JP2001047045A - 逆浸透膜方式淡水化装置 - Google Patents

逆浸透膜方式淡水化装置

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JP2001047045A
JP2001047045A JP11230574A JP23057499A JP2001047045A JP 2001047045 A JP2001047045 A JP 2001047045A JP 11230574 A JP11230574 A JP 11230574A JP 23057499 A JP23057499 A JP 23057499A JP 2001047045 A JP2001047045 A JP 2001047045A
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osmosis membrane
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cellulose acetate
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Shozo Kajio
省三 梶尾
Shinji Tabata
慎治 田畑
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Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二段逆浸透膜方式淡水化装置において、一段
目と二段目の逆浸透膜の使用膜種を最適な組み合わせに
することにより、装置全体としての性能、設備効率を向
上する。 【解決手段】 逆浸透膜モジュールユニットを少なくと
も二段に配置し、一段目のユニットにおける第1の逆浸
透膜に酢酸セルロース系膜を、二段目のユニットにおけ
る第2の逆浸透膜に、酢酸セルロース系膜よりも低圧で
運転可能な非酢酸セルロース系膜、たとえば低圧用のポ
リアミド系膜を用いたことを特徴とする逆浸透膜方式淡
水化装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆浸透膜方式淡水
化装置に関し、とくに、逆浸透膜モジュールユニットを
処理水の流れ方向に少なくとも二段に配置した、海水や
かん水等の高塩類含有水の淡水化に最適な逆浸透膜方式
淡水化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】逆浸透膜を用いて海水を淡水化する装置
として、逆浸透膜モジュールユニットを処理水の流れ方
向に少なくとも二段に配置した逆浸透膜方式海水淡水化
装置が知られている(たとえば、特開平9−29025
9号公報、特開平8−206460号公報)。
【0003】この種の海水淡水化装置において、現状に
おける逆浸透膜の使用膜種として、大きく分けて、酢酸
セルロース系膜と、ポリアミド系膜等の非酢酸セルロー
ス系膜との2種類の膜が知られている。
【0004】そして現在稼動中の、あるいは稼動が予定
されているこの種海水淡水化装置では、一段目の逆浸透
膜モジュールユニットに用いられる逆浸透膜と、二段目
の逆浸透膜モジュールユニットに用いられる逆浸透膜と
には、同種の膜が使用されている。すなわち、一段目と
二段目ともに酢酸セルロース系膜を使用するか、あるい
は、一段目と二段目ともにポリアミド系膜等の同種の膜
を使用している。
【0005】このように一段目と二段目に同種の逆浸透
膜を使用している理由は、装置全体の管理やメンテナン
スが容易になることに加え、異種の膜を使用するという
着想が無かった、つまり、異種の膜を使用した際の利点
が認識されていなかったためと考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に一段目と二段目とに同種の逆浸透膜を使用する場合に
は、次のような問題が内在している。
【0007】一般に、海水中にはバクテリア等の微生物
や金属酸化物等の懸濁物質等、逆浸透膜に悪影響を及ぼ
す有害物質が含まれているため、海水を一段目逆浸透膜
