第1の実施の形態における排気
浄化装置において、高温活性型NOx触媒6を低温活性
型NOx触媒7の上流に配置した理由は次のとおりであ
る。ディーゼルエンジン1から排出されるNOxの排出
量は、エンジン運転状態が低回転、低負荷のように排気
ガス温度の低温時には少なく、エンジン運転状態が高回
転、高負荷のように排気ガス温度の高温時には多くな
る。このことは、排気再循環装置(以下、EGRと略
す)を有するディーゼルエンジンにおいても言えること
である。即ち、低回転、低負荷の運転状態では排気再循
環量(EGR量)を多くしてNOx排出量を低減するこ
ともできるが、高回転、高負荷の運転状態ではEGR量
を増やすとスモーク発生などの問題が生じるので、EG
R量を増大することによってNOx排出量を低減するこ
とはできない。したがって、NOxを還元するために必
要な還元剤の量は、NOx排出量が多くなる排気ガス高
温時により多く要求される。
【0071】ここで、もし仮に、低温活性型NOx触媒
7を高温活性型NOx触媒6よりも上流に配置した場合
を考えると、排気ガス高温時に、下流に配置された高温
活性型NOx触媒6でNOxを還元するためには、多量の
還元剤を噴射するための高い供給圧力が必要なだけでな
く、それに加えて、低温活性型NOx触媒7をすり抜け
させるための供給圧力増大分が必要であり、高温時にお
ける供給圧力の増大量を極めて大きくせざるを得なくな
る。その結果、高温時における還元剤噴射量が増大し、
燃費悪化を招くこととなる。高温活性型NOx触媒6を
低温活性型NOx触媒7の上流に配置すると、このよう
な問題が発生するのを回避することができる。
【0072】このことは、燃費悪化や熱劣化について考
慮する必要がない場合には、低温活性型NOx触媒7を
高温活性型NOx触媒6よりも上流に配置することが可
能であることを意味する。
【0073】次に、この実施の形態における噴射圧力制
御ルーチンを図5を参照して説明する。このルーチンを
構成する各ステップからなるフローチャートはECU1
00のROMに記憶してあり、フローチャートの各ステ
ップにおける処理は総てECU100のCPUによって
実行される。
【0074】<ステップ101>まず、ECU100
は、ステップ101において、高温活性型NOx触媒6
あるいは低温活性型NOx触媒7に還元剤を供給すべき
条件(以下、排気系燃料供給条件という)を満足してい
るか否か判定する。排気系燃料供給条件とは、高温活性
型NOx触媒6あるいは低温活性型NOx触媒7の触媒温
度が活性温度域に入っていることである。触媒温度が活
性温度域に入っていない場合には、還元剤を供給しても
NOxを浄化することができないので還元剤を供給する
必要がない。したがって、ECU100は、ステップ1
01で否定判定した場合には本ルーチンを終了する。
尚、この実施の形態では、入ガス温センサ8により検出
した入ガス温度を触媒温度として代用する。
【0075】<ステップ102>ステップ101におい
て排気系燃料供給条件を満足していると判定した場合
(即ち、肯定判定した場合)には、ECU100は、ス
テップ102に進み、ディーゼルエンジン1の運転状態
の履歴から、還元剤供給装置10による軽油の基本供給
条件(基本供給圧力P0、基本供給期間t、基本供給間
隔S)を演算する。
【0076】<ステップ103>次に、ECU100
は、ステップ103に進み、入ガス温センサ8で検出し
た入ガス温度Tが閾値T1よりも高いか否か判定する。
【0077】<ステップ104>ステップ103で肯定
判定した場合には、ECU100は、ステップ104に
進み、噴射ノズル12への軽油の供給圧力Pをステップ
102で求めた基本供給圧力P0とする(P=P0)。即
ち、入ガス温度TがT1よりも高い場合の排気系への軽
油の供給条件は、基本供給条件のままとなる。
【0078】<ステップ105>次に、ECU100
は、ステップ105に進み、基本供給条件にしたがって
還元剤供給装置10による排気管5への軽油の噴射を実
行し、本ルーチンを終了する。尚、この排気系への軽油
供給実行に際し、ECU100は、基本供給圧力P0に
対応する供給ポンプ11の駆動電圧を演算し、該駆動電
圧に基づいて供給ポンプ11を運転制御し、また、基本
供給期間tおよび基本供給間隔Sに応じた電磁弁13の
開閉制御を実行する。
【0079】<ステップ106>一方、ステップ103
で否定判定した場合には、ECU100は、ステップ1
06に進み、エンジン回転数を読み込んで該エンジン回
転数に応じた供給圧力増大率βを、エンジン回転数/供
給圧力増大率マップを参照して演算する。
【0080】<ステップ107>次に、ECU100
は、ステップ107に進み、基本供給圧力P0にステッ
