JP2001033019A - ごみ焼却炉の燃焼制御方法及びごみ焼却炉 - Google Patents

ごみ焼却炉の燃焼制御方法及びごみ焼却炉

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JP2001033019A
JP2001033019A JP2000143161A JP2000143161A JP2001033019A JP 2001033019 A JP2001033019 A JP 2001033019A JP 2000143161 A JP2000143161 A JP 2000143161A JP 2000143161 A JP2000143161 A JP 2000143161A JP 2001033019 A JP2001033019 A JP 2001033019A
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refuse
combustion
quality
incinerator
waste
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Satoshi Fujii
聡 藤井
Manabu Kuroda
学 黒田
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ごみ焼却炉におけるごみピット内のごみ質を
推定し、炉内の燃焼状態の安定性を向上させる。 【解決手段】 ごみ焼却炉2において、ピット5内のご
みの位置を記憶し、或いはピット内を区画に分割するこ
とによりごみの位置の記憶を行い、自動燃焼制御装置7
により算出されたごみ質の情報と対応させ、さらにごみ
質に対応する乾燥空気量を記憶することにより燃焼の安
定性を向上にさせる。また、ごみを投入するときに、前
回に近い位置若しくは近い区画のごみを選択して投入す
ることにより、或いは前回までの自動燃焼制御装置7に
より得られたごみ質の情報に基づいて、前回投入したご
み質に近い位置若しくは近い区画のごみを選択して投入
することにより燃焼の安定性を向上にさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみピット内のご
み質を推定し、炉内の燃焼状態の安定性を向上させるこ
とを目的とするごみ焼却炉の燃焼制御方法及びごみ焼却
炉に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ焼却炉は、社会生活において排
出される様々な廃棄物を処理するという重要な役割を担
っている。近年では、廃棄物であるごみの焼却処理によ
って発生する熱エネルギの回収への関心が高まり、ボイ
ラ発電設備の設置されたごみ焼却炉が増加し、ボイラで
の熱回収が効率的に行えるように、安定な燃焼が要求さ
れている。
【0003】一方、大気中に放出される環境汚染物質の
規制が厳しくなるにしたがって、ダイオキシン類や窒素
酸化物の排出を低減する燃焼運転が必要とされている。
このように、ごみ焼却炉に高度な燃焼運転が望まれてい
るため、自動燃焼制御装置によって上記の要求を満たす
運転が行われている。自動燃焼制御装置では、ごみ焼却
炉の操作量である給塵速度、燃焼火格子速度、燃焼空気
量、及び冷却空気量などを制御することにより、蒸気発
生量を安定化し、排ガス中のダイオキシン類や窒素酸化
物を低く抑え、灰中の未燃成分が少なくなるように運転
されている。
【0004】しかしながら、投入されるごみ質は、収集
地域や収集時刻、また天候や季節によって大きく異なる
ことから、ごみの発熱量は大きく変動する。そこで、収
集され、ごみピットに集められたごみを、クレーンによ
って攪拌してごみ質の均一化を図る。このようにして均
一化されたごみを炉内へ投入することによって、燃焼を
安定化させている。
【0005】しかし、ピット内でごみを攪拌しても、ク
レーンはごみ収集車から搬入されたごみの移動やホッパ
への投入作業も同時に行っているため、攪拌後のごみ質
は必ずしも均一化されていない。その対策として従来か
ら自動燃焼制御による燃焼管理が行われているが、さら
に燃焼を安定化させるためには、投入するごみの発熱量
の変動を抑えるか、事前にごみの発熱量を推定し、その
推定結果を燃焼制御に反映させる必要がある。