モジュールに供給する前に、海水の前処理を行って有害
物質を除去している。具体的には、海水に次亜塩素酸ナ
トリウム等を添加して微生物を殺菌し、さらにその原水
を濾過して懸濁物質を除去するなどの処理を行ってい
る。また、この前処理水には殺菌用として用いた塩素が
残留し、一段目逆浸透膜モジュールユニットの逆浸透膜
の膜種によっては、この残留塩素が逆浸透膜を酸化劣化
させるため、前処理水を一段目逆浸透膜モジュールユニ
ットに供給する前に、前処理水に還元剤としてたとえば
重亜硫酸ナトリウムを添加して還元処理を行っている。
【0008】このような現状の運転において、たとえば
一段目と二段目の逆浸透膜モジュールユニットにともに
酢酸セルロース系膜(たとえば、三酸化セルロース膜)
を使用する場合には、次のような問題がある。
【0009】酢酸セルロース系膜は、残留塩素による酸
化劣化に強いため、次亜塩素酸ナトリウム等が殺菌用に
注入されている場合にあっても、上述のような還元剤
(たとえば、重亜硫酸ナトリウム)を添加せずに一段目
の逆浸透膜として使用することが可能である。
【0010】ところが、酢酸セルロース系膜としては、
一段目用の高圧使用タイプのものは存在するが、二段目
用の低圧使用タイプのものは現市場に無い。一段目にお
いては、海水を直接処理するため、海水の浸透圧の問題
から高圧用の膜を使用する必要があるが、二段目におい
ては、一段目の逆浸透膜によって処理された処理水(透
過水)を供給水として使用するため、供給水の塩濃度は
低く、低圧用の膜(つまり、入口側の圧力が低圧で使用
可能な膜)を使用することが、給水ポンプや配管ライン
等の設備上(設計や設備コスト上)好ましい。しかし上
述の如く低圧用の酢酸セルロース系膜が無いため、現状
では、二段目の給水ポンプも高圧仕様、ラインも高圧仕
様のものとなっており、二段目においては過剰仕様とな
っている。
【0011】一方、一段目と二段目の逆浸透膜モジュー
ルユニットにともに非酢酸セルロース系膜、たとえばポ
リアミド系膜を使用する場合には、次のような問題があ
る。
【0012】ポリアミド系膜は、残留塩素(遊離塩素)
による酸化劣化に弱いため、これを一段目の逆浸透膜と
して使用する場合には、前処理段階で注入している殺菌
用の残留塩素を、前述の如く逆浸透膜による処理の前に
重亜硫酸ナトリウム等の還元剤を注入することにより還
元処理する必要がある。ところが、このような還元処理
を行うと、海水中の高濃度NaClと、海水中に含まれ
る重金属イオンや溶存酸素と、還元用に注入した重亜硫
酸ナトリウムとが共存する条件となるが、このような条
件下においては、新たに残留塩素が発生するおそれがあ
る。そのため、このような事態の発生を防ぐため、前処
理段階で、溶存酸素の脱気処理や重亜硫酸ナトリウムの
過剰注入、キレート剤による重金属イオンの封鎮処理な
どを実施する必要が生じている。過剰の重亜硫酸ナトリ
ウム注入設備、溶存酸素除去設備、キレート剤添加設備
等は、装置全体の大幅なコストアップを招くとともに、
装置の操作や管理を複雑にする。
【0013】しかし二段目の逆浸透膜モジュールユニッ
トにおいては、供給される水は一段目の処理によって塩
濃度が十分に低下しており、重金属イオン等も十分に除
去されているので、重亜硫酸ナトリウムを添加しても遊
離塩素が発生することは殆どない。また、ポリアミド系
膜からなる逆浸透膜としては、高圧用、低圧用ともに市
場に存在する。したがって、ポリアミド系膜を二段目の
逆浸透膜として使用することには、実質上殆ど問題がな
い。
【0014】そこで本発明の課題は、一段目と二段目と
に同種の逆浸透膜が使用されている現状の運転状態と、
同種の逆浸透膜を使用する場合の上述した問題点とに着
目し、使用膜種を最適な組み合わせにすることにより、
装置全体としての性能、設備効率ともに優れた、海水や
かん水等の高塩類含有水の淡水化に最適な逆浸透膜方式
淡水化装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る逆浸透膜方式淡水化装置は、逆浸透膜
モジュールユニットを少なくとも二段に配置し、一段目
