JP2001038818A - ゴムクローラの製造方法および加硫成形金型 - Google Patents

ゴムクローラの製造方法および加硫成形金型

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JP2001038818A
JP2001038818A JP11213057A JP21305799A JP2001038818A JP 2001038818 A JP2001038818 A JP 2001038818A JP 11213057 A JP11213057 A JP 11213057A JP 21305799 A JP21305799 A JP 21305799A JP 2001038818 A JP2001038818 A JP 2001038818A
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rubber
vulcanization
vulcanized
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molding
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Eiji Tsuru
栄次 鶴
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯状ゴムのエンドレス接合部の構成各部の接
着強度を高めて、ゴム質、補強コード等の層間剥離、ゴ
ム欠け等を防止し、また、ベアの発生をも防止する。 【解決手段】 補強コード8を埋設した帯状ゴム1を一
回の加硫成形により構成し、この帯状ゴム1の両端部分
9を重ね合わせ接合してゴムクローラを製造するに当
り、帯状ゴム1の両端部分9を未加硫もしくは半加硫状
態で成形するとともに、それらの両端部分9の加算体積
を、加硫接合後の所要の体積より大きく構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、農業機械、建設
車両、雪上車両の他、リクリエーショナルビークルを改
造してなる雪上車両等に使用されるゴムクローラの製造
方法およびそれの加硫成形金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、補強コードを埋設した帯状ゴ
ムをエンドレスに重ね合わせ接合してゴムクローラを製
造するに当っては、図7(a)に長さ方向に沿う略線断
面図で示すように、上下に対をなす金型101、102
により区画される成形キャビティ103内でゴム材料を
加圧加熱してそれの成形および加硫を行い、このような
一回の加硫成形工程で製造された帯状ゴム104の、ス
テップ状に薄肉化された両端部分を、図7(b)に略線
断面図で示すように、接合金型105による加圧加熱に
よって重ね合わせて接合することの他、帯状ゴムそれ自
体を、図8(a)に示すように、上下に対をなす金型1
06の、一端から他端に向けた複数回の送り加硫成形の
繰返しによって順次に付加されるゴムブロック104a
の連続体により構成し、そしてこの帯状ゴム104の両
端部分のステップ状薄肉部分を、図8(b)に示すよう
に、接合金型105をもって直接的に重ね合わせ接合す
ること等が広く一般に行われている。
【0003】なお、後者の場合のように、帯状ゴム10
4を複数回の送り加硫成形をもって構成するときは、そ
れのエンドレス接合を、たとえば図9に示すように、帯
状ゴム104の各端部から突出してそれの長さ方向に延
在する補強コード104bの所要の重ね合わせ姿勢の下
で、その重ね合わせ領域に、別途成形したまたは成形し
ない未加硫の内周面部材107および外周面部材108
のそれぞれをさらに重畳させ、そしてこれらの両部材1
07、108を、接合金型109による加硫成形によっ
て帯状ゴム104に一体化させることにより間接的に行
うこともできる。
【0004】また、補強コードを埋設した無端ゴムリン
グからなるクローラを製造するに当っては、引き揃えた
複数本の補強コードを予めエンドレスに連結した状態ま
たは、一本の補強コードを螺旋状に巻回した状態の下
で、たとえば図10に示すように、金型110の、その
補強コード111に沿った複数回の送り加硫成形の繰返
しに基き、ゴムブロック112のそれぞれを、相互の加
