JP2001032104A - 競泳水着 - Google Patents

競泳水着

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JP2001032104A
JP2001032104A JP20530599A JP20530599A JP2001032104A JP 2001032104 A JP2001032104 A JP 2001032104A JP 20530599 A JP20530599 A JP 20530599A JP 20530599 A JP20530599 A JP 20530599A JP 2001032104 A JP2001032104 A JP 2001032104A
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swimsuit
water
repellent
fabric
swimming
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Takeshi Matsuzaki
健 松崎
Kenjiro Mori
健次朗 森
Kazuki Minami
一樹 南
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Mizuno Corp
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D7/00Bathing gowns; Swim-suits, drawers, or trunks; Beach suits
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D2400/00Functions or special features of garments
    • A41D2400/24Reducing drag or turbulence in air or water

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、流水抵抗を軽減し競泳者の姿勢保
持に役立ち記録向上に貢献する競泳水着に関するもので
ある。 【解決手段】 本発明にかかる競泳水着は、女子におい
ては、体幹部から大腿部や下腿部まで連続的に生地で覆
うことで、男子においては、ウエスト部から大腿部や下
腿部まで覆うか、もしくは体幹部から大腿部や下腿部ま
で連続的に生地で覆うことで、該競泳水着に用いられる
伸縮性生地の作用に由来する体長方向のサポート力によ
り、競技者は競泳中に頭部の位置に対して、腰、膝、足
先の位置を水面に対して平行な姿勢を保つことが容易に
なり、進行方向正面から見た投影面積が減少し形状抵抗
の低減につながる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流水抵抗を軽減し
競泳者の姿勢保持に役立ち記録向上に貢献する競泳水着
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、競泳水着の流水抵抗を低減する
為、様々な工夫がなされており、その手法はいくつかに
分類される。
【0003】1つは、水着に使用する伸縮性生地の表面
の摩擦抵抗を低減しようとする方法で、できるだけ細い
糸、繊維を使用して緻密に編成する、あるいはカレンダ
ー等の熱プレスを施すことで、生地表面を平滑にして摩
擦抵抗を低減させる方法や、生地表面にストライプ状に
撥水加工を施す方法が特開平9−49107号等に開示
されている。
【0004】また、水着表面に微少突起を設けて乱流や
渦を抑えて抵抗を低減しようとする方法がある。水着の
開口部近傍に装着された非通水シート上に水の流れに平
行な線状突起群を設けて整流する方法が実公平4−44
313号に、突出部に微少突起群を設けて後流渦の発生
を抑えて抵抗を低減する方法が特開平9−111514
号に開示されている。また、水着の開口部からの水の侵
入を防いだり、水着内部に入った水を速やかに排出する
工夫もなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来は、競泳者の受け
る抵抗を考える上で、競泳者の着用する水着が受ける摩
擦抵抗を低減することに主眼が置かれていたが、実際の
水泳中は身体全体が摩擦抵抗を受けており、水着に覆わ
れていた部分が受ける摩擦抵抗のみならず、皮膚の露出
している部分が受ける摩擦抵抗も無視できない。
【0006】また、最も大きなウエイトを占めるものと
して、競泳者の水中での姿勢に起因する形状抵抗があ