【0006】その一つの方法として、炉内へごみが投入
される前に、ピット内のごみ質を推定し、その推定結果
に基づいて燃焼制御を行うことにより、安定した燃焼維
持を図る方法が提案されている。
【0007】安定した燃焼維持を図る方法としては、例
えば、特開平5-215318公報に記載されている技術があ
る。この技術では、クレーンのバケットがごみを掴んだ
ときに重量検知装置によりごみの重量を測定し、さらに
開度検知装置でバケットがごみを掴んだときの挟み角度
を測定することにより、ごみの比重を算出する。算出さ
れたごみの比重から推定したごみ質を基にして、ごみの
湿り具合を求め、炉内のごみの移送速度を調整する方法
が提案されている。
【0008】また、他の従来技術として、特開平9-1781
47公報では、バケット内面に圧力検知装置を備え、圧力
検知装置とバケットの開度からごみ質を推定し、そのご
み質に応じた燃焼制御方法をとることが提案されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特開平5-215318公報に
記載されている技術によると、ごみの重量とバケットの
挟み角度から、ごみの比重を算出するのであるが、ごみ
の比重を正確に測定することは難しい。これは、ごみク
レーンのバケットは常に一定体積のごみを掴むわけでは
なく、バケットの容積よりも少ない量を掴んだり、バケ
ットからはみ出した状態で掴む場合があるからである。
このような場合、挟み角と体積が正確に対応しないの
で、正確な比重を算出することが難しい。
【0010】さらに、特開平9-178147公報記載の技術で
は、バケット内面の圧力検出装置による指示値の変化量
と開度から、ごみ発熱量を推定する従来技術の場合にお
いては、ごみの収集地域や季節、天候などの各条件によ
ってごみ質や性状が変動するため、圧力の変化量が高く
てもごみの性状によっては、燃焼しやすい、すなわちご
み発熱量が高いごみの可能性がある。また、ピットの底
に近いごみほど圧縮されているために、ごみ層の表面と
同じごみ質であっても、異なるごみ質と推定される可能
性がある。
【0011】通常、ごみ収集車からごみピットに搬入さ
れたごみは、直接炉内へは投入されず、いったん攪拌し
ごみ質を均一化する。均一化されたごみは、ホッパへの
投入口に近接してピット内に設けられた投入ゾーンに積
まれ、その積まれた領域のごみが炉内へ投入される。し
かしながら、攪拌作業は一定の決められた手順で攪拌さ
れるために、投入ゾーンのごみ質が、特に不均一である
と、必ずしも均一化されていない場合がある。
【0012】本発明では上記のような問題点を解決し、
ごみ焼却炉におけるごみピット内のごみ質を推定し、炉
内の燃焼状態の安定性を向上させることが可能なごみ焼
却炉の燃焼制御方法及びごみ焼却炉を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ごみ
焼却炉において、ピット内へ投入されたごみのごみピッ
ト内における位置を記憶し、自動燃焼制御装置によりご
み質の情報を算出し、算出されたごみ質の情報をごみピ
ット内における位置に対応させて記憶することを特徴と
するごみ焼却炉の燃焼制御方法である。
【0014】この発明は、投入ゾーン内の炉内へ投入さ
れたごみの位置と自動燃焼制御装置により算出されたご
み質とを対応させて記憶する。次回投入ゾーン内の同じ
位置のごみを投入する際、ピット内でのごみの攪拌によ
り、同じ位置ではごみ質の変化が小さいことが予想され
ることから、前回投入されたごみ質を燃焼制御の事前情
報として活用することにより、燃焼の安定性向上につな
げることができる。
【0015】請求項2の発明は、前記請求項1の発明に
おけるごみピット内を所定の大きさの区画に分割し、分
割された個々の区画をごみ質の記憶を行う際のごみの位
置とすることを特徴とするごみ焼却炉の燃焼制御方法で
ある。
【0016】この発明では、単にごみの位置を記憶する
のではなく、所定の大きさの区画として位置を記憶す
る。ここで、所定の大きさとしては、ピット内でのごみ
のハンドリングの量に合わせるのが便利である。一般
に、クレーンのバケットがピット内のごみを掴む場合、
バケットの大きさに依存したある範囲となることより、
バケットの大きさに応じた区画を位置情報として管理す
