JP2001012589A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents
自動変速機の油圧制御装置Info
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Abstract
なトルク容量に設定できると共に、変速時に精度の高い
変速制御要求に応えることができる自動変速機の油圧制
御装置を提供すること。 【解決手段】 調圧弁cとして、共通のソレノイド圧P
SOLとそれぞれの出力圧Poを作動信号圧として用い、
ゲインが小さな第1出力圧Po1に調圧する第1調圧弁c
1と、ゲインが大きな第2出力圧Po2に調圧する第2調
圧弁c2を設け、両調圧弁c1,c2と前記締結要素a
との間に、第1出力圧Po1を締結要素圧とするか第2出
力圧Po2を締結要素圧とするかを切り換える切換弁dを
設け、かつ、切換弁dを、変速中を除く切換作動によ
り、トルク分担が大きな変速段のときは第2出力圧Po2
を締結要素圧Pcとする切換位置とし、トルク分担が小
さな変速段のときは第1出力圧Po1を締結要素圧Pcと
する切換位置とする弁とした。
Description
すると共に、構成部品点数を削減し、コントロールバル
ブボディの小型化が達成される締結圧直接電子制御によ
る自動変速機の油圧制御装置の技術分野に属する。
圧のゲイン切換技術を採用した自動変速機の油圧制御装
置としては、例えば、特開平10−159960号公報
に記載の装置が知られている。
レノイドで変位される調圧バルブと、該調圧バルブの出
力圧を受けて動作するサブバルブを設け、調圧バルブの
出力圧がサブバルブの出力圧よりも大きいときは調圧バ
ルブの出力圧(ゲイン小)を締結要素圧とし、調圧バル
ブの出力圧よりサブバルブの出力圧が大きくなるサブバ
ルブの出力圧(ゲイン大)を締結要素圧とするよろけボ
ールを設け、図10に示すように、ゲインの異なる締結
要素圧特性を得るものが記載されている。
来の自動変速機の油圧制御装置にあっては、図10の第
2の特性に示すように、第2の領域(第1の特性から第
2の特性の切り換え点から最高必要油圧までの間)で
は、ソレノイドのバラツキ等にかかわらず精度良いクラ
ッチ圧を制御するには、ゲインをある程度緩やかにした
方が望ましいが、コストや搭載上の制約により、ソレノ
イドの大きさをある程度小さなものとせざるを得ない。
このようにソレノイドを小さくするということは、ソレ
ノイドの電流領域も制約されることになる。よって、制
約される電流領域でクラッチの最高必要油圧に達するた
めには、ソレノイド電流に対するクラッチ油圧値のゲイ
ンを大きくせざるを得ない。この結果、第2の領域を用
いるトルク分担が大きな変速段への変速時、精度良いク
ラッチ圧制御を望めないという問題がある。
れるクラッチで、トルク分担が大きな低速段側で高トル
ク容量を確保し、トルク分担が小さな高速段側で低トル
ク容量を確保する自動変速機の油圧制御装置としては、
例えば、特開平10−103381号公報に記載の装置
が知られているが、図11に示すように、異なる変速段
で作用するクラッチピストンを2つ持つ、いわゆる、ピ
ストン受圧面積切換構造によりクラッチの締結トルク容
量を変化させるものであるため、変速時にきめ細かな油
圧制御ができないし、また、クラッチピストンが2つで
あることで、大型化によりトランスミッションの全長が
長くなるし、また、部品点数が増大するし、さらに、ピ
ストン摺動抵抗が増えるという問題がある。
れる変速段のトルク分担に応じて適切なトルク容量に設
定できると共に、変速時に精度の高い変速制御要求に応
えることができる自動変速機の油圧制御装置を提供する
ことにある。
図1のクレーム対応図に示すように、複数の変速段にて
締結され、変速時に制御された締結要素圧Pcにより締
結あるいは解放される締結要素aと、外部からのソレノ
イド信号によりソレノイド圧PSOLを作り出すソレノイ
ド弁bと、ライン圧PL を入力圧とし、ソレノイド圧P
SOLと出力圧Poを作動信号圧とし、前記締結要素aへ
