JP2001054654A

JP2001054654A - 遊技機

Info

Publication number: JP2001054654A
Application number: JP2000140791A
Authority: JP
Inventors: Takatoshi Takemoto; 孝俊武本
Original assignee: Ace Denken KK
Current assignee: Ace Denken KK
Priority date: 1999-06-09
Filing date: 2000-05-12
Publication date: 2001-02-27

Abstract

(57)【要約】【課題】従来の異なる機種間における遊技方法を融合さ
せて遊技性を高めることにより、遊技全体におけるスリ
ルと興奮を増大させることができる興趣に富んだ遊技機
を提供する。【解決手段】遊技中に始動入賞口２０に球が入ると、そ
れに基づき第１，２可変表示装置３１，３２でそれぞれ
第１，２図柄変動が実行される。そして、第１図柄変動
の結果が当たり表示に相当した場合には、可変入賞装置
４０が所定時間にわたって間欠的に開状態に変位する。
また、前記第２図柄変動の結果が大当たり表示に相当し
た場合には、特賞用入賞装置５０が最大１６回開閉する
特賞が発生する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、遊技盤面上に球を
打ち出す遊技で所定の条件が成立すると、遊技者に有利
な特賞を発生させる遊技機に関する。ここで遊技機と
は、主としてパチンコ機を指すものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の遊技機としては、一般に
フィーバー機や、羽根物と称される様々な機種のパチン
コ機が知られている。フィーバー機では、遊技盤面上に
開設された始動入賞口に球が入賞すると、液晶画面等か
ら成る可変表示装置に各種図柄がスクロール表示され
る。そして、スクロール停止後の図柄の組み合わせが大
当たりに相当すると、特賞（いわゆるフィーバー）が発
生して、大口入賞口が所定回数を限度に繰り返し開閉す
るように設定されていた。

【０００３】また、羽根物では、同じく始動入賞口に球
が入賞すると、メイン役物の羽根とよばれる可動片が一
時的に開状態となり、その間にメイン役物内部に球が取
り込まれる。そして、取り込まれた球がＶゾーンと呼ば
れる入賞口に入賞すると、大当たり発生となる。すなわ
ち、羽根が所定数開閉して、球を入賞させるごとに賞球
（景品球）が払い出されるように設定されていた。以上
のように、全く異なる遊技方法を楽しめる様々な機種が
存在する。遊技場では、何種類かの機種を設置して遊技
者の好みに対応していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
遊技機では、フィーバー機の場合、可変表示装置の表示
内容を多様化させたり、また、羽根物の場合、メイン役
物の構造を複雑化したりして、それぞれ興趣を高める工
夫はあるのだが、如何せん機種ごとに遊技方法がほぼ類
型化されてしまっており、遊技自体がマンネリ化する傾
向にあった。

【０００５】すなわち、前記フィーバー機の場合では、
せっかく始動入賞口に球が入賞しても、可変表示装置で
１パターンのみの表示が繰り返されるだけであり、この
表示結果が大当たりとなるのは、ソフトウェア的な確率
設定上まれであった。しかも、特賞発生以外に遊技者が
球を確実に入賞させ得る機会は少ないから、遊技全体を
通じて面白味に欠けるという問題があった。

【０００６】また、前記羽根物の場合には、前記フィー
バー機とは全く異なり、大当たりの発生は、球をＶゾー
ンと呼ばれる入賞口にうまく入賞させるという、遊技者
の技量のみに委ねられる。そのため、遊技者の射幸心を
満たすことができるが、初心者には遊びにくいのも事実
であり、他に目新しい興趣に富んだ遊技機の出現が切望
されているところであった。

【０００７】さらに従来の遊技機には、遊技盤面上にい
わゆるスルーチャッカー等の特別入賞口が設けられてい
る場合もあるが、この特別入賞口に球が入賞したとして
も、何１０回かに１回だけの割合で、単に前記始動入賞
口にある一対の可動片がごく短時間だけ開き、球を１〜
２個だけ入賞させる程度の価値しか付与されておらず、
遊技者側から見れば不満があった。

【０００８】ところで、遊技場の経営指標には各種のも
のが存在するが、そのうち営業利益を左右するものに割
数がある。割数は、遊技者が指定する金額に応じて払い
戻された球数を貸出球数とし、遊技者が遊技機から遊技
により獲得した球数を景品球数としたとき、景品球数÷
貸出球数×１００で定義される値である。

【０００９】たとえば、遊技者に球を貸し出す際の単価
を１個４円とし、遊技者の保有する球を景品と交換する
際の交換単価を１個２．５円とすると、諸経費を考慮し
ないと単純計算では４÷２．５＝１．６となるので、割
数が１６割（１６０パーセント）のとき遊技場の収支が
±ゼロになる。

【００１０】遊技場の経営者は、たとえば、営業終了時
に各遊技機の本日の割数を調べ、明日以後、各遊技機の
割数をどのような値に設定すべきかを詳細に検討する。
しかしながら、実際の現場では、各遊技機の割数の調整
を、熟練作業者の勘や経験に頼る障害釘の調整で行って
いるので、作業効率が極めて悪く、一晩のうちに調整可
能な遊技機の台数が制限されたり、目標割数に適正に調
整されない場合がある等の問題があった。

【００１１】本発明は、以上のような従来技術が有する
問題点に着目してなされたもので、従来の異なる機種間
における遊技方法を融合させて遊技性を高めることによ
り、遊技全体におけるスリルと興奮を増大させることが
できる興趣に富んだ遊技機を提供することを目的として
いる。また本発明は、だれでも簡単に割数を目標値に設
定することのできる遊技機を提供することを目的として
いる。

【００１２】

【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に
存する。［１］遊技盤面（１１）上に球を打ち出す遊技で所定の
条件が成立すると、遊技者に有利な特賞を発生させ得る
遊技機（１０）において、第１可変表示装置（３１）
と、第２可変表示装置（３２）と、可変入賞装置（４
０）と、遊技制御装置（１００）とを有し、前記第１可
変表示装置（３１）は、各種図柄が変化した後に停止す
る第１図柄変動を表示可能であり、遊技盤面（１１）上
に設けられ、前記第２可変表示装置（３２）も、各種図
柄が変化した後に停止する第２図柄変動を表示可能であ
り、遊技盤面（１１）上に設けられ、前記可変入賞装置
（４０）は、球の入賞が困難な通常の閉状態と、球の入
賞が容易な開状態とに変位可能であり、遊技盤面（１
１）上に設けられ、前記遊技制御装置（１００）は、遊
技中に所定の始動条件が成立した場合に、前記第１，２
可変表示装置でそれぞれ第１，２図柄変動を実行し、か
つ前記第１図柄変動の結果が予め定めた当たり表示に相
当した場合に、前記可変入賞装置（４０）を所定時間に
わたり連続的または間欠的に開状態に変位させ、かつ前
記第２図柄変動の結果が予め定めた大当たり表示に相当
した場合に、前記特賞を発生させることを特徴とする遊
技機（１０）。

【００１３】［２］遊技盤面（１１）上に球を打ち出す
遊技で所定の条件が成立すると、遊技者に有利な特賞を
発生させ得る遊技機（１０）において、第１可変表示装
置（３１）と、第２可変表示装置（３２）と、可変入賞
装置（４０）と、抽選実行手段（１１１）と、表示制御
手段（１１３，１１４）と、役物変位実行手段（１１
５）と、特賞生成手段（１１６）とを有し、前記第１可
変表示装置（３１）は、各種図柄が変化した後に停止す
る第１図柄変動を表示可能であり、遊技盤面（１１）上
に設けられ、前記第２可変表示装置（３２）も、各種図
柄が変化した後に停止する第２図柄変動を表示可能であ
り、遊技盤面（１１）上に設けられ、前記可変入賞装置
（４０）は、球の入賞が困難な通常の閉状態と、球の入
賞が容易な開状態とに変位可能であり、遊技盤面（１
１）上に設けられ、前記抽選実行手段（１１１）は、遊
技中に所定の始動条件が成立した場合に、乱数を用いた
無作為抽選を実行し、前記表示制御手段（１１３，１１
４）は、前記抽選実行手段（１１１）の抽選結果に応じ
て、前記第１，２可変表示装置でそれぞれ第１，２図柄
変動を実行し、前記役物変位実行手段（１１５）は、前
記第１図柄変動の結果が予め定めた当たり表示に相当し
た場合に、前記可変入賞装置（４０）を所定時間にわた
り連続的または間欠的に開状態に変位させ、前記特賞生
成手段（１１６）は、前記第２図柄変動の結果が予め定
めた大当たり表示に相当した場合に、前記特賞を発生さ
せることを特徴とする遊技機（１０）。

【００１４】［３］前記抽選実行手段（１１１）は、前
記始動条件が成立した場合に、前記第１図柄変動で当た
り表示となるか否かを決定する第１図柄乱数と、前記第
２図柄変動で大当たり表示となるか否かを決定する第２
図柄乱数とを別々に生成することを特徴とする［２］記
載の遊技機（１０）。

【００１５】［４］前記第１図柄乱数が前記第１図柄変
動での当たり表示に相当する確率は、前記第２図柄乱数
が前記第２図柄変動での大当たり表示に相当する確率よ
りも、高く設定されたことを特徴とする［３］記載の遊
技機（１０）。

【００１６】［５］前記第１可変表示装置（３１）、第
２可変表示装置（３２）、それに可変入賞装置（４０）
を、それぞれ一体化させて一つの役物として構成したこ
とを特徴とする［１］，［２］，［３］または［４］記
載の遊技機（１０）。

【００１７】［６］前記可変入賞装置（４０）は、左右
に離隔して配され回動可能な一対の可動片（４１）を有
し、各可動片（４１）間の下側に、前記第１可変表示装
置（３１）と第２可変表示装置（３２）とを上下に並設
して成ることを特徴とする［５］記載の遊技機（１
０）。

【００１８】［７］前記第１可変表示装置（３１）は、
各種図柄をそれぞれ表示可能な複数の表示部を有し、各
表示部を１のライン上に並べて成り、前記各表示部に停
止した図柄が全部同一に揃った場合を、前記当たり表示
と設定し、前記当たり表示を形成した図柄の種類に対応
した回数だけ、前記可変入賞装置（４０）を繰り返し開
閉させることを特徴とする［１］，［２］，［３］，
［４］，［５］または［６］記載の遊技機（１０）。

【００１９】［８］前記第２可変表示装置（３２）は、
各種図柄をそれぞれ表示可能な複数の表示部を有し、各
表示部を横に複数列、縦に複数行のマトリクス状に並べ
て成り、前記各表示部を同数ずつ通る何れかのライン上
に停止した図柄が全部同一に揃った場合を、前記大当た
り表示と設定したことを特徴とする［１］，［２］，
［３］，［４］，［５］，［６］または［７］記載の遊
技機（１０）。

【００２０】［９］前記遊技盤面（１１）上に始動入賞
口（２０）を設け、前記始動入賞口（２０）に球が入賞
することを、前記始動条件と設定したことを特徴とする
［１］，［２］，［３］，［４］，［５］，［６］，
［７］または［８］記載の遊技機（１０）。

