JP2001025212A - 多極回転電機とそのセンシング方法 - Google Patents

多極回転電機とそのセンシング方法

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JP2001025212A
JP2001025212A JP11195808A JP19580899A JP2001025212A JP 2001025212 A JP2001025212 A JP 2001025212A JP 11195808 A JP11195808 A JP 11195808A JP 19580899 A JP19580899 A JP 19580899A JP 2001025212 A JP2001025212 A JP 2001025212A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 精度が良く、起動時にも安定に作動させる。 【解決手段】 固定子1に連結する環状の磁性体内面か
ら円中心に向け求心状に等ピッチに、この回転電機を形
成する相数又は相数の整数倍のセンサー用固定子極11
Aを配設し、センサー用固定子極夫々の所定位置にセン
サーU1VI、W1を装着して先端部に誘導子を形成
し、回転電機自体の固定子1に平行に所定のエアギャッ
プを介して構成したセンサー用固定子11、及びセンサ
ー用固定子の誘導子との間に所定のエアギャップを設け
て、回転軸5に固定して回転方向に前記センサーに対応
する被回転検出体を形成した。回転電機自体の回転子と
同軸上にNr対の磁極又はNrの整数倍対の磁極を形成
して被回転検出体を形成し、センサーとしての磁気感応
素子がセンサー用回転子13に形成した磁極を検知する
ことにより回転子3の位置を検知するように形成するの
が望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機のクロー
ズドループ制御に有効な多極回転電機とそのセンシング
方法、特に、複写機等に使用されるステッピングモータ
等の多極回転電機のクローズドループ制御に最適な、精
度が良く始動時にも安定に作動する安価で高性能の多極
回転電機とそのセンシング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】小型回転電機で、回転子の現在位置や、
現在速度等の情報をフィードバックしてクローズドルー
プ制御を行うようにしたブラシレスモータが、オープン
ループ駆動のステッピングモータに比べて、無負荷運転
時の消費電力の低減、効率向上、回転ムラの低減等に大
きな効果が得られるので、近時、複写機等のOA機器等
で活用されるようになっている。一般的なブラシレスモ
ータの回転子極数は、回転子外形が30mm程度のモー
タでは14極程度以下である。このような構造のブラシ
レスモータの回転制御用のセンサーとしては、一般に、
図14又は図15に示すように、ホール素子や磁気抵抗
素子等の磁気感応素子をエアギャップを介して回転子磁
極に対向させる手段が使用されている。
【0003】図14及び図15はセンシング機能の説明
をするために、回転電機としての詳細構成は省略して示
している。図14において、101は回転電機の固定
子、102は固定子に巻装したコイル、103は周囲に
磁極を着磁して形成した回転軸105を中心にして回転
する回転子、108は回転子の磁極を検知するホール素
子である。即ち、ホール素子108によって、回転子1
03に形成した回転磁極を検出し、この検出信号によっ
てコイル102に励磁電流を流すタイミングを設定する
ことによって、回転電機の固定子101は、所望の回転
速度で回転する。例えば、回転子の極数が32極から1
00極という多極の場合は、円周に沿って多数のスリッ
トを設けた円板に光を透過させ、ホトダイオード等の光
感応素子で検知するようにしたパルスエンコーダ等をモ
ータ外部の回転軸に装着する光学式センシング手段か、
図15に示すように磁気抵抗素子を利用した磁気エンコ
ーダを回転軸に装着する手段が採用されている。図15
において、113は円筒の周囲に回転方向に着磁した磁
気ドラム部分113aを形成した回転子である。なお、
115はその回転軸である。回転子113の回転によっ
て発生する磁気の変化は磁気抵抗素子118によって検
出され、コンパレータ119によって励磁電流の指令信
号を作成するようにしている。多極回転子の場合には、
回転子の誘導速度起電力を利用する手段も利用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような、多極
回転電機を、ホール素子のような磁気感応素子をエアギ
ャップを介して回転子磁極に直接対向させるセンシング
方法で、電気角30度に位置決めする場合は、回転子の
磁極数が100極の場合の機械角は、電気角で極対数を
割った値、即ち、0.6度になる。従って、僅かな機械
角のづれが大きな角度誤差となるので、量産時に、回転
子磁極とホール素子間の必要な位置精度が得られない
と、均一な特性が得られなくなる。また、ホール素子は
磁気感応部は外皮が厚めの樹脂で覆われているため、磁
気感応部と対向部との間隔が大きくなるので、位置決め
精度を低下させる原因にもなっている。そのために、前
述のように、多極回転電機には採用されないでいた。
【0005】光学式や磁気式のエンコーダを取り付けて
回転子の位置情報を得る手段では、回転子が多極の場合
は、エンコーダの分解能もそれなりに増加する必要があ
るために、僅かな機械角度の狂いでも大きな電気角度誤
差になるため、エンコーダとの位置合わせのための調整
時間がかかり、コスト高になる原因になっていた。永久
磁石式回転電機は、回転子に形成される磁極との対応
で、速度起電力が最大になる相のコイルを励磁すると、
界磁と電流が直交するので、最大トルクで駆動できる。
しかし、回転子の巻線に誘導される回転子の誘導速度起
電力をセンサーとして使用する方式では、始動時には速
度が零のため、誘導速度起電力が無いので始動時にはセ
ンサーとして利用できず、始動時には、ステッピングモ
ータのように、オープンループで始動する必要があっ
た。
【0006】上述のように、従来のクローズドループ制
御に使用される回転電機は、回転子外形が30mm程度
のモータでは14極程度以下であり、回転子の極数が3
2極から100極のように多極の場合は、外部に、専用
のセンサーを装着する必要があるので、調整費用を含め
て、高価にならざるを得ないという問題点があった。ま
た、ステッピングモータはオープンループによる制御方
法なので、回転精度がクローズドループよりも明らかに
落ちるという問題があった。
【0007】本発明は、従来のものの上記課題(問題
点)を解決し、ステッピングモータ等の多極回転電機の
クローズドループ制御を可能にするに最適な、精度が良
く、始動時にも安定に作動する安価で高性能のクローズ
ドループ制御を可能にする、センサーを一体に形成した
多極回転電機とそのセンサーのセンシング方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく多極回転
電機は、略環状の磁性体内面から円中心に向け求心状に
等ピッチに配設し夫々が励磁用の巻線を巻装して先端部
に複数所定個の磁歯を設けた主極を形成した固定子と、
この固定子の磁歯表面との間に所定のエアギャップを設
けて、回転方向にNr個の磁歯を有するギヤ状の磁性体
2個の間に軸方向に磁化した永久磁石を挟持したハイブ
リッド型回転子、又は、回転方向に各Nr個のN極、S
極同数の永久磁石を交互に円筒状に形成した円筒状永久
