JP2001035062A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2001035062A
JP2001035062A JP11205834A JP20583499A JP2001035062A JP 2001035062 A JP2001035062 A JP 2001035062A JP 11205834 A JP11205834 A JP 11205834A JP 20583499 A JP20583499 A JP 20583499A JP 2001035062 A JP2001035062 A JP 2001035062A
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Futoshi Ishida
太 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部から衝撃・振動が加えられても、記録機
能が維持でき、書込み・読取りエラーの発生が低減でき
る記録装置を提供する。 【解決手段】 光記録ヘッド141と記録媒体131と
を収容した内枠体11と、ケーシングとしての外枠体1
1との間には、ゴム製の複数の弾性部材161が設けら
れている。このような構成により、外枠体11に衝撃・
振動が加わっても、防振手段として機能する弾性部材1
61により内枠体12には衝撃・振動が緩和されて伝達
される。したがって、記録動作の際、互いに接近してい
る光記録ヘッド141と記録媒体131との衝突を回避
できる。その結果、記録装置における記録機能が維持で
き、書込み・読取りエラーの発生が低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気膜潤滑原理を
用いて記録ヘッドを浮上させる記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク等の記録媒体に対する記録密
度は、記録および読み取りを行う際の光スポット径を小
さくすることで向上する。従来においては、使用するレ
ーザ光の波長を短波長化したり、対物レンズの開口数N
Aを大きくすることで記録装置における記録密度の高密
度化が推進されてきた。しかしながら、このような対策
だけでは、光の回折限界があるため、大幅な記録密度の
向上を実現することが不可能である。
【0003】これに対して、ニアフィールド光学顕微鏡
(SNOM)の原理を利用する近接場光記録は、光の波
長より小さな記録スポットを形成できるため記録密度を
大幅に向上できる。この近接場光(エバネッセント光)
とは、光が透過して起こった誘電体の分極が、波長以下
の距離に近接させた物体にも分極を引き起こし、光が浸
み出すように見える現象のことである。ここでは、記録
に用いる光の波長以下の大きさの微小開口における近接
場光により、微小な記録スポットを形成できる。
【0004】近接場光を用いた光記録では、記録媒体
(ディスク)と微小開口(記録ヘッド)との間隔を光の
波長以下の距離に保持制御する必要がある。そのため、
ハードディスク型の磁気記録装置で用いられている浮上
スライダ技術を近接場光記録ヘッドに搭載する試みがな
されている。これは、空気膜潤滑原理を利用して記録ヘ
ッドを浮上させる技術である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
浮上スライダの技術では、ディスクと記録ヘッドとが非
常に接近しているため、記録装置に与えられた衝撃・振
動により、両者が衝突し、書込み・読取りエラーが発生
するという問題がある。また、この衝突によって、ディ
スクの記録面に損傷を与えるだけでなく、記録ヘッドに
形成された極めて微小な開口を破損してしまうという問
題も生じる。
【0006】さらに、上記の技術を携帯型の端末に適用
した場合には、机の上で用いられるパソコン等と比べ
て、上述したディスクと記録ヘッドとが衝突する問題が
頻繁に発生する可能性を秘めている。
【0007】そして、これらの問題は近接場光記録装置
において特に顕著であるが、空気膜潤滑原理を用いて記
録ヘッドを浮上させる記録装置全般において解決すべき
問題である。
【0008】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、外部から衝撃・振動が加えられても、記録機能
が維持でき、書込み・読取りエラーの発生が低減できる
記録装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1の発明は、空気膜潤滑原理を用い、記録ヘ
ッドを所定の記録媒体から浮上させて記録動作を行う記
録装置であって、(a)前記所定の記録媒体が保持され、
