JP2001024384A - 電磁波シールド性光透過窓材及びその製造方法 - Google Patents

電磁波シールド性光透過窓材及びその製造方法

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JP2001024384A
JP2001024384A JP11196237A JP19623799A JP2001024384A JP 2001024384 A JP2001024384 A JP 2001024384A JP 11196237 A JP11196237 A JP 11196237A JP 19623799 A JP19623799 A JP 19623799A JP 2001024384 A JP2001024384 A JP 2001024384A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より一層の薄肉、軽量化が可能でかつ平面性
が良い電磁波シールド性光透過窓材と、このような電磁
波シールド性光透過窓材を歩留りよく製造する方法を提
供する。 【解決手段】 ガラス板2と樹脂フィルム3との間に導
電層4を介在させて、接着樹脂で接合一体化してなる電
磁波シールド性光透過窓材。この電磁波シールド性光透
過窓材を製造するに当り、ガラス板2と樹脂フィルム3
とを、これらの間に導電層4と接着樹脂層6とを介して
積層すると共に、樹脂フィルム3上に更に押圧用プレー
ト7を積層し、この積層体8を加熱して接着樹脂6を硬
化させることによりガラス板2、導電層4及び樹脂フィ
ルム3を接着一体化し、その後、押圧用プレート7を分
離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁波シールド性光
透過窓材及びその製造方法に係り、特に、PDP(プラ
ズマディスプレーパネル)の前面フィルタ等として有用
な、軽量かつ薄肉の電磁波シールド性光透過窓材と、こ
れを容易かつ効率的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器や通信機器等の普及にと
もない、これらの機器から発生する電磁波が問題視され
るようになっている。即ち、電磁波の人体への影響が懸
念され、また、電磁波による精密機器の誤作動等が問題
となっている。
【0003】そこで、従来、OA機器のPDPの前面フ
ィルタとして、電磁波シールド性を有し、かつ光透過性
の窓材が開発され、実用に供されている。このような窓
材はまた、携帯電話等の電磁波から精密機器を保護する
ために、病院や研究室等の精密機器設置場所の窓材とし
ても利用されている。
【0004】従来の電磁波シールド性光透過窓材は、主
に、金網のような導電性メッシュ材を、2枚のガラス板
の間に介在させて一体化した構成とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年の省スペース、省
エネルギーに対する要望から、OA機器、その他のすべ
ての部材について、薄肉ないし小型化、軽量化が強く望
まれているが、2枚のガラス板間に導電性メッシュを介
在させて一体化した従来の電磁波シールド性光透過窓材
では、その薄肉化、軽量化にも限度があり、これがPD
P等のより一層の薄肉化、軽量化を阻む原因となってい
た。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決し、より
一層の薄肉、軽量化が可能な電磁波シールド性光透過窓
材と、このような電磁波シールド性光透過窓材を歩留り
より製造する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁波シールド
性光透過窓材は、2枚の透明基板間に導電層を介在させ
て、接着樹脂で接合一体化してなる電磁波シールド性光
透過窓材において、該2枚の透明基板のうち一方の透明
基板がガラス板であり、他方の透明基板が樹脂フィルム
であることを特徴とする。
【0008】本発明の電磁波シールド性光透過窓材は、
2枚の透明基板のうちの一方のみがガラス板よりなり、
他方は樹脂フィルムであるため、ガラス板を2枚用いる
従来の電磁波シールド性光透過窓材に比べて大幅な薄
肉、軽量化を図ることができる。
【0009】本発明において、樹脂フィルムとしてはP
ET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、特にハ
ードコート処理を施したPETフィルムが好適である。
また、導電層としては導電性メッシュが、破損時のガラ
スの飛散防止効果が得られ、安全性の面で有利である。
【0010】本発明において、接着樹脂としては、透明
のエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が好適であ
る。
【0011】このような本発明の電磁波シールド性光透
過窓材は、ガラス板と樹脂フィルムとを、これらの間に
導電層と接着樹脂層とを介して積層すると共に、該樹脂
フィルム上に更に押圧用プレートを積層してなる積層体
を加熱して該接着樹脂を硬化させることによりガラス
板、導電層及び樹脂フィルムを接着一体化し、その後、
該押圧用プレートを分離する本発明の電磁波シールド性
光透過窓材の製造方法、より具体的には、前記積層体を
非通気性のバッグ内に収容し、該バッグ内から排気する
