JP2001056658A - 陰極線管並びに輝度制御装置および方法 - Google Patents

陰極線管並びに輝度制御装置および方法

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JP2001056658A JP2000091170A JP2000091170A JP2001056658A JP 2001056658 A JP2001056658 A JP 2001056658A JP 2000091170 A JP2000091170 A JP 2000091170A JP 2000091170 A JP2000091170 A JP 2000091170A JP 2001056658 A JP2001056658 A JP 2001056658A
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correction
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JP2000091170A
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Osamu Nakanishi
理 中西
Yasunobu Kato
泰信 加藤
Masamichi Okada
正道 岡田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繋ぎ目部分が目立たなくなるように、複数の
分割画面の輝度の制御を主として映像信号の信号レベル
に応じて適正に行うことができるようにする。 【解決手段】 コントロール部62Aは、映像信号がフ
レームメモリ53からDSP回路50L,50Rに入力
される段階に、各色の映像信号のレベルを検出する。次
に、コントロール部62Aは、検出された信号レベルに
基づいて、あらかじめ自身のメモリに格納された複数の
補正係数の中から、単位画素または単位画素列毎に、輝
度の変調制御に使用すべき各色毎の最適な補正係数を求
める。コントロール部62Aは、決定された補正係数を
用いて輝度の変調を行うよう、DSP回路50L,50
Rに対して指示を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の分割画面を
繋ぎ合わせることにより単一の画面を形成して画像表示
を行うようにした陰極線管および陰極線管等の画像表示
装置に表示される画像の輝度制御を行うための輝度制御
装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やコンピュータ用の
モニタ装置等の画像表示装置においては、例えば、陰極
線管(CRT)が広く使用されている。陰極線管は、陰
極線管内部(以下、単に管内ともいう。)に備えられた
電子銃から蛍光面に向けて電子ビームを照射し、電子ビ
ームの走査に応じた走査画面を形成するものである。陰
極線管の構成としては、単一の電子銃を備えたものが一
般的であるが、近年では、複数の電子銃を備えた複電子
銃方式のものが開発されている。
【0003】このような陰極線管では、複数の電子銃か
ら放射された複数の電子ビームによって、複数の分割画
面を形成すると共に、これらの複数の分割画面を繋ぎ合
わせることにより単一の画面を形成して画像表示を行う
ようにしている。この複数の電子銃を備えた陰極線管に
関連する技術については、例えば、実公昭39−256
41号公報、特公昭42−4928号公報および特開昭
50−17167号公報等において開示されている。こ
のような複数の電子銃を備えた陰極線管によれば、単一
の電子銃を用いた陰極線管よりも、奥行きの短縮化を図
りつつ大画面化を図ることができる等の利点がある。複
数の分割画面の繋ぎ合わせ方としては、単に各分割画面
の端部を線状に繋ぎ合わせることにより1つの画面を得
るようにしたものと、隣接する分割画面を部分的に重複
させて1つの画面を得るようにしたものとがある。図2
3(A),(B)には、画面の形成方法の一例として、
2つの分割画面SL,SRの隣接する側の端部を重複さ
せて、1つの画面を得るようにした例を示す。この例で
は、画面の中央部分が2つの分割画面SL,SRの重複
領域OLとなっている。
【0004】また、陰極線管の他にも、例えば、投影光
学系を介して陰極線管等に表示された画像をスクリーン
に拡大投影するようにした投写型の画像表示装置等にお
いても、複数の分割画面を繋ぎ合わせることによって単
一の画面を形成して画像表示を行うものが開発されてい
る。このような投写型の画像表示装置に関連する技術に
ついては、例えば、特公昭54−23762号公報およ
び特開平5−300452号公報等において開示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の複電
子銃方式の陰極線管等においては、複数の分割画面を繋
ぎ合わせて単一の画面を表示させるときに、できるだけ
分割画面同士の繋ぎ目を目立たないようにすることが望
ましい。しかしながら、従来では、この繋ぎ目を目立た
ないようにするための技術が不充分であるという問題が
あった。例えば、繋ぎ目部分における輝度調整が適正に
なされていないと、隣接する分割画面間で輝度の大きさ
に差が生じるような、いわゆる「輝度むら」が生じてし
まうが、従来では、この輝度むらを改善するための技術
が不充分である。このような輝度むらは、特に、図23
(A),(B)の例のように、隣接する分割画面SL,
SRを部分的に重複させて1つの画面を得るようにした
場合に、その隣接する分割画面間の重複領域OLにおい
て大きな問題となる。
【0006】上述のような輝度むらに対する改善方法
は、例えば、「SID digest p351-35423.4:“The Camel
CRT”」の文献に記載されている。この文献に記載の技
術について、図23(A),(B)を参照して説明す
る。この技術では、陰極線管において、画面の重複領域
OLに対応する映像信号に対して、画素の水平方向(画
面の重ね合わせ方向、図23(B)のX方向)の位置に
応じて補正用の所定の係数を掛けて、つまり、画面の重
ね合わせ方向の位置に応じて入力信号の信号レベルを変
えて出力する方法が提案されている。この方法では、例
えば、重複した各画面SL,SRの同一画素位置Pi,j
(Pi,j1,Pi,j2)における入力信号の輝度レベルを
足し合わせた値が、原画像の同一画素位置の輝度と同等
になるように、重複領域OLに対応する各画面用の入力
信号のレベルを、例えば、sine関数状に補正するように
している。しかしながら、このような方法では、以下で
詳述するように、一部の輝度領域においては輝度の改善
を行うことが可能であるものの、全ての輝度領域に亘っ
て輝度の改善を行うのは困難であるという問題がある。
【0007】以下、従来の輝度むらに対する改善方法の
問題点について、更に詳細に説明する。一般に、陰極線
管等における画面の輝度Yは、入力信号のレベルをD、
いわゆるガンマ特性を示す特性値(ガンマ値)をγとす
ると、以下の式(1)で表される。なお、Cは、一般に
パービアンスと呼ばれ、電子銃の構造等によって決まる
係数である。
【0008】Y=C×Dγ ……(1)
【0009】ここで、図23(A),(B)の例のよう
に、2つの分割画面SL,SRを部分的に重複させて1
つの画面を形成するような場合における輝度分布につい
て考える。2つの分割画面SL,SRにおけるガンマ値
をそれぞれγ1,γ2とすると、重複領域OLにおける
2つの分割画面SL,SRのそれぞれの輝度Y′1,
Y′2は、上述の式(1)と同様の以下の式(2),
(3)によって表すことができる。これらの式(2),
(3)において、k1,k2は、上述したように、画面
の重複領域OLに対応する入力信号Dに対して、画素位
置Pi,jに応じて掛けられる補正用の係数である。な
お、C1,C2は、上述の式(1)における係数Cに対
応する所定の係数である。
【0010】 Y′1=C1×(k1×D)γ1 ……(2) Y′2=C2×(k2×D)γ2 ……(3)
【0011】次に、重複領域以外における2つの分割画
面SL,SRのそれぞれの輝度をY1,Y2とすると、
画面の全ての領域において入力信号のレベルが同じ値で
あるならば、画面の全ての領域において輝度が一定とな
るはずである。このとき、上述の輝度むらの出なくなる
条件は以下の式(4)で表すことができる。なお、Y′
1+Y′2は、重複領域OLにおける2つの分割画面S
L,SRの輝度を合成した値である。また、式(4)を
解くと、以下の関係式(5)が導出される。
【0012】 Y1=Y2=Y′1+Y′2 ……(4) k1γ1+k2γ2=1 ……(5)
【0013】ここで、上述の関係式(5)において、ガ
ンマ値γ1,γ2が一定の値であれば、補正用の係数k
1,k2は、入力信号のレベルに関係なく一意的に決め
ることができる。しかしながら、実際には、図24に示
したように、ガンマ値は入力信号のレベルおよび画面の
輝度に依存しており、一定の値とはならない。
【0014】図24の特性グラフは、入力信号のレベル
(横軸)と、画面上において実際に観測された輝度の大
きさ(cd/m2 )(縦軸)との関係を示している。こ
のグラフは、入力信号の値と輝度の値とを示す実測点
(図中、黒丸「●」で示す。)を局所的に直線で結んで
得られたものである。なお、図24において、入力信号
の値と輝度の値は、対数(log )値で示されている。ガ
ンマ値γは、グラフ(直線)の傾きに相当する。従っ
て、このグラフの傾きが入力信号のレベルに関わらず一
定であれば、ガンマ値γも入力信号のレベルに関わらず
一定であることになる。しかしながら、実際には、グラ
フの傾きは入力信号のレベルに応じて異なっており、ガ
ンマ値γが入力信号のレベルに応じて異なる値を取るこ
とが分かる。このことから、式(5)の条件を満足させ
るためには、本来、入力信号のレベルに応じた複数の補
正用の係数k1,k2が必要である。
【0015】特に、動画の場合には、通常、入力信号の
レベルは動的に変化するため、同一画素位置であっても
入力信号のレベルに応じて、動的に補正用の係数を最適
なものに変更するような輝度制御を行うことが望まし
い。しかしながら、従来の技術では、入力信号のレベル
に関わらず固定的な係数を用いた制御が行われており、
入力信号のレベルに応じて動的に補正用の係数を変更し
て制御するようなことは行われていない。従って、従来
では、一部の輝度領域において輝度の改善を行うことは
可能であるが、他の輝度領域では輝度の改善は行われな
いことになる。
【0016】なお、特開平5−300452号公報に
は、重複領域における輝度の平滑化を図るために、上述
の補正用の係数に相当する輝度制御用の複数の平滑カー
ブを用意し、これら複数の平滑カーブの中から、画像投
影器の特性等に応じたカーブを選択するような制御を行
う発明が記載されている。この公報記載の発明では、複
数の平滑カーブの中から最適なカーブを選択した後、選
択された特定の平滑カーブの情報が不揮発性の記憶装置
に記憶され、この記憶された平滑カーブに基づいて輝度
の平滑化が行われる。ところで、信号レベルに応じて輝
度を制御するためには、信号レベルを検出するための手
段が必要になる。上述の公報には、このような信号レベ
ルの検出手段については、開示も示唆もなされていな
い。また、上述の公報記載の発明では、選択された特定
の平滑カーブのみを不揮発性の記憶装置に記憶している
ことから、明らかに、画像表示装置の使用中に動的に輝
度の調整を行うことはできない。この公報記載の発明で
は、不揮発性記憶装置に再度、あらたな平滑カーブを記
憶させない限り、同一の平滑カーブによる輝度制御がな
されることになる。
【0017】以上のことから、特開平5−300452
号公報記載の発明では、信号レベルに応じた輝度制御を
行うことはできない。この公報記載の発明は、主として
製造時において行う輝度調整を最適化するための技術で
あり、装置の使用中にリアルタイムで輝度制御を行うこ
とには不向きである。また、この公報記載の発明では、
映像信号に対して、平滑カーブを用いたアナログ的な制
御を行っているが、正確に輝度を調整するためには、単
位画素または単位画素列毎に独立した補正係数を用いた
デジタル的な輝度制御を行うことが望ましい。また、こ
の公報記載の発明は、投写型の画像表示装置に対して最
適化されたものであり、陰極線管のように、電子ビーム
の走査による直接的な画像表示を行うものに適用するに
は不向きである。
【0018】また、ガンマ値γは、入力信号以外の他の
要因からも影響を受けるので、他の種々の要因を考慮し
て輝度補正用の係数を決定することが望ましい。例え
ば、ガンマ値γは、色によっても異なるので、カラー表
示を行う場合には、色別に異なった補正用の係数が必要