ることができる。
【0017】請求項3の発明は、前記請求項1の発明若
しくは前記請求項2の発明において、ある区画のごみが
今回投入されたときに、過去に同じ位置のごみを投入し
たときのごみ質に対応する乾燥空気量を供給することを
特徴とするごみ焼却炉の燃焼制御方法である。
【0018】この発明は、前回投入した同じ位置若しく
は区画のごみと、今回投入されるごみのごみ質が同程度
と予想されることを利用して、乾燥空気量を決定する。
このように、前回に供給した乾燥空気量を参考に、今回
の乾燥空気量を決定することにより、適切な乾燥空気量
を供給することができる。
【0019】炉内の燃焼状態の変化は、ごみが燃焼を開
始してから現れる。このため、ごみの乾燥段階で適切な
乾燥を行えれば、ごみが燃焼を開始してからの状態を安
定に保つことができる。その結果、ごみの乾燥不足によ
る燃焼悪化が原因の炉内温度低下や、乾燥しすぎによ
り、いっきに燃えてしまい、その後のごみ不足による炉
内温度低下など、ダイオキシン類発生につながるような
燃焼悪化を事前に防ぐことができる。
【0020】請求項4の発明は、前記請求項1の発明若
しくは前記請求項2の発明において、今回ごみを投入す
るときに、前回に近い位置若しくは近い区画のごみを選
択して投入することを特徴とするごみ焼却炉の燃焼制御
方法である。
【0021】前回投入した位置若しくは区画に隣接した
ごみは、事前の攪拌によって成分が近いごみ質であると
予想される。また、ごみを掴んだときに周りのごみが崩
れて周辺のごみとの攪拌が起こるため、バケットが掴ん
だ位置若しくは区画のごみ質に近くなる。このため、前
回投入した位置若しくは区画に隣接したごみを投入する
ことにより、急激なごみ質変動を抑えることが可能であ
る。この結果、炉内におけるごみの燃焼状態の急変をさ
けることができることから、燃焼状態を安定に保ちやす
く、燃焼制御への負担を軽減することができ、炉内のご
みの安定燃焼維持につながる。
【0022】なお、前述の請求項3の発明及び請求項4
の発明を同時に実施することで、燃焼の安定精度をさら
に向上させることができる。
【0023】請求項5の発明は、前記請求項1の発明若
しくは前記請求項2の発明において、今回ごみを投入す
るときに、前回までの自動燃焼制御装置により得られた
ごみ質の情報に基づいて、前回投入したごみ質に近い位
置若しくは近い区画のごみを選択して投入することを特
徴とするごみ焼却炉の燃焼制御方法である。
【0024】クレーンは、ごみをごみピットからホッパ
まで投入する作業だけでなく、ピット内のごみの移動や
攪拌作業も行っている。ごみの移動や攪拌作業の途中で
ホッパへのごみの投入指示がなされた場合に、ごみの移
動や攪拌作業を行っている作業領域と投入用のごみのあ
る区画が離れているとごみの投入が遅れてしまう。ごみ
の投入が遅れるとホッパ内のごみが少なくなり、炉内の
シール性が損なわれる可能性がある。
【0025】このため、前回までに投入したごみ質と位
置若しくは区画の関係の履歴を保存しておくことによっ
て、前回投入したごみ質に近く、しかも現状のクレーン
の位置から最も近い位置若しくは区画のごみを投入用の
ごみとして選択することで、短時間でホッパへごみを投
入することが可能となる。
【0026】このように、前回投入したごみ質に近いご
みを遅れなく投入することで、急激なごみ質変動を抑え
ることが可能となる。この結果、炉内におけるごみの燃
焼状態の急激な変化を避けることができ、燃焼状態を安
定に保ち、燃焼制御への負担の軽減が図れ、炉内のごみ
の安定燃焼が可能となる請求項6の発明は、燃焼炉本体
にごみを投入する前段階で、燃焼対象となるごみを一時
的に積載するごみ積載部と、前記焼却炉本体のごみの燃
焼を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記
ごみ積載部内のごみの積載位置に対応して各位置におけ
るごみの燃焼関連情報を保持するとともに、前記燃焼関
連情報に基づいて、ごみ積載部から焼却炉本体へのごみ
の投入及び/又は燃焼炉本体におけるごみの燃焼を制御
することを特徴とするごみ焼却炉である。
【0027】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は、本発明の燃
焼制御方法を適用したごみ焼却炉の概念図である。な