【００２１】［１０］前記遊技盤面（１１）上に特賞用
入賞装置（５０）を設け、前記特賞用入賞装置（５０）
は、その左右方向に延びた入賞口を開閉可能な可動板
（５１）を有して成り、該可動板（５１）は通常は閉状
態に維持され、前記可動板（５１）を、所定回数を限度
に繰り返し開閉させて、前記特賞とすることを特徴とす
る［１］，［２］，［３］，［４］，［５］，［６］，
［７］，［８］または［９］記載の遊技機（１０）。

【００２２】［１１］割数設定変更手段（２０３０）
と、割数調整手段（２０１１）とを備え、前記割数設定
変更手段（２０３０）は、遊技者が指定する金額に応じ
て払い戻された球数を貸出球数とし、遊技者が当該遊技
機（１０）から遊技により獲得した球数を景品球数とし
たとき、前記貸出球数に対する前記景品球数の割合で定
義される割数の目標値となる目標割数を設定するもので
あり、前記割数調整手段（２０１１）は、前記可変入賞
装置（４０）を開状態に変位させる際の態様を前記割数
設定変更手段（２０３０）によって設定された前記目標
割数に対応して変更するものであることを特徴とする
［１］、［２］、［３］、［４］、［５］、［６］、
［７］、［８］、［９］または［１０］記載の遊技機
（１０）。

【００２３】［１２］前記割数設定変更手段（２０３
０）は、予め用意された複数の目標割数の中から一の目
標割数が遊技場側の操作に基づいて選択されるものであ
ることを特徴とする［１１］記載の遊技機（１０）。

【００２４】［１３］時間の経過にしたがって前記目標
割数を予め指定された態様で設定変更することを特徴と
する［１１］記載の遊技機（１０）。

【００２５】［１４］前記割数調整手段（２０１１）
は、前記可変入賞装置（４０）を開状態に変位させる際
の態様を、設定され得る目標割数ごとに変更可能に登録
しておき、これらの中で前記割数設定変更手段（２０３
０）によって設定された目標割数に対応する態様を、前
記可変入賞装置（４０）を開状態に変位させる際に用い
ることを特徴とする［１１］、［１２］または［１３］
記載の遊技機（１０）。

【００２６】［１５］所定の計測期間中における前記貸
出球数を求める貸出球数計数手段（２０１２）と、前記
期間中における前記景品球数を求める景品球数計数手段
（２０１３）とを備え、前記割数調整手段（２０１１）
は、前記貸出球数計数手段（２０１２）が求めた貸出球
数と前記景品球数計数手段（２０１３）が求めた景品球
数とから前記割数を求め、これが前記目標割数に近づく
ように前記可変入賞装置（４０）を開状態に変位させる
際の態様を自動調整することを特徴とする［１１］、
［１２］または［１３］記載の遊技機（１０）。

【００２７】［１６］前記計測期間の長さを変更可能に
構成したことを特徴とする［１５］記載の遊技機（１
０）。

【００２８】［１７］前記割数調整手段（２０１１）
は、前記可変入賞装置（４０）を開状態に変位させる際
の態様を前記割数設定変更手段（２０３０）によって設
定された前記目標割数に対応して変更することに代え
て、前記特賞の発生により遊技者に払い出す景品球の数
を前記割数設定変更手段（２０３０）によって設定され
た前記目標割数に対応して変更するものであることを特
徴とする［１１］、［１２］、［１３］、［１４］、
［１５］または［１６］記載の遊技機（１０）。

【００２９】［１８］前記割数調整手段（２０１１）
は、前記可変入賞装置（４０）を開状態に変位させる際
の態様を前記割数設定変更手段（２０３０）によって設
定された前記目標割数に対応して変更することに代え
て、前記特賞の発生により遊技者に払い出す景品球の数
と前記可変入賞装置（４０）を開状態に変位させる際の
態様とを前記割数設定変更手段（２０３０）によって設
定された前記目標割数に対応して変更するものであるこ
とを特徴とする［１１］、［１２］、［１３］、［１
４］、［１５］または［１６］記載の遊技機。

【００３０】［１９］少なくとも前記特賞を発生させる
か否かを定める機能を備えた主ＣＰＵ（中央処理装置）
と異なるＣＰＵ（２０１０）に前記割数調整手段（２０
１１）の機能を具備させたことを特徴とする［１１］、
［１２］、［１３］、［１４］、［１５］、［１６］、
［１７］または［１８］記載の遊技機（１０）。

【００３１】次に前述した解決手段に基づく作用を説明
する。本発明に係る遊技機（１０）によれば、遊技盤面
（１１）上に球を打ち出す遊技で始動条件がうまく成立
すると、それに基づき、第１，２可変表示装置でそれぞ
れ第１，２図柄変動が実行される。すなわち、第１，２
可変表示装置で、各種図柄が変化した後に何れかの図柄
が様々な組み合わせで停止することになる。

【００３２】前記第１図柄変動の結果が当たり表示に相
当した場合には、可変入賞装置（４０）が所定時間にわ
たって、連続的または間欠的に開状態に変位する。ま
た、前記第２図柄変動の結果が大当たり表示に相当した
場合には、遊技者に有利な特賞が発生することになる。
以上の各図柄変動から特賞発生等に至る一連の遊技状態
は、遊技制御装置（１００）によって制御される。

【００３３】このように本遊技機（１０）では、始動条
件さえ成立すれば、別々の図柄変動をそれぞれ視覚的に
楽しむことができる。また、第１図柄変動の結果次第で
は、可変入賞装置（４０）が開状態に変位するので、特
賞とは別に球入賞の機会を確実に得ることができ、さら
に、第２図柄変動の結果次第では、特賞発生により一般
には一度に多量の賞球（景品球）を得ることができる。

【００３４】さらに詳細な遊技機（１０）について説明
すれば、遊技盤面（１１）上に球を打ち出す遊技で始動
条件が成立すると、それに基づき、先ず抽選実行手段
（１１１）が無作為抽選を実行する。かかる抽選の実行
に基づき、第１，２可変表示装置でそれぞれ第１，２図
柄変動が実行される。ここで第１，２図柄変動における
表示内容は、前記抽選結果に関連して表示制御手段（１
１３，１１４）により制御される。

【００３５】前記第１図柄変動の結果が当たり表示に相
当すると、役物変位実行手段（１１５）の制御によっ
て、可変入賞装置（４０）が所定時間にわたり連続的ま
たは間欠的に開状態に変位する。ここで当たり表示が確
定し、さらに可変入賞装置（４０）が変位するのは、前
記抽選実行手段（１１１）による抽選で当たりが出現し
た場合となる。

【００３６】また、前記第２図柄変動の結果が大当たり
表示に相当すると、特賞生成手段（１１６）の制御によ
って特賞が発生する。ここで大当たり表示が確定し、さ
らに特賞が発生するのは、前記抽選実行手段（１１１）
による抽選で大当たりが出現した場合となる。

【００３７】前記抽選実行手段（１１１）では、始動条
件が成立した際に無作為抽選を１回ずつ実行し、この１
回の抽選結果だけに基づき、前記表示制御手段（１１
３，１１４）が第１，２図柄変動の各表示内容を制御す
るように設定してもよいが、次のように２回に分けて抽
選を行うようにしてもよい。

【００３８】すなわち、抽選実行手段（１１１）は、始
動条件が成立した場合に、第１図柄変動で当たり表示に
確定するか否かを決定する第１図柄乱数を生成し、これ
とは別に第２図柄変動で大当たり表示に確定するか否か
を決定する第２図柄乱数を生成するようにする。

【００３９】かかる場合、前記表示制御手段（１１３，
１１４）は、前記第１図柄乱数に応じて第１図柄変動の
表示内容を制御し、さらに前記表示制御手段（１１３，
１１４）は、前記第２図柄乱数に応じて第２図柄変動の
表示内容を制御することになる。このような２つの乱数
を組み合わせることで、表示内容のバリエーションを増
大させることができ、また最後まで結果に予想がつきに
くくなり、期待感を持続させることができる。

【００４０】また、前記第１図柄乱数が第１図柄変動で
の当たり表示に相当する確率を、前記第２図柄乱数が第
２図柄変動での大当たり表示に相当する確率よりも高く
すれば、たとえ特賞発生の機会を少なく設定しても、可
変入賞装置（４０）の変位の機会を増やすことで、遊技
者の球持ちを良くすることができる。

【００４１】また、前記第１可変表示装置（３１）、第
２可変表示装置（３２）、それに可変入賞装置（４０）
を、それぞれ一体化して一つの役物として構成すれば、
部品点数の減少が図られてコストを低減することができ
ると共に、一つの役物により斬新な遊技性を演出するこ
とができる。

【００４２】ここで具体的な構成として、例えば前記可
変入賞装置（４０）にある一対の可動片（４１）の間の
下側に、前記第１可変表示装置（３１）と第２可変表示
装置（３２）とを上下に並設すれば、コンパクトに構成
することができ、限られたスペースの遊技盤面（１１）
上における装着性を向上させることができる。

【００４３】また、前記第１可変表示装置（３１）の１
ライン上に並んだ各表示部に停止した図柄が全部同一に
揃った場合を、前記当たり表示と設定し、該当たり表示
を形成した図柄の種類に対応した回数だけ、前記可変入
賞装置（４０）を繰り返し開閉させれば、遊技性に変化
が生じて興趣をより高めることができる。

【００４４】また、前記第２可変表示装置（３２）がマ
トリクス状に並ぶ表示部を備えて成り、各表示部が同数
ずつ並ぶ何れかのライン上で、停止した図柄が総て同一
に揃った場合を、前記大当たり表示と設定すれば、第２
図柄変動に関しては従来のスクロール表示と同様の内容
となり、遊技者にとってなじみやすく容易に表示内容を
理解することができる。

【００４５】また、前記始動条件として様々な条件が考
えられるが、例えば、遊技盤面（１１）上に、球が入賞
し得る状態に始動入賞口（２０）を設けておき、該始動
入賞口（２０）に球が入賞することを前記始動条件とし
てもよい。かかる場合、遊技者の技量に応じて条件を満
たすことが可能となるため、射幸心を満足させることが
できる。

【００４６】さらにまた、前記特賞には、例えば賞球数
の割合を一時的に増したり、特定の役物を入賞し易い形
態に変化させる。それにいわゆる確率変動や時短モード
等、様々な状態が考えられる。具体的には例えば、特賞
用入賞装置（５０）の可動板（５１）を所定回数だけ開
閉させるようにすれば、通常より相対的に高い確率での
入賞チャンスを、遊技者に対し明快かつ簡単に与えるこ
とができる。

【００４７】このほか、割数設定変更手段（２０３０）
と、割数調整手段（２０１１）とを備えたものでは、割
数設定変更手段（２０３０）によって目標割数を設定
し、割数調整手段（２０１１）は、可変入賞装置（４
０）を開状態に変位させる際の態様を割数設定変更手段
（２０３０）によって設定された目標割数に対応して変
更する。たとえば、可変入賞装置（４０）を開状態に変
位させる際の態様として、開時間や、開く回数、開く角
度などを、設定された割数に応じて変更する。