である。また、陰極線管においては、電子銃の特性の違
い等によっても、ガンマ値γの特性が異なってくるた
め、電子銃の特性の違い等を考慮して、補正用の係数を
決定することが望ましい。
【0019】更に、以下で説明するように、画素の水平
方向(画面の重ね合わせ方向)に加えて、垂直方向(画
面の重ね合わせ方向に対して直交する方向、(図23
(B)のY方向))の位置に応じて輝度補正用の係数を
変えることが望ましい。この理由について図23
(A),(B)を参照して説明する。ここでは、重複領
域OLにおいて、垂直方向に異なる位置A(1A,2
A),B(1B,2B)にある画素の輝度について考え
る。左側の分割画面SLにおける位置1A,1Bのガン
マ値をそれぞれγ1A,γ1Bとすると、入力信号Dに
対して補正係数k1A,k1Bを用いた信号処理を施した後
の、位置1A,1Bにおける輝度Y′1A,Y′1Bは、式
(1)と同様に以下の式(6),(7)によって表され
る。C1A,C1Bは、式(1)における係数Cに対応する
所定の係数である。
【0020】 Y′1A=C1A×(k1A×D)γ1A ……(6) Y′1B=C1B×(k1B×D)γ1B ……(7)
【0021】一方、右側の分割画面SRにおける位置2
A,2Bのガンマ値をそれぞれγ2A,γ2Bとする
と、入力信号Dに対して補正係数k2A,k2Bを用いた信
号処理を施した後の、位置2A,2Bにおける輝度Y′
2A,Y′2Bは、以下の式(8),(9)によって表され
る。C2A,C2Bは、式(1)における係数Cに対応する
所定の係数である。
【0022】 Y′2A=C2A×(k2A×D)γ2A ……(8) Y′2B=C2B×(k2B×D)γ2B ……(9)
【0023】ここで、単一の電子銃のみで画像表示を行
ったときの位置1A,2A,1B,2Bにおける輝度
を、それぞれY1A,Y2A,Y1B,Y2Bとすると、輝度む
らの出なくなる条件は以下の式(10),(11)で表
すことができる。Y′1A+Y′ 2A,Y′1B+Y′2Bは、
画素位置A,Bにおける2つの分割画面SL,SRの輝
度を合成した値である。また、式(10),(11)を
解くと、以下の関係式(12),(13)が導出され
る。
【0024】 Y1A=Y2A=Y′1A+Y′2A ……(10) Y1B=Y2B=Y′1B+Y′2B ……(11)
【0025】 k1A γ1A+k2A γ2A=1 ……(12) k1B γ1B+k2B γ2B=1 ……(13)
【0026】ここで、陰極線管においては、蛍光面の位
置によって光の透過率および発光効率が異なる。従っ
て、ガンマ値γは、蛍光面の位置によって異なるので、
以下の式(14)が成り立つ。更に、式(12)〜(14)に
より、式(15)が成り立つ。式(15)から、従来のよう
な水平方向の画素位置に応じた輝度の制御のみならず、
垂直方向の位置に応じた輝度の制御を行うことが望まし
いことが分かる。
【0027】 γ1A≠γ2A,γ1B≠γ2B ……(14) k1A≠k2A,k1B≠k2B ……(15)
【0028】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、繋ぎ目部分が輝度的に目立たなくな
るように、複数の分割画面の輝度の制御を主として映像
信号の信号レベルに応じて適正に行うことができる陰極
線管並びに輝度制御装置および方法を提供することにあ
る。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明による陰極線管
は、複数の電子ビームの走査によって形成される複数の
分割画面を部分的に重複させて繋ぎ合わせることにより
単一の画面を形成して、カラー画像表示を行うようにし
たものである。この陰極線管は、入力された映像信号を
複数の分割画面用の映像信号に分割する信号分割手段
と、複数の信号レベルに応じた各色毎の複数の補正係数
を格納する補正係数格納手段と、入力された映像信号の
信号レベルを各色毎に検出する信号レベル検出手段と、
信号レベル検出手段によって検出された信号レベルに基
づいて、補正係数格納手段に格納された複数の補正係数
の中から、輝度の変調制御に使用すべき最適な補正係数
を各色毎に求める補正係数算出手段とを備える。この陰
極線管は、更に、補正係数算出手段によって求められた
各色毎の補正係数を用いて、複数の分割画面用の映像信
号に基づいて走査される画面上の重複領域の同一画素位
置における輝度の総和が、原画像の同一画素位置の輝度
と同等になるように、複数の分割画面用の映像信号のそ
れぞれに対して、信号レベルに応じた制御を行う輝度変
調手段と、輝度変調手段によって変調制御された後の映
像信号に基づいて、複数の分割画面を走査する複数の電
子ビームを放出する複数の電子銃とを備える。
【0030】また、本発明による輝度制御装置は、複数
の分割画面を部分的に重複させて繋ぎ合わせることによ
り単一の画面を形成するようにした画像表示装置に表示
される画像の輝度制御を行うためのものである。この輝
度制御装置は、入力された映像信号の信号レベルを検出
する信号レベル検出手段と、複数の信号レベルに応じた
複数の補正係数を格納する補正係数格納手段と、信号レ
ベル検出手段によって検出された信号レベルに基づい
て、補正係数格納手段に格納された複数の補正係数の中
から、輝度の変調制御に使用すべき最適な補正係数を求
める補正係数算出手段とを備える。この輝度制御装置
は、更に、補正係数算出手段によって求められた補正係
数を用いて、複数の分割画面用の映像信号に基づいて走
査される画面上の重複領域の同一画素位置における輝度
の総和が、原画像の同一画素位置の輝度と同等になるよ
うに、複数の分割画面用の映像信号のそれぞれに対し
て、信号レベルに応じた制御を行う輝度変調手段を備え
る。
【0031】更に、本発明による輝度制御方法は、入力
された映像信号の信号レベルを検出するステップと、複
数の信号レベルに応じた複数の補正係数を補正係数格納
手段に格納するステップと、検出された信号レベルに基
づいて、補正係数格納手段に格納された複数の補正係数
の中から、輝度の変調制御に使用すべき最適な補正係数
を求めるステップと、求められた補正係数を用いて、複
数の分割画面用の映像信号に基づいて走査される画面上
の重複領域の同一画素位置における輝度の総和が、原画
像の同一画素位置の輝度と同等になるように、複数の分
割画面用の映像信号のそれぞれに対して、信号レベルに
応じた輝度の変調制御を行うステップとを含む。
【0032】本発明による陰極線管並びに輝度制御装置
および方法では、補正係数格納手段に、複数の信号レベ
ルに応じた関連付けがなされる複数の補正係数が格納さ
れると共に、信号レベルに基づいて、補正係数格納手段
に格納された複数の補正係数の中から、輝度の変調制御
に使用すべき最適な補正係数が求められる。次に、求め
られた補正係数を用いて、複数の分割画面用の映像信号
に基づいて走査される画面上の重複領域の同一画素位置
における輝度の総和が、原画像の同一画素位置の輝度と
同等になるように、複数の分割画面用の映像信号のそれ
ぞれに対して、信号レベルに応じた輝度の変調制御が行
われる。なお、輝度の変調制御の具体例としては、例え
ば、映像信号に対して、輝度の大きさを変更させるため
の補正係数を乗ずるような演算処理が行われる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0034】[第1の実施の形態]図1(B)は、本発
明の第1の実施の形態に係る陰極線管の正面図であり、
図1(A)は、図1(B)におけるA−A′線断面に相
当している。図1(A),(B)に示したように、本実
施の形態に係る陰極線管は、内側に蛍光面11が形成さ
れたパネル部10と、このパネル部10に一体化された
ファンネル部20とを備えている。ファンネル部20の
後端部の左右にはそれぞれ電子銃31L,31Rを内蔵
した細長い形状の2つのネック部30L,30Rが形成
されている。この陰極線管は、パネル部10、ファンネ
ル部20およびネック部30L,30Rにより全体的に
2つの漏斗形状の外観が形成される。この陰極線管を形
作る全体的な形状部分は外囲器ともいわれる。パネル部
10およびファンネル部20は各々の開口部同士が互い
に融着されており、内部は高真空状態を維持することが
可能になっている。蛍光面11には、蛍光体よりなる図
示しない縞状のパターンが形成されている。なお、主と
して蛍光面11が、本発明における「画像表示手段」の
一具体例に対応する。
【0035】この陰極線管の内部には、蛍光面11に対
向するように配置された金属製の薄板よりなる色選別機
構12が配置されている。色選別機構12は、その方式
の違いによりアパーチャグリルまたはシャドウマスク等
とも呼ばれるものであり、その外周がフレーム13によ
って支持されていると共に、支持ばね14を介してパネ
ル部10の内面に取り付けられている。ファンネル部2
0には、アノード電圧HVを加えるための図示しないア
ノード部が設けられている。ファンネル部20から各ネ
ック部30L,30Rにかけての外周部分には、それぞ
れ電子銃31L,31Rから照射された各電子ビームe
BL,eBRを偏向させるための偏向ヨーク21L,2
1Rと、各電子銃31L,31Rから照射された各色用
の電子ビームのコンバーゼンス(集中)を行うためのコ
ンバーゼンスヨーク32L,32Rとが取り付けられて
いる。ネック部30からパネル部10の蛍光面11に至
る内周面は、導電性の内部導電膜22によって覆われて
いる。内部導電膜22は、図示しないアノード部に電気
的に接続されており、アノード電圧HVに保たれてい
る。また、ファンネル部20の外周面は、導電性の外部
導電膜23によって覆われている。
【0036】電子銃31L,31Rは、図示しないが、
それぞれ赤(Red =R),緑(Green =G)および青
(Blue=B)用の3本のカソード(熱陰極)を備えた熱
陰極構体の前部に複数の電極(グリッド)を配列した構
成となっている。電子銃31L,31R内の各電極は、
カソードから放射される電子ビームeBL,eBRの制
御や加速等を行うようになっている。電子銃31L,3
1Rから放射された各色用の電子ビームは、それぞれ色
選別機構12等を通過して蛍光面11の対応する色の蛍
光体に照射される。
【0037】なお、本実施の形態の陰極線管において
は、左側に配置された電子銃31Lからの電子ビームe
BLによって、画面の約左半分を描画すると共に、右側
に配置された電子銃31Rからの電子ビームeBRによ
って、画面の約右半分を描画し、これによって形成され
る左右の分割画面の端部を部分的に重複させて繋ぎ合わ
せることにより、全体として単一の画面SAを形成して
画像表示を行うようになっている。従って、全体として
形成された画面SAの中央部分が、左右の分割画面がオ
ーバラップする(重複する)領域OLとなる。重複領域
OLにおける蛍光面11は、各電子ビームeBL,eB
Rに共有されることになる。
【0038】ここで、図1(B)においては、電子ビー
ムeBL,eBRの走査方向の一例として、左側の電子
銃31Lからの電子ビームeBLのライン走査を水平偏
向方向に右から左(図のX2方向)に向けて行い、フィ
ールド走査を垂直偏向方向に上から下に向けて行うもの
について示している。また、図1(B)においては、右
側の電子銃31Rからの電子ビームeBRのライン走査
を水平偏向方向に左から右(図のX1方向)に向けて行
い、フィールド走査を垂直偏向方向に上から下に向けて
行うようになっている。従って、図1(B)に示した例
では、全体として、各電子ビームeBL,eBRによる
ライン走査が、水平方向に画面中央部分から外側に向け
てお互いに反対方向に行われ、フィールド走査が、一般
的な陰極線管のように、上から下に行われることにな
る。
【0039】なお、例えば、図2に示したように、電子
ビームeBL,eBRの走査を、図1(B)に示したも
のとは異なる走査方向に行うようにしてもよい。図2の
例では、各電子ビームeBL,eBRによるライン走査
を上から下(図2に示したY方向)に向けて行い、フィ
ールド走査を、水平方向に画面中央部分から外側に向け
てお互いに反対方向(図2に示したX1,X2方向)に
行うようにしている。このように、図2に示した例で
は、図1(B)に示した例に対して、各電子ビームeB
L,eBRによるライン走査およびフィールド走査をち
ょうど逆転させた形となっている。
【0040】この陰極線管の管内において、隣接する左
右の分割画面の繋ぎ目側(本実施の形態においては、画
面全体の中央側)における電子ビームeBL,eBRの
過走査(オーバ・スキャン)領域OSには、過走査領域
OSを過走査した電子ビームeBL,eBRが蛍光面1
1に到達して不用意に発光しないように、電子ビームe
BL,eBRに対する遮蔽部材となるV字形のビームシ
