JP2001035265A - 管路引込み用ケーブル - Google Patents

管路引込み用ケーブル

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JP2001035265A
JP2001035265A JP21068499A JP21068499A JP2001035265A JP 2001035265 A JP2001035265 A JP 2001035265A JP 21068499 A JP21068499 A JP 21068499A JP 21068499 A JP21068499 A JP 21068499A JP 2001035265 A JP2001035265 A JP 2001035265A
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cable
conduit
pipeline
wall
cross
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JP21068499A
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English (en)
Inventor
Wataru Katsurajima
渉 桂島
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低摩擦材料を用いる管路引込み用ケーブルに
おいて、コストアップを抑えて布設が容易なケーブルを
提供する。 【解決手段】 通信線1の両側に抗張力線2が配されて
外被3で被覆されている。外被の断面形状は略長方形で
あり、長辺の方向には曲がり難く、短辺の方向には曲が
りやすい。ケーブルが、その布設中に管路の屈曲部等を
通過する場合などにおいては、自然に曲がりやすい曲げ
軸の周りに曲がる。ケーブルが管路内で曲げられて、管
路10の内壁に接触した状態では、接触する部位は限定
される。この接触部位に低摩擦材料9が設けられている
ので、管路の屈曲部等の通過の際に摩擦抵抗を少なくし
て、ケーブルを挿通できる。摩擦係数を小さくするのに
必要な部分のみ、低摩擦材料を使うことによりコストア
ップを抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、あらかじめ布設さ
れた管路に引き込んで布設される管路引込み用ケーブル
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】あらかじめ布設されたチューブやパイプ
等の管路にケーブルを引き込んで布設することが行なわ
れている。引き込む方法としては、管路に押し込む方
法、管路にあらかじめ通線しておいたワイヤーで牽引し
ながら引き込む方法、圧縮空気の流れにより挿通する方
法などが知られている。光ケーブルでは、圧縮空気の流
れにより挿通する方法が用いられることが多い。
【0003】ケーブルを管路に引き込むには、ケーブル
と管路の内壁との摩擦が問題となる。ケーブルの布設ル
ートである管路に直線部と屈曲部(湾曲して屈曲した部
分)があると、単純な直線部では、自重に比例した比較
的小さな摩擦力が加算されるだけであるが、屈曲部で
は、ケーブルが管路の内壁面に押し付けられるようにな
り、布設張力は、屈曲部において指数関数的に増大す
る。したがって、ケーブルの布設では、屈曲部における
張力の増大を小さく抑えることが肝要である。
【0004】ケーブルの単位長さ当たりの質量をm[K
g/m]、管路とケーブルの摩擦係数をμ、重力加速度
をg[Kg・m/s2 ]とすると、 直線部の摩擦力(単位長あたりの増分)=μmg であるが、 屈曲部通過後の張力(曲げ角度θ通過過後)=F0 ・e
xp(μθ) である。ここで、F0 は屈曲部を通過する前のケーブル
の張力である。この式では、屈曲部では自重による摩擦
の増分を無視している。直線部では、単純に自重に比例
した摩擦力がケーブルを牽引する張力に加わるだけであ
るが、屈曲部では曲げ角度に応じて指数関数的にケーブ
ル張力が増大する。ケーブル敷設においては、屈曲部を
通過する際のケーブルの張力増大を抑制することが最も
大切である。
【0005】特開平7−46732号公報に記載された
電線・ケーブルの管路内布設方法では、リング状スベリ
線をケーブルに取り付けながらケーブル管路に挿通する
方法を採用している。しかしながら、この方法は、リン
グ状スベリ線を取り付ける作業が必要であり、管路の曲
がりがある場合には、適当な方法とはいえない。
【0006】特開平9−152531号公報に記載され
た光ファイバケーブルでは、外被の外周面に螺旋状に凹