ことにより該積層体を積層方向に押圧すると共に、該積
層体を加熱してガラス板、導電層及び樹脂フィルムを仮
接着し、この仮接着された積層体を該バッグから取り出
し、押圧用プレートを分離し、その後、加熱してガラス
板、導電層及び樹脂フィルムを本接着することにより、
容易かつ効率的に、歩留り良く製造することができる。
【0012】即ち、上述のような積層体を加熱圧着して
電磁波シールド性光透過窓材を製造するに当っては、製
造工程、特に加熱圧着工程において、PETフィルム等
の樹脂フィルムの表面に打痕や傷が発生する可能性があ
るが、このように、押圧用プレートで樹脂フィルムの表
面を保護した状態で接着を行うことにより、このような
欠陥の発生を防止して高品質の製品を歩留り良く製造す
ることができる。更に、PETフィルムの平面性を確保
することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の電磁波シールド性光透過窓
材の実施の形態を示す断面図であり、図2は本発明の電
磁波シールド性光透過窓材の製造方法の実施の形態を示
す断面図である。
【0015】図1の電磁波シールド性光透過窓材1は、
ガラス板2とPETフィルム3との間に導電性メッシュ
4を介して接着樹脂5で一体化してなるものである。
【0016】ガラス板2の厚さは得られる窓材の用途に
よる要求特性(例えば、強度、軽量性)等によって適宜
決定されるが、通常の場合、0.1〜10mmの範囲と
される。
【0017】一方、PETフィルム3としては、厚さ5
0〜500μm程度のものが好ましく、このPETフィ
ルム3は、その表面にシリコン系材料等によるハードコ
ート処理、或いはハードコート層内に光散乱材料を練り
込んだアンチグレア(AG)処理、或いは、二酸化珪素
膜と二酸化チタン膜との積層膜等の反射防止(AR)膜
等のハードコート処理を施して機能性を高めると共に、
機械的強度を高めることが好ましい。なお、これらの機
能性膜はガラス板2に形成しても良い。
【0018】なお、図1の実施例では、樹脂フィルムと
してPETフィルム3を用いているが、PETフィルム
の他、アクリルフィルム、ポリカーボネートフィルム等
の樹脂フィルムを用いることもできる。ただし、機械的
特性等の面からは、樹脂フィルムとしてPETフィルム
を用いるのが好ましい。
【0019】導電性メッシュ4としては、金属繊維及び
/又は金属被覆有機繊維よりなる線径1μm〜1mm、
開口率50〜90%のものが好ましい。この導電性メッ
シュにおいて、線径が1mmを超えると開口率が下がる
か、電磁波シールド性が下がり、両立させることができ
ない。1μm未満ではメッシュとしての強度が下がり、
取り扱いが非常に難しくなる。また、開口率は90%を
超えるとメッシュとして形状を維持することが難しく、
50%未満では光透過性が低く、ディスプレイからの光
線量が低減されてしまう。より好ましい線径は10〜5
00μm、開口率は60〜90%である。
【0020】導電性メッシュの開口率とは、当該導電性
メッシュの投影面積における開口部分が占める面積割合
を言う。
【0021】導電性メッシュを構成する金属繊維及び金
属被覆有機繊維の金属としては、銅、ステンレス、アル
ミニウム、ニッケル、チタン、タングステン、錫、鉛、
鉄、銀、炭素或いはこれらの合金、好ましくは銅、ステ
ンレス、アルミニウムが用いられる。
【0022】金属被覆有機繊維の有機材料としては、ポ
リエステル、ナイロン、塩化ビニリデン、アラミド、ビ
ニロン、セルロース等が用いられる。
【0023】なお、本発明において、ガラス板2とPE
Tフィルム3等の樹脂フィルムとの間に介在させる導電
層は、導電性メッシュに限らず、透明導電性膜や金属箔
等であっても良い。ただし、窓材の破損時のガラスの飛
散防止効果の面からは導電性メッシュが好ましい。
【0024】本発明において、ガラス板2及びPETフ
ィルム3を導電性メッシュ4を介して接着する接着樹脂
5としては、EVA、エチレン−アクリル酸メチル共重
合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸メチル共重合体、金属イオン架橋エ
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体、部分鹸化エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、カルボキシル化エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル−無水
マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)
アクリレート共重合体等のエチレン系共重合体が挙げら
れる(なお、「(メタ)アクリル」は「アクリル又はメ
タクリル」を示す。)。その他、ポリビニルブチラール
(PVB)樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノ
ール樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン
樹脂等も用いることができるが、性能面で最もバランス
がとれ、使い易いのはEVAである。また、耐衝撃性、
耐貫通性、接着性、透明性等の点から自動車用合せガラ
スで用いられているPVB樹脂も好適である。
