JP2001051224A - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ

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JP2001051224A
JP2001051224A JP11224308A JP22430899A JP2001051224A JP 2001051224 A JP2001051224 A JP 2001051224A JP 11224308 A JP11224308 A JP 11224308A JP 22430899 A JP22430899 A JP 22430899A JP 2001051224 A JP2001051224 A JP 2001051224A
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JP
Japan
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movable plate
groove
actuator
coil
drive coil
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JP11224308A
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English (en)
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Nobuyoshi Asaoka
延好 浅岡
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の枠内にトーションバー(ねじりバネ)で
揺動可能に軸支する可動板とで構成されたアクチュエー
タは、配線がトーションバーの表面に形成されており、
ねじれ運動の繰り返しによる金属疲労が原因で断線しや
すい。またトーションバーを導電性化して配線を兼ねた
ものは、配線の抵抗率が高くなり、消費電力が大きかっ
た。 【解決手段】本発明は、枠1内にねじりバネ2a,2b
で揺動可能に軸支する可動板3とで構成され、可動板3
やコイルねじりバネ2a,2bに溝24が形成され、溝
24に金属が充填して、駆動コイル5及びバネ線9a,
9b等を形成して、ねじりバネ部分の配線となるバネ線
を内部に形成して、基板表面に形成された場合に比べ
て、ねじりバネ部分の配線の剥離や断線を防止するアク
チュエータである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スキャナ等の光学
機器に搭載され、レーザ光等を偏向するアクチュエータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的にアクチュエータは、例えば光学
機器に組み込まれ、レーザ光を偏向して走査させる用途
等に利用されている。その駆動原理としては、例えば、
クーロン力を利用する静電型アクチュエータや、磁界中
に配置した駆動コイルに電流を流すと、電流と磁界との
相互作用でフレミングの左手の法則に基づく力が駆動コ
イルに発生することを利用する電磁駆動型アクチュエー
タ等が知られている。
【0003】例えば、特開平7−175005号公報に
は、図22(a),(b)に示すような電磁駆動型アク
チュエータが開示されている。このアクチュエータ10
1は、シリコン基板内に、枠部102、平板状の可動板
105及び、枠部102に可動板105を揺動可能に軸
支する2つのトーションバー106a,106bが一体
形成される。この可動板105の上面周縁部に磁界を発
生させるための平面コイル107を形成し、該平面コイ
ル107で囲まれる上面中央部に全反射ミラー108を
設ける。
【0004】さらに図22(b)に示すように、トーシ
ョンバーを形成しない側の枠部102の上下面に上側ガ
ラス基板103、下側ガラス基板104を設け、これら
ガラス基板103,104の所定位置に、平面コイル1
07に磁界を作用させる永久磁石110a,110b及
び111a,111bを固定する。
【0005】そして、枠部102のトーションバー10
6a,106b上面には、コイル配線112a,112
bをそれぞれ形成して、平面コイル107と枠部102
上配置した一対の電極端子とを電気的に接続する。これ
らの電極端子109a,109bは、シリコン基板10
2上に電鋳法により平面コイル107と同時形成され
る。この電磁アクチュエータにおいては、従来に比べて
極めて薄型化、小型化することができるという特長があ
る。
【0006】また、前記公報と同じ出願人より提案され
た特開平8−186975号公報においては、図23に
示すように、シリコンからなるトーションバー106
a,106bに高濃度の硼素を拡散させて導電性を持た
せて、特開平7−175005号公報に開示するコイル
配線112の替わりとしている。この技術により、前述
した特開平7−175005号公報において発生した、
トーションバーのねじれ運動の繰り返しにより、コイル
配線112a,112bが金属疲労によって断線しやす
いという課題を解決している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述した特開平7−1
75005号公報に開示される技術においては、コイル
配線112がトーションバー106の表面に形成されて
いるため、ねじれ運動の繰り返しによる金属疲労が原因
で断線しやすいという問題が発生したが、同じ出願人に
より提案された特開平8−186975号公報の技術で
解決している。
【0008】しかし、この特開平8−186975号公
報に記載されるトーションバー106a,106bを導
電性化した技術においては、硼素を拡散したトーション
バーの体積抵抗率は、10-3Ωcm程度である。これ
は、例えば銅の抵抗率1.67×10-6Ωcmに比べる
と、約3桁大きな値となる。
【0009】図22(a)に示した平面コイル107の
両端の電極端子109a,109bの間の電気抵抗は、
平面コイル107と配線を兼用するトーションバー10
6a,106bの電気抵抗の和である。
【0010】よって、平面コイル107を銅(Cu)で
形成した場合は、平面コイルの抵抗に比べて、この配線
を兼用するトーションバー部分の抵抗が無視できない大
きさとなる。即ち、平面コイル107部分を特開平8−
186975号公報で述べている様に電鋳で形成して電
気抵抗を小さくしても、トーションバー部分の電気抵抗
により電極端子109a,109b間の全体の消費電力
が大きくなってしまう。
【0011】また、可動板105に所定の変位を与える
ために、駆動電源に高い電圧を必要としてしまう場合が
あるといった課題がある。
【0012】一般的に、電気抵抗Rは、R=ρ×l/d
である。ここで、R:電気抵抗、ρ:抵抗率、l:導線
の長さ、及びd:導線の断面積とする。よって、例え
ば、(銅の平面コイルの長さ)/(銅の平面コイルの断
面積)の値が(トーションバーの長さ)/(トーション
バーの断面積)の値よりも、約1000倍大きい場合を
考える。この場合、平面コイル107とトーションバー
106の電気抵抗は、ほぼ同じ値になる。即ち、アクチ
ュエータの駆動に寄与する平面コイル107と、寄与し
