JP2001051116A - 偏光板保護フィルム及び偏光板 - Google Patents

偏光板保護フィルム及び偏光板

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JP2001051116A
JP2001051116A JP22280299A JP22280299A JP2001051116A JP 2001051116 A JP2001051116 A JP 2001051116A JP 22280299 A JP22280299 A JP 22280299A JP 22280299 A JP22280299 A JP 22280299A JP 2001051116 A JP2001051116 A JP 2001051116A
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polarizing plate
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protective film
polarizer
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Yasumasa Okada
安正 岡田
Takahiko Sawada
貴彦 澤田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱圧着によって生じる問題点を解決した偏
光板保護フィルム及び偏光板を提供すること。 【解決手段】 熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂からな
るフィルムにおいて、該フィルムの片面に凹凸が形成さ
れていて、該凹凸の深さの最大値が0.1〜10μm、
若しくは、該フィルムのヘイズが0.3〜50%である
ことを特徴とする偏光板保護フィルム、及び、これを用
いた偏光板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は偏光板保護フィルム
及びこれを用いた偏光板に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ等に用いられる偏光板
は、偏光子の両面に保護フィルムが積層されて形成され
ている。
【0003】従来、偏光子としては、沃素又は二色性染
料が吸着された延伸ポリビニルアルコールフィルム(以
下、PVAという)が使用され、保護フィルムとして
は、トリアセチルセルロースフィルム(以下、TACと
いう)が使用されている。
【0004】しかしながら、トリアセチルセルロースフ
ィルムは耐熱性及び耐湿性が充分でなく、高温下若しく
は高湿下で使用すると、偏光子とトリアセチルセルロー
スフィルムが剥離したり、トリアセチルセルロースが加
水分解して透明性が低下し偏光板性能が低下したり、偏
光子の偏光度が低下するという欠点があった。
【0005】さらに、高温環境下で、PVAの配向緩和
が起き、偏光板保護フィルムのTACに応力が発生した
とき大きな複屈折を有することになり、偏光度の低下が
もたらされ、LCDの表示ムラやコントラスト低下が起
こるという問題点があった。
【0006】上記の問題点を解決するために、TACの
代わりに、偏光板保護フィルムとして熱可塑性飽和ノル
ボルネン系樹脂が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱可塑
性飽和ノルボルネン系樹脂は、従来の接着方法、すなわ
ち、TACとPVAとの接着に用いるPVA系接着剤を
使用して接着を行うと接着が不十分となる。
【0008】そこで、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂
とPVAとを接着する方法として、例えば、特開平5−
212828号公報等にアクリル系粘着剤層を設けて加
熱加圧する方法が提案されている。
【0009】しかしながら、この方法では加熱圧着が必
須であり、加熱時間も長いため、PVA偏光素子が変色
若しくは退色して偏光機能が消失するか、消失しないま
でも、変形収縮したり劣化して偏光度が低下するという
問題点があった。また、一定時間の加熱圧着が必要なた
め、生産効率が低く、さらに、フィルム全体に対して、
加熱と加圧を要するため、生産設備が高価となるばかり
か、加熱温度と加圧にバラツキが生じると粘着強度ムラ
となって、品質が低下するという問題点があった。
【0010】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂からなるフィ
ルムにおいて、加熱圧着を必要とせず、加熱圧着により
生じる前記問題点を解消した偏光板保護フィルム及びこ
れを用いた偏光板を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、熱
