JP2001026619A - スチレン系樹脂、その製造法及び食品包装容器 - Google Patents

スチレン系樹脂、その製造法及び食品包装容器

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JP2001026619A
JP2001026619A JP11199938A JP19993899A JP2001026619A JP 2001026619 A JP2001026619 A JP 2001026619A JP 11199938 A JP11199938 A JP 11199938A JP 19993899 A JP19993899 A JP 19993899A JP 2001026619 A JP2001026619 A JP 2001026619A
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styrene
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styrene resin
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Takayuki Ando
孝行 安藤
Masahiko Aoki
賢彦 青木
Hideki Totani
英樹 戸谷
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工時の生産性や成形品の外観に優れ、臭気の
少ない食品包装容器等の用途に好適なスチレン系樹脂及
びその製造法、そのシート等を提供すること。 【解決手段】スチレン系単量体単位50〜80重量%、
(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位20〜50重
量%、他の共重合性単量体単位0〜20重量%からなる
スチレン系樹脂であって、該スチレン系樹脂中の未反応
単量体の含有量の合計が1000ppm以下で、かつ、
スチレン2量体と3量体の含有量の合計が1000pp
m以下で、更に硫黄系連鎖移動剤に基ずく硫黄含有量が
70ppm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスチレン系樹脂に関
し、更に詳しくは、該樹脂中の未反応単量体、スチレン
2量体とスチレン3量体の合計量、及び硫黄系連鎖移動
剤に基づく硫黄含有量がそれぞれ規定量以下であること
を特徴とする、射出成形時、シート製造時やその二次加
工時の生産性、及び得られた成形品の外観に優れ、臭気
の少ない食品包装容器等の用途に好適なスチレン系樹脂
及びその樹脂の製造法、更に該スチレン系樹脂を用いた
スチレン系樹脂シート及び食品包装容器に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリスチレンに代表されるスチレン系樹
脂は透明性、剛性、成形性等に優れ、更に安価であるこ
とから家庭用品、玩具、OA機器のハウジング材、食品
包装容器等に利用されている。特に業務用及び家庭用電
子レンジの普及、コンビニエンスストアの出店数の増加
により食品包装容器用途の伸びは著しい。それに伴いシ
ート及び食品包装容器の生産性や外観の改良、熱がかか
った時の臭気の低減が要求されるようになってきた。
【0003】シート及び食品包装容器の生産性向上の手
法としては、滑剤、可塑剤の添加によりスチレン系樹脂
の溶融粘度を低くし、シート押出性やシート加工性、若
しくは射出成形性を向上させる方法があるが、滑剤、可
塑剤の添加が多いと、シート製造時にシート表面に滑
剤、可塑剤がブリードアウトし、シート表面やロールを
汚染する為、シート外観が劣り、ロール掃除の頻度も多
くなる。また、シートを成形する時、金型汚染や汚染物
の成形品への転写が起こり、金型掃除の頻度が多く、成
形品の外観も劣る為、生産性が損なわれる。射出成形時
においても同様で、射出成形金型を汚染し、汚染物が成
形品へ付着したりし、金型掃除の頻度が多く、また成形
品の外観も劣る為、生産性が損なわれる。
【0004】また、シート及び食品包装容器の外観性向
上の手法としては、スチレン系樹脂の分子量を低くし、
金型転写性を向上させる方法があるが、分子量が低い
と、シート及び食品包装容器が脆くなり、シート製造中
にシートが破断したり、シート成形品の縁を打ち抜く
時、割れが発生する。更に臭気を低減させる方法とし
て、残揮発分を低減する方法があるが、残揮発分の低減
には限界があり、必ずしも満足するものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明は、成形
時の生産性や成形品の外観に優れ、臭気の少ない食品包
装容器等の用途に好適なスチレン系樹脂及びその樹脂の
製造方法、その樹脂を用いたスチレン系樹脂シート及び
食品包装容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、スチレン
系単量体単位と(メタ)アクリル酸エステル単量体単位
を主成分としてなるスチレン系樹脂中に残存する未反応