硫接合によって順次に付加し、ついにはエンドレス構造
体とすることが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
製造方法において、帯状ゴム104の両端部分を、図7
(b)および図8(b)に示すように重ね合わせて加硫
接合する場合には、帯状ゴム104の両端部分を、それ
自体の加硫成形に当って、未加硫もしくは半加硫状態と
することが、端部分相互間ならびに、それぞれの端部分
と補強コードとの間の接着強度を高める上で好ましく、
このことは、図9に示すような、帯状ゴム104の間接
的なエンドレス接合において、その帯状ゴム104の両
端部分を、内周面部材107、外周面部材108および
補強コード104bのそれぞれに接着させるに当っても
また同様である。
【0006】そしてまた、帯状ゴム104および無端ゴ
ムリングのそれぞれを、図8(a)および図10に示す
ように、ゴムブロック104a、112を順次に付加す
ることによって構成する場合には、各ゴムブロック10
4a、112の加硫成形に際し、そのゴムブロックの、
次のブロックの付加側端部分を未加硫もしくは半加硫状
態で形成することが、これも、各部に対する接着強度を
増大させる上で好ましい。
【0007】しかるに、現実には、このようにして製造
したゴムクローラにおいてなお、ゴム質相互間の剥離、
補強コードからのゴム質の剥離等の他、ゴム欠けが生じ
ることもあり、また、成形表面にベアが生じることもあ
った。
【0008】この発明は、かかる問題点を解決すること
を課題とするものであり、それの目的とするところは、
帯状ゴムのエンドレス接合部、それぞれのゴムブロック
の付加接合部等における構成各部の接着強度をより一層
高めることで、ゴム質、補強コード等の層間剥離、ゴム
欠け等の発生を防止し、また、ベアの発生をも防止する
ことができるゴムクローラの製造方法および加硫成形金
型を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の、ゴムクロー
ラの製造方法は、補強コードを埋設した帯状ゴムを一回
の加硫成形により構成し、この帯状ゴムの両端部分を重
ね合わせ接合してゴムクローラを製造するに当って、帯
状ゴムの両端部分を未加硫もしくは半加硫状態で成形
し、それらの両端部分の加算体積を、加硫接合後の所要
の体積より大きく構成するものである。
【0010】この方法では、帯状ゴムのそれぞれの端部
分の、たとえば、接合金型によって加硫接合に供される
ほぼ全体を、その帯状ゴムそれ自体の加硫成形に際して
未加硫もしくは半加硫状態とすることで、前述したよう
に、それらの端部分を高い接着強度で接合させることが
でき、しかも、両未加硫端部分等の加算体積を、同領域
の、加硫接合後の所要の体積より大きくすることによ
り、帯状ゴムの両端部分を接合金型によって加硫接合す
る場合に、それらの端部分に十分大きな加圧力を及ぼす
とともに、ゴム質をキャビティ内で十分に流動させるこ
とができ、この結果として、帯状ゴムの端部分相互およ
び、各端部分のゴム質と補強コード等との接着力が大き
く高められて、ゴムクローラの使用中における層間剥
離、ゴム欠け等の発生が有効に防止されることになり、
また、クローラ表面へのベアの発生をもまた防止される
ことになる。
【0011】なおここで、加硫接合後の所要体積に対す
る前記加算体積の比率は、ゴムクローラの1ピッチ当
り、100%を越えて120%以下とすることが好まし
い。すなわち、100%以下では、加硫接合時に大きな
加圧力を発生させることが不可能であり、120%を越
えると材料歩留りが大きく低下することになる。
【0012】この発明の他の製造方法は、補強コードを
埋設した帯状ゴムを、一端から他端に向けた複数回の送
り加硫成形によって順次に付加されるゴムブロックの連
続体により構成し、この帯状ゴムの両端部分を、直接的
もしくは間接的にエンドレス接合してゴムクローラを製
造するに当って、先に加硫成形されるゴムブロックの、
続いて加硫成形されるゴムブロックへの連結側の端部分
を、たとえばクローラの1ピッチ分の範囲にわたって、
先の加硫成形の際に、未加硫もしくは半加硫状態で成形
し、併せて、その端部分を、加硫成形後の、たとえばク
ローラ1ピッチ分の所定の体積より大きく構成するもの
である。
【0013】これによれば、加硫成形の繰返しによって
