JP2001044524A - 積層圧電体 - Google Patents

積層圧電体

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JP2001044524A
JP2001044524A JP11214849A JP21484999A JP2001044524A JP 2001044524 A JP2001044524 A JP 2001044524A JP 11214849 A JP11214849 A JP 11214849A JP 21484999 A JP21484999 A JP 21484999A JP 2001044524 A JP2001044524 A JP 2001044524A
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JP
Japan
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piezoelectric
layers
piezoelectric body
region
polarization
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JP11214849A
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English (en)
Inventor
Mutsuaki Hirota
睦明 廣田
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分極処理の前後で残留する内部応力をなくし、
クラックの発生を抑え、製品の信頼性を向上した積層圧
電体を提供することにある。 【解決手段】積層圧電体1は、圧電体層2と、該圧電体
層2の主面に形成された電極層3とを交互に積層すると
ともに、該電極層3を各圧電体層2毎に互いに異なる端
面方向に延出させることで前記各電極層3の一部が互い
に対向してなり、該対向した領域Dでは、互いに隣接す
る各圧電体層2の分極方向が逆方向になるように形成し
た積層圧電体において、領域D以外の領域Eにおける各
圧電体層2の分極方向が一定方向となるように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電体層と電極層
を交互に積層した積層圧電体に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、誘電体の機械的共振を利用した
共振子,フィルタとして、複数の圧電体層を積層した積
層圧電体は、例えば、特開平9−275325に開示さ
れている。
【0003】この積層圧電体は、図4に示すように、圧
電体層34と圧電体層34の主面に形成された電極層3
6とを交互に積層するとともに、電極層36を各圧電体
層34に互いに異なる端面方向に延出させることで、積
層された圧電体層34(以下、圧電体ブロック35とい
う)の主面中央で各電極層36が互いに対向する領域D
を形成している。
【0004】また、圧電体ブロック35の両端の略全面
には、圧電体層34の1つおきに、圧電体層34の端面
側に引出された電極層36と接続する外部電極38,4
0が形成されており、これらの外部電極38,40に直
流電圧37を印加することにより各圧電体層34に分極
処理が施されている。
【0005】このとき、圧電体ブロック35の内部にお
いては、隣合う電極層36間に1〜2KV/mmの直流
電圧37を約20〜30秒間ほど印加して行われるが、
各電極層36と互いに対向する領域Dに直流電圧が交互
に逆方向にかかるため、隣接する圧電体層34の分極方
向は、各電極層36と対向する領域Dで互いに逆方向に
分極されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな圧電体ブロック35の領域Dのみで分極される構成
の積層圧電体においては、圧電体ブロック35の分極前
と分極後で、圧電体ブロック35の領域Dとそれ以外の
領域Eで厚み変化の差が生じる。従って、このような積
層圧電体を共振子として使用する場合に、共振子自体が
高周波振動を続けると、この厚み変化の差が圧電体ブロ
ック35の内部ストレスを生み、圧電体層中に存在する
微細な欠陥を起点として、圧電体ブロック35の領域D
と領域Eの境界においてクラックが生じて共振特性が変
化したり、クラック部でショート不良が発生する問題が
あった。
【0007】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、積層圧電体の分極処理の前後
で残留する内部応力を無くし、クラックの発生を抑え、
製品の信頼性を向上させた積層圧電体を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明の積層圧電体は、分極処理された圧電体層と
電極層とを交互に積層させ、各圧電体層を挟んで各電極
層を対向させるとともに、各電極層を交互に異なる端面
方向に延出させた積層圧電体であって、前記隣接する各