可塑性飽和ノルボルネン系樹脂からなるフィルムにおい
て、該フィルムの片面に凹凸が形成されていて、該凹凸
の深さの最大値が0.1〜10μmであることを特徴と
する偏光板保護フィルムを提供するものである。
【0012】また、本発明は、熱可塑性飽和ノルボルネ
ン系樹脂からなるフィルムにおいて、該フィルムの片面
に凹凸が形成されていて、該フィルムのヘイズが0.3
〜50%であることを特徴とする偏光板保護フィルムを
提供するものである。
【0013】さらに、本発明は、溶融押出成形法におい
て、ゴムロールと金属ロールを用いてニップ成形により
凹凸を形成したことを特徴とする前記の偏光板保護フィ
ルムを提供するものである。
【0014】また、本発明は、前記の偏光板保護樹脂フ
ィルムが、偏光子の少なくとも片面に接着されているこ
とを特徴とする偏光板を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0016】本発明の偏光板保護フィルムに用いられる
熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂は、例えば、特開平3
−14882号公報、特開平3−122137号公報な
どに開示されている公知の樹脂であり、従来公知の熱可
塑性飽和ノルボルネン系樹脂を好適に使用することが出
来る。
【0017】熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を構成す
るモノマーを例示すると、例えば、ノルボルネン、5−
メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボル
ネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン
−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノ
ルボルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5
−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキ
シカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−
ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−2−ノルボ
ルネン、エチレン−テトラシクロドデセン共重合体、6
−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−
エチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−
エチル−1,4:5,8−エチリデン−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−
クロロ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−
シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−
ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−1,4,4a,
5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン、6−
メトキシカルボニル−1,4:5,8−ジメタノ−1,
4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、1,4−ジメタノ−1,4,4a,4b,5,
8,8a,9a−オクタヒドロフルオレン、5,8−メ
タノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒ
ドロ−2.3−シクロペンタジエノナフタレン、4,
9:5,8−ジメタノ−3a,4,4a,5,8,8
a,9,9a−オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン、
4,11:5,10:6,9−トリメタノ−3a,4,
4a,5,5a,6,9,9a,10,10a,11,
11a−ドデカヒドロ−1H−シクロペンタアントラセ
ン等が挙げられる。
【0018】熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂は、例え
ば、(イ)ノルボルネン系モノマーの開環重合体若しく
は開環共重合体を、必要に応じてマレイン酸付加、シク
ロペンタジエン付加の如き変性を行った後に、水素添加
した樹脂、(ロ)ノルボルネン系モノマーを付加重合さ
せた樹脂、(ハ)ノルボルネン系モノマーとエチレンや
α−オレフィンなどのオレフィン系モノマーと付加重合
させた樹脂、(ニ)ノルボルネン系モノマーとシクロペ