単量体や、副生して含まれるスチレン2量体及びスチレ
ン3量体、並びに硫黄系連鎖移動剤に基づく硫黄含有量
が、スチレン系樹脂からなるスチレン系樹脂シートや食
品包装容器の生産性や外観及び臭気に大きく影響してい
ること、これらの未反応単量体量や、スチレン2量体並
びにスチレン3量体の副生量及び硫黄系連鎖移動剤に基
づく硫黄含有量は特定の重合法によって抑制され得るこ
と、そしてこれら含有量を一定値以下に抑制させて得た
スチレン系樹脂をもって初めて、本発明を完成するに至
った。
【0007】即ち本発明は、スチレン系単量体単位50
〜80重量%、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位
20〜50重量%、他の共重合性単量体単位0〜20重
量%からなる共重合体であって、該共重合体中の(1)
未反応単量体の含有量の合計が1000ppm以下で、
かつ、(2)スチレン2量体とスチレン3量体の含有量
の合計が1000ppm以下で、更に、(3)硫黄系連
鎖移動剤に基づく硫黄含有量が70ppm以下であるス
チレン系樹脂、並びにそのスチレン系樹脂を用いたスチ
レン系樹脂シート及び食品包装容器に関する。
【0008】また、単量体の合計100重量部に対し重
合開始剤として多官能有機過酸化物又は2種以上の単官
能有機過酸化物を合計0.01〜5重量部添加し、少な
くとも転化率が50重量%以上に至るまでの重合温度を
110℃未満に制御した後、125℃を越える重合温度
に制御してラジカル共重合することを特徴とする前記ス
チレン系樹脂の製造法に関する。
【0009】更には、スチレン系樹脂100重量部に対
してゴム状重合体を10重量部以下(但し、0は含ま
ず)を含有してなるスチレン系樹脂組成物及びそのスチ
レン系樹脂組成物を用いたスチレン系樹脂シート及び食
品包装容器に関する。
【0010】本発明のスチレン系樹脂を構成するスチレ
ン系単量体とはスチレン、α−メチルスチレン、または
ベンゼン核の一部がアルキル基で置換されたスチレンを
いう。特に好ましくはスチレンである。これらのスチレ
ン系単量体は単独で用いてもよいが二種以上を併用して
もよい。
【0011】また、本発明で使用される(メタ)アクリ
ル酸エステル単量体とは、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチル
ヘキシルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルア
クリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、デシルアクリレート等のア
クリル酸エステルが挙げられるが、好ましくはメチルメ
タクリレート、またはn−ブチルアクリレートである。
特に好ましくは、メチルメタクリレートである。これら
の(メタ)アクリル酸エステル単量体は単独で用いても
よいが二種以上を併用してもよい。
【0012】そして、他の共重合性単量体とはスチレン
系単量体及び(メタ)アクリル酸エステル単量体と共重
合可能な単量体であれば特に制限はなく、マレイン酸、
イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のラジ
カル重合性多塩基酸及びその無水物、マレイミド、N−
メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−シクロ
ヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレ
イミド系単量体、アクリル酸、メタクリル酸、あるいは
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル等
の単量体が例示できる。好ましくはメタクリル酸であ
る。
【0013】更に、これらのスチレン系樹脂に耐熱性を
付与する場合には、共重合体中に残存する未反応単量体
の低減を考慮してマレイン酸、イタコン酸、無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸、マレイミド、N−メチルマレイ
ミド、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレ
イミド、N−フェニルマレイミド、メタクリル酸等が用
いられる。
【0014】本発明のスチレン系樹脂は、スチレン系単
量体単位50〜80重量%、(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体単位20〜50重量%、他の共重合性単量体単
位0〜20重量%からなる共重合体をラジカル共重合し
て得られる。本発明のスチレン系樹脂はスチレン系単量
体単位が50重量%未満では成形加工性が劣るものとな
り、また、80重量%を越えるとスチレン2量体、スチ
レン3量体の生成割合が多くなり好ましくない。また、
他の共重合性単量体単位が20重量%を超えるとスチレ
ン系樹脂シート及び食品包装容器の生産性、外観、臭気
のバランスが劣るものとなるため好ましくない。より好
ましい範囲は、スチレン系単量体単位50〜75重量
