JP2001045655A - 温度スイッチ回路 - Google Patents

温度スイッチ回路

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JP2001045655A
JP2001045655A JP11213987A JP21398799A JP2001045655A JP 2001045655 A JP2001045655 A JP 2001045655A JP 11213987 A JP11213987 A JP 11213987A JP 21398799 A JP21398799 A JP 21398799A JP 2001045655 A JP2001045655 A JP 2001045655A
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temperature
diode
voltage
electronic circuit
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JP11213987A
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Tomio Takayama
富雄 高山
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子回路を高温動作から保護するための温度
スイッチ回路に関し、簡易な回路構成によって確実に電
子回路を高温動作から保護することが可能な温度スイッ
チ回路を提供する。 【解決手段】 ダイオードが逆方向ブレーク・ダウンし
ない範囲のダイオードの逆方向電流の温度変化を検出し
て、保護対象電子回路への電源線に直列に挿入されたス
イッチの導通、断を制御することを特徴とする温度スイ
ッチ回路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子回路を高温動
作から保護するための温度スイッチ回路に係り、特に、
簡易な回路構成によって確実に電子回路を高温動作から
保護することが可能な温度スイッチ回路に関する。
【0002】通信装置や情報処理装置などの電子機器を
構成する電子回路は、個別半導体から成る能動素子と個
別に形成される抵抗やコンデンサなどの受動素子によっ
て構成されるか、能動素子と受動素子を同一半導体基板
上に形成する集積回路によって構成される。
【0003】いずれの形式の電子回路においても、全て
の構成素子は特有の温度特性を持っており、電子回路の
特性の変化の原因になったり、電子回路の信頼性を損な
う原因になるが、特に、半導体で構成される素子は電子
回路の特性変化や電子回路の信頼性劣化の主要な原因と
なる。
【0004】そして、通常の場合は、電子回路の特性変
化や電子回路の信頼性劣化が生ずるのは、電子回路を構
成する素子の雰囲気温度が過剰に高くなって、電子回路
を構成する素子の接合温度が高くなる場合である。
【0005】従って、電子回路を構成する素子の雰囲気
温度が過剰な高温にならないように、放熱手段付加によ
る温度制御や電子冷却技術を適用する温度制御、電子回
路を構成する素子の雰囲気温度が過剰な高温になった場
合には電源を断にするなどの温度保護が行なわれる。
【0006】本発明は、後者の温度保護を行なう温度ス
イッチ回路を簡易な回路構成によって実現せんとするも
のである。
【0007】
【従来の技術】代表的な電子回路の温度保護の例とし
て、電子回路の雰囲気温度の変化を検出し、雰囲気温度
が所定の温度以上になったことを検出した時に電子回路
への電源供給を断にする技術があり、それを行なう代表
的な素子として、温度ヒューズやサーミスタが使用され
ている。
【0008】温度ヒューズは、電子回路の雰囲気温度が
所定の温度以上になったことを検出すると、自らを溶断
させて電源供給を断にする。
【0009】検出感度には多少のばらつきがあるが、電
源供給を完全に断にできるので、溶断後の温度保護は完
全である。
【0010】一方、サーミスタの場合には、温度変化に
伴う抵抗値の変化によって電子回路の雰囲気温度が所定
の温度以上になったことを検出する。
【0011】しかも、温度変化に伴う抵抗値の変化率で
ある温度係数は、サーミスタを形成する物質によって正
にも負にもすることが可能で、更に、一般的には温度係
数が小さい抵抗と組み合わせた回路の中で動作させるこ
とができるので、温度検出特性を任意に制御することが