のユニットにおける第1の逆浸透膜に酢酸セルロース系
膜を、二段目のユニットにおける第2の逆浸透膜に、酢
酸セルロース系膜よりも低圧で運転可能な非酢酸セルロ
ース系膜を用いたことを特徴とするものからなる。
【0016】本発明においては、第1の逆浸透膜は酢酸
セルロース系膜、たとえば三酢酸セルロース膜からなる
が、この第1の逆浸透膜は、供給水側の圧力40kg/
cm 2 以上で使用可能な酢酸セルロース系膜からなるこ
とが好ましく、より好ましくは60kg/cm2 以上、
さらに好ましくは80kg/cm2 以上で使用可能な酢
酸セルロース系膜からなる。
【0017】また、第1の逆浸透膜の塩除去率としては
とくに限定されないが、たとえば、第1の逆浸透膜の塩
除去率が、供給水の塩濃度3.5%、操作圧力55kg
/cm2 、温度25℃、透過水の回収率30%の測定条
件にて、99%以上であることが好ましい。
【0018】第2の逆浸透膜としては、供給水側の圧力
10〜30kg/cm2 で使用可能な低圧タイプの非酢
酸セルロース系膜、あるいは、供給水側の圧力10kg
/cm2 以下で使用可能な超低圧タイプの非酢酸セルロ
ース系膜を用いることができる。
【0019】第2の逆浸透膜の塩除去率としてはとくに
限定されないが、たとえば上記低圧タイプの非酢酸セル
ロース系膜においては、第2の逆浸透膜の塩除去率が、
供給水の塩濃度0.15%、操作圧力15kg/c
2 、温度25℃、透過水の回収率18%の測定条件に
て、99%以上であることが好ましく、上記超低圧タイ
プの非酢酸セルロース系膜においては、第2の逆浸透膜
の塩除去率が、供給水の塩濃度0.05%、操作圧力
7.7kg/cm2 、温度25℃、透過水の回収率20
%の測定条件にて、99%以上であることが好ましい。
【0020】上記のような第2の逆浸透膜として、代表
的にはポリアミド系膜を挙げることができる。したがっ
て、本発明においては、一段目の逆浸透膜が酢酸セルロ
ース系膜、二段目の逆浸透膜がポリアミド系膜の態様
を、代表的な態様として挙げることができる。
【0021】このように構成された本発明に係る逆浸透
膜方式淡水化装置においては、一段目の逆浸透膜モジュ
ールユニットには酢酸セルロース系膜が用いられており
該酢酸セルロース系膜は残留塩素による酸化劣化に強い
ため、前処理段階で殺菌用に注入された塩素に対し、残
留塩素発生防止対策が不要になり、この部分の設備、操
作、管理が大幅に簡略化される。
【0022】そして、二段目の逆浸透膜モジュールユニ
ットには低圧用の非酢酸セルロース系膜(たとえば、ポ
リアミド系膜)が用いられているので、低圧での運転が
可能となり、給水ポンプや配管ライン等を低圧仕様とす
ることが可能になる。すなわち、従来の一段目、二段目
ともに酢酸セルロース系膜が使用されていた場合の、二
段目における高圧使用のポンプや配管ライン等の過剰仕
様が不要となり、この部分の設備費低減やメンテナンス
の容易化が可能になる。
【0023】また、二段目の逆浸透膜においては、一段
目の処理水が原水として供給され、既に塩濃度が十分に
低下され、かつ、重金属イオン等も十分に除去された原
水として供給されるので、一段目の処理水中に残存して
いる残留塩素を還元するために重亜硫酸ナトリウムを添
加しても、新たに残留塩素が発生するという問題もなく
なる。したがって、二段目においても、簡素な運転や操
作で、所望の淡水が効率良く造水される。
【0024】すなわち、上記のように一段目と二段目の
逆浸透膜を最適な膜種の組み合わせとすることにより、
全体として、性能、設備効率ともに優れた逆浸透膜方式
淡水化装置が実現されることになる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明
の一実施態様に係る逆浸透膜方式淡水化装置を示してお
り、とくに海水の淡水化装置として使用した場合を示し
ている。図1において、1は、処理水の流れ方向に上流
側に配置された一段目の逆浸透膜モジュールユニット
を、2は下流側に配置された二段目の逆浸透膜モジュー
ルユニットを、それぞれ示している。一段目の逆浸透膜
