JP2001020196A - 導電性シートおよび導電性接着シート - Google Patents

導電性シートおよび導電性接着シート

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JP2001020196A
JP2001020196A JP11187531A JP18753199A JP2001020196A JP 2001020196 A JP2001020196 A JP 2001020196A JP 11187531 A JP11187531 A JP 11187531A JP 18753199 A JP18753199 A JP 18753199A JP 2001020196 A JP2001020196 A JP 2001020196A
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sheet
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Shigeru Murakami
繁 村上
Yoichi Nanba
洋一 南波
Tsutomu Masuko
努 増子
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 コイン型電気二重層コンデンサやコイン型電
池等に使用される導電性シート、導電性接着シートとし
て、潰れ変形が生じにくく、かつ導電性も優れたものを
提供する。 【解決手段】 黒鉛粉末40〜80重量部と、気相成長
炭素繊維5〜30重量部と、パルプ15〜40重量部と
を有してなる混抄材料を抄紙した混抄紙からなり、かつ
Log{加圧圧力(kg/cm2 )/嵩密度(g/cm
3 )}の値が2の条件下で加圧した後、圧力開放した状
態で体積が10%以上戻る復元力を有し、しかも体積固
有抵抗が10Ωcm以下である導電性シート、また、黒
鉛粉末、気相成長炭素繊維、パルプのほか、熱硬化性樹
脂粉末5〜10重量部と、熱可塑性樹脂の粉末および/
または繊維5〜35重量部を有してなる混抄材料を抄紙
した混抄紙からなり、かつ加圧温度100℃以上、加圧
圧力1kg/cm2 以上の条件下で接着性を発現する導
電性接着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電池やコンデンサ
等の各種電気部品、電子部品におけるインターコネクタ
や電極、セパレータ等として使用される導電性シートお
よび導電性接着シートに関するものであり、特に抄紙法
によって得られる導電性シート、導電性接着シートに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性シートあるいは導電性接着
シートとしては、カーボンブラックを抄紙した導電紙
や、熱硬化性樹脂に導電性粉末等を配合した導電性接着
剤(例えば特開昭63−142085号)等が知られて
いる。
【0003】ところでこのような導電性シートや導電性
接着剤のような導電材料の用途としては、近年はパーソ
ナルコンピュータなどのバックアップ用電源等として使
用されるコイン型電気二重層コンデンサやコイン型電池
などのインターコネクタの用途などがある。例えばコイ
ン型電気二重層コンデンサは、図2に示すように、外部
導電板となる上面を開放した金属ケース1内に、下側か
らインターコネクタ3A、分極性電極5A、セパレータ
7、分極性電極5B、インターコネクタ3Bをその順に
重ね、同じく外部導電板となる金属蓋9により金属ケー
ス1の上面を閉じるとともに金属ケース1の内周壁と金
属蓋9の縁部との間にゴム等の絶縁・弾性材料からなる
封止材11を配置し、さらに金属ケース1内の中空部分
に電解液を注入し、金属ケース1の周縁部を機械的にか
しめた構成とされている。そしてこのようなコイン型電
気二重層コンデンサにおけるインターコネクタ3A,3
Bとして、前述のような導電性シートや導電性接着剤等
が使用されている。