前記記録ヘッドを有する記録部と、(b)前記記録部を収
容するケーシングと、(c)前記ケーシングと前記記録部
との間に介挿され、前記記録部を防振する防振手段と、
を備える。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
に係る記録装置において、前記記録部は、(a-1)前記記
録ヘッドと前記所定の記録媒体とを収容し、気密に構成
される容器、を有し、前記防振手段が、前記ハウジング
と前記容器との間の所定空間に充填された粘性流体を有
する。
【0011】また、請求項3の発明は、請求項1の発明
に係る記録装置において、(d)前記記録部と前記ケーシ
ングとの間隔を検出する検出手段と、(e)前記記録ヘッ
ドの位置を制御する位置制御手段と、をさらに備え、前
記間隔が所定の範囲から逸脱した場合には、前記位置制
御手段により前記記録ヘッドを前記所定の記録媒体から
遠ざけるとともに、前記記録動作を停止する。
【0012】また、請求項4の発明は、請求項3の発明
に係る記録装置において、(f)前記記録動作の際に、前
記所定の記録媒体を所定の軸を中心に回転させる回転駆
動手段、をさらに備え、前記防振手段は、(a-2)前記所
定の軸の近傍以外に配置されて所定の弾性係数を有する
第1弾性部材と、(a-3)前記所定の軸の近傍に配置され
て前記所定の弾性係数より大きい弾性係数を有する第2
弾性部材と、を有する。
【0013】また、請求項5の発明は、請求項1ないし
請求項4のいずれかの発明に係る記録装置において、前
記記録装置は、可搬型に構成されている。
【0014】なお、この発明における「記録」とは、情
報の記録および再生のうち少なくとも一方を含む処理を
指している。
【0015】
【発明の実施の形態】※ <第1実施形態> <第1実施形態の記録装置の要部構成>図1は、本発明
に係る第1実施形態の近接場光記録装置1の外観図であ
る。
【0016】記録装置1は、ケーシングとしての外枠体
11と外枠体11の内部に収容される内枠体12(仮想
線で示す)とを備えており、2重構造となっている。外
枠体11と内枠体12とは、箱型の形状で互いに略相似
形である。この外枠体11の前面には、電源スイッチ1
11および記録動作の際に発光表示する表示ランプ11
2が設けられている。なお、ケーブル9を接続すること
により、記録装置1の外部からケーブル9を介して情報
の送受信が可能となる。この記録装置1は可搬型とされ
ており、容易に持ち運びが可能である。
【0017】図2は、記録装置1の要部構成を示す平面
図である。また、図3は、図2のIII−III位置から見た
断面図である。ただし、一部の内部部材については、側
面図として図示されている。
【0018】内枠体12は、その内部に記録部RCを有
している。記録部RCは、回転機構部13および記録機
構部14によって構成されている。また、外枠体11と
内枠体12との間には、回転機構部13および記録機構
部14を統括制御する制御部15と、後で詳述する防振
部16とが設けられている。
【0019】回転機構部13は、情報を光記録する記録
媒体131、記録媒体131の中心部分を固定し保持す
る回転軸132、回転軸132を所定方向に回転させる
スピンドルモータ133、および回転軸132の軸受け
134を備えている。スピンドルモータ133および軸
受け134は、内枠体12の内壁に固設されている。こ
のような構成により、スピンドルモータ133を駆動さ
せることで、記録媒体131と回転軸132とが一体と
なって所定の方向に回転する。
【0020】記録機構部14は、近接場光を利用して記
録媒体131の記録面に信号を記録する光記録ヘッド1
41と、光記録ヘッド141が先端に固定されたアーム
142と、アーム142を支持する記録ヘッド制御部1
43とを備えている。
【0021】光記録ヘッド141は、ニアフィ−ルド顕
微鏡の原理を利用しており、近接場光を用いるための微
小開口を備えている。また、空気膜潤滑原理を利用して
記録媒体131に対して記録光の波長以下の間隔で浮上
できる構成となっている。なお、この浮上は、記録媒体
131に対向する光記録ヘッド141の面に設けられた
テーパ(図示せず)により記録媒体131の回転による
空気流が圧縮されることで生じる浮上力を利用してい
る。
【0022】記録ヘッド制御部143は、アーム142
を介して光記録ヘッド141を上下方向および水平方向
に移動させることができるとともに、発光部および受光
部を有して光記録ヘッド141の記録媒体131への記
録動作を制御することができる。光記録ヘッド141の
水平移動については、記録媒体131の半径方向に沿っ
てほぼ直進的に進退する構成となっている。なお、光記
録ヘッド141の水平移動については、アーム142を
記録媒体131の半径方向に沿った弧状に揺動動作させ