【0025】PVB樹脂は、ポリビニルアセタール単位
が70〜95重量%、ポリ酢酸ビニル単位が1〜15重
量%で、平均重合度が200〜3000、好ましくは3
00〜2500であるものが好ましく、PVB樹脂は可
塑剤を含む樹脂組成物として使用される。
【0026】PVB樹脂組成物の可塑剤としては、一塩
基酸エステル、多塩基酸エステル等の有機系可塑剤や燐
酸系可塑剤が挙げられる。
【0027】一塩基酸エステルとしては、酪酸、イソ酪
酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、n−オ
クチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴン酸(n−
ノニル酸)、デシル酸等の有機酸とトリエチレングリコ
ールとの反応によって得られるエステルが好ましく、よ
り好ましくは、トリエチレン−ジ−2−エチルブチレー
ト、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエ
ート、トリエチレングリコール−ジ−カプロネート、ト
リエチレングリコール−ジ−n−オクトエート等であ
る。なお、上記有機酸とテトラエチレングリコール又は
トリプロピレングリコールとのエステルも使用可能であ
る。
【0028】多塩基酸エステル系可塑剤としては、例え
ば、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸
と炭素数4〜8の直鎖状又は分岐状アルコールとのエス
テルが好ましく、より好ましくは、ジブチルセバケー
ト、ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジ
ペート等が挙げられる。
【0029】燐酸系可塑剤としては、トリブトキシエチ
ルフォスフェート、イソデシルフェニルフォスフェー
ト、トリイソプロピルフォスフェート等が挙げられる。
【0030】PVB樹脂組成物において、可塑剤の量が
少ないと製膜性が低下し、多いと耐熱時の耐久性等が損
なわれるため、ポリビニルブチラール樹脂100重量部
に対して可塑剤を5〜50重量部、好ましくは10〜4
0重量部とする。
【0031】PVB樹脂組成物には、更に劣化防止のた
めに、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤が
添加されていても良い。
【0032】本発明の電磁波シールド性光透過窓材は、
EVA等の樹脂に所定量の熱又は光硬化のための架橋剤
を混合してシート化した接着用フィルムを2枚用い、こ
の接着用フィルムの間に導電性メッシュを挟んだもの
を、透明基板2Aと予め透明導電膜5を形成した透明基
板2Bとの間に介在させ、減圧、加温下に脱気して予備
圧着した後、加熱又は光照射により接着層を硬化させて
一体化することにより容易に製造することができる。
【0033】なお、導電性メッシュ3と接着樹脂4とで
形成される接着層の厚さは、電磁波シールド性光透過窓
材の用途等によっても異なるが、通常の場合2μm〜2
mm程度とされる。従って、接着用フィルムは、このよ
うな厚さの接着層が得られるように、1μm〜1mm厚
さに成形される。
【0034】以下に、樹脂としてEVAを用いた場合を
例示して本発明に係る接着層についてより詳細に説明す
る。
【0035】一方、EVAとしては酢酸ビニル含有量が
5〜50重量%、好ましくは15〜40重量%のものが
使用される。酢酸ビニル含有量が5重量%より少ないと
耐候性及び透明性に問題があり、また40重量%を超す
と機械的性質が著しく低下する上に、成膜が困難とな
り、フィルム相互のブロッキングが生ずる。
【0036】架橋剤としては、有機過酸化物が適当であ
り、シート加工温度、架橋温度、貯蔵安定性等を考慮し
て選ばれる。使用可能な過酸化物としては、例えば2,
5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサ
イド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン−3;ジーt−ブチルパーオキサイ
ド;t−ブチルクミルパーオキサイド;2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;ジ
クミルパーオキサイド;α,α’−ビス(t−ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,4
−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート;2,2−
ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエート;
ベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシアセ
テート;2,5−ジメチル−2,5−ビス(第3ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3;1,1−ビス(第3ブチル
パーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン;1,1−ビス(第3ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン;メチルエチルケトンパーオキサイド;2,5−ジ
メチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエー
ト;第3ブチルハイドロパーオキサイド;p−メンタン
ハイドロパーオキサイド;p−クロルベンゾイルパーオ
キサイド;第3ブチルパーオキシイソブチレート;ヒド
ロキシヘプチルパーオキサイド;クロルヘキサノンパー
オキサイドなどが挙げられる。これらの過酸化物は1種
を単独で又は2種以上を混合して、通常EVA100重
量部に対して、10重量部以下、好ましくは0.1〜1
0重量部の割合で使用される。
【0037】有機過酸化物は通常EVAに対し押出機、
ロールミル等で混練されるが、有機溶媒、可塑剤、ビニ
ルモノマー等に溶解し、EVAのフィルムに含浸法によ
り添加しても良い。
【0038】なお、EVAの物性(機械的強度、光学的
特性、接着性、耐候性、耐白化性、架橋速度など)改良
のために、各種アクリロキシ基又はメタクリロキシ基及
びアリル基含有化合物を添加することができる。この目
的で用いられる化合物としてはアクリル酸又はメタクリ
ル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般
的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデ
シル、ステアリル、ラウリル等のアルキル基の他、シク
ロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチ
ル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙
げられる。また、エチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールと
のエステルを用いることもできる。アミドとしてはダイ
アセトンアクリルアミドが代表的である。
【0039】より具体的には、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル又
はメタクリル酸エステル等の多官能エステルや、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジア
リル等のアリル基含有化合物が挙げられ、これらは1種
を単独で、或いは2種以上を混合して、通常EVA10
0重量部に対して0.1〜2重量部、好ましくは0.5
〜5重量部用いられる。
【0040】なお、本発明に係るEVA接着層には、そ
の他、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止剤、塗料
加工助剤を少量含んでいてもよく、また、フィルター自
体の色合いを調整するために染料、顔料などの着色剤、
カーボンブラック、疎水性シリカ、炭酸カルシウム等の
充填剤を適量配合してもよい。
【0041】図1に示す電磁波シールド性光透過窓材1
は、EVA等の樹脂に所定量の熱硬化のための架橋剤を
混合してシート化した接着用フィルムを用い、この接着
用フィルムと導電性メッシュ4をガラス板2とPETフ
ィルム3との間に介在させ、減圧、加温下に脱気して予
備圧着した後、加熱により接着層を硬化させて一体化す
ることにより容易に製造することができる。
【0042】なお、導電性メッシュ4と接着樹脂5とで
形成される接着層の厚さは、電磁波シールド性光透過窓
材の用途等によっても異なるが、通常の場合2μm〜2
mm程度とされる。従って、接着用フィルムは、このよ
うな厚さの接着層が得られるように、2μm〜2mm厚
さに成形される。
【0043】本発明で用いる接着用フィルムは、EVA
等の樹脂と上述の添加剤とを混合し、押出機、ロール等
で混練した後カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフ
レーション等の成膜法により所定の形状にシート成形す
ることにより製造される。成膜に際してはブロッキング
防止、透明基板との圧着時の脱気を容易にするためエン
ボスが付与される。
【0044】なお、接着性改良の手段として、シート化
された接着用フィルム面へのコロナ放電処理、低温プラ
ズマ処理、電子線照射、紫外光照射などの手段も有効で
ある。
【0045】このような本発明の電磁波シールド性光透
過窓材は、PDPの前面フィルタとして、或いは、病院
や研究室等の精密機器設置場所の窓材等として有効に利
用可能であるが、特に、本発明の電磁波シールド性光透
過窓材をPDPの前面フィルタとして用いる場合、一般
にガラス板がPDP後面側に、PETフィルム等の樹脂
フィルムが前面側となるように配置される。
【0046】次に、本発明の電磁波シールド性光透過窓
材の製造方法について図2を参照して説明する。
【0047】本発明の方法においては、まず、ガラス板
2とPETフィルム3等の樹脂フィルムとの間に導電性
メッシュ4等の導電層及び接着用EVAフィルム6等の
接着用フィルムを介在させてこれらを積層し、更にPE
Tフィルム3の上に押圧用プレートとしてのガラス板
(以下「ダミーガラス」と称す。)7等を重ねて積層体
8とし(図2(a))、この積層体8をゴム袋9等の非
通気性のバッグ内に収容し(図2(b))、バッグ内を
真空引きすると共に加熱してガラス板2、導電性メッシ
ュ4及びPETフィルム3を接着(仮接着)する(図2
(c))。この仮接着条件は、用いる接着用フィルムの