圧電体層は電極層に挟された領域の分極方向が逆方向、
その他の領域の分極方向が同一方向となるように構成し
たことにある。
【0009】本発明によれば、隣接する各圧電体層は電
極層に挟された領域(以下、対向領域という)の分極方
向が逆方向となるようにし、対向領域以外の分極方向が
同一方向となるようにしたため、対向領域とそれ以外の
領域で、分極処理前後の積層圧電体における厚み変化が
略同じとなり、これにより、対向領域とそれ以外の領域
における境界で積層圧電体に残留する内部応力がかかる
ことがなく、クラックの発生を抑え、クラックに伴うシ
ョート不良を有効に防止できるとともに、共振特性に影
響を与えない積層圧電体を提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の積層圧電体を図1〜3に
基づいて説明する。図1は積層圧電体1の形態を説明す
る斜視図であり、図2は積層圧電体1の内部構成を説明
するA−A線断面図である。本発明の積層圧電体1は図
1,図2に示すように、圧電体層2の主面に形成された
電極層3を交互に積層して圧電体ブロック20を形成し
てなる。また、電極層3を各圧電体層2毎に交互に異な
る端面方向に延出させることで各電極層3に挟まれた領
域の対向領域Dとそれ以外の領域Eが形成される。
【0011】また、圧電体ブロック20の両端の略全面
には、圧電体層2の1つおきに、圧電体層2の端面側に
引出された電極層3と接続する外部電極4,5が形成さ
れている。
【0012】圧電体層2は、短冊状に形成され、50〜
300μm程度の厚みを有し、圧電体層2の材料として
は、例えば、チタン酸鉛(PT),ジルコン酸チタン酸
鉛(PZT)等を主成分とするものが用いられる。な
お、振動モードとして、例えば、拡がり振動や伸び振動
等が用いられる。
【0013】圧電体ブロック20は圧電体層2−1〜2
−5が積層されており、その分極方向としては、対向領
域Dにおいては、例えば、隣接する圧電体層2−1,2
−2の分極方向が逆方向になるように形成され、また、
領域Eにおいては、分極方向が、圧電体層2−1〜2−
5が同一方向(図では下方向)に揃えられて形成されて
いる。従って、領域Eの分極方向が同一方向であるか
ら、各圧電体層2−1〜2−5が同じ方向に向いている
必要があり、その方向は問わない。
【0014】電極層3は振動を発生させる振動電極とし
て用いられ、その材質として、例えばAg、Ag−Pd
等の導電性の高いもので形成されている。
【0015】外部電極4,5は、その材質として電極層
3と同様に導電性の高い材料で形成されている。また、
外部電極4,5は不図示の直流電圧の印加が可能に構成
され圧電体ブロック20の対向領域Dで互いに隣接する
各圧電体層2−1〜2−5の分極方向が逆方向になるよ
うに分極処理が施される。
【0016】このような構成の積層圧電体の動作につい
て説明する。圧電体層2の振動モードとして拡がり振動
を利用したもので説明する。即ち、圧電体ブロック20
の両主面の中央部で保持させ、また、圧電体ブロック2
0の両端に形成した外部電極4,5から電源に接続させ
て駆動を行う。外部電極4,5間に交流電圧を印加する
と、全ての電極層3間に狭持された圧電体層2−1〜2
−5に、それぞれ交流電圧が印加される。これにより、
各圧電体層2−1〜2−5の分極に応じて厚み方向に膨
張収縮が発生し、同時に平面方向にも拡がり振動が発生
するのである。
【0017】次に本発明の積層圧電体の製造例について
説明する。圧電体セラミックからなるグリーンシート
(圧電体層)を成型し、グリーンシートの両主面にスク
リーン印刷法によりAg−Pdからなる電極層3を印刷
する。このとき、印刷パターンは、グリーンシートの端
面側に延出して電極層3が印刷される。その後、電極層
3が印刷されたグリーンシートを積層する。この場合、
印刷された電極層3とグリーンシートが交互に積層され
るように形成し、さらに電極層3を各グリーンシート毎
に交互いに異なる端面方向に延出させて各電極層3が互
いに対向するように配設する。
【0018】次に、圧着工程を経て、所望の圧電体の大
きさにカットして圧電体ブロック20を成型し、110
0℃の条件で一体焼成させる。焼き上がり品では側面に
は各電極層3が露出しており、また、端面には圧電体層
の1層おきに電極層3が露出している。
【0019】次に、焼き上がった圧電体ブロック20の
一次分極処理を行う。圧電体ブロック20の両主面に導
電性ゴム製の平面電極を押し付けて挟み、平面電極間に
1〜2KV/mmの直流電圧を印加する。これにより、
例えば、図2の誘電体ブロック20両端に形成される下
側矢印の方向に分極が得られるようになる。
【0020】次に、圧電体ブロック20の端面に外部電
極4,5をスパッタリング法で被着形成する。これによ
り、圧電体ブロック20の各端面を経由して各電極層3
が圧電体層2の1層おきに接続される。
【0021】次に、圧電体ブロック20の両端面に形成
された外部電極4,5間に電圧を印加して二次分極処理
を行う。このときの分極方向は、圧電体ブロック20の
対向領域Dで互いに隣接する各圧電体層2−1〜2−5
