JP2001027879A - 液晶表示パネル用積層シートの作製方法及び液晶表示パネルの作製方法 - Google Patents

液晶表示パネル用積層シートの作製方法及び液晶表示パネルの作製方法

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JP2001027879A
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crystal display
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plastic film
sheet
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Hideaki Suzuki
秀明 鈴木
Hideo Kuroda
秀雄 黒田
Yoshio Taguchi
善男 田口
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Bando Chemical Industries Ltd
Seiko Epson Corp
Panac Co Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
Seiko Epson Corp
Panac Co Ltd
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示パネルの製造工程における高温雰囲
気下においても、透光性プラスチックフィルムと基材樹
脂シートが強く密着し、エアー溜まりが発生せず、液晶
表示パネルの製造工程における精密な作業を円滑に進行
させることができる液晶表示パネル用積層シートを提供
する。 【解決手段】 基材樹脂シートとその上に形成された粘
着剤層とからなり、紫外線照射前は、その上に載置され
る液晶表示パネル用の透光性プラスチックフィルムと強
固に接着する一方、紫外線照射後は、その接着力が低下
し、前記透光性プラスチックフィルムから容易に剥離さ
せることができるように構成された接着性シートに、前
記粘着剤層を介して前記透光性プラスチックフィルムを
ラミネートした後、これらに熱処理を施すことを特徴と
する液晶表示パネル用積層シートの作製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネルを
作製する際に用いられる液晶表示パネル用積層シートの
作製方法、及び、当該方法により得られた液晶表示パネ
ル用積層シートを用いた液晶表示パネルの作製方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示パネルにおいては、
基板にガラス、樹脂シート等が使用されているが、最近
の電子機器の軽薄短小化の要求から、樹脂シートの使用
量が段々と多くなってきている。
【0003】樹脂シートを用いて液晶表示パネルを作製
する際には、2枚の樹脂シート上に、直接、それぞれ透
光性酸化金属電極及び配向膜等を形成して積層体を作製
し、ラビング処理等を施した後、スペーサを散布し、続
いて、これら2枚の積層体の重ね合わせと接着剤による
周辺部のシール、液晶の注入と注入口の封じ、偏向板や
カラーフィルタの積層等の工程を行っていた。
【0004】しかし、高精度の大面積液晶表示パネルを
可撓性を有する樹脂シート上に作製する場合、従来のよ
うに樹脂シート上に、直接、電極の形成等を行った場合
には、基材樹脂シートがたわみを生じ易いため、3次元
的な意味での一定の形状の保持が難しく、そのためにガ
ラス基板上での加工のように精度の高い加工を行うこと
ができず、工程上、位置合わせの精度の確保や自動化を
図ることが難しいという問題があった。
【0005】そこで、所定の基体上に極めて平坦な透光
性プラスチックフィルムを載置して基体と密着させ、こ
の透光性プラスチックフィルム上に透光性酸化金属電極
等の種々の層を形成する方法がとられていた。この方法
では、まず、基体に密着させた透光性プラスチックフィ
ルム上に透光性酸化金属電極を形成し、続いて配向膜等
を形成して第一の積層基板を作製した後、この配向膜の
上にスペーサを散布して配向膜上にスペーサを載置す
る。一方、スペーサを散布しないほかは、上記方法と同
様の方法で第二の積層基板を作製し、その周囲にシール
剤の層等を形成し、このシール剤層が形成された第二の
積層基板に第一の積層基板を重ねて貼り合わせ、液晶の
注入と注入口の封止を行うことにより液晶表示パネルを
作製する。
【0006】上記工程で使用される基体は、基本的に液
晶表示パネルを構成しないものであり、作製工程のいず
れかの段階で剥離させて取り除く必要がある。そのた