プ106で求めた供給圧力増大率βを乗じて得た積を、
噴射ノズル12への軽油の供給圧力Pとする(P=P0
×β)。つまり、入ガス温度TがT1以下である場合の
排気系への軽油の供給条件を、供給圧力P=P0×β、
基本供給期間t、基本供給間隔Sとする。
【0081】次に、ECU100は、ステップ107か
らステップ105に進み、前記供給条件にしたがって還
元剤供給装置10による排気管5への軽油の噴射を実行
する。このとき、ECU100は、供給圧力P=P0×
βに対応する供給ポンプ11の駆動電圧を演算し、該駆
動電圧に基づいて供給ポンプ11の運転制御を実行し、
また、基本供給期間tおよび基本供給間隔Sに応じた電
磁弁13の開閉制御を実行する。
【0082】尚、この実施の形態では、入ガス温度Tが
T1以下である場合の排気系への軽油の供給条件を、供
給圧力P=P0×β、基本供給期間t、基本供給間隔S
としているので、噴射ノズル12から噴射される軽油の
噴射圧力が増大する分、基本供給条件のときに比べて軽
油の供給総量が増大することになるが、その増大分は高
温活性型NOx触媒6において消費される軽油の量と相
殺され、低温活性型NOx触媒7には殆ど過不足のない
適量の軽油が供給されることとなる。
【0083】ただし、入ガス温度TがT1以下であると
きの還元剤供給量制御をさらに微細に行う必要がある場
合には、供給圧力を増圧制御するだけでなく、これに加
えて、供給期間や供給間隔について補正することも可能
である。
【0084】尚、この第1の実施の形態においては、供
給ポンプ11(駆動回路部16を含む)および噴射ノズ
ル12と、噴射圧力制御ルーチンのうちステップ103
からステップ107をECU100が実行することによ
り、本発明における還元剤圧力制御手段が実現される。
【0085】〔第2の実施の形態〕次に、図6から図1
1を参照して本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第
2の実施の形態を説明する。前述した第1の実施の形態
の排気浄化装置では、排気管5に吸蔵還元型NOx触媒
が2つ直列に配置されていたが、この第2の実施の形態
における排気浄化装置においては、図6に示すように、
排気管5に設けられた吸蔵還元型NOx触媒はただ1つ
だけである。第2の実施の形態における吸蔵還元型NO
x触媒としては、高温活性型NOx触媒6、低温活性型N
Ox触媒7のいずれも採用可能であるが、以下の説明で
は低温活性型NOx触媒7を採用した場合を例に挙げて
説明する。
【0086】また、この第2の実施の形態における排気
浄化装置においては、還元剤供給装置(還元剤噴射手
段)10の噴射ノズル12として、スワールノズルと称
されるノズルが用いられている。スワールノズルは、供
給圧力の大きさに応じて、ノズルから噴射される燃料の
噴射角度および噴射形態を変えることができるノズルで
ある。
【0087】このスワールノズルの概略構成を図7を参
照して説明すると、ノズルボディ12aの内部には燃料
溜まり室12bが形成されており、燃料溜まり室12b
にはノズルコア12cが固定されている。ノズルボディ
12aの基部側には、燃料溜まり室12bに連なる弁室
12dが設けられており、この弁室12dに燃料パイプ
15が接続される。弁室12dには、燃料パイプ15か
ら弁室12dに燃料が流れるのを許容しその逆方向に燃
料が流れるのを阻止するチェック弁12eが設けられて
いる。チェック弁12eはスプリング12fによって閉
弁方向に付勢されており、燃料パイプ15から供給され
る燃料圧力が所定の開弁圧力以上になると開弁するよう
に設定されている。
【0088】ノズルボディ12aの内周面とノズルコア
12cの外周面の間は燃料通路12gになっていて、燃
料パイプ15から燃料溜まり室12bに流入した燃料
は、燃料通路12gを通ってノズルコア12cの前方へ
と流れ込む。また、ノズルコア12cの先端部分のテー
パ面にはスワール形成用のスリット12hが複数設けら
れており、燃料が燃料通路12からノズルコア12cの
前方に流出するときにスリット12hによってスワール
流が発生する。ノズルコア12cの前方に送り出された
燃料は、ノズルボディ12aの先端に設けられた噴孔1
2iから噴射される。
【0089】このように構成されたスワールノズルから
なる噴射ノズル12においては、燃料パイプ15を介し
て供給される軽油の供給圧力が開弁圧力以上になると噴
孔12iから軽油が噴射されるのであるが、供給圧力の
大きさによって噴射角度および噴射形態が変わるという
噴射特性がある。詳述すると、供給圧力が小さいときに
はスワール流の強さが弱いため、図8(A)に示すよう