る機構であってもよい。
【0023】制御部15は、記録ヘッド制御部143お
よびスピンドルモータ133に対し、制御ケーブル17
(17a、17b)を介して制御信号を与える。制御ケ
ーブル17については、外枠体11と内枠体12との相
対的な位置変動があっても支障がないように、内枠体1
2の外部の部分17tで配線を弛ませるようにしてい
る。また、制御部15は、ケーブル9を介して他のデー
タ処理機器、例えばパソコンと情報伝送できるインター
フェース機能を有している。
【0024】防振部16は、外枠体11と内枠体12と
の間の空間S1、S2に介挿された8つの弾性部材16
1で構成される。これらの弾性部材161のそれぞれ
は、略円筒形状のゴム片によって形成されており、図2
に示すように、記録媒体131の回転軸を中心としてほ
ぼ同心円上に配置され、内枠体12の上下に対称に配置
される。それぞれの弾性部材161の両端は外枠体11
と内枠体12とに固定されており、また弾性部材161
を構成するゴムは図3の上下方向についての弾性だけで
なく水平面方向への変形弾性をも有している。このた
め、弾性体161による防振作用は主として上下方向に
おいて機能するが、弾性体161は装置1の水平方向の
振動もある程度吸収することができる。
【0025】この実施形態の装置では内枠体12の上方
および下方のそれぞれの空間S1,S2において複数の
弾性部材161を分散配置しているが、単位体積あたり
の弾性定数が小さい弾性材(たとえばスポンジ状弾性
材)を使用する場合には、空間S1,S2に広幅の弾性
材をひとつずつ介挿させてもよい。また、複数の弾性部
材161を分散配置するにあたって、内枠体12の上下
に非対称に配置してもよい。
【0026】ここで、弾性部材161については、記録
装置1の外部環境で発生する振動が既知である場合に
は、この振動で内枠体12やアーム142が共振を起こ
さないような弾性係数のものを用いるのが望ましい。ま
た、振動減衰性を有する部材(ダンパ)を弾性部材16
1と併用することによって、外部からの振動を比較的早
期にダンピングさせることが好ましい。
【0027】<記録装置1の動作>このような構成を有
する記録装置1の動作は以下の通りである。
【0028】電源スイッチ111を入れると、モータ1
33が起動して記録媒体131の回転が始まる。ケーブ
ル9を介して外部の装置から所定の命令とともに記録す
べき情報をデジタル表現した信号が与えられると、アー
ム142が所定の待機位置から記録媒体131の記録面
の直上まで降下して浮上状態を保ち、指定されたアドレ
スに対応するトラックに光記録ヘッド141が移動し
て、その記録領域への情報の記録動作が行われる。記録
動作では、光記録ヘッド141は空気膜潤滑原理を利用
して記録媒体の表面から数10nmだけ離れた状態に保
持制御される。
【0029】このとき、外部から記録装置1(外枠体1
1)に対して衝撃・振動が加わっても、防振手段として
機能する弾性部材161により内枠体12には衝撃・振
動が緩和されて伝達されることとなる。したがって、内
枠体12内部での光記録ヘッド141と記録媒体131
との衝突を防止でき、光記録ヘッド141に形成された
極めて微小な開口も破損されない。また、光記録ヘッド
141と記録媒体131との衝突を回避できるため、書
込み・読取りエラーの発生を低減できる。これは、様々
な衝撃・振動が想定される携帯端末を目指した小型・可
搬型の記録装置において特に効果が大きい。
【0030】※ <第2実施形態>第2実施形態の記録
装置の構成は、第1実施形態の記録装置1と類似してい
るが、防振部が粘性流体を利用して構成されていること
が主に異なっている。
【0031】図4は、第2実施形態に係る記録装置1A
の要部構成を示す平面図である。また、図5は、図4の
V−V位置から見た断面図である。
【0032】防振部16Aは、外枠体11と内枠体12
との間の空間Sに充填されたゲル状の粘性流体162を
用いて構成されている。ここでは、内枠体12は、粘性
流体162が内部に侵入しないように気密な容器として
構成されている。また、重力により内枠体162が落下
して外枠体11の内壁に接触するのを防止するため、ゴ
ムなどの弾性部材163で内枠体12を支持するように
する。この弾性部材163は、その下面が外枠体11に
固定される一方で、その上面は内枠体12に単に接触し
ているだけであってもよく、逆に、その上面が内枠体1
2に固定される一方で、下面は内枠体12に単に接触し
ているだけであってもよい。
【0033】また、制御部15が粘性流体162と触れ
るのを防ぐため、内枠体12と制御部15との間に仕切
板111を設けている。なお、この仕切板111と外枠
体11とで形成される壁面は、粘性流体162がその外
