JP2001018287A - 中空部を有する成形体の製造方法 - Google Patents

中空部を有する成形体の製造方法

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JP2001018287A
JP2001018287A JP11191863A JP19186399A JP2001018287A JP 2001018287 A JP2001018287 A JP 2001018287A JP 11191863 A JP11191863 A JP 11191863A JP 19186399 A JP19186399 A JP 19186399A JP 2001018287 A JP2001018287 A JP 2001018287A
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molding material
mold
concave portion
hollow portion
molding
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Hideyuki Hatakeyama
秀之 畠山
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NAKAMOTO KOGYO KK
Original Assignee
NAKAMOTO KOGYO KK
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上金型及び下金型として、中空部の形状に正
確に対応した凹部や突起を必要とせず、構造が簡単な金
型を用い、かつ、複数の上金型を用いることなく、単一
の上金型を用いて、効率よく中空部を有する成形体を製
造することが可能な中空部を有する成形体の製造方法を
提供する。 【解決手段】 金型凹部2が形成された下金型3上に載
置した第1の被成形材料4上の、金型凹部2に対応する
位置に、金型凹部2の平面形状と略同一又はそれよりも
一回り小さい平面形状を有する押圧治具11を当接させ
ながら、成形用の上金型6を、押圧治具11上から、第
1の被成形材料4に押圧するとともに、所定の温度にま
で加熱し、第1の被成形材料4を塑性変形させて凹部7
を形成した後、第1の被成形材料4上に第2の被成形材
料8を載置し、第1の被成形材料4と第2の被成形材料
8を溶着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、中空部を有する
成形体の製造方法に関し、詳しくは、シート状の被成形
材料を用いて、効率よく所定形状の中空部を有する成形
体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シート状の被成形材料を用いて中空部を
有する成形体を製造する場合、従来は、例えば、以下に
説明するような手順で、成形体の製造が行われている。
【0003】図11に示すように、成形体60(図1
5(a),(b))の中空部51(図15(b))の外面形状
に対応する形状の凹部52を形成した下金型53を用
い、その上に、熱可塑性の第1の被成形材料(例えば軟
質ポリ塩化ビニル樹脂シート)54を載置する。 それから、図12に示すように、製品である成形体6
0(図15)の中空部51(図15(b))の内面形状に
対応する形状の凸部55を形成した上金型56を、上方
から第1の被成形材料54に押圧しつつ加熱し、第1の
被成形材料54を塑性変形させて所定形状の凹部57を
形成する。 その後、上金型56を移動させ、図13に示すよう
に、凹部57が形成された第1の被成形材料54上に、
シート状で熱可塑性の第2の被成形材料(例えば軟質ポ
リ塩化ビニル樹脂シート)58を載置する。 それから、図14に示すように、下面が平坦な上金型
59を、上方から第2の被成形材料58に押圧し、第1
及び第2の被成形材料54及び58を溶着可能な温度に
まで加熱し、凹部58の周辺部において、第1の被成形
材料54と第2の被成形材料58を溶着させることによ
り、図15(a),(b)に示すように、所定の位置に中空
部51を備えた成形体(製品)60を製造している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の製
造方法においては、成形体60の中空部51の外面形状
に対応する形状の凹部52を形成した下金型53と、成