に、噴孔から噴射される軽油の噴射角度が小さく、且
つ、中実状に噴射される。一方、供給圧力が非常に大き
くなるとスワール流の強さが非常に強くなるため、図8
(B)に示すように、噴孔12iから噴射される軽油の
噴射角度が大きくなるとともに、中空コーン状に噴射さ
れる。
【0090】第2の実施の形態の内燃機関の排気浄化装
置において、上述した構成以外の装置構成については前
述の第1の実施の形態と全く同じであるので、同一態様
部分に同一符号を付して説明を省略する。
【0091】第2の実施の形態においては、噴射ノズル
12を構成するスワールノズルの噴射特性を利用し、排
気ガス温度に応じて噴射角度および噴射形態を変えるこ
とによって、低温活性型NOx触媒7のNOx浄化率の向
上を図っている。以下、これについて詳述する。
【0092】低温活性型NOx触媒7は活性温度域を有
し、この活性温度域を外れると低くてもあるいは高くて
もNOx浄化率が大幅に低減することは前述した通りで
ある。一方、排気管5の途中に低温活性型NOx触媒7
が設けられている場合、その触媒温度は、図9に示すよ
うに、流れの中央部で最も高くなり外周部に接近するに
したがって低下していくことは前述したとおりである。
【0093】したがって、低温活性型NOx触媒7に流
入する排気ガスの温度(この実施の形態における入ガス
温度)が図10に示すように活性温度域における下限領
域に該当する温度である場合には、低温活性型NOx触
媒7の中央部近傍は触媒温度が活性温度域に収まって所
定のNOx浄化率を呈するものの、低温活性型NOx触媒
7の外周部近傍は触媒温度が活性温度域の最下限を下回
ってNOx浄化率が極度に低下することがあり、低温活
性型NOx触媒7全体としてのNOx浄化率が低下する虞
れがある。
【0094】そこで、入ガス温度が下限領域にあるとき
には、低温活性型NOx触媒7の中央部近傍に還元剤
(軽油)を集中して供給すべく、噴射ノズル12への供
給圧力を通常より低い所定の下限圧力Pminに設定し、
噴射ノズル12の噴射角度を小さくし中実状に噴射させ
るようにする。
【0095】このように軽油を噴射すると、低温活性型
NOx触媒7において活性温度域に収まっている中央部
近傍で効率的にNOxの還元浄化が行われることとな
る。尚、このときには低温活性型NOx触媒7において
活性温度域から外れている虞れのある外周部近傍には軽
油が供給されないので、当該外周部近傍に吸収されてい
るNOxが放出されるのを抑制することができる。ま
た、当該外周部近傍のHC劣化を抑制することもでき
る。
【0096】一方、入ガス温度が図10に示すように低
温活性型NOx触媒7の活性温度域における上限領域に
該当する温度である場合には、低温活性型NOx触媒7
の外周部近傍は触媒温度が活性温度域に収まって所定の
NOx浄化率を呈するものの、低温活性型NOx触媒7の
中央部近傍は触媒温度が触媒作用によって更に温度上昇
する結果、活性温度域の上限を超えてNOx浄化率が極
度に低下することがあり、低温活性型NOx触媒7全体
としてのNOx浄化率が低下する虞れがある。
【0097】そこで、入ガス温度が上限領域にあるとき
には、低温活性型NOx触媒7の外周部近傍に還元剤
(軽油)を集中して供給すべく、噴射ノズル12への供
給圧力を通常よりも高い所定の上限圧力Pmaxに設定
し、噴射ノズル12の噴射角度を大きくし中空コーン状
に噴射させるようにする。
【0098】このように軽油を噴射すると、低温活性型
NOx触媒7において活性温度域に収まっている外周部
近傍で効率的にNOxの還元浄化が行われることとな
る。尚、このときには低温活性型NOx触媒7において
活性温度域から外れている虞れのある中央部近傍には軽
油が供給されないので、触媒反応による当該中央部近傍
の熱劣化を抑制することができる。
【0099】次に、第2の実施の形態における噴射圧力
制御ルーチンを図11を参照して説明する。このルーチ
ンを構成する各ステップからなるフローチャートはEC
U100のROMに記憶してあり、フローチャートの各
ステップにおける処理は総てECU100のCPUによ
って実行される。
【0100】<ステップ201>まず、ECU100
は、ステップ201において、低温活性型NOx触媒7
に還元剤を供給すべき条件(以下、排気系燃料供給条件
という)を満足しているか否か判定する。排気系燃料供
給条件とは、低温活性型NOx触媒7の触媒温度が活性
温度域に入っていることである。触媒温度が活性温度域
に入っていない場合には、還元剤を供給してもNOxを
浄化することができないので還元剤を供給する必要がな
い。したがって、ECU100は、ステップ201で否
定判定した場合には本ルーチンを終了する。尚、この実