モジュールユニット1には、第1の逆浸透膜3を用いて
モジュールが形成され、複数のモジュールが組み込まれ
てユニットが形成されており、二段目の逆浸透膜モジュ
ールユニット2には、第2の逆浸透膜4を用いてモジュ
ールが形成され、複数のモジュールが組み込まれてユニ
ットが形成されている。
【0026】第1の逆浸透膜3には、酢酸セルロース系
膜が用いられており、本実施態様では三酢酸セルロース
膜が用いられている。第2の逆浸透膜4には、非酢酸セ
ルロース系膜が用いられており、本実施態様ではポリア
ミド系膜が用いられている。この第2の逆浸透膜4を構
成する非酢酸セルロース系膜には、第1の逆浸透膜3で
ある酢酸セルロース系膜よりも低圧で運転可能な膜が用
いられている。
【0027】図1に示すように、被処理原水としての海
水には、バクテリア等の殺菌のための前処理として、た
とえば次亜塩素酸ナトリウムが海水供給ライン5に添加
され、これにより残留塩素が生じる。次亜塩素酸ナトリ
ウムが注入された海水は、図示を省略した砂濾過器等で
濾過された後、本実施態様では、一旦濾過水槽6に収容
される。
【0028】濾過水槽6からの濾過水は、一段目給水ポ
ンプ7によって汲み上げられ、高圧の供給水として、一
段目供給水ライン8を介して一段目の逆浸透膜モジュー
ルユニット1の供給水側に供給される。高圧の膜間差圧
にて第1の逆浸透膜3を透過した透過水は、一段目の処
理水として一段目透過水ライン9を介して一段目透過水
槽10に送られ、濃縮水は濃縮水ライン11を介して排
出される。
【0029】一段目透過水槽10からは、二段目給水ポ
ンプ12によって一段目の透過水が汲み上げられ、比較
的低圧の被処理水として、二段目供給水ライン13を介
して二段目の逆浸透膜モジュールユニット2の供給水側
に供給される。低圧の膜間差圧にて第2の逆浸透膜4を
透過した透過水は、目標とする水質の淡水として造水さ
れ、淡水供給ライン14を介して取り出される。濃縮水
は、濃縮水ライン15を介して濾過水槽6に送給され、
一段目の逆浸透膜モジュールユニット1の供給水として
再使用される。
【0030】上記二段目の逆浸透膜モジュールユニット
2に対する二段目供給水ライン13には、一段目の透過
水中に残存している残留塩素を還元するための還元剤、
たとえば重亜硫酸ナトリウムが注入される。
【0031】このように構成されたシステムにおいて
は、一段目逆浸透膜モジュールユニット1における第1
の逆浸透膜3に酢酸セルロース系膜が用いられており、
該酢酸セルロース系膜は残留塩素による酸化劣化に強い
ので、前処理段階で注入された塩素が残留していても、
この段階での還元処理は実質的に不要となる。また、酢
酸セルロース系膜としては高圧用のものが市場に存在す
るので、第1の逆浸透膜3として問題なく入手できる。
第1の逆浸透膜3として、供給水側の圧力40kg/c
2 以上で使用可能な膜を用いることにより、海水処理
に必要な浸透圧を確保できる。60kg/cm2 以上で
使用可能な逆浸透膜3を用いれば、高性能の脱塩処理が
可能となり、さらに80kg/cm2 以上で使用可能な
逆浸透膜3を用いれば、さらに高性能の脱塩処理が可能
となる。
【0032】従来システムのように第1の逆浸透膜にポ
リアミド系膜を使用した場合には、残留塩素による酸化
劣化に弱いため、前処理として還元剤としての重亜硫酸
ナトリウム等の注入が必要であり、さらにその還元剤と
海水中の高濃度NaClと海水中の重金属イオン(たと
えば、銅、コバルト等)や溶存酸素との共存下における
残留塩素発生による逆浸透膜への悪影響を除去するため
に、還元剤の過剰注入、溶存酸素の脱気処理、キレート
剤注入による重金属イオンの封鎮処理等が必要であった
が、このような前処理は不要となり、過剰の還元剤注入
設備、溶存酸素除去設備、キレート剤添加設備等は不要
となる。つまり、前処理段階で過剰システムを構成する
必要はなくなり、この部分でシステムがスリム化され
る。
【0033】一段目の逆浸透膜モジュールユニット1に
おける処理では、前処理で適当に次亜塩素酸ナトリウム
が注入されており、残留塩素が存在するため、バクテリ
アの発生等は十分に防止される。