の締結要素圧Pcを作り出す調圧弁cとを備えた自動変
速機の油圧制御装置において、前記調圧弁cとして、共
通のソレノイド圧PSOLとそれぞれの出力圧Poを作動
信号圧として用い、ソレノイド圧PSOLの変化幅に対す
る出力圧Poの変化幅の比によりあらわされる勾配(以
下、ゲインという)が小さな第1出力圧Po1に調圧する
第1調圧弁c1と、ゲインが大きな第2出力圧Po2に調
圧する第2調圧弁c2を設け、前記両調圧弁c1,c2
と前記締結要素aとの間に、第1出力圧Po1を締結要素
圧とするか第2出力圧Po2を締結要素圧とするかを切り
換える切換弁dを設け、かつ、前記切換弁dを、変速中
を除く切換作動により、トルク分担が大きな変速段のと
きは第2出力圧Po2を締結要素圧Pcとする切換位置と
し、トルク分担が小さな変速段のときは第1出力圧Po1
を締結要素圧Pcとする切換位置とする弁としたことを
特徴とする。
により、トルク分担が大きな変速段のときはゲインの大
きな第2出力圧Po2が締結要素圧Pcとされ、トルク分
担が小さな変速段のときはゲインの小さな第1出力圧P
o1が締結要素圧Pcとされる。この結果、ゲインの異な
る締結要素圧Pcへの切換作動により変速制御に影響を
与えることなく、締結される変速段のトルク分担に応じ
て適切なトルク容量に設定できると共に、締結または解
放される変速段でゲインの小さな第1出力圧Po1を締結
要素圧Pcとする切換位置に設定することで、変速時に
精度の高い変速制御要求に応えることができる。
応図に示すように、請求項1記載の自動変速機の油圧制
御装置において、前記切換弁dを、第1調圧弁c1から
の第1出力圧Po1が導かれている第1出力圧入力ポート
d1と、第2調圧弁c2からの第2出力圧Po2が導かれ
ている第2出力圧入力ポートd2と、締結要素圧油路e
に連通する出力ポートd3を有する弁としたことを特徴
とする。
応図に示すように、請求項1または請求項2記載の自動
変速機の油圧制御装置において、ドライブレンジの高速
段で締結させるハイクラッチの最大圧と同値のフェール
プレッシャー圧PFPを作り、前記切換弁dを、スプール
の一端側に常時作用する一定圧のフェールプレッシャー
圧PFPと、スプールの他端側に作用する切換圧とを作動
信号圧とする油圧作動弁としたことを特徴とする。
応図に示すように、請求項1ないし請求項3記載の自動
変速機の油圧制御装置において、前記両調圧弁c1,c
2を、増圧方向にはソレノイド圧PSOLとスプリングに
よる力が作用し、減圧方向にはフィードバック圧である
出力圧Po1,Po2による力が作用するスプールを有する
弁としたことを特徴とする。
求項4記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記
締結要素aを、ドライブレンジの複数の低速段で締結さ
れるロークラッチとし、前記切換弁dを、ドライブレン
ジの複数の高速段で締結されるハイクラッチの締結圧を
切換圧とする弁としたことを特徴とする。
請求項1〜5に記載の発明に対応する自動変速機の油圧
制御装置である。
された自動変速機のギヤトレーンの一例を示す図で、E
はエンジン出力軸、Iはトランスミッション入力軸、O
はトランスミッション出力軸で、前記エンジン出力軸E
とトランスミッション入力軸Iとの間にはトルクコンバ
ータT/Cが介装され、トランスミッション入力軸Iと
トランスミッション出力軸Oの間には第1遊星歯車組G
1と第2遊星歯車組G2が介装されている。第1遊星歯
車組G1は、第1ピニオンP1,第1キャリアC1,第
1サンギヤS1,第1リングギヤR1よりなる単純遊星
歯車組で、第2遊星歯車組G2は、第2ピニオンP2,
第2キャリアC2,第2サンギヤS2,第2リングギヤ
R2よりなる単純遊星歯車組である。
ンギヤS2とは直結され、トランスミッション入力軸I
と第1サンギヤS1とを連結するメンバの途中にはリバ
ースクラッチR/Cが設けられ、また、このメンバをケ
ースに固定可能とする多板ブレーキ構造による2−4ブ