施の形態では、入ガス温センサ8により検出した入ガス
温度を触媒温度として代用する。
【0101】<ステップ202>ステップ201におい
て排気系燃料供給条件を満足していると判定した場合
(即ち、肯定判定した場合)には、ECU100は、ス
テップ202に進み、ディーゼルエンジン1の運転状態
の履歴から、還元剤供給装置10による軽油の基本供給
条件(基本供給圧力P0、基本供給期間t、基本供給間
隔S)を演算する。
【0102】<ステップ203>次に、ECU100
は、ステップ203に進み、入ガス温センサ8で検出し
た入ガス温度Tが、下限領域(T≦Tmin)、上限
領域(T≧Tmax)、中間の温度領域(Tmin<T<T
max)、のいずれの領域に属するか判定する。
【0103】<ステップ204>ステップ203におい
て入ガス温度Tが下限領域(T≦Tmin)に属すると判
定した場合には、ECU100は、ステップ204に進
み、噴射ノズル12への軽油の供給圧力Pを下限圧力P
minとする(P=Pmin)。即ち、入ガス温度TがTmin
よりも低い場合の排気系への軽油の供給条件は、供給圧
力Pmin、基本供給期間t、基本供給間隔Sとなる。
尚、下限圧力Pminは予め実験により求めた最適値であ
り、基本供給圧力P0よりも低い値である。この下限圧
力Pminを予めECU100のROMに記憶しておく。
【0104】<ステップ205>次に、ECU100
は、ステップ205に進み、前記供給条件にしたがって
還元剤供給装置10による排気管5への軽油の噴射を実
行し、本ルーチンを終了する。尚、この排気系への軽油
供給実行に際し、ECU100は、供給圧力P=Pmin
に対応する供給ポンプ11の駆動電圧を演算し、該駆動
電圧に基づいて供給ポンプ11を運転制御し、また、基
本供給期間tおよび基本供給間隔Sに応じた電磁弁13
の開閉制御を実行する。
【0105】<ステップ206>一方、ステップ203
において入ガス温度Tが中間の温度領域(Tmin<T<
Tmax)に属すると判定した場合には、ECU100
は、ステップ206に進み、噴射ノズル12への軽油の
供給圧力Pをステップ202で求めた基本供給圧力P0
とする(P=P0)。即ち、入ガス温度Tが中間の温度
領域(Tmin<T<Tmax)にある場合の排気系への軽油
の供給条件は、基本供給条件のままとなる。
【0106】次に、ECU100は、ステップ206か
らステップ205に進み、前記供給条件にしたがって還
元剤供給装置10による排気管5への軽油の噴射を実行
し、本ルーチンを終了する。尚、この排気系への軽油供
給実行に際し、ECU100は、基本供給圧力P0に対
応する供給ポンプ11の駆動電圧を演算し、該駆動電圧
に基づいて供給ポンプ11を運転制御し、また、基本供
給期間tおよび基本供給間隔Sに応じた電磁弁13の開
閉制御を実行する。
【0107】<ステップ207>また、ステップ203
において入ガス温度Tが上限領域(T≧Tmax)に属す
ると判定した場合には、ECU100は、ステップ20
7に進み、噴射ノズル12への軽油の供給圧力Pを上限
圧力Pmaxとする(P=Pmax)。即ち、入ガス温度Tが
Tmaxよりも高い場合の排気系への軽油の供給条件は、
供給圧力Pmax、基本供給期間t、基本供給間隔Sとな
る。尚、上限圧力Pmaxは予め実験により求めた最適値
であり、基本供給圧力P0よりも高い値である。この上
限圧力Pmaxを予めECU100のROMに記憶してお
く。
【0108】次に、ECU100は、ステップ205に
進み、前記供給条件にしたがって還元剤供給装置10に
よる排気管5への軽油の噴射を実行し、本ルーチンを終
了する。尚、この排気系への軽油供給実行に際し、EC
U100は、供給圧力P=Pmaxに対応する供給ポンプ
11の駆動電圧を演算し、該駆動電圧に基づいて供給ポ
ンプ11を運転制御し、また、基本供給期間tおよび基
本供給間隔Sに応じた電磁弁13の開閉制御を実行す
る。
【0109】尚、この第2の実施の形態においては、供
給ポンプ11(駆動回路部16を含む)および噴射ノズ
ル12と、噴射圧力制御ルーチンのうちステップ203
からステップ207をECU100が実行することによ
り、本発明における噴射角度制御手段が実現される。
【0110】〔第3の実施の形態〕次に、図12から図
14を参照して本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の
第3の実施の形態を説明する。第3の実施の形態におけ
る排気浄化装置は、第1の実施の形態と第2の実施の形
態の組み合わせということができる。
【0111】第3の実施の形態における排気浄化装置の