磁石形回転子を、回転自在に支承して設けた回転電機に
おいて、略前記の固定子に連結する環状の磁性体内面か
ら円中心に向け求心状に等ピッチに、この回転電機を形
成する相数又は相数の整数倍のセンサー用固定子極を配
設し、このセンサー用固定子極の所定位置にセンサーを
装着して先端部に誘導子を形成し、前記固定子に所定の
エアギャップを介して構成したセンサー用固定子と、こ
のセンサー用固定子極の誘導子との間に所定のエアギャ
ップを設けて、回転軸に固定して回転方向に前記センサ
ーに対応する被回転検出体を形成したことを特徴とす
る。
【0009】上記の回転電機において、この回転電機自
体の固定子に連結する環状の磁性体内面から円中心に向
け求心状に等ピッチにこの回転電機を形成する相数又は
相数の整数倍のセンサー用固定子極を配設し、このセン
サー用固定子極夫々の所定位置にセンサーとして磁気感
応素子を装着して先端部に誘導子を形成し、所定のエア
ギャップを介して構成したセンサー用固定子と、このセ
ンサー用固定子の誘導子に対応し所定ギャップを介し
て、この回転電機自体の回転子と同軸上にNr又はNr
の整数倍の磁歯を有するギヤ状の磁性体2個の間に軸方
向に磁化した永久磁石を挟持したセンサー用ハイブリッ
ド型回転子、又はこの回転電機自体の回転子と同軸上に
極対数がNr個又はNrの整数倍個のN極、S極同数の
永久磁石を交互に円筒状に形成したセンサー用永久磁石
形回転子によって被回転検出体を形成し、磁気感応素子
がセンサー用回転子に形成した磁極を検知することによ
り回転子の位置を検知するように形成するのが望まし
い。 但し、Nr=m(Pn±1)・・・・・・・(1A)又
は、 Nr=m(2Pn±1)/2・・・・(1B) また、m≧2の整数、n≧1の整数、Pは当該回転電機
の相数である。又は、これに代え、上記の回転電機にお
いて、この回転電機自体の固定子に連結する環状の磁性
体内面から円中心に向け求心状に等ピッチにこの回転電
機を形成する相数又は相数の整数倍のセンサー用固定子
極を配設し、このセンサー用固定子極夫々の所定位置に
センサーとしてコイルを巻装して先端部に誘導子を形成
し、所定のエアギャップを介して構成したセンサー用固
定子と、このセンサー用固定子の誘導子に対応し所定ギ
ャップを介して、この回転電機自体の回転子と同軸上に
Nr又はNrの整数倍の磁歯を有するギヤ状の磁性体で
形成したセンサー用回転子によって被回転検出体を形成
し、上記のコイルのインダクタンスがセンサー用回転子
に形成した磁歯の有無によって変化することにより回転
子の位置を検知するようにしても良い。上記において、
Nrは(1A)式又は(1B)式を満足するように形成
する。なお、当該回転電機を構成する相数Pが3である
場合、センサー用固定子極数を2または2の倍数とし、
上記センサー用コイルの出力信号が相互に電気角で90
度の位相差を有するように形成しても良い。
【0010】上記の回転電機において、形成するセンサ
ー用固定子極は、この多極回転電機自体の固定子に形成
する磁極と磁極位置を対応させると共に、被回転検出体
に形成した磁極対数又は磁歯数に対応させて、複数所定
個の誘導子を形成する磁歯を各所定個、等ピッチで設け
るのが望ましい。また、上記のセンサー用固定子極先端
の誘導子と、回転軸に固定した被回転検出体とは所定の
エアギャップを介して同一円周上で相互に対向させて形
成されるようにしても良く、上記のセンサー用固定子極
先端の誘導子と、回転軸に固定した被回転検出体とは夫
々の側面を所定のエアギャップを介して相互に対面させ
て形成するようにしても良い。本願発明においては、さ
らに、適用対象の回転電機において、この回転電機自体
の回転子に形成した円筒状永久磁石と回転軸との間に形
成した中子にNr個又はNrに比例する個数の所定形状
のスリットを設けて、中子自体を被回転検出体とし、こ
の回転電機を形成する相数又は相数の整数倍のセンサー
用固定子極をこの被回転検出体に対して所定のエアギャ
ップを介して対面するように配設し、センサー用固定子
極夫々の端面所定位置に上記のスリットに対応した形状
の複数所定個の、誘導子を形成する磁歯を形成し、この
磁歯群にコイルを巻装して誘導子を形成し、このコイル
のインダクタンスが被回転検出体に形成したスリットの
有無によって変化することにより回転子の位置を検知す
るようにすることができる。上記において、Nrは(1
A)式又は(1B)式を満足するように形成する。
【0011】上記のセンサー用固定子極は、この多極回
転電機自体の固定子に形成する磁極と磁極位置に対応さ
せると共に、被回転検出体に形成した磁極対数又は磁歯
数に対応させて、複数所定個の誘導子を形成する磁歯を
各所定個設けるようにしてセンサーとして磁気感応素子
を形成した場合に、この多極回転電機自体の回転子に形
成される磁極と、センサー用回転子に形成される磁極又
は磁歯の回転子方向位置偏位をθr、任意の相の固定子
主極に形成する磁歯とセンサー用固定子の対応する誘導
子を形成する磁歯との回転子回転方向の位置偏位をθs
とし、下式を満足するように形成するのが望ましい。 但し、0≦θr≦360/Nr・・・・・・・・(2
A) 0≦θs≦360/PNr・・・・・・・(2B) また、Nrは回転子極対数 Pは固定子相数 θr=0のときは、θs≠0・・・・・・・・・・(3
A) θs=0のときは、θr≠0・・・・・・・・・・(3
B) さらに、上記の回転電機において、当該回転電機の回転
子の外径をD1、当該回転電機の反出力軸側軸受の外径
をD2、センサー用回転子の外径をD3とし、該D1、
D2、D3を下式を満足するように形成して、センサー
用固定子とセンサー用回転子の対を当該回転電機の反出
力軸側軸受の外部に形成しても良い。 D1>D2>D3・・・・・・・・・・(4A) 上記において、回転電機の反出力軸側軸受装着機構にス
ラスト受けを形成してる場合は、反出力軸側軸受装着孔
の内径をD2′とし、下式を満足するように形成する。 D1>D2′>D3・・・・・・・・・・(4B) また、略環状の磁性体内面から円中心に向け求心状に等
ピッチに配設し夫々が励磁用の巻線を巻装して先端部に
複数所定個の磁歯を等ピッチで設けた主極を形成した固
定子と、この固定子の磁歯表面との間に所定のエアギャ
ップを設けて、回転方向にNr個の磁歯を有するギヤ状
の磁性体2個の間に軸方向に磁化した永久磁石を挟持し
たハイブリッド型回転子、又は、回転方向に各Nr個の
N極、S極同数の永久磁石を交互に円筒状に形成した円
筒状永久磁石形回転子を、回転自在に支承して設けた回
転電機において、上記の回転子を軸方向に同心的に貫通
するNr個又はNrに比例する個数のスリット部を形成
するか、回転方向にNr個又はNrに比例する個数の小
歯を有するギヤ状の回転体を形成して被回転検出体を形
成し、上記スリット又は小歯の間隙を貫通し、上記固定
子に形成する主極に対応する位置に光センサーを設け、
この光センサーによってスリット位置を検出するように
しても良い。
【0012】上記において、Nrは(1A)式又は(1
B)式を満足するように形成する。上記のコイルをセン
サーとして形成した回転電機において、このセンサー用
コイルをチョッピング回路に形成し、コイルインダクタ
ンスによるチョッピング周期又はデュテイの変化を検知
して回転子の位置情報を得るようにしても良い。また、
センサー用コイルに交番電圧を供給し、コイルインダク
タンスによる電流値の変化を検知することによって回転
子の位置情報を得るようにしても良い。また、上記の磁
気感応素子をセンサーとして形成した回転電機におい
て、該磁気感応素子にホール素子を使用するのが望まし