お、この図1の構成は後述する実施形態2〜4にも適用さ
れるものとする。
【0028】収集されたごみ6は、ごみピット5に一旦貯
留される。図1及び図2に示すようにごみピット5は、
最初にごみが搬入される攪拌ゾーン5aと、投入ゾーン5b
とから構成されている。攪拌ゾーン5aにて攪拌されたご
みはクレーン3により投入ゾーン5bに積載される。すな
わち、クレーン3とクレーンバケット4によって収集され
たごみ6は、攪拌され投入ゾーン5bに積載された後に、
ホッパ21からごみ焼却炉2内へ搬入される。なお、前記
攪拌ゾーン5aと投入ゾーン5bはごみピット5内の固定さ
れた場所を示すものではなく、ごみの投入状況等により
適宜領域の調整が行われる。
【0029】搬入されたごみは、給塵装置8によって炉
内へ運び込まれる。燃焼火格子9上をごみが移動する間
に、燃焼火格子下から燃焼空気ファン10によって送り込
まれる燃焼空気によって、乾燥、着火、燃焼し、灰とな
って灰落ち口28から炉外へ運び出される。
【0030】ごみの燃焼によって発生した排ガスは炉出
口27を通過し、ボイラ17で廃熱が回収される。熱回収さ
れた排ガス中の有害物質は、排ガス処理装置19にて除去
される。有害物質が除去された排ガスは、煙突20から大
気中へ放出される。
【0031】燃焼制御装置(b)7は、炉内温度計15、炉出
口温度計16、蒸気流量計18などの測定値、及び燃焼制御
装置(b)7が炉内の熱収支から算出するごみ質の推定値に
基づいて、給塵装置8の給塵速度、燃焼火格子装置9の燃
焼火格子速度、燃焼空気ファン10による燃焼空気量やNO
1配分ダンパ11、 NO2配分ダンパ12、 NO3配分ダンパ1
3、 NO4配分ダンパ14により燃焼空気配分を調整してい
る。
【0032】炉内に投入されたごみ質は、炉内の熱収支
から算出される。具体的には、炉内に供給されたごみ
量、燃焼空気、冷却空気量、及び燃焼によって発生した
排ガスの量と温度、ボイラでの熱回収量、炉壁からの放
散熱量、灰の持ち出し熱量からの収支計算から、ごみの
発熱量として算出することができる。
【0033】炉内に持ち込まれる熱量は、qi1:ごみの
発熱量(1)式、qi2:ごみの顕熱(2)式、qi3:燃焼空気が
持ち込む熱量(3)式、qi4:冷却空気が持ち込む熱量(4)
式、qi5:ボイラ給水顕熱(5)式から構成される。炉から
持ち出される熱量は、qo1:ボイラ蒸発量(6)式、qo2:
排ガス顕熱(7)式、qo3:炉壁からの放散熱量、灰の持ち
出し熱量(8)式から構成される。(1)式から(8)式を用い
て、ごみの発熱量は、(9)式から算出することができ
る。 qi1=G×Hu …(1) qi2=G×ir …(2) qi3= LFDF×ia(tFDF) …(3) qi4= LCDF×ia(tCDF) …(4) qi5=Gs×iw(tb) …(5) qo1=Gs×is …(6) qo2=Ga×iga(tg) …(7) qo3=Qc …(8) Hu=( qo1+qo2+qo3−qi2−qi3−qi4−qi5)/G …(9) Hu:ごみの発熱量 kcal/ton G:ごみ投入量 ton/h(測定値) LFDF:燃焼空気量 Nm3/h(測定値)、 LCDF:冷却空気量 Nm3/h(測定値)、 tFDF:燃焼空気温度 ℃(測定値)、 tCDF:冷却空気温度 ℃(測定値)、 Ga:排ガス流量 Nm3/h(測定値)、 Gs:ボイラ蒸気流量 ton/h(測定値)、 tb:ボイラ給水温度 ℃(測定値)、 tg:ボイラ出口排ガス温度 ℃(測定値) ir:ごみの持ち込み熱量 kcal/ton、 iw(・):水の保有熱量kcal/ton、 ia(・):空気の保有熱量 kcal/Nm3、 is:蒸気の保有熱量 kcal/ ton、 iga(・):排ガスの保有熱量 kcal/Nm3、 Qc:炉壁からの放散熱量、灰の持ち出し熱量 kcal/h 燃焼制御装置(a)1では、クレーンのX、Y方向の位置を用
いて、ピットの投入ゾーン5bの位置を記憶する。クレー
ンのX、Y方向の位置と燃焼制御装置(b)7で算出されたこ
の投入ゾーン5bの位置のごみの発熱量を対応づけ、記憶
しておく。次回、同じ位置のごみが投入される場合に
は、前回と同程度の発熱量のごみが投入されると予想さ
れるため、事前に火格子の速度や、乾燥空気量を設定す
ることが可能となる。