め、第二の積層基板と第一の積層基板とを重ねて貼り合
わせた後に2つの基体を剥離させて取り除くか、又は、
貼り合わせを行う前の工程で片方の積層基板について基
体を剥離させて取り除いておき、第二の積層基板と第一
の積層基板とを貼り合わせた後に、もう片方の積層基体
を剥離させて取り除く方法をとっていた。
【0007】このような液晶表示パネルの作製工程にお
いては、基体上に透光性プラスチックフィルムを密着さ
せた後、積層基板から基体を剥離する工程に至るまで、
精密な作業を円滑に進行させるために、基体上に透光性
プラスチックフィルムが強く固定されていなければなら
ない。
【0008】透光性プラスチックフィルムの基体への固
定が弱いと、透光性プラスチックフィルムにしわや折れ
等が発生し、精密な作業が困難となる。一方、液晶の注
入と注入口の封止を行った後等においては、基体が不要
となるため、透光性プラスチックフィルム及びその上に
作製した積層基板から基体を容易に剥離させることがで
きる必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、透光性プラス
チックフィルム上で種々の作業を行う際には透光性プラ
スチックフィルムとの接着性が高く、一方、剥離する際
には、特定波長域の紫外線を照射することにより、剥離
が容易となる接着性シートを透光性プラスチックフィル
ムと基材との間に挿入することにより固定する方法をと
っていたが、このような接着性シートを使用した場合で
あっても、配向膜形成のための加熱工程において、透光
性プラスチックフィルムと接着性シートとの間に薄い空
気層(以下、エアー溜まりという)が形成されてしま
い、その後の工程で精密な作業が困難になるという問題
があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記に鑑
み、鋭意検討を行ったところ、透光性プラスチックフィ
ルムと接着性シートとからなる液晶表示パネル用積層シ
ートの間に多少エアー溜まりが形成されていても、この
液晶表示パネル用積層シートに熱処理を施すことによ
り、エアー溜まりが次第になくなっていく現象が生ずる
ことを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明の液晶表示パネル用積層
シートの作製方法は、基材樹脂シートとその上に形成さ
れた粘着剤層とからなり、紫外線照射前は、その上に載
置される液晶表示パネル用の透光性プラスチックフィル
ムと強固に接着する一方、紫外線照射後は、その接着力
が低下し、上記透光性プラスチックフィルムから容易に
剥離させることができるように構成された接着性シート
に、上記粘着剤層を介して上記透光性プラスチックフィ
ルムをラミネートした後、これらに熱処理を施すことを
特徴とする。以下に本発明を詳述する。
【0012】本発明の液晶表示パネル用積層シートの作
製方法では、基材樹脂シートとその上に形成された粘着
剤層とからなり、紫外線照射前は、その上に載置される
液晶表示パネル用の透光性プラスチックフィルムと強固
に接着する一方、紫外線照射後は、その接着力が低下
し、上記透光性プラスチックフィルムから容易に剥離さ
せることができるように構成された接着性シートを用い
る。
【0013】上記接着性シートは、紫外線を透過し得る
通常の材質からなる基材樹脂シートとその上に形成さ
れ、特定波長域の紫外線の照射により粘着性が変化する
粘着剤層とからなる。
【0014】上記基材樹脂シートとしては、紫外線を透
過させ得る樹脂シートであれば特に限定されず、例え
ば、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重
合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリ
塩化ビニリデン樹脂、ポリオレフィン、ポリビニルアル
コール、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、アセチルセルロース等からなる樹脂シートを挙げる
ことができる。
【0015】上記粘着剤層は、例えば、アクリル樹脂系
粘着剤、紫外線架橋性化合物、重合開始剤などからなる
ものが好ましい。
【0016】上記アクリル樹脂系粘着剤としては、例え
ば、アクリル酸エステルモノマーと他の共重合可能なモ
ノマーとの共重合体等を挙げることができる。このアク
リル酸エステルモノマーと他の共重合可能なモノマーと
の共重合体は、粘着性を付与するために、低いガラス転
移点を有する上記アクリル酸エステルモノマーを主なモ
ノマーとして使用し、一方、上記他の共重合可能なモノ
マーとして、凝集性を付与するために高いガラス転移点
を有する固い重合体を形成することが可能なモノマー