い。
【0013】上述のような構成によると、安価なホール
素子のような磁気感応素子やコイル、又は、光センサー
を、回転電機自体の固定子や回転子の部品、又は、加工
手段を流用できる類似構造のもので簡単に構成しなが
ら、多極回転電機のクローズドループ制御用の精度の良
いセンサーとして使用できる。センサーに磁気感応機能
を使用し、センサー用固定子極に誘導子としての磁歯を
設けた場合は、この磁歯部に回転子磁束を導き、それを
集めて磁気感応素子に導いて磁気変化を検知できるの
で、センサーの装着位置精度として特別の考慮をしない
でも所望される計測精度が得られる。センサー用回転子
の周囲をギヤ状に形成した場合は、材料が安価な磁性鉄
板で良く、温度等に影響され難い安定度の高い位置決め
ができる。円筒磁石型回転子の中子にスリットを設けた
場合は、特別のセンサー用回転子の構成をせず、誘導速
度電圧を利用しないでも良いので、始動時から、精度良
く回転子位置を検出できる。センサーとしてコイルのイ
ンダクタンス変化を利用した場合は、簡単な構造と構成
で所望される精度で回転子位置を検出できる。センサー
として光の通過変化を利用した場合も、簡単な構造と構
成で所望される精度で回転子位置を検出できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の各実施の形態を
図面を参照して詳細に説明する。 実施の形態1:実施の形態1は、3相式6極の永久磁石
形回転電機に、本発明の請求項2に記載する手段を適用
した例を示している。図3は、本発明を適用する3相式
6極の永久磁石形回転電機の横断面を示す図であって、
1は固定子で相数の所定倍、即ち、本実施の形態では3
相6極として6個の固定子主極1Aを形成させている。
図3において、6個の主極は略環状の磁性体内面から円
中心に向け求心状に等ピッチに配設され、各主極1A夫
々には励磁用のコイル2を巻装して先端部に複数所定個
の極歯となる磁歯1aを等ピッチで設けている。また、
磁歯1aの内面との間に所定のエアギャップを介して、
図示しない軸受によって回転自在に支承される回転軸5
に固着される回転子3が、磁性鉄等の磁性材で形成する
中子4を介して、周囲に永久磁石3Aを回転方向に永久
磁石のN極、S極を交互にNr対形成し、円筒式永久磁
石型回転子を形成している。 但し、Nr=m(Pn±1)・・・・・・・(1A) Nr=m(2Pn±1)/2・・・・(1B) を満足するように形成されている。また、m≧2の整
数、n≧1の整数、Pは固定子相数である。図3は、上
記(1A)式を満足し、m=2、n=3の場合を構成し
ている。即ち、3相であるから、主極数は6で、(1
A)式から、Nr=2(3×3−1)=16になり、ス
テップ角θは、θ=60/Nrの関係にあるから、θ=
3.75度の回転電機である。(1B)式が適用される
回転電機は、例えば、HB型3相ステッピングモータ
で、m=4で12極、n=4の場合は、(1B)式か
ら、Nr=4(2×3×4+1)/2=50で、ステッ
プ角θは、θ=60/Nrの関係にあるから、θ=1.
2度の回転電機になる。以下の説明においては、ステッ
ピングモータに位置検出用のセンサーを内蔵させてクロ
ーズドループ制御を実行することも含め、本発明を適用
する多極回転電機を回転電機と称して説明する。
【0015】図1、図2によって、この回転電機に構成
されるセンシングシステムを説明する。図1は、図3に
示す回転電機の縦断正面図であるが、図示の都合上、図
2に示すように相互に120度隔てて配置される磁気感
応素子U1、V1、W1を同一形状で示すために回転電
機を120度の間隔で縦断して示している。図1におい
て、夫々、1は固定子、2はコイル、5は回転軸であ
り、6は出力側カバー、7は反出力側カバー、8は軸受
である。また、11は固定子1に固定される詳細を後述
するセンサー用固定子極11Aを備えたセンター用固定
子で、ホール素子等の磁気感応素子U1(及びV1、W
1)をセンサーとして備えている。13は、詳細を後述
する被検出体としての機能を備えたセンサー用回転子で
ある。(以下の説明では被検出体という用語をできるだ
け使用せず、センサー用回転子というような機能名で説
明する。)
【0016】図2は、図1を右側からみたセンサーシス
テムを示していて、固定子1と同一又は相当の所定特性
の鉄材等の磁性材料で形成されたセンサー用固定子極1
1Aは、略環状の磁性体内面から円中心に向け求心状に
等ピッチに配設され、先端部に所定数の磁歯11aを誘
導子として備え、環状の磁性体と磁歯11a部との間に
ヨーク部11bを形成している。各固定子極11Aのヨ
ーク部11bには、磁気感応素子より成るセンサーU
1、V1、W1、例えば、ホール素子が装着されてい
る。また、磁歯11aの内面との間に所定のエアギャッ
プを介して、図示しない軸受によって回転自在に支承さ
れる回転軸5に固着されるセンサー用回転子13が構成
されている。センサー用回転子は、永久磁石13Aを回
転方向にN極とS極を交互に、Nr対又はNrの倍数対
形成した円筒状永久磁石が、磁性鉄等の磁性材で形成す
る中子14によって回転軸5に固定されている。本実施
の形態では、3相各1個のセンサー用固定子極を形成し
た例を示している。しかしながら、3相機の励磁タイミ
ングを設定するためのセンサー用固定子極としては、3
の倍数である、3、6、9、12、等であれば良いこと
は当然である。
【0017】上記において、センサーU1の検知信号は
3相回転電機におけるU相の位置検出用に、センサーV
1の検知信号は3相回転電機におけるV相の位置検出用
に、センサーW1の検知信号は3相回転電機におけるW
相の位置検出用に夫々使用される。各ヨーク部11bの
先端に、誘導子として機能する固定子主極1Aと相当形
状で上記センサー用回転子の周囲に形成した永久磁石の
対数と対応させた数の磁歯11aが前述したように、誘
導子として形成されている。誘導子は、センサー用回転
子に形成した永久磁石の磁束を効率良くまた精度良くセ
ンサーU1、V1、W1に導く機能を有している。各セ
ンサー用固定子極に対するセンサーの装着位置は、該ヨ
ーク部11bの形状と誘導子の磁歯11aの形状等に対
応して、適切な感度が得られるように、該ヨークの略環
状の磁性体内面から誘導子の磁歯11aとの分岐部との
間の適切な位置に装着すれば良い。
【0018】センサー用回転子13は周囲を円形にし
て、前述したように、回転子3の周囲に形成されるNr
対のN極、S極と同数のNr対数のN極、S極を形成し
ている。上記において、N極とS極の対数Nrは、上記
の(1A)式を満足するように構成される。上記の中子
4及び14は、磁性鉄等の磁性材で形成するのが望まし
い。上図において、回転電機機能の永久磁石によって回
転子に形成される磁極N極又はS極と、センサー用回転
子13に形成される磁極N極又はS極との回転子の回転
方向の位置偏位をθr、任意の相の固定子主極1Aに形
成する磁歯1aとセンサー用固定子11の対応する磁歯
11aとの回転子回転方向の位置偏位をθsとしたとき
下記式を満足する 0≦θr≦360/Nr・・・・・・・(2A) 0≦θs≦360/PNr・・・・・・(2B) 但し、Nrは回転子極対数 Pは固定子相数 θr=0のときは、θs≠0 θs=0のときは、θr≠0
【0019】上記のセンサー用固定子は、回転電機本体
の、一般的加工手段のように、固定子が薄板磁性鋼板を
プレスで打ち抜いて加工されている場合は、この加工の
プレス型を利用して打ち抜き加工をすれば良い。この場
合は、各センサー用固定子の誘導子と固定子主極に形成