ンテン、シクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペ
ンタジエンなどの環状オレフィン系モノマーと付加重合
させた樹脂、これらの樹脂の変性物等が挙げられる。
【0019】上記重合は、例えば、重合媒体としてI
r、Os、Ruの三塩化物の含水塩、MoCl5、W
l6、ReCl5、(C253Al、(C253Al
/TiCl4、(π−C474Mo/TiCl4、(π
−C474W/TiCl4、(π−C 353Cr/W
Cl6等を用いて、常法により行うことができる。
【0020】上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂とし
ては、日本ゼオン社より商品名「ZEONOR」、「Z
EONEX」、ジェイエスアール社より商品名「ART
ON」、三井石油化学社より商品名「APEL]として
上市されている。
【0021】上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂の数
平均分子量は、小さくなると耐湿性が低下し透湿度が大
きくなり、大きくなるとフィルム成形性が低下するの
で、トルエン溶媒によるゲル・パーミュエーション・ク
ロマトグラフで測定して、2万5千〜10万が好まし
く、より好ましくは3万〜8万である。
【0022】上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂から
なる保護フィルムの製造方法は公知の任意の方法が採用
されてよく、例えば、溶液流延法、溶融成形法等が挙げ
られる。
【0023】上記保護フィルムの片面に凹凸を形成する
方法は、特に限定されず、凸凹深さの最大値が0.1〜
10μmになるか、または、該凹凸によりフィルムのヘ
イズが0.3〜50%に調整されるように、凹凸が形成
されればよい。
【0024】本発明において、凹凸とは、フィルムの片
面に形成される形状であって、その断面形状が、直角三
角形、台形、サインカーブ、ピラミッド型、ストライプ
状、六角形、六角錐などの規則的な配列形状の繰り返
し、その混合不規則配列、梨じ模様等のランダム形状な
どを意味する。
【0025】また、凸凹深さの最大値とは、JIS B
0601で定義される最大高さを意味し、ヘイズと
は、JIS K 7150で定義される値を意味し、下
記式で求められる。
【式1】ヘイズ(%)={全光線透過率(%)−平行光
線透過率(%)}/全光線透過率(%)
【0026】凹凸を形成する具体的方法としては、例え
ば、溶融押出成形法では、凹凸を有するロールを用いた
ニップ成形法、凹凸を有するフィルムを用いたサンドイ
ッチラミネート法等が挙げられる。プレス成形では、成
形後のフィルムに凹凸を有する金型を用いて加熱転写さ
せる方法等が挙げられる。また、溶剤キャスティング法
では、凹凸を有する金属ベルトもしくはフィルムを基材
に用いたり、凹凸を有する金型上に塗工する方法等が挙
げられる。フィルム成膜後の後処理による方法として
は、スパッタエッチング処理、液体ホーニング、ジェッ
トブラスト、タンブリング、プラッシング処理、研磨処
理等が挙げられる。
【0027】これらの中では、生産性、成形の容易さか
ら、溶融押出成形法によるニップ成形法が好ましく、特
に、凹凸形状を有するロールにゴムロールを用い、もう
一方に金属鏡面ロールを用いて凹凸を形成する方法が好
ましい。用いられるゴムロールは特に限定されないが、
ゴム材質としてはニトリルブチレンラバー、ウレタンゴ
ム、シリコーンゴム等が挙げられる。ゴムロール表面の
凹凸形状は、ゴムロールをブラスト処理、若しくは、表
面研磨処理したものが簡易に作製できて優れており、中
でも、鏡面研磨処理にて付与する手段が、簡便に形状を
均一付与することができるので好ましく、仕上げとして
0.2〜0.6Sであれば良好である。ゴムロール表面
の凸凹形状の深さは、成形品であるフィルムに、凸凹深
さが最大0.1〜10μmに転写可能で有ればよい。例
えば、ロールの凸凹形状のフィルムへの転写程度が6割
だとすると、必要なロールの凸凹形状の深さは、0.1
6〜12.5μmである。
【0028】上記方法によりフィルムの片面に形成され
る凸凹深さの最大値が0.1μm若しくはヘイズが0.
3%未満では本発明の効果が発現せず、また、凸凹深さ
の最大値が10μm若しくはヘイズが50%を越える
と、偏光板に用いた場合、透明性が低下したり、接着強
度が不足したり、接着剤層が厚くなりすぎて偏光板の厚
みが厚くなったりする場合がある。偏光板が厚くなると
液晶ディスプレイに用いた場合に薄型軽量化の点で好ま
しくない。凸凹深さの最大値は、好ましくは0.1〜5
μm以下、さらに好ましくは、0.1〜2μm以下であ
る。また、ヘイズは0.3〜40%が好ましい。
【0029】上記条件を満足する凹凸をフィルム片面に
形成させることで、偏光板保護フィルムと偏光子との接
着性を確保できるようになる。熱可塑性飽和ノルボルネ