%、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位25〜50
重量%、他の共重合性単量体単位0〜18重量%であ
り、特に好ましくはスチレン系単量体単位50〜65重
量%、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位35〜5
0重量%、他の共重合性単量体単位0〜15重量%であ
る。なお、単量体は重合初期に全量存在させて重合して
も、重合途中に単量体を添加しながら重合しても差し支
えない。
【0015】なお、前記した耐熱性を付与するために添
加する、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無
水イタコン酸、マレイミド、N−メチルマレイミド、N
−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、
N−フェニルマレイミド、メタクリル酸等の単量体を用
いる場合は、1重量%以上20重量%が好ましく、更に
好ましくは3〜18重量%で、特に好ましくは5〜15
重量%である。
【0016】本発明のスチレン系樹脂中に含有する未反
応単量体残存量の合計は1000ppm以下である。1
000ppmを越えると、該スチレン系樹脂を用いて成
形加工する際に、これらの未反応単量体が金型に付着し
たり、臭気の原因となる。特に、シート製造時、未反応
単量体がシート表面へブリードアウトし、シート表面及
びロールを汚染する。また、シート成形時に金型を汚染
する。そのため好ましくは800ppm以下、更に好ま
しくは600ppm以下である。
【0017】本発明でいうスチレン2量体とは1,2−
ジフェニルシクロブタン、2,4−ジフェニル−1−ブ
テン等であり、スチレン3量体とは2,4,6−トリフ
ェニル−1−ヘキセン、1−フェニル−4−(1´−フ
ェニルエチル)テトラリン、トリフェニルシクロヘキサ
ン等であるが、これらのオリゴマーの構造を特定するこ
とは本発明の目的あるいは本発明の効果とは直接関係は
ない。
【0018】また、本発明のスチレン系樹脂はスチレン
2量体とスチレン3量体の含有量が合計で1000pp
m以下である。含有量が1000ppmを越えると、シ
ート製造時にシート表面にブリードアウトし、シート表
面及びロールを汚染する。また、シート成形時に金型を
汚染する。更に臭気の原因になる。より好ましくは80
0ppm以下、更に好ましくは600ppm以下であ
る。
【0019】本発明の硫黄系連鎖移動剤に基づく硫黄含
有量とは、後で述べるスチレン系樹脂重合時に分子量等
を調整する目的でn−ドデシルメルカプタン、n−オク
チルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等の硫黄
系連鎖移動剤を添加する場合、その連鎖移動剤に基づく
スチレン系樹脂中の硫黄含有量のことである。
【0020】本発明のスチレン系樹脂中の硫黄系連鎖移
動剤に基づく硫黄含有量は、70ppm以下である。7
0ppmを越えると、特異的な臭気の原因となる。より
好ましくは50ppm以下であり、更に好ましくは30
ppm以下である。特にスチレン系樹脂の分子量等を調
整するためにα−メチルスチレンダイマー等の硫黄を含
有しない添加剤を用いれば非常に好ましい。
【0021】本発明のスチレン系樹脂のMw(重量平均
分子量)が10万〜45万で、かつMz(Z平均分子
量)/Mwが1.5〜3.0であることが好ましい。M
wが10万より小さいとスチレン系樹脂自体が脆い傾向
にあり、そのスチレン系樹脂シートやその成形品も脆い
傾向にある。また、Mwが45万より大きい場合、溶融
粘度が大きくなり、シート成形や二次成形加工性が難し
く生産性に劣る傾向にある。更にMz/Mwが1.5〜
3.0の範囲外の場合、シート成形や二次成形加工が難
しく、生産性に劣る傾向にある。更に好ましくは、Mw
は、12万〜40万であり、特に好ましくは15万〜3
8万である。また、Mz/Mwの場合は更に好ましくは
1.5〜2.8であり、特に好ましくは1.6〜2.5
である。
【0022】次に、本発明の条件を満足するスチレン系
樹脂の製造方法について述べる。本発明の知見によれ
ば、スチレン2量体、スチレン3量体の生成は、ラジカ
ル重合時に十分量の重合開始剤を存在させ、しかも比較
的低温で重合することにより抑制される。しかし低温で
重合すると単量体が大量に残存したり、生産性が低下し
たりするため、高転化率領域も制御された温度状態等を
維持して重合する必要がある。本発明では重合開始剤に
多官能有機過酸化物又は2種以上の単官能有機過酸化物
を用いることで、高転化率領域で十分量の重合開始剤が
存在し、スチレン2量体、3量体の生成を抑え、かつ単
量体が大量に残存したり生産性が低下したりすることを
抑えることができることを見い出したものである。
【0023】即ち、使用する単量体の合計100重量部
に対し重合開始剤として多官能有機過酸化物又は2種以
上の単官能有機過酸化物を合計0.01〜5重量部、よ
り好ましくは0.03〜3重量部、更に好ましくは0.