した磁極との相互の位置関係精度が得られるので、ヨー
ク部にセンサーを装着する位置精度には大きく影響され
ないで、所望する計測精度が得られる。
【0020】実施の形態2:2相式4極の永久磁石形回
転電機の固定子を1枚の鉄板から、プレスによる打ち抜
き加工で作成できる構造にしたセンシングシステムに関
し、実施の形態2として、図1及び図2によって説明す
る。回転子は実施の形態1と類似の構造をしているの
で、図1及び図2と同様の符号を使用して説明は省略す
る。次に、上記の構成におけるセンサーU1、V1、W
1の働きを説明する。今、図2に示すように、U相用の
センサーU1の磁歯がセンサー用回転子13のN極に対
向していると、矢印jに示すように、磁束はセンサー用
固定子極11Aに形成されるが、ヨーク部11bを通る
磁束kは、センサーU1の装着のために細く形成されて
いるために、飽和して、漏洩磁束がセンサーU1を通
る。従って、センサーU1は磁気を検知した信号を出力
する。上記のように、回転電機機能の永久磁石によって
回転子に形成される磁極N極又はS極と、センサー用回
転子13に形成される磁極N極又はS極との回転子方向
位置偏位をθrに形成している。従って、クローズドル
ープ制御機能を構成している、この回転電機の適用シス
テムにおいて、センサーU1は、この回転電機の回転子
の回転位置を精度良く検知するので、U相の励磁タイミ
ングを決定することができる。また、本実施の形態では
3個装着しているいずれかのセンサーの出力信号の単位
時間当たりの数を計数することによって、この回転電機
の回転速度を計測することもできる。
【0021】実施の形態3:図4、図5によって、本発
明に基づく、上記の実施の形態2とは別のセンサーシス
テムを3相ハイブリッド(以下HBと称す)型ステッピ
ングモータに適用した実施の形態3を説明する。図4
は、前述した図1同様、回転電機の縦断正面図であっ
て、1は固定子、2はコイル、5は回転軸であり、6は
出力側カバー、7は反出力側カバー、8は軸受である。
図5は、図4を右側からみたセンサーシステムを示して
いる。本実施の形態の説明においては、詳細の図示説明
は省略しているが、主極の数が、6個、9個、12個等
で、各主極に磁歯を設けている固定子を有する回転電機
(ステッピングモータ)に適用できる。図4において、
9a、9bは夫々外周にNr個の磁歯を形成させ、相互
に1/2ピッチ偏位させた磁性体であって、回転軸方向
に磁化した永久磁石10を挟持し、回転軸5に固着され
ている。即ち、磁性体9a、9b及び永久磁石10によ
りHB型回転子Rを形成している。
【0022】次に、図4、図5によってセンサーシステ
ムの説明をする。同図において、15は、固定子1と同
一又は相当の所定特性の鉄材等の略環状の磁性材料で形
成されたセンサー用固定子で、センサー用固定子極15
Aは、この略環状の磁性体内面から円中心に向け求心状
に等ピッチに配設され、先端部に所定数の磁歯15aを
誘導子として備え、環状の磁性体と磁歯15a部との間
にヨーク部15bを形成している。各固定子極15Aの
ヨーク部15bには、センサーとしてコイル12が巻装
されている。また、磁歯15aの内面との間に所定のエ
アギャップを介して、軸受8によって回転自在に支承さ
れる回転軸5に固着されるセンサー用回転子16が構成
されている。センサー用回転子16は、センサー用固定
子15の誘導子(磁歯15a)に対応し所定ギャップを
介して、回転電機の回転子Rと同軸上にNr又はNrの
整数倍の磁歯16aを形成したギヤ状の磁性体で形成し
て被回転検出体を形成している。
【0023】本実施の形態では、U相、相、V相、
相、W相、相の3相各2個のセンサー用固定子極を形
成した例を示している。しかしながら、3相機の励磁タ
イミングを設定するためのセンサー用固定子極として
は、3の倍数である、3、6、9、12等であれば良い
ことは当然である。上記のセンサー用固定子極15Aの
磁歯15aの数とピッチはセンサー用回転子16に形成
する磁歯16aの数、即ち、ピッチに対応した値に形成
している。従って、センサー用固定子極15Aの磁歯1
5aは、センサーとしての必要精度と感度との対応でそ
の数を設定すれば良い。従って、検出感度等が許容でき
れば1個の磁歯でも良い。
【0024】次に、図6によって上記構造の動作原理を
説明する。図6は、各相のセンサー用固定子極15A、
即ち、コイル12と、センサー用回転子16に形成した
磁歯16aとの位置関係に伴うインダクタンス変化を示
した図であって、同図(A)は、U相のセンサー用固定
子極15Aとコイル12及びセンサー用回転子の磁歯1
6aとの位置関係を示し、同図(B)には、同図(A)
に示す位置関係に対応するU相用コイルのインダクタン
ス変化曲線、同図(C)には、同一タイミングにおける
V相用コイルのインダクタンス変化曲線、同図(D)に
は、同一タイミングにおけるW相用コイルのインダクタ
ンス変化曲線を示している。なお、図6(A)〜(D)
では、説明の便宜上、センサー用固定子極15Aの磁歯
は1個に収斂し、センサー用回転子も、センサー用固定
子極の磁歯に対応する全ての磁歯を1個に収斂した状態
で示している。従って、センサー用回転子の磁歯と、セ
ンサー用固定子極を夫々誘導子と称して説明する。
【0025】図6(A)のA1は、センサー用固定子極
15Aと、センサー用回転子16の誘導子が完全に対向
した位置にある状態を示している。即ち、同図(B)に
示すようにU−相のコイルのインダクタンスは最大で
ある。センサー用回転子16が電気角で90度回転し、
センサー用固定子極15Aとセンサー用回転子16夫々
の誘導子の位置関係が同図A2に示すようになると、同
図(B)に示すように中間値になり、さらに、センサー
用回転子16が電気角で90度回転すると、図6(A)
のA3に示すように、センサー用固定子極15Aとセン
サー用回転子16夫々の誘導子の位置関係は、完全に非
対向位置になって同図(B)に示すようにインダクタン
スは最小値になる。さらに、センサー用回転子16が電
気角で90度回転すると、センサー用固定子極15Aと
センサー用回転子16夫々の誘導子は、図6(A)のA
4に示す位置関係になって、同図(B)に示すようにイ
ンダクタンスは中間値になる。
【0026】この間、V相のコイルのインダクタンス値
は、同図(C)に示すように、U相のコイルから電気角
で120度偏位していて、V相のコイルを装着したセン
サー用固定子極15Aと、センサー用回転子16の誘導
子が完全に対向位置になると、V相のインダクタンス値
は最大になるように変化する。同様に、W相のコイルの
インダクタンス値は、同図(D)に示すように、V相の
コイルのインダクタンス特性から電気角で120度偏位
して変化する。上記のように、センサー用固定子極15
Aの誘導子、即ち磁歯15aとセンサー用回転子16の
誘導子、即ち磁歯16aが対向している場合と、相互の
磁歯間に対向している場合で、コイル12のインダクタ
ンス値が最大に変化するので、このようなインダクタン
ス変化を計測するように構成すれば、回転電機の各相に
励磁すべきタイミングが判定できる。
【0027】実施の形態4:上記の回転電機を構成する
相数Pが3である場合、センサー用固定子極数を2また
は2の倍数とし、センサー用コイルの出力信号が相互に
電気角で90度の位相差を有するように形成する。即
ち、例えば、回転電機の相数が3の場合、センサー用固
定子極数も3とすれば、3個のセンサー用コイルからは
図6に示すように、相互に電気角で120度偏位する信
号が得られるので、対応する回転電機各相の回転位置を