レーキ2-4/Bが設けられている。トランスミッション入
力軸Iと第1キャリアC1とを連結するメンバの途中に
はハイクラッチH/Cが設けられている。第1キャリア
C1と第2リングギヤR2とを連結するメンバの途中に
はロークラッチL/Cが設けられ、また、このメンバを
ケースに固定可能とする多板ブレーキ構造によるロー&
リバースブレーキL&R/Bが設けられ、ロー&リバー
スブレーキL&R/Bと並列にワンウェイクラッチOW
Cが設けられている。第1リングギヤR1と第2キャリ
アC2とは直結され、第2キャリアC2にはトランスミ
ッション出力軸Oが連結されている。
とドライブレンジ(以下、Dレンジ)における各ギヤ段
での締結論理表を示す図(締結を〇印で示す)である。
とロー&リバースブレーキL&R/Bが締結される。D
レンジ1速時にはロークラッチL/Cが締結され、Dレ
ンジ2速時にはロークラッチL/Cと2−4ブレーキ2-
4/Bが締結され、Dレンジ3速時にはロークラッチL/
CとハイクラッチH/Cが締結され、Dレンジ4速時に
はハイクラッチH/Cと2−4ブレーキ2-4/Bが締結さ
れる。なお、ローレンジ(以下、Lレンジ)におけるH
OLDモードの1速時にはロークラッチL/Cとロー&
リバースブレーキL&R/Bが締結される。
された自動変速機の変速制御系を示す図で、1はライン
圧油路、2はマニュアルバルブ、3はDレンジ圧油路、
4はRレンジ圧油路であり、マニュアルバルブ2はセレ
クト操作により切り換えられるバルブで、Dレンジでは
ライン圧油路1とDレンジ圧油路3とが接続され、Rレ
ンジではライン圧油路1とRレンジ圧油路4とが接続さ
れる。
油路であり、パイロットバルブ5は、ライン圧油路1か
らのライン圧を一定のパイロット圧に減圧制御する。
アンプバルブ32と第2ロークラッチアンプバルブ33
と2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34とデューテ
ィ制御型のロークラッチソレノイド27を有し、Dレン
ジ圧からロークラッチ圧を作り出し、ロークラッチ圧油
路8を介してロークラッチL/Cへ導く。
プバルブとデューティ制御型のハイクラッチソレノイド
28を有し、Dレンジ圧からハイクラッチ圧を作り出
し、ハイクラッチ圧油路10を介してハイクラッチH/
Cへ導く。
アンプバルブとデューティ制御型の2−4ブレーキソレ
ノイド29を有し、Dレンジ圧から2−4ブレーキ圧を
作り出し、2−4ブレーキ圧油路12を介して2−4ブ
レーキ2-4/Bへ導く。
ブレーキアンプバルブとロー&リバースブレーキソレノ
イド30を有し、ライン圧からロー&リバースブレーキ
圧を作り出し、ロー&リバースブレーキ圧油路14を介
してロー&リバースブレーキL&R/Bへ導く。
ロールソレノイドで、ライン圧を高圧と低圧の2段階に
切り換える。
イドで、ロックアップクラッチの締結と解放を制御す
る。
情報に基づいて変速制御を含む各種の制御演算処理を行
ない、その処理結果により各ソレノイド15,16,2
7,28,29,30に対してソレノイド駆動電流を出
力する。
された自動変速機の電子制御系を示すブロック図であ
り、エンジンコントロールユニット18からATコント
ロールユニット17に対しては、シリアル通信によりス
ロットル開度THとエンジン回転数Neが入力され、ま
た、両コントロールユニット17,18間では、トルク
ダウン通信が行われる。パワートレインに設けられたタ
ービン回転センサ19及び出力軸回転センサ20からは
タービン回転数Ntと出力軸回転数Noが入力される。
インヒビタースイッチ21からはレンジ信号が入力さ
れ、ホールドスイッチ22からはホールドスイッチ信号
が入力される。コントロールバルブユニットに設けられ
たハイクラッチ油圧スイッチ23と2−4ブレーキ油圧
スイッチ24とロー&リバースブレーキスイッチ25か
らはそれぞれの締結要素への油圧供給状態を示すスイッ
チ信号が入力され、油温センサ26からは油温信号が入
力される。
ントロールバルブユニットに設けられた各ソレノイド1
5,16,27,28,29,30に対してソレノイド