部に漏れないように気密に構成される。
【0034】第2実施形態の記録装置1Aの構成は、上
記以外については第1実施形態の記録装置1と同様であ
る。
【0035】第2実施形態の記録装置1Aの基本的な動
作と効果については、第1実施形態と同様となる。この
第2実施形態の場合、外枠体11の側面と内枠体12の
側面との間の空間部分SFがオリフィスとして機能して
おり、外力が加わることによる粘性流体162の動きが
ダンパとして機能するため、効果的な防振が可能であ
る。
【0036】※ <第3実施形態>第3実施形態の記録
装置の構成は、第1実施形態の記録装置1と類似してい
るが、弾性部材の配置状況が異なるとともに、外枠体1
1と内枠体12との接近を検出する接近検出部がさらに
設けられていることが主に異なっている。
【0037】図6は、第3実施形態に係る記録装置1B
の要部構成を示す平面図である。また、図7は、図6の
VII−VII位置から見た断面図である。
【0038】防振部16Bは、第1実施形態と同様に、
外枠体11と内枠体12との間に介挿された8個の弾性
部材164(164a、164b)で構成されている。
ただし、記録媒体131の回転軸の上下側に配置される
2つの弾性部材164aと、記録媒体131の回転軸を
中心としてほぼ同心円上に等角配置される内枠体12の
上下各3個ずつの弾性部材164bは、ともにゴムによ
って形成されているが、これら2群の弾性部材164
a、164bの特性は互いに異なっている。すなわち、
記録媒体131の回転中心部の弾性部材164aは、弾
性部材164bよりも弾性係数の大きいものにする。こ
れにより、記録装置1Bの外部から衝撃・振動が加わる
と内枠体12は全体的に上下に揺れる変化より、むしろ
2個の弾性部材164aを中心に内枠体12が傾く方向
への変化が支配的になる。この傾く方向への変化におい
ては、2つの弾性部材164aから離れるほど、外部か
ら衝撃・振動による変位が増幅される効果があり、外枠
体11と内枠体12との間隔検出が容易になる。
【0039】接近検出部18は、同心配置された弾性体
164bのそれぞれに隣接して配置された3対の電気接
点181と、電気接点181と記録ヘッド制御部143
とを接続する信号ケーブル182とを有している。各電
気接点181の対は、内枠体12に固定された第1接点
端181aと、それに対向して外枠体11に固定された
第2接点端181bとによって構成されている。そし
て、これらの接点端181a、181bの間の間隔は、
内枠体12の傾きの許容限界に応じて定められている。
【0040】電気接点181は、外枠体11と内枠体1
2との間隔が所定の値以下になると接点端181a、1
81bが短絡して電流が流れるように構成されている。
これにより、外枠体11と内枠体12との許容限界を超
える接近が検出できる。電気接点181は、内枠体12
の上面に設けられた弾性部材164bの近傍にだけ配置
され、下面に電気接点181を配置しないのは、上述の
ように内枠体12では2個の弾性部材164aを中心に
傾く方向への変化が支配的となるため、下面の特定の部
位において外枠体11と内枠体12との接近があれば、
記録媒体131の回転中心に対して点対称な部位におい
て必ず上面側で外枠体11と内枠体12との接近がある
ためである。
【0041】この記録装置1Bでは、外部から大きな衝
撃・振動が加わり、外枠体11と内枠体12とが所定の
間隔以下となる接近を検出部18で検出すると、記録ヘ
ッド制御部143が、その衝突を回避できる間隔まで光
記録ヘッド141を上向きに移動させ、記録媒体131
から遠ざける動作を行う。この衝突を回避できる間隔と
は、大きければそれだけ好ましいが、あまりこの間隔が
大きいと記録装置の寸法が大きくなってしまうため、実
際には、1インチ程度の直径のディスクの記録媒体の場
合には100μm程度で十分である。これにより、外枠
体11と内枠体12とが接触するような予期せぬ大きな
衝撃・振動が発生しても、光記録ヘッド141と記録媒
体131との衝突が回避でき、損傷することがない。
【0042】また、記録動作中に、上記のような大きな
衝撃・振動が加わり、外枠体11と内枠体12との接近
を間隔検出部18で検出すると、記録ヘッド制御部14
3が記録動作を停止させる。これにより、予期せぬ衝撃
・振動が発生しても、記録媒体131の記録面における
誤った場所に記録スポットを形成するというエラーが生
じなくなる。
【0043】さらに、記録動作を停止する際には、停止
直前のトラッキング情報や記録情報をメモリに記憶して
おき、接近検出部18の電気接点181のいずれもが通
電しなくなって外枠体11と内枠体12との間隔が所定
の値以上に戻ったことを検出すると、記憶した情報に基
づき自動的に記録動作を開始する。これにより、迅速か