05〜1重量部添加し、転化率が50重量%以上、より
好ましくは60重量%以上、更に好ましくは70重量%
以上に至るまでの重合温度を110℃未満、好ましくは
105℃未満、更に好ましくは100℃未満に制御した
後、続いて125℃を越える重合温度、より好ましくは
127℃を越える重合温度、更に好ましくは129℃を
越える重合温度、但し上限は250℃以下、に制御して
ラジカル共重合することにより、本発明の目的に叶うス
チレン系樹脂を製造することができる。
【0024】有機過酸化物の含有量が0.01重量部未
満ではスチレン2量体、3量体を含むオリゴマーの副生
を抑制する効果が不十分であり、5重量部を越えると効
果が飽和して経済的に好ましくない上、得られた樹脂の
熱安定性、耐光性等が劣る。また、転化率が50重量%
に至るまでの重合温度が110℃以上であるとオリゴマ
ーが副生し好ましくない。また転化率が50重量%に至
るまでの重合温度を110℃未満に制御した場合であっ
ても、その後の重合温度を125℃を越える温度に制御
しないと単量体が大量に残存し、シート製造時にシート
表面にブリードアウトやシート表面の汚染や臭気等の劣
る傾向がある。但し上限温度は前記のとおり250℃以
下が好ましい。250℃を越えると得られるスチレン系
樹脂の熱安定性の劣る傾向が見られる。
【0025】本発明において、多官能有機過酸化物の例
として1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、2,2−ビス
(4,4−ジ−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロ
パン、エチル−3,3−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブ
チレート等が挙げられる。また、単官能有機過酸化物の
例としてt−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカー
ボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメ
チルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレー
ト、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネー
ト、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチル
パーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパー
オキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等が挙げられ
る。半減期温度としては、好ましくは1時間半減温度が
80〜160℃、更に好ましくは100〜145℃であ
る。
【0026】また、本発明では多官能有機過酸化物又は
2種以上の単官能有機過酸化物を添加して重合すること
が必要であり、1種のみの単官能有機過酸化物を添加し
て重合を行うと、単量体が大量に残存する等目的のもの
が得られない。なお、多官能有機過酸化物又は2種以上
の単官能有機過酸化物を用いるならば、更に追加して他
の多官能有機過酸化物や単官能有機過酸化物を添加して
重合することもできる。
【0027】更に本発明のスチレン系樹脂の分子量を調
整する目的で重合中に添加される連鎖移動剤がある。例
としてn−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカ
プタン、t−ドデシルメルカプタン等の硫黄系連鎖移動
剤やα−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
【0028】また、n−ドデシルメルカプタン、n−オ
クチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等の硫
黄系連鎖移動剤を用いる場合には、スチレン系樹脂中の
硫黄系連鎖移動剤に基づく硫黄含有量が、70ppm以
下でなるような量で用いることが必要である。
【0029】本発明のスチレン系樹脂はラジカル重合で
製造したものである。具体的には、懸濁重合、塊状重
合、溶液重合等で、好ましくは懸濁重合である。懸濁重
合は重合発熱の除熱が容易で、高転化率領域まで重合が
可能な為未反応単量体やスチレン2量体、スチレン3量
体を効率的に抑制出来る。
【0030】本発明のスチレン系樹脂は、スチレン系樹
脂の耐衝撃強度やシートの強靭性あるいは平滑性を改良
する目的でゴム状重合体を混合すること、あるいはゴム
状重合体の存在下でスチレン系単量体を重合した(共)
重合体、スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体及び/又はこれらと共重合可能な単量体を重合
して得た共重合体のこれらゴム状重合体含有(共)重合
体を混合することが出来る。また、ゴム状重合体とゴム
状重合体含有(共)重合体を併用することもできる。以
下、これらをスチレン系樹脂組成物という。なお、ゴム
状重合体含有(共)重合体もゴム状重合体を有している
ので本発明のスチレン系樹脂組成物はゴム状重合体を含
有しているものであるといえる。
【0031】当該ゴム状重合体あるいはゴム状重合体含
有(共)重合体に用いられるゴム状重合体は、ポリブタ