凸を形成したものである。凹凸によって、摩擦による損
傷を防止し、可撓性を向上させるものであるが、摩擦係
数を軽減する考慮は払われていない。また、外被の最低
厚を保障するため、厚肉部は材料を余分に使うことにな
り、コストアップという問題もある。
【0007】これに対して、管路内にタルクを送り込む
方法もあるが、タルクが残留する問題がある。また、使
用するタルクの量も多くを必要とする。これに対して、
外被全体に滑材等の低摩擦材料を使う方法もあるが、一
般の外被に比べてコストアップと問題がある。
【0008】架空地線に光ファイバケーブルを巻き付け
た巻付け型光ファイバ複合架空地線において、光ファイ
バケーブルの外周に摩擦係数が小さいテープを巻き付け
ることが実開平6−87903号公報に記載されてい
る。しかし、このテープは、架空に架設された光ファイ
バケーブルへの着雪を防止するためのものであるから、
光ファイバケーブルを管路内に布設することを考慮する
ものではない。しかも、光ファイバケーブルの外周全体
にテープが巻き付けられるから、多量のテープが必要で
あり、コストアップとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、低摩擦材料を用いる管路引
込み用ケーブルにおいて、コストアップを抑えて布設が
容易なケーブルを提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、管路に引込み布設されるケーブルであって、該ケー
ブルの断面形状は、管路の内壁に安定的に接触しやすい
側部を有し、前記側部の管路の内壁との接触部位に低摩
擦材料が設けられて帯状の低摩擦帯が形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0011】請求項2に記載の発明は、管路に引込み布
設されるケーブルであって、該ケーブルの断面形状は、
異方性を有することにより曲げやすい方向を有するとと
もに、管路の内壁に安定的に接触しやすい側部を有し、
前記曲げやすい方向に曲げられたとき、前記管路の内壁
に安定的に接触しやすい側部が前記管路の内壁に接触す
るよう前記断面形状が決定されており、前記側部の管路
の内壁との接触部位に低摩擦材料が設けられて帯状の低
摩擦帯が形成されていることを特徴とするものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の管路引込み用ケーブルにおいて、前記断面形
状が、略矩形形状であり、長辺に相当する側部が前記安
定的に接触しやすい側部であることを特徴とするもので
ある。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1または
2に記載の管路引込み用ケーブルにおいて、前記断面形
状が、凹部を有する形状であり、該凹部を含む側部が前
記安定的に接触しやすい側部であることを特徴とするも
のである。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1ないし
4のいずれか1項に記載の管路引込み用ケーブルにおい
て、前記低摩擦帯が、他の部分の外被材料と同時に前記
接触部位を含むケーブル外周の部分に低摩擦材料の二重
押し出しにより形成されたものであることを特徴とする
ものである。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1ないし
5のいずれか1項に記載の管路引込み用ケーブルにおい
て、前記低摩擦帯が、識別性を備えた着色材を含むこと
を特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明が適用されるケーブルは、
断面形状が円形ではない異形であり、管路の内壁に安定
的に接触しやすい側部を有するものが用いられる。図6
は、断面形状が異形のケーブルの一例の断面図である。
図中、1は通信線、2は抗張力線、3は外被、4は切り
裂き溝、5は凹部、6はケーブル本体部、7は支持線
部、8は支持線である。
【0017】図6(A)は、断面形状が略矩形である。
通信線1の両側に抗張力線2が配置され、外被3で被覆
されている。通信線1を挟む両側に切り裂き溝4が設け
られ、端末において、通信線を取り出しやすいようにさ
れている。この例のケーブルでは、断面形状が異方性を
有することによって、図の上下の方向には曲げやすく、
左右の方向には曲げにくい。このケーブルを管路内に引
き込む場合、断面形状が略矩形であることによって、断
面において長辺となっている側部は、管路の内壁に安定
的に接触しやすい。さらに、管路の屈曲部においては、
曲げやすい方向に曲がりやすく、その方向に曲げられた
