JP2001042334A - 液晶装置及び投射型表示装置 - Google Patents

液晶装置及び投射型表示装置

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JP2001042334A
JP2001042334A JP21582799A JP21582799A JP2001042334A JP 2001042334 A JP2001042334 A JP 2001042334A JP 21582799 A JP21582799 A JP 21582799A JP 21582799 A JP21582799 A JP 21582799A JP 2001042334 A JP2001042334 A JP 2001042334A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストを抑えつつ、光に対する配向膜の
劣化を抑えることができる液晶装置及び投射型表示装置
を提供すること。 【解決手段】 3板方式からなる投射型表示装置にあっ
て、少なくとも青色を光変調する液晶装置961Bに光
波長380〜500nmにおける吸光度が0.03以下
となる脂肪族ポリアミドと芳香族ポリイミドから成る配
向膜16及び22が形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶装置及び投射
型表示装置の技術分野に属し、特に、光に対する劣化を
抑えた配向膜を有する液晶装置及び当該液晶装置を備え
た投射型表示装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】液晶プロジェクタ等の投射型表示装置で
は、光源から出射される光を赤、緑、青に分離し、各色
光を液晶装置により構成される3つのライトバルブによ
り変調し、変調された後の色光束を再合して投射面に拡
大投射している。そして、液晶プロジェクタ等にライト
バルブとしては、一般に薄膜トランジスタ(以下適宜、
TFTと称する)駆動によるアクティブマトリクス駆動
方式の液晶装置が用いられる。
【0003】このような液晶装置では、液晶を配向させ
るための配向膜が表面に形成されたTFTアレイ基板と
同様の配向膜が形成された対向基板とが液晶層を介在さ
せつつ対向配置され、光源から出射される光が例えば対
向基板、液晶層、TFTアレイ基板の順番で通過してい
くようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
液晶プロジェクタ等の投射型表示装置の小型化に伴い、
そのライトバルブとして用いられる液晶装置も小型化さ
れ、その一方で光源から出射される光の強度が強くな
り、該液晶装置を通過する各色光の強度が相当強力にな
っている。
【0005】しかしながら、TFTアレイ基板や対向基
板の表面に形成される配向膜は、一般にはポリイミドを
主材料として用いられていることから、上記のように通
過する光の強度が強くなると、配向膜が劣化し、製品寿
命が低下する、という課題がある。
【0006】そのため、例えば配向膜をポリイミドに代
えてSiOを主材料とすることが考えられるが、このよ
うなSiOを主材料とする配向膜は工程処理能力の問題
から製造コストが高くなる、という課題がある。特に、
カラー液晶プロジェクタ等の投射型表示装置では、例え
ば3台の液晶装置を必要とすることから、液晶装置の製
造コストが高くなると、それだけ製品価格に与える影響
が大である。
【0007】本発明は上述した問題点に鑑みなされたも
のであり、製造コストを抑えつつ、光に対する配向膜の
劣化を抑えることができる液晶装置及び投射型表示装置
を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、対向配置された一対の基板間に液晶が挟
持された液晶装置であって、前記一対の基板の少なくと
も一方の基板の液晶層側の面に、380nm〜500n
mの波長域において吸光度0.03以下の配向膜が形成
されていることを特徴とする本発明のこのような構成に
よれば、液晶装置に入射する可視光とUVカット、及び
UV吸収フィルター等で除去できなかった漏れ光に対し
て、配向膜が吸収する度合いが相当弱くなり、配向膜の
光に対する劣化を抑えることができる。当然、紫外線に
より配向膜が劣化することも防止することができる。
【0009】例えば、従来の配向膜に用いられる材料は
良好な電圧保持率を得る為、一般にポリイミドが用いら
れ、均一な液晶配向性を得る為、膜厚を300〜200
0オングストローム程度で形成される。従来の配向膜で
の380〜450nmでの吸光度は、0.05以上であ
った。光に対する劣化を抑えるためにはポリイミドの有
機結合を高めることが有効であると考え、ポリイミドの
芳香族濃度を高くしようとする傾向にあったが、これで
は吸光度を増大させ、光に対する劣化を抑えることがで
きなかった。これに対して、本発明は、光に対する配向
膜の劣化を抑えるためには配向膜の光吸収を弱めればよ
いという本発明者等の見識に基づくものであり、上記の
如く380nm〜500nmの波長域において吸光度を
低くなるように液晶配向材料を調整することで配向膜の
光に対する劣化を抑えたものである。そして、このよう
にして調整された配向膜を用いることによりSiOを主
材料とする配向膜と比し製造コストの低減を図ることが
できる。
【0010】このような構成によれば、380nm〜5
00nmの波長域での吸光度が0.03前後からそれ以
下になるに従い、製品要求特性に対応する500(時間
/加速係数)以上の製品寿命を得ることができる。
【0011】本発明は、対向配置された一対の基板間に
液晶層が挟持された液晶装置であって、前記一対の基板
の少なくとも一方の基板の液晶層側の面に向かって脂肪
族ポリアミドと芳香族ポリイミドとを積層して形成され
た配向膜を有することを特徴とする。
