JP2001017167A - ビメンチンの切断産物に対する抗体 - Google Patents

ビメンチンの切断産物に対する抗体

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ビメンチンの切断産物と反応する抗体の提
供。 【解決手段】 アポトーシスの初期に活性化するカスパ
ーゼの基質であるビメンチン全体には反応しないが、ビ
メンチンの切断産物を特異的に認識する抗体が提供され
る。カスパーゼ活性そのものを直接検出するのではな
く、本酵素により切断された基質の切断部位と反応する
抗体を使用することにより、カスパーゼの活性化を高感
度に、しかも細胞・組織レベルにおいても検出すること
が可能となった。さらに、ビメンチンは発生過程の諸組
織で高発現され、また癌化に伴ってしばしば発現上昇が
観察されていることから、発生過程の組織や癌細胞にお
けるカスパーゼの活性化、アポトーシス、あるいは治療
を検討する試薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビメンチンの切断
産物に対する抗体、該抗体を用いたアポトーシスの検出
方法、及び前記抗体の用途に関する。
【0002】
【従来の技術】アポトーシスは多細胞生物に見られる細
胞死である。発生過程で生じる過剰な細胞、成体におけ
る不要細胞、放射線や化学物質によって損傷を受けた細
胞、あるいは腫瘍化した有害な細胞などがアポトーシス
によって死滅し、個体より除かれる。カスパーゼはアポ
トーシスの際に中心的な役割を果たす蛋白質分解酵素群
(プロテアーゼ)である。アポトーシスの研究は1990年
代に入って爆発的に進歩している。これを生んだ主要因
の一つはアポトーシスの執行に関わるプロテアーゼ、カ
スパーゼ族が同定されたことである(Thornberry, N. &
Lazebnik, Y. (1998)Science, 281, 1312-1316.)。カ
スパーゼは哺乳類において少なくとも10種類以上同定
されており、健常細胞中でも不活性な前駆体として存在
していることが明らかになっている。細胞がアポトーシ
スによって死ぬべきときが来ると、カスパーゼ族の中で
イニシエーターとなるカスパーゼが部分分解によって自
己活性化する。活性化したイニシエーターカスパーゼは
他のカスパーゼを部分切断して活性化し、それがさらに
別のカスパーゼを活性化するというカスケード型増幅機
構により総体的な活性化を果たすと考えられている。カ
スパーゼは全て蛋白質内の特定アスパラギン酸残基のC
末端側を切断するが、切断部位近傍のアミノ酸配列によ
って各カスパーゼ族メンバーは異なる切断効率を示す。
【0003】一方、抗Fas抗体刺激によって引き起こさ
れるアポトーシスはアポトーシス研究において最もよく
解析が進んでいる上、成体内においても中心的な役割を
担っていると考えられている(Nagata, S. (1997) Cell
88, 355-365.)。アポトーシス執行に関わるカスパーゼ
-8は抗Fas抗体刺激後の細胞中でカスパーゼ族の中で最
も早く活性化し、イニシエーターの役割を果たす(Bold
in, M. P., Goncharov, T. M., Goltsev, Y. V. & Wall
ach, D. (1996) Cell 85, 803-815; Muzio, M., Chinna
iyan, A. M., Kishkel, F. C., O'Rourke, K., Shevche
nko, A., Ni, J., Scaffidi, C., Bretz, J. D., Zhan
g, M., Gentz, R., Mann, M., Krammer,P. H., Peter,
M. E. & Dixit, V. M. (1996) Cell, 85, 817-827.)。
【0004】カスパーゼの活性化を検出するため、従来
は1)カスパーゼを認識する抗体を用いてカスパーゼの
分解(活性化)を検出する、2)カスパーゼの基質類似
体を用いてプロテアーゼ活性を測定する、といった方法
が採用されてきた。しかしながら、いずれの方法も、カ
スパーゼ族のメンバー間を見分ける特異性が絶対的でな
い点で問題があることが多い。また、1)の場合は不活
性前駆体と活性型両方を認識する特異的な抗体の作製が
困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、細胞内骨格
蛋白質の主要成分であるビメンチンの切断産物に対する
抗体、該抗体を用いたアポトーシスの検出方法、及び前
記抗体の用途を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意研究を行った結果、アポトーシス細胞
中のビメンチンがカスパーゼ-8によって特異的に切断さ
れることを見出し、このビメンチンの特異的切断を検出
する抗体を作製することに成功し、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、ビメンチンの切断産物に
反応し、無傷のビメンチンに反応しない抗体である。該
ビメンチンの切断産物としては、カスパーゼ(例えば、
カスパーゼ-8)の作用によるものが挙げられる。また、
上記抗体としてはポリクローナル抗体又はモノクローナ
ル抗体が挙げられる。
【0007】さらに、本発明は、上記抗体とビメンチン
の切断産物とを反応させ、得られる反応産物を検出する
ことを特徴とするカスパーゼ活性の検出方法又はアポト
ーシスの検出方法である。さらに、本発明は、上記抗体
を含むアポトーシスの検出用試薬である。以下、本発明
を詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、アポトーシスの初期に