ジエン、スチレン−ブタジエンブロック共重合体あるい
はスチレン−ブタジエンランダム共重合体が好ましく、
スチレンとブタジエンの組成比は連続相である樹脂成分
との屈折率の差が下記の範囲になるように設定すること
が好ましい。
【0032】また、本発明のスチレン系樹脂に当該ゴム
状重合体及び/又はゴム状重合体含有共重合体を混合す
るに際し、混合物(スチレン系樹脂組成物)の透明性を
重要視し透明性を確保する目的では、スチレン系樹脂組
成物の連続相である樹脂成分と分散相を形成するゴム粒
子との屈折率の差が0.1以下が好ましい、更に好まし
くは0.01以下である。
【0033】なお、ゴム状重合体含有(共)重合体で用
いられるスチレン系単量体としては、前記したスチレン
等の単量体が、また(メタ)アクリル酸エステル単量体
としては前記したメチルメタクリレート等の単量体、こ
れらの単量体と共重合可能な単量体としては、前記した
メタクリル酸、マレイン酸、アクリロニトリル等の他の
共重合性単量体として挙げた単量体が用いられる。
【0034】スチレン系樹脂組成物中に混合できる量
は、スチレン系樹脂100重量部に対してゴム状重合体
の含有量として10重量部以下(但し、0は含まず)が
好ましい。更に好ましくは0.01〜8重量部で、特に
好ましくは0.05〜5重量部である。ゴム状重合体が
0.01重量部未満では改良効果が充分に発揮出来ず、
10重量部より大きいと効果が飽和するばかりか、透明
性、剛性、耐油性に劣る傾向を示す。
【0035】本発明のスチレン系樹脂とゴム状重合体及
び/又はゴム状重合体含有(共)重合体との混合物にお
いて、分散相であるゴム粒子の体積平均粒子径は0.0
3μm〜5μm、好ましくは0.1μm〜4μm、更に
好ましくは0.2μm〜3μmである。ゴム粒子の平均
粒子径が0.03μmより小さいと強靭性及び平滑性の
改良効果が充分に発揮出来ず、5μmより大きいと効果
が飽和するばかりでなく、透明性、剛性、耐油性が低下
する傾向を示す。
【0036】当該ゴム状重合体含有(共)重合体の製法
は特に制限はないが、乳化重合で製造されたゴム状重合
体ラテックスの存在下に樹脂成分を構成する単量体に溶
解して塊状重合、溶液重合あるいは懸濁重合する方法が
好ましく、例えば、特公昭45−31677号公報、特
公昭46−32748号公報、特公昭47−8624号
公報等に開示された技術が知られている。異なる方法で
製造された、ゴム粒子の性状の異なるゴム状重合体含有
(共)重合体を併用することも可能である。
【0037】本発明のスチレン系樹脂には必要に応じて
酸化防止剤、滑剤、離型剤、可塑剤、顔料、染料、発泡
剤、発泡核剤、無機フィラー、帯電防止剤、摺動剤等公
知の添加剤を含有することもできる。更に、本発明のス
チレン系樹脂はGP−PSやHI−PS、MS樹脂、M
BS樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、PE、PP、PPO
等公知の樹脂と組み合わせて使用することもできる。
【0038】本発明のスチレン系樹脂及びスチレン系樹
脂組成物は、公知の手法によりスチレン系樹脂シート及
び食品包装容器とすることができる。例えば、スチレン
系樹脂シートの製造法として、1軸延伸法、2軸延伸
法、多軸延伸法、発泡成形法、共押出法、積層法等が挙
げられる。その中で2軸延伸法が好ましい。また、食品
包装容器の製造法としては、射出成形法、上記シートを
圧空成形法、真空成形法、真空圧空成形法等が挙げられ
る。その中で射出成形法や真空圧空成形法が好ましい。
【0039】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。なお、「%」は重量基準である。最初に、本発
明における評価法を以下に説明する。
【0040】(1)単量体単位の測定:13C−NMRを
用いて、それぞれの単量体単位に起因するスペクトルピ
ークの面積比より樹脂組成を算出した。 (2)未反応単量体の測定:下記記載のガスクロマトグ
ラフィーを用い、内部標準法で測定した。 装置名:GC−12A(島津製作所社製) カラム:ガラスカラム φ3mm×3m 定量:内部標準法(シクロペンタノール) (3)スチレン2量体、3量体の測定:ガスクロマトグ
ラフィー法で測定したものであり、詳細はポリオレフィ
ン等衛生協議会発行の文献、「ポリオレフィン等合成樹
脂食品容器包装等に関する自主規制基準」(第3版)、
第3部衛生試験法−追補(1993年5月)に記載の測
定法に準じて行った。 (4)硫黄系連鎖移動剤に基づく硫黄含有量の測定:ス
チレン系樹脂の平板を用い、X線分析の蛍光法で硫黄の
定量を行った。 (5)重量平均分子量(Mw)、及びZ平均分子量(M
z)の測定:下記記載のGPC測定条件で測定した。 装置名:SYSTEM−21 Shodex(昭和電工
社製) カラム:PLgel MIXED−Bを3本直列 温度 :40℃ 検出 :示差屈折率 溶媒 :テトラヒドロフラン 濃度 :2重量% 検量線:標準PS(PL社製)に準拠(分子量はPS換
算値) (6)ゴム粒子の体積平均粒子径:下記記載の方法で測
定した。 装置名:レーザー回折方式粒子アナライザーLS−23
0型(コールター社製) 溶媒:ジメチルホルムアミド
【0041】(7)生産性の評価:下記記載の条件で
シート押出し、ロールの汚染程度で判断した。 シート押出機:φ40mmのエキストルーダー(田辺プ