ールド27が配置されている。ビームシールド27は、
例えば、色選別機構12を支持するフレーム13を基台
にして架設される。ビームシールド27は、フレーム1
3を介して内部導電膜22に電気的に接続されることに
より、アノード電圧HVとなっている。
【0041】なお、本実施の形態において、過走査領域
とは、電子ビームeBL,eBRの各々の走査領域にお
いて、有効画面を形成する電子ビームeBL,eBRの
各々の走査領域の外側の領域のことをいう。図1
(A),(B)においては、領域SW1が、電子ビーム
eBRの水平方向における蛍光面11上の有効画面であ
り、領域SW2が、電子ビームeBLの水平方向におけ
る蛍光面11上の有効画面である。
【0042】図3は、本実施の形態に係る陰極線管にお
いて、入力信号(映像信号)DINとしてNTSC(Nati
onal Television System Committee)方式のアナログコ
ンポジット信号を入力し、この信号に応じた動画像を表
示するための回路例を示している。ここで、図3に示し
た信号処理回路が、本発明における「輝度制御装置」の
一具体例に対応する。なお、図3では、本発明に関わる
回路部分についてのみ示し、他の処理回路については図
示を省略する。
【0043】本実施の形態に係る陰極線管は、映像信号
INとして1次元的に入力されたアナログコンポジット
信号をR,G,Bの各色用信号に変換して出力するコン
ポジット/RGB変換器51と、このコンポジット/R
GB変換器51から出力されたアナログの各色用信号を
デジタル信号に変換して出力するアナログ/デジタル信
号(以下、「A/D」と記す。)変換器52(52r,
52g,52b)と、このA/D変換器52から出力さ
れたデジタル信号を各色毎に2次元的にフレーム単位で
格納するフレームメモリ53(53r,53g,53
b)と、フレームメモリ53に対する画像データの書き
込みアドレスおよび読み出しアドレスを生成するメモリ
コントローラ54とを備えている。フレームメモリ53
は、例えば、SDRAM(シンクロナス・ダイナミック
・ランダムアクセスメモリ)等が用いられる。
【0044】本実施の形態に係る陰極線管は、更に、フ
レームメモリ53に格納された各色毎の画像データのう
ち左側の分割画面用の画像データに対する制御を行うD
SP(デジタルシグナルプロセッサ)回路50L、DS
P回路55L1、フレームメモリ56L(56Lr,5
6Lg,56Lb)、DSP回路55L2およびデジタ
ル/アナログ信号(以下、「D/A」と記す。)変換器
57L(57Lr,57Lg,57Lb)と、フレーム
メモリ53に格納された各色毎の画像データのうち右側
の分割画面用の画像データに対する制御を行うDSP回
路50R、DSP回路55R1、フレームメモリ56R
(56Rr,56Rg,56Rb)、DSP回路55R
2およびD/A変換器57R(57Rr,57Rg,5
7Rb)とを備えている。なお、DSP回路50L、5
0Rは、主として輝度の変調制御のために設けられた輝
度制御用の回路である。一方、その他のDSP回路55
L1,55L2,55R1,55R2(以下、これら4
つのDSP回路を総称して単に「DSP回路55」とも
いう。)は、主として位置補正のために設けられた位置
制御用の回路である。これらのDSP回路の機能の詳細
については、後に詳述する。
【0045】また、本実施の形態に係る陰極線管は、更
に、画像の表示状態を補正するための各色毎の補正用デ
ータを格納する補正用データメモリ60と、フレームメ
モリ53に格納された各色毎の画像データが入力される
と共に、輝度制御用のDSP回路50L,50Rに対し
て輝度制御のために行うべき信号処理方法の指示等を行
う輝度制御用のコントロール部62Aと、補正用データ
メモリ60からの補正用データが入力されると共に、位
置補正用のDSP回路55に対して位置補正のために行
うべき演算方法の指示等を行うコントロール部62B
と、フレームメモリ56L,56Rに対する画像データ
の書き込みアドレスおよび読み出しアドレスを生成する
メモリコントローラ63とを備えている。コントロール
部62Aは、図示しないが、輝度制御に用いられる複数
の信号レベルに応じた各色毎の複数の補正係数を格納す
るためのメモリを有している。
【0046】なお、主としてコントロール部62Aが、
本発明における「信号レベル検出手段」および「補正係
数算出手段」の一具体例に対応する。また、主としてD
SP回路50L,50Rが、本発明における「輝度変調
手段」の一具体例に対応する。
【0047】補正用データメモリ60は、各色毎のメモ
リ領域を有し、各メモリ領域に各色毎の補正用データを
格納するようになっている。補正用データメモリ60に
格納される補正用データは、例えば、陰極線管の製造時
において作成されるものである。この補正用データは、
陰極線管に表示された画像の画歪み量やミスコンバーゼ
ンス量等を測定することによって作成される。補正用デ
ータを作成するための装置は、例えば、陰極線管に表示
された画像を撮像する撮像装置64と、この撮像装置6
4によって撮像された画像に基づいて、補正用データを
作成する図示しない補正用データ作成手段とを備えて構
成される。撮像装置64は、例えば、CCD(電荷結合
素子)等の撮像素子を含んで構成され、陰極線管の管面
に表示された表示画面をR,G,Bの各色毎に撮像し、
その撮像画面を画像データとして各色毎に出力するよう
になっている。補正用データ作成手段は、マイクロ・コ
ンピュータ等によって構成されるものであり、撮像装置
64によって撮像された画像を表す、離散化された2次
元の画像データにおける各画素の適正な表示位置からの
移動量に関するデータを、補正用データとして作成する
ようになっている。なお、補正用データを作成するため
の装置および補正用データを用いた画像の補正処理につ
いては、本出願人が先に出願した発明(特願平11−1
7572号)を利用することが可能である。また、補正
用データを用いた画像を補正するための演算処理につい
ては、後に詳細に説明する。
【0048】輝度制御用のDSP回路50L,50Rお
よび位置補正用のDSP回路55(55L1,55L
2,55R1,55R2)は、それぞれ、例えば、1チ
ップ化された汎用のLSI(大規模集積回路)等で構成
される。DSP回路50L,50RおよびDSP回路5
5は、重複領域OLにおける輝度の補正および陰極線管
が有する画歪みやミスコンバーゼンス等を補正するため
に、コントロール部62A,62Bの指示に従い、入力
された画像データに対して各種の演算処理(信号処理)
を行う。特に、コントロール部62Bは、補正用データ
メモリ60に格納された補正用データに基づいて、位置
補正用のDSP回路55のそれぞれに対して、主として
位置を補正するための演算方法の指示を行う。
【0049】ここで、DSP回路50Lは、フレームメ
モリ53に格納された各色毎の画像データのうち左側の
分割画面用の画像データに対して、主として輝度に関す
る信号処理を行い、その信号処理後の画像データを各色
毎にDSP回路55L1に出力するものである。また、
DSP回路55L1は、DSP回路50Lから出力され
た各色毎の画像データに対して、主として横方向の位置
的な補正処理を行い、その補正結果を各色毎にフレーム
メモリ56Lに出力するものである。DSP回路55L
2は、フレームメモリ56Lに格納された各色毎の画像
データに対して、主として縦方向の位置的な補正処理を
行い、その補正結果を各色毎にD/A変換器57Lに出
力するものである。
【0050】DSP回路50Rは、フレームメモリ53
に格納された各色毎の画像データのうち右側の分割画面
用の画像データに対して、主として輝度に関する信号処
理を行い、その補正後の画像データを各色毎にDSP回
路55R1に出力するものである。また、DSP回路5
5R1は、DSP回路50Rから出力された各色毎の画
像データに対して、主として横方向の位置的な補正処理
を行い、その補正結果を各色毎にフレームメモリ56R
に出力するものである。DSP回路55R2は、フレー
ムメモリ56Rに格納された各色毎の画像データに対し
て、主として縦方向の位置的な補正処理を行い、その補
正結果を各色毎にD/A変換器57Rに出力するもので
ある。
【0051】輝度制御用のDSP回路50L,50Rお
よびコントロール部62Aは、映像信号に対する輝度の
変調制御を、水平方向の画素位置および信号レベルに応
じて行うことが可能となっている。DSP回路50L,
50Rおよびコントロール部62Aにおいて行われる信
号処理は、後述するように、例えば、映像信号に対し
て、輝度の大きさを変更させるための補正係数を乗ずる
ような処理である。
【0052】各D/A変換器57L,57Rは、それぞ
れ各DSP回路55L2,55R2から出力された演算
後の画像データをアナログ信号に変換して各電子銃31
L,31R側に出力するようになっている。なお、各D
SP回路55L1,55L2,55R1,55R2にお
いて行われる演算処理のより具体的な例については、後
に図面を参照して詳述する。
【0053】各フレームメモリ56L,56Rは、それ
ぞれ各DSP回路55L1,55R1から出力された演
算後の画像データを各色毎にフレーム単位で格納すると
共に、格納した画像データを各色毎に出力するようにな
っている。フレームメモリ56L,56Rは、高速にラ
ンダムアクセスが可能なメモリであり、例えば、SRA
M(スタティックRAM)等が用いられる。なお、フレ
ームメモリ56L,56Rを、高速にランダムアクセス
が可能な単一のメモリで構成すると、画像データの書き
込みと読み出し動作とを行う際に、フレームの追い越し
動作が発生して画像の乱れが発生するので、フレームメ
モリ56L,56Rの構成としては、それぞれ2つのメ
モリ(ダブルバッファ)を用いている。なお、フレーム
メモリ56L,56Rは、メモリコントローラ63にお
いて生成された書き込みアドレスの順序に従って画像デ
ータの書き込み動作を行うと共に、メモリコントローラ
63において生成された読み出しアドレスの順序に従っ
て画像データの読み出し動作を行うようになっている。
【0054】メモリコントローラ63は、フレームメモ
リ56L,56Rに対する画像データの書き込みアドレ
スを生成すると共に、フレームメモリ56L,56Rに
記憶された画像データの読み出しアドレスを書き込みア
ドレスの順序とは異なる順序で生成可能となっている。
本実施の形態においては、このように読み出しアドレス
と書き込みアドレスの順序を別々に生成可能にしたの
で、フレームメモリ56L,56Rへの書き込み時の画
像データに対して、例えば、画像の回転や反転を伴うよ
うにして画像データを読み出すことができるようになっ
ている。これにより、本実施の形態においては、DSP
回路55L1,55R1から出力された画像データに対
して、DSP回路55L2,55R2において行う縦方
向の補正演算を行うのに適した画像状態になるように、
適宜画像変換を行うことが可能となる。
【0055】次に、上記のような構成の陰極線管の動作
について説明する。なお、以下の説明は、本実施の形態
における輝度制御方法の説明を兼ねている。
【0056】まず、陰極線管の全体的な動作について説
明する。映像信号DINとして入力されたアナログコンポ
ジット信号は、まず、コンポジット/RGB変換器51
(図3)によって、R,G,Bの各色毎の映像信号に変
換される。次に、映像信号は、A/D変換器52によっ
て、各色毎にデジタルの映像信号に変換される。なお、
このとき、IP(インターレース・プログレッシブ)変
換を行うと、後の処理が容易となるので好ましい。A/
D変換器52から出力されたデジタルの映像信号は、メ
モリコントローラ54において生成された書き込みアド
レスを示す制御信号Sa1に従って、各色毎にフレーム
単位でフレームメモリ53に格納される。フレームメモ
リ53に格納されたフレーム単位の画像データは、メモ
リコントローラ54において生成された読み出しアドレ
スを示す制御信号Sa2に従って読み出され、輝度制御
用のDSP回路50L、50Rおよびコントロール部6
2Aに出力される。
【0057】フレームメモリ53に格納された各色毎の
画像データのうち、左側の分割画面用の画像データは、
DSP回路50Lの働きによって、コントロール部62
Aから指示された信号処理方法に基づいて、主として輝
度に関する信号処理が行われた後、DSP回路55L
1、フレームメモリ56LおよびDSP回路55L2の
働きによって、補正用データメモリ60に格納された補
正用データに基づいて、主として画像を位置的に補正す
るための演算処理が行われる。演算処理後の左側の分割
画面用の画像データは、D/A変換器57Lを介してア
ナログ信号に変換され、左側の電子銃31Lの内部に配
置された図示しないカソードに対して、カソード駆動電