ないトーションバー106との消費する電力は、大体同
じになってしまう。
【0013】この特開平7−175005号公報で提案
した薄型で小型化されたプレーナー型のアクチュエータ
で発生した基板と可動板とを接続するトーションバー上
に形成された配線の断線の問題は、特開平8−1869
75号公報に記載されるような、トーションバーに不純
物を導入して導電性を持たせて配線を兼用させる技術で
は、配線の断線は抑制できるが、配線としては抵抗率が
大き過ぎるという課題が新たに発生している。
【0014】また特開平7−175005号公報で提案
した薄型で小型化されたプレーナー型のアクチュエータ
においては、平面コイルが可動板の上面に形成されてい
るため、可動板の重心と、可動板の駆動力の作用点とが
一致せず、抑制すべき振動モードが励起される場合があ
るという課題がある。
【0015】そこで本発明は、可動板と該可動板を揺動
可能に固定部へ軸支する支持部と、前記支持部が弾性材
料からなるアクチュエータにおいて、支持部に溝があ
り、溝に導電性材料が充填されている場合は、支持部に
形成された導電性材料からなる配線への応力を低減し、
断線の防止と同時に配線の低抵抗化を実現するアクチュ
エータを提供することを目的とする。
【0016】さらに、可動板と該可動板を揺動可能に固
定部へ軸支する支持部と、前記支持部が弾性部材からな
るアクチュエータにおいて、可動板に溝があり、溝に導
電性材料が充填されている場合は、可動板の重心と、可
動板の駆動力の作用点を一致若しくは近づけることがで
き、抑制すべき振動モードを発生しにくくすることを実
現するアクチュエータを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために可動板と、前記可動板を揺動可能に固定部へ
軸支する弾性部材からなる支持部を有するアクチュエー
タにおいて、前記支持部および/または前記可動板に溝
があり、溝に導電性材料が充填されているアクチュエー
タを提供する。ここで、支持部及び/または可動板に溝
があり、支持部及び可動板の双方に溝がある場合と、支
持部または可動板の一方に溝がある場合とを含むことを
意味する。
【0018】また、前記支持部は溝を有し、その溝に充
填された導電性材料部分を介して外部電気回路と前記可
動板に設けられた電気要素とを電気的に接続する構成で
ある。
【0019】さらに前記アクチュエータは、前記可動板
の周縁部分に設けた駆動コイルと、前記駆動コイルに磁
界を与える磁界発生手段とを備え、前記可動板は溝を有
し、その溝に充填された導電性材料部分を前記駆動コイ
ルとし、前記駆動コイルに電流を流すことで発生する磁
力により前記可動板を駆動する。
【0020】以上のような構成のアクチュエータは、支
持部の配線が内部に形成されることにより、従来のよう
に基板表面に形成された場合に比べて、ねじりバネ部分
の配線への応力を低減させ、剥離や断線が防止される。
支持部に形成する配線が銅等の金属からなるため、硼素
等をシリコン半導体に拡散した配線よりも、電気抵抗率
が小さくなる。
【0021】また、可動板の表面に駆動コイルを形成す
るものに比べて、可動板の重心と可動板の駆動力の作用
点とがより近づき、除去・抑制すべき振動が励起されに
くくなる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。図1には、第1の実施
形態に係るアクチュエータの概略的な構成を示す。図2
には、このアクチュエータを上から見た外観構成を示
す。また、図3(a),(b)は、図2に示す破線A−
AとB−Bの断面の構造を示す。
【0023】このアクチュエータは、固定部として方形
の枠(以下、枠部と称する)1を用いて、この枠部1内
に対峙するねじりバネ2a,2b(支持部)で揺動自在
に軸支される可動板3が設けられる。ねじりバネ2a,
2bを設けていない他方の対峙する枠部1には、それぞ
れ永久磁石4a,4bが配置される。以下、枠部1にお
いて、ねじりバネ2a,2bが取り付けられて対峙する
枠部分を枠部1aと称し、永久磁石4a,4bが取り付
けられた対向する枠部分を枠部1bと称する。永久磁石
4a,4bは、枠部1b上にネジ止め、好ましくは接着
剤を用いて固定する。
【0024】この可動板3の一方の主面には、後述する
揺動のための駆動コイル5が形成され、その反対側の主
面上には光を反射するための反射面(図3に示す反射面
6)が形成される。
【0025】このアクチュエータにおいては、枠部1、
可動板3及びねじりバネ2a,2bの主材料として、半
導体製造技術を用いて微細加工が可能な単結晶シリコン
を用いる。可動板3としては、振動中に反射面が変形し
ないことが望まれ、このシリコン半導体基板(以下、基
板と称する)は適した材料の1つである。この駆動コイ
ル5のコイル線は、可動板3の基板にコイルの形状に従
った溝を作り、溝表面上に酸化膜等からなる絶縁膜13
を介在させて、例えば銅が充填されて形成される。この
例では、駆動コイル5の巻き数は、2周巻いているが、
これに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0026】また、ねじりバネ2a,2bには、駆動コ
イル(コイル線)5と枠部1aに設けられた配線8とを
接続させるためのバネ線9a,9bが形成されている。
さらに、駆動コイル5のコイル線内側端とバネ線9b端
にはジャンプ線パッド7a,7bが形成され、シリコン
酸化膜等からなる絶縁膜10を挟んでジャンプ線11に
より接続されている。枠部1aには前記配線8に接続す
る駆動電極12a,12bが形成される。バネ線9a,
9bは、ねじりバネ2a,2bの幅(図2中のq)の中
心を通り、ねじりバネ2a,2bがねじれた際に係る応
力をなるべく小さくする。
【0027】前記駆動コイル5と同様に、ジャンプ線パ
ット7a,7b、バネ線9a,9b、配線8a,8b及
び駆動電極12a,12bは、基板に溝を形成し、その
上にシリコン酸化膜からなる絶縁膜13を介在させて、
例えば銅を充填して形成されている。
【0028】前記反射面は、そのまま反射面として利用
してもよいし、反射率の高い金属を成膜してもよい。
【0029】尚、反射させる光、例えば、波長650nm
程度の半導体レーザの光を反射させる場合には、基板自
体による反射に比べて、反射率の高いアルミニウム膜を
スパッタリング等の成膜方法で反射面上に成膜して、高
反射率を得てもよい。また、電流を流す部分(駆動コイ
ル5、ジャンプ線パッド7a,7b、バネ線9a,9
b、配線8a,8b及び、駆動電極12a,12b)を
除く部分には、シリコン酸化膜14が形成されている。
【0030】前記ジャンプ線11は、電気抵抗が少なく
なるように、線の幅を太くすることが好ましい。ジャン
プ線以外をレジストでマスキングし、電解めっきでジャ
ンプ線を厚膜化して電気抵抗を減らしても良い。
【0031】また、図1に示したアクチュエータは、光
学機器等に組み込まれる際、可動板3がねじりバネ2
a,2bを軸として振動できる隙間を確保するように、
図示しない保持機構により枠部1が保持される。
【0032】図2に示した永久磁石を除くアクチュエー
タ(枠部1、ねじりバネ2a,2b及び可動板3の部
分)は、シリコン半導体基板を用いて一体的に形成する
ため、基板サイズにもよるが、複数個を基板上に配置し