検知できる。これに対して、上記のように形成すると、
各センサー用コイルの出力信号波形は図6に示すように
正弦波形になり、相互に90度の位相差を有するので、
この出力信号をsinθ値およびcosα値とし、三角
関数の特性を利用した演算によって120度位相差を有
する3相信号を作成する。従って、この3相信号によっ
て、センサー用固定子極と回転電機本体の固定子極位置
が固定されているので、固定子極位置を検知する。
【0028】実施の形態5:上記の各実施の形態におい
ては、センサー用固定子の誘導子と、センサー用回転子
の誘導子又は永久磁石が回転軸上で対向するように構成
されていたが、別の構成例である実施の形態5を図7に
よって説明する。図7は、センサー構成部における回転
電機の縦断正面図であって、17は、実施の形態1に記
したセンサーを装着したセンサー用固定子、又は、実施
の形態2に記したコイルを装着したセンサー用固定子に
相当する形状のセンサー用固定子である。図7には、コ
イルを形成した図を示しているが、コイルに変えて、図
2と同様、ヨーク部を狭くしてホール素子等の磁気感応
素子を装着しても、後述するように、被回転検出体の構
造を対応させることによって、同様に使用できる。18
は、センサー用回転子でセンサー用固定子17が、磁気
感応素子を装着したセンサー用固定子に相当する場合
は、実施の形態1に示したように、永久磁石のN極とS
極を交互に形成したセンサー用回転子とし、センサー用
固定子17が、コイルを装着したセンサー用固定子に相
当する場合は、実施の形態3に示したように、先端に誘
導子としての磁歯を形成したセンサー用回転子となる。
その他の符合は説明を省略するが図1と同一である。即
ち、本実施の形態では、センサー用固定子に装着したセ
ンサーが、センサー用固定子に形成した磁歯の側面で、
所定のエアギャップを介して対応するセンサー用回転子
の先端部に形成した磁極又は誘導子の変化を検知するよ
うに構成したものである。従って、センサー用固定子に
装着したセンサーが効率良く対象体を検知できるよう
に、それぞれの磁極、誘導子等を適切な形状に形成する
ことは当然である。
【0029】実施の形態6:上記の1乃至3の各実施の
形態においては、センサー用固定子の誘導子と、センサ
ー用回転子の誘導子又は永久磁石が同一円周上で対向す
るように構成された例を示し、実施の形態5では、セン
サー用固定子とセンサー用回転子とが相互に側面で対向
する例を示したが、別の実施の形態6を図8によって説
明する。図8において、同図(A)は、センサー構成部
における回転電機の縦断正面図であって、同図(B)は
センサーシステム部の正面図を示している。また、同図
(C)はその要部展開図、同図(D)はセンサー部の側
面図である。同図において、27は、実施の形態1に記
したセンサーを装着したセンサー用固定子であって、側
面に円周状に、この回転電機の主極数又は比例数の所定
形状の突起23が磁極として形成され、所定数の磁極を
一組にしてセンサーとしてコイル22を巻装している。
28は、回転軸に固着した磁性材料で構成した被測定体
としてのセンサー用回転子であって、Nr個又はNrに
比例する個数設けた所定形状のスリット24を、上記セ
ンサー用固定子27に形成した突起23及びコイル22
に対応して設けている。即ち、同図においては、センサ
ー用回転子28のサイドに形成したスリット部の軸方向
に所定のエアギャップを介して該スリット部に対向して
コイル22を装着したセンサー用固定子を形成したもの
である。即ち、上述した実施の形態3と同様、コイルの
インダクタンス値の変化を感知して回転子の回転位置情
報を得ることができる。
【0030】実施の形態7:上記の実施の形態6におい
ては、被測定体としてセンサー用回転子を形成した例を
説明したが、これとは別の実施の形態7を説明する。詳
細の図示は省略するが、前述した図1、図3に示した回
転子中子4を磁性体で構成し、少なくともその片面端部
近傍に、同心的にNr個又はその整数倍のスリット設
け、上記図7に示したセンサー用固定子のように、この
スリット部の軸方向に所定のエアギャップを介して該ス
リット部に対向してコイルを装着したセンサー用固定子
を形成したものである。即ち、回転電機自体の回転子を
被回転検出体とし、上述した実施の形態3同様、コイル
のインダクタンス値の変化を感知して回転子の回転位置
情報を得ることができる。
【0031】実施の形態8:図9によって、センサー付
き回転電機を小形にし、しかも、回転電機部とセンサー
用回転体とセンサー用固定子の位置決めを容易にした実
施の形態8を説明する。上記実施の形態7までに説明し
た要素機能の説明は省略する。図9において、51は固
定子、52はコイル、55は回転軸であり、56は出力
側カバー、57は反出力側カバー、58は軸受、59は
回転子である。また、61Aは固定子51との間が固定
され、センサーとしてのコイル62が巻装されたセンサ
ー用固定子極であって、63は、詳細を後述する、被回
転検出体を形成するセンサー用回転子である。
【0032】図示は省略するが、前述した各実施の形態
同様、センサー用回転子63の外周には、Nr又は同数
の整数倍の磁歯が誘導子として形成され、各センサー用
固定子極61Aには、この磁歯の寸法、即ちピッチに対
応した数の誘導子が形成されている。同図に示すよう
に、回転電機自体の回転子59の外径をD1、軸受58
の外径をD2、センサー用回転子の外径をD3としたと
き、 D1>D2>D3・・・・・・・・・・(4A) とし、回転子59の外部に形成した磁歯とセンサー用回
転子63の外部に形成した誘導子としての磁歯は、回転
中心を中心として所定角度θr偏位させて固定し、一体
にして組み立てている。上記構造において、軸受58に
スラスト軸受機能を有している場合は、反出力側カバー
57に形成した軸受58装着用穴の内径をD2′とする
と、 D1>D2′>D3 ・・・・・・・・・・(4B) とする。
【0033】上図のように組み立てるには、固定子51
とセンサー用固定子61を反出力側カバー57を間にし
て適切に構成した治具によって位置決めして固定する。
また、回転電機自体の回転子59とセンサー用回転子6
3を軸受58を中間にして、治具によって位置合わせを
して回転軸55に固定する。その後、前記のように構成
した回転軸55を図に示す左側から、反出力側カバー5
7に挿入して軸受58を固定し、さらに、出力側カバー
56に固定した軸受58を回転軸55を貫通するように
して、出力側カバー56を固定子51と反出力側カバー
57に図示しないねじで固定する。
【0034】実施の形態9:図10、図11によって、
回転電機自体の回転子の中子にスリットを形成した実施
の形態9を説明する。モータとしての主要要素は図1、
図2と同一の符号を付して説明は省略する。図10、図
11において、回転子93の外部には、図10に示すよ
うに、図1と同様、回転軸に平行に回転方向に永久磁石
N極、S極が交互の32極磁化されている。中子94
は、他の回転電機と同様、磁性薄板鉄板を打ち抜いて積
層され回転軸5に固定されている。該中子94は、図に
示すように、外部に、同心に16個のスリット、a−
1、a−2、・・・、a−n、・・・、a−16、その
内部に3個のスリット、b−1、b−2、b−3が等間
隔に設けられている。また、スリットa−1と、b−1
とは、中子の中心を結ぶ半径上に形成されていて、さら
に内部にスリットCが設けられている。なお、スリット
の数は、上記のような数ではなく、回転電機としての相
数と主極の数に対応し、各コイルに励磁電流を供給する
タイミングを決定するための回転子位置を所望される精