【0004】ここで、図2に示すようなコイン型電気二
重層コンデンサにおいては、金属ケース1と金属蓋9と
は、その間にインターコネクタ3A,3B、電極5A,
5B、セパレータ7を挟んで、絶縁・弾性材料からなる
封止材11の弾性反発力によって押圧された状態となっ
ている。そしてインターコネクタ3A,3Bはその押圧
圧力を受けてその一方の面が金属蓋9もしくは金属ケー
ス1に圧接されるとともに、他方の面が電極5Aもしく
は5Bに圧接されて、電気的導通を保っている。なおイ
ンターコネクタ3A,3Bとして導電性接着剤を用いる
場合は、インターコネクタ3A,3Bは、金属蓋9もし
くは金属ケース1、電極5Aもしくは5Bに接着され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにコイン型
電気二重層コンデンサにおけるインターコネクタには常
時機械的な押圧圧力が加わっており、またそのほかコイ
ン型電池等においても同様である。そしてこのように常
時インターコネクタには圧力が加わっているため、従来
の導電性シートをインターコネクタに使用した場合、長
時間経過すれば機械的圧力によって永久変形としての潰
れ変形が生じてしまい、そのため電極やケースあるいは
蓋との間の接触圧が低下して接触抵抗が高くなり、イン
ターコネクタとしての機能を充分に発揮できなくなって
しまうおそれがある。
【0006】特に最近ではパーソナルコンピュータの高
機能化に伴なって、ICパッケージも益々高密度化する
傾向にあり、そのためバックアップ用電源に用いられて
いるコイン型電気二重層コンデンサやコイン型電池も高
温に曝されやすくなっている。そしてこのような高温下
では、従来の導電性シートが用いられているインターコ
ネクタは、一層潰れ変形が生じやすくなっているのが実
情である。
【0007】また一方、従来の接着用樹脂や導電性フィ
ラーを混ぜたような導電性接着剤を前述のようなコイン
型電気二重層コンデンサのインターコネクタに使用して
いる場合も、導電性接着剤に樹脂固有の潰れ変形が生じ
て相手材との間の接触抵抗が大きくなるばかりか、遂に
は相手材との間で剥離が生じて、接着剤としての機能を
果たさなくなることがある。
【0008】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、コイン型電気二重層コンデンサやコイン型電
池、その他各種の電子・電気機器に用いられる導電性シ
ート、導電性接着シートとして、潰れ変形が生じにく
く、長期間安定して優れた性能を発揮し、かつ電気伝導
性に優れたものを提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述のような課題を解決
するための方策について本発明者等が鋭意実験・検討を
重ねた結果、抄紙法によって導電性シートあるいは導電
性接着シートを製造するにあたり、抄紙材料として、炭
素繊維のうちでも、特に気相成長法により得られた炭素
繊維、すなわち気相成長炭素繊維を用いることによっ
て、潰れ変形が生じにくく、導電性にも優れた導電性シ
ート、導電性接着シートが得られることを見出し、この
発明をなすに至った。
【0010】すなわち、炭素繊維の製造方法としては従
来から種々の方法があるが、最近では有機化合物の熱分
解によって気相成長法により製造した炭素繊維が実用化
されるようになった(例えば特許第2778434号公
報参照)。そしてこのような気相成長法による炭素繊維
の特性について種々調査を行なったところ、機械的圧力
に対する反発力が、他の炭素繊維と比較して極めて大き
いことを見出した。そしてこのように機械的圧力に対す
る反発力が大きい気相成長炭素繊維を導電性シートや導
電性接着シートに用いれば、潰れ変形の発生を防止でき
る筈であると考え、実際に気相成長炭素繊維を用いて導
電性シート、導電性接着シートを製造する実験を行なっ
たところ、実際に潰れ変形を有効に防止でき、しかもこ
のような気相成長炭素繊維を用いれば導電シート、導電