【００４８】ここで割数とは、遊技者が指定する金額に
応じて払い戻された球数を貸出球数とし、遊技者が遊技
機から遊技により獲得した球数を景品球数としたとき、
貸出球数に対する景品球数の割合で定義される値であ
る。

【００４９】割数設定変更手段（２０３０）として、予
め用意された複数の目標割数の中から一の目標割数を遊
技場側の操作に基づいて選択する択一式の選択スイッチ
等を用いる場合には、作業者の技量などに依らず、ワン
タッチで割数を容易に設定変更することができる。

【００５０】また時間の経過にしたがって目標割数を予
め指定された態様で設定変更するようにしたものでは、
目標割数が自動的に順次更新されるので、変更の度に遊
技機（１０）まで出向く必要がなく、割数調整の作業効
率をさらに高めることができる。たとえば、１日のうち
の時間帯ごとに目標割数を自動変更したり、一週間の中
の曜日ごとに目標割数を自動変更したりする等の予約動
作が可能になる。

【００５１】可変入賞装置（４０）を開状態に変位させ
る際の態様を、設定され得る目標割数ごとに変更可能に
登録しておき、これらの中で割数設定変更手段（２０３
０）によって設定された目標割数に対応する態様を、可
変入賞装置（４０）を開状態に変位させる際に用いる。
たとえば、割数が１６割のときは、可変入賞装置（４
０）が１回に開く秒数を３秒とし、割数が１８割のとき
は４秒にする等を予め登録しておき、選択された目標割
数に対応する秒数で可変入賞装置（４０）を開く。

【００５２】この場合、目標割数と実際の割数とが許容
範囲を超えて外れてしまうこともあるが、このような場
合には、実際の割数と、設定した目標割数とのズレを勘
案し、目標割数に対応付けて登録してある秒数を適切な
値に変更することになる。かかる調整を積み重ねること
で、やがて、設定した目標割数と実際の割数とが一致す
るようになり、以後は遊技機（１０）の実際の割数をワ
ンタッチで目標割数に設定変更することが可能になる。

【００５３】また、貸出球数計数手段（２０１２）によ
り、所定の計測期間中における貸出球数を求め、景品球
数計数手段（２０１３）により、同じ期間中における景
品球数を求め、これらを用いて実際の割数を求めこれ
が、設定されている目標割数に近づくように、可変入賞
装置（４０）を開状態に変位させる際の態様を自動調整
するように構成してもよい。

【００５４】これにより、目標割数と実際の割数とを一
致させる作業を人手で行う必要がなくなり、割数の調整
作業がさらに簡略化される。また障害釘の調整などによ
り遊技盤の状態が変わっても、設定した目標割数と実際
の割数とが自動的に一致するので、釘調整など他の変更
要素から独立して割数を設定することができる。

【００５５】なお、計測期間の長さを変更可能に構成し
たものでは、たとえば、一日ごとのデータに基づいて目
標割数に自動で近づけるか、一週間ごとのデータに基づ
いて目標割数に自動で近づけるか等を選択することがで
き、遊技機の稼動状況に応じた適切な設定を行うことが
可能になる。

【００５６】また、可変入賞装置（４０）を開状態に変
位させる際の態様を変更することに代えて、特賞の発生
により遊技者に払い出す景品球の数を、割数設定変更手
段（２０３０）によって設定された目標割数に対応して
変更するように構成してもよい。たとえば、常時は閉じ
ている大入賞口を特賞発生時に開き、ここに球が入賞す
るごとに景品球を払い出すようにしたものでは、大入賞
口の開く回数や、１回の球の入賞に対して払い出す景品
球の数を変更する等によって割数を調整する等である。
もちろん、設定された目標割数に応じて、可変入賞装置
（４０）を開く態様と大入賞口を開く回数など複数の要
素を同時に変更するようにしてもよい。

【００５７】なお、少なくとも特賞を発生させるか否か
を定める機能を備えた主ＣＰＵ（中央処理装置）と異な
るＣＰＵ（２０１０）に割数調整手段（２０１１）の機
能を具備させたものでは、遊技機の機能が複数のＣＰＵ
に適切に分割されるので、ＣＰＵごとの動作の検査等を
効率よく行うことができる。

【００５８】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明を代表
する実施の形態を説明する。図１〜図１０は本発明の一
実施の形態に係る遊技機１０を示している。本実施の形
態に係る遊技機１０は、遊技盤面１１上に球を打ち出す
遊技で所定条件が成立すると、遊技者に有利な特賞が発
生するパチンコ機である。本パチンコ機はいわゆるフィ
ーバー機であるが、他の機種のパチンコ機等に適用して
もよい。

【００５９】図２に示すように、遊技機１０の機体正面
の下部右端には、回転操作式のハンドル１２が設けられ
ている。このハンドル１２を、球の打ち出し力に応じた
角度だけ回転させることにより、機体中の発射装置（図
示せず）が駆動して、球が１個ずつ遊技盤面１１上に打
ち出されるように構成されている。

【００６０】遊技に供する貸出球や景品球は、機体前面
に設けられた上皿１３に貯留される。また、上皿１３の
下側には、特賞で多量の球が払い出された場合に、上皿
１３から溢れた球を受け入れる下皿１４が設けられてい
る。なお、下皿１４には、その下方に設置された玉箱
（図示せず）に球を落とす球抜きレバー１４ａが設けら
れている。

【００６１】遊技盤面１１の前面は、該遊技盤面１１と
の間に球を移動させる空間を形成するガラス扉で覆われ
ている。遊技盤面１１の外縁には、ハンドル１２の回転
操作により打ち出された球を、遊技盤面１１の鉛直方向
の上方位置へ送り出すためのガイドレール１１ａが設け
られている。

【００６２】遊技盤面１１の略中央には、可変入賞装置
４０、第１可変表示装置３１、第２可変表示装置３２、
それに保留球表示装置３５が、それぞれ一体化された一
つのメイン役物として配設されている。詳しく言えば、
可変入賞装置４０は、左右に離隔して配され回動可能な
一対の可動片４１，４１を有しており、各可動片４１間
の下側に、前記第１可変表示装置３１、第２可変表示装
置３２、それに保留球表示装置３５が上下に並設されて
いる。

【００６３】また、前記保留球表示装置３５の下方には
始動入賞口２０が配設され、さらにその下方には特賞用
入賞装置５０が配設されている。その他、遊技盤面１１
上には、打ち出された球の落下速度、あるいは方向を変
化させるための数多の障害釘や、風車１５やチューリッ
プ１６等の各種役物も適所に設けられている。また、遊
技盤面１１の最下部には、入賞しなかった球を回収する
ためのアウト口１７が設けられている。

【００６４】遊技盤面１１の上方には、各種遊技状態等
を表示し、遊技の面白味を増加させるための表示ランプ
１８が設けられている。また、遊技盤面１１の裏側に
は、遊技状態を集中管理する遊技制御装置１００（図１
参照）が設けられている。遊技制御装置１００について
詳しくは後述する。

【００６５】図２に示す始動入賞口２０は、一般に始動
チャッカーと称されるものであり、遊技盤面１１上に球
が入賞し得る状態に設けられている。この始動入賞口２
０に球が入賞することが、後述する図柄変動が実行され
るための始動条件として設定されている。

【００６６】図１に示すように、始動入賞口２０は、球
の入賞を検知する始動入賞検知スイッチ２１を内部に備
えている。始動入賞検知スイッチ２１は入賞球を検知し
てＯＮになると、始動入賞信号を遊技制御装置１００に
出力するように設定されている。始動入賞検知スイッチ
２１は、例えば光センサ、近接センサ、あるいは磁気セ
ンサ等の各種センサにより構成すればよい。

【００６７】図４に示すように、第１可変表示装置３１
は、２つの表示部３１ａ，３１ａを横一列に並設して成
る。第１可変表示装置３１は、具体的には７ＬＥＤセグ
メントから構成されているが、その他に液晶ディスプレ
イ、蛍光表示管、ブラウン管（ＣＲＴ）等を用いて構成
してもよい。

【００６８】第１可変表示装置３１では、前記始動入賞
口２０に球が入賞する度に、各表示部３１ａに各種図柄
が入れ替わるよう変化（図柄スクロール表示）した後、
何れか１つの図柄が停止する第１図柄変動が実行され
る。各表示部３１ａで表示動作が開始ないし終了する順
番は、例えば、左から右へ、あるいは同時に等と適宜定
めればよい。なお、第１図柄変動で使用される図柄は０
〜９の数字である。

【００６９】前記第１図柄変動の結果、各表示部３１ａ
に停止した図柄が２つとも同一に揃った場合が、当たり
表示と定められている。このような当たり表示が確定す
ると、当たり表示を形成した図柄の種類に対応した回数
だけ、後述する可変入賞装置４０が繰り返し開閉するよ
うに設定されている。なお、第１図柄変動の結果、２つ
の数字が揃わなかった場合はハズレ表示に該当する。

【００７０】また図４に示すように、第２可変表示装置
３２は、各種図柄を表示可能な画面を備え、該画面は、
個々の表示部３２ａを複数の行と列から成るマトリクス
状に配置して成る。詳しく言えば、合計９個の表示部３
２ａが横３列で縦３行のマトリクス状に配置されてい
る。

【００７１】第２可変表示装置３２は、具体的にはカラ
ー液晶ディスプレイから構成されている。ただし、第２
可変表示装置３２は、これに限られるものではなく、モ
ノクロ液晶ディスプレイはもちろんのこと、蛍光表示管
やブラウン管（ＣＲＴ）等を用いて構成してもよい。

【００７２】第２可変表示装置３２でも、前記始動入賞
口２０に球が入賞する度に、各表示部３２ａごとに各種
図柄が入れ替わるよう変化した後、１つずつ任意の図柄
が停止する第２図柄変動が実行される。各表示部３２ａ
で表示動作が開始ないし終了する順番は、例えば１列ご
とに真ん中、左、右の順等と予め設定しておけばよい。
また、図柄としては、数字、文字、記号、シンボル等の
各種画像が予め用意される。

【００７３】前記第２図柄変動の結果、縦、横、斜めに
３個ずつ並ぶ各表示部３２ａ上を通る何れかのライン上
で、３つの図柄が総て同一に揃った場合が、大当たり表
示と定められている。かかる大当たり表示が確定する前
に、何れかのライン上にて１つの表示部３２ａだけを除
いた他の２つの表示部３２ａ，３２ａに停止した図柄が
一致した状態が、リーチ表示に該当する。かかるリーチ
表示の際、電飾を点滅させたり、音楽を流す等して遊技
者に分かり易く報知するいわゆるリーチアクションを設
けてもよい。