度で計測できれば良い。出力側カバー6、反出力側カバ
ー7には、図10及び図11に示すように、上記スリッ
トa−1〜a−16、b−1〜b−3及びCを貫通する
光りを検知できる、光センサーとして、半導体レーザ等
の発光素子97と受光素子98が、必要な精度を得られ
るように、回転電機の固定子極位置に対応させて所定個
数、対向させて装着している。即ち、本実施の形態も、
回転電機自体の回転子を被回転検出体を形成している。
【0035】上記の構造において、回転電機が駆動され
回転子93が回転すると、発光素子97と受光素子98
が形成する光線を回転子93に形成したスリットが断続
する。従って、光センサーの前を上記スリットa−1〜
a−16が通過すると、その通過ピッチから回転電機の
回転速度が計測でき、光センサーの前を上記スリットb
−1〜b−3が通過すると、その通過タイミングから、
各固定子極を励磁すべきタイミングが判定でき、光セン
サーの前を上記スリットCが通過すると、その通過タイ
ミングから、対応する所定の固定子極、例えば、U相の
固定子極を励磁すべきタイミングが判定できる。上記に
おいて、V相の固定子極を励磁すべきタイミングは、ス
リットCが通過した後にくるスリットb−1〜b−3の
いずれかの通過から判定でき、W相の固定子極を励磁す
べきタイミングは、スリットCが通過した2個目にくる
スリットb−1〜b−3のいずれかの通過から判定でき
る。
【0036】図10に示すスリットの配置は一例であっ
て、各固定子極の位置を直接検知できるように、同一径
上に形成した複数スリットの組み合わせから直接検知で
きる等、光センサーの配置と対応させて適切に形成すれ
ば良い。また、必要な各固定子極位置の検出精度と対応
させて、同一固定子極位置に対応させた光センサーを同
一円周上に適切に配設し、検知される複数信号を例え
ば、論理加算する等、そのセンシングシステム構成の論
理に対応させた処理を行って得るようにしても良い。ま
た、上記の説明では光源と受光素子を一対一で対応させ
たが、どちらかを又は両方を共通にし、光学的処理で弁
別できるようにしても良いことは当然である。
【0037】実施の形態10:詳細の図示は省略する
が、実施の形態9とは別の光センサーを使用した実施の
形態10を説明する。即ち、実施の形態9では回転電機
の回転子自体を被回転検出体に形成した例を説明した
が、本実施の形態では、実施の形態3で説明したよう
に、周囲にNr個又はNrの倍数個のギヤ状の小歯を形
成した円板を被回転検出体として、回転子とは所定のエ
アギャップを介して回転体に固定し、この円板の小歯を
挟んで投光機能と受光機能を形成して光センサーを形成
したものである。本実施の形態の場合も、単に円板の周
囲に小歯を形成するのみではなく、適切にスリットを形
成して小歯とスリットを組み合わせ、対応して光センサ
ーを構成するようにしても良い。
【0038】実施の形態11:次に、上記の各実施の形
態に記載のように構成したセンサーによって回転子位置
を検出し、回転電機の対応する位相回路に励磁電流を供
給する手段の例を、コイルをセンサーとする実施の形態
3等を対象として、図12、図13を参照して説明す
る。図12には、回転子位置を検出し、回転電機の対応
する位相回路に励磁電流を供給する手段に関する一例の
回路構成を、図13には、図12に示す回路によって実
行される働きを、横軸を時間にしたフロー図によって示
している。図12において、31U、31V、31W
は、夫々前述したセンサーとして構成したU相、V相、
W相のコイルである。32a〜32cは夫々各相用のト
ランジスタ、33a〜33cは夫々各相用の第1のコン
パレータ、34a〜34cは夫々各相用の固定抵抗器、
35a〜35cは後述する機能を備えた第2のコンパレ
ータであり、36は回転電機の各相励磁巻線37U、3
7V、37Wに電流を供給するドライバーを一括して示
している。
【0039】第1のコンパレータ33a〜33cには夫
々信号振幅との対応でチョッピング幅、従って、チョッ
ピング周波数を設定する基準信号Vtを入力している。
従って、各トランジスタ32a〜32cと各コンパレー
タ33a〜33cとで、基準信号Vtを使用して図13
(B)に示すチョッピング電流itを作成している。図
13(A)には所定相コイルのインダクタンス変化値
を、同図(B)には上述したチョッピング電流itを、
同図(C)には、図12に図示は省略した波形成形回路
を経由し成形されたチョッピング電流Rtの波形を、同
図(D)には、同じく図示を省略している波形成形回路
で、予め計測し、設定されている最適回転子位置を得る
ための上記成形チョッピング電流Rtに同期する周波数
の定幅パルスRrの波形を夫々示している。
【0040】図13(B)に示すように、各相におい
て、同図(A)に示すインダクタンス変化に対応してチ
ョッピング電流itが変化する。即ち、コイルと被回転
体に形成した磁歯との位置関係等によって、コイルイン
ダクタンスが変化し、回路時定数が変化するので、チョ
ッピング電流波形が変化する。よって、図13(C)及
び同図(D)に示すように、インダクタンス値に対応し
てパルス幅が変化する。従って、同図(C)に示すチョ
ッピング電流itから変換したチョッピング電流Rt
と、同図(D)に示す定幅パルスとから、第2のコンパ
レータ35a〜35cによって、成形チョッピング電流
Rtと定幅パルスRrとの時間幅がほぼ等しいタイミン
グから次に再度等しくなったタイミングまで継続する、
同図(E)に示す各相に対する次相励磁信号Ptを作成
する。なお、所定周波数の交番電圧やチョッピング信号
をコイルに印加してコイルのインダクタンス変化に伴う
リアクタンス変化を、振幅変化や位相偏位によって検出
するようにしても良い。上述したのは、コイルのインダ
クタンス変化をセンサーとして使用した一例であって、
目的を達成するためには、任意の回路を設定すれば良
い。例えば、チョッピング電流itを積分するようにし
ても良い。また、磁気感応素子や受光素子をセンサーと
して使用する手段は、夫々の素子に対応した信号変換回
路を適用し、上記に準じて構成すれば良いので説明は省
略する。
【0041】上述の説明では3相6極の電動機を発明技
術適用の対象として説明したが、100極のような多極
電動機を対象とする場合も、同様の手段をその回転電機
の構造に対応して適切に適用できる。また、その多極電
動機の構造に対応して、上記説明した各種実施の形態か
ら適当な実施の形態を参照してセンサーの種類と装着構
造及び被回転検出体の構造を選択設定すれば良いことは
当然である。
【0042】
【発明の効果】本発明に基づく多相回転電機とセンシン
ング方法は、上述のように構成し作動するようにしたの
で、次のような優れた効果を有する。 (1)安価なホール素子のような磁気感応素子やコイル、
光センサーを、回転電機自体の固定子や回転子の部品、
又は、加工手段を流用できる類似構造のもので簡単に構
成しながら、多極回転電機クローズドループ制御用の精
度の良いセンサーとして使用できる。 (2)センサーに磁気検出機能を使用し、センサー用固定
子に誘導子としての極歯を設けた場合は、この極歯部に
回転子磁束を導き、それを集めて磁気感応素子やコイル
に導いて磁気変化を検知できるので、センサーの装着位
置精度として特別の考慮をしないでも所望される計測精
度が得られる。 (3)センサー用回転子の周囲をギヤ状に形成した場合
は、材料が安価な磁性鉄板で良く、温度等に影響され難
い安定度の高い位置決めができる。 (4)円筒磁石型回転子の中子にスリットを設け、回転子
自体を被回転検出体とした場合は、特別のセンサー用回