る。競泳者の受ける形状抵抗は、進行方向正面から見た
競泳者の投影面積によって決まるので、形状抵抗を低減
させるためには、競技者は水面に対して出来るだけ平行
な姿勢をとることが有効である。すなわち、競泳者の頭
部の位置に対して、腰、膝、足先の位置が下方に沈み込
むのを押さえて、体全体を水面に対して出来るだけ平行
に保つことが望ましい。しかし、従来の競泳水着では、
このような水中での姿勢を維持に対して考慮されたもの
がなかった。
【0007】更に、水着着用の効果として体型補正効果
が挙げられる。すなわち、従来は女子競泳者のバストや
ヒップ等特に柔らかく変形しやすい部位のみを全体的に
押さえつけ、突出部を偏平にするとともにそれら部位の
水流による振動を防ぐ効果を奏していた。しかし、水中
では腕や脚部の筋肉や、男子においても胸部、腹部、背
部など体幹部の筋肉が水流抵抗を受けてかなりの振動、
変形を起こしていることが水中でのビデオ撮影によって
判明した。こういった振動や変形は抵抗増大につながる
ばかりでなく、筋肉のパワーロスを生みひいては筋疲労
につながることが分かった。したがって、バストやヒッ
プのみならず、腕や脚部の筋肉や、男子においても胸
部、腹部、背部など体幹部の筋肉の振動及び変形を抑制
するような競泳水着が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる競泳水着
は、女子においては、体幹部から大腿部や下腿部まで連
続的に生地で覆うことで、男子においては、ウエスト部
から大腿部や下腿部まで覆うか、もしくは体幹部から大
腿部や下腿部まで連続的に生地で覆うことで、該競泳水
着に用いられる伸縮性生地の作用に由来する体長方向の
サポート力により、競技者は競泳中に頭部の位置に対し
て、腰、膝、足先の位置を水面に対して平行な姿勢を保
つことが容易になり、進行方向正面から見た投影面積が
減少し形状抵抗の低減につながる。
【0009】また、本発明に係る競泳水着は、体幹部か
ら大腿部や下腿部まで或いは腕部まで連続的に生地で覆
う構造にすることによって、従来露出されていた競泳者
の筋肉の水流による振動や変形をを抑えると共に筋肉の
凹凸を少なくすることができる。そのため、体型が補正
され競泳者が水流によって受ける抵抗を削減できると同
時に、余分な筋肉の振動や変形によるパワーロスや筋疲
労を防ぐことが出来るので記録向上につながる。
【0010】さらに、本発明に係る競泳水着は、伸縮性
を有する生地の表面に、撥水部分と非撥水部分とが体長
方向に平行に連続的なストライプ状に形成された生地
や、表面に、連続的に撥水加工を施した連続撥水部分
と、撥水加工を施した撥水部と撥水加工を施していない
非撥水部とを断続的に形成した断続撥水部とが、体長方
向に平行に連続的なストライプ状に形成された生地を使
用することで、生地表面の流水摩擦抵抗が削減されると
同時に、撥水部分は水を含まない為、従来水着に対して
1着当りの使用する生地面積が増大しても、水着が水を
吸って重くなる事がない。
【0011】また、本発明に係る競泳水着において、背
面側の腰部から太股部にかけて体長方向に沿って連続し
た生地片で構成され、ヒップ部に切り替えがない構造に
することによって、従来の水着で縁部がヒップ部を押さ
えることで発生していた段差が解消され、ヒップ部の水
の流れがスムーズになり、抵抗の減少につながる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る競泳水着は、伸縮性
を有する生地からなり、腕部を除く体幹部から大腿部の
膝上までまたは下腿部の足首までを連続的に形成された
もの、腕部及び体幹部から下腿部の足首までを連続的に
形成されたもの、またはウエストから、大腿部の膝上ま
でまたは下腿部の足首までを連続して形成されたことを
特徴とする。このように、皮膚の露出部分を少なくする
ことにより、従来露出されていた競泳者の筋肉の水流に
よる振動や変形を抑えると共に筋肉の凹凸を少なくする
ことができる。
【0013】本発明に係る競泳水着であって体幹部を覆
う形態のものは、背面部において肩胛骨以外は前記生地
で覆われていることが好ましいが、種目により背中の中
心部に開口部を設けることも可能である。
【0014】本発明に係る伸縮性を有する生地は、体長
方向の伸張力が0.35〜0.60kg(JIS L10
96、30%伸長時、試料巾5cm当り)であることが好
適である。このような伸張力を有する生地を用いること
により、競泳者の筋肉の水流による振動や変形を有効に
抑えると共に、筋肉の凹凸を極めて少なくすることがで
きる。