て、同時に作成することができる。例えば、図4に示す
ように、縦2列、横2列、即ち合計4つを配置して製造
できる。図4に示す状態は、後述する製造工程途中の基
板の状態を示す。
【0033】以上のように本実施形態のアクチュエータ
は、永久磁石を除いて、半導体製造技術を用いて一体的
に作製することができるので、組立の際に各部品の位置
関係などに狂いが生じるようなことがない。
【0034】この様に構成されたアクチュエータの動作
について説明する。図示しない外部に設けた電源供給用
の電気回路から駆動電極12a,12bへ電流を流す
と、駆動コイル5は永久磁石4a,4bで発生する磁場
との相互作用により、可動板3に対してねじりバネ2
a,2bを軸とするトルクを発生する。前記電流が交流
電流の場合は、可動板3はねじりバネ2a,2bを中心
として連続して往復する揺動運動をする。反射面6に外
部からの光が当たると、その光が可動板3の揺動によっ
て偏向するため、反射した光は走査される状態となる。
【0035】次に、本実施形態のアクチュエータの製造
工程について説明する。
【0036】図5及び図6を参照して、図2の破線A−
Aにおける断面、図7及び図8を参照して、図2の破線
B−Bにおける断面図であり、以降、あわせて説明す
る。
【0037】まず、工程1−酸化膜成膜[図5(a)及
び図7(a)]において、厚さが300μm、面方位が
(100)である単結晶シリコンからなり、両主面とも
研磨処理されているシリコン半導体板21の両主面に酸
化炉によるシリコン酸化膜22a,22bを形成する。
以下、シリコン酸化膜22aを形成した主面(表面)側
を駆動コイル5を形成する面とし、シリコン酸化膜22
bを形成した主面(裏面)側を反射面6を形成する面と
して説明する。
【0038】工程2−酸化膜除去[図5(b)及び図7
(b)]において、シリコン酸化膜22a上にフォトリ
ソグラフィ技術を用いて、駆動コイル5のコイル線や駆
動電極(図示せず)を形成するためのパターン領域を開
口するレジストマスク23を形成して、露出するシリコ
ン酸化膜22aをエッチングにより除去する。このエッ
チングには、例えば、反応性イオンエッチング(RI
E:Reactive Ion Etching)法、または弗化水素酸系の
エッチング液を用いたウエットエッチング法を用いる。
このエッチング後、レジストマスク23を例えば、酸素
プラズマアッシャ、剥離液等によって除去する。
【0039】工程3−溝(ひさし)形成[図5(c)及
び図7(c)]において、露出した基板21の領域を水
酸化テトラメチルアンモニウム水溶液等の強アルカリ溶
液によって、長時間にわたる結晶異方性エッチングを行
うと、シリコン酸化膜22aの開口した部分からオーバ
ーハング部分を持つV形状の溝24aが形成される。そ
の結果、溝上に張り出したオーバーハング部分のシリコ
ン酸化膜22aがひさし部25となる。
【0040】工程4−溝形成[図5(d)及び図7
(d)]において、シリコンの異方性エッチングを行う
ことができるプラズマエッチング装置、例えば、誘導結
合型プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)
エッチング装置を用いて、溝24aを基板裏面側に向か
って200μmの深さまでエッチングした溝24を形成
する。
【0041】工程5−絶縁膜形成[図5(e)及び図7
(e)]において、この基板21を酸化炉に入れて、溝
24上にシリコン酸化膜26を形成する。この酸化処理
は、後述するシード層と基板21とを、または、基板2
1と、以下の工程にて形成する駆動コイル5、バネ線9
a9b、ジャンプ線パッド7a,7b、駆動電極12
a,12b及び配線8a,8bとを電気的に絶縁させる
ためである。
【0042】工程6−絶縁膜除去[図5(f)及び図7
(f)]において、基板21裏面のシリコン酸化膜22
b上にフォトリソグラフィ技術を用いて、枠部1、ねじ
りバネ2a,2b及び可動板3を形成するための除去領
域を開口するレジストマスクを形成して、露出するシリ
コン酸化膜22bをエッチングにより除去する。このエ
ッチングには、工程2にて用いたエッチング方法を利用
する。
【0043】工程7−シード層形成[図6(a)及び図
8(a)]において、スパッタリングや蒸着等を用い
て、基板21表面側に銅(Cu)膜を成膜する。
【0044】この成膜により、シリコン酸化膜22a上
に銅膜27が形成し、且つ溝24の底に銅からなるシー
ド層28がそれぞれ成膜される。銅膜27とシード層2
8とは、ひさし部25によって断線するので、電気的な
つながりを持たない。このため、レジストマスクを形成
する工程が省略でき、成膜するだけで、シード層28が
パターニングされる作用効果がある。
【0045】工程8−溝充填[図6(b)及び図8
(b)]において、図4に示す後述する電流供給線29
を通じて電流供給電極30から電解めっき用電流が供給
され、銅めっきにより銅を溝24に充填し、駆動コイル
5、バネ線9a,9b、ジャンプ線パッド7a,7b、
駆動電極12a,12b、配線8a,8bを同時に形成
する。
【0046】尚、本実施形態における駆動コイル5、バ
ネ線9a,9b等は低抵抗化することが望まれる。よっ
て、それらの断面積をなるべく広くする必要があるの
で、それ故厚みもなるべく厚くする必要がある。めっき
は、厚膜の金属を形成するのに適した手法であり、それ
故、めっきの手法を銅を溝24に充填するのに用いてい
る。
【0047】ここで、この電解銅めっきを実施する際の
基板への電解めっき用電流供給について説明する。
【0048】前記工程8の状態におけるアクチュエータ
を複数個同時に、シリコン半導体基板(シリコンウエハ
20)に形成した全体図を図4(a)に示している。
【0049】図4(b)は、図4(a)に示す直線E−
Eにおける断面構成である。
【0050】電流供給線29(29a,29b)と電流
供給電極30とは、工程1から工程9までに形成された
駆動コイル5と同時に形成されており、まず、所定位置
に予め定めた幅の溝が形成され、その溝内にシード層が
形成される。
【0051】そして、図4(a)に示す様に、これらの
シード層を電流供給線29及び電流供給電極30として
用いて、電流供給電極30のシード層に電解めっきをす
るための電源(図示せず)の陰極を接続し、一方陽極を
電解銅めっき用の陽極(図示せず)につなぐ。そして基
板21と電解めっき用の陽極とを相対させて、電解銅め
っき液中に入れ、電源から電流を流す(図示せず)と、
溝24内に銅が充填される。
【0052】尚、本実施形態における図4(a)には、
4個のアクチュエータが示されているが、勿論、これに
限定されるものではなく、多くても少なくても良い。ま
た、図4(a)において、以下に述べる全工程完了後、
少なくとも直線C−C、D−D及びE−Eでダイシング
すれば、4つのデバイスは電気的につながりがなくな
り、それぞれ独立したアクチュエータとして用いること
ができる。
【0053】また工程9−層間絶縁膜形成工程[図6
(c)及び図8(c)]において、銅膜27をエッチン
グ除去した後、絶縁材料、例えばシリコン酸化膜31を
化学的気相成長法(CVD:Chemical Vapor Depositio
n)で成膜し、ジャンプ線11を配線するための絶縁膜