【００７４】前記第２図柄変動の結果が、最終的に大当
たり表示に確定すると、後述する特賞用入賞装置５０が
所定回数を限度に繰り返し開閉する特賞が発生する。前
記第２図柄変動の結果、最終的に大当たり表示に確定し
なかった場合は、総てハズレ表示に該当する。なお、大
当たり表示が確定した際に、各表示部３２ａの色を変化
させたり点滅させる等して、特賞が発生する旨を遊技者
に報知するように構成してもよい。

【００７５】図２に示す保留球表示装置３５は、第１，
２可変表示装置３１，３２で各図柄変動中、ないし可変
入賞装置４０の変位中や特賞発生中に、始動入賞口２０
に球が入賞した際、未実行となる第１，２図柄変動の保
留回数を表示するものである。この保留球表示装置３５
は、後述する遊技制御装置１００からの信号に基づき、
遊技制御装置１００に記憶された前記保留回数を表示す
るよう設定されている。

【００７６】図４に示すように、保留球表示装置３５
は、４個の保留ランプ３６，３６…を有し、未実行の第
１，２図柄変動は４回まで保留可能となっている。すな
わち、保留回数に相当する数の保留ランプ３６が点灯す
べく制御される。保留されていた第１，２図柄変動が実
行された場合、その実行回数が前記保留回数から減算さ
れて遊技制御装置１００に更新記憶され、その回数が保
留球表示装置３５に新たに表示される。

【００７７】図２に示す可変入賞装置４０は、球の入賞
が困難な通常の閉状態と、球の入賞が容易な開状態とに
変位可能に、遊技盤面上１１に設けられている。図４に
示すように、可変入賞装置４０は、一対の可動片４１，
４１を左右に離隔させて、それぞれ枢軸４２を介して回
動可能に軸支して成る。

【００７８】図４に示すように、各可動片４１は、通常
は互いに近接するように上方へ延びる閉状態に維持され
るが、同期して左右に広がる開状態に開くと、球が入賞
容易となる。なお、各可動片４１が閉状態にあるとき
は、球が全く入賞できないように構成してもよい。

【００７９】詳しくは図５に示すように、各可動片４１
の枢軸４２は、それぞれ駆動手段であるソレノイド４３
のプランジャ４３ａにカム機構を介して連結されてい
る。各可動片４１は、通常は上方に立ち上がる閉状態に
維持されるが、ソレノイド４３が励磁した際に、左右に
広がるように揺動して開状態となるように設定されてい
る。

【００８０】図１に示すように、各ソレノイド４３は後
述する遊技制御装置１００に接続されており、該遊技制
御装置１００からの指令に基づき駆動する。後述するが
前記第１図柄変動の結果が当たり表示に相当した場合
に、２つ揃った図柄の数字の回数だけ、可変入賞装置４
０の各可動片４１は繰り返し開閉するように制御され
る。

【００８１】また、一対の可動片４１，４１の内側に
は、各可動片４１に案内された球が取り込まれる内部入
賞領域が設けられており、この領域下端には役物入賞口
４４が開設されている。役物入賞口４４の内部には、入
賞した球を検出する入賞検出スイッチ４５が設けられて
おり、この入賞検出スイッチ４５からの信号を元に、入
賞球の数が入賞計数機４６で計数されるように設定され
ている。

【００８２】図２に示す特賞用入賞装置５０は、一般に
大口入賞口（アタッカー）と称されるものであり、ソレ
ノイド５２により開閉駆動する可動板５１を備えてい
る。特賞用入賞装置５０は、前記第２図柄変動で大当た
り表示となった際、遊技制御装置１００からの信号に基
づき、特賞を演出するように制御される。ここで特賞と
は、可動板５１が所定時間（例えば２９秒）に亘って開
いた後、短時間（例えば２〜３秒）だけ閉じるという開
閉動作が、所定ラウンド回数（例えば１６回）を限度に
繰り返し実行される状態である。

【００８３】図１に示すように、特賞用入賞装置５０の
内部には、入賞した球を検出する入賞検出スイッチ５３
が設けられている。この入賞検出スイッチ５３からの信
号を元に、前記各ラウンドごとに所定数（例えば１０
個）の入賞球が入賞計数機５４で計数された時点で、可
動板５１は継続して開く所定時間が経過する前であって
も、いったん閉じるように制御される。

【００８４】また、特賞用入賞装置５０の内部にはＶ入
賞口５５も設けられており、各ラウンドごとに、Ｖ入賞
口５５へ入賞することが、次ラウンドに移行するための
継続条件となっている。Ｖ入賞口５５への球の入賞は、
Ｖ入賞検出スイッチ５６によって検知される。

【００８５】図１に示すように、遊技制御装置１００
は、遊技機１０全体の動作を集中管理するものであり、
ＣＰＵ１１０、ＲＯＭ１２０、ＲＡＭ１３０等を含むマ
イクロコンピューターから成る。遊技制御装置１００は
ユニット化されており、遊技盤面１１の裏側等の機体内
に取り付けられる。

【００８６】前記ＣＰＵ１１０は機能的には、抽選実行
手段１１１、権利保留手段１１２、第１表示制御手段１
１３、第２表示制御手段１１４、役物変位実行手段１１
５、それに特賞生成手段１１６等を具備している。な
お、遊技制御装置１００は、その出力部１４０から構内
情報通信網（ＬＡＮ）を介して、遊技場内の各種機器の
動作や運営を集中的に制御するホール管理端末機２００
（図３参照）等にも接続されている。

【００８７】抽選実行手段１１１は、前記始動入賞口２
０に球が入賞することに起因して、乱数を用いた無作為
抽選を実行し、第１図柄乱数と第２図柄乱数を同時かつ
別々に生成するものである。ここで第１図柄乱数は、前
記第１図柄変動で当たり表示となるか否かを決定する因
子であり、第２図柄乱数は、前記第２図柄変動で当たり
表示となるか否かを決定する因子である。

【００８８】抽選実行手段１１１から出力される第１図
柄乱数に関する信号は、いったんＲＡＭ１３０に保存さ
れた後、第１表示制御手段１１３や役物変位実行手段１
１５に入力される。また、抽選実行手段１１１から出力
される第２図柄乱数に関する信号は、いったんＲＡＭ１
３０に保存された後、第２表示制御手段１１４や特賞生
成手段１１６に入力される。

【００８９】抽選実行手段１１１で用いる乱数表はＲＯ
Ｍ１２０に格納されており、第１，２図柄乱数が当たり
ハズレに相当する確率は予め適宜設定されている。ここ
で第１図柄乱数が、第１図柄変動での当たり表示に相当
する確率は、第２図柄乱数が、第２図柄変動での大当た
り表示に相当する確率よりも高く設定されている。具体
的には例えば、第１図柄変動で当たり表示となる確率を
５０分の１として、第２図柄変動で大当たり表示となる
確率を２００分の１程度に設定するとよい。

【００９０】権利保留手段１１２は、前記始動入賞口２
０に球が入賞した際、前記第１，２図柄変動中、ないし
可変入賞装置４０の変位中か特賞発生中であるか否かを
判断し、これらの最中であった場合に、前記抽選実行手
段１１１で抽選された第１，２図柄乱数に基づく新たな
第１，２図柄変動の実行を一時保留する制御を行うもの
である。

【００９１】ここで保留された第１，２図柄乱数、すな
わち第１，２図柄変動の実行権利の数は、同じく権利保
留手段１１２の制御に基づいて、それぞれ最大４個まで
保留球表示装置３５に表示される。具体的には、保留さ
れた実行権利（第１，２図柄乱数）の数は、保留球表示
装置３５における保留ランプ３６の点灯個数で表示され
ることになる。

【００９２】第１表示制御手段１１３は、前記始動入賞
口２０に球が入賞した場合に、第１可変表示装置３１の
各表示部３１ａで、それぞれ各種図柄が入れ替わるよう
変化した後に停止する第１図柄変動を実行するものであ
る。詳しく言えば、第１表示制御手段１１３は、ＲＡＭ
１３０にいったん保存された第１図柄乱数（抽選実行手
段１１１の抽選結果）に基づいて、第１図柄変動を実行
することになる。

【００９３】第１図柄変動における表示内容は、前記第
１図柄乱数に応じて、２つの図柄が揃う当たり表示と、
それ以外のハズレ表示に対応した様々な組み合わせの図
柄が停止表示されるように予めプログラムされている。
なお、停止図柄の組み合わせパターンは、ＲＯＭ１２０
に格納された表示制御プログラムデータに予め登録され
ている。

【００９４】第２表示制御手段１１４は、前記始動入賞
口２０に球が入賞した場合に、第２可変表示装置３２の
各表示部３２ａで、それぞれ各種図柄が入れ替わるよう
変化した後に停止する第２図柄変動を実行するものであ
る。詳しく言えば、第２表示制御手段１１４は、ＲＡＭ
１３０にいったん保存された第２図柄乱数（抽選実行手
段１１１の抽選結果）に基づいて、第２図柄変動を実行
することになる。

【００９５】第２図柄変動における表示内容は、前記第
２図柄乱数に応じて、大当たり表示（リーチ表示を経て
確定する。）と、それ以外のハズレ表示に対応した様々
な組み合わせの図柄が停止表示されるように予めプログ
ラムされている。なお、停止図柄の組み合わせパターン
は、ＲＯＭ１２０に格納された表示制御プログラムデー
タに予め登録されている。

【００９６】役物変位実行手段１１５は、前記第１図柄
変動の結果が当たり表示に相当した場合、詳しくは前記
第１図柄乱数が当たりであった場合に、前記可変入賞装
置４０の各可動片４１を所定時間にわたり間欠的に開状
態に変位させるものである。この役物変位実行手段１１
５には、遊技制御プログラムに従って、可変入賞装置４
０のソレノイド４３を駆動するためのソレノイド回路が
含まれている。

【００９７】詳しく言えば役物変位実行手段１１５は、
前記当たり表示を形成した図柄である数字の回数だけ、
前記可変入賞装置４０の各可動片４１を繰り返し開閉さ
せるようにプログラムされている。例えば、第１可変表
示装置３１に図柄「８」が２つ揃って当たり表示となっ
た場合には、前記各可動片４１を８回繰り返し開閉する
ことになる。

【００９８】特賞生成手段１１６は、前記第２図柄変動
の結果が大当たり表示となった場合、詳しくは前記第２
図柄乱数が大当たりであった場合に、特賞を発生させる
制御を実行するものである。

【００９９】ここで特賞とは、特賞用入賞装置５０の可
動板５１が最大１６ラウンドまで繰り返し開閉すること
である。特賞生成手段１１６には、遊技制御プログラム
に従って、特賞用入賞装置５０のソレノイド５２を駆動
するためのソレノイド回路が含まれている。

【０１００】また、前記遊技制御装置１００のＲＯＭ１
２０には、特賞用入賞装置５０等を制御する遊技制御プ
ログラムデータや、可変表示装置３０の表示内容に関す
る表示制御プログラムデータ、それに各種役物への入賞
を演出する表示ランプ１８の点灯パターン、スピーカー
からの音声の発生パターン等、固定データが格納されて
いる。前記ＲＡＭ１３０は、各種入賞口からの信号を含
む遊技に関する入賞データ等を一時的に記憶するもので
ある。