活性化するカスパーゼ(例えばカスパーゼ-8)の基質で
あるビメンチン全体(無傷のビメンチン)には反応しな
いが、ビメンチンの切断産物を特異的に認識する抗体に
関わるものである。本発明では、カスパーゼの活性化を
検出するためにカスパーゼそのものではなく、相手とな
る基質(ビメンチン)の変化に注目し、カスパーゼによ
り切断された基質の切断部位と反応する抗体の作製を行
った。その結果、カスパーゼの活性化を高感度に、しか
も細胞・組織レベルにおいても検出することを可能にし
た。
【0009】本発明者は、ビメンチン蛋白質のアミノ酸
配列のうち、カスパーゼ-8で切断される特定部位のアス
パラギン酸残基を同定した。そのアスパラギン酸残基よ
りN末端側またはC末端側の配列を持つオリゴペプチド
を化学合成してウサギの免疫に用いた。数回の感作のの
ち抗血清を得、抗血清中で免疫に用いたオリゴペプチド
に強く結合する抗体を精製した。精製された抗体は無傷
のビメンチン蛋白質には結合しないがカスパーゼ-8で切
断された分解産物に特異的に結合する。この抗体をウエ
スタンブロット解析、細胞・組織の免疫染色に用いるこ
とにより、ビメンチンの分解を通してカスパーゼ-8の活
性化を検出することが蛋白質、細胞、組織レベルで可能
となる。
【0010】本発明において「抗体」とは、抗原である
ビメンチンの切断産物に結合し得る抗体分子全体又はそ
の断片(例えば、Fab又はF(ab')2断片)を意味し、ポリク
ローナル抗体であってもモノクローナル抗体であっても
よい。本発明の抗体は、種々の方法のいずれかによって
製造することができる。このような抗体の製造法は当該
分野で周知である[例えばHarlow E. & Lane D., Antibo
dy, Cold Spring Harbor Laboratory Press(1988)を参
照]。
【0011】1.ビメンチンの切断産物と反応する抗体
の調製 (1) 抗原の調製 カスパーゼの作用を受けるビメンチンは、繊維芽細胞、
白血球細胞などの間葉系細胞に特徴的な中間径繊維タン
パク質である。図1は抗Fas抗体処理によって起こるア
ポトーシスの際、中間径繊維蛋白質ビメンチンがカスパ
ーゼによって切断される部位を模式的に表している。本
発明において使用することができるカスパーゼとして
は、カスパーゼ-3、カスパーゼ-6又はカスパーゼ-8
が挙げられるが、カスパーゼ-8が好ましい。例えばカ
スパーゼ-8は、ヒト又はマウスのビメンチンのアミノ
酸配列(ヒトについては配列番号3、マウスについては
配列番号4)の259番目のAspのC末端側を認識して切断
し、カスパーゼ-3は85番目、カスパーゼ-6は、429番
目のAspのC末端側を認識して切断する。本発明の抗体
は、カスパーゼ-8により切断されたタンパク質又はペ
プチドの259番目のAspと260番目のValとの間を境にし
て、N末端側を認識する抗体(V1抗体という)及びC末端
側を認識する抗体(V2抗体という)を作製することがで
きる(図1)。
【0012】従って、V1抗体を作製する場合は、配列番
号3又は4に示されるアミノ酸配列のうち、第259番目のA
spからN末端側に向かって第1番目のMetまで最大259ア
ミノ酸残基、好ましくは6アミノ酸残基、さらに好まし
くは5アミノ酸残基を有するタンパク質又はペプチドを
抗原として使用することができる。同様に、V2抗体を作
製する場合は配列番号3又は4に示されるアミノ酸配列の
うち、第260番目のValからC末端側に向かって第466番目
のGluまで最大207アミノ酸残基、好ましくは6アミノ酸
残基、さらに好ましくは5アミノ酸残基を有するタンパ
ク質又はペプチドを抗原として使用することができる。
さらに、抗原性を高めるため、上記タンパク質又はペプ
チドの末端(カスパーゼによる切断部位とは異なる部
位)をカップリング反応させておくことが好ましい。カ
ップリング反応を容易にするためには、上記タンパク質
又はペプチドの末端にCys残基を結合させておくことが
好ましい。
【0013】(2) ビメンチンの切断産物に対するモノク
ローナル抗体の作製 (i) 抗体産生細胞の採取 前記のようにして作製したタンパク質又はペプチドを抗
原として、哺乳動物、例えばラット、マウス、ウサギな
どに投与する。抗原の動物1匹当たりの投与量は、アジ
ュバントを用いないときは0.1〜100mgであり、アジュバ
ントを用いるときは1〜100μgである。アジュバントと
しては、フロイント完全アジュバント(FCA)、フロイン
ト不完全アジュバント(FIA)、水酸化アルミニウムアジ
ュバント等が挙げられる。免疫は、主として静脈内、皮
下又は腹腔内等に注入することにより行われる。また、
免疫の間隔は特に限定されず、数日から数週間間隔、好
ましくは2〜5週間間隔で、1〜10回、好ましくは2〜5回
免疫を行う。そして、最終の免疫日から1〜60日後、好
ましくは1〜14日後に抗体産生細胞を採集する。抗体産
生細胞としては、脾臓細胞、リンパ節細胞、末梢血細胞
等が挙げられるが、脾臓細胞又は局所リンパ節細胞が好
ましい。
【0014】(ii)細胞融合 ハイブリドーマを得るため、抗体産生細胞とミエローマ
細胞との細胞融合を行う。抗体産生細胞と融合させるミ
エローマ細胞として、マウスなどの動物の一般に入手可
能な株化細胞を使用することができる。使用する細胞株
としては、薬剤選択性を有し、未融合の状態ではHAT選
択培地(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジンを
含む)で生存できず、抗体産生細胞と融合した状態での
み生存できる性質を有するものが好ましい。ミエローマ