ゴムブロックを順次付加する場合に、先の加硫成形によ
って未加硫等とされたゴムブロック端部分を、続く加硫
成形工程では常態の金型キャビティ内に配置して、その
端部分に、隣接するゴムブロックの形成のためのゴム材
料と同様の加圧加熱を施すことにより、上記端部分が未
加硫もしくは半加硫であることと、その端部分の体積
が、対応する金型キャビティ部分の容積より大きく、加
硫成形に当って大きく圧縮されることに基き、先に加硫
成形されたゴムブロックの前記端部分を、後に加硫成形
したゴムブロックの各層に強固に接着させることがで
き、これにより、ベアの発生を防止してなお、ゴムクロ
ーラの層間剥離、ゴム欠け等の他、ブロック間剥離をも
また効果的に防止することができる。
【0014】ここで好ましくは、最先および最後に加硫
成形されるゴムブロックの、エンドレス接合側の端部分
を未加硫もしくは半加硫状態で成形し、併せて、それら
の両端部分の加算体積を、加硫接合後の所要の体積より
大きく、または、それらの各端部分の体積を、加硫成形
後の所要の体積より大きく構成する。
【0015】前者によれば、帯状ゴムの両端部分を、先
に述べたように重ね合わせ接合する場合に、高い接着力
を確保することができ、また後者によれば、帯状ゴムの
両端部分を直接的に突合わせ接合する場合に加え、両端
部分間に未加硫ゴムを介在させて間接的に接合する場合
に、上述したところ同様の理由の下に、大きな接着力を
発揮させることができる。
【0016】なお、この後者については、一回の加硫成
形によって帯状ゴムを構成する場合に、エンドレス接合
される両端部分を未加硫もしくは半加硫状態に成形する
とともに、各端部分の体積を加硫成形後の所要の体積よ
り大きくしたときにもまた同様である。
【0017】この発明のさらに他の製造方法は、たとえ
ば、エンドレスに連結した、または螺旋状に巻回した補
強コードを埋設した無端ゴムリングからなるゴムクロー
ラを、複数回の送り加硫成形によって順次に付加される
ゴムブロックのエンドレス構造体により構成するに当っ
て、先に加硫成形されるゴムブロックの、続いて加硫成
形されるブロックへの連結側の端部分を、先の加硫成形
の際に、未加硫もしくは半加硫状態で成形し、併せて、
その端部分を、加硫成形後の所定の体積より大きく、た
とえば、それの100%を越えて120%以下の体積に
構成するものである。
【0018】この製造方法では、ゴムブロック相互の連
結強度を、先の場合と同様に高めることができ、これに
より、ブロック間剥離、各種の層間剥離、ゴム欠け等の
発生を十分に防止するとともに、ベアの発生をもまた防
止することができる。
【0019】なおこの製造方法においては、最先に加硫
成形されるゴムブロックに関し、上記の端部分とは反対
側の端部分をもまた、未加硫もしくは半加硫状態で成形
するとともに、加硫成形後の所要の体積より大きく構成
することが好ましく、これによれば、上記ゴムブロック
を、最後に加硫成形されるゴムブロックに一体的に連結
する場合の連結強度をもまた大きく高めることができ
る。
【0020】ところで、この発明の加硫成形金型は、対
向して位置して、ゴム材料の成形キャビティを区画する
一対の金型よりなり、複数回の加硫成形の繰返しによっ
てゴムブロックの複数個を相互に連続させて形成するも
のであり、少なくとも一方の端部分に、ゴム材料の加硫
を抑制する冷却手段を設けるとともに、その端部分と対
応する成形キャビティ部分の、単位長さ当りの容積を、
他の部分の同様の容積より大きくしたものである。これ
によれば、少なくとも一方の端部分が、未加硫もしくは
半加硫状態にあり、しかも、他の加硫成形部分より体積
の大きいゴムブロックを構成することができる。
【0021】なおここで、最初に加硫成形されるゴムブ
ロックは、両端部分に、ゴム材料の加硫を抑制する冷却
手段を設けるとともに、各端部分と対応する成形キャビ
ティ部分の、単位長さ当りの容積を、他の部分の同様の
容積より大きくしてなる加硫成形金型をもって構成する
ことが好ましく、これによれば、ゴムブロックの両端部
分をともに、未加硫もしくは半加硫状態とし、かつ他の
加硫成形部分より大きな体積とすることができる。
【0022】また、このような加硫成形金型において、
少なくとも一端、たとえば両端に、ゴム材料の洩出を拘
束するリップを設けた場合には、たとえば最初のゴムブ