つ正確に一連の記録動作を再開できる。なお、この再開
のタイミングは、外枠体11と内枠体12との間隔が所
定の値以上に戻ったことを間隔検出部18で検出した
後、所定の時間(ゼロでない)経過後に再開するのが望
ましい。これは、この所定の時間中に、再び振動等が加
わると記録停止動作が必要となり、頻繁に記録動作の停
止および再開を行うのは好ましくないからである。
【0044】上記の制御動作を行うための記録ヘッド制
御部143の構成を、図8に示すブロック図を参照して
説明する。
【0045】3個の電気接点181それぞれに接続する
3個の電流検知部143aは、衝撃・振動による短絡電
流を検出すると「1」を出力する。3個の電流検出部は
OR回路143bに接続しており、いずれかの電流検知
部143aにて短絡電流を検出すると、OR回路143
bはアーム駆動部143cと記録制御部143dとに待
避指令を出力する。この待避指令を受け、アーム駆動部
143cは光記録ヘッド141を記録媒体131から遠
ざける動作を行い、記録制御部143dは記録動作を停
止する。
【0046】また、衝撃・振動が弱まり、3個の電流検
出部143aいずれもが短絡電流を検出しなくなった場
合には、OR回路143bの出力(「0」)により、タ
イマ143eがリセットされ、経過時間tを出力する。
この経過時間tとレジスタ143fに格納される所定時
間値Tとを比較回路143gにて比較し、t≧Tの条件
で「1」を出力する。この比較回路143gと、OR回
路143bの出力を反転させるインバータ143hとは
AND回路143iに接続しており、比較回路143g
およびインバータ143hの出力が「1」になると、A
ND回路143iはアーム駆動部143cと記録制御部
143dとに復帰指令を出力する。これにより、衝撃・
振動が検出されなくなり、かつ所定時間T経過後に記録
動作が再開されることとなる。
【0047】なお、以上の動作はマイクロコンピュータ
によって行うこともできる。
【0048】第3実施形態の記録装置1Bの構成および
動作は、上記以外については第1実施形態の記録装置1
と同様である。
【0049】※ <第4実施形態>第4実施形態の記録
装置の構成は、第1実施形態の記録装置1と類似してい
るが、防振部において空気流を併用する構成であること
が主に異なっている。
【0050】図9は、第4実施形態に係る記録装置1C
の要部構成を示す平面図である。また、図10は、図9
のIX−IX位置から見た断面図である。
【0051】防振部16Cは、ゴムで形成されたリング
状の弾性部材165が内枠体12Cの上下に配置されて
いる。このリング状の弾性部材165は、回転軸132
の方向に先細りする複数のテーパ穴165tが設けられ
ている。
【0052】また、第2実施形態と同様に内枠体12と
制御部15との間に仕切板112を設けている。内枠体
12Cには、回転する記録媒体131の回転中心から外
周方向に生じる空気流を内枠体12Cの外部に流出させ
るスリット12sがほぼ全周にわたって形成されるとと
もに、内枠体12C外部の空気流を内枠体12Cの内部
に流入させるための穴12hが内枠体12Cの天井面と
底面との中心部分に設けられている。さらに、回転軸1
32Cは中空であり、その外周には複数の穴132hが
設けられている。なお、内枠体12Cの全周のうちごく
一部においてはスリット12sが設けられておらず、そ
の部分において内枠体12Cの上半分と下半分とが連結
している。したがって、モータ133を駆動したときに
回転するのは回転軸132Cと記録媒体131であり、
内枠体12Cの上半分は下半分ともに非回転状態のまま
である。
【0053】第4実施形態の記録装置1Cの構成は、上
記以外については第1実施形態の記録装置1と同様であ
る。
【0054】また、第4実施形態の記録装置1Aの基本
的な動作と効果は、第1実施形態と同様となる。
【0055】この第4実施形態の場合、記録動作中にお
ける記録媒体131の高速回転に伴う空気流FLは、ス
リット12sから内枠体12Cと外枠体11および仕切
板112との間に流出し、リング状の弾性部材165に
おける複数のテーパ穴165tを通過し、内枠体12C
の穴12hおよび回転軸132の穴132hを通って再
び、内枠体12Cの内部に戻ってくる循環を行う。ここ
で、例えば内枠体12Cに対して上方に向かう変位があ
った場合には、内枠体12C上面側の弾性部材165が
圧縮しテーパ穴165tの開口が狭くなるように変形す
る。これにより、テーパ穴165tの管路抵抗が増加す
るため、テーパ穴165t入口における空気の圧力が増
加する。したがって、この増加した圧力により、外枠体
11と内枠体12とを引き離す力が発生して内枠体12
Cと外枠体11との衝突防止作用を生じさせる。また、
内枠体12Cと外枠体11との間には弾性部材165に