細胞としては、例えば X63Ag.8.653、NSI/1-Ag4-1、NS0
/1などのマウスミエローマ細胞株、YB 2/0などのラット
ミエローマ細胞株が挙げられる。
【0015】次に、上記ミエローマ細胞と抗体産生細胞
とを細胞融合させる。細胞融合は、血清を含まないDME
M、RPMI-1640培地などの動物細胞培養用培地中で、1×
106〜1×107個/mlの抗体産生細胞と2×105〜2×106
個/mlのミエローマ細胞とを混合し(抗体産生細胞とミ
エローマ細胞との細胞比2:1〜3:1が好ましい)、
細胞融合促進剤存在のもとで融合反応を行う。細胞融合
促進剤として、平均分子量1000〜6000ダルトンのポリエ
チレングリコール等を使用することができる。また、電
気刺激(例えばエレクトロポレーション)を利用した市販
の細胞融合装置を用いて抗体産生細胞とミエローマ細胞
とを融合させることもできる。
【0016】(iii) ハイブリドーマの選別及びクローニ
ング 細胞融合処理後の細胞から目的とするハイブリドーマを
選別する。その方法として、細胞懸濁液を例えばウシ胎
児血清含有RPMI-1640培地などで適当に希釈後、マイク
ロタイタープレート上に3×105個/well程度まき、各ウ
エルに選択培地を加え、以後適当に選択培地を交換して
培養を行う。その結果、選択培地で培養開始後、14日前
後から生育してくる細胞をハイブリドーマとして得るこ
とができる。
【0017】次に、増殖してきたハイブリドーマの培養
上清中に、ビメンチンの切断産物に反応する抗体が存在
するか否かをスクリーニングする。ハイブリドーマのス
クリーニングは、通常の方法に従えばよく、特に限定さ
れるものではない。例えば、ハイブリドーマとして生育
したウエルに含まれる培養上清の一部を採集し、酵素免
疫測定法、放射性免疫測定法等によってスクリーニング
することができる。融合細胞のクローニングは、限界希
釈法等により行う。そして、最終的に、ビメンチンの切
断産物とは反応するが無傷のビメンチンとは反応しない
モノクローナル抗体を産生する細胞であるハイブリドー
マを樹立する。
【0018】(iv)モノクローナル抗体の採取 樹立したハイブリドーマからモノクローナル抗体を採取
する方法として、通常の細胞培養法又は腹水形成法等を
採用することができる。細胞培養法においては、ハイブ
リドーマを10%ウシ胎児血清含有RPMI-1640培地、MEM培
地又は無血清培地等の動物細胞培養培地中で、通常の培
養条件(例えば37℃、5% CO2濃度)で7〜14日間培養
し、その培養上清から抗体を取得する。腹水形成法の場
合は、ミエローマ細胞由来の哺乳動物と同種系動物の腹
腔内にハイブリドーマを約1×107個投与し、ハイブリ
ドーマを大量に増殖させる。そして、1〜2週間後に腹
水を採取する。上記抗体の採取方法において抗体の精製
が必要とされる場合は、硫安塩析法、イオン交換クロマ
トグラフィー、ゲル濾過、アフィニティークロマトグラ
フィーなどの公知の方法を適宜選択して、又はこれらを
組み合わせることにより精製することができる。
【0019】(3) ビメンチンの切断産物に対するポリク
ローナル抗体の作製 前記の通り調製された抗原を哺乳動物、例えばラット、
マウス、ウサギなどに投与する。抗原の動物1匹当たり
の投与量は、アジュバントを用いないときは0.1〜100mg
であり、アジュバントを用いるときは10〜1000μgであ
る。アジュバントとしては、フロイント完全アジュバン
ト(FCA)、フロイント不完全アジュバント(FIA)、水酸化
アルミニウムアジュバント等が挙げられる。免疫は、主
として静脈内、皮下又は腹腔内等に注入することにより
行われる。また、免疫の間隔は特に限定されず、数日か
ら数週間間隔、好ましくは2〜5週間間隔で、1〜10回、
好ましくは2〜5回免疫を行う。そして、最終の免疫日か
ら6〜60日後に、酵素免疫測定法(ELISA(enzume-linked
immunosorbent assy)又は EIA(enzyme immunoassa
y))、放射性免疫測定法(RIA;radioimmuno assay)等で
抗体価を測定し、最大の抗体価を示した日に採血し、抗
血清を得る。
【0020】その後は、ビメンチンの切断産物に対する
抗血清中のポリクローナル抗体の反応性をELISA法など
で測定する。そして、ビメンチンの切断産物に強い反応
性を示し、かつ、無傷のビメンチンには反応性を示さな
いものを選択する。例えば、まず、抗血清中のポリクロ
ーナル抗体を、ビメンチンの切断産物で固定されたアフ
ィニティカラムにかけてビメンチンの切断産物と反応す
る抗体(カラム吸着画分)を採取する。次に、得られた
抗体を、無傷のビメンチンで固定されたアフィニティカ
ラムにかけて、吸着せずに溶出する抗体を採取する。そ
して、最終的に得られた抗体がビメンチンの切断産物と
は反応するが無傷のビメンチンとは反応しないことを、
ELISA等により確認する。
【0021】2.アポトーシスの検出方法 本発明においては、前記抗体を用いてビメンチンの切断
産物を検出(例えば定量)することができる。例えば、
本発明のモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体と
ビメンチンの切断産物とを反応させ、次にその反応産物
に西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)などで標識した抗
マウスIgG抗体を結合させる。その後、酵素反応により
発色した試料を測定器にかけてビメンチンの切断産物を
定量することが可能である。得られた値は、カスパーゼ
の活性化を検出する指標となり、値が大きいほどカスパ