【0034】この一段目の逆浸透膜モジュールユニット
1における第1の逆浸透膜3としては、その第1の逆浸
透膜の塩除去率が、供給水の塩濃度3.5%、操作圧力
55kg/cm2 、温度25℃、透過水の回収率30%
の測定条件にて、99%以上であるものを用いること
が、最終的な淡水の特性を確保する上で好ましいが、こ
のような酢酸セルロース系膜は現状の市場から容易に入
手できる。
【0035】一段目の逆浸透膜モジュールユニット1に
より、既に十分に脱塩処理された処理水が、一旦一段目
透過水槽10に貯留された後、二段目の逆浸透膜モジュ
ールユニット2に被処理水として供給される。二段目の
処理においては、一段目の処理により塩濃度が十分に低
下した供給水が供給されるから、第2の逆浸透膜4とし
て高い浸透圧は必要なく、比較的低い膜間差圧で所望の
処理が可能である。したがって、二段目給水ポンプ12
には高圧仕様のものを用いる必要はなく、二段目供給水
ライン13も低圧仕様でよい。このような低圧で使用可
能な第2の逆浸透膜4として、代表的にはポリアミド系
膜を用いることができ、そのような低圧で使用可能なポ
リアミド系膜、さらには超低圧で使用可能なポリアミド
系膜は現状の市場に存在し、容易に入手可能である。
【0036】二段目の処理においては、一段目の処理の
透過水を供給水として使用するので、塩濃度は十分に低
下されているとともに、第2の逆浸透膜4による処理に
悪影響を及ぼす重金属イオンも十分に除去された後の処
理となるので、重亜硫酸ナトリウム等の還元剤を注入し
ても、該還元剤注入に起因する残留塩素発生の問題を考
慮する必要がなくなる。また、一段目処理の透過水であ
るため、残留塩素がなくても、バクテリアの発生は十分
に低く抑えられる。
【0037】二段目に低圧用の逆浸透膜4を使用でき、
二段目給水ポンプ12、二段目供給水ライン13を低圧
仕様とできることにより、この部分においても設備費が
大幅に低減され、管理やメンテナンスも容易化される。
【0038】この二段目の逆浸透膜モジュールユニット
2における第2の逆浸透膜4としては、一段目における
処理状態、および最終的に造水される淡水の目標水質に
応じて、上市されている各種のものが使用可能である。
【0039】第2の逆浸透膜4として、たとえば供給水
側の圧力10〜30kg/cm2 で使用可能な、通常の
低圧用のポリアミド系膜を使用できる。この第2の逆浸
透膜4としては、その第2の逆浸透膜の塩除去率が、供
給水の塩濃度0.15%、操作圧力15kg/cm2
温度25℃、透過水の回収率18%の測定条件にて、9
9%以上であるものを用いることが、最終的な淡水の目
標特性を確保する上で好ましいが、このような逆浸透膜
4、たとえばポリアミド系膜は、現状の市場において容
易に選択し入手できる。
【0040】また、第2の逆浸透膜4として、たとえば
供給水側の圧力10kg/cm2 以下で使用可能な、超
低圧用のポリアミド系膜も使用できる。この第2の逆浸
透膜4としては、その第2の逆浸透膜の塩除去率が、供
給水の塩濃度0.05%、操作圧力7.7kg/c
2 、温度25℃、透過水の回収率20%の測定条件に
て、99%以上であるものを用いることが、最終的な淡
水の目標水質を確保する上で好ましいが、このような逆
浸透膜4、たとえばポリアミド系膜は、現状の市場にお
いて容易に選択し入手できる。
【0041】なお、上記実施態様では、逆浸透膜モジュ
ールユニットを、一段目、二段目のみに配置したものを
示したが、三段以上に配置されたものであっても本発明
は成立する。つまり、三段以上の場合には、その一段目
と二段目について本発明に係る構成を適用すればよい。
【0042】また、上記実施態様では海水の淡水化につ
いて説明したが、本発明に係る逆浸透膜方式淡水化装置
は、海水のほかにも、かん水や廃水等の高塩類含有水の
淡水化に使用できる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の逆浸透膜
方式淡水化装置によれば、一段目処理に酢酸セルロース
系膜からなる逆浸透膜を使用することにより、前処理段