【０１０１】さらに、図１に示すように、遊技機１０内
部には賞球払出手段６０も設けられている。賞球払出手
段６０は、賞球払出計数機６１と、各入賞口ごとに所定
の賞球数を設定する払出設定手段６２と、賞球数を計数
する演算手段６３を具備して成る。賞球払出手段６０も
信号線を介して、前記遊技制御装置１００のＣＰＵ１１
０に接続されている。

【０１０２】図３は、本実施の形態に係る遊技機１０を
含む遊技管理装置のシステム構成図である。かかる遊技
管理装置は、ＬＯＮ（ＬｏｃａｌＯｐｅｒａｔｉｎｇ
Ｎｅｔｗｏｒｋ：エシャロン社登録商標）技術を応用
した分散型ネットワークとして構築されている。

【０１０３】遊技島内には、中継器としての台コントロ
ーラ１５０が複数設置され、各台コントローラ１５０
に、前記遊技機１０や遊技球貸出装置２等が接続されて
いる。台コントローラ１５０は、対応する遊技機１０等
の各種動作や信号の送受信を検知、監視、制御するもの
である。

【０１０４】台コントローラ１５０には、遊技機１０の
出力部１４０（図１参照）から各種情報が直接入力され
る。各台コントローラ１５０は、ＨＡＬＬ−ＢＵＳを介
して、ゲートウェイを兼ねた島コントローラ３に接続さ
れている。島コントローラ３は、対応する遊技島１内の
設備機器である遊技機１０等の各データを一時集積、記
憶するものである。

【０１０５】前記島コントローラ３はＬＡＮと接続さ
れ、該ＬＡＮに、ホール管理端末機２００や情報表示端
末機３００等がそれぞれ接続されている。これらの各種
装置には、ディスプレイ（ＣＲＴ）、プリンタ、モデ
ム、音声出力装置等が更に接続されている。

【０１０６】次に遊技機１０の作用を説明する。図２に
おいて、遊技者はハンドル１２を回転操作し、遊技盤面
１１上に球を打ち出し遊技を行う。先ず図６に示すフロ
ーチャートにおいて、打ち出された球が始動入賞口２０
にうまく入賞すると（Ｓ１１１でＹ）、始動入賞検知ス
イッチ２１から始動入賞信号が遊技制御装置１００へ出
力される。この信号を抽選実行手段１１１が受けると、
乱数を用いた抽選が実行される（Ｓ１１２）。

【０１０７】前記乱数抽選が行われた場合、遊技制御装
置１００のＲＡＭ１３０に保存されている第１，２図柄
乱数（保留球と同義）が、保留球表示装置３５に表示し
得る限度数４個未満であるか否かが判別される（Ｓ１１
３）。

【０１０８】ここで限度数４個未満であれば（Ｓ１１３
でＹ）、最高４回まで前記抽選結果である第１，２図柄
乱数が新たに保存される（Ｓ１１４）。このとき、第
１，２図柄乱数の保存個数、すなわち各図柄変動の実行
権利の保留回数は、保留球表示装置３５の保留ランプ３
６の点灯によって加算表示される（Ｓ１１６）。

【０１０９】一方、第１，２図柄乱数が限度数４個まで
保存されている状態で乱数抽選が行われても（Ｓ１１３
でＮ）、新たに第１，２図柄乱数が保存されることはな
く、各図柄変動の実行権利は放棄される（Ｓ１１７）。
その後、各図柄変動の実行権利が破棄された場合も含め
て、前記始動入賞口２０への入賞に基づく所定数の賞球
が払い出される（Ｓ１１６）。

【０１１０】図７のフローチャートは、第１図柄乱数に
基づく第１図柄変動処理を示しており、図８のフローチ
ャートは、第２図柄乱数に基づく第２図柄変動処理を示
している。ここで図５の処理と図６の処理とは、それぞ
れ平行して同時に実行されるものである。

【０１１１】先ず図７に示すフローチャートにおいて、
第１，２図柄変動中ないし可変入賞装置４０の変位中か
特賞発生中でなければ（Ｓ１２１でＮ）、前述した第１
図柄変動の実行権利が保留されているか否かが判別され
る（Ｓ１２２）。ここで実行権利が保留されていた場合
（Ｓ１２２でＹ）、該実行権利に相当する第１図柄乱数
がＲＡＭ１３０から１つ読み込まれる（Ｓ１２３）。こ
のとき、保留球表示装置３５の保留ランプ３６が１つ消
灯することで減算表示される（Ｓ１２４）。

【０１１２】前記第１図柄乱数に応じて、第１表示制御
手段１１３からの指令に基づき、第１可変表示装置３１
で第１図柄変動が開始される。前記第１図柄乱数が当た
りであった場合（Ｓ１２５でＹ）、第１図柄変動では２
つの図柄が同一に揃う当たり表示が確定する（Ｓ１２
６）。それにより、可変入賞装置４０が開閉する役物変
位処理が実行される（Ｓ１２７）。この役物変位処理に
ついては後述する。

【０１１３】一方、前記第１図柄乱数がハズレに相当し
ていた場合は（Ｓ１２５でＮ）、第１図柄変動の結果
は、結局ハズレ表示となり（Ｓ１２９）、かかる場合に
は可変入賞装置４０が開閉するようなことはない。以上
のような遊技過程は、遊技者が遊技を終了するまで繰り
返される（Ｓ１２８）。

【０１１４】次に図８に示すフローチャートにおいて、
第１，２図柄変動中ないし可変入賞装置４０の変位中か
特賞発生中でなければ（Ｓ１３１でＮ）、前述した第２
図柄変動の実行権利が保留されているか否かが判別され
る（Ｓ１３２）。ここで実行権利が保留されていた場合
（Ｓ１３２でＹ）、該実行権利に相当する第２図柄乱数
がＲＡＭ１３０から１つ読み込まれる（Ｓ１３３）。こ
のとき、保留球表示装置３５の保留ランプ３６が１つ消
灯することで減算表示される（Ｓ１３４）。

【０１１５】前記第２図柄乱数に応じて、第２表示制御
手段１１４からの指令に基づき、第２可変表示装置３２
で第１図柄変動遊技が開始される。前記第２図柄乱数が
大当たりであった場合（Ｓ１３５でＹ）、第２図柄変動
ではリーチ表示となった後、特賞発生を招く大当たり表
示となる（Ｓ１３６）。それにより、遊技者に有利な特
賞が発生する（Ｓ１３７）。

【０１１６】一方、前記第２図柄乱数がハズレに相当し
ていた場合は（Ｓ１３５でＮ）、第２図柄変動の結果
は、結局ハズレ表示となり（Ｓ１３０）、かかる場合に
は特賞が発生することはない。以上のような遊技過程
は、遊技者が遊技を終了するまで繰り返される（Ｓ１３
８）。

【０１１７】前記第２図柄変動について詳しく言えば、
第２図柄変動が開始されると、第２可変表示装置３２に
おける総ての表示部３２ａで、順次図柄がスクロールす
る。そして、所定時間スクロール表示された後、前記抽
選結果に応じた表示結果として、各表示部３２ａごとに
何れか１つの任意の図柄が停止表示される。

【０１１８】ここで前記第２図柄乱数が大当りであった
場合、第１可変表示装置３１では、３つずつ表示部３２
ａが並ぶ何れかのライン上で、先ず２個の図柄が同一種
類に確定するリーチ表示を経て、３個目の図柄も同一種
類に確定し、例えば「７，７，７」等のぞろ目となる大
当り表示が確定する。

【０１１９】一方、前記第２図柄乱数がハズレであった
場合、第２可変表示装置３２の画面上には、結局何れの
ライン上でも３個の図柄が総て同一種類には揃わないハ
ズレ表示が確定する。このような第２図柄変動は、抽選
実行手段１１１により抽選された第２図柄乱数に応じ
て、第２表示制御手段１１４によって制御される。

【０１２０】図９のフローチャートは、前記第１図柄変
動の結果が当たり表示となった場合に実行される役物変
位処理を示している。かかる処理では、先ず可変入賞装
置４０の一対の可動片４１，４１が通常の閉状態から開
状態へと開放される（Ｓ１４１）。

【０１２１】詳しくは、前記第１図柄乱数が大当たりの
場合、前記第１図柄変動の終了時点で、役物変位実行手
段１１５から可変入賞装置４０へ駆動信号が出力され
る。すると、可変入賞装置４０の各ソレノイド４３が駆
動して、一対の可動片４１，４１が一定時間（例えば２
秒）に亘って開く。

【０１２２】可変入賞装置４０が開放されてから２秒が
経過すると（Ｓ１４２でＹ）、可変入賞装置４０は再び
閉鎖される（Ｓ１４３）。ここで可変入賞装置４０が１
秒間閉鎖された後、再び可変入賞装置４０は２秒間に亘
り開放されるが、その前に開閉回数が、予め定められた
上限数（前記当たり表示で揃った図柄の数字）に達して
いるか否かが判別される（Ｓ１４４）。

【０１２３】一方、未だ上限値に達していなければ（Ｓ
１４４でＮ）、再び可変入賞装置４０は開放する（Ｓ１
４１）。一方、可変入賞装置４０の開閉回数が上限値に
達した場合には（Ｓ１４４でＹ）、可変入賞装置４０の
開閉動作は終了して、可変入賞装置４０は通常の閉状態
に復帰する。

【０１２４】このように本実施の形態では、前記第１図
柄変動で当たり表示を形成した図柄の数字に対応した回
数だけ、前記可変入賞装置４０を繰り返し開閉させるの
で、かかる開閉回数が一定とはならず、遊技性に多様な
変化が生じるから、より興趣を高めることができる。

【０１２５】図１０に示すフローチャートは、前記第２
図柄変動の結果が大当たり表示であった場合に実行され
る特賞発生処理を示している。かかる処理では、先ず特
賞用入賞装置５０が開放される（Ｓ１５１）。詳しく
は、前記抽選実行手段１１１での抽選された第２図柄乱
数が大当たりの場合、これに基づき、特賞生成手段１１
６から特賞用入賞装置５０へ特賞信号が出力される。す
ると、特賞用入賞装置５０のソレノイド５２が駆動し
て、可動板５１を所定時間（例えば２９秒）に亘って開
く。

【０１２６】この特賞用入賞装置５０の開放中に、所定
個数、例えば１０個の入賞があったか否かが、入賞検出
スイッチ５３からの入賞信号に基づき判別される（Ｓ１
５２）。ここで１０個の入賞があった場合（Ｓ１５２で
Ｙ）、特賞生成手段１１６からの信号に基づきソレノイ
ド５２が駆動し、可動板５１が所定時間（例えば２秒）
に亘って閉じられて、特賞用入賞装置５０は閉鎖される
（Ｓ１５４）。