ーゼの活性が高く、試験に供した細胞のアポトーシスが
進行していると判断することができる。
【0022】また、本発明の抗体を生体試料中の細胞と
反応させることにより、アポトーシスを検出することが
できる。例えば、測定対象試料と前記抗体とを反応させ
た後、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)などで標識し
た抗マウスIgG抗体を用いて常法によりビメンチンの切
断産物を検出、定量する。測定値が陰性対照値と比較し
て高い場合には、カスパーゼの活性が高いと判定するこ
とができ、陽性対照値と比較して低い場合には、カスパ
ーゼの活性が低いと判定することができる。これらの値
は、アポトーシスの進行度を判断するための資料(例え
ば全身性エリテマトーデス(SLE; Systemic Lupus Eryt
hematosus)、自己免疫性溶血性貧血、バセドウ病など
の自己免疫疾患、又は後天性免疫不全症候群(AIDS)等
の進行度の指標)とすることができる。
【0023】3.本発明の抗体を含む試薬 本発明においては、ビメンチンの切断産物に対する抗体
を、各種試薬として使用することができる。例えば、ビ
メンチンの切断産物検出用試薬として使用する場合は、
前記2.に記載の測定方法を用いて検出が行われる。本
発明の試薬には、上記抗体のほか、HRP標識抗マウスIgG
抗体、HRP標識抗ウサギIgG抗体、HRPの基質、緩衝液等
を含めることができる。
【0024】また、本発明の抗体を免疫組織染色用試薬
として用いる場合は、通常の免疫組織染色法に従って検
出が行われる。この場合、本発明の試薬には上記抗体の
ほか、HRP標識抗マウスIgG抗体、蛍光標識抗マウスIgG
抗体、HRPの基質、緩衝液等を含めることができる。例
えば、SLE患者のバイオプシーから得られる種々の組織
切片を常法により調製し、本発明の抗体を結合させる。
西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識した抗マウスIgG
抗体を二次抗体として本発明の抗体に結合させ、3,3'-
ジアミノベンジジン(3,3'-diamonobenzidine)処理を
施して染色する。染色後顕微鏡観察を行い、茶色に染色
された領域がカスパーゼ活性化を起こしたものと判断す
ることができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。但し、本発明はこれら実施例にその技術的範囲
が限定されるものではない。 〔実施例1〕 抗体の作製 (a) 材料 免疫に用いたペプチドはバイオロジカ株式会社(名古
屋、日本)から購入した。活性化ヘモシアニン(Imject
Maleimide-KLH)はPierce社(Rockford, IL, USA)より購
入した。FMP活性化セルロファインは生化学工業(東
京、日本)より購入した。その他、生化学試薬はSigma-
Aldrich Japan(東京、日本)より購入した。
【0026】(b) 化学合成ペプチドとキャリアー蛋白質
とのカップリング 次の配列を持つ合成ペプチド(配列V1, Cys-Gln-Ile-Asp
-Val-Asp(配列番号1); 配列V2, Val-Ser-Lys-Pro-As
p-Cys(配列番号2))2mgをDulbeccoのリン酸緩衝液
(PBSと略す、Harlow E. & Lane, D. (1988) “Antibod
y”Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Sprin
g Harbor, NY. USA)に溶解した。V1及び V2の配列はそ
れぞれビメンチン蛋白質内のカスパーゼ-8切断部位のN
末端側、C末端側の配列にカップリングのためのCys残基
を加えたものである(図1)。V1は 400μl、V2は200
μlのPBSに溶解した後、活性化ヘモシアニン(ImjectMal
eimide-KLH) 200μlと混合してカップリング反応を開始
した。混合物は室温で2時間半の間、穏やかに回転混和
した。反応生成物を4 ℃においてPBSに対して透析し未
反応のペプチドを除いた。以上の反応により得られたペ
プチド・キャリアー複合体は総体積が5 mlになるように
PBSを加えた。
【0027】(c) 免疫 上記のペプチド・キャリアー複合体をFreundのアジュバ
ント(Harlow E. & Lane, D. (1988)“Antibody”Cold S
pring Harbor Laboratory Press, Cold SpringHarbor,
NY. USA) と良く混合した後、ニュージーランド白ウサ
ギに対し皮下注射して免疫を行った。1回当たりペプチ
ド400μgを含むペプチド・キャリアー複合体を使用し
た。免疫感作の日程は第1回(1日目)、第2回(9日
目)、第3回(22日目)、第4回(31日目)である。最
終回の感作より8日目に全採血を行った後、定法に従っ
て抗血清を調製した。
【0028】(d) 特異的抗体精製用アフィニティカラム
の作製 活性化樹脂(FMP活性化セルロファイン0.3 gを蒸留水50
ml中で膨潤させたのちエコノカラム(Bio-Rad社, Hercu
les, CA, USA)に充填した。カラム中の樹脂はさらに10
ml の蒸留水で洗浄した。合成ペプチド(配列V1または
V2)1 mgをカップリング緩衝液(50 mM Na2CO3/NaHCO3,
pH 8.5) 10 ml中に溶解し、これをカラム中の樹脂と混
合してカップリング反応を開始した。カップリング反応
はその後、4℃で一晩、回転混和して行った。カップリ
ングを終えた樹脂は未反応の樹脂を不活性化するために
