JP2001051113A - カラーフィルターおよびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルターおよびその製造方法

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JP2001051113A
JP2001051113A JP11226236A JP22623699A JP2001051113A JP 2001051113 A JP2001051113 A JP 2001051113A JP 11226236 A JP11226236 A JP 11226236A JP 22623699 A JP22623699 A JP 22623699A JP 2001051113 A JP2001051113 A JP 2001051113A
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color filter
surface roughness
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Takayuki Toyosaki
貴之 豊崎
Takayoshi Kirimoto
高代志 桐本
Takao Kitagawa
隆夫 北川
Yasushi Kobayashi
裕史 小林
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性が高く、液晶表示素子の点灯時に表示不
良の発生をおこさず、かつ、透明導電層の密着性にすぐ
れたカラーフィルターを得ること。 【解決手段】透明基板上に遮光層、着色層、透明保護層
を備えたカラーフィルターであって、該透明保護層の膜
厚が0.2μm以下であり、かつ透明保護層の表面粗度
Raが8nm以下であることを特徴とするカラーフィル
ター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示素
子に用いられるカラーフィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、トランジスタをマトリ
ックス状に配置した第一の基板(TFT基板)と、カラ
ーフィルターを配置した第二の基板(CF基板)の間に
液晶層を配置することによって構成される。
【0003】このカラーフィルターは、透明基板上に赤
(R)、緑(G)、青(B)の着色層および各色部の周
囲に遮光層を備えた構造になっている。
【0004】着色層上に透明電極層を直接配置した場合
には、着色層の平坦化が不十分なため、カラーフィルタ
ーの表面粗度が大きく、液晶層の配向が不良になって、
液晶表示素子の表示不良が発生する場合があった。
【0005】このため一般的には、カラーフィルターの
表面保護および平坦化を目的として、着色層上に透明保
護層が形成されている。現在、透明保護層を形成する膜
としてアクリル樹脂(特開平3−251819号公
報)、エポキシ樹脂(特開平2−228630号公
報)、ポリイミド樹脂(特開昭61−254905号公
報)、シリコーン樹脂(特開昭63−241076号公
報)、イミド変成シリコーン(特開昭63−29192
4号公報)などが用いられている。これらの透明保護層
は通常1μm以上の膜厚で設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように透明保護
膜がない場合には、カラーフィルターの表面粗度が粗
く、液晶の配向不良による液晶表示素子の表示不良が発
生していた。一方、表面粗度向上のために透明保護層を
形成すると、透明保護層は僅かに着色しているためにカ
ラーフィルターの透明性を低下させたり、透明保護層の
上に形成するITO(透明電極層)にムラが生じるなど
の問題があった。また、透明保護層の硬度が十分でない
と、TFT基板との貼り合わせの際に、CF基板との間
隔(ギャップ)を均一に保つスペーサーが透明保護層へ
めり込み、TFT基板とCF基板の間隔が均一ではなく
なることから、液晶表示素子において多重干渉による色
ムラを生じるという問題があった。
【0007】すなわち本発明の目的は、透明性が高く、
液晶表示素子の点灯時に表示不良の発生をおこさず、か
つ、透明導電層の密着性にすぐれたカラーフィルターを
得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明者らは鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。