可能であり、検出確度を高く設定することが可能であ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、温度ヒューズ
の場合には、温度ヒューズ自体を溶断させて電子回路を
温度上昇から保護するので、一旦温度ヒューズ自体が溶
断すると、温度上昇の原因を取り除くと共に温度ヒュー
ズの交換をしない限り電子機器を再び稼働させることが
できない。
【0013】そして、温度ヒューズは、過剰電流を検出
して溶断する電流ヒューズに比較して特殊な部品である
ために入手が比較的困難で、電子機器の再稼働に支障を
きたすことが多い。
【0014】又、サーミスタの場合には、比較的精密な
制御を必要とする機器に使われるのが通常で、一般的に
は入手が困難であり、価格も高いという難点がある。
【0015】しかも、検出確度を高く設定することが可
能な反面、検出確度が高い温度検出回路を設計するため
には専門的な知識を必要とし、検出確度を高めるために
は比較的複雑な調整回路を必要とするという難点もあ
る。
【0016】本発明は、かかる問題点に鑑み、簡易な回
路構成によって確実に電子回路を高温動作から保護する
ことが可能で、温度上昇の原因を除去した後は直ちに電
子回路を稼働させることが可能な温度スイッチ回路を提
供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の手段は、
温度変化に伴う、逆方向ブレークダウンに到達していな
いダイオードの逆方向電流の変化を監視し、逆方向電流
が所定の電流以上になったことを検出した時に、電子回
路への電源供給線に直列に挿入したスイッチを断にして
電子回路への電源供給を断にする技術である。
【0018】本発明の第一の手段によれば、ダイオード
の逆方向電流が温度上昇に伴って所定の電流以上になっ
たことを検出した時に、電子回路への電源供給線に直列
に挿入したスイッチを断にして電子回路への電源供給を
断にするので、電子回路の雰囲気温度の上昇の原因が除
去されない限り電子回路への電源供給が停止しており、
電子回路の高温動作を回避することができる。
【0019】そして、電子回路の雰囲気温度の上昇の原
因が除去されてダイオードの逆方向電流が所定の電流以
下になれば、電子回路への電源供給を自動的に復旧させ
ることができる。
【0020】本発明の第二の手段は、温度変化に伴う、
逆方向ブレークダウンに到達していないダイオードの逆
方向電流の変化を監視し、逆方向電流が所定の電流以上
になったことを検出した時に、集積回路のリセット端子
にリセット信号を供給して集積回路の動作を停止させる
技術である。
【0021】ダイオードの逆方向電流が所定の電流以上
になったことを検出した時に集積回路にリセット信号を
供給する本発明の第二の手段により、リセット信号によ
って集積回路の電源供給を停止すれば、集積回路の動作
を完全に停止させることができる。
【0022】更に、相補型集積回路にあっては、リセッ
ト信号によってクロック、データの入力を遮断すれば相
補型集積回路の動作を完全に停止させることができる
し、データ入力をクロックで識別する形式の相補型集積
回路にあっては、リセット信号によってクロック入力を
遮断すれば相補型集積回路の動作を完全に停止させるこ
とができる。
【0023】そして、集積回路の雰囲気温度の上昇の原
因が除去されてダイオードの逆方向電流が所定の電流以
下になれば、リセット信号が自動的に消滅して、集積回
路の動作を自動的に復旧することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第一の実施の形
態である。
【0025】図1において、1は電源回路、2は温度検
出回路、3は電圧検出回路、4はスイッチ、5は保護対
象電子回路である。
【0026】そして、温度検出回路2は、ダイオード2
1と抵抗22の直列回路を備えており、ダイオード21
は電源電圧に対して逆方向に挿入される。
【0027】図1の構成の動作の基本は、ダイオード2
1の逆方向電流の温度特性にあるので、まず、ダイオー
ドの逆方向電流の温度特性について説明する。
【0028】図7は、ダイオードの逆方向電流の温度特
性の例である。尚、ここでいう逆方向電流とは、ダイオ
ードが逆方向ブレーク・ダウンしない範囲での逆方向電
流のことであって、逆方向ブレーク・ダウンした後の所
謂ツェナー電流のことではない。
【0029】図7において、横軸はダイオードの接合温
度(単位:℃)、縦軸はダイオードの逆方向電流(図で
は、「逆電流」と標記しているが、同じ意味である。単