ロックの加硫成形に当り、補強コードの、成形キャビテ
ィへの貫通を許容してなお、材料歩留を有利に向上させ
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に示すところに基いて説明する。図1は、この発明に
係る一の方法の実施に用いる加硫成形金型を示す長さ方
向断面図である。これは、比較的短い寸法の帯状ゴム1
を一回の加硫成形によって製造するものであり、相互に
対向して位置してゴム材料の成形キャビティ2を区画す
る、図では上金型3および下金型4を具えてなる。
【0024】ここで、上下のそれぞれの金型3,4は、
ゴムクローラの外周面に位置することになるラグ5の成
形表面および、ゴムクローラの内周面側に位置すること
になる芯金6を受容する、もしくは駆動突起を形成する
表面を有しており、これらの金型3,4により画成され
る成形キャビティ2は、その両端部分に、帯状ゴム1の
端部分の重ね合わせエンドレス接合のために、キャビテ
ィ深さをステップ状に、しかも、相互に反対側から減じ
た容積低減部7を有する。
【0025】かくして、このような加硫成形金型によっ
て加硫成形される帯状ゴム1は、その内部に、多くはそ
れの長さ方向に延在する少なくとも一層の補強コード8
を具えるとともに、上下の各表面に、所要に応じた形状
および寸法の凹凸部を有し、またその両端部分に、重ね
合わせ接合用の薄肉部9を有する。なおこのような薄肉
部9は、帯状ゴム1のエンドレス接合に際し、図2に示
すように、エンドレス加硫金型10内で両薄肉部9を重
ね合わせ配置し、そして、それらの両者に加圧加熱を施
すことで、厚み段差のない加硫接合を実現すべく機能す
る。
【0026】ところで、この図に示すところでは、加硫
成形金型の、前記薄肉部9の形成に寄与する部分、いい
かえれば、容積低減部7と対応する部分にウォータジャ
ケット11を設け、これにより、その加硫成形金型の作
用に際して、金型の両端部分を非加硫成形域12とする
とともに、残部を加硫成形域13とする。
【0027】加えてここでは、たとえば、それぞれの容
積低減部7の加算容積を、エンドレス加硫金型10の対
応部分のキャビティ容積より大きくすることにより、加
硫成形金型による帯状ゴム1の加硫成形に当り、それぞ
れの容積低減部7にて形成される薄肉部9を未加硫もし
くは半加硫状態とするとともに、両薄肉部9の加算体積
を、それら両者が加硫接合された後の所要体積より大き
くする。
【0028】従って、帯状ゴム1の両薄肉部9を、エン
ドレス加硫金型10で加硫接合する場合に、それらの薄
肉部9を大きな加圧力の作用下で、円滑に塑性流動させ
るとともに、速かにかつ十分に架橋反応させて、各薄肉
部9を、それが対向する帯状ゴム1の各部の他、補強コ
ード8等に強固に接着させることができる。かくしてこ
こでは、加硫接合部分に、各種の層間剥離、ゴム欠け等
が発生するのを十分に防止し、またベアが発生するのを
有効に防止することができる。なお、図2中14は、金
型に設けた熱風その他の熱媒ジャケットまたはヒータを
示す。
【0029】図3は、この発明に係る他の方法の実施に
用いる加硫成形金型を示す断面図である。これは、補強
コード8を埋設した帯状ゴム1を、加硫成形金型の、複
数回にわたる繰返しの送り加硫成形に基いて順次に付加
されるゴムブロック1a,1b,1c,----の連続体に
より構成する場合に用いるものであり、ここでは、ゴム
ブロックは、図の左側に向けて順次に付加されるものと
する。
【0030】上金型21と下金型22とを具えるこの加
硫成形金型は、成形キャビティ23の図の左端部分の、
帯状ゴム1の一ピッチ分の成形域に相当する範囲を、ウ
ォータジャケット24を設けた非加硫成形域25とする
とともに、成形キャビティ23の、その一ピッチ分の成
形域の容積を、他の加硫成形域26における一ピッチ分
の成形域容積に比し、100%を越えて120%以下の
範囲で大きくしたものである。
【0031】この加硫成形金型では、それの作用の下で
ゴムブロック1cを加硫成形するに際し、そのゴムブロ
ック1cの左端部分の一ピッチ分が、未加硫もしくは半
加硫状態で成形されるとともに、加硫成形後の所要の体
積より大きく構成されることになる。そこでここでは、
その後に続く、ゴムブロックの加硫成形に当り、ゴムブ
ロック1cの左端部分のその一ピッチ分を、加硫成形金