性接着シートの導電性を高め得ることを見出し、この発
明をなすに至ったのである。
【0011】具体的には、請求項1の発明の導電性シー
トは、黒鉛粉末40〜80重量部と、気相成長炭素繊維
5〜30重量部と、パルプ15〜40重量部とを有して
なる混抄材料を抄紙した混抄紙からなり、かつLog
{加圧圧力(kg/cm2 )/嵩密度(g/cm3 )}
の値が2の条件下で加圧した後、圧力開放した状態で体
積が10%以上戻る復元力を有し、しかも体積固有抵抗
が10Ωcm以下であることを特徴とするものである。
【0012】また請求項2の発明の導電性接着シート
は、黒鉛粉末40〜80重量部と、気相成長炭素繊維5
〜30重量部と、熱硬化性樹脂粉末5〜10重量部と、
熱可塑性樹脂の粉末および/または繊維5〜35重量部
と、パルプ15〜40重量部とを有してなる混抄材料を
抄紙した混抄紙からなり、かつ100℃以上の温度で1
kg/cm2 以上の圧力を加えたときに接着性を発現
し、しかも100℃以上の温度で1kg/cm2 以上の
圧力を加える加熱加圧処理により金属と接着した後に体
積固有抵抗が1Ωcm以下を示すことを特徴とするもの
である。
【0013】
【発明の実施の形態】先ずこの発明をなすに至る基礎と
なった気相成長炭素繊維の機械的圧力に対する反発力に
ついての知見を説明する。
【0014】本発明者等は、本願出願人である昭和電工
株式会社製の気相成長炭素繊維とその他一般的な市販の
各種の炭素繊維について、機械的圧力に対する反発力を
測定したところ、表1に示す結果が得られた。なお測定
方法としては、円筒形容器内にサンプルを入れ、落とし
蓋を載せて蓋の上から所定の圧力を加えた後に圧力開放
し、蓋の戻り量を調べ、圧力を加えた時点でのサンプル
の体積に対する圧力開放後のサンプルの体積の増加率
(%)を求め、その体積増加率を反発力の大きさとして
評価した。
【0015】
【表1】
【0016】表1に示すように、気相成長炭素繊維の反
発力は他の炭素繊維と比較して著しく大きいことが明ら
かである。このように気相成長炭素繊維の反発力が著し
く大きい理由は次のように考えられる。すなわち、気相
成長炭素繊維は、結晶性が進んだ分岐構造を有する炭素
繊維であり、その結晶性のために高強度を有するばかり
でなく、分岐部分が複雑にからみ合って、機械的圧力に
対し大きな反発力を示すものと考えられる。また気相成
長炭素繊維は結晶性が進んだ繊維であるため、電気伝導
性も良好であり、したがってその点からも導電性シー
ト、導電性接着シートに最適である。そこでこのように
機械的圧力に対する反発力が大きくかつ電気伝導性も良
好な気相成長炭素繊維を、他の抄紙材料と適切に組合せ
て配合し、抄紙により混抄紙とすることによって、潰れ
変形が生じにくく、しかも導電性も良好な導電性シー
ト、導電性接着シートを得ることができることを見出
し、この発明をなすに至ったのである。
【0017】さらにこの発明について詳細に説明する。
【0018】請求項1の発明の導電性シートにおいて
は、その基本的な抄紙材料として、黒鉛粉末、気相成長
炭素繊維、およびパルプを用いており、先ずこれらの各
抄紙材料について詳細に説明する。
【0019】黒鉛粉末:黒鉛粉末は、導電性シートとし
て不可欠な優れた電気伝導性を得るために必要であり、
その割合が40重量部未満では導電性シートとして充分
な電気伝導性を得ることが困難となり、一方80重量部
を越えれば抄紙性が悪くなり、安定して均一な品質を有
するシートを抄紙することが困難となる。したがって黒
鉛粉末の配合割合は40〜80重量部とした。なお黒鉛
粉末の具体的な種類としては、天然黒鉛、人造黒鉛な
ど、抄紙可能なものであれば任意のものを使用すること
ができる。また黒鉛粉末の粒径は特に限定されるもので
はないが、抄紙の容易さを考慮すれば、5〜50μmの
範囲内が好ましい。
【0020】気相成長炭素繊維:気相成長炭素繊維は、
この発明の導電性シートにおいて極めて重要であり、前
述のように結晶性が進んでいて分岐構造を有することか