駆動電流が出力され、また、インスツルメントパネルに
設けられたスピードメータ31に対してスピード表示信
号が出力される。
されたロークラッチ圧制御回路図である。
結要素aに相当)、1はライン圧油路、2はマニュアル
バルブ、3はDレンジ圧油路、4はRレンジ圧油路、7
は第1圧力制御弁、8はロークラッチ圧油路、27はロ
ークラッチソレノイド(ソレノイド弁bに相当)、32
は第1ロークラッチアンプバルブ(第1調圧弁c1に相
当)、33は第2ロークラッチアンプバルブ(第2調圧
弁c2に相当)、34は2−4ブレーキフェイルセーフ
バルブ(切換弁dに相当)、35はソレノイド圧油路、
36は第1出力圧油路、37は第2出力圧油路である。
て、ロークラッチソレノイド27からの共通のソレノイ
ド圧PSOLとそれぞれの出力圧Po1,Po2を作動信号圧
として用い、ゲインが小さな第1出力圧Po1に調圧する
第1ロークラッチアンプバルブ32と、ゲインが大きな
第2出力圧Po2に調圧する第2ロークラッチアンプバル
ブ33とが設けられ、両アンプバルブ32,33とロー
クラッチL/Cとの間には、第1出力圧Po1をロークラ
ッチ圧PL/Cとするか第2出力圧Po2をロークラッチ圧
PL/Cとするかを切り換える2−4ブレーキフェイルセ
ーフバルブ34が設けられ、このバルブ34は、変速中
を除く切換作動により、トルク分担が大きな変速段のと
きは第2出力圧Po2をロークラッチ圧PL/Cとする切換
位置とし、トルク分担が小さな変速段のときは第1出力
圧Po1をロークラッチ圧PL/Cとする切換位置とする。
ここで、両アンプバルブ32,33のゲインの設定は、
作動信号圧としてフィードバックされる出力圧Po1,P
o2のスプール受圧面積を異ならせることによりなされ
る。
34は、第1ロークラッチアンプバルブ32からの第1
出力圧Po1が導かれている第1出力圧入力ポート34a
と、第2ロークラッチアンプバルブ33からの第2出力
圧Po2が導かれている第2出力圧入力ポート34bと、
ロークラッチ圧油路8に連通する出力ポート34cを有
する弁である。
ブ34は、スプールの一端側に常時作用するフェールプ
レッシャー圧PFP(ドライブレンジの高速段で締結させ
るハイクラッチH/Cの最大圧と同値の油圧)と、スプ
ールの他端側に作用するハイクラッチ圧PH/Cとを作動
信号圧とする油圧作動弁とされる。
向にはソレノイド圧PSOLとスプリング32a,33a
による力が作用し、減圧方向にはフィードバック圧であ
る出力圧Po1,Po2による力が作用するスプールを有す
る弁とされる。
結要素は、Dレンジの複数の低速段で締結されるローク
ラッチL/Cであり、前記2−4ブレーキフェイルセー
フバルブ34は、Dレンジの複数の高速段で締結される
ハイクラッチH/Cの締結圧であるハイクラッチ圧PH/
Cを切換圧とする。
キフェイルセーフバルブ34は、ハイクラッチ圧PH/C
の発生がないときには、フェールプレッシャー圧PFPに
より第2出力圧入力ポート34bと出力ポート34cと
が連通する側であり、ハイクラッチ圧PH/Cの発生があ
るときには、ハイクラッチ圧PH/Cによる力+スプリン
グによる力が、フェールプレッシャー圧PFPによる力を
上回り、第1出力圧入力ポート34aと出力ポート34
cとを連通する側に切り換えられる。
いNレンジからDレンジへのセレクト時には、ゲインの
大きな第2出力圧Po2によりロークラッチL/Cを締結
するロークラッチ圧PL/Cが制御される。そして、ハイ
クラッチ圧PH/Cの発生がないDレンジ1速時及びDレ
ンジ2速時には、最大のソレノイド圧PSOLとしたとき
に高圧である第2出力圧Po2をロークラッチ圧PL/Cと
し、ロークラッチL/Cが締結される。
2速から3速への変速により発生すると、変速中でハイ
クラッチ圧PH/Cが低圧レベルの間は、第2出力圧Po2
をロークラッチ圧PL/CとしてロークラッチL/Cを締
結したままとし、2速から3速への変速終了後にハイク
ラッチ圧PH/Cがライン圧PLレベルまで高くなると、2