【0015】さらに前記水着の背面側に、体長方向の伸
張力が0.35〜0.60kg(JIS L1096、3
0%伸長時、試料巾5cm当り)である伸縮性を有する生
地を用い、前面側に用いられる生地の体長方向の伸張力
が、背面側の生地の体長方向の伸縮性より小さい生地を
用いる事も出来る。このように構成することにより、動
き易さを阻害することなく、しかも、背面側に用いられ
る生地に伸張力の大きい生地が、腰部、大腿部、若しく
は下腿部の下方への落ち込みを支えるため、腰、膝、足
先の位置を水面に対して平行な姿勢を保つことが容易に
なる。
【0016】前記伸縮性を有する生地の表面に、撥水部
分と非撥水部分とが体長方向に平行に連続的なストライ
プ状に形成されたものや、連続的に撥水加工を施した連
続撥水部分と、撥水加工を施した撥水部と撥水加工を施
していない非撥水部とを断続的に形成した断続撥水部と
が、体長方向に平行に連続的なストライプ状に形成され
た生地を使用するのが好適である。
【0017】本発明に係る競泳水着に用いられる撥水剤
としては、シリコーン系撥水剤、フッ素系撥水剤等従来
から用いられていた各種撥水処理剤の中から適宜選択す
ることができる。また、本発明に係わる競泳水着の撥水
部分に用いられる処理剤は、撥水剤という名称に拘泥す
るものではなく、水着の水中の表面摩擦抵抗を実質的に
低減するものであればどの様な処理剤でもよく、例え
ば、プリント剤、シーリング剤といった名称のものでも
よい。
【0018】生地表面に前記撥水剤を連続撥水部分と断
続撥水部分に分けてストライプ状に付着させる方法とし
ては、一般的に工業化されているプリント処方が好適で
あり、用いられる装置としては、ローラー捺染機、オー
トスクリーン捺染機、ハンドスクリーン捺染機等から適
宜選択されるものである。
【0019】生地への撥水剤の塗布量は、基布の目付、
厚さ、撥水加工面積、及び撥水剤の種類などにより異な
るが、5〜20g/mが好ましい。なお、前記撥水部
分は水着の表面に設けられていることが重要であり、そ
こで他の処理剤を生地表面上に連続部分と断続部分をス
トライプ状に設け、そのストライプ上に更に撥水剤を付
与するという方法を採用しても良い。
【0020】撥水剤を生地表面に付着させた後に、撥水
剤を生地に固着させる架橋反応促進を目的とする熱処理
などの後処理を通常の撥水加工に準じて行うと好まし
い。この架橋反応促進を目的とする熱処理加工は通常の
ピンテンター等を用いて行うことができる。
【0021】このように撥水加工を施した生地を用いる
ことにより、水着表面の流水摩擦抵抗を大幅に低減する
ことができる上、水着を形成する生地への水の含浸量を
抑制することができるため、競技中の水着の総重量を小
さくすることができる。
【0022】また、本発明に係る競泳水着において、背
面側の腰部から大腿部にかけて体長方向に沿って連続し
た生地片で構成され、ヒップ部に切り替えがないことが
好ましい。このように、背面側の腰部から大腿部にかけ
て体長方向に沿って連続した生地片で構成することによ
り、ヒップ部に段差が生じないため腰部からヒップ部を
経て後方へ流れる水流に乱れを生じることがない。
【0023】本発明に係る基材は、一部又は全部がポリ
エステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系等の合成
繊維とポリウレタンやポリエーテル・エステル等の伸縮
性を有する弾性繊維との交編又は交織された生地であっ
て、縦方向及び横方向に自由に伸縮し、競泳者の身体に
密着する生地が好適である。特に競泳水着は動きやすさ
が重要視される場合も多く、素材形態としては合成繊維
マルチフィラメント糸条とポリウレタン弾性糸条の交編
による編物がより好ましい。
【0024】また、この編物形態としては、丸編地であ
るシングル丸編地、ダブル丸編地、経編地である、トリ
コット地、ラッセル地のいずれも用いることができる
が、動きやすさに影響するストレッチ性、生地薄さ等の
観点からトリコット地がより好ましい。これを通常の染
色加工法により、染色仕上げして、次加工である撥水加
工用の生地とする。
【0025】また、前記基材がポリエステル、ナイロ
ン、ポリプロピレン等の合成繊維とポリウレタンやポリ
エーテル・エステル等の伸縮性を有する弾性繊維との交
編又は交織された生地であって、表面を熱プレス加工に
より平滑化することも可能であるし、エンボス加工等に
よって表面に体長方向に沿って微細な溝を複数形成する
ことも可能である。
【0026】
【実施例】本発明に係る競泳水着の具体的な実施例を示
し、以下に示す実験により、従来の競泳水着との性能の