場合、長辺となっている側部が、管路の内壁に接触する
から、より安定的に長辺となっている側部が管路の内壁
に接触する。
【0018】図6(B)は、断面形状が凹部が形成され
た形状である。略楕円形状であり、長辺に沿った外周部
に凹部5が形成されている。2本の通信線1の両側に抗
張力線2が配され、外被3で被覆されている。凹部5の
中央部、すなわち、通信線1を挟む両側に切り裂き溝4
が設けられ、端末において、通信線を取り出しやすいよ
うにされている。この例のケーブルでも、断面形状が異
方性を有することによって、図の上下の方向には曲げや
すく、左右の方向には曲げにくい。このケーブルを管路
内に引き込む場合、断面において凹部が形成されている
側部は、管路の内壁に安定的に接触しやすい。さらに、
管路の屈曲部においては、曲げやすい方向に曲がりやす
く、その方向に曲げられた場合、凹部5が形成されてい
る側部が、管路の内壁に接触するから、より安定的に凹
部が形成されている側部5が管路の内壁に接触する。
【0019】図6(C)は、ケーブル本体部6を支持線
部7に連結したものである。支持線部7は、鋼撚り線の
支持線8を用いて、その被覆とケーブル本体部6の被覆
とを共通被覆で共通被覆として押し出し被覆で形成した
ものである。全体の断面形状は、略矩形形状ということ
ができ、異方性をもった形状である。ケーブル本体部6
は、図6(A)で説明したものと同様のものを用いた
が、これに限られるものではない。この例のケーブルで
も、断面形状が異方性を有することによって、図の上下
の方向には曲げやすく、左右の方向には曲げにくい。こ
のケーブルを管路内に引き込む場合、断面形状が略矩形
であることによって、断面において長辺となっている側
部は、管路の内壁に安定的に接触しやすい。さらに、管
路の屈曲部においては、曲げやすい方向に曲がりやす
く、その方向に曲げられた場合、長辺となっている側部
が、管路の内壁に接触するから、より安定的に長辺とな
っている側部が管路の内壁に接触する。
【0020】図6(D)は、図6(C)と同様に、ケー
ブル本体部6を支持線部7に連結したものである。ケー
ブル本体部6の構成は、適宜のものを用いることができ
る。光ケーブルでは、スロット溝を形成したロッドを内
蔵したものや、ルースに光ファイバ心線を収納した構造
でもよい。この例のケーブルでは、曲げやすい方向は、
必ずしも顕著ではなく、ケーブル本体部6と支持線部7
とが、ともに接する面が安定的に接触しやすい側部であ
る。
【0021】図6(E)は、凹部が形成された側部が3
箇所に設けられた例である。3本の断面円形のケーブル
本体部を沿わせて共通の外被3で被覆されている。この
例のケーブルでも、曲げやすい方向は、必ずしも顕著で
はなく、凹部5が形成されている側部が、安定的に管路
の内壁に接触する。
【0022】本発明は、上述したように、曲げやすい方
向が顕著にあらわれていないケーブルでは、管路の内壁
に安定的に接触しやすい側部を有する断面形状とし、管
路の屈曲部等において、その側部を管路の内壁に接触さ
せようとするものである。そして、さらに、ケーブルの
断面形状に異方性を持たせたことにより曲げやすい方向
を有するケーブルにおいては、曲げやすい方向にケーブ
ルが曲げられたとき、管路の内壁に安定的に接触しやす
い側部が管路の内壁に接触するように、断面形状が決定
されており、管路の屈曲部等において、その側部を管路
の内壁に接触させようとするものである。
【0023】図1は、本発明の管路引込み用ケーブルの
第1の実施の形態を説明するためのものであり、図1
(A)は断面図、図1(B)は管路に布設される状態の
断面図である。図中、図6(A)と同様の部分には同じ
符号を付して説明を省略する。9は低摩擦材料、10は
管路である。
【0024】通信線1は、銅線や光ファイバである。1
本だけを図示したが、複数本でもよい。また、銅線の場
合は、2本撚り線やカッド、あるいは、同軸ケーブルな
ど、種々の通信線を用いることができる。また、光ファ
イバの場合は、1本以上の単心線や、テープ状光ファイ
バ心線、あるいは、光ファイバユニットを用いることが
できる。具体例では、引き落とし線であり、1本の単心
線が用いられている。
【0025】抗張力線2は、鋼線または鋼撚線、あるい
は、芳香族ポリアミド系の合成繊維(例えば、ケブラー
(登録商標)が知られている。)、カーボン繊維等が用
いられる。外被3は、PE(ポリエチレン)やPVC
(塩化ビニル)が多用される。この他にもフッ素樹脂、
ナイロンを用いてもよい。切り裂き溝4は、端末におい
て外被3から通信線1を取り出しやすくするために形成
したものである。
【0026】低摩擦材料9は、外被3よりも摩擦係数が
小さい材料であり、管路の屈曲部等において、この部分