装置構成は、図12に示すように、基本的には第1の実
施の形態における排気浄化装置の装置構成と同じであ
り、第1の実施の形態の排気浄化装置と同一態様部分に
図中同一符号を付して説明を省略する。
【0112】第3の実施の形態における排気浄化装置に
おいて、装置構成上でただ一つ第1の実施の形態と相違
する点は、第3の実施の形態における噴射ノズル12は
第2の実施の形態における噴射ノズル12と同様にスワ
ールノズルから構成されていることである。
【0113】スワールノズルは、供給圧力の大きさに応
じて、ノズルから噴射される燃料の噴射角度および噴射
形態を変えることができるノズルであることは前述した
とおりであるが、スワールノズルは、それだけでなく、
供給圧力の大きさに応じてノズルから噴射される軽油の
噴射圧力も変わるのである。
【0114】即ち、供給圧力が小さいときには、噴射圧
力が小さく、噴射角度が小さく、中実状に噴射される
が、供給圧力が大きくなるにしたがって、噴射圧力が漸
次大きくなり、噴射角度が漸次大きくなり、噴射形態が
中実状から中空コーン状に漸次変わっていく。
【0115】第3の実施の形態の排気浄化装置は、噴射
ノズル12を構成するスワールノズルの噴射特性を利用
し、排気ガス温度に応じて噴射圧力、噴射角度、および
噴射形態を変えることによって、高温活性型NOx触媒
6と低温活性型NOx触媒7のNOx浄化能力を最大限に
引き出すようにして、排気浄化装置のNOx浄化率の向
上を図っている。以下、これについて、図13に示す入
ガス温度/供給圧力増大率マップと図14に示すフロー
チャートを参照して説明する。
【0116】図13に示すマップは、第3の実施の形態
の排気浄化装置において、高温活性型NOx触媒6に流
入する排気ガスの温度(入ガス温度)と、噴射ノズル1
2に供給する軽油の供給圧力の増大率(供給圧力増大
率)の関係を示す入ガス温度/供給圧力増大率マップで
ある。
【0117】この入ガス温度/供給圧力増大率マップに
おいて、入ガス温度T3,T4,T5の大小関係および供
給圧力増大率β1,β2,β3,β4の大小関係は、次のと
おりである。 入ガス温度 : T3<T4<T5 供給圧力増大率 : β1<1<β2<β3<β4
【0118】この入ガス温度/供給圧力増大率マップを
参照して、第3の実施の形態における排気系燃料噴射の
供給条件について説明する。尚、この入ガス温度/供給
圧力増大率マップは予めECU100のROMに記憶し
ておく。
【0119】(1)入ガス温度Tが閾値T3よりも低い
場合(T<T3) 第3の実施の形態において入ガス温度Tが閾値T3より
も低い場合は、第1の実施の形態において入ガス温度T
が閾値T1よりも低い場合に対応する。即ち、入ガス温
度Tが閾値T3よりも低い場合には、下流側に配置され
た低温活性型NOx触媒7で効率よくNOx浄化を行うた
めに、低温活性型NOx触媒7に必要量の還元剤を供給
すべく、噴射ノズル12から噴射される軽油の噴射圧力
を基本噴射圧力よりも増圧する。そのために、噴射ノズ
ル12への軽油の供給圧力を基本供給圧力よりも増圧す
る。その際には、エンジン回転数に応じて供給圧力増大
率をβ3からβ4の範囲で設定する。
【0120】(2)入ガス温度Tが閾値T3以上の場合
(T≧T3) 第3の実施の形態において入ガス温度Tが閾値T3以上
の場合は、第2の実施の形態において入ガス温度が活性
温度域に入っている場合に相当する。但し、第2の実施
の形態においては低温活性型NOx触媒7のNOx浄化率
向上のために軽油の供給条件を制御していたが、第3の
実施の形態では上流側に配置された高温活性型NOx触
媒6のNOx浄化率向上のために軽油の供給条件を制御
する。
【0121】(2−1)入ガス温度TがT3≦T≦T4の
場合 入ガス温度TがT3≦T≦T4の場合は、第2の実施の形
態において入ガス温度TがTmin以下(T≦Tmin)の場
合に相当する。このときには、高温活性型NOx触媒6
の中央部近傍に軽油を集中して供給するために、噴射ノ
ズル12への供給圧力を基本供給圧力よりも減圧する。
第3の実施の形態では、このときの供給圧力を設定する
のに、1より小さい値の供給圧力増大率β1を採用し、
基本供給圧力にこの供給圧力増大率β1を乗じて得た積
を供給圧力とした。
【0122】(2−2)入ガス温度TがT≧T5の場合 入ガス温度TがT≧T5の場合は、第2の実施の形態に
おいて入ガス温度TがTmax以上(T≧Tmax)の場合に
相当する。このときには、高温活性型NOx触媒6の外
周部近傍に軽油を集中して供給するために、噴射ノズル
12への供給圧力を基本供給圧力よりも増圧する。第3
の実施の形態では、このときの供給圧力を設定するの
に、1より大きくβ3よりは小さい値の供給圧力増大率