圧として与えられる。
【0058】フレームメモリ53に格納された各色毎の
画像データのうち、右側の分割画面用の画像データは、
DSP回路50Rの働きによって、コントロール部62
Aから指示された信号処理方法に基づいて、主として輝
度に関する信号処理が行われた後、DSP回路55R
1、フレームメモリ56RおよびDSP回路55R2の
働きによって、補正用データメモリ60に格納された補
正用データに基づいて、主として画像を位置的に補正す
るための演算処理が行われる。演算処理後の右側の分割
画面用の画像データは、D/A変換器57Rを介してア
ナログ信号に変換され、右側の電子銃31Rの内部に配
置された図示しないカソードに対して、カソード駆動電
圧として与えられる。
【0059】各電子銃31L,31Rは、与えられたカ
ソード駆動電圧に応じて各電子ビームeBL,eBRを
発射する。なお、本実施の形態における陰極線管は、カ
ラー表示可能なものであり、実際には、各電子銃31
L,31Rには、R,G,Bの各色用のカソードが設け
られ、各電子銃31L,31Rからは、それぞれ各色用
の電子ビームが発射される。
【0060】電子銃31L,31Rから発射された各色
用の電子ビームeBL,eBRは、それぞれコンバーゼ
ンスヨーク32L,32Rの電磁的な作用によりコンバ
ーゼンスが行われる。そして、電子ビームeBL,eB
Rは、偏向ヨーク21L,21Rの電磁的な作用により
偏向されることにより、蛍光面11の全面を走査し、パ
ネル部10の表面では画面SA(図1または図2)内に
所望の画像が表示される。このとき、電子ビームeBL
によって、画面の約左半分が描画されると共に、電子ビ
ームeBRによって、画面の約右半分が描画され、これ
によって形成される左右の分割画面の端部が部分的に重
なるように繋ぎ合わされることにより、全体として単一
の画面SAが形成される。
【0061】次に、本実施の形態の陰極線管において、
入力された映像信号DINに対して輝度的な補正を行うた
めの信号処理および位置的な補正を行うための演算処理
の具体例を説明する。
【0062】まず、図4(A)〜図4(E)を参照し
て、図3に示した処理回路において、左側の分割画面用
の画像データに対して行われる演算処理の具体例を説明
する。なお、ここでは、演算処理の一例として、各電子
ビームeBL,eBRによるライン走査を、図2に示し
たように、上から下に向けて縦方向に行い、フィールド
走査を、水平方向に画面中央部分から外側に向けてお互
いに反対方向に行うような場合における処理の具体例を
示す。
【0063】図4(A)は、フレームメモリ53から読
み出されてDSP回路50Lに入力される左側の分割画
面用の画像データを模式的に示している。フレームメモ
リ53には、例えば横640画素×縦480画素の画像
データが書き込まれている。ここで、横640画素×縦
480画素の画像データのうち、例えば、中央部分の横
62画素(左側32画素+右側32画素)×縦480画
素の領域が左右の分割画面の重複領域OLとなる。DS
P回路50Lには、フレームメモリ53に書き込まれた
画像データのうち、図4(A)の斜線領域で示したよう
に、左側の横352画素×縦480画素のデータが読み
出されて入力される。
【0064】図4(B)は、DSP回路50LおよびD
SP回路55L1によって画像の補正処理が行われた後
に、フレームメモリ56Lに書き込まれる画像データを
模式的に示している。DSP回路50Lは、DSP回路
55L1による補正処理を行う前に、図4(A)の斜線
領域で示した横352画素×縦480画素のデータに対
して、位置的な補正とは独立して、重複領域OLにおけ
る輝度を補正するための演算処理を行う。図4(B)で
は、左側の分割画面における輝度の補正を表す変調波形
80Lの一例を画像データに対応させて示している。
【0065】一方、DSP回路55L1は、DSP回路
50Lによる輝度の補正処理が行われた後に、図4
(A)の斜線領域で示した横352画素×縦480画素
のデータに対して、横方向の補正を伴う演算処理を行
う。この演算処理によって、図4(B)に示したよう
に、例えば、画像の横方向が352画素から480画素
にまで拡大され、横480画素×縦480画素の画像デ
ータが作成される。DSP回路55L1は、この画像の
拡大を行うときに、同時に、補正用データメモリ60に
格納された補正用データに基づいて、横方向の画歪み等
を補正するための演算処理を行う。なお、画素数を拡大
するためには、原画像には存在しない画素に関するデー
タを補間する必要がある。この画素数の変換を行う方法
については、例えば、本出願人が先に出願した特許明細
書(特開平10−124656号,特願平11−141
111号等)に記載されたものを利用することが可能で
あり、その詳細は上述の特許明細書中に記載されている
ため、ここでは、その説明は省略する。
【0066】フレームメモリ56Lには、DSP回路5
0LおよびDSP回路55L1において演算処理された
画像データが、メモリコントローラ63において生成さ
れた書き込みアドレスを示す制御信号Sa3Lに従っ
て、各色毎に格納される。図4(B)の例では、画像デ
ータが、左上を始点として右方向に順次書き込まれてい
る。フレームメモリ56Lに格納された画像データは、
メモリコントローラ63において生成された読み出しア
ドレスを示す制御信号Sa4Lに従って、各色毎に読み
出され、DSP回路55L2に入力される。ここで、本
実施の形態では、メモリコントローラ63において生成
されたフレームメモリ56Lに対する書き込みアドレス
の順序と読み出しアドレスの順序とが異なっている。図
4(B)の例では、画像データが、右上を始点として下
方向に順次読み出されるような読み出しアドレスとなっ
ている。
【0067】図4(C)は、フレームメモリ56Lから
読み出されてDSP回路55L2に入力される画像デー
タを模式的に示している。上述のように、本実施の形態
では、フレームメモリ56Lに対する読み出しアドレス
の順序が右上を始点として下方向に向かうようになって
いるため、DSP回路55L2に入力される画像は、図
4(B)で示した画像の状態に対して反時計回りに90
°回転するように画像変換された形となっている。
【0068】DSP回路55L2は、フレームメモリ5
6Lから読み出された横480画素×縦480画素のデ
ータ(図4(C))に対して、縦方向の補正を伴う演算
処理を行う。この演算処理によって、図4(D)に示し
たように、例えば、画像の横方向が480画素から64
0画素にまで拡大され、横640画素×縦480画素の
画像データが作成される。DSP回路55L2は、この
画像の拡大を行うときに、同時に、補正用データメモリ
60に格納された補正用データに基づいて、縦方向の画
歪み等を補正するための演算処理を行う。
【0069】以上のような演算処理を経て得られた画像
データ(図4(D))に基づいて、電子ビームeBLの
走査を上から下に向けて行うことにより、蛍光面11上
の左側では、図4(E)の斜線領域に示したような画面
表示がなされる。本実施の形態では、上述のように、入
力された画像データに対して画歪み等を考慮した補正処
理がなされているため、蛍光面11上に表示された左側
の画像は画歪み等のない適正な画像表示がなされる。
【0070】次に、図5(A)〜図5(E)を参照し
て、右側の分割画面用の画像データに対して行われる演
算処理の具体例を説明する。なお、ここでも、演算処理
の一例として、各電子ビームeBL,eBRによるライ
ン走査を、図2に示したように、上から下に向けて行
い、フィールド走査を、水平方向に画面中央部分から外
側に向けてお互いに反対方向に行うような場合における
処理の具体例を示す。
【0071】図5(A)は、フレームメモリ53から読
み出されてDSP回路50Rに入力される右側の分割画
面用の画像データを模式的に示している。DSP回路5
0Rには、フレームメモリ53に書き込まれた例えば横
640画素×縦480画素の画像データのうち、例え
ば、図4(A)の斜線領域で示したように、右側の横3
52画素×縦480画素のデータが読み出されて入力さ
れる。
【0072】図5(B)は、本実施の形態において、D
SP回路50RおよびDSP回路55R1によって画像
の補正処理が行われた後に、フレームメモリ56Rに書
き込まれる画像データを模式的に示している。DSP回
路50Rは、DSP回路55R1による補正処理を行う
前に、図5(A)の斜線領域で示した横352画素×縦
480画素のデータに対して、位置的な補正とは独立し
て、重複領域OLにおける輝度を補正するための演算処
理を行う。図5(B)では、右側の分割画面における輝
度の補正を表す変調波形80Rの一例を画像データに対
応させて示している。
【0073】一方、DSP回路55R1は、DSP回路
50Rによる輝度の補正処理が行われた後に、図5
(A)の斜線領域で示した横352画素×縦480画素
のデータに対して、横方向の補正を伴う演算処理を行
う。この演算処理によって、図5(B)に示したよう
に、例えば、画像の横方向が352画素から480画素
にまで拡大され、横480画素×縦480画素の画像デ
ータが作成される。DSP回路55R1は、この画像の
拡大を行うときに、同時に、補正用データメモリ60に
格納された補正用データに基づいて、横方向の画歪み等
を補正するための演算処理を行う。
【0074】フレームメモリ56Rには、DSP回路5
0RおよびDSP回路55R1において演算処理された
画像データが、メモリコントローラ63において生成さ
れた書き込みアドレスを示す制御信号Sa3Rに従っ
て、各色毎に格納される。図5(B)の例では、画像デ
ータが、左上を始点として右方向に順次書き込まれてい
る。フレームメモリ56Rに格納された画像データは、
メモリコントローラ63において生成された読み出しア
ドレスを示す制御信号Sa4Rに従って、各色毎に読み
出され、DSP回路55R2に入力される。ここで、本
実施の形態では、メモリコントローラ63において生成
されたフレームメモリ56Rに対する書き込みアドレス
の順序と読み出しアドレスの順序とが異なっている。図
5(B)の例では、画像データが、左上を始点として下
方向に順次読み出されるような読み出しアドレスとなっ
ている。
【0075】図5(C)は、フレームメモリ56Rから
読み出されてDSP回路55R2に入力される画像デー
タを模式的に示している。上述のように、本実施の形態
では、フレームメモリ56Rに対する読み出しアドレス
の順序が左上を始点として下方向に向かうようになって
いるため、DSP回路55R2に入力される画像は、図
5(B)で示した画像の状態に対して画像を鏡像反転す
ると共に、その反転画像を反時計回りに90°回転する
ように画像変換された形となっている。
【0076】DSP回路55R2は、フレームメモリ5
6Rから読み出された横480画素×縦480画素のデ
ータ(図5(C))に対して、縦方向の補正を伴う演算
処理を行う。この演算処理によって、図5(D)に示し
たように、例えば、画像の横方向が480画素から64
0画素にまで拡大され、横640画素×縦480画素の
画像データが作成される。DSP回路55R2は、この
画像の拡大を行うときに、同時に、補正用データメモリ
60に格納された補正用データに基づいて、縦方向の画
歪み等を補正するための演算処理を行う。
【0077】以上のような演算処理を経て得られた画像
データ(図5(D))に基づいて、電子ビームeBRの
走査を上から下に向けて行うことにより、蛍光面11上
の右側では、図5(E)の斜線領域に示したような画面
表示がなされる。本実施の形態では、上述のように、入
力された画像データに対して画歪み等を考慮した補正処
理がなされているため、蛍光面11上に表示された右側
の画像は画歪み等のない適正な画像表示がなされる。ま
た、図4(E),図5(E)で示した左右の分割画面
は、重複領域OLにおける輝度が適正に補正されている
と共に、各々の画歪み等が適正に補正されているので、
左右の画面を繋ぎ合わせると輝度的にも位置的にも繋ぎ
目部分が目立たない適正な画像表示を行うことが可能と
なる。
【0078】次に、図6〜図8を参照して、補正用デー
タを用いて画像の位置的な補正をするための演算処理に
ついて詳細に説明する。
【0079】まず、図6(A)〜図6(C)を参照し
て、補正用データメモリ60(図3)に格納される補正
用データの概略を説明する。補正用データは、例えば、
格子状に配置された基準となる点に対する移動量で表さ
れる。ここで、例えば、図6(A)に示した格子点
(i,j)を基準点とし、R色に対するX方向の移動量
をFr(i,j)、Y方向の移動量をGr(i,j)、
G色に対するX方向の移動量をFg(i,j)、Y方向
の移動量をGg(i,j)、B色に対するX方向の移動
量をFb(i,j)、Y方向の移動量をGb(i,j)