【0009】本発明の目的は、透明基板上に遮光層、着
色層、透明保護層を備えたカラーフィルターであって、
該透明保護層の膜厚が0.2μm以下であり、かつ透明
保護層の表面粗度Raが8nm以下であることを特徴と
するカラーフィルターによって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のカラーフィルターは、透
明基板上に遮光層、着色層、透明保護層および用途によ
っては透明電極層がこの順に設けられたものである。
【0011】透明基板としては、特に限定されるもので
はないが、アルカリガラス、無アルカリガラスなどのガ
ラス板やポリカーボネート、ポリメタクリレートなどの
樹脂板を用いることができる。これらの中で1737
(コーニング社)、OA2(日本電気硝子)、NA35
(NHテクノグラス)などの無アルカリガラスがアルカ
リ溶出性、耐熱性、耐薬品性、清浄度などから好適であ
る。
【0012】着色層は特に限定されるものではないが、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコー
ル樹脂、ポリイミド樹脂などあるいはこれらの2種以上
の混合物などからなるポリマーに染料または顔料などの
着色剤を分散混合して赤、青、緑の画素を形成したもの
が用いられる。中でも、好ましいのはポリイミド樹脂ま
たはアクリル樹脂である。特にポリイミド樹脂は、耐熱
性、耐溶剤性に優れるため好ましい。
【0013】ポリイミド樹脂としては、特に限定されな
いが、通常下記の一般式(1)で表される構造単位を主
成分とするポリイミド前駆体(n=1〜2)を、加熱も
しくは適当な触媒によってイミド化したものが好適に用
いられる。
【0014】 また、ポリイミド樹脂には、イミド結合の他に、アミド
結合、スルフォン結合、エーテル結合、カルボニル結合
などのイミド結合以外の結合が含まれていても差し支え
ない。
【0015】上記一般式(1)中、R1は少なくとも2
個以上の炭素原子を有する3価または4価の有機基であ
る。耐熱性の面から、R1は環状炭化水素、芳香族環又
は芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30の3価ま
たは4価の基が好ましい。
【0016】R1の例として、フェニル基、ビフェニル
基、ターフェニル基、ナフタレン基、ペリレン基、ジフ
ェニルエーテル基、ジフェニルスルフォン基、ジフェニ
ルプロパン基、ベンゾフェノン基、ビフェニルトリフル
オロプロパン基、シクロブチル基、シクロペンチル基な
どが挙げられるが、これらに限定されない。
【0017】R2は少なくとも2個以上の炭素原子を有
する2価の有機基であるが、耐熱性の面から、R2は環
状炭化水素、芳香族環又は芳香族複素環を含有し、かつ
炭素数6〜30の2価の基が好ましい。R2の例とし
て、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフ
タレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェ
ニルスルフォン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェ
ノン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基、ジフェニ
ルメタン基、ジシクロヘキシルメタン基などが挙げられ
るが、これらに限定されない。
【0018】一般式(1)を主成分とするポリマにおい
ては、R1、R2が上記したもののうち、各々1種類から
構成されていても良いし、各々2種以上から構成される
共重合体であってもよい。さらに、基板との接着性を向
上させるために、耐熱性を低下させない範囲でジアミン
成分として、シロキサン構造を有するビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサンなどを共重合する
のが好ましい。
【0019】一般式(1)を主成分とするポリマの具体
的な例として、ピロメリット酸二無水物、3,3’,
4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
4,4’−オキシジフタル酸無水物、3,3’,4,
4’−ビフェニルトリフルオロプロパンテトラカルボン
酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルフォ
ンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボ
キシシクロペンチル酢酸二無水物などからなる群から選
ばれた1種以上のカルボン酸二無水物と、パラフェニレ
ンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェ
ニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフ
ォン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジア
ミノベンズアニリドなどの群から選ばれた少なくとも1
種以上のジアミンから合成されたポリイミド前駆体が挙
げられるが、これらに限定されない。これらのポリイミ
ド前駆体は公知の方法、すなわち、テトラカルボン酸二
無水物とジアミンを選択的に組み合わせ、溶媒中で反応
させることにより合成される。
【0020】着色層の形成方法としては、染色法、顔料
分散法、転写法、印刷法、電着法およびインクジェット
法などを用いることが可能である。
【0021】各画素間にはコントラストの向上などのた
め、金属あるいは樹脂などからなる遮光層が設けられて
いる。具体的には金属クロム、酸化クロム、モリブデ
ン、タンタル、アルミニウムまたはこれらの酸化物、あ
るいはカーボンや黒色顔料を分散した樹脂などが使用さ
れる。この中でも遮光性、成膜性などから金属クロム、
酸化クロムまたはカーボンや黒色顔料を分散した樹脂が
好適である。
【0022】透明保護層の材料としては、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリイミド変成シ
リコーン、シリコーン樹脂などのポリマーを使用しうる
が、ポリイミド樹脂が耐熱性、耐溶剤性に優れ好まし
い。透明保護層の塗布方法としては、スピンナー法、ロ
ールコータ法、カーテンフローコーター法、印刷法、デ
ィップ法などで行うことができる。
【0023】本発明においては、透明保護層の膜厚が
0.2μm以下であり、かつ透明保護層の表面粗度Ra
が8nm以下であることが必要である。
【0024】膜厚の測定方法は表面形状測定器(日本真
空製 FPD−500)を用いて針圧10mgにて測定
した。
【0025】表面粗度の測定方法は、カラーフィルター
基板を10cm角に切出し、原子間力顕微鏡(デジタル
インストゥルメント社D3000)にセットし、ブラッ
クマトリックス開口部各RGB画素上を25μm×25
μmのエリアをスキャンさせ測定した。測定値は積分イ
メージ画像を平滑化処理を行った後、ラフネスアナリシ
スでRaを求めた。
【0026】本発明においては、透明保護層の膜厚を
0.2μm以下にすることにより、透明保護層の微着色
による透明性の低下も起こらず、また透明保護層の熱膨
張率の影響によるITOのムラも起こらない。この場
合、通常の表面保護膜より膜厚が薄いが、イオン性不純
物のバリア性も充分なので液晶表示素子への悪影響はな
い。また、透明保護層へのスペーサーのめり込み量も低
減できるので、多重干渉による色ムラについても発生を
抑えることができる。また、透明電極層を透明保護層上
に形成した場合の熱膨張の相違による透明電極層の欠陥
発生もない。
【0027】しかしながら、より敏感な液晶を用いた場
合に、液晶層の配向不良によって液晶表示素子の表示不
良が発生することを防ぐためには、カラーフィルターの
着色層上に設けられた透明保護層の表面粗度Raが8n
m以下であることが必要である。Raが8nmを越える
と、その部分での液晶分子の配向を乱し、適正な表示が
得られない。より高品位な表示のために、更に好ましく
はRaが6nm以下である。
【0028】カラーフィルターの透明性、熱膨張率およ
びスペーサーのめり込み防止の点からは、透明保護層の
膜厚は薄いほうが良いが、0.02μmより薄くなると
着色層の表面粗さの平坦化が難しくなって液晶層の配向
不良が起こり、液晶表示素子を点灯させた際に表示不良
が発生する恐れがある。このため透明保護層の膜厚とし
ては0.02〜0.2μmが好ましく、さらに好ましく
は0.02〜0.15μmである。
【0029】本発明において、透明保護膜層の膜厚を
0.2μm以下、かつ透明保護層の表面粗度Raを8n
m以下とする方法は、どの様な方法を用いても良いが、