【0034】(実施形態2)本発明における燃焼制御方
法の別の実施形態について説明する。ピットの投入ゾー
ン5bを図2のように小区画に区分し、どこの区画のごみ
が炉内へ投入されたかを判別できるように、二次元配列
の位置(X、Y)で与える。実施形態1と同様に、二次元配
列の位置(X、Y)と燃焼制御装置(b)7で算出されたこの投
入ゾーン5bの位置のごみの発熱量を対応づけ、記憶して
おく。次回、同じ位置のごみが投入される場合には、前
回と同程度の発熱量のごみが投入されると予想されるた
め、事前に火格子の速度や、乾燥空気量を設定すること
が可能となる。
【0035】(実施形態3)燃焼制御装置(b)7によっ
て、投入時に計算したごみの発熱量に基づいて算出した
乾燥空気量の設定値に対して、前回と同じ位置若しくは
区画のごみ発熱量を用いて、(10)式に示すような方法で
乾燥空気量の設定値を補正する。投入時に計算されたご
みの発熱量Huよりも、前回と同じ位置若しくは区画のご
み発熱量Hu0が低ければ、ごみ質が悪く湿ったごみと予
想されるため、乾燥空気量を増やす操作となる。 Fdset = Fdset0(Hu)×(1+k(Hu−Hu0)) …(10) Fdset0:現在の乾燥空気量設定値 Fdset:補正後の乾燥空気量設定値 k:補正パラメータ(k>0) Hu:投入時に計算されたごみの発熱量 Hu0:前回同じ区画から投入されたときのごみの発熱量
【0036】(実施形態4)投入ゾーン5bからクレーン
でごみを炉内へ投入する順序は、前回の投入位置を(X、
Y)とした場合に、今回の投入ゾーン5bの位置は(X、Y±
a)若しくは(X±a、Y)を満足するような近い距離a だけ
位置の異なるごみを選択して炉内へ投入する。このよう
に、選択すれば、前回から今回の区画は、絶えず近い距
離aの位置のごみを選ぶことができる。
【0037】また、投入ゾーン5bを区画で表した場合に
は、前回の投入区画(X、Y)に対して、今回の投入ゾーン
5bの区画は(X、Y±1)若しくは(X±1、Y)を満足するよう
な区画のごみを選択して炉内へ投入する。このように、
選択すれば、前回から今回の区画は、常に隣接した区画
のごみを選ぶことができる。
【0038】例えば、図3に示すように、区画(1、1)か
ら投入ゾーン5bのごみを投入した場合、図中の矢印で示
したような順で、区画のごみを選択することによって、
常に隣接した区画のごみを選択することができる。
【0039】このような、ごみの投入順序で炉内へごみ
を投入すれば、ごみ質の変動は緩やかになるので、炉内
の燃焼状態の急変を回避でき、燃焼の安定化につなが
る。
【0040】なお、実施形態3及び実施形態4の操作を同
時に実施することで、炉内へ投入されるごみ質の変動を
抑え、乾燥空気量の補正が働くことから、燃焼の安定精
度をさらに向上させることができる。
【0041】(実施形態5)前回までに投入したごみの
投入ゾーン5b内の位置(X、Y)と自動燃焼制御の演算で得
られたごみの発熱量(Hu)との関係を対応づけて記憶させ
ておく。
【0042】クレーン3に投入指示がきたとき、現状の
クレーン3の位置と前回投入されたごみの発熱量から、
クレーン3の位置から最短の位置にある前回のごみ発熱
量に近いごみの位置を算出する。
【0043】なお、前回と同じごみ質が最短の場所にあ
るとは限らないので、前回のごみ発熱量(Hu0)に対し
て、今回投入するごみ発熱量(Hu)との差が予め設定され
ている範囲内であれば、今回の投入用のごみとして選ぶ
ようにしても良い。
【0044】このようなごみの投入方法で炉内へごみを
投入すれば、ごみ質の変動は緩やかになるので、炉内の
燃焼状態の急激な変化を回避でき、燃焼の安定化につな
がる。
【0045】前記実施形態1から5は、燃焼炉本体にご
みを投入する前段階で、燃焼対象となるごみを一時的に
積載するごみ積載部と、前記焼却炉本体のごみの燃焼を
制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記ごみ
積載部内のごみの積載位置に対応して各位置におけるご
みの燃焼関連情報を保持するとともに、前記燃焼関連情
報に基づいて、ごみ積載部から焼却炉本体へのごみの投
入及び/又は燃焼炉本体におけるごみの燃焼を制御する
ごみ焼却炉により達成される。
【0046】なお、前記ごみ積載部には、ごみピット5