ブロッキング緩衝液(50 mM Tris-HCl, pH 8.0, 0.1 Mm
onoethanolamine) 20 mlと反応させ、室温で4時間回転
混和した。続いて以下に示す溶液(各20 ml)で順次、
洗浄し、未反応のペプチドの除去を行った;1)蒸留
水、2)0.1 M Gly-HCl (pH 2.5)、3)蒸留水、4)洗
浄緩衝液(20 mMTris-HCl, pH 7.5, 1 M NaCl, 1 % Tri
ton X-100)、5)蒸留水。作製されたカラムはアフィ
ニティ精製に使用する直前に10 mlの溶出緩衝液(0.1 M
Gly-HCl (pH 2.5))で洗浄した後、10 mlの蒸留水、続
けて20 mlのTBS(20 mM Tris-HCl,pH 7.5, 0. 15 M NaC
l)で洗浄した。
【0029】(e) 抗血清より特異的抗体のアフィニティ
精製 抗血清(V1, 3 ml; V2, 6 ml)を上記のカラムに入れてア
フィニティ樹脂と良く混合し、その後、室温で1時間放
置して抗体を樹脂に結合させた。非特異的結合蛋白質を
除去するために樹脂を以下の溶液で順次、洗浄した。
1)TBS, 10 ml,2)洗浄緩衝液(上記)、30 ml,3)T
BS, 30 ml, 4)0. 15 M NaCl, 10 ml。特異的抗体をカ
ラムより溶出させるため、カラムに4 mlの溶出緩衝液
(上記)を添加した。カラムより溶出された蛋白質画分
は氷上ですみやかに1 M Tris, 0.2mlと混合してpHを中
性付近に戻した。以上の操作で2.75 mg/mlの抗V1抗体及
び0.15 mg/mlの抗V2抗体がそれぞれ4 ml得られた。精製
抗体は分注して凍結保存(-20 ℃)した。
【0030】〔実施例2〕特異的抗体を用いたウエスタ
ンブロット解析 ヒトT細胞株Jurkat又はSKW6.4(4 x 105 cells/ml )を2
00 ng/mlの抗Fas抗体(医学生物学研究所、名古屋、日
本)で処理してアポトーシスを誘導した。0時間から最
長8時間処理した細胞(各2 x 106 個)を遠心分離(10
00 rpm/min、5分)により回収した。回収した細胞はPBS
でけん濁した後、再度上記の条件により遠心して試料中
の培地を除いた。各細胞試料はSDSポリアクリルアミド
ゲル電気泳動に供するためサンプル緩衝液(62.5 mM Tr
is-HCl, pH 6.8, 6 M Urea, 2% sodium dodecylsulfate
(SDS), 10 % glycerol, 0.003 % bromophenol blue)40
μl中で超音波処理(20秒間)した。各細胞抽出試料中
の蛋白質は12 %ポリアクリルアミドゲル電気泳動(Laem
mli, U. K. (1970) Nature, 227, 680-685.)により分
離した後、セミドライブロット転写装置(日本エイド
ー、東京、日本)を用いてニトロセルロース膜に転写し
て(Towbin, H., Staehelin, T. and Gordon, J. (197
9), Proc. Natl. Acad. Sci. USA 76, 4350-4354.)ウ
エスタンブロットを作製した。
【0031】ウエスタンブロットは酵素化学ルミネッセ
ンス標識法(ECL)によって抗体染色(Harlow E. & Lan
e, D. (1988) “Antibody” Cold Spring Harbor Labor
atory Press, Cold Spring Harbor, NY. USA)した。1
次抗体は市販の抗ビメンチン抗体V9(8.8 μg/ml, Sigm
a-Aldrich Japan社, 東京、日本)又は抗V1抗体若しく
は抗V2抗体(0.2 μg/ml)、2次抗体は西洋ワサビペル
オキシダーゼ標識抗マウス(またはウサギ)IgG(1000
倍希釈液, Cappel社, Durham, NC, USA)をそれぞれ用
い、2次抗体反応後、抗体の結合をECL Plusキット(ア
マシャムジャパン社、東京、日本)を用いて検出した。
抗体染色の方法は同キットのプロトコールに従った。結
果を図2及び3に示す。
【0032】図2は、抗Fas抗体で処理したJurkat細胞
抽出液を電気泳動後、ウエスタンブロットを作製して抗
ビメンチン抗体(V9)で抗体染色したものである。数時
間の抗Fas抗体処理の結果、ビメンチン(58 kDa)は、カ
スパーゼにより最大3カ所切断され、種々の断片を生じ
た。アポトーシスを起こした細胞抽出液に対し、抗V1ま
たは抗V2抗体を用いてウエスタンブロット解析を行う
と、Ile-Asp-Val-Asp配列が切断されて生じたビメンチ
ンの断片のみが特異的に染色された(図3)。V1抗体の
場合は19.5 kDaの大きさの断片、抗V2抗体の場合は27 k
Da及び 21 kDaの大きさの断片が検出された(図3)。V
2を用いて2種類の断片が検出されるのは、カスパーゼ-
8による断片化に加えて他のカスパーゼが、ほぼ同時に
又は少し遅れて更なる断片化を起こすからである。一
方、上記の2種の抗体は切断を受けていない無傷のビメ
ンチン(58 kDa)には反応しない(図3、0時間のレー
ン)。したがって、本発明の抗体は、アポトーシス細胞
中のビメンチン断片のみを認識することがわかった。
【0033】〔実施例3〕 特異的抗体を用いたアポト
ーシス細胞の間接蛍光染色 ヒトT細胞株Jurkat(4 x 105 cells/ml )を200 ng/mlの
抗Fas抗体(医学生物学研究所)で処理してアポトーシ
スを誘導した。6時間後、抗Fas抗体で処理した細胞(1.
5 x 106 個)を遠心分離(1000 rpm/min、5 分)により
回収した。回収した細胞はPBSにけん濁した後、再度上