比較を試みる。
【0027】(実験1)本実験は、各実施例に係る競泳
水着の表面摩擦抵抗を比較するために、競泳選手男女に
各々の水着を着用させ、図11に示すように回流水槽上
に固定したロードセルに長さ約550mmのロープを繋
ぎ、その先端を前記選手に掴まらせた状態で、回流水槽
に流速1.8m/sの定速水流を流して流水抵抗を測定
する。また、この状態で前記選手の筋肉の振動や変形の
様子を目視にて観察した。
【0028】(実験2)本実験は、各実施例に係る競泳
水着を着用して実際に泳いでいる選手の姿勢の変化を観
察するために、流速1.8m/sの定速水流を流した回
流水槽中で、約100m相当の距離をクロール泳法で泳
いでもらい、その時の水面に対する選手の姿勢を目視に
て観察した。
【0029】これら実験に用いた実施例1乃至10及び
比較例1及び2の詳細は、以下の通りである。 (実施例1)本実施例に係る競泳水着に用いられる伸縮
性を有する生地としては、40Dのポリエステルフィラ
メントと40Dのポリウレタン弾性繊維を80:20の
割合で交編したハーフトリコットを用いた。この生地を
用いて、図1に示すように腕部を除く体幹部から大腿部
の膝上まで連続的に形成され、背中の中心部に開口部を
設けた女子用競泳水着を作製した。
【0030】(実施例2)本実施例に係る競泳水着に用
いられる伸縮性を有する生地は、実施例1と同じ生地を
用いて、図2に示すように腕部を除く体幹部から大腿部
の膝上まで連続的に形成された女子用競泳水着及び男子
用競泳水着を作製した。
【0031】(実施例3)本実施例に係る競泳水着に用
いられる伸縮性を有する生地は、実施例1と同じ生地を
用いて、図3に示すように腕部を除く体幹部から下腿部
の足首まで連続的に形成された女子用競泳水着及び男子
用競泳水着を作製した。
【0032】(実施例4)本実施例に係る競泳水着に用
いられる伸縮性を有する生地は、実施例1と同じ生地を
用いて、図4に示すように腕部及び体幹部から下腿部の
足首までを連続的に形成された女子用競泳水着及び男子
用競泳水着を作製した。
【0033】(実施例5)本実施例に係る競泳水着に用
いられる伸縮性を有する生地は、実施例1と同じ生地を
用いて、図5に示すようにウエストから、大腿部の膝上
までを連続して形成された男子用競泳水着を作製した。
【0034】(実施例6)本実施例に係る競泳水着に用
いられる伸縮性を有する生地は、実施例1と同じ生地を
用いて、図6に示すようにウエストから、下腿部の足首
までを連続して形成された男子用競泳水着を作製した。
【0035】(実施例7)本実施例に係る競泳水着に用
いられる伸縮性を有する生地は、該競泳水着の背面側に
用いられる生地として、40Dポリエステルフィラメン
トと50Dポリウレタン弾性糸を80:20の割合で交
編したハーフトリコット生地を作製し生地2とし用い
た。この生地2について、JIS L1096定速伸長
法(試料巾5cm)によって伸張力を測定したところ、3
0%伸長時に生地の縦方向に0.50kgの伸張力を示し
た。また、本実施例に係る競泳水着の前面側に用いられ
る低伸張力生地1は、実施例1に用いられる生地と同じ
生地であり、上記方法によりその伸張力を同様に測定し
たところ、30%伸長時に生地の縦方向に0.30kgの
伸張力を示した。そこで、水着の背面側に高伸張力生地
2を用い、前面側に実施例1と同じ生地を用いて、図7
に示すように実施例3と同じ形の女子用競泳水着であっ
て、前面側に用いられる生地の体長方向の伸張力が、背
面側の生地の体長方向の伸張力より小さい競泳水着を作
製した。
【0036】(実施例8)本実施例に係る競泳水着に用
いられる伸縮性を有する生地は、実施例1の生地の表面
に、フッ素系撥水剤を用いて巾8mmの撥水部3と巾8
mmの非撥水部4とが体長方向に平行に連続的なストラ
イプ状を形成するようプリント加工を施した生地を用い
た。この生地を用いて、図8に示すように実施例2と同
じ形の女子用競泳水着を作製した。
【0037】(実施例9)本実施例に係る競泳水着に用
いられる伸縮性を有する生地は、実施例1の生地の表面
に、フッ素系撥水剤を用いて巾8mmの連続的に撥水加
工を施した連続撥水部分5と、巾8mmの撥水加工を施
した撥水部6aと撥水加工を施していない非撥水部6b
とを断続的に形成した断続撥水部6とが体長方向に平行
に連続的なストライプ状を形成するようプリント加工を
施した生地を作製した。この生地を用いて、図9に示す
ように実施例2と同じ形の女子用競泳水着を作製した。
【0038】(実施例10)本実施例に係る競泳水着に
用いられる伸縮性を有する生地は、実施例1の生地を用