とすると、格子点(i,j)にあった各色の画素は、こ
れらの各移動量だけ移動させることにより、それぞれ図
6(B)に示したようになる。図6(B)に示した各画
像を合わせて、図6(C)に示したような画像が得られ
る。このようにして得られた画像を蛍光面11上に表示
すると、陰極線管自身が持つ画歪みの特性や地磁気等の
影響により、結果的にミスコンバーゼンス等が補正さ
れ、蛍光面11上では、R,G,Bの画素が同一点上に
表示されることになる。図3に示した処理回路では、例
えば、DSP回路55L1,55R1において、X方向
の移動量に基づく補正を行い、DSP回路55L2,5
5R2において、例えば、Y方向の移動量に基づく補正
を行う。
【0080】次に、補正用データを用いた演算処理につ
いて説明する。なお、以下では、説明をし易くするた
め、画像の補正を縦方向と横方向について同時にまとめ
て説明する場合があるが、上述したように、図3に示し
た信号処理回路では、画像の補正は縦方向と横方向で別
々に行われる。
【0081】図7および図8は、図3に示した処理回路
において、入力画像が変形する様子を示している。ここ
では、入力画像として格子状の画像が入力された例を示
す。図7(A),図8(A)は、フレームメモリ53上
の左側または右側の分割画面を示している。また、図7
(B),図8(B)は、入力画像がDSP回路55L1
またはDSP回路55R1を経て、DSP回路55L2
またはDSP回路55R2から出力される画像を示して
いる。図7(C),図8(C)は、蛍光面11に実際に
表示される左側または右側の分割画面の画像を示してい
る。
【0082】図7(A)〜図7(C)は、図3に示した
処理回路において、補正用データを用いた補正演算が行
われなかった場合における入力画像の変形状態を示して
いる。補正演算が行われない場合には、フレームメモリ
53上の画像160(図7(A))とDSP回路55L
2またはDSP回路55R2から出力される画像161
(図7(B))は、入力画像と同じ形状である。その
後、陰極線管自身が持っている特性により画像は歪めら
れ、例えば、図7(C)で示したような変形を受けた画
像162が蛍光面11に表示される。なお、図7(C)
において、点線で示した画像は、本来表示されるべき画
像に相当する。このように画像が表示される過程におい
て、R,G,Bの各色の画像が全く同じ変形をする現象
が画歪みであり、各色で異なる変形が起こる場合はミス
コンバーゼンスとなる。ここで、図7(C)のような画
像の歪みを補正するには、陰極線管に画像信号を入力す
る前の段階で陰極線管の持っている特性とは逆方向の変
形を施してやればよい。
【0083】図8(A)〜図8(C)は、図3に示した
処理回路において、補正演算を行った場合における入力
画像の変化を示している。なお、補正演算はR,G,B
の各色毎にそれぞれ別々に行われる。この補正演算は、
演算に用いる補正用データが各色で違うが、その演算方
法は各色で同じである。補正演算を行う場合において
も、フレームメモリ53上の画像160(図8(A))
は、入力画像と同じ形状である。フレームメモリ53に
格納された画像は、各DSP回路55L1,55L2,
55R1,55R2によって、補正用データに基づい
て、入力画像に対して陰極線管で受ける画像の変形(陰
極線管の持っている特性による変形。図7(C)参照)
とは逆方向に変形されるような補正演算が行われる。図
8(B)に、この演算後の画像163を示す。なお、図
8(B)において、点線で示した画像は、フレームメモ
リ53上の画像160であり、補正演算が行われる前の
画像に相当する。このように、陰極線管の持っている特
性とは逆方向の変形が施された画像163の信号は、陰
極線管の持っている特性により更に歪められることによ
り、結果的に入力画像と同様の形状となり理想的な画像
164(図8(C))が蛍光面11に表示される。な
お、図8(C)において、点線で示した画像は、図8
(B)に示した画像163に相当する。
【0084】次に、DSP回路55(DSP回路55L
1,55L2,55R1,55R2)で行う補正演算処
理について、更に詳細に説明する。図9は、DSP回路
55で行う補正演算処理の一例について示す説明図であ
る。図9においては、画素170がXY座標の整数位置
上に格子状に配列されている。図9は、1画素のみに注
目した場合の演算例を示したもので、DSP回路55に
よる補正演算前に座標(1,1)にあった画素の画素値
であるR信号の値(以下、「R値」と記す。)Hdが、
演算後に座標(3,4)に移動している様子を表わして
いる。なお、図9において、点線で示した部分が、補正
演算前のR値(画素値)を示している。ここで、このR
値の移動量をベクトル(Fd,Gd)で表わすとする
と、(Fd,Gd)=(2,3)ということになる。こ
れを演算後の画素から見ると、その画素が座標(Xd,
Yd)であるとき、座標(Xd−Fd,Yd−Gd)の
R値Hdを複写しているとの解釈もできる。このような
複写する操作を演算後の各画素について全て行えば、表
示画像として出力されるべき画像が完成する。従って、
補正用データメモリ60に格納される補正用データは、
演算後の各画素に対応した移動量(Fd,Gd)であれ
ばよい。
【0085】ここで、以上で説明した画素値の移動の関
係を、陰極線管における画面走査に対応付けて説明す
る。通常、陰極線管では、水平方向については、画面の
左から右方向(図9においてはX方向)に電子ビームe
Bによる走査を行い、垂直方向については、画面の上か
ら下方向(図9においては−Y方向)に走査を行う。従
って、図9に示したような画素の配列であれば、元の映
像信号に基づく走査を行った場合には、座標(1,1)
の画素の走査が、座標(3,4)の画素の走査よりも
“後”に行われることになる。しかしながら、本実施の
形態のDSP回路55による補正演算処理を行った後の
映像信号に基づく走査を行った場合には、元の映像信号
における座標(1,1)の画素の走査が、元の映像信号
における座標(3,4)の画素の走査よりも“先”に行
われることになる。このように、本実施の形態では、2
次元的な画像データにおける画素の配列状態を補正用デ
ータ等に基づいて再配列し、結果的に、元の1次元的な
映像信号を画素単位で時間的且つ空間的に変化させるよ
うな補正演算処理が行われる。
【0086】なお、以上のような補正用データを用いた
演算処理の更に詳細な説明については、例えば、本出願
人が先に出願した特許明細書(特願平11−17572
号,特願平11−141111号等)においても記載し
てあるので、ここでは、補正用データを用いた演算処理
に関するこれ以上の詳細な説明を省略する。
【0087】次に、本実施の形態の特徴部分であるDS
P回路50L,50Rおよびコントロール部62Aにお
いて行われる輝度の変調制御について詳細に説明する。
【0088】ここでは、図10(A),(B)に示した
ように、例えば、横720画素×縦480画素からなる
映像信号が入力されると共に、この入力された映像信号
で示される画面の中央部分の横48画素×縦480画素
の領域を重複させるように、左右の分割画面SL,SR
を形成する場合について説明する。すなわち、図10
(B)に示したように、DSP回路50L,50Rのそ
れぞれに、横384画素×縦480画素分の映像信号が
入力される場合について説明する。なお、図10
(A),(B)において、符号O1は、全画面領域中の
中心線を示す。
【0089】DSP回路50L,50Rおよびコントロ
ール部62Aは、入力された映像信号に対して、水平方
向(重ね合わせ方向)の画素位置に応じて輝度の大きさ
を制御するための信号処理を行うことが可能である。例
えば、DSP回路50L,50Rおよびコントロール部
62Aは、図10(C)に示したように、各分割画面S
L,SRにおいて、重複領域OLの始点P1L,P1R
から徐々に輝度レベルを増加させ、重複領域OLの終点
P2L,P2Rにおいて輝度レベルが最大になるように
その輝度レベルを、例えば、曲線状に変化させて輝度勾
配をつけると共に、それ以降、すなわち、重複領域OL
以外の領域では画面端までその輝度レベルを一定にする
ように輝度の大きさを変調制御する。なお、この変調制
御は、上述の式(4),(5)を満たすように行われ
る。このような制御を各分割画面SL,SRで同時に行
い、両画面の輝度の和が、重複領域OLの任意の画素位
置で、原画像の同一画素位置の輝度と同等になるように
制御すれば、両画面の繋ぎ目を輝度的に目立たなくする
ことができる。なお、図10(C)では、輝度のレベル
を図10(B)に示した各分割画面の画素位置に対応さ
せて示している。また、図10(C)では、一例とし
て、輝度のレベルの最大値を1とし、最小値を0にして
いる。
【0090】なお、重複領域OLにおける輝度勾配につ
いては、例えば、sine,cosine関数状や2次曲線状に行
うことが可能である。この輝度勾配の形状を最適化する
ことで、重複領域OLにおける見た目の輝度変化がより
自然になるようにすることが可能であると共に、左右の
分割画面SL,SRの重ね合せの位置的なエラーに対し
て、余裕度を大きくさせることが可能である。
【0091】また、本実施の形態においては、DSP回
路50L,50Rおよびコントロール部62Aは、上述
の重ね合わせ方向の画素位置に応じた輝度の変調制御に
加えて、信号レベルに応じた輝度の変調制御を行うこと
が可能である。次に、この信号レベルに応じた輝度の変
調制御について説明する。
【0092】一般に、陰極線管において、輝度の大きさ
を決定付ける要因となるものの1つに、ガンマ値がある
が、このガンマ値は、図24を用いて説明したように、
入力された映像信号の信号レベルに応じて異なる。従っ
て、輝度むらが発生しないように、より精度よく左右の
分割画面を繋ぎ合わせるためには、映像信号の信号レベ
ルに応じた輝度制御を行うことが望ましい。
【0093】まず、図15の流れ図を参照して、信号レ
ベルに応じた輝度制御の大まかな処理の流れを説明す
る。コントロール部62AおよびDSP回路50L,5
0Rには、図3に示したように、フレームメモリ53か
ら映像信号が入力される。コントロール部62Aは、例
えば映像信号を左右の分割画面用に分割する段階、すな
わち、左右の分割画面用の映像信号がフレームメモリ5
3からDSP回路50L,50Rに入力される段階に、
各色の映像信号のレベルを単位画素または単位画素列毎
に検出する(ステップS101)。次に、コントロール
部62Aは、検出された信号レベルに基づいて、あらか
じめ自身のメモリ等に格納された複数の補正係数の中か
ら、単位画素または単位画素列毎に、輝度の変調制御に
使用すべき各色毎の最適な補正係数を求める(ステップ
S102)。次に、コントロール部62Aは、決定され
た補正係数を用いて輝度の変調を行うよう、DSP回路
50L,50Rに対して指示を行う。DSP回路50
L,50Rは、コントロール部62Aの指示に従って、
映像信号に対して輝度の変調制御を行う(ステップS1
03)。DSP回路50L,50Rは、輝度の変調制御
として、例えば映像信号に補正係数を乗ずるような信号
処理を行う。
【0094】次に、図11および図12を参照して、輝
度の変調制御に用いられる補正係数の具体例を説明す
る。なお、図11は、左側の分割画面用の補正係数の具
体例を示し、図12は、右側の分割画面用の補正係数の
具体例を示している。本実施の形態においては、上述し
たように、重複領域OLにおいて、水平方向に、例え
ば、sineまたはcosine関数状の輝度勾配となるように輝
度の大きさを制御する。この輝度勾配は、実際には、上
述の式(2),(3)で示したように、左右の分割画面
で、映像信号に対してそれぞれ画素位置に応じた補正係
数k1,k2を乗ずることにより実現される。本実施の
形態においては、映像信号が同一画素位置のものであっ
ても、映像信号の信号レベルに応じて異なる補正係数を
用いる。
【0095】図11および図12に示した補正係数の具
体例は、テーブル形式のプログラムとして実際にコント
ロール部62A内のメモリに格納されるものである。な
お、図11および図12に示した補正係数に関するテー
ブルは、コントロール部62Aの外部に別途、補正係数
のテーブルを記憶するためのメモリを設けて記憶するよ
うにしてもよい。図11および図12において、例え
ば、cram WRx0 は、重複領域OLにおいて水平方向に0
(または1)列目の画素位置におけるR色用の映像信号
に適用される補正係数群である。また、例えば、cram W
Gx0 は、重複領域OLにおいて水平方向に0列目の画素
位置におけるG色用の映像信号に適用される補正係数群
である。また、例えば、cram WBx0 は、重複領域OLに
おいて水平方向に0列目の画素位置におけるB色用の映