と、架橋性や接着性を改良するためにカルボン酸基、水
酸基、アミド基、グリシジル基、ヒドロキシル基等の官
能基を有するモノマーとを使用することにより得られ
る。
【0017】上記紫外線架橋性化合物としては、例え
ば、特定波長域の紫外線の照射により架橋するオリゴマ
ー又はモノマーとしてのアクリル酸エステル又はメタク
リル酸エステルを挙げることができ、これらは、分子内
に少なくとも2つのアクロイル基又はメタクリロイル基
を有するものであることが好ましい。
【0018】上記オリゴマーとしては、例えば、オリゴ
エステルアクリレート等を挙げることができ、上記モノ
マーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールアク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート等の多価アルコール
とアクリル酸とのエステル、又は、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多
価アルコールとメタクリル酸とのエステル等を挙げるこ
とができる。また、そのほかにも、ウレタンアクリレー
ト、エポキシアクリレート等を挙げることができる。
【0019】上記粘着剤層を調製する際には、例えば、
アクリル樹脂系粘着剤100重量部に対して、上記紫外
線架橋性化合物30〜100重量部を添加する。なお、
重量部は、固形分の重量の割合を示す。
【0020】上記粘着剤層は、更に、重合開始剤、粘着
付与剤等を含有していてもよい。上記重合開始剤は、上
記紫外線架橋性化合物の紫外線照射による架橋を促進す
るために用いられる。本発明においては、従来より公知
の重合開始剤を用いることができる。これらの重合開始
剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベン
ゾインプロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテ
ル類、ベンゾイン、ベンジル、ベンゾフェノン等の芳香
族オキシケトン類や芳香族ケトン類、ベンジルジメチル
ケタール、ポリビニルベンゾフェノン等を挙げることが
できる。
【0021】上記粘着付与剤は特に限定されず、従来よ
り粘着剤として用いられているものを使用することがで
きる。このような粘着付与剤としては、例えば、キシレ
ン樹脂、ロジンや重合ロジン、水添ロジン、ロジンエス
テル等の変性ロジン系樹脂、テルペン樹脂、テルペンフ
ェノール樹脂、ロジンフェノール樹脂等のテルペン系樹
脂、脂肪族系、芳香族系及び脂環式系石油樹脂、クマロ
ン樹脂、スチレン系樹脂、アルキルフェノール樹脂等を
挙げることができる。
【0022】上記重合開始剤の配合量は、上記紫外線架
橋性化合物100重量部に対して1〜20重量部が好ま
しい。上記粘着剤層を構成する各成分に、これらを溶解
する適量の有機溶媒、例えば、芳香族炭化水素、ケトン
類、又は、これらの混合物を添加して、溶解させること
により、粘着剤層形成用の均一組成を有する溶液組成物
を得ることができ、この溶液組成物を基材樹脂シート上
に、従来より公知の方法により塗布し、乾燥させること
により、上記粘着剤層を形成することができる。
【0023】上記接着性シートは、紫外線照射前は、そ
の上に載置される透光性プラスチックフィルムと強固に
接着する一方、紫外線照射後は、その接着力が低下して
上記透光性プラスチックフィルムから容易に剥離させる
ことができるように構成されている。
【0024】上記透光性プラスチックフィルムとして
は、例えば、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォ
ン、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレート、ポリエーテル/エ
ーテルケトン等を挙げることができる。
【0025】液晶表示パネルの作製工程においては、上
記透光性プラスチックフィルム上に、種々の層を物理的
な方法や化学的な方法等を用いて形成する際に、様々な
力が上記透光性プラスチックフィルムに作用する。
【0026】また、配向膜を形成する際等には、これら
の系を加熱する必要があるため、接着性シートを含む系
全体の温度が上昇するが、紫外線照射前の100〜20
0℃の温度下においても、上記透光性プラスチックフィ
ルムと接着性シートとの接着力は強くなるように構成さ
れている。
【0027】しかしながら、上記接着性シートに粘着剤
層を介して透光性プラスチックフィルムを接着させたの
みでは、接着性シートと透光性プラスチックフィルムと
の間にエアー溜まりが形成されてしまい、液晶表示パネ