ラスチック機械社製)) Tダイ幅:500mm 押出温度:230℃ 押出時間:5時間 ロールの汚染程度:◎殆ど無し、○若干有り、△ロール
表面半分程度汚染有り、×ロール表面殆ど汚染有り (8)生産性の評価:生産性で得られたシートの偏
肉性を評価した。 偏肉性:◎偏肉殆ど無し、○偏肉若干有り、×偏肉有り (9)臭気:射出成形で得たカップ容器(内径100m
m、深さ100mm、厚み1mm)5個をガラス容器に
入れ、アルミホイルで封し、温度60℃で3時間熱をか
けた。その後、アルミホイルを剥がし、臭気を下記基準
で官能試験で評価した。 ◎殆ど無し、○若干有り、×異臭がする。 (10)成形品の脆さ:(7)で得たシートを縦方向に
2倍、横方向3倍で延伸した0.3mm厚みの2軸延伸
シートを得た。その2軸延伸シートを関西自動成型機社
製の真空圧空成型機PK400を用い、蓋容器(170
mm長さ×120mm幅×30mm高さ)を成形した。
その蓋容器を20枚重ね縁をトリミング(打ち抜き)し
た。これを20回行った(蓋容器400枚分トリミング
した)時の蓋容器の割れた枚数をカウントした。 (11)衝撃強度:ASTM D256に基づき、試験
片にVノッチを入れ、ノッチの下部を固定したハンマー
で叩き、試験片を破壊するのに要したエネルギーより衝
撃強度を求めた。 測定装置:東洋精機社製 全自動衝撃試験機 試験片:63.5mm×12.7mm×6.4mm Vノッチ:試験片の一端より31.8mmの位置に深さ
2.54mm入れた。 (12)耐熱性:ビカット軟化点(JIS K−687
1 5Kg荷重)
【0042】実施例1 内容積230Lのオートクレーブに純水100Kgとポ
リビニルアルコール100gを添加し攪拌した。次にス
チレン62Kg、メチルメタクリレート38Kg及びt
−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート180
g、t−ブチルパーオキシアセテート40g、α−メチ
ルスチレンダイマー200gを仕込み、95℃に昇温し
て6時間重合を行った。なお、95℃で6時間重合を行
った時の転化率は98%であった。更に130℃で6時
間保持し、重合を完結させた。重合して得れられたビー
ズを洗浄、脱水、乾燥した後、押出機を用いてペレット
形状の樹脂を得た。その樹脂を用い、厚さ0.3mmの
2軸延伸シートを得た。その2軸延伸シートを用い蓋容
器(170mm長×120mm幅×30mm高さ)を真
空圧空成形法により得た。また、射出成形によりカップ
容器(内径100mm、深さ100mm、厚み1mm)
も得た。表1に樹脂組成及び評価結果を示した。
【0043】実施例2 実施例1のスチレン62Kg、メチルメタクリレート3
8Kg、α−メチルスチレンダイマー200gをスチレ
ン70Kg、メチルメタクリレート30Kg、α−メチ
ルスチレンダイマー50gとし、更に130℃で6時間
保持を130℃で5時間保持とした以外は実施例1と同
様に行った。なお、95℃で6時間重合を行った時の転
化率が98%であった。表1に樹脂組成及び評価結果を
示した。
【0044】実施例3 実施例1のスチレン62Kg、メチルメタクリレート3
8Kg、α−メチルスチレンダイマー200gをスチレ
ン77Kg、メチルメタクリレート23Kg、α−メチ
ルスチレンダイマー400gとし、更に130℃で6時
間保持を130℃で4時間保持とした以外は実施例1と
同様に行った。なお、95℃で6時間重合を行った時の
転化率が98%であった。表1に樹脂組成及び評価結果
を示した。
【0045】実施例4 実施例1のスチレン62Kg、メチルメタクリレート3
8Kg、α−メチルスチレンダイマー200gをスチレ
ン77Kg、メチルメタクリレート21Kg、メタクリ
ル酸2Kg、t−ドデシルメルカプタン20gとした以
外は実施例1と同様に行った。なお、95℃で6時間重
合を行った時の転化率が98%であった。表1に樹脂組
成及び評価結果を示した。
【0046】実施例5 内容積230Lのオートクレーブに純水100Kgとポ
リビニルアルコール100gを添加し攪拌した。次にス
チレン66Kg、メチルメタクリレート26Kg、メタ
クリル酸4Kg及びt−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート180g、t−ブチルパーオキシアセテ
ート40g、α−メチルスチレンダイマー50gを仕込
み、95℃に昇温して6時間重合を行った。このときメ
タクリル酸4Kgを95℃に達したときから2時間かけ
て更に添加を行った。なお、95℃で6時間重合を行っ
た時の転化率は98%であった。更に130℃で6時間
保持し、重合を完結させた。それ以外は実施例1と同様
に行った。表1に樹脂組成及び評価結果を示した。
【0047】実施例6 実施例1のt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート180g、α−メチルスチレンダイマー200g
をt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート1
50g、α−メチルスチレンダイマー無添加とし、更に
95℃に昇温して6時間重合を90℃に昇温して10時
間重合とした以外は実施例1と同様に行った。なお、9
0℃で10時間重合を行った時の転化率が99%であっ
た。表1に樹脂組成及び評価結果を示した。
【0048】実施例7 内容積230Lのオートクレーブにスチレン51Kg、