ら、機械的圧力に対し大きな反発力を示し、その結果導
電性シートに潰れ変形を生じにくくし、併せて導電性を
高めるために必要なものである。気相成長炭素繊維の割
合が5重量部未満では、潰れ変形を防止する効果が充分
に得られず、またシートの導電性も低下する。一方気相
成長炭素繊維が30重量部を越えれば、抄紙が困難とな
るから、気相成長炭素繊維の割合は5〜30重量部の範
囲内とした。なお気相成長炭素繊維としては、前述の特
許第2778434号公報に記載された方法によって製
造されたもの、具体的には昭和電工株式会社製の商品名
VGCFを用いることが最適であるが、このほか有機化
合物の熱分解による気相成長法により製造されたものは
全て適用可能であり、その場合表1に記載された昭和電
工株式会社製VGCFに近い反発力を有するものを用い
ることが好ましい。またこの発明で用いる気相成長炭素
繊維の径や長さは特に限定されるものではないが、径は
平均0.10〜0.20μm程度、長さが平均10〜2
0μm程度が好ましく、前述の特許第2778434号
公報記載の方法であれば、この範囲内の径、長さの気相
成長炭素繊維を容易に得ることができる。
【0021】パルプ:パルプは、抄紙法によって導電性
シートを製造するために不可欠なものであり、また黒鉛
粉末等の粉末を保持するためにも必要である。パルプの
配合割合は黒鉛粉末および気相成長炭素繊維の配合量に
応じて定まるが、導電性シートの導電性や強度等を勘案
すれば、15〜40重量部の範囲内が適当である。パル
プの配合割合が15重量部未満では、抄紙性が悪くなっ
て充分な機械的強度を有する導電性シートが得られなく
なるおそれがあり、一方40重量部を越えれば、黒鉛粉
末および気相成長繊維の配合割合が少なくなり、その結
果導電性シートとして充分な電気伝導性が得られなくな
るおそれがある。
【0022】一方、請求項2の発明の導電性接着シート
の場合は、その基本的な抄紙材料として、上述の導電性
シートと同様な黒鉛粉末、気相成長炭素繊維、パルプの
ほか、さらに熱硬化性樹脂粉末と、熱可塑性樹脂の粉末
もしくは繊維を用いる。
【0023】熱硬化性樹脂粉末:熱硬化性樹脂は、導電
性接着シートを加熱加圧するにあたって耐熱性接着剤と
して機能する。熱硬化性樹脂粉末の配合割合が5重量部
未満では充分な接着性が得られず、一方20重量部を越
えれば、抄紙性を確保するためのパルプの配合量の制約
により黒鉛粉末あるいは気相成長炭素繊維の配合割合が
少なくなるため、電気伝導性の低下が避け難くなる。そ
こで熱硬化性樹脂粉末の配合量は5〜20重量部の範囲
内とした。具体的な熱硬化性樹脂としては、充分な接着
性を得ることができかつ抄紙性を損なわない半硬化状態
のものであれば特に限定されるものではないが、鐘紡
(株)製商品名ベルパールで代表される半硬化状態のフ
ェノール樹脂粉末が最適である。なお熱硬化製樹脂粉末
の粒径は特に限定されるものではないが、抄紙性の面か
ら5〜50μm程度が好ましい。
【0024】熱可塑性樹脂の粉末および/または繊維:
熱可塑性樹脂の粉末および/または繊維は、導電性接着
シートによる接着性の信頼性を向上させ、また接着作業
性を向上させる目的をもって添加される。この熱可塑性
樹脂の粉末および/または繊維が5重量部より少なけれ
ば、充分な接着性が得られなくなり、一方35重量部を
越えれば黒鉛粉末および気相成長炭素繊維の割合が少な
くなって、導電性が低下してしまうから、熱可塑性樹脂
の粉末および/または繊維の配合割合は5〜35重量部
の範囲内とした。なおこの熱可塑性樹脂の具体的種類と
しては、抄紙可能なものであれば特に限定されるもので
はなく、例えばアクリル、ビニロン、ポリアミド、ポリ
エステル、ブチルゴム等を使用可能である。また粉末の
場合は、その粒径は抄紙性の面から5〜50μm程度が
好ましい。
【0025】そのほか、請求項2の発明の導電性接着シ
ートに用いられる抄紙材料である黒鉛粉末、気相成長炭
素繊維、パルプについての詳細は、既に請求項1の発明