β2を採用し、基本供給圧力にこの供給圧力増大率β2を
乗じて得た積を供給圧力とした。
【0123】(2−3)入ガス温度TがT4<T<T5の
場合 入ガス温度TがT4<T<T5の場合は、第2の実施の形
態において入ガス温度TがTmin<T<Tmaxの場合に相
当する。このときには、噴射ノズル12への供給圧力を
基本供給圧力とする。
【0124】次に、第3の実施の形態における噴射圧力
制御ルーチンを図14を参照して説明する。このルーチ
ンを構成する各ステップからなるフローチャートはEC
U100のROMに記憶してあり、フローチャートの各
ステップにおける処理は総てECU100のCPUによ
って実行される。
【0125】<ステップ301>まず、ECU100
は、ステップ301において、高温活性型NOx触媒6
あるいは低温活性型NOx触媒7に還元剤を供給すべき
条件(以下、排気系燃料供給条件という)を満足してい
るか否か判定する。排気系燃料供給条件とは、高温活性
型NOx触媒6あるいは低温活性型NOx触媒7の触媒温
度が活性温度域に入っていることである。ステップ30
1で否定判定した場合には、ECU100は本ルーチン
を終了する。尚、この実施の形態では、入ガス温センサ
8により検出した入ガス温度を触媒温度として代用す
る。
【0126】<ステップ302>ステップ301におい
て肯定判定した場合には、ECU100は、ステップ3
02に進み、ディーゼルエンジン1の運転状態の履歴か
ら、還元剤供給装置10による軽油の基本供給条件(基
本供給圧力P0、基本供給期間t、基本供給間隔S)を
演算する。
【0127】<ステップ303>次に、ECU100
は、ステップ303に進み、入ガス温センサ8で検出し
た入ガス温度Tが閾値T3よりも低いか否か判定する。
【0128】<ステップ304>ステップ303で肯定
判定した場合には、ECU100は、ステップ304に
進み、エンジン回転数を読み込んで該エンジン回転数に
応じた供給圧力増大率βを、エンジン回転数/供給圧力
増大率マップを参照して演算する。第3の実施の形態に
おけるエンジン回転数/供給圧力増大率マップでは、供
給圧力増大率βはβ3からβ4の間で変化するものとす
る。
【0129】<ステップ305>次に、ECU100
は、ステップ305に進み、基本供給圧力P0にステッ
プ304で求めた供給圧力増大率βを乗じて得た積を、
噴射ノズル12への軽油の供給圧力Pとする(P=P0
×β)。つまり、入ガス温度TがT3よりも低い場合の
排気系への軽油の供給条件を、供給圧力P=P0×β、
基本供給期間t、基本供給間隔Sとする。但し、供給圧
力増大率βはβ3〜β4の範囲の値である。
【0130】<ステップ306>次に、ECU100
は、ステップ306に進み、前記供給条件にしたがって
還元剤供給装置10による排気管5への軽油の噴射を実
行する。このとき、ECU100は、供給圧力P=P0
×βに対応する供給ポンプ11の駆動電圧を演算し、該
駆動電圧に基づいて供給ポンプ11の運転制御を実行
し、また、基本供給期間tおよび基本供給間隔Sに応じ
た電磁弁13の開閉制御を実行する。
【0131】<ステップ307>ステップ303で否定
判定した場合には、ECU100は、ステップ307に
進み、入ガス温センサ8で検出した入ガス温度Tが、
T3≦T≦T4 、T4<T<T5 、T≧T5 、のいず
れの領域に属するか判定する。
【0132】<ステップ308>ステップ307におい
て入ガス温度Tが前記の温度領域(T3≦T≦T4)に
属すると判定した場合には、ECU100は、ステップ
308に進み、供給圧力増大率をβ1とし、基本供給圧
力P0にこの供給圧力増大率β1を乗じて得た積を、噴射
ノズル12への軽油の供給圧力Pとする(P=P0 ×β
1)。つまり、入ガス温度Tが前記の温度領域に属す
る場合の排気系への軽油の供給条件を、供給圧力P=P
0×β1、基本供給期間t、基本供給間隔Sとする。尚、
この供給圧力増大率β1は1より小さく、したがって、
供給圧力Pは基本供給圧力P0よりも小さくなる。
【0133】次に、ECU100は、ステップ306に
進み、前記供給条件にしたがって還元剤供給装置10に
よる排気管5への軽油の噴射を実行し、本ルーチンを終
了する。尚、この排気系への軽油供給実行に際し、EC
U100は、供給圧力P=P0×β1に対応する供給ポン
プ11の駆動電圧を演算し、該駆動電圧に基づいて供給
ポンプ11を運転制御し、また、基本供給期間tおよび
基本供給間隔Sに応じた電磁弁13の開閉制御を実行す
る。
【0134】<ステップ309>一方、ステップ307
において入ガス温度Tが前記の温度領域(T4<T<
T5)に属すると判定した場合には、ECU100は、