種類によっても異なるが、接着用EVAフィルム6を用
いた場合、60〜100℃で5〜45分程度とするのが
好ましい。
【0048】このようにして仮接着した後は、ゴム袋9
から取り出し、ダミーガラス7を取り外し、仮接着体1
0をオーブン等で加熱して接着樹脂を架橋硬化してガラ
ス板2、導電性メッシュ4及びPETフィルム3を接着
樹脂5により強固に一体化する。この加熱架橋条件は、
通常100〜150℃で20〜50分程度とされる。
【0049】このように、仮接着までの工程において、
ダミーガラス7でPETフィルム3の表面を保護するこ
とにより、製造工程でのPETフィルム3の打痕や傷等
が防止され、高品質の製品を歩留り良く形成することが
できる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の電磁波シー
ルド性光透過窓材は、従来の電磁波シールド性光透過窓
材に比べて著しく薄肉、軽量であるため、各種OA機器
のPDPに適用した場合、より一層の薄肉、軽量化を図
ることができる。
【0051】本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製
造方法によれば、このような本発明の電磁波シールド性
光透過窓材を容易かつ効率的に歩留り良く製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波シールド性光透過窓材の実施の
形態を示す断面図である。
【図2】本発明の電磁波シールド性光透過窓材の製造方
法の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電磁波シールド性光透過窓材 2 ガラス板 3 PETフィルム 4 導電性メッシュ 5 接着樹脂 6 接着用EVAフィルム 7 ダミーガラス 8 積層体 9 ゴム袋 10 仮接着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB17 AG00A AK42C AK68G AR00B AT00A AT00C BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C CC00D DC16B EC18 EJ17 EJ21 EJ42 GB07 GB41 JD08 JG01B JK12D JL03 JN01A JN01C 5E321 AA04 BB21 BB41 CC16 GG05 GH01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の透明基板間に導電層を介在させ接
    着樹脂で接合一体化してなる電磁波シールド性光透過窓
    材において、 該2枚の透明基板のうち一方の透明基板がガラス板であ
    り、他方の透明基板が樹脂フィルムであることを特徴と
    する電磁波シールド性光透過窓材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該樹脂フィルムがP
    ETフィルムであることを特徴とする電磁波シールド性
    光透過窓材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、該PETフィ
    ルムはハードコート処理が施されていることを特徴とす
    る電磁波シールド性光透過窓材。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、該導電層は導電性メッシュであることを特徴とする
    電磁波シールド性光透過窓材。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、該接着樹脂がEVAであることを特徴とする電磁波
    シールド性光透過窓材。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    の電磁波シールド性光透過窓材を製造する方法であっ
    て、ガラス板と樹脂フィルムとを、これらの間に導電層
    と接着樹脂層とを介して積層すると共に、該樹脂フィル
    ム上に更に押圧用プレートを積層してなる積層体を加熱
    して該接着樹脂を硬化させることによりガラス板、導電
    層及び樹脂フィルムを接着一体化し、その後、該押圧用
    プレートを分離することを特徴とする電磁波シールド性
    光透過窓材の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記積層体を非通気
    性のバッグ内に収容し、該バッグ内から排気することに
    より該積層体を積層方向に押圧すると共に、該積層体を
    加熱してガラス板、導電層及び樹脂フィルムを仮接着
    し、 この仮接着された積層体を該バッグから取出し、押圧用
    プレートを分離し、 その後、加熱してガラス板、導電層及び樹脂フィルムを
    本接着することを特徴とする電磁波シールド性光透過窓
    材の製造方法。
JP19623799A 1999-07-09 1999-07-09 電磁波シールド性光透過窓材の製造方法 Expired - Fee Related JP4258894B2 (ja)

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