位:mA)、パラメタはダイオードに印加される逆方向
電圧(単位:V)である。
【0030】今、逆方向電圧が1Vの時、接合温度10
0℃では逆方向電流は2mA程度であり、温度が10℃
上昇すると逆方向電流は約2倍になり、温度が10℃下
降すると逆方向電流は約1/2になることが判る。そし
て、この関係は逆方向電圧が3V、5Vの時にも近似的
に成り立つことが判る。
【0031】しかも、接合温度と逆方向電圧が一定であ
れば、逆方向電流は一定である。即ち、逆方向電流は条
件が定まれば一定である。
【0032】見方を変えて、3mAの逆方向電流が流れ
る時の接合温度は、逆方向電圧が1Vから5Vの範囲で
約100℃〜105℃である。このように、逆方向電圧
の範囲を限定すると、所定の逆方向電流が流れる温度範
囲が限定される。
【0033】例えば、電源電圧を5V、抵抗22の抵抗
値を1KΩとすると、50℃の時にはダイオードの逆方
向電流は0.2mA程度であるので、抵抗22の端子電
圧が約0.2V、ダイオードの逆方向電圧が約4.8V
で温度検出回路内の電圧が平衡する。
【0034】今、接合温度が100℃〜105℃になる
と、ダイオードの逆方向電流が3mA程度になるので、
抵抗22の端子電圧が約3V、ダイオードの逆方向電圧
が約2Vで温度検出回路内の電圧が平衡する。
【0035】従って、電圧検出回路3によって抵抗22
の端子電圧が3Vになったことを検出してスイッチ4を
断にすれば、温度が100℃〜105℃に上昇した時に
保護対象電子回路5の動作を停止させることができ、保
護対象電子回路5を過剰に高い温度条件で動作させるこ
とを回避することができる。
【0036】逆に、温度が100℃未満に低下すれば、
抵抗22の端子電圧は3V未満に低下するので、電圧検
出回路3の出力によってスイッチ4を導通にすることが
可能である。即ち、動作温度条件が元に戻れば自動的に
保護対象電子回路を稼働させることが可能である。
【0037】図2は、本発明の第一の実施の形態の詳細
図(その1)である。
【0038】図2において、1は電源回路である。
【0039】2は、温度検出回路で、ダイオード21と
抵抗22の直列回路備えており、ダイオード21は電源
電圧に対して逆方向に挿入される。
【0040】3は電圧検出回路で、電圧比較回路31、
抵抗32及びツェナー・ダイオード33を備えている。
【0041】4はスイッチで、スイッチ・トランジスタ
41、制御トランジスタ42、抵抗43及び抵抗44を
備えている。
【0042】5は、保護対象電子回路である。
【0043】上記と同じく、電源電圧を5V、抵抗22
の抵抗値を1KΩとすると、50℃の時にはダイオード
の逆方向電流は0.2mA程度であるので、抵抗22の
端子電圧が約0.2V、ダイオードの逆方向電圧が約
4.8Vで温度検出回路内の電圧が平衡する。
【0044】今、接合温度が100℃〜105℃になる
と、ダイオードの逆方向電流が3mA程度になるので、
抵抗22の端子電圧が約3V、ダイオードの逆方向電圧
が約2Vで温度検出回路内の電圧が平衡する。
【0045】この時に、電圧検出回路によってスイッチ
を断にするには、ツェナー・ダイオード33としてツェ
ナー電圧が3Vより僅かに小さいものを適用し、抵抗2
2の端子電圧を比較回路31の反転入力端子に供給し、
ツェナー・ダイオード33の端子電圧を比較回路31の
非反転入力端子に供給しておけばよい。
【0046】上記の構成において、温度が50℃の時に
は抵抗22の端子電圧は約0.2Vであるので、比較回
路31の出力は論理レベル“1”になり、制御トランジ
スタ42を導通になる。
【0047】制御トランジスタ42が導通であれば、ス
イッチ・トランジスタ41にベース電流が供給され、ス
イッチ・トランジスタ41は導通になり、保護対象電子
回路5に電源回路1から電流が供給される。
【0048】一方、温度が100℃〜105℃になると
抵抗22の端子電圧は約3Vに上昇するので、比較回路
31の出力は論理レベル“0”に遷移し、制御トランジ
スタ42を断にする。
【0049】制御トランジスタ42が断になれば、スイ
ッチ・トランジスタ41にベース電流が供給されなくな
るので、スイッチ・トランジスタ41も断になり、保護
対象電子回路5への電流の供給が停止される。
【0050】即ち、雰囲気温度が所定の温度に上昇する
と自動的に保護対象電子回路への電流供給を断にして、
高温での保護対象電子回路の動作を停止する。
【0051】逆に、100℃〜105℃の温度が100
℃未満に低下すれば、抵抗22の端子電圧はツェナー・