−4ブレーキフェイルセーフバルブ34が切り換えら
れ、その切換直後から第1出力圧Po1をロークラッチ圧
PL/Cとし、ロークラッチL/Cの締結が維持される。
シフトされると、ゲインの小さい第1出力圧Po1に基づ
いてロークラッチL/Cの抜き圧がきめ細かく制御され
る。また、Dレンジの4速から3速にダウンシフトされ
ると、同様に、ゲインの小さい第1出力圧Po1に基づい
てロークラッチL/Cの入り圧がきめ細かく制御され
る。
ッチ圧の切換作用を説明すると、ステップ70にて高速
段クラッチ圧(ハイクラッチ圧PH/C)が読み込まれ、
ステップ71にて高速段クラッチ圧がON(油圧発生)
かどうかが判断される。高速段クラッチ圧の発生がない
ときは、ステップ72へ進み、ゲイン大の特性によりク
ラッチ油圧が制御され、高速段クラッチ圧の発生がある
と、ステップ73へ進み、切換え弁(2−4ブレーキフ
ェイルセーフバルブ34)がシフトされ、さらに、ステ
ップ74へ進んで、ゲイン小の特性によりクラッチ油圧
が制御される。
32からの第1出力圧特性は、図8のB特性に示すよう
に、一定のソレノイド圧変化量Sに対して出力圧変化幅
BGが小さい小ゲインで、最大圧はトルク分担が小さな
変速段での必要油圧レベルまで上昇する。一方、第2ロ
ークラッチアンプバルブ33からの第2出力圧特性は、
図8のA特性に示すように、一定のソレノイド圧変化量
Sに対して出力圧変化幅AGが大きい大ゲインで、最大
圧はトルク分担が大きな変速段での必要油圧レベルまで
上昇する。また、変速時必要油圧に対するソレノイド圧
PSOLの制御範囲を比較すると、A特性が選択されてい
ると制御範囲ALが狭いのに対し、B特性が選択されて
いると制御範囲がBLでかなり広い範囲となり、変速制
御圧を得るのはバラツキが少なく、きめ細かな油圧制御
ができるB特性を選択した方がよいことが解る。
ド27からの共通のソレノイド圧PSOLとそれぞれの出
力圧Po1,Po2を作動信号圧として用い、ゲインが小さ
な第1出力圧Po1に調圧する第1ロークラッチアンプバ
ルブ32と、ゲインが大きな第2出力圧Po2に調圧する
第2ロークラッチアンプバルブ33とが設けられ、両ア
ンプバルブ32,33とロークラッチL/Cとの間に
は、第1出力圧Po1をロークラッチ圧PL/Cとするか第
2出力圧Po2をロークラッチ圧PL/Cとするかを切り換
える2−4ブレーキフェイルセーフバルブ34が設けら
れ、このバルブ34は、変速中を除く切換作動により、
トルク分担が大きな変速段のときは第2出力圧Po2をロ
ークラッチ圧PL/Cとする切換位置とし、トルク分担が
小さな変速段のときは第1出力圧Po1をロークラッチ圧
PL/Cとする切換位置とするため、ゲインの異なるロー
クラッチ圧PL/Cへの切換作動により変速制御に影響を
与えることなく、締結される変速段のトルク分担に応じ
て適切なトルク容量に設定できると共に、締結または解
放される変速段でゲインの小さな第1出力圧Po1を締結
要素圧Pcとする切換位置に設定することで、変速時に
精度の高い変速制御要求に応えることができる。
34を、第1ロークラッチアンプバルブ32からの第1
出力圧Po1が導かれている第1出力圧入力ポート34a
と、第2ロークラッチアンプバルブ33からの第2出力
圧Po2が導かれている第2出力圧入力ポート34bと、
ロークラッチ圧油路8に連通する出力ポート34cを有
する弁としたため、2−4ブレーキフェイルセーフバル
ブ34の切換作動に対し応答良く調圧された第1出力圧
Po1と第2出力圧Po2の切り換えができる。
34を、スプールの一端側に常時作用する一定圧のフェ
ールプレッシャー圧PFPと、スプールの他端側に作用す
るハイクラッチ圧PH/Cとを作動信号圧とする油圧作動
弁としたため、電磁切換弁を用いる場合に比べ、部品点
数が削減されるし、バルブ切換制御を省略することがで
きるし、コスト的にも有利となる。
向にはソレノイド圧PSOLとスプリング32a,33a
による力が作用し、減圧方向にはフィードバック圧であ
る出力圧Po1,Po2による力が作用するスプールを有す