が管路の内壁に接触するように設けられているから、管
路の屈曲部等の通過の際に摩擦抵抗を少なくして、ケー
ブルを挿通できる。
【0027】図1(A)に示した管路引込み用ケーブル
の断面形状は、図6(A)で説明したように略矩形形状
であり、長辺の方向には曲がり難く、短辺の方向には曲
がりやすい。したがって、ケーブルが、その布設中に管
路の屈曲部等を通過する場合などにおいては、ケーブル
に対して故意に曲げ方向を制御されない限りは、自然に
曲がりやすい曲げ軸の周りに曲がる。ケーブルが管路内
で曲げられて、管路10の内壁に接触した状態では、図
1(B)に示すように、接触する部位は限定される。図
1(A)および図1(B)に示した管路引込み用ケーブ
ルでは、この接触部位に低摩擦材料9が設けられてい
る。低摩擦材料9の断面形状は、適宜でよく、ケーブル
表面に露出する領域が、予定される接触部位を含むよう
にする。
【0028】低摩擦材料9は、外被3に対して、適宜に
取り付けられればよく、熱溶着等によって取り付けるこ
とができる。二重押し出しにより、外被の押し出し成形
の際に、ダイに設けたノズルから低摩擦材料を押し出す
ようにして、外被の成形の際に同時に低摩擦材料9を外
被に形成するようにしてもよい。
【0029】接触部位は、厳密には、管路10の内径に
応じて変わる。しかし、実際に使用される管路は、一定
の規格があり、例えば、25mm管や75mm管と呼ば
れるものが多用される。一般には、ケーブルの用途に応
じて敷設される管路サイズが決定されるから、ケーブル
が敷設される管路径は既知であることが多い。したがっ
て、ケーブルの部位は、予め予測が可能である。稀に、
ケーブルに対して、それが布設される管路サイズが複数
候補を持つ場合がある。その場合には、候補サイズに対
応する接触位置が多少広がることになる。そのような場
合でも、ケーブル径に対して管路は十分な隙間を持つこ
とが多いので、多少管路径が変動しても接触部位は大き
く変わらない。もちろん、低摩擦材料9が、断面におい
て点状に設けられるものではなく、ある程度の幅をもっ
て設けられるから、複数種類の内径の管路に対して対応
できる。低摩擦材料9は、ケーブルの長手方向に連続し
て設けられるから、帯状の低摩擦帯が形成されているこ
とになる。
【0030】この管路引込み用ケーブルの布設にあたっ
て、管路が完全な直線であることはなく、布設区間に
は、多かれ少なかれ屈曲部が存在する。上述した管路引
込み用ケーブルが、この屈曲部を通過する際、ケーブル
に曲げ異方性があるために、ケーブルがこの屈曲部に接
触する位置が限定される。上述したように、接触部位に
低摩擦材料9が設けられていることによって、管路10
の内壁との摩擦抵抗が小さくなり、管路10の屈曲部で
の通過は容易となる。まお、管路の内壁に、ケーブルの
上部が当たるか下部が当たるかは予測できないから、図
1で図示したように、上下の接触部位に低摩擦材料9を
設けることにより、ケーブルの上部が管路の内壁に当た
った場合、および、ケーブルの下部が管路の内壁に当た
った場合のいずれでも、ケーブルは、低摩擦材料9の部
分で、管路の内壁に接触できる。
【0031】図2は、本発明の管路引込み用ケーブルの
第2の実施の形態を説明するための断面図である。図
中、図1,図6と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。11は管路の内壁である。
【0032】この実施の形態では、図6(B)で説明し
たケーブルに本発明を適用したものである。この実施の
形態においても、管路の屈曲部等によって、ケーブルが
曲がりやすい方向に曲げられたとき、凹部5が形成され
た側部が管路の内壁11に接触する。接触部位には、第
1の実施の形態と同様に、低摩擦材料9が設けられてお
り、管路の内壁11との摩擦抵抗を小さくできる。
【0033】図3は、本発明の管路引込み用ケーブルの
第3の実施の形態を説明するための断面図である。図
中、図1,図6と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。
【0034】この実施の形態では、図6(C)で説明し
たケーブルに本発明を適用したものである。この実施の
形態においても、管路の屈曲部等によって、ケーブルが
曲がりやすい方向に曲げられたとき、断面形状が略矩形
であることによって、断面において長辺となっている側
部は、管路の内壁に安定的に接触する。接触部位には、
第1の実施の形態と同様に、低摩擦材料9が設けられて
おり、管路の内壁11との摩擦抵抗を小さくできる。こ
のケーブルは、架設した際の支持線の伸びを考慮して、
支持線部7の長さに対して、ケーブル本体部6の長さが
長くされて両者が一体化されている。したがって、管路