【０１２７】また、１０個の入賞がなかった場合は（Ｓ
１５２でＮ）、２９秒のタイムアウトか否かの判別が行
われ（Ｓ１５３）、タイムアウトの場合は（Ｓ１５３で
Ｙ）、特賞用入賞装置５０が閉鎖される（Ｓ１５４）。
また、タイムアウトでない場合は（Ｓ１５３でＮ）、１
０個の入賞があったか否かの判別に戻る。

【０１２８】特賞用入賞装置５０が２秒間閉鎖された
後、再び特賞用入賞装置５０は２９秒間に亘り開放され
るが、その前にラウンド数（特賞用入賞装置５０が開放
してから閉鎖するまでを１ラウンドとする。）が、予め
定められた上限ラウンド数である１６回に達しているか
否かが判別される（Ｓ１５５）。

【０１２９】未だ上限ラウンド数に達していなければ
（Ｓ１５５でＹ）、Ｖ入賞口５５へ入賞したか否かが判
断される（Ｓ１５６）。ここでＶ入賞口５５へ入賞して
いなければ（Ｓ１５６でＮ）、その時点で特賞は終了す
る（Ｓ１５７）。一方、Ｖ入賞口５５へ入賞していれば
（Ｓ１５６でＹ）、再び次ラウンドとして特賞用入賞装
置５０が開放する（Ｓ１５１）。また、上限ラウンド数
に達した場合も（Ｓ１４０でＮ）、特賞は終了する（Ｓ
１５７）。

【０１３０】以上のように本遊技機１０では、始動条件
さえうまく成立すれば、２つの可変表示装置３１，３２
で別々の図柄変動をそれぞれ視覚的に楽しむことができ
る。また、第１図柄変動の結果次第では、可変入賞装置
４０が繰り返し開閉するので、特賞とは別に球入賞の機
会を確実に得ることができ、さらに、第２図柄変動の結
果次第では、特賞発生により一般には一度に多量の賞球
を得ることができる。

【０１３１】また、前記第１図柄乱数が第１図柄変動で
の当たり表示に相当する確率を、前記第２図柄乱数が第
２図柄変動での大当たり表示に相当する確率よりも高く
設定したので、たとえ特賞発生の機会に恵まれなくて
も、可変入賞装置４０の開閉が実行される場合は比較的
多くなり、遊技者の球持ちを良くすることができる。

【０１３２】さらにまた、前記第１可変表示装置３１、
第２可変表示装置３２、それに可変入賞装置４０を、そ
れぞれ一体化して一つの役物としたから、部品点数を減
少してコスト低減を実現できると共に、一つの役物によ
り斬新な遊技性を演出することができる。

【０１３３】特に可変入賞装置４０にある一対の可動片
４１，４１間の下側に、前記第１可変表示装置３１と第
２可変表示装置３２とを上下に並設したから、よりコン
パクトに構成でき、限られたスペースの遊技盤面１１上
における装着性を向上させることができる。

【０１３４】なお、前述した実施の形態では、本発明に
係る遊技機をパチンコ機に適用した場合について説明し
たが、遊技機はパチンコ機に限られず、同様に機能する
他の遊技機にも適用可能である。例えば、アレンジボー
ル機等のように、遊技媒体として球を用いる各種のゲー
ム機に適用することができる。

【０１３５】また、前記第１，２可変表示装置３１，３
２における第１，２図柄変動での大当たり表示として、
同じ数字、記号等の図柄が揃う場合について説明した
が、その他に例えば、特定の順に並ぶ場合、記号、図形
が特定の組み合わせとなる場合等が挙げられる。

【０１３６】また、図柄変動において模擬する遊技内容
は、前述したスロットマシンのような図柄合わせに限ら
れない。例えば、カードゲーム、ルーレット、あるいは
所定のストーリーの展開等、画面で表現できる各種遊技
を模擬の対象とすることができる。

【０１３７】また、前記始動条件は、前記始動入賞口２
０への入賞の１種類だけとするのではなく、例えば、別
途設けた通過入賞口への球の通過等、他の種類も含めて
２種類設定しておき、各始動条件が成立した場合に、そ
れぞれに応じて前記第１，２可変表示装置３１，３２で
第１，２図柄変動を実行するようにしてもよい。

【０１３８】また、前記可変入賞装置４０の各可動片４
１は、間欠的に開状態に変位させるように設定したが、
例えば、所定時間にわたり連続的に開状態に変位させて
もよい。この場合、前記当たり表示を形成した図柄の数
字に対応した時間だけ、前記可変入賞装置を開状態に維
持してもよく、あるいは当たり表示を形成する図柄の種
類に関係なく、一律に一定時間だけ開状態に維持するよ
うにしてもよい。

【０１３９】また、前記抽選実行手段１１１では、一度
の抽選で２つの図柄乱数を生成するように設定したが、
１つの図柄乱数だけに基づき、前記第１表示制御手段１
１３および第２表示制御手段１１４がそれぞれ表示制御
を実行するように設定してもよい。また、前記第１表示
制御手段１１３と第２表示制御手段１１４とは別々に構
成したが、第１，２図柄変動の制御を１つの表示制御手
段によって実行するようにしてもよい。

【０１４０】また、前記特賞は、特賞用入賞装置５０を
最大１６回繰り返し開閉させることに設定したが、これ
に限られるものではなく、例えば賞球数の割合を一時的
に増したり、他の役物を入賞し易い形態に変化させる
等、様々な状態に設定してもよい。

【０１４１】さらにまた、抽選実行手段１１１、権利保
留手段１１２、第１表示制御手段１１３、第２表示制御
手段１１４、役物変位実行手段１１５、それに特賞生成
手段１１６は、各遊技機１０ごとに装備された１つの遊
技制御装置１００によって実現しているが、例えば特定
の機能のみをホール管理端末機２００に組み込んだりし
て、前記各手段を別々の装置間に分散させて設けてもよ
い。

【０１４２】次に、割数の制御について説明する。割数
の制御機能を付加したものでは、実際の割数が、設定さ
れた目標割数になるように可動片４１の１回あたりの開
時間を調整するようになっている。なお、割数とは、遊
技者が指定する金額に応じて払い戻された球数を貸出球
数とし、遊技者が遊技により獲得した球数を景品球数と
したとき、貸出球数に対する景品球数の割合で定義され
る値である。すなわち、割数＝景品球数÷貸出球数×１
００で表される数値（単位は％）である。

【０１４３】割数の制御機能を付加したものでは、図１
に示す回路に図１１に示す回路をさらに追加した構成に
なる。割数制御ＣＰＵ２０１０は、図１に示す遊技制御
ＣＰＵ１１０にサブＣＰＵとして接続されており、相互
に各種の信号やデータをやり取りできるようになってい
る。割数制御ＣＰＵ２０１０には、プログラムや固定的
データが格納されたＲＯＭ２０２０と、プログラムを実
行する際のデータを一時的に記憶する作業領域および後
述する割数制御テーブル等を記憶する不揮発性のＲＡＭ
２０２１と、年月日および時間を計時するタイマー部２
０２２と、目標割数を設定するためのスイッチ等からな
る割数設定変更手段２０３０が接続されている。

【０１４４】さらに割数制御ＣＰＵ２０１０には、貸出
信号２１０１と、賞球信号２１０２が入力されている。
貸出信号２１０１は、遊技機１０ごとに併設され、遊技
機１０と１対１で組を成す遊技球貸出装置２が、遊技者
の投入した金額に応じて球（貸球）を所定数払い出すご
とに出力するパルス信号である。ここでは、遊技球貸出
装置２が１００円分に相当する２５個の球を払い出すご
とに１パルスの貸出信号２１０１が遊技球貸出装置２か
ら入力されるようになっている。賞球信号２１０２は、
遊技盤面１１上に打ち出された球がいずれかの入賞口に
入賞するごとに出力されるパルス信号である。賞球信号
２１０２は、各入賞検知スイッチの出力の論理和をとっ
た信号になっている。

【０１４５】割数制御ＣＰＵ２０１０は、割数調整手段
２０１１、貸出球数計数手段２０１２、景品球数計数手
段２０１３としての機能を果たす。このうち貸出球数計
数手段２０１２は、遊技球貸出装置２から入力される貸
出信号２１０１に基づいて、所定の計測期間中に、遊技
者が遊技球貸出装置２に現金を投入しあるいはプリペイ
ドカード等を投入して指定した金額に応じて払い戻され
た貸出球数を計数するものである。

【０１４６】景品球数計数手段２０１３は、賞球信号２
１０２に基づいて、所定の計測期間中に遊技者に払い出
された景品球数を計数するものである。計測期間は、適
宜変更可能になっており、たとえば、１時間から数時
間、一日あるいは一週間等に設定することができる。通
常は、営業開始から営業終了までの１日単位に設定され
る。

【０１４７】割数調整手段２０１１は、貸出球数計数手
段２０１２が求めた貸出球数と、景品球数計数手段２０
１３が求めた景品球数とから実際の割数を算出し、その
値と割数設定変更手段２０３０を通じて設定された目標
割数とを比較し、実際の割数が目標割数に近づくよう
に、景品球の払い出しにかかわる各種の設定を変更する
機能を有している。ここでは、可動片４１の１回あたり
の開時間を調整するようになっている。

【０１４８】割数制御ＣＰＵ２０１０は、可動片４１の
開時間など割数を目標割数に近づけるための制御内容を
表したコマンドを遊技制御ＣＰＵ１１０に送信し、これ
を受けた遊技制御ＣＰＵ１１０が可動片４１等の動作を
実際に制御するようになっている。

【０１４９】図１２は、割数設定変更手段２０３０を示
している。割数設定変更手段２０３０は遊技機１０の裏
面や前扉を開けた内側など、遊技者が操作できず、遊技
場の管理者だけが操作できる箇所に取り付けられてい
る。割数設定変更手段２０３０は、８０％から２１０％
までの間で１０％刻みに目標割数を選択するために配置
された１４個の択一式選択スイッチからなる目標割数設
定スイッチ２０４０ａ〜２０４０ｎを備えている。

【０１５０】また割数設定変更手段２０３０は、実際の
割数が目標割数に近づくように自動制御するか否か切り
替える自動スイッチ２０５１および手動スイッチ２０５
２と、目標割数を時間の経過に従って自動的に変動させ
るタイマー機能のオンオフを切り替えるタイマースイッ
チ２０６１とを備えている。タイマースイッチ２０６１
はトグル式のスイッチになっており、押下するごとにタ
イマー機能のオンとオフが切り替わるようになってい
る。各スイッチの近傍上方には、そのスイッチが押下さ
れている際に点灯する表示ランプ２０７０が配置されて
いる。

【０１５１】ＲＡＭ２０２１には、図１３に示すよう
な、割数制御テーブル２３００が登録される。ここで
は、目標割数に応じて可動片４１の１回あたりの開時間
を調整するので、目標割数ごとに可動片４１の開時間が
登録されている。割数制御テーブル２３００には、当初
は規定の初期値が登録されるが、その値で可動片４１の
開時間を制御した結果、実際の割数と目標割数とが一致
しない場合には、登録内容を書き換えることになる。