いて、図10に示すように腕部を除く体幹部から大腿部
の膝上まで連続的に形成されており、背面側の腰部から
大腿部後面にかけて体長方向に沿って連続した生地片で
構成され、ヒップ部に切り替えがないように形成された
女子用競泳水着を作製した。
【0039】(比較品1)実施例1の生地を用いて、図
12に示すように体幹部のみを覆い、背中に中心部に開
口部を設けた従来型の女子用競泳水着を作製した。
【0040】(比較品2)実施例1の生地を用いて、図
13に示すようにブリーフ型の従来型の男子競泳水着を
作製した。
【0041】以下に上記各実験の結果をに示す。まず、
実験1より、各実施例に係る競泳水着の表面摩擦抵抗の
比較及び流水中における選手の筋肉の振動や変形の様子
を観察した結果を表1に示す。
【表1】
【0042】上記実験結果からわかるように、女子用競
泳水着においても、また男子用競泳水着においても、従
来品である比較例に比べて抵抗値が低下していることが
わかる。上記女子用競泳水着の結果において、実施例1
から4の抵抗値を比較すると、皮膚の露出部分の少ない
ほど抵抗値が低くなっているのがわかる。これは、本発
明に係る競泳水着において、水着の生地が競泳者の筋肉
を適度に圧迫し体形を補正する領域が大きいほど、水流
による振動や変形をを抑えると共に筋肉の凹凸を少なく
する効果が大きくなるためであり、競泳者が水流によっ
て受ける抵抗を削減する効果も大きくなるからである。
この傾向は、男子用競泳水着においても、実施例2から
4の抵抗値を比較することにより、同様に確認すること
ができる。
【0043】上記女子用水着の結果において、実施例2
と実施例8及び9とを比較した場合、実施例8および9
の抵抗値の方が低く出ているが、これは、実施例8およ
び9に係る競泳水着の表面に施された撥水加工がそれぞ
れ表面摩擦抵抗の低減に寄与しているためである。ま
た、上記女子用水着の結果において、実施例2と実施例
10とを比較した場合、実施例10の抵抗値の方が低く
出ているが、これは実施例10に係る競泳水着が背面側
の腰部から大腿部後面にかけて体長方向に沿って連続し
た生地片で構成されているため、ヒップ部に段差が生じ
ず、水の流れが更にスムーズになり、抵抗の減少に寄与
しているためである。
【0044】つぎに、実験2より、各実施例に係る競泳
水着を着用して実際に泳いでいる選手の姿勢の変化を観
察した結果を表2に示す。なお、姿勢の状態は上記10
0mを泳ぎきった後の状態で比較したものである。
【表2】
【0045】上記実験結果からわかるように、女子用競
泳水着においても、また男子用競泳水着においても、従
来品である比較例に比べて下半身の沈み込みが少なくな
っていることがわかる。特に、実施例7においては、約
100mを泳ぎきった後においても腰、大腿部、下腿部
の沈み込みがほとんど認められず、競泳者の姿勢が水面
に対しほぼ平行に保たれていることがわかる。このこと
は、上記実施例7に係る競泳水着は、前面側に用いられ
る生地の体長方向の伸張力が、背面側の生地の体長方向
の伸張力より小さくなるように形成されているため、背
面側の生地が腰、膝、足先の下方への沈み込みを支える
ことができるからである。
【0046】また、競泳者が水中で受ける抵抗のうち、
最も大きなウエイトを占める形状抵抗に大きく影響を及
ぼすに鑑みれば、比較例に比べて下半身の沈み込みが少
なくなっている本発明に係る競泳水着は、競泳者の抵抗
計現に大きく寄与することがわかる。
【0047】
【発明の効果】本発明に係る競泳水着は、このように構
成されるため、以下のような効果を奏する。すなわち、
本発明に係る競泳水着は、競泳者の頭部の位置に対し
て、腰、膝、足先の位置が下方に沈み込むのを支えて、
体全体を水面に対して出来るだけ平行に保つことがで
き、形状抵抗の低減に効果を奏する。また、本発明に係
る競泳水着は、体型補正効果及び筋肉の振動及び変形を
抑制し、抵抗を低減するのみならず、競泳中の筋肉のパ
ワーロスによる筋疲労をも低減する効果を奏する。さら
に、本発明に係る競泳水着は、その生地表面に上記撥水
加工が施されることによって、表面摩擦抵抗を低減する
効果を奏する。従って、本発明に係る競泳水着は、競技
記録の向上に大きく貢献することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る競泳水着であって、腕部を除く体
幹部から大腿部の膝上まで連続的に形成され、背中の中
心部に開口部を設けた競泳水着の正面図と背面図であ
る。
【図2】本発明に係る競泳水着であって、腕部を除く体
幹部から大腿部の膝上まで連続的に形成された競泳水着