メチルメタクリレート43Kgの混合単量体にスチレン
−ブタジエン共重合体(スチレン含量40%、旭化成社
製、商品名 アサプレン670A)6Kgを溶解し、ベ
ンゾイルパーオキサイド40g、α−メチルスチレンダ
イマー600gを添加し攪拌下で90℃で重合し、スチ
レンとメチルメタクリレートの転化率分とスチレン−ブ
タジエン共重合体分の合計が45重量%に達した時塊状
重合を停止し重合液を得た。更に、内容積230Lのオ
ートクレーブに純水100Kgとポリビニルアルコール
100gを添加し、攪拌し、該重合液、ジクミルパーオ
キサイト200g添加し、100℃で2時間、115℃
で3.5時間、130℃で2.5時間保持し、懸濁重合
を完結させた。重合して得れられたビーズを洗浄、脱
水、乾燥した後、押出機を用いてペレット形状のゴム状
重合体含有共重合体を得た。次に実施例1で得たスチレ
ン系樹脂100重量部に対し、上記ゴム状重合体含有共
重合体5重量部をヘンシェルミキサーで混合し、φ40
mm単軸押出機で溶融混練しながら押出し、スチレン系
樹脂組成物を得た。表2に樹脂組成物の評価結果を示し
た。
【0049】実施例8 実施例7のゴム状重合体含有共重合体製造時のスチレン
51g、メチルメタクリレート43Kg、スチレン−ブ
タジエン共重合体(スチレン含量40%、旭化成社製、
商品名 アサプレン670A)6Kgをそれぞれスチレ
ン40Kg、メチルメタクリレート55Kg、スチレン
−ブタジエン共重合体(スチレン含量25%、旭化成社
製、商品名 タフデン2000)5Kgに変更した以外
は実施例7と同様に行い、ゴム状重合体含有共重合体を
得た。次に実施例1で得たスチレン系樹脂100重量部
に対し、上記ゴム状重合体含有共重合体40重量部をヘ
ンシェルミキサーで混合し、φ40mm単軸押出機で溶
融混練しながら押出し、スチレン系樹脂組成物を得た。
表2に樹脂組成物の評価結果を示した。
【0050】比較例1 内容積230Lのオートクレーブに純水100Kgとポ
リビニルアルコール100gを添加し攪拌した。次にス
チレン100Kg、t−ブチルパーオキシアセテート8
0g、ジ−t−ブチルパーオキサイト30gを仕込み、
100℃に昇温して10時間重合を行った。なお、10
0℃で10時間重合を行った時の転化率は97%であっ
た。更に140℃で3時間保持し、重合を完結させた。
それ以外の重合後の操作は実施例1と同様に行った。表
2に樹脂組成及び評価結果を示した。表3より生産性と
臭気に劣ることが分かる。
【0051】比較例2 内容積230Lのオートクレーブに純水100Kgにポ
リビニルアルコール100gを添加し攪拌した。次にス
チレン50Kg、メチルメタクリレート25Kg、メタ
クリル酸5Kg及びt−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート180g、t−ブチルパーオキシアセテ
ート40g、t−ドデシルメルカプタン150gを仕込
み、95℃に昇温して10時間重合を行った。このとき
メタクリル酸20Kgを95℃に達したときから10時
間かけて更に添加を行った。なお、95℃で10時間重
合を行った時の転化率は98%であった。更に130℃
で4時間保持し、重合を完結させた。それ以外の重合後
の操作は実施例1と同様に行った。表2に樹脂組成及び
評価結果を示した。表3より生産性と臭気に劣ることが
分かる。
【0052】比較例3 実施例1のスチレン62Kg、メチルメタクリレート3
8Kg、α−メチルスチレンダイマー200gをスチレ
ン70Kg、メチルメタクリレート30Kg、α−メチ
ルスチレンダイマー1800gとし、更に130℃で6
時間保持を125℃で3時間保持とした以外は実施例1
と同様に行った。なお、125℃で3時間重合を行った
時の転化率が98%であった。上記スチレン系樹脂のス
チレン系単量単位は63重量%、(メタ)アクリル酸エ
ステル単量体単位は37重量%、Mwは5万、Mz/M
wは2.1、単量体の合計量は4000ppm、スチレ
ンの2,3量体の合計量は2500ppmであった。次
に実施例2で得たスチレン系樹脂と上記スチレン系樹脂
をそれぞれ15重量部と85重量部の割合でヘンシェル
ミキサーで混合し、φ40mm単軸押出機で溶融混練し
ながら押出し、スチレン系樹脂を得た。表3に樹脂組成
及び評価結果を示した。表3より生産性と臭気に劣り、
成形品が脆いことが分かる。
【0053】比較例4 内容積230Lのオートクレーブに純水100Kgとポ
リビニルアルコール100gを添加し攪拌した。次にス
チレン50Kg、メチルメタクリレート50Kg、t−
ブチルパーオキシイソブチレート120g、n−ドデシ
ルメルカプタン50gを仕込み、80℃に昇温して8時
間重合を行った。なお、80℃で8時間重合を行った時
の転化率は97%であった。更に100℃で2時間保持
し、重合を完結させた。それ以外は実施例1と同様に行
った。表3に樹脂組成及び評価結果を示した。表3より
生産性と臭気に劣ることが分かる。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【発明の効果】本発明のスチレン系樹脂並びに該樹脂を
用いた成形体、シート及び二軸延伸シートは、実施例と
比較例の対比で明らかなとおり成形加工時の生産性、成
形品の外観が良好で、臭気の少ない優れた特性を有して
いる。従って、該樹脂を用いた成形体、シート及び二軸
延伸シート等は電子レンジ等の食品包装容器に最適であ