記の条件により遠心して試料中の培地を除いた。集めた
細胞は冷メタノール(-20 ℃)中で2分間おいて固定し
た。固定された細胞はPBSで洗浄した後、間接蛍光染色
を行った(Harlow E. & Lane, D. (1988)“Antibody”C
old Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Ha
rbor, NY. USA)。まず、細胞を、抗V1抗体または抗V2抗
体(0.2 μg/ml、3%の牛血清アルブミンを含むPBS
中)を用いて室温で1時間反応させ、PBSで未反応の抗
体を洗浄した。次に、2次抗体として蛍光標識抗ウサギ
IgG抗体(Alexa448, MolecularProbes社、Eugene, Oreg
on, USA)を用い、これを500倍に希釈して、上記細胞と
室温で30分間反応させた。未反応の2次抗体はPBS中で
洗浄して除いた。なお、PBS中にDNA染色試薬DAPI(0.1
μg/ml, Sigma-Aldrich)を入れて核染色体を蛍光標識
した。蛍光染色した細胞は蛍光顕微鏡IX70(オリンパス
社、東京、日本)で観察した。
【0034】結果を図4に示す。図4は抗V2抗体で蛍光
染色した細胞の写真を示す。アポトーシスを起こした細
胞はDAPI染色で視覚化される核の凝縮、断片化により同
定できた(図中、矢印で示した)。抗V2抗体はアポトー
シスを起こした細胞のみを特異的に染色することが分か
る。アポトーシスを起こしていない細胞(図中、大きな
矢尻で示した)は蛍光染色されない。また、対照として
抗Fas抗体で処理していないJurkat細胞を同様にして調
製した場合、これらの抗体による染色は見られない。
【0035】従って、本発明の抗体は、ビメンチンの切
断産物のみと反応し、無傷のビメンチンとは反応しない
ことが示された。本発明によればカスパーゼが実際に基
質を切断することを蛋白質レベル、細胞レベル、組織レ
ベルで検出することが出来る。これによって1)カスパ
ーゼ-8が前駆体から活性型へ変換すること、2)活性型
が細胞内の適切な場所で実際に機能していること、3)
細胞集団の中でカスパーゼ-8が機能している細胞を選択
的に識別すること、が可能となる。
【0036】
【発明の効果】本発明により、ビメンチンの切断産物に
反応し、無傷のビメンチンに反応しない抗体が提供され
る。本発明によれば、イニシエーターの役割を果たすカ
スパーゼであって、活性化し、実際に機能している(蛋
白質を切断している)ものを検出することが出来る。ビ
メンチンは発生過程の諸組織で高発現され、また癌化に
伴ってしばしば発現上昇が観察されている。したがって
本発明による抗体を用いることで発生過程の組織や癌細
胞におけるカスパーゼの活性化、アポトーシス、あるい
は治療を検討する試薬として有用である。
【0037】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> The Institute of Physical and Chemical Reserch <120> Antibody specific for degraded vimentin <130> RJH11-027 <160> 4 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 6 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic peptide <400> 1 Cys Gln Ile Asp Val Asp 1 5 <210> 2 <211> 6 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic peptide <400> 2 Val Ser Lys Pro Asp Cys 1 5 <210> 3 <211> 466 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 3 Met Ser Thr Arg Ser Val Ser Ser Ser Ser Tyr Arg Arg Met Phe Gly 1 5 10 15 Gly Pro Gly Thr Ala Ser Arg Pro Ser Ser Ser Arg Ser Tyr Val Thr 20 25 30 Thr Ser Thr Arg Thr Tyr Ser Leu Gly Ser Ala Leu Arg Pro Ser Thr 35 40 45 Ser Arg Ser Leu Tyr Ala Ser Ser Pro Gly Gly Val Tyr Ala Thr Arg 50 55 60 Ser Ser Ala Val Arg Leu Arg Ser Ser Val Pro Gly Val Arg Leu Leu 65 70 75 80 Gln Asp Ser Val Asp Phe Ser Leu Ala Asp Ala Ile Asn Thr Glu Phe 85 90 95 Lys Asn Thr Arg Thr Asn Glu Lys Val Glu Leu Gln Glu Leu Asn Asp 100 105 110 Arg Phe Ala Asn Tyr Ile Asp Lys Val Arg Phe Leu Glu Gln Gln Asn 115 120 125 Lys Ile Leu Leu Ala Glu Leu Glu Gln Leu Lys Gly Gln Gly Lys Ser 130 135 140 Arg Leu Gly Asp Leu Tyr Glu Glu Glu Met Arg Glu Leu Arg