形体60の中空部51の内面形状に対応する形状の凸部
55を形成した上金型56と、下面が平坦な上金型59
の、合計3つの金型が必要となり、各金型の作製にコス
トがかかるばかりでなく、二つの上金型56と59を用
いなければならず、製造工程が複雑になり、生産効率が
悪いという問題点がある。
【0005】なお、下金型53には、成形体60の中空
部51の外面形状に対応する形状の凹部52を形成し、
上金型56には、成形体60の中空部51の内面形状に
対応する形状の凸部55を形成することが必要となるた
め、金型の加工コストが製品の製造コストを大幅に押し
上げる要因になるという問題点がある。
【0006】本願発明は、上記問題点を解決するもので
あり、上金型及び下金型として、中空部の形状に正確に
対応した凹部や突起を必要とせず、構造が簡単な金型を
用い、かつ、複数の上金型を用いる必要がなく、単一の
上金型を用いて、効率よく中空部を有する成形体を製造
することが可能な成形体の製造方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明の中空部を有する成形体の製造方法は、成
形体に形成されるべき中空部の平面形状に対応する平面
形状を有する凹部又は貫通孔(以下「金型凹部」とい
う)が形成された成形用の下金型上に、シート状で熱可
塑性の第1の被成形材料を載置し、前記第1の被成形材
料上の、前記金型凹部に対応する位置に、前記金型凹部
の平面形状と略同一又はそれよりも一回り小さい平面形
状を有する押圧治具を当接させながら、成形用の上金型
を、前記押圧治具上から、前記第1の被成形材料に押圧
するとともに、第1の被成形材料を所定の温度にまで加
熱することにより、前記第1の被成形材料の前記金型凹
部に対応する領域を塑性変形させて所定形状の凹部を形
成した後、前記第1の被成形材料上から前記上金型及び
押圧治具を取り除き、第1の被成形材料上に、シート状
で熱可塑性の第2の被成形材料を載置し、上金型を、前
記第2の被成形材料上から押圧するとともに、第1及び
第2の被成形材料を加熱し、前記凹部の周辺部におい
て、第1及び第2の被成形材料を溶着させることによ
り、中空部を備えた成形体を形成することを特徴として
いる。
【0008】下金型上に載置した第1の被成形材料上
の、金型凹部に対応する位置に、金型凹部の平面形状と
略同一又はそれよりも一回り小さい平面形状を有する押
圧治具を当接させながら、成形用の上金型を、押圧治具
上から、第1の被成形材料に押圧するとともに、所定の
温度にまで加熱することにより、第1の被成形材料を塑
性変形させて、金型凹部に対応する領域に、容易かつ確
実に凹部を形成することが可能になる。
【0009】そして、押圧治具を取り除いた後、凹部の
形成された第1の被成形材料上に第2の被成形材料を載
置し、上金型を、第2の被成形材料上から押圧するとと
もに、第1及び第2の被成形材料を加熱し、凹部の周辺
部において、第1及び第2の被成形材料を溶着させるこ
とにより、中空部を備えた成形体を効率よく製造するこ
とが可能になる。
【0010】すなわち、本願発明によれば、従来のよう
に、複数の上金型を用いる必要がなく、しかも、上金型
及び下金型として、中空部の内面形状や外面形状に正確
に対応した凹部や突起を備えたものを用いることが不要
であることから、金型作成コストを抑えて、効率よく中
空部を有する成形体を製造することが可能になる。
【0011】なお、本願発明においては、第2の被成形
材料にもあらかじめ、第1の被成形材料に形成した凹部
と同様の形状の、あるいは異なる形状の凹部を形成して
おき、凹部どうしを対向させた状態で、第1及び第2の
被成形材料を溶着させることにより、上下両面側に突出
する中空部を備えた成形体を製造することも可能であ
る。なお、第2の被成形材料に凹部を形成する場合に
も、第1の被成形材料に凹部を形成する場合と同様の方
法を適用することが可能である。
【0012】また、請求項2の中空部を有する成形体の
製造方法は、前記押圧治具として、(a)スポンジや海綿
などの発泡体、(b)ゴムなどの弾性体、(c)木材、金
属、樹脂などの剛体からなる群より選ばれる少なくとも
1種からなり、かつ、前記第1の被成形材料に凹部を形
成する場合に、成形体に形成されるべき中空部に対応す
る形状の凹部を形成することができる範囲において、前
記凹部の形状に厳密に対応しない、成形の容易性を考慮
した種々の形状のものを用いることを特徴としている。
【0013】本願発明においては、押圧治具の材質に特