着色層が形成された基板に対し、有機物残渣の除去処理
を行い、その後に透明保護層を形成することが好まし
い。着色層形成工程で発生する有機物残渣を除去するこ
とにより、着色層自身の表面粗度が向上する。着色層自
身の表面粗度が向上しているため、透明保護層の膜厚を
薄くしても表面粗度Raを低くすることができる。
【0030】有機物残渣の除去処理としては、紫外線照
射、ブラシによる物理的除去、薬液による洗浄および超
音波による洗浄から選ばれた1つの方法あるいは2以上
の方法の組み合わせであることが好ましい。
【0031】紫外線照射の方法は、着色層が形成された
基板上に紫外線照射を行うことによって有機物残渣を除
去する方法である。紫外線発生装置としては、酸素含有
雰囲気下において紫外線を照射することにより、酸素を
励起してオゾンを生成する波長である185nmと、こ
のオゾンを分解し酸素ラジカルを発生する254nmの
紫外線を発生する低圧水銀灯を用いることが好ましい。
低圧水銀灯と基板間の距離は10mm〜50mmが好ま
しく、また紫外線照射の処理時間は30〜60秒とする
ことが好ましい。また、紫外線として170〜180n
mの波長を発生させる装置を用いることも好ましい。
【0032】ブラシによる物理的除去の方法は、着色層
が形成された基板上でブラシを回転させることにより有
機物残渣を除去する方法である。
【0033】ブラシの材質としては、ナイロン6、ナイ
ロン6−10などのナイロンやアクリル、PET、PV
A、PVCなどの合成樹脂や植物、動物由来の高分子な
どを用いることができる。ブラシの方式としてはロール
ブラシ、ディスクブラシなどがあるが着色層のキズ防止
のため、ロールブラシが特に好適に用いられる。
【0034】ブラシに用いられる毛の線径および長さ
は、有機物残渣の除去効率および着色層のキズ防止を考
慮して選択することになるが、0.03〜0.2mmの
線径および5〜30mmの長さのものが好ましく用いら
れる。
【0035】また、ブラシの毛の植毛密度は、有機物残
渣の除去効果ならびにブラシへの残渣残りによる基板へ
の転写防止の点から1000〜3000本/cm2が好
ましい。植毛状態は放射線状タイプ、螺旋状タイプおよ
び密巻き状などが好適に用いられる。
【0036】薬液による洗浄の方法は、基板上に水やア
ルカリ水溶液等の薬液を噴出して、有機物残渣を除去す
る方法である。アルカリとしては、第4級アンモニウム
塩等の有機アルカリが好ましく、工業的にはTMAH
(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)が好適に用
いることができる。
【0037】超音波による洗浄方法は、水あるいはアル
カリ水溶液などの薬液中で超音波を照射してキャビテー
ションを生じさせることにより、有機物残渣を除去する
方法である。超音波の振動は10〜50Hzが好まし
い。
【0038】上記の方法は単独で行っても着色層の表面
粗度を向上させることができるが、2つ以上の方法を組
み合わせると、有機物残渣除去の効果が大きくなり、着
色層の表面粗度を向上させることが容易になるため好ま
しい。紫外線照射後、有機アルカリ水溶液を洗浄液とし
て噴出しながら、ブラシ洗浄を実施することによって、
有機物残渣を一度の処理で効率的に除去することが可能
となる。さらに引き続き超音波による洗浄をすることに
より、いっそう有機物残渣の除去レベルを上げることが
できる。
【0039】
【実施例】次にこの発明の実施例について説明するが、
本発明は実施例に限定されるものではない。 (実施例1)3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、4,4’−ジアミノジフェニルエー
テル、および、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチ
ルジシロキサンをγ−ブチロラクトン(γ−BL)およ
びNMP(N−メチルピロリドン)の混合溶媒中で反応
させ、ポリイミド前駆体A−1の溶液を得た。
【0040】透明基板上にパターン化された金属クロム
遮光層を設け、さらにポリイミド前駆体A−1に下記の
耐熱性顔料をそれぞれ添加したペーストを塗布して、フ
ォトリソグラフィによりパターン形成した後、加熱によ
りポリイミド前駆体ポをリイミド化し、赤(R)、緑
(G)、青(B)各色の着色層をそれぞれ設けた。