る弁としたため、ソレノイド圧PSOLの発生に対しロー
クラッチ圧L/Cの発生がない不感帯領域を持つことな
く、ソレノイド圧PSOLの発生開始から直ちにロークラ
ッチ圧L/Cを発生させることができる。
結要素を、Dレンジの複数の低速段で締結されるローク
ラッチL/Cとし、2−4ブレーキフェイルセーフバル
ブ34を、Dレンジの複数の高速段で締結されるハイク
ラッチH/Cの締結圧であるハイクラッチ圧PH/Cを切
換圧とする弁としたため、トルク分担の大きなDレンジ
の1速,2速では第2出力圧Po2がロークラッチ圧PL/
Cとなって必要締結トルク容量を確保でき、トルク分担
の小さいDレンジの3速では第1出力圧Po1がロークラ
ッチ圧PL/Cとなって必要締結トルク容量を確保でき、
さらに、3速から4速へのアップシフト時や4速から3
速へのダウンシフト時には、3速にて選択されているゲ
インの小さい第1出力圧Po1に基づいて変速制御圧をき
め細かく作り出すことができる。
は、締結要素としてロークラッチへの適用例を示した
が、ロー&リバースブレーキやハイクラッチや2−4ブ
レーキ等の他の締結要素に本発明の油圧制御装置を適用
しても良い。
ッチ圧を切換圧とし、切換圧の有無により作動する油圧
作動弁を示したが、図7のフローチャートに従って切換
制御が行われる電磁切換弁としても良い。
として、共通のソレノイド圧とそれぞれの出力圧を作動
信号圧として用い、ゲインが小さな第1出力圧に調圧す
る第1調圧弁と、ゲインが大きな第2出力圧に調圧する
第2調圧弁を設け、前記両調圧弁と前記締結要素との間
に、第1出力圧を締結要素圧とするか第2出力圧を締結
要素圧とするかを切り換える切換弁を設け、かつ、前記
切換弁を、変速中を除く切換作動により、トルク分担が
大きな変速段のときは第2出力圧を締結要素圧とする切
換位置とし、トルク分担が小さな変速段のときは第1出
力圧を締結要素圧とする切換位置とする弁としたため、
締結される変速段のトルク分担に応じて適切なトルク容
量に設定できると共に、変速時に精度の高い変速制御要
求に応えることができるという効果が得られる。
記載の自動変速機の油圧制御装置において、前記切換弁
を、第1調圧弁からの第1出力圧が導かれている第1出
力圧入力ポートと、第2調圧弁からの第2出力圧が導か
れている第2出力圧入力ポートと、締結要素圧油路に連
通する出力ポートを有する弁としたため、請求項1記載
の発明の効果に加え、切換弁の切換作動に対し応答良く
調圧された第1出力圧と第2出力圧の切り換えができ
る。
または請求項2記載の自動変速機の油圧制御装置におい
て、ドライブレンジの高速段で締結させるハイクラッチ
の最大圧と同値のフェールプレッシャー圧を作り、前記
切換弁を、スプールの一端側に常時作用する一定圧のフ
ェールプレッシャー圧と、スプールの他端側に作用する
切換圧とを作動信号圧とする油圧作動弁としたため、請
求項1または請求項2記載の発明の効果に加え、電磁切
換弁を用いる場合に比べ、部品点数が削減されるし、バ
ルブ切換制御を省略することができるし、コスト的にも
有利となる。
ないし請求項3記載の自動変速機の油圧制御装置におい
て、前記両調圧弁を、増圧方向にはソレノイド圧とスプ
リングによる力が作用し、減圧方向にはフィードバック
圧である出力圧による力が作用するスプールを有する弁
としたため、請求項1ないし請求項3記載の発明の効果
に加え、ソレノイド圧の発生に対し締結要素圧の発生が
ない不感帯領域を持つことなく、ソレノイド圧の発生開
始から直ちに締結要素圧を発生させることができる。
ないし請求項4記載の自動変速機の油圧制御装置におい
て、前記締結要素を、ドライブレンジの複数の低速段で
締結されるロークラッチとし、前記切換弁を、ドライブ
レンジの複数の高速段で締結されるハイクラッチの締結
圧を切換圧とする弁としたため、請求項1ないし請求項
4記載の発明の効果に加え、トルク分担の大きなドライ
ブレンジの1速,2速では第2出力圧がロークラッチ圧
となって必要締結トルク容量を確保でき、トルク分担の
小さいドライブレンジの3速では第1出力圧がロークラ