に制約はなく、種々の材料からなるものを用いることが
可能であるが、(a)スポンジや海綿などの発泡体、(b)
ゴムなどの弾性体、(c)木材、金属、樹脂などの剛体か
らなる群より選ばれる少なくとも1種からなるものを用
いることにより、容易かつ経済的に押圧治具を形成する
ことが可能になる。なお、押圧治具を形成するにあたっ
ては、成形の容易性を考慮した種々の形状とすることが
可能であり、さらに生産性を向上させることが可能にな
る。
【0014】また、押圧治具の形状は、第1の被成形材
料に凹部を形成する場合に、製品に形成されるべき中空
部に対応する形状の凹部を形成することができる範囲に
おいて、成形の容易性を考慮した、凹部の形状に必ずし
も厳密に対応しない種々の形状とすることが可能であ
り、さらに生産性を向上させることが可能になる。
【0015】すなわち、例えば、図1(a),(b)に示す
ように、平面形状が長円形(図1(a))で、ドーム型の
形状を有する中空部1を備えた成形体10を形成する場
合、図3に示すように、第1の被成形材料4上の、金型
凹部2に対応する位置に、例えば、板状の発泡体(スポ
ンジ)を、はさみなどを用いて切断することにより形成
した、平面形状が金型凹部2の平面形状に略対応し、か
つそれよりも一回り小さい形状を有する平坦な押圧治具
11を当接させ、高周波加熱機能を備えた上金型6によ
り、絶縁体であるベークライト板12を介して、押圧治
具11上から、第1の被成形材料4を押圧するととも
に、所定の温度に加熱することにより、第1の被成形材
料4に、図5に示すように、平面形状が長円形でドーム
型の形状を有する凹部7を形成することができる。
【0016】押圧治具11としては、図4に示すような
形状のものに限らず、角棒状や丸棒状のもの、あるいは
角筒状や円筒状のものなど種々の形状のものを用いるこ
とが可能であり、その場合にも、第1の被成形材料4
に、図1に示すような、平面形状が長円状でドーム状の
中空部1に対応する形状の凹部7を形成することが可能
である。また、形成すべき凹部(すなわち中空部)の形
状は、図1に示すような形状に限られるものではなく、
押圧治具11の形状を調整することにより、平面形状が
円形や略多角形状(三角形、長方形、正方形、台形、平
行四辺形、6角形、8角形その他の形状)など種々の形
状の凹部を形成することが可能である。
【0017】ただし、形成すべき中空部1の形状と押圧
治具11の形状は、第1の被成形材料の厚みや柔軟性、
あるいは構成材料の種類などを考慮して定めることが望
ましい。なお、押圧治具11の形状が、形成すべき中空
部1の形状と正確に一致していなくても、所望の形状の
凹部7を形成できることが実験により確認されている。
【0018】また、請求項3の中空部を有する成形体の
製造方法は、前記第1の被成形材料として、厚みが0.
1〜4.0mmのシート状材料を用いることを特徴として
いる。
【0019】第1の被成形材料として、厚みが0.1〜
4.0mmのシート状材料を用いた場合、中空部の内面形
状や外面形状に正確に対応した凹部や突起を備えた上金
型や下金型、あるいは押圧治具を用いることを必要とす
ることなく、本願発明の方法を適用して、第1の被成形
材料に所望の形状の凹部を確実に形成することが可能に
なり、本願発明をより実効あらしめることができる。な
お、第1の被成形材料の厚みのさらに好ましい範囲は
0.5〜1.5mmである。
【0020】また、請求項4の中空部を有する成形体の
製造方法は、前記第1及び第2の被成形材料が、ポリ塩
化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレンからなる群より
選ばれる少なくとも1種であることを特徴としている。
【0021】第1及び第2の被成形材料として、ポリ塩
化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレンからなる群より
選ばれる少なくとも1種を用いることにより、第1の被
成形材料に所望の形状の凹部を形成することが可能にな
り、本願発明をより実効あらしめることができる。
【0022】また、請求項5の中空部を有する成形体の
製造方法は、前記第1の被成形材料に形成された凹部に
所定の収容物を投入した後、前記第1の被成形材料に前
記第2の被成形材料を溶着して、中空部に収容物が収容
された成形体を形成することを特徴としている。
【0023】第1の被成形材料に形成された凹部に所定
の収容物を投入した後、第1の被成形材料に第2の被成