【0012】本発明のこの構成によれば、電子共役系の
少ない脂肪族ポリアミドを使用することで、吸光度を上
記に述べた所望とする0.03以下にすることを可能と
し、配向膜に要求される表示の焼き付き、残像に影響す
る電気特性を調整することが可能となる。また、液晶層
側に配向均一性に影響する芳香族ポリイミドを積層する
ことにより製品として要求される液晶配向均一性をが得
ることができる。脂肪族ポリイミドに積層する芳香族ポ
リイミドは5〜100nmで液晶を均一に配向でき、配
向膜全体として吸光度0.03以下が可能となる。
【0013】本発明は、対向配置された一対の基板間に
液晶層が挟持された液晶装置であって、前記一対の基板
の少なくとも一方の基板の液晶層側の面に無機材料を斜
方蒸着して形成された配向膜を有することを特徴とす
る。
【0014】本発明のこの構成によれば、無機材料を斜
方蒸着して配向膜を形成することにより、ポリイミド等
の有機膜に比較して劣化を防止することができ、配向膜
の寿命を考慮した最適な液晶装置を提供することができ
る。
【0015】本発明は、前記配向膜はシリコン酸化膜か
らなることが好ましい。本発明のこの構成によれば、上
記で説明したように液晶の寿命を延ばすために最適であ
る。
【0016】本発明は、上記の液晶装置を用いた投射型
表示装置であって、光源と、前記光源から出射された光
を前記液晶装置に導く集光光学系と、当該液晶装置で光
変調した光を拡大投射する拡大投射光学系とを有するこ
とを特徴とする。
【0017】本発明のかかる構成によれば、光源から光
による配向膜の劣化を抑えることができ、最適な投射型
表示装置を提供することができる。
【0018】本発明は、光源と、前記光源からの光を複
数の色光に分離する色分離手段と、前記色分離手段によ
り分離された複数の色光を変調する複数の光変調手段
と、前記複数の光変調手段により変調された色光を合成
する色合成手段と、前記色合成手段により合成された光
を投射する投射レンズとを備える投射型表示装置であっ
て、少なくとも1つの前記光変調手段が、対向配置され
た一対の基板間に液晶が挟持され、第1の材料を含有す
る配向膜が前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液
晶側の面に形成された第1の液晶装置を備え、少なくと
も1つの他の前記光変調手段が、対向配置された基板間
に液晶を保持し、前記第1の材料とは異なる第2の材料
を含有する配向膜が各基板の液晶を保持する面に形成さ
れた第2の液晶装置を備えたことを特徴とする。
【0019】本発明のこのような構成によれば、複数の
液晶装置を必要とする投射型表示装置にあって、液晶装
置における配向膜の製造コストと配向膜の寿命とを考慮
に入れた最適なユニット構成とすることができる。例え
ば、色分離手段により分離された複数の色光のうち青色
の色光は赤色や緑色等の他の色光と比べてポリイミドの
配向膜を劣化させる傾向にある。これは、青色の色光に
は本来の波長の光の他に380nm〜410nmの波長
に成分が含まれており、この成分がポリイミドの配向膜
を劣化させると考えられる。一方、従来のポリイミドの
配向膜に代えてSiO等の無機材料を配向膜に用いる
と、工程処理能力の問題から製造コストが高くなる。そ
こで、青色の色光に対する液晶装置については、SiO
等の無機材料を配向膜に用いて青色の色光による配向膜
の劣化を防止し、赤色や緑色等の他の色光についてはポ
リイミドの配向膜を用いて製造コストの低減を図ること
で、配向膜の製造コストと配向膜の寿命とを考慮に入れ
た最適なユニット構成の投射型表示装置を実現できる。
【0020】従って、本発明では、前記第1の材料が無
機材料であり、前記第1の材料を含有する配向膜の表面
には斜方蒸着が施されていることが好ましく、更に前記
第1の材料がSiOであることが好ましい。他の観点か
らみると、本発明では、前記第1の材料が380〜50
0nmの波長域に対して吸光度0.03以下となる材料
からなることが好ましい。また、前記第1の液晶装置を
備える光変調手段が、前記色分離手段により分離された
複数の色光のうち青色の色光を変調することが好まし
い。
【0021】また、上述したように従来の配向膜に変え
て各基板の液晶を保持する面に向かって、脂肪族ポリア
ミドと芳香族ポリイミドを積層した配向膜が形成されて
いる液晶装置も光に対する配向膜の劣化を防止できる。
従来の配向膜の対し、焼き付き、残像に影響する部分を
脂肪族ポリイミドで調整し、配向に寄与する部分を芳香
族ポリイミドにて薄膜で調整することにより、共役結
合、分子間相互作用を低下させ、吸光度を0.03以下
にシフトすることが可能となる。従って、本発明では青
色光成分の吸収がなくなり、かかる構成の液晶装置も上
記の第1の液晶装置として用いることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0023】(液晶装置の一実施形態の構成及び作用)
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶装置の画像形成
領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素に
おける各種素子、配線等の等価回路である。図2は、デ
ータ線、走査線、画素電極、遮光膜等が形成されたTF
Tアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図であ
り、図3は、図2のA−A’断面図である。尚、図3に
おいては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大
きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめて
ある。
【0024】図1において、本実施の形態による液晶装