ルの作製工程における精密な作業を進めることが困難と
なる場合がある。
【0028】資そこで、本発明では、上記接着性シート
に透光性プラスチックフィルムをラミネートした後、こ
れらに熱処理を施す。この熱処理により、多少のエアー
溜まりが生じていても、このエアー溜まりを除去するこ
とができる。上記接着性シートに透光性プラスチックフ
ィルムをラミネートし、これを接着剤を介して基体に固
定した後、熱処理を施してもよい。
【0029】資上記熱処理の条件は特に限定されず、4
0℃以上の温度で、数時間程度熱処理を施してもエアー
溜まり低減の効果はあらわれるが、熱処理時の熱処理時
間は、10〜200時間程度がより好ましく、そのとき
の熱処理温度は、40〜150℃がより好ましい。
【0030】資また、ラミネートを行う際に、加熱した
ロール等を用い、加熱温度を50〜150℃、加圧下に
おける圧力を0.01〜10MPa/mとした条件で、
上記ロール等を接着性シート上に載置された透光性プラ
スチックフィルムに押しつけて回転させ、ラミネートを
行うことにより、より効果的にエアー溜まりを無くすこ
とができる。
【0031】このようにして作製された液晶表示パネル
用積層シートは、上記のように熱処理が施されているの
で、100〜200℃の高温下においても、上記接着性
シートと透光性プラスチックフィルムとが強固に接着
し、エアー溜まりが形成されることはない。接着性シー
トと透光性プラスチックフィルムとの接着力は、40g
/インチ以上であることが好ましく、40〜200g/
インチであることがより好ましい。
【0032】この後、液晶表示パネル用積層シートを構
成する透光性プラスチックフィルム上に種々の層を形成
するが、その際にも、上記透光性プラスチックフィルム
と接着性シートとの間には、ズレや剥離が発生すること
はなく、正確な位置に正確な形状の層を形成することが
できる。
【0033】上記接着性シートは、紫外線照射前の常温
における透光性プラスチックフィルムとの接着力が、2
00g/インチ以上であることがより好ましい。上記液
晶表示パネルの作製工程では、常温において、種々のよ
り大きな力が作用するからである。
【0034】一方、上記接着性シートは、紫外線を照射
すると、上記接着性シートと上記透光性プラスチックフ
ィルムとの接着力が低下し、上記透光性プラスチックフ
ィルムから上記接着性シートを容易に剥離させることが
できるようになる。紫外線照射後の常温における透光性
プラスチックフィルムとの接着力は、20g/インチ以
下であることが好ましい。
【0035】このように接着性シートの接着力が小さく
なる結果、例えば、上記透光性プラスチックフィルム上
に複数の層の形成等を行い、液晶表示パネルを作製する
工程が終了した際に、例えば、高圧水銀灯を用いて紫外
線を照射することにより、上記接着性シートを容易に剥
離させることができ、目的とする液晶表示パネル用の積
層体等を容易に得ることができる。
【0036】上記粘着剤層に紫外線を照射する方法とし
ては特に限定されず、従来より用いられている方法を用
いることができ、例えば、キセノンランプ、低圧水銀
灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯又は超高圧水銀灯等の紫外
線源を用いて、数秒〜数分間照射する方法等を挙げるこ
とができる。
【0037】上記粘着剤層は、低圧水銀灯の254nm
を主波長とする紫外線によっては、接着力が殆ど低下せ
ず、一方、高圧水銀灯の365nmを主波長とする紫外
線によって、接着力が大きく低下するものであることが
好ましい。液晶表示パネルの作製工程においては、例え
ば、フォトレジストのパターニングを行う際に、低圧水
銀灯の254nmを主波長とする紫外線を照射する場合
があるからである。
【0038】次に、上記方法により作製された液晶表示
パネル用積層シートを用いた液晶表示パネルの作製方法
について具体的に説明する。液晶表示パネルを作製する
際には、まず、図1(a)に示すように、基材樹脂シー
ト13と粘着剤層14からなる接着性シートに、必要に
応じて、加熱及び加圧下、粘着剤層14を介して透光性
プラスチックフィルム15をラミネートし、この後、こ
れらに、例えば、40〜150℃で10〜200時間加
熱処理を施し、液晶表示パネル用積層シート20を作製
する。
【0039】次に、図1(b)に示すように、ガラス等
からなる基体11上に、接着剤層12を介して液晶表示
パネル用積層シート20を接着する。この後、図1
(c)に示すように、透光性プラスチックフィルム15
の上に、透光性酸化金属電極16、配向膜17等を形成
し、液晶表示パネルに用いる積層体を作製する。
【0040】図1(c)に示す工程において、配向膜1
7を形成する際には、上記接着性シートを含む部分が加