ン系樹脂からなるフィルムは、粘着剤との密着性が悪
く、表面の改質を実施しなくてはならないが、表面に凹
凸を有することで、表面が物理的に改質されることにな
り、粘着剤との密着性が改良される。凹凸付与のみでは
密着性が十分でない場合は、他のコロナ処理、紫外線照
射等の表面改質手段をさらに加えても良い。凹凸が無い
フィルムに比べ、改質程度を抑えられるので、処理量を
抑えることができ、フィルムへの負担が少なく、表面肌
荒れ、破れ等を低減できるという利点がある。
【0030】上記の凹凸を有する本発明の偏光版保護フ
ィルムは、少なくとも偏光子の片側に、望ましくは、偏
光子の両面に使用されて、従来公知の方法により、本発
明の偏光板が製造される。両面に用いる方が、雰囲気状
態の影響を小さくできるという利点がある。
【0031】偏光子は、偏光機能を有するPVA製フィ
ルムまたはシートが用いられ、例えば、PVAフィルム
にはヨウ素を吸着させた後、ホウ酸浴中で一軸延伸した
PVA・ヨウ素系偏光子、PVAフィルムに二色性の高
い直接染料を拡散吸着させた後、一軸延伸したPVA・
染料系偏光膜、PVAフィルムにヨウ素を吸着させ延伸
してポリビニレン構造としたPVA・ポリビニレン系偏
光膜などが挙げられる。
【0032】偏光膜との接着(張り合わせ)には、粘着
剤、接着剤など公知の技術が使用できる。例えば、接着
剤には、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアクリ
ル系等が挙げられる。粘着剤を例示すると、ポリエステ
ル系、アクリル系、シリコン系、ゴム系が挙げられる。
特に、光学特性の優れるポリエステル系粘着剤が好まし
い。
【0033】また、貼り合わせる前処理として、接着層
との接着性を確保するため表面改質処理を行うのが良
い。表面改質の手段としては通常の方法が利用でき、化
学処理方法として、接着剤分子と反応しうるような官能
基をもつモノマーあるいはポリマーを表面に付ける表面
グラフト化手法、表面に別のポリマーもしくはモノマー
をコーティングする方法、カップリング剤処理、酸化力
の強い薬品による処理、表面層を除去する薬品処理、表
面層を強化するCASING処理、表面粗化手法として
の薬品処理、物理的処理方法として、紫外線照射処理、
グロー放電処理、コロナ放電処理、プラズマジェット処
理、表面粗化手法としてのエスパッタ処理等が挙げられ
る。
【0034】
【作用】本発明においては、熱可塑性飽和ノルボルネン
系樹脂フィルムの表面に凹凸を付与し、凹凸深さの最大
値を0.1〜10μm、若しくは、この凹凸により、該
フィルムのヘイズを0.3〜50%に調整することで、
接着剤とのアンカー効果を発現させ、偏光子との接着が
容易になる。その結果、常温で粘着剤との粘着性が確保
でき、加熱圧着の必要がなく、偏光子の性能を損なうこ
となく偏光板が製造できる。また、溶融押出成形法を用
いて、ゴムロールと金属ロールのニップ成形により容易
に連続的に、かつ均一にフィルムが製造でき、生産性が
良い。ゴムロールを用いたニップ成形により、全面均一
に凹凸を形成でき、ヘイズの均一なフィルムを成形でき
るので、偏光子との接着強度も均一となる。さらに、偏
光板保護フィルムに熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フ
ィルムを用いることで、高湿高温下の使用でも品質の良
好な偏光板が製造可能となる。
【0035】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例を用いてさら
に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって
限定されるものではない。
【0036】実施例 「保護フィルム成膜」 使用樹脂:熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂(日本ゼオ
ン株式会社製 商品名:ZEONOR1600R) 成膜条件:予備乾燥 110℃ 8時間 押出機:φ50mm、L/D=28、短軸 押出温度2
75〜290℃ Tダイ:巾500mm、コートハンガータイプ 吐出量:12kg/hr 上記条件で、ニップロールとして表面を0.2sに仕上
げたシリコンゴムロールを用い、3本ロール引取機で速
度6m/min、ゴムロール温度60℃、金属ロール温
度160℃で成形して、平均厚み60μm、巾430m
mの偏光板保護フィルムを得た。
【0037】「偏光膜の作製」鹸化度99%の厚み75
μのPVA未処理フィルムを室温の水で洗浄した後、縦
一軸に5倍延伸を行った。このフィルムの緊張状態を保
持したままヨウ素0.5wt%、ヨウ化カリウム5wt
%からなる水溶液に浸漬し、二色性色素を吸着させた。
さらにホウ酸10wt%、ヨウ化カリウム10wt%か
らなる50℃の水溶液で5分間架橋処理を行い偏光子を
得た。
【0038】「偏光板の作成」ポリエステル系樹脂溶液
(製品名:TM−593、東洋モートン社製)100重