内においては、支持線部7が、管路の内壁11に押し付
けられる力が大きくなる傾向がある。
【0035】図4は、本発明の管路引込み用ケーブルの
第4の実施の形態を説明するための断面図である。図
中、図1,図6と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。
【0036】この実施の形態では、図6(D)で説明し
たケーブルに本発明を適用したものである。この実施の
形態においても、架設した際の支持線部7の伸びを考慮
する必要がある場合には、第3の実施の形態と同様に、
支持線部7の長さに対して、ケーブル本体部6の長さが
長くされて両者が一体化されている。その場合には、支
持線部7が、管路の内壁11に押し付けられる力が大き
くなる傾向があり、図に示すように、支持線部7も管路
の内壁11に接触する。したがって、接触部位に、第1
の実施の形態と同様に、低摩擦材料9が設けられてお
り、管路の内壁11との摩擦抵抗を小さくできる。
【0037】また、ケーブル本体部6がルースに光ファ
イバ心線を収納したチューブとして構成された場合に
は、管路の屈曲部においては、支持線部7とケーブル本
体部6のそれぞれの中心軸線が同じ高さのラインを通る
ことになり、図の断面において、支持線部7とケーブル
本体部6の中心を結ぶ線が軸線が水平となるような状態
におかれた場合に、ケーブル本体部6が管路の内壁11
に接触する部位が接触部位となる。この接触部位に低摩
擦材料9を設けておくことにより、管路の内壁11との
摩擦抵抗を小さくできる。
【0038】図5は、本発明の管路引込み用ケーブルの
第5の実施の形態を説明するための断面図である。図
中、図1,図6と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。
【0039】この実施の形態では、図6(E)で説明し
たケーブルに本発明を適用したものである。この実施の
形態においては、曲げやすい方向が顕著にあらわれてい
ないケーブルである。しかし、側部に凹部5が形成され
ており、この側部が管路の内壁11に接触しやすくなっ
ている。凹部5が形成された側部が管路の内壁11に接
触した接触部位には、第1の実施の形態と同様に、低摩
擦材料9が設けられており、管路の内壁11との摩擦抵
抗を小さくできる。
【0040】ケーブルの被覆材料に滑材を混入すると材
料費が上がるので、使用量を抑えたい。上述したよう
に、本発明では、管路の内壁に安定的に接触しやすい側
部を有する断面形状のケーブル、さらには、曲げ方向性
がある異形ケーブルを用いることによって、屈曲部をケ
ーブルが通過する際に自然に接触する箇所が予測できる
ので、この部分に滑材入りの材料を使用するようにした
のである。
【0041】ケーブルの被覆材料としては、PE(ポリ
エチレン)やPVC(塩化ビニル)が多用されている。
この他にもフッ素樹脂、ナイロン等が用いられることも
ある。まかでも代表的なものはPEである。低摩擦材料
(滑剤)としては、特開平5−224106号公報に開
示されているように、ステアリン酸などの脂肪酸系のも
の、オレイン酸アミドやエルシルアミド、ステアリン酸
アミドなど脂肪酸アミド系のもの、ステアリン酸鉛など
金属石鹸系のものなどの有機物系滑剤や、カーボン、ボ
ロンナイトライド、タルク、二酸化モリブデンなどの無
機系固定滑剤、PTFE粒などの弗素樹脂系固定滑剤、
および、ポリエチレンなどに反応性ポリオルガノシロキ
サンをグラフトしたシリコン系プラスチック粒などがあ
る。このうち、ベースプラスチックとして高密度ポリエ
チレン(HDPE)を用い、滑剤としてオレイン酸アミ
ドを0.4%添加したものの効果は次のとおりである。
【0042】オレイン酸アミドがプラスチックスペーサ
の表面にブリードして滑剤の膜を形成した。そして、プ
ラスチックスペーサ同士の摩擦係数が、滑剤を添加しな
い場合の0.6から0.2%まで減少するなどの効果が
ある。また、シリコン系プラスチック粒も安定した効果
を発揮する。ただし、これら添加物を混入すると材料価
格が上昇するのが一般的であり、これらの適用量は最小
にとどめたい。
【0043】なお、低摩擦材料としては、滑材を混入す
ることに限られるものではない。多少価格が高くても、
低摩擦材料があれば足りる。一般には、PEとPBT
(ポリブチレンテレフタレート)をうまく相溶させるこ
とは難しいが、PEよりも一般的に低摩擦なPBTをう
まく相溶させることができれば、低摩擦部にPBTなど
のプラスチック材料を用いてもよい。
【0044】低摩擦材料を設ける接触部位については、
断面が略矩形、または、長辺の中央付近に凹部が形成さ
れた断面が略矩形をなすケーブルの場合は、略矩形の頂