10(図8(d)参照)を形成する領域上にレジストマ
スク32をフォトリソグラフィ技術によりパターニング
する。その後、露出しているシリコン酸化膜31をエッ
チングで除去し、絶縁膜10を形成し、レジストマスク
32も除去する。
【0054】工程10−ジャンプ線形成工程[図6
(d)及び図8(d)]において 、ジャンプ線11を
形成するために、金属材料例えば、銅をスパッタリング
法で成膜する。ジャンプ線11を形成する領域上にレジ
ストマスク33をフォトリソグラフィ技術によりパター
ニングして、その後、露出している銅膜領域をエッチン
グで除去して、ジャンプ線11を形成し、レジストマス
ク33を除去する。
【0055】工程11−可動板形成工程[図6(e)及
び図8(e)]において 、工程6で基板21の裏面側
の露出する部分を強アルカリのエッチング液を用いて、
基板21をエッチングし、可動板3と枠部1aと枠部1
bとねじりバネ2a,2b(図示せず)以外の箇所を分
離し、さらにシリコン酸化膜22のすべて及び、シリコ
ン酸化膜22aの可動板3と枠部1aと枠部1bとねじ
りバネ2a,2b以外の箇所を、主面(裏面)からRI
E法にて、エッチングして除去する。これにより可動板
3と枠部1aと枠部1bとねじりバネ2a,2bは、完
全に分離し、可動板3は、ねじりバネ2a,2bに支持
されて揺動可能な状態となる。反射面として主面(裏
面)をそのまま用いれば、反射面形成のための加工時間
や材料を節約する作用効果が生じる。また図9に示すよ
うに、ミラーとなる材料として、例えばアルミニウム
(Al)等をスパッタリングや蒸着により基板21の裏
面の全面若しくは一部にアルミ反射膜34を形成しても
よい。
【0056】尚、例えば、アクチュエータを2次元駆動
させるためなどの理由で可動板3に複数のコイルを形成
した場合は、ねじりバネ2a,2bの1本に対し、2本
以上のバネ線9が形成される構成を取ってもよい。
【0057】この実施形態によれば、ねじりバネ部分の
配線となるバネ線が内部に形成されることにより、従来
のように基板表面に形成された場合に比べて、ねじりバ
ネ部分の配線への応力を低減し、剥離や断線の発生を防
止して、信頼性の向上という作用効果が生じる。さら
に、バネ線が銅等の金属からなるため、硼素等をシリコ
ン半導体に拡散した配線よりも、電気抵抗率が小さくな
り、低消費電力を実現し、且つ駆動電源の電圧をも下げ
られる作用効果がある。また、駆動コイルとバネ線が共
に低抵抗の同一金属からなるため、電気抵抗が同等に小
さくなり、低消費電力となる効果がある。
【0058】さらに可動板の表面に駆動コイルを作るの
に比べて、可動板の重心と、可動板の駆動力の作用点を
より近づけることができ、所定の振動モード以外の、除
去・抑制しなければならない振動モードを励起しにくく
なる作用効果がある。
【0059】次に、第2の実施形態に係るアクチュエー
タについて説明する。図10は、図2の破線A−Aにお
ける断面図である。
【0060】図10に示す第2の実施形態は、前述した
第1の実施形態における工程3−溝(ひさし)形成工程
において形成した、電気的な絶縁を図るためのオーバー
ハング部分によるひさし部を省いたものである。
【0061】尚、本実施形態の製造工程において、第1
の実施形態と同様な製造工程においては、同じ製造装置
若しくは同じ製造方法を用いるものとして、説明を簡略
化する。
【0062】工程1−酸化膜成膜[図10(a)]にお
いて、第1の実施形態と同様なシリコン半導体板21の
両主面にシリコン酸化膜22a,22bを形成する。以
下、シリコン酸化膜22aを形成した主面(表面)を駆
動側コイル5を形成する面とし、シリコン酸化膜22b
を形成した主面(裏面)側を反射面6を形成する面とし
て説明する。
【0063】工程2−酸化膜除去[図10(b)]にお
いて、シリコン酸化膜22a上に、駆動コイル5のコイ
ル線等を形成するためのパターン領域を開口するレジス
トマスク23を形成して、露出するシリコン酸化膜22
aをエッチングにより除去する。
【0064】工程3−溝形成[図10(c)]におい
て、第1の実施形態の工程4で用いた異方性エッチング
方法により、基板の主面方向に対して、垂直な壁面を持
つように、基板裏面側に向かって、200μmの深さま
でエッチングして、溝35を形成する。その後、レジス
トマスク23を除去する。
【0065】工程4−絶縁膜形成[図10(d)]にお
いて、この基板21を酸化炉に入れて、溝35上にシリ
コン酸化膜36を形成する。
【0066】工程5−絶縁膜除去及びシード層形成[図
10(e)]において、基板21裏面上にフォトリソグ
ラフィ技術を用いて、枠部1、ねじりバネ2a,2b及
び可動板3を形成する領域上を開口するレジストマスク
37を形成して、露出するシリコン酸化膜22bをエッ
チングにより除去し、その後レジストマスク37を除去
する。
【0067】次に銅(Cu)等の金属材料を基板21表
面側に成膜する。この成膜により、シリコン酸化膜22
a上に銅膜27が形成し、且つ溝35の底に銅からなる
シード層28がそれぞれ成膜される。銅膜27とシード
層28とは、溝35が垂直であるため成膜の際に、銅膜
が付着せず電気的なつながりを持たない。このため、レ
ジストマスクを形成する工程が省略でき、成膜するだけ
で、シード層がパターニングされる作用効果がある。
【0068】以下の製造工程は、第1の実施形態と同等
であり、説明を省略する。
【0069】従って、本実施形態によれば、溝の側面が
基板主面方向に対して、十分垂直に近く、溝のアスペク
ト比が高い、即ち溝の深さが開口径に対して十分深い場
合に限り、溝壁面に付着する銅膜が無くなる。これによ
り、溝底部に形成したシード層と、基板主面のシリコン
酸化膜上に形成される銅膜とが断絶され、電気的にも接
続しない。
【0070】そして、銅をスパッタリングや蒸着等で成
膜するだけで、シード層銅がパターニングされたことに
なる。つまりシードを段切れにより作ることができる作
用効果がある。
【0071】また、前述した第1の実施形態より工数が
減るうえ、駆動コイルを第1の実施形態より高密度に形
成できるため、駆動コイルの巻き数を増やすことがで
き、駆動力が大きくなる。
【0072】次に、第3の実施形態に係るアクチュエー
タについて説明する。
【0073】本実施形態は、前述した第1,第2の実施
形態で用いた溝への銅の充填を電解銅めっきで行ってい
たが、本実施形態では、半導体製造技術により低温ドラ
イプロセスで形成したものである。
【0074】図11は、前述した図2の破線F−Fにお
ける断面図を示している。
【0075】工程1−溝形成[図11(a)]におい
て、第1の実施形態と同様なシリコン半導体板21の一
方の主面上に、駆動コイル5のコイル線等を形成するた
めのパターン領域を開口するレジストマスク41を形成
して、RIE法若しくは、ECR(Electron Cyclotron
Resonance)法を用いた異方性エッチングにより溝42
を形成する。
【0076】工程2−溝充填[図11(b)]におい
て、シリコン半導体板21の溝42が形成された主面に
CVDによるシリコン酸化膜43を形成する。さらに、
スパッタリング若しくは蒸着により、溝42を含むシリ
コン酸化膜43上に銅膜44を形成する。この時、溝4
2が完全に埋まるように充填する。