の正面図と背面図である。
【図3】本発明に係る競泳水着であって、腕部を除く体
幹部から下腿部の足首まで連続的に形成された競泳水着
の正面図と背面図である。
【図4】本発明に係る競泳水着であって、腕部及び体幹
部から下腿部の足首までを連続的に形成された競泳水着
の正面図と背面図である。
【図5】本発明に係る競泳水着であって、ウエストか
ら、大腿部の膝上までを連続して形成された競泳水着の
正面図と背面図である。
【図6】本発明に係る競泳水着であって、ウエストか
ら、下腿部の足首までを連続して形成された競泳水着の
正面図と背面図である。
【図7】本発明に係る競泳水着であって、前面側に用い
られる生地の体長方向の伸張力が、背面側の生地の体長
方向の伸張力より小さい競泳水着の正面図と背面図であ
る。
【図8】本発明に係る競泳水着であって、体長方向に平
行に連続的なストライプ状を形成するよう撥水加工を施
した競泳水着の正面図と背面図である。
【図9】本発明に係る競泳水着であって、連続撥水部分
と断続撥水部とが体長方向に平行に連続的なストライプ
状を形成するよう撥水加工プリント加工を施した競泳水
着の正面図と背面図である。
【図10】本発明に係る競泳水着であって、背面側の腰
部から大腿部後面にかけて体長方向に沿って連続した生
地片で構成された競泳水着の正面図と背面図である。
【図11】本発明に係る競泳水着の抵抗値等を測定する
ために実施した実験の該略図を示した図である。
【図12】体幹部のみを覆い、背中に中心部に開口部を
設けた従来の競泳水着の正面図と背面図である。
【図13】ブリーフ型の従来の競泳水着の正面図と背面
図である。
【符号の説明】
1 低伸張力生地 2 高伸張力生地 3 撥水部 4 非撥水部 5 連続撥水部分 6 断続撥水部分 6a 撥水部 6b 非撥水部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮性を有する生地から成る水着におい
    て、腕部を除く体幹部から大腿部の膝上までを連続的に
    形成された競泳水着。
  2. 【請求項2】 伸縮性を有する生地から成る水着におい
    て、腕部を除く体幹部から下腿部の足首までを連続的に
    形成された競泳水着。
  3. 【請求項3】 伸縮性を有する生地から成る水着におい
    て、腕部及び体幹部から下腿部の足首までを連続的に形
    成された競泳水着。
  4. 【請求項4】 伸縮性を有する生地から成る水着におい
    て、ウエストから、大腿部の膝上までを連続して形成さ
    れた競泳水着。
  5. 【請求項5】 伸縮性を有する生地から成る水着におい
    て、ウエストから、下腿部の足首までを連続して形成さ
    れた競泳水着。
  6. 【請求項6】 体長方向の伸張力が0.35〜0.60
    kg(JIS L1096、30%伸長時、試料巾5cm当
    り)である生地からなることを特徴とする請求項1乃至
    5のいずれか1に記載の競泳水着。
  7. 【請求項7】 前記水着の背面側に、体長方向の伸張力
    が0.35〜0.60kg(JIS L1096、30%
    伸長時、試料巾5cm当り)である伸縮性を有する生地を
    用い、前面側に用いられる生地の体長方向の伸張力が、
    背面側の生地の体長方向の伸縮性より小さいことを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の競泳水着。
  8. 【請求項8】 前記伸縮性を有する生地の表面に、撥水
    部分と非撥水部分とが体長方向に平行に連続的なストラ
    イプ状に形成されたことを特徴とする請求項1乃至7の
    いずれか1に記載の競泳水着。
  9. 【請求項9】 前記伸縮性を有する生地の表面に、連続
    的に撥水加工を施した連続撥水部分と、撥水加工を施し
    た撥水部と撥水加工を施していない非撥水部とを断続的
    に形成した断続撥水部とが、体長方向に平行に連続的な
    ストライプ状に形成されたことを特徴とする請求項1乃
    至7のいずれか1に記載の競泳水着。
  10. 【請求項10】 伸縮性を有する生地からなる水着にお
    いて、背面側の腰部から太股部にかけて体長方向に沿っ
    て連続した生地片で構成され、ヒップ部に切り替えがな
    いことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載
    の競泳水着。
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