Arg Gln 145 150 155 160 Val Asp Gln Leu Thr Asn Asp Lys Ala Arg Val Glu Val Glu Arg Asp 165 170 175 Asn Leu Ala Glu Asp Ile Met Arg Leu Arg Glu Lys Leu Gln Glu Glu 180 185 190 Met Leu Gln Arg Glu Glu Ala Glu Asn Thr Leu Gln Ser Phe Arg Gln 195 200 205 Asp Val Asp Asn Ala Ser Leu Ala Arg Leu Asp Leu Glu Arg Lys Val 210 215 220 Glu Ser Leu Gln Glu Glu Ile Ala Phe Leu Lys Lys Leu His Glu Glu 225 230 235 240 Glu Ile Gln Glu Leu Gln Ala Gln Ile Gln Glu Gln His Val Gln Ile 245 250 255 Asp Val Asp Val Ser Lys Pro Asp Leu Thr Ala Ala Leu Arg Asp Val 260 265 270 Arg Gln Gln Tyr Glu Ser Val Ala Ala Lys Asn Leu Gln Glu Ala Glu 275 280 285 Glu Trp Tyr Lys Ser Lys Phe Ala Asp Leu Ser Glu Ala Ala Asn Arg 290 295 300 Asn Asn Asp Ala Leu Arg Gln Ala Lys Gln Glu Ser Thr Glu Tyr Arg 305 310 315 320 Arg Gln Val Gln Ser Leu Thr Cys Glu Val Asp Ala Leu Lys Gly Thr 325 330 335 Asn Glu Ser Leu Glu Arg Gln Met Arg Glu Met Glu Glu Asn Phe Ala 340 345 350 Val Glu Ala Ala Asn Tyr Gln Asp Thr Ile Gly Arg Leu Gln Asp Glu 355 360 365 Ile Gln Asn Met Lys Glu Glu Met Ala Arg His Leu Arg Glu Tyr Gln 370 375 380 Asp Leu Leu Asn Val Lys Met Ala Leu Asp Ile Glu Ile Ala Thr Tyr 385 390 395 400 Arg Lys Leu Leu Glu Gly Glu Glu Ser Arg Ile Ser Leu Pro Leu Pro 405 410 415 Asn Phe Ser Ser Leu Asn Leu Arg Glu Thr Asn Leu Asp Ser Leu Pro 420 425 430 Leu Val Asp Thr His Ser Lys Arg Thr Phe Leu Ile Lys Thr Val Glu 435 440 445 Thr Arg Asp Gly Gln Val Ile Asn Glu Thr Ser Gln His His Asp Asp 450 455 460 Leu Glu 465 <210> 4 <211> 466 <212> PRT <213> Mus sp. <400> 4 Met Ser Thr Arg Ser Val Ser Ser Ser Ser Tyr Arg Arg Met Phe Gly 1 5 10 15 Gly Ser Gly Thr Ser Ser Arg Pro Ser Ser Asn Arg Ser Tyr Val Thr 20 25 30 Thr Ser Thr Arg Thr Tyr Ser Leu Gly Ser Ala Leu Arg Pro Ser Thr 35 40 45 Ser Arg Ser Leu Tyr Ser Ser Ser Pro Gly Gly Ala Tyr Val Thr Arg 50 55 60 Ser Ser Ala Val Arg Leu Arg Ser Ser Val Pro Gly Val Arg Leu Leu 65 70 75 80 Gln Asp Ser Val Asp Phe Ser Leu Ala Asp Ala Ile Asn Thr Glu Phe 85 90 95 Lys Asn Thr Arg Thr Asn Glu Lys Val Glu Leu Gln Glu Leu Asn Asp 100 105 110 Arg Phe Ala Asn Tyr Ile Asp Lys Val Arg Phe Leu Glu Gln Gln Asn 115 120 125 Lys Ile Leu Leu Ala Glu Leu Glu Gln Leu Lys Gly Gln Gly Lys Ser 130 135 140 Arg Leu Gly Asp Leu Tyr Glu Glu Glu Met Arg Glu Leu Arg Arg Gln 145 150 155 160 Val Asp Gln Leu Thr Asn Asp Lys Ala Arg Val Glu Val Glu Arg Asp 165 170 175 Asn Leu Ala Glu Asp Ile Met Arg Leu Arg Glu Lys Leu Gln Glu Glu 180 185 190 Met Leu Gln Arg Glu Glu Ala Glu Ser Thr Leu Gln Ser Phe Arg