置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された
複数の画素は、マトリクス状に複数形成された画素電極
9aと画素電極9aを制御するためのTFT30からな
り、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT3
0のソースに電気的に接続されている。データ線6aに
書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線
順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ
線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにして
も良い。また、TFT30のゲートに走査線3aが電気
的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3a
にパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順
に線順次で印加するように構成されている。画素電極9
aは、TFT30のドレインに電気的に接続されてお
り、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけ
そのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供
給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミ
ングで書き込む。画素電極9aを介して液晶に書き込ま
れた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対
向基板(後述する)に形成された対向電極(後述する)
との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧
レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することによ
り、光を変調し、階調表示を可能にする。ノーマリーホ
ワイトモードであれば、印加された電圧に応じて入射光
がこの液晶部分を通過不可能とされ、ノーマリーブラッ
クモードであれば、印加された電圧に応じて入射光がこ
の液晶部分を通過可能とされ、全体として液晶装置から
は画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射する。
ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐため
に、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容
量と並列に蓄積容量70を付加する。例えば、画素電極
9aの電圧は、データ線に電圧が印加された時間よりも
3桁も長い時間だけ蓄積容量70により保持される。こ
れにより、保持特性は更に改善され、コントラスト比の
高い液晶装置が実現できる。また、このような蓄積容量
70を形成するために、導電性の遮光膜を利用して低抵
抗化された容量線3bが設けられている。
【0025】図2において、液晶装置のTFTアレイ基
板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9a
(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けられ
ており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ
線6a、走査線3a及び容量線3bが設けられている。
データ線6aは、コンタクトホール5を介してポリシリ
コン膜等の半導体層1aのうち後述のソース領域に電気
的接続されており、画素電極9aは、コンタクトホール
8を介して半導体層1aのうち後述のドレイン領域に電
気的接続されている。また、半導体層1aのうちチャネ
ル領域(図中右下りの斜線の領域)に対向するように走
査線3aが配置されており、走査線3aはゲート電極と
して機能する。
【0026】容量線3bは、走査線3aに沿ってほぼ直
線状に伸びる本線部(即ち、平面的に見て、走査線3a
に沿って形成された第1領域)と、データ線6aと交差
する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中、上向
き)に突出した突出部(即ち、平面的に見て、データ線
6aに沿って延設された第2領域)とを有する。
【0027】そして、図中右上がりの斜線で示した領域
には、複数の第1遮光膜11aが設けられている。より
具体的には、第1遮光膜11aは夫々、画素部において
半導体層1aのチャネル領域を含むTFTをTFTアレ
イ基板の側から見て覆う位置に設けられており、更に、
容量線3bの本線部に対向して走査線3aに沿って直線
状に伸びる本線部と、データ線6aと交差する箇所から
データ線6aに沿って隣接する段側(即ち、図中下向
き)に突出した突出部とを有する。第1遮光膜11aの
各段(画素行)における下向きの突出部の先端は、デー
タ線6a下において次段における容量線3bの上向きの
突出部の先端と重ねられている。この重なった箇所に
は、第1遮光膜11aと容量線3bとを相互に電気的接
続するコンタクトホール13が設けられている。
【0028】次に図3の断面図に示すように、液晶装置
は、透明な一方の基板の一例を構成するTFTアレイ基
板10と、これに対向配置される透明な他方の基板の一
例を構成する対向基板20とを備えている。TFTアレ
イ基板10は、例えば石英基板からなり、対向基板20
は、例えばガラス基板や石英基板からなる。TFTアレ
イ基板10には、画素電極9aが設けられており、その
上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された