熱される。通常、配向膜17を形成する際には、これら
の系を100〜200℃で1〜3時間保持する。
【0041】本発明では、図1(a)に示す工程におい
て、液晶表示パネル用積層シート20に加熱処理が施さ
れている。従って、このような高温においても、粘着剤
層14と透光性プラスチックフィルム15との間にエア
ー溜まりが生ずることはなく、両者は強固に密着してい
る。その結果、図1(c)に示す工程における精密な作
業を円滑に進行させることができる。
【0042】なお、ガラス等の固体からなる基体11上
に、接着剤層12を介して接着性シートを接着している
のは、接着性シートをしっかりした基体11に固着する
ためであり、接着性シートを構成する基材樹脂シート1
2が余り厚くなく、曲がったり、しわになったりし易い
場合には、接着性シートを基体11に接着させておくの
が好ましい。
【0043】次に、粘着剤層14に、例えば、高圧水銀
灯の365nmを主波長とする紫外線を照射することに
より、図1(d)に示すように、接着性シート(基材樹
脂シート13及び粘着剤層14)を透光性プラスチック
フィルム15等から容易に剥離させることができる。上
記接着性シートを上記透光性プラスチックフィルムから
剥離させる時期としては特に限定されず、上記液晶表示
パネルの作製工程において、作業が円滑に進行するよう
に、適時、剥離を行えばよい。この後、従来の場合と同
様にして、液晶表示パネルを作製する。
【0044】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例及び比較例における各成
分の配合量に関し、溶剤以外のものについては、固形分
の重量部である。
【0045】実施例1 まず、アクリル樹脂系粘着剤(東亜合成社製、アロンダ
クS−1601)100重量部、紫外線架橋性化合物
(東亜合成社製、アロニックスM−400)50重量
部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ
社製、イルガキュアー500)1.6重量部、粘着付与
剤(荒川化学工業社製、KE−604)16重量部、及
び、メチルエチルケトン33重量部を上記割合で容器に
とって混合し、粘着剤層形成用の溶液組成物を調製し
た。
【0046】次に、得られた上記溶液組成物を厚さ38
μmのポリエチレンテレフタレート(PET)に塗布
し、120℃で1分間乾燥させることにより、20μm
の厚みの粘着剤層を形成し、接着性シートを作製した。
次に、作製した接着性シートの粘着剤層上にポリカーボ
ネート(PC)フィルムを気泡を形成しないようにして
重ね、3kgローラにて5回往復して押圧密着させた
後、これらに45℃で3日間熱処理を施すことにより、
液晶表示パネル用積層シートを得た。
【0047】得られた液晶表示パネル用積層シートにつ
いて、紫外線照射前の常温下での接着力、紫外線照射前
の130℃の温度下におけるエアー溜まりの有無、及
び、紫外線照射後の常温でのPCフィルムとの接着力
を、以下に示す方法を用いて測定し、評価を行った。結
果を表1に示した。
【0048】評価方法 (1)紫外線照射前の接着力の測定 得られた液晶表示パネル用積層シートを幅25mm、長
さ100mmに裁断したものを試験片とし、インストロ
ン1175型の試験機を用い、常温下、引張速度300
mm/分の条件でこの試験片の90°剥離試験を行い、
その接着力を測定した。
【0049】(2)紫外線照射前の130℃雰囲気下で
のエアー溜まりの測定 液晶表示パネル用積層シートを幅50mm、長さ100
mmに裁断し、これと固定用ガラスとを、2液硬化型エ
ポキシ系接着剤にて貼り合わせ、1時間放置したものを
試験片とした。
【0050】この試験片を130℃のオーブンに2時間
入れた後取り出し、ルーペを用いて、エアー溜まりの有
無を目視観察し、以下の基準で評価を行った。 ○:エアー溜まりが全く観察されない ×:エアー溜まりが1〜3個観察される
【0051】(3)紫外線照射後の接着力の測定 紫外線照射前の接着力の測定時に用いた試験片と同様の
試験片を作製し、この試験片にポリエチレンテレフタレ
ート側より、主波長365μm、120W/cmにて紫
外線を7秒間照射した。その後、インストロン1175
型の試験機を用い、常温下、引張速度300mm/分の
条件で、この試験片の90°剥離試験を行い、その接着
力を測定した。
【0052】実施例2 実施例1と同様にして接着性シートを作製した後、該接
着性シートの粘着剤層上にポリカーボネート(PC)フ
ィルムを気泡を形成しないようにして重ね、3kgロー
ラにて5回往復して押圧密着させた後、これらに80℃
で16時間熱処理を施すことにより、液晶表示パネル用