ダイオード33の端子電圧より低くなるので、比較回路
31は再び論理レベル“1”を出力するようになり、ス
イッチ・トランジスタ41を導通させる。
【0052】従って、温度が許容範囲に戻れば、自動的
に保護対象電子回路を稼働させることができ、保護対象
電子回路を再稼働させるために素子を交換する必要は全
くない。
【0053】図3は、図2の構成の変形である。
【0054】図3において、1は電源回路である。
【0055】2は、温度検出回路で、ダイオード21と
抵抗22の直列回路備えており、ダイオード21は電源
電圧に対して逆方向に挿入される。
【0056】3は電圧検出回路で、電圧比較回路31、
抵抗32及びツェナー・ダイオード33を備えている。
【0057】4はスイッチで、スイッチ・トランジスタ
41a、制御トランジスタ42、抵抗43、抵抗44及
び抵抗45を備えている。
【0058】5は、保護対象電子回路である。
【0059】図3の構成が図2の構成と異なるのは、ス
イッチ・トランジスタ41aの極性と、スイッチ・トラ
ンジスタ41aのベースを抵抗45と制御トランジスタ
42のコレクタの接続点に接続している点と、電圧比較
回路31の反転入力端子と非反転入力端子を入れ替えた
点である。
【0060】これは、保護対象電子回路に対して、図2
の構成では定電流を供給するのに対して、図3の構成で
は定電圧を供給するという差である。
【0061】そして、この場合には、温度上昇に伴って
制御トランジスタ42を導通にして、スイッチ・トラン
ジスタ41を断にし、温度下降に伴って制御トランジス
タ42を断にして、スイッチ・トランジスタ41を導通
にするようになっている。
【0062】又、図2と図3においては、制御トランジ
スタとしてNPNトランジスタを用いる例を示している
が、制御トランジスタとしてPNPトランジスタを用い
る場合には、スイッチ・トランジスタを電源回路1と保
護対象電子回路5の間の帰線側に挿入すればよい。
【0063】図4は、本発明の第一の実施の形態の詳細
図(その2)である。
【0064】図4において、1は電源回路である。
【0065】2は、温度検出回路で、ダイオード21と
抵抗22の直列回路備えており、ダイオード21は電源
電圧に対して逆方向に挿入される。
【0066】3は電圧検出回路で、電圧比較回路31、
抵抗32及びツェナー・ダイオード33を備えている。
【0067】4はスイッチで、スイッチ・トランジスタ
41a、制御トランジスタ42、抵抗43及び抵抗44
を備えている。
【0068】5は、保護対象電子回路である。
【0069】又、6は、電圧制御回路である。
【0070】図4の構成において、電圧制御回路6はス
イッチ・トランジスタ41aの出力電圧を監視してお
り、スイッチ・トランジスタ41aの出力電圧に変動が
あった場合にはスイッチ・トランジスタのベース電流を
制御して、スイッチ・トランジスタ41aの出力電圧の
変動を打ち消す役割を果たすもので、よく知られた回路
である。従って、電圧制御回路の詳細な構成を示すこと
は省略する。
【0071】この場合にも、電源電圧を5V、抵抗22
の抵抗値を1KΩとすると、50℃の時にはダイオード
の逆方向電流は0.2mA程度であるので、抵抗22の
端子電圧が約0.2V、ダイオードの逆方向電圧が約
4.8Vで温度検出回路内の電圧が平衡する。
【0072】今、接合温度が100℃〜105℃になる
と、ダイオードの逆方向電流が3mA程度になるので、
抵抗22の端子電圧が約3V、ダイオードの逆方向電圧
が約2Vで温度検出回路内の電圧が平衡する。
【0073】この時に、電圧検出回路によってスイッチ
を断にするには、ツェナー・ダイオード33としてツェ
ナー電圧が3Vより僅かに小さいものを適用し、抵抗2
2の端子電圧を比較回路31の非反転入力端子に供給
し、ツェナー・ダイオード33の端子電圧を比較回路3
1の反転入力端子に供給しておけばよい。
【0074】上記の構成において、温度が50℃の時に
は抵抗22の端子電圧は約0.2Vであるので、比較回
路31の出力は論理レベル“0”になり、制御トランジ
スタ42を断にしている。
【0075】制御トランジスタ42が断であれば、電圧
制御回路からスイッチ・トランジスタ41にベース電流
が供給され、スイッチ・トランジスタ41は導通にな
り、保護対象電子回路5に電流が供給される。
【0076】一方、温度が100℃〜105℃になると
抵抗22の端子電圧は約3Vに上昇するので、比較回路
31の出力は論理レベル“1”に遷移し、制御トランジ
スタ42を導通にする。