点付近であるということができる。また、断面内にケー
ブルを回転させながら管路内に置いた場合に、2点以上
の接点を備えるケーブルの場合は、全ての接点付近であ
るということができる。要は、管路の内壁に接触しやす
い部分に低摩擦材料を設けるのがよいといえる。
【0045】低摩擦材料を部分的に設けるための製造コ
ストが上昇しないよう、2重押し出しができるクロスヘ
ッドなどを使用して、通常被覆部と滑材を混入させた低
摩擦材料の押出しを同時に行なう方法を採用することが
できる。このようにすることで、2つの材料は相溶して
一体化し、布設時の管路の内壁との摩擦によっても剥が
れないようになる。この方法により、低摩擦部は自然に
長手方向に連続して形成される。低摩擦材料に顔料等の
色材を混入させておけば、色帯とすることも可能であ
り、ケーブルの識別が容易となる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1〜5に記載の発明によれば、摩擦係数を小さくするの
に必要な部分のみ、低摩擦材料を使うことによりコスト
アップを抑え、布設しやすいケーブルを提供できる。ま
た、請求項6に記載の発明によれば、ケーブルの識別が
容易となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管路引込み用ケーブルの第1の実施の
形態を説明するためのものであり、図1(A)は断面
図、図1(B)は管路に布設される状態の断面図であ
る。
【図2】本発明の管路引込み用ケーブルの第2の実施の
形態を説明するための断面図である。
【図3】本発明の管路引込み用ケーブルの第3の実施の
形態を説明するための断面図である。
【図4】本発明の管路引込み用ケーブルの第4の実施の
形態を説明するための断面図である。
【図5】本発明の管路引込み用ケーブルの第5の実施の
形態を説明するための断面図である。
【図6】断面形状が異形のケーブルの一例の断面図であ
る。
【符号の説明】
1…通信線、2…抗張力線、3…外被、4…切り裂き
溝、5…凹部、6…ケーブル本体部、7…支持線部、8
…支持線、9…低摩擦材料、10…管路、11…管路の
内壁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F16L 1/00 G02B 6/00 351

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管路に引込み布設されるケーブルであっ
    て、該ケーブルの断面形状は、管路の内壁に安定的に接
    触しやすい側部を有し、前記側部の管路の内壁との接触
    部位に低摩擦材料が設けられて帯状の低摩擦帯が形成さ
    れていることを特徴とする管路引込み用ケーブル。
  2. 【請求項2】 管路に引込み布設されるケーブルであっ
    て、該ケーブルの断面形状は、異方性を有することによ
    り曲げやすい方向を有するとともに、管路の内壁に安定
    的に接触しやすい側部を有し、前記曲げやすい方向に曲
    げられたとき、前記管路の内壁に安定的に接触しやすい
    側部が前記管路の内壁に接触するよう前記断面形状が決
    定されており、前記側部の管路の内壁との接触部位に低
    摩擦材料が設けられて帯状の低摩擦帯が形成されている
    ことを特徴とする管路引込み用ケーブル。
  3. 【請求項3】 前記断面形状が、略矩形形状であり、長
    辺に相当する側部が前記安定的に接触しやすい側部であ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の管路引込
    み用ケーブル。
  4. 【請求項4】 前記断面形状が、凹部を有する形状であ
    り、該凹部を含む側部が前記安定的に接触しやすい側部
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の管路
    引込み用ケーブル。
  5. 【請求項5】 前記低摩擦帯が、他の部分の外被材料と
    同時に前記接触部位を含むケーブル外周の部分に低摩擦
    材料の二重押し出しにより形成されたものであることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の管
    路引込み用ケーブル。
  6. 【請求項6】 前記低摩擦帯が、識別性を備えた着色材
    を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1
    項に記載の管路引込み用ケーブル。
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