全体あるいはごみピット5内の投入ゾーン5bが対応す
る。また、前記制御装置には、燃焼制御装置(a)1及び燃
焼制御装置(b)7が対応する。
【0047】
【発明の効果】本発明ではごみピット内のごみの位置若
しくは区画と、自動燃焼制御装置により算出されたごみ
質の計算値とを対応付けて記憶しておくので、ホッパ内
へ投入されたごみのごみ質を予測することができる。こ
のようにして、位置若しくは区画とごみ質を対応づけて
燃焼制御を実施することにより、炉内の燃焼状態の安定
性を向上させ、排ガス中のダイオキシン類や窒素酸化物
を低減することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】ごみ焼却炉における燃焼制御方法の実施形態の
構成を示す図である。
【図2】ごみ焼却炉の燃焼制御方法におけるごみピット
内の区画の実施形態を示す図である。
【図3】ごみ焼却炉の燃焼制御方法における投入ゾーン
の区画からごみを選択する一実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 燃焼制御装置(a) 2 ごみ焼却炉 3 クレーン 4 クレーンバケット 5 ごみピット 5a 攪拌ゾーン 5b 投入ゾーン 6 収集されたごみ 7 燃焼制御装置(b) 8 給塵装置 9 燃焼火格子 10 燃焼空気ファン 11 NO1配分ダンパ 12 NO2配分ダンパ 13 NO3配分ダンパ 14 NO4配分ダンパ 15 炉内温度計 16 炉出口温度計 17 ボイラ 18 蒸気流量計 19 排ガス処理装置 20 煙突 21 ホッパ 22 冷却空気ファン 23 燃焼空気温度計 24 冷却空気温度計 25 排ガス流量計 26 ボイラ給水温度計 27 炉出口 28 灰落ち口
フロントページの続き Fターム(参考) 3K062 AA01 AB01 AC01 BA02 CB01 CB04 CB09 CB10 DA01 DA16 DA27 DA32 DA36 DB03 DB06 DB08 DB09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピット内へ投入されたごみのごみピット内
    における位置を記憶し、自動燃焼制御装置によりごみ質
    の情報を算出し、算出されたごみ質の情報をごみピット
    内における位置に対応させて記憶することを特徴とする
    ごみ焼却炉の燃焼制御方法。
  2. 【請求項2】前記請求項1の発明におけるごみピット内
    を所定の大きさの区画に分割し、分割された個々の区画
    をごみ質の記憶を行う際のごみの位置とすることを特徴
    とするごみ焼却炉の燃焼制御方法。
  3. 【請求項3】前記請求項1の発明若しくは前記請求項2
    の発明において、ある区画のごみが今回投入されたとき
    に、過去に同じ位置のごみを投入したときのごみ質に対
    応する乾燥空気量を供給することを特徴とするごみ焼却
    炉の燃焼制御方法。
  4. 【請求項4】前記請求項1の発明若しくは前記請求項2
    の発明において、今回ごみを投入するときに、前回に近
    い位置若しくは近い区画のごみを選択して投入すること
    を特徴とするごみ焼却炉の燃焼制御方法。
  5. 【請求項5】前記請求項1の発明若しくは前記請求項2
    の発明において、今回ごみを投入するときに、前回まで
    の自動燃焼制御装置により得られたごみ質の情報に基づ
    いて、前回投入したごみ質に近い位置若しくは近い区画
    のごみを選択して投入することを特徴とするごみ焼却炉
    の燃焼制御方法。
  6. 【請求項6】燃焼炉本体にごみを投入する前段階で、燃
    焼対象となるごみを一時的に積載するごみ積載部と、前
    記焼却炉本体のごみの燃焼を制御する制御装置とを備
    え、前記制御装置は、前記ごみ積載部内のごみの積載位
    置に対応して各位置におけるごみの燃焼関連情報を保持
    するとともに、前記燃焼関連情報に基づいて、ごみ積載
    部から焼却炉本体へのごみの投入及び/又は燃焼炉本体
    におけるごみの燃焼を制御することを特徴とするごみ焼
    却炉。
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