よる防振手段も存在するため、この弾性部材165によ
る防振機能と、上記の空気流FLによる防振機能とが相
乗効果をもたらすことになる。
【0056】<変形例> ◎各実施形態の記録装置については、記録媒体131を
回転軸132に固定するのは必須でなく、図11に示す
ように記録媒体を交換できるように構成してもよい。
【0057】図11は、図3に対応した記録装置1Dの
断面図である。
【0058】記録装置1Dにおいて、外枠体は上部外枠
体11aと下部外枠体11bとで構成されるとともに、
内枠体も上部内枠体12aと下部内枠体12bとで構成
される。上部外枠体11aと上部内枠体12aとは防振
手段として機能するゴムで形成された複数の弾性部材1
66aにより連結し、下部外枠体11bと下部内枠体1
2bとはゴムで形成された複数の弾性部材166bによ
り連結している。また、回転軸132には、記録媒体1
31を載置する載置円板132aが設けられる。そし
て、載置円板132a上に記録媒体131を着脱自在に
保持し、上部外枠体11aおよび上部内枠体12aと下
部外枠体11bおよび下部内枠体12bとを連結すれ
ば、上記の各実施形態の記録装置と同様に記録動作を行
える。
【0059】以上の構成により、記録媒体の交換が可能
となるともに、各実施形態と同様の防振効果を実現でき
る。
【0060】◎弾性部材としては、ゴムを用いるのは必
須ではなく、ばねやスポンジなどの他の弾性部材でよ
い。
【0061】◎第2実施形態については、ゲル状の粘性
流体を用いるのは必須ではなく、圧縮されたエアなどで
もよい。
【0062】◎第3実施形態については、外枠体11と
内枠体12との接近の検出手段として電気接点を用いて
いるが、静電容量センサ、ポテンショメータなどの内枠
体と外枠体との間隔を測定する一般的な検出器であれば
よい。また、特定の部位において内枠体と外枠体とが接
近する場合、他のいずれかの部位では内枠体と外枠体と
の間隔が広がることになるため、内枠体と外枠体とがい
ずれかの箇所で所定の距離以下に接近したことを検出す
るかわりに、内枠体と外枠体とがいずれかの箇所で所定
の距離以上に離れたことを検出してもよいことになる。
したがって、一般には内枠体と外枠体との間隔が所定の
範囲から逸脱したことを検出すればよい。
【0063】◎各実施形態については、近接場光を用い
た記録装置だけでなく、磁気を用いた記録装置などで空
気膜潤滑原理を利用して記録ヘッドを浮上させる方式の
各種の記録装置に適用可能である。
【0064】◎各実施形態の防振部については、パッシ
ブな防振機構であるのは必須ではなく、アクティブな防
振機構を適用しても良い。
【0065】◎各実施形態の記録装置については、記録
装置単独での使用だけでなく、パソコン、モバイルパソ
コンなどの内部に搭載して使用してもよい。
【0066】◎各実施形態の光記録ヘッドにおいては、
近接場光を用いるための微小開口を備えるのは必須では
なく、近接場光を用いるための微小散乱体を備えるもの
でもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、ケーシングと記録部との間に介挿され、記録部
を防振する防振手段を備えている。その結果、外部から
衝撃・振動が加えられても、防振手段により緩和される
ため、記録機能が維持でき、書込み・読取りエラーの発
生が低減できる。
【0068】また、請求項2の発明によれば、防振手段
が粘性流体を利用しているため、効果的に記録機能が維
持でき、書込み・読取りエラーの発生が低減できる。
【0069】また、請求項3の発明によれば、記録部と
ケーシングとの間隔を検出して、間隔が所定の範囲から
逸脱した場合には、位置制御手段により記録ヘッドを所
定の記録媒体から遠ざけるとともに、記録動作を停止す
る。その結果、大きな衝撃・振動が加えられても、記録
機能が維持でき、書込み・読取りエラーの発生が低減で
きる。
【0070】また、請求項4の発明によれば、防振手段
は、所定の記録媒体の回転の中心である所定の軸の近傍
以外に配置されて所定の弾性係数を有する第1弾性部材
と、所定の軸の近傍に配置されて所定の弾性係数より大
きい弾性係数を有する第2弾性部材とを有する。その結
果、外力に対して記録部は上下の変位よりも傾きを生じ
やすくなり、記録部とケーシングとの間隔を検出するの
が容易になる。
【0071】また、請求項5の発明によれば、記録装置
は、可搬型に構成されているため、携帯型の端末などへ
の適用が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る記録装置1の外観
図である。
【図2】記録装置1の要部構成を示す平面図である。