積層シートを得た。この液晶表示パネル用積層シートを
用い、実施例1と同様にして種々の特性を測定し、評価
を行った。結果を表1に示した。
【0053】比較例1 実施例1と同様にして接着性シートを作製した後、該接
着性シートの粘着剤層上にポリカーボネート(PC)フ
ィルムを気泡を形成しないようにして重ね、3kgロー
ラにて5回往復して押圧密着させることにより、液晶表
示パネル用積層シートを得た。なお、この液晶表示パネ
ル用積層シートには、何ら熱処理を施さなかった。この
液晶表示パネル用積層シートを用い、実施例1と同様に
して種々の特性を測定し、評価を行った。結果を表1に
示した。
【0054】
【表1】
【0055】上記表1に示したように、実施例で作製し
た液晶表示パネル用積層シートは、熱処理を施している
ので、基材樹脂シートと透光性プラスチックフィルムと
は強く密着し、エアー溜まりが発生することはない。従
って、この液晶表示パネル用積層シートを用いることに
より、透光性プラスチックフィルムは、ズレや剥離が生
ずることはなく、良好に液晶表示パネルを作製すること
ができる。
【0056】
【発明の効果】本発明の液晶表示パネル用積層シートの
作製方法は、上述の構成からなるので、基材樹脂シート
と透光性プラスチックフィルムとが強く密着し、液晶表
示パネルの作製工程における高温雰囲気下においても、
気泡やエアー溜まりが発生することはない。その結果、
液晶表示パネルの作製工程における精密な作業を円滑に
進行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示パネル用接着性シートを用い
た液晶表示パネルの作製工程を説明するための説明図で
ある。
【符号の説明】
11 基体 12 接着剤層 13 基材樹脂シート 14 粘着剤層 15 透光性プラスチックフィルム 16 透光性酸化金属電極 17 配向膜 20 液晶表示パネル用積層シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 秀明 神戸市兵庫区明和通3−2−15 バンドー 化学株式会社内 (72)発明者 黒田 秀雄 神戸市兵庫区明和通3−2−15 バンドー 化学株式会社内 (72)発明者 田口 善男 神戸市兵庫区明和通3−2−15 バンドー 化学株式会社内 Fターム(参考) 4F301 AA02 AA17 AA19 AA20 AA25 AA26 AD02 BA21 BE41 BF31 4J040 DF041 FA142 FA262 FA292 GA02 JA09 JB08 JB09 KA14 LA10 MA10 MA11 MB03 NA17 PA30 PA42 5G435 AA12 AA17 BB12 FF01 HH02 KK05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材樹脂シートとその上に形成された粘
    着剤層とからなり、紫外線照射前は、その上に載置され
    る液晶表示パネル用の透光性プラスチックフィルムと強
    固に接着する一方、紫外線照射後は、その接着力が低下
    し、前記透光性プラスチックフィルムから容易に剥離さ
    せることができるように構成された接着性シートに、前
    記粘着剤層を介して前記透光性プラスチックフィルムを
    ラミネートした後、これらに熱処理を施すことを特徴と
    する液晶表示パネル用積層シートの作製方法。
  2. 【請求項2】 熱処理の温度は、40〜150℃であ
    り、熱処理の時間は、10〜200時間である液晶表示
    パネル用積層シートの作製方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の方法により得ら
    れた液晶表示パネル用積層シートを用いることを特徴と
    する液晶表示パネルの作製方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003094027A (ja) * 2001-09-25 2003-04-02 Dainippon Printing Co Ltd 化粧材の分別回収方法
US7326313B2 (en) 2004-09-24 2008-02-05 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of manufacturing a flexible display
JP2011127072A (ja) * 2009-12-21 2011-06-30 Casio Computer Co Ltd 板状部品の接合方法及び接合部材

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