【０１５２】手動制御の場合には、ホールコンピュータ
などで各遊技機の実際の割数を調べ、目標割数との差か
ら割数制御テーブル２３００の内容を管理者がホールコ
ンピュータ等から遠隔操作で書き換えることになる。手
動制御の場合でも、この操作を繰り返すことで、目標割
数と実際の割数とが次第に一致するようになる。自動制
御の場合には、実際の割数と目標割数とが一致しないと
き、その誤差を勘案して可動片４１の開時間が自動的に
更新されるようになっている。

【０１５３】またＲＡＭ２０２１には、図１４、図１５
に示すようなタイマー制御テーブル２４００、２５００
が登録される。タイマー制御テーブル２４００、２５０
０には、周期を一日にするか、一週間にするか、１ヶ月
にするか等の周期情報が登録される。また、変更日や変
更時刻などの時間情報とその時間情報の示すときがきた
際に設定すべき目標割数の値とが対応付けて登録され
る。

【０１５４】図１４に示すものでは、１日を周期とし、
開店の１０時には目標割数を１８０％に設定し、１２時
になると１５０％に変更し、１８時から閉店までは１４
０％に設定変更することが登録されている。遊技者に球
を貸し出す際の単価を１個４円とし、遊技者の保有する
球を景品と交換する際の交換単価を１個２．５円とする
と、諸経費を考慮しないと単純計算では４÷２．５＝
１．６となるので、割数が１６０％のとき遊技場の収支
が±ゼロになる。したがって、図１４の例では、開店当
初は、遊技客に利益を与え、昼過ぎからは、遊技場側が
利益を得るように設定されていることになる。

【０１５５】図１５は、一週間を周期としたタイマー制
御テーブル２５００であり、各曜日とその曜日での目標
割数が登録されている。図１５の例では、日曜日や土曜
日には、遊技場側が利益を得るように、また平日は遊技
客が利益を得るように設定してある。これらタイマー制
御テーブル２４００、２５００の登録内容は、ホールコ
ンピュータなどから遠隔操作で設定し得るほか、遊技機
１０にハンディターミナルなどを接続して登録内容を変
更し得るようになっている。

【０１５６】まず、タイマー機能をオフにし、手動制御
で割数を調整する場合について説明する。遊技場の管理
者等は、８０％から２１０％の間で希望する目標割数を
目標割数設定スイッチ２０４０ａ〜２０４０ｎの中の１
つを押下することで選択する。そして自動スイッチ２０
５１およびタイマースイッチ２０６１を操作して自動制
御オフとタイマーオフを選択する。

【０１５７】割数調整手段２０１１は、割数制御テーブ
ル２３００を参照し、選択された目標割数に対応する開
時間を読み出し、可動片４１の開時間をその値に設定す
る旨のコマンドを遊技制御ＣＰＵ１１０に向けて送信す
る。これを受けた遊技制御ＣＰＵ１１０は、可動片４１
を開閉する際に、１回あたりの開時間が指定された長さ
になるように可動片４１の動作を制御する。

【０１５８】先にも述べたように、手動制御の場合に
は、設定した目標割数と実際の割数が一致せず、誤差が
許容範囲を超えてしまうこともあるが、このような場合
には、遊技場の管理者等がホールコンピュータなどを通
じて実際の割数を調べ、設定した目標割数とのズレを勘
案し、目標割数に対応付けて登録してある現在の開時間
の秒数を適切な値に変更することになる。かかる調整を
積み重ねることで、やがて、設定した目標割数と実際の
割数とが一致するようになり、以後は、実際の割数をワ
ンタッチで設定変更することが可能になる。

【０１５９】次に、タイマー機能をオフにし、自動制御
で割数を調整する場合を説明する。遊技場の管理者等
は、８０％から２１０％の間で希望する目標割数を目標
割数設定スイッチ２０４０ａ〜２０４０ｎの中の１つを
押下することで選択する。そして自動スイッチ２０５１
およびタイマースイッチ２０６１を操作して自動制御オ
ンとタイマーオフを選択する。

【０１６０】遊技機１０は、電源が投入されるごと、す
なわち営業日ごとに、図１６に示す処理を一回行う。ま
ず、遊技機１０が設置された初日の朝は（ステップＳ２
６０１；Ｙ）、実際の割数を求めることができないの
で、予め割数制御テーブル２３００に登録されている初
期値を用いて可動片４１の開時間を設定する。具体的に
は、設定されている目標割数に対応する開時間を割数制
御テーブル２３００から読み出し（ステップＳ２６０
５）、読み出した開時間で可動片４１を開閉する旨のコ
マンドを遊技制御ＣＰＵ１１０に送信する（ステップＳ
２６０６）。

【０１６１】初期状態でないときは（ステップＳ２６０
１；Ｎ）、前日の貸出球数および景品球数から前日の実
際の割数を求める（ステップＳ２６０２）。そして、前
日の目標割数と前日の実際の割数との差が許容範囲以内
（たとえば±３％以内）かを判定する（ステップＳ２６
０３）。前日の目標割数と前日の実際の割数との差が許
容範囲内であれば（ステップＳ２６０３；Ｙ）、割数制
御テーブル２３００の登録内容を変更する必要がないの
で、そのままステップＳ２６０５に移り、設定されてい
る目標割数に対応する開時間を割数制御テーブル２３０
０から読み出し（ステップＳ２６０５）、その読み出し
た開時間で可動片４１を開閉する旨のコマンドを遊技制
御ＣＰＵ１１０に送信する（ステップＳ２６０６）。

【０１６２】前日の目標割数と前日の実際の割数との差
が許容範囲から外れている場合には（ステップＳ２６０
３；Ｎ）、目標割数と実際の割数との差に基づいて、割
数制御テーブル２３００の各目標割数に対応する開時間
の値を変更する（ステップＳ２６０４）。そして、設定
されている目標割数に対応する開時間を、変更後の割数
制御テーブル２３００から読み出し（ステップＳ２６０
５）、読み出した開時間で可動片４１を開閉する旨のコ
マンドを遊技制御ＣＰＵ１１０に送信する（ステップＳ
２６０６）。

【０１６３】コマンドを受けた遊技制御ＣＰＵ１１０
は、１回あたりの開時間が指定された長さになるよう
に、以後、可動片４１の動作を制御する。

【０１６４】なおタイマー機能をオンさせた場合には、
タイマー制御テーブル２４００、２５００の登録内容に
したがい、時間の経過にしたがって順次、目標割数を変
更する。具体的には、指定された時刻や曜日、日付が到
来すると、その時刻等に対応する目標割数をタイマー制
御テーブル２４００等から読み出す。そして、その目標
割数に対応する開時間を割数制御テーブル２３００から
読み出し、当該読み出した開時間で可動片４１を開閉す
る旨のコマンドを遊技制御ＣＰＵ１１０に送信する。

【０１６５】このように、割数設定変更手段２０３０か
ら目標割数を設定するだけで、可動片４１の開時間等が
変わって実際の割数が、設定された目標割数に対応して
変化するので、従来のように障害釘の調整に頼る場合に
比べて、割数の調整作業を迅速かつ容易に、しかも特別
な技量を必要としないのでだれでも行うことができる。
これにより効率的で的確な遊技場の経営を行うことがで
きる。

【０１６６】以上説明したものでは、目標割数に応じて
可動片４１の開時間を変更するようにしたが、可動片４
１を開く回数や開く角度などを変更するようにしてもよ
い。さらに、設定された目標割数に応じて、特賞時にお
ける可動板５１の開閉回数や開閉期間、あるいは１個の
球の入賞に対して払い出す景品球の個数そのものを変更
するように構成してもよい。

【０１６７】さらには、可動片４１を開く時間、開く角
度、開く回数など複数の要素を、設定された目標割数に
対応して同時に変更してもよい。もちろん可動片４１を
開く態様と可動板５１を開く回数などを組み合わせても
よい。なお、割数制御ＣＰＵ２０１０の有する機能を遊
技制御ＣＰＵ１１０に持たせ、これらのＣＰＵを統合す
るように構成してもよい。

【０１６８】

【発明の効果】本発明に係る遊技機によれば、従来の異
なる機種間における遊技方法を融合し、遊技中に始動条
件が成立すれば、別々の第１，２可変表示装置で、それ
ぞれ第１，２図柄変動を視覚的に楽しむことができ、第
１図柄変動の結果次第では、可変入賞装置が開状態に変
位するので、特賞とは別に球入賞の機会を確実に得るこ
とができ、さらに、第２図柄変動の結果次第では、特賞
発生により一般には一度に多量の賞球を得ることができ
る。従って、遊技性が高められ、遊技全体におけるスリ
ルと興奮を増大させることができる。

【０１６９】また、割数の制御機能を備えたものでは、
割数設定変更手段から目標割数を設定するだけで、可変
入賞装置の開時間等や特賞の発生により遊技者に払い出
す賞球の数が変わって実際の割数が設定された目標割数
に対応して変化するので、従来のように障害釘の調整に
頼る場合に比べて、割数の調整作業を迅速かつ容易に、
しかも特別な技量を必要としないのでだれでも行うこと
ができる。これにより効率的で的確な遊技場の経営を行
うことができる。

【０１７０】また時間の経過にしたがって目標割数を予
め指定された態様で設定変更するようにしたものでは、
目標割数が自動的に順次更新されるので、変更の度に遊
技機まで出向く必要がなく、割数調整の作業効率をさら
に高めることができる。

【０１７１】また、貸出球数計数手段により、所定の計
測期間中における貸出球数を求め、景品球数計数手段に
より、同じ期間中における景品球数を求め、これらを用
いて実際の割数を求め、これが、設定されている目標割
数に近づくように、可変入賞装置を開状態に変位させる
際の態様を自動調整するものでは、割数の調整作業がよ
り一層簡略化される。

【０１７２】さらに計測期間の長さを変更可能に構成し
たものでは、たとえば、一日ごとのデータに基づいて目
標割数に自動で近づけるか、一週間ごとのデータに基づ
いて目標割数に自動で近づけるか等を選択することがで
き、遊技機の稼動状況に応じた適切な設定を行うことが
可能になる。

【０１７３】なお、少なくとも特賞を発生させるか否か
を定める機能を備えた主ＣＰＵ（中央処理装置）と異な
るＣＰＵに割数調整手段の機能を具備させたものでは、
遊技機の機能が複数のＣＰＵに適切に分割されるので、
ＣＰＵごとの動作の検査等を効率よく行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係る遊技機を示すブロッ
ク図である。