【0077】制御トランジスタ42が導通になれば、電
圧制御回路6からスイッチ・トランジスタ41のベース
に供給される電流が制御トランジスタ42側に供給され
るようになるので、スイッチ・トランジスタ41が断に
なり、保護対象電子回路5への電流の供給が停止され
る。
【0078】即ち、所定の温度に上昇すると自動的に保
護対象電子回路への電流供給を断にして、高温での保護
対象電子回路の動作を停止する。
【0079】逆に、100℃〜105℃の温度が100
℃未満に低下すれば、抵抗22の端子電圧はツェナー・
ダイオード33の端子電圧より低くなるので、比較回路
31は再び論理レベル“0”を出力するようになり、ス
イッチ・トランジスタ41を導通させる。
【0080】従って、温度が許容範囲に戻れば、自動的
に保護対象電子回路を稼働させることができ、稼働させ
るために素子を交換する必要がない。
【0081】尚、図4ではスイッチ・トランジスタとし
てNPNトランジスタを用いる例を示しているが、当然
PNPトランジスタを用いることもできる。これは、図
2と図3の関係と相似なことである。
【0082】又、制御トランジスタにPNPトランジス
タを用いる場合には、スイッチトランジスタを帰線側に
挿入すればよい。
【0083】さて、図4の構成においては、スイッチ・
トランジスタ41aは電圧制御回路6と共に電源安定化
回路を構成しており、スイッチ・トランジスタ41aは
保護対象電子回路5の消費電流とスイッチ・トランジス
タのエミッタ・コレクタ間電圧の積に等しい電力を消費
して発熱する。即ち、保護対象電子回路5の消費電流と
一義的関係にある発熱が生ずる。
【0084】従って、ダイオード21を熱的にスイッチ
・トランジスタ41aと結合して、スイッチ・トランジ
スタ41aの発熱をダイオード21に伝えれば、保護対
象電子回路5の消費電流の増加を検知してスイッチ・ト
ランジスタ41aを断にすることも可能になる。
【0085】即ち、ダイオード21を熱的にスイッチ・
トランジスタ41aと結合することによって、雰囲気温
度の上昇を検知して保護対象電子回路の動作を停止させ
ることができる上に、保護対象電子回路5の消費電流の
増加を検知して保護対象電子回路の動作を停止させるこ
とができるようになり、保護能力が向上する。
【0086】このことは、図2及び図3の構成において
も同様である。
【0087】さて、ダイオードとスイッチ・トランジス
タを熱的に結合する構造であるが、この構造自体は広く
適用されているので、図示は省略して以下において文章
で説明する。
【0088】即ち、スイッチ・トランジスタ41を放熱
板上に固定し、同一の放熱板上にダイオード21も固定
すれば、放熱板に伝わったスイッチ・トランジスタ41
の発熱をダイオード21に伝えることができる。そし
て、固定手段はネジ止めが一般的である。
【0089】尚、スイッチ・トランジスタのパッケージ
やダイオードのパッケージに、スイッチ・トランジスタ
やダイオードを形成する半導体が直接搭載されているこ
とが通常であるので、スイッチ・トランジスタのパッケ
ージやダイオードのパッケージと放熱板の間と、放熱板
の裏側でネジ止めに使用されるワッシャーと放熱板の間
に、熱的には絶縁性が低く、電気的には絶縁性が高いも
のを挟んで固定する。最も入手しやすく、安定で取扱が
簡単なものとして、マイラー・フィルムが推奨される。
【0090】又、ダイオードを保護対象電子回路のモジ
ュールの中に実装したり、保護対象電子回路のシールド
・ケースに接触させて実装することにより、保護対象電
子回路の発熱を直接ダイオードに伝えることも可能で、
この効果は上記と全く同じである。
【0091】更に、上記においては一貫してスイッチと
してトランジスタを用いる例を示しているが、アナログ
・スイッチやリレーであっても差支えない。ただ、トラ
ンジスタを用いるのが、回路構成を最も簡易にすること
ができる利点がある。
【0092】図5は、本発明の第二の実施の形態であ
る。
【0093】図5において、1は電源回路である。
【0094】2は、温度検出回路で、ダイオード21と
抵抗22の直列回路で構成される。尚、ダイオード21
を電源電圧に対して逆方向に挿入することは既述の構成
と同じである。
【0095】7は、集積回路である。
【0096】図5の構成の特徴は、抵抗22の端子電圧
を集積回路7のリセット端子に供給する点にある。
【0097】上記と同じく、電源電圧を5V、抵抗22
の抵抗値を1KΩとすると、50℃の時にはダイオード
の逆方向電流は0.2mA程度であるので、抵抗22の