が逆方向になる。即ち、図2に示すように圧電体層2−
1は上向き,圧電体層2−2は下向き,圧電体層2−3
は上向き・・・・となる。これにより、積層圧電体が製
造される。
【0022】次に、一,二次分極処理による厚みの変化
について、図3を参照して模式的に説明する。図3の横
軸は分極電圧Vであり、縦軸は厚み変化ΔTである。一
次分極処理により所定の電圧をかけると厚みの変化は0
→a→bの奇跡となる。このとき、圧電体ブロック20
の領域D,Eともに分極後の厚みがbの位置の厚み変化
となる。
【0023】この状態で、二次分極が行われる。厚みの
変化は、圧電体ブロック20の対向領域Dのみで変化が
生じる。その厚みの変化は例えばb→c→d→eの軌跡
となる。即ち、二次分極の電圧が一次分極の電圧と逆極
性の層では、一旦、分極の反転に伴って厚みが初期状態
に戻るために、c点を経由してd点で分極が完了し、そ
の後、電圧を切るとe点に至るがこれはb点と略同じ位
置になる。これにより、分極の向きに差があるが、内部
の変形は同じ、即ち、二次分極後による領域Dの厚みの
変化が一次分極後による領域Eの厚み変化と略同じにな
る積層圧電体が製造できる。その結果、圧電体ブロック
20の領域D,Eの境界でかかる残留する内部応力がな
くなる。
【0024】なお、本発明では積層圧電体における共振
子の例について説明したが、これに限定されることな
く、積層アクチュエータとして用いることもできる。こ
の場合、電極層3の引き出しは外部電極から直接とって
も良いし、上下面に適当な端子電極を設けても良い。特
に、図2の長手方向を大きくとれば、大きな変位量が容
易に得られるアクチュエータが達成できる。
【0025】本発明の構成によれば、分極処理された圧
電体層2と電極層3とを交互に積層させ、各圧電体層2
−1〜2−5を挟んで各電極層3を対向させるととも
に、各電極層3を交互に異なる端面方向に延出させた積
層圧電体1であって、前記隣接する各圧電体層2−1〜
2−5は電極層3に挟された対向領域Dの分極方向が逆
方向、その他の領域Eの分極方向が同一方向となるよう
に構成したため、対向領域Dと領域Eで分極処理前後の
積層圧電体1における厚み変化が略同じとなり、これに
より、対向領域Dと領域Eの境界において積層圧電体1
に残留する内部応力がかかることがなく、クラックの発
生を抑え、クラックに伴うショート不良を有効に防止で
きるとともに、共振特性に影響を与えない積層圧電体1
を提供することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、隣
接する各圧電体層は電極層に挟された対向領域の分極方
向が逆方向となるようにし、対向領域以外の分極方向が
同一方向となるようにしたため、対向領域とそれ以外の
領域で、分極処理前後の積層圧電体における厚み変化が
略同じとなり、これにより、対向領域とそれ以外の領域
における境界で積層圧電体に残留する内部応力がかかる
ことがなく、クラックの発生を抑え、クラックに伴うシ
ョート不良を有効に防止できるとともに、共振特性に影
響を与えない積層圧電体を提供することができる。従っ
て、積層圧電体の信頼性が飛躍的に向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層圧電体の実施形態を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明の積層圧電体の内部構成を説明するA−
A線断面図である。
【図3】本発明の積層圧電体を分極処理したときの厚み
の変化を説明する図である。
【図4】従来の積層圧電体を説明する断面図である。
【符号の説明】
1・・・積層圧電体 2・・・圧電体層 20・・・誘電体ブロック 3・・・電極層 4,5・・・外部電極 D・・・対向領域(電極層が対向する領域) E・・・対向領域以外の領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分極処理された圧電体層と電極層とを交
    互に積層させ、各圧電体層を挟んで各電極層を対向させ
    るとともに、各電極層を交互に異なる端面方向に延出さ
    せた積層圧電体であって、前記隣接する各圧電体層は電
    極層に挟された領域の分極方向が逆方向、その他の領域
    の分極方向が同一方向であることを特徴とする積層圧電
    体。
JP11214849A 1999-07-29 1999-07-29 積層圧電体 Pending JP2001044524A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009241393A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Brother Ind Ltd 圧電アクチュエータ及び液体移送装置、並びに、圧電アクチュエータの製造方法
WO2010035437A1 (ja) * 2008-09-26 2010-04-01 株式会社村田製作所 圧電積層体

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