る。また、該スチレン系樹脂にゴム状重合体を含有した
スチレン系樹脂組成物も同様な効果を呈し、更に衝撃強
度に優れた特性を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 220/10 C08F 220/10 4J015 220/14 220/14 4J100 C08J 5/18 CET C08J 5/18 CET C08L 25/14 C08L 25/14 33/06 33/06 // B29C 55/12 B29C 55/12 (C08L 25/14 21:00) B29K 25:00 33:04 B29L 7:00 22:00 Fターム(参考) 3E035 AA06 BA05 BB03 BC02 BD06 BD10 4F071 AA10 AA22X AA32X AA33X AA81 AC08 AD06 AE06 AG02 AH05 BA01 BB08 BC01 BC04 4F210 AA13A AA13E AA21E AA45 AB01 AB16 AE01 AG01 QC05 QG01 QG18 4J002 AC032 AC082 BC071 BP012 GG00 4J011 AA01 AA05 AB02 BA03 BA07 DA03 JB02 JB07 JB14 JB22 JB26 NA25 NB04 NB06 4J015 BA05 BA07 BA08 BA10 BA11 EA10 4J100 AB02P AB03P AB04P AJ02R AJ08R AJ09R AK31R AK32R AL03Q AL04Q AM02R AM15R AM43R AM45R AM47R AM48R BC03R CA04 CA05 DA01 DA04 FA03 FA04 FA28 FA34 JA58

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系単量体単位50〜80重量
    %、(メタ)アクリル酸エステル単量体単位20〜50
    重量%、他の共重合性単量体単位0〜20重量%からな
    る共重合体であって、該共重合体中の(1)未反応単量
    体の含有量の合計が1000ppm以下で、かつ、
    (2)スチレン2量体とスチレン3量体の含有量の合計
    が1000ppm以下で、更に、(3)硫黄系連鎖移動
    剤に基づく硫黄含有量が70ppm以下であることを特
    徴とするスチレン系樹脂。
  2. 【請求項2】 スチレン系樹脂のMw(重量平均分子
    量)が10万〜45万で、かつMz(Z平均分子量)と
    Mwの比が1.5〜3.0であることを特徴とする請求
    項1記載のスチレン系樹脂。
  3. 【請求項3】 スチレン系樹脂のスチレン系単量体単位
    がスチレンであり、(メタ)アクリル酸エステル単量体
    単位がメチルメタクリレートであることを特徴とする請
    求項1又は2記載のスチレン系樹脂。
  4. 【請求項4】 スチレン系樹脂のスチレン系単量体単位
    がスチレンであり、(メタ)アクリル酸エステル単量体
    単位がメチルメタクリレートであり、他の共重合性単量
    体単位がメタクリル酸であることを特徴とする請求項1
    又は2記載のスチレン系樹脂。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4記載のスチレン系樹脂1
    00重量部に対してゴム状重合体を10重量部以下(但
    し、0は含まず)を含有してなることを特徴とするスチ
    レン系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ゴム状重合体からなるゴム粒子の体積平
    均粒子径が0.03μm〜5.0μmであることを特徴
    とする請求項5記載のスチレン系樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6記載のスチレン系樹脂又
    はスチレン系樹脂組成物からなることを特徴とするスチ
    レン系樹脂シート。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のスチレン系樹脂シートが
    2軸延伸してなることを特徴とする2軸延伸スチレン系
    樹脂シート。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8記載のスチレン系樹脂シ
    ートを二次成形加工してなることを特徴とする食品包装
    容器。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項6記載のスチレン
    系樹脂又はスチレン系樹脂組成物を射出成形してなるこ
    とを特徴とする食品包装容器。
  11. 【請求項11】 単量体の合計100重量部に対し、重
    合開始剤として多官能有機過酸化物又は2種以上の単官
    能有機過酸化物を合計0.01〜5重量部添加し、少な
    くとも転化率が50重量%以上に至るまでの重合温度を
    110℃未満に制御した後、125℃を越える重合温度
    に制御してラジカル共重合させることを特徴とする請求
    項1乃至4記載のスチレン系樹脂の製造法。
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