配向膜16が設けられている。画素電極9aは例えば、
ITO膜(インジウム・ティン・オキサイド膜)などの
透明導電性薄膜からなる。また配向膜16については後
で詳述する。
【0029】他方、対向基板20には、その全面に渡っ
て対向電極(共通電極)21が設けられており、その下
側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配
向膜22が設けられている。対向電極21は例えば、I
TO膜などの透明導電性薄膜からなる。また配向膜22
については後で詳述する。
【0030】TFTアレイ基板10には、図3に示すよ
うに、各画素電極9aに隣接する位置に、各画素電極9
aをスイッチング制御する画素スイッチング用TFT3
0が設けられている。
【0031】対向基板20には、更に図3に示すよう
に、各画素部の開口領域以外の領域に第2遮光膜23が
設けられている。このため、対向基板20の側から入射
光が画素スイッチング用TFT30の半導体層1aのチ
ャネル領域1a’やLDD(Lightly Doped Drain)領
域1b及び1cに侵入することはない。更に、第2遮光
膜23は、コントラストの向上、色材の混色防止などの
機能を有する。
【0032】このように構成され、画素電極9aと対向
電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基
板10と対向基板20との間には、後述のシール材(図
5及び図6参照)により囲まれた空間に液晶が封入さ
れ、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極
9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及
び22により所定の配向状態を採る。液晶層50は、例
えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶
からなる。シール材は、二つの基板10及び20をそれ
らの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や
熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を
所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビー
ズ等のスペーサが混入されている。
【0033】図3に示すように、画素スイッチング用T
FT30に各々対向する位置においてTFTアレイ基板
10と各画素スイッチング用TFT30との間には、第
1遮光膜11aが各々設けられている。第1遮光膜11
aは、好ましくは不透明な高融点金属であるTi、C
r、W、Ta、Mo及びPbのうちの少なくとも一つを
含む、金属単体、合金、金属シリサイド等から構成され
る。このような材料から構成すれば、TFTアレイ基板
10上の第1遮光膜11aの形成工程の後に行われる画
素スイッチング用TFT30の形成工程における高温処
理により、第1遮光膜11aが破壊されたり溶融しない
ようにできる。第1遮光膜11aが形成されているの
で、TFTアレイ基板10の側からの戻り光等が画素ス
イッチング用TFT30のチャネル領域1a’やLDD
領域1b、1cに入射する事態を未然に防ぐことがで
き、光電流の発生により画素スイッチング用TFT30
の特性が劣化することはない。
【0034】更に、第1遮光膜11aと複数の画素スイ
ッチング用TFT30との間には、第1層間絶縁膜12
が設けられている。第1層間絶縁膜12は、画素スイッ
チング用TFT30を構成する半導体層1aを第1遮光
膜11aから電気的絶縁するために設けられるものであ
る。更に、第1層間絶縁膜12は、TFTアレイ基板1
0の全面に形成されることにより、画素スイッチング用
TFT30のための下地膜としての機能をも有する。即
ち、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れ
や、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT3
0の特性の劣化を防止する機能を有する。第1層間絶縁
膜12は、例えば、NSG(ノンドープトシリケートガ
ラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボ
ロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケ
ートガラス)などの高絶縁性ガラス又は、酸化シリコン
膜、窒化シリコン膜等からなる。第1層間絶縁膜12に
より、第1遮光膜11aが画素スイッチング用TFT3
0等を汚染する事態を未然に防ぐこともできる。
【0035】また、ゲート絶縁膜2を走査線3aに対向
する位置から延設して誘電体膜として用い、半導体膜1
aを延設して第1蓄積容量電極1fとし、更にこれらに
対向する容量線3bの一部を第2蓄積容量電極とするこ
とにより、蓄積容量70が構成されている。より詳細に
は、半導体層1aの高濃度ドレイン領域1eが、データ
線6a及び走査線3aの下に延設されて、同じくデータ
線6a及び走査線3aに沿って伸びる容量線3b部分に
絶縁膜2を介して対向配置されて、第1蓄積容量電極
(半導体層)1fとされている。特に蓄積容量70の誘
電体としての絶縁膜2は、高温酸化によりポリシリコン
膜上に形成されるTFT30のゲート絶縁膜2に他なら
ないので、薄く且つ高耐圧の絶縁膜とすることができ、
蓄積容量70は比較的小面積で大容量の蓄積容量として
構成できる。
【0036】更に、蓄積容量70においては、図2及び
図3から分かるように、第1遮光膜11aは、第2蓄積
容量電極としての容量線3bの反対側において第1蓄積
容量電極1fに第1層間絶縁膜12を介して第3蓄積容