【0077】工程3−研磨[図11(c)]において、
銅膜44が成膜された面を化学的機械研磨(CMP:Ch
emical-Mechanical-Polishing)を用いて、基板の表面
が露出するまで研磨する。
【0078】この研磨により、基板21の表面が露出す
れば、溝42に銅が充填された、駆動コイル5、バネ線
9a,9b、ジャンプ線パッド7a,7b、駆動電極1
2a,12b、配線8a,8bが同時に形成される。
【0079】工程4−絶縁膜形成[図11(d)]にお
いて、CVD等により絶縁膜45を形成し、さらにジャ
ンプ線11と接続する駆動コイルのコイル線内側端を開
口するレジストマスク46をパターニンする。その後、
露出している絶縁膜45をエッチングで除去して駆動コ
イルの接続面を開口する。
【0080】工程5−ジャンプ線及び可動板形成[図1
1(e)]において、フォトリソグラフィ技術とエッチ
ングを用いて、駆動コイルのコイル線内側端とジャンプ
線パッド7bとを接続する銅からなるジャンプ線11を
形成する。
【0081】次に、基板21の裏面側のレジストマスク
48を形成した後、RIE等を用いて、テーパを有した
エッチングを行い、可動板3と枠部1aと枠部1bとで
ねじりバネ2a,2b(図示せず)以外の箇所を分離し
て形成する。その後、レジストマスク48を除去する。
【0082】そして、基板21の裏面側は、そのまま反
射面としてもよいし、CMPにより研磨して平坦な反射
面を形成してもよいし、反射率の高い膜を形成してもよ
い。
【0083】従って、本実施形態によれば、第2の実施
形態よりも製造工程が少なく、溝の側面が垂直で高密度
な駆動コイルのコイル線を形成することができる。ま
た、めっき技術を用いていないため、基板上にシード
層、電解めっき用の電極、配線を形成する必要がなく、
レイアウト的にも優位である。
【0084】また、CMP工程が製造工程に組み込まれ
ているため、多少の反りが発生した場合でも、裏面側の
研磨工程で修正することが可能である。尚、基板裏面に
反射膜を成膜する構成の場合には、その成膜前に裏面側
の研磨工程を追加して、平坦化する。
【0085】本実施形態では、半導体製造技術における
薄膜形成技術を用いているが、一般にめっきによる方
が、スパッタリングや蒸着に比べて、銅膜の厚さを厚く
するのは容易である。よって本実施形態では、駆動コイ
ル等の所望の厚さが比較的薄い場合に適している。
【0086】尚、本実施形態や前述した第1の実施形態
において、可動板は、方形で平坦な切片であり、この一
方面に平坦なミラーを形成した構成として説明している
が、可動板やミラーは平坦でなくとも曲面を有する形状
であってもよい。
【0087】次に、第4の実施形態に係るアクチュエー
タについて説明する。図12(a)は、本実施形態を上
から見た外観構成を示す図、同図(b)は、破線G−G
に沿った断面構成を示す図である。
【0088】本実施形態は、前述した第1,第2の実施
形態のアクチュエータの可動板3とねじりバネ2a,2
bと枠部1a,1bに形成した銅からなる、駆動コイル
5のコイル線、バネ線9a,9b、ジャンプ線パッド7
a,7b及び配線8a,8bが大気に露出しないよう
に、CVD法により形成したシリコン酸化膜またはシリ
コン窒化膜等の絶縁膜51でカバーした構成である。こ
の実施形態によれば、銅製の駆動コイル、バネ線等の酸
化が防止でき、またごみなどの付着による短絡を防ぐ効
果がある。
【0089】次に、第5の実施形態に係るアクチュエー
タについて説明する。図13は、図2の破線A−Aに対
応する部分の断面を示す。この図13に示すように、駆
動コイル5、バネ線9a,9b等の上面に、例えばニッ
ケル、望ましくは金49を電解めっきにより酸化防止用
膜を形成して封着することにより、大気に露出していた
銅の酸化を防止できる。
【0090】尚、図13では、図6(d)に対応する構
成のみを示すが、図8(d)に示すような他の構成部
位、例えば、バネ線等の溝においても充填される銅表面
を封着するように、ニッケルや金を形成してある。
【0091】次に図14を参照して、第6の実施形態に
係るアクチュエータについて説明する。本実施形態は、
前述した第1の実施形態における工程4の溝形成[図5
(d)及び図7(d)]を省略したものである。つま
り、V溝を形成した後の深さ200μm程度の垂直な溝
を形成せずに銅の充填を行うものである。
【0092】図14(a)において、V溝52を形成す
る。この時、前述したひさし部25は、形成されてい
る。
【0093】その後、図14(b)に示すように、酸化
炉でV溝52の壁面を酸化させてシリコン酸化膜53を
形成する。そして、ひさし部25を利用して、シリコン
酸化膜53上に銅等からなるシード層54を蒸着により
形成する。
【0094】以降の製造工程は、第1の実施形態と同等
である。
【0095】本実施形態によれば、V溝を形成したとき
に、ひさし部25が形成されているため、蒸着しただけ
でシード層54はパターニングされることとなり、エッ
チング装置による加工の手間が省ける効果がある。
【0096】次に図15(a),(b)を参照して、第
7の実施形態に係るアクチュエータについて説明する。
これらの図15(a),(b)は、図6(e),図8
(e)の構造に相当する。
【0097】本実施形態は、前述した第1の実施形態の
工程8の溝充填[図6(b)及び図8(b)]におい
て、電解銅めっきにより銅を溝24に充填し、駆動コイ
ル5、バネ線9a,9b、ジャンプ線パッド7a,7
b、駆動電極12a,12b、配線8を同時に形成する
際に、溝に充填する銅の堆積量を時間で管理し、前述し
た駆動コイル5、バネ線9a,9b等のxとyの厚みを
一致または略一致させる。
【0098】この駆動コイル5のxとyの厚みを一致ま
たは略一致することにより、可動板3の重心と、可動板
3の駆動力の作用点を一致または略一致させることがで
きるため、所定の振動モード以外の、除去・抑制しなけ
ればならない振動モードが励起しにくくなる作用効果が
ある。
【0099】また、バネ線9a,9bのxとyの厚みを
一致または略一致することにより、バネ線9a,9bの
位置がねじりバネ2a,2bのねじれの軸に対して一致
または略一致するので、ねじりバネ2a,2bがねじれ
た際に、バネ線にかかる応力が低減することとなり、バ
ネ線の耐久性、信頼性が向上する作用効果がある。
【0100】次に、第8の実施形態に係るアクチュエー
タについて説明する。図16(a)は、本実施形態を上
から見た外観構成を示し、同図(b)は、図16(a)
の破線H−Hの断面構造を示す図である。図16(c)
は、図16(a)の破線I−Iの断面構造の製造工程の
途中を示す図である。本実施形態は、前述した各実施形
態では シリコンからなるねじりバネであったものをポ
リイミドに換えたものである。
【0101】本実施形態は、可動板3表面と枠部1表面
とに固着して支持するポリイミドからなるねじりバネ5
5を形成した構成である。
【0102】本実施形態は、駆動コイル5の形成方法
は、第1の実施形態の工程1〜8と同様に電解めっきを
用いるが、溝を形成する部分が異なる。図16(c)の
通り、駆動コイル5と、電流供給線(図示せず)と、こ
れらを繋ぐ接続線59及び、電流供給電極(図示せず)
の溝を形成し、第1の実施形態と同様に、電解銅めっき
の手法により銅を充填する。これにより、駆動コイル