【0041】 赤着色層用耐熱性顔料 赤顔料 Pigment Red 177 黄顔料 Pigment Yellow 83 緑着色層用耐熱性顔料 緑顔料 Pigment Green 36 黄顔料 Pigment Yellow 83 青着色材用耐熱性顔料 青顔料 Pigment Blue 15−4 次に、中性洗剤を用いて洗浄し、さらに純水シャワーに
て洗浄した。
【0042】その上にポリイミド前駆体A−1をスピン
ナーで塗布した。その後100℃のオーブンに10分間
投入し乾燥させた。膜厚は乾燥後0.15μmになるよ
うに設定した。さらに280℃のオーブンで40分キュ
アを行い完全に硬化させてポリイミド化し、透明保護層
とした。最後にスパッタ蒸着にて、透明保護層上にIT
Oを形成しカラーフィルターを作製した。
【0043】作製したカラーフィルターについて、透明
性保持率を測定した結果を表1に示す。透明保持率は透
明保護層を設ける前の着色層の波長450nmの光の透
過率に対する、透明保護層を形成した後の着色層の波長
450nmの光の透過率の比を表す。さらに、AFMに
よる透明保護層の表面粗度の測定結果も同様に示す。
【0044】さらにカラーフィルター上にポリイミド樹
脂からなる配向膜をフレキソ印刷にて塗布し、塗布後2
80℃に加熱して配向膜をキュアし、配向膜形成時のI
TO密着性を観察した。結果を表1に示す。
【0045】表1に示したとおり、実施例1のカラーフ
ィルターは透明保持率が大きく、また、配向膜形成時の
ITO密着性も良好であった。また表面粗度Raも小さ
く、液晶表示素子の点灯時に液晶層の配向不良による表
示不良は起こらなかった。 (実施例2)透明基板上にパターン化された金属クロム
遮光層を設け、さらに実施例1と同様に耐熱性顔料を含
むポリイミド樹脂からなる着色層をフォトリソグラフィ
によりパターン形成して、赤(R)、緑(G)、青
(B)各色の着色層をそれぞれ設けた。各着色層を設け
る毎に、この遮光層および着色層が形成された基板に対
して、低圧水銀灯(ウシオ電機製)によって得られる紫
外線を20mmの距離から30秒間照射した。ついで
2.0%濃度のTMAH水溶液をノズルから基板上に噴
出させ、最後に純水で洗浄した後に乾燥した。この後は
実施例1と同様にして膜厚0.1μmの透明保護層とI
TOを形成し、カラーフィルターを作製した。
【0046】実施例1と同様の評価を行い、結果を表1
に示した。表1に示したとおり、透明保持率が大きく、
また、配向膜形成時のITO密着性も良好であった。ま
た表面粗度Raも小さく、液晶表示素子の点灯時に液晶
層の配向不良による表示不良は起こらなかった。 (実施例3)透明基板上にパターン化された金属クロム
遮光層を設け、さらに実施例1と同様に耐熱性顔料を含
むポリイミド樹脂からなる着色層をフォトリソグラフィ
によりパターン形成して、赤(R)、緑(G)、青
(B)各色の着色層をそれぞれ設けた。この遮光層およ
び着色層が形成された基板に対して、低圧水銀灯(ウシ
オ電機製)によって得られる紫外線を20mmの距離か
ら30秒間照射した。次に、線径0.07mm、線長3
0mm、密巻きタイプのナイロン6−10製ロールブラ
シを用いて有機物残渣除去を行った。ブラシの植毛密度
は2100本/cm 2のものを用いた。基板に対して上
記のブラシを上下に配置して、基板へのブラシの押し込
み圧は+0.5mmと設定した。ブラシによる除去作業
は水槽中で、2.0%濃度のTMAHをノズルから基板
上に噴出させながら行った。ブラシの回転は400rp
mとして30秒間回転させた。ついで20Hzの超音波
を照射した。最後に純水で洗浄した後に乾燥した。この
後は実施例1と同様に膜厚0.1μmの透明保護層とI
TOを形成し、カラーフィルターを作製した。
【0047】実施例1と同様の評価を行い、結果を表1
に示した。表1に示したとおり、透明保持率が大きく、
また、配向膜形成時のITO密着性も良好であった。ま
た表面粗度Raも実施例1よりもさらに小さくなり、液
晶表示素子の点灯時に液晶層の配向不良による表示不良
は起こらなかった。 (実施例4)透明保護層の膜厚を0.03μmとした以
外は実施例3と同様にしてカラーフィルターを作製し
た。
【0048】実施例1と同様の評価を行い、結果を表1
に示した。表1に示したとおり、透明保持率が大きく、
また、配向膜形成時のITO密着性も良好であった。ま
た表面粗度Raも実施例1よりもさらに小さくなり、液
晶表示素子の点灯時に液晶層の配向不良による表示不良
は起こらなかった。 (比較例1)着色層上に直接ITOをスパッタして透明