量電極として対向配置されることにより(図3の右側の
蓄積容量70参照)、蓄積容量が更に付与されるように
構成されている。
【0037】また、図3において、画素スイッチング用
TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を
有しており、走査線3a、該走査線3aからの電界によ
りチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1
a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶
縁膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領
域(ソース側LDD領域)1b及び低濃度ドレイン領域
(ドレイン側LDD領域)1c、半導体層1aの高濃度
ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備えて
いる。高濃度ドレイン領域1eには、複数の画素電極9
aのうちの対応する一つが接続されている。ソース領域
1b及び1d並びにドレイン領域1c及び1eは、半導
体層1aに対し、n型又はp型のチャネルを形成するか
に応じて所定濃度のn型用又はp型用のドーパントをド
ープすることにより形成されている。n型チャネルのT
FTは、動作速度が速いという利点があり、画素のスイ
ッチング素子である画素スイッチング用TFT30とし
て用いられることが多い。データ線6aは、例えばAl
等の金属膜や金属シリサイド等の合金膜などの遮光性の
薄膜から構成されている。また、走査線3a、ゲート絶
縁膜2及び第1層間絶縁膜12の上には、高濃度ソース
領域1dへ通じるコンタクトホール5及び高濃度ドレイ
ン領域1eへ通じるコンタクトホール8が各々形成され
た第2層間絶縁膜4が形成されている。このソース領域
1bへのコンタクトホール5を介して、データ線6aは
高濃度ソース領域1dに電気的接続されている。更に、
データ線6a及び第2層間絶縁膜4の上には、高濃度ド
レイン領域1eへのコンタクトホール8が形成された第
3層間絶縁膜7が形成されている。この高濃度ドレイン
領域1eへのコンタクトホール8を介して、画素電極9
aは高濃度ドレイン領域1eに電気的接続されている。
前述の画素電極9aは、このように構成された第3層間
絶縁膜7の上面に設けられている。尚、画素電極9aと
高濃度ドレイン領域1eとは、データ線6aと同一のA
l膜や走査線3bと同一のポリシリコン膜を中継しての
電気的接続するようにしてもよい。
【0038】画素スイッチング用TFT30は、好まし
くは上述のようにLDD構造を持つが、低濃度ソース領
域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物イオンの打
ち込みを行わないオフセット構造を持ってよいし、ゲー
ト電極3aをマスクとして高濃度で不純物イオンを打ち
込み、自己整合的に高濃度ソース及びドレイン領域を形
成するセルフアライン型のTFTであってもよい。
【0039】次に、上述した配向膜16及び22につい
て更に詳しく説明する。
【0040】配向膜16及び22は、表面上に配向材と
して脂肪族ポリアミドと芳香族ポリイミドを積層形成し
た後、その表面をラビング処理することにより形成され
る。ここで、積層形成された配向膜の吸光度は380〜
500nmの波長域において0.03以下とされてい
る。本実施例では、液晶の焼き付き、残像特性を良好と
する為、電子共役系の少なく所望とする吸光度が得られ
る脂肪族ポリアミドを50nm形成した後、この表面に
液晶の配向均一性を高める為、芳香族ポリイミドを10
nm形成した。
【0041】ここで、図4は配向膜の光波長380nm
における吸光度と耐光性寿命(時間/加速係数)との関
係の実験結果を示したグラフである。なお、耐光性試験
は光源に200W−UHPを用い、液晶装置を光束密度
50lm/mmにて暴露した。図中、吸光度0.03
以下の配向膜は本実施例を示し、吸光度0.04以上は
配向膜は芳香族ポリイミドにて形成した。図4から分か
るように、吸光度が0.03前後からそれ以下になるに
従い寿命が急激に向上していく。このように寿命が向上
するのは、脂肪族ポリアミドを用いることで、π電子共
役系が減少し、光安定性が高まった結果と考えられ、さ
らに芳香族ポリイミドの膜厚が薄い為、スタックによる
分子間相互作用が減少したためと考えられる。
【0042】また、脂肪族ポリアミドのみで配向膜を形
成した場合、吸光度は非常に小さくなるものの、液晶の
配向安定性が低く、配向ドメインの発生、配向均一性の
低下が観察された。従って、配向安定性を確保する為
に、芳香族ポリイミドを表面に薄く形成することが好ま
しい。
【0043】以上より、配向膜16及び22の吸光度を
波長域380〜500nmにおいて0.03以下とする
ことで500時間/加速係数以上の寿命を得ることがで
き、配向材に有機材料を使用する場合、脂肪族ポリアミ
ドとその表面に薄膜形成される芳香族ポリイミドの構成
とすることで、500時間/加速係数以上の寿命を得る
ことができ、かつ、均一な液晶配向性を得ることができ
る。
【0044】(液晶装置の全体構成)以上のように構成
された液晶装置の各実施の形態の全体構成を図5及び図
6を参照して説明する。尚、図5は、TFTアレイ基板
10をその上に形成された各構成要素と共に対向基板2
0の側から見た平面図であり、図6は、対向基板20を
含めて示す図15のH−H’断面図である。
【0045】図5において、TFTアレイ基板10の上
には、シール材52がその縁に沿って設けられており、
その内側に並行して、例えば第2遮光膜23と同じ或い
は異なる材料から成る周辺見切りとしての第2遮光膜5
3が設けられている。シール材52の外側の領域には、
データ線駆動回路101及び実装端子102がTFTア
レイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線駆
動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設け
られている。走査線3aに供給される走査信号遅延が問
題にならないのならば、走査線駆動回路104は片側だ
けでも良いことは言うまでもない。また、データ線駆動
回路101を画面表示領域の辺に沿って両側に配列して
もよい。例えば奇数列のデータ線6aは画面表示領域の
一方の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像
信号を供給し、偶数列のデータ線は前記画面表示領域の
反対側の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画
像信号を供給するようにしてもよい。この様にデータ線
6aを櫛歯状に駆動するようにすれば、データ線駆動回
路の占有面積を拡張することができるため、複雑な回路
を構成することが可能となる。更にTFTアレイ基板1
0の残る一辺には、画面表示領域の両側に設けられた走
査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105
が設けられており、更に、周辺見切りとしての第2遮光
膜53の下に隠れてプリチャージ回路(図示せず。)を
設けてもよい。また、対向基板20のコーナー部の少な
くとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向
基板20との間で電気的導通をとるための導通材106
が設けられている。そして、図6に示すように、図5に
示したシール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20
が当該シール材52によりTFTアレイ基板10に固着
されている。
【0046】以上の実施の形態における液晶装置のTF
Tアレイ基板10上には更に、製造途中や出荷時の当該
液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を
形成してもよい。また、データ線駆動回路101及び走
査線駆動回路104をTFTアレイ基板10の上に設け
る代わりに、例えばTAB(テープオートメイテッドボ
ンディング基板)上に実装された駆動用LSIに、TF
Tアレイ基板10の周辺部に設けられた異方性導電フィ
ルムを介して電気的及び機械的に接続するようにしても
よい。また、対向基板20の投射光が入射する側及びT
FTアレイ基板10の出射光が出射する側には各々、例
えば、TN(ツイステッドネマティック)モード、ST
N(スーパーTN)モード、D−STN(ダブル−ST
N)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモー
ド/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィ
ルム、位相差フィルム、偏光手段などが所定の方向で配
置される。
【0047】この実施の形態における液晶装置は、カラ
ー液晶プロジェクタ(投射型表示装置)に適用されるた
め、3枚の液晶装置がRGB用のライトバルブとして各
々用いられ、各パネルには各々RGB色分解用のダイク
ロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光と
して各々入射されることになる。従って、対向基板20
に、カラーフィルタは設けられていない。しかしなが
ら、第2遮光膜23の形成されていない画素電極9aに
対向する所定領域にRGBのカラーフィルタをその保護
膜と共に、対向基板20上に形成してもよい。このよう
にすれば、液晶プロジェクタ以外の直視型や反射型のカ
ラー液晶テレビなどのカラー液晶装置に各実施の形態に
おける液晶装置を適用できる。更に、対向基板20上に
1画素1個対応するようにマイクロレンズを形成しても
よい。このようにすれば、入射光の集光効率を向上する
ことで、明るい液晶装置が実現できる。更にまた、対向
基板20上に、何層もの屈折率の相違する干渉層を堆積
することで、光の干渉を利用して、RGB色を作り出す
ダイクロイックフィルタを形成してもよい。このダイク
ロイックフィルタ付き対向基板によれば、より明るいカ
ラー液晶装置が実現できる。
【0048】また、各画素に設けられるスイッチング素
子としては、正スタガ型又はコプラナー型のポリシリコ
ンTFTであるとして説明したが、逆スタガ型のTFT
やアモルファスシリコンTFT等の他の形式のTFTに
対しても、上記の実施の形態は有効である。
【0049】(電子機器)上記の液晶装置を用いた電子
機器の一例として、投射型表示装置の構成について、図
7を参照して説明する。図7において、投射型表示装置
1100は、上述した液晶装置を3個用意し、夫々RG
B用の液晶装置962R、962G及び962Bとして
用いた投射型液晶装置の光学系の概略構成図を示す。本
例の投射型表示装置の光学系には、前述した光源装置9
20と、均一照明光学系923が採用されている。そし
て、投射型表示装置は、この均一照明光学系923から
出射される光束Wを赤(R)、緑(G)、青(B)に分
離する色分離手段としての色分離光学系924と、各色
光束R、G、Bを変調する変調手段としての3つのライ
トバルブ925R、925G、925Bと、変調された
後の色光束を再合成する色合成手段としての色合成プリ
ズム910と、合成された光束を投射面100の表面に
拡大投射する投射手段としての投射レンズユニット90
6を備えている。また、青色光束Bを対応するライトバ
ルブ925Bに導く導光系927をも備えている。
【0050】均一照明光学系923は、2つのレンズ板
921、922と反射ミラー931を備えており、反射
ミラー931を挟んで2つのレンズ板921、922が