端子電圧が約0.2V、ダイオードの逆方向電圧が約
4.8Vで温度検出回路内の電圧が平衡する。
【0098】抵抗22の端子電圧0.2Vが集積回路の
リセット端子に供給されても集積回路のリセットは行な
われないので、集積回路は動作が可能である。
【0099】今、接合温度が100℃〜105℃になる
と、ダイオードの逆方向電流が3mA程度になるので、
抵抗22の端子電圧が約3V、ダイオードの逆方向電圧
が約2Vで温度検出回路内の電圧が平衡する。
【0100】抵抗22の端子電圧3Vが集積回路のリセ
ット端子に供給されれば、通常の場合集積回路はリセッ
トされる。
【0101】このリセット信号によって集積回路の電源
供給を停止すれば、集積回路の動作を完全に停止させる
ことができる。
【0102】更に、相補型集積回路にあっては、リセッ
ト信号によってクロック、データの入力を遮断すれば相
補型集積回路の動作を完全に停止させることができる
し、データ入力をクロックで識別する形式の相補型集積
回路にあっては、リセット信号によってクロック入力を
遮断すれば相補型集積回路の動作を完全に停止させるこ
とができる。
【0103】従って、図5の構成によって集積回路を過
剰な高温で動作させることを回避することができる。
【0104】そして、集積回路の雰囲気温度の上昇の原
因が除去されてダイオードの逆方向電流が所定の電流以
下になれば、リセット信号が自動的に消滅して、集積回
路の動作を自動的に復活させることができる。
【0105】図6は、図5の構成の変形である。
【0106】図6において、1は電源回路である。
【0107】2は、温度検出回路で、ダイオード21と
抵抗22の直列回路で構成される。尚、ダイオード21
を電源電圧に対して逆方向に挿入することは既述の構成
と同じである。
【0108】3は、電圧検出回路で、比較回路31、抵
抗32及びツェナー・ダイオード33を備える。
【0109】7は、集積回路である。
【0110】図6の構成では、抵抗22の端子電圧の変
化を比較回路31で受けて、論理レベル“0”又は
“1”を出力し、これを集積回路に供給するリセット信
号とする点が特徴である。
【0111】即ち、抵抗22の端子電圧をリセット信号
とするよりリセット信号の論理振幅を大きくすることが
できるので、温度制御動作をより確実にすることができ
る。
【0112】尚、図5及び図6の構成において、ダイオ
ード21を集積回路と熱的に結合して、雰囲気温度の上
昇と集積回路の消費電力の上昇を検知して集積回路の保
護を行なうことも可能である。
【0113】このための構造は、集積回路を固定する放
熱筒にダイオードも固定する構造であればよく、既に説
明した如く、適切な絶縁を施してネジ止めすればよい。
【0114】さて、上記においては、ダイオードには限
定しないで説明してきたが、通常のダイオードの逆方向
電流は比較的小さく、その温度変化も小さい。
【0115】これに対して、ショットキ・バリア・ダイ
オードの場合には逆方向電流が比較的大きく、その温度
特性も顕著である。従って、温度検出回路に適用するダ
イオードにはショットキ・バリア・ダイオードを用いる
と、温度変化の検出感度を高くできる利点が生ずる。実
は、図7に示したダイオードの逆方向特性はショットキ
・バリア・ダイオードの特性である。
【0116】最後に、上記においては、電圧検出回路に
ツェナー電圧が3V程度のツェナー・ダイオードを用い
て、温度検出回路の出力との比較を行なうとして説明し
ているが、これは技術を簡単に説明する目的のためで、
実際には、ツェナー電圧が3V程度のツェナー・ダイオ
ードを調達することは困難である。
【0117】この場合には、ツェナー電圧がもっと高く
て入手が簡単な(例えば、6V以上)ツェナーダイオー
ドと、抵抗による抵抗分圧回路を並列接続し、抵抗分圧
回路の出力と温度検出回路の出力とを電圧比較回路で比
較すれば、調達が容易な素子を用いて電圧検出回路を構
成することができる。
【0118】或いは、複数の順方向ダイオードを直列接
続して温度検出回路の出力と比較する電圧を生成しても
よいし、トランジスタを用いた定電圧回路を用いてもよ
い。
【0119】又、電源回路の出力電圧によっては、逆方
向ダイオードと抵抗だけの直列回路で温度検出回路を構
成すると、逆方向ダイオードが逆方向ブレーク・ダウン
を起こす恐れがある。この場合には、逆方向ダイオード
と抵抗に直列に定電圧ダイオードを挿入すればよい。定
電圧ダイオードとしては、順方向ダイオードを複数直列
接続した形のものや、ツェナー・ダイオードを用いれば