型の加硫成形域26の、図の右端部分に、図に斜線を施
して示すように位置決め配置した姿勢として、次のゴム
ブロックの加硫成形を行う。
【0032】これによれば、先に加硫成形されたゴムブ
ロック1cの左端部分が、次のゴムブロックの加硫成形
に際して大きく加圧され、これによってそのゴム質が円
滑に塑性流動するとともに、速かにして十分に架橋反応
されるので、ゴムブロック1cは、次に加硫成形される
ゴムブロックに強固に接着されることになり、それ故
に、ゴムブロック相互の接合部分での層間剥離、ゴム欠
け、ベアの発生等が有効に防止されることになる。
【0033】なお、図に示すところにおいて、最先に加
硫成形されるゴムブロック1aに関しては、加硫成形金
型の図の右端部分にも、たとえば、帯状ゴム1の一ピッ
チ分に相当する範囲の非加硫成形域を設けるとともに、
その非加硫成形域内のキャビティ部分容積を、加硫成形
域26内の同様のキャビティ部分容積よりも大きくした
ものを用いることが好ましく、これによれば、最先に加
硫成形されたゴムブロック1aの先端を、最後に加硫成
形されるゴムブロックの後端に、突合わせ形態等の下に
直接的に加硫接合してエンドレス構造とする場合に、両
突合わせ端部分を十分に加圧し、また十分に反応させ
て、強固なエンドレス接合を実現することができる。
【0034】そしてこのことは、最先および最後のそれ
ぞれの加硫成形によって形成されるそれぞれのゴムブロ
ックの端部分を、たとえば図4に示すように、補強コー
ド8のオーバラップ端部分に配置した、成形済みの、ま
たは成形前の、未加硫内周面部材27および未加硫外周
面部材28の介在下で、エンドレス加硫金型29をもっ
て間接的に加硫接合する場合および、一回の加硫成形に
よって構成した帯状ゴムの両端部分を図4に示すように
してエンドレス加硫接合する場合にも同様であり、それ
ぞれのゴムブロックの端部分は、それぞれの未加硫部材
27,28、補強コード8等に強固に接着されることに
なる。
【0035】図5は、この発明に係るさらに他の方法の
実施に用いる加硫成形金型を示す断面図である。これ
は、補強コード8を予めエンドレスに構成した状態の下
での複数回の送り加硫成形により、それぞれのゴムブロ
ックを、補強コード8に沿わせて順次に、かつ相互に連
続させて形成する場合に用いるものである。
【0036】ここで、最先に加硫成形されるゴムブロッ
クのための加硫成形金型は、図5(a)に示すように、
その両端部分に、ウォータジャケット30を形成した非
加硫成形域31を、そしてそれらの間に加硫成形域32
をそれぞれ具えるものであり、各非加硫成形域31の、
キャビティ部分の単位長さ当りの容積、たとえば、ゴム
ブロックの一ピッチに相当する長さ当りの容積を、加硫
成形域32の同様の容積より大きくしたものである。
【0037】従って、この加硫成形金型にて加硫成形さ
れるゴムブロック33は、図の左右両端の一ピッチ相当
部分を、未加硫もしくは半加硫状態で成形され、また、
それらの一ピッチ相当部分は、加硫成形後の所要の体
積、いいかえれば、加硫成形域32での一ピッチ相当部
分の体積より大きい体積を有することになる。
【0038】なお、このような加硫成形金型では、その
両端に、図6に一方を例示するように、補強コード8の
貫通は許容するも、加圧成形時のキャビティ内ゴム材料
の洩出は防止するリップ34を設けることが、高い加圧
力の下でゴム材料のすぐれた成形性および流動性をもた
らし、また、材料歩留の向上をもたらす上で好ましい。
【0039】そして図5(b)は、第2番目以降のゴム
ブロックの形成のための加硫成形金型を示し、これは、
図の左端部分だけを非加硫成形域35とするとともに、
この非加硫成形域内のキャビティ部分の容積を、先に述
べたと同様に大きくし、この一方で、図の右端部分を含
む残部を加硫成形域36としたものである。従って、図
の右端部分と対応するキャビティ部分は、他の加硫成形
域部分と対応するキャビティ部分の単位長さ当りの容積
と実質上同一の単位長さ当り容積を有する。
【0040】このような加硫成形金型によって第2番目
のゴムブロックを加硫成形する場合には、最初の加硫成
形によって形成されたゴムブロック33の、図では左側
の端部分を、図に斜線を施して示すように、加硫成形金
型の右端部分に位置決め配置して、その第2番目のゴム
ブロックの加硫成形を行う。