【図２】本発明の実施の形態に係る遊技機を示す正面図
である。

【図３】本発明の実施の形態に係る遊技機を含む遊技管
理装置のシステム構成図である。

【図４】本発明の実施の形態に係る遊技機の第１，２可
変表示装置および可変入賞装置を拡大して示す正面図で
ある。

【図５】本発明の実施の形態に係る遊技機の可変入賞装
置を構成する一対の可動片の駆動機構を拡大して示す斜
視図である。

【図６】本発明の実施の形態に係る遊技機において、始
動入賞口に球が入った場合の処理を示すフローチャート
である。

【図７】本発明の実施の形態に係る遊技機において、第
１図柄変動ないし役物変位処理を概略的に示すフローチ
ャートである。

【図８】本発明の実施の形態に係る遊技機において、第
２図柄変動ないし特賞発生処理を概略的に示すフローチ
ャートである。

【図９】本発明の実施の形態に係る遊技機において、役
物変位処理を示すフローチャートである。

【図１０】本発明の実施の形態に係る遊技機において、
特賞発生処理を示すフローチャートである。

【図１１】割数の制御機能を付加する際に追加される回
路部分を示すブロック図である。

【図１２】割数設定変更手段を示す正面図である。

【図１３】割数制御テーブルの一例を示す説明図であ
る。

【図１４】タイマー制御テーブルの一例を示す説明図で
ある。

【図１５】タイマー制御テーブルの一例を示す説明図で
ある。

【図１６】目標割数と実際の割数とが一致するように可
動片の開時間を自動調整するものの動作を示す流れ図で
ある。

【符号の説明】

２…遊技球貸出装置１０…遊技機１１…遊技盤面１３…上皿１４…下皿１７…アウト口１８…表示ランプ２０…始動入賞口２１…始動入賞検知スイッチ３１…第１可変表示装置３１ａ…表示部３２…第２可変表示装置３２ａ…表示部３５…保留球表示装置３６…保留ランプ４０…可変入賞装置４１…可動片４２…枢軸４３…ソレノイド４４…役物入賞口４５…入賞検出スイッチ４６…入賞計数機５０…特賞用入賞装置５１…可動板５２…ソレノイド５３…入賞検知スイッチ５４…入賞計数機５５…Ｖ入賞口５６…Ｖ入賞検出スイッチ６０…賞球払出手段１００…遊技制御装置１１０…ＣＰＵ１１１…抽選実行手段１１２…権利保留手段１１３…第１表示制御手段１１４…第２表示制御手段１１５…役物変位実行手段１１６…特賞生成手段１２０…ＲＯＭ１３０…ＲＡＭ１５０…台コントローラ２００…ホール管理端末機２０１０…割数制御ＣＰＵ２０１１…割数調整手段２０１２…貸出球数計数手段２０１３…景品球数計数手段２０２０…ＲＯＭ２０２１…ＲＡＭ２０２２…タイマー部２０３０…割数設定変更手段２０４０ａ〜２０４０ｎ…目標割数設定スイッチ２０５１…自動スイッチ２０５２…手動スイッチ２０６１…タイマースイッチ２０７０…表示ランプ２１０１…貸出信号２１０２…賞球信号２３００…割数制御テーブル２４００、２５００…タイマー制御テーブル

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】遊技盤面上に球を打ち出す遊技で所定の条
件が成立すると、遊技者に有利な特賞を発生させ得る遊
技機において、第１可変表示装置と、第２可変表示装置と、可変入賞装
置と、遊技制御装置とを有し、前記第１可変表示装置は、各種図柄が変化した後に停止
する第１図柄変動を表示可能であり、遊技盤面上に設け
られ、前記第２可変表示装置も、各種図柄が変化した後に停止
する第２図柄変動を表示可能であり、遊技盤面上に設け
られ、前記可変入賞装置は、球の入賞が困難な通常の閉状態
と、球の入賞が容易な開状態とに変位可能であり、遊技
盤面上に設けられ、前記遊技制御装置は、遊技中に所定の始動条件が成立した場合に、前記第１，
２可変表示装置でそれぞれ第１，２図柄変動を実行し、かつ前記第１図柄変動の結果が予め定めた当たり表示に
相当した場合に、前記可変入賞装置を所定時間にわたり
連続的または間欠的に開状態に変位させ、かつ前記第２図柄変動の結果が予め定めた大当たり表示
に相当した場合に、前記特賞を発生させることを特徴と
する遊技機。
【請求項２】遊技盤面上に球を打ち出す遊技で所定の条
件が成立すると、遊技者に有利な特賞を発生させ得る遊
技機において、第１可変表示装置と、第２可変表示装置と、可変入賞装
置と、抽選実行手段と、表示制御手段と、役物変位実行
手段と、特賞生成手段とを有し、前記第１可変表示装置は、各種図柄が変化した後に停止
する第１図柄変動を表示可能であり、遊技盤面上に設け
られ、前記第２可変表示装置も、各種図柄が変化した後に停止
する第２図柄変動を表示可能であり、遊技盤面上に設け
られ、前記可変入賞装置は、球の入賞が困難な通常の閉状態
と、球の入賞が容易な開状態とに変位可能であり、遊技
盤面上に設けられ、前記抽選実行手段は、遊技中に所定の始動条件が成立し
た場合に、乱数を用いた無作為抽選を実行し、前記表示制御手段は、前記抽選実行手段の抽選結果に応
じて、前記第１，２可変表示装置でそれぞれ第１，２図
柄変動を実行し、前記役物変位実行手段は、前記第１図柄変動の結果が予
め定めた当たり表示に相当した場合に、前記可変入賞装
置を所定時間にわたり連続的または間欠的に開状態に変
位させ、前記特賞生成手段は、前記第２図柄変動の結果が予め定
めた大当たり表示に相当した場合に、前記特賞を発生さ
せることを特徴とする遊技機。
【請求項３】前記抽選実行手段は、前記始動条件が成立
した場合に、前記第１図柄変動で当たり表示となるか否
かを決定する第１図柄乱数と、前記第２図柄変動で大当
たり表示となるか否かを決定する第２図柄乱数とを別々
に生成することを特徴とする請求項２記載の遊技機。
【請求項４】前記第１図柄乱数が前記第１図柄変動での
当たり表示に相当する確率は、前記第２図柄乱数が前記
第２図柄変動での大当たり表示に相当する確率よりも、
高く設定されたことを特徴とする請求項３記載の遊技
機。
【請求項５】前記第１可変表示装置、第２可変表示装
置、それに可変入賞装置を、それぞれ一体化させて一つ
の役物として構成したことを特徴とする請求項１，２，
３または４記載の遊技機。
【請求項６】前記可変入賞装置は、左右に離隔して配さ
れ回動可能な一対の可動片を有し、各可動片間の下側
に、前記第１可変表示装置と第２可変表示装置とを上下
に並設して成ることを特徴とする請求項５記載の遊技
機。
【請求項７】前記第１可変表示装置は、各種図柄をそれ
ぞれ表示可能な複数の表示部を有し、各表示部を１のラ
イン上に並べて成り、前記各表示部に停止した図柄が全部同一に揃った場合
を、前記当たり表示と設定し、前記当たり表示を形成した図柄の種類に対応した回数だ
け、前記可変入賞装置を繰り返し開閉させることを特徴
とする請求項１，２，３，４，５または６記載の遊技
機。
【請求項８】前記第２可変表示装置は、各種図柄をそれ
ぞれ表示可能な複数の表示部を有し、各表示部を横に複
数列、縦に複数行のマトリクス状に並べて成り、前記各表示部を同数ずつ通る何れかのライン上に停止し
た図柄が全部同一に揃った場合を、前記大当たり表示と
設定したことを特徴とする請求項１，２，３，４，５，
６または７記載の遊技機。
【請求項９】前記遊技盤面上に始動入賞口を設け、前記始動入賞口に球が入賞することを、前記始動条件と
設定したことを特徴とする請求項１，２，３，４，５，
６，７または８記載の遊技機。
【請求項１０】前記遊技盤面上に特賞用入賞装置を設
け、前記特賞用入賞装置は、その左右方向に延びた入賞口を
開閉可能な可動板を有して成り、該可動板は通常は閉状
態に維持され、前記可動板を、所定回数を限度に繰り返し開閉させて、
前記特賞とすることを特徴とする請求項１，２，３，
４，５，６，７，８または９記載の遊技機。
【請求項１１】割数設定変更手段と、割数調整手段とを
備え、前記割数設定変更手段は、遊技者が指定する金額に応じ
て払い戻された球数を貸出球数とし、遊技者が当該遊技
機から遊技により獲得した球数を景品球数としたとき、
前記貸出球数に対する前記景品球数の割合で定義される
割数の目標値となる目標割数を設定するものであり、前
記割数調整手段は、前記可変入賞装置を開状態に変位さ
せる際の態様を前記割数設定変更手段によって設定された前記目標割数に対
応して変更するものであることを特徴とする請求項１、
２、３、４、５、６、７、８、９または１０記載の遊技
機。
【請求項１２】前記割数設定変更手段は、予め用意され
た複数の目標割数の中から一の目標割数が遊技場側の操
作に基づいて選択されるものであることを特徴とする請
求項１１記載の遊技機。
【請求項１３】時間の経過にしたがって前記目標割数を
予め指定された態様で設定変更することを特徴とする請
求項１１記載の遊技機。
【請求項１４】前記割数調整手段は、前記可変入賞装置
を開状態に変位させる際の態様を、設定され得る目標割
数ごとに変更可能に登録しておき、これらの中で前記割
数設定変更手段によって設定された目標割数に対応する
態様を、前記可変入賞装置を開状態に変位させる際に用
いることを特徴とする請求項１１、１２または１３記載
の遊技機。
【請求項１５】所定の計測期間中における前記貸出球数
を求める貸出球数計数手段と、前記期間中における前記
景品球数を求める景品球数計数手段とを備え、前記割数調整手段は、前記貸出球数計数手段が求めた貸
出球数と前記景品球数計数手段が求めた景品球数とから
前記割数を求め、これが前記目標割数に近づくように前
記可変入賞装置を開状態に変位させる際の態様を自動調
整することを特徴とする請求項１１、１２または１３記
載の遊技機。
【請求項１６】前記計測期間の長さを変更可能に構成し
たことを特徴とする請求項１５記載の遊技機。
【請求項１７】前記割数調整手段は、前記可変入賞装置
を開状態に変位させる際の態様を前記割数設定変更手段
によって設定された前記目標割数に対応して変更するこ
とに代えて、前記特賞の発生により遊技者に払い出す景
品球の数を前記割数設定変更手段によって設定された前
記目標割数に対応して変更するものであることを特徴と
する請求項１１、１２、１３、１４、１５または１６記
載の遊技機。
【請求項１８】前記割数調整手段は、前記可変入賞装置
を開状態に変位させる際の態様を前記割数設定変更手段
によって設定された前記目標割数に対応して変更するこ
とに代えて、前記特賞の発生により遊技者に払い出す景
品球の数と前記可変入賞装置を開状態に変位させる際の
態様とを前記割数設定変更手段によって設定された前記
目標割数に対応して変更するものであることを特徴とす
る請求項１１、１２、１３、１４、１５または１６記載
の遊技機。
【請求項１９】少なくとも前記特賞を発生させるか否か
を定める機能を備えた主ＣＰＵ（中央処理装置）と異な
るＣＰＵに前記割数調整手段の機能を具備させたことを
特徴とする請求項１１、１２、１３、１４、１５、１
６、１７または１８記載の遊技機。