像信号に適用される補正係数群である。なお、ここでは
重複領域OLにおける水平方向の画素位置について、例
えば、図10(C)に示した点P2L(P1R)の位置
を水平方向の0列目の画素位置とし、点P1L(P2
R)の位置を水平方向の47(または48)列目の画素
位置としている。この補正係数群は、重複領域OLにお
ける画面の重ね合わせ方向の画素列分用意されている。
図10に示した例では、重複領域OLは、水平方向(重
ね合わせ方向)が48画素であるから、図11および図
12では、48列分の補正係数(例えば、R色用に関し
てはcram WRx0 〜cram WRx47)が用意されている。
【0096】また、図11および図12に示した例で
は、各画素列に対して各色毎に信号レベルに応じた7個
ずつの補正係数が用意されている。図の例では、記号
「{}」で示された中にある各色毎、各画素列毎の7つ
の値がそれぞれ補正係数の値を示しており、左から1番
目、2番目、…という順番の係数番号となっている。な
お、実際に映像信号に乗じられる係数は、図11および
図12に示した数値に対して、1/256倍した値であ
る。すなわち、図11および図12において、例えば、
256という補正係数の値は、実際には、1となる。
【0097】次に、図13および図14を参照して、図
11および図12に示した補正係数と映像信号の信号レ
ベルとの対応関係について説明する。なお、図13およ
び図14に示した各数値は、補正係数と同様に、コント
ロール部62A内のメモリにプログラム形式で格納され
る。但し、コントロール部62Aの外部に別途、メモリ
を設けて数値を記憶するようにしてもよい。
【0098】図13に示した信号レベルの分割方法の具
体例では、信号レベルを256階調の輝度レベルに対応
させて256分割すると共に、7つの信号レベル領域に
区分けしている。より具体的には、40(var Z1),80
(var Z2),120(var Z3),160(var Z4),200(var Z
5),240(var Z6)という値で7つの信号レベル領域に
区分けしている。補正係数と図13に示した各信号レベ
ル領域との対応関係は、例えば図14に示したようにな
る。図14の例では、例えば、0 〜 Z1 の信号レベル領
域を図11および図12に示した補正係数群の1番目の
係数番号に対応させている。また、図14の例では、Z1
〜 Z2 ,Z2〜 Z3 ,Z3〜 Z4 ,Z4〜 Z5 ,Z5〜 Z6 ,Z6
〜255 の信号レベル領域を、それぞれ、2番目、3番
目、4番目、5番目、6番目、7番目の係数番号に対応
させている。コントロール部62Aは、図14に示した
対応関係に従って、映像信号の信号レベルがいずれの信
号レベル領域にあるのかを判断すると共に、判断した信
号レベル領域に対応する補正係数を選択する。DSP回
路50L,50Rは、このようにして選択された補正係
数を用いて、映像信号に対して輝度を変調させるための
信号処理を行う。
【0099】なお、以上の図11〜図14に示した補正
係数の数値等は、あくまで、一例であり、輝度の制御に
用いる数値等は、図示したものに限定されるものではな
い。例えば、図11および図12では、各色、各画素列
毎に7つの補正係数を用意したが、これよりも、多いま
たは少ない補正係数を用いるようにしてもよい。
【0100】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、複数の信号レベルに応じた関連付けがなされる各色
毎の複数の補正係数をあらかじめ記憶し、これら複数の
補正係数の中から、各色毎の信号レベルに基づいて、輝
度の変調制御に使用すべき最適な補正係数を各色毎に求
め、複数の分割画面用の映像信号に基づいて走査される
画面上の重複領域の同一画素位置における輝度の総和
が、原画像の同一画素位置の輝度と同等になるように、
複数の分割画面用の映像信号のそれぞれに対して、信号
レベルに応じた輝度の変調制御を行うようにしたので、
繋ぎ目部分が目立たなくなるように、左右の分割画面の
輝度の制御を映像信号の信号レベルに応じて適正に行う
ことができる。
【0101】このように本実施の形態によれば、信号レ
ベルに応じて輝度の変調制御を行うようにしたので、全
ての階調において輝度むらを改善することが可能とな
る。従って、動画のように信号レベルが随時変動するよ
うな場合においても、繋ぎ目部分が目立たなくなるよう
に、適正に輝度の制御を行うことができる。また、各色
毎に輝度の変調制御を行うようにしたので、各色毎のガ
ンマ特性の差による輝度むらを改善することが可能とな
る。更に、左右の分割画面毎に補正係数を変更すること
が可能であるから、左右の電子銃31L,31Rの特性
に応じた輝度の変調制御を行うことも可能となる。以上
により、複電子銃方式の陰極線管において、一般的な単
電子銃方式と同等またはそれ以上の画品質を実現するこ
とができる。
【0102】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で
は、上記第1の実施の形態における構成要素と同一の部
分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0103】本実施の形態は、上述の第1の実施の形態
における信号レベルに応じた輝度の変調制御に代えて、
複数の分割画面の重ね合わせ方向に対して直交する方向
の画素位置に応じた輝度の変調制御を行うようにしたも
のである。
【0104】まず、複数の分割画面の重ね合わせ方と
「重ね合わせ方向に対して直交する方向」との関係につ
いて説明する。例えば、2つの分割画面SL,SRを水
平X方向に重ね合わせる場合には、図17に示したよう
に、X方向に直交する垂直Y方向が、「重ね合わせ方向
に対して直交する方向」となる。また、例えば、4つの
分割画面SL1,SL2,SR1,SR2を、図18に
示したように、上下方向(Y方向)および左右方向(X
方向)に重ね合わせる場合には、左右方向に重ね合わせ
ることによって形成された重複領域OLxについては、
Y(V1)方向が「重ね合わせ方向に対して直交する方
向」となる。一方、上下方向に重ね合わせることによっ
て形成された重複領域OLyについては、X(V2)方
向が「重ね合わせ方向に対して直交する方向」となる。
【0105】なお、以下では、説明を簡単にするため、
図17に示したように、左右の分割画面SL,SRを水
平方向X方向に重ね合わせる場合について説明し、「重
ね合わせ方向」を単に「水平方向」ともいう。また「重
ね合わせ方向に対して直交する方向」を単に「垂直方
向」ともいう。
【0106】次に、本実施の形態の特徴部分であるDS
P回路50L,50Rおよびコントロール部62A(図
3)において行われる輝度の変調制御について詳細に説
明する。
【0107】本実施の形態では、第1の実施の形態と同
様に、DSP回路50L,50Rのそれぞれに、図10
(B)で示したように、横384画素×縦480画素分
の映像信号が入力される場合について説明する。DSP
回路50L,50Rおよびコントロール部62Aは、入
力された映像信号に対して、水平方向および垂直方向の
画素位置に応じて輝度の大きさを制御するための信号処
理を行う。コントロール部62Aは、図示しないが、輝
度制御に用いられる画素位置に応じた各色毎の複数の補
正係数を格納するためのメモリを有している。
【0108】まず、図16の流れ図を参照して、この画
素位置に応じた輝度制御の大まかな処理の流れを説明す
る。コントロール部62AおよびDSP回路50L,5
0Rには、図3に示したように、フレームメモリ53か
ら映像信号が入力される。コントロール部62Aは、例
えば映像信号を左右の分割画面用に分割する段階、すな
わち、左右の分割画面用の映像信号がフレームメモリ5
3からDSP回路50L,50Rに入力される段階に、
各色の映像信号について、水平方向および垂直方向の画
素位置を検出する(ステップS201)。次に、コント
ロール部62Aは、検出された画素位置に基づいて、あ
らかじめ自身のメモリ等に格納された複数の補正係数の
中から、単位画素毎に、輝度の変調制御に使用すべき各
色毎の最適な補正係数を求める(ステップS202)。
次に、コントロール部62Aは、決定された補正係数を
用いて輝度の変調を行うよう、DSP回路50L,50
Rに対して指示を行う。DSP回路50L,50Rは、
コントロール部62Aの指示に従って、映像信号に対し
て輝度の変調制御を行う(ステップS203)。DSP
回路50L,50Rは、輝度の変調制御として、例えば
映像信号に補正係数を乗ずるような信号処理を行う。
【0109】次に、図19および図20を参照して、本
実施の形態における輝度の変調制御に用いられる補正係
数の具体例を説明する。なお、図19は、左側の分割画
面用の補正係数の具体例を示し、図20は、右側の分割
画面用の補正係数の具体例を示している。本実施の形態
においては、重複領域OLにおいて、水平方向について
は、図10(C)のように、例えばsineまたはcosine関
数状の輝度勾配となるように輝度の大きさを制御する。
更に、本実施の形態においては、映像信号が水平方向の
同一画素列のものであっても、垂直方向の画素位置に応
じて異なる補正係数を用いる。
【0110】図19および図20に示した補正係数の具
体例は、テーブル形式のプログラムとして実際にコント
ロール部62A内のメモリに格納されるものである。な
お、図19および図20に示した補正係数に関するテー
ブルは、コントロール部62Aの外部に別途、補正係数
のテーブルを記憶するためのメモリを設けて記憶するよ
うにしてもよい。図19および図20において、例え
ば、cram WRx0 は、重複領域OLにおいて水平方向に0
(または1)列目の画素位置におけるR色用の映像信号
に適用される補正係数群である。また、例えば、cram W
Gx0 は、重複領域OLにおいて水平方向に0列目の画素
位置におけるG色用の映像信号に適用される補正係数群
である。また、例えば、cram WBx0 は、重複領域OLに
おいて水平方向に0列目の画素位置におけるB色用の映
像信号に適用される補正係数群である。なお、ここでは
重複領域OLにおける水平方向の画素位置について、例
えば、図10(C)に示した点P2L(P1R)の位置
を水平方向の0列目の画素位置とし、点P1L(P2
R)の位置を水平方向の47(または48)列目の画素
位置としている。この補正係数群は、重複領域OLにお
ける画面の重ね合わせ方向の画素列分用意されている。
図10に示した例では、重複領域OLは、水平方向(重
ね合わせ方向)が48画素であるから、図19および図
20では、48列分の補正係数(例えば、R色用に関し
てはcram WRx0 〜cram WRx47)が用意されている。
【0111】また、図19および図20に示した例で
は、各画素列に対して垂直方向の画素位置に応じた8個
ずつの補正係数が用意されている。図の例では、記号
「{}」で示された中にある各色毎、各画素列毎の8つ
の値がそれぞれ補正係数の値を示しており、左から1番
目、2番目、…という順番の係数番号となっている。な
お、実際に映像信号に乗じられる係数は、図19および
図20に示した数値に対して、1/256倍した値であ
る。すなわち、図19および図20において、例えば、
256という補正係数の値は、実際には、1となる。
【0112】次に、図21および図22を参照して、図
19および図20に示した補正係数と垂直方向の画素位
置との対応関係について説明する。なお、図21に示し
た対応関係を示すテーブルは、補正係数と同様に、コン
トロール部62A内のメモリに格納される。但し、コン
トロール部62Aの外部に別途、メモリを設けて数値を
記憶するようにしてもよい。
【0113】図22に示した画素位置の分割例では、垂
直方向の480画素を画面上側から領域Y1〜Y8の8
つに等分割している。図19および図20に示した8つ
の係数番号は、このように等分割した領域Y1〜Y8に
関連付けされる。すなわち、1番目、2番目、3番目、
4番目、5番目、6番目、7番目、8番目の係数番号
が、例えば、図21に示したように、それぞれ、1〜6
0(Y1),61〜120(Y2),121〜180
(Y3),181〜240(Y4),241〜300
(Y5),301〜360(Y6),361〜420
(Y7),421〜480(Y8)画素目の画素位置に
関連付けされる。コントロール部62Aは、図21に示
した対応関係に従って、垂直方向の画素位置に対応する
補正係数を選択する。DSP回路50L,50Rは、こ
のようにして選択された補正係数を用いて、映像信号に
対して輝度を変調させるための信号処理を行う。これに
より、水平方向および垂直方向の画素位置に応じた輝度
の変調制御がなされる。
【0114】なお、図19〜図21に示した補正係数等