よい。
【0120】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の第一の手段
によれば、ダイオードの逆方向電流が所定の電流以上に
なったことを検出した時に、電子回路への電源供給線に
直列に挿入したスイッチを断にして電子回路への電源供
給を断にするので、電子回路の雰囲気温度の上昇の原因
が除去されない限り電子回路への電源供給が停止してお
り、電子回路の動作を停止させることができる。
【0121】そして、電子回路の雰囲気温度の上昇の原
因が除去されてダイオードの逆方向電流が所定の電流以
下になれば、電子回路への電源供給を自動的に復活させ
ることができる。
【0122】又、本発明の第二の手段によれば、ダイオ
ードの逆方向電流が所定の電流以上になったことを検出
した時に集積回路に供給するリセット信号によって集積
回路の電源供給を停止することにより、集積回路の動作
を完全に停止させることができる。
【0123】更に、相補型集積回路にあっては、リセッ
ト信号によってクロック、データの入力を遮断すれば相
補型集積回路の動作を完全に停止させることができる
し、データ入力をクロックで識別する形式の相補型集積
回路にあっては、リセット信号によってクロック入力を
遮断すれば相補型集積回路の動作を完全に停止させるこ
とができる。
【0124】そして、集積回路の雰囲気温度の上昇の原
因が除去されてダイオードの逆方向電流が所定の電流以
下になれば、リセット信号が自動的に消滅して、集積回
路の動作を自動的に復活させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態。
【図2】 本発明の第一の実施の形態の詳細図(その
1)。
【図3】 図2の構成の変形。
【図4】 本発明の第一の実施の形態の詳細図(その
2)。
【図5】 本発明の第二の実施の形態。
【図6】 図5の構成の変形。
【図7】 ダイオードの逆方向電流の温度特性の例
【符号の説明】
1 電源回路 2 温度検出回路 3 電圧検出回路 4 スイッチ 5 保護対象電子回路 6 電圧制御回路 7 集積回路 21 ダイオード 22 抵抗 31 比較回路 32 抵抗 33 ツェナー・ダイオード 41 スイッチ・トランジスタ 41a スイッチ・トランジスタ 42 制御トランジスタ 43 抵抗 44 抵抗 45 抵抗

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逆方向ブレーク・ダウンに到達していな
    いダイオードの逆方向電流の温度変化を検出して、 保護対象電子回路への電源線に直列に挿入されたスイッ
    チの導通、断を制御することを特徴とする温度スイッチ
    回路。
  2. 【請求項2】 逆方向ブレーク・ダウンに到達していな
    いダイオードの逆方向電流の温度変化を検出して、 集積回路のリセット端子に供給する信号を得ることを特
    徴とする温度スイッチ回路。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    の温度スイッチ回路であって、 上記ダイオードに、上記保護対象電子回路又は上記集積
    回路のいずれかの消費電流と一義的関係にある発熱を伝
    える構造を備えることを特徴とする温度スイッチ回路。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の温度スイッチ回路にあって、 上記ダイオードは、ショットキ・バリア・ダイオードで
    あることを特徴とする温度スイッチ回路。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003324802A (ja) * 2002-04-26 2003-11-14 Sanyo Electric Co Ltd 車両用の電源装置
US7215525B2 (en) 2002-08-13 2007-05-08 Sanken Electric Co., Ltd. Overheat protector for a dc-to-dc converter or the like
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JP2018038212A (ja) * 2016-09-01 2018-03-08 リンナイ株式会社 電源装置

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