直交する状態に配置されている。均一照明光学系923
の2つのレンズ板921、922は、それぞれマトリク
ス状に配置された複数の矩形レンズを備えている。光源
装置920から出射された光束は、第1のレンズ板92
1の矩形レンズによって複数の部分光束に分割される。
そして、これらの部分光束は、第2のレンズ板922の
矩形レンズによって3つのライトバルブ925R、92
5G、925B付近で重畳される。従って、均一照明光
学系923を用いることにより、光源装置920が出射
光束の断面内で不均一な照度分布を有している場合で
も、3つのライトバルブ925R、925G、925B
を均一な照明光で照明することが可能となる。
【0051】各色分離光学系924は、青緑反射ダイク
ロイックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー
942と、反射ミラー943から構成される。まず、青
緑反射ダイクロイックミラー941において、光束Wに
含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが直角に反射
され、緑反射ダイクロイックミラー942の側に向か
う。赤色光束Rはこのミラー941を通過して、後方の
反射ミラー943で直角に反射されて、赤色光束Rの出
射部944からプリズムユニット910の側に出射され
る。
【0052】次に、緑反射ダイクロイックミラー942
において、青緑反射ダイクロイックミラー941におい
て反射された青色、緑色光束B、Gのうち、緑色光束G
のみが直角に反射されて、緑色光束Gの出射部945か
ら色合成光学系の側に出射される。緑反射ダイクロイッ
クミラー942を通過した青色光束Bは、青色光束Bの
出射部946から導光系927の側に出射される。本例
では、均一照明光学素子の光束Wの出射部から、色分離
光学系924における各色光束の出射部944、94
5、946までの距離がほぼ等しくなるように設定され
ている。
【0053】色分離光学系924の赤色、緑色光束R、
Gの出射部944、945の出射側には、それぞれ集光
レンズ951、952が配置されている。したがって、
各出射部から出射した赤色、緑色光束R、Gは、これら
の集光レンズ951、952に入射して平行化される。
【0054】このように平行化された赤色、緑色光束
R、Gは、ライトバルブ925R、925Gに入射して
変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。す
なわち、これらの液晶装置は、不図示の駆動手段によっ
て画像情報に応じてスイッチング制御されて、これによ
り、ここを通過する各色光の変調が行われる。一方、青
色光束Bは、導光系927を介して対応するライトバル
ブ925Bに導かれ、ここにおいて、同様に画像情報に
応じて変調が施される。尚、本例のライトバルブ925
R、925G、925Bは、それぞれさらに入射側偏光
手段960R、960G、960Bと、出射側偏光手段
961R、961G、961Bと、これらの間に配置さ
れた液晶装置962R、962G、962Bとからなる
液晶ライトバルブである。
【0055】導光系927は、青色光束Bの出射部94
6の出射側に配置した集光レンズ954と、入射側反射
ミラー971と、出射側反射ミラー972と、これらの
反射ミラーの間に配置した中間レンズ973と、ライト
バルブ925Bの手前側に配置した集光レンズ953と
から構成されている。集光レンズ946から出射された
青色光束Bは、導光系927を介して液晶装置962B
に導かれて変調される。各色光束の光路長、すなわち、
光束Wの出射部から各液晶装置962R、962G、9
62Bまでの距離は青色光束Bが最も長くなり、したが
って、青色光束の光量損失が最も多くなる。しかし、導
光系927を介在させることにより、光量損失を抑制す
ることができる。
【0056】各ライトバルブ925R、925G、92
5Bを通って変調された各色光束R、G、Bは、色合成
プリズム910に入射され、ここで合成される。そし
て、この色合成プリズム910によって合成された光が
投射レンズユニット906を介して所定の位置にある投
射面100の表面に拡大投射されるようになっている。
【0057】本例では、液晶装置962R、962G、
962Bのうち、青色の色光に対応する液晶装置962
Bにおける配向膜16、22(図3参照)はSiO等の
無機材料を斜方蒸着してなるものであり、赤色の色光に
対応する液晶装置962Rにおける配向膜16、22及
び緑色の色光に対応する液晶装置962Gにおける配向
膜16、22は、芳香族ポリイミドからなるものでる。
【0058】本実施形態では、青色の色光に対応する液
晶装置962Bに入光する青色の色光には本来の波長の
光の他に380nm〜410nmの波長に成分が含まれ
ており、この成分がポリイミドの配向膜を劣化させると
考えられるため、青色の色光に対応する液晶装置962
Bの配向膜16、22をSiO等の無機材料を斜方蒸着
してなるものとすることにより、光に対する配向膜の劣
化を抑えることができる。ただ、無機材料を斜方蒸着し
てなる配向膜は工程処理能力の問題から製造コストが高
いことから、光に対する配向膜の劣化がそれ程問題とな
らない赤色の色光に対応する液晶装置962Rにおける
配向膜16、22及び緑色の色光に対応する液晶装置9
62Gにおける配向膜16、22についてはポリイミド
(例えば芳香環濃度が40重量%程度のポリイミド)か
らなるものとすることにより、製造コストの低減を図っ
ている。従って、本実施形態では、配向膜の製造コスト
と配向膜の寿命とを考慮に入れた最適なユニット構成の
投射型表示装置を実現できる。
【0059】なお、SiO等の無機材料の他に青色の色
光に対応する液晶装置962Bの配向膜16、22は、
上述したように、一対の基板の少なくとも一方の基板の
液晶側の面に380〜500nmの波長域において吸光