5、接続線59が形成される。第1の実施形態で述べた
通り、めっきは厚膜金属形成に適している。
【0103】次に第1のポリイミド層56を塗布装置に
より塗布して形成し、バネ線57a,57bを接続させ
る駆動コイルの箇所をエッチングにより除去して、銅面
を露出させる。
【0104】その後、前述したような半導体製造技術を
用いて、駆動電極12a,12bとバネ線57a,57
bを同時に形成する。バネ線57a,57bの一端は、
それぞれ駆動コイル5の外側端、内側端と接続してい
る。また、バネ線57a,57bのもう一方の端は、枠
部1a,1bの方向へ、それぞれ延びて、駆動電極12
a,12bをそれぞれ構成する。
【0105】さらに、この上に第2のポリイミド層58
を形成する。
【0106】そして、基板21の表主面(ポリイミド形
成面)側にフォトリソグラフィ技術によるマスクを形成
して、露出するポリイミドを除去する。このマスクは、
可動板3と駆動電極12a,12b上を除く枠部1とね
じりバネとなる領域上に形成する。このポリイミドの除
去により、ねじりバネ55が形成される。エッチング
後、レジストマスクを剥離液等で除去する。
【0107】次に、フォトグラフィ技術により基板21
の裏面側で可動板3と枠部1となる領域上にレジストマ
スクを形成し、RIE法によりレジストマスクのない領
域についてのみ基板21及びシリコン酸化膜22aおよ
び接続線59をエッチングする。このエッチングにより
シリコン半導体及びシリコン酸化膜22aを枠形状に除
去し、さらに接続線59の可動板3と枠部1との間に存
在する部分を除去して、可動板3と枠部1とがポリイミ
ド部分のみで接続するように切り離す。そして、レジス
トマスクを除去し、シリコン酸化膜22b(図示せず)
を除去する。
【0108】本実施形態によれば、シリコンからなるね
じりバネよりも、耐衝撃性が高く衝撃により破損しにく
い効果がある。また、この実施形態においても、可動板
3の表面に駆動コイル5を形成するのに比べて、可動板
3の重心と、可動板3の駆動力の作用点をより近づける
ことができ、所定の振動モード以外の、除去・抑制しな
ければならない振動モードを励起しにくくなる作用効果
がある。
【0109】また、前述した各実施形態においては、可
動板が対峙する2本のねじりバネによって軸支されてい
るアクチュエータをあげて説明したが、例えば、可動板
を1本の支持部で軸支するアクチュエータに適用しても
よい。この場合、可動板を1本のねじりバネによって軸
支して、可動板をねじり駆動させる構成のアクチュエー
タや、また、可動板を1本のたわみバネによって軸支
し、可動板を上下駆動させるアクチュエータ等に本発明
によるアクチュエータの構成を適用してもよい。
【0110】図17には、第9の実施形態に係る、可動
板を1本の支持部で支持する片持ち形構造のアクチュエ
ータを上から見た外観構成を示し説明する。
【0111】このアクチュエータは、バネとして機能す
る1本の支持部63と、この支持部63により片持ち支
持される可動板64と枠部79からなる駆動部62がネ
ジ止めや接着剤により方形の枠部61の一辺に固定され
て構成されている。
【0112】この駆動部62の支持部63及び可動板6
4の一方の主面(表面)には、前述した実施形態と同様
な手法により溝が形成され、その溝内に電解めっきによ
り銅を充填して、駆動コイル5、バネ線9a,9b、ジ
ャンプ線パッド7a,7b、駆動電極12a,12bを
同時に形成する。さらに、ジャンプ線パッド7aとジャ
ンプ線パッド7bの間には、シリコン酸化膜等からなる
絶縁膜10を挟んでジャンプ線11により接続されてい
る。
【0113】また、可動板64の他方の主面(裏面)
は、レーザ光等の光束を反射するための反射面が設けら
れている。前記支持部は、前述した実施形態と同様に、
シリコンやポリイミドにより形成することができる。
【0114】このように構成されたアクチュエータは、
図示しない電源供給回路から駆動電極12a,12bへ
交流電流を流すと、駆動コイル5に磁界が発生し永久磁
石66の磁場との相互作用が働き、駆動コイル5は永久
磁石65で発生する磁場との相互作用により、可動板6
4は、枠部79を支点として、上下に連続して往復する
揺動運動をする。裏面の反射面に外部からの光が当たる
と、その光が可動板64の揺動によって偏向するため、
反射した光は走査される状態となる。
【0115】図18には、第10の実施形態に係る、可
動板を1本の支持部で支持する所謂、片持ち形構造のア
クチュエータを上から見た外観構成を示し説明する。本
実施形態の構成部材で前述した第9の実施形態の構成部
材と同等のものには、同じ参照符号を付して、その説明
を省略する。
【0116】このアクチュエータは、前述した第9の実
施形態における駆動部と同等の駆動部62を備えてお
り、永久磁石66が支持部63の支持方向に沿った方向
で可動板64の側方に配置されて構成される。
【0117】また、可動板64の他方の主面(裏面)
は、レーザ光等の光束を反射するための反射面が設けら
れている。前記支持部は、前述した実施形態と同様に、
シリコンやポリイミドにより形成することができる。
【0118】このように構成されたアクチュエータは、
図示しない電源供給回路から駆動電極12a,12bへ
交流電流を流すと、駆動コイル5は永久磁石66で発生
する磁場との相互作用により、可動板64に対して、ね
じれバネとして機能する支持部63を軸とするトルクを
発生して、支持部63中心として連続して往復する揺動
運動をする。裏面の反射面に外部からの光が当たると、
その光が可動板64の揺動によって偏向するため、反射
した光は走査される状態となる。
【0119】図19には、第11の実施形態に係る、可
動板を1本の支持部で支持するアクチュエータを上から
見た外観構成を示し説明する。本実施形態の構成部材で
前述した第9,第10の実施形態の構成部材と同等のも
のには、同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
【0120】このアクチュエータは、前述した第9の実
施形態と第10の実施形態の構成を合わせ持つものであ
り、同等な可動板64と支持部63s枠部79とを設け
た駆動部62を備え、支持部と対向する側に枠部61に
永久磁石65を配置し、支持部63の支持方向に沿った
方向で可動板64の側方に永久磁石66が配置される。
【0121】このように構成されたアクチュエータは、
図示しない電源供給回路から駆動電極12a,12bへ
交流電流を流すと、駆動コイル5は永久磁石66で発生
する磁場との相互作用により、可動板64は、上下駆動
と同時に支持部63を中心としたねじれの駆動が行われ
る。
【0122】さらに各実施形態では、駆動コイル及びバ
ネ線を溝に金属を充填して形成した構成を示したが、本
発明はこれに限定されず、その他のコイルや配線を可動
板及び支持部に形成する場合にも適用する事ができる。
【0123】例えば、第12の実施形態は、図20に示
すように、前述した第9の実施形態と同じ構成をとり、
さらに可動板64上に駆動コイル5と永久磁石65との
相互作用によって発生する誘導起電力を検出することに
より、可動板の駆動状態を検出するための検出コイル6
7を具備した構成をとる。
【0124】この検出コイル67は、絶縁膜68を挟ん