の数値は、あくまで、一例であり、輝度の制御に用いる
数値は、図示したものに限定されるものではない。例え
ば、図19〜図21では、各色、各画素列毎に8つの補
正係数を用意したが、これよりも、多いまたは少ない補
正係数を用いるようにしてもよい。
【0115】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、水平方向および垂直方向の画素位置に応じた関連付
けがなされる各色毎の複数の補正係数をあらかじめ記憶
し、これら複数の補正係数の中から、水平方向および垂
直方向の画素位置に基づいて、輝度の変調制御に使用す
べき最適な補正係数を各色毎に求め、複数の分割画面用
の映像信号に基づいて走査される画面上の重複領域の同
一画素位置における輝度の総和が、原画像の同一画素位
置の輝度と同等になるように、複数の分割画面用の映像
信号のそれぞれに対して、画素位置に応じた輝度の変調
制御を行うようにしたので、繋ぎ目部分が目立たなくな
るように、左右の分割画面の輝度の制御を重複領域ОL
の全体に渡って適正に行うことができる。
【0116】一般に、陰極線管では、画素位置によって
電子ビームのスポット特性に違いがあり、特に、画面中
央部と画面端部とで違いが大きい。本実施の形態によれ
ば、垂直方向に輝度の変調を行うことが可能であるか
ら、重複領域ОLの中央部分と上下の端部とでスポット
特性に大きな違いがあったとしても、そのスポット特性
に起因する輝度ムラを改善することができる。また、一
般に、陰極線管では、蛍光面11の位置によって、蛍光
体の発光特性にばらつきが生じる。本実施の形態によれ
ば、画素位置に応じた輝度の変調制御を行うので、この
蛍光体の発光特性を考慮して、補正係数を決定すること
で、発光特性のばらつきに起因する輝度ムラを改善する
ことができる。なお、発光体の発光特性のばらつきは、
例えば、陰極線管の製造時において、蛍光体の発光量を
測定することによって知ることができる。
【0117】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されず種々の変形実施が可能である。例えば、第1の実
施の形態における輝度の変調制御と第2の実施の形態に
おける輝度の変調制御とを組み合わせることにより、信
号レベル、重ね合わせ方向の画素位置および重ね合わせ
方向に対して直交する方向の画素位置に応じた輝度の変
調制御を行うようにしても良い。
【0118】更に、上記各実施の形態では、信号レベル
または画素位置に応じて、補正係数を適宜変更するよう
にしたが、他の要因に応じて、補正係数を変更するよう
にしてもよい。例えば、陰極線管においては、電子銃の
特性の違い等によっても、ガンマ値の特性が異なってく
る。この電子銃の特性の違いを考慮して、上述の補正用
の係数を決定するようにしても良い。ここで、電子銃の
特性とは、例えば、電子銃のガンマ特性または電子銃の
電流特性等のことである。電子銃の電流特性とは、電子
銃に対して与えられた駆動電圧と電子銃内部に流れる電
流値とに関する特性を含む。一般に、電子銃の特性が異
なると、電子銃に与えられた駆動電圧に対して、放出さ
れる電子の量が異なってくるので、輝度の大きさに影響
する。
【0119】また、本発明は、3つ以上の電子銃を備
え、1つの画面を3つ以上の走査画面を合成して形成す
るようにしたものにも適用することが可能である。ま
た、図1(B)では、各電子ビームeBL,eBRによ
るライン走査が、画面中央部分から外側に向けてお互い
に反対方向に行われ、フィールド走査が、一般的な陰極
線管のように、上から下に行われる例について示した
が、各電子ビームeBL,eBRの走査方向はこれに限
らず、例えば、ライン走査を画面外側から画面中央部分
に向けて行うようにすることも可能である。また、図2
では、各電子ビームeBL,eBRによるフィールド走
査を画面中央部分から外側に向けてお互いに反対方向に
行うようにしたが、このフィールド走査についても、例
えば、フィールド走査を画面外側から画面中央部分に向
けて行うようにすることも可能である。また、各電子ビ
ームeBL,eBRの走査方向を同一方向に揃えること
も可能である。
【0120】また、上記実施の形態では、映像信号DIN
としてNTSC方式のアナログコンポジット信号を使用
する例について説明したが、映像信号DINは、これに限
定されるものではない。例えば、映像信号DINとして、
RGBアナログ信号を使用してもよい。この場合は、コ
ンポジット/RGB変換器51(図3)を介さずRGB
信号が得られる。また、映像信号DINとして、デジタル
テレビジョンで使用されるようなデジタル信号を入力す
るようにしてもよい。この場合は、A/D変換器52
(図3)を介さず直接デジタル信号を得ることができ
る。なお、いずれの映像信号を使用した場合において
も、図3に示した回路例において、フレームメモリ53
以降の回路は、ほぼ同様の回路構成で構わない。
【0121】また、図3に示した回路において、フレー
ムメモリ56L,56Rを構成から省き、DSP回路5
5L1,55R1から出力された画像データを直接DS
P回路55L2,55R2を介して電子銃31L,31
Rに供給するようにしてもよい。更に、上記実施の形態
では、入力された画像データに対して横方向の補正を行
った後に縦方向の補正を行うようにしたが、逆に、縦方
向の補正を行った後に横方向の補正を行うようにしても
よい。更に、上記実施の形態では、入力された画像デー
タの補正と共に画像の拡大を行うようにしたが、画像の
拡大を伴わずに画像データの補正を行うようにしてもよ
い。
【0122】また、本発明は、陰極線管に限らず、例え
ば、投影光学系を介して陰極線管等に表示された画像を
スクリーンに拡大投影するようにした投写型の画像表示
装置等、種々の画像表示装置に適用することが可能であ
る。
【0123】更に、上記実施の形態では、輝度に関する
補正処理と位置的な補正処理とを別々に行うようにした
が、輝度制御用のDSP回路50L,50Rを構成要素
から省き、DSP回路50L,50Rにおける輝度に関
する処理を、DSP回路55L1,55R1において、
画像の拡大および画歪み等を補正するための演算処理と
同時に行うようにしてもよい。また、上記実施の形態で
は、輝度に関する補正処理を位置的な補正処理の前に行
うようにしたが、輝度制御用のDSP回路50L,50
RをDSP回路55L2,55R2の後段に配置し、輝
度に関する補正処理を位置的な補正処理の後に行うよう
にしてもよい。
【0124】また、上記実施の形態では、画歪み等を補
正するために、位置的な補正処理を画像データを直接制
御することによって行う場合について説明したが、この
画歪み等を補正するための処理を、偏向ヨークが発生す
る偏向磁場を最適化することによって行うようにしても
よい。但し、上記実施の形態で説明したように、補正用
データを用いて画像データを直接制御する方が、画歪み
やミスコンバージェンスを小さくすることができるの
で、偏向ヨーク等によって画像を調整する方法よりも好
ましい。例えば、偏向ヨーク等で画歪み等を無くすため
には、偏向磁界を歪ませる必要があり、斉一磁界ではな
くなるという問題が生じるため、磁界が電子ビームのフ
ォーカス(スポットサイズ)を悪化させてしまうが、画
像データを直接制御する方法では、偏向ヨークの磁界で
画歪み等を合わせる必要がなく、偏向磁界を斉一磁界に
することができるので、フォーカス特性を向上させるこ
とができる。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし5
のいずれか1項に記載の陰極線管または請求項6ないし
12のいずれか1項に記載の輝度制御装置、もしくは請
求項13記載の輝度制御方法によれば、補正係数格納手
段に、複数の信号レベルに応じた関連付けがなされる複
数の補正係数を格納すると共に、信号レベルに基づい
て、補正係数格納手段に格納された複数の補正係数の中
から、輝度の変調制御に使用すべき最適な補正係数を各
色毎に求め、複数の分割画面用の映像信号に基づいて走
査される画面上の重複領域の同一画素位置における輝度
の総和が、原画像の同一画素位置の輝度と同等になるよ
うに、複数の分割画面用の映像信号のそれぞれに対し
て、信号レベルに応じた輝度の変調制御を行うようにし
たので、繋ぎ目部分が輝度的に目立たなくなるように、
複数の分割画面の輝度の制御を主として映像信号の信号
レベルに応じて適正に行うことができるという効果を奏
する。
【0126】特に、請求項3記載の陰極線管または請求
項9記載の輝度制御装置によれば、請求項1記載の陰極
線管または請求項6記載の輝度制御装置において、重ね
合わせ方向の画素位置、重ね合わせ方向に対して直交す
る方向の画素位置および信号レベル検出手段によって検
出された信号レベルに基づいて、補正係数格納手段に格
納された複数の補正係数の中から、輝度の変調制御に使
用すべき最適な補正係数を各色毎に求め、求められた補
正係数を用いて、複数の分割画面用の映像信号のそれぞ
れに対して、重ね合わせ方向の画素位置、重ね合わせ方
向に対して直交する方向の画素位置および信号レベルに
応じた輝度の変調制御を行うようにしたので、信号レベ
ルに加えて、画素位置の違いによる輝度の変調制御を行
うことができ、より適正に繋ぎ目部分を輝度的に目立た
なくすることができるという効果を奏する。
【0127】また特に、請求項5記載の陰極線管または
請求項12記載の輝度制御装置によれば、請求項1記載
の陰極線管または請求項6記載の輝度制御装置におい
て、更に、入力された1次元的な映像信号を、離散化さ
れた2次元の画像データに変換する制御を行うと共に、
画像表示を行ったときに、複数の分割画面が位置的に適
正に繋ぎ合わされて表示されるように、2次元の画像デ
ータにおける画素の配列状態を、時間的且つ空間的に変
化させて補正した後、その補正後の画像データを、再び
1次元的な映像信号に変換して出力する制御を行うよう
にしたので、繋ぎ目部分が輝度的且つ位置的に目立たな
くなるように複数の分割画面を適正に繋ぎ合わせること
ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る陰極線管の概
略を、電子ビームの走査方向の一例と共に示す断面図お
よび正面図である。
【図2】図1に示した陰極線管における電子ビームの走
査方向の他の例について示す説明図である。
【図3】図1に示した陰極線管における信号処理回路の
一構成例を示すブロック図である。
【図4】図3に示した処理回路において、左側の分割画
面用の画像データに対して行われる演算処理の具体例を
示す説明図である。
【図5】図3に示した処理回路において、右側の分割画
面用の画像データに対して行われる演算処理の具体例を
示す説明図である。
【図6】図3に示した処理回路において用いられる補正
用データの概略を示す説明図である。
【図7】図3に示した処理回路において、補正用データ
を用いた補正演算が行われなかった場合における入力画
像の変形の様子を示す説明図である。
【図8】図3に示した処理回路において、補正用データ
を用いた補正演算を行った場合における入力画像の変形
の様子を示す説明図である。
【図9】画像データにおける画素の配列状態を補正する
ための演算処理の一例を示す説明図である。
【図10】図3に示した処理回路において行われる輝度
に関する信号処理について説明するための説明図であ
る。
【図11】信号レベルに応じた輝度制御に用いられる左
側の分割画面用の補正係数の一例を示す説明図である。
【図12】信号レベルに応じた輝度制御に用いられる右
側の分割画面用の補正係数の一例を示す説明図である。
【図13】映像信号の信号レベルの分割方法の一例を示
す説明図である。
【図14】補正係数と映像信号の信号レベルとの対応関
係の一例を示す説明図である。
【図15】信号レベルに応じた輝度制御の概略を説明す
るための流れ図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態に係る陰極線管に
おいて行われる輝度制御の概略を説明するための流れ図
である。
【図17】2つの分割画面の重ね合わせにおける重ね合
わせ方向について説明するための説明図である。
【図18】4つの分割画面の重ね合わせにおける重ね合
わせ方向について説明するための説明図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態に係る陰極線管に
おいて用いられる左側の分割画面用の補正係数の一例を
示す説明図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態に係る陰極線管に
おいて用いられる右側の分割画面用の補正係数の一例を
示す説明図である。
【図21】垂直方向における画素位置と補正係数との対
応関係を示す説明図である。