量部、イソシアネート系硬化剤溶液(製品名:CAT−
56、東洋モートン社製)を18重量部を配合後、酢酸
エチルで固形分濃度が30%になるように希釈し、偏光
子にバーコーターで塗布した。80℃で1分間乾燥し、
乾燥後厚みは3μであった。これを偏光板保護フィルム
の凹凸面側に80℃に加熱したロールを用いて熱ラミし
た。もう片面は上記接着剤溶液を偏光板保護フィルムの
凹凸面側に同条件で塗布乾燥し、3μになった接着層に
すでに得られた偏光子/偏光板保護フィルム積層体を上
記同条件で熱ラミして偏光板とした。これをさらに40
℃2日間の硬化を行ったのち評価に用いた。
【0039】比較例 シリコンゴムロールを用いない以外は、実施例と同様に
して、偏光板保護フィルムを得た。
【0040】「評価方法」 保護フィルムの凸凹深さの最大値の測定 東京精密社製の接触式表面粗さ計を用いてJIS B
0601に準じて測定した。 実施例の保護フィルム:1.9μm 比較例の保護フィルム:0.08μm ヘイズ測定 村上色彩社製の全光線透過率計を用いて測定した。 実施例の保護フィルム:15% 比較例の保護フィルム:0.2% 接着性評価 目視により、偏光子と保護フィルムの剥がれ、外観を確
認した。以下の基準で評価した。 ○:剥がれが認められず、外観上全く問題がない。 △:手で曲げたり、剥がそうとしたら剥げる場合。 ×:そのままで剥げている場合。 偏光度 JIS K 7105に準拠し、全光線透過率を測定
し、下記式で算出した。 {(Y0−Y90)/(Y0+Y90)} Y0:偏光板の偏光軸を平行に揃えた2枚の全光線透過
率。 Y90:偏光板の偏光軸を直交に揃えた2枚の全光線透
過率。 全光線透過率の測定は、JIS K 7150に準ず
る。以下の基準で評価した。 ○:偏光度90%以上 ×:偏光度90%より小さい 耐久性試験条件 以下の条件で、上記の接着性、偏光度を評価した。 高温試験:80℃の高温乾燥機 700時間 高温高湿試験:60℃90%RHの高温高湿試験機 7
00時間
【0041】実施例及び比較例につき、接着性及び偏光
度を、偏光板作成直後、高温試験後、高温高湿試験後に
評価し、その結果を「表1」に示した。本発明の実施例
は、比較例に比べ、接着性及び偏光度に極めて優れ、接
着性、偏光度は、高温試験及び高温高湿試験後において
も劣化せず、優れた耐久性を有している。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明の効果は以下の通りである。 (1)接着剤層を介して容易に偏光子と接着できる。 (2)加熱圧着行程が不要なので偏光素子の劣化がなく
偏光度の低下も無い。 (3)フィルムの予熱時間、圧着時間も不要なため連続
生産が容易に可能である。 (4)フィルム全体に均一にヘイズを調整できるので、
偏光子との密着性が均一なものとなる。 (5)フィルム表面に凸凹形状を有するので、フィルム
のブロッキングもなく巻物等の取り扱いが容易となる。 (6)ゴムロールと鏡面金属ロールを用いてニップ成形
を行うことにより、ダイラインやゲル状の外観欠点が有
ったとしても、それを挟圧効果で除去でき、外観品質に
優れたフィルムとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA02 BB22 BB51 BC09 BC22 4F071 AA14X AA21 AF30Y BB04 BB06 BC01 BC02 BC08 CA01 CB06 4J032 CA34 CA35 CA36 CA38 CA43 CA45 CA46 CA62 CB01 CB04 CB11 CB12 CD02 CD03 CD04 CD05 CF01 CG08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂からな
    るフィルムにおいて、該フィルムの片面に凹凸が形成さ
    れていて、該凹凸の深さの最大値が0.1〜10μmで
    あることを特徴とする偏光板保護フィルム。
  2. 【請求項2】 熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂からな
    るフィルムにおいて、該フィルムの片面に凹凸が形成さ
    れていて、該フィルムのヘイズが0.3〜50%である
    ことを特徴とする偏光板保護フィルム。
  3. 【請求項3】 溶融押出成形法において、ゴムロールと
    金属ロールを用いてニップ成形により前記凹凸を形成し
    たことを特徴とする請求項1または2記載の偏光板保護
    フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の偏光板保護
    フィルムが、偏光子の少なくとも片面に接着されている
    ことを特徴とする偏光板。
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