転子の構成をせず、誘導速度電圧を利用しないでも良い
ので、起動時から、精度良く回転子位置を検出できる。 (5)センサーとしてコイルのインダクタンス変化を利用
した場合は、簡単な構造と構成で所望される精度で回転
子位置を検出できる。 (6)請求項10又は11に記載した手段を適用すると、
回転電機自体の固定子の主極とセンサー用固定子極との
位置決め、センサー用回転子の位置決め等が簡単な手段
で容易に実行でき、センシングシステムを組み込んだ回
転電機の組み立てが容易に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1及び2を説明する回転電
機の縦断正面図である。
【図2】図1に示す実施の形態1及び2におけるセンサ
ーシステムを説明するセンサー用固定子とセンサー用回
転子の正面図である。
【図3】本発明の実施の形態1を適用する回転電機の横
断面図である。
【図4】本発明の実施の形態3を説明する回転電機の縦
断正面図である。
【図5】図4に示す実施の形態3におけるセンサーシス
テムを説明するセンサー用固定子とセンサー用回転子の
正面図である。
【図6】実施の形態3の動作を説明する説明図で、同図
(A)はU相のセンサー用固定子極とコイルとセンサー
用回転子の関係位置を示す図、同図(B)、同図(C)
及び同図(D)は夫々U相、V相及びW相の各コイルイ
ンダクタンスの変化を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態5の回転電機のセンサーシ
ステムの構成を説明する要部縦断正面図である。
【図8】本発明の実施の形態6を説明する図で、同図
(A)は実施の形態6の回転電機の縦断正面図、同図
(B)はセンサー部分の正面図、同図(C)はセンサー
部分の展開図、同図(D)はセンサー部分の側面図であ
る。
【図9】本発明の実施の形態8を説明する回転電機の縦
断正面図である。
【図10】本発明の実施の形態9におけるセンサーシス
テムを説明する横断面図である。
【図11】図10に示す実施の形態9におけるセンサー
システムを説明する回転電機の縦断正面図である。
【図12】本発明の実施の形態11におけるコイルをセ
ンサーとして使用するセンシングシステムを説明する回
路構成を示すブロック回路図である。
【図13】図12に示す実施の形態11の機能を説明す
るブロック図によるセンシング機能を示す時間フロー図
で、同図(A)は所定相コイルのインダクタンス変化
図、同図(B)はチョッピング電流itの波形図、同図
(C)はチョッピング電流Rtの波形図、同図(D)は
成形チョッピング電流Rrの波形図、同図(E)は次相
励磁信号Ptの波形図である。
【図14】従来例のクローズドループ制御回転電機のた
めの回転子の位置情報を検知する手段例を説明する回転
電機の固定子及び回転子の斜視図である。
【図15】従来例のクローズドループ制御回転電機のた
めの回転子の位置情報を検知する図14とは別の手段例
を説明する回転電機の固定子及び回転子の斜視図とセン
シングのためのブロック回路図とを併記した構成図であ
る。
【符号の説明】
1、1A、51:固定子 2、52:コイル(巻線) 3、93:回転子 4、94:ヨーク 5、55:回転軸 6、56:出力側カバー 7、57:反出力側カバー 8、58:軸受 9:HB型回転子用ギヤ状磁性体 10:HB型回転子用永久磁石 11、15、17、61:センサー用固定子 11A、15A:センサー用固定子極 11a、15a:極歯(誘導子) 11b、15b:ヨーク 12、31U、31V、31W:センサー用コイル 13、16、18、28、63、93:センサー用回転
子(被回転検出体) 14:センサー用回転子用ヨーク 32:トランジスタ 33.35:コンパレータ 34:固定抵抗器 36:ドライバー 37U、37V、37W:回転電機励磁コイル 97:発光素子 98:受光素子 a−1〜a−16、b−1〜b−3、C:スリット U1、U2、U3:磁気感応素子(ホール素子)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略環状の磁性体内面から円中心に向け求
    心状に等ピッチに配設し夫々が励磁用の巻線を巻装して
    先端部に複数所定個の磁歯を設けた主極を形成した固定
    子と、 該固定子の磁歯表面との間に所定のエアギャップを設け
    て、回転方向にNr個の磁歯を有するギヤ状の磁性体2
    個の間に軸方向に磁化した永久磁石を挟持したハイブリ
    ッド型回転子、 又は、回転方向に各Nr個のN極、S極同数の永久磁石
    を交互に円筒状に形成した円筒状永久磁石形回転子を、 回転自在に支承して設けた回転電機において、 略前記固定子に連結する環状の磁性体内面から円中心に
    向け求心状に等ピッチに当該回転電機を形成する相数又
    は相数の整数倍のセンサー用固定子極を配設し、 該センサー用固定子極の所定位置にセンサーを装着して
    先端部に誘導子を形成し、前記固定子に所定のエアギャ
    ップを介して構成したセンサー用固定子と、 該センサー用固定子極の誘導子との間に所定のエアギャ
    ップを設けて、回転軸に固定して回転方向に前記センサ
    ーに対応する被回転検出体を形成したことを特徴とする
    多極回転電機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転電機において、 当該回転電機の固定子に連結する環状の磁性体内面から
    円中心に向け求心状に等ピッチに当該回転電機を形成す
    る相数又は相数の整数倍のセンサー用固定子極を配設
    し、 該センサー用固定子極夫々の所定位置にセンサーとして
    磁気感応素子を装着して先端部に誘導子を形成し、前記
    固定子に所定のエアギャップを介して構成したセンサー
    用固定子と、 該センサー用固定子の誘導子に対応し所定のエアギャッ
    プを介して、当該回転電機の回転子と同軸上にNr又は
    Nrの整数倍の磁歯を有するギヤ状の磁性体2個の間に
    軸方向に磁化した永久磁石を挟持したセンサー用ハイブ
    リッド型回転子、 又は当該回転電機の回転子と同軸上に極対数がNr個又
    はNrの整数倍個のN極、S極同数の永久磁石を交互に
    円筒状に形成したセンサー用永久磁石形回転子によって
    前記被回転検出体を形成し、上記磁気感応素子がセンサ
    ー用回転子に形成した磁極を検知することにより回転子
    の位置を検知するように形成したことを特徴とする多極
    回転電機。 但し、Nr=m(Pn±1)、又は、 Nr=m(2Pn±1)/2 また、m≧2の整数、n≧1の整数、Pは当該回転電機
    の相数である。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の回転電機において、 当該回転電機の固定子に連結する環状の磁性体内面から
    円中心に向け求心状に等ピッチに当該回転電機を形成す
    る相数又は相数の整数倍のセンサー用固定子極を配設
    し、 該センサー用固定子極夫々の所定位置にセンサーとして
    コイルを巻装して先端部に誘導子を形成し、前記固定子
    に平行に所定のエアギャップを介して構成したセンサー
    用固定子と、 該センサー用固定子の誘導子に対応し所定のエアギャッ
    プを介して、当該回転電機の回転子と同軸上にNr又は
    Nrの整数倍の磁歯を有するギヤ状の磁性体で形成した