ステップ309に進み、噴射ノズル12への軽油の供給
圧力Pをステップ302で求めた基本供給圧力P0とす
る(P=P0)。即ち、入ガス温度Tが前記の温度領
域に属する場合の排気系への軽油の供給条件は、基本供
給条件のままとなる。
【0135】次に、ECU100は、ステップ306に
進み、基本供給条件にしたがって還元剤供給装置10に
よる排気管5への軽油の噴射を実行し、本ルーチンを終
了する。尚、この排気系への軽油供給実行に際し、EC
U100は、基本供給圧力P0に対応する供給ポンプ1
1の駆動電圧を演算し、該駆動電圧に基づいて供給ポン
プ11を運転制御し、また、基本供給期間tおよび基本
供給間隔Sに応じた電磁弁13の開閉制御を実行する。
【0136】<ステップ310>また、ステップ307
において入ガス温度Tが前記の温度領域(T≧T5)
に属すると判定した場合には、ECU100は、ステッ
プ310に進み、供給圧力増大率をβ2とし、基本供給
圧力P0にこの供給圧力増大率β2を乗じて得た積を、噴
射ノズル12への軽油の供給圧力Pとする(P=P0 ×
β2)。つまり、入ガス温度Tが前記の温度領域に属
する場合の排気系への軽油の供給条件を、供給圧力P=
P0×β2、基本供給期間t、基本供給間隔Sとする。
尚、この供給圧力増大率β2は1より大きく、したがっ
て、供給圧力Pは基本供給圧力P0よりも大きくなる。
【0137】次に、ECU100は、ステップ306に
進み、前記供給条件にしたがって還元剤供給装置10に
よる排気管5への軽油の噴射を実行し、本ルーチンを終
了する。尚、この排気系への軽油供給実行に際し、EC
U100は、供給圧力P=P×β2に対応する供給ポン
プ11の駆動電圧を演算し、該駆動電圧に基づいて供給
ポンプ11を運転制御し、また、基本供給期間tおよび
基本供給間隔Sに応じた電磁弁13の開閉制御を実行す
る。
【0138】〔他の実施の形態〕前述した実施の形態で
は本発明をディーゼルエンジンに適用した例で説明した
が、本発明を希薄燃焼可能なガソリンエンジンに適用す
ることもできる。
【0139】前述した各実施の形態では、高温活性型N
Ox触媒6および低温活性型NOx触媒7を吸蔵還元型N
Ox触媒で構成したが、これらの触媒を選択還元型NOx
触媒で構成することもできる。NOx触媒を選択還元型
NOx触媒とした場合にも、吸蔵還元型NOx触媒の場合
と同様の作用・効果が奏される。
【0140】
【発明の効果】本出願の第1の発明に係る内燃機関の排
気浄化装置によれば、希薄燃焼可能な内燃機関の排気通
路に直列に設けられた高温活性型NOx触媒および低温
活性型NOx触媒と、前記NOx触媒のうち上流側に設け
られたNOx触媒の上流から該NOx触媒に向かって前記
排気通路内に還元剤を噴射する還元剤噴射手段と、前記
内燃機関の排気ガス温度あるいは前記NOx触媒のうち
のいずれか一方のNOx触媒の触媒温度に応じて前記還
元剤噴射手段から排気通路に噴射される還元剤の圧力を
制御する還元剤圧力制御手段と、を備えることにより、
下流側に配置されたNOx触媒でNOxを浄化する際に必
要な量の還元剤を該NOx触媒に供給することができる
ので、広い温度範囲において高いNOx浄化率を得るこ
とができるという優れた効果が奏される。
【0141】また、本出願の第2の発明に係る内燃機関
の排気浄化装置によれば、希薄燃焼可能な内燃機関の排
気通路に設けられたNOx触媒と、前記NOx触媒の上流
から該NOx触媒に向かって前記排気通路内に還元剤を
噴射する還元剤噴射手段と、前記内燃機関の排気ガス温
度あるいは前記NOx触媒の触媒温度に応じて前記還元
剤噴射手段から排気通路に噴射される還元剤の噴射角度
を制御する噴射角度制御手段と、を備えることにより、
排気ガス温度あるいは触媒温度に応じてNOx浄化率の
高い部位に還元剤を噴射することができ、その結果、効
率的にNOxを浄化することができるという優れた効果
が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第1
の実施の形態の概略構成図である。
【図2】 吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸放出作用を説
明するための図である。
【図3】 NOx触媒のNOx浄化温度特性を示す図であ
る。
【図4】 前記第1の実施の形態の排気浄化装置におい
て用いられるエンジン回転数/供給圧力増大率マップで
ある。
【図5】 前記第1の実施の形態の排気浄化装置におけ
る噴射圧力制御ルーチンである。
【図6】 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第2