形材料を溶着することにより、中空部に収容物が収容さ
れた成形体を容易に形成することが可能になり、本願発
明をさらに実効あらしめることが可能になる。
【0024】また、請求項6の中空部を有する成形体の
製造方法は、前記上金型及び下金型の少なくとも一方
に、高周波加熱機能を備えたものを用いることを特徴と
している。
【0025】高周波加熱機能を備えた金型を用いること
により、速やかに第1の被成形材料を加熱して所定の形
状に成形するとともに、第1及び第2の被成形材料を溶
着することが可能になり、生産性を向上させることが可
能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を示
して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
【0027】[実施形態1]この実施形態では、図1
(a),(b)に示すように、平面形状が長円形でドーム型
の形状を有する中空部1を備えた、軟質ポリ塩化ビニル
樹脂からなる成形体10を製造する場合を例にとって説
明する。
【0028】まず、成形体10に形成されるべき中空
部1の平面形状(長円形)に対応する平面形状を有する
凹部又は貫通孔(この実施形態では貫通孔)(以下「金
型凹部」という)2が形成された成形用の下金型3(図
2)を用意し、この下金型3上に、シート状で熱可塑性
の第1の被成形材料4を載置する。なお、この実施形態
1では、第1の被成形材料として、厚みが1.0mmの軟
質ポリ塩化ビニル樹脂シートを用いた。 それから、図3に示すように、第1の被成形材料4上
の、金型凹部2に対応する位置に、平面形状が金型凹部
2の平面形状に略対応し、かつそれよりも一回り小さい
形状を有する押圧治具11を当接させながら、成形用の
上金型6を、押圧治具11上から、第1の被成形材料4
に押圧するとともに、所定の温度にまで加熱することに
より、図5に示すように、第1の被成形材料4を塑性変
形させて、金型凹部2に対応する領域に凹部7を形成す
る。この工程では、第1の被成形材料4が、押圧治具1
1により下方に押し付けられ、湾曲、変形して、成形体
10の中空部1に対応する形状に変形し、その状態で、
所定の温度にまで加熱されることにより、第1の被成形
材料4が塑性変形して中空部1(図1)の形状に対応す
る形状の凹部7が形成される。なお、この実施形態1で
は、押圧治具11として、板状の発泡体(スポンジ)
を、はさみなどを用いて切断することにより形成した、
平面形状が金型凹部2の平面形状に略対応し、かつそれ
よりも一回り小さい形状を有する平坦で平面形状が長円
形の押圧治具11(図4)を用いた。また、この実施形
態1では、上金型6として、高周波加熱機能を備えた上
金型を用いているため、押圧治具11を絶縁体であるベ
ークライト板12の下面に取り付け、ベークライト板1
2を介して、押圧治具を第1の被成形材料4に押圧し
た。なお、ベークライト板12は、上金型6に取り付け
ておくことも可能であり、また別体として用いることも
可能である。 次に、上金型6を移動させ、図6に示すように、凹部
7が形成された第1の被成形材料4上に、シート状で熱
可塑性の第2の被成形材料8を載置する。なお、この実
施形態では、第2の被成形材料8として、厚み1.0mm
の軟質のポリ塩化ビニル樹脂シート(第1の被成形材料
4と同じ)を用いた。 そして、図7に示すように、上金型6を、ベークライ
ト板12を介して、上方から第2の被成形材料8に押圧
し、第1の被成形材料4と、第2の被成形材料8を溶着
可能な温度にまで加熱し、凹部7の周辺部において、第
1の被成形材料4と第2の被成形材料8を溶着させ、必
要に応じて、周辺部をカットしてトリミングすることに
より、図1に示すように、中空部1を備えた成形体(製
品)10を得ることができる。なお、トリミングは溶着
と同時に行うことも可能であり、また、溶着後に行って
もよい。
【0029】なお、上記実施形態1では、平面形状が長
円形で、第1の被成形材料に当接する面が平坦な押圧治
具を用いたが、第1の被成形材料への当接面を、中空部
の内面形状に略対応するような凸状(ドーム型)の形状
とした押圧治具を用いることも可能である。
【0030】また、押圧治具としては、角棒状や丸棒状
のもの、あるいは角筒状や円筒状のものなど種々の形状
のものを用いることが可能である。
【0031】また、押圧治具を構成する材料にも特別の
制約はなく、上述のようなスポンジや海綿などの発泡
体、ゴムなどの弾性体、木材、金属、樹脂などの剛体、