    センサー用回転子によって前記被回転検出体を形成し、 上記コイルのインダクタンスがセンサー用回転子に形成
    した磁歯の有無によって変化することにより回転子の位
    置を検知するようにしたことを特徴とする多極回転電
    機。 但し、Nr=m(Pn±1)、又は、 Nr=m(2Pn±1)/2 また、m≧2の整数、n≧1の整数、Pは当該回転電機
    の相数である。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の回転電機において、当該
    回転電機を構成する相数Pが3である場合、センサー用
    固定子極数を2または2の倍数とし、上記センサー用コ
    イルの出力信号が相互に電気角で90度の位相差を有す
    るように形成したことを特徴とする多極回転電機。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の回転
    電機において、 当該回転電機に形成するセンサー用固定子極は、当該多
    極回転電機の固定子に形成する磁極と磁極位置を対応さ
    せると共に、被回転検出体に形成した磁極対数又は磁歯
    数に対応させて、複数所定個の誘導子を形成する磁歯を
    各所定個、等ピッチで設けたことを特徴とする多極回転
    電機。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の回転
    電機において、 当該回転電機に形成するセンサー用固定子極先端の誘導
    子と、回転軸に固定した被回転検出体とは所定のエアギ
    ャップを介して同一円周上で相互に対向させて形成させ
    たことを特徴とする多極回転電機。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5のいずれかに記載の回転
    電機において、 当該回転電機に形成するセンサー用固定子極先端の誘導
    子と、 回転軸に固定した被回転検出体とは夫々の側面を所定の
    エアギャップを介して相互に対面させて形成させたこと
    を特徴とする多極回転電機。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の回転電機において、 当該回転電機の回転子に形成した円筒状永久磁石と回転
    軸との間に形成した中子にNr個又はNrに比例する個
    数の所定形状のスリットを設けて該中子を被回転検出体
    とし、 当該回転電機を形成する相数又は相数の整数倍のセンサ
    ー用固定子極を上記被回転検出体に対して所定のエアギ
    ャップを介して対面するように配設し、 該センサー用固定子極夫々の端面所定位置に上記スリッ
    トに対応した形状の複数所定個の誘導子を形成する磁歯
    を形成し、 この磁歯群にコイルを巻装して誘導子を形成し、 該コイルのインダクタンスがセンサー用回転子に形成し
    たスリットの有無によって変化することにより回転子の
    位置を検知するようにしたことを特徴とする多極回転電
    機。 但し、Nr=m(Pn±1)、又は、 Nr=m(2Pn±1)/2 また、m≧2の整数、n≧1の整数、Pは固定子相数で
    ある。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載の多極
    回転電機において、回転子に形成される磁極と、 センサー用回転子に形成される磁極又は磁歯の回転子磁
    極又は磁歯からの回転子方向の位置偏位をθr、任意の
    相の固定子主極に形成する磁歯とセンサー用固定子の対
    応する誘導子を形成する磁歯との回転子回転方向の位置
    偏位をθsとし、下式を満足するように形成したことを
    特徴とする多極回転電機。 但し、0≦θr≦360/Nr 0≦θs≦360/PNr また、Nrは回転子極対数 Pは固定子相数 θr=0のときは、θs≠0 θs=0のときは、θr≠0 である。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至7又は9のいずれかに記
    載の回転電機において、 当該回転電機の回転子の外径をD1、当該回転電機の反
    出力軸側軸受の外径をD2、センサー用回転子の外径を
    D3とし、 該D1、D2、D3を下式を満足するように形成して、
    センサー用固定子とセンサー用回転子の対を当該回転電
    機の反出力軸側軸受の外部に形成したことを特徴とする
    多極回転電機。 D1>D2>D3
  11. 【請求項11】 請求項1乃至7又は9のいずれかに記
    載の回転電機において、 当該回転電機の回転子の外径をD1、当該回転電機の反
    出力軸側軸受装着孔の内径をD2′、センサー用回転子
    の外径をD3とし、 該D1、D2′、D3を下式を満足するように形成し
    て、センサー用固定子とセンサー用回転子の対を当該回
    転電機の反出力軸側軸受の外部に形成したことを特徴と
    する多極回転電機。 D1>D2′>D3
  12. 【請求項12】 略環状の磁性体内面から円中心に向け
    求心状に等ピッチに配設し夫々が励磁用の巻線を巻装し
    て先端部に複数所定個の磁歯を設けて主極を形成した固
    定子と、 該固定子の磁歯表面との間に所定のエアギャップを設け
    て、回転方向にNr個の磁歯を有するギヤ状の磁性体2
    個の間に軸方向に磁化した永久磁石を挟持したハイブリ
    ッド型回転子、 又は、回転方向に各Nr個のN極、S極同数の永久磁石
    を交互に円筒状に形成した円筒状永久磁石形回転子を、
    回転自在に支承して設けた回転電機において、 上記回転子を軸方向に同心的に貫通するNr個又はNr
    に比例する個数のスリット部を形成するか、 又は、回転方向にNr個又はNrに比例する個数の小歯
    を有するギヤ状の回転体を形成して被回転検出体を形成
    し、 上記スリット又は小歯の間隙を貫通し、上記固定子に形
    成する主極に対応する位置に光センサーを設け、該光セ
    ンサーによる前記スリット位置を検出するようにしたこ
    とを特徴とする多極回転電機。 但し、Nr=m(Pn±1)、又は、 Nr=m(2Pn±1)/2 また、m≧2の整数、n≧1の整数、Pは当該回転電機
    の相数である。
  13. 【請求項13】 請求項1又は3乃至11のいずれかに
    記載のコイルをセンサーとして形成した回転電機におい
    て、 該センサー用コイルをチョッピング回路に形成し、 センサー用コイルインダクタンスの変化によるチョッピ
    ング周期又はデユテイの変化を検知して回転子の位置情
    報を得るようにしたことを特徴とする多極回転電機のセ
    ンシング方法。
  14. 【請求項14】 請求項1又は3乃至11のいずれかに
    記載のコイルをセンサーとして形成した回転電機におい
    て、 該センサー用コイルに交番電圧を供給し、コイルインダ
    クタンス変化による電流値の変化を検知することによっ
    て回転子の位置情報を得るようにしたことを特徴とする
    多極回転電機のセンシング方法。
  15. 【請求項15】 請求項1、2、又は、5乃至11のい
    ずれかに記載の磁気感応素子をセンサーとして形成した
    回転電機において、 該磁気感応素子にホール素子を使用したことを特徴とす
    る多極回転電機のセンシング方法。
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