ッチ圧となって必要締結トルク容量を確保でき、さら
に、3速から4速へのアップシフト時や4速から3速へ
のダウンシフト時には、3速にて選択されているゲイン
の小さい第1出力圧に基づいて変速制御圧をきめ細かく
作り出すことができる。
ーム対応図である。
変速機のギヤトレーンを示す図である。
変速機におけるRレンジとDレンジでの各ギヤ段締結論
理表を示す図である。
変速機の油圧制御システムを示す図である。
系を示すブロック図である。
クラッチ圧制御回路図である。
ッチ圧制御作用の流れを示すフローチャートである。
圧弁である第1ロークラッチアンプバルブと第2ローク
ラッチアンプとの出力圧特性図である。
図である。
ある。
す図である。
1) 33 第2ロークラッチアンプバルブ(第2調圧弁c
2) 34 2−4ブレーキフェイルセーフバルブ(切換弁
d) 35 ソレノイド圧油路 36 第1出力圧油路 37 第2出力圧油路
Claims (5)
- 【請求項1】 複数の変速段にて締結され、変速時に制
御された締結要素圧により締結あるいは解放される締結
要素と、 外部からのソレノイド信号によりソレノイド圧を作り出
すソレノイド弁と、 ライン圧を入力圧とし、ソレノイド圧と出力圧を作動信
号圧とし、前記締結要素への締結要素圧を作り出す調圧
弁とを備えた自動変速機の油圧制御装置において、 前記調圧弁として、共通のソレノイド圧とそれぞれの出
力圧を作動信号圧として用い、ソレノイド圧の変化幅に
対する出力圧の変化幅の比によりあらわされる勾配(以
下、ゲインという)が小さな第1出力圧に調圧する第1
調圧弁と、ゲインが大きな第2出力圧に調圧する第2調
圧弁を設け、 前記両調圧弁と前記締結要素との間に、第1出力圧を締
結要素圧とするか第2出力圧を締結要素圧とするかを切
り換える切換弁を設け、 かつ、前記切換弁を、変速中を除く切換作動により、ト
ルク分担が大きな変速段のときは第2出力圧を締結要素
圧とする切換位置とし、トルク分担が小さな変速段のと
きは第1出力圧を締結要素圧とする切換位置とする弁と
したことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の自動変速機の油圧制御装
置において、 前記切換弁を、第1調圧弁からの第1出力圧が導かれて
いる第1出力圧入力ポートと、第2調圧弁からの第2出
力圧が導かれている第2出力圧入力ポートと、締結要素
圧油路に連通する出力ポートを有する弁としたことを特
徴とする自動変速機の油圧制御装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の自動変速
機の油圧制御装置において、 ドライブレンジの高速段で締結させるハイクラッチの最
大圧と同値のフェールプレッシャー圧を作り、 前記切換弁を、スプールの一端側に常時作用する一定圧
のフェールプレッシャー圧と、スプールの他端側に作用
する切換圧とを作動信号圧とする油圧作動弁としたこと
を特徴とする自動変速機の油圧制御装置。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3記載の自動変速
機の油圧制御装置において、 前記両調圧弁を、増圧方向にはソレノイド圧とスプリン
グによる力が作用し、減圧方向にはフィードバック圧で
ある出力圧による力が作用するスプールを有する弁とし
たことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。 - 【請求項5】 請求項1ないし請求項4記載の自動変速
機の油圧制御装置において、 前記締結要素を、ドライブレンジの複数の低速段で締結
されるロークラッチとし、 前記切換弁を、ドライブレンジの複数の高速段で締結さ
れるハイクラッチの締結圧を切換圧とする弁としたこと
を特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
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