【図3】図2のIII−III位置から見た断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る記録装置1Aの要
部構成を示す平面図である。
【図5】図4のV−V位置から見た断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る記録装置1Bの要
部構成を示す平面図である。
【図7】図6のVII−VII位置から見た断面図である。
【図8】記録ヘッド制御部143の構成を示すブロック
図である。
【図9】本発明の第4実施形態に係る記録装置1Cの要
部構成を示す平面図である。
【図10】図8のIX−IX位置から見た断面図である。
【図11】本発明の変形例に係る記録装置1Dの断面図
である。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C、1D 記録装置 11 外枠体 12 内枠体 16、16A、16B、16C 防振部 18 間隔検出部 131 記録媒体 141 光記録ヘッド 142 アーム 143 記録ヘッド制御部 161、163、164、165 弾性部材 162 粘性流体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気膜潤滑原理を用い、記録ヘッドを所
    定の記録媒体から浮上させて記録動作を行う記録装置で
    あって、 (a)前記所定の記録媒体が保持され、前記記録ヘッドを
    有する記録部と、 (b)前記記録部を収容するケーシングと、 (c)前記ケーシングと前記記録部との間に介挿され、前
    記記録部を防振する防振手段と、を備えることを特徴と
    する記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の記録装置において、 前記記録部は、 (a-1)前記記録ヘッドと前記所定の記録媒体とを収容
    し、気密に構成される容器、を有し、 前記防振手段が、前記ケーシングと前記容器との間の所
    定空間に充填された粘性流体を有することを特徴とする
    記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の記録装置において、 (d)前記記録部と前記ケーシングとの間隔を検出する検
    出手段と、 (e)前記記録ヘッドの位置を制御する位置制御手段と、
    をさらに備え、 前記間隔が所定の範囲から逸脱した場合には、前記位置
    制御手段により前記記録ヘッドを前記所定の記録媒体か
    ら遠ざけるとともに、前記記録動作を停止することを特
    徴とする記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の記録装置において、 (f)前記記録動作の際に、前記所定の記録媒体を所定の
    軸を中心に回転させる回転駆動手段、をさらに備え、 前記防振手段は、 (a-2)前記所定の軸の近傍以外に配置されて所定の弾性
    係数を有する第1弾性部材と、 (a-3)前記所定の軸の近傍に配置されて前記所定の弾性
    係数より大きい弾性係数を有する第2弾性部材と、を有
    することを特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の記録装置において、 前記記録装置は、可搬型に構成されていることを特徴と
    する記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7106583B2 (en) 2003-08-25 2006-09-12 Samsung Electronics Co., Ltd. Embedded type disk drive mounting structure
US7301763B2 (en) 2005-09-06 2007-11-27 Sony Corporation Electronic device
JP2017159595A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 株式会社マキタ チェーンソー

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7106583B2 (en) 2003-08-25 2006-09-12 Samsung Electronics Co., Ltd. Embedded type disk drive mounting structure
US7301763B2 (en) 2005-09-06 2007-11-27 Sony Corporation Electronic device
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