の導電性シートについて述べたと同様である。
【0026】なお請求項1の発明の導電性シート、もし
くは請求項2の発明の導電性接着シートでは、前述のよ
うな基本的な抄紙材料のほか、抄紙時の繊維状バインダ
としてポリビニルアルコールや澱粉、コーンスターチ、
ポリアクリルアミド等を添加しても良い。
【0027】請求項1の発明の導電性シート、請求項2
の発明の導電性接着シートは、上述のような各抄紙材料
を配合してなる混抄材料を抄紙して、混抄紙としたもの
である。その場合の抄紙法としては、従来から広く知ら
れている一般的な手法を用いれば良い。
【0028】さらに請求項1の発明の導電性シートは、
その特性として、加圧圧力(kg/cm2 )と嵩密度
(g/cm3 )との対数比、すなわちLog{加圧圧力
(kg/cm2 )/嵩密度(g/cm3 )}の値が2の
条件下で加圧した後、圧力開放した状態で、加圧時の体
積に対し10vol%以上体積が戻る(増加する)よう
な加圧復元力を有するものであることが必要である。上
述のような加圧圧力と嵩密度の対数比が2の条件下での
加圧後の圧力開放時の体積戻り量が10vol%未満で
は、コイン型電気二重層コンデンサやコイン型電池等の
インターコネクタ材に使用した場合、潰れ変形を防止す
る効果を充分に得ることが困難となる。
【0029】また同じく請求項1の発明の導電性シート
では、体積固有抵抗が10Ωcm以下であることが必要
である。体積固有抵抗が10Ωcmを越えれば、コイン
型電気二重層コンデンサのインターコネクタ材として導
電性が不充分となる。
【0030】一方、請求項2の発明の導電性接着シート
の特性としては、100℃以上の温度で加圧圧力1kg
/cm2 以上の条件で加熱加圧したときに接着性を発現
するものであることが必要である。ここで、“接着性を
発現する”とは、例えばコイン型電気二重層コンデンサ
やコイン型電池等において電極と金属との間に導電性接
着シートを介在させた場合に、電極と金属とをずれなく
固定し、コンデンサや電池として組立てた後にも長期間
集電性維持の機能を示す程度の接着力を発揮することを
意味する。
【0031】また同じく請求項2の発明の導電性接着シ
ートにおいては、前記同様に100℃以上の温度におい
て1kg/cm2 以上の圧力で加熱加圧した状態、すな
わち加熱加圧により接着させた状態と同等の状態で、体
積固有抵抗が1Ωcm以下であることが必要である。体
積固有抵抗が1Ωcmを越える場合は、導電性接着シー
トとして一般的に要求される導電性を満たすことが困難
となる。
【0032】
【実施例】実施例1〜3、比較例1 昭和電工(株)製の黒鉛粉末(商品名:UFG−30;
平均粒径10μm)と、同じく昭和電工(株)製の気相
成長炭素繊維(商品名:VGCF;平均太さ0.15μ
m、平均長さ15μm)と、カナディアンフリーネス5
00mlのパルプ(商品名:LUKP)と、ポリビニル
アルコール繊維(クラレ製)とを表2の実施例1〜3に
示すような配合割合で配合し、水を加えてスラリー状と
し、常法により丸網抄紙機により米坪量150g/m2
の混抄紙を抄造して、導電性シートとした。
【0033】また比較のため、昭和電工(株)製の黒鉛
粉末UFG−30(平均粒径10μm)と、市販のピッ
チ系炭素繊維(商品名:クレカチョップ)と、カナディ
アンフリーネス500mlのパルプと、ポリビニルアル
コール繊維(クラレ製)とを表2の比較例1に示すよう
に配合して実施例1〜3と同様に抄紙し、導電性シート
とした。
【0034】これらの実施例1〜3、比較例1により得
られた各導電性シートについて、嵩密度、体積固有抵
抗、および戻り量を調べた結果を表2中に示す。なお体
積固有抵抗はホイーストンブリッジにより測定した。ま
た戻り量は表2中に示す各嵩密度の導電性シートに対
し、Log{加圧圧力(kg/cm2 )/嵩密度(g/
cm3 )}=2になるように一方向に面圧を加え、加圧
状態での厚さt1 と圧力開放後の厚さt2 とを調べ、
{(t2 −t1 )/t1 }×100(%)の値を算出し