【0041】これによれば、最初に形成されたゴムブロ
ック33の左端部分が、大きな加圧力の作用下で、その
ゴムブロック33および第2番目のゴムブロックの構成
各部に大きな力で圧着されるとともに、キャビテイの細
部まで円滑に流動し、その上、その左端部分の架橋反応
が、第2番目のゴムブロックのそれと同様に、速やかに
そして十分に進行するので、ゴムブロック33は、第2
番目のゴムブロックに強固に接着されることになり、両
ゴムブロックの接合部分に層間剥離、ゴム欠け等の不都
合が生じることがなく、ベアが発生することもない。
【0042】ところで、このようにして形成された第2
番目のゴムブロック37の左端部分には、非加硫成形域
35の作用下で、大きな体積の未加硫もしくは半加硫部
分が形成されることになるので、この加硫成形金型を用
いた、第3番目以降のゴムブロックの形成は上述したと
ころと同様にして行うことができ、その結果として、隣
接するゴムブロックの相互は強固に連絡されることにあ
る。
【0043】なお、この加硫成形金型においてもなお、
非加硫成形域側の端部に前述したようなリップ34を設
けることで、ゴム材料の成形性、流動性、耐洩出性等を
向上させることができる。
【0044】さらに、図5(c)は最終のゴムブロック
を形成するとともに、ゴムブロックをエンドレス構造体
とする場合に用いる加硫成形金型を示し、これはその全
体を加硫成形域38とし、そして、それの左右の各端部
分をともに、図5(b)に示す加硫成形金型の右端部分
と同様に他の部分と実質的に等しいキャビティ部分容積
としたものである。
【0045】このような加硫成形金型によれば、直前の
加硫成形によって形成されたゴムブロックの、大体積未
加硫端部分等を、加硫成形金型の図の右端部分に、ま
た、最先に形成されたゴムブロック33の、同様の大体
積未加硫端部分等を図の左端部分にそれぞれ位置決め配
置した状態で、最後のゴムブロックの加硫成形を行うこ
とにより、直前に形成したゴムブロックおよび最先に形
成したゴムブロックのそれぞれを、その最後のゴムブロ
ックに、前述したと同様の理由の下で、強固に連絡させ
ることができる。
【0046】
【発明の効果】以上に述べたところから明らかなよう
に、この発明によれば、帯状ゴムまたはゴムブロックの
連絡側端部分を各ゴムブロック等の加硫成形に当って、
未加硫もしく半加硫状態で成形するとともに、その端部
分の体積を加硫成形後における所要体積により大きくす
ることで、その連絡側端部分を対向側部材等に高い接着
力をもって強固に接合させることができるので、ゴム質
相互間、ゴム質と補強コードとの間での剥離の発生およ
びゴム欠けの発生を十分に防止することができ、併せ
て、成形表面へのベアの発生をもまた効果的に防止する
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明に係る方法の実施に供する加硫成形金型
を示す長さ方向断面図である。
【図2】 エンドレス加硫金型を示す断面図である。
【図3】 加硫成形金型の実施形態を示す長さ方向断面
図である。
【図4】 他のエンドレス加硫金型を示す断面図であ
る。
【図5】 加硫成形金型の他の実施形態を示す長さ方向
断面図である。
【図6】 加硫成形金型の端部リップを例示する断面図
である。
【図7】 従来の加硫成形金型および接合金型を示す断
面図である。
【図8】 従来の他の加硫成形金型および接合金型を示
す断面図である。
【図9】 他の接合金型を示す断面図である。
【図10】 従来のさらに他の加硫成形金型を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 帯状ゴム 1a,1b,1c,33,37 ゴムブロック 2,23 成形キャビティ 3,21 上型 4,22 下型 5 ラグ 6 芯金 7 容積低減部 8 補強コード 9 薄肉部 10 エンドレス加硫金型 11,24,30 ウォータジャケット 12,25,31,35 非加硫成形域 13,26,32,36,38 加硫成形域 14 熱媒ジャケット 34 リップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:08 B29L 31:00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強コードを埋設した帯状ゴムを一回の