あるいはダンボール紙、紙と木材などの複合材料など種
々の材料を用いることが可能である。
【0032】また、上記実施形態では、第1及び第2の
被成形材料として、ポリ塩化ビニル樹脂を用いている
が、被成形材料としては、ポリ塩化ビニル、ポリウレタ
ン、ポリエチレンなど種々の熱可塑性材料を用いること
が可能である。
【0033】また、上記実施形態では、第1及び第2の
被成形材料として、厚みが1.0mmのポリ塩化ビニル樹
脂を用いているが、被成形材料の厚みはこれに限らず、
種々の厚みのもを用いることが可能である。ただし、必
ずしも中空部の形状に対応しない押圧治具を用いて効率
よく成形を行うためには、第1及び第2の被成形材料と
して、厚みが0.1〜4.0mmの範囲、より好ましく
は、0.5〜1.5mmの範囲のものを用いることが望ま
しい。
【0034】[実施形態2]この実施形態2では、図8
に示すように、中空部1に収容物(ここでは、文字や図
形などの情報を印刷した厚紙)1aが収容された中空部
を有する成形体10aを製造する場合について説明す
る。この実施形態2の中空部を有する成形体10aを製
造する場合、上記実施形態1のの工程(第1の被成形
材料4に凹部7を形成する工程)と、の工程(凹部7
が形成された第1の被成形材料4上に第2の被成形材料
8を載置する工程)の間に、'の工程として、図9に
示すように、第1の被成形材料4に形成された凹部7に
収容物(厚紙)1aを投入する工程を設けることによ
り、図8に示すように、中空部1に収容物1aが収容さ
れた中空部を有する成形体10aを容易かつ確実に製造
することができる。
【0035】なお、上記'の前後の工程は、上記実施
形態1の場合と同様であることから、重複を避けるた
め、説明を省略する。上記実施形態2では中空部に文字
や図形などの情報を印刷した厚紙を収容した場合を例に
とって説明したが、その他にも、樹脂シート、金属板、
粉粒体、液体など種々のものを収容した成形体を製造す
ることが可能である。
【0036】なお、上記実施形態1及び2では、中空部
が成形体の一方の面側の突出した構造の成形体を製造す
る場合を例にとって説明したが、本願発明は、図10に
示すように、中空部1が両面側に突出した構造の成形体
10bを製造する場合にも適用することが可能である。
なお、その場合、第2の被成形材料にもあらかじめ、第
1の被成形材料に形成した凹部と同様の形状の、あるい
は異なる形状の凹部を形成しておき、凹部どうしが対向
するようにして、第1及び第2の被成形材料を溶着させ
ることにより、上下両面側に突出する中空部を備えた成
形体を形成することができる。なお、第2の被成形材料
に凹部を形成する場合にも、第1の被成形材料に凹部を
形成する場合と同様の方法を適用することが可能であ
る。
【0037】また、上記実施形態では、高周波加熱機能
を備えた金型を用いた場合を例にとって説明したが、他
の加熱方法を採用した金型を用いることも可能である。
【0038】また、上記実施形態では、金型凹部が貫通
孔である場合を例にとって説明したが、貫通孔ではな
く、有底穴とすることも可能である。なお、その場合、
有底穴を、特に成形体の中空部の外面形状に対応した形
状に構成する必要はない。
【0039】本願発明は、さらにその他の点において
も、上記実施形態に限定されるものではなく、中空部の
形状を含めた成形体の形状、第1及び第2の被成形材料
の成形条件、上金型及び下金型の具体的な構成などに関
し、発明の要旨の範囲内において、種々の応用、変形を
加えることが可能である。
【0040】
【発明の効果】上述のように、本願発明の請求項1の中
空部を有する成形体の製造方法は、下金型上に載置した
第1の被成形材料上の、金型凹部に対応する位置に、金
型凹部の平面形状と略同一又はそれよりも一回り小さい
平面形状を有する押圧治具を当接させながら、成形用の
上金型を、押圧治具上から、第1の被成形材料に押圧す
るとともに、所定の温度にまで加熱することにより、第
1の被成形材料を塑性変形させて、金型凹部に対応する
領域に、凹部を形成するようにしているので、従来のよ
うに、複数の上金型を用いる必要がなく、しかも、上金
型及び下金型として、中空部の内面形状や外面形状に正
確に対応した凹部や突起を備えたものを用いることが不
要となり、効率よく中空部を有する成形体を製造するこ
とが可能になる。
【0041】また、本願発明においては、押圧治具の材
質に特に制約はなく、種々の材料からなるものを用いる
ことが可能であるが、請求項2のように、(a)スポンジ