でジャンプ線69,70と検出コイル用バネ線71a,
71bを経て、検出コイル電極72a,72bに接続さ
れている。これらの構成部位は、前述した第1の実施形
態と同様な手法により溝を形成し、その溝内に電解めっ
きにより銅を充填して検出コイル67や検出コイル用バ
ネ線71a,71b、検出コイル電極72a,72bを
同時に形成する。尚、図示しないが、検出コイル72
a,72bは、外部に設けた誘導起電力を測定する電気
回路に接続されている。
【0125】この検出コイル67や検出コイル用バネ線
71a,71b等は、前述した各実施形態において駆動
コイルやバネ線の形成時に同時に形成することができ
る。
【0126】以上、第9から第12の実施形態において
も支持部63に溝を形成して銅を充填することでバネ線
9a,9bを形成しており、バネ線9a,9bへの応力
を低減し、剥離や断線の発生を防止することができる。
また、可動板64に溝を形成して銅を充填することで駆
動コイル5を形成しているので、可動板64の重心と、
可動板64の駆動力の作用点を一致若しくは近づけるこ
とができ、抑制すべき振動モードの発生を抑えることが
できる。さらに、第12の実施形態では、支持部63を
溝を形成して銅を充填することで検出コイル67用のバ
ネ線71a,71bを形成しており、検出コイル用バネ
線71a,71bへの応力を低減し、剥離や断線の発生
を防止することができる。
【0127】次に第13の実施形態に係るアクチュエー
タについて説明する。
【0128】図21には、2次元駆動する本実施形態の
アクチュエータを上から見た上面図を示す。前述した第
1の実施形態においては、2つのねじりバネにより軸支
される可動板に1つの駆動コイルを形成した構成例であ
ったが、本実施形態は、直交する方向にそれぞれ軸支さ
れた可動板に2つの駆動コイルが形成されたアクチュエ
ータである。
【0129】具体的には、このアクチュエータは、枠部
81内部に対峙する2本のねじりバネ83a,83b
(第2ねじりバネ)に揺動可能に軸支される枠形状の可
動板82(第2可動板)と、可動板82内部に前記ねじ
りバネ83a,83bの軸支方向と直交する方向に設け
られたねじりバネ85a,85b(第1ねじりバネ)に
より揺動可能に軸支される可動板84(第1可動板)と
で構成され、その結果、可動板84は2次元に揺動可能
となる。また第1の実施形態と同様に、枠部81の周囲
四方には、永久磁石(図示せず)が配置されるものとす
る。
【0130】また、可動板82には、駆動コイル86
(第2駆動コイル)が形成され、可動板84には駆動コ
イル94(第1駆動コイル)が形成されている。駆動コ
イル86の両端は、ジャンプ線92及びバネ線96a,
96bを介して、駆動電極90a,90b(第2駆動電
極)に接続される。また駆動コイル94の両端は、ジャ
ンプ線95及びバネ線93a,93b、ジャンプ線8
9,91及びバネ線87a,87bを介して、駆動電極
88a,88bに接続される。
【0131】これらの駆動コイル及びバネ線は、前述し
た第1の実施形態と同様な手法により溝を形成し、その
溝内に電解めっきにより銅を充填して形成される。
【0132】また、可動板84の他方の主面(裏面)
は、レーザ光等の光束を反射するための反射面が設けら
れている。本実施形態においても、ねじりバネをポリイ
ミドにより形成することができる。
【0133】このように構成されたアクチュエータは、
図示しない電源供給回路から駆動電極88a,88b及
び駆動電極90a,90bへそれぞれ交流電流を流す
と、駆動コイル86は永久磁石で発生する磁場との相互
作用により、ねじれバネ83a,83bを中心として、
可動板82を連続して往復する揺動運動を行う。さら
に、駆動コイル94は永久磁石で発生する磁場との相互
作用により、ねじれバネ85a,85bを中心として可
動板84を可動板82の揺動方向と直交する方向に連続
して往復する揺動運動を行う。
【0134】この結果、可動板84は、2次元駆動さ
れ、裏面の反射面に外部からの光が当たると、その光を
反射して走査させる。
【0135】本実施形態においても、各バネ線の断線を
生じ難くしたり、抑制すべき振動モードを発生し難くす
ることができる。
【0136】尚、前述した各実施形態においては、磁界
と電流の相互作用によって力を発生し駆動する電磁駆動
型のアクチュエータを挙げて説明したが、これ以外の原
理で力を発生して駆動するアクチュエータ、例えばクー
ロン力によって駆動する静電駆動型のアクチュエータ等
に各実施形態の構成を適用してもよい。
【0137】以上の実施形態について説明したが、本明
細書には以下のような発明も含まれている。
【0138】(1)可動板と、該可動板を揺動可能に固
定部へ軸支する支持部と、前記支持部が弾性部材からな
るアクチュエータにおいて、支持部および/または可動
板に溝があり、溝に導電性材料が充填されているアクチ
ュエータ。
【0139】本発明のすべての実施形態に係る。
【0140】上記(1)項には、導電性材料にかかる応
力の低減、信頼性の向上と同時に、電気抵抗の低減とい
う作用効果が生じる。可動板の重心と、可動板の駆動力
の作用点を一致、または近づけることができ、抑制すべ
き振動モードを発生しにくくなる作用効果がある。
【0141】(2)前記支持部は溝を有し、その溝に充
填された導電性材料部分を介して外部電気回路と前記可
動板に設けられた電気要素とを電気的に接続する構成と
したことを特徴とする前記(1)項に記載のアクチュエ
ータ。
【0142】本発明の第8の実施形態以外のすべての実
施形態に係る。
【0143】上記(2)項には、導電性材料にかかる応
力の低減、信頼性の向上という作用効果が生じる。同時
に平面コイル配線の電気抵抗率が小さくなり、消費電力
を低減することや駆動電源の電圧を下げられる作用効果
が生じる。
【0144】(3)前記可動板の周縁部分に設けた駆動
コイルと、前記駆動コイルに磁界を与える磁界発生手段
とをさらに備え、前記可動板は溝を有し、その溝に充填
された導電性材料部分を前記駆動コイルとし、前記駆動
コイルに電流を流すことで発生する磁力により前記可動
板を駆動することを特徴とする上記(1)項に記載のア
クチュエータ。
【0145】本発明のすべての実施形態に係る。
【0146】上記(3)項は、可動板の重心と、可動板
の駆動力の作用点を一致、または近づけることができ、
抑制すべき振動モードを発生しにくくなる作用効果があ
る。
【0147】(4)前記可動板は溝を有し、前記電気要
素はその溝に充填された導電性材料部分からなる駆動コ
イルであることを特徴とする上記(2)項に記載のアク
チュエータ。
【0148】本発明の第8の実施形態以外のすべての実
施形態に係る。
【0149】上記(4)項は、駆動コイルと該駆動コイ
ルに接続する導電性材料がどちらも低抵抗の材質である
ため、駆動コイルよりも支持部に形成された導電性材料
の電気抵抗が大きくなることはなく、消費電力が少なく
てすむ作用効果がある。
【0150】(5)溝に充填された導電性材料部分の厚
み方向の略二等分の位置が、支持部の厚み方向の略二等
分の位置と略一致した上記(2)項に記載のアクチュエ
ータ。
【0151】本発明の第7の実施形態に係る。
【0152】上記(5)項は、支持部に形成された導電
性材料にかかる応力が低減し、信頼性向上という作用効