【図22】垂直方向における画素位置の分割方法の一例
を示す説明図である。
【図23】複数の分割画面の重ね合わせ方法の一例と共
に、画面の重複領域における輝度の違いを説明するため
の図である。
【図24】ガンマ値について説明するための特性図であ
る。
【符号の説明】
eBL,eBR…電子ビーム、OS…過走査領域、10
…パネル部、11…蛍光面、12…色選別機構、13…
フレーム、14…支持ばね、20…ファンネル部、21
L,21R…偏向ヨーク、22…内部導電膜、23…外
部導電膜、30L,30R…ネック部、31L,31R
…電子銃、32L,32R…コンバーゼンスヨーク、5
0L,50R,55L1,55L2,55R1,55R
2…DSP回路、51…コンポジット/RGB変換器、
52…A/D変換器、53,56L,56R…フレーム
メモリ、54,63…メモリコントローラ、57L,5
7R…D/A変換器、60…補正用データメモリ、62
A,62B…コントロール部、64…撮像装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 9/20 H04N 9/20 (72)発明者 岡田 正道 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C021 XA34 XA67 5C058 AA01 BA05 BA06 BA13 BA20 BA24 BA27 BB13 BB14 BB17 5C060 BA02 BD03 BE02 BE07 CA07 HB26 JA01 JA19 5C068 AA17 HB24 LA09 MA10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電子ビームの走査によって形成さ
    れる複数の分割画面を部分的に重複させて繋ぎ合わせる
    ことにより単一の画面を形成して、カラー画像表示を行
    うようにした陰極線管であって、 入力された映像信号を前記複数の分割画面用の映像信号
    に分割する信号分割手段と、 複数の信号レベルに応じた各色毎の複数の補正係数を格
    納する補正係数格納手段と、 入力された映像信号の信号レベルを各色毎に検出する信
    号レベル検出手段と、 前記信号レベル検出手段によって検出された信号レベル
    に基づいて、前記補正係数格納手段に格納された複数の
    補正係数の中から、輝度の変調制御に使用すべき最適な
    補正係数を各色毎に求める補正係数算出手段と、 前記補正係数算出手段によって求められた各色毎の補正
    係数を用いて、前記複数の分割画面用の映像信号に基づ
    いて走査される画面上の重複領域の同一画素位置におけ
    る輝度の総和が、原画像の同一画素位置の輝度と同等に
    なるように、前記複数の分割画面用の映像信号のそれぞ
    れに対して、信号レベルに応じた制御を行う輝度変調手
    段と、 前記輝度変調手段によって変調制御された後の映像信号
    に基づいて、前記複数の分割画面を走査する複数の電子
    ビームを放出する複数の電子銃とを備えたことを特徴と
    する陰極線管。
  2. 【請求項2】 前記補正係数格納手段に格納される複数
    の補正係数は、信号レベルに加えて、複数の分割画面の
    重ね合わせ方向の画素位置に応じた関連付けもなされる
    ものであり、 前記補正係数算出手段は、重ね合わせ方向の画素位置お
    よび前記信号レベル検出手段によって検出された信号レ
    ベルに基づいて、前記補正係数格納手段に格納された複
    数の補正係数の中から、輝度の変調制御に使用すべき最
    適な補正係数を各色毎に求め、 前記輝度変調手段は、前記補正係数算出手段によって求
    められた補正係数を用いて、前記複数の分割画面用の映
    像信号のそれぞれに対して、重ね合わせ方向の画素位置
    に応じた輝度の変調制御を行うことを特徴とする請求項
    1記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】 前記補正係数格納手段に格納される複数
    の補正係数は、信号レベルに加えて、複数の分割画面の
    重ね合わせ方向の画素位置および重ね合わせ方向に対し
    て直交する方向の画素位置に応じた関連付けもなされる
    ものであり、 前記補正係数算出手段は、重ね合わせ方向の画素位置、
    重ね合わせ方向に対して直交する方向の画素位置および
    前記信号レベル検出手段によって検出された信号レベル
    に基づいて、前記補正係数格納手段に格納された複数の
    補正係数の中から、輝度の変調制御に使用すべき最適な
    補正係数を各色毎に求め、 前記輝度変調手段は、前記補正係数算出手段によって求
    められた補正係数を用いて、前記複数の分割画面用の映
    像信号のそれぞれに対して、重ね合わせ方向の画素位置
    および重ね合わせ方向に対して直交する方向の画素位置
    に応じた輝度の変調制御を行うことを特徴とする請求項
    1記載の陰極線管。
  4. 【請求項4】 前記補正係数格納手段に格納される複数
    の補正係数は、信号レベルに加えて、前記複数の電子銃
    の特性に応じた関連付けもなされるものであり、 前記補正係数算出手段は、前記複数の電子銃の特性およ
    び前記信号レベル検出手段によって検出された信号レベ
    ルに基づいて、前記補正係数格納手段に格納された複数
    の補正係数の中から、輝度の変調制御に使用すべき最適
    な補正係数を各色毎に求め、 前記輝度変調手段は、前記補正係数算出手段によって求
    められた補正係数を用いて、前記複数の分割画面用の映
    像信号のそれぞれに対して、前記複数の電子銃の特性に
    応じた輝度の変調制御を行うことを特徴とする請求項1
    記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】 更に、入力された1次元的な映像信号
    を、離散化された2次元の画像データに変換する制御を
    行うと共に、画像表示を行ったときに、前記複数の分割
    画面が位置的に適正に繋ぎ合わされて表示される よう
    に、前記2次元の画像データにおける画素の配列状態
    を、各分割画面および各色毎に時間的且つ空間的に変化
    させて補正した後、その補正後の画像データを、再び1
    次元的な映像信号に変換して出力する制御を行う位置制
    御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の陰極線
    管。
  6. 【請求項6】 複数の分割画面を部分的に重複させて繋
    ぎ合わせることにより単一の画面を形成するようにした
    画像表示装置に表示される画像の輝度制御を行うための
    輝度制御装置であって、 入力された映像信号の信号レベルを検出する信号レベル
    検出手段と、 複数の信号レベルに応じた複数の補正係数を格納する補
    正係数格納手段と、 前記信号レベル検出手段によって検出された信号レベル
    に基づいて、前記補正係数格納手段に格納された複数の
    補正係数の中から、輝度の変調制御に使用すべき最適な
    補正係数を求める補正係数算出手段と、 前記補正係数算出手段によって求められた補正係数を用
    いて、前記複数の分割画面用の映像信号に基づいて走査
    される画面上の重複領域の同一画素位置における輝度の
    総和が、原画像の同一画素位置の輝度と同等になるよう
    に、前記複数の分割画面用の映像信号のそれぞれに対し
    て、信号レベルに応じた制御を行う輝度変調手段とを備
    えたことを特徴とする輝度制御装置。
  7. 【請求項7】 信号レベルに応じた輝度の制御を各色毎
    に行うようにしたことを特徴とする請求項6記載の輝度
    制御装置。
  8. 【請求項8】 前記補正係数格納手段に格納される複数
    の補正係数は、信号レベルに加えて、複数の分割画面の
    重ね合わせ方向の画素位置に応じた関連付けもなされる
    ものであり、 前記補正係数算出手段は、重ね合わせ方向の画素位置お
    よび前記信号レベル検出手段によって検出された信号レ
    ベルに基づいて、前記補正係数格納手段に格納された複
    数の補正係数の中から、輝度の変調制御に使用すべき最
    適な補正係数を各色毎に求め、 前記輝度変調手段は、前記補正係数算出手段によって求
    められた補正係数を用いて、前記複数の分割画面用の映
    像信号のそれぞれに対して、重ね合わせ方向の画素位置
    に応じた輝度の変調制御を行うことを特徴とする請求項
    6記載の輝度制御装置。
  9. 【請求項9】 前記補正係数格納手段に格納される複数
    の補正係数は、信号レベルに加えて、複数の分割画面の
    重ね合わせ方向の画素位置および重ね合わせ方向に対し
    て直交する方向の画素位置に応じた関連付けもなされる
    ものであり、 前記補正係数算出手段は、重ね合わせ方向の画素位置、
    重ね合わせ方向に対して直交する方向の画素位置および
    前記信号レベル検出手段によって検出された信号レベル
    に基づいて、前記補正係数格納手段に格納された複数の
    補正係数の中から、輝度の変調制御に使用すべき最適な
    補正係数を各色毎に求め、 前記輝度変調手段は、前記補正係数算出手段によって求
    められた補正係数を用いて、前記複数の分割画面用の映
    像信号のそれぞれに対して、重ね合わせ方向の画素位置
    および重ね合わせ方向に対して直交する方向の画素位置
    に応じた輝度の変調制御を行うことを特徴とする請求項
    6記載の輝度制御装置。
  10. 【請求項10】 前記画像表示装置は、複数の電子ビー
    ムを放射する複数の電子銃を備え、前記複数の電子銃か
    ら、前記輝度変調手段によって変調制御された後の映像
    信号に基づいて、前記複数の分割画面を走査する複数の
    電子ビームを放出して画像表示を行うようにした陰極線
    管であることを特徴とする請求項6記載の輝度制御装
    置。
  11. 【請求項11】 前記補正係数格納手段に格納される複
    数の補正係数は、信号レベルに加えて、前記複数の電子
    銃の特性に応じた関連付けもなされるものであり、 前記補正係数算出手段は、前記複数の電子銃の特性およ
    び前記信号レベル検出手段によって検出された信号レベ
    ルに基づいて、前記補正係数格納手段に格納された複数
    の補正係数の中から、輝度の変調制御に使用すべき最適
    な補正係数を各色毎に求め、 前記輝度変調手段は、前記補正係数算出手段によって求
    められた補正係数を用いて、前記複数の分割画面用の映
    像信号のそれぞれに対して、前記複数の電子銃の特性に
    応じた輝度の変調制御を行うことを特徴とする請求項1
    0記載の輝度制御装置。
  12. 【請求項12】 更に、入力された1次元的な映像信号
    を、離散化された2次元の画像データに変換する制御を
    行うと共に、画像表示を行ったときに、前記複数の分割
    画面が位置的に適正に繋ぎ合わされて表示されるよう
    に、前記2次元の画像データにおける画素の配列状態
    を、各分割画面毎に時間的且つ空間的に変化させて補正
    した後、その補正後の画像データを、再び1次元的な映
    像信号に変換して出力する制御を行う位置制御手段を備
    えたことを特徴とする請求項6記載の輝度制御装置。
  13. 【請求項13】 複数の分割画面を部分的に重複させて
    繋ぎ合わせることにより単一の画面を形成するようにし
    た画像表示装置に表示される画像の輝度制御を行うため
    の輝度制御方法であって、 入力された映像信号の信号レベルを検出するステップ
    と、 複数の信号レベルに応じた複数の補正係数を補正係数格
    納手段に格納するステップと、 検出された信号レベルに基づいて、前記補正係数格納手
    段に格納された複数の補正係数の中から、輝度の変調制
    御に使用すべき最適な補正係数を求めるステップと、 求められた補正係数を用いて、前記複数の分割画面用の
    映像信号に基づいて走査される画面上の重複領域の同一
    画素位置における輝度の総和が、原画像の同一画素位置
    の輝度と同等になるように、前記複数の分割画面用の映
    像信号のそれぞれに対して、信号レベルに応じた輝度の
    変調制御を行うステップとを含むことを特徴とする輝度
    制御方法。
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