Gln 195 200 205 Asp Val Asp Asn Ala Ser Leu Ala Arg Leu Asp Leu Glu Arg Lys Val 210 215 220 Glu Ser Leu Gln Glu Glu Ile Ala Phe Leu Lys Lys Leu His Asp Glu 225 230 235 240 Glu Ile Gln Glu Leu Gln Ala Gln Ile Gln Glu Gln His Val Gln Ile 245 250 255 Asp Val Asp Val Ser Lys Pro Asp Leu Thr Ala Ala Leu Arg Asp Val 260 265 270 Arg Gln Gln Tyr Glu Ser Val Ala Ala Lys Asn Leu Gln Glu Ala Glu 275 280 285 Glu Trp Tyr Lys Ser Lys Phe Ala Asp Leu Ser Glu Ala Ala Asn Arg 290 295 300 Asn Asn Asp Ala Leu Arg Gln Ala Lys Gln Glu Ser Asn Glu Tyr Arg 305 310 315 320 Arg Gln Val Gln Ser Leu Thr Cys Glu Val Asp Ala Leu Lys Gly Thr 325 330 335 Asn Glu Ser Leu Glu Arg Gln Met Arg Glu Met Glu Glu Asn Phe Ala 340 345 350 Leu Glu Ala Ala Asn Tyr Gln Asp Thr Ile Gly Arg Leu Gln Asp Glu 355 360 365 Ile Gln Asn Met Lys Glu Glu Met Ala Arg His Leu Arg Glu Tyr Gln 370 375 380 Asp Leu Leu Asn Val Lys Met Ala Leu Asp Ile Glu Ile Ala Thr Tyr 385 390 395 400 Arg Lys Leu Leu Glu Gly Glu Glu Ser Arg Ile Ser Leu Pro Leu Pro 405 410 415 Thr Phe Ser Ser Leu Asn Leu Arg Glu Thr Asn Leu Glu Ser Leu Pro 420 425 430 Leu Val Asp Thr His Ser Lys Arg Thr Leu Leu Ile Lys Thr Val Glu 435 440 445 Thr Arg Asp Gly Gln Val Ile Asn Glu Thr Ser Gln His His Asp Asp 450 455 460 Leu Glu 465
【0038】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1:合成ペプチド 配列番号2:合成ペプチド
【図面の簡単な説明】
【図1】カスパーゼによるビメンチン切断部位を示す模
式図である。
【図2】ウェスタンブロッティングの結果を示す写真で
ある。
【図3】ウェスタンブロッティングの結果を示す写真で
ある。
【図4】アポトーシス細胞の間接蛍光染色結果を示す写
真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12Q 1/37 G01N 33/53 D G01N 33/53 33/531 A 33/531 33/577 B 33/577 C07K 19/00 // C07K 19/00 C12N 15/00 C Fターム(参考) 4B024 AA11 BA43 DA02 GA03 GA18 HA15 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ02 QR48 QR51 QR66 QS35 QS36 QX02 4B064 AG27 CA10 CA20 CE12 DA13 4H045 AA11 AA30 BA14 BA40 CA40 DA75 DA76 DA86 DA89 EA50 FA72 GA26 GA31

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビメンチンの切断産物に反応し、無傷の
    ビメンチンに反応しない抗体。
  2. 【請求項2】 ビメンチンの切断産物がカスパーゼの作
    用によるものである請求項1記載の抗体。
  3. 【請求項3】 カスパーゼがカスパーゼ-8である請求
    項2記載の抗体。
  4. 【請求項4】 抗体がポリクローナル抗体又はモノクロ
    ーナル抗体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    抗体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗
    体とビメンチンの切断産物とを反応させ、得られる反応
    産物を検出することを特徴とするカスパーゼ活性の検出
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗
    体とビメンチンの切断産物とを反応させ、得られる反応
    産物を検出することを特徴とするアポトーシスの検出方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗
    体を含む、アポトーシスの検出用試薬。
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