の実施の形態の概略構成図である。
【図7】 前記第2の実施の形態の排気浄化装置におい
て用いられるスワールノズルの概略構成を示す図であ
る。
【図8】 前記スワールノズルの噴射形態を示す図であ
る。
【図9】 NOx触媒における温度分布を示す図であ
る。
【図10】 前記第2の実施の形態の排気浄化装置にお
けるNOx触媒のNOx浄化温度特性を示す図である。
【図11】 前記第2の実施の形態の排気浄化装置にお
ける噴射圧力制御ルーチンである。
【図12】 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第
3の実施の形態の概略構成図である。
【図13】 前記第3の実施の形態の排気浄化装置にお
いて用いられる入ガス温度/供給圧力増大率マップであ
る。
【図14】 前記第3の実施の形態の排気浄化装置にお
ける噴射圧力制御ルーチンである。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン(内燃機関) 5 排気管(排気通路) 6 高温活性型NOx触媒 7 低温活性型NOx触媒 10 還元剤供給装置(還元剤噴射手段) 11 供給ポンプ(還元剤圧力制御手段、噴射角度制御
手段) 12 噴射ノズル(還元剤圧力制御手段、噴射角度制御
手段) 100 ECU(還元剤圧力制御手段、噴射角度制御手
段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G091 AA10 AA12 AA17 AA18 AA28 AB06 CA18 EA07 EA17 EA18 FB10 GB02W GB03W GB04W GB05W GB06W GB10X HA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希薄燃焼可能な内燃機関の排気通路に直
    列に設けられた高温活性型NOx触媒および低温活性型
    NOx触媒と、 前記NOx触媒のうち上流側に設けられたNOx触媒の上
    流から該NOx触媒に向かって前記排気通路内に還元剤
    を噴射する還元剤噴射手段と、 前記内燃機関の排気ガス温度あるいは前記NOx触媒の
    うちのいずれか一方のNOx触媒の触媒温度に応じて前
    記還元剤噴射手段から排気通路に噴射される還元剤の圧
    力を制御する還元剤圧力制御手段と、 を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記高温活性型NOx触媒が前記低温活
    性型NOx触媒よりも上流に設けられていることを特徴
    とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記還元剤圧力制御手段は、前記内燃機
    関の排気ガス温度あるいは前記NOx触媒の触媒温度が
    高いときよりも低いときの方が還元剤の圧力を高くする
    ように制御することを特徴とする請求項2に記載の内燃
    機関の排気浄化装置。
  4. 【請求項4】 希薄燃焼可能な内燃機関の排気通路に設
    けられたNOx触媒と、 前記NOx触媒の上流から該NOx触媒に向かって前記排
    気通路内に還元剤を噴射する還元剤噴射手段と、 前記内燃機関の排気ガス温度あるいは前記NOx触媒の
    触媒温度に応じて前記還元剤噴射手段から排気通路に噴
    射される還元剤の噴射角度を制御する噴射角度制御手段
    と、 を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記噴射角度制御手段は、前記内燃機関
    の排気ガス温度あるいは前記NOx触媒の触媒温度が所
    定温度よりも低いときには噴射角度を小さく制御し、前
    記内燃機関の排気ガス温度あるいは前記NOx触媒の触
    媒温度が所定温度よりも高いときには噴射角度を大きく
    制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の
    排気浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記噴射角度制御手段により噴射角度を
    小さく制御したときには前記還元剤噴射手段から還元剤
    が中実状に噴射され、噴射角度を大きく制御したときに
    は還元剤が中空コーン状に噴射されることを特徴とする
    請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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