果を生じる。
【0153】(6)溝に充填された導電性材料の厚み方
向の略二等分の位置が、可動板の厚み方向の略二等分の
位置と略一致した上記(3)項に記載のアクチュエー
タ。
【0154】本発明の第7の実施形態に係る。
【0155】上記(6)項は、可動板の重心と、可動板
の駆動力の作用点を略一致でき、抑制すべき振動モード
を発生しにくくなる作用効果がある。
【0156】(7)上記溝の開口部分がひさし形状であ
ること特徴とする上記(1)〜(6)項に記載のアクチ
ュエータ。
【0157】本発明の第2及び第3の実施形態以外のす
べての実施形態に係る。
【0158】上記(7)項は、めっきのシード層用の導
電性材料を成膜すると溝の口にひさしがついているとい
う構造により、成膜と同時に導電性材料膜が段切れを生
じ、その結果溝の形に沿ってシード層パターンができる
という作用効果を生じる。
【0159】(8)溝の半導体基板の深さ方向の形状が
半導体基板の表面に対し略垂直であることを特徴とした
上記(1)乃至(6)項に記載のアクチュエータ。
【0160】本発明の第2の実施形態に係る。
【0161】上記(8)は、シードを段切れにより作る
ことができる作用効果がある。
【0162】(9)前記溝に充填された導電性材料部分
が厚さ方向に対して2種類以上の導電性材料層からなる
ことを特徴とする上記(1)乃至(8)項に記載のアク
チュエータ。
【0163】本発明の第5の実施形態に係る。
【0164】上記(9)項は、例えば溝の開口部に近い
方の導電性材料が、低抵抗で且つ酸化などにより劣化し
やすいもう一方の導電性材料の劣化を防止する作用効果
がある。
【0165】(10)導電性材料充填後に溝の開口部を
絶縁性の物質で封止したことを特徴とする上記(1)乃
至(9)項に記載のアクチュエータ。
【0166】本発明の第4の実施形態に係る。
【0167】上記(10)項は、なんらかの原因でバー
配線や平面コイルが短絡することがなくなるという作用
効果がある。また、上記(1)乃至(8)項に記載のア
クチュエータにおいては、溝に充填した導電性材料を大
気中物質による劣化から保護する作用効果がある。
【0168】(11)可動板に反射部を設けた上記
(1)乃至(10)項に記載のアクチュエータ。
【0169】本発明のすべての実施形態に係る。
【0170】上記(11)は、反射部で反射した光を偏
向する作用効果がある。
【0171】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、可
動板と該可動板を揺動可能に固定部へ軸支する支持部
と、前記支持部が弾性材料からなるアクチュエータにお
いて、支持部に溝があり、溝に導電性材料が充填されて
いる場合は、支持部に形成された導電性材料からなる配
線への応力を低減し、断線の防止と同時に配線の低抵抗
化を実現するアクチュエータを提供することができる。
【0172】さらに、可動板と該可動板を揺動可能に固
定部へ軸支する支持部と、前記支持部が弾性部材からな
るアクチュエータにおいて、可動板に溝があり、溝に導
電性材料が充填されている場合は、可動板の重心と、可
動板の駆動力の作用点を一致若しくは近づけることがで
き、抑制すべき振動モードを発生しにくくすることを実
現するアクチュエータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るアクチュエータ
の概略的な構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態のアクチュエータを上から見た
外観構成を示す図である。
【図3】図2に示す破線A−Aと破線B−Bのそれぞれ
の断面の構造を示す図である。
【図4】第1の実施形態のアクチュエータをシリコンウ
エハに配置したレイアウトの一例及び断面構造を示す図
である。
【図5】図2の破線A−Aにおける断面構造において、
製造工程について説明するための前半の工程を示す図で
ある。
【図6】図2の破線A−Aにおける断面構造において、
製造工程について説明するための後半の工程を示す図で
ある。
【図7】図2の破線B−Bにおける断面構造において、
製造工程について説明するための前半の工程を示す図で
ある。
【図8】図2の破線B−Bにおける断面構造において、
製造工程について説明するための後半の工程を示す図で
ある。
【図9】第1の実施形態に係るアクチュエータのシリコ
ン半導体基板裏面に反射面を成膜する構成を示す図であ
る。
【図10】第2の実施形態に係るアクチュエータの断面
構造において、製造工程について説明するための工程を
示す図である。
【図11】第3の実施形態に係るアクチュエータの断面
構造を示す図である。
【図12】第4の実施形態に係るアクチュエータの外観
及び断面構成を示す図である。
【図13】第5の実施形態に係るアクチュエータの断面
構造を示す図である。
【図14】第6の実施形態に係るアクチュエータの断面
構造を示す図である。
【図15】第7の実施形態に係るアクチュエータの断面
構造を示す図である。
【図16】第8の実施形態に係るアクチュエータの外観
及び断面構成及び製造工程を示す図である。
【図17】第9の実施形態に係るアクチュエータの斜視
図である。
【図18】第10の実施形態に係るアクチュエータの斜
視図である。
【図19】第11の実施形態に係るアクチュエータの斜
視図である。
【図20】第12の実施形態に係るアクチュエータの斜
視図である。
【図21】第13の実施形態に係るアクチュエータの外
観を示す図である。
【図22】従来の電磁駆動型アクチュエータの構成例を
示す図である。
【図23】従来の電磁駆動型アクチュエータの構成の一
部を示す図である。
【符号の説明】
1,1a,1b…枠部 2a,2b…ねじりバネ 3…可動板 4a,4b…永久磁石 5…駆動コイル 6…反射面 7a,7b…ジャンプ線パッド 8a,8b…配線 9a,9b…バネ線 10…絶縁膜 11…ジャンプ線 12a,12b…駆動電極 13…絶縁膜 14…シリコン酸化膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可動板と、前記可動板を揺動可能に固定
    部へ軸支する弾性部材からなる支持部を有するアクチュ
    エータにおいて、 前記支持部および/または前記可動板に溝があり、溝に
    導電性材料が充填されていることを特徴とするアクチュ
    エータ。
  2. 【請求項2】 前記支持部は溝を有し、その溝に充填さ
    れた導電性材料部分を介して外部電気回路と前記可動板
    に設けられた電気要素とを電気的に接続する構成とした
    ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記可動板の周縁部分に設けた駆動コイ
    ルと、前記駆動コイルに磁界を与える磁界発生手段とを
    さらに備え、 前記可動板は溝を有し、その溝に充填された導電性材料
    部分を前記駆動コイルとし、前記駆動コイルに電流を流
    すことで発生する磁力により前記可動板を駆動すること
    を特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
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