    加硫成形により構成し、この帯状ゴムの両端部分を重ね
    合わせ接合してゴムクローラを製造するに当り、 帯状ゴムの両端部分を未加硫もしくは半加硫状態で成形
    するとともに、それらの両端部分の加算体積を、加硫接
    合後の所要の体積より大きく構成することを特徴とする
    ゴムクローラの製造方法。
  2. 【請求項2】 補強コードを埋設した帯状ゴムを一回の
    加硫成形により構成し、この帯状ゴムの両端部分をエン
    ドレス接合してゴムクローラを製造するに当り、 帯状ゴムの両端部分を未加硫もしくは半加硫状態で成形
    するとともに、それらの各端部分の体積を、加硫成形後
    の所要の体積より大きく構成することを特徴とするゴム
    クローラの製造方法。
  3. 【請求項3】 補強コードを埋設した帯状ゴムを、一端
    から他端に向けた複数回の送り加硫成形によって順次に
    付加されるゴムブロックの連続体により構成し、この帯
    状ゴムの両端部分をエンドレスに接合してゴムクローラ
    を製造するに当り、 先に加硫成形されるゴムブロックの、続いて加硫成形さ
    れるゴムブロックへの連結側の端部分を、先の加硫成形
    の際に、未加硫もしくは半加硫状態で成形するととも
    に、加硫成形後の所要の体積より大きく構成することを
    特徴とするゴムクローラの製造方法。
  4. 【請求項4】 最先および最後に加硫成形されるゴムブ
    ロックの、エンドレス接合側の端部分を未加硫もしくは
    半加硫状態で成形するとともに、それらの両端部分の加
    算体積を、加硫接合後の所要の体積より大きく構成する
    ことを特徴とする請求項2に記載のゴムクローラの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 最先および最後に加硫成形されるゴムブ
    ロックの、エンドレス接合側の端部分を未加硫もしくは
    半加硫状態で成形するとともに、それらの各端部分の体
    積を、加硫成形後の所要の体積より大きく構成すること
    を特徴とする請求項2に記載のゴムクローラの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 補強コードを埋設した無端ゴムリングか
    らなるゴムクローラを、複数回の送り加硫成形によって
    順次に付加されるゴムブロックのエンドレス構体により
    構成するに当り、 先に加硫成形されるゴムブロックの、続いて加硫成形さ
    れるゴムブロックへの連結側の端部分を、先の加硫成形
    の際に、未加硫もしくは半加硫状態で成形するととも
    に、加硫成形後の所要の体積より大きく構成することを
    特徴とするゴムクローラの製造方法。
  7. 【請求項7】 最先に加硫成形されるゴムブロックの、
    他方側の端部分を、未加硫もしくは半加硫状態で成形す
    るとともに、加硫成形後の所要の体積より大きく構成す
    ることを特徴とする請求項5に記載のゴムクローラの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 対向して位置して、ゴム材料の成形キャ
    ビティを区画する一対の金型よりなり、複数回の加硫成
    形の繰返しにより、ゴムブロックの複数個を相互に連続
    させて形成する加硫成形金型において、 少なくとも一方の端部分に、ゴム材料の加硫を抑制する
    冷却手段を設けるとともに、その端部分と対応する成形
    キャビティ部分の、単位長さ当りの容積を、他の部分の
    同様の容積より大きくしてなる加硫成形金型。
  9. 【請求項9】 両端部分に、ゴム材料の加硫を抑制する
    冷却手段を設けるとともに、各端部分と対応する成形キ
    ャビティ部分の、単位長さ当りの容積を、他の部分の同
    様の容積より大きくしてなる請求項7に記載の加硫成形
    金型。
  10. 【請求項10】 少なくとも一端に、ゴム材料の洩出を
    拘束するリップを設けてなる請求項7もしくは8に記載
    の加硫成形金型。
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