や海綿などの発泡体、(b)ゴムなどの弾性体、(c)木
材、金属、樹脂などの剛体からなる群より選ばれる少な
くとも1種からなるものを用いることにより、容易かつ
経済的に押圧治具を形成することが可能になる。なお、
押圧治具の形状は、第1の被成形材料に凹部を形成する
場合に、製品に形成されるべき中空部に対応する形状の
凹部を形成することができる範囲において、成形の容易
性を考慮した種々の形状とすることが可能である。
【0042】また、請求項3の中空部を有する成形体の
製造方法のように、第1の被成形材料として、厚みが
0.1〜4.0mmのシート状材料を用いた場合、中空部
の内面形状や外面形状に正確に対応した凹部や突起を備
えた上金型や下金型、あるいは押圧治具を用いることを
必要とすることなく、本願発明の方法を適用して、第1
の被成形材料に所望の形状の凹部を確実に形成すること
が可能になり、本願発明をより実効あらしめることがで
きる。
【0043】また、請求項4の中空部を有する成形体の
製造方法のように、第1及び第2の被成形材料として、
ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレンからなる
群より選ばれる少なくとも1種を用いることにより、第
1の被成形材料に確実に所望の形状の凹部を形成して中
空部を有する成形体を効率よく製造することが可能にな
る。
【0044】また、請求項5の中空部を有する成形体の
製造方法のように、第1の被成形材料に形成された凹部
に所定の収容物を投入した後、第1の被成形材料に第2
の被成形材料を溶着するようにした場合、中空部に収容
物が収容された成形体を容易に形成することが可能にな
り、本願発明をさらに実効あらしめることが可能にな
る。
【0045】また、請求項6の中空部を有する成形体の
製造方法のように、高周波加熱機能を備えた金型を用い
ることにより、速やかに第1の被成形材料を加熱して所
定の形状に成形するとともに、第1及び第2の被成形材
料を溶着することが可能になり、生産性を向上させるこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態(実施形態1)にかかる
方法により製造された中空部を有する成形体を示す図で
あり、(a)は平面図、(b)は正面断面図である。
【図2】本願発明の実施形態1にかかる成形体の製造方
法の一工程において、下金型上に第1の被成形材料を載
置した状態を示す図である。
【図3】本願発明の実施形態1にかかる成形体の製造方
法の一工程において、下金型上に載置された第1の被成
形材料上に、押圧治具を当接させた状態を示す図であ
る。
【図4】本願発明の実施形態1において用いた押圧治具
を示す斜視図である。
【図5】本願発明の実施形態1にかかる成形体の製造方
法の一工程において、第1の被成形材料に凹部を形成し
ている状態を示す図である。
【図6】本願発明の実施形態1にかかる成形体の製造方
法の一工程において、凹部が形成された第1の被成形材
料上に第2の被成形材料を載置した状態を示す図であ
る。
【図7】本願発明の実施形態1にかかる中空部を有する
成形体の製造方法の一工程において、第1の被成形材料
と第2の被成形材料を溶着させている状態を示す図であ
る。
【図8】本願発明の他の実施形態(実施形態2)にかか
る方法で製造された中空部を有する成形体を示す断面図
である。
【図9】本願発明の実施形態2にかかる成形体の製造方
法の一工程において、第1の被成形材料に形成された凹
部に収容物を投入している状態を示す図である。
【図10】本願発明の中空部を有する成形体の製造方法
により製造することが可能な成形体の他の例を示す断面
図である。
【図11】従来の中空部を有する成形体の製造方法の一
工程において、下金型上に第1の被成形材料を載置した
状態を示す断面図である。
【図12】従来の中空部を有する成形体の製造方法の一
工程において、第1の被成形材料に凹部を形成している
工程を示す図である。
【図13】従来の中空部を有する成形体の製造方法の一
工程において、凹部が形成された第1の被成形材料上に
第2の被成形材料を載置した状態を示す図である。
【図14】従来の中空部を有する成形体の製造方法の一
工程において、第1の被成形材料と第2の被成形材料を
溶着させている状態を示す図である。
【図15】従来の中空部を有する成形体の製造方法によ
り製造された成形体を示す図であり、(a)は平面図、
(b)は正面断面図である。
【符号の説明】