保護層を形成しないこと以外は実施例1と同様にしてカ
ラーフィルターを作製した。
【0049】実施例1と同様の評価を行い、結果を表1
に示した。表1に示したとおり、表面粗度Raが大きく
なり、液晶表示素子の点灯時に液晶層の配向不良による
表示不良が起こった。 (比較例2)透明保護層の膜厚を0.01μmとした以
外は実施例1と同様にしてカラーフィルターを作製し
た。
【0050】実施例1と同様の評価を行い、結果を表1
に示した。表1に示したとおり、表面粗度Raが大きく
なり、液晶表示素子の点灯時に液晶層の配向不良による
表示不良が起こった。 (比較例3)透明保護層の膜厚を1.0μmとした以外
は実施例1と同様にしてカラーフィルターを作製した。
【0051】実施例1と同様の評価を行い、結果を表1
に示した。表1に示したとおり透明保持率が低く、液晶
表示素子の点灯時に青色の輝度が低くなった。また、配
向膜形成時のITOの密着性も悪くなった。 (比較例4)透明保護層の膜厚を0.03μmとした以
外は実施例1と同様にしてカラーフィルターを作製し
た。
【0052】実施例1と同様の評価を行い、結果を表1
に示した。表1に示したとおり、表面粗度Raが大きく
なり、液晶表示素子の点灯時に液晶層の配向不良による
表示不良が起こった。また、配向膜形成時のITOの密
着性も悪くなった。
【0053】透明保護膜の膜厚が同じで、洗浄条件の異
なる実施例4と比較例4では、保護膜の密着性および表
面粗度に大きな違いが出た。これは、有機物残渣除去処
理による着色層、ブラックマトリックス、素ガラス部に
おける有機物残渣の除去程度による差であり、実施例4
と比較例4の素ガラス部をエタノールを付けたワイピン
グクロスで5回拭き取った場合、実施例4では着色しな
いが、比較例においては着色していたことからも裏付け
られる。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明によると、着色層上に膜厚0.2
μm以下の透明保護層を形成し、かつ透明保護層の表面
粗度Raが8nm以下であることから、透明性、ITO
の密着性も良好であり、液晶層の配向不良による液晶表
示素子の表示不良も起こらない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 裕史 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 2H048 BA45 BA48 BB02 BB37 BB44 2H091 FA02Y FA31Y FA34Y FB08 FC01 FC23 GA03 GA16 LA02 LA07 5G435 AA00 FF13 GG12 HH02 KK07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に遮光層、着色層、透明保護層
    を備えたカラーフィルターであって、該透明保護層の膜
    厚が0.2μm以下であり、かつ透明保護層の表面粗度
    Raが8nm以下であることを特徴とするカラーフィル
    ター。
  2. 【請求項2】透明基板上に遮光層および着色層が形成さ
    れた基板に対し、有機物残渣の除去処理を行った後に透
    明保護層を形成することを特徴とする請求項1記載のカ
    ラーフィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】有機物残渣の除去処理が、紫外線照射、ブ
    ラシによる物理的除去、薬液による洗浄および超音波に
    よる洗浄から選ばれた1つの方法あるいは2以上の方法
    の組み合わせであることを特徴とする請求項2記載のカ
    ラーフィルターの製造方法。
JP11226236A 1999-08-10 1999-08-10 カラーフィルターおよびその製造方法 Pending JP2001051113A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004273317A (ja) * 2003-03-10 2004-09-30 Tdk Corp 有機el表示装置、その製造方法、製造装置
JP2010528337A (ja) * 2007-11-20 2010-08-19 エルジー・ケム・リミテッド カラーフィルタ基板

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