階に過剰の還元剤注入設備、溶存酸素除去設備、キレー
ト剤注入設備等を設けることを不要化でき、この部分で
の装置を簡素化でき、設備費を大幅に低減できるととも
に、操作、管理、メンテナンスも容易化できる。また、
二段目処理に低圧用の非酢酸セルロース系膜、たとえば
ポリアミド系膜を使用することにより、二段目用に高圧
仕様の給水ポンプや供給水ラインが不要になり、この部
分でも装置を簡素化でき、設備費を大幅に低減できると
ともに、管理、メンテナンスも容易化できる。このよう
に、一段目と二段目の逆浸透膜を最適な膜種の組み合わ
せにすることにより、目標とする淡水造水性能を確保し
つつ、装置全体として大幅に簡素化し、コストダウンを
はかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る逆浸透膜方式淡水化
装置の機器系統図である。
【符号の説明】
1 一段目の逆浸透膜モジュールユニット 2 二段目の逆浸透膜モジュールユニット 3 第1の逆浸透膜 4 第2の逆浸透膜 5 海水供給ライン 6 濾過水槽 7 一段目給水ポンプ 8 一段目供給水ライン 9 一段目透過水ライン 10 一段目透過水槽 11 濃縮水ライン 12 一段目給水ポンプ 13 二段目供給水ライン 14 淡水供給ライン 15 濃縮水ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA03 GA05 KA02 KA03 KA12 KA52 KA55 KA57 KA63 KB15 KD02 KD06 KD24 KE02P KE03Q KE07Q KE12P KE13P MB06 MB11 MB16 MC18X MC54X PA01 PB03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逆浸透膜モジュールユニットを少なくと
    も二段に配置し、一段目のユニットにおける第1の逆浸
    透膜に酢酸セルロース系膜を、二段目のユニットにおけ
    る第2の逆浸透膜に、酢酸セルロース系膜よりも低圧で
    運転可能な非酢酸セルロース系膜を用いたことを特徴と
    する逆浸透膜方式淡水化装置。
  2. 【請求項2】 第1の逆浸透膜が、供給水側の圧力40
    kg/cm2 以上で使用可能な酢酸セルロース系膜から
    なる、請求項1の逆浸透膜方式淡水化装置。
  3. 【請求項3】 第1の逆浸透膜の塩除去率が、供給水の
    塩濃度3.5%、操作圧力55kg/cm2 、温度25
    ℃、透過水の回収率30%の測定条件にて、99%以上
    である、請求項1または2の逆浸透膜方式淡水化装置。
  4. 【請求項4】 第2の逆浸透膜が、供給水側の圧力10
    〜30kg/cm2で使用可能な非酢酸セルロース系膜
    からなる、請求項1ないし3のいずれかに記載の逆浸透
    膜方式淡水化装置。
  5. 【請求項5】 第2の逆浸透膜の塩除去率が、供給水の
    塩濃度0.15%、操作圧力15kg/cm2 、温度2
    5℃、透過水の回収率18%の測定条件にて、99%以
    上である、請求項4の逆浸透膜方式淡水化装置。
  6. 【請求項6】 第2の逆浸透膜が、供給水側の圧力10
    kg/cm2 以下で使用可能な非酢酸セルロース系膜か
    らなる、請求項1ないし3のいずれかに記載の逆浸透膜
    方式淡水化装置。
  7. 【請求項7】 第2の逆浸透膜の塩除去率が、供給水の
    塩濃度0.05%、操作圧力7.7kg/cm2 、温度
    25℃、透過水の回収率20%の測定条件にて、99%
    以上である、請求項6の逆浸透膜方式淡水化装置。
  8. 【請求項8】 第2の逆浸透膜がポリアミド系膜からな
    る、請求項1ないし7のいずれかに記載の逆浸透膜方式
    淡水化装置。
JP11230574A 1999-08-17 1999-08-17 逆浸透膜方式淡水化装置 Pending JP2001047045A (ja)

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