1 中空部 1a 中空部に収容された収容物 2 下金型に形成された貫通孔(金型凹部) 3 下金型 4 第1の被成形材料 6 上金型 7 第1の被成形材料に形成された凹部 8 第2の被成形材料 10,10a,10b 成形体 11 押圧治具 12 ベークライト板(絶縁体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AA04 AA15 AA31 AC03 AG01 AG07 AJ02 AJ03 AJ05 AJ10 AK03 AR12 CA17 CB01 CB27 CB29 CK11 CL02 4F208 AA04 AA15 AA31 AC03 AG01 AG07 AJ02 AJ03 AJ05 AJ10 AK03 AR12 MA05 MB01 MB22 MB29 MC03 MH06 MK08 MW01 MW26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形体に形成されるべき中空部の平面形状
    に対応する平面形状を有する凹部又は貫通孔(以下「金
    型凹部」という)が形成された成形用の下金型上に、シ
    ート状で熱可塑性の第1の被成形材料を載置し、 前記第1の被成形材料上の、前記金型凹部に対応する位
    置に、前記金型凹部の平面形状と略同一又はそれよりも
    一回り小さい平面形状を有する押圧治具を当接させなが
    ら、成形用の上金型を、前記押圧治具上から、前記第1
    の被成形材料に押圧するとともに、第1の被成形材料を
    所定の温度にまで加熱することにより、前記第1の被成
    形材料の前記金型凹部に対応する領域を塑性変形させて
    所定形状の凹部を形成した後、 前記第1の被成形材料上から前記上金型及び押圧治具を
    取り除き、第1の被成形材料上に、シート状で熱可塑性
    の第2の被成形材料を載置し、 上金型を、前記第2の被成形材料上から押圧するととも
    に、第1及び第2の被成形材料を加熱し、前記凹部の周
    辺部において、第1及び第2の被成形材料を溶着させる
    ことにより、中空部を備えた成形体を形成することを特
    徴とする中空部を有する成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記押圧治具として、 (a)スポンジや海綿などの発泡体、 (b)ゴムなどの弾性体、 (c)木材、金属、樹脂などの剛体 からなる群より選ばれる少なくとも1種からなり、か
    つ、 前記第1の被成形材料に凹部を形成する場合に、成形体
    に形成されるべき中空部に対応する形状の凹部を形成す
    ることができる範囲において、前記凹部の形状に厳密に
    対応しない、成形の容易性を考慮した種々の形状のもの
    を用いることを特徴とする請求項1記載の中空部を有す
    る成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記第1の被成形材料として、厚みが0.
    1〜4.0mmのシート状材料を用いることを特徴とする
    請求項1又は2記載の中空部を有する成形体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記第1及び第2の被成形材料が、ポリ塩
    化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレンからなる群より
    選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の中空部を有する成形体の製造
    方法。
  5. 【請求項5】前記第1の被成形材料に形成された凹部に
    所定の収容物を投入した後、前記第1の被成形材料に前
    記第2の被成形材料を溶着して、中空部に収容物が収容
    された成形体を形成することを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の中空部を有する成形体の製造方法。
  6. 【請求項6】前記上金型及び下金型の少なくとも一方
    に、高周波加熱機能を備えたものを用いることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載の中空部を有する成
    形体の製造方法。
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