た。
【0035】
【表2】
【0036】表2から明らかなように、気相成長炭素繊
維を用いた実施例1〜3の導電性シートでは、機械的圧
力を加えた後、圧力開放したときの戻り量が大きく、機
械的圧力による変形に対する復元力が大きいことが明ら
かであり、また導電性も優れていることが判る。これに
対しピッチ系炭素繊維を用いた比較例1の導電性シート
では、機械的圧力を加えた後に圧力を開放したときの戻
り量が実質的に零であって、機械的な圧力による変形に
対する復元力に著しく乏しいことが明らかである。
【0037】実施例4,5、比較例2 昭和電工(株)製の黒鉛粉末(商品名:UFG−30;
平均粒径10μm)と、同じく昭和電工(株)製の気相
成長炭素繊維(商品名:VGCF;平均太さ0.15μ
m、平均長さ15μm)と、熱硬化性樹脂粉末としての
鐘紡(株)製半硬化フェノール樹脂粉末(商品名:ベル
パール)と、熱可塑性樹脂繊維としての旭化成(株)製
アクリル繊維と、カナディアンフリーネス500mlの
パルプと、ポリビニルアルコール繊維(クラレ製)とを
表3の実施例4、実施例5に示すように配合し、水を加
えスラリー状とし、丸網抄紙機により常法により米坪量
100g/m2 の混抄紙を抄造し、導電性接着シートと
した。
【0038】また比較のため、気相成長炭素繊維に代え
てピッチ系炭素繊維(商品名:クレカチョップ)を用
い、その他の材料は前記と同様なものを用いて表1の比
較例2に示すように配合し、前記と同様に抄紙して導電
性接着シートとした。得られた各シートを離型用テフロ
ンシートに挟み、150℃、10kg/cm 2 の条件で
プレス機により5分間加熱加圧し、加熱加圧後、プレス
機から取出して嵩密度および体積固有抵抗を調べた。
【0039】また前述のようにして得られた各導電性接
着シートについて、コイン型電気二重層コンデンサやコ
イン型電池を模した図1に示すコイン型容器を用いてイ
ンターコネクタとして性能を評価するため、次のような
実験を行なった。すなわち、コイン型容器20の底部に
(金属ケース22の内底面)に、前記各導電性接着シー
ト24を配置してその上に銅ブロック26を配置し、上
記と同じ条件の温度・圧力で加熱プレスして貼り付け、
さらに金属ケース22内に電解液としてテトラメチルア
ンモニウムフッ化ボレート/プロピレンカーボネイト
(TEMABF4/PC)溶液を注入し、金属蓋28に
より覆うとともに封止体30として絶縁性、弾性を有す
るゴムを用い、金属ケース22をかしめて封止した後、
コイン型容器の全体を70℃のオーブンで長時間加熱
し、抵抗の経時変化を測定した。また3000時間の経
時変化測定後、コイン型容器を解体し、サンプルの剥れ
の有無を調べた。
【0040】前述のようにして測定した嵩密度、体積固
有抵抗値および抵抗の経時変化のデータを表3および表
4に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】表3、表4に示すように気相成長炭素繊維
を用いた実施例4、実施例5の導電性接着シートは、初
期の体積固有抵抗が低いばかりでなく、長時間経過後の
抵抗の増加も極めて少なく、したがって長期間安定して
優れた導電性を示し、しかも長時間使用後の剥離もな
く、接着性が優れていることが明らかである。これに対
しピッチ系炭素繊維を用いた比較例2の導電性接着シー
トの場合は、初期の体積固有抵抗が高いばかりでなく、
長時間経過すれば抵抗が急激に増大してしまう問題があ
り、また長時間使用すれば剥離が発生してしまうことが
判明した。
【0044】
【発明の効果】前述の実施例からも明らかなように、請
求項1の発明の導電性シートは、その抄紙材料の一つと
して気相成長炭素繊維を用いているため、機械的圧力を
加えて変形させた後に圧力開放したときの復元力が大き
く、そのためコイン型電気二重層コンデンサやコイン型
電池などのインターコネクタ等として使用した場合に機
械的圧力による永久変形としての潰れ変形が生じにく