度0.03以下となる有機材料から成る配向膜を用いる
こともできる。具体的には、上述したように脂肪族ポリ
アミドとその表面に薄膜形成された芳香族ポリイミドの
構成とすることで実現を可能とした。赤色の色光に対応
する液晶装置962Rにおける配向膜16、22及び緑
色の色光に対応する液晶装置962Gにおける配向膜1
6、22については液晶装置962Bと同じ配向膜、も
しくは異なった配向膜を用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶装置における画
像形成領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設け
られた各種素子、配線等の等価回路図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る液晶装置におけるデ
ータ線、走査線、画素電極、遮光膜等が形成されたTF
Tアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図であ
る。
【図3】図2のA−A’断面図である。
【図4】本発明の配向膜、及び従来の配向膜の光波長3
80nmにおける吸光度と耐光性寿命(時間/加速係
数)との関係の実験結果を示したグラフである。
【図5】液晶装置の実施の形態におけるTFTアレイ基
板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側
から見た平面図である。
【図6】図5のH−H’断面図である。
【図7】液晶装置を用いた電子機器の一例である投射型
表示装置の構成図である。
【符号の説明】
10…TFTアレイ基板 16…配向膜 22…配向膜 20…対向基板 50…液晶層 100…投射面 906…投射レンズユニット 910…色合成プリズム 920…光源装置 924…色分離光学系 925R…ライトバルブ 925G…ライトバルブ 925B…ライトバルブ 962R…液晶装置 962G…液晶装置 962B…液晶装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向配置された一対の基板間に液晶層が
    挟持された液晶装置であって、前記一対の基板の少なく
    とも一方の基板の液晶層側の面に、380nm〜500
    nmの波長域において吸光度0.03以下の配向膜が形成
    されていることを特徴とする液晶装置。
  2. 【請求項2】 対向配置された一対の基板間に液晶層が
    挟持された液晶装置であって、前記一対の基板の少なく
    とも一方の基板の液晶層側の面に向かって脂肪族ポリア
    ミドと芳香族ポリイミドとを積層して形成された配向膜
    を有することを特徴とする請求項2記載の液晶装置。
  3. 【請求項3】 対向配置された一対の基板間に液晶層が
    挟持された液晶装置であって、前記一対の基板の少なく
    とも一方の基板の液晶層側の面に無機材料を斜方蒸着し
    て形成された配向膜を有することを特徴とする請求項1
    記載の液晶装置。
  4. 【請求項4】 前記配向膜はシリコン酸化膜からなるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の液晶装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    記載の液晶装置を用いた投射型表示装置であって、光源
    と、前記光源から出射された光を前記液晶装置に導く集
    光光学系と、当該液晶装置で光変調した光を拡大投射す
    る拡大投射光学系とを有することを特徴とする投射型表
    示装置。
  6. 【請求項6】 光源と、前記光源からの光を複数の色光
    に分離する色分離手段と、前記色分離手段により分離さ
    れた複数の色光を変調する複数の光変調手段と、前記複
    数の光変調手段により変調された色光を合成する色合成
    手段と、前記色合成手段により合成された光を投射する
    投射レンズとを備える投射型表示装置であって、少なく
    とも1つの前記光変調手段が、対向配置された一対の基
    板間に液晶が挟持され、第1の材料を含有する第1配向
    膜が前記一対の基板の少なくとも一方の基板の液晶層側
    の面に形成された第1の液晶装置を備え、少なくとも1
    つの他の前記光変調手段が、対向配置された一対の基板
    間に液晶が挟持され、前記第1の材料とは異なる第2の
    材料を含有する第2配向膜が前記一対の基板の少なくと
    も一方の基板の液晶層側の面に形成された第2の液晶装
    置を備えたことを特徴とする投射型表示装置。
  7. 【請求項7】 前記第1配向膜の吸光度が380nm〜
    500nmの波長域において0.03以下であることを特
    徴とする請求項7に記載の投射型表示装置。
  8. 【請求項8】 前記第1配向膜は脂肪族ポリアミドと芳
    香族ポリイミドとを積層して形成されることを特徴とす
    る請求項7記載の投射型表示装置。
  9. 【請求項9】 前記第1配向膜は無機材料からなり、該
    無機材料を前記基板に斜方蒸着して配向膜を形成するこ
    とを特徴とする請求項7記載の投射型表示装置。
  10. 【請求項10】 前記第1配向膜はシリコン酸化膜から
    なることを特徴とする請求項9に記載の投射型表示装
    置。
  11. 【請求項11】 前記第1の液晶装置を備える光変調手
    段が、前記色分離手段により分離された複数の色光のう
    ち青色の色光を変調することを特徴とする請求項6記
    載、乃び請求項8、9のうちいずれか一項に記載の投射
    型表示装置。
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