く、インターコネクタ等としての機能を長期間充分に発
揮することができ、特に高温下で使用しても潰れ変形が
生じにくいという意味で耐熱性も優れており、さらには
導電性も高いなど、インターコネクタ材等として優れた
性能を有している。
【0045】また請求項2の発明の導電性接着シート
は、請求項1の発明の導電性シートと同様に潰れ変形が
生じにくく、そのため接着相手材に対して充分な接触圧
力を長時間保つことができるため、コイン型電池等に用
いれば長期間相手材との間で低い接触抵抗を安定して保
つことができ、また接着性が優れていて長時間使用して
も接着相手材との間で剥離が生じることもなく、さらに
は導電性接着シート自体の導電性も優れていることか
ら、各種電池等の接着型インターコネクタ材等としても
長時間安定してその性能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例において導電性接着シートの
性能を調べるためのコイン型容器を示す縦断面図であ
る。
【図2】この発明の導電性シート、導電性接着シートを
使用する対象となるコイン型電気二重層コンデンサの一
例を示す縦断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増子 努 長野県大町市大字大町6850 昭和電工株式 会社大町工場内 Fターム(参考) 4L055 AF03 AF09 AF21 AF29 AG02 AG79 AG96 AH27 AH37 AH49 EA04 EA06 EA20 EA23 EA32 EA34 FA13 FA30 GA03 GA50 5H014 AA06 EE01 EE07 HH01 HH04 HH08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒鉛粉末40〜80重量部と、気相成長
    炭素繊維5〜30重量部と、パルプ15〜40重量部と
    を有してなる混抄材料を抄紙した混抄紙からなり、かつ
    Log{加圧圧力(kg/cm2 )/嵩密度(g/cm
    3 )}の値が2の条件下で加圧した後、圧力開放した状
    態で体積が10%以上戻る復元力を有し、しかも体積固
    有抵抗が10Ωcm以下であることを特徴とする、導電
    性シート。
  2. 【請求項2】 黒鉛粉末40〜80重量部と、気相成長
    炭素繊維5〜30重量部と、熱硬化性樹脂粉末5〜10
    重量部と、熱可塑性樹脂の粉末および/または繊維5〜
    35重量部と、パルプ15〜40重量部とを有してなる
    混抄材料を抄紙した混抄紙からなり、かつ100℃以上
    の温度で1kg/cm2 以上の圧力を加えたときに接着
    性を発現し、しかも100℃以上の温度で1kg/cm
    2 以上の圧力を加える加熱加圧処理により金属と接着し
    た後に体積固有抵抗が1Ωcm以下を示すことを特徴と
    する、導電性接着シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001135554A (ja) * 1999-11-05 2001-05-18 Ccr:Kk 電気二重層キャパシタ並びに電極及びその製造方法
KR100465022B1 (ko) * 2002-08-28 2005-01-13 (주)에스와이하이테크 고출력 커패시터와 그 제조방법
KR101264269B1 (ko) * 2012-10-15 2013-05-22 (주)비젼테크 탄소섬유층을 포함하는 그라파이트 페이퍼의 제조방법

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KR101264269B1 (ko) * 2012-10-15 2013-05-22 (주)비젼테크 탄소섬유층을 